種村有菜ってどう？297

花と名無しさん

夜。寮。一立の部屋。一立がベッドに寝転んで悶々としている
一立（クソ……今までずっと隠してきたのにたった一瞬で崩れるなんてバカだろ。あんなこと、するんじゃなかった……）
コンコン、と部屋をノックする音。一立が扉を開けると瞬大が立っている
瞬大「流星来てないか？」
一立、ドキっとするも不愛想なツラになり「来てないけど……」
瞬大「そっか、昼に別れたきり帰って来ないんだ」と一立に背を向ける
一立「どこへ行くんだ？部屋、逆だぞ」
瞬大「学園のほう探してみる。何かあったのかもしれないし」
きゅっと髪をポニーテールに結いながら、一立が部屋から出る
瞬大「なんだ一立、ついてきてくれるのか？」
一立「あいつには前に世話になったし、ミイラ取りがミイラになっても困るし……」
瞬大が頬を染めてにこっとして「じゃあ行くか」。嬉し世良、と手書き文字
頬を染め浮かない表情の一立「……あ……ああ……」

教会の地下？カッと十字架を向けられ、床に這いつくばり悶え苦しむジゼル
ジゼル「あああっ」がくっとギャグ調で倒れこむ
通さま「増岡さん、このくらいでいいんじゃないですか？この子、あんまり悪い子には見えないんですが」
寮長「悪魔はみんな上手い口ぶりで人間に近づいてくるんだ。だまされてはいけない。悪魔祓いをしてた僕の兄さんはこいつら悪魔に殺されたんだ！」
ジゼルが上体を起こし、寮長と通さまを強く睨み付け「それが、どうしたって言うのよ」
ばっと片手で反動をつけ起き上がる
ジゼル「君たちだって牛も魚も殺して食べるくせに！悪魔だって同じよ！人間の心臓が食べられなきゃ死んじゃうんだから」（私みたいに……）
※寮長と通さま、髪も目も服も真っ白だよ

でもこんなところでは死ねないわ。今、決めたの
ずっと知りたくて、でも知るのが怖い椎名一立の願い。唇から想いが伝わったから
願いが叶っても叶わなくても、きっと誰かが傷つくことになる。それは私なのかも
でも君と出会った時から私の想いもひとつだけ。命をかけて