漫画もアニメも海外でオワコン13

マロン名無しさん

　一人の狼の男が、鉄製の椅子に両腕を縛り付けられ、身動きも取れない状態で拘束されていた。
　今しがた、ここから上の階の部屋で気を失った狼とは違い、灰色の毛皮に身を包み、また白狼に比べて、歳も若く見える。
　灰狼は両腕と両脚を椅子に縛り付ける縄以外、体に纏うものは一切無く、その引き締まった体を晒し、股を開いた状態で脚を固定され、股間をも露にしていた。
　だが、その股間に見えるペニスは複数の釘で貫かれ、玉袋は破けて睾丸が外気に晒されている。
　灰狼自身の顔も、その責めを受けた時の痛みに引き攣り、顔面の毛皮を涙と鼻水と涎に汚していた。
　もう長い間そのまま放置されていたが、破れた玉袋の痛みも、釘で貫かれたペニスの痛みもまるで治まらず、いつしか彼はただ黙りながら、その痛みに震えるだけになっていた。
　まるで初めて戦場に出たときのように、荒くなった呼吸も激しい動悸も治まらず、彼は恐怖に引き攣った顔で、涙をこぼすしかなかった。
「……おまえ、はぁ……ッ」
　それからしばらくの時間が過ぎると、やがてその部屋のドアが開いて、一人の獅子の男が入ってくる。
　灰狼は脅えるような視線を獅子へと向けながら、近寄るなとばかりに喉から唸り声を漏らした。
　獅子は小脇に皮で包んだ何かを抱え、灰狼の目の前へとその皮の中身をバラ巻いた。
　白い毛皮に包まれた屈強な腕と脚が、ドサドサと灰狼の目の前へ落ちる。
「――ッ！？」
　右手の甲の毛皮にペイントされた紋章、左腕に刻まれた切り傷。どちらも見覚えのあるものだった。