知らない町って散歩するとめっちゃ楽しい

おさかなくわえた名無しさん＠＼(^o^)／

　　
明日は仕事休みだから午前中に起きて……なんて思いながら床に就き、
いざ起きると外はもうすっかり夕方。そんな時によくこの " 冒険 " をやる。

普段降りたことのない駅で下車し、車窓から見える景色の向こう側へ行ってみる。
たった3時間の、未知を既知に変える " 小さな冒険 "。
冒険のルールはひとつ。町で買い物や食事をし、レシートは記念に持ち帰ること。
その理由は簡単だ。
帰宅してしばらくすると、先ほどの冒険がまるでウソのように思えてくるものだ。
小一時間前の楽しい体験が、いつもの日常の波に洗れて現実味を失いながら崩れ、
跡形もなく消えていく。そんな時、知らない町のお店で買った商品やレシートが、
冒険の証になってくれる。

ふと訪れたスーパーで買ったレトルトカレーや、貝殻型のへんてこな乾燥パスタ。
知らない番地が印字されている、飲食店のレシート。そういった物が小さな冒険の
記憶を呼び覚ましてくれる。自分は確かに今日、あの町を歩き、そこで人とふれあい、
短い冒険を終えて、こうして戻ってきたのだと思い出させてくれるのである。

レシートをノートに貼って眺めたり、グーグルマップを利用して今日歩いた道のりを
おさらいしてみるのもまた楽しい作業だ。

「もしあの時…… 」
夕方に起きて何も行動していなかったら、こんなに素敵な体験を出来ていただろうか。
初めて訪れた町を歩いてみる。風が運んでくる匂い。どこか遠くに聞こえる子供の声。
切ないほど美しく優しい町の灯り。
私はその中に混じって、そこの空気を吸い、そこの物を買い、その町の物を食べ、
わずかの間だけ、あの見知らぬ町の一部となり、そうしてここへ戻ってきたのだ。
それまで知らなかったことを肌で知った。それは、学ぶということそのものだ。
こういう経験を一度すると、なかなか止められない。一人暮らしの生活がすっかり
充実して楽しくなったよ。
　　