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【SS】穂乃果(24)「ザナディウム光線ッ!」

1 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:39:22.63 ID:Q0xzw2Lk.net
ウルトラマンアクア「A-RISE編」
第1話「英雄の詩」

前作
【SS】ウルトラマンミューズ【完全版】
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1465997420/

直前スペシャル
【SS】ツバサ「光の力、お借りします!……ってなんかいいわね」
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1467383563/

注:「アクア」と銘打ってるのに今回はAqoursのメンバーは出てきません。Aqoursのファンの皆様ごめんなさい。

2 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:39:58.06 ID:Q0xzw2Lk.net
7年前、怪獣が街を襲った。

家は焼け、ビルは崩壊し、混沌が広がった。

しかし、そんな危機に立ち向かった勇敢な9人の戦士がいた。

ウルトラマンを名乗る戦士たちは何度も現れた強大な悪と戦い、勝利を手にした。

この物語はそんな戦士たちの後日談であり、新たなる混沌の始まりである。

3 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:40:27.33 ID:Q0xzw2Lk.net
7年前

穂乃果「エンペラ星人! これが……人間の光だァァァァっ!」

一斉に巨大光線が発射される。

エンペラ星人「何……この光がそうだと言うのか……!」

穂乃果「人は時に逆境に陥る。でも、諦めない限りいつかチャンスはやってくる! 私達は誰でも光になれる! その力がひとつになった時、どんな闇でも打ち砕く! エンペラ星人……あなたもそれが分かっているはず!」

エンペラ星人「それが……それがなんだと言うのだ!」

穂乃果「あなたが復讐に走る限り……私達には勝てない! 諦めない私達に!」

エンペラ星人「おのれぇぇぇぇぇっ!」

穂乃果「はぁぁぁぁぁぁっ!」

光と闇がぶつかり合う。

そして。

4 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:40:44.76 ID:Ej2bc/8J.net
http://imgur.com/qZqFC3J.png
      サイジャク
歯を食いしばれ最強

  サイキョウ
俺の最弱はちっとばっか響くぞ

5 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:41:09.64 ID:Q0xzw2Lk.net
「穂乃果! 起きなさい! 穂乃果!」

穂乃果「んん……後5分……」

「何言ってるの!? 今日ハローワーク行くって言ってたじゃない!」

穂乃果「あぁーっ!」

穂乃果は飛び起きる。

目の前には母親がいる。

ほのママ「ほらっ、早く支度して早く職見つけてきなさい!」

穂乃果「分かったよぉ〜」

穂乃果は服を着替え、そのまま追い出されるような形で外へ出た。

6 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:42:00.31 ID:Q0xzw2Lk.net
ほのママ「仕事見つけてこなかったらご飯抜きだからね!」

穂乃果「そんなぁ〜」

穂乃果は渋々ハローワークへと向かう。

穂乃果「店を継ぐには早過ぎるし、色んなバイトをやったけど全部クビになったし……散々だよぉ……」

高坂穂乃果、24歳。

あれから7年。

神田の街は変わり、人も変わり、私も変わりました。

ウルトラマンやってた頃が懐かしい今日この頃、マトモな職も見つけられず、ニートを続けています。

ウルトラマンだった頃の話を暴露本みたいにして売れば儲かるかもなんて考えてしまう時もあります。

何にせよ、今の私はあの頃とは違う高坂穂乃果です。

【オープニング:Unite〜君とつながるために/ボイジャー feat Project DMM】

7 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:42:41.26 ID:Q0xzw2Lk.net
神田・とある食堂

「いらっしゃいませ〜」

いつ聞いても店長はちょっとハスキーな声だ。

オレンジ色の髪の女性はカウンターに腰掛ける。

店長は客を見るなり頬を緩めた。

「こんな平日の昼間からどうしたん? 凛ちゃん」

凛ちゃん……星空凛。

店長の昔からの友人でμ'sのメンバーだった女性。

凛「明日からようやく向こうで仕事が始まるから、その前にこの店のラーメンを食べておこうと思って。だって希ちゃんのラーメン美味しいんだもん」

希ちゃん……東條希。

3年前開店した食堂「ハラショー」の店長をやっている。

彼女もまた、μ'sのメンバーだった。

8 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:43:54.84 ID:Q0xzw2Lk.net
希「だって、凛ちゃんが考案してくれたんやで? このラーメン。凛ちゃんの好みが反映されてるから美味しくて当然やで?」

凛「それもあるけど、やっぱり希ちゃん料理できるからね〜」

希「にこっちとえりちに2年くらい扱かれたからなぁ……」

凛「そういえば、この前にこちゃんテレビに出てたね」

希「ミルキィホームズやったっけ? なんかそんな名前のグループだったような」

凛「そうそう、ミルキィホームズ。そのメンバーの黄色のキャラをやってるんだよね〜」

希「結構世界中でライブやってるみたいやし、昔からにこっちを知ってるウチとしては嬉しい限りやね」

凛「確かにね〜」

9 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:45:55.22 ID:Q0xzw2Lk.net
希「そういえば、向こうで仕事っていうのは?」

凛「今度、沼津ってところの女子校でようやくちゃんとした教師として仕事が始まるんだ!」

希「へぇ、沼津っていうと静岡?」

凛「そうなんだよ!」

希「じゃあ、凛ちゃんがちゃんと教師になれた記念に皆でお祝いしよか! 実は花陽ちゃんからこの話は聞いててちょっと用意してたんや!」

凛「えっ、そうなの?」

希「一応、μ'sで来れる人は呼んだよ〜。花陽ちゃんは絶対に来てくれるし、真姫ちゃんも仕事の時間割いて行くって言ってたなぁ」

凛「真姫ちゃん来るのっ!?」

希「久しぶりやろ?」

凛「もう半年くらい会ってないからねぇ。他に誰か来るの?」

10 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:46:54.57 ID:Q0xzw2Lk.net
希「えりちと海未ちゃんは来てくれるよ。後はフランスからことりちゃん、にこっちも今日だけたまたま暇だっていうんで来てくれるみたい」

凛「そんなに!?」

希「でも……穂乃果ちゃんだけは」

凛「穂乃果ちゃんは来ないの?」

希「うん……。皆に会いたくないってメールだけ来てた」

凛「もしかして、あの時の事まだ引きずって……」

希「そうかもしれんね。5年前、海未ちゃんと大喧嘩したあの日から皆会ってないみたいやし……」

凛「穂乃果ちゃん……」

11 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:47:22.10 ID:Q0xzw2Lk.net
ハローワーク

穂乃果「えぇっ!?」

係員「だからあなたに勧める職は全部勧めましたよ!? でも全部クビになったじゃないですか!」

穂乃果「だからって風俗店で働くなんて嫌ですよ!」

係員「だったらAV女優の仕事も……」

穂乃果「ふざけないでくださいっ!」

係員「だったら君はずっと無職だからね!?」

穂乃果「……」

12 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:47:51.02 ID:Q0xzw2Lk.net
路地

穂乃果「何さ! どうせ穂乃果は無能のクズですよ〜だ!」

??「……穂乃果?」

突然後ろから声をかけられた。

??「やっぱり穂乃果じゃないですか。お久しぶりですね」

声の主くらい分かる。

海未ちゃんだ。

穂乃果「……来ないで」

海未「……まだあの事引きずって」

海未は穂乃果に近寄る。

13 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:48:23.35 ID:Q0xzw2Lk.net
穂乃果「来ないでよ……海未ちゃんなんか……もう友だちでもなんでもないんだから!」

海未「!?」

穂乃果「あんなの昔の話だよ……こっち来ないで!」

穂乃果はそのまま走り去った。

海未「……穂乃果」

海未は顔を下げる。

「どうしてですか……」

14 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:48:51.38 ID:Q0xzw2Lk.net
公園

穂乃果(あのタイミングで海未ちゃんに会うなんてついてないな……)

穂乃果の顔は青ざめていた。

穂乃果(もうμ'sなんて、昔のことなんて思い出したくないのに……)

穂乃果「はぁーっ、もう考えるのやーめたっ」

そのままベンチに腰掛けた。

穂乃果「こんな私見たら、Xはどう思うだろうな……」

「きっと、がっかりしちゃうよね」

15 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:50:16.25 ID:Q0xzw2Lk.net
園田道場

海未「はぁ……5年ぶりに会ってもこれですか」

「師匠、どうしました?」

海未「あ、虎太郎。別になんでもないですよ」

海未は大学卒業後、神田の実家に剣道の道場を開いた。

しかし、そんなに上手く行かず、現在門下生はにこの弟である虎太郎だけだ。

虎太郎「ホントですか?」

海未「まったく……そんなこと言ってる暇があるなら今日の基礎練習を早く終わらせてはどうです?」

虎太郎「は〜い」

16 :名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:50:19.77 ID:CcJLDszS.net
>>11
AVネタはまずいだろ

17 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:51:33.93 ID:Q0xzw2Lk.net
UTX前

穂乃果「この辺りも随分変わったよね……ビルが低くなったり……何でだろう」

UTXのモニターに大きくスクールアイドルの映像が映る。

穂乃果「まだスクールアイドルっていたんだ……あれから7年。暫く見ないうちに……みんな凄いなぁ」

穂乃果はそう言うとまた、歩き出した。

穂乃果「今の私にはもう関係のない話……!?」

2歩くらい進んだところで誰かに腕を掴まれた。

18 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:52:17.10 ID:Q0xzw2Lk.net
穂乃果「誰!?」

ことり「ちょっと待ってよ! 呼んでも無視ってどういうこと!?」

穂乃果「ことりちゃん……放して」

ことり「嫌! 様子がおかしいよ!? 穂乃果ちゃ……ん?」

穂乃果「放してって言ってんでしょ!?」

ことり「!?」

19 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:53:04.31 ID:Q0xzw2Lk.net
穂乃果「もうあの頃の私とは違うの……仲良かった頃の私とは違うんだから!」

ことり「6年ぶりに会ったから話したいなーって思ったのに……真っ先に穂乃果ちゃんに会いたかったのに……どうしちゃったの!?」

穂乃果「そんなの……分からないよ!」

ことり「聞かせてよ……穂乃果ちゃん!」

穂乃果「嫌……話しかけないで……やめて……やめてよ……」

ことり「穂乃果ちゃん……この6年、何があったの? ことりもいろいろ大変で……」

穂乃果「知るかッ! バカッ!」

ことり「えっ……」

穂乃果「とにかく……もう穂乃果の目の前に現れないで……大っ嫌い!」

ことり「……」

ことりは涙を浮かべる。

穂乃果はことりのことなど気にせず走り去った。

20 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:53:15.07 ID:Au9kXKLz.net
>>1
出てくる方が怒るわ
こんな扱い

21 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:53:56.60 ID:Q0xzw2Lk.net
ハラショー・夕方

ことり「こんにちは……」

希「あっ、ことりちゃん。久しぶり……ってどうかしたん?」

ことり「さっき穂乃果ちゃんに会ったんだけど、何があったの?」

希「……」

ことり「黙っちゃうほど大変なこと?」

希「……」

ことり「なんとか言ってよ希ちゃん!」

22 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:54:47.67 ID:Q0xzw2Lk.net
海未「それは私の口から話しましょう。原因は私にもあるんです」

希「海未ちゃん!」

海未「ことり、希、久しぶりですね。私も昼ごろ穂乃果に会ったんですよ。でも相変わらずでして……」

ことり「ねぇ海未ちゃん! 穂乃果ちゃんに何があったの!?」

海未「これは遡ること5年前、ちょうど私が大学二年に上がりそうな時のことです。ことりはもうフランスに留学に行ってましたね」

ことり「……」

23 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:55:27.16 ID:Q0xzw2Lk.net
海未「穂乃果は高校卒業後、地元のスーパーに就職しました。しかし、失敗を繰り返してクビになり、その後色んなバイトをしましたがこれら全てクビ。そんな時、穂乃果が私に泣きついてきたのです」

ことり「そんなことが……」

海未「私は穂乃果を励まし、一緒にバイト先を探したりなんかしていたのですが、そんな時μ'sで集まれるメンバーが集まって食事会をやって……」

ことり「私が忙しくていけなかったやつだ……」

海未「参加したのは私と穂乃果、絵里とにこと凛です。この時、少し揉め事になったのです……」

24 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:55:54.56 ID:Q0xzw2Lk.net
5年前

穂乃果「なんで上手くいかないんだろうね……」

凛「きっといつか成功するって」

絵里「そうよ、諦めちゃダメよ」

穂乃果「皆他人事みたいに……」

絵里「そ、そんなつもりで言ったんじゃ……」

穂乃果「そりゃあ口で言うのは簡単だよ。でも現実はそう甘くないんだよ」

25 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:56:21.92 ID:Q0xzw2Lk.net
海未「だからそう自暴自棄になってるんですか?」

穂乃果「そんなわけないよ。穂乃果はあくまで現実を見てるだけ。人生詰んでおかしくなっちゃったんだよ」

にこ「アホらし」

絵里「ちょっとにこ! さっきのは……」

にこ「いいじゃん別に」

26 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:56:55.79 ID:Q0xzw2Lk.net
海未「穂乃果、もっと前向きに考えましょうよ。そうすれば……」

穂乃果「ろくに働いたことのない大学生に何が分かるっていうの!?」

にこ「……だったらにこなら文句言う権利はあるわね」

穂乃果「……はぁ」

にこ「大体現実ばかり見るなんて、マイナス思考の典型例よ!? もっと夢も見たらどう?」

27 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:57:38.55 ID:Q0xzw2Lk.net
穂乃果「夢? ハハッ、何それ?」

にこ「へぇ、たった2年でそこまで腑抜けになるなんてビックリね。μ'sだった頃のアンタじゃそんな事絶対言わなかったわよ」

穂乃果「だから何? 昔の話しないでよ」

にこ「昔の話? でも、昔のアンタがあっての今のアンタよ。絶対にあの頃の力を取り戻せるはず」

穂乃果「無理だよ」

にこ「……呆れた。私帰る」

凛「ちょっとにこちゃん!」

絵里「穂乃果、どうしちゃったの? そんなに腐って」

穂乃果「だって穂乃果、別に夢なんてないもん」

28 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:58:34.53 ID:Q0xzw2Lk.net
凛「え……」

穂乃果「別に皆みたいに夢持って生きてないもん。あの頃が特別だっただけ。μ's解散してから夢なんて持ってなかったよ。何にも興味持てないし、何かやろうとも思わない。μ'sやってた頃が人生の全盛期で、それ以降はもう生きる屍だよ」

海未「それ本気で言ってるんですか……」

穂乃果「本気じゃなきゃこんなこと言えないよ」

海未「あなたって人は自分を何だと思ってるんですか! 無限の可能性を秘めているというにも関わらず、そんなこと言って!」

穂乃果「可能性なんてないよ」

29 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:59:16.58 ID:Q0xzw2Lk.net
海未「どこまで腐ってるんですか!? あなたは……ウルトラマンだった頃のあなたはそんな人じゃなかった!」

穂乃果「……」

海未「今の穂乃果をXが見たらどんな反応をするでしょうね? きっと悲しみますよ。失望しますよ」

穂乃果「……」

海未「あなたには夢を掴み取る力が……あるはず」

穂乃果「うるさいよ」

30 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/23(土) 23:59:43.76 ID:Q0xzw2Lk.net
海未「今なんて……」

穂乃果「うるさいって言ってるんだよ!」

絵里「ちょっと穂乃果!」

穂乃果「お節介も程々にしてよ勝ち組のくせに!」

海未「何言ってるんですか!?」

穂乃果「どうせ……皆穂乃果のことなんか裏で嘲笑ってるんでしょ!」

凛「そんな事ないよ……?」

31 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:00:27.54 ID:nHA7Sqnt.net
穂乃果「こんなんなら来なきゃ良かった。スクールアイドルなんてやらなきゃ良かった」

穂乃果は帰ろうとする。

その穂乃果を引き止めるように海未は腕を掴み引き寄せる。

そして、思いっきり穂乃果の頬を叩いた。

穂乃果「何してくれちゃってんの……そうやって暴力で解決できると思うな!」

海未「くっ……」

穂乃果「いつもいつも上から目線で偉そうに……困ったら暴力……もう海未ちゃんみたいなのは友達じゃないよ!」

「大っ嫌い!」

それだけ言うと、穂乃果はそのまま帰った。

海未「穂乃果……穂乃果……」

小さい頃からずっと仲良しだったはずの幼馴染に絶交を言い渡され、悲しみに暮れるしかなかった。

32 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:01:27.89 ID:nHA7Sqnt.net
現在

ことり「そんな事が……」

海未「後で分かったんです。失敗続きで追い詰められて……そりゃあ自暴自棄にだってなりますよ。そんな穂乃果に何も知らない私達はお節介ばかりで……」

ことり「海未ちゃん……」

海未「ことり?」

ことり「きっと仲直りできるよ」

海未「何故……そんな事が」

ことり「根拠はないよ? でもきっと、穂乃果ちゃんだって分かってくれる……」

33 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:02:08.75 ID:nHA7Sqnt.net
公園・夜

穂乃果「星が見えないな……ここ東京だもんね」

100円で買えるぬくもりとはよく言ったものだ。

熱い缶コーヒーを握りしめて穂乃果はベンチに腰掛けた。

穂乃果「結局就職は無理か……最悪」

34 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:02:36.73 ID:nHA7Sqnt.net
ハラショー・夜

希「凛ちゃん! おめでとう!」

凛「皆、ありがとう!」

にこ「今日は盛大にパーティーよ!」

ことり「フランスから料理持ってきましたよ!」

絵里「ロシアからもあるわ!」

花陽「感激ですっ!」

店内ではかつてのμ'sのメンバー達で賑わっている。

35 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:03:05.74 ID:nHA7Sqnt.net
真姫「……」

海未「真姫、こんな時も仕事ですか?」

真姫「まぁね」

海未「真姫も就職したと聞きましたが、何の仕事をしているんですか?」

真姫「UTXの保健室の先生よ」

海未「へぇ……それが何故パソコンでこんなに。ってかこれ怪獣じゃないですか」

真姫「そっち方面の研究の手伝いもしてるのよ!」

海未「変わった仕事なんですね」

36 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:03:43.42 ID:nHA7Sqnt.net
7年の間に、世界の色々な所が変わった。

その中でも特に大きいのが、地球防衛隊の結成である。

その地球防衛隊の名は「A-RISE」。

UTX学院が次なる危機に備えて極秘に色んな機関と手を結び設立した組織 。

実は真姫はそこの職員で、怪獣研究をしている。

このことは誰にも言ってはならない。

この事実を知っているのはA-RISE関係者と両親と取引先で務めている花陽のみ。

場面はそんなA-RISEの司令室に移る。

37 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:04:11.23 ID:nHA7Sqnt.net
司令室

英玲奈「で、真姫は祝賀会に行っちゃったわけか」

ツバサ「なんでも、凛さんが本格的に体育教師として仕事をするみたいで」

あんじゅ「らしいわね」

英玲奈「ああ、全くだ……ん?」

あんじゅ「どうかした?」

英玲奈「ここ、変な反応なんだが……」

38 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:04:58.86 ID:nHA7Sqnt.net
ツバサ「ラボに繋げる?」

英玲奈「博士は休みで真姫がいない。私達3人でなんとかしなければ」

ツバサ「それにしてもこの反応……SDってマークが付いてるけど……何の略?」

あんじゅ「スーパーデンジャラス?」

英玲奈「スパークドールズの略だ。前に真姫に聞いたことがある。怪獣が小さくなった人形のことで、エネルギーが暴走すると巨大化すると……」

あんじゅ「あ、それ聞いたことある! 7年前の事件の大半はスパークドールズが原因だったとか……」

ツバサ「それが本当だとするとマズイわね……って、マークが赤くなった!」

あんじゅ「なんか様子が変じゃない?」

英玲奈「それもそのはず! 都内に怪獣が出現した!」

39 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:05:27.58 ID:nHA7Sqnt.net
神田・市街地

倒壊するビル群。

7年の眠りから遂に目覚めたスパークドールズ。

黒い巨体に大きなツノ。

その名も「アーストロン」。

興奮しているのか、街で暴れ回る。

40 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:05:55.24 ID:nHA7Sqnt.net
ハラショー

希「嘘やん!?」

絵里「あれって怪獣よね?」

真姫「皆逃げて!」

ことり「うん!」

花陽「さぁ皆、行くよ!」

凛「うん!」

花陽「真姫ちゃん! 今のうちに!」

真姫「ええ!」

41 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:06:24.06 ID:nHA7Sqnt.net
真姫「英玲奈! そっちの状況は?」

真姫は専用デバイスで司令室と連絡を取る。

英玲奈「今、スカイアライザーとマシンアライザーが発進した。マシンアライザーはそっちに向かうからそこで待機してくれ」

真姫「分かったわ!」

そうこうしているうちに、マシンアライザーが真姫のところへ到着した。

あんじゅ「乗って!」

42 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:06:56.63 ID:nHA7Sqnt.net
車内

あんじゅ「ひとまず本部へ向かうわ!」

真姫「ええ」

あんじゅ「あの怪獣は?」

真姫「アーストロンよ。放射熱線を使うから気を付けて! 後、弱点は頭部のバカでかい角よ!」

あんじゅ「ツバサ、聞こえた?」

上空のスカイアライザーから返事が来る。

ツバサ「ええ、行くわ!」

43 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:07:24.35 ID:nHA7Sqnt.net
公園

穂乃果「あの怪獣はアーストロン!」

穂乃果はアーストロンをじっと見る。

穂乃果「Xの力があれば私だって……」

その時、一台の戦闘機が目の前を飛ぶ。

穂乃果「何あれ!?」

これぞA-RISEの戦闘機、スカイアライザーだ。

44 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:07:51.84 ID:nHA7Sqnt.net
機内

ツバサ「観念しなさい!」

スカイアライザーからミサイルが発射し、アーストロンの頭部に当てる。

しかし、角には当たらない。

興奮したアーストロンはスカイアライザーに襲いかかり、強く掴んだ。

ツバサ「くっ……放しなさい!」

そのままアーストロンはスカイアライザーを地面へ投げつけた。

45 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:08:18.90 ID:nHA7Sqnt.net
公園

穂乃果「戦闘機が落ちてきたよ……!」

穂乃果は戦闘機に駆け寄る。

穂乃果「大丈夫ですか!?」

穂乃果は戦闘機が車に羽が付いた乗り物であることが分かると、ドアをこじ開け、中の人を救出する。

まだほんの少しだけ残っていた正義感が行動を生んだ。

穂乃果「あれ……よく見たらツバサさん!?」

穂乃果はそのパイロットを知っていた。

46 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:08:45.64 ID:nHA7Sqnt.net
ツバサ「あなた……穂乃果さん!?」

穂乃果「なんで防衛隊みたいなことを……」

ツバサ「そんな事はいいわ、早く逃げなさい!」

ここで逃げたら一般人。

でも、穂乃果はこのダメダメな現状を打破したかった。

もし、この戦闘機に乗ってアーストロンを倒したら。

「昔みたいになれるかな」

47 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:09:21.51 ID:nHA7Sqnt.net
ツバサ「早く!」

穂乃果「ごめんなさい、ツバサさん。私がツバサさんの代わりに戦います!」

ツバサ「何言ってるの!?」

穂乃果「私は何度も空を飛んだ。そして……今もまだウルトラマンになりたいんです」

穂乃果はツバサの制止する声を無視し、スカイアライザーに乗りこんだ。

穂乃果「大体分かる……よし、飛べ!」

48 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:09:49.27 ID:nHA7Sqnt.net
車の免許は持っていた穂乃果はエンジンをかけると、大きな駆動音と共にスカイアライザーが浮かんだ。

穂乃果「地球の平和は……私が守る!」

その掛け声とともに勢い良く、スカイアライザーは空へ飛んだ。

ツバサ「あのバカ……」

ツバサはその声と共に気絶した。

49 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:10:14.66 ID:nHA7Sqnt.net
機内

穂乃果「これで旋回……っと。やれば出来るじゃん!」

穂乃果は操作ボタンを把握していく。

穂乃果「これはミサイル! よーし、行くぞ!」

スカイアライザーからミサイルが飛ぶ。

穂乃果「アーストロンの弱点は角! 当たれよぉぉっ!」

穂乃果の狙い通り、アーストロンの角は吹っ飛んだ。

アーストロンは痛みで苦しみだす。

50 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:10:44.38 ID:nHA7Sqnt.net
その時、通信が聞こえた。

真姫「ツバサ! 早くザナディウムレーザーで!」

穂乃果「ザナディウムレーザーって?」

真姫「その声まさか……なるほどね」

穂乃果「……」

真姫「ウルトラマンXの力を再現した怪獣をスパークドールズにするレーザーよ。これを撃てばあなたは再びウルトラマンXになれる」

穂乃果「……分かった」

真姫「ハンドルのデバイスからカードを出して、それをスキャンするのよ!」

穂乃果「行くよ!」

《ウルトラマンXの力をロードします》

51 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:11:16.31 ID:nHA7Sqnt.net
スカイアライザーの銃口に白い粒子が溜まっていく。

穂乃果「100%! 行っけぇぇっ! ザナディウム光線!」

掛け声と一緒に白いレーザーがアーストロンの首元に直撃した。

エネルギー残量が0%になるまで当てると、アーストロンは自然にスパークドールズの姿になった。

穂乃果「やった……やったぁ」


ずっと忘れていた感覚を取り戻した。

ずっと忘れていた思いが甦った。

誰かを守りたいと思う気持ち。

あの時、光になった感覚。

もう腐った自分じゃいられない。

新たな道を歩き出そう。


第1話「英雄の詩」

52 : ◆lZ5OAvVMV6 (おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:12:33.68 ID:nHA7Sqnt.net
今回はこれで終わりです
AVネタはマジでごめんなさい

「穂乃果が0から物事を始める」をテーマに書いているせいで結構キツい展開が今後ずっと続きます
ご了承ください

53 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:13:13.85 ID:qyizceQ0.net
>>52
アンチなのになんでここにいるの?

54 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:38:51.07 ID:2bFoPmSf.net
クソアニメとウルトラマンってバカなの?ウルトラマンバカにしてるだろ
萌えキャラでウルトラマンってバカなのクソなの?キモチワル
クソSS増やすなよ、ゴミ

55 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 00:40:06.11 ID:V746Izs4.net
しね

56 :名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 01:06:52.43 ID:hD6WSPEh.net
おおっ!新しい話が
相変わらず一気に読ませる文才は羨ましい限りです

数有る平行世界の一つ、ウルトラマンと怪獣のいる世界での穂乃果の成長物語楽しみにしています

57 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 01:12:47.71 ID:qyizceQ0.net
>>56
死ねアンチ

58 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 07:14:09.90 ID:as8UY75Q.net
★★★★★

一時期ラブライブ関係荒れてたけど、こういう事なんでよろしくね。以下検索

【ラブライブ】高坂穂乃果ちゃんはファイトだよっ!可愛い53
※413

★★★★★

59 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 12:50:23.60 ID:mCSpCdyc.net
avネタだしたらグロ貼るのはやめたるわ

全身全霊で支援しろやゴミクズ共

60 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 13:22:45.39 ID:IL00e4lC.net
>>59
お前普通に喋るのかよ

61 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 13:57:43.51 ID:mCSpCdyc.net
毎日オススメssスレとかでしゃべってたんだが・・・
こういう新参ってドイツさんとかいっても通じないんだろうな (感嘆

62 :名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 20:48:18.46 ID:nHA7Sqnt.net
次回予告

次回はウルトラマンミューズ外伝!

その中から、ギンガ外伝「恩返し」、ビクトリー外伝「ウルトラスクワッド」を公開します!

63 :名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 20:57:08.21 ID:1Ty4ORLH.net
http://goo.gl/qGptxm

64 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 21:11:55.28 ID:TNTThwZe.net
ちゃんとavネタいれるんやで
黒乳首factorをインプットするんやで

65 :名無しで叶える物語(さくらんぼ)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 21:15:45.65 ID:st7Tlw7m.net
なんでこの作者こんなに自己主張強いの

66 :名無しで叶える物語(舞妓 どすえ)@\(^o^)/:2016/07/24(日) 22:04:05.04 ID:vh65cUxL.net
待ってる

67 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2016/07/25(月) 00:07:30.67 ID:CE/JWblZ.net
>>62
ラブライブアンチ死ね

68 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/07/25(月) 00:16:28.50 ID:4PKBnXf3.net
ラブライブでやる意味ないよね
ガワだけ借りてるだけで別のアニメでもやれる
もっとキャラを活かした話にしろよ

69 :名無しで叶える物語:2016/07/25(月) 20:09:28.30
文句あるなら見るなよ
人が自己満足で書いているものを見て自分も満足するものであって、人にケチつけるためのものじゃないやろ、SSは

総レス数 69
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