CAVE総合スレ133

名無しさん＠弾いっぱい

IKD「どうすりゃいいんだ・・・」

岡本、KeyHolderとの業務提携で迎えたスマホゲー配信
三極がサ終、デビルブックも勢いを見せず惨敗だった
ゲーセンに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年で倒産だな」の声
無言で帰り始めるシューター達の中、副社長池田恒基は独りベンチで泣いていた
東亜プランで手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今のCAVEで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」IKDは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、IKDははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って次のスマホゲーの企画をしなくちゃな」IKDは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、IKDはふと気付いた

「あれ・・・？お客さんがいる・・・？」
ベンチから飛び出したIKDが目にしたのは、ゲーセンの外まで埋めつくさんばかりの客だった
千切れそうなほどにレバーが振られ、地鳴りのように東亜節が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするIKDの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「池田君、次のアーケードゲームの企画だ、早く行くぞ」声の方に振り返ったIKDは目を疑った
「ゆ・・・弓削さん？」　「なんだ池田君、居眠りでもしてたのか？」
「お・・・太田さん？」　「なんだ池田君、かってに太田さんを引退させやがって」
「上村さん・・・」　IKDは半分パニックになりながら社員名簿を見た
１番：上村建也　２番：荻原直樹　３番：弓削雅稔　４番：井上淳哉　５番：太田俊昭　６番：池田恒基　７番：高野健一　８番：富沢敏明　９番：太田理
暫時、唖然としていたIKDだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ！」
清本から企画書を受け取り、オフィスへ全力疾走するIKD、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、オフィスの椅子で冷たくなっているIKDが発見され、三原と浅田は病院内で静かに息を引き取った