「韓米朝首脳会談」の可能性は…文大統領は終戦宣言も検討

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　文在寅（ムン・ジェイン）大統領は21日「（4月末の）南北首脳会談に続き（5月の）米朝首脳会談の開催は、会談自体が世界史的な出来事だ」として「進展状況によっては南北と米国による3か国首脳会談につながる可能性もある」と述べた。文大統領はこの日、南北首脳会談準備委員会の2回目の会議で「（会談の）場所によっては、より劇的なことになる可能性もある」とした上で、3か国首脳会談に言及した。韓国大統領府（青瓦台）の内外では、南北首脳会談だけでなく米朝首脳会談、韓米朝の首脳会談も全て、南北の軍事境界線上にある板門店での開催を念頭に置いているとの観測が出ている。板門店での首脳会談の連続開催によって一気に合意を目指すとの見方だ。

　韓米朝首脳会談の構想をめぐり、青瓦台の幹部関係者は「南北と米朝の会談がそれぞれ順調な結果になれば、3者で会って実践的な約束を完成させるという趣旨だ」と説明した。ただし北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党委員長は韓国の特使団と面会して以降、何ら立場を表明しておらず、米国も北朝鮮の非核化の意思に疑問を抱いているため、米朝との調整が済んでいない状態で3か国首脳会談の開催に言及するのは時期尚早との声もある。

　文大統領は、トランプ大統領と金正恩委員長が非核化と米朝国交樹立など体制保障に関して包括的合意に至った場合、3か国首脳会談を通じて6.25戦争（朝鮮戦争）の終戦を宣言することを検討していることが分かった。文大統領はこの日の会議で「韓半島の平和定着は南北間の合意だけでは達成できない。米国の保障が必要だ」と述べた。さらに、そのためには米朝関係の正常化と米朝間の経済協力の進展が必要だと指摘した。

　文大統領はまた「南北が一緒になろうと別々のままであろうと、互いに干渉せず、互いに被害を与えず、共に反映して平和に暮らせるようにしなければならない」と述べた。この発言については、自由民主の秩序に基づいた統一を目指す憲法規定に反するとの意見がある一方で、「平和が先、統一は後」の考えを強調したものとの分析もある。青瓦台の幹部関係者は「互いに拡声器で相手に呼び掛けるようなことが、干渉といえる」と述べた。

　文大統領はさらに「今回の南北会談の合意文には、過去2回の南北合意の基本事項を全て盛り込むと共に、国会の批准を受ける形にするよう準備する」と述べた。南北合意の「制度化と約束化」を推進するというわけだ。青瓦台は南北高官級会談を今月29日に板門店の統一閣で開催することを北朝鮮に提案した。

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