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穂乃果「じゃあみんな……生きてまた必ず会おう!」Part2

1 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 21:58:58.39 ID:mbjt1rmC.net
十四章から開始します

一章から十三章は前スレ
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1439467518/

2 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 21:59:45.70 ID:mbjt1rmC.net
   ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜『十四章エロシア帝国』

海未「ここがエロシア帝国のようですね」

穂乃果「うん……」

にこ「あんたまだ真姫たちのことでしょぼくれてんの?」

穂乃果「だってせっかく再開できたのにまたすぐに離れ離れなんて……」

海未「穂乃果もまだまだ子供ということですね」

ことり「今度は待ち合わせもちゃんとしてるんだしすぐに会えるよ!」

穂乃果「それはそうなんだけどさー」

希「穂乃果ちゃんは寂しがり屋さんやなー」

穂乃果「だってー」

にこ「そんなに寂しいなら一回ジートパングに戻って家族にでも会いに行ったらどうよ?」

3 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:00:15.57 ID:mbjt1rmC.net
希「それは名案やにこっち!確かことりちゃんと海未ちゃんは家族にしばらく会えてないんやろ?」

ことり「うん……お母さんに会いたいなあ」

海未「そうですね。しかし現在の状態のままではとても戻りにくいのですよね……」

希「まあ、たくさん心配かけちゃってるからなー」

海未「それもそうなのですが、ムドー討伐に向かう際に盛大にやらかしているんですよね」

穂乃果「そういえばそうだったねー」

海未「穂乃果はまだマシですよ。『ムドーを倒すまではジートパングの地に足はつけないからね!!』くらいの啖呵ですんだじゃないですか」

穂乃果「結局戻ったけどね……」

海未「私もそれなりの立場ですが、ことりに至っては一国の王女ですからあの時は……ああ、思い出したくありません」

ことり「あの時は……うん……そうだね……」

4 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:01:32.27 ID:mbjt1rmC.net
穂乃果「今戻ったらことりちゃんは王女だから歓迎されるけど、海未ちゃんはかなり怒られるよね」

海未「大丈夫ですよ穂乃果。あなたも一緒ですから」

穂乃果「うぇ!?」

海未「まあそういうわけで大魔王討伐くらいしないと国には戻れませんね。なにを言われるかわからないですから」

希「海未ちゃんもプライド高いなー」

にこ「あんたらも大変なのね……」

国民A「きゃー!でたー!」

 その時町を歩いていた五人の耳に悲鳴が聞こえた

国民A「バラモスが……バラモスがきたわ!」

穂乃果「バラモス!?」

海未「失礼ですがバラモスはどちらに!?」

5 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:02:04.62 ID:mbjt1rmC.net
国民A「えっと……この通りをま……」

ドゴオオオーーーン

 声をかき消すように轟音が鳴り響く

にこ「どうやらあそこのようね」

海未「すみません、ありがとうございました」

国民A「いえ……」

ことり「ルイーダさんの話は本当だったみたいだね」

穂乃果「うん、行くよみんな!」





バラモスブロス「イオナズン」

ドカアアアーーーン

6 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:02:28.63 ID:mbjt1rmC.net
国民B「いやー!」

国民C「聖騎士長ー!助けてください!」

聖騎士A「大丈夫ですか?」

聖騎士B「よし!絵里様がくるまで時間を稼ぐぞ!」

穂乃果「そこまでだよバラモス!」

国民B「聖騎士以外にも誰か来たの?」

国民C「誰だろう?」

聖騎士B「君たちは誰だ?危ないからさがっていてくれ」

にこ「今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょう。あいつをなんとかしないと」

聖騎士A「だからさがっていてくれと……」

バラモスブロス「この国でわしに戦いを挑む者があの女以外にもいるとは」

穂乃果「忘れたとは言わせないよ!」

7 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(玉音放送)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:04:23.49 ID:mbjt1rmC.net
バラモスブロス「その口ぶりから察するにどこかで会ったことがあるのか?」

穂乃果「とぼけないで!バベルの塔で花陽ちゃんを痛めつけて……穂乃果は忘れないよ!」

バラモスブロス「バベルの塔だと!?そうか……お前らが……お前らがわが兄を殺したのだな!!」

穂乃果「兄?確かにこのバラモス色が少し違う」

バラモスブロス「なるほど……兄がまだ生きていると思ったおまえたちは、ここにトドメを刺しに来たのか……」

穂乃果(バラモスと戦いはしたけど、倒したのはゲマなんだよなあ……)

バラモスブロス「わが名はバラモスブロス!偉大な兄バラモスの弟だ……兄の恨みここで晴らしてくれよう」

バラモスブロス「ここに来たことを悔やむがよい。そなたらのハラワタを喰らいつくしてくれるわ!!」

にこ「くるわよ!」

バラモスブロス「さあ果てるがいい!イオナズン!」

8 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:04:50.93 ID:mbjt1rmC.net
希「ならこっちはベギラゴン!」

 バラモスブロスのイオナズンと希のベギラゴン
 二つの呪文は激しくぶつかり、互いに相殺された

 しかし……

海未「まずいですね……」

にこ「私たちだけならまだしも周りへの被害が大きすぎるわ」

 イオナズンとベギラゴン……
 二つの上位呪文の衝突は大きな衝撃を生み、周囲の建物や民衆を破壊してしまう

バラモスブロス「わが兄を葬っただけのことはあるな……もう一度……」

絵里「そこまでよ!バラモスブロス!」

聖騎士B「絵里様!」

バラモスブロス「くっ……おまえか……」

9 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:05:24.03 ID:mbjt1rmC.net
絵里「今日こそここであなたの命を奪ってあげるわ!」

バラモスブロス「流石に分が悪いな……今日はここで退いておこう……」

穂乃果「待って!逃がさないよ!」

 しかし穂乃果の行く手を絵里が遮った

絵里「待ちなさい!」

穂乃果「どうしてですか!?バラモスブロスが……ああ、逃げちゃった……」

絵里「部外者がこれ以上調子に乗らないで頂戴!」

にこ「ちょっとなんなのよその言い方は!」

絵里「気に喰わなかったかしら?なら言い直すわ……勇者気取りの旅人風情が首を突っ込むなって言ってるの」

にこ「あんたねえー」

10 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:06:03.90 ID:mbjt1rmC.net
絵里「あなたたちが出しゃばったせいで民衆や建造物に無駄な被害が出た。この事実に対してあなたたちはなにを思うの?」

海未「その考えは些か横暴ではありませんか?確かに被害は出てしまいましたが、私たちがいなければ被害は拡大していました」

希「それにうちらが対峙する前から被害は出てたで」

絵里「随分と自分たちに自信があるようね。でもそんなことはどうでもいいの」

絵里「あなたたちが戦いを挑んだ後も被害が出た。その事実だけで十分」

絵里「被害を軽減してくれて感謝を示すか、被害が出たことを非難するかはエロシアの民が決めること」

絵里「そして私はあなたたちを非難します」

にこ「さっきからごちゃごちゃとうるさいわね。私たちが先に来たから嫉妬してるの?」

絵里「嫉妬?笑わせないで。怒りでいっぱいなのよ」

絵里「どうやらあなたたちは勘違いしてるようだからはっきり言っておくわ。私なら被害一つなく追い返せたわ」

にこ「でも間に合ってないじゃない」

11 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:06:34.48 ID:mbjt1rmC.net
絵里「でも私の部下はいたでしょ?それを邪魔してくれて……」

絵里「わかったらこの国から出ていくことね。もしまた私の邪魔をしたら殺すから」

にこ「やれるもんならやってみなさい」

絵里「あなた弱肉強食って知ってる?弱者は強者の言いなりになるしかないのよ」

にこ「あんたが私よりも上だって言い方ね」

絵里「もちろん、あなたに負ける気がしないわ。ただ強者と弱者はなにも腕っ節だけで決まるわけじゃない」

絵里「世の中にはいろんな力があるわ。財力・戦闘力・権力……時と場合によって必要な力は大きく変わる」

絵里「まあこの国ではあなたたちが私に勝てる要素は一つもないけどね」

聖騎士A「絵里様!被害状況の確認が終わりました」

絵里「ご苦労様、急いで城に戻りましょう。あなたたちも私の話が理解できたらこの国から出て行きなさい!」

12 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:07:20.41 ID:mbjt1rmC.net
―めし処―

にこ「なんなの絵里とかいう女!本当に腹が立つわ!」

希「でも一国の聖騎士長……相当な実力者やろな」

にこ「確かに人をイライラさせることに関しては超一流ね!」

ことり「立場的には海未ちゃんのお父さんと一緒かー」

海未「そういうことになりますね」

穂乃果「確かに海未ちゃんのお父さんに反抗できる人はジートパングにはいないね」

海未「私の父をあのような無礼な人と同じにしないでください!」

穂乃果「わかってるって」

にこ「ああー!このままじゃ私の気が済まないわ!なんとかして絵里って女のギャフンと言わせるわ!」

穂乃果「にこちゃん荒れてるねー」

ことり「でもどうやって?」

にこ「そんなの知らないわよ!あんたらも一緒に考えなさい!」

13 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:08:48.40 ID:mbjt1rmC.net
希「あー……にこっちの変なスイッチが入ってしもうた」

海未「ここに来た目的を見失ってませんか?」

にこ「見失ってないわよ!バラモスブロスを倒し……そうよ!さっさとバラモスブロスを倒しちゃいましょ!」

希「賛成やけどどうしたん?」

にこ「よく考えてみなさい!この国を狙う魔物を散々罵倒した私たちに倒されるのよ」

にこ「あの女の悔しさに打ちひしがれる顔が浮かぶわ!それでこう言ってやるのよ!」

にこ「『言われたとおりぃ〜、聖騎士様達に任せようと思ったんですけどぉ〜、一向に倒せそうになかったのでぇ〜、代わりに倒しておきましたぁ〜』ってね」

ことり「にこちゃん……相当頭にきてたんだね……」

海未「にこの妄想はともかく、ここに来た理由はバラモスブロスを倒すことですし……行きましょうか」

希「じゃあ早速敵のアジトとか調べないとなー」

海未「では各々で情報を集めてきましょう。バラモスブロス以外の情報も欲しいところですし」

希「そうやね。聖騎士長についても気になることは多いし」

海未「では夕飯前にまたここで落ち合いましょう」

14 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:09:28.29 ID:mbjt1rmC.net
―城―

絵里「以上で報告を終わりにします」

王「今回もご苦労だったな、絵里」

絵里「はい」

王「しかしそろそろバラモスブロスを倒したいところだな……」

絵里「申し訳ありません」

王「いや、お前を責めているわけではないんだ……ただおまえが強すぎるためにあいつはいつもすぐに逃げてしまう」

王「そしておまえは人一倍正義感が強く慈愛に満ち溢れているため町の中で全力で戦えない」

王「だからといって討伐に出向けば南のカーン帝国が攻めてくる……」

王「どうしたものか……いっそ例の旅人やらに任せてみたらどうだ?」

王「討伐できたらそれで良し、出来なくても我らに被害はない」

15 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:10:00.54 ID:mbjt1rmC.net
絵里「申し訳ありませんが賛同出来ません。まず被害なら出てしまいます」

王「どういうことだ?」

絵里「先程も申しましたがあの者たちは自らの武勇を誇示することに躍起になっています」

絵里「そのためなら手段は選びません。ただの小競り合いであれほどの被害を出したことが何よりの証拠です」

絵里「次は死人が出てもおかしくありません」

絵里「王の役目はこの国の民を守ること、そして私の役目は王の務めを守ること」

絵里「どうかお考え直しください……」

王「やはりわしは家臣に恵まれているようだ。おまえの言うとおりだ。今の話は忘れてくれ」

王「しかしこのままでは事態は解決に傾かん。なにか良い策はないのか?」

絵里「たった今……王のおかげで思いつきました」

王「本当か!?聞かせてくれ!」

16 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:10:25.29 ID:mbjt1rmC.net
絵里「やはりあの旅人たちを利用したいと思います」

王「おお!どのように?」

絵里「まずあの五人を生け捕りにします。そしてバラモスブロスに引き渡すだけです」

王「それだけか!?一体なんの意味があるのだ?」

絵里「実はバラモスブロスの兄……バラモスはあの旅人たちにより殺されていたのです」

王「なんと!?」

絵里「なので兄の仇をこちらで捕らえて引き渡すことでバラモスブロスを支配します」

王「そんなことが可能なのか?」

絵里「はい、奴は私に敵いません。そのため奴もこのエロシアへの侵攻に限界を感じています」

絵里「そこでこちらが妥協点を提示すれば必ず飛びつき、我らに従うでしょう」

王「おまえが言うのなら成功するのだろう……」

17 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:11:01.42 ID:mbjt1rmC.net
王「だが旅人を捕らえ、魔物と手を組むのは些か気が引けるのう……」

絵里「お気持ちはわかりますがここは感情ではなく理屈で判断しましょう」

絵里「旅人共は何の権利も責任もなく町で暴れました。死者こそ出ませんでしたが怪我人は多く出ています」

絵里「そして先代の王は魔物と手を結び、隣国のモステワ帝国を滅ぼしました」

絵里「なので道徳的にも先例的にも問題はありません」

王「そうだったな、では早速準備を始めよう。おまえのことだ……すでに捕らえるための策もあるのだろう?」

絵里「もちろんです」





―めし処―

ことり「私が最後?」

にこ「ええ、もう全員戻ってるわ」

ことり「遅くなってごめんねー!」

18 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:12:28.38 ID:mbjt1rmC.net
海未「いえ、私たちも集まったばかりです。では早速、報告をしましょう」

穂乃果「じゃあ穂乃果から!バラモスブロスのアジトはここから西!」

穂乃果「旧モステワ帝国に城を構えてるんだって!以上!」

海未「……それだけですか?」

穂乃果「うん!」

にこ「まああんたにはあまり期待してなかったから……」

穂乃果「ひどーい、にこちゃん!」

希「そういうにこっちはどうなん?」

にこ「ふっふーん、聞いて驚きなさい!私はあの女の情報を調べ尽くしたわ!」

希「やっぱり……」

にこ「まああの女……この国での評判は相当なものね……」

にこ「どいつもこいつも絵里様!絵里様!って吐き気がしたわ」

19 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:12:55.23 ID:mbjt1rmC.net
海未「あなたも……それだけですか?」

にこ「えっ、そうよ」

穂乃果「にこちゃんも穂乃果と変わらないじゃん!」

にこ「なにを〜!私はバラモスブロスの居城を調べた上に追加の情報を調べたのよ!あんたとは大違いよ!」

希「五十歩百歩やね……海未ちゃんは?」

海未「そうですね……二人の情報に付け加えるとしたらエロシア周辺の情勢についてですかね……」

海未「まずエロシアの西にゾーマ軍のバラモスブロス、そして南のカーン帝国……この二つが現在エロシアと敵対している様子です」

海未「そして南東のジートパングとは中立関係のようです。最後にデスタムーアの軍団が最近カーン帝国への侵略を開始したようです」

海未「私からは以上です」

にこ「ちゃんと調べてきたじゃない。褒めてあげるわ!」

穂乃果「うんうん。大儀であった!」

海未「あなたたち……」

希「うちも海未ちゃんと同じ感じやしもう出尽くしたかな?ことりちゃんは?」

20 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/13(火) 22:13:34.49 ID:mbjt1rmC.net
ことり「えーっと、ちょっとあるかな?」

ことり「まず聖騎士長についてだけど……どうやら戦災孤児みたい。だから被害が出ることに過敏になってるのかも……」

ことり「それで三年前に入隊したみたいだけど驚異のスピード出世で聖騎士長の座についたみたい」

ことり「次に歴史?関係で約十年前にエロシアは西のモステワ帝国を滅ぼしたんだ。そして五年前から南のカーン帝国と戦争を始めたみたい」

ことり「ただ三年前にバラモスブロスが出現し旧モステワ帝国の領土は全部盗られたみたい」

ことり「ただバラモスブロスに先代の聖騎士長が殺されちゃって……絵里さんが聖騎士長になってからは一回も負けてないみたい」

ことり「だから絵里さんが人気なのは当然だね。これで終わりかな」

希「おぉー」

海未「あまり時間がない中でよくそこまで調べてこれましたね……」

ことり「そうかな?たまたまだよー」

にこ「これで全員話したわね?ならそろそろご飯にしましょう」

穂乃果「お腹ペコペコだよー!」

カランコロン

21 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(もんじゃ)@\(^o^)/:2015/10/14(水) 02:22:24.81 ID:jmRbO1ol.net
はい 

22 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(SB-iPhone)@\(^o^)/:2015/10/14(水) 07:39:32.35 ID:c89t8A22.net
寝落ち?

23 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(茸)@\(^o^)/:2015/10/14(水) 20:55:49.22 ID:INteDDH5.net
絵里は正式な兵士以外は素人扱いってことなのかな?

24 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:44:18.17 ID:Cn99JI7Z.net
聖騎士C「失礼する!今日バラモスブロスと対峙した旅人はここにいないか?」

 店の扉が開くと騎士が店内に入ってきた

穂乃果「私たちのこと?」

海未「おそらくそうでしょう」

聖騎士C「いないのか?いたら返事をしてほしい!」

にこ「私たちよ!」

聖騎士C「ここにいたのか!どれ……五人いるってことは本当らしいな。今すぐ城に来てくれないか?」

にこ「どうして?」

聖騎士C「実は王が大変お怒りになっておいでで……」

にこ「なんなのよ!この国の連中は!」

25 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:44:55.87 ID:Cn99JI7Z.net
聖騎士C「いえ……王は絵里様に対して怒っているのです。『我らの代わりに巨悪と対峙してくれた者たちに無礼な態度をとりよって』と」

聖騎士C「それで皆様に謝罪と感謝を示すため是非とも城に参上してもらえないかと、王より言伝がありました」

にこ「なんだぁ〜、この国の王はどうやら名君だったようね」

穂乃果「でももうお腹ペコペコだよー」

聖騎士C「ご安心ください!皆様をもてなすためご馳走を用意してあります!」

穂乃果「本当に!?」

にこ「これは行くしかないわね!」

聖騎士C「では案内させてもらいます」





 聖騎士に連れられ、五人は城に到着した

王「みなさん!よく来てくださいました!食事の用意はできています、こちらにおかけください」

26 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:45:39.20 ID:Cn99JI7Z.net
穂乃果「わあー!美味しそう!」

王「今回はうちの絵里がみなさんに大変無礼な真似をしました。申し訳ない」

にこ「それでその張本人は?」

王「本来直接みなさんに謝罪させたいところだがバラモスブロスにまた不穏な動きがあったため現在城を出払っている」

にこ「そう……ならいいわ」

穂乃果「話はおいといてー、早く食べよう!もうペコペコだよ!」

海未「そうですね、頂きましょうか」

 五人は王の好意に応え席に着き食事を始めようとしていた

にこ「やっぱりかなり良いもの使ってるわね。それじゃあ早速……!?」

穂乃果「いっただきまー……」

にこ「待ちなさい穂乃果!!」

27 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:46:32.27 ID:Cn99JI7Z.net
穂乃果「わあっ!?どうしたのにこちゃん?」

にこ「あんたらに渡すの忘れてたわ。ほら……これ」

穂乃果「?」

にこ「お昼に変なもの食べてお腹壊しちゃったじゃない。まだお腹は万全じゃないと思うけどそれ飲んだらある程度気にせずごはんが食べられるわ」

海未ことり希(!?)

穂乃果「にこちゃん?」

海未「ほ、穂乃果!いくら薬が苦手だからといってせっかくにこが用意してくれたのですよ。文句を言わず飲みなさい!」

穂乃果「あっ……うん」

ことり「いやー、にこちゃん助かったよ。ありがとう!」

希「さすがにこっちやね」

28 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:47:01.09 ID:Cn99JI7Z.net
にこ「当然よ!これで心置きなく食べられるわ。では王様、ありがたく頂きます!」

王「……ああ、満足いくまで召し上がってくれ」

にこ(……)

王「そうだ……君たちはバラモスを倒したらしいな。是非ともその時のお話を伺いたい」

穂乃果「いいですよ!あれはバベルの塔の……





王「そういうことだったのですか……どうやらここにくるまでいろいろな経験をされたようで……」

王「わしは用があるのでここで席を外させてもらう。皆の衆、この方たちを丁重にもてなすように」

にこ「今日は本当にありがとうございましたぁ〜」ニコッ





王「おい!絵里に知らせろ!毒を盛ったのがおそらくバレたと……」

聖騎士C「はっ!」

29 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:48:21.67 ID:Cn99JI7Z.net
―城内 絵里の部屋―

絵里(今頃全身麻痺で指一つ動かせなく無様に囚われている頃かしら……)

コンコン

絵里「どうぞ」

聖騎士C「失礼します」

絵里「旅人たちの件ね……ちゃんと罠にかかってくれたかしら?」

聖騎士C「それが見破られてしまいました」

絵里「!?……へえー」

聖騎士C「それでこの後の指示をお願いします。城内にいるうちに無理やり捕らえましょうか?」

絵里「いや必要ないわ。面倒だけどあとは私が一人で何とかするから、王にはそう伝えてくれるかしら?」

聖騎士C「わかりました。では旅人は?」

30 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:48:56.14 ID:Cn99JI7Z.net
絵里「ええ、一旦返してしまっていいわ。明日全員の手足を拘束した状態で王の前にお連れするから」

聖騎士C「わかりました」

絵里(ほとんど異臭なんてしないはずなのに見破られるなんて想像しなかったわ……)

絵里(こういう時って本来燃えたりするものなのかしら?)

絵里(でも私にそんなものはいらない……私に歯向かっていい奴なんて存在してはいけないのよ……)

亜里沙「お姉ちゃん……」

絵里「!?どうしたの亜里沙?」

亜里沙「いつもより怖い顔してるよ……」

絵里「そう見えたかしら?ごめんなさい、気をつけるわ」

亜里沙(……)





 五人は食事を滞りなく済ませ城を後にした

31 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:49:27.50 ID:Cn99JI7Z.net
穂乃果「いやー、美味しかったね!そういえばにこちゃんがくれた薬ってなんだったの?」

海未「穂乃果……本気で言っているのですか?」

穂乃果「えっと……うん。だって穂乃果お腹壊してないもん!」

にこ「はあ……解毒剤よ」

穂乃果「えっ!?毒ってどういうこと?」

ことり「あの料理に盛られてたってことだよね?」

にこ「ええ、おそらく麻痺系の毒だったわ。致死性はなさそうだったから捕らえることが目的のようね」

海未「よく見抜けましたね、にこ」

にこ「普段から状態異常を狙った戦い方をしてたからね……ある程度体が覚えてるのよ」

にこ「状態異常の怖さを知ってる分、いつも回復アイテムを携帯していて良かったわ」

希「にこっちがいなかったらうちらは一網打尽やったね……」

32 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:49:58.90 ID:Cn99JI7Z.net
海未「本当に助かりました。ですが一体なにが目的なんでしょうか?」

ことり「お昼のことかな?私たちが首を突っ込んだから……」

希「それでここまで手の込んだことはしないと思うんやけどな」

海未「理由はどうあれこの国に長居はできないようですね」

にこ「ええ……あの女に仕返しとか言ってる場合じゃないわね」

穂乃果「じゃあこのあとどうする?」

希「さっさとバラモスブロスを倒してこの国とはおさらばって感じでええんやない?」

海未「そうですね……今日はもう休んで明日の朝すぐに出発しましょう」

にこ「そうね……気に食わないけどそれが一番ね」

海未「では近くの宿に泊まりましょう。もう夜中ですからあちらも大きな動きはしないと思いますが一応警戒は怠らないでください」

ことり「そうだね。この国から離れるまでは注意しとかないとね」

33 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:51:34.35 ID:Cn99JI7Z.net
昨日は寝落ちしてました……

明日も少し更新予定です
おやすみなさい

34 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(家)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 00:52:42.87 ID:AM2gfk70.net
深夜の更新乙!

35 :名無しで叶える物語:2015/10/15(木) 09:30:54.41
絵里怖いな
どうやって仲間になるんだ

36 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(もんじゃ)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 09:40:52.02 ID:O8lFszK6.net

どんな感じで絵里が仲間になるんだ

37 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(庭)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 12:07:00.16 ID:stT2fffh.net
初登場時は主人公達より強くてぼっちでかなり最後の方で仲間になるエリー、引換k…うっ頭が…

38 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(庭)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 12:10:23.17 ID:q1o8MM6Q.net
このエリーは仲間になったあと、いったいどれだけ弱体化するのだろうか

39 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(茸)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 17:09:51.25 ID:SBw/kDNT.net
ドランゴポジがいないから絵里は弱体化せずにすむはずだ

40 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(笑)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 17:17:49.37 ID:8suzogas.net
あいつが弱体化した直接的な理由はドランゴじゃないんだよなぁ

41 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(もんじゃ)@\(^o^)/:2015/10/15(木) 19:26:14.08 ID:7s2PadWk.net
スマホ版のアイツは壊れの模様

42 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 02:25:56.88 ID:VuU8p1hb.net
―バラモスの城―

魔物A「バラモスブロス様!エロシアの聖騎士が来ています!」

バラモスブロス「絵里か……通せ……」

魔物A「はっ!」





バラモスブロス「今日はなんのようだ?」

絵里「あなたの兄の仇……私が捕らえてあげるわ」

バラモスブロス「ほおー、それで見返りになにをすればいい?」

絵里「適当にカーン帝国を攻めてくれればいいわ」

バラモスブロス「それだけでいいのか?」

絵里「ええ。その代わりエロシアには私の指示があるまでしばらく手を出さないで」

バラモスブロス「ああ、わかった」

43 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 02:26:37.82 ID:VuU8p1hb.net
絵里「それでこいつは?見ない顔ね」

キングヒドラ「俺か?」

バラモスブロス「あー、こいつはキングヒドラ。先日この世に戻ってきたばかりなんだ」

絵里「この世に戻ってきたって……蘇生でもしたの?」

バラモスブロス「その通りだ。我が主ゾーマ様はザオリクでも蘇生できなくなった生物を容易に蘇らせることができる、再生の力をお持ちだ」

キングヒドラ「しかもパワーアップしてな」

バラモスブロス「こいつもジートパングで我が兄と同じ敵に殺されてな……」

キングヒドラ「そのときはやまたのおろちと名乗っていたな……」

絵里「ジートパング?」

キングヒドラ「俺は対デスタムーアへの拠点としてジートパングを支配しようとしたんだが……」

キングヒドラ「ムドーとあの女共に邪魔されてあの世に送られたってわけだ」

絵里「ふーん。その中にジートパング出身の奴とかいないの?」

44 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 02:27:57.53 ID:VuU8p1hb.net
キングヒドラ「少なくとも一人はいる。それもジートパングの王女だ」

絵里「ふふっ、良いことを聞いたわ」

バラモスブロス「また悪いことを考えてるな……」

絵里「人聞きの悪いことを言わないでくれるかしら」

バラモスブロス「図星だろうが……」

絵里「まあ否定はしないわ。それじゃあ私はもう寝たいから一番良い部屋を用意しなさい」

バラモスブロス「なんだ、ここで寝るのか?」

絵里「だってわざわざエロシアに戻って明日の朝またここに来るなんて面倒くさいもの」

バラモスブロス「明日も来るのか?」

絵里「あー、言ってなかったわね。あなたたちの仇、多分明日ここに乗り込んでくるから」

45 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 02:29:28.91 ID:VuU8p1hb.net
バラモスブロス「そうか……ならば想像することが及ばないほどの陵辱の限りを尽くして殺してやらなければな」

絵里「いいけど、いきなり殺さないでよ。一度捕らえて王に引き渡すんだから」

バラモスブロス「おまえも面倒くさい奴だな……」

絵里「エロシア一国を丸々あげるって言ってんだから文句を言わないでよ」

バラモルブロス「わかっておるって」

絵里「じゃあもう寝るわね」

バラモスブロス「……おまえがここに泊まるなんて初めてだな……」

絵里「そうね」

バラモスブロス「せっかくだしもう少し起きて共に……いや共に寝ようじゃないか!」

絵里「は?」

46 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 02:30:02.35 ID:VuU8p1hb.net
バラモスブロス「おまえと手を組んで三年……そろそろ今まで以上の関係、もっと親密な体の関係を持ってもいいんじゃないか?」

絵里「……殺すわよ」

バラモスブロス「すまなかった!なら添い寝で我慢する!」

絵里「最後の言葉はそれでいいのね」スッ

バラモスブロス「冗談だ!武器を収めろ!」

絵里「二度とくだらないことを言うんじゃないわよ」

バラモスブロス「おぉー怖い怖い。わしもそろそろ寝るとするか」





キングヒドラ「あの絵里って聖騎士……なかなかおもしろいな」

バラモスブロス「そうだろ?利用価値の高い良い女だ……」





 そして夜が明けた

47 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 02:31:34.36 ID:VuU8p1hb.net
もう少し書く予定でしたが、眠気に勝てませんでした

おやすみなさい

48 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(しまむら)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 07:47:15.15 ID:eC9Btv5a.net

バラモスブロスちゃっかり野郎だな

49 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(笑)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 11:11:17.10 ID:rGRwuwa/.net

かしこそうに相手を利用しようと振舞うけど
逆に相手に利用されちゃうエリチカポンコツかわいい

50 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 14:00:14.91 ID:jxtHtxTP.net
乙です。
ブロスの手を組んで三年ってことは絵里の入隊時からの付き合いのわけで、襲撃とかマッチポンプやん。
この絵里だとバレたら開き直ってしょうがないじゃないいいそうだがどうなるか続き待つ

51 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(茸)@\(^o^)/:2015/10/16(金) 16:53:41.18 ID:goHAJ4dM.net
絵里は魔物側だったのか……
王様かわいそうだな

あとパイセン有能

52 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 13:18:41.94 ID:Wq+opYqE.net
九時くらいに更新予定です

53 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(家)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 20:20:21.56 ID:xUFSNuac.net
期待

54 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 20:57:20.38 ID:Wq+opYqE.net
―宿―

海未「おはようございます。それでは早速出発しましょう!」

希「ちょっと外を覗いてきたけど変わった様子はなかったし、今なら問題なく出れそうやで」

にこ「じゃあさっさと行きましょう。みんな準備は出来てる?」

穂乃果「もちろん!」

ことり「大丈夫だよ!」





―バラモスの城―

魔物B「バラモスブロス様!例の旅人たちがこちらに来たようです」

バラモスブロス「そうか、絵里の言う通りだな」

魔物B「迎え撃ちましょうか?」

55 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 20:57:58.42 ID:Wq+opYqE.net
バラモスブロス「いや、我らが直接相手をする。おまえたちは手を出さななくていい」

魔物B「かしこまりました!」





ことり「バラモスの城に着いたけど……」

海未「気味が悪いですね……到る所に魔物がいるにも関わらず、こちらの様子を伺うだけで襲ってこない」

希「これは命令されてるな。おそらくバラモスブロスが直々に相手をしてくれるんとちゃう?」

穂乃果「ならこのまま正面突破だね!」

にこ「舐めた真似してくれるわね。さっさとぶっ倒すわよ」

 バラモスの城に侵入した三人は足を進め、そして……

バラモスブロス「待っていたぞ!さあ、かかってくるがいい!」

 バラモスブロスと対峙した

56 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 20:58:52.13 ID:Wq+opYqE.net
穂乃果「一気に行くよ!ギガスラッシュ!」

 穂乃果の一撃がバラモスブロスに襲いかかる
 しかし……

バラモスブロス「邪悪な爪」

 バラモスブロスは指先に魔力を宿し、穂乃果の攻撃をかき消した

バラモスブロス(強いな……一対五で勝つのは難しいか……)

バラモスブロス「次はこちらだ……ネクロゴンドの波動!」

 五人は瞬時に身を屈め、回避することに成功した
 だが……

バラモスブロス「わざと避けやすくしたからな……だが身を屈めた直後を狙われたらどうだ?いけ!キングヒドラ!」

キングヒドラ「かがやくいき!」

 突如五人の後ろから別の魔物が姿を現し、極寒の冷気が五人を襲う

57 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 20:59:28.62 ID:Wq+opYqE.net
ことり「(まずい!)フバーハ!」

 ことりの咄嗟のフバーハが間に合い、ダメージを抑えることに成功した

にこ「助かったわことり!」

キングヒドラ「また邪魔をするか……ジートパングの王女よ」

ことり「また……どういうこと?」

キングヒドラ「覚えてないか?おまえの母に偽ったこの五つの首の竜を!」

ことり「やっぱり、やまたのおろちの関係者?」

キングヒドラ「関係者?違うな。我がやまたのおろちだ!」

穂乃果「そんな!?あの時倒したはずじゃ!?」

キングヒドラ「お前のことも覚えているぞ。あとの三人は人が変わっているようだが……」

ことり「あの時倒したはずなのに、なんで今ここに存在してるの!?」

58 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:00:14.25 ID:Wq+opYqE.net
キングヒドラ「我が主ゾーマ様が蘇らせてくれたからに決まっているだろう」

ことり「蘇るって……ザオリクでどうにかなるレベルじゃ……」

穂乃果「再生……」

キングヒドラ「よく知ってるじゃないか。蘇った際、私は更なる力を得て今はキングヒドラと名乗っている」

キングヒドラ「さあ!次に死ぬのはおまえたちだ!」

 バラモスブロスとキングヒドラ、そして五人の死闘が始まった





海未(一対一ではおそらく少し劣っていますね……ですが今は二対五、私たちが押しています!)

バラモスブロス(想像以上にやるな……絵里はなにをしているんだ!?)





 その後も戦闘は続き……

59 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:01:00.69 ID:Wq+opYqE.net
キングヒドラ「火球連弾!」

 巨大な火球がキングヒドラの五つの首からそれぞれ放たれる

穂乃果「ギガスラッシュ!」

希「ベギラゴン!」

 穂乃果は二つの火球を切り裂き
 希は三つの火球を打ち消す

 激突した火球の煙に紛れてにこがキングヒドラの首を狙いに行くが
 しかしキングヒドラの他の四つの首がにこを噛み砕こうと首を伸ばす

海未「さみだれうち!」

 だが海未のさみだれうちが四つの首を牽制
 し思うような動きを許さない

バラモスブロス「邪悪な爪!」

60 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:01:39.56 ID:Wq+opYqE.net
 にこの刃があと一歩で届く……
 その瞬間バラモスブロスの手が伸びてしまう

 にこはかろうじて体を反転させて
 邪悪な爪を両腕の短剣で受け止めるが……

キングヒドラ「喰らえ!」

 上空からキングヒドラの五つ目の首がにこ目掛けて迫って来る

 だがキングヒドラとにこの間にことりが割り込み
 スティックで攻撃を受け流した

希(こっちが押してるけど決め手に欠けるな……)
 
海未(どちらか一体を早めに片付けたいところですね……)

穂乃果「みんな!バラモスブロスと一人で戦う!」

ことり「穂乃果ちゃん!?」

61 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:02:26.75 ID:Wq+opYqE.net
穂乃果「私が引きつけておくから!四人で一気にキングヒドラを倒しちゃって!」

海未(今の穂乃果なら守りに徹すればバラモスブロスにも遅れをとらないはず……)

海未「わかりました。ことり!にこ!希!四人で一気に片付けますよ」

ことり「わかった」

にこ「おーけー」

希「りょーかいやん」

バラモスブロス「そんな大声で作戦を立てて、我らが何もしないと思うか!?」

穂乃果「大丈夫だよ……穂乃果が抑えるから」

バラモスブロス「お前一人などすぐに蹴散らしてくれるわ!邪悪な爪!」

穂乃果「はやぶさ斬り!」

 バラモスブロスの爪を穂乃果は素早く剣で叩く

62 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:03:46.24 ID:Wq+opYqE.net
穂乃果「時間稼ぎで終わらせるつもりはないよ!」

 穂乃果はすぐに追撃に出た

バラモスブロス「はやりすぎだ……イオナズン!」

穂乃果「くぅ……」

 穂乃果がバラモスブロスを斬りつける直前……
 バラモスブロスはイオナズンを唱えた

 穂乃果は咄嗟に盾を構えるも
 近距離からのイオナズンにダメージを受けてしまう

穂乃果「ミラクルソード」

 だが穂乃果は怯まずに距離を保ち
 一撃を加え体力を回復する

バラモスブロス「えぇい、小癪な!」

穂乃果「キングヒドラが倒れるまでは穂乃果一人と遊んでもらうよ」

63 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:04:49.25 ID:Wq+opYqE.net
キングヒドラ「バラモスブロス!小娘一人だ、落ち着いて戦え!」

バラモスブロス「わかってるが……くそっ、いつまで寝てんだあの女は!」

ことり(あの女?)

海未「余所見は禁物ですよ、シャイニングボウ!」

にこ「そうそう、自分の心配しなさい。カオスエッジ!」

キングヒドラ「!?」

 海未とにこの攻撃に反応しきれなかったキングヒドラ……
 直撃は免れたがダメージを喰らってしまう

キングヒドラ「おのれ……!?ふっ、ふはははははっ!そろそろ終わりにしようか……」

ことり(いきなりどうしたの?)

キングヒドラ「火球連弾!」

64 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:05:40.53 ID:Wq+opYqE.net
 だがキングヒドラの火球は四人に届かず手前に着弾した

希(届いてないんやけど……)

にこ(どういうこと?盲まし?)

 四人は不可思議な攻撃の意図に思考を巡らしながら
 炎の先に映るキングヒドラの影を注視する

 しかし四人に襲いかかるものは炎の先にはいなかった……

絵里「さみだれ突き」

 聞き覚えのある声がした……

にこ(!?この声は……)

 そして声の正体に気がついた時には……
 四人の背中に激痛が走っていた

65 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:06:16.73 ID:Wq+opYqE.net
絵里「真打ち登場ってところかしら」

キングヒドラ「随分と遅いじゃないか……」

絵里「しょうがないじゃない、朝は弱いんだから」

海未「くうっ……」

絵里「あらあら、背中でダメージを受けるなんてとんだ恥曝しね。うちの騎士なら逃亡罪で軍法会議にかけるところよ」

にこ「あんた……なんでこんなところに……」

絵里「かわいそうに……何も知らないまま私に捕らわれるのだから」

絵里「せめてなにが起きてるかくらい後で教えてあげるわ!」

穂乃果「どういうこと……あなたは聖騎士長のはずじゃ……」

絵里「ふふっ、だから後で教えてあげるから」

66 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:06:46.48 ID:Wq+opYqE.net
穂乃果「くっ……みんな!今助けるから!」

絵里「こっちにばかり気を向けてていいのかしら?」

穂乃果「えっ!?」

バラモスブロス「他に目を向けるな、嫉妬してしまうだろ。おまえはわしと遊んでくれるんじゃなかったのか?」

穂乃果(やばい!)

バラモスブロス「邪悪な爪!」

穂乃果「うわあああああーーーーー」





 五人は絵里・バラモスブロス・キングヒドラの手によって
 捕らえられてしまった

67 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 21:10:17.55 ID:Wq+opYqE.net
とりあえずここまで
余裕があったら寝るまでにもう少し書きます

68 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(茸)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 22:04:19.41 ID:GzornjyF.net
あちゃー捕まってしまったか

69 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(しまむら)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 22:28:06.43 ID:coHE0WFk.net
こっからどう仲間になるのか

70 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/17(土) 22:36:50.26 ID:UJCYHo4k.net
???「ぬわぁーーーー!!!!」

71 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 00:11:56.22 ID:sNT5anRm.net
絵里「うん!これでいいわね」

 五人は両腕を後ろで縛られ、さらに首と結ばれた

絵里「危ないから暴れないでね!でないと自分の首を絞めちゃうから」

バラモスブロス「おまえの緊縛術には見惚れるものがあるな……こういうプレイが好きなのか?」

絵里「……」スッ

バラモスブロス「だからすぐに武器を構えるな!」

にこ「いちゃついてるところ悪いんだけど、何がどうなってんのか説明してくれるかしら?」

絵里「あなたは本当に私をイライラさせるのが上手ね」

にこ「あんたも上手いわよ。お互い様ね」

 絵里は右手に持つ槍でにこの体を大きく弾いた

にこ「うっ……」

穂乃果「にこちゃん!?」

72 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 00:12:34.84 ID:sNT5anRm.net
希「にこっち!?」

にこ「随分と余裕のないことしてくれるわね……」

絵里「そう見えたかしら?ただサンドバックを殴っただけのつもりなんだけど」

にこ「ふん」

絵里「随分と生意気な捕虜ね」

海未「それでそろそろ教えていただきたいのですが……」

絵里「あら!こっちの奴は口の聞き方がわかってるじゃない!」

絵里「そうねぇ……気分が良いし教えてあげるわ!」

絵里「実は私……エロシアの人間じゃないのよ」

ことり「でも国の人は戦災孤児だって……」

絵里「そこまで調べてたなんて感心ね!確かに私は戦災孤児よ……モステワ帝国のね」

ことり「!?エロシアじゃなくてモステワの……」

73 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 00:13:22.17 ID:sNT5anRm.net
穂乃果「モステワ帝国の人間がなんでエロシアの聖騎士長になってるの?」

希「モステワはエロシアに滅ぼされた……復讐ってこと?」

絵里「復讐……どちらかといえば違うわね。言ったでしょ?この世の中は弱肉強食」

絵里「弱い奴がいけないのよ。だからあまり恨んだりわしてないの」

海未「ではなぜ?」

絵里「そうね……自分よりも弱い奴らに見下されるのが嫌だ……ってところかしら?」

絵里「私が一番上に立ちたいのよ。だから聖騎士長になった……おかげでエロシアは全てが私の思い通り」

絵里「私に心酔してる国の馬鹿どもがもうすぐ私の手によって魔物に売られるのよ!痛快じゃないかしら?」

ことり「じゃあ全部演技ってことだったの?」

絵里「そういうことね。三年前からこいつら魔物と手を組んでからは本当に楽しかったわ」

絵里「マッチポンプもここまで上手くいくと演技じゃない気がしてきたわ!」

希「ひょっとして前の聖騎士長を殺したのって……」

74 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 00:14:02.10 ID:sNT5anRm.net
絵里「私は手を出してないわよ。誰かに見られたら面倒じゃない」

バラモスブロス「よく言うな……」

絵里「ただこいつに出来れば始末しちゃってとは言ったけど、こいつに負けた前聖騎士長が悪いのよ」

絵里「この世は強い奴が正しくなる。前聖騎士長がこいつに勝ったら良かっただけの話よ」

にこ「想像以上の糞女ね……」

絵里「そんな私に捕らわれちゃった今のあなたに同情するわ!出来たら今の心境を赤裸々に語って欲しいんだけど!」

にこ「さあね……とりあえず不愉快ってところかしら?」

絵里「はあ、つまんない。数日中には殺されるんだからもっと感情剥き出しで喚いてくれてもいいのに……」

穂乃果「結局私たちはなんで捕まったの?」

絵里「なんでだっけ?調子に乗ってて目障りだったから?」

絵里「まあ私に従わない奴なんていらないってことよ。それでこいつらと利害が一致したって訳」

絵里「それじゃあ、そろそろあなたたちを王のもとに連れて行こうかしら」

75 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 00:14:48.18 ID:sNT5anRm.net
海未(まだチャンスはあります……ことりはジートパングの王女)

海未(絵里はともかくエロシアの王もジートパングとカーン帝国、二つの帝国を同時に敵にはしたくないはず……)





キングヒドラ「俺もそろそろここを発つか」

バラモスブロス「例の件か……」

キングヒドラ「ああ、敗残兵が集まってなにか企んでる。ロートマリアでなにかが起きる」

バラモスブロス「気をつけろよ!二度目の再生はないからな」

キングヒドラ「わかってる。ゾーマ様は二度も敗れた者をそばにはおかないからな……」

バラモスブロス「まあ滅多に死んだ部下を蘇らせないゾーマ様だ。一度でも再生してもらえておまえはかなり気に入られてるな」

キングヒドラ「ああ、恩はしっかり返さないとな。そうだ!一つ頼みがある」

バラモスブロス「なんだ?」

キングヒドラ「一人でいい、出来ればあのジートパングの王女は私に殺させてくれないか?」

バラモスブロス「そんなことか……別に構わないぞ」

キングヒドラ「すまないな」

76 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 00:15:32.45 ID:sNT5anRm.net
おやすみなさい!

77 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(笑)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 00:41:16.13 ID:LYNO3SVQ.net
おつ!!
こっからえりちがどうやって仲間になるのか……ひゃーたのしみ

78 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(笑)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 02:47:39.29 ID:CFjj1PpI.net

絵里をクソに書きすぎて仲間にする理由が収拾つかなくなる事態にならなければよいが

79 :のんたんは!omikuji(たこやき)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 09:43:00.40 ID:ldYXQL3V.net
乙乙。

80 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(茸)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 16:23:52.86 ID:UtmHWE9M.net
海未が鍵になってくるのかな?

81 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:35:09.85 ID:sNT5anRm.net
―城内 王の間―

王「絵里は一人で片付けると言っていたが大丈夫だろうか?」

王「いくら絵里でも旅人は五人いる……やはり援軍を出したほうがいいのでは……」

聖騎士D「王様!絵里様がお戻りになりました!」

王「本当か!?それで……」

聖騎士D「はい、旅人を捕らえてきています!」

王「さすがは絵里だ!すぐに通せ!」

聖騎士D「はっ!」





王「よく戻った絵里!大儀である!」

絵里「はい」

82 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:35:45.09 ID:sNT5anRm.net
王「いくらおまえと雖も今回は相手が五人……さすがに厳しいのでは心配していたのだが、どうやら杞憂だったな」

王「もう誰も疑わないだろう……おまえがエロシア帝国の歴史上最も偉大な聖騎士であることに」

絵里「身に余る光栄です!この絵里、どこまでもエロシアのためにこの身を捧げたいと思います」

王「おまえのことは頼りにしておる」

穂乃果(王様に聖騎士長がバラモスブロスと繋がってるって言った方がいいんじゃない?)

ことり(言いたいけど……多分信用してもらえないよ?)

にこ(そうね……あの王の絵里に対しての信頼度は通りすがりの私たちが説得できるものじゃないわね……)

希(今は王様の反感は買わないほうが良さそうやね。でないと海未ちゃんの交渉の邪魔をしちゃうから)

王「それで絵里……バラモスブロスとの交渉についてだが……おまえが行ってきてくれぬか?」

絵里「ご心配なく……もう済ませてきました。明日の夜……引き渡す約束をしました」

王「これは驚いた!一晩で交渉も終わらせてくるとは……エロシアの歴史上ではなく人類の歴史上と言った方がいいかもしれないな」

83 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:36:13.58 ID:sNT5anRm.net
王「ではこの者たちを牢に連れて行け!」

聖騎士D「はっ!」

海未「待ってください!」

王「ん?」

海未「私たちはただの旅人ではありません!ジートパングからの使者としてここに来たのです!」

王「どういうことだ?」

海未「私の名前は園田海未と言います。この園田という名に覚えは?」

王「ジートパング……園田……!?ジートパングの兵士長か!?」

海未「正確にはその娘です。そして隣にいるのが女王様の娘……つまり王女です」

王「本当か!?」

海未「もしお疑いになられるのなら今すぐジートパングに使いを出してみてください」

王「むう……どうやら本当のようだな……」

84 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:38:22.86 ID:sNT5anRm.net
海未「これでやっと話し合いができます……私たちは女王と父の使者としてエロシアの王であるあなたに提案をしに来ました」

王「それはどんな?」

海未「共に手を結んでカーン帝国を滅ぼそうと……」

王「なんだと!?それはエロシアにとっては無碍に出来ない話だな」

海未「王様には今二つの選択肢があります……私たちを解放しジートパングと共にカーン帝国を攻めるか」

海未「または私たちを魔物に引渡し……ジートパングとカーン帝国、二つの帝国を相手にするか……」

海未「見たところ王様は聡明な方です。どちらが正しい選択か……ご理解できるはずです」

王「そうだな……どうやらこのままおまえたちをバラモスブロスに引き渡すのは考え直した方がいいようだな……」

海未(よし……)

絵里「お待ちください!ジートパングに伝わらにように工作すればいいだけです。私にお任せください」

85 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:39:23.23 ID:sNT5anRm.net
海未「そうでしょうか?私たちからの連絡が途絶えれば真っ先にあなた方が疑われるでしょう」

海未「そうしたら時間の問題です……いずれ真実は明るみに出るでしょう」

海未「うっかりと王が、聖騎士が、国民が、魔物が口を滑らせるかもしれません。人の口に戸は建てられませんから」

絵里(どこまでも突っかかってくれて……)

王「どうだ絵里?少しだけ考える時間をわしにくれぬか?」

絵里「……わかりました」

王「そうかそうか。では……」

絵里「ただその前に私からも考慮していただきたい点があります」

王「なんだ?」

絵里「この者たちを逃すということはバラモスブロスを敵に回すということです」

王「……そうだったな」

86 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:40:06.21 ID:sNT5anRm.net
絵里「そして先程バラモスの城に交渉に行ったところ敵の戦力は我らの知らないところで増えていました」

絵里「わかりやすく説明するとバラモスブロスに匹敵するキングヒドラなる魔物の姿を確認しました」

絵里「情けない話……バラモスブロス一体なら私は完璧に対応してきましたが……」

絵里「今日見た戦力が相手では……私はエロシアを守ることが出来ません……」

王「本当なのか……」

絵里「はい……」

王「なんてことだ……」

絵里「ですがジートパングなら……私一人で兵士長の娘や王女を含む五人を制圧できます」

絵里「つまりエロシアの敵になろうとあまり脅威ではありません」

王「むぅ……」

絵里「ゾーマ軍とジートパング……どちらを敵にするか、よくお考え下さい」

87 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:40:55.74 ID:sNT5anRm.net
王「いや……それには及ばん。やはりわしはおまえの言うことを信頼しておけば良いのだ」

王「少しでもおまえの意見を蔑ろにしようとしたこと……謝らせてくれ」

絵里「いえ、王はこの国の代表です。悩み逡巡するのも仕事の一つです」

海未「待ってください!王様!この女の言うことは信じてはいけません!」

ことり「海未ちゃん!?」

海未「この女はバラモスブロスと手を組んでいます!共にエロシアを絶望に陥れるために手を組んでるのです!」

絵里「……呆れた。自らの意見が通らないと今度は根も葉もない妄言を叫び出して」

穂乃果「妄言なんかじゃないよ!穂乃果たちは聖騎士長一人に捕まったんじゃない!そこにはバラモスブロスもキングヒドラもいた!」

王「絵里が敵と内通してるだと?これほどの侮辱がはたしてあるだろうか……今すぐ牢にぶち込め!!」

聖騎士D「はっ!」





王「お前には不快な思いをさせたな……申し訳ない」

絵里「王に非は一切ありません。すべてあの者たちが悪いのです」

88 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:41:38.36 ID:sNT5anRm.net
 五人は投獄されてしまった





―城内 牢屋―

海未(父の教えのおかげでなんとか縄は解けましたが鉄格子は厳しいですね……)

海未(明日……バラモスブロスに引き渡される際にイチかバチか……しかなさそうですね……)

海未(しかし武器を回収されてしまいました……徒手での戦いも心得てるのでそこらの聖騎士に遅れを取るとは思いませんが)

海未(聖騎士長には……万全の状態でないと戦えませんね……)

にこ「うわああああああああああ!」

海未「!?にこ!?どうしたのですにこ!?」

ことり「にこちゃん!?」

希「にこっち!?」

穂乃果「どうしちゃったの!?」

 突如四人と見張りの兵の耳ににこの悲鳴が聞こえた

89 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:43:05.99 ID:sNT5anRm.net
にこ「うう……うわあああ!助け……助けて!」

聖騎士E「どうした!?」

にこ「体中が……痛くて……うわあああ!」

聖騎士E「くっ……毒かなんかか?魔物への生贄を今死なせるわけにもいかないし……」

にこ「あああああ!早く……助け……」

聖騎士E「とりあえず医者を呼んでくるか……」

にこ「お願い……あああ!」

 聖騎士は急いで医師を呼びに行った

にこ「うあああ……ってもう行ったみたいね……」

穂乃果「にこちゃん演技だったの!?」

にこ「ええ。今から脱獄するわ!」

90 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:43:59.52 ID:sNT5anRm.net
希「どうやって?」

にこ「強行突破しかないでしょ……私がなんとか牢から出てみせるから」

ことり「でもあれだけ騒ぎになったから他の聖騎士も来るかも……」

にこ「覚悟してるわ」

海未「でしたらにこ!牢から出れたら私を一番最初に出してください!縄ならもう解けましたから!」

にこ「ほんとに!?すごいわねあんた……」

穂乃果「!?声が聞こえる!そろそろ戻ってくるよ!」

にこ「じゃあみんな心の準備をしといて……」





医師「それで問題の囚人は?」

聖騎士D「こいつです」

にこ「うう……痛い痛い痛い!助けて……」

91 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:44:42.44 ID:sNT5anRm.net
医師「この痛がり方は尋常じゃないな……正確に診断するため縄を解いてくれぬか」

聖騎士D「わかった」

 聖騎士は牢の鍵を開けにこの縄を解いた

にこ「悪いわねてんてん」

 一言呟くとにこは聖騎士を投げ飛ばし
 自分は牢から脱出し挿さり放しの牢の鍵を閉め
 聖騎士を閉じ込めてしまった

医師「ひっ……」

 そしてにこは怯える医師に無理やり薬を飲ませた

医師「これは……」

にこ「遅効性の毒よ……大体十二時間で死ねるわ」

医師「なっ……」

92 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:45:34.81 ID:sNT5anRm.net
にこ「もちろんにこは解毒剤を持っている。そしてあんたみたいな善良な人を殺そうとは思っていない」

医師「どうすればいい……」

にこ「話が早くて助かるわ。とりあえず騒ぎを聞いてここに来る聖騎士がいたら止めてくれるかしら?」

にこ「そうね……騒いだ囚人はただの腹痛でしたとか言えばなんとかなるでしょ」

医師「わかった……」

にこ「じゃあ海未から出しますか」

海未「はい、お願いします」

にこ「それにしてもよくこの縄解けたわね……」

海未「コツを掴めば意外と簡単ですよ」

 こうして五人は牢から脱出することに成功した

海未「ですが逃げ切るためには武器が必要ですね」

にこ「ええ、今は医師が時間を作ってくれてるけど牢番の交代もあるしいずれバレるわね」

93 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:46:23.05 ID:sNT5anRm.net
ことり「その前に武器を取り返さないと……また捕まっちゃう」

希「確か聖騎士長の部屋に武器はあるはずや」

穂乃果「いきなりボス戦だね……」





医師「なんで私がこんな目に……」

にこ「お疲れ!」

医師「あなたですか……」

にこ「よくやってくれたわこれが解毒剤よ。最後に聖騎士長の部屋、教えてくれるかしら?」

医師「王の間の下の階の中央です」

にこ「ありがと。いろいろとすまなかったわね」





希「脱獄のためとはいえにこっちも悪いことするなー」

にこ「してないわよ……あの薬どっちもただの栄養剤だから」

94 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:47:03.31 ID:sNT5anRm.net
穂乃果「そうだったの?」

にこ「当たり前でしょ。一般人にあんな無粋な真似できないわよ」

海未「さすがにこですね……っとどうやらここが聖騎士長の部屋のようですね」

ことり「もう夜も遅いからなんとか他の聖騎士に見つからずに来れたね」

にこ「じゃあ開けるわよ……覚悟はいい?」

穂乃果「うん」

にこ「行くわよ!」

 五人は扉を開け一斉に侵入した
 しかし……部屋の中には絵里はいなかった

 代わりに……

亜里沙「あの……」

穂乃果「えっ!?」

 見知らぬ少女が一人いた……

95 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/:2015/10/18(日) 23:48:15.66 ID:sNT5anRm.net
更新二、三日空いてしまうと思います
おやすみなさい

96 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(笑)@\(^o^)/:2015/10/19(月) 00:12:01.35 ID:D9mZR46L.net
おつおつ
待っとるで

97 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(笑)@\(^o^)/:2015/10/19(月) 00:16:25.45 ID:Arj9jzjm.net

このツンチカがジュース奢りー!って言い出すのが待ち遠しい

98 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(しまむら)@\(^o^)/:2015/10/19(月) 00:33:42.20 ID:ZE5GbuTB.net
2、3日保守

99 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(茸)@\(^o^)/:2015/10/19(月) 11:31:08.11 ID:ZsiF8gld.net
亜里沙がドランゴ説

100 :名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(ぎょうざ)@\(^o^)/ (ワッチョイW a263-bO8q):2015/10/20(火) 00:38:50.48 ID:taWO4juv0.net
保守

101 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ (ワッチョイW d09b-bO8q):2015/10/20(火) 19:56:06.82 ID:sfr84nea0.net
待つ

102 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-6evR):2015/10/23(金) 00:45:22.27 ID:nYlOTpAGd.net
ほしゅ

103 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:45:34.11 ID:/+2VCz5O0.net
 その頃絵里は……

絵里「というわけで……カーン帝国以外にジートパング帝国もつけてあげるわ」

??「つい数ヶ月前にカーン帝国を落としてやるから協力しろと言ってきて、次はジートパングもやるか……」

??「おまえ……本当に人間か?」

絵里「失礼するわね……殺してあげようか?」

??「まあ互いに利がある話だ……今回も話に乗ろう」





―エロシア帝国 絵里の部屋―

亜里沙「あなたたちは……?」

にこ「どうやらここは聖騎士長の部屋じゃないみたいね」

104 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:46:11.52 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「!?……いえ、ここは聖騎士長の部屋です!」

穂乃果「本当に!?でもあなたは?」

 その時城内にざわつきが広がり始めた

海未「まずいです……もう脱獄がバレてしまったみたいです」

亜里沙「みなさん……今日捕まった旅人さんですか?」

海未「そうですが……」

コンコンコン

聖騎士E「亜里沙様!いらっしゃいますか?」

ことり「聖騎士がドアの向こうに……」

にこ「武器は……あったわ!これで戦えるわ!」

海未「覚悟はいいですか?」

105 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:47:04.19 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「大丈夫ですみなさん!安心してください!」

穂乃果「えっ?」

聖騎士E「亜里沙様!いたら返事をお願いします!」

亜里沙「はい!なんですか?」

聖騎士E「良かった……おられたのですね。少々失礼します」

亜里沙「あー!?待ってください!」

聖騎士E「?」

亜里沙「その……今まで寝てて……寝起きでひどい顔をしてるから見られたくないなーって……」

聖騎士E(絵里様の魅力は気高さや凛々しさといったものだが、亜里沙様の可憐さもとても魅力的だ!)

聖騎士E「それは失礼しました。ではドア越しで要件をお伝えしたいと思います」

亜里沙「ありがとうございます」

106 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:47:56.33 ID:/+2VCz5O0.net
聖騎士E「お姉さま……いえ、絵里様が捕らえた囚人が先程脱獄しました」

聖騎士E「おそらく奴らは自分の武器を取り戻すためにここに来ると思われるのですが……なにか異変はありませんでしたか?」

亜里沙「特に異変はないですよ」

聖騎士E「そうですか……ではここで見張らせてもらいます」

亜里沙「あの……それよりも城内の捜索をした方がいいと思います」

聖騎士E「なぜでしょうか?」

亜里沙「脱獄犯は今お姉ちゃんがカーン帝国の偵察に行ってることを知らないはずです」

亜里沙「そしてお姉ちゃんに対して強い恐怖心があるはずです。だから武器を諦めて脱出を優先させるはずです」

聖騎士E「確かにおっしゃる通りです。ただ念のため私一人でもここにいた方が?」

亜里沙「大丈夫です!もし賊が来ても亜里沙はお姉ちゃんの修行を受けています。返り討ちにしますから!」

亜里沙「でももし……本当に危なくなったら大声で助けを呼ぶので、そのときは絶対に助けてくださいね!」

聖騎士E「はっ!かしこまりました!」

107 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:48:25.38 ID:/+2VCz5O0.net
にこ「末恐ろしい子ね……」

海未「助かりましたが……一体どういうつもりでしょうか?」

亜里沙「その……こんなこと頼める立場じゃないのはわかってます。でも……お願いです!お姉ちゃんを助けてください!」

にこ「……あんた。あいつが私たちに何をしたか、裏で魔物たちと何をしているか、知ってるの……?」

亜里沙「……はい」

海未「本来なら聞く耳をもつ必要はありませんが、あなたには恩があります。話だけでも聞きましょう」

亜里沙「ありがとうございます。お姉ちゃんも昔は……とても優しかったんです」

亜里沙「とっても明るくて……思いやりもあって……自慢のお姉ちゃんでした」

亜里沙「でも……私たちはモステワの人間だったから……エロシアに滅ぼされちゃって……」

亜里沙「私とお姉ちゃん以外の家族も……友達も……みんな死んじゃって」

亜里沙「それからお姉ちゃんの心は壊れ始めて……」

108 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:49:54.16 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「誰かに自分の人生をめちゃくちゃにされるのが恐くて……」

亜里沙「だから誰かに上に立たれるのが恐くて……」

亜里沙「そんな恐怖から逃れるために必死に強くなって……」

亜里沙「魔物なんかと手を組んで……」

亜里沙「そして今の地位に就いた……だけど満たされるものは何もない……」

亜里沙「何をしたらいいのか……お姉ちゃんは見失ってるんです!」ポロポロ

亜里沙「お姉ちゃん……誰かに助けて欲しいんです!止めて欲しいんです!泣き叫びたいんです!」ポロポロ

亜里沙「お願いです……おねえちゃんの暴走を止めてください。助けてください!」ポロポロ

海未「……あなたの気持ちはわかりました。絵里の暴走は私たちが止めます」

希「止めないとエロシアやカーン、それにジートパングも危ないしな」

亜里沙「ありがとうございます」

109 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:51:17.65 ID:/+2VCz5O0.net
海未「ですが……おそらく助けることはできないと思います」

亜里沙「えっ……」

海未「今の絵里からは……人は自分よりしてにいるべきという強い執念を感じました」

海未「ですから私たちの声が届くとは考えにくいのです」

亜里沙「確かに……私の声も届きませんでした」

穂乃果「大丈夫!何とかしてみせるから!」

海未「穂乃果!無責任なこと言わないでください」

穂乃果「何とかなるから!大丈夫だって!」

ことり「穂乃果ちゃんが言うと大丈夫な気がしてきたね!」

海未「まったく……」

にこ(……)

110 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:51:54.67 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「ありがとう……ございます!」

希「じゃあそろそろ行こっか!」

海未「そうですね……絵里が戻ってくる前に出来ればバラモスブロスたちと決着を着けておきたいですし」

ことり「うん。同時に相手をするのは多分無理だと思うし……」

亜里沙「あっ!?みなさんこれを!」

 亜里沙は五人に薬草などの回復アイテムを手渡した

穂乃果「ボロボロのまま牢に入れられたからねー。助かったよ!」

亜里沙「それと外に行くにはこれを踏んでください」

穂乃果「これ……ワープパネルだね!」

亜里沙「お姉ちゃんがこっそり魔物と会いにいくときに使ってるものです」

111 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:52:30.25 ID:/+2VCz5O0.net
ことり「いろいろとありがとう!亜里沙ちゃん!」

海未「あなたには感謝しています。絵里のことは出来るだけ尽力します」

亜里沙「お願いします!」

ブウウウーーーン





 五人は無事にエロシアを脱出することに成功した

ことり「バベルの塔と違ってみんな同じ場所にワープできたみたいだね」

海未「……いつの間にか夜が明けていますね」

希「急ごっか!聖騎士長がいつ戻ってきてもおかしくない!」

海未「そうですね!急ぎましょう!」

にこ「……」

112 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:53:25.21 ID:/+2VCz5O0.net
穂乃果「にこちゃん!?どうしたの?」

にこ「悪いけど……バラモスブロスとキングヒドラはあんたらだけでやってちょうだい」

海未「どういうことですか……」

にこ「私はここに残る……絵里と差しでやらせてちょうだい」

海未(確かに絵里が今この瞬間戻ってきてもおかしくありません……足止め役が必要かもしれません……)

穂乃果「わかった!にこちゃん……ここは任せたよ!」

海未「……そうですね。絵里をお願いできます、にこ!」

にこ「もちろんよ。いい?あんたらは常に二対一の状況を崩しちゃだめよ!」

にこ「それと打撃系の穂乃果と海未、魔法系のことりと希が一緒にならないように!」

にこ「あんたらが戻ってくる頃には絵里を改心させてるわ……」

希「にこっち……じゃあ任せたよ!」

113 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:54:40.89 ID:/+2VCz5O0.net
―城外 門前―

聖騎士F「絵里様!お戻りなられたところ申し訳ありません!」

絵里「どうしたのかしら?」

聖騎士F「それが……捕らえていて者たちが脱獄しました」

絵里「!?……状況は?」

聖騎士F「城外へ脱出した形跡は見当たりません。それと絵里様の部屋にも侵入されてないと亜里沙様がおっしゃっていました」

聖騎士F「なのでまだ……城内のどこかに身を隠していると思われます」

絵里「わかったわ。あなたたちは引き続き捜索を続けて。私は一度部屋に戻って対策を考えるわ」

聖騎士F「かしこまりました!」

絵里(気に喰わない……本当に腹立たしい連中だわ……)

114 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:55:17.04 ID:/+2VCz5O0.net
―城内 絵里の部屋―

絵里「亜里沙!今戻ったわ」

亜里沙「お姉ちゃん……」

絵里「どうしたの亜里沙?」

亜里沙「私……あの頃の……いつも笑顔が溢れてるお姉ちゃんに会いたい!」

絵里「何を意味のわからないことを言ってるの……」

亜里沙「だから私ね……賭けることにしたんだ。この国で唯一お姉ちゃんと戦える人たちに……」

絵里「どういうこと……!?武器がない……亜里沙……あなたまさか……」

亜里沙「お姉ちゃん……私は信じてるから……」

絵里「とんでもないことをしてくれたわね……まさか妹に裏切られるとは……」

亜里沙「亜里沙はいつでもお姉ちゃんの味方だよ」

絵里「あいつらに唆されたの?それとも脅されてる?」

115 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:55:44.85 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「違うよ……私の意思」

絵里「いい加減にしなさい!!……すぐに目を覚まさせてあげるわ」

亜里沙(お姉ちゃん……お願いします、みなさん……)

絵里(妹まで私に反抗……全部……あいつらのせいよ……)

ブウウウーーーン





絵里(もうどうでもいいわ……皆殺しにしてやる!)

にこ「遅かったわね」

絵里「!?……一人?」

にこ「そうよ。他のみんなは先にバラモス城に行ったわ」

絵里「随分と人をコケにしてくれるわね……」

にこ「言ったでしょう。お互い様って」

116 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:56:12.70 ID:/+2VCz5O0.net
絵里「もう捕らわれるだけですむと思わないでちょうだい」

にこ「最初からバラモスブロスに殺させるつもりもくせに、何を今更」

絵里「確かにそうね……この場でただ殺しても私の気は収まらないわ」

にこ「私も相当頭にきてるしお互い様ね」

絵里「そうね……この場では……手足の一本切り落とすくらいで我慢してあげるわ」

にこ「それはどうも……まああんたに負けるつもりは毛頭ないんで」

絵里「後悔しなさい……さみだれ突き!」

にこ「キラージャグリング!」

 絵里の突きはすべてにこに弾かれた

絵里(面倒なやつらだわ……)

にこ「次はこっちからよ……覚悟しなさい!」

117 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/23(金) 00:57:59.69 ID:/+2VCz5O0.net
土日で十四章終わらせて十五章に入る予定です

おやすみなさい

118 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-ckj7):2015/10/23(金) 00:59:11.98 ID:RqAG8DELd.net
お疲れ様でした。

119 :名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (ワッチョイW d974-6evR):2015/10/23(金) 01:01:43.88 ID:V/idDDBP0.net
おつかれー

120 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-jBgh):2015/10/23(金) 01:24:30.66 ID:Wf/S+9wW0.net

亜里沙も絵里と同じような体験をしてきたのに心が壊れなかったどころか
絵里の心配して手回しまでできるなんてメンタル強すぎやな
これは亜里沙がドランゴか

121 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-Cwjf):2015/10/23(金) 16:55:40.57 ID:9yG2Vvfad.net
すぐ隣に変な奴がいたら冷静になるだろ
多分そんな感じだろ

にこ対絵里楽しみにしてる

122 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf8-Cwjf):2015/10/24(土) 22:49:37.09 ID:B5M3d8swd.net
ほしゅ!

123 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 00:44:20.88 ID:VfEAZYr10.net
明日の夜に更新予定です

124 :名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ (ワッチョイW f6b4-vShe):2015/10/25(日) 00:55:52.26 ID:coUJejUD0.net
おう、待ってるぜ

125 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 18:39:04.12 ID:VfEAZYr10.net
―バラモスの城―

バラモスブロス「どういうことだ?絵里が裏切ったのか?」

穂乃果「昨日の借りは返させてもらうよ!」

バラモスブロス「一人いないな……絵里が出し抜かれたと見た方がいいかな?」

海未「そういうことです。覚悟してもらいますよ!」

バラモスブロス「絵里め……面倒なことにしよって……」

ことり「キングヒドラの姿が見えないけど……」

バラモスブロス「あいつならゾーマ様の命令でロートマリアに行ってる」

バラモスブロス(一人でこいつらを相手にするのは……)

バラモスブロス「わしの屈強な下僕たちよ!共にこの人間共を討ち滅ぼすぞ!」

魔物「「「「「「「「「「おおーーー!!」」」」」」」」」」

126 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 18:39:30.60 ID:VfEAZYr10.net
海未「どうやら本当にキングヒドラはいないようですね」

穂乃果「おかげで敵の数が多いよー」

希「こういう時はさっさと敵の大将を討ち取るのが定石やん」

海未「そうですね。早々に敵を烏合の衆としてしまいましょう」

希「なるべくバラモスブロス以外は無視で行こ!そんで敵が溜まってきたら全体攻撃で一気に倒していくやん」

ことり「それが一番近道だね」





―エロシア帝国西の大地―

絵里「狼牙突き!」

 絵里が渾身の一撃をにこに対して放つと
 にこは素早く左手に持つ短剣で絵里の槍を受け流した
 そしてすぐに右手の短剣で絵里を狙う

絵里「くっ」

127 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 18:40:17.38 ID:VfEAZYr10.net
 だが絵里も左手の盾でこれをガードする

絵里(気に喰わないわね本当に……まさか私と差しで戦える人間がいたとはね……)

絵里(でもそんな存在は求めてないの。すぐに消してやるわ)

にこ(やっぱ一国の聖騎士長……簡単にはいかないわね……)

にこ(スピードは私が勝ってる……けどパワーは負けてる……)

にこ(なんとかスピードで勝負するようにしないとね……)

絵里「ここまでやれるとは正直思いもしなかったわ……褒めてあげる」

にこ「そりゃどうも」

絵里「敬意を表してって言うのかしら?全力で殺してあげる」

にこ「あんたが敬意なんて言葉を知っててびっくりね。さっさと全力できなさい」

絵里「ふふっ、あなた……スピード勝負でなら負けないとでも思ってるんじゃないかしら?」

128 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 18:40:46.27 ID:VfEAZYr10.net
にこ(……)

絵里「沈黙ってことは図星のようね。見せてあげるわ!疾風突き!」

 絵里の攻撃に対してにこはすぐに回避の姿勢をとった
 しかし回避の姿勢をとったとき……
 すでに絵里の槍はにこを捉えていた

にこ(なんなの……この速さ……)

にこ「くっ!」

 にこは痛みに耐えながら必死に右手を絵里に振りかざした

絵里「おっと!危ないわね……」

 だが絵里は回避に成功し
 にこの刃は頬にかすり傷を与えるので精一杯であった

絵里「どう?パワーは落ちちゃうけどすごい速さだったでしょ?」

にこ(確かに……結構効いたけど思ったよりは入ってないわね……)

129 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 18:41:23.17 ID:VfEAZYr10.net
絵里「わかったかしら?私は戦況に応じてスピードやパワーの配分を瞬間的に変えれるの」

絵里「あなたみたいな自分の身のこなしに自信を持っている奴も私にとってはいいカモなのよ」

にこ「せこいことしてくれるわね……」

絵里「戦いなんて生きるか死ぬかよ?甘いこと言わないでくれる……」

にこ「ああ、そういうつもりで言ったんじゃないのよ。ただ……お互い様ね」

絵里「どういう意味かしら……」

にこ「すぐにわかるわ……ほら、そろそろよ。あんたの頬のかすり傷から体中を蝕んでくれるわ」

絵里「……!?」

絵里(なに!?意識が……薄れていく……)

にこ「奥の手を隠してるのはこっちも同じなの。そのまま眠りなさい」

絵里(今わかったわ……私の麻痺毒を見破ったのはこいつ……)

にこ「安心しなさい……ただの強力な睡眠薬だから」

130 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 18:44:35.77 ID:VfEAZYr10.net
今日中に十四章完結させます

続きは十一時くらいに投下予定

131 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 19e0-vShe):2015/10/25(日) 19:58:09.02 ID:lQzkoQCX0.net
全く見に待ってたぜ乙

132 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-v3Qj):2015/10/25(日) 23:38:25.79 ID:HD3XaQIE0.net
お待ちしてます

133 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:40:11.59 ID:VfEAZYr10.net
―バラモスの城―

海未(バラモスブロスを集中して狙いたいのですが……敵が多すぎます……)

穂乃果「囲まれちゃったよ……ギガスラッシュ!」

ことり「バギクロス!」

希「ベギラゴン!」

魔物「「「「「ぎゃーーー!」」」」」

 三人は強力な広範囲攻撃でなんとか周囲の魔物を倒していく

ことり「海未ちゃん!」

海未「はい!こちらの攻撃で魔物が怯み始めています!今が好機です!」

バラモスブロス「お前たち!怯むな!敵を滅ぼせ!」

魔物「「「「「おおーーー!!!」」」」」」

魔物B「いなずま斬り」

ことり「喰らわないよ!」

134 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:40:41.89 ID:VfEAZYr10.net
 ことりは魔物の攻撃をしっかりと受け止めた
 しかし背後から……

バラモスブロス「ネクロゴンドの波動!」

ことり「きゃっ!?」

 バラモスブロスの攻撃がことりを襲う

穂乃果「ことりちゃん!?」

バラモスブロス「邪悪な爪!」

穂乃果「くそっ」

 そして続けて穂乃果にも襲いかかるが
 穂乃果はなんとか受け止めることができた
 しかし……

魔物A「メラミ」

 背後から魔物の攻撃を喰らってしまう

135 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:41:03.58 ID:VfEAZYr10.net
海未(バラモスブロス……多数派の戦い方を心得てますね……)

海未(おかげでこちらはバラモスブロスとまともに対峙すらできていない……)

海未(周りの魔物に手こずらされてる場合じゃありません!)

希「どうする海未ちゃん?」

海未「このままじゃ拉致があかないです……全員が同時に自分の最大の攻撃をバラモスブロス目掛けて放ってください!」

穂乃果「のったよ海未ちゃん!」

バラモスブロス「まずい!なんとしてもやつらを止めろ!」

魔物「「「「「うおおおおおーーーーー!!!」」」」」

海未「周りの魔物の攻撃は死なない程度に無視してください!この一撃にかけましょう!」

ことり「わかった!」

希「任しとき!」

136 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:42:38.04 ID:VfEAZYr10.net
魔物A「メラミ!」

魔物B「いなずま斬り!」

魔物C「ギラ!」

魔物D「かえん斬り!」

魔物E「イオラ!」

海未(ぐっ……かなり効きました……)

海未(三人は……無事なようですね……)

海未「行きますよ!シャイニングボウ!」

穂乃果「ギガスラーッシュ!」

ことり「バギクロス!!」

希「ベギラゴン!!」

バラモスブロス「ぬわああああああああああーーーーー」バタッ

137 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:43:03.53 ID:VfEAZYr10.net
海未(よし!)

魔物F「嘘だ……バラモスブロス様が……」

穂乃果「やった!一気に片付けるよ!」

魔物G「おのれ人間共……敵討ちだー!」

魔物「「「「「「「「「「うおおおおおおおおーーーーーーーー!!!」」」」」」」」」」

穂乃果「ここからは楽勝だよ!」

海未「気を抜かないでくださいよ、穂乃果!」

希「三人とも!後始末は任していい?」

海未「にこですね……わかりました!希だけでも先に戻ってください!」

希「了解や!」





―エロシア帝国西の大地―

絵里(まずい……意識が……)

138 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:43:31.77 ID:VfEAZYr10.net
にこ「勝負ありね」

絵里(……舐めんじゃないわよ!)

にこ「!?」

 なんと絵里は自らの太ももに槍を突き刺した

にこ(痛みで強引に眠気を飛ばした!?)

絵里「ベホイミ」

 そしてすぐに傷を回復する

絵里「……誰も私に逆らうな!!……誰も私の上に立つな!!」

にこ(……)

絵里「この国に私より強い奴なんていないのよ……全てが私の思い通り……」

絵里「繁栄も滅亡も私の自由なの!誰も私の上になんて立たせない!」

139 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:44:02.83 ID:VfEAZYr10.net
にこ「確かにこの国の中では一番強い。国王もあんたに全幅の信頼を置いてるようだし言っちゃえばなんでも思い通りになるわね」

にこ「弱肉強食ねえー。過去のトラウマに引きずられて頑張って強者になったつもりかも知れないけど……」

にこ「私から見たらあんたはまだまだ弱者よ!それも魔物の掌で踊らされてる滑稽で質の悪いね」

絵里「もういいわ……二度と喋れなくしてあげるから」

にこ(互いにベホイミが使える……そして実力が拮抗してるから簡単に決着はつかないわね……)

にこ(長期戦……先にMPの尽きた方の負けね……)

絵里(迂闊に攻撃できなくなったわね……ああいう小細工を弄する相手には機を狙って決定的な一撃が必要……)

絵里(そして回復の隙を与えず追撃に出て一気に決める……)

にこ(行くわよ……)

 にこが勢いよく絵里に向かっていき
 両腕の刃で絵里に斬りかかった

絵里(かすり傷一つが敗北に繋がる!)

140 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:44:40.48 ID:VfEAZYr10.net
 絵里は槍と盾でにこの短剣をしっかりと抑える

にこ(それなら……)

 にこは体を反転させて宙に浮き、絵里の腹部に蹴りを叩き込んだ
 だが同時ににこも大きく吹き飛ばされていた

にこ(疾風突き……本当に厄介ね……)

 にこが絵里に蹴りを入れた瞬間……
 絵里もにこに攻撃を加えていたのだ

絵里(おかしい……私はただ蹴られただけ。なのになんで?お腹に切り傷があるの……)

にこ「ベホイミ!今度は対処できるかしら?」

絵里「うっ」

 絵里の口から血が溢れ出てきた

絵里(吐血……毒!?いつのまに!?)

にこ「どう?靴の裏にこんなの仕込んでるのよ」

141 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:45:12.26 ID:VfEAZYr10.net
絵里「……ベホイミ」

絵里(あんなところにナイフが……このままじゃまずいわ!!)

にこ「毒の次は脳をグチャグチャにしてあげる。カオスエッジ」

絵里(まずいまずいまずい!こうなったら一気に決める!)

絵里「疾風突き!」

にこ(くっ……すぐに距離をとって回復を……)

絵里「させないわ!疾風突き!」

にこ(連続で!?なんとか逃げないと!)

絵里「逃がさない!疾風突き!」

にこ(三連続……まずい、足が……)

絵里「フラフラのようね……これなら狼牙突き!」

 絵里の本気の一撃がとうとうにこを捉えた

142 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:45:42.88 ID:VfEAZYr10.net
にこ(……やばい!死ぬ……)

絵里「これで終わりよ!狼牙……うっ!?」

 絵里は血を吐き出し、動きが止まってしまった

絵里(あと一歩ってところで……)

にこ「……ベホイミ」

にこ(危ない……助かった……)





 その後も死闘は続いた
 にこは毒のダメージを期待して守りに徹し
 絵里がにこを攻め立てる

 にこは絵里の猛攻に対応しきれないが
 絵里も毒に体の自由を奪われることが多くトドメを刺せないでいた





にこ(あとベホイミ一回ってところね……限界だわ……)

にこ(でも絵里も限界のようね……次の攻防が最後……)

143 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:46:14.70 ID:VfEAZYr10.net
絵里(毒がもう限界……これで終わりにしないと……イチかバチか……)

 絵里が最後の力を振り絞りにこに向かっていく

にこ(来た……この疾風突きを……!?)

絵里「雷光一閃突き!!」

にこ(疾風突きじゃない!?まずい……でも……)

 にこはガードも回避もとらなかった

絵里(どういうこと!?虚をついたはずだから回避はできないはず……でもガードくらいは間に合うはずよ)

絵里(だから一撃に賭けて……会心の一撃を狙ったのにてんてん)

 絵里の槍がにこを貫く

にこ「うわああああああああああ」

絵里(きた!会心の一撃よ!私の勝ち!)

 しかし……

144 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:46:39.64 ID:VfEAZYr10.net
にこ「ベホイミ!」

にこ(危なかった……まさか一撃で死の直前を見ることになるなんて……)

にこ「でも……終わりよ!カオスエッジ!」

絵里(ガードをしなかったのはこの一撃を確実に当てるため……)

絵里「ぐっ、うわあああああ」

絵里(まだよ……最後に道連れに……)

絵里「雷光一閃突き!」

にこ(なんて執念なの!?くそっ……)





絵里(最後の一撃は体を麻痺させるものだったのね……全く体が……口すら動かないわ……)

絵里(MPも尽きて回復もできない……あとは毒に体を蝕まれて人生終了……)

絵里(…………何がしたかったんだろう…………私)

145 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:47:21.77 ID:VfEAZYr10.net
絵里(…………………………………………………………………………………………………………)

絵里(おかしいわね……なかなか死なないわ……)

絵里(ていうか毒……消えてない?)

にこ「そろそろ……気づいたかしら……うっ……」ハアハア

絵里(生きてる……殺し損ねたようね……)

にこ「最後の一撃……麻痺させる以外に……解毒効果もつけといたの……」ハアハア

絵里(情けでもかけたつもり?)

にこ「うっ……本当は殺してやりたかったけど……あんたの妹に頼まれたから……」ハアハア

絵里(亜里沙……)

にこ「特別に……生かしておいてあげたわ……」ハアハア

絵里(逆にあなたは虫の息ね……もう数分で死んじゃうんじゃない?)

146 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:47:54.34 ID:VfEAZYr10.net
にこ「こんな時代だもの……強くないと守りたい人も守れない……」ハアハア

絵里(なんなの……うるさいわね……)

にこ「でもあんたは違う……自分より弱い奴を選んでるだけ……それは弱者のすることよ……」ハアハア

絵里(本当は……わかってるわよ……そんなこと……)

にこ「うっ……」ハアハア

絵里(くたばった?のかしら……)





絵里(だれか来たわね……)

希「にこっち!?」

絵里(爆乳魔法使いか……ってことはバラモスブロスも負けたみたいね……)

希「生きてるん?にこっち!大丈夫!?」

にこ「うっ……」

147 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:48:19.68 ID:VfEAZYr10.net
希「良かった……ベホイミ」

にこ「……はあ。助かったわ希……」

絵里(本当にしぶといわね……)

にこ「さてと……」

 にこは起き上がると絵里を縄で縛り上げた

希「さっきから何も喋らないけどどうしたん?」

にこ「ああ……私が麻痺させたから口が動かせないのよ」

希「なるほど」

にこ「もう縄で縛ったしいいわね」

 そう言うとにこは絵里の麻痺を治した

絵里「……」

148 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:48:56.73 ID:VfEAZYr10.net
にこ「せっかく治したんだからなんか喋りなさいよ」

絵里「どうするつもり……」

にこ「希!こいつに一回だけベホイミをかけて」

希「いいけど……どうするん?」

 希は絵里にベホイミをかけた

にこ「いくわよ……歯食いしばりなさい!」

 そう言うとにこは絵里の顔面を殴りつけた

絵里「……私は敗者。好きにすればいいわ」

にこ「もうしないわよ。これでチャラにしてあげるわ」

にこ「だけど私の言うことには従ってもらうわ」

絵里「勝者が絶対……当然ね……」

149 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:49:23.58 ID:VfEAZYr10.net
にこ「……あんた、私たちと来なさい!更生させてあげるわ!」

絵里「意味がわからないんだけど……」

希「ぱふぱふ」

 希は絵里の顔を自分の胸に沈め挟み込んだ

絵里「何するのよ!?」

希「歓迎の挨拶みたいな?それと絵里ちが物欲しそうな目をしてたから」

絵里「気安く呼ばないでくれるかしら!それにあなたたちの仲間になんか……」

にこ「負け犬に決定権なんてないのよ。黙って従いなさい」

絵里「くっ……」

にこ「さっきも言ったでしょ……あんたの考え方は間違ってない。ただやり方が間違ってる」

にこ「だから一緒に行きましょう。今一番調子に乗ってる奴らを倒しに」

絵里「大魔王……」

150 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:49:49.03 ID:VfEAZYr10.net
にこ「そうよ。あいつらのせいであんたみたいに人生を滅茶苦茶にされてる人たちがいっぱいいる」

絵里「赤の他人を助ける義理はないわね」

にこ「それは個人的には同感ね。でもあんた自分より上に立たれるのが気に食わないんでしょ?」

にこ「だったら大魔王の存在……無視してもいいのかしら?」

絵里「……わかってるんでしょ。私は弱い……」ポロポロ

絵里「強かったら……魔物と手なんか組まずにぶっ殺してるもの」ポロポロ

絵里「自分の弱さを隠すために……卑怯なことをたくさんしてきた」ポロポロ

にこ「人なんてそんなものよ……みんな弱い……」

にこ「だからこうやって群れるのよ……お互いに支えあうの……」

絵里(なんで……)

絵里「なんであなたは……私を見下さないの?」ポロポロ

にこ「そう?見下してるつもりなんだけど……」

151 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:50:19.80 ID:VfEAZYr10.net
絵里「ずっと欲しかった……上とか下とか……そんなものに縛られない関係が……」ポロポロ

絵里「どれだけ自分を偽っても……どれだけ地位を高めても……決して得られなかった」ポロポロ

にこ「そう……見つかった?」

絵里「ええ……一つお願いがあるの」

にこ「いいわよ、なに?」

絵里「あなたたちと大魔王討伐の旅に出てあげる……だから私を仲間にしてくれないかしら?」

にこ「どうする希?」

希「うちは歓迎するよ!」

にこ「良かったわね……絵里」

絵里「そうね」ポロポロ





絵里「というわけでこれからよろしくね」

152 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:51:44.85 ID:VfEAZYr10.net
海未「正気ですか?にこ?希?」

にこ「至って正気よ」

希「ふふっ」

亜里沙「みなさん!お姉ちゃんのことをお願いします!」

海未「うっ……わ、わかりました」

穂乃果「これからよろしくね絵里ちゃん!」

ことり「絵里ちゃんよろしく!」

海未(受け入れるのが早すぎじゃないですか?)

にこ「そうだ……みんなに言い忘れてたわ」

海未「?」

にこ「今回の件でこいつに相当イライラしてると思うから……各自一回こいつをぶん殴る権利があるから」

153 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:52:23.83 ID:VfEAZYr10.net
絵里「えっ……あなたチャラって……」

にこ「それは私限定よ」

海未「にこ!そういう重要なことは先に言ってください!ほら絵里!歯を食いしばって!」

絵里「ちょっと……亜里沙助けて!」

亜里沙「お姉ちゃん!これも償いだよ!」

穂乃果「絵里ちゃんファイトだよ!あっ、次は穂乃果の番だから!」

ことり「ことりは殴るのは苦手だから〜。スティックを使おうかな?」

絵里「穂乃果とことりも!?希!助けて!」

希「そういえば絵里ち……うちの胸に顔をうずめてたよな……これはお仕置きが必要やね」

絵里「それはあなたが自分から……だれか助けてー!」





にこ「さーて、オストルマンに戻りますか」

154 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:54:53.52 ID:VfEAZYr10.net
穂乃果「真姫ちゃん!凛ちゃん!花陽ちゃん!早く会いたい!」

絵里「他にも仲間がいるの?」

穂乃果「うん!」

絵里「次の目的地はそこなのね……じゃあ先に行っててくれるかしら?」

にこ「まさか逃げるつもりじゃ……」

絵里「違うわよ……ただけじめをつけに行ってくるの」

穂乃果「どこに?」

絵里「カーン帝国」

にこ「あんた他でも良からぬ事してたんじゃ……」

絵里「ご名答!」

海未「清々しいほどのクズっぷりですね……」

155 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:55:29.73 ID:VfEAZYr10.net
絵里「デスタムーアのとこのアクバーと取引をしててね。けじめをつけてからオストルマンに向かうわ」

希「はあー、じゃあうちらも付き合うか」

海未「そうですね……デスタムーアと聞いて黙ってられません」

穂乃果「でも待ち合わせまであんまり時間ないよ?」

海未「では二手に別れましょう。穂乃果とにこは亜里沙をにこの家に送ってからルイーダの酒場で真姫たちと合流してください」

海未「私たちはカーン帝国に先に潜伏しているので後から来てください」

穂乃果「わかった!」

絵里「助かるわ、亜里沙一人をエロシアに残していくのがどうしても不安だったから」

にこ「うちには妹二人に弟がいるから退屈せずにすむはずよ」

絵里「亜里沙、いい子にしてるのよ?」

亜里沙「お姉ちゃんじゃないんだから大丈夫だよ!」

絵里「」

156 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:58:29.25 ID:VfEAZYr10.net
海未(くっ)プルプル

穂乃果(まずい)プルプル

ことり(やばいよ)プルプル

希(これは)プルプル

にこ(吹き出しそう)プルプル

絵里「……じゃああとはこの手紙をおいてきて終了ね」

海未「王にですか……なんと書いたのですか?」

絵里「見てもいいわよ!」

穂乃果「どれどれ」

一同「…………」

海未「絵里……反省してますか?」

絵里「もちろん!」

157 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/25(日) 23:59:47.88 ID:VfEAZYr10.net
―城内―

聖騎士A「王様!絵里様の部屋に王への手紙が……」

王「なに!?どれどれ……」

『   王へ

 この度旅人共を逃がしてしまったこと、全て私の責任です。責任をとる形として
この国から去ることにしました。最後にご迷惑をおかけして申し訳ありません。
 せめてもの償いとしてバラモスブロスは片付けておきました。これで少しは罪滅
ぼしが出来れば幸いです。
 わずかな時でしたが王に仕えることができたことは、私の人生の誇りです。

   元エロシア帝国聖騎士長 絵里』

王「なんだこれは……今すぐ絵里を連れ戻せ!」

聖騎士「「「「「はっ!」」」」」

王「おまえが責任を感じることなぞなに一つないのに……」

王「頼むから絵里……わしの傍を離れないでくれ……」

   ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜『十四章エロシア帝国』完

158 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/26(月) 00:04:15.71 ID:9k+CHYPw0.net
十四章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣・はやぶさ斬り・ミラクルソード・ギガスラッシュ
Lv52・HP488・MP315・攻撃268・防御269・賢さ133・素早162

ことり・スティック・ベホイミ・ベホマラー・フバーハ・スクルト・バギクロス
Lv51・HP359・MP468・攻撃109・防御216・賢さ260・素早237

海未・弓・マジックアロー・さみだれうち・天使の矢・シャイニングボウ・ピオリム・ベホイミ
Lv53・HP448・MP340・攻撃224・防御262・賢さ221・素早242

にこ・短刀・短刀・スリープダガー・ヴァイパーファング・カオスエッジ・キラージャグリング・ベホイミ・ピオラ
Lv53・HP402・MP363・攻撃214・防御195・賢さ261・素早279

希・杖・杖・ベギラゴン・ベホマラー・ベホイミ・バイキルト・ぱふぱふ
Lv51・HP413・MP486・攻撃134・防御216・賢さ262・素早138

絵里・槍・盾・しっぷう突き・なぎ払い・狼牙突き・さみだれ突き・雷光一閃突き・ベホイミ
Lv55・HP555・MP330・攻撃278・防御255・賢さ166・素早203

159 :名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ (ワッチョイW f6b4-vShe):2015/10/26(月) 00:59:17.59 ID:px6xyM/o0.net
エリチカ賢くないwwwwww

160 :名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ (ワッチョイW f6b4-vShe):2015/10/26(月) 00:59:56.28 ID:px6xyM/o0.net
これはポンコツチカ

161 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-x2Fx):2015/10/26(月) 01:00:31.35 ID:RTv9BuPS0.net


この簡単に説得されて仲間になって速攻で打ち解ける感じはまさにドラクエだわw

162 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 19e0-vShe):2015/10/26(月) 01:01:42.50 ID:xOcXI1cH0.net
>>159 >>160
でも一番レベル高いぞ?これはカシコい証明

163 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-x2Fx):2015/10/26(月) 01:07:00.33 ID:RTv9BuPS0.net
>>162
賢さの値をよく見るんだ
穂乃果しか賢さで勝ってる相手がいないぞ

164 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (フリッテル MMd2-c+Vo):2015/10/26(月) 01:15:29.47 ID:jPK3k1YuM.net
いくら何でも賢さの値低すぎじゃありませんかね…
これじゃかしこいを気取ることも出来なさそう

165 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+79-25I5):2015/10/26(月) 14:49:01.76 ID:4xEtuO2K+.net

やっと9人そろった

確か1レベのステは絵里が一番賢かったぞ
ベホイミくらいしか呪文使わないからどうでもいいけどw

166 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-Cwjf):2015/10/26(月) 21:00:58.58 ID:PoUecl+Ld.net
まだポンコツ描写はないからセーフ

167 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワントンキン MMd0-6evR):2015/10/26(月) 22:46:00.16 ID:jh4HFTc7M.net
今更だけどぱふぱふが初めて登場したなw

168 :名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/ (ワッチョイW 69bf-FPhQ):2015/10/27(火) 12:15:50.88 ID:LAL6BkES0.net
ドラクエ的に戦士系は賢さが低くても仕方ないから…たぶん

169 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa05-BoLW):2015/10/27(火) 18:10:04.22 ID:gdsgOKaMa.net
魔法戦士、パラディンといった戦士の上級職はかしこさも高いんやで

170 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイW e6cb-6evR):2015/10/27(火) 20:00:13.87 ID:zPDD1WTo0.net
遅いガボみたいなステータスだな

171 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa05-BoLW):2015/10/27(火) 20:32:16.76 ID:gdsgOKaMa.net
改めてステータス見るとけっこう酷いな
レベル50超えでみんなHP500近くあるのにベホマ使える人がひとりもいない上に
補助役も大した呪文持ってなくて火力もイマイチとか欠陥パーティ過ぎる
ゲームなら凍てつく波動からの輝く息をされただけで回復間に合わなくなって即壊滅するな
もっとダーマ神殿を活用しようぜ

172 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf8-Cwjf):2015/10/27(火) 21:44:27.92 ID:uP/Hs5Kid.net
フォズ神官が覚醒するとか言ってたからもっと強くなるでしょ

173 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-x2Fx):2015/10/27(火) 23:10:51.73 ID:5x5X/A8D0.net
フォズ大神官ちゃんかわいいペロペロ
スマホ版でフォズちゃんがかわいくなってて最高だったね

きっとμ'sはみんな大器晩成型なんだよ
まあ覚醒前とはいえレベル50でこれはテリーくらい弱いのは同意

174 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q):2015/10/28(水) 00:28:47.85 ID:ZHEPktlx0.net
十五章の展開がなかなかまとまらず遅くなってます
あと三章で終わるので最後までお付き合いください

ベホマやベホマズンってチートじゃね?って思って身につけさせてないけど
50超えたら持ってない方がやっぱり不自然ですよね……
参考にさせてもらいます!

175 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-x2Fx):2015/10/28(水) 01:14:30.82 ID:f4atMXFV0.net
ベホマ、ベホマズンはチート扱いして覚えさせてないのに
他の上位呪文は同じ扱いしないで全員ガンガン使ってるせいで上位呪文が相対的に弱くなってる
穂乃果たちが負けて死ぬならベホイミだけでもいいけど必ず勝たなきゃいけないから
イオグランデでもベホイミ程度で回復が追いつく程の不自然な威力にせざるを得なくなって
結果、せっかくの「大魔王レベルしか扱えないほどの超強力な最上位呪文」って設定が死んでる

もう終盤で敵はゾーマ、デスタムーア、デミーラといった大魔王でメラガイアーとか余裕で使ってくるのに
ベホイミだけで回復間に合ってたらメラガイアー弱すぎだろってなるから
そこらへん調整した方がいいと思う
長文スレ汚し失礼しました

176 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイW fbd8-MEoG):2015/10/28(水) 02:13:14.40 ID:RxzIm0Rf0.net
まあチートっつっても話の中で数値として出してるわけでもないしな
回復量がどうだろうがあんま関係ない気はする

177 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/10/29(木) 00:01:26.43 ID:qOk092Lq0.net
確かにそうですね!
十五章と十六章で違和感がなくなるように調整できたらなと思います

他にもなにかあったら言ってください!

178 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 9be0-N73o):2015/10/29(木) 01:12:23.82 ID:WRXv+kxO0.net
かなりすき
応援してます

179 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+79-bpHP):2015/10/29(木) 09:13:48.56 ID:IjzFnzKp+.net
十二章以降の敵のレベル教えて!

180 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (ニククエW Sdf8-BQzL):2015/10/29(木) 12:08:18.31 ID:CO21C/FtdNIKU.net
ベホイム使えばいいんじゃね?

181 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (ニククエW Sdf8-+VFO):2015/10/29(木) 16:26:21.20 ID:v79oqyYLdNIKU.net
かいふく魔力ってステがあって今のベホイミって300くらいは回復するようにもなるけどな
まあこのssだとはしょってるけど

182 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ニククエ 8dc3-PPc3):2015/10/29(木) 21:48:11.98 ID:qOk092Lq0NIKU.net
十二章
アントリアLv30

十三章
キラーマジンガLv55
ファイナルウェポンLv55

十四章
バラモスブロスLv60
キングヒドラLv55

大体こんな感じです!

183 :ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/10/31(土) 01:49:31.28 ID:ITGTeePO0.net
かなり遅くなってます……
土日に絶対更新するので待っててください

184 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-FwVq):2015/10/31(土) 06:05:37.82 ID:cwII67Bod.net
待ってます

185 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:29:04.01 ID:OHHxpWyz0.net
   ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜『十五章カーン帝国』

―カーン帝国 めし処―

絵里「海未!あなたのおごりのご飯はおいしいわ!」

海未「それは……良かったです……」ワナワナ

海未(いきなり『一番最後の人おごり!』と言って急に走り出すとは……後で必ず仕返しをしませんと……)

絵里「いやー、美味しかったわね!」

海未(出費が痛いですね……にこからのお小遣いがもう……後で武器代として多く貰いますか……)

絵里「んー……このまま穂乃果たちを待っていても暇だし、アクバーを倒しに行かない?」

希「別に構わんけど?」

ことり「九人そろってなくて大丈夫かな?」

186 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:29:38.63 ID:OHHxpWyz0.net
絵里「大丈夫よ!敵はアクバーとその取り巻きだけ、四人もいれば十分よ」

海未「そういうものでしょうか?」

絵里「それに急ぎたい理由が一応あるの。カーン帝国は今ギ・ゴ・ショクに分裂しているの」

絵里「アクバーは今ギを中心に攻めてるみたいだけど、最近ショクを狙う魔物も出てきたみたい」

海未「つまり穂乃果たちが戻るまでに片方だけでも処理しておきたいと?」

絵里「そういうこと!」

海未「わかりました。アクバーの元に案内してください」





―オストルマン帝国―

穂乃果「やっと着いたー!」

にこ「亜里沙をうちに預けてきたから遠回りになっちゃったわね」

187 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:30:10.43 ID:OHHxpWyz0.net
穂乃果「でも神父さんのお墓参りも出来たし……神父さん本当に良い人だったなぁ」

にこ「そうね」

穂乃果「私も神父さんと勝手に約束してきたんだ。絶対に大魔王を倒すって」

にこ「きっと……喜んでるわ」

穂乃果「うん!あっ、もうすぐルイーダの酒場だ!」

にこ「さて……ちゃーんと修行を終えて戻ってきてるかしら?」





―ルイーダの酒場―

凛「まさかオルゴデミーラの幹部をあんなにあっさりと倒せるとは思わなかったにゃー」

真姫「セトって言ったっけ?でもピラミッドに入る前なら簡単にやられてたわよ」

花陽「それに私たちの目的は大魔王なんだからもっと強くならないとね!」

188 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:30:42.08 ID:OHHxpWyz0.net
真姫「今戦ったらムドーやバラモス、ゲマとも差しで戦えるかしら?」

ルイーダ「少し見なかっただけで随分とたくましくなったじゃない?」

真姫「そう見える?」

ルイーダ「ええ!」

 カランコロン

凛「にゃー!」

真姫「……ふふっ、久しぶりね」

穂乃果「真姫ちゃーん!凛ちゃーん!花陽ちゃーん!」

花陽「久しぶりだね」

にこ「……」

真姫「どうしたのよ?」

189 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:31:13.77 ID:OHHxpWyz0.net
にこ「いや……あんたら本当に強くなっているわね……」

真姫「でっしょー」

穂乃果「にこちゃんわかるの?」

にこ「なんかオーラというか……佇まいというか……」

花陽「他のみんなは?」

にこ「ああその話をしなきゃね……」





にこ「というわけよ」

真姫「その絵里って女……信用していいの?」

穂乃果「丸くなったから大丈夫だと思うよー」

凛「にこちゃんの家に人質もいるし大丈夫じゃない?」

190 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:31:41.34 ID:OHHxpWyz0.net
花陽「凛ちゃん……人質って……」

にこ「まあいざとなったらまた私が抑えるから」

真姫「そうね……じゃあ行きましょうか」





―カーン帝国―

絵里「さあ着いたわ。……そしてお出迎えご苦労様」

なげきの巨人「お前がエロシアの聖騎士をやめたと聞いたときはもしやと思ったが……」

なげきの巨人「我々を裏切ったな……絵里……」

絵里「そのことについては申し訳ないと思ってるわ。だからけじめをつけに来たの」

なげきの巨人「我々はバラモスブロスのように甘くないぞ……後悔させてやる」

絵里「そう……今楽にしてあげるわ」

191 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:32:10.42 ID:OHHxpWyz0.net
なげきの巨人「ほざけ!」

 なげきの巨人は大きく腕を上げ斧を振り下ろした
 だが絵里はこの攻撃を盾でしのぎ、すぐに反撃に移る

絵里「雷光一閃突き」

なげきの巨人(強い……でもこれでは届かない……デスタムーアには勝てない……)

なげきの巨人「ぐはあっ」バタッ

絵里「ふっ」ドヤア

ことり「すごい……一撃……」

希「さすが絵里ち!」

海未(それよりも絵里とタイマンで戦ったにこは化物か何かですか?)

192 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:32:40.55 ID:OHHxpWyz0.net
絵里「残る敵はアクバーと取り巻きのドグマとゾゾゲル。一気に行きましょう!」





海未「絵里……なんだか敵の数が多い気がするのですが……」

絵里「大丈夫よ海未!私も何が起きてるかわからないから!」

希「ひょっとしてうちら……また絵里ちにはめられた?」

絵里「さすがにもうそんなことしないわよ!(……多分)」

デュラン「そうだな。自己紹介から始めようか。わが名はデュラン!デスタムーア様の部下の一人だ」

絵里「デュランね……ひょっとしてあなたがショクを襲っている魔物なの?」

デュラン「いかにも。そして残りの二人はズイカクとショウカク、これからロートマリアに向かう予定だ」

アクバー「話しすぎだぞデュラン」

デュラン「よいではないか」

193 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:33:15.93 ID:OHHxpWyz0.net
アクバー「ふん。……絵里、覚悟は出来ているな?」

絵里「ええ、もちろんよ」

デュラン「まあ待ておまえら。元エロシアの聖騎士長」

絵里「なにかしら?」

デュラン「それにジートパング兵士長の娘よ」

海未「なんでしょうか……」

デュラン「お前たち二人は私の相手をしてもらおうか」

アクバー「俺の客だぞ」

デュラン「ショクの将軍とやらと数人戦ったが、どいつも手応えのない軟弱者ばかりで物足りんのだ」

デュラン「手柄は全て譲るから大目に見ろ」

アクバー「全く……」

194 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:33:49.86 ID:OHHxpWyz0.net
デュラン「では場所を変えよう。ここでは狭いし外に出ようか」

絵里「……行くわけないでしょ」

海未「ただでさえこちらが数的不利……わざわざ二手に別れるわけがないでしょう」

デュラン「確かにそうだが……困ったな。私はお前たちとタイマンで血の踊る戦いをしたいのだが……」

デュラン「ならばお前たち二人と私の戦いに決着がつくまでは残りの二人に危害は加えない。これでどうだ?」

アクバー「勝手なことを……」

海未(こちらに条件が良すぎですね……上手くいけば敵を一人減らして乱戦に持ち込めます)

海未(それになぜでしょうか……この魔物は決して嘘をつかないように感じます)

海未「絵里……」

絵里「ええ、わかったわ。要するに先にあなただけを殺す機会をくれるってことよね」

195 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:34:16.01 ID:OHHxpWyz0.net
デュラン「ああ、楽しみだな」





デュラン「では先にどちらから来る?」

絵里「私から……というか私で終わらせてくるわ」

海未「気をつけてください。敵はかなりの手練ですよ」

絵里「そのくらいわかってるわ。安心して海未」

デュラン「用意はいいか?」

絵里「ええ」

デュラン「行くぞ……待ったなしだ!」

 声と同時にデュランは勢いよく地面を蹴った

海未(速いですね……絵里。さすがです)

196 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:34:43.84 ID:OHHxpWyz0.net
絵里「疾風突き!」

デュラン「ぐっ!?」

 絵里の一撃がデュランを突き刺した

デュラン「出鼻をくじかれたようだな……驚異的な速度の突きだ」

絵里「出し惜しみはしないわ。さっさと終わらせてあげる」

デュラン「ここまでやれる人間がいるとは……久しぶりに血が騒ぐな」

絵里「あなたの人生最後の戦いよ。楽しみなさい」





アクバー「暇だな……少し話でもしようか?」

希「どういうつもりやん?」

アクバー「何……ただの雑談だ。いいだろ?ジートパングの女王よ」

197 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:35:51.46 ID:OHHxpWyz0.net
ことり「もうジートパングには手を出してないよね」

アクバー「今のところはな。だがいずれデスタムーア様が世界を支配されれば、われらの干渉を受けることになるだろう」

ことり「そんなことさせないよ」

アクバー「そうだろうな……お前たちのことはよく調べてある。各地で魔物討伐の旅、ご苦労だな」

希「いきなりどうしたん?」

アクバー「お前たちには少し感謝している。敵勢力の魔物を多く葬ってくれたからな」

希「それはどうも」

アクバー「まあ我らにも被害は多少あったが、おかげでオルゴデミーラの戦力はかなり失われた」

アクバー「少し前までは世界中にオルゴデミーラの幹部がいて鬱陶しかったものだ」

アクバー「さて……ここで質問だ。ゾーマ、オルゴデミーラ、そしてデスタムーア様……いったい誰が勝者になると思う?」

198 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:36:36.94 ID:OHHxpWyz0.net
希「みんな敗者や」

ことり「うん!勝つのは私たちだから」

アクバー「ははっ、期待通りの答えだ。だが現実は違う……客観的視点から見てもな」

アクバー「お前たち人間の中には今現在限界を超えた者など一人もいない。その時点で敗北は見えてる」

希(確かにその通り……フォズ神官の言う通りや……)

アクバー「そしてゾーマ軍にはキングヒドラ、オルゴデミーラの軍にはヘルミラージュくらいしか魔王を語れるものがもういない」

希(ヘルミラージュ……)

アクバー「だが我らは五人もいる。まず私とデュラン」

アクバー「次に今ロートマリアに向かっているグラコスとジャミラス」

アクバー「そして最後におまえもよく知っている……ムドーだ」

199 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:37:08.51 ID:OHHxpWyz0.net
ことり「生きてたんだね……」

アクバー「かなり危ないところだったらしいがな……」

希「でもまだ……ゲマとかいるんやない?」

アクバー「確かに今、ゲマを中心に敗残兵がロートマリアに集結しようとしている」

希「それでグラコスとジャミラスがロートマリアに向かってるってこと?」

アクバー「ああ、奴らの企みを潰すためにな……だが我らの敵ではない」

アクバー「もうすぐデスタムーア様が天下をお取りになる。ふっ、心が踊るな!」





アクバー「遅いな……デュランの奴、相当手こずってるみたいだな」

ことり(二人共大丈夫かな……)

希(時間が経ちすぎや……おそらく一人目はもう終わってる。つまりどっちか……多分絵里ちが負けて今は海未ちゃ……!?)

200 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:39:10.22 ID:OHHxpWyz0.net
デュラン「待たせたな」

ことり「うそ……」

 ことりと希の視線に入ったのは体中に傷を残しているデュランと……
 デュランに敗れ拘束されている海未と絵里だった

希(まずい……)

アクバー「ボロボロだな……薬草はないのか?」

デュラン「絵里との戦いが終わった後に回復したら使い切ってしまった」

デュラン「まさか人間相手にこのような至福の時を過ごせるとは思いもしなかった。礼を言おう!」

アクバー(お前にこれだけのダメージと言葉を吐かせるとは……)

デュラン「私は今日はもう動けん。後の二人は頼んだぞ」

201 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:39:39.10 ID:OHHxpWyz0.net
アクバー「何を言う……元々四人ともわしの獲物だぞ」

デュラン「そうだったな……」

アクバー「さて……ドグマとゾゾゲル、それにズイカクとショウカク……始めるぞ!」





 それから一日後……

真姫「よく考えたらオストルマンからカーンって何日かかるのよ……」

にこ「まだ出発して一日よ。文句言わないの!」

凛「そうにゃそうにゃー!?あれ!?」

花陽「どうしたの凛ちゃん!?」

凛「前を!?前からこっちに飛んでくる竜がいるにゃ!?」

穂乃果「本当だ!?」

202 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:40:19.14 ID:OHHxpWyz0.net
花陽「かなり大きいよ……」

真姫「あれって……」

凛「真姫ちゃ……気づいた?」

真姫「ええ。みんな集中して!」

にこ「どういうことか説明しなさいよ!」

真姫「ムドーよ……」

花陽「思い出した!バベルの塔に行く時ムドーが乗っていた!」

穂乃果「ムドー……生きてたんだね……」

にこ「ちょうどいい機会じゃない……ここで倒してやりましょう!」

 五人の目の前に巨大な竜が着地した……

203 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3):2015/11/01(日) 21:43:46.63 ID:OHHxpWyz0.net
とりあえずここまで

204 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-smPL):2015/11/02(月) 00:18:08.91 ID:NI3fPDPA0.net


オルゴデミーラの真骨頂は強さじゃなくて
神様に化けて人間を騙したり、ダーマ神殿とか要所を厳重に封印するといった
狡猾さだからここまで部下をやられて行動をあんまり起こさないのはなんだかな
ゲームだと復活したらすぐに現代をダーマ神殿ごと闇に封印したし
まあ大魔王が3人もやりたい放題したら話の収拾がつかなくなるから動かせないんだろうけど

205 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf8-BQzL):2015/11/02(月) 18:02:29.14 ID:ZB2Y7tEsd.net


ムドー、デュラン、アクバーが相手ってことは
いよいよ終わりが見えてきたな

206 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa05-+VFO):2015/11/03(火) 22:48:47.64 ID:yv8oci7Ha.net


207 :名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ (ワッチョイW f6b4-ggXo):2015/11/03(火) 23:41:09.84 ID:OPtcLzDd0.net


208 :名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (ワッチョイW d974-Sbv5):2015/11/05(木) 02:05:23.86 ID:nWmicUTJ0.net


209 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+79-UrBB):2015/11/05(木) 08:55:03.51 ID:22FEAlWi+.net
絵里チカ……

210 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf8-mxXb):2015/11/06(金) 13:48:03.15 ID:fwgK7SCJd.net
保守

211 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:08:35.84 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「……ムドーじゃない」

デュラン「お初にお目にかかる。わが名はデュラン!デスタムーア様の部下の一人だ」

にこ「一体何のようかしら?」

デュラン「乗るがいい……仲間の元に案内してやる」

真姫「仲間に……なにかしたの……?」

デュラン「海未、ことり、希、絵里……この四人は我らに敗れ捕らえさせてもらった」

花陽「!?」

デュラン「仲間を救いたければ私と共に来い。そこで決着を着けようじゃないか!」

にこ「ここであんたを潰すって選択肢もあるんだけど?」

デュラン「別に構わないが……おそらく疑い深い同胞が人質に手をかけるだろうからおすすめはしない」

真姫「従うしかないわね……」





 五人はデュランに連れられ、カーン帝国北西部……
 アクバーの城にたどり着いた

212 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:09:11.49 ID:whoIGEHJ0.net
デュラン「さあ、着いたぞ!」

穂乃果「海未ちゃん!?絵里ちゃん!?」

 城内への扉……その扉の横には拘束されている海未と絵里がいた

海未(穂乃果……みんな……)

絵里(うっ……)

真姫「ことりと希はどこ!?」

デュラン「残りの二人は城内にいる。アクバーという私の同僚が捕らえている」

デュラン「さて……本来私が全員と手合わせ願いたいところだが……二人までと言われたからな……」

デュラン「お前たちのことはよく調べている。そうだな……穂乃果と凛、おまえたちは私との一騎討ちに応じてもらおう」

デュラン「残りの三人は城内に行くといい……」

真姫「わざわざばらばらになる必要ないわ!五人で一気に片付けましょう!」

213 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:09:54.70 ID:whoIGEHJ0.net
デュラン「私は今から話す言葉を嫌悪するがあえて言わせてもらうぞ」

デュラン「お前たちは自分たちの置かれている状況を理解するべきだ」

デュラン「ここには二人の人質、そして城の中にも二人の人質……」

デュラン「この場において我らに分があるのは自明にも関わらず、私はお前たちとの正々堂々とした戦いを望むと言った」

デュラン「先程も言ったがこのような真似を私は嫌悪する、だから二度は言わせるな、私との一騎打ちに応じろ!」

穂乃果「……わかった!」

凛「真姫ちゃん大丈夫にゃ!」

真姫「穂乃果……凛……」

デュラン「真姫……こいつらよりも自分の心配をした方がいい」

デュラン「奥には無数の魔物とそれを束ねる五人の魔物がいる。奥の方が明らかに死地だぞ」

花陽(うぅ……)

214 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:10:57.17 ID:whoIGEHJ0.net
にこ「……二手に分かれてそれぞれ魔物を倒して仲間を助ける。難しく考える必要ないわ」

真姫「わかったわ……」

デュラン「一つ警告だ……アクバーは勝利絶対主義者。手段は選ばん、おそらく大軍でひと思いに潰しに来るはずだ」

真姫「どういうつもりよ?」

デュラン「さあな……ただ少しでも戦いをフェアなものにしたいだけだ」

にこ「それはどうも」





真姫(隙を見て二人を解放できないかしら……)

にこ「無駄よ真姫……助けるには私たちが敵を倒すしかないわ」

デュラン「その通りだ……興を削ぐような真似はしてくれるなよ」

真姫「くっ……」




デュラン「さて……始めようか?」

215 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:11:40.05 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「その前に一ついい?あなたの目的って何?」

デュラン「私が求めるものは強者による己の全てをぶつけ合う戦いだ」

デュラン「ここにいる二人との生死を分ける戦いはとても心が踊るものだった」

デュラン「最初に戦った絵里には危うく右腕を持っていかれるところだったな……」

デュラン「それに最後の攻防……絵里の雷光一閃突きと私の大魔人斬り……わずかなズレがあれば私が負けていたかもしれないな……」

デュラン「次に戦った海未には体中に矢を突き立てられた……最後の一撃で心臓を射抜かれるところだったぞ……」

デュラン「そしてこれからのお前たちとの戦いもきっと心躍る物になるだろう。こんな経験は滅多に味わえる物ではない」

デュラン「だからだろうな……気持ちが高ぶってしょうがない!」

デュラン「さあ……どっちから来る?」

穂乃果「私から行く!」

凛「穂乃果ちゃん……」

216 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:12:10.93 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「大丈夫……任せて!」

デュラン「では行くぞ!」

海未(デュランと戦って一つ気づいたことがあります……)

穂乃果(海未ちゃんと絵里ちゃんを倒しちゃう相手……正直……勝つのは難しい……)

穂乃果(でも絶対に負けられない!まずは敵の戦い方を……)

海未(素早さはそれほど高くありませんが攻撃力や守備力は高い……呪文は一切使わずに物理攻撃のみ……)

海未(そして繰り出す体技が……)

デュラン「ジゴスラッシュ!」

穂乃果「!?」

凛(これって穂乃果ちゃんの!?)

穂乃果「ギガスラッシュ!」

217 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:12:39.52 ID:whoIGEHJ0.net
 穂乃果のギガスラッシュとデュランのジゴスラッシュ……
 両者は互いに激しく衝突し、弾けとんだ

デュラン「ほお……良い技じゃないか?」

穂乃果(微妙に色が違ったけど……穂乃果のギガスラッシュとほぼ同じだ……)

海未(穂乃果とデュランは戦い方が似ています……というかほぼ同じです。つまり……)

穂乃果「次はこっちから……はやぶさ斬り!」

 穂乃果の高速の二連斬りがデュランを襲う

デュラン「素晴らしい剣捌きだが……それでは足りないぞ?神速の剣技!」

穂乃果「うわあああ!?」

凛(今の……三連攻撃!?)

海未(実力差は覆せない……)

218 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:14:25.73 ID:whoIGEHJ0.net
―城内―

アクバー「ようこそ……わが城へ……」

真姫「ことり!希!」

ことり(みんな……)

希(うぅ……)

アクバー「お前たちの仲間はこのとおり拘束させてもらってる」

にこ「すぐに助けるわ!」

アクバー(さて……人質を盾に一方的な虐殺を行うか……それとも今後の為に部下に経験を積ませるか……)

アクバー(ここは私は様子を見て、部下に経験を積ませるか……それにいざとなったら人質作戦に切り替えればいい……)

アクバー「さあお前たち!こいつらを叩き潰せ!」

 ドグマとゾゾゲル、ズイカクとショウカク、それに多くの魔物たち……
 一斉に真姫と……花陽と……にこに襲いかかってきた

219 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:15:09.39 ID:whoIGEHJ0.net
アクバー(流石だな……先の二人でわかっていたことだが強い……)

アクバー(多勢に無勢……にも関わらず戦況はほぼ互角……)

アクバー(特ににこという女……状態異常を駆使してこちらの戦力を確実に減らしてきている)

アクバー(そしてこちらの回復役を真姫が集中して狙って、花陽が四体を上手く引きつけて二人の邪魔をさせないでいる……)

アクバー(良い連携だ……おそらくあと少しで戦況はあちらに傾くだろう……)

アクバー(仕方ない……確実な勝利のためにも私が動こう……)

アクバー「ドルモーア!」

ことり「きゃあああ!」

にこ「ことり!?」

アクバー「そろそろ容赦なくイカせてもらおう!ドルモーア!」

希「うあああ!」

 アクバーは不意に動き出すと拘束されている二人に攻撃を加え始めた

220 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:15:37.82 ID:whoIGEHJ0.net
真姫「あいつ……ことりと希は拘束されてて身動きできないのに……」

ズイカク「そのための人質だろう?岩石落とし!」

真姫「うっ!?」

アクバー「もう十分暴れただろう?人質の命が惜しければ武器を捨てるがいい」

にこ「……キラージャグリング」

ズイカク「ぐはっ!?」

アクバー「どういうつもりだ……?」

にこ「真姫……花陽……私がヴァンクーパーで言ったこと覚えてる?」

真姫「……ええ」

花陽「うん……」

にこ「辛いだろうけど……耐えなさい!一番最悪なシナリオは見えてるでしょう?私たちは戦い続けるわよ……」

アクバー「正気か?人間はこういう手に弱いと思っていたんだが……ならば力尽くでイカせてもらうぞ!」

221 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:17:13.77 ID:whoIGEHJ0.net
―城外―

デュラン「どうした?もう疲れたのか?」

穂乃果「うっ……まだまだぁ!」

 デュランと穂乃果は互いに激しく刃を交えていた

凛(穂乃果ちゃんとデュランだとデュランが上……)

凛(多分金髪や海未ちゃんは戦い方の違いから機を狙って善戦したんだと思うけど……)

凛(戦い方が同じ穂乃果ちゃんだと勝ち目がないにゃ……)

凛(だから……凛がデュランを倒さないと四人ともここで終わり)

凛(凛なら……凛のスピードならデュランに負けない!スピード勝負に持って行って何が何でも勝ってやるにゃ!)

穂乃果「ねえ凛ちゃん?」

凛「にゃ!?」

穂乃果「それに海未ちゃんと絵里ちゃんも……なんかもう私が負けると思ってない?」

222 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:17:49.25 ID:whoIGEHJ0.net
絵里(確かに穂乃果は強いけど……私が勝てない相手に勝てるわけが……)

穂乃果「デュランってさ……デスタムーア軍の中で何番目に強いの?」

デュラン「もちろん一番はデスタムーア様だ。そしてその下にジャミラス、グラコス、ムドー、アクバー、私の五人がいる」

デュラン「我ら五人に明確な序列はない……がそれではおまえの問の答えにならないな……」

デュラン「ただ一つ言えることはデスタムーア様以外のものには負ける気がしないということだ」

穂乃果「ふーん……そっか。さっきの……こんな感じだったかなぁ?」

デュラン「ん?」

穂乃果「神速の剣技!」

デュラン「なに!?」

 デュランは穂乃果の不意の剣技に驚きを見せながらも
 なんとか……対応してみせる

デュラン「驚いたぞ……この短時間で私の技を盗むとは……」

223 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:18:17.72 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「もう少しだったのに……」

デュラン「戦いの最中も進化し続けるか……一体おまえたちはどれほど私を楽しませてくれるのか……」

デュラン「さあ……続けるぞ!」





 穂乃果とデュランの死闘は休みなく続いた
 穂乃果が剣を振るえばデュランが全霊を込めて受け止め
 デュランが剣を振るえば穂乃果が全霊を込めて受け止める

 両者の一進一退の攻防は無限に続くように思われた……
 しかし……決着の時は訪れる……

穂乃果「ギガスラッシュ!」

デュラン「いいぞ!真っ向勝負だ!ジゴスラッシュ!」

 穂乃果とデュランの攻撃がまたしても激しく衝突した
 そして互いに相殺される……はずだった……

224 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:20:34.14 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「うわあああ」

 デュランの攻撃が……
 穂乃果の攻撃を力尽くで押し返した

デュラン「どうやら終わりが見えてきたな……最初は少し物足りんと思ったが、戦いの中で進化していくおまえと互角の戦いができた」

デュラン「だがそれでも私の方が上だったようだ……良い戦いになった、礼を言おう……」

穂乃果(穂乃果は……また負ける……)

デュラン「あとは私と凛の戦いを見守っていてくれ……せめてもの弔いだ。お前たちの墓は私が立てておこう」

穂乃果(負けるのは嫌!負けたら誰も守れない!)

デュラン「出来ればお前たちを生かして何度でも戦いたいが、デスタムーア様への忠義を蔑ろにできない」

デュラン「それに野暮だな……己の命を賭して戦うから意味があるのだ」

穂乃果(負けたくない……みんなを守りたい!)

デュラン「これで終わりだ……ジゴスラッシュ!」

225 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:26:15.74 ID:whoIGEHJ0.net
―城内―

ゾゾゲル「さすがアクバー様!」

ドグマ「アクバー様の加勢で一気に片がつきましたな!」

アクバー「所詮人間とはこの程度だ。口では人質を見捨てるなど言っても動きに迷いが出ている。呆気ないものだったな」

真姫(当たり前じゃない!みんな大事な仲間なのよ……見捨てることなんて出来るわけないじゃない!)

花陽(ごねんね……ことりちゃん……希ちゃん……。私たちも負けちゃったよ……)

にこ(頭ではわかってんのよ……二人を見捨てないと……でも……)

アクバー「さて……これでこっちの仕事は終了したな。あとはデュランの方か」

ズイカク「こいつらも捕らえますか?」

アクバー「いや……もう用はないしこいつらを殺すとしよう。お前たち……好きにしていいぞ!」

226 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:27:01.19 ID:whoIGEHJ0.net
ショウカク「せっかくだ。一人ずつ殺してじっくり楽しもうじゃないか!」

ドグマ「名案だ!残ったものは仲間が目の前で死んでいく恐怖ををしっかりと顔に浮かべてくれよ」

ズイカク「そいつはこの赤髪が適任だな。いい顔をしてくれよ!」

ゾゾゲル「最初はそうだな……我らを一番手こずらせてくれたこいつから殺すか」

 ゾゾゲルはにこの右腕を掴み体を持ち上げた……

希「にこっち……逃げて……」

ことり「にこちゃん……」

花陽「うぅ……にこ……ちゃん……」

真姫(嫌だ!やだやだやだ!にこちゃん!嫌!やだやだやだ!)

ゾゾゲル「よしドグマ!おまえのギロチンでこいつの首を撥ねてやれ!」

227 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:27:37.94 ID:whoIGEHJ0.net
ドグマ「よしきた!うひょひょひょひょー!」

 ドグマは自分のギロチンをにこの首に押し当てる……

ドグマ「うひょひょひょ!」

真姫(お願いにこちゃん!動いてよ!にこちゃん!嫌だ!)

ドグマ「さて……あとは私がギロチンを少し動かすだけだが……抵抗一つないのか?わっはっはっはっは!」

にこ(くっ……もう体が動かない……くそっ……こんな……ところで……)

アクバー「ドグマ!殺ってしまえ!」

ドグマ「さあ!死ね!」

真姫「に……にこちゃーん!!」

 この瞬間……
 一つの命がこの世から消え去った

228 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 00:29:31.23 ID:whoIGEHJ0.net
おやすみなさい
明日には十五章完結させたいです

229 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-I51I):2015/11/08(日) 00:53:40.33 ID:3K7AjaTr0.net

デュランは四大魔王の中で最強だからこそ最も重要な
クラウド城封印を任されてたから
公式でデスタムーア軍のナンバー2やで

230 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf8-mxXb):2015/11/08(日) 01:02:45.57 ID:Z4dAxjvZd.net
>>229
ゲーム内でアクバーが右腕って言われてたから
アクバーが2だと思ってたわ

231 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa05-Sbv5):2015/11/08(日) 11:31:26.78 ID:nsS2OhPka.net
乙楽しみにしてます

232 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:48:52.92 ID:whoIGEHJ0.net
真姫(意味わかんない……わけでもないかも……)

ゾゾゲル「消えた……ドグマ!どこに行った!?」

ズイカク「何が起きたんだ……」

にこ(なんか一瞬ものすごく熱かったんだけど……何が起きたの?てか私……まだ生きてるのね……)

アクバー「そんなまさか……」

ショウカク「アクバー様……何が起きたんですか!?」

アクバー「ドグマは消えたんじゃない……消されたんだ。正確に言うと消し炭にされた」

ショウカク「そんな……誰に!?」

アクバー「おまえだな……真姫!」

真姫「そう……みたいね……」

233 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:49:19.52 ID:whoIGEHJ0.net
真姫(やっと頭の整理ができた……)

真姫(にこちゃんが殺されそうになった時……私は叫ぶことしかできなかった……)

真姫(でも叫ぶと同時に……無意識のうちに私は炎を纏っていた……)

真姫(そして……私を纏っていた炎は私の元を離れ……ドグマを包み込んでこの世から消した……)

真姫(この感覚……以前にも一度、ラメリカでも感じたことがある)

真姫(タイムマスターと対峙したときと同じ感覚……)

ズイカク「何をしやがった!?今すぐ殺してやる!」

アクバー「待てズイカク!私の予想が正しければ……」

真姫「メラガイアー!」

ズイカク「ぬああああああああああ!」

234 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:49:47.71 ID:whoIGEHJ0.net
 ズイカクも……
 真姫も一撃で燃え尽きてしまった……

アクバー「やはり……こいつ……人間の分際で限界を超えやがった……」

真姫「やっぱりそういうことよね……超えてみれば意外と簡単な話ね……」

にこ「真姫……あんた……」

花陽「すごい……真姫ちゃん!」

真姫「心配しなくてもすぐにみんな超えられるわ。結構簡単よ!」

ことり「そんな簡単にって……」

希「言い過ぎや……」

真姫「だってそうだもん……覚悟次第でどうにでもなるわ」

235 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:50:13.67 ID:whoIGEHJ0.net
真姫(ラメリカで……ウルフデビルに国の人間を皆殺しにされた時、私は恐怖に包まれた)

真姫(でもそれは国の人間が皆殺しにされたからじゃない……もちろんこれも十分怖かったけど……)

真姫(一番怖かったのは……このまま穂乃果も凛も花陽も殺されるんじゃないかって頭の中を過ぎったこと……)

真姫(これが怖くて怖くてしょうがなくて……気づいたら私はメラガイアーを使っていた)

真姫(そして今……目の前でにこちゃんが殺されそうになって……)

真姫(メラガイアーを思い出した……そして今の私はもう使いこなせる)

真姫(証拠に力が溢れてくる……今ならいろんな技が使えそう!)

真姫「仲間を失いたくない……この気持ちが私を高みに押し上げてくれる!」

真姫「百花繚乱!」

アクバー「ぐわあああ!」

236 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:50:53.62 ID:whoIGEHJ0.net
真姫「さすがね……他のと違って一撃では倒せないか……」

アクバー(まずい……こいつの刃はいつかデスタムーア様に届いてしまうかもしれない……)

アクバー(なんとしてでもここで始末しとかないと……)

アクバー「ゾゾゲル!にこを離すな!こちらには指一つ動かせない人質がいるんだ……大人しくしろ……!?」

真姫「こんな感じかしら?そーれハッスルハッスルー!」

アクバー「何をしてるんだ……!?」

真姫「よし!上手くいったわ!ハッスルダンス!」

ゾゾゲル「がはあ!」

アクバー「どうしたゾゾゲル!?貴様……どうして動けるのだ?」

にこ「さあ?真姫の変な踊りのせい?」

真姫「変って何よ!?」

237 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:51:23.73 ID:whoIGEHJ0.net
花陽「ありがとう真姫ちゃん!少し動けるようになったみたい!」

希(うちらは拘束されたままやけど……)

ことり(体力が少し回復してる!)

アクバー(……どうやら我らの敗北のようだな。だがせめて!拘束してる二人だけでも道ずれにしてやる!)

 アクバーは不意を突きことりと希に向かって駆け出した

アクバー「喰らえ……!?」

にこ「おっとさせないわよ。あんたの考えそうなことはわかってんのよ。あんたの早さじゃ私を撒けないわ」

アクバー「おまえに私が止められるか!?」

にこ「止める必要ないもの。少し時間を稼ぐだけで十分。ほら、もう追いついた。あとは頼んだわよ真姫!」

真姫「オーケー任せて!」

アクバー「くそおおおっ!」

238 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:51:46.09 ID:whoIGEHJ0.net
真姫「メラガイアー!」

アクバー「ぐわああああああああああ」





ゾゾゲル「アクバー様が亡くなった……」

ショウカク「そんな……」

にこ「あった!全く……真姫が燃やしすぎるから鍵が全然見つからなかったじゃない!」

真姫「なによそれ!?」

花陽「ことりちゃん!希ちゃん!もう大丈夫だよ!」

ことり「ありがとう!三人とも!」

希「いやー真姫ちゃんすごいなー」

にこ「じゃあさっさと後片付けをして城外の穂乃果たちと合流するわよ!」

239 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:52:23.10 ID:whoIGEHJ0.net
―城外―

穂乃果(負けたくない……みんなを守りたい!)

デュラン「これで終わりだ……ジゴスラッシュ!」

穂乃果(絶対に!勝つ!)

穂乃果「うおおおおお!いけえええええ!」

 穂乃果は……
 最後の気力を振り絞り渾身の一撃を放った

デュラン「最後まで戦い抜くその姿勢……感服した!だが私の勝利だ!」

 だがデュランの斬撃は穂乃果の斬撃を押し返すことはなかった……
 むしろ逆、押し返されていた

デュラン「どういうことだ……ぬわあああああ!」

240 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:53:01.41 ID:whoIGEHJ0.net
凛(すごい……)

絵里(今のは一体……)

海未(ひょっとして穂乃果……あなたは……)

穂乃果「なんとなくわかっちゃった……理屈じゃないんだね……」

穂乃果「穂乃果……限界を超えたみたい……」

デュラン「そうか……まだ進化し続けるか……」

穂乃果「デュランのおかげで私はさらに強くなれた。ありがとう」

デュラン「まさか敵から礼を言われるとはな……」

穂乃果「私も初めての体験だよ。お互い様だね」

デュラン「さて……私はまだ戦えるぞ。決着をつけよう!」

穂乃果「そうだね……」

241 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:54:55.14 ID:whoIGEHJ0.net
デュラン「もう一度……おまえの最高のひと振りを見せてくれ!ジゴスラッシュ!」

穂乃果「もちろん……ギガブレイク!」

デュラン(残念だが結果は見えている……まさか私が人間に敗れるとは……)

デュラン「ぐふっ……さすがに限界だな……」

 デュランは徐ろに鍵を取り出し凛に投げつけた

凛「にゃ?」

デュラン「二人の手錠の鍵だ。おまえとも戦ってみたかったのだが仕方ないな……」

デュラン「おまえたち……この後の目的地が決まってないならロートマリアに向かうと良い」

デュラン「今までに味わったことのない戦いに身を投じることができるだろう」

真姫「穂乃果!凛!大丈夫!?」

242 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:55:36.88 ID:whoIGEHJ0.net
凛「あっ!?真姫ちゃんにみんな!?」

にこ「どうやら大丈夫みたいね……」

デュラン「なるほど……アクバーも負けたか……我らの完敗ということか……」

デュラン「……重ねて礼を言おう。わずかな時間だがお前たちと戦えて楽しかった」

デュラン「特に穂乃果……最後におまえと戦えたことは私の誇りとしよう……」

デュラン「もしもう一度この世に生を受けることが出来たら……また戦ってくれるか?」

穂乃果「デュランとなら……何度でも戦ってあげるよ」

デュラン「ありがたいな。地獄でおまえたちの活躍……見守らせてもらおう……」

デュラン「さあ……これで終わりだ!ジゴスラッシュ!」

穂乃果「……ギガブレイク!」

243 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:56:26.95 ID:whoIGEHJ0.net
デュラン(さらばだ穂乃果!それにその仲間たちよ!)





凛「海未ちゃんと……えーっと絵里ちゃんだっけ?拘束は外せたよ!」

絵里「ありがとう。絵里で大丈夫よ!あなたは凛って子で大丈夫よね?」

凛「うん!」

海未「穂乃果……今回はありがとうございました!」

穂乃果「なんか海未ちゃんにお礼を言われるなんて……不思議な気持ちだ」

真姫「本当に良かったわ……誰ひとり欠けずに乗り切れて……」

ことり「うん!」

希「この後はどうする?実は真姫ちゃんが限界を超えたんや」

244 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:57:15.40 ID:whoIGEHJ0.net
海未「本当ですか真姫!?」

真姫「ええ、まあ」

凛「穂乃果ちゃんと一緒だにゃー!」

真姫「穂乃果も!?」

穂乃果「えへへー」

にこ「凛……あんた一人だけ元気ね……」

凛「だって凛はデュランと戦えてないんだもん!」

花陽「じゃあ凛ちゃんもこっちでアクバーと戦って欲しかったな……」

凛「かよちん!?だってデュランの命令だし……」

花陽「あっ!?別に責めてるわけじゃないんだよ!?もちろんわかってるよ!?」

245 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 21:58:59.44 ID:whoIGEHJ0.net
希「これで限界を超えたんが二人うちらにはおる……このまま大魔王に挑めるんちゃう?」

海未「確かにそうですね……ですが私たちが足を引っ張ってしまうかもしれません」

絵里「それに次の目的地は決めてるんでしょ?穂乃果?」

穂乃果「うん……次はロートマリアに行く!」

にこ「確か魔物がそこに集まろうとしてるのよね……いいんじゃないかしら?」

ことり「そこで私たちも頑張らないと!」

花陽「そうだよね!」

穂乃果「じゃあ九人揃ったことだし……行くよみんな!」

凛「いっくにゃー!」

   ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜『十五章カーン帝国』完

246 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 22:00:01.08 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果・盾・剣

神速の剣技・ミラクルソード・ギガブレイク・ビッグバン

Lv62・HP575・MP372・攻撃316・防御317・賢さ158・素早190


ことり・スティック

バギクロス・ベホイム・ベホマラー・フバーハ・スクルト

Lv55・HP385・MP503・攻撃117・防御232・賢さ279・素早254


海未・弓

マジックアロー・さみだれうち・天使の矢・シャイニングボウ・ピオリム・ベホイミ

Lv56・HP472・MP359・攻撃236・防御276・賢さ233・素早254

247 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 22:01:19.06 ID:whoIGEHJ0.net
真姫・扇・扇

メラガイアー・花吹雪・明鏡止水・扇の舞・アゲハ乱舞・ピンクタイフーン・百花繚乱・つるぎの舞・ベホイム・ハッスルダンス

Lv62・HP444・MP460・攻撃228・防御274・賢さ317・素早270


凛・爪・爪

タイガークロー・必中拳・ゴールドフィンガー・サイクロンアッパー

Lv56・HP497・MP277・攻撃292・防御270・賢さ186・素早305


花陽・盾・杖

イオナズン・ベホイム・ベホマラー・スクルト・ピオリム

Lv54・HP471・MP492・攻撃121・防御248・賢さ269・素早149

248 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 22:01:56.02 ID:whoIGEHJ0.net
にこ・短刀・短刀

スリープダガー・ヴァイパーファング・カオスエッジ・キラージャグリング・ベホイミ・ピオラ

Lv56・HP424・MP383・攻撃225・防御206・賢さ275・素早294


希・杖・杖

ベギラゴン・ベホマラー・ベホイム・バイシオン・スクルト・ぱふぱふ

Lv55・HP443・MP522・攻撃144・防御232・賢さ281・素早148


絵里・盾・槍

しっぷう突き・なぎ払い・狼牙突き・さみだれ突き・雷光一閃突き・ベホイミ

Lv57・HP574・MP342・攻撃288・防御264・賢さ171・素早210

249 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 22:03:54.33 ID:whoIGEHJ0.net
十五章終了です

なるべく早く十六章開始したいと思います

250 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 6227-t1ei):2015/11/08(日) 22:10:21.23 ID:mEkRDGc20.net
おつおつ

251 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-I51I):2015/11/08(日) 22:45:42.44 ID:3K7AjaTr0.net

>>234で真姫ちゃんもドグマと消し飛んでるなw

252 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX):2015/11/08(日) 23:56:32.76 ID:whoIGEHJ0.net
>>251
今気づきました……
恥ずかしいw

253 :(ロシア連邦)@\(^o^)/:2015/11/09(月) 00:10:08.81 ID:8y77w1EP.net
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org597446.jpg
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org597455.jpg
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org597456.jpg
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org597458.jpg
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org597461.jpg

254 :名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (JPW 0Ha8-AeBU):2015/11/09(月) 09:47:41.23 ID:J6hWGXWBH.net
ハッスルハッスルー!
真姫ちゃんかわいい

255 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+79-UrBB):2015/11/09(月) 10:52:22.29 ID:W8S4X5pl+.net
おつ
デュランはやっぱり武人だな

あと二章楽しみにしてるぜ!

256 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-mxXb):2015/11/09(月) 21:13:47.67 ID:2ggLuXeud.net

最後まで頑張ってくれ

257 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ポキッー 0+79-UrBB):2015/11/11(水) 14:32:35.83 ID:8Yzdn60T+1111.net
保守

258 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 6227-DE97):2015/11/12(木) 21:56:15.19 ID:zRGprmBG0.net
保守

259 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/13(金) 00:40:37.74 ID:9WF6u3bq0.net
金土日で十六章を終わらせたいと思います

260 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 6227-DE97):2015/11/13(金) 21:24:58.42 ID:pi1ew5q+0.net
まってたぞ

261 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 6227-DE97):2015/11/14(土) 22:47:26.46 ID:RPZyXlLU0.net
保守

262 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:46:14.56 ID:x8schEoh0.net
   ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜『十六章ロートマリア帝国』

 一行はロートマリア目指して歩みを進めていた

にこ「なによそのふわっとした説明は!?」

真姫「事実なんだからしょうがないじゃない!なんか絶対に譲りたくない覚悟みたいなものを強く思ったら力が溢れてきたんだもん!」

にこ「覚悟ねえー、穂乃果はどんな感じだったの?」

穂乃果「う〜ん……穂乃果も絶対に負けたくない!って思ったら力が沸いてきたんだよね!」

ことり「多分それは……みんな思ってると……」

希「まあ二人の話から推測するとなんかしらの気持ちの変化や覚悟が鍵になるってことかな?」

絵里「たまたまかもしれないわよ?」

海未「確かに単純に習熟度が上がっただけかもしれませんね」

凛「考えるより動いたほうが早いにゃー!」

263 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:46:42.10 ID:x8schEoh0.net
海未「そうかもしれませんね。超えるべき者は時が来たら自然と超えるものでしょう」

花陽「うぅー歩くの疲れた」

希「もうすぐオストルマンだからそこで一回休もうか」

穂乃果「さんせー!」





―オストルマン帝国―

花陽「なんだか……」

真姫「雰囲気が……」

凛「変わってないかにゃ?」

穂乃果「言われてみれば!?」

にこ「多分……人じゃない?」

穂乃果「人?」

264 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:47:06.11 ID:x8schEoh0.net
にこ「前に来た時より人口が倍以上になってない?」

真姫「なるほど……言われてみたらそうね」

希「何かあったんやろか?」

ことり「こういう時はあれだね。とりあえずルイーダさんに会いに行ってみよう!」





―ルイーダの酒場―

にこ「酒場内も変わったわね……」

真姫「ええ。人こそ増えてるけど……なんていうのかしら?活気がない?」

ルイーダ「痛いところを指摘してくれるわね」

穂乃果「ルイーダさん!?」

ルイーダ「立ち話もなんだしあっちの席で話しましょう。せっかくだしお代はいらないわ」





真姫「どういうことなの……この状況?」

265 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:47:33.48 ID:x8schEoh0.net
ルイーダ「その前にあなたたち……次の目的地は決まってるの?」

穂乃果「ロートマリアだよ!」

ルイーダ「じゃあある程度の推測はたってるんじゃないかしら?」

九人「……」

ルイーダ「本当に!?なんでロートマリアを目指してるの?」

穂乃果「デュランに行ってみろって言われたから」

ルイーダ「デュラン……デスタムーアの部下ね。じゃあ今ロートマリアで何が起きてるか知らないの?」

花陽「そういえばアクバーが言ってなかった?敗残兵が集まってるって!」

真姫「言ってたわ。それでデスタムーアからは刺客としてジャミラスとグラコスを送るとか言ってたわね」

ルイーダ「ある程度は知ってたようね。今言ってたとおりこれからロートマリアで魔物による大戦争が起ころうとしているの」

ルイーダ「それでロートマリア王は各地の帝国や町に国民の避難を要請したの」

266 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:48:02.98 ID:x8schEoh0.net
ルイーダ「世界最強の帝国であるロートマリアに恩を売るためラメリカ帝国以外はこれを受け入れた」

ルイーダ「だからこのオストルマンにもロートマリアの避難民が大量にいるってことよ」

ことり「なるほど」

真姫「まあラメリカは無理よね」

ルイーダ「どうしてわかるの?不思議に思ってたのよ」

真姫「ラメリカは十五年前に滅んでるのよ。そして私が唯一の生き残り」

ルイーダ「そんな前に滅んでいたのにどうして情報が入ってこなかったのかしら?」

真姫「それはオルゴデミーラが時間的にラメリカを世界から隔離させていたからね」

ルイーダ「う〜ん、詳しく話を聞きたいけど今はそれどころじゃないわね」

真姫「そうね。じゃあこの酒場に活気がなくなった理由を教えてもらえるかしら?」

ルイーダ「わかったわ。もう気づいたかも知れないけど、ここのお客さん……冒険家の割合が圧倒的に減ってることに気づかない?」

267 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:48:37.79 ID:x8schEoh0.net
海未「確かに武具を身につけている人がほとんどいませんね」

ルイーダ「理由は簡単……心を折られたのよ」

絵里「どういうこと?」

ルイーダ「この酒場で最も有名で力のある人たちって誰だかわかる?」

凛「この酒場を知ったのもつい最近だしなー」

海未「私たちが会ったことのある人たちでしょうか?」

ルイーダ「ええ、あるわよ」

花陽「……ツバサさんたちじゃ?」

穂乃果「あぁ〜」

ルイーダ「正解よ。あの日の出来事は忘れられないわ……ちょうどあなたたち五人がカーン帝国に向かった次の日のことよ」

ルイーダ「ここに……オルゴデミーラが来たの……」

268 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:49:08.26 ID:x8schEoh0.net
九人「!?」

真姫「何が!?何があったの!?」

ルイーダ「ただ来ただけよ……特に何もしなかったわ……」

海未「何もというわけが……」

ルイーダ「本当よ。ただ……ツバサちゃんたちをここに連れてきただけよ」

にこ「ぞれってまさか……」

ルイーダ「いえ……酷い有様だったけど死んではいなかった」

にこ「良かった……けどどうして?」

ルイーダ「オルゴデミーラは一言だけ残してここを去ったわ……」

ルイーダ「『残りの人生を絶望の中で暮らしたい者は歓迎する。私に挑むが良い……』って」

ルイーダ「私たちの心を折るためにあえてツバサちゃんたちは生かされたの」

269 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:49:36.27 ID:x8schEoh0.net
ルイーダ「彼女たちの目を見てみんな悟ったわ……誰も大魔王には勝てないと……」

ルイーダ「みんな武器を捨てて地元に帰っちゃった。だからここに冒険家はもういないのよ……」

希「でもまだちらほら武器を持ってる人が見えるけど……」

ルイーダ「それは故郷に帰れないからよ……ここ数日で多くの町や村、国が滅んだ……」

ルイーダ「特にここから南西のアヒリカ大陸はエジプテラ帝国を含めて全滅……」

ことり「そんな……」

ルイーダ「アヒリカ大陸はオルゴデミーラ一人の手によって……わずか三日で壊滅したわ」

ルイーダ「他にもゾーマの手によってエロシア帝国や周辺の町や村も滅んでる」

にこ「……あんたのせいじゃないの?」

絵里「……そう思う?まあ弱肉強食よ……しょうがないわ」

穂乃果「ジートパングは!?」

270 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:50:06.24 ID:x8schEoh0.net
ルイーダ「ジートパングは今のところ無事よ……でも時間の問題だと思うわ……」

花陽「アステルカは!?」

ルイーダ「アステルカも無事よ……今のところあなたたちに縁がありそうな場所は大丈夫よ」

にこ「ってことは私の村もまだ大丈夫ってことね……」

海未「ですが不思議ですね……なぜいきなり大魔王が動き出したのでしょうか?」

ルイーダ「私たち人間が頑張りすぎたからよ……特にあなたたちも各地で幹部クラスを倒してきたでしょ?」

海未「怒らせてしまった……ということですか」

ルイーダ「さっきのツバサちゃんたちの惨敗と各地の襲撃、それにこれから始まるロートマリアの大戦争に人々は絶望している」

ルイーダ「戦う意思を持っている人はほとんどいない……あなたたちはどう?」

真姫「……決まってるじゃない」

絵里「そうね……私以外に調子に乗ってる奴なんてこの世にいらないわ」

271 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:50:31.93 ID:x8schEoh0.net
にこ「あんた……反省しなさいよ……」

凛「今諦めちゃったら何のために旅をしてきたの?ってなっちゃうにゃー」

ことり「そうだね、ことりも諦めないよ!」

花陽「私も頑張ります!」

海未「というか何も成さずに国に帰れませんから……私の場合……」

希「座してても滅ぶだけ……なら戦うしかないやん!」

穂乃果「こんな感じです!私たちは!」

ルイーダ「強いわね……私が見込んだとおりだわ」

ルイーダ「ロートマリア王はあなたたちみたいな戦う意志を持つ人たち急募している。きっと歓迎されるわよ」

穂乃果「わかりました!それでルイーダさん……ツバサさんたちは今どこに?」

ルイーダ「……ロートマリアにいるわよ」

272 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:51:04.19 ID:x8schEoh0.net
花陽「ツバサさんたち……まだ戦えるんだ!」

ルイーダ「それは違うわ……ロートマリアは彼女たちの故郷なの」

海未「ですがこんな時に国に帰らなくても……戦えないのならなおさら……」

ルイーダ「彼女たち……多分死ぬつもりよ。ロートマリアに着いたら……会ってみるといいわ」

穂乃果「……はい」





 その日は旅を一時中断し宿をとり、旅の疲れを癒した
 翌日……ルイーダから聞いた悲劇を胸に隠しロートマリアへの歩みを再開した





 そして数日後……
 九人はロートマリアに到着した

―ロートマリア帝国―

兵士T「君たち……この国が今どういう状況なのか知っててここにいるのか?」

273 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:51:33.80 ID:x8schEoh0.net
穂乃果「わかってます」

兵士T「そうか……ではこの戦いの志願兵ということでいいか?」

穂乃果「はい」

兵士T「ならば歓迎しよう。まずはこの道を先に進んで王宮におられる王に挨拶を済ませてくれ」

兵士T「そのあとのことは兵士長の指示に従ってくれ」

穂乃果「まずは王様に挨拶だね。わかりました」





―王宮―

王「よく来てくれた……九人の勇者たちよ。国の者を代表して礼を言おう」

王「この戦いを乗り切ることが出来たら、私にできる範囲で君たちの望みをなんでも叶えることを約束しよう」

絵里(相当人手がたりないみたいね……)

王「では後のことはそこにいる兵士長の指示に従ってくれ」

274 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:51:57.61 ID:x8schEoh0.net
兵士長「最初に作戦を練るために君たちの実力を知りたい。訓練場まで来てくれないか?」

穂乃果「その前にひとつお聞きしてもいいですか?」

兵士長「別にかまわないが……」

穂乃果「ツバサさん、あんじゅさん、英玲奈さん……この人たちがどこにいるか知りませんか?」

兵士長「……知り合いか?」

穂乃果「はい」

兵士長「三人はこの宮殿にいる。あの子たちは王からの信頼も厚い人物だからな」

穂乃果「会わせてもらえませんか?」

兵士長「おすすめはしない……会えば心を折られるかも知れないぞ?」

穂乃果「大丈夫です」





―王宮 とある一室―

兵士長「ツバサ、あんじゅ、英玲奈!お前たちにお客さんだ……入るぞ!」

275 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:52:52.06 ID:x8schEoh0.net
ツバサ(誰かしら……)

 兵士長は扉を開け……
 九人を中に招き入れた

ツバサ「穂乃果……さん……」

 そこには生気のない……
 瞳に明かりの灯ってない三人がいた

穂乃果「久しぶりだね……ツバサさん……」

ツバサ「あなたたち……まだ戦うの……?」

穂乃果「うん……」

ツバサ「悪いことは言わないわ……止めときなさい……」

真姫「なんでそんなこと言うの?あなたたちは私たちの目標だったのよ!?」

花陽「そうです……おかげで私たちも強くなれました」

凛「もう一回一緒に戦おうよ!」

276 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:53:16.50 ID:x8schEoh0.net
あんじゅ「少し無神経じゃないかしら……?」

英玲奈「……おまえたちも実際に味わったらわかる」

ツバサ「あいつらには……決して勝てない……」

穂乃果「それはツバサさんがまだ弱いだけです」

ツバサ「……ダメね。そんな安い挑発に乗る気力すら私たちにはないわ……」

穂乃果「挑発じゃないですよ……私と真姫ちゃんは限界を超えました。だからツバサさんより強いって言ったんです」

真姫「そうよ……まだ強くなる見込みはあるんだから。簡単に諦めないでよ!」

ツバサ「……ごめんなさいね」

穂乃果「ツバサさん!」

真姫「それじゃあ……」

ツバサ「私も限界は超えてるの……」

277 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:53:48.46 ID:x8schEoh0.net
穂乃果「えっ……」

ツバサ「オルゴデミーラに戦いを挑んだ……だけど実力差は歴然。すぐに敗北を悟ったわ」

ツバサ「でもね……やっぱり負けたくなかった。絶対に勝ちたいと思った」

ツバサ「そしたらね……力が溢れてきたの。すぐにわかったわ……限界を超えたんだって」

ツバサ「だけど……オルゴデミーラは私が限界を超えた……さらにその先にいた」

ツバサ「だから……人間じゃ大魔王には勝てない……」

 ツバサの話は九人の心を折るのには十分すぎるほどであった

 ツバサたちの敗北を知ってもなお九人が折れなかったのは穂乃果と真姫……
 二人が限界を超えている事実があったからだ
 限界を超えた者は大魔王と渡り合えると思っていたからだ

 それが今……ツバサの話で否定されたのだ
 皆の心がこの瞬間……折れかけようとしていた

278 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:54:16.75 ID:x8schEoh0.net
 だがこの二人は違った

真姫「多分……あなたは本当の意味でこっち側には来てないわよ」

穂乃果「そうだね……ツバサさんの覚悟はまだまだ足りてないと思う」

ツバサ「どういうことよ」

真姫「限界を超えたとき……私にはなにか譲れないものができた。それはきっと死んでも譲らない」

真姫「だからどんなに巨大な恐怖を押し付けられてもあなたみたいに折れたりは絶対しない」

穂乃果「三人ともさ……私たちの戦いを見ててくれないかな?」

ツバサ「……」

穂乃果「絶対に三人を……このまま終わらせたりしないから」





―王宮 軍議室―

フォズ「みなさん!お久しぶりです」

279 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:54:42.91 ID:x8schEoh0.net
希「おお!……フォズ神官もこの戦いに?」

フォズ「はい……負傷者の手当が主ですけど私も戦います」

兵士長「ではこれからあなたたちの行動を指示させてもらう」

真姫「あれ?私たちの実力を調べるって言ってなかったっけ?」

兵士長「その必要はない……君たちの実力なら先ほどの会話や佇まいから推し量ることができた」

兵士長「まさか二人も限界を超えてる者がいるとは……」

兵士長「ただその前に一つ確認したい……残りの七人は……心を折られてないか?」

海未「正直な話……折れかけました。ですがもう大丈夫です。二人の心が折れてないということはまだ希望はあるということがわかりましたから」

凛「それにまだまだ凛たちも強くなるもん。次に超えるのは凛にゃ!」

兵士長「そうか……では指示を出させてもらうが、おそらく君たちは私たちの誰よりも強いだろう」

兵士長「だから君たちには各集団のボスを倒して欲しい……頼めるか?」

280 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:55:11.53 ID:x8schEoh0.net
穂乃果「はい」

兵士長「ありがとう……恩に着る」

ことり「各集団って……どのくらい敵はいるんですか?」

兵士長「そうだな……先にその話をしよう。今この世に蔓延る大魔王は三体だ……だが一昔前はもっといたそうだ……」

兵士長「破壊神や暗黒神……帝王など呼び方は違えどそういう存在がたくさんいた」

兵士長「そいつらは昔から魔物同士で覇権を争い、戦争を繰り返している。そしていつの世も人間は巻き込まれてきた」

兵士長「今回襲撃を画策してる敗残兵と呼ばれる魔物たちは今の三大魔王に敗れた大魔王の部下たちだ」

兵士長「私たちの調べたところシドー、デスピサロ、ミルドラース、ラプソーンの敗残兵がここを目指している」

花陽「そんなに……」

ことり「でもなんでこの国が狙われているの?」

兵士長「具体的な方法はわからないが……ダーマ神殿に大魔王復活の鍵があるらしい……」

281 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:55:36.14 ID:x8schEoh0.net
フォズ「どうやらダーマ神殿は人が新たな力を得るだけでなく、魔物にもなにか有益な力があるみたいです」

絵里「なるほどね……それで魔物もかつての敵と一時的に手を組んでるのね」

兵士長「そしてこの計画を止めるためにゾーマ、デスタムーア、オルゴデミーラも自分の部下を派遣している」

絵里「そいつらと手を組めないの?」

にこ「またそうやってすぐに魔物と手を組もうと……」

兵士長「それは無理だ……君たちも知っているだろう?ここ数日での大魔王の所業を……」

兵士長「あいつらは人間を根絶やし……あるいはそれに近い形にするだろう」

絵里「じゃあ手は組んでもらえそうにないわね」

兵士長「それで君たちにはダーマ神殿のある南に三人。他の方角に二人ずつ守護に入って欲しい」

海未「どうしますか?とりあえずことりと花陽と希はバラバラになった方がいいですね」

にこ「あと南が最重要地点っぽいしそこに穂乃果か真姫を置いたほうがよさそうね」

282 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:56:02.19 ID:x8schEoh0.net
真姫「問題は全体回復を使える三人とは別の方角を担当する人ね……」

絵里「それなら私が行くわ。一人で戦うのは慣れてるけどパーティーで戦うのがどうも苦手みたいなの」

にこ「いいけどあんたと一緒に組む人が可愛そうだわ」

絵里「だったらお互い勝手に戦える人で組んだほうが良さそうね」

海未「この中で集団戦より個人の方が得意となると……」

凛「にこちゃんかにゃ?」

にこ「なんでよ!?」

海未「いえ、確かににこですね。穂乃果や凛は回復魔法が使えないし、私は遠距離の方が力が出せます」

海未「おそらく汎用性の高さからにこが絵里のパートナーに適しているでしょう」

にこ「真姫はどうなの?」

真姫「私は南でダーマを守るわ」

283 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:56:57.20 ID:x8schEoh0.net
にこ「答えになってないじゃない!」

凛「じゃあ凛とかよちんと真姫ちゃんで南を担当するにゃ」

希「その三人ならバランスは大丈夫やね」

海未「じゃあ私と希が東。穂乃果とことりが西を担当しましょう」

ことり「わかった」

穂乃果「りょーかい!」

絵里「じゃあ私とにこが北ね」

にこ「まあなんだっていいわ……この際」

兵士長「では早速向かってくれ……おそらく今日か明日には敵の準備が整うはずだ」

兵士長「早ければ今夜にも戦いは始まるだろう」





 九人はそれぞれの持ち場に向かった

284 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:57:41.97 ID:x8schEoh0.net
―南の城門―

真姫「もうすぐ夜ね……」

凛「今日はもう来ないのかな?」

真姫「わかんないわ……夜襲をかけてくるかもしれないし」

花陽「可能性は高いね。人より魔物の方が夜目が利くって聞いたことあるし」

凛「へぇ〜。……あっ!?」

真姫「どうしたの凛?」

凛「魔物がこっちに向かってきたにゃ!?」

花陽「全く見えないけど……凛ちゃんなら見えるもんね」

凛「みんな〜!敵が来るにゃ!準備するにゃ〜!」

兵士U「本当か!?皆迎撃の準備だ!」





 南の城門に魔物の大軍が押し寄せてくる
 今この瞬間から大戦争が始まった!

285 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:58:07.69 ID:x8schEoh0.net
真姫「とんでもない数ね……」

花陽「凛ちゃん!敵の幹部クラスの魔物はいた?」

凛「うん!一番後ろに九体ほど強そうなのがいる。しかもその中の三体は明らかに別格……デュランと同じ匂いがするにゃ」

真姫「一人三体ってこと!?帰りたくなってきた……」

凛「別に味方はいっぱいいるよ?」

真姫「……そういえばそうね」

花陽「でも一体でも多く私たちが倒してみんなの負担を軽くしないと!」

真姫「その通りね花陽!凛も見習いなさい」

凛「凛だって最初からそのつもりにゃ!」





―北の城門―

ハーゴン「わが破壊神の復活のため……行くぞ!アトラス!バズズ!ベリアル!」

ドルマゲス「ラプソーン様のためにレオパルドとゲモン……共に進むぞ!」

兵士V「来た!?あれはハーゴンとドルマゲス!」

286 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:58:51.33 ID:x8schEoh0.net
絵里「にこ?どっちとやりたい?」

にこ「どっちでもいいわよ」





―東の城門―

希「海未ちゃんがうちと組むって言うのは意外やったな」

海未「そうですか?」

希「てっきりことりちゃんと組むと思ってた。だって海未ちゃんはジートパングの兵士長の娘……」

希「立場的にことりちゃんの傍を離れたくないと思ってたから」

海未「確かにそうですね……ですがことりはそんなに弱くありません。それにもしもの時は……」

海未「悔しいですけど私より穂乃果の方が今では頼りになりますから」

希「……それってうちの命が軽く見られてる?」

海未「そういうわけではありませんよ。ただ私がもう一度二人から離れて自分を見つめ直したいだけです」

希「そっか!……それより北と南……」

287 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 00:59:24.03 ID:x8schEoh0.net
海未「騒がしいですね……私たちも行きますか?」

希「いや……兵士長の指示を全うしよう。それに今暴れだしたのはおそらく敗残兵……まだ動いてない軍もあると思う」

海未「この騒動を聞いて他の軍が違う方面から襲ってくる……十分ありますね」

兵士W「前方からデスタムーア軍のジャミラスとグラコスが来たぞ!」

希「ほ〜ら、言ってるそばから来たみたいや!」





―西の城門―

兵士X「こちらの幹部クラスは四体か……思ったよりは少ないな……」

穂乃果「ことりちゃん……あいつのこと覚えてるよね」

ことり「うん……キングヒドラの相手は私に任せてくれないかな?」

穂乃果「……わかった!任せたよことりちゃん!」

ことり「ありがとう!行ってくる!」

穂乃果「……あれ?穂乃果を回復してくれる人は?」

288 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/15(日) 01:01:50.25 ID:x8schEoh0.net
十六章土日で終わらないかも……

おやすみなさい

289 :名無しで叶える物語(ぎょうざ)@\(^o^)/ (ワッチョイW d063-DE97):2015/11/15(日) 01:48:19.08 ID:4p80pTaH0.net
おつ
まってるで

290 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-5Zlt):2015/11/15(日) 02:03:42.82 ID:QoxJhXbv0.net

オルゴデミーラはゲームでも神さまと戦って消耗しきった状態と肉体が復活しかけの状態でしか
戦わない唯一本気で戦ってない魔王だから
神さまがいなくて全力を出せるこの世界だとぶっちぎりの最強だろうね

291 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf8-0NJb):2015/11/15(日) 15:16:04.02 ID:DZt+a6Abd.net
おつ
盛り上がってきた!

292 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:33:04.67 ID:kueVCDGB0.net
―南の城門―

真姫「……敵の士気が高いわね。もう城門が突破されてるわ」

花陽「向こうは大魔王の復活っていう目標があるけどこっちは防衛……それに最近の大魔王の襲撃で落ち込んでるもんね」

凛「こんな時こそ真姫ちゃんがどうにかするにゃ!」

真姫「何とかって……まあ敵の士気を下げて味方の士気をあげる方法ならあるわ」

凛「流石真姫ちゃん!それで?」

真姫「敵の大将を潰せばいいのよ!」

凛「じゃああのやばそうな三体を凛たちでやっつけよ!」

真姫「真ん中にいる奴は私にやらせてもらえないかしら?」

花陽「ひょっとして知ってる敵?」

真姫「ゲマよ……バベルの塔での恨みを晴らしてやるんだから」

293 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:33:33.49 ID:kueVCDGB0.net
花陽「あれがゲマ……」

凛「わかったにゃ!じゃあ残りの二体を凛とかよちんのコンビでやっつけるよ!」





ゲマ「では手筈通りお願いしますよ」

イブール「ラマダ……指揮は一旦預けたぞ!」

ラマダ「はっ!」

エビルプリースト「ヘルバトラー、ギガデーモン、アンドレアル……デスピサロ様のために共に役割を全うするぞ!」

ヘルバトラー「わかってる」

ゲマ「では私はあの赤髪を……イブールさんとエビルプリーストで残りの二人を消してください」

ゲマ「そうすればもはや人間にまともに戦える者はいなくなります」





真姫「見て!敵が動き出した!」

凛「ゲマとその部下が周りを無視して一気にダーマに向かってるよ!」

294 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:34:06.36 ID:kueVCDGB0.net
花陽「それに他のやばい二体がこっちに向かってきてる!」

真姫「凛!花陽!ここは任せたわよ!私はゲマを追う!」

凛花陽「うん!」





ゲマ「お久しぶりですね……真姫さん」

真姫「よくもあの時は裏切ってくれたわね……ぶっ倒してあげるわ」

ゲマ「あの時は本当に申し訳ないことをしましたね……どうやら私も上手く制御できずにエネルギーが暴発してしまったようで……」

真姫「そんな見え透いた嘘はやめなさい!」

ゲマ「ふっ……ならばすぐに消してあげます!ジャミ!ゴンズ!出番ですよ」

ジャミ「覚悟しろよ!」

ゴンズ「よっしゃあー!」

ゲマ「おまえの相手は部下が務めます。では私は用があるので先に行きます」

295 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:34:41.36 ID:kueVCDGB0.net
真姫「待ちなさい!」

ゴンズ「おっと……ゲマ様を追いたかったら俺たちを倒してから行くんだな!」

ジャミ「まあ倒すことができたらの話だが……」

真姫「邪魔してくれて……あんたらなんか瞬殺してあげるんだから!」





イブール「私はミルドラース様の部下イブールだ」

エビルプリースト「そして私はデスピサロ様の部下……エビルプリースト」

凛「アステルカの凛にゃ!」

花陽「えぇっと……同じく花陽です」

エビルプリースト「そうだな……手は組んだが共闘するつもりはないし分断するか……」

イブール「それがいいな」

エビルプリースト「しゃくねつ!」

296 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:35:12.29 ID:kueVCDGB0.net
 エビルプリーストのしゃくねつにより戦いの火蓋が切って落とされた
 しかしこのしゃくねつ……凛と花陽を襲うことはなかった

凛(分断が目的……)

花陽(凛ちゃんを見失わないようにしないと……)

イブール「次はかがやく息!」

 超高温のしゃくねつと超低温のかがやく息が交わることにより
 あたりは目に見える蒸気で覆われていく

花陽(凛ちゃんを見失った!?)

エビルプリースト「イオナズン!」

花陽「来る!?こっちもイオナズン!」

エビルプリースト「ほお……私の技に張り合うか」

花陽「このぐらい問題ありません」

297 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:35:45.39 ID:kueVCDGB0.net
エビルプリースト「これから全魔族の頂点に立つ者に不届きな言葉遣いだ……」

花陽「……どういうこと?デスピサロの部下じゃ?」

エビルプリースト「ふふっ……そんなもの芝居に決まってるだろ!私が絶対の強さを手に入れるための実験台だ……あいつは」

花陽「あなたじゃ無理ですよ……上に立つ器じゃない」

エビルプリースト「挑発のつもりか?それに器など関係ない。我ら魔族が従えさせる方法は強さだけだ」

花陽「もう一つ理由はあります。私がここであなたを倒す!」

エビルプリースト「希望に満ちた良い目だ……今すぐ絶望に書き換えてやろう!」





凛(蒸気が……いた!かよちんだ!)

イブール「おまえはこっちに来い!」

凛「イブール!?おまえの言うことなんか誰が聞くか!」

イブール「そうか……ならいいぞ。私は勝手にダーマに行こうかな?」

298 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:36:10.73 ID:kueVCDGB0.net
凛「くっ……すぐに片付けるにゃ!」

イブール「どうだ?仲間と離れて不安か?もう二度とこの世で会えないんだぞ!」

凛「……なんで?」

イブール「この戦争の規模がわかるか?おまえたち人間に勝ち目はない。だから全員死ぬんだよ」

イブール「もちろんおまえも私の手によってな!」

凛「それはないにゃ!みんな絶対に自分の役目を果たして戻ってくる」

凛「だから凛がおまえに勝ちさえすれば……またみんなが集まるにゃ!」

イブール「好きにほざくがいいさ……出来るだけ楽に殺してやるから安心しろ」





―北の城門―

絵里「あらー、呆気なく城門を突破されちゃったわね」

にこ「これ私たちも手貸した方が良かったんじゃないの?」

299 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:36:40.14 ID:kueVCDGB0.net
絵里「でも私たちは幹部の相手を頼まれてるんだし、他の雑魚の面倒まで見る必要はないでしょ」

にこ「まあそう言われたらそうだけど」

絵里「ほら!そろそろ出番よ……ハーゴンとドルマゲスって奴が取り巻きを連れて中に来たわよ!」

にこ「別格ね……あれを私たちで止めないとこの戦は負けみたいね」





絵里「疾風突き!」

アトラス「ぐわあああ!」

ハーゴン「何者だ!?」

絵里「ふふっ、人に名前を聞くときはまず自分から名乗るものよ」

ハーゴン「そうか……わが名は……」

絵里「まあハーゴンって知ってるから別にいいけど」

ハーゴン「」カチン

300 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:37:45.35 ID:kueVCDGB0.net
絵里「私の名前は絵里。あと少しの人生だけどしっかり覚えておきなさい」

ハーゴン「おまえたち……少し本気で暴れるから先に行ってろ」

ベリアル「わかりました!」

絵里(さすがに一対四は無理だし通してもいいか……)

にこ「絵里……あんたの挑発スキルには誰も勝てないわね……」

絵里「にこ?あなたの敵は?」

にこ「……飛んでて手が出せない」

絵里「ああ〜」

にこ「とりあえず追いかけてくるわ……いずれ下りてくるだろうし」





ドルマゲス「わざわざここまで追いかけてくれるとは……くっくっくっ、涙ぐましい頑張りですね」

にこ「うるさいわね!あんたら三体ともプカプカ飛んでくれて」

301 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:38:18.77 ID:kueVCDGB0.net
ドルマゲス「悲しいなあ……悲しいなあ……今すぐ楽にしてあげますからね」

にこ「やっと戦えるってわけね。さっさとかかってきなさい!」

ゲモン「生意気な……俺が一撃で殺してやる!」

 ゲモンは勢いよく低空を飛行し右腕をにこに振りかざした

にこ「そんな単調な突進……にこには当たらないって」

 にこは華麗にゲモンの右腕をいなす
 そして自分の横をゲモンが通過しようとしたとき

にこ「一対三は疲れるし……少し大人しくしときなさい!カオスエッジ!」

ゲモン「ぐはっ」

 ゲモンの体が麻痺により硬直し
 飛行が不可となったゲモンは地面に頭を擦ることになった

ドルマゲス(人間にしては強いな……)

302 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:38:48.79 ID:kueVCDGB0.net
ドルマゲス「レオパルド……ゲモンを連れて先に行きなさい」





―東の城門―

グラコス「ジャミラス……ここはバラバラに戦わないか?」

ジャミラス「別にいいが……じゃあ我が二刀流の杖使いをやろう」

グラコス「ってことは俺が弓使いか……ゲハハハッ」

海未「どうしますか希?向こうに合わせますか?」

希「合わせるしかないんやない?うちらが離れようとしなかったら特にジャミラスなんか簡単に逃げれちゃうで」

海未「そうですね……差しでの戦いになるならあまり作戦会議は意味がなかったですね」

希「海未ちゃんそれ言っちゃう?」

海未「では自分の敵を片付けたらまたここで落ち合いましょう」

303 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:39:47.11 ID:kueVCDGB0.net
希「オーケーやん!」





ジャミラス「お前たちだな?我らの同志……デュランとアクバーを葬ってくれたのは」

希「情報早いなー。うちは負けちゃったけど確かにうちの仲間が倒したよ」

ジャミラス「そうか……おまえら全員皆殺しにしてくれる!」

希「うちもやられっぱなし嫌やから……ここはきっちり勝たせてもらうで!」

ジャミラス「しゃくねつ!」

希「ベギラゴン!」





グラコス「おまえに相談がある」

海未「……何でしょうか?」

グラコス「手を組まないか?」

海未「標的は?」

304 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:40:21.99 ID:kueVCDGB0.net
グラコス「……ジャミラスだ」

海未「!?……どういうつもりですか?」

グラコス「ゲハハハッ!実は俺は本当はオルゴデミーラ様の部下ってわけだ!」

海未「なるほど……」

海未(私と希とこの魔物で戦えばジャミラスをすぐに倒せるでしょう……)

海未(ただその後この魔物はどうするつもりなのでしょう?私たち二人に勝つつもりでいるのでしょうか?)

海未(いや……他の方角から来るオルゴデミーラ軍と合流するはず……)

海未「私たちと争わずに、一緒にジャミラスを相手にする……」

海未「つまり仲間が来るまで時間稼ぎがしたいということですか?」

グラコス「なっ!?なぜわかった!」

海未「浅はかな思慮をお持ちのようで……私ならわざわざ分断しないで二対二の形でジャミラスに戦わせますよ」

305 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:40:52.48 ID:kueVCDGB0.net
グラコス「その手があったか……それで俺と手を組むのか?」

海未「組むわけ無いでしょ……こんなおバカさんと……」

グラコス「なに!?」

海未「それよりもこの事をジャミラスに報告してあちらと手を組みましょうか?」

グラコス「それはまずい!させるか!」

海未「冗談ですよ……私一人で十分と判断しているので」

グラコス「散々コケにしてくれて……部下が来る前に始末してやる」





―西の城門―

キングヒドラ「また会ったな……まさか生きてエロシアを脱出するとは思わなかったぞ」

ことり「あなたが消えて助かったよ……簡単にバラモスブロスを倒せたから」

キングヒドラ「くっ……おまえは必ずここで殺してやる」

306 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:41:27.37 ID:kueVCDGB0.net
キングヒドラ「そしてお前の次は絵里を殺しに行こう。我らを裏切ったこと……後悔させてやる!」

ことり「させないよ……自分の役目はしっかり果たして見せる!」





穂乃果「あ〜……逃げられちゃった……」

ボストロール「おまえの相手は俺だ!」

穂乃果「さっきのオルゴデミーラの部下……ものすごいスピードで宮殿の方に行っちゃったじゃん!」

ボストロール「追いたければ私を倒してから行くんだな」

穂乃果「なんでゾーマの部下がオルゴデミーラに部下を庇うの!?」

ボストロール「別に庇う気はないが……バラモス様や弟様の敵をこの手で討ちたいだけだ」

穂乃果「……そういうことか。じゃあ遠慮なく返り討ちにしてあげる!」

ボストロール「いけ!」

 ボストロールな自慢の棍棒を穂乃果目掛けて振り下ろす

307 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:41:51.64 ID:kueVCDGB0.net
穂乃果「ギガブレイク!」

 しかし穂乃果の一撃によって棍棒は跡形もなく砕け散った
 そしてボストロール自身も大きなダメージを負うのだ

ボストロール(なんだこの強さは……本当に人間か……?)

ボストロール(ダメだ……俺の勝てる相手じゃねえ!なんとか逃げねぇと!)

穂乃果「逃がさないよ!神速の剣技!」

ボストロール「うわああああああああああ!」バタッ





ボルンガ「聞こえたか?ボストロールの断末魔だ!」

ネンガル「やっぱりあの子……ただ者じゃないわね」

ボルンガ「逃げて正解だったぜ……」

ネンガル「早くグラコス様と合流するわよん!」

308 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/16(月) 00:43:27.12 ID:kueVCDGB0.net
全く終わりませんでした……

おやすみなさい

309 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-vMac):2015/11/16(月) 09:13:03.97 ID:yzC+/Fn90.net
乙。ゲームは一日一時間ではないけど、一気にやる爽快感もいいけど要所要所で楽しむのも一興やんな。
続きお待ちしてます

310 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-0NJb):2015/11/16(月) 16:58:48.23 ID:P3ojHHFbd.net
おつ
これだけの長編だから別にしょうがない
完結してくれれば問題ないから

311 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o):2015/11/17(火) 23:23:17.48 ID:yRqrHtwb0.net
少し補足説明をします

ロートマリア帝国の中心部は平安京みたいな条坊制になってます
東西南北に城門があり、王宮を中心に東西にA〜J、南北に1〜10に分類され、
合わせて400の区画に分けられています

312 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 6227-DE97):2015/11/18(水) 23:24:09.73 ID:U/Wp+nVf0.net
ほしゅ

313 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:09:41.23 ID:gI6/Rl0D0.net
―南西 A3地区―

真姫「着いた……ここがダーマ神殿ね……」

真姫(あの二匹……本当に瞬殺出来ちゃったけど少し弱すぎじゃないかしら?)

真姫「ゲマ!ここにいるんでしょ!?出てきなさい!」

神官「あの……魔物はまだ誰もここに到達できていませんよ」

真姫「えっ……本当に?」

神官「はい……私たちもこうしてダーマを守っていますけどあなたが最初にここに来ました」

真姫「どういうこと?ゲマはとっくに来てていいはずなのに……」

神官「あなたよりも前をゲマは進んでいたのですか?」

真姫「ええ……あいつは何を企んでいるの……」

真姫(敵の目的はダーマのはず……なのにここに来ないってことは他に目的があるってこと?)

真姫(わかんない……けどこういう時こそ落ち着かなきゃ)

314 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:10:06.55 ID:gI6/Rl0D0.net
真姫「私はもう少しここで待機します……まだゲマの思惑がわからないので闇雲に動けません」

神官「こちらからもお願いします!」





―南東 B4地区―

イブール「イオナズン!」

凛(かよちんと同じ技……見慣れてるにゃ!それに攻撃が単調だよ!)サッ

イブール(早いな……面倒臭い敵だ……)

イブール「ちょろちょろしやがって……すぐに消してやる」

凛「無理だよ……凛ね。気づいちゃたんだ」

イブール「いきなりなんだ?」

凛「限界を……今から超える!」

イブール「!?……まさか……いや、そんなわけが」

凛「ミラクルブースト!」

315 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:10:44.59 ID:gI6/Rl0D0.net
イブール(なんだ!?あいつの周りに漂うオーラは!?)

イブール「考えるのは後だ!かがやく息!」

凛「いくよ!」

 凛は自慢のスピードで一気にイブールとの間合いを詰めにいった

イブール「なんだと!?なぜ私の攻撃に突っ込んでくる!?」

凛「この一撃で……回復するから問題ない!」

イブール「一撃で回復!?おまえのオーラはまさか?」

凛「うっ……」

凛(調子に乗ってかがやく息に突っ込むのは失敗だったにゃ……でも……)

凛「ライガークラッシュ!」

イブール「ぐわあああああ!」

凛「やっぱりこのレベルまでいくと一撃では無理だよね……でも勝負は見えたよ」

316 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:11:37.68 ID:gI6/Rl0D0.net
イブール「おのれ……」





凛「にゃー……やっぱり次からは無闇に敵の攻撃に突っ込まないようにしないと。少しだけ回復が追いつかなかったにゃ」

凛「でもこの勝負は凛の勝ち!」

凛「凛の覚悟……それは何が何でも目の前の敵に勝つことにゃ!」

凛「だってそしたらまたみんなに会えるもん!だから凛は絶対に負けない!」

凛「よし……かよちんと合流するにゃ!多分あそこですごい爆発してるとこだよね?」





―北西 C3地区―

にこ(敵の攻撃……多彩で結構厄介ね。それに空を飛べんのも厄介だわ)

ドルマゲス「どうですか?まだ私に勝てるとお思いですか?」

にこ「ええ……確かに手こずりそうだけど負けるとは思ってないわよ」

ドルマゲス「口が達者なお嬢さんだ……悲しいなあ……」

317 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:12:04.91 ID:gI6/Rl0D0.net
にこ(確かにギリギリだけどこいつには勝つことができる……でもそれじゃダメ……)

にこ(大魔王と渡り合うためには……こいつを圧倒する力が必要!)

にこ(穂乃果や真姫と違って限界を超えてないってことは私の覚悟はまだまだ甘いってことね……)

にこ(確かにそうね……ツバサが限界を超えても負けたって聞いて私の心は折れかけた……)

にこ(もう一回……自分が何をしたいのか……しっかりと意志を持つの!)

にこ「飛んでてもこっちは攻撃できるのよ!キラージャグリング!」

 にこは空中にいるドルマゲスに六本の刃を投げつける

ドルマゲス(全ては防げませんね……)

 ドルマゲスは手に持つ杖で可能な限り短剣を弾き落としていく

ドルマゲス「二本……当たってしまいましたね。ですがこの程度だと回復が追いつきダメージは残りませんよ?」

にこ「あんたの言うとおりね……この技は一本あたりの攻撃力も落ちてるし二本じゃほぼ意味ないわ」

318 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:13:20.61 ID:gI6/Rl0D0.net
にこ「だからこの技をもう一つ高みへと昇華させる!」

にこ(私の大恩人……神父さんの夢を受け継ぐこと。それが私のやりたいこと……)

にこ(ねえにこ?私の神父さんに対する思いは見たこともないやつらの脅威で折れていいものなの?)

にこ(……それは絶対違う!私は神父さんの夢……平和な世界を……みんなが笑って暮らせる世界を絶対作る!)

にこ(それに今は……同じ夢を共有できる馬鹿たちもいる。だから……)

にこ「力を貸しなさいレブレサック!ゴッドジャグリング!」

 ゴッドジャグリング……八本の刃がドルマゲスを襲う

ドルマゲス「数が増えただけですか?ということは一本の威力が落ちてるはず……何も解決していませんよ!」

にこ「勘違いしないでちょうだい……数も……威力も……速さも……さっきの攻撃より全部上よ!」

ドルマゲス「なに!?」

 ドルマゲスは一本目の短剣を杖で弾き返した
 しかし短剣と同時に自身の杖も大きく弾いてしまう

319 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:13:56.15 ID:gI6/Rl0D0.net
ドルマゲス(一本でこの威力ですか!?まずい!?あと七本も受けきれない!?)

ドルマゲス「ぐがあああああ!」

にこ「一本弾かれたみたいね……まだまだってことかしら?でもこの戦いは決まりね」

ドルマゲス「くそおおお……私はまだ……」

にこ「止めはしっかり刺してあげる……ナイトメアファング!」





にこ「真姫の言ってたとおり限界を超えると力が溢れてくるわね……」

にこ「さて次は……絵里のところに言った方が良いかしら?でも絵里なら一人で大丈夫だろうし……どうせまた個人行動になるもんね……」

にこ「ってことはゲモンとレオパルドだっけ?あいつらを追いかけた方が良さそうね」





―南西 B1地区―

穂乃果「あの脳筋の魔物とオカマの魔物……どこに行ったんだろ?」

320 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:14:20.65 ID:gI6/Rl0D0.net
穂乃果「王宮近くまで戻ってきたけど……あいつらの狙いはダーマなんだよね……」

穂乃果「ってことはダーマに向かったのかも!?急いで追わないと!」





ゲモン「痺れが取れてきたな……!?あそこに人間が一人でいるぞ!?」

ゲモン「さっきの憂さ晴らしだ……不意打ちで殺してやる!」





穂乃果「ダーマはここから南だよね……ん!?」

ゲモン「死ねえええーーー!」

穂乃果「また新手……もう!穂乃果も怒ったよ!ギガブレイク!」

ゲモン(やべえ!躱さねぇと死ぬ!?)

穂乃果「……躱されちゃったか。しかも飛ぶなんてずるいよ!」

ゲモン(躱した!?冗談じゃねえ……掠っただけでこのダメージ……やばすぎる……)

ゲモン「レオパルド!上空に待機してあいつの間合いに入らないようにするぞ!」

321 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:14:54.50 ID:gI6/Rl0D0.net
穂乃果(う〜ん、ギガブレイクでもギリギリ届くけど躱されそうだなー……新技使っちゃおうかな?)





―北東 E3地区―

絵里「くっ……卑怯な真似をしてくれるわね。先に行かせたと思わせた他の仲間に攻撃させるなんて……」

ハーゴン「差しの決闘と戦争を勘違いしているんじゃないか?」

絵里「勘違いしてないわよ……ただ腹が立っただけよ」

ハーゴン「ふふっ、お前の負けだ。さあ止めだ……お前たち、誰が止めを刺したい?」

アトラス「俺に殺らせてください……最初に一発貰ってるんでそのお礼をしたいんですよ」

ハーゴン「いいだろう」

絵里(なんとか逃げないと……)

ベリアル「おっと逃がさねえぞ!イオナズン!」

絵里「うわあああああ」

アトラス「おいおい……殺すなよ?」

322 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:15:37.38 ID:gI6/Rl0D0.net
絵里(このままじゃ殺されるわね……殺されたくないし降伏しちゃおうかしら?)





―南西 C5地区―

花陽「」

エビルプリースト「はあ……はあ……まさかこの私がここまで手こずるとは……」

エビルプリースト「少し身を隠したほうがいいな……今他の人間と戦うのは非常にまずい……」





凛「多分この辺だと思うだけど……!?」

凛「かよ……ちん……かよちーん!?」

エビルプリースト「くっ……新手か……」

凛「おまえがかよちんを殺ったの!?絶対に許さないにゃ!」

エビルプリースト(なんとかここは逃げたいところだが……イブールの奴は負けたのか……?)

凛「殺してやる!!」

323 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/19(木) 00:17:19.43 ID:gI6/Rl0D0.net
少しですが今日はここまで

324 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-Sriy):2015/11/19(木) 00:25:22.77 ID:llc1Ywp70.net

かよちんは死んでしまったのかい?
悲しいなぁ……悲しいなぁ……くくく

325 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/19(木) 01:02:27.56 ID:5MlQ1UbLp.net


326 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-dFGo):2015/11/19(木) 06:47:45.44 ID:HEPLanQC0.net
乙。限界突破祭りかにゃと。
絵里の安定の保身思考に吹いた。

327 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+79-pW0x):2015/11/19(木) 09:13:12.30 ID:zBfa/OeY+.net

絵里……おまえ……

328 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/19(木) 11:43:55.44 ID:ZqzXvCEpp.net
乙…

329 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a):2015/11/20(金) 01:24:53.98 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
―南東 H3地区―

希「いやー、強いやん……これはうちもやばいかもしれへん」

ジャミラス「なるほど……まだ余裕がありそうだな」

希「そんなまさか……いっぱいいっぱいやで」

ジャミラス「ふふっ、すぐにその減らず口を叩けなくしてやろう」

魔物「我らも手伝いますぞ。ジャミラス様!」

希(城門が突破されて魔物たちもかなり王宮に侵入して来たみたいやな……やっぱりこの戦いは魔物側が圧倒的に有利や……)

ジャミラス「多勢に無勢だな……降参するか?」

希「まさか……まだウチは戦えるで?」

希(……口では余裕ぶってるけどまずいやん。正直な話、もうすぐ勝負はつく……)

希(それはウチの負けや……)





ジャミラス「愚かな人間の割にはよく戦ったな……だがおまえもここまでだ」

330 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a):2015/11/20(金) 01:25:43.98 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
希「……」

ジャミラス「デスタムーア様に力を貸すと約束するなら生かすことも考えるぞ?」

希「ウチが……受けると思う……?」

ジャミラス「最後のチャンスを棒に振って……やはり人間は愚かだな……」

ジャミラス「見よ!同胞たちよ……こうしてまた愚かな人間が一人。我らに楯突き滅びの道を辿ろうとしている」

ジャミラス「哀れ……実に哀れだ!!人間が我ら魔族に勝てる道理などあるわけがないというのに……」

ジャミラス「このジャミラスがいる限り魔族の……いや、デスタムーア様の勝利に疑いの余地はない!!」

ジャミラス「おまえたち!!私について来い!!共にデスタムーア様が統べる世界へと歩もうではないか!!」

魔物「「「「「「「「「「 ジャミラス!! ジャミラス!! 」」」」」」」」」」

ジャミラス「よろしい……物語はもうすぐ終曲だ!!我らの決意を再び確固とした物にしよう!!」

ジャミラス「この人間は我らの未来に向けた生贄だ!!皆その目に刻み込むのだ!!頭に思い浮かべるのだ!!」

ジャミラス「我らに楯突く愚か者の末路を!!そして我らの約束された勝利という名の未来を!!」

ジャミラス「さあ……死ね!!」

331 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a):2015/11/20(金) 01:26:21.88 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
希(どうやらここでウチはゲームオーバーみたいやね……)

希(でも……ウチが死んでも穂乃果ちゃんたちなら何とかしてくれるはずや……)

希(……穂乃果ちゃんたちが何とかしてくれる?それでええの?)

希「ベギラゴン!」

ジャミラス「!?……まだ戦うのか?」

 ジャミラスは希の不意打ちに反応し上空に逃げる

希「まだ……負けちゃいけないと思うんや!」

ジャミラス「どういうことだ?」

希(ウチは臆病もんや……自分の夢を自分で語れない……)

希(ウチの夢はルテノン神殿で危険な魔法を研究しなくてもいい……そんな世界を創ること……)

希(でもいつもカードを言い訳に逃げてきた……自分で動くのが怖いから……)

希(だけど逃げ続けているうちに光が差し込んだ……それが穂乃果ちゃんたちだった)

332 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a):2015/11/20(金) 01:26:48.23 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
希(穂乃果ちゃんたちになら……ウチの夢を託せると思った。だから仲間に加えてもらった……)

希(……加えてもらっただけ……、ウチは穂乃果ちゃんたちに何をしてあげれた?自分の夢を無理やり投影し……押し付けるだけ……)

希「ねえ知ってる?占い師は自分で自分のことを占ったらいかんのよ」

希「どうしても主観が入るからね……ちゃんと占えないんよ」

ジャミラス「だからなんだというのだ!?」

希「今までうちは……他人を利用して自分を占ってた」

希「今からうちは自分で自分を占う……」

ジャミラス「主観が入るから占っちゃいけないんじゃないのか?」

希「そうなんよ……だから占うっていうよりも自分の決意を示すって感じかな?」

希(自分で自分を占えば主観が入る……つまり裏を返せば自分の決意を見ることが出来る……)

希(これで最後……これから先の未来はカードやない!ウチが決める!)

希(……このカードや。……!?)

333 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a):2015/11/20(金) 01:27:14.22 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
ジャミラス「何が引けたのだ?」

希「正位置の世界……ウチの勝ちや!」

ジャミラス「何を引いたかで勝敗が変わるわけがないだろ!?」

希「確かにカードは気休めや……ウチもこれから先は頼らないって決めたからね」

希「でも言ったやろ?これは占いじゃない……ウチの決意を示すものや!」

希(今なら……真姫ちゃんと穂乃果ちゃんが言ってたこと……よくわかる)

希「自分の夢は……自分で語る!ギラグレイド!」

ジャミラス「ベギラゴンじゃない!?まさか……ぐわあああああ!」





魔物「嘘だ!?ジャミラス様が……」

希「これでうちも……限界を超えたっちゅうことやね」

希「さあて……海未ちゃんと合流しないと……でもその前に目の前の掃除が先やな」

魔物「ジャミラス様ああああああああああ!」

334 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a):2015/11/20(金) 01:28:07.79 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
少しだけ更新
おやすみなさい

335 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (HappyBirthday! Sda8-GPTQ):2015/11/20(金) 15:04:49.74 ID:RvA8gH3ldHAPPY.net

ジャミラス=演説は真理だな

336 :名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ (HappyBirthday!W d9b7-weHo):2015/11/20(金) 19:05:07.79 ID:WmlRAx4U0HAPPY.net
ジャミラスの強みを良く引き出せてる

337 :名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (HappyBirthday!W d974-weHo):2015/11/20(金) 19:54:28.65 ID:g1DKwuNF0HAPPY.net
          、、ヽヽヽ、
         ミ   ●  ヽ
        /  ●(´`ヽ● |       /)  聞け わが同胞たちよ!
  (\     ミヽ  | ヽノ  ミ      //)  たとえ ムドーがほろびようとも
 ((\\    ミミヽヽ.|∪| 彡 /    //) )   このジャミラスがいるかぎり
  ((\\   ミミヽ ヽノ  /    //)) )   魔族は ほろびぬ!
  ( ((\\  」-ゝr―‐==;十i // ) _,r--――、
   ( ( ( ヽ ヽ.ト、.j.!レ' ̄三! >ーr‐r‐r‐<  _,.r<"「 l_____
 ____,..r--r=ヾヽj,r―'"≦__ ̄ ̄r―'"\\ \r",.-、, \
∧   ト-'‐'"三へ>ト-‐'"~    ゙i  /       \\(_.人 ヽ._ ヽ
レ'へ._ノi 「 \ ゙l //./",「 ̄/ / /       ヽ-ゝ. \   /
レ'// .l l   ! ! i/./ ./  /  / /         ,(  \  ノハ
レ'/  .! !   i ゙'!  ̄ ∠,  /  ヽ._        ,ター  '",〈 !

338 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (HappyBirthday! e8e0-Sriy):2015/11/20(金) 20:17:03.59 ID:S01WL3Gu0HAPPY.net
ジャミラス!!ジャミラス!!

339 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 6227-1Uzl):2015/11/21(土) 22:48:52.79 ID:9hVdfGyD0.net
ほしゅ

340 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa05-weHo):2015/11/22(日) 00:38:04.78 ID:Ecz36ehta.net
    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 ジャミラス!ジャミラス!
  (  ⊂彡
   |   | 
   し ⌒J

341 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:22:11.44 ID:pexrl3Vj0.net
―南東 B1地区―

海未(敵がどんどん増えてきます……魔物たちにかなり侵入されている様ですね……)

海未(早くこいつを倒して私も助太刀に行かなくては……)

グラコス「ゲハハハッ!時間が経つほどおまえたちには不利な状況になるぞ!」

海未「別にこのくらいの雑兵が増えても問題はありません……というかこの魔物はデスタムーア軍ではないのですか?」

グラコス「わしとともに潜入してたスパイだ……皆オルゴデミーラの配下よ」

海未「なるほど」

グラコス「雑兵がいくら増えても同じと言ったが……こいつらはどうかな?後ろを見てみろ!」

海未「言われなくても気配は感じています」

ネンガル「遅くなったわん」

ボルンガ「まずはこいつですか?」

342 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:22:38.33 ID:pexrl3Vj0.net
海未(どうやら雑魚じゃないですね……思うように時間を稼がれてしまったということですか……)

グラコス「さあ、時間稼ぎは終了だ。すぐに殺してやろう!」





―南西 H1地区―

ことり「はあ……はあ……」

キングヒドラ(くっ……やまたのおろちの時から合わせて三回こいつと戦ってるが……)

キングヒドラ(そのせいで互いの動きが手に取るようにわかってしまう……)

キングヒドラ(まさか人間一人にここまで苦戦することになるとは……)

ことり「フバーハ」

キングヒドラ「またそれか……」

ことり「だって……これをしたらあなたの息攻撃はほとんど効かないもん」

343 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:23:09.00 ID:pexrl3Vj0.net
キングヒドラ「確かにそうだ……そしておまえの回復力があれば攻撃を受け続けても一瞬で全快してしまう」

ことり「バギクロス」

キングヒドラ「だが攻撃手段がそれだけじゃ……ジリ貧だぞ?かがやく息!」

 キングヒドラはかがやく息でことりのバギクロスを相殺する

ことり「でもそっちだって決め手はない!」

キングヒドラ「おまえと違って私は物理攻撃も得意だぞ?」

ことり「だったら噛み付いてきなよ?」

キングヒドラ「そしたらおまえは0距離でバギクロスを放つだろ?流石にそれは防げない……」

キングヒドラ(互いに決定打はなし……さて、どうしたものか?)

ことり「……やっぱり私はサポート専門。一人で戦うべきじゃない」

キングヒドラ「何をいまさら……」

344 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:23:35.10 ID:pexrl3Vj0.net
ことり「穂乃果ちゃんと一緒に戦ってたら今頃もう倒してたのかな?」

キングヒドラ「舐めるなよ……決め手こそないもののこのまま戦いが長期化すれば、いずれMPの尽きたおまえが敗北する」

ことり「ってことはことり一人じゃ勝てないってことか……」

ことり(でもね……穂乃果ちゃんや海未ちゃんに守ってもらうだけのことりは嫌なの)

ことり(二人は私の憧れ……いつも前を向き続けて、私を引っ張ってくれる穂乃果ちゃん)

ことり(次の兵士長になるために毎日修行をして……さらに自分のことだけじゃなくて周りのみんなを支えてくれる海未ちゃん)

ことり(私の目には二人が眩しく写る。だって私は王女として何も成そうとしていない……)

ことり(むしろ人質になってお母さんに迷惑かけてたっけ?だから二人に追いつきたい!)

ことり(私はいずれお母さんの跡を継いでジートパングの女王になる。だから私は二人を守れる力が欲しい!)

ことり(だって……国を治める者は民を守る義務があるから)

ことり(いつまでも二人の背中を追いかける……守られ続けることりはもうお仕舞い)

345 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:26:06.90 ID:pexrl3Vj0.net
ことり「確かに私の攻撃手段は一つだけ……だったらそれを極める……」

キングヒドラ「ん?」

ことり「憧れるのはもう止める……バギムーチョ!」

キングヒドラ「無駄だ……かがやく息!」

ことり「それはこっちのセリフ……あなたの息では相殺できない!」

キングヒドラ「そんな馬鹿な……うわあああああ!」





ことり「これは警告だよ……ジートパングには絶対手を出させない!もし手を出したら王女として私が全力で倒しに行く!」

ことり「例え地の底まで逃げ続けようとも……必ず追いかけて制裁を加えるから」

キングヒドラ「では私が……最初の制裁か……」

ことり「そうだね……バイバイ」

346 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:27:10.14 ID:pexrl3Vj0.net
キングヒドラ「くそっ……」

ことり「これでことりも強くなれたかな?城門に戻ってお手伝いしないと!」





―南西 A3地区―

真姫(王宮のほうが騒がしいわね……)

神官「どうやらゲマは襲ってこない様子です……それよりも王宮付近で戦闘音が聞こえます。そちらに手を貸して上げてください」

真姫「ゲマの動きが不安だけど……確かにじっと待ってるよりかは少しでも魔物の相手をした方が良さそうね」

真姫(もう王宮付近まで敵が来てるって……他のみんなは大丈夫かしら?)





真姫「さっきの音はこの辺よね……って何これ!?うわあああああ!」





―北西 B1地区―

にこ「レオパルドとゲモン……どこに行ったの?」

347 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:27:56.52 ID:pexrl3Vj0.net
にこ「すぐそこでおっきな音が聞こえるけど……まさかあいつら?」

にこ「どっちにしても王宮付近であんな騒ぎがあるならほっとくわけにはいかないわね」





にこ「この辺ね……さっきの音は……ってうわあああああ!」





―南西 B1地区―

穂乃果「あちゃー、やっぱりギガブレイクもこの距離だと躱されちゃうかー」

ゲモン(やべえええええええええええ!この距離でも届くのかよ!?)

ゲモン(ぎりで躱せたけど関係ねえ……もう逃げちまったほうがいいんじゃないか?)

穂乃果「じゃあ使っちゃいますかー新技!」

ゲモン「ってレオパルドの奴がいねえええええ!先に逃げたか!?ってえっ!?新技!?」

レオパルド(うまくいった……隙を見て上空から地上に降りてやったぜ)

348 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:28:22.96 ID:pexrl3Vj0.net
レオパルド(このまま建物を利用して隠れながら逃げてやるぜ!)

穂乃果「ふうー……ビッグバン!」

ゲモン「なっ!?ぐわああああああああああ!」

レオパルド「ん?うわああああああああああ!」





真姫(なんなの今の攻撃……こんな技が使える敵がいるの?)

真姫(こんな攻撃……私と同じで限界を超えてるようにしか思えない!)

真姫(でも絶対負けないわ……多分敵はこの奥……ってあれ?)

真姫「魔物……でもボロボロね。とりあえず止めを刺しておこうかしら?」

レオパルド「うぎゃああああああああああ!」

真姫「多分この魔物もさっきの攻撃に殺られたんだわ……きっと近くに……いた!ってあれ?」

349 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:29:08.49 ID:pexrl3Vj0.net
ゲモン「くっ……そが……」

穂乃果「いやー初めてだから上手く決まらなかったよ」

にこ「何が上手く決まらなかったよアホのか!」

真姫「穂乃果とにこちゃん?」

穂乃果「あっ!真姫ちゃーん!」

真姫「……ひょっとしてさっきの巨大な爆発は穂乃果の仕業?」

穂乃果「そうだよ!」

真姫「このアホのかー!巻き込まれて死ぬところだったじゃない!」

にこ「そうよ!周りを確認してから使いなさいよ!にこも死ぬかと思ったわよ!」

穂乃果「うっごめんなさい……でも二人がこんなとこにいると思わないよ!」

350 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:29:37.54 ID:pexrl3Vj0.net
にこ「確かにそうね……あんたなんでこんなとこにいるのよ?」

真姫「ダーマでゲマを待ってたらここら辺だ騒がしかったから。にこちゃんは?」

にこ「わたしはここでくたばってるゲモンとレオパルドって魔物を追いかけて」

真姫「レオパルド……ひょっとして黒い飛んでいる犬みたいな奴?」

にこ「そう!それよ!」

真姫「穂乃果の一撃で瀕死になってたから止めを刺しといたわ」

にこ「そっありがとう。それで穂乃果は?」

穂乃果「脳筋の魔物とオカマの魔物を追いかけて来たんだけど……ダーマに行かなかった?」

真姫「今のところダーマにたどり着いた魔物はいないわよ」

穂乃果「じゃあどこに行ったんだろ?」

351 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:33:09.91 ID:pexrl3Vj0.net
 キラーーーーーーーーーーン

にこ「ねえ……東の方に巨大な氷があるけど」

真姫「私たちの中にヒャド系の魔法が使える人っていた?」

穂乃果「敵だね……しかも主力だと思う。行こう!」





―南東 B1地区―

穂乃果「いた!あいつらだ!」

ボルンガ「まずい!?ここまで追ってきたか!?」

真姫「こんなに魔物が……なんて数なの!?」

にこ「見て!海未よ!この数を一人で相手にしている」

グラコス「くそっ……どうやらお前の仲間が来たみたいだぞ……」

352 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:35:15.82 ID:pexrl3Vj0.net
海未「穂乃果と真姫とにこ?なぜここに?」

真姫「話は後よ。手伝うわ海未!」

穂乃果「待ってて海未ちゃん!」

海未「……申し訳ありませんが三人とも。手出し無用でお願いできませんか?」

にこ「はっ!?何言ってんのよ海未!?」

海未「言葉では表しにくいのですが……このくらいの敵は私一人で制圧できるようにならなくてはいけない気がするのです」

海未「それにすぐ終わらせます。少しだけ待っててください」

穂乃果「……わかった」

海未「ありがとうございます」

真姫「いいの穂乃果!?」

353 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:35:51.02 ID:pexrl3Vj0.net
穂乃果「うん!海未ちゃんが任せてって言ってるんだもん」

にこ「なら黙って見てるしかないわね」

真姫「それもそうね……」

グラコス「馬鹿だな……せっかくお仲間が助けに来たというのに……」

海未「一つ聞きますが……あなたの仲間は全員ここに集まったと見てよろしいのでしょうか?」

グラコス「ああ……全軍でおまえを片付けてやる」

海未「ふふっ……馬鹿はあなたですよ」

グラコス「なに!?」

海未「一箇所に集まったせいで……全滅ですよ?」

グラコス「ゲハハハッ!ほざけ!自分の立場をわからせてやる」

354 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:37:36.29 ID:pexrl3Vj0.net
海未「立場……ですか」

海未(私の立場……それはジートパングの次期兵士長……)

海未(そのためには強くなり守りたい者を守れるようにならなくてはいけない)

海未(ですがこの旅では……守られることの方が多かったように思います)

海未(私もまだまだ未熟……ということでしょう)

海未(穂乃果……あなたがいつでもがむしゃらに前を走り続けられるように……)

海未(ことり……あなたがいずれ女王としてジートパングを治められるように……)

海未(隣で支え続けること……それが私の役目であり望みです!そして私の誓い!)

グラコス「どうした?急に黙りやがって……言い残す言葉が思いつかないならそのまま死ね!マヒャド!」

海未「この誓い……無碍にしていいはずがありません!私の覚悟を見せてあげます!ダークネスショット!」

355 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:37:56.63 ID:pexrl3Vj0.net
 海未の矢が迫り来る氷塊を粉々に砕いていく
 そして勢いを失わずにグラコスを貫く

グラコス「ゲハアアアアアアアアアア!」





ネンガル「嘘ん……グラコス様が殺られた!?」

ボルンガ「ここは撤退だ!」

海未「誰ひとり逃がしませんよ?さみだれうち!」

ボルンガ「ぎゃあああああ!」

ネンガル「いやあああああん」





穂乃果「どうやら海未ちゃんの勝ちみたいだね」

真姫「もう出てってもいいわよね?」

にこ「後は雑魚だけだし別にいいでしょ……さっさと片付けて他のとこにも行かなきゃだし」

356 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/22(日) 01:40:24.58 ID:pexrl3Vj0.net
ジャミラス様のAAありがとうございますw
おやすみなさい

357 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-Sriy):2015/11/22(日) 02:04:16.24 ID:omSozJzj0.net

限界超えたのに使える呪文がバギムーチョとかいうクソダサい呪文とか
ことりちゃんかわいそう
せめてベホマズンも…

358 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:19:37.11 ID:o117j4AN0.net
―北東 E3地区―

絵里(このままじゃ殺されるわね……殺されたくないし降伏しちゃおうかしら?)

絵里(……って普通なら考えるかもしれないけどそれじゃあ私のプライドが許さない!)

絵里(かといって私は屈しない!って感じで死ぬのもまっぴらだわ……)

絵里(……大体魔物の分際で調子に乗ってるんじゃないわよ!私を見下してんじゃないわよ!)

絵里「本当に腹が立つ……雑魚が粋がるんじゃないわよ!!」

アトラス「なんだ?いまさら喚いても遅いぞ!さあ死ね!」

絵里「本当にむかつくわ……」

 アトラスは自慢の棍棒を絵里に叩きつける
 そして粉々に砕け散ってしまった

 絵里ではなく……アトラスの棍棒が……

359 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:20:02.92 ID:o117j4AN0.net
アトラス「なにがおきた!?」

絵里「ただ私の槍であんたの棍棒を貫いただけよ……」

アトラス「まだそんな力を隠していたか……」

ハーゴン「面倒だな……全員で一気に片付けるぞ!」

バズズ「どんまいだな……アトラス!」

アトラス「しょうがねえさ」

絵里「片付ける?調子に乗るんじゃないわよ!」

絵里「誰も私に逆らうな……逆らうやつは死になさい!」

ハーゴン「死ぬのはおまえだ!自惚れるなよ!」

ベリアル「そうだ……この圧倒的におまえが不利な状況は変わってないんだ」

バズズ「今すぐ殺してやる!」

360 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:20:48.18 ID:o117j4AN0.net
絵里「……うるさいわね。少し黙ってなさい……」ゴゴゴ

ハーゴン(なんだこの寒気は!?私が冷や汗をかいているだと……)

絵里「私に生意気言うやつなんてあいつらだけで足りてるのよ!ジゴスパーク!」

ハーゴン(なんだこの攻撃は!?まずい!)

ハーゴン「ぐわあああああ!」





絵里「咄嗟に部下を盾にするなんて……外道ね」

ハーゴン「はあ……はあ……」

絵里「でも残念、生き延びたせいであなたはさらなる地獄を見ることになる」

ハーゴン「くそっ……」

絵里「地獄に着いたら伝えなさい……私に歯向かうやつは全部殺す。大魔王だって例外じゃない」

絵里「うざったいのよ……私以外の調子に乗ってるやつを見るのは」

361 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:22:35.94 ID:o117j4AN0.net
絵里「やっぱりこの世は私の思い通りにならないとね。だから面倒だけど私が直々に殺しに行くの」

ハーゴン「いかれた女だな……」

絵里「ふふっ、ありがとう。それじゃあ死になさい……グランドネビュラ」





絵里「不思議ね……」

絵里「腹が立ったら勝手に限界を超えちゃった……」

絵里「みんな無事かしら?まあ死んだらその程度よね。ってそんな訳ないわね」

絵里「あの馬鹿たちを殺せるのなんて同じ馬鹿たちだけだわ」

絵里「……全部倒したらにこに再戦を申し込もうかしら?やっぱり負けたままは嫌だし……

絵里「さて、後は雑魚だけね。さっさと片付けて王様から褒美を貰わなくちゃ!」





―南西 C5地区―

エビルプリースト(なんとかここは逃げたいところだが……イブールの奴は負けたのか……?)

362 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:23:04.14 ID:o117j4AN0.net
凛「殺してやる!!」

エビルプリースト(くっ……やるしかないのか?)

花陽「待って……凛……ちゃん……」

凛「かよちん!?良かった……無事だったんだね」

花陽「心配かけちゃって……ごめんね……」

凛「ううん!今すぐあいつを倒すからちょっと待っててね」

花陽「ごめん凛ちゃん……あいつは私に任せてくれないかな?」

凛「でもかよちん……こんなにボロボロだよ……」

花陽「お願い……花陽を信じて!」

凛「……わかった。凛はかよちんを信じるよ!」

花陽「ありがとう……凛ちゃんは城門付近のお手伝いをしてきて……私もすぐに行くから……」

363 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:23:34.21 ID:o117j4AN0.net
凛「うん!絶対だよかよちん!」





エビルプリースト「私としては嬉しい展開だが……おまえは馬鹿なのか?」

花陽「……少し静かにしてもらえませんか?今集中しているんです」ゴゴゴ

エビルプリースト(なんだ!?この威圧感は!?……私が恐怖を感じている?瀕死の小娘相手に?)

花陽(私はいつも……みんなの後ろを付いて行くことしかできなかった……)

花陽(アステルカでは……本当は私が凛ちゃんを助けたいと言い出さなきゃダメだった。でも穂乃果ちゃんに助けてもらっちゃった)

花陽(ヴァンクーパーではにこちゃんに……ジートパングではことりちゃんに助けてもらった)

花陽(バベルの塔でみんなと離れ離れになってからは神父さんとツバサさんに……特に神父さんがいなかったら私はこの世に戻ってこれなかった)

花陽(だから強くなろう!そう決意して戦ってきた……だけどピラミッドでは凛ちゃん。カーンでは真姫ちゃんにまた助けてもらった……)

花陽(……私を助けてくれる。そんなみんなに会えて私は幸せものです……)

花陽(でもそれじゃあ……みんなに甘えるだけの私じゃもうダメなんです!)

364 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:24:10.08 ID:o117j4AN0.net
花陽(私も……みんなに頼られる花陽になりたい!)

エビルプリースト(何が起きてる?こいつの力が増大しているように感じる!)

花陽「ふぅーーー……古い自分を脱ぎ捨てるのはきっと今!!お願いします!!イオグランデ!!」

エビルプリースト(こんな小娘のどこにこんな力が!?くそっ……私は全ての魔族の頂点に立たねば……)

エビルプリースト「げはああああああああああ!」





―王宮―

兵士]「兵士長!報告が!」

兵士長「戦況はどうだ……?」

兵士]「東西南北……全ての城門は突破され、王宮付近まで侵入を許しています」

兵士長「くっ……やはりこの戦、我らの勝ちは0に近いな……しかし最後まで人間の意地を見せ続けねば……」

兵士]「ですが……」

兵士長「どうした?」

365 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:24:42.07 ID:o117j4AN0.net
兵士]「敵の主力……敗残兵連合軍のハーゴン、エビルプリースト、イブール、ドルマゲスは死亡。ゲマも逃亡した様子」

兵士]「さらにゾーマ軍のキングヒドラ、デスタムーア軍のジャミラス、オルゴデミーラ軍のグラコスも死亡」

兵士長「グラコスがオルゴデミーラ軍?いや……それよりも今のは本当か?」

兵士]「もちろんです!現在至急この報を全軍に知らせているところです!」

兵士長「これで味方の士気は格段に上がり、逆に敵の士気は一気に落ちるはずだ……この戦……我らが勝てるぞ!」

兵士]「はい!」

兵士長「ところで敵の主力を殺ったのは?」

兵士]「例の少女たちです」

兵士長「感嘆に値するな……彼女たちなら……彼女たちの刃なら大魔王に届くかもしれないな……」





ツバサ「……」

366 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:25:02.24 ID:o117j4AN0.net
あんじゅ「すごいわね……彼女たち」

英玲奈「王宮に引き篭っていてもこの戦いの凄惨はわかる……」

あんじゅ「大魔王と戦う前の私たちなら……乗り越えられたかしら?」

英玲奈「不毛な妄想だ」

ツバサ「確かにすごいわ……でも……大魔王の恐怖はこんなものじゃなかった……」

あんじゅ「……」

英玲奈「……」

ツバサ「……!?」

あんじゅ「これって……」

英玲奈「うっ……やめろ!」

ツバサ「この禍々しさ……もうやだ!」

367 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/23(月) 00:36:14.04 ID:o117j4AN0.net
眠気に勝てない……
おやすみなさい

368 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-Sriy):2015/11/23(月) 01:19:17.05 ID:AKDg2Mte0.net
オルゴ・デミーラ様とμ'sのうつくしさ対決期待

369 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-GPTQ):2015/11/23(月) 13:11:39.44 ID:4VhkPtFZd.net

これでみんな覚醒だな

370 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:09:27.39 ID:2erUOLeK0.net
―南東 B1地区―

にこ「ふうー、これで最後ね」

海未「三人のおかげで早く片付きましたね」

真姫「休んでる暇はないわ!他のところに行かないと!」

穂乃果「よし、私はことりちゃんのところに戻らなくちゃ!」

海未「私も希と合流しないと……!?」

にこ「ちょっと……」

真姫「なにこれ……意味わかんない!」

穂乃果「この禍々しさ……敵?」

海未「おそらく……」

にこ「東、西、北の方角から感じるわよ!」

371 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:09:53.59 ID:2erUOLeK0.net
真姫「こんな遠くからでも感じるなんて……どれだけ強いのよ……」

穂乃果「私は急いで西のことりちゃんと合流する!」

海未「私も……東で希とこの敵に挑みます」

にこ「私は絵里と北ね……真姫は?」

真姫「凛と花陽も敵のやばさを感じているはず……でも二人は南の城門付近にいるはずだからきっと東西に向かうと思う」

真姫「だって南の城門から北の城門は距離がありすぎる。だから私も北に向かうわ!」





―南西 A7地区―

花陽「ごめん凛ちゃん……お待たせ」

凛「かよちん!あいつに勝ったんだね!」

花陽「うん!みんなのおかげだよ!」

凛「?……かよちん一人で戦ったんじゃないの?」

372 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:10:15.41 ID:2erUOLeK0.net
花陽「一人だけどみんなのおかげ……へへ」

凛「よくわかんないけど……まあいっか!」

花陽「それよりも……もう敵がほとんどいないね」

凛「凛たちが敵の大将を倒したからね!みんな士気が上がったみたいにゃ!」

花陽「真姫ちゃんの作戦が上手く……!?」

凛「かよちん……わかる?」

花陽「うん……ここ以外の城門から邪悪な気配を感じる」

凛「よくわかんないけど別格にゃ……今すぐ助けに行かないと!」

花陽「どうする?真姫ちゃんがどの方角に行ったかわかればいいけど……」

凛「確かに九人いるから三人ずつで分かれたいところ……ここ以外は二人ずついるから……」

花陽「真姫ちゃんならどう動く……」

373 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:10:45.80 ID:2erUOLeK0.net
凛「わかった!真姫ちゃんは北に行くはず!だから凛は東、かよちんは西に行くにゃ!」

花陽「うん!でもなんでわかったの?」

凛「勘にゃ!」

花陽「……よし急ごう!」





凛「待っててね、海未ちゃんと希ちゃん……よくよく考えてみたらかよちんは北に行った方が良かったんじゃないかにゃ?」

凛「西にはことりちゃんがいるから回復役がいるもん……真姫ちゃんもそう考えて動いてたら……」

凛「……まあなんとかするよね。にこちゃんと絵里ちゃんなら」





―東の城門―

海未「希!?」

希「海未ちゃん……ナイスタイミングやん!」

374 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:11:08.29 ID:2erUOLeK0.net
ヘルミラージュ「おまえは見たことのない奴だな」

海未「……ということは希は知っている敵ですか?」

希「うん……ヘルクラウダー、いやヘルミラージュっていってルテノン神殿の究極魔法で自身を大幅に強化している」

希「いままでこの究極魔法を使ってまともな状態でいられた者は誰ひとりいない……こいつを除いて」

希「だからはっきりしたことは言えないけどおそらく……大魔王に匹敵する力を持っていると言ってもいい……」

海未「……確かに感じる禍々しい威圧感は今までに経験したことがないものですね」

ヘルミラージュ「ところでグラコスを見なかったか?」

海未「あの魚擬きなら私が倒しました」

ヘルミラージュ「そうか……先に侵入したあいつと後から攻める私でこの東の城門を挟撃する予定だったが……」

希「見て……さっきまで多くの魔物と人が戦ってた。でも……」

海未「全滅じゃないですか……」

375 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:11:40.47 ID:2erUOLeK0.net
ヘルミラージュ「あいつがいないから一人で殺ってしまった……あまりこの作戦は良くなかったな……」

ヘルミラージュ「他の方角でも敵が同じことをしようとしていたようだしな……」

海未「他の方角……北と西ですね?」

ヘルミラージュ「そういうことだ。結末はどこも同じだろ……おまえらに味方を殺され、一人で他の人と魔物を全滅させる」

ヘルミラージュ「この国で戦える者は残りわずかということだ」





―北の城門―

絵里「雷光一閃突き!」

バラモスゾンビ「返り討ちだ!」

 バラモスゾンビは絵里の攻撃ごと右腕を振り上げ殴りつけた

 ドカアアアアアーーーーーン

 絵里はバラモスゾンビの強力な打撃によって背後の建物に叩きつけられてしまった

376 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:12:10.42 ID:2erUOLeK0.net
絵里(会心の一撃は出なかったとはいえ攻撃は当たっている……)

絵里(限界を超えた私の攻撃ごと吹っ飛ばすなんて……こいつは……)

バラモスゾンビ「最初に会えた敵がおまえで良かった」

絵里「会ったことあるかしら?あなたみたいな骨に会った記憶がないんだけど」

バラモスゾンビ「私はないが……弟にはあるだろ?裏切り者が!!」

絵里「!?……なるほど。確かゾーマは蘇生不可の状態でも再生させるんだっけ?」

バラモスゾンビ「察しがいい……おまえを弟の元に送ってやろう」

絵里(あいつの攻撃力はやばい……なら……)

絵里「ジゴスパーク!」

バラモスゾンビ「ぐっ……」

絵里(しっかりと効いてる……でも致命傷にはなってない)

377 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:12:41.04 ID:2erUOLeK0.net
絵里(ってことは考えられることは一つ……こいつも限界を超えている)

絵里(この禍々しい威圧感が何よりの証拠だわ……)

絵里「化物ね……」

バラモスゾンビ「おまえもその仲間だぞ」

絵里「わかってる……だから負ける気はしてない」

バラモスゾンビ「だがおまえには疲れが見える……ハーゴンに苦戦したようだな」

バラモスゾンビ「万全の状態なら可能性はあるが、この状況では無理だ」

絵里「この状況ね……あなたこそこの状況わかってる?」

にこ「おまたせ絵里!こいつね……」

真姫「ちょっと……絵里以外の魔物も人の全滅じゃない!?」

絵里「魔物の半分くらいは私だけど……もう半分と兵士はこいつに殺られたわ」

378 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:13:10.84 ID:2erUOLeK0.net
バラモスゾンビ「限界を超えた疲労困憊の娘三人と……まだまだ元気な私。面白い展開になったじゃないか」





―西の城門―

穂乃果「いた!?ことりちゃん!」

ことり「うっ……穂乃果ちゃん」

穂乃果「酷い怪我……大丈夫!?」

ことり「うん……まだMPはいっぱい残っているから……ベホマ」

穂乃果「良かった……敵は……ムドー!」

ムドー「久しぶりだな……」

穂乃果(この感じ……ことりちゃんも限界を超えれたみたい。そんなことりちゃんにこれだけのダメージを与えている。つまり……)

穂乃果「この禍々しさ……ムドーも限界を超えてる……」

ムドー「その通りだ……」

379 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:14:02.83 ID:2erUOLeK0.net
ことり「そんな……いつの間に!?」

ムドー「勘違いしていないか?おまえら人間が日々強くなるなら魔物だって強くなるだろう」

ムドー「だが……確かにおまえらの成長速度は驚異的なものだ……」

ムドー「万が一にも……おまえらの刃がデスタムーア様に届かないように今度こそ殺してやろう……」

穂乃果「……もう届いてるよ。だって私ムドーに負ける気がしないもん」

ことり「同じ限界を超えたムドーをここで倒せば……デスタムーアも倒せるはず!」

ムドー「ふっ……ふはははははっ!私とデスタムーア様を同列に語るんじゃない!」

ムドー「確かに私は限界を超えたとき……デスタムーア様と肩を並べることが出来たと思った……」

ムドー「だが思い上がりもいいところだった……デスタムーア様は……限界を超えたさらにその先の住人だ……」

ムドー「我らが追いつくことの出来るようなお方じゃない!!」

穂乃果(今の話……ツバサさんも……)

380 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/24(火) 02:15:23.88 ID:2erUOLeK0.net
明日で十六章は終わらないな……
おやすみなさい

381 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@\(^o^)/ (フリッテル MMfd-dFGo):2015/11/24(火) 02:42:32.78 ID:LWv8amx8M.net
おつおつ
大決戦やの

382 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW e8e0-lJFd):2015/11/24(火) 09:04:50.67 ID:0ufeKFbs0.net
デスタムーアやオルゴですらこれならエスタークやダークドレアムはもう意味不明な強さなんだろうな

383 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/24(火) 10:35:43.47 ID:dySJxZDTp.net
おつ

384 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:55:20.98 ID:nvR347Vt0.net
―北の城門―

絵里「なんかいかにも仲間がいるから負けないわ!みたいなこと言っちゃったけどどうしましょう?」

真姫「どうしましょう?って連携して戦えばいいだけじゃない!」

にこ「真姫……」

真姫「ん?……あっ!」

絵里「さっきも言ったでしょ。私は一人で戦った経験しかないから難しいって」

真姫「でも今更そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」

絵里「まあそれもそうね……にこ!何とかしなさい!」

にこ「あんた誰に指図してんの?私に負けてる分際で調子に乗らないで!」

絵里「……バラモスゾンビの前にあなたを消してあげましょうか?」

にこ「出来るものならね……」

バラモスゾンビ(何だか……蚊帳の外な気がするのはどうしてだ?)

385 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:55:46.24 ID:nvR347Vt0.net
真姫「ああ!もうわかったから二人は黙ってて!作戦を言うから!」

絵里「情けないにこに代わってどんな名案かな?」

にこ「後でもう一回ボコボコにしてあげるから覚悟しなさい……」

真姫「各々勝手に戦う!以上!」

絵里「……それだけ?」

真姫「そうよ!こんだけ足並みが揃わないのに無理して合わせるのなんて逆効果よ!」

にこ「一理あるわね。いいわよそれで」

真姫「しかもこの作戦はみんな考えていることがバラバラだから敵に的を絞らせないわ!」

絵里「ハラショー真姫!私も乗ったわ」

真姫「ふふん!じゃあいくわよ!」

バラモスゾンビ(やっと出番か……)

バラモスゾンビ「かがやく息!」

386 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:56:13.62 ID:nvR347Vt0.net
真姫(先手を打たれた……でもこのくらいなら躱せる!)

にこ(攻撃範囲は広いけどにこなら余裕で躱せる!)

絵里(盾で受けてもいいけど……ここへ躱しておきましょう)

 ドン

真姫「……ねえ。当たってるんだけど……」

にこ「それはこっちのセリフ……」

絵里「私が左に躱したんだからあなたたちは違う方向に躱しなさいよ!」

真姫「私が最初に交わし始めたんだからにこちゃんと絵里が違う方に行きなさいよ!」

にこ「逆よ!最初に反応できたんだから真姫が気を利かせなさいよ」

絵里「いいこと言ったわにこ。ついでにあなたも違う方に躱しなさい」

バラモスゾンビ「随分と余裕だな……ダークマッシャー!」

真姫「うわあああああ!」

387 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:56:48.63 ID:nvR347Vt0.net
にこ「真姫!?」

絵里「くっ……にこ!私から離れて!」

にこ「!?わかったわ!」

絵里「グランドネビュラ!」

バラモスゾンビ「ぐはっ……お返しだ!ダークマッシャー!」

絵里「うっ……くそっ……」

にこ「絵里!?」

バラモスゾンビ「次はおまえだ!}

にこ「くっ……サプライズラッ……!?」

にこ(なに……この霧は?)

バラモスゾンビ「体が動かないだろう?呪いの霧だ」

にこ(いつの間に……)

388 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:57:15.60 ID:nvR347Vt0.net
バラモスゾンビ「僅かな時間だがおまえは指一つ自分の意志で動かせない。ダークマッシャー!」

にこ「うわあああああ!」





真姫「はあ……やっぱり力を合わせないと勝てないみたいね……」

絵里「ぐっ……万全の状態なら差しでも勝てるけど……今はしょうがないわね」

にこ「はあ……はあ……素直ね……」

絵里「流石に空気は読めるわ……でも実際どうしたらいいの?」

真姫「それは……知らない!」

絵里「真姫……ちょっと……」

にこ「絵里……あんたが好き勝手に暴れなさい」

絵里「……いいの?」

にこ「それを私と真姫がその場で完璧にフォローしてあげるから」

真姫「なるほど……それしかなさそうね」

389 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:57:45.85 ID:nvR347Vt0.net
絵里「オーケー!任せなさい!」





―東の城門―

希「ねえ……ウチの前に出てくるって気でもおかしくなったん?」

ヘルミラージュ「どういうことだ?」

希「究極魔法『マナスティス』……これを抑える術をウチは持ってる」

ヘルミラージュ「『マジャスティス』か……悪いが力はもう馴染んだ。今更そんなもので止められん」

希「確かに『マジャスティス』じゃもう無理や……だからさらにその上位魔法を使う」

ヘルミラージュ「なんだと?無駄だからやめておけ!」

希「やってみなくちゃわからへん。『ギガジャティス』!」

ヘルミラージュ「ぐっ……うわあああああ!」





希「そんな……」

390 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:58:14.65 ID:nvR347Vt0.net
ヘルミラージュ「言っただろ?無駄だと」

海未「ですが明らかに効いていたような素振りが見えましたよ」

ヘルミラージュ「確かに効きそうになったが私が何も対策をしていないと思うか?」

ヘルミラージュ「オルゴデミーラの協力もあり、私は『マジャスティス』に対する抵抗を体に植え付けた」

ヘルミラージュ「だから『マジャスティス』は一切効かない」

ヘルミラージュ「さらに上位魔法も少し苦しむが跳ね返せることが今わかったということだ」

希「だったら……もう一個の奥の手を使う」

凛「海未ちゃーん!希ちゃーん!」

ヘルミラージュ「これで三人目か……全部で九人らしいからこんなところか……」

海未「凛!」

希「凛ちゃん……ちょうどいいタイミングやん!」

海未「希……奥の手とは?」

391 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:59:01.28 ID:nvR347Vt0.net
希「これは絶対成功する。ただ倒しきれなかったら海未ちゃん一人になると思ったけど凛ちゃんも来てくれたから大丈夫や」

海未「希……私一人になるとはどういうことですか?まさか自分ひとりを犠牲にするつもりじゃ……」

凛「えっ!?そんなの嫌だよ!」

希「安心しいって。そんな危ないもんやないから」

海未「では……」

希「ただ呪文中心のウチがMP切れになったら役立たずって意味や」

海未(希がMP切れ?私たち九人の中で一番多い希が?)

凛「何をするの希ちゃん?」

希「まあ見ててって!」





―西の城門―

穂乃果「ことりちゃん……まだMPは残ってる?」

ことり「うん……キングヒドラ戦で結構使っちゃったけどまだあるよ」

392 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:59:22.91 ID:nvR347Vt0.net
穂乃果「ちょっと無茶な戦い方するからサポートはよろしくね」

ことり「ちょっと待って穂乃果ちゃん!まだ焦る時じゃないよ」

穂乃果「どういうこと?」

花陽「穂乃果ちゃん!ことりちゃん!」

穂乃果「花陽ちゃん!」

ことり「ね!三人なら出来ることも増えるよ!」

花陽「……ムドーですね」

ムドー「また懐かしい顔だな……」

花陽「ことりちゃん……いきなりでごめんだけど回復は任せてもいいかな?」

ことり「いいけど……どうしたの?」

花陽「試したいことがあるんだ」

ことり「うん、わかった!」

393 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 00:59:55.22 ID:nvR347Vt0.net
穂乃果「頑張って花陽ちゃん!」

花陽「うん!」

ムドー「私相手に試すとは……いい度胸だな……」

花陽「いや……ちょうどいい実験台です……」

ムドー「笑わせる……メラガイアー!」

花陽(心を落ち着かせて……私の持つ全ての魔力を解き放つ!)

穂乃果「花陽ちゃん!」

ことり「危ない!」

花陽「来た……この感じ!」





―東の城門―

希「ウチの持ってる全ての魔力を一気に解き放つ……」





花陽・希「マダンテ!!!」

394 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a):2015/11/25(水) 01:01:41.26 ID:nvR347Vt0.net
ここまで!
おやすみなさい

395 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-GPTQ):2015/11/25(水) 08:54:35.62 ID:yUHi6WPFd.net

マダンテ来た!

396 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa05-lJFd):2015/11/25(水) 09:27:40.53 ID:u7gKEmbaa.net
これにはデスタムーアも真っ青

397 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+79-pW0x):2015/11/25(水) 15:00:09.77 ID:HK7a77ik+.net
おつ
BiBi組の安定感w

398 :名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ (ワッチョイW dacc-KeWB):2015/11/25(水) 17:55:48.23 ID:E5ydaSu00.net
パーティーで二人マダンテ使えるなら、2コンボしてからあとの7人でボコボコにできるなw

399 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-shwY):2015/11/26(木) 17:05:51.14 ID:2Qx0SiYId.net
保守

400 :名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (ワッチョイW d974-vcEw):2015/11/27(金) 02:15:43.26 ID:82CdjBSc0.net


401 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:03:23.58 ID:t5MDSzAR0.net
―東の城門―

海未(なんて威力……)

凛(すごいにゃ!)

希(やった……か?)

ヘルミラージュ「くっ……うぅ……」

希(足りんかった……やっぱりジャミラスとの戦いでMPを消費し過ぎてた)

海未(致命傷とはいきませんがそれに近いダメージ……ナイスです希)

海未「凛!一気に片付けますよ!」

凛「うん!覚悟!」

ヘルミラージュ「くそっ……トルネード!」

凛「ぐっ……うわあああああ!」

402 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:03:55.77 ID:t5MDSzAR0.net
海未「凛!大丈夫ですか?」

凛「なんとか……」

海未(あのトルネード……バギクロスとは比べ物にならない威力ですね……)

ヘルミラージュ「はあ……荒れ狂う稲妻!」

海未(今度は雷!?まずいです……躱しきれない)

海未「うわあああああ!」

ヘルミラージュ「隙が出来たな……今のうちにべホイムを……ぐわっ!?」

希「はあ……はあ……」

ヘルミラージュ「なんだその貧弱な攻撃は?」

希「回復させる暇は与えん……」

ヘルミラージュ(今の貧弱な攻撃はそういうことか!)

403 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:04:28.01 ID:t5MDSzAR0.net
海未「申し訳ありません希……かなり疲労が溜まっているはずです。休んでいてください」

凛「後は凛と海未ちゃんに任せるにゃ!」





―西の城門―

ムドー「がはっ……はあ……はあ……」

穂乃果「すごいよ花陽ちゃん!」

花陽「でもごめんね……マダンテは全てのMPを一回で使い果たしちゃうの」

ことり「だから回復はお願いって」

花陽「うん……MPのない花陽に出来ることは……うわあああああ!」

ムドー「ドルマドン……私の前で余裕を見せるからだ……」

穂乃果「くっ……神速の……」

ムドー「遅い……すでに私は攻撃しているぞ」

404 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:04:52.74 ID:t5MDSzAR0.net
穂乃果「えっ!?」

 直後穂乃果の上空から燃え盛る炎が降り注いできた

ムドー「メラガイアー!」

穂乃果「うわあああああ!」

ムドー「次はおまえだ……このまま全員消してやる」

ことり「それは無理かな?ベホマズン!」

ムドー「なに!?」

花陽「うぅ……!?」

穂乃果「すごい!全回復だよことりちゃん!」

ことり「花陽ちゃんのおかげでムドーに大打撃を与えられた……次はことりたちの番だよ!」

405 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:05:27.30 ID:t5MDSzAR0.net
穂乃果「そうだね……花陽ちゃんは下がってて、後は穂乃果とことりちゃんで倒してみせる!」





―北の城門―

絵里「ジゴスパーク!」

バラモスゾンビ「ぐふっ」

真姫(私たちがまだ近くにいたのに本当に躊躇いなく暴れ始めたわね)

絵里「続けて雷光一閃……!?」

真姫「どうしたの絵里!?」

絵里(体が……動かない……)

バラモスゾンビ「呪いの霧だ……」

真姫「さっきにこちゃんが受けたやつね」

406 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:06:03.56 ID:t5MDSzAR0.net
バラモスゾンビ「ダークマッシャー!」

にこ「させないわ!」

 にこが絵里を庇うように前に現れ、
 両手の短剣でバラモスゾンビのダークマッシャーを受け止める

にこ「ぐっ……」

 しかしバラモスゾンビの攻撃をにこは受け止めきれず
 後方に吹き飛ばされてしまう

にこ(なんて攻撃力なの……でも隙はできたわよ真姫!)

真姫「メラガイアー!」

 真姫はにこと絵里に気を取られている隙を突き
 バラモスゾンビの背後に回り込む

 そして自分の究極技を繰り出した

407 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:06:49.88 ID:t5MDSzAR0.net
バラモスゾンビ「ぐわあああああ!」

絵里「あっつ!」

真姫「ゾンビっていうからには炎には弱いんじゃない?」

バラモスゾンビ「はあ……はあ……」

絵里「ねえ真姫……近くにいたから私もかなり熱かったんだけど……」

真姫「熱いくらい我慢しなさいよ……」

バラモスゾンビ「……暗黒の霧」

真姫「しまった!?」

絵里(……でも体は動くわね。!?……視界がぼやける。幻惑攻撃か……)

バラモスゾンビ「どうだ?今のお前たちに私の姿が写っているか?」

にこ「写ってるわよ!見くびらないで欲しいわ」

408 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:07:26.80 ID:t5MDSzAR0.net
 にこは言葉と同時にバラモスゾンビに斬りかかった
 しかし……

バラモスゾンビ「はったりか……」

真姫「うわあああ」

絵里「うっ……」

 にこの攻撃は真姫と絵里に当たってしまった

真姫「ああもう!意味が分かんない!メラガイアー!」

絵里「くっ……見えないなら適当に攻撃するだけよ!グランドネビュラ!」

バラモスゾンビ「窮地に陥り闇雲に攻撃を始めたか……逆に自分たちの首を絞めるだけだというのに……」

にこ「本気でそう思ってるのかしら?」

バラモスゾンビ「なに?……なんだと!?」

409 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:07:56.73 ID:t5MDSzAR0.net
バラモスゾンビ(二人の攻撃が私目掛けて飛んでくる……どういうことだ!?)

バラモスゾンビ「ぐわあああああ!」

にこ「解せないでしょ?残念だけど私に状態異常で勝てる者はこの世にいない」

にこ「あんたの幻惑攻撃も一秒もあれば余裕で治すことができる」

にこ「後は幻惑にかかってる振りをしながら真姫と絵里に攻撃に見せかけて治療した」

にこ「たったこれだけの単純なことよ」

バラモスゾンビ「そうか……だがこれは治せるか?呪いの霧!」

真姫「百花繚乱!」

バラモスゾンビ(私の霧が……押し返される!?)

真姫「あなたの霧は直接的な攻撃力がない……だから私の扇で簡単に押し戻せる!」

バラモスゾンビ(くっ……体が……それに視界もぼやけて……幻惑攻撃か……)

410 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:08:27.21 ID:t5MDSzAR0.net
にこ「終わらせるわよ……ナイトメアファング!」

バラモスゾンビ(ぐわあああ!……今度は眠気が。まずい!?)

にこ「さすがに眠らせることは出来ないか……でも激しい睡魔と戦ってる間にあなたは死んでる」

真姫「ほら……美味しいとこはあげるわよ」

絵里「よく分かってるじゃない!雷光一閃突き!」

バラモスゾンビ「ぐわあああああああああああああああ!」





にこ「さすがに……もう動けないわ……」

絵里「ていうか動きたくない」

真姫「でもまだ……東と西の戦いは終わってないみたい」

絵里「そうね……でももう敵も増えないでしょ。ていうか増えてももう戦えないし、王宮に戻って休みましょ」

411 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:08:48.18 ID:t5MDSzAR0.net
にこ「まだ戦争中なのにそんな発言がよく出来るわね」

絵里「だって私MPもう尽きたし……東と西も任せて大丈夫でしょ」

真姫「まあ……そうね。私もMP尽きたし」

にこ「それにこっちと違って回復役もいるし心配ないか」





―東の城門―

海未「はあ……はあ……凛、敵の特徴はわかりましたか?」

凛「うん……近くの敵にはトルネード。遠くの敵には雷」

海未「そうです……そして凛はトルネードに返り討ちにあい、私は雷の攻撃を回避できません」

海未「希のMPが尽きてしまった今、私たちだけの回復力では足りません。ですので敵の攻撃はこれ以上受けきれません」

凛「でもどうする?」

412 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:09:13.75 ID:t5MDSzAR0.net
海未「役割を変えましょう……私が前、凛が後ろに位置します」

凛「凛が後ろにいても何もできないよ!?」

海未「そんなことはありません。凛のスピードがあれば例え後方にいても一瞬でヘルミラージュまでの間合いを詰めれます」

海未「それに私では躱せない雷も凛なら……」

凛「!?……なるほど。わかった!トルネードの攻略は任せたよ海未ちゃん!」

海未「もちろんです」





ヘルミラージュ(こいつら……急に立ち位置を変えたがどういうことだ?)

ヘルミラージュ(弓使いが前にいるのもおかしいが、あの爪使いが遠くから何かできるのか?)

ヘルミラージュ「探りを入れるか……荒れ狂う稲妻!」

凛(来た!でも凛なら……)

413 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:09:45.76 ID:t5MDSzAR0.net
ヘルミラージュ「なに!?雷を躱しただと!?まぐれだ……荒れ狂う稲妻!」

凛「無駄だよ……凛のスピードは雷でも捉えられない!」

凛(もちろん躱すことに全神経を注がないと無理だけどね……)

海未「隙ありです!」

ヘルミラージュ「くそっ……トルネード!これでおまえの矢は届かない!」

海未「知りませんか?一流の弓射は万物を貫き通すことが出来ます。もちろん風もです」

ヘルミラージュ「何をバカなことを!?弓と風、どいらが勝つかなんて自明だ。風に身を引き裂かれくたばるがいい!」

海未(ランプの魔王のバギクロスにはわずかに軌道をずらされてしまいましたが……)

海未「今の私なら大丈夫でしょう……ダークネスショット!」

凛(今だ!一気に間合いを詰める!)

414 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:10:15.60 ID:t5MDSzAR0.net
 海未の矢はヘルミラージュのトルネードを切り裂き
 ヘルミラージュを貫いた

ヘルミラージュ「ぬわあああああ!」

凛「さて……これで止めにゃ!」

ヘルミラージュ(なんだこいつの素早さは!?それよりも私のトルネードを切り裂いただと!?)

ヘルミラージュ(くそっ……ダメージが深すぎてもう動けない!まずい!?)

凛「ゴッドスマッシュ!!」

ヘルミラージュ「ぬわあああああああああああああああ!」





凛「勝ったにゃー!!」

海未「凛……見事でしたよ」

凛「海未ちゃんもナイス弓だったよ!」

415 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:10:40.79 ID:t5MDSzAR0.net
希「二人とお疲れやん!」

海未「希のマダンテも……今改めて思うととてつもない威力でしたね」

凛「MPが満タンならもっとすごかったってことでしょ?」

希「うん……ただ一撃でいけると思ったから早くにリタイアしちゃってごめんな」

海未「いえ……希が大ダメージを残してくれたおかげで戦いやすかったです」

希「ありがと」

海未「後は……西だけみたいですね」

希「うん……北は禍々しさが無くなっている」

海未「さすが真姫にこ絵里といったところでしょうか」

凛(真姫ちゃんは北に行ってたんだ……良かったー凛の勘が当たってて)

希「西は……穂乃果ちゃんとことりちゃん?」

416 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:11:27.10 ID:t5MDSzAR0.net
海未「はい」

凛「それにかよちんも向かったよ!」

希「じゃあ大丈夫そうやね」

海未「敵ももう増えないでしょう……今のが切り札と思われますから」

希「確かに」

海未「ですから王宮に戻りましょう。ここでの出来事を報告しなければ……」





―西の城門―

穂乃果「神速の剣技!」

ムドー「ぐっ……メラガイアー!」

穂乃果「うわあああああ!」

417 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:11:52.61 ID:t5MDSzAR0.net
ことり「ベホマ!」

穂乃果「はあ……ことりちゃんありがとう!」

ことり「……ごめん穂乃果ちゃん」

穂乃果「えっ?」

ことり「MPがもう……」

ムドー「ふふっ……どうやら終わりが見えてきたようだな」

穂乃果「でもムドーもMPは残ってないでしょ?」

ムドー「……」

穂乃果「私たちと違って攻撃も回復も一人でやってる。私たちの二倍以上の速さでMPは削れてるはずだよ」

穂乃果「さらに花陽ちゃんのマダンテを回復させるのにかなり回復呪文を唱えてたよね?」

ムドー「……私は今激しく後悔している。もっと早くおまえたちを殺しておくべきだったな」

418 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:12:18.48 ID:t5MDSzAR0.net
ムドー「まさかおまえたちがここまでの実力をつけるとは思いもしなかった。一体誰が想像できただろうか……」

ムドー「おまえの言うとおり……私のMPはあと呪文一回分しか残っていない」

穂乃果「奇遇だね……私も攻撃一回分だけだよ」

ムドー「なら次の攻防で決着だな……」

穂乃果「行くよ……ビッグバン!」

ムドー「イオグランデ!」

 二つの巨大な爆発が衝突する

穂乃果(MPが尽きた場合……ただの打撃戦になったら呪文中心のムドーより穂乃果の方が圧倒的に有利!)

花陽(なんだろうこの違和感……なんでムドーはメラガイアーやドルマドンじゃなくてMP消費の多いイオグランデを……)

穂乃果「ムドー!これで終わりだ!」

ムドー「ふふふっ……」

419 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:12:42.33 ID:t5MDSzAR0.net
花陽「!?穂乃果ちゃん!?ムドーはまだMPが尽きてない!」

穂乃果「えっ!?」

ムドー「そういうことだ……ドルマドン!」

穂乃果「うわあああああ!」

花陽「穂乃果ちゃん!?」

ことり「大丈夫だよ……ベホマ!」

ムドー「なに!?」

ことり「ことりも嘘をついちゃいました!私もまだMPは残してたんだ!」

ことり(でも今ので本当に無くなっちゃった……後はお願い、穂乃果ちゃん)

穂乃果「みんな考えることは同じだね……」

ムドー「同じ……まさか……!?」

420 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:13:41.02 ID:t5MDSzAR0.net
穂乃果「これで本当に終わり!ギガブレイク!」

ムドー「ぬをおおおおおおおおおおおおおおお!」





穂乃果「やった……」

ことり「思えばムドーを倒すために旅に出たんだっけ……」

穂乃果「うん……長かった。でもまだ終わりじゃない……」

ことり「そうだね……」

花陽「北と東も既に片付いてるみたい……私たちが最後だね」

穂乃果「ってことは……」

花陽「この大戦争……私たちの勝ちだよ!」

穂乃果「やったー!」

ことり「あぁ〜、本当に良かった」

421 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:15:07.20 ID:t5MDSzAR0.net
花陽「でも……穂乃果ちゃんも言ってたけどまだ終わりじゃない」

穂乃果「うん。でも後は大魔王だけ……」

ことり「そろそろ王宮に戻ろうか……きっとみんな戻ってるよ」

穂乃果「そうだね」





―王宮―

王「君たちのおかげでこの戦に勝利することができた……本当に……本当にありがとう!!」

兵士長(一国の王が頭を下げるなど本来あってはならないことだ……しかしこの場は……致し方ないな……)

兵士長「私からも礼を言わせてくれ……護国の兵に代わり巨悪を打ち倒してくれたこと、深く感謝する」

にこ「でも……勝ったからって浮かれることは出来ないわね」

兵士長「ああ……この戦に参加した八割の兵士は殉職した。南以外は全滅だ」

花陽「うっ」

422 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:15:58.66 ID:t5MDSzAR0.net
絵里「それに大魔王の脅威は消えてない……」

兵士長「そういうことだ……大変身勝手な考えだが大魔王の脅威に刃を突き立てられるのは君たちしかいないだろう」

兵士長「一国の兵士長として恥ずべき言葉だが私が到底敵う相手ではない……全ての人類のために大魔王を討伐して欲しい」

穂乃果「もちろんです……私たちはそのために旅をしてきたんですから」

兵士長「ありがとう……では戦前の約束を果たすとしよう。各々の望みを申してくれ。出来ることは全て叶えよう」

兵士[「失礼します!お取り込み中申し訳ありません!」

兵士長「何事だ!」

兵士[「大魔王が……再び動き始めました!」

兵士長「!?……詳しく話せ!」

穂乃果「嫌な予感がする……」

凛「凛も……」

兵士[「大魔王が次に攻め滅ぼす場所を宣言しました……」

423 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:16:45.08 ID:t5MDSzAR0.net
兵士長「どの大魔王だ……?」

兵士[「全員です……まずゾーマがマケロニア帝国、滅ぼし次第オストルマン帝国」

希「マケロニア……」

花陽「希ちゃんの故郷……」

兵士[「次にオルゴデミーラが北ラメリカ大陸と南ラメリカ大陸を滅ぼすと宣言し」

凛「……北ラメリカ大陸」

花陽「アステルカの村が……」

兵士[「最後にデスタムーアがジートパング帝国、さらにカーン帝国を滅亡させると各国から知らせが届きました」

ことり「ジートパング……」

海未「遂に来ましたか……」

穂乃果「必ず止めなきゃ……」

424 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:17:19.75 ID:t5MDSzAR0.net
兵士長「各国から知らせか……国民を受け入れた見返りを求めてきたということか……」

兵士[「はい……ジートパング帝国以外からは既に援軍要請が……」

兵士長「はっきり言ってこの状況では援軍を出すのは不可能だな……」

穂乃果「大丈夫です……私たちが援軍として向かいますから」

真姫「いよいよってわけね……」

海未「大魔王が攻めて来るのはいつになるでしょうか?」

兵士[「今から準備をして向かっても十分に間に合います」

にこ「どうやら直ぐに攻めずに人間が絶望している姿を眺めていたいようね」

兵士[「ですが……大魔王が侵攻する日はほぼかぶっています」

絵里「ってことはまた別行動になるわね……」

海未「申し訳ありませんが私と穂乃果とことりにデスタムーアを任せてください」

425 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:17:54.23 ID:t5MDSzAR0.net
にこ「まあそうなるわね」

凛「凛とかよちん。それに真姫ちゃんでオルゴデミーラを倒す!」

穂乃果「凛ちゃんと花陽ちゃんもアステルカを守らないといけないもんね……」

にこ「それにあんたはオルゴデミーラを倒すために旅を始めたんだもんね」

真姫「そうよ……ラメリカを滅ぼした落とし前はきっちりつけさせてもらうわ」

希「じゃあにこっちと絵里ちはウチに付き合ってな」

絵里「敵はゾーマね……」

にこ「やってやろうじゃない」

兵士長「私には祈ることしか出来ないが……頼んだ。この世界を守ってくれ!」

穂乃果「はい!」

兵士長「幸いにも時間はあるようだ……今日はここで体を休めて明日出発するといいだろう……」

426 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:18:48.88 ID:t5MDSzAR0.net
兵士長「見たところMPが全員尽きてるようだ……」

にこ「そうね……じゃあ今日のところはもう休みましょう」

 九人は泥のように眠りについた





英玲奈「……驚いたな」

あんじゅ「ええ……まさかあんな化物に勝つなんて……」

英玲奈「いつの間にか追い抜かれてしまったな……」

あんじゅ「でも大魔王はさらに高みににいるんでしょ……」

英玲奈「だがあいつらは歩みを止めないだろう……」

あんじゅ「そうね」

ツバサ「……今からでも……追いつけるかしら?」

あんじゅ「ツバサ……?」

427 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:19:22.57 ID:t5MDSzAR0.net
ツバサ「人間が立ち向かうことの出来る域ではないと思ってた……それでも彼女たちは前へと進んでいく」

ツバサ「私ももう一度……歩きたい……」

英玲奈「ツバサ……」

ツバサ「やっぱり嫌なの……負けたままなんて」

英玲奈「もう一度……立ち向かえるのか?」

ツバサ「わからない……今度は拳を握ることすら出来ないかもしれない」

あんじゅ「でも……戦うんでしょ?」

ツバサ「ええ……もう一度私に着いてきてくれるかしら?」

英玲奈「……答えはノーだ」

あんじゅ「私たちはあなたの隣しか歩く気はないわよ」

ツバサ「……ありがとう」





 そして次の日……

428 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:20:04.22 ID:t5MDSzAR0.net
海未「みなさん準備は出来ましたか?」

絵里「いよいよ最終決戦ってわけね……」

花陽「うぅ、大丈夫かなぁ」

真姫「花陽、あなた自信を持ちなさい。私たち三人でやつを倒すのよ」

花陽「うん、そうだね」

希「ウチの……いやウチラのスピリチュアルパワーがあれば大丈夫や!」

にこ「ふん……あんたら絶対ドジなんて踏むんじゃないわよ」

凛「にこちゃんに言われたくないにゃー」

にこ「なんですってー」

ことり「ふふっ、ことりも頑張らなくちゃ!」

穂乃果「じゃあみんな……生きてまた必ず会おう!」

   ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜『十六章ロートマリア帝国』完

429 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:20:48.46 ID:t5MDSzAR0.net
穂乃果・盾・剣

神速の剣技・ミラクルソード・ギガブレイク・ビッグバン

Lv68・HP628・MP407・攻撃345・防御346・賢さ173・素早207


ことり・スティック

バギムーチョ・ベホマ・ベホマズン・ザオリク・フバーハ・スクルト・バイシオン

Lv66・HP457・MP598・攻撃139・防御276・賢さ332・素早301


海未・弓

マジックアロー・さみだれうち・天使の矢・シャイニングボウ・ダークネスショット・ジバルンバ・ベホイム・ピオリム

Lv67・HP559・MP426・攻撃280・防御327・賢さ276・素早301

430 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:21:14.60 ID:t5MDSzAR0.net
真姫・扇・扇

花吹雪・明鏡止水・扇の舞・アゲハ乱舞・ピンクタイフーン・百花繚乱・つるぎの舞・メラガイアー・ベホイム・ハッスルダンス

Lv68・HP485・MP503・攻撃249・防御299・賢さ346・素早294


凛・爪・爪

タイガークロー・必中拳・ゴールドフィンガー・サイクロンアッパー・ライガークラッシュ・ゴッドスマッシュ・ミラクルブースト

Lv67・HP589・MP329・攻撃345・防御319・賢さ221・素早360


花陽・盾・杖

イオグランデ・マダンテ・ベホマ・ベホマラー・ザオリク・スクルト・ピオリム

Lv66・HP570・MP596・攻撃146・防御300・賢さ325・素早180

431 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:21:46.78 ID:t5MDSzAR0.net
にこ・短刀・短刀

スリープダガー・ヴァイパーファング・カオスエッジ・ゴッドジャグリング・ナイトメアファング・サプライズラッシュ・ベホイム・ピオラ

Lv67・HP502・MP454・攻撃267・防御244・賢さ326・素早347


希・杖・杖

ギラグレイド・マヒャデドス・マダンテ・ベホイム・ベホマラー・バイシオン・スクルト・ギガジャティス・ぱふぱふ

Lv66・HP526・MP621・攻撃171・防御275・賢さ334・素早175


絵里・盾・槍

しっぷう突き・なぎ払い・狼牙突き・さみだれ突き・雷光一閃突き・ジゴスパーク・グランドネビュラ・ベホイミ

Lv68・HP679・MP405・攻撃340・防御312・賢さ200・素早248

432 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:23:37.19 ID:t5MDSzAR0.net
約三ヶ月間に渡って書いてきましたがあと一章です
最後までお付き合いお願いします!

433 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-bdM/):2015/11/29(日) 00:30:23.43 ID:t5MDSzAR0.net
敵の目安Lvです

十五章
デュランLv60
アクバーLv60

十六章
ハーゴンLv60
アトラスLv50
バズズLv50
ベリアルLv50

バラモスゾンビLv70
キングヒドラLv60
ボストロールLv40

エビルプリーストLv60
ヘルバトラーLv50
ギガデーモンLV50
アンドレアルLv50

ゲマLv70
ジャミLv50
ゴンズLv50
イブールLv60
ラマダLv40

ムドーLv70
ジャミラスLv60

ヘルミラージュLv70
グラコスLv60
ネンガルLv40
ボルンガLv40

ドルマゲスLv60
レオパルドLv50
ゲモンLv50

434 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ (ワッチョイW edf6-V2Tz):2015/11/29(日) 02:02:15.32 ID:6UL3kzkO0.net

ベホマもザオリクもない3年組が結構辛そうだね

435 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 19e0-k5KW):2015/11/29(日) 02:08:19.59 ID:WmK4mkvW0.net
おつおつ

436 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@\(^o^)/ (フリッテル MMfd-PMeZ):2015/11/29(日) 06:53:06.74 ID:gg2ibYOLM.net
おつおつ
いよいよ最後に残った大魔王級との決戦やね

437 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (ニククエ Sa05-Xawm):2015/11/29(日) 14:32:52.18 ID:oxhGI7M3aNIKU.net
3人で大魔王を討伐するのか
ゾーマ様は闇の衣を纏っているのか

438 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (ニククエ Sda8-shwY):2015/11/29(日) 21:13:43.22 ID:v+7qmhPWdNIKU.net

あと1章頑張ってくれ

439 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PMeZ):2015/11/30(月) 01:09:01.94 ID:t1rba/Ax0.net
トゥルートゥッツウツー(おやすみなさいー

とMPは寝れば回復する宿屋音と擬音をを思い出しつつ

最終章でもこつこつ書いてアップしてくれたら嬉しい

440 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW e8e0-Xawm):2015/11/30(月) 01:15:01.04 ID:YBOEEuKp0.net
ヒーローズのゾーマは強かった
特に闇ゾーマはマジキチレベルだった
あれぐらいの強さを期待

441 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-shwY):2015/12/01(火) 16:29:37.23 ID:j32Yx7+Rd.net
保守

442 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+79-Ob8B):2015/12/02(水) 14:33:26.81 ID:e4UfgTNE+.net
保守

443 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-XMXF):2015/12/03(木) 01:43:00.85 ID:ABPn38U20.net
最終章の構想がやっと固まったので
明日か明後日くらいから更新したいと思います

444 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+79-GdK8):2015/12/03(木) 09:18:11.67 ID:p7UxWmJR+.net
待ってるぜ

445 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 6227-Igq9):2015/12/04(金) 22:22:48.03 ID:HRPhhfrU0.net
ほしゅ

446 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ e8e0-q6O4):2015/12/04(金) 23:10:55.05 ID:ZbnhpCax0.net
ゲームのシステムそのものを決めるほどの存在である大魔王を
3体も同時にどう動かすのか期待して待ってる

447 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9d15-UJl5):2015/12/05(土) 01:21:18.09 ID:BqnaBrO20.net
   ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜『十七章決戦の時』

―ジートパング帝国―

海未父「女王様!」

親鳥「どうしたのですか?」

海未父「帰ってきました!王女様と穂乃果ちゃんと馬鹿娘が!」

親鳥「本当に!?」

海未父「ええ。すぐに連れてきます!」





ことり「えーっとー……ただいま……」

親鳥「ことり……本当に無事で良かった」ポロポロ

ことり「うぅ……心配かけっちゃってごめんなさい」ポロポロ

448 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9d15-UJl5):2015/12/05(土) 01:22:21.43 ID:BqnaBrO20.net
穂乃果「あの時はそのままムドーに連れられてバベルの塔に行っちゃったからね。やっと再開できたね!」

ことり「うん!」

穂乃果「それに海未ちゃんも!」

海未「えっと……まあ……」

ことり「……海未ちゃん恥ずかしがってる?」

海未「そんなことは……」

海未父「海未!」ガバッ

海未「父……上……」

海未父「生きていてくれて……本当にありがとう」ポロポロ

海未「うぅ……申し訳ありません……」ポロポロ

449 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9d15-UJl5):2015/12/05(土) 01:23:01.22 ID:BqnaBrO20.net
穂乃果(二人共良かった……後で私も一回お家に戻ろうっと)





ことり「お母さん……デスタムーアから宣戦布告が来たんだってね……」

親鳥「ええ……」

穂乃果「それでお願いなんですけど船を貸してください」

海未「このジートパングを戦場にするわけにはいきません」

ことり「だから私たちが直接乗り込んでデスタムーアを倒してくる!」

親鳥「本気なの?」

穂乃果「はい!」

親鳥「……園田兵士長。あなたの考えは?」

海未父「……」

450 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9d15-UJl5):2015/12/05(土) 01:23:54.45 ID:BqnaBrO20.net
海未父(この短期間で……この娘たちはどんな体験をしてきたのだろうか……)

海未父(この国を出たときは国の一般兵より少し腕がたつ程度の子供であった……)

海未父(無論私や他の実力者の足元にも及ばない存在……それがどうしてだろうか)

海未父(今では私よりも遥か高みに立つ実力を身につけている……)

海未父「結論を出す前に……国を飛び出した後の出来事を全て教えて欲しい。いいか?」

穂乃果「もちろんです」





 穂乃果、ことり、海未の三人はジートパングを飛び出してから今日までのことを
 ことりの母と海未の父に全て隠すことなく話をした





海未父(限界を超える者……話に聞いたことはあったがまさかこの娘たちが……)

海未父(驚くことに他にも六人の少女が限界を……)

451 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9d15-UJl5):2015/12/05(土) 01:24:24.48 ID:BqnaBrO20.net
海未父「こういうのは運命とか神の導きと言うのだろうか?」

海未「父上?」

海未父「女王様……私はこの三人なら大魔王を討伐出来ると判断しました。そのため三人を強く推薦したいと思います」

親鳥「そうですか……わかりました。船を出すのはいつにする?」

ことり「お母さん!?」

親鳥「今度は正式に……この国の女王としてあななたたちを送り出します!」

ことり「お母さん……ありがとう!」

穂乃果「ありがとうございます!」

海未「ありがとうございます。それで出発ですが……早いに越したことはありませんね」

親鳥「では明日の昼前……それでいいかしら?」

452 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9d15-UJl5):2015/12/05(土) 01:25:01.63 ID:BqnaBrO20.net
海未「問題ありません」

親鳥「手配はお願いしますね」

海未父「わかりました」

親鳥「それじゃあ三人とも、明日に備えて今日はもうゆっくりしなさい」

親鳥「穂乃果ちゃんもお家に帰って無事な姿を見せてあげて」

穂乃果「はい」





―穂むら―

穂乃果「えーっと……ただいまぁ」

穂乃果母「あら、穂乃果じゃない」

穂乃果「あれ……反応薄くない?」

453 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9d15-UJl5):2015/12/05(土) 01:26:07.14 ID:BqnaBrO20.net
穂乃果母「おかえりなさい。晩御飯は食べていくんでしょ?」

穂乃果「え……あ……うん」

雪穂「あっ、お姉ちゃんだ!おかえりー」

穂乃果「雪穂まで……前みたいにもっと慌ててくれたりはないの?」

雪穂「なんで?」

穂乃果「もおー!穂乃果のこと心配してなかったの!?」

雪穂「はあ……するわけないじゃん」

穂乃果「そ……んな……」

穂乃果母「まったくあんたは……自分で言ったでしょ?『必ず戻ってくる』って」

雪穂「そうだよ……だから私たちは信じて待ってた」

454 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9d15-UJl5):2015/12/05(土) 01:26:52.32 ID:BqnaBrO20.net
穂乃果「お母さん……雪穂……」

穂乃果父「」グッ

穂乃果「お父さんも……ありがとう!」

穂乃果母「もうすぐ晩ご飯にするから先にお風呂にでも入っちゃいなさい」

穂乃果「わかった!……あ。そういえば海未ちゃんも無事だったよ!」

穂乃果母「本当に!?」

穂乃果「うん」

穂乃果母「良かった……本当に良かった……」ポロポロ

雪穂「海未さんも生きてたんだ……良かったよぉ……」ポロポロ

穂乃果父「」ポロポロ

455 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/05(土) 01:27:26.77 ID:BqnaBrO20.net
穂乃果(何だか……少し不満……)





穂乃果母「明日の昼前……ね」

穂乃果「うん……これが最後。デスタムーアを倒して全部終わりにしてくる」

穂乃果母「頑張ってらっしゃい」

穂乃果「うん」

雪穂「それにしてもお姉ちゃん……本当にムドーを倒してきたんだね」

穂乃果「へっへーん!どう?すごいでしょ?」

穂乃果母「こら!すぐに調子に乗らない!」

穂乃果「いいじゃん別にー」

雪穂「ははっ」

穂乃果「そうだお父さん!お守りあと三つ欲しいんだけど」

456 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/05(土) 01:28:38.52 ID:BqnaBrO20.net
穂乃果父「??」

穂乃果「新しい仲間が三人増えたんだ!その三人はこれからゾーマと戦おうとしてるから渡しにはいけないんだけどさ」

穂乃果「それでも一緒に戦ってるって気持ちを大事にしたいから!」

穂乃果父「」グッ

穂乃果「ありがと!」

穂乃果母「そろそろ寝なさい。大事な決戦の日に寝坊なんか出来ないでしょ?」

穂乃果「確かに……じゃあもう寝るね」

雪穂「お姉ちゃんおやすみー!」





 そして次の日……

穂乃果母「このあほ乃果!なんでこんな日に寝坊するのよ!」

457 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/05(土) 01:28:59.19 ID:BqnaBrO20.net
穂乃果「だって……雪穂が起こしてくれないんだもん!」

雪穂「私のせい!?自分で起きる努力くらいしなよ!」

穂乃果「それが出来ないから雪穂がいるんじゃん!」

雪穂「なにそれ!?大体朝早いわけでもない起きれないとか意味がわかんないんだけど!」

穂乃果「真姫ちゃんみたいなこと言って……もう穂乃果は怒ったからね!」

穂乃果母「そんなことどうでもいいから早く準備しなさい!みんな待ってるわよ!」

穂乃果「ああ!そうだ……急がないと!」

穂乃果母「まったく……」





海未「遅い……」

ことり「あはは……」

458 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/05(土) 01:29:30.08 ID:BqnaBrO20.net
海未「もう三十分も遅れてます。穂乃果には危機感というものが本当にないのでしょうか?」

ことり「世界滅亡の危機に自分らしく振る舞えてるのは大物の証かもよ?」

海未「ことり?」

ことり「冗談でーす」

海未父「まったく……帰ってきたら海未と一緒に説教しなければな……」

海未「えっ」

海未父「当たり前だ……国の者の反対を押し切りことりちゃんを危険な目に合わせたんだからな」

海未「ですが……ムドー討伐でその件はチャラになったのでは……」

海未父「馬鹿者……なるわけないだろ」

海未(デスタムーアに殺された方が楽な気がしてきました……)ブルブル

459 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/05(土) 01:29:51.29 ID:BqnaBrO20.net
親鳥「ふふっ。……あら?やっち来たみたいね」

穂乃果「ごめんなさい!遅くなりました!」

海未「穂乃果?今何分か理解できていますか?」

穂乃果「ひいいいぃぃぃ!お説教はご勘弁を……以後気をつけます!」

ことり「穂乃果ちゃんもこう言ってることだし……ね!」

海未「ことりは本当に穂乃果に甘いです……わかりましたからすぐに出発しますよ」

穂乃果「ふうー、助かった……」





穂乃果「準備はいい?」

ことり「うん!ばっちりだよ!」

海未「では出発しましょう!」

460 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/05(土) 01:32:39.52 ID:BqnaBrO20.net
海未父「海未!勝手に国を飛び出しムドーに挑んだ時のこと、まだ説教は済んでいない」

海未父「帰って来るまでは預けておく……だから早く帰ってくるんだ。わかったか?」

海未「はい!またここに為すべきことを為して帰ってきます!」

親鳥「もう行くななんて言わないわ……だけどあなたはこの国の王女」

親鳥「中途半端は許さないわ……頑張ってきなさい!」

ことり「うん!絶対にジートパングは守ってみせるから!」

穂乃果母「穂乃果の思うままに最後まで突き進んできなさい!」

雪穂「お姉ちゃん……ファイトだよ!」

穂乃果「うん……必ずデスタムーアは倒して戻ってくるから!」

穂乃果父「」グッ

穂乃果「お父さんのお守りもあるから大丈夫だよ!いってきまーす!」

461 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/05(土) 01:33:24.32 ID:BqnaBrO20.net
今日はここまで

462 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (フリッテル MM0f-tK2W):2015/12/05(土) 05:30:41.40 ID:u9EufzMVM.net
乙です
ラスボス戦前のこういう描写はwktkする

463 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf1-iOm9):2015/12/05(土) 13:16:38.38 ID:ySoeQ8Mkd.net

楽しみにしてる

464 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:43:13.71 ID:LOFwIIzh0.net
 穂乃果たちが出航した数日前……

―アステルカの村―

花陽「というわけなんです……協力してもらえませんか?」

村長「今度はオルゴデミーラですか……もちろん協力しましょう」

花陽「ありがとうございます!」

村長「礼を言うのはこちらです。目の前に絶望しかない我らに希望が現れたのですから」

凛「希望だなんて照れるにゃー」

村長(本当にあなたたちは希望です……)

村長(ミラルゴに戦いを挑んだ時のあなたたちは村の大人たちより少し強いだけの少女でした……)

村長(それが今では……ただの老人には推し量ることのできない強さを内に秘めている……)

465 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:44:02.01 ID:LOFwIIzh0.net
村長(その強さはとても暖かく……心安らぐ……)

村長「あの娘……穂乃果ちゃんと言ったか?」

花陽「はい」

村長「あの娘は?」

花陽「今は別行動で……デスタムーアを討伐しに行ってます」

村長「そうですか……あの娘に生き方を変えろと言われてね……」

村長「また国を作ろうと思ってたんです。皆で一つになって」

村長「それが不本意な形で団結してしまった……ミラルゴの時とは少し違うが共通の敵が生まれることによって」

花陽「大丈夫です。私たちが倒してきますから」

花陽「そしたら今度こそ……真っ当な方法で皆が一つになれます」

466 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:44:29.28 ID:LOFwIIzh0.net
凛「賛成にゃ!もちろん真姫ちゃんもだよ!」

真姫「私は……アステルカの人間じゃないし……」

凛「ピラミッドでの約束……忘れたの?」

真姫「覚えてるけど……私がここにいるのは……」

花陽「……村長さん。オルゴデミーラを討伐出来たら一つだけわがままを言ってもいいですか?」

村長「もちろんです」

花陽「ここにいる真姫ちゃんを……国の女王にしてもらえませんか?」

真姫「ちょっと花陽!?」

村長「この方は?」

花陽「元ラメリカ帝国の王女です……」

467 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:45:13.53 ID:LOFwIIzh0.net
村長「!?……本当ですか?」

真姫「……はい」

村長(この娘たちはきっと……長い旅路を自分たちの足で歩み続け大事なことを学んだのだろう……)

村長「わかりました。真姫さん……よろしくお願いします」

真姫「……いいの?」

村長「ええ」

真姫「わかった……引き受けさせてもらうわ」

花陽「ふふっ」

凛「良かったにゃー」

村長「では船の件ですが……数日待ってください。この村には漁船程度しかないためアトランティスまで到達出来る船を至急準備します」

468 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:45:44.83 ID:LOFwIIzh0.net
花陽「ありがとうございます!」





凛「う〜ん……」

真姫「なに悩んでるの?」

凛「新しい国の名前」

真姫「?……アステルカでいいんじゃないの?」

凛「それじゃあ真姫ちゃんが女王になる意味がないよ!」

花陽「確かに……ラメリカとアステルカの確執を失くす……友好の現れみたいなのが欲しいかも」

花陽「私たちと真姫ちゃんみたいな!」

真姫「……ありがとう」ボソッ

凛「何か言った?」

469 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:46:34.40 ID:LOFwIIzh0.net
真姫「べっ……別に何も!?ただオルゴデミーラを倒すことを考えるのが先でしょ!って」

凛「それもそうだにゃー」





 数日後……
 村人総出の作業によりアトランティス大陸に乗り込むための船が出来上がった

 そして出発の時

村人A「花陽ちゃん頑張ってー!」

村人B「おにぎりたくさん作って待ってるからー!」

村人C「凛ちゃんにはラーメンを用意してやるかなー!」

村人D「赤髪の娘も頑張って!」

村人E「必ず無事に帰ってくるんだぞ!」

470 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:47:35.16 ID:LOFwIIzh0.net
凛「行ってくるにゃー!」

村長(まぶしい……ひと握りの現実を拾うために多くの現実を捨てた私には彼女たちがまぶしすぎる……)

村長(だがそれでいい……あの娘達は必ずオルゴデミーラを倒すだろう……)

村長「気をつけて行ってこい!」





―マケロニア帝国―

にこ「希のおかげでスムーズにレムリアに乗り込めそうね」

希「マケロニアからレムリアは遠いから今オストルマンと協力してレムリアになるべく近いところに船を手配してくれてる」

にこ「手配が整い次第……ね」

希「うん」

絵里「突然だけどすこしいいかしら?」

471 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:48:27.56 ID:LOFwIIzh0.net
希「どうしたん?」

絵里「この戦いを無事に乗り越えられたら……みんなどうするのかな?って」

にこ「一番似合わないやつがいきなりセンチメンタルになったわね」

絵里「にこ?」

希「にこっちー。からかっちゃかわいそうやん」

にこ「そうね。私は村に戻って家族と穏やかな日々を過ごすつもりよ……それと神父さんのお墓の手入れを毎日欠かさないってことくらいかしら?」

絵里「希は?」

希「ウチはルテノン神殿の大神官をいずれ継いで……魔法の研究」

にこ「まだ続けるの?」

希「勘違いしないで……もう戦いのための魔法は絶対研究しないしさせない」

472 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:48:50.36 ID:LOFwIIzh0.net
希「ウチが研究したいのは例えば病が治ったりするような魔法を編み出したいんや」

にこ「ふーん、いいんじゃない。それで絵里は?」

絵里「……マケロニアは二人の兵士長が急に消えて統制が取れてなかったわね」

希「そうやけど」

絵里「だから上手いことマケロニアの兵士長になれないかな?と思って」

にこ「……全力で阻止するわ」

絵里「ちょっと……なんでよ!?」

にこ「……前科があるからに決まってるじゃない」

絵里「あんなこともうしないわよ……ただ自分の思い描く世界を作るためにはやっぱり権力が必要なの」

希「絵里ちの作りたい世界って?」

473 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:49:16.07 ID:LOFwIIzh0.net
絵里「私の意のままになる世界!」

にこ「よし……全力で阻止するわ」

絵里「じょ……冗談よ!」

にこ「冗談に聞こえないのよ……ていうか冗談じゃないでしょ」

絵里「まあそうだけど……でも自分勝手って意味じゃないわ」

希「詳しく聞きたいやん」

絵里「他の誰かによって……自分の人生を滅茶苦茶にされる。そんな子供たちを作りたくないの」

絵里「別にクズがどうなっても構わないんだけど、強い意志を持つ子達が自分の道を進めないのは間違ってると思うの」

絵里「だから……良い奴が良い人生を送れる。そんな世界を作りたい」

にこ「あんた本当に絵里?」

474 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:49:56.80 ID:LOFwIIzh0.net
希「いやー絵里ちも丸くなったなー」

絵里「うるさいわね……。ただ私みたいなひねくれ物はもういらないのよ」

絵里「そうね……まずは世界から戦争を無くしたい」

絵里「ことりや海未と協力して……ロートマリアの王も私たちには頭が上がらないから」

絵里「この三国で協力すれば出来ると思うのよ」

希「ええと思うよ。ウチも協力する」

にこ「楽しみね……クズの作る平和な世界」

絵里「そうだ!もう一つやりたいことがあったんだわ!にこをぶっ飛ばす!」

にこ「あんた……改心したのかどうかわかんないわよ」





 そして数日後……
 にこ、希、絵里の三人はレムリア大陸目指して船を出した

475 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/06(日) 01:51:53.44 ID:LOFwIIzh0.net
次から大魔王戦になります
おやすみなさい

476 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:21:23.59 ID:4H6CtTR70.net
―ムー大陸―

兵士A「着きました……」

 穂乃果、ことり、海未の三人は遂にデスタムーアの本拠地
 ムー大陸に到着した

兵士A「我々はここであなたたちの帰りを待ちます。どうかお気をつけて」





 船を降りた三人は島の奥へと足を踏み入れていく

 そして三人の目の前に巨大な城が姿を現した……

穂乃果「うん……ここだね!」

ことり「いよいよ……だね」

海未「はい。行きましょう!」

477 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:22:22.22 ID:4H6CtTR70.net
 城内へと足を踏み入れた三人……
 その三人を城内で待ち受けていた者がいた

デスタムーア「フォッフォッフォッ。黙って遊ばせておけばいい気になりおって……」

デスタムーア「そろそろわしの方から潰しに行こうかと思っておったところじゃ」

デスタムーア「それをお前たちの方からのこのこやって来るとはどこまでもおめでたい奴らよ」

デスタムーア「最早名乗るまでもないだろう。わしが全世界の主となる存在デスタムーア様じゃ」

デスタムーア「さあ来い虫けらども。お前たちがどれほど非力で不完全な存在かを嫌というほど思い知らせてやろう」

デスタムーア「このデスタムーア様こそが生きとし生ける者共の王たる存在だということをなっ!」

穂乃果「穂乃果たちは虫けらなんかじゃない!絶対に私たちが勝つんだから!」

海未「そうです!私たちの力……見せてあげます!」

ことり「この世界を……絶対あなたの思い通りになんてさせません!」

478 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:24:10.52 ID:4H6CtTR70.net
デスタムーア「ふぉっふぉっふぉっ。ひと思いに潰してくれるわ」





 穂乃果、ことり、海未とデスタムーアの戦いが始まろうとしたほぼ同じ時
 真姫、凛、花陽。それににこ、希、絵里たちもそれぞれの戦いを始めようとしていた

―アトランティス大陸―

オルゴデミーラ「我が名はオルゴデミーラ。万物の王にして天地をた束ねる者」

オルゴデミーラ「その身に宿りし命を投げ打ってまで我に刃を向けるというのか……」

オルゴデミーラ「我は倒れぬ。我は死なぬ。我こそは万物の絶対的存在なり……」

オルゴデミーラ「我に従うこそ誇りなり。我に逆らう事過ちなり」

オルゴデミーラ「デク人形よ……その愚かなお前達に今一度考える時間を与えよう……」

オルゴデミーラ「それぞれの生ける場にて苦痛を受け入れつつ、人生を閉じるのもよい……」

オルゴデミーラ「今すぐこの場で死ぬもよい。さあ、選ぶがいい……」

479 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:24:36.36 ID:4H6CtTR70.net
凛「話が長い!うざいにゃ!」

真姫「同感。やっとあんたをこの手で殺せるわ!」

花陽「あなたを倒す!それが私たちの選択です!!」

オルゴデミーラ「そうか……我の言葉の意味……死をもって知るがいい!!」





―レムリア大陸―

ゾーマ「人間どもよ!なにゆえもがき生きるのか?お前たちに未来は無いというのに……」

ゾーマ「滅びこそが我が喜び。死にゆく者こそ美しい。さあ我が腕の中で息絶えるがよい!」

希「うわぁ……これやばいんとちゃう?」

にこ「まさかここまでやばい奴とは思ってなかったわ」

絵里「そんなの関係ないわ!私の敵は全部潰す!」

480 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:25:05.06 ID:4H6CtTR70.net
にこ「ったく……言われなくてもわかってんのよ」

希「ウチもやで……これで最後、思う存分暴れてあげる」

絵里「先手必勝よ!疾風突き!」

ゾーマ「ふむ……なかなかやるが所詮この程度」

絵里(嘘!?いくらスピード重視の疾風突きとはいえほぼノーダメージなんて!?)

ゾーマ「ふん!」

絵里(巨大な氷塊!?)

希(これはマヒャデドス!?)

希「絵里ち避けて!マヒャデドス!」

 希のマヒャデドスによりかろうじてゾーマの攻撃を相殺できた

481 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:26:20.32 ID:4H6CtTR70.net
絵里「助かったわ……希……」

にこ「あんた……ヒャド系も使えるようになってたの?」

希「限界を超えた時にね。にしてもゾーマ……やっぱり一筋縄じゃいかないみたいや……」





 九人がそれぞれの戦いに身を投じた頃……
 決して語られることのない戦いがもう一つ――幕を開けようとしていた

―ロートマリア帝国―

 ロートマリア帝国南西A3地区――ダーマ神殿
 そのダーマ神殿の地下……

ゲマ「長い時間をかけてしまいましたが……いよいよです」

ゲマ「ミルドラース様……あなたの復活の準備は全て整いました!」

482 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:27:22.02 ID:4H6CtTR70.net
ツバサ「なるほど……そういうことね」

ゲマ「あなたたちは!?……知っていますよ。オルゴデミーラに敗れた犬ですね」

ツバサ「痛いところ突いてくれるわね」

ゲマ「そういうこと……とはどういうことでしょう?」

英玲奈「フォズ神官から相談が来てな……大神官のオーラに禍々しさを感じると」

あんじゅ「それでバレないように尾行していたのよ。そしたら驚き」

ツバサ「こんな誰も知らないような地下室があるのだもの。そしていつの間にか大神官の姿はなく魔物が一匹」

ゲマ「ほっほっほっ。まったく気づきませんでした」

ツバサ「ミルドラースの復活なんて絶対させないわよ!」

ゲマ「言ったでしょ?もう準備は整ってる」

483 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:28:39.12 ID:4H6CtTR70.net
英玲奈「準備は整っていてもここでおまえを倒せばいいだけだろう」

ゲマ「それが違うんですよ。ここまで嗅ぎつけてきた敬意を称してミルドラース様復活の全貌を教えてあげましょう」

ゲマ「まず一つ目は場所……それはこのダーマでなければいけない。ここは人間にとってもそうですが魔物にとっても重要な場所なのです」

ゲマ「次に魂の生贄……ミルドラース様を復活させるためにはまず魂をこの世に呼び戻さなければいけない」

ゲマ「方法は一つ。ミルドラース様と同等な力を持つ者共を生贄としてこの地に眠らせること」

あんじゅ「!?……大戦争はこのために!?」

ゲマ「そうです。ミルドラース様と同等な力を持つ者など他の大魔王しかいない」

ゲマ「なので代わりに多くの魔物や人間を使って必要な分まで積み重ねました」

ゲマ「例の九人の娘達が多くの幹部クラスの魔物を葬ってくれた、おかげで容易くミルドラース様を復活させるための生贄が集まりました」

ゲマ「なので既に……ミルドラース様の魂はこの世に戻っています」

ゲマ「そして最後に肉体の生贄……ミルドラース様の魂を迎え入れ拠り所となる生贄が必要」

484 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:29:08.35 ID:4H6CtTR70.net
ゲマ「……そしてその役目は私」

英玲奈「!?……なら今すぐ始末させてもらう!」

ゲマ「無駄と言ったでしょう。実はミルドラース様の魂は既に私の中にある」

ゲマ「後は私が死ぬだけです」

あんじゅ「それじゃあ……」

ゲマ「ほっほっほっ。絶望しなさい!ではそろそろ復活といきましょう!」

ゲマ「まずこの『進化の秘法』を使いミルドラース様に相応しい肉体へと器を進化させる!」

ゲマ「そして後は自ら命を絶つだけ!」

ツバサ(まずい!?)

ゲマ「一足先に地獄で待っています……さらばです!」

485 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:29:57.51 ID:4H6CtTR70.net
 瞬間光が……黒く邪悪な光が空間を覆い尽くした
 光が晴れたとき……そこにはゲマの姿はなかった

 代わりにいたのは……
 一度経験した……耐えることのできない禍々しさを放つ魔物だった

ミルドラース「ゲマよ……よくやった」

ツバサ「嘘……」

ミルドラース「おまえの忠誠心に報いるため必ず私が全ての世界を牛耳ることを約束しよう」

ミルドラース「『進化の秘宝』の副作用でな……手加減は一切出来ん。楽に死ねることを幸福に思え!」





―レムリア大陸―

にこ「でも戦えるわ……確かに相手はとんでもなく強い」

486 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:30:35.05 ID:4H6CtTR70.net
にこ「証拠に希とゾーマのマヒャデドスは互角だった……三対一なら十分に勝機はある!」

ゾーマ「ふふふっ。面白い事を言うな」

にこ「……」

ゾーマ「おまえには互角に見えたのか?」

にこ「手加減してたとでも言いたいわけ?」

ゾーマ「いや……確かに本気だった。本気でヒャドを放った」

にこ「!?」

希「ヒャドって……そんな馬鹿な……」

絵里「そうよ……嘘に決まってるわ……」

にこ「もう少しましな嘘をつきなさい!」

487 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:31:08.73 ID:4H6CtTR70.net
ゾーマ「哀れだな……だがそれがいい!では見せてやろうヒャダルコ!」

にこ(ちょっと!?)

絵里(そんな……)

希「くっ……マヒャデドス!」

ゾーマ「甘いな」

 希のマヒャデドスはゾーマのヒャダルコを防ぐことは出来なかった

 だが幸いにもマヒャデドスのおかげでゾーマのヒャダルコも威力が多少落ち
 そのため三人は躱すことに成功できた

 しかし三人に絶望を与えるには十分すぎるほどであった

ゾーマ「これが実力……格の違いだ」

488 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/07(月) 00:32:15.82 ID:4H6CtTR70.net
ここまで
おやすみなさい

489 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sad4-PMkI):2015/12/07(月) 00:38:17.29 ID:kS9YMRLGa.net

まさかバーン様の「メラだ。」が蘇るとは…感無量ですわ

490 :名無しで叶える物語(新疆ウイグル自治区)@\(^o^)/ (フリッテル MMc0-Fibq):2015/12/07(月) 01:11:37.55 ID:fJ/5zKGOM.net

まさかの伏兵ミルドラース戦もあるとは
そしてお約束の今のはメラゾーマではない吹いたw

491 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW a3c3-jK0x):2015/12/07(月) 02:43:23.53 ID:ctbLMaCV0.net
今のはメラゾーマではない、メラだ

ゾーマ様の座ったまま片手でメラガイアーの威厳半端ないからね、これぐらい余裕だよね

492 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf1-iOm9):2015/12/07(月) 12:29:32.71 ID:FJWlQE60d.net
ゲマが有能

期待通りのゾーマの強さだけど
勝つビジョンが見えねえw

493 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa58-PMkI):2015/12/07(月) 21:35:53.03 ID:eDRIKgnpa.net
やはりデスタムーアの格下感は否めないな

494 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp70-PMkI):2015/12/07(月) 23:12:06.11 ID:3VEkXOOwp.net
デスタムーアが出るということはそういうことだ

495 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:54:34.56 ID:K9dgbvuG0.net
―ムー大陸―

デスタムーア「激しく燃え盛る炎!」

ことり「フバーハ!」

デスタムーア「ふむ……悪くない」

海未(ことりがいなければ既に瀕死のダメージをもらっていますね……)

海未(さすが大魔王……今までの敵とは比べ物にならない強さを持っています)

海未(ですが今の私たちなら……必ず勝てる!)

海未「穂乃果!ことり!そろそろ終わりにしましょう!」

穂乃果「わかった!」

ことり「うん!」

496 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:55:01.10 ID:K9dgbvuG0.net
デスタムーア「フォッフォッフォッ。今の言葉……洒落にならないぞ?」

海未「いえ……あなたの動きはもう全て見切りました!」

デスタムーア「ふむ……面白い娘たちだな」

海未(デスタムーア攻略の鍵……それは両側に侍る二つの玉)

海未(それぞれから激しく燃え盛る炎と凍てつく冷気が放たれてきますが他に警戒するべき攻撃はありません)

海未(つまりこの二つの玉さえ破壊できればデスタムーアは丸腰も同然!)

海未「さみだれ打ち!」

デスタムーア「んん?どこを狙っておる?……そうか、この玉に目をつけたか」

海未(よし……わずかですがヒビを入れることができました!後は……)

海未「穂乃果!お願いします!」

497 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:55:25.92 ID:K9dgbvuG0.net
穂乃果「オーケー!神速の剣技!」

 パリン……パリーン

海未(やりました!左右の玉を二つとも粉々に!)

デスタムーア「お前たち……玉を壊すことに固執しすぎて本質を見逃してないか?」

海未「どういうこと……!?」

 デスタムーアは穂乃果と海未が玉の破壊に気を取られている隙にことりを狙っていた

デスタムーア(ここまでの戦い方を察するにこの女はサポート専門……つまり攻撃手段を持たない!)

デスタムーア「まずはお前から死ぬがいい!」

穂乃果「ふふっ」ニヤッ

海未「任せましたよ」

498 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:55:50.70 ID:K9dgbvuG0.net
ことり「任せて!バギムーチョ!」

デスタムーア(なに!?まさか止めの一撃のため攻撃手段を持たぬ振りを……)

デスタムーア「ぐおおおおお!」

海未「敵がことりの強さに勘違いして無謀な攻撃を試みる……私たちの作戦通りです!」

穂乃果「わーい!とうとうデスタムーアを倒したよ!」

ことり「うん!早く戻ってお母さんたちに知らせてあげなくちゃ!」

海未「はい!皆祝福してくれるはずです!」





―アトランティス大陸―

凛「サイクロンアッパー!」

オルゴデミーラ「ふん!」

499 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:56:22.18 ID:K9dgbvuG0.net
 オルゴデミーラは凛の攻撃に対して自慢の尾で弾き返した

凛「くっ……」

真姫「メラガイアー!」

オルゴデミーラ「しゃくねつ!」

真姫(単発の攻撃は全部防がれるわね……)

真姫「凛!何でもいいから適当に突っ込みなさい!」

凛「了解にゃ!」

オルゴデミーラ(この女ほど素早いやつは見たことないな……鬱陶しい)

オルゴデミーラ「しゃくねつ!」

花陽「ピオリム!」

500 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:56:47.83 ID:K9dgbvuG0.net
凛「かよちんナイス!」

オルゴデミーラ(さらに素早く!?しゃくねつが躱されてしまった……)

オルゴデミーラ「ならばこのまま迎え打……!?」

真姫「花吹雪!幻惑攻撃よ!」

オルゴデミーラ「我にこのような子供だまいが効くとでも?」

真姫「思ってないわ……でも一瞬でも隙を作れればそれで十分」

凛「そういうこと!ライガークラッシュ!」

オルゴデミーラ(一瞬で間合いを詰められてる!?)

オルゴデミーラ「ぐっ……だが射程圏内だ!」

 オルゴデミーラは自身の体を勢いよく回転させ
 自身の尾で凛を叩きつけた

501 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:57:15.27 ID:K9dgbvuG0.net
凛「うあっ」

オルゴデミーラ「ふっ……!?」

 だが凛は攻撃を喰らいながらもオルゴデミーラの尾を離さなかった
 そしてそのまま凛はオルゴデミーラを地面へと叩きつけた

オルゴデミーラ「ぐふっ……」

真姫「悔やむ時間も与えないわ!

オルゴデミーラ(まずい……)

真姫「百花繚乱!」

オルゴデミーラ「ぐあああああ!」

花陽「やった……」

502 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:57:39.96 ID:K9dgbvuG0.net
凛「やったにゃー!」

真姫「これで……終わったのね。全部……」

花陽「そうだよ!勝ったんだよ私たち!」





―ムー大陸―

穂乃果「わーい!とうとうデスタムーアを倒したよ!」

ことり「うん!早く戻ってお母さんたちに知らせてあげなくちゃ!」

海未「はい!皆祝福してくれるはずです!」

 三人は大魔王討伐に大きな達成感を感じ勝利の声を上げていた
 しかしどこからともなくおぞましい声が聞こえる

デスタムーア「やはりじじいの姿では失礼だったようだな……」

503 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:58:04.04 ID:K9dgbvuG0.net
デスタムーア「ではこれならどうかな?」

 突如死んだと思われていたデスタムーアの体に変化が起きた
 思わぬ自体に三人は身を固くしてデスタムーアを見つめる……

デスタムーア「さあ……続きを始めようか」

海未(姿が変わった!?つまり先程までは全力じゃないと!?)

ことり(手の内を晒しちゃった……これで奇策はもう使えない……)

海未「先ほどの姿で既にこれが大魔王の実力か……と思ったのですよ」

海未「まったく……嫌になります」

穂乃果「でも私たちもまだ力は余ってる。やっぱり全部出し切る必要があるね」






―アトランティス大陸―

凛「やったにゃー!」

504 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:58:42.19 ID:K9dgbvuG0.net
真姫「これで……終わったのね。全部……」

花陽「そうだよ!勝ったんだよ私たち!」

オルゴデミーラ「オーッホホホ!それで私を倒したつもり?」

花陽「えっ!?」

凛「どういうこと!?」

 突如死骸と思われていたオルゴデミーラの体から新たなオルゴデミーラが現れた

オルゴデミーラ「お馬鹿さんにもほどがあるわね。私の美しさは不滅なのよ」

真姫(口調が……変わってる?)

オルゴデミーラ「さあ小娘たち、いらっしゃい。美とは何かを教えてあげるわよ」

凛(オカマにゃ……)

505 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 00:59:03.91 ID:K9dgbvuG0.net
真姫「くっ……まだ終わりじゃないってことね」

花陽「MPにはまだまだ余裕がある……イオグランデ!」

オルゴデミーラ「オーッホホホ!イオグランデ!」

花陽(打ち消された!?)

凛(この爆発に身を隠して……)

凛「必中拳!」

オルゴデミーラ「さっきの仕返しよ、正拳突き!」

凛「んにゃあ!?」

花陽(凛ちゃんが吹き飛ばされた!?)

真姫「見た目はオカマなのになんてパワーなの!?」

506 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 01:01:12.24 ID:K9dgbvuG0.net
オルゴデミーラ「オーッホホホ!今度こそ殺してあげるわ!」

真姫(明らかにさっきと別人……どういうこと?)





―レムリア大陸―

にこ「……ツバサ達が諦めるのもわかるわね」

希「確かに……普通に考えて敵いっこないやん」

絵里「まさか二人共……諦めたりしてないわよね?」

にこ「まさか……諦めるくらいならこんなとこに来たりしないわ」

絵里「希は?」

希「ウチも絶対諦めたりしない……でも戦況はかなり厳しい……」

にこ「何でもいい……何でもいいから考え続けるのよ」

507 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 01:02:03.55 ID:K9dgbvuG0.net
にこ「あいつを攻略すための何かを!」

絵里(最初に私が疾風突きをした時……あの時はダメージが全然入らなかったことに気を取られてしまったけど……)

絵里(今思うとなんだろう?何か違和感が……)

ゾーマ「まだ諦めぬか……強い精神を持つと言うべきか、それとも生き汚いと言うべきか」

にこ「生き汚いで結構よ」

ゾーマ「そうか……ならばしっかりと殺してやらないとな。ヒャダルコ」

希「マヒャデドス!」

にこ(希だけじゃ足りない……)

にこ「ゴッドジャグリング!」

絵里「さみだれ突き!」

508 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 01:02:33.77 ID:K9dgbvuG0.net
ゾーマ「……ほお。三人力を合わせることで我がヒャダルコを打ち破ったか」

絵里(でも……ダメだ。打ち消すので精一杯……)

にこ(おそらく奴の攻撃はまだ二段階上があるはず……マヒャドとマヒャデドス)

希(今ので分かってしもうた……ゾーマのマヒャドは止められない……)

にこ「なら攻撃させる隙を与えない!ナイトメアファング!」

ゾーマ「うっ……少し効いたか」

にこ(少し!?絵里と違ってにこの究極技の一つよ!?)

にこ「くそっ……!?」

にこ(何かしら……この違和感?)

絵里「にこ……気づいた?」

509 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 01:03:00.40 ID:K9dgbvuG0.net
にこ「わかんないけど……なんとなく」

絵里「多分……攻略の糸口はそこにあると思う!」

希「どうしたん?」

にこ「あいつの周りに漂ってる……ドス黒いオーラ……」

にこ「仮に闇の衣としておきましょう……あの闇の衣に何か違和感を感じるのよ」

絵里「でもそれが何かわからない……だから……」

希「危険を承知でゾーマに接近する必要がある……ってことやな」

絵里「ええ……」

希「わかった!ウチもそれにかけてみる。二人が接近出来るように全力でサポートする」

絵里「お願いね……あいつに攻撃の回数をなるべく与えないように……いくわよ!」

510 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7c15-UJl5):2015/12/09(水) 01:04:55.06 ID:K9dgbvuG0.net
明日も更新予定です
おやすみなさい

511 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ (ワッチョイW 5c16-PMkI):2015/12/09(水) 01:20:54.20 ID:u4mUqUQ+0.net
魔王といえば変身

512 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ a3c3-4KB4):2015/12/09(水) 01:26:25.94 ID:mN/lOCzo0.net
光の玉なしでどうやって闇の衣を剥がすのか期待

513 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+f4-bmVX):2015/12/09(水) 14:34:49.92 ID:Yu7bpTz8+.net
倒したと思ったところで変身とか
精神的にキツイナ……

514 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdc0-iOm9):2015/12/09(水) 17:44:01.57 ID:bjYExLkSd.net

ちゃんとオルゴデミーラがオカマしてて安心した

515 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ a3c3-4KB4):2015/12/09(水) 20:04:09.77 ID:mN/lOCzo0.net
ルビス、マスドラ、神さまといった人間サイドの味方は
誰ひとりいないのに歴代魔王は全員跋扈してるって
この世界よく考えなくても絶望的に詰んでるよな

516 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/10(木) 00:51:06.46 ID:e6HPPoP50.net
―ムー大陸―

穂乃果「神速の剣技!」

デスタムーア「吹き飛ばしてやる!」

 デスタムーアは肩から突進してきた

穂乃果「うわあああ!」

ことり「ベホマ!」

デスタムーア(やはり先にサポート役から消したいが……他の二人の後ろにいて狙えないな……)

穂乃果「くそっ……なんてパワー」

海未(確かに先ほどの姿と比べると明らかに強い……特に力の強さが尋常じゃありません)

海未(しかしなんでしょうか……この違和感は?)

海未(全力じゃない……ってことはないですが戦い方が先ほどよりもぎこちなく感じます……)

517 :名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (JP 0H9f-LriL):2015/12/10(木) 00:51:45.10 ID:e6HPPoP5H.net
海未(この姿で戦うのが久しいから?いや……数ヶ月前にミルドラースと戦っているはず)

海未(大魔王同士の戦いで手を抜いていたとは考えられません。ではこの違和感は……)

デスタムーア(ならば時間はかかるが手前の二人から殺していくか)

 デスタムーアは再び肩から突進してきた

穂乃果「海未ちゃん!?」

海未(じっくり考えてる暇はもらえませんか……)

海未「シャイニングボウ!」

デスタムーア「ぐはっ……だが……」

海未(私の一撃を喰らっても突進を続けるのですか!?)

海未「うっ……うあああ!」

518 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/10(木) 00:52:06.83 ID:e6HPPoP50.net
ことり「ベホマ!」

ことり(すごいパワー……でもこのパワーにさえ気をつければ……)

穂乃果(必ず倒せる!)

海未(……本当にこれが全てでしたら……ですけど……)

ことり「穂乃果ちゃん!海未ちゃん!今度はこっちから仕掛けよう!」

穂乃果「うん!」

海未「……はい!」

ことり「バギムーチョ!」

ことり(自分に何か得意なものがあるとどうしてもそれで勝負したくなるはず)

ことり(きっと力ずくで抜け出そうとするはず……そこを一斉に叩く!)

519 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/10(木) 00:52:38.43 ID:e6HPPoP50.net
デスタムーア「ぐあああ!……これしきの攻撃……うおおおおお!」

ことり(力ずくで突破された……よし!)

ことり「今だ!バイシオン!」

海未「!?……そういうことですねことり。行きますよ穂乃果!」

穂乃果「うん!ギガブレイク!」

デスタムーア(まずい……バギムーチョを力づくで破ることに集中しすぎた!?)

デスタムーア「ぐはあああ!……くそっ反撃だ!」

海未「あなたのターンはありません!ダークネスショット!」

デスタムーア「ぐっ……あああああ!」

ことり「やった……今度こそ……」

穂乃果「今度こそ勝ったー!」

520 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/10(木) 00:53:02.71 ID:e6HPPoP50.net
海未「ええ。勝ちましたよ私たち!」

海未(倒せた!あの違和感は私の考えすぎということでしょうか……)

海未(どちらにしても良かったです。これでジートパングに帰れます)





―アトランティス大陸―

凛(くっそお!あんなオカマに吹き飛ばされるなんて!)

凛「かよちん!真姫ちゃん!凛に少し時間をちょうだい!」

 凛はオルゴデミーラの前に立ちはだかった

凛「もう一回にゃ!」

花陽(凛ちゃん……大丈夫だよ。頑張って!)

真姫(打撃戦に自信を持ってる分吹き飛ばされたのが許せなかったのね)

521 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/10(木) 00:53:32.67 ID:e6HPPoP50.net
真姫(でもどういうことかしら?このオカマが真の姿でさっきのが手加減の姿ってのはわかったわ)

真姫(でも姿が変わったからって口調も変わるものかしら?)

オルゴデミーラ「オーッホホホ!いいわよ……正拳突き!」

凛「ゴッドスマッシュ!!」

オルゴデミーラ「くっ……きゃあああ!」

凛「凛の勝ち!一気に行くにゃ!」

花陽「うん!イオグランデ!」

真姫「アゲハ乱舞!」

オルゴデミーラ(まずいわ!まだ体勢が整ってないのに……)

オルゴデミーラ「ぎゃあああ!」

522 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/10(木) 00:54:00.16 ID:e6HPPoP50.net
凛「これで終わりにゃ!ゴッドスマッシュ!!」

オルゴデミーラ「きゃ……ぎゃあああああ!」

真姫(力はすごかったけど強さはさっきとあまり変わらなかったわね。本当に本気だったのかしら?)

真姫(それに明らかに別人みたいだったけど……倒せたみたいだしもうどうでもいいわね)





―レムリア大陸―

希「はあ……はあ……二人共……なんかわかった?」

絵里「ごめんなさい……私はまだ……」

にこ「私も確実なものは何も……ただ……」

絵里「ただ?」

にこ「あの衣にたくさんの気配を感じた気がしたの……」

523 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/10(木) 00:54:27.23 ID:e6HPPoP50.net
希「たくさんって……膨大な力なんやから」

にこ「そういうのじゃなくて……たくさんっていうか複数って感じ」

絵里(どういうこと?複数ってまさかあの衣が何層にも重なってるってこと?)

絵里「確かめる必要があるわね……疾風突き!」

ゾーマ「嘆かわしい攻撃だ……」

絵里(相変わらずダメージはほとんどなし……でも……)

絵里「にこの言うとおりね……意識してみると確かに複数の気配みたいなのを感じたわ」

にこ「でもこれが何に役に立つのかって話よ。最悪攻略にまったく関係ないかも知れない」

絵里「そうね……でも今はこれしか鍵がない。私たちに残されてる力もいずれ限界が来る。早く謎を解かなきゃ……」

絵里「でないと関係ないことを知った時、もう戦えなくなってるかもしれないんだから……」

524 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/10(木) 00:55:50.59 ID:e6HPPoP50.net
少しですがここまで
また明日

525 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp9f-wt3H):2015/12/10(木) 05:55:59.67 ID:3dnt45dVp.net
乙です。
毎日読める幸せと読んでてドラクエ6のwikiみたら昨日で発売20周年。
このSSなければスルーしてたので重ねて感謝です。

526 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+23-vEgV):2015/12/10(木) 10:14:30.94 ID:OrSWlrm6+.net
>>525
俺もお前のおかげで時の流れの残酷さを感じた

527 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sd20-BJJL):2015/12/10(木) 17:02:17.76 ID:G0Q60So/d.net
闇の衣が興味深い

528 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp9f-CUYL):2015/12/10(木) 19:11:58.14 ID:BTbnX7rAp.net
きたい

529 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sd20-BJJL):2015/12/11(金) 09:13:25.43 ID:v8EL6mZqd.net
また寝落ちかな?
保守

530 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp9f-CUYL):2015/12/11(金) 09:50:04.01 ID:DkFmc36Op.net
すやすやかい

531 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:06:50.71 ID:8Kz4hdbH0.net
―ムー大陸―

ことり「やった……今度こそ……」

穂乃果「今度こそ勝ったー!」

海未「ええ。勝ちましたよ私たち!」

海未(倒せた!あの違和感は私の考えすぎということでしょうか……)

海未(どちらにしても良かったです。これでジートパングに帰れます)

海未「……!?何ですか!?」

 突如三人の目の前の空間が裂けた
 そして中から……再びデスタムーアが姿を現した

デスタムーア「わっはっはっはっ!愚か者め!お遊びはここまでとしよう!」

デスタムーア「どれ……お前たちの体を引き裂きその腸を喰らい尽くしてやろうぞ!」

532 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:07:22.07 ID:8Kz4hdbH0.net
海未(違和感の正体……こういうことだったのですか!?)

海未(先程までの姿は本気の姿ではなく、これが奴の真の姿……)

海未(そしてぎこちなさの理由……それはデスタムーアの真の姿が本体と右手、左手に別れていること……)

海未(つまり最初の老人の姿の時は、左右の玉がそれぞれ左右の手の代わりをしていて、本気時と同じように戦うことができていた)

海未(逆に身一つで戦う先ほどの姿は本気時と違って違和感があった……)

穂乃果「これ……いつになったら倒せるの?」

ことり「MPもどんどん無くなっていっちゃう……」

海未「私の読みが当たっていればこれが最後のはずです……」

穂乃果「信じるよ……海未ちゃん!」

海未「ですがおそらく……先ほどとは比べ物にならない強さだと思われます」

533 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:07:47.87 ID:8Kz4hdbH0.net
ことり「でもそれって……これが本当に最後ってことだよね」

穂乃果「いくよ!今度こそ本当に最後の戦いだよ!」





―アトランティス大陸―

真姫(力はすごかったけど強さはさっきとあまり変わらなかったわね。本当に本気だったのかしら?)

真姫(それに明らかに別人みたいだったけど……倒せたみたいだしもうどうでもいいわね)

凛「今度こそ終わったにゃー」

花陽「流石にもう……動かないよね?」

 しかし花陽の願望は虚しくも叶わなかった……

オルゴデミーラ「俺は魔族の王にして絶対無比の存在なりき……。万物の長たるは俺様以外にはなし」

オルゴデミーラ「グハハハハッ!デク人形共よ……まだそれがわからぬのか?」

534 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:08:29.93 ID:8Kz4hdbH0.net
真姫(また死体が!?動き出した……)

オルゴデミーラ「お前たちがいくら俺様に楯突こうと勝利の二文字は永遠に訪れない」

オルゴデミーラ「愚かなる者よ。お前らには俺様を崇める他生きる道はないのだ」

オルゴデミーラ「これで終わりにしよう。俺の名をお前らの骸に永遠に刻みこんでやる!!」

真姫(口調がまた変わった!?)

真姫(それにこの姿……初めとさっきの姿を足した感じ……まさか!?)

真姫「凛!花陽!気をつけて!恐らくさっきの倍は強いはずよ!」

オルゴデミーラ「察しがいいな……その通りだ」

花陽「さっきの倍!?」

凛「そんにゃ!?」

真姫「私の推測だけど最初はムカデみたいな姿で次はオカマ……そして今は足した感じになってるでしょ?」

535 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:09:02.05 ID:8Kz4hdbH0.net
花陽「うん……」

真姫「それに合わせて口調も毎回変わってる。多分前の二つの姿は今の姿を二分したもの」

真姫「だから強さは半分……そして姿を二分した影響で口調も変わってたんだと思う」

オルゴデミーラ「賢いな……正解だ。そしてその頭があればわかるだろ?この先の結末が?」

凛「真姫ちゃんじゃなくてもわかるよ!本気のおまえもぶっ飛ばして終わりにゃ!」

真姫「同感ね」

花陽「これで終わりです!」





―ロートマリア帝国―

ミルドラース「人間にしてはやるようだが……私が本気を出せば呆気ないものだったな」

ミルドラース「もう歯向かう意思すら残ってないだろう?」

536 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:09:40.88 ID:8Kz4hdbH0.net
ツバサ(何のために戦場に戻ってきたの……また惨めな思いをするため?違うでしょ!)

ツバサ(お願いだから……お願いだから拳を握りなさいよ!!)

ミルドラース「致し方ない……それが大魔王という存在なのだ」

ミルドラース「もうすぐ楽にしてやる……メラガイアー!」

ツバサ(動いて……動いてよ私の足!躱さないとやられちゃう!)

ツバサ「うあああああ!」

あんじゅ「ツ……バサ……」

英玲奈「くっ……そぉ……」

ミルドラース「お前たちもだ……イオグランデ!」

あんじゅ「きゃあああああ!」

英玲奈「うおおおおお!」

537 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:10:20.30 ID:8Kz4hdbH0.net
ツバサ「」

ツバサ(なんで……なんで戦えないの。もう……無理……)





―レムリア大陸―

絵里(くそっ……闇の衣の攻略法が全くわからない……)

ゾーマ「煩わしい……もう十分だろう?そろそろ殺してやろう」

絵里(あと少し……あと少しで分かる気がするのに!)

ゾーマ「これが絶望的な格の差だ。マヒャド!」

 ゾーマのマヒャド……
 防ぐ術を持たない三人は多大なダメージを受けてしまう

希(あと一発……喰らったら終わりかもしれへん……)

538 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:10:48.16 ID:8Kz4hdbH0.net
にこ(くっ……このまま何も出来ずに負けるの……)

絵里(そんなの……)

絵里「納得できるわけないでしょ!疾風突き!」

ゾーマ「相変わらず鬱陶しい……」

絵里「!?」

絵里(この感じ……まさか!?)

絵里(ひょっとしたら……疑問を確信に変えるためにもあと一発……)

絵里「疾風突き!」

ゾーマ「効かぬ攻撃を何度も……理解できん。もう死ね!マヒャド!」

 二発目のゾーマのマヒャド……
 三人は一命こそ取り留めたものの致命的なダメージを負ってしまう

539 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:11:14.94 ID:8Kz4hdbH0.net
希「うっ……うぅ……」

にこ「くぅっ……」

絵里「はあ……はあ……」





―アトランティス大陸―

オルゴデミーラ「うおおおおおおおおおお!!!」

 オルゴデミーラの悍ましい雄叫びが三人の体を支配する

真姫(たかが雄叫びで……この威力……)

花陽(体の内側から破壊されてるみたい……)

オルゴデミーラ「おまえたちの番はない……しゃくねつ!」

 オルゴデミーラのしゃくねつが三人の身を焦がす

540 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:12:01.60 ID:8Kz4hdbH0.net
凛(やっ……ばい……)

 そのままオルゴデミーラは自信の身を捻り尾で三人を叩きつけた
 さらに……

オルゴデミーラ「イオグランデ!」

 無慈悲な攻撃が三人を襲う

凛「にゃあああああ!!

真姫「きゃあああああ!!」

花陽「いやあああああ!!」

オルゴデミーラ「俺様の勝利だ!!さあ!!息絶えるが良い!!」

凛「……うぅ」

541 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:13:11.43 ID:8Kz4hdbH0.net
真姫「……あっ……ぐぅ」

花陽「うっ……」





―ムー大陸―

穂乃果「ことりちゃん!海未ちゃん!」

 デスタムーアの左腕にことり……
 右腕に海未が掴まれていた

ことり「うぅ……」

海未「くっ……」

デスタムーア「メラガイアー!」

ことり「やあああ!」

海未「うあああ!」

542 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:13:43.47 ID:8Kz4hdbH0.net
 デスタムーアは両腕からそれぞれメラガイアーを放つ
 ことりと海未はゼロ距離からの攻撃を為す術なく受けてしまう

穂乃果「あぁ……ことりちゃん……海未ちゃん……」

 デスタムーアはそのまま両腕を高く上げると二人を地面へと投げつけた

ことり「やあああああ!!」

海未「うあああああ!!」

 勢いよく地面に叩きつけられた二人は激しく悶絶する……

穂乃果「くっそおお!!ギガブレ……えっ!?」

 反撃に出ようと剣を振ろうとした穂乃果
 しかし死角からデスタムーアの右拳に襲われた

543 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:14:23.68 ID:8Kz4hdbH0.net
穂乃果「くっ……」

 倒れ込んだ穂乃果をデスタムーアは左腕で摘みとる
 穂乃果は足から掴まれ頭が地面を向く形で捕まった

穂乃果(身動きが……)

 デスタムーアは左腕でぶら下げた穂乃果を右腕で殴りつけた

穂乃果「うっ……」

デスタムーア「本気を出せばこのざまだ……さて、まだ動けるか?」

ことり「……あぅ」

海未「くっ……ぐっ……」

穂乃果「あっ……」

544 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/12(土) 01:15:45.85 ID:8Kz4hdbH0.net
昨日は書いてる途中に寝てしまいました……

545 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8cc3-9JcW):2015/12/12(土) 01:31:49.55 ID:mquBYETo0.net
おつおつ
デスタムーアの真の恐ろしさは両手とも全力で倒した次のターンには
ザオラル、ザオリクしてくるところなんだよな…
ダークドレアムのせいで格下のイメージ強いけど間違いなく最強レベルの大魔王だわ

546 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (プレステP Sd20-BJJL):2015/12/12(土) 14:06:42.45 ID:WPFh5vOsd1212.net
デスタムーアの攻撃方法がえげつない

547 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:04:45.26 ID:j3k+eswT0.net
―ロートマリア帝国―

あんじゅ「」

英玲奈「」

ツバサ(だめ……こんな化物に勝てるわけがない……)

 ツバサの膝は地面についてしまった……

ツバサ(何もかもが間違いだった……オルゴデミーラに敗れた時に全てを諦めるべきだった)

ツバサ(どうせ死ぬのに……もう一度恐怖を味わう必要なんてどこにもなかった……)

ミルドラース「やっと心から理解できたか……矮小な人間が軽はずみな気持ちで挑んでいい相手ではないのだ」

ミルドラース「少しでも私に楯突こうとしたこと……万死に値する。今すぐ殺してやろう」

ツバサ(ああ……これで恐怖から解放される……)

548 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:06:32.90 ID:j3k+eswT0.net
ミルドラース「……なんだ?まだやるのか?」

あんじゅ「当たり……前じゃない……」ブルブル

英玲奈「我々はまだ……負けてない……」ブルブル

ツバサ「あんじゅ……英玲奈……」

ミルドラース「本当か?恐怖で体が震えてるぞ?」

あんじゅ「うるさいわね!だからなんだって言うのよ!?」ポロポロ

英玲奈「もう嫌なんだ!二度と……たとえ死んでも折れたくない!」ポロポロ

ツバサ(二人共……)

ミルドラース「滑稽な……恐怖のあまり号泣とはあまりにも無様!」

英玲奈「ツバサ!いつまでそこで座り込んでるつもりだ!」ポロポロ

あんじゅ「このままじゃあんた……死んでも負け犬よ!」ポロポロ

549 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:06:56.94 ID:j3k+eswT0.net
ツバサ(なんで……なんで二人はまだ立ち上がるの?)

ツバサ(見ればわかる……あなたたちも恐怖に包まれ絶望している)

ツバサ(希望なんてない……それなのに……)

ツバサ(……それなのに……私は……)

ミルドラース「そのまま死ぬがいい……イオグラ……!?」

あんじゅ「えっ……」

英玲奈「ツバサ……」

 三人に止めを刺そうとしたミルドラース
 しかし止めを刺されることはなく、逆にミルドラースの体が吹き飛ばされた

ミルドラース(どういうことだ……あいつの目は死んでいた)

550 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:08:30.51 ID:j3k+eswT0.net
ミルドラース(それが今は……この感じ。力強さが増して来ている)

ツバサ(今更だけど私のメンタルって豆腐レベルね……)

ツバサ(相手が手の届かない存在だからってなんなのよ……負け覚悟でも最後まで戦わないとね)

ツバサ(二人と穂乃果さんたちのおかげでようやく私も向き合えそうだわ……)

ツバサ「ありがとう……二人のおかげでなんか吹っ切れたわ」

英玲奈「ツバサ……」

ツバサ「私についてきなさい……あいつをぶっ飛ばすわよ!」

英玲奈「いい加減にしろ……」

あんじゅ「言ったでしょ?あなたの後ろは歩かない。歩むならあなたの隣よ!」

ミルドラース(残りの二匹の雰囲気も変わった……まさかこいつらも限界を……)

551 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:08:55.94 ID:j3k+eswT0.net
ツバサ「そうね……一緒にぶっ飛ばすわよ!」





―レムリア大陸―

希「うっ……うぅ……」

にこ「くぅっ……」

絵里「はあ……はあ……」

ゾーマ「これで最後だ……冥土の土産にマヒャデドスで送ってやろう」

絵里(まだよ……まだ勝機はあるはず……考えるのよ……)

絵里(にこのおかげであいつの闇の衣に複数の気配を感じた……)

絵里(そして気配に意識を向けると……あいつの闇の衣に触れた時懐かしさを感じた……)

絵里(あの感じ……バラモスブロスだった!それにキングヒドラも感じた!)

552 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:09:26.59 ID:j3k+eswT0.net
絵里(そういえば奴らが言ってた……ゾーマは『再生』の力があると……)

絵里(それはひょっとして死を自在に操れるってことなんじゃ……)

絵里(つまり生き返らせることもできれば、自身に取り込むこともできる)

絵里(じゃああの衣が……ゾーマは死者の力を自らの力として衣に纏ってるんじゃ!?)

絵里(このままじゃ何も出来ずに死ぬだけ……ならイチかバチか試してやる!)

絵里「希!ゾーマにギガジャティスを!」

希「絵里ち……?」

希(どういうことや……ひょっとしてゾーマの闇の衣はゾーマ本来の力に肉付けされたものってこと?)

希(ならやる価値はある!絵里ちナイスや!)

希「ギガジャティス!!」

553 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:10:00.69 ID:j3k+eswT0.net
ゾーマ(初めて聞く呪文だが一体……!?)

希「……成功やん!」

ゾーマ(どういうことだ!?我が闇の衣が!?)

にこ(動揺してる!?今がチャンス!)

にこ「ゴッドジャグリング!」

ゾーマ「ぐおおおおお!」

絵里(いける!これならいける!!)

絵里「ジゴスパーク!」

ゾーマ「ぐあああああ!」

希「今のうちに態勢を……ベホマラー!」

希(まだ足りん……もう一回ベホマラーを……)

554 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:11:52.42 ID:j3k+eswT0.net
ゾーマ「マヒャデドス!」

希「!?マヒャデドス!」

 両者のマヒャデドスが激しくぶつかり合う

にこ「希のマヒャデドスが押されてる……」

絵里「でも……」

希「確かに威力は少し負けてる……でもほぼ互角。ウチ一人で抑えれるレベルになってる!」

ゾーマ「おのれ……」

絵里「ここからが本当の勝負よ!!」





―アトランティス大陸―

オルゴデミーラ「俺様の勝利だ!!さあ!!息絶えるが良い!!」

555 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:12:26.91 ID:j3k+eswT0.net
凛「……うぅ」

真姫「……あっ……ぐぅ」

花陽「うっ……」

オルゴデミーラ「うむ……まだ息があるか。ならば止めを刺してやらねば……」

花陽(……こんなところで終われない!)

花陽「ベホマラー!!」

真姫(助かったわ花陽!)

真姫「ハッスルダンス!」

凛(緊張感のないダンスにゃ……)

オルゴデミーラ「まだ俺様に抗うか?力の差は歴然のはずだが?」

556 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:12:49.95 ID:j3k+eswT0.net
真姫「悔しいけど……確かにあんたの方が強い。でも勝敗は強さだけで決まらない!」

真姫「人間の意地……見せてあげるわ!!メラガイアー!」

花陽「そうゆうことです!イオグランデ!」

オルゴデミーラ(二つの呪文が交わって……流石にこれは相殺しきれん……)

 オルゴデミーラは瞬時に後方へと避けた

真姫(速い……でも凛の方がギリギリ速いわ!それに避けたってことは……)

真姫「一人じゃ勝てなくても……二人、三人の攻撃ならあんたも無事じゃないってことよね?」

オルゴデミーラ「小癪な……」





―ムー大陸―

デスタムーア「本気を出せばこのざまだ……さて、まだ動けるか?」

557 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:13:48.81 ID:j3k+eswT0.net
ことり「……あぅ」

海未「くっ……ぐっ……」

穂乃果「あっ……」

デスタムーア「呻き声をあげるのに精一杯か……」

ことり(まだ……こういう時のために私がいるんだ。お願い……動いて……)

ことり「うぅ……ベホマズン」

デスタムーア(ベホマズンだと……この娘……)

海未「ことりのおかげでもう少し戦えますが……以前絶望的な状況に変わりありませんね」

穂乃果「でも絶望的状況ってただそれだけだよ」

海未「それもそうですね。まずはあの両腕をどうにかしなければ……」

ことり「だよね。あれは厄介過ぎる……」

558 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:15:13.07 ID:j3k+eswT0.net
穂乃果「三人で同時に……まずは右手を叩こう!」

デスタムーア(右手から叩くか……さらなる絶望を見せてやろう!)

 デスタムーアは不意に右手を三人の目の前に差し出した

海未(これはどういうことですか……!?)

ことり(何か狙いが……でもこんなチャンスない!)

穂乃果「ビッグバン!」

ことり「バギムーチョ!」

海未「ジバルンバ!」

 三人の渾身の攻撃により右手は一切の動作を許さなくなった

海未(こんなにもあっさりと?ですが後は左手!)

559 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:15:59.57 ID:j3k+eswT0.net
デスタムーア「わっはっはっはっ!我が右腕をよく葬った!」

デスタムーア「褒美として面白いものを見せてやろう!」

 突如デスタムーアの左手が輝き始めた

ことり(この感じ……呪文!?両手は打撃攻撃以外もできるの!?)

 左手の輝きが収まった……
 その瞬間……右手が再び動き始めた

穂乃果「これって……」

ことり(蘇生魔法……本体じゃなくて左手が?)

デスタムーア「わっはっはっはっ!ザオリクだ!」

海未(これではいくら倒してもキリが……)

ことり「いや……チャンスだよ!」

560 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:16:28.84 ID:j3k+eswT0.net
海未「ことり?」

ことり「私も使えるからわかる。ザオリクなんて超高等魔法……何回も使えない」

デスタムーア「わっはっはっはっ!確かにそうだ。だが安心しろ……もう使う気はない」

デスタムーア「お前たちに絶望を見せるためだけに使ったのだ。もう右手一本くれてやらん」

ことり「余裕振っていられるのも今のうちだよ?」

デスタムーア「なんだと?」

ことり「私たち三人で同時に攻撃を行えば一撃で動かなくなる。これがあなたの怠慢でわかったこと」

ことり「言ってる意味わかるよね?多分左手も右手と耐久力は変わらないんじゃないかな?」

ことり「つまり左手も一撃で倒せる。そしたら後は本体だけ……」

ことり「私の予想だと本体もそんなに耐久力はないと思うんだけど……どうかな?」

561 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:16:51.81 ID:j3k+eswT0.net
デスタムーア(こいつ……)

ことり「沈黙は肯定だね」

デスタムーア「確かに本体の耐久力だけなら先ほどの姿に劣っている……だがそれがどうした?」

デスタムーア「両手も合わせれば結局はさっきとは比べ物にならない力だ!」

デスタムーア「各個撃破しやすいと思ってるのかもしれないが逆だ」

デスタムーア「こちらの攻撃手段が多様になった。そしてそれはお前たちの捌ききれないほどにな」

デスタムーア「それは先程までの攻防で身に染みているはずだ」

海未「確かにそうです……だから次からはあなたの攻撃を全て凌ぐつもりはありません」

穂乃果「ことりちゃん回復力があればおまえの攻撃なんていくら喰らっても大丈夫だもん!」

デスタムーア「おのれ……」

562 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 02:20:28.17 ID:j3k+eswT0.net
おやすみなさい

563 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイW 8cc3-3czy):2015/12/13(日) 08:47:07.28 ID:oNSwkuOA0.net
ヘルミラージュにすら効かなかったギガジャティス程度で闇の衣が剥ぎ取られて呪文がヒャダルコ以下に弱体化されるのかよ………

564 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sd20-BJJL):2015/12/13(日) 11:12:11.17 ID:tX75o7Pqd.net
>>563
ヒャダルコ以下に弱体化したんじゃなくて
異常な強さのマヒャデドスが通常の威力に戻っただけだろ

565 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa87-3czy):2015/12/13(日) 14:18:06.33 ID:a5omJy2Ua.net
つまりバーン様のカイザーフェニックスが最強ということですねわかります

566 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:08:14.06 ID:j3k+eswT0.net
―レムリア大陸―

ゾーマ「マヒャデドス!」

希「マヒャデドス!」

ゾーマ(完璧に対応されているな……なら……)

ゾーマ「サイコキャノン!」

絵里「ジゴスパーク!」

ゾーマ(我がサイコキャノンも防ぐか……)

ゾーマ「白く輝く息!」

希「ギラグレイド!」

ゾーマ(これも……そして隙を突いて……)

567 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:08:43.73 ID:j3k+eswT0.net
にこ「ゴッドジャグリング!」

ゾーマ「ぐふっ」

ゾーマ(見事……だからこそ全力で叩き潰してやる!)

 にこ、希、絵里の三人とゾーマの戦いは互いに己の全力をぶつけ合いながらの技の応酬が繰り広げられていた





―アトランティス大陸―

真姫「メラガイアー!」

花陽「イオグランデ!」

オルゴデミーラ(くっ……避けるしか!)

凛「喰らえ!」

オルゴデミーラ(避ける場所を読まれてる!?)

568 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:09:13.05 ID:j3k+eswT0.net
凛「ライガークラッシュ!」

オルゴデミーラ「ぐふっ」

真姫(いける!凛の速さがあればあいつを追い詰められる!)

オルゴデミーラ(デク人形にここまでやられるとは……いや……)

オルゴデミーラ「なるほど……お前たちはただのデク人形ではない」

真姫「?」

オルゴデミーラ「俺が全力で殺さなければいけない敵というわけだ」

オルゴデミーラ「予め言っておく……俺はあと一回姿を変える」

花陽(まだあるの!?)

オルゴデミーラ「だがその姿は朽ち果てた俺の姿」

569 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:09:47.60 ID:j3k+eswT0.net
オルゴデミーラ「敵に破れ死んだ俺が悪あがきするための姿と思ってくれればいい」

オルゴデミーラ「戦闘力は今より落ちるが死体なので体を消滅させるほどのダメージを与えないと意味がない」

真姫「なんでそんなこと教えてるの?」

オルゴデミーラ「覚悟を決めたからだ……お前たちを全身全霊をもって殺すとな!」

オルゴデミーラ「つまりだ……事実上これが最後。思う存分殺し合おう!」





―ムー大陸―

穂乃果「神速の剣技!」

海未「シャイニングボウ!」

デスタムーア(こいつら……わしの攻撃もお構いなしに捨て身で……)

デスタムーア(……無謀と勇敢は違う。こいつらは後者だ)

570 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:10:54.70 ID:j3k+eswT0.net
デスタムーア(わしも腹を括らねば……ただの人間と格下に見ると殺られる!)

穂乃果「ビッグバン!」

デスタムーア「イオグランデ!」

デスタムーア(わしのイオグランデの方が若干威力は上だが……ほぼ互角……)

デスタムーア(まるで他の大魔王と戦ってる気分だ……)

デスタムーア「人の身でありながらその強さ……賞賛に値する」

穂乃果「……」

デスタムーア「だからこそ全力で殺す……後悔するなよ!」





―ロートマリア大陸―

ミルドラース(強い……くっ……デスタムーアに敗れた記憶が蘇る)

571 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:12:09.25 ID:j3k+eswT0.net
ツバサ「はあ……はあ……そろそろけりをつけるわよ!」

ミルドラース「お前たち……我が力全てを出し尽くし殺してやる!」

英玲奈「マヒャデドス!!」

ミルドラース「マホカンタ!」

英玲奈(まずい!?)

あんじゅ「疾風迅雷!!」

ツバサ「天下無双!!」

英玲奈「助かった……まさか呪文を弾き返すとは……」

英玲奈「どうやら私はサポートに回ったほうがいいみたいだな……バイシオン!」

あんじゅ「これで決めるわよ……ぶっちゃけMPももうないし」

572 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:12:34.06 ID:j3k+eswT0.net
ツバサ「オーケーいくわよ!」

 あんじゅとツバサはミルドラースに向かい駆けていく

ミルドラース「死ね!!!イオグランデ!!!」

英玲奈「構うな!そのまま走り抜けろ!マジックバリア!」

あんじゅ「無茶言って……」

ツバサ「ぐっ……それでも効くわね」

ミルドラース「くっ……メラガイアー!!!」

あんじゅ「返り討ちよ!極竜打ち!!!」

 あんじゅの放つ技がメラガイアーを飛散させミルドラースの顔面を捉えた

ミルドラース「ぐおおおおお!」

573 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:13:14.32 ID:j3k+eswT0.net
ツバサ「復活して早々悪いけど眠りなさい!正拳爆撃!!!」

ミルドラース「ぐああああああああああ!!」

 ツバサの一撃によりミルドラースの胸には大きな孔があいた
 それはミルドラースの死を現した

あんじゅ「やったー!なんだかんだ言って私たち……大魔王を倒しちゃったのよ!」

英玲奈「疲れた……しばらくここは動かないぞ」

ツバサ「やったわ……穂乃果さん。早くあなたたちに会いたいわ」





―レムリア大陸―

ゾーマ(これが最後だな……)

ゾーマ「マヒャデドス!!」

574 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:13:46.43 ID:j3k+eswT0.net
希(……ここや!)

希「マダンテ!!」

ゾーマ(マダンテだと!?)

ゾーマ「ぐっ……」

にこ(チャンス!希のマダンテがマヒャデドスを砕いてゾーマにダメージを与えた!)

にこ「サプライズラッシュ!!!」

ゾーマ「サイコキャノン!!!」

にこ「くっ……」

にこ(まずい……跳ね返される!?くそっ……気合よ!!)

にこ「うおおおおお!!!」

575 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:14:35.47 ID:j3k+eswT0.net
ゾーマ(サイコキャノンが……斬られた!?)

ゾーマ「ぐはっ」

絵里「長い死闘だったわ……グランドネビュラ!!!」

ゾーマ「うおおおおおおおおおお!!」

 絵里の一撃を喰らったゾーマ
 しかしゾーマはまだ立ち続けていた

絵里「くっ……まだなの」

ゾーマ「いや……人間どもよ……よくぞ……我を倒した。まさか敗れるとは……思わなかった」

絵里「えっ!?」

ゾーマ「だが光あるかぎり闇もまたある……おまえたちはこの世界をまだなにも知らない」

576 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:15:13.93 ID:j3k+eswT0.net
ゾーマ「忠告だ……この世界にはまだ闇がある……」

ゾーマ「我を打ち負かしたのだ……つまらない輩に敗れたら承知しないぞ。ぐふっ」

にこ「立ったまま……死んでる?」

希「最後の言葉……気になるけどつまり……」

絵里「勝った……勝ったのよ!勝ったのよ私たち!!」

にこ「やったのよ!希!!絵里!!」

希「良かった!本当に良かった!!」

絵里「お祝いよ!!盛大にパーっとやるのよ!!」





―アトランティス大陸―

凛「はあ……はあ……」

577 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:16:02.11 ID:j3k+eswT0.net
真姫(あの速度でこれだけ動き続けて……凛の限界がもう近い!)

真姫(凛の動きが止まったら勝ち目はなくなる……だから次の攻防で決める!)

花陽(だから少しだけ……攻撃パターンを変える!)

真姫「百花繚乱!!」

オルゴデミーラ(今度は単体で攻撃……罠か?だが回避すればまたあの女の爪の餌食だ……なら)

オルゴデミーラ「白く輝く息!!」

真姫(誘いに乗った!)

真姫「メラガイアー!!」

花陽「今度は逃がさない!!イオグランデ!!」

オルゴデミーラ(確実に攻撃を当てるための陽動か!?)

578 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:16:30.75 ID:j3k+eswT0.net
オルゴデミーラ「舐めるな!!イオグランデ!!!」

花陽(この状況でなんて威力!?)

真姫(でも私たち二人の方が威力は上よ!!)

オルゴデミーラ「ぐっ……」

オルゴデミーラ(まずい……体が……おそらくもう後ろに迫ってるはずだ)

凛「喰らえ!!」

オルゴデミーラ「くそっ!!正拳突き!!!」

凛「ゴッドスマッシュ!!!」

オルゴデミーラ(この土壇場でなんて力だ……)

真姫「私たちの勝ちよ!!メラガイアー!!!」

579 :名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (JP 0H9f-LriL):2015/12/13(日) 22:18:02.04 ID:j3k+eswTH.net
オルゴデミーラ(体勢が……立て直せない……)

オルゴデミーラ「ぐああああああああああ!!」

オルゴデミーラ(俺様が負けた……そうか。後は私の骸と遊ぶがいい)

真姫「やった!見て……オルゴデミーラの体が崩れてる」

凛「あれがゾンビモードだね……」

花陽「私に任せて……一撃で終わらせないと……」

凛「頼んだにゃ」

花陽「これで終わりだね……マダンテ!!」

 花陽の一撃により……
 オルゴデミーラの肉体はこの世から姿を消した

580 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:19:20.44 ID:j3k+eswT0.net
真姫「終わった……ママ……パパ……私たちオルゴデミーラを倒せたわ!」

凛「長かったにゃー」

花陽「うん……いろんなことがあったね。帰ろっか!みんなのところへ」

真姫「また会おう!って約束したものね」

凛「これで凛たちは世界のヒーローにゃ!!」





―ムー大陸―

海未「ダークネスショット!!」

デスタムーア(……これで両手を失ったか)

デスタムーア「……数十秒後」

穂乃果「はあ……はあ……?」

581 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:19:58.87 ID:j3k+eswT0.net
デスタムーア「立っているのはわしか……それともおまえらか?」

デスタムーア「決着をつけよう……我が魔力を全て解き放つ!!」

海未「これは!?」

ことり「まさか!?」

デスタムーア「マダンテ!!!」

海未「何としてでも食い止めなければ!!ダークネスショット!!!」

ことり「うん!!バギムーチョ!!!」

穂乃果「ギガブレ……うっ」

海未「穂乃果!?」

ことり「穂乃果ちゃん!?」

582 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:20:52.43 ID:j3k+eswT0.net
海未(まずいです……穂乃果がもう限界)

ことり(二人じゃ止めきれない!このままじゃ……)

穂乃果(くっそおおおおお!!二人がまだ頑張ってるんだ!!穂乃果だけ先に倒れてなんかいられない!!)

穂乃果「うおおおおお!!!ギガブレイク!!!」

デスタムーア(我がマダンテが……押し返される!?)

穂乃果「うおおおおお!!!いっけえええええ!!!」

デスタムーア(実に腹立たしい……私の負けだ……)

デスタムーア「ぐわああああああああああ!!」

穂乃果「はあ……はあ……はあ……」

海未「や……やりました!!やりましたよ私たち!!」

ことり「デスタムーアを……倒せたんだ……やった……やったー!!」

583 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:21:39.64 ID:j3k+eswT0.net
穂乃果「やり遂げたんだよ私たち!!世界を救っちゃったんだよ!!」

海未「そうです!!そうですよ穂乃果!!」

ことり「穂乃果ちゃーん!!」

穂乃果「二人共!!早く知らせないと!!それからみんなと祝勝会だよ!!」





 ゾーマ・デスタムーア・オルゴデミーラ……
 大魔王死亡の報せは直ぐに世界中へと駆け巡った
 九人の少女たちの活躍と共に

 数日後のジートパング
 再会を果たした九人、さらにツバサ、あんじゅ、英玲奈
 それに世界中から彼女たちに一言お礼を言いたい者たちが多く集まり
 盛大な……終わらない祝宴が開かれた

 九人の少女たちの冒険はここで一先ず終わったのである

   ドラゴンクエスト〜九人の女神と魔王の晩餐会〜『十七章決戦の時』完

584 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 22:22:32.30 ID:j3k+eswT0.net
もう少しだけ続きます
今日中に完結させます

585 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (フリッテル MM3e-ix99):2015/12/13(日) 22:23:51.63 ID:fSG2mW1KM.net
乙おつ

586 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8cc3-9JcW):2015/12/13(日) 22:34:05.53 ID:oNSwkuOA0.net
まさかのダークドレアム討伐編クルー?

587 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sd20-BJJL):2015/12/13(日) 22:39:15.34 ID:iQU0wc/Fd.net

最後まで頑張れ!

588 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:25:51.77 ID:j3k+eswT0.net
   終章〜未来の火種〜

〜数ヶ月後〜

―ジートパング帝国―

穂乃果「もう!大魔王デスタムーアを倒した勇者に和菓子屋の雑用をやらせるってどういうこと?」

穂乃果母「あら?連続寝坊記録更新中の人にはお似合いよ」

穂乃果「むー」

穂乃果母「そういえばあんた……お城に呼び出されてたんじゃなかったっけ?」

穂乃果「そうだった!」

穂乃果母「まったく……」

穂乃果「じゃあお母さんいってきまーす!」

589 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:26:39.01 ID:j3k+eswT0.net
穂乃果母「はいはい、いってらっしゃい」

雪穂「あんなお姉ちゃんが大魔王を倒すなんて……今でも信じられないや」

穂乃果母「そうかしら……雪穂も言ってたじゃない『戻ってくる』って」

雪穂「言ったけど……うん。そうだね」





―アステルカの村―

凛「さあ!あと少しで休憩だよ、頑張るにゃー!」

村人「すごいな……」

村人「ああ……一人で俺たち何人分の働きだ?」

村人「オルゴデミーラを倒しちまうわけだ」

花陽「みなさーん!休憩にしましょう!おにぎりを作ってきました!」

590 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:27:35.52 ID:j3k+eswT0.net
村人「花陽ちゃんのおにぎりは上手いからな!」

村人「ああ!午後の作業も捗るってもんだ!」

凛「凛もかよちんのおにぎりもーらい!」

花陽「いっぱい食べてね!……早く作りたいね」

凛「うん……新しい国」

花陽「平和な……笑顔が絶えない国がいいな」

凛「大丈夫だよ……三人で協力するんだから」

花陽「そうだね」

凛「それにしても真姫ちゃん遅いなー」

花陽「確かに……寄り道でもしてるのかな?」

591 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:28:10.14 ID:j3k+eswT0.net
凛「うーん……じゃあにこちゃんのとこかにゃ?」





―キエレフの村―

真姫「新しい国の名前……ラメリカとアステルカを合わせてアスメリカっていうの」

にこ「変な名前ね」

真姫「私もそう思うわ」

にこ「でも楽しそうね。国が出来たら遊びに行くわよ」

真姫「いらっしゃい。なんなら移住してきてもいいのよ?」

にこ「嬉しいけどそれは無理ね」

真姫「知ってるわよ」

「「「「「「「「「「にっこにっこにーーーーー」」」」」」」」」」

592 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:28:39.56 ID:j3k+eswT0.net
真姫「!?!?なに今の!?」

にこ「ああ……この村のルールなの。この前私が決めたの」

真姫「はあ?」

にこ「神父さんのお墓に一日一回にっこにっこにーってするの」

にこ「神父さんが教えてくれた笑顔の魔法……大切にしないと」

真姫「そうゆうの……とってもいいわね」

真姫「帰るときにお墓参りに行くつもりだったから……そこで私もしておくわ」

にこ「ありがと。神父さんも喜ぶわ」

真姫「それじゃあお遣いも終わってるしそろそろ帰るわ」

にこ「女王自ら大変ね……あとはジートパングとカーン帝国?」

593 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:29:32.37 ID:j3k+eswT0.net
真姫「それは絵里がやってくれるみたい」

にこ「あいつも丸くなったわねー」

真姫「じゃあまた」

にこ「ええ。またね」





―マケロニア帝国―

希「どう?マケロニア帝国の兵士長は?」

絵里「違うわよ希。兵士長ってださいから聖騎士長に名前を変えたのよ」

希「ふーん」

絵里「やっぱり人の上に立つってのは気持ちいいものね」

希「上手くやれてる?」

594 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:29:56.72 ID:j3k+eswT0.net
絵里「当然よ。物理と魔法で争ってた兵も皆私を賢い可愛いエリーチカと言って崇めることで団結したわ」

希「……しってるよ。戦闘演習で絵里ちにボコボコにされて興奮してる兵たちを」

絵里「私のおかげで耐久力は上がってるみたいよ」

希「それで真姫ちゃんからの依頼はどうするつもりなん?」

絵里「ええ。明日にでも私がカーンとジートパングに行って交渉するつもりよ」

希「ジートパングは絶対大丈夫やから問題はカーン帝国やな」

絵里「それにしても真姫……まだ国も作れてないのに六帝国で平和条約を結びたいなんて強引ね」

希「真姫ちゃんらしくていいやん。ところで絵里ち?」

絵里「どうしたの?」

希「絵里ち……真姫ちゃんが来るまで平和な世界を作る夢……忘れてたりしてない?」

595 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:30:22.45 ID:j3k+eswT0.net
絵里「そっ、そそっ、そんな訳ないじゃない!」

希(動揺しすぎや……)

希「全く絵里ちは……」

希(この国の人は皆絵里ちのポンコツに気づいてないんやろなぁ)

絵里「それで……私を呼んだ本題は?」

希「ゾーマの最後の言葉が気になってな……少し調べてみたんよ」

絵里「……」

希「ルテノン神殿の古書には数百年以上前の歴史が記されていた」

希「その中には私たちの知らない存在が多く示唆されている」

希「目に付いたものは創造神、女神、天使、精霊、神鳥……」

596 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:30:49.32 ID:j3k+eswT0.net
希「それからゾーマやデスタムーア、オルゴデミーラなどの大魔王をまとめて七つの大罪」

希「さらに竜王や神竜、竜神王やマスタードラゴンなどの竜族」

希「こんなヤバイ奴らが昔はそこら中に蔓延ってたみたい」

希「ゾーマやデスタムーア、オルゴデミーラはこんな時代を生き抜いてきたってことやな」

絵里「それがどうしたの?」

希「古書だから百%解読出来ないし不確かなことも多いけど……まだ現代にいるとしたら?」

絵里「まさか……いるの?」

希「わからない……ただ二体だけ気になる奴がいる」

希「一つは地獄の帝王エスターク。今は眠っているが復活の時を待ってるって三百年前の記述に……」

希「そしてもう一つは破壊と殺戮の神ダークドレアム。こいつのヤバイところは敗北したという記述がどこにもない」

597 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:31:38.21 ID:j3k+eswT0.net
希「他の存在は死に繋がらなくても小競り合いなんかで多少の敗北はある。でもダークドレアムにはそれが一切ない」

希「そして負けたことがないってことは……」

絵里「今も生きているかもってことね……わかったわ王にも報告しておく」

希「それとツバサちゃん達が言ってたように魔物は大魔王を復活させる術を持ってる」

絵里「まだまだ気が抜けないってわけね……希も引き続き調査をお願い」





―ロートマリア帝国―

あんじゅ「……ひーまー」

英玲奈「ならお前もツバサと一緒にロートマリアの兵になれば良かっただろ」

あんじゅ「それは退屈ー」

英玲奈「まったく……」

598 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:32:09.45 ID:j3k+eswT0.net
あんじゅ「なんか今更だけどミルドラースを倒しましたって言ってもっとチヤホヤされとけばよかった」

英玲奈「一度戦場を投げた私たちがあの九人と同列に語られるのはおこがましい」

英玲奈「そう言ってゲマの大魔王復活を阻止しただけにしとこうって言い始めたのはお前だろ」

あんじゅ「でも二人共それがいいって賛成したじゃない!」

英玲奈「だから私らはなにも言ってないだろ。文句を言ってるのはお前だけだ」

あんじゅ「はいは〜い。それで今日呼び出された訳は?」

英玲奈「ツバサからだ。何でも調査をして欲しいそうだ」

あんじゅ「調査?」

英玲奈「大魔王こそいなくなったがまだ魔物はいる……まだ何かあるかもしれないってことだろ」

あんじゅ「ツバサの頼みじゃしょうがないわね」

599 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:32:39.90 ID:j3k+eswT0.net
英玲奈「そういうことだ」





―ジートパング帝国―

海未父「今日からおまえがジートパングの兵士長だ。日々の精進を怠るなよ!」

海未「はい!」

ことり「とうとう海未ちゃんが兵士長か……」

海未父「と言ってももうしばらくは私も兵士長補佐として仕えるつもりだ。引退は先の話だ」

海未父「おまえはしばらくことり様の護衛を仕事とする。おまえなら一人で全うできるな?」

海未「もちろんです」

ことり「ちゃんとことりのことを守ってね!」

海未「もちろん全力で守ります」

600 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:33:01.58 ID:j3k+eswT0.net
海未(……が必要でしょうか?)

親鳥(大魔王を倒しちゃうような娘に護衛って必要なのかしら?)

海未父「それよりも……相変わらず遅いな」

親鳥「それが穂乃果ちゃんの良いところよ」

海未父「うーん……国の、いや世界の英雄になってしまった穂乃果ちゃんは怒りにくくなったな……」

海未「そうですね……今後私にも説教は控えた方がよろしいのでは?」

海未父「海未……帰ったら拷問の訓練をしようか?」

海未「!?……冗談ですよ父上」

ことり「あっ!穂乃果ちゃんだ!」

穂乃果「ごめーん。遅くなったー」

601 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:33:26.44 ID:j3k+eswT0.net
海未父「穂乃果ちゃん?一国民が女王様を待たせるってどういう意味かわかるかな?」

穂乃果「ひいいいいいぃぃぃぃぃ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

海未(躊躇いなく説教モードに入りましたね……)

親鳥「ふふっ別に大丈夫よ」

穂乃果「それでー……呼ばれた理由は?」

親鳥「パシフィス大陸って知ってる?」

穂乃果「いえ」

親鳥「ムー大陸の南にあるみたいなの。デスタムーアがいなくなったおかげであの辺を自由に調査できるようになって見つかったの」

穂乃果「へえー」

親鳥「その大陸を調べたいんだけど未開の地だから実力者を一人同伴させたいの」

602 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:34:13.64 ID:j3k+eswT0.net
親鳥「そこで穂乃果ちゃん。行って来てもらえないかしら?」

穂乃果「わかりました!」

海未「穂乃果……一人で大丈夫ですか?」

穂乃果「大丈夫だよ海未ちゃん!」

ことり「気をつけてね!」

穂乃果「うん!」





―パシフィス大陸―

??「人間が……いやこの世界が……この世界のありとあらゆるものが憎い。そしてこの世界はありとあらゆる罪に塗れている」

??「すべての罪に裁きを下さんとするならば……もはや世界を滅ぼす他手段はない」

??「時間だ……時間がいる。三……いや五年。五年後私は動き出す。この世の全てを消し去るために」

   〜To be continued〜

603 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 6515-LriL):2015/12/13(日) 23:47:42.44 ID:j3k+eswT0.net
約四ヶ月間お付き合いいただきありがとうございます!!

臭い後語りですが当初はドラクエ8発売までの暇潰しの予定でした
なので四章あたりで「私たちの戦いはこれからだ!」って感じで終わる予定でした
ただ意外とSSを書くのに嵌ってしまい無事に完結させることが出来ました

次は安価に挑戦かこれの続編、又はポケスペのクロスを予定

604 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (フリッテル MM3e-ix99):2015/12/13(日) 23:53:03.71 ID:fSG2mW1KM.net
長期間乙です
次回作も楽しみにしてます

605 :名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (ワッチョイW 61a5-1UaV):2015/12/13(日) 23:54:16.06 ID:SsFL+dq70.net
おつかれー

606 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ (ワッチョイW 4516-CUYL):2015/12/13(日) 23:59:52.04 ID:OrbAV+Ix0.net

ダークドレアム編も読んでみたい
最近は読んでないけどポケスペ好きだったからクロス凄く期待してます

607 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8cc3-9JcW):2015/12/14(月) 00:08:41.11 ID:X5dSn8vC0.net

正直最初はここまで書ききってちゃんと完結させるなんてまったく思ってなかった
2スレに渡る長編SS完結ご苦労様でした
できればダークドレアム編も読んでみたいけど次作も期待してる

608 :名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (ワッチョイW 7aa5-CUYL):2015/12/14(月) 02:09:47.58 ID:pFxXt8kU0.net
乙!
おもしろかった(小並感)

609 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sd20-BJJL):2015/12/14(月) 20:40:34.45 ID:pVcHPwq9d.net

続編期待して待ってます!
ポケスペも楽しみだがレッドやグリーン出すと埋められそう……

610 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ガックシ 0+1e-+fwT):2015/12/17(木) 08:50:02.43 ID:FT/y3CXk+.net

読み返すのにかなりかかったw
続編待ってます

611 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ (ワッチョイ 89c3-nbUM):2015/12/17(木) 08:54:09.58 ID:B5pZAdem0.net
ところで最終章では亜里沙放置なの?

612 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp9a-aRbs):2015/12/22(火) 02:33:18.75 ID:uWsXuewhp.net
おつ

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