使用済み紙おむつ回収箱設置　神戸市でリサイクルに向け行動調査 [ひよこ★]

ひよこ ★

https://mainichi.jp/articles/20210417/k00/00m/040/116000c

毎日新聞 2021/4/17 10:48(最終更新 4/17 10:48) 815文字

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P＆Gジャパンがイオン神戸北店に設置した使用済みおむつの回収ボックス＝神戸市北区で　2021年4月6日午後3時50分、木田智佳子撮影

　神戸市の家庭用品大手のP＆Gジャパンは、4月内にも使用済み紙おむつを回収するプロジェクトを市内で始める。紙おむつの廃棄量が増える中、リサイクルによる環境負荷の低減に向けて、消費者の分別回収への意識や行動を分析するのが狙い。9月まで小売店や保育施設計8カ所に専用の回収ボックスを設置する。

　利用者は専用アプリで回収ボックスの扉を開き、ポリ袋などに入れた使用済み紙おむつを投入。中で消臭、防虫効果のある液体スプレーが散布される。同社はアプリを通じて1人当たりが廃棄する頻度や量などを調査。回収したおむつは焼却処分される。

　同社は1977年から国内で乳幼児用紙おむつ「パンパース」を販売。布おむつが主流だった日本で紙おむつが普及するきっかけを作った。近年は高齢化に伴い大人用の紙おむつの需要が増えており、今後も市場の拡大が予想される。

　P＆Gはイタリアの企業の技術を使ってヨーロッパで紙おむつのリサイクルを開始。ボトルキャップや繊維素材などを生み出している。神戸でのプロジェクトは、日本国内での事業展開に向け、利用者の行動傾向などを調査するという。

　環境省によると、2018年の国内の紙おむつ生産量は235億枚。10年から乳幼児用は1・7倍、大人用は1・5倍に増えている。使用済みの紙おむつは、し尿を吸収して重さが約4倍になり、推定で年間200万トン以上が一般廃棄物として焼却処分されている。

　循環型社会に向けて使用済み紙おむつのリサイクルは世界的な課題となっている。国内では衛生用品大手のユニ・チャームが16年から鹿児島県志布志市などでパルプに再生する実証実験を行っている。

　P＆Gジャパンの回収ボックスは、イオンジェームス山店（垂水区）、イオン神戸北店（北区）、トイザらす神戸ハーバーランド店（中央区）のほか、垂水、西、北区の5カ所の保育施設に設置される。乳幼児用、大人用ともに回収し、紙おむつのブランドは問わない。【木田智佳子】

使用済み紙おむつ回収箱設置 神戸市でリサイクルに向け行動調査 [ひよこ★]

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