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【ぬいぐるみと話すとか】魔法つかいプリキュア アンチスレ2【マジ危ないし】

1 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/02/28(日) 11:52:46.32 ID:+YAMKVsK.net
そろそろ次スレお願いします。

魔法つかいなのに魔法使わないなど突っ込みどころだらけな最低作品のアンチスレです

※魔法つかいプリキュア!以外の作品・ファン叩きは禁止。叩きたい場合は当該作品のアンチスレへ
※最低ラインは常に魔法つかいプリキュア!(絶対) 。
※基本的に魔法つかいプリキュア!への批判(=叩き)のみ有効。
※魔法つかいプリキュア!のキャラ個別ごとの批判も可。必要があればキャラアンチスレを立ててそちらへ。
※スタッフ・声優の批判は魔法つかいプリキュア!関連のみ。同作品に登場しないスタッフ・声優の批判はNG。
※他作品(過去のプリキュアシリーズ、プリキュア以外の作品)を使って魔法つかいプリキュア!を批判するのは全然OK。
※他作品(過去のプリキュアシリーズ、プリキュア以外の作品)そのものや、それに関連するものを叩くのは全て禁止。
※魔法つかいプリキュア!への批判とは無関係なレスはAA含め全て禁止。
※魔法つかいプリキュア!に泥酔してべた褒めして他作品を叩くまほプリ狂信者に対する批判もOK。
※次スレ立ては>>960とった人で。スレ立ての際は必ず宣言すること!無理な場合は早急に代理を指名しましょう。
※常にスレタイを「魔法つかいプリキュア!アンチスレ」に固定し、【 】にアンチスレに相応しい短文を入れてください。
※批判対象は魔法つかいプリキュア!に関わる全てのもの。例外はありません。

前スレ
魔法使いプリキュア アンチスレ
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/antianime/1446895231/

953 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:41:39.80 ID:CKl6t7bm.net
――――――――――数時間前


シンジ(この世界になって、もう数日になる)

シンジ(アスカとずっと二人の世界)

シンジ(アスカは……あれからずっと口をきいてくれない)

アスカ「……」

シンジ(僕のことを恨んでる?憎んでる?そうだよね)

アスカ「……」

シンジ(でも僕からは離れようとしない)

シンジ(今日こそは……)

シンジ「ねえ、アスカ」

アスカ「……」スッ   スタスタ

シンジ(僕が話しかけようとすると、いつもどこかへ行ってしまう)

シンジ(でも寝るときは、必ずこの海岸へ帰ってくる)

シンジ「……」

シンジ(ごめんアスカ、僕のせいでこうなったんだよね)

954 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:42:45.82 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(今日はたまたま、何の気無しにアスカの後をついて行ってみた)

シンジ(ついてくるなと怒鳴られると思ったが、アスカは何も言わなかった)

シンジ(アスカは何をするでもない、ただ歩き回っているだけだった)

シンジ(たまに立ち止まり、風景を眺め)

アスカ「……」スタスタ

シンジ(後をつける僕を、やっかむわけでもなく)

アスカ「……」

シンジ「あ、アスカ」

アスカ「……」ピタッ

シンジ「ここ、いい眺めだね」

アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……」スタスタ

シンジ(僕の話を、聞いてくれているのかな)

シンジ(アスカのこと、わからないよ)

シンジ(僕がそう望んだ、はずなのに……)

シンジ(綾波、僕は……)

955 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:43:52.15 ID:CKl6t7bm.net
      ドドーーーーン!!

シンジ「!?」

アスカ「……」

使徒「オオオオオオオオォォォォオオオオオオ………………」 ズズズズズズ……

シンジ「何だあれ!?使徒!?」

シンジ(突然現れた使徒のようなものは、人の形をしていた)

使徒「オオオオオオオオ……」   ピキュン!

     ドガァァァァァ……ン

シンジ(に、逃げなきゃ)

シンジ「アスカ!!」

アスカ「……」

シンジ(なぜ黙っているのか、なぜ逃げようとしないのか)

シンジ(でも僕は、エヴァもないけど、今度こそアスカを守りたくて)

シンジ「アスカ!こっち!」グイッ

アスカ「……」

シンジ(すでに包帯のとれたその手をつかんで、逃げた)

956 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:44:41.80 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(この世界に何故使徒が?)

シンジ(これも僕が望んだから?)

シンジ(そんな馬鹿なこと、望むはずがない)

シンジ「ハァ……ハァ……!」タタタタタ

アスカ「……」タタタタタ

シンジ(アスカは黙ってついてくる)

シンジ(少なくともアスカは死のうと思ってない、そう思えて安心した)

      タタタタタ

シンジ(どこをどう逃げたのか)

シンジ(気づけばまたあの海岸へ着いていた)

シンジ「アスカ……!」

アスカ「……」

シンジ「こっちだ」

シンジ(疲れた僕たちは海岸の瓦礫の影に身をひそめた)

使徒「グオオオオオオオオオオオオオオ」  ピキュン      ドゴーーーーーーーーン

シンジ(心に蘇る闘いの日々が、使徒の火力から隠れることの無意味さを思い出させる)

シンジ(僕の中に未だ醜く残る生への渇望が、それを打ち消そうとする)

シンジ(矛盾しているとわかっていながら)

957 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:45:21.92 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(嗚呼、やっぱり僕はまだ死にたくないんだ)

アスカ「……」

シンジ「アスカ……!!」

シンジ(でも、もう……)

アスカ「……よ」

シンジ「!」

アスカ「やだ……やだよ……」

シンジ(アスカは震えていた)

アスカ「私……まだ……」

シンジ(久々に聞いたその声は、アスカらしくもない甚く弱弱しい声だった)

シンジ「アスカ……!」ギュッ

シンジ(アスカをつよく抱きしめる)

シンジ(ごめんアスカ、こんな世界になっちゃったけど、死ぬときは、せめて)



         デュワッ!!

958 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:46:02.25 ID:CKl6t7bm.net
シンジ「!?」

      キラーーーーーン

シンジ「あれは……!?」

ゼロ「うおらぁああああああああ!!」

グレン「ファイヤーーーーー!!」

      ズドドドドドーン

使徒「グオオオオ!?」

シンジ(突然空から現れた二体の巨人が、使徒へと突撃していった)

ゼロ「オラァ!」ドゴゥ

グレン「あらよ!」ガツッ

シンジ(二体は僕たちのユニゾンのような見事な連携攻撃で使徒を圧倒する)

ゼロ「へへ、なかなか頑丈な野郎だ」

グレン「うわ、なんだあれ!?でっかい顔が割れてる!!おいゼロ!あれ!」

ゼロ「確かに気になるけど今はこっちに集中しろ!」

グレン「んなこと言っても、なんか磔になってるし、海は赤いし、俺水苦手なんだけど」

シンジ(まるで映画のような光景に僕は釘付けになっていた)

シンジ(実際エヴァに乗って同じように戦っていた僕が言うのもおかしいけれど)

959 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:46:47.82 ID:CKl6t7bm.net
使徒「……」 ピシュン

グレン「うおっ!あぶねっ!」

シンジ「あ……」

シンジ(こっちに)

ゼロ「しまった!」

      ドガァァァア… 

シンジ「う……」

シンジ「生きてる……?」

      キラキラキラキラキラ

ミラー「……ディフェンスミラー。残念だったね」

ゼロ「ミラーナイト!」

グレン「ミラちゃんやるぅ〜」

ミラー「あなたたち、暴れるのはいいですが周りに気を付けてくださいよ?」

960 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:47:33.78 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(また巨人が増えた)

シンジ(僕たちを……守ってくれた……?)

アスカ「……」

シンジ「アスカ、大丈夫?」

アスカ「ええ……」

シンジ(……! アスカが返事をしてくれた)

シンジ(今はそれどころじゃないはずなのに、それが妙に嬉しい)

ゼロ「一気に決めるぜ、グレン!」

グレン「おう!ファイヤースティーック!!」ズバッ

ゼロ「ウルトラゼロランス!くらえっ!」ドシュッ
 
使徒「オオオオォォォォォオオオオオ!」

      ドォォォォォオオオオ……

シンジ(光と炎の一閃が使徒を貫き、使徒は爆発四散した)

シンジ(彼らは……いったい……?)

961 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:49:30.23 ID:CKl6t7bm.net
ミラー「大丈夫でしたか?」

シンジ(言葉が……!)

アスカ「……」ギュッ

シンジ(アスカ……!)

シンジ「……」

ミラー「言葉はわかりますか?」

シンジ「……」

ミラー「弱りましたね……」

グレン「ふいーっ、この宇宙じゃ初戦闘ってとこだな」ザブザブ

ゼロ「ミラーナイト、どうだその二人は?」

ミラー「無事です、ですが言葉が通じないのか……」

ゼロ「そうなのか?おい、聞こえるか!?地球人なら俺の言葉が分かるはずだ!」

シンジ「……」

アスカ「……」

ゼロ「俺の名はゼロ、ウルトラマンゼロ!ウルトラセブンの息子だ!」

シンジ「……」

アスカ「……」

ゼロ「おい……」

グレン「ぷぷ、無視されてやんの」

ゼロ「う、うっせえ!」

962 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:50:18.51 ID:CKl6t7bm.net
ミラー「やはり怯えているのでしょうか、無理もない」

ゼロ「……そういえばジャンボットとジャンナインはどうした?」

ミラー「5人で戦うこともないだろうと、この星の調査に向かいました」

ゼロ「まったく、勝手に動くなよな」

グレン「お前が言うな!」ビシッ
ミラー「あなたが言えますか!」ビシッ

ゼロ「うっ」

963 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:51:12.27 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(巨人が何か問いかけてくる)

「言葉は、分かりますか?」

シンジ(こいつらも使徒なんじゃないか!?いや、そうに決まってる)

シンジ(カヲルくんのように喋れる使徒がいたって不思議じゃない)

シンジ(だってこの地球に僕たち以外、生き物はもういないんだ)

シンジ(……使徒を除いて)

「そうなのか?おい、聞こえるか!?地球人なら俺の言葉が分かるはずだ!」

アスカ「……」フルフル

シンジ(何よりアスカが怯えてる)

シンジ(アスカを守らなきゃ、今度こそ)ギュッ

「俺の名はゼロ、ウルトラマンゼロ!ウルトラセブンの息子だ!」

シンジ(知らないよ、何だよそれ!)

964 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:52:01.70 ID:CKl6t7bm.net
シンジ「……」

アスカ「……」

ゼロ「……だんまりか」

ミラー「大きな我々が近くにいては委縮してしまいます、少し離れましょう」ドスン ドスン

グレン「やれやれ、肝っ玉のちいせー奴なんだな、地球人ってのは」ドスン ドスン

グレン「海賊の連中や姫さんのような腰の据わった奴じゃなきゃだめだな」

ゼロ「誰もがお前みたいじゃねえんだよ」ドスン ドスン

ミラー「姫様とこいつを一緒にしないでください!」

ゼロ「してねーよ!」

グレン「んだとー!」

        ギャーギャー

シンジ「……」

シンジ(使徒たちが何か争っている)

シンジ(僕たちを殺す算段でもつけているのだろうか)

965 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:53:06.79 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(そうだ、こいつらは使徒だ!)

ミラー「姫様ほどの気品はこの世で姫様のほかに私しか持ち得ないんですよ!」

シンジ(さっきだってあの緑と銀の奴は僕たちを守ったわけじゃない、自分に被害が及ばないようATフィールドを張ったんだ!)

シンジ(そうに決まってる……)

シンジ(……)

シンジ(……そういえば、さっきの戦いで)

グレン「なんでだよ!やっぱお前ナルシストだな!ナルシスバカー」

シンジ(僕たちを襲ってきた使徒はATフィールドを使っていなかった)

シンジ(どうして……?)



「ATフィールドを失った、自分の形を失った世界……」



シンジ(あのとき綾波が言っていた……)

シンジ(使徒すらもATフィールド、いや心の壁を無くしたのが今の世界なのか?)

ゼロ「ちょっとは落ち着けよお前ら!」

シンジ(そしてそれを拒絶した僕は、隣にいるアスカは)

シンジ(いったいどうしてここにいるんだ……?)

966 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:54:41.64 ID:CKl6t7bm.net
グレン「……チッ」



ゼロ「……」



ミラー「……」



シンジ「……」



アスカ「……」



グレンファイヤー「あ〜かい地球に二つのいっのっち♪」ボソッ

ゼロ「何だよ今の」

グレン「いや、場を和まそうと」

ミラー「無理に和ませる必要はないでしょう」

グレン「だってこれ!どうすんだよ!?」

ゼロ「どうするったって……ほっとくわけにもいかねーだろ!?」

ミラー「怪物に襲われているところを救った私たちは間違ってはいませんよ」

ミラー「……たぶん」

グレン「ミラちゃんよお!そんな不安にさせるようなこと言うんじゃねーよ!」

ミラー「分かっていますよ!」

ゼロ「ジャン兄弟が調査を終えて帰ってくるまで、とりあえず待とうぜ」

グレン「そう……だよなあ……」

ミラー「仕方ないでしょう……」

967 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:55:59.31 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(僕はすべての生命と同化することを拒み、またATフィールドが人と人を傷つけあう世界を望んだ)

シンジ(それで構わない、それでもみんなにまた会いたいと思った)

シンジ(その覚悟でいたのに、今この場にいるのはアスカだけ)

アスカ「……」

シンジ(悪くはないさ、むしろ嬉しい、アスカが僕を必要としてくれたってことだ、僕と一緒に使徒から逃げてくれた、今ならわかる)

シンジ(あんなことをしてしまった僕でも見限らないアスカを、僕は大切にしたい)

シンジ(でも、他の皆は)

シンジ(皆は、帰ってこない)

シンジ(LCLの海から、誰も帰ってこない)

シンジ(僕は今度こそ逃げない、心の壁を取り払って皆と話をするつもりだった)

シンジ(アスカにほほを撫ぜれらたあの時、僕はそう誓った、なのに)

「……よ、ようお前ら!怪我はねえか!?」

シンジ(こんなのって……ないよ……!)

968 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:56:31.65 ID:K6tzJzvV.net
あまりの中身のなさにとうとう気がふれたやつが出たな

969 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:56:52.02 ID:CKl6t7bm.net
――――自らの心で自分自身をイメージできれば、誰もが人の形に戻れるわ

――――心配ないわよ、全ての生命には、復元しようとする力がある。生きていこうとする心がある

――――生きていこうとさえ思えば、どこだって天国になるわ

――――だって、生きているんですもの

――――幸せになるチャンスは、どこにでもあるわ

――――太陽と月と地球がある限り、大丈夫

シンジ(綾波……母さん……)

シンジ(僕は……)

970 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 19:58:02.17 ID:CKl6t7bm.net
       キィーーー……ン

シンジ「!」

      ガシン     ガシン

シンジ(今度はロボット!?それに2機も!?)

シンジ(どうなってるんだよ……!誰か乗ってるのか?) 

ボット「……」

ナイン「……」

シンジ(使徒と会話してる?あのロボットにも使徒が乗り込んでいるのか?3号機の様に?訳が分からない)

シンジ(僕もあの使徒と対話しろって言うのか?今も殺されそうになったのに?)

シンジ(そんなのできないよ……でもエヴァは……母さんはどこかへ飛んで行ってしまった)

シンジ(戦う手段は、ない)

シンジ(……やっぱり、ここで殺される運命なのかな……)

971 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:00:33.88 ID:CKl6t7bm.net
ゼロ「この地球に生き残ってる人間はあの子たちだけ、ということなのか……」

ミラー「なんと……」

一同「……」

ボット「あの子たちは?」

グレン「ずーっとだんまりよ」

ミラー「無理もありません……あの子たちは自分の運命を悟っているのでしょうか」

ゼロ「だったら、なおさら放っておくわけにはいかねえ」

ナイン「どうするつもりだ」

ゼロ「決まってるさ!あのバケモン共を全部ぶったおして、それで」

ナイン「この地球の秩序に反する」

ゼロ「……何だと!?」

ナイン「今この地球はあの巨大生物が主に生息している、もう人間特有の星ではない」

ナイン「今この地球にとって、あの地球人はただの絶滅危惧種の動物にしか過ぎない」

ゼロ「おいジャンナイン!お前!」グワッ

ボット「待てゼロ!」ガシン

ゼロ「離せ!」

972 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:01:33.72 ID:CKl6t7bm.net
ナイン「今から我々であの巨大生物を滅ぼしたところで、あの少年と少女に何ができる?」

ナイン「再びこの死んだ星を人類で繁栄させることができると思うのか?ゼロ」

ナイン「それよりも我々はこの星の主たる生態系を破滅させた悪になるのではないのか?」

ゼロ「……!」

ミラー「他の星の秩序に関わるということは……難しいものですね」

ゼロ「もうこの地球は……あの巨大生物のものだってのか……」

ボット「宇宙に無数に存在する地球の在り方の一つである……と、認めるしかないだろう」

ミラー「所詮我々はよそ者、ですから……」

ゼロ「……くそ!」ガッ

ナイン「……残念だが」

ゼロ「俺たちがもっと……!もっと早くこの地球に来ていりゃあ……!」ブルブル

ミラー「ゼロ、あなたが責任を感じることではありません」

ボット「これがこの地球の運命だったのだ。そう割り切ろう、ゼロ」

ゼロ「……」

ゼロ「……でも、あの子たちは……」

973 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:04:54.56 ID:CKl6t7bm.net
グレン「……うーん」

ミラー「どうしましたグレン?」

グレン「さっきから難しい話しててついていくのが大変なんだけどよぉ……」

ゼロ「……」

グレン「とりあえず、聞いてみたらいいんじゃねえか?」

ボット「聞く?」

グレン「いやー焼き鳥弟の話だとよ、もうあいつらはここで死ぬしかないってことじゃん?」

ナイン「……」

ミラー「言い方は良くないですが……まあ、そういうことでしょうね」

グレン「でもゼロがあいつらを助けたいんなら、あいつらに今どうしたいのか、今度どうするのか、って聞いてみたらいいんじゃねえかと思ってよ」

ボット「ずいぶん単純な話だが……この場を収めるには悪くない」

グレン「その手伝いくらいなら俺たちにもできるんじゃねえか?まあ関わっちまった以上責任は持たねえとよ、このまま見殺しにすんのも寝覚め悪いしな?」

ゼロ「……お前、たまにはまともなこと言うんだな」

グレン「うるせい!ちったあ見直せ!」

974 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:06:16.74 ID:CKl6t7bm.net
ミラー「でもまぁ、確かにグレンの言うとおりでしょうね」

ボット「我々はこの地球で何が起こったのか、何も知らないからな」

ナイン「まずはお互いの心を知ること、そうすればきっと彼らとも分かり合える」

ゼロ「ジャンナイン……」

ナイン「ゼロ、僕がお前とあの姫に教わったことだ」

ボット「……!」

グレン「へへっ、弟くんもなかなかできるようになったじゃねえか」

ナイン「お前も少しは成長しろ」プイッ

グレン「んだとぉ!?さっきのポイント高かっただろ!」ボウッ

ゼロ「……ははっ」

ミラー「ふふ」

       「はっはっはっはっは!!」

975 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:08:39.63 ID:CKl6t7bm.net
ゼロ「さーて、そうと決まれば早速やるかな!」

ボット「どうやって接触するつもりだ?」

グレン「そりゃーまー、こんにちは、って」

ミラー「さっきも言いましたが、我々の巨大さがいけないんですよ」

グレン「そか?姫さんは普通だったけど」

ミラー「さっきのやり取り繰り返すつもりですか?」

ゼロ「なるほど、等身大になって話し合えばいいんだな!」

ボット「さらに言えば、同じ人間の姿になるとさらにいいかもな」

ゼロ「そうだな!よしみんな、変身だ!」

ナイン「……」

ボット「……」

グレン「……」

ミラー「……」

ゼロ「あれ?どうした?」

ボット「我々兄弟はそんなことできるわけないだろう」

ナイン「質量保存の法則」

グレン「俺も小さくなれてたら海賊船の中に入れてもらってたぜ」

ボット「そういえば船の甲板に座っていたな」

ミラー「私も小さくなれるなら普段から姫様をお守りできていました」

ゼロ「おいおいおいおい、だったらあれか?小さくなれるのは俺だけってことか?」

一同「」ウンウン

ゼロ「うそーん」

ミラー「そもそもほっとけないんだったら代表してゼロがやるべきでしょう」

ボット「当然だ」

ナイン「我々の言葉も通じるには通じるだろうが、まずは等身大で話し合うことだ」

グレン「がんばれゼロちゃ〜ん」

ゼロ「……あ、ああ」

976 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:10:08.35 ID:CKl6t7bm.net
ゼロ「じゃあまずはちいさくなって……はぁっ!」シュインシュインシュイン……

グレン「おぉー」

ゼロ「人間体はどうすっかな……体だけ借りてたタイガより、心も一つにしてたランのほうがイメージしやすいかな」

ボット「初めて会った時に憑依していた惑星アヌーの青年だな」

ナイン「アヌー人と地球人の体組織に大きな違いはない、問題はない」

ミラー「懐かしいですね、彼らとエスメラルダは今も親交があると姫様がおっしゃっていました」

ゼロ「人間の姿に化けることはあんまやったことないんだが、どれ……ハッ!」ピカー

ゼロ「ど、どうだ?」

ミラー「ええ、完璧です」

ボット「解析したところ怪しいところはない」

グレン「しっぽもちゃんと隠れてるぜ」

ゼロ「そうかよかった、ってしっぽはもともとねーよ!」

グレン「ははは、小さいゼロちゃんかーわいい」

ゼロ「ったく……ま、いってくるぜ」

ミラー「ええ、頑張って」

977 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:10:56.30 ID:CKl6t7bm.net
ゼロ「」ドキドキ

           ザッザッザッザッザッ…………

ゼロ(大丈夫だ、ウルトラマンと地球人は必ず通じ合える)

ゼロ(そうだろ?親父……)

シンジ「……」

アスカ「……」

ゼロ「ようお前たち!あらためて……」ザッザッ

シンジ「来るな!」ブンッ

ゼロ「!」ピタッ

シンジ「近づくな……使徒め!」

ゼロ「……」

アスカ「……」

978 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:11:26.46 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(遠く離れた3体の巨人と2機のロボット、何か相談している)

シンジ(いらだっていた様子の巨人が光に包まれ、消えた)

シンジ(そしてこの世界にいるはずのない『人間』が、こっちに向かって歩いてくる)

シンジ(……くそ!)

             カラン

シンジ(! 鉄パイプ……何もないよりは)ガシッ

アスカ「……」

シンジ「アスカ……僕がいる、大丈夫だからね」ボソッ

アスカ「……」ギュッ

ゼロ「ようお前たち!あらためて……」ザッザッ

シンジ「来るな!」ブンッ

ゼロ「!」ピタッ

シンジ「近づくな……使徒め!」

ゼロ「……」

アスカ「……」

979 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:12:32.78 ID:CKl6t7bm.net
『近づくな……使徒め!』

ミラー「音は拾えてますね」

グレン「しと?」

ナイン「あの巨大生物のことではないか?」

ボット「どうだろう……とにかくこの世界での人間の敵、ということは伺えるが」

ミラー「これは難儀しそうですね……ゼロは大丈夫でしょうか」

ナイン「我々のしていることは、彼らにとって『大きなお世話』になるかもしれないからな……」

ボット「……」

ミラー「……」

グレン「……ま、大丈夫だろ、あいつなら」

ボット「……ああ」

ナイン「……」コクリ

ミラー「フッ、そうですね」

980 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:14:49.61 ID:CKl6t7bm.net
ゼロ「……」ザッ

シンジ「!」ビクッ

ゼロ「そんなもん振り回すんじゃねーよ、あぶねえな」ザッザッ

シンジ「く、来るなって言ってるだろ!」

ゼロ「後ろの子に当たるぜ?」

シンジ「!」

ゼロ「心配いらねえよ、俺はお前たちの味方だ」ザッ

シンジ「……!」

アスカ「……」

シンジ「騙されるもんか……そうやってカヲルくんも父さんも僕を騙してたじゃないか……」

ゼロ「俺は味方だ、信じて―――」

シンジ「うわああああああ!!」

   ブンッ       ガツッ

ゼロ「!!」フラッ

シンジ「ふーっ……ふーっ……!!」

アスカ「……」

981 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:15:49.95 ID:CKl6t7bm.net
グレン「ゼロ!」

ミラー「落ち着きなさいグレン!」



ゼロ「……」ポタポタ

シンジ「……!」

ゼロ「大丈夫だ、俺は何もしない」

シンジ「う、うわあああああああ!!」

  ガツッ  ガッ  ドカッ   ゴッ

ゼロ「……うぐっ……!」 

シンジ「あああああああ!ああああああああああ!!」

シンジ(僕が!僕が守るんだ!アスカを……!)

ゼロ「……大丈夫だ」



ボット「いくらゼロでも人間体だ、これ以上は!」

グレン「くそっ!」ダッ

982 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:16:36.06 ID:CKl6t7bm.net
アスカ「やめてぇっ!シンジィ!!」ガシッ

シンジ・ゼロ「「!?」」

アスカ「もういいの!もういいから……やめて……」ポロポロ

ゼロ「……」フゥ

シンジ「離してよアスカ……二人とも殺されるよ……」

アスカ「いや……いや……」ギュウッ

シンジ「こいつは使徒だよ……カヲルくんと同じ、人の形をした」

アスカ「いいえ、違うわ」

シンジ「……どうして」

アスカ「だってこの人の眼は……」

アスカ「あの時のシンジと、同じ眼をしてるから……」

シンジ「……」

ゼロ「……」


      カラン

983 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:17:46.25 ID:CKl6t7bm.net
――――――――数日前


アスカ「気持ち悪い」




アスカ(そんなに私が嫌だったのか)

アスカ(そんなに私じゃ嫌だったのか)

アスカ(ここに寝転んでいるのがファーストなら、ミサトなら、また違う誰かなら)

アスカ(こいつは同じように首を締めにかかってきたのだろうか)

アスカ(誰でもいいから助けてって言った割に)

アスカ(いざ私があんたのそばに現れると殺しにかかる)

アスカ(他人が怖かったんでしょ?だから殺してしまいたかったんでしょ?)

アスカ(私はそれでいいのに)

アスカ(あんたのためなら死でも受け入れるつもりでいたのに)

アスカ(少しほほを撫でてやったくらいでやめてしまい、泣き出す)

アスカ(こんな一人で生きる覚悟もないようなどうしようもない男が)

アスカ(それに惚れこんでしまった自分が、気持ち悪かった)

984 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:18:55.87 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(そしてあいつは私の首から手を離し)

アスカ(涙をぬぐって私の目を見てはっきりこう言った)

シンジ『もう僕は逃げない。僕はこれからアスカを守る。絶対に』

アスカ(ハ、あんたバカァ?こんな世界で何から守るって言うのよ)

アスカ(遅いのよ、何もかも)

アスカ(私はこのバカを押しのけゆっくり立ち上がり、付近を散策しだした)

アスカ(私を守ると宣言したあのバカは、着いてこなかった)

アスカ(嬉しかったのに)

アスカ(今までにないくらい澄んだ眼で言われて)

アスカ(もう死にたいぐらい嬉しかったのに)

アスカ(なんでついてこないのよ、バカ)

アスカ(もう口きいてやらないから、バカ)

985 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:19:56.05 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(夜になると海岸に戻った)

アスカ(あいつがもし、いなくなったらどうしようかと思って不安になった)

アスカ(守る宣言されたはずのに、どうしようもなく不安になった)

シンジ『お帰り、アスカ』

アスカ(何所から見つけたのか、缶詰やミネラルウォーターを並べて)

アスカ(笑顔で私を迎えた)

アスカ(ホント、バカよ)

アスカ(この世界で私たちに害するものなんて、何もないこと知ってるんじゃない)

アスカ(守り方が主夫的、というか、いかにもシンジらしい、というか)

アスカ(それでも普通私をほっとく?)

アスカ(気を使ってるんでしょうね、こいつなりに)

アスカ(きっとこいつは私が自分を恨んでるんだと思ってる)

アスカ(だから後をついてこないし、ついて来たら罵声を浴びると思ってるんだろう)

アスカ(バカね)

アスカ(ホントバカ)

アスカ(私も意地っ張りだから、どうしようもなく意地っ張りだから)

アスカ(自分から言い出せないだけなのよ)

アスカ(いいのよ、気にしてないから)

アスカ(そんなニュアンスのたったそれだけ言葉が)

アスカ(だからこんな距離感でこの世界での一生を終えるんだと思ってた)

アスカ(絶対後悔するとわかっていながら)

986 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:21:05.23 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(あいつが何か語りかけてくるたびに)

アスカ(私は怖くてその場を逃げた)

アスカ(もう離れて暮らそう、とか)

アスカ(今までごめんね、とか)

アスカ(あいつの究極のお人よしからくる(かもしれない)別れの言葉が怖かった)

アスカ(どうせ離れて暮らしても食料とか色々持って来る)

アスカ(それであいつは私のことを守れた気になってる)

アスカ(私はただ、ずっとそばにいてほしいだけなのに)

アスカ(私を求めてほしいだけなのに)

アスカ(結局、また自分から逃げ出す、そんな毎日)

アスカ(こんな世界になったのに、何も本質が変わっていない気がした)

アスカ(私も、こいつも)

987 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:21:44.33 ID:CKl6t7bm.net
―――――――――数時間前


アスカ(その日、あいつは初めて私についてきた)

アスカ(私はとても嬉しかった。少なくとも私から離れたくはないって言う証明だと思った)

アスカ(ただの気まぐれかもしれないのに、バカよね、私も)

シンジ「あ、アスカ」

アスカ「……」ピタッ

シンジ「ここ、いい眺めだね」

アスカ(とんちんかんな言葉で私にアプローチをしてくる)

アスカ(私の欲しい言葉は、そんなんじゃない)

アスカ(『私』と、一緒にいたい。ただ、それだけ)

シンジ『誰か僕を助けてよ!!』

アスカ(それだけ聞かせてくれればいくらでも助けてやるのに、バカシンジ)

アスカ(エヴァを無くした『私』を、何の価値もなくなった『私』だけを求めてよ、バカシンジ)

988 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:22:43.58 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(そして)

使徒「オオオオオオオオォォォォオオオオオオ………………」 ズズズズズズ……

シンジ「何だあれ!?使徒!?」

使徒「オオオオオオオオ……」   ピキュン!

     ドガァァァァァ……ン

アスカ(害するものが、現れた)

アスカ(約束よ、私を守りなさい。シンジ)

シンジ「アスカ!!」

アスカ(シンジが呼んでる)

シンジ「アスカ!こっち!」グイッ

アスカ「……」

アスカ(シンジが私の手を引いてくれた)

アスカ(嬉しい)

シンジ「ハァ……ハァ……!」タタタタタ

アスカ「……」タタタタタ

アスカ(シンジが私のために息を切らして走る)

アスカ(シンジが私のために逃げ道を探す)

アスカ(私を守る、すなわち私と居たいということ)

アスカ(私のために、私のために、私のために)

アスカ(そう考えるだけで顔がほころぶ)

アスカ(非常事態なのに不謹慎ね、私って)

アスカ(前を行くシンジがこっちを向いたら頭がおかしくなったって思われるかもね)

アスカ(死にそうなのに、嬉しくてたまらない自分がいる)

アスカ(私もバカね、つくづくそう思う)

989 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:23:43.65 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(でも、あの使徒は執拗に私たちを狙う)

アスカ(ついに逃げ場もなくなり、結局海岸へと戻ってきた)

アスカ(お楽しみもここまでね、幸せな時間だった)

シンジ「こっちだ」

アスカ(バカね、物陰に隠れて使徒をやり過ごせるとでも思ってるの?)

アスカ(元パイロットのくせにやっぱりシンジはバカなのね)

アスカ(まあでも、走り回って疲れちゃったし、それもいいかな)

使徒「グオオオオオオオオオオオオオオ」  ピキュン      ドゴーーーーーーーーン

アスカ(ここで幸せなまま二人で死ねたら、私は本望―――)

アスカ(本望?)

アスカ(死の間際に私は思い返す)

アスカ(ここで死んだらどうなるの?)

アスカ(シンジは私を守れなかったことになる)

アスカ(シンジは結局私に嫌われてると思ったまま死ぬ)

アスカ(私はシンジに何も残せてないのに、このままただ死ぬ)

アスカ(そんなの)

アスカ「……よ」

シンジ「!」

アスカ「やだ……やだよ……」

アスカ(心残りがいっぱいある)

アスカ「私……まだ……」

アスカ(シンジに何も、伝えてない……!)

シンジ「アスカ……!」ギュッ

アスカ(シンジが私を抱きしめる)

アスカ(死ぬのは、嫌)

アスカ(もっと、もっともっともっとこうしていたかった)

アスカ(ママ、私は)


       デュワッ!!

990 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:25:02.33 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(!?)

アスカ(その後どうなったのか、混乱しててよくわからない)

アスカ(巨人が現れて)

アスカ(大きな音がして)

アスカ(キラキラ光って)

アスカ(誰かが語りかけてくる)

アスカ(もう訳が分からない)

アスカ(ただシンジにしがみつくことしかできない)

アスカ(ただひとつだけ確信を持って言えることは)

アスカ(私たちはまだ、生きている)

991 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:25:53.89 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(爆音が止んで少ししたとき)

アスカ(誰かがこっちに向かって歩いてくるのを見た)

アスカ(情けないことに、私は何も疑わず助けが来たのだと思った)

アスカ(いつぞやのシンジと変わらないわね、私も)

アスカ(当のシンジも大声で助けを呼ぶものだと思ってた)

アスカ(でも、シンジは)

シンジ「アスカ……僕がいる、大丈夫だからね」

アスカ(鉄パイプを握りしめ、シンジは怖い顔をしていた)

アスカ(シンジ、怖いよ)

アスカ(シンジしか頼れるものがいない私は、それでもシンジにしがみつくしかなかった)

「ようお前たち!あらためて……」

シンジ「来るな!」

アスカ(シンジが必死に守ってくれる)

アスカ(その恍惚に、私はまたも溺れてしまった)

992 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:26:34.95 ID:CKl6t7bm.net
シンジ「近づくな……使徒め!」

アスカ(シンジ、ありがとう)

「そんなもん振り回すんじゃねーよ、あぶねえな」

シンジ「く、来るなって言ってるだろ!」

「後ろの子に当たるぜ?」

シンジ「!」

「心配いらねえよ、俺はお前たちの味方だ」

アスカ(……!)

アスカ(味方!?シンジ、今あの人味方って)

シンジ「騙されるもんか……そうやってカヲルくんも父さんも僕を騙してたじゃないか……」

アスカ(シンジ?)

「俺は味方だ、信じて―――」

シンジ「うわああああああ!!」

   ブンッ       ガツッ

「!!」フラッ

シンジ「ふーっ……ふーっ……!!」

アスカ(シンジ……?)

993 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:27:30.17 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(シンジが声を荒げてあの人に殴りかかる)

アスカ(まるで私の知ってるシンジじゃないみたい)

アスカ(エヴァに乗ってるときだってそんな人殺しのような顔は見せなかった)

アスカ(シンジ?あの時の優しいシンジはどこへ行ったの?)

「大丈夫だ、俺は何もしない」

シンジ「う、うわあああああああ!!」

アスカ(なぜあの人は抵抗しないの?シンジ、シンジ?)

アスカ(そこで初めて顔を上げ、シンジが殴りつけてる相手を見た)

アスカ(その人はボロボロになりながらもまっすぐシンジを見ていた)

アスカ「―――!!」

「……大丈夫だ」

アスカ(その眼は確かに)

シンジ『もう僕は逃げない。僕はこれからアスカを守る。絶対に』

994 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:28:11.49 ID:CKl6t7bm.net
アスカ「やめてぇっ!シンジィ!!」ガシッ

シンジ・ゼロ「「!?」」

アスカ「もういいの!もういいから……やめて……」ポロポロ

ゼロ「……」フゥ

シンジ「離してよアスカ……二人とも殺されるよ……」

アスカ「いや……いや……」ギュウッ

シンジ「こいつは使徒だよ……カヲルくんと同じ、人の形をした」

アスカ「いいえ、違うわ」

シンジ「……どうして」

アスカ「だってこの人の眼は……」

アスカ「あの時のシンジと、同じ眼をしてるから……」ポロポロ

シンジ「……」

ゼロ「……」


      カラン

995 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:29:09.32 ID:CKl6t7bm.net
アスカ(この人が味方なんて確証はない)

アスカ(それでもこのまま『私の知ってるシンジ』が壊れていくのは)

アスカ(どうしても、見ていられなかった)

アスカ(死ぬよりも、怖かった)

シンジ「うっ……うぅ……」ガクッ

アスカ「シンジ……」ギュッ

ゼロ「はーっ……」ドサッ

シンジ「う……うぅ……」ボロボロ

アスカ「シンジィ……」シクシク

ゼロ「……」

アスカ(私たちはそれからしばらく、泣き続けることしかできなかった)



グレン「まったく、ひやひやさせやがるぜ」

ミラー「彼らしい説得でしたね」

ナイン「説得?ただ攻撃されていただけのように見えるが?」

ボット「そういう場合もあるのさ、ナイン」

ナイン「ふむ……心とは、難しい」

996 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:29:58.04 ID:CKl6t7bm.net
ゼロ「さて、と。ちったぁ落ち着いたか?……てて」

シンジ「……」

アスカ「……」

ゼロ「ま、攻撃を止めたってことは、話を聞いてもらえるってみなして、勝手に喋らせてもらうぜ!」ムクッ

シンジ「……はい」

ゼロ「お、やっと返事したな、じゃあ改めて名乗らせてもらうぜ!」

ゼロ「俺の名はウルトラマンゼロ!宇宙を旅するウルトラマンだ!」

シンジ「……よくわかりませんが、あなたは使徒ではないんですね」

ゼロ「俺はここに来たばかりだが、とにかくそのシトってやつじゃあないし、お前らの敵でもない。まずそれを信じてほしい」

シンジ「……」

ゼロ「で、さっきからあっちに見えているデカブツたちもみんな俺の仲間で」


           ドガァァァァァアアアアアアア!!

ゼロ「うわっと!?」

アスカ「きゃあ!」

シンジ「!?」

997 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:30:34.26 ID:CKl6t7bm.net
ゼロ「な、何だ!」

      キィーーン

ミラー「ゼロ!先ほどの巨大生物がまた現れました!」

ゼロ「なんだって!?」

ナイン「しかも一体ではない、かなりの数だ!」

ゼロ「そりゃまずい、早くここから……あててて」ガクッ

シンジ「だ、大丈夫ですか!?」

ゼロ「へへ、貧相な体で結構やるなお前」ボロッ

シンジ「ご、ごめんなさい、僕……」

ゼロ「いいってことよ、それよりもここは危ない、避難するぞ!」

シンジ「で、でもその怪我じゃ」

ゼロ「ジャンボット!」

ボット「ああ!」

       シュイーーン   プシューー

グレン「お!焼き鳥モードだな!」

ボット「無礼者!これはジャンバードだ!何度言ったらわかるんだ!」

シンジ「ロボットが……飛行機に!?」

ボット「さあ、早く」

ゼロ「その前に」

ボット「?」       

ゼロ「お前たち、もし俺たちを本当に信頼してくれるというなら、こいつに乗れ」

シンジ・アスカ「「!」」

ゼロ「俺たちはお前たちを助けたい、だがやはり俺たちを信用できないっていうなら強制はしない」

ボット「ゼロ!?何を……」

ゼロ「お前たちが決めるんだ、自分で、自分の意志で」

シンジ「―――!」

998 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:31:21.48 ID:CKl6t7bm.net
シンジ(ミサトさん、僕はまたあの時の様に決断を迫られている)

シンジ(逃げるため、生きるため、人に助けてもらうための決断を)

シンジ(やっぱり僕は憶病だから、あの時の僕ならたぶんまた助けを拒んで死のうとしてた)

シンジ(でも今は、今の僕には……)チラッ

アスカ「シンジ……」ギュッ

シンジ(ごめんミサトさん)

シンジ(僕はまだ、みっともなくても生きていたい、アスカのために)

シンジ「……お願いします」

ゼロ「そっちのお前もだな?」ニコッ

アスカ「……」コクッ

ゼロ「よし!じゃあ行こうぜ!!      あ、すまねーけど肩貸してくれ」イテテ

シンジ「あ、すみません」ヨイショ

ボット「締まらないな……」

999 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:32:11.30 ID:CKl6t7bm.net
シンジ「ど、どこから乗るんですか?」

ボット「この光のサークルの中に入ってくれ!」キュウウン

シンジ「え、ここに……?」ポウ

      パァァァァァ

シンジ「うわ!」

アスカ「きゃ!」

      シュウウウゥゥゥウ

シンジ「……え?」

アスカ(い、いつの間に中に??)

ゼロ「ジャンバード、すぐに出してくれ!こいつらのいないところまで!」

ボット「分かった!」バシュッ

ゼロ「皆引き上げるぞ!」
 
グレン・ミラー・ナイン「「「おう!!」」」

       ギューーーーーーー……ン

1000 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:32:34.99 ID:sytrsouE.net
【 歌詞ブレブレ】アンチスレ3【本編と真逆】 [無断転載禁止]©2ch.net
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/antianime/1457955103/

1001 :風の谷の名無しさん@LR&設定変更議論中。。。:2016/03/14(月) 20:32:35.14 ID:CKl6t7bm.net
「……」




「……」




「……」




「……」




「……どこへ……行くの…………」




「……」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)


1002 :2ch.net投稿限界:Over 1000 Thread
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