自民・吉川赳衆院議員、「党風一新の会」は衆院選で若手議員が勝つためじゃない…人気で選ぶなんて「ありえません」 [ひよこ★]

ひよこ ★

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2021年9月24日 6時0分スポーツ報知

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「党風一新の会」について語った吉川赳衆院議員

　自民党総裁選で、７派閥中６派閥が自主投票となる原動力となったのが「党風一新の会」の存在だ。当選３回以下の若手議員約９０人によるグループは、２１日に立候補した４人と個別に意見交換するなど、活発な活動を続けている。自らが総裁選に起こした“旋風”をどのように見ているのか、そして今後のグループの役割をどのように考えているかを、呼び掛け人の一人である岸田派の吉川赳（たける）衆院議員（３９）＝比例東海＝に聞いた。（高柳　哲人）

　総裁選告示の１週間前、１０日に開かれたオンライン総会で「党風一新の会」は設立された。当選３回以下の若手・中堅議員が派閥を横断して結集。派閥に一任せず議員個人の考えで投票するとしたことは、党内に大きな波紋を呼んだ。岸田派を除く６派閥が自主投票となり、前代未聞の混戦となるきっかけをつくった。

　各派がこぞって菅義偉首相に“相乗り”した昨年の総裁選を、吉川氏は「極めて不自然。全体主義のように感じていた」という。それだけに、１年前とは一転した選挙戦に、「討論会でも互いの候補が政策をぶつける形となり、理想的だと思います。議論をすることが党員、さらには国民の強い関心につながると考えているので」とした。

　今回の総裁選は、すぐ後に衆院選が控える。自民党の支持率が低下する中、選挙に弱いとされる若手議員にとっては、自らが勝ち抜くためだけの“人気投票”になるのでは…という見方もあることに、吉川氏は「そんな（人気で選ぶ）こと、ありえませんね」と、憤りを見せた。

　「選挙は、周囲が思っているほど甘くはない。人気投票というのなら、小泉進次郎さんを推せばいいんですよ」。選挙区（静岡５区＝三島市、富士市など）では、細野豪志氏（無所属）相手に苦戦している吉川氏の言葉だからこそ、その意味は重い。「今回、このタイミングで会がたちあがったのは『総裁選があったから』というのは間違いないですが、会の目的は『総裁選で新しいリーダーを決めること』が全てではないんです」と強調した。

　それだけに、総裁選後にこそグループの存在意義が高まると考えている。吉川氏は「まだ、仲間たちと先のことまでは話していません。でも、総裁選でいったんは党内部が分裂したとしても、選挙になったら挙党一致体制で戦っていかないといけないし、政策策定や党改革を行っていかなければならない。この会は個性的で有望な仲間が集まっているので、今後も党に影響を与えていけると思います」と話した。

　◆党風一新の会　当選１～３回の議員が党改革を掲げて結成した派閥横断の議員連盟。呼び掛け人は７０人、現在のメンバーは約９０人。代表世話人は福田達夫衆院議員（５４）＝群馬４区＝。

　◆吉川　赳（よしかわ・たける）１９８２年４月７日、静岡県富士宮市生まれ。３９歳。大東文化大法学部卒業後、宮沢洋一衆院議員（現参院議員）の秘書などを経て２０１２年の衆院選に自民党公認で静岡５区から立候補も細野豪志氏に敗れ、比例復活。１４、１７年の衆院選は比例復活もできずに落選したが、１９年に田畑毅氏の議員辞職により繰り上げ当選。