今までにあった修羅場を語れ 29話目

おさかなくわえた名無しさん＠＼(^o^)／

あれは10年前くらいの話です｡
友人に付き合って神保町の書道の専門店に行った時のこと｡
何があったか歩道すれすれにずっと右翼の街宣車が止まり､わめく声が響いていた｡
友人が店主と値段の交渉中､そこからは近い高いビルに店はあったのでなんの気はなしに眺めていたら､学生らしき一団が
｢うるせ～！口だけのくせに～！！｣
と街宣車に向かって叫んだ｡
瞬間､しん､となった｡
学生たちはバカ笑いしてたが､振り向くと今まで友人と話していた店主が顔を上げていた｡
｢いつまで笑っていられるかな｣
ニヤリとする店主｡
窓の外を見ると街宣車の前後にいた車から次々と人が降りてきて学生たちに近づいた｡
逃げようとするも周りを囲まれる学生たち｡
｢君たち､帰る時はこのビルの裏側から帰りなさい｣友人と値段交渉が終わったのか､店主はそう言うとレジをうち始めた｡
｢外は見ない方がいいよ｣と友人｡声が一切聞こえなかった