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もし目が覚めたらそこがDQ世界の宿屋だったら19泊目
- 135 :109:2014/07/23(水) 01:31:02.48 ID:jBNjq4Qy0.net
- >>134
「勇者さま!騙されてはいけません!」
背後でエルフの声がした。その両手には、ルイーダの宝箱にあった「ラーの鏡」が握られている。
エルフはラーの鏡を娘たちに向けた。すると美少女たちの姿に変化が現れた。彼女たちの容姿が崩れ始め、
腐った死体の群れになった。
「うげぇ」
オレの胃袋が動転し、吐きそうになるのを必死に手で押さえた。
「エルフめ!小賢しいまねを!」ハーレムは苦虫を噛み潰したような顔で一言つぶやくと、両手を広げて腐った死体
の群れに攻撃の合図をした。「勇者をお前たちの仲間に加えてやれ!」
オレたちは宿の外に飛び出した。オレたちを追って中から腐った娘、いや明らかに腐った死体が次から次へと出てきた。
「ベギラマ!」
エルフの先制攻撃!続いてオレとひょろりは一体づつ攻撃する。うねうねは必死に賢者の石をかかげた。
しかし如何せん数が多すぎる。オレたちはじりじりと取り囲まれていた。まともに戦っては消耗戦で負けてしまう。
いったいどうすればいい?
もはや接近戦の状態だった。鋼の剣を振り回し倒しても、次から次から別の奴がオレの胴体をつかんでくる。
「くそ、放せ!このやろう!オマエたちになんかモテたくないんだよぉ!」
突然背後から腐った巨乳の死体がオレの首に腕を絡めて抱きついてきた。その腐った頭の赤毛には見覚えがあった。
オレが気に入ったらしく、オレの首をぐいぐい絞めて放さない。う、息が苦しい!くそ、なんでこういうことになるんだ!
・・・・・・ふと、オレはこの世界に来た時、宿でニフラムを使ったことを思い出した。
「そうだ!ニフラム!!」
腐った死体たちに抱きつかれたまま、オレは空中に向かって呪文を放った。聖なる光があたりを満たし、
取り囲んでいたモンスターたちは次々と光の中に消えていった。おれはぜいぜいと息を切らしながら、
抱きついてきた腐った赤毛の腕の感触を消そうとばかりに首の辺りを手で懸命にさすった。
「くっそう!汚いぞハーレム!娘たちはどこだ!」オレは宿屋の中に潜んでいるであろうハーレムに向かって叫んだ。
「フフフ、オマエに娘たちは渡さぬ」くぐもったハーレムの声と共に板が軋む音がして、あたりに木片が飛び散った。
木造の家屋が轟音を立てて崩れ、その屋根から巨大な化け物が頭をもたげた。
ついに魔王ハーレムがその正体を現したのだ。
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