【国際】「棄権で抗議」「何も変わらない」　市民の失望強く―イラン国会選

アリア藩 ★ [KR]

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020022101087&g=int
2020年02月22日07時17分

２１日に投票が行われたイラン国会選挙では、若者を中心に投票に行かない市民が目立った。
「政治に構う余裕もない」。
制裁下で経済低迷に苦しみ、物価も急騰する中で、その日の生活に精いっぱいの市民の多くは失望感を強めている。
首都テヘランに住む女性デザイナー、モルバリドさん（３４）は「投票しないことが抗議表明になる」と話す。
穏健・改革派が躍進した２０１６年国会選では投票したが、「結局何も変わらなかった」と嘆いた。
友人のモハマドさん（２０）も「勝敗も全てあらかじめ決まっている」と諦め顔で、保守強硬派主導の「護憲評議会」が
事前審査で下した多数の候補への失格処分に不満を示した。
劇作家メヘランさん（２８）も早々と棄権を決めた。
保守強硬派アハマディネジャド氏が再選された０９年大統領選の後、不正を訴えた改革派候補に賛同し、抗議デモに参加した。
「われわれの票が無視された。当時の怒りが今も残っている」と語気を強める。
近年頻発し、時には暴動に発展する反政府デモについても「何かを破壊しないと、新しいものは生まれない」と支持する。
一方、投票所に足を運んだ聖職者ファテメさん（６２）は「イラン人は抵抗する国民。希望は失っていない」と保守強硬派を支持。
同じく現政権への批判票を投じた建築家ニルファルさん（５３）は「苦境の中でも、国民が協力すれば状況は改善する」と期待を込めた。
学生アリさん（２６）は「経済でも外交でも、ロウハニ大統領にはもっと強い指導力が欲しかった」と語った。

https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202002/20200221at53S_p.jpg
２１日、テヘラン市内のモスク（イスラム礼拝所）に設けられた投票所で投票する女性

【国際】「棄権で抗議」「何も変わらない」 市民の失望強く―イラン国会選

【国際】「棄権で抗議」「何も変わらない」　市民の失望強く―イラン国会選