今までにあった修羅場を語れ 45話目

おさかなくわえた名無しさん

俺の知人の女性に起こった話なのですけど
彼女は古い一軒家で一人で暮らしていた。
知り合った当時、私は大学に通うために画家をしている祖父の家に居候する事になり
時々、祖父の家に訪れていた彼女と知り合う事になった。

聞いた話では、祖父と彼女の祖母は古い知り合いらしい。
ちなみに祖父は、自分が描いた彼女の祖母の肖像画を手元に残していたのだから
祖父と彼女の祖母とは何かあったのか
それとも祖父の一方的な思いだったのかは知らないが
特別な何かがあったのは間違いないが、さすがに祖父はそこまで話してはくれなかった

彼女と出会ってから、すぐに親しくなった。
彼女も頼る人も少ない一人暮らしで心細かったみたいだな
すぐに俺を頼るようになってくれた

俺は大学で工学を学びながら彼女に色々と気をかけるようになっていた。
女性の一人暮らしと言う事で男手も彼女も必要としていたからだ

そういう、まあ、恋人未満の関係が一年ほど続いた時に彼女の実家から
彼女の叔母というのが訪ねてきてな
要件は簡単、彼女の家を譲れというものだった
彼女の母親はけっこうな資産家の家の生まれだが、私生児として父親がわからないまま
産んだのが彼女だったので、実家での風あたりは悪かったそうだ。
母親も産み落とした後で、姿をくらましてしまった事もあり。
彼女を気にかけてくれるのは、彼女の祖母だけだったそうだ。

彼女の家は、祖母の持ち家で彼女の祖母が彼女が家を出る際、彼女を心配した祖母が
こっそり彼女の名義に書き換えてしまっていたらしい
家が古いと言っても、土地だけでけっこうな値段になる
それが実家の方が気に入らなかったようだ
祖母が亡くなって、家が彼女の名義になっていることに気づいた実家が
彼女を責め立てて来た、って事だ