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真姫「盗らないで!」希「十月」ことり「七日は」海未「盗難防止の日」

1 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:05:50.45 ID:7MiY872L.net
【四月・中庭】

ことり「廃校になるとしても三年後だよ」

穂乃果「そっか。…いやー、今日もパンが…パンが…」ゴソゴソ

海未「穂乃果?…何してるんですか?」

穂乃果「あ、あれ?…ない!? 私のパンがない!」ゴソゴソ

ことり「いつものランチパック?」

海未「家に忘れてきたのですか?」

穂乃果「えー?…おかしいな…倒れる前は確かに入ってたと思うんだけど…」

ことり「パンばっかりじゃ栄養が偏っちゃうよ。穂乃果ちゃん…私のお弁当、分けてあげる」

穂乃果「ほんと!?ありがとー♪」

絵里「ねえ。ちょっといい?」

ことほのうみ「はい」

絵里「最近、音ノ木坂周辺で盗難事件がたびたび起こっているのは知ってるわよね?」

穂乃果「そんなのありましたっけ?」

希「うん。音ノ木坂の校庭にあった謎の彫像もなくなってるん」

海未「確か、この学校の創立に関わったという…」

ことり「あの誰だかわからない像ですよね?独特のポーズの…」

絵里「そうよ。ほかにもあちこちで被害が出ているの。あなたたちも充分気をつけて頂戴」

穂乃果「はあ…わかりました」

希「ほなー」

ことり「…でも、あんな重い物どうやって盗んだのかなぁ?」

海未「そもそも盗んでどうするんでしょうか…あんな物、といったら失礼ですけど」

穂乃果「アハハ。だよね…いったい誰の仕業なんだろ?」

【夕方・高坂家】

穂乃果「ただいまー」

雪穂「おかえり。お姉ちゃん…チョコいる?」

穂乃果「いる…」

雪穂「あんこ入りだけど…あ、あれ?」

穂乃果「どうしたの?」

雪穂「チョコが…ない」

2 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:08:28.04 ID:7MiY872L.net
穂乃果「雪穂が食べたんでしょ?」

雪穂「えー?…おかしいな。まだたくさん残ってたはずなのに…」

穂乃果「じゃあお母さんが食べたんじゃない?」

雪穂「うーん…」

【翌朝・雪穂の部屋】

雪穂「…」Zzz

穂乃果(UTXのパンフレット、こっそり借りちゃおっと)

穂乃果(あ、あれ?…ないなぁ…下に置いたままだったかな?)

雪穂「ん…おねえ、ちゃん…」バサ

穂乃果(雪穂ったら、おふとん蹴っちゃって…しょうがないなぁ)クス

穂乃果(これでよし…行ってくるね。雪穂)チュ

雪穂「んぅ…お姉ちゃん…好きぃ…」ギュー

穂乃果「ちょっ…ゆ、雪穂。遅くなっちゃうよー」ジタバタ

パタン

穂乃果(もう探してる時間ないや…あれがないと道わかんないけど、途中で誰かに訊けばいいよね)

ガラッ

穂乃果「行ってきまーす!」ピシャ

タタタ…

【秋葉原】

穂乃果「あ、あのー」

にこ「なに?」

穂乃果「UTXへは、どっちへ行けばいいんですか?」

にこ「あー。えーと…説明するより行ったほうが早いわね。私、今から行くのよ」

穂乃果「ホントですか!?じゃあ、よかったら一緒に…」

にこ「ま、いいわよ別に。ついて来れば」

穂乃果「ありがとうございます♪」

にこ「つーか、その制服…あんたも音ノ木坂よね?…なんでUTX?」

穂乃果「も?…あ、そのスカート…」

にこ「…まあね」

穂乃果「実は、妹が──」

3 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:10:20.82 ID:7MiY872L.net
にこ「ふーん…」

穂乃果「一年だけでも一緒に行けたらって…それだけで…」フルフル

にこ「ちょっ…泣かないでよ。…あんたも妹も悪くないでしょ。…仕方ないわよ」

穂乃果「でも…このまm」
にこ「その話は、後でじっくり聞くから。見に行くんでしょ?…UTX」

穂乃果「はい…ごめんなさい。なんか、愚痴みたいになっちゃって」

にこ「いいわよ。気にしないで…そだ、連絡先教えとくわ」

穂乃果「あ、じゃあ私のも…」

にこ「なんかあったら…つか、何もなくても気軽に声かけてよ」

穂乃果「ありがとう…えへへ。優しいんですね♪」ギュ

にこ「別に、そんなんじゃないわよ///」

【UTX前】

穂乃果「おぉー!す、すごい!」ベター

にこ「や、やめなさいよ。恥ずかしい…」グイ

穂乃果「アハハ…すみません。初めて見たから、つい…」

にこ「近くに住んでるのに、一度も来たことないの?」

穂乃果「ビル自体は遠くから見たことあるけど、これが学校だとは知らなかったし…」

にこ「ふーん。そ」

『UTX高校へようこそ!』

にこ「ほら、あれがA-RISEよ」

穂乃果「あらい…ず?」

にこ「そ。A-RISE…今、日本で一番人気と実力があるスクールアイドルよ」

穂乃果「へー。そんなにすごいんだ…」

にこ「…ま、宇宙ナンバーワンの私が、いずれ追いつき追い越す相手だけど」

\♪キャナイドゥーアイテーキベービ/

穂乃果「これだ…見t」
花陽「ちょっと」

ほのにこ「えっ」

花陽「追い越すって…誰をですか?」

にこ「な、何あんた。文句あr」
花陽「まさか、A-RISEに追いつく…なんて話じゃないですよね?」

にこ「だったらどうだっていうのよ?」

4 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:10:37.90 ID:B9dtDvBP.net
co1825729
花陽Dですdddddddd
生放送中です見に来てね

5 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:12:54.51 ID:7MiY872L.net
花陽「それは…スクールアイドルとして、という意味ですか?」

にこ「スクールアイドルでも芸能界でも、どっちでもいいわ」

にこぱな「…」

穂乃果(な、なんだろ…邪魔しちゃマズいのかなぁ?)ヒヤアセ

花陽「それは──」

にこ「」ビクッ

花陽「素晴らしいです!」ギュ

にこ「へ?」キョトン

花陽「きっとすごいアイドルなんですよね!?お名前、聞いてもいいですか!?」

にこ「い、いや私は…」

穂乃果「アイドル…なんですか?」ジーッ

花陽「アイドル…!」キラキラ

にこ(…参ったわね)ヒヤアセ

【音ノ木坂】

穂乃果「アイドル研究部…じゃあ、先輩は本当に…」

花陽「音ノ木坂のスクールアイドル!?」

にこ「ま、まあね…」

穂乃果「A-RISEを越える…それなら、廃校だって阻止できちゃったりします!?」

にこ「えっ。…い、いやそれは…どうかしら?」

花陽「すごいです!音ノ木坂から新たな伝説が生まれるんですね!?」

にこ(な、なんか…マズい事になりそうね)

穂乃果「あのっ!私にも、お手伝いさせてください!」

花陽「わ、私も…」モジモジ

にこ「い、いやそれが…今は、なんていうか…その」

ほのぱな「?」

にこ「ほ、ほら…先輩が卒業しちゃって、人数がね…私一人だけになっちゃって」

花陽「あ…そっか。年々減ってるんですよね。生徒数…」

『ほら!それって、もう来年はゼロってことじゃない』

穂乃果「…」フルフル

にこ「!」

6 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:15:14.90 ID:7MiY872L.net
にこ(…このままで終わる私じゃないわ!)

にこ「…わかった。二人とも、手伝ってくれる?」

ほのぱな「はい!」

【二年教室】

穂乃果「あれぇ?…ない」

海未「穂乃果?…今度は何がないんですか?」

穂乃果(小泉さんから借りた、あの雑誌…どこ行っちゃったのかなぁ)

ことり「どうしたの?穂乃果ちゃん」

穂乃果(…部室に忘れたのかも?)

穂乃果「ごめん、私ちょっと部室に行ってくる!」

ことうみ「部室?」

【アイドル研究部・部室前廊下】

にこ「穂乃果。ちょうどよかった」

穂乃果「はい?」

にこ「あんたたち三人の入部、承認するから。これ生徒会室に持ってって名簿を更新するわよ」

穂乃果「三人?…もしかして」チラ

凛「えっ。凛も!?」

花陽「うん」

凛「無理無理無理!凛にはアイドルなんて絶対無理だよ!」

にこ「んなことないわよ。ちゃんと私が責任持って指導するから、ついて来なさい!」

凛「えー!?><」

花陽「凛ちゃんが居てくれたら、心強いんだけどな…」

穂乃果「うん!仲間は多いほうが楽しいよ♪」

凛「うぅ…もーっ!わかったにゃ」

ほのぱな「えへへ♪」

にこ「音ノ木坂学院アイドル研究部の四人による新生スクールアイドル!」

凛「グループ名とかどうするんですかー?」

花陽「えーと…じゃ、じゃあ四人の名前からとって…」

穂乃果「ほのにこりんぱな!」

にこ「なんであんたが最初なのよ!私が部長でリーダーよ!」

7 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:20:40.03 ID:7MiY872L.net
花陽「でも、にこ先輩がセンターだったら真ん中じゃないと…」

にこ「…それもそうね。じゃあ、それでいくわよ!」

凛「ほのにこりんぱな?」

にこ「よし。そうと決まれば──」

【生徒会室】

にこ「つーことで。ヨ・ロ・シ・ク!」

希「ハマの番長さん?」

にこ「私はまだまだ引退なんてしないわよ!」

絵里「…またスクールアイドル?(懲りないわね)」

にこ「まあね。…けど、今までとはひと味違うわよ!」

【再び部室】

にこ「ん?(なんか、違和感が…)」

花陽「あれ?…そこにポスター、ありましたよね?…A-RISEの」

にこ「あぁー!?…誰よ、勝手に剥がしたの!」

凛「凛は知りませんけど…」

穂乃果「私でもないよ」

花陽「どこかにしまったんですか…?」

にこ「ない!ない…ここにも、こっちにも!」ガタガタッ

にこ「花陽…あんた、確かA-RISEのファンよね?」

花陽「わ、私じゃないですっ」

凛「かよちんはそんなことする人じゃないにゃ!」

穂乃果「それに、あんな大きいの…すぐバレちゃうよね」

にこ「それもそうね…私たちが生徒会室に行ってる間に盗まれた…?」

穂乃果「だったら、私たち以外の誰かってことになるよ」

にこ「とにかく、被害届を出さなくちゃ…もう一度生徒会室へ行くわよ!」

花陽「また何かあったら大変だし、誰かを残したほうが…」

凛「でも誰が残るのー?><」

希「ちょっと待った。話は聞かせてもらったよ」

にこ「希?…あんた相変わらず神出鬼没ね」

穂乃果「ことりちゃんに海未ちゃんまで…何してるの?」

8 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:23:25.35 ID:7MiY872L.net
ことり「これって、噂の盗難事件…」

海未「たぶん間違いありませんね…これは連続窃盗事件です!」

ほのにこりんぱな「えぇ!?」

希「ウチらで急遽、対策チームを結成したんよ」

海未「これ以上、音ノ木坂のイメージが悪くなれば廃校は免れません」

ことり「盗難防止が廃校阻止への第一歩です♪」

【少し前】

ことり「…っていうことがあって」

海未「穂乃果は確かにそそっかしいところはあるのですが…ちょっと、あまりにも立て続けになくした物が多すぎて不自然すぎます」

希「なるほどなあ…それは例の事件の一環かもしれんね」

ことり「と、いうわけで…」

希「東條希の東!」

ことり「南ことりの南(ナン)!」

海未「…は、わかりますけど。なぜ私まで?」

ことり「帽子といえば海未ちゃんでしょ?」

海未「帽子?」

希「東・南・帽子。で、盗難防止や!」

海未「えぇ…そんな強引な…」

ことり「とにかく、私たちはこれ以上窃盗事件が続かないように、音ノ木坂を守らなくちゃ」

【部室前】

穂乃果「…で、盗難防止部?」

希「部活動っていうのとはまた違うけどね」

ことり「しばらくは副会長さんと盗難防止活動に専念することにしたの」

海未「私は弓道部と掛け持ちになりますが、弓道部にも窃盗犯に狙われそうな物は多いですからね…」

にこ「あー、あの弓道場、音ノ木坂でも異質で目立つわよね」

穂乃果「校舎から離れてるし、いつ狙われてもおかしくないよね…」

穂乃果(あの雑誌があったら、ことりちゃんと海未ちゃんにも見せて二人をスクールアイドルに誘いたかったんだけど…仕方ないか)

【生徒会室】

希「…考えたくないけど、校内で物がなくなった時間帯を踏まえると…」

海未「部室のポスターなどは、四人が部室を空けている間に剥がされていますから…ほぼ間違いないかと」

9 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:25:50.73 ID:7MiY872L.net
ことり「他はともかく、ポスターを盗んだのは内部の人間ってこと?」

希「その可能性が高いやんな…残念ながら」

海未「アイドルグッズを盗む目的として考えられるのは、転売か…あるいは」

希「お金のためやったら…どう見ても、もっと高価で簡単に持ち出せる物があるはずや」

ことり「じゃあ単純に、ポスターが欲しかった…?」

海未「でしょうね。ただの嫌がらせという可能性も無いとは言い切れませんが」

希「そやね。わざと目立つ物を狙ったなら、その線もあるやろな」

ことり「もし嫌がらせか、ポスターが欲しかったなら、今までのほかの窃盗事件とは関係ないのかなぁ?」

海未「あの像は象徴的な物ですし、なくなればすぐにわかりますよ」

希「高坂さんのパンもね。この三つは全部嫌がらせでもおかしくない」

ことり「そっか。…やっぱり同一犯の可能性もあるんだ」

ことのぞうみ「うーん…」

絵里「部室の戸締まりの状態はどうだったの?」

希「小泉さんがドアを閉めたけど、もともと短時間で戻る予定やったから施錠まではしてなかったんよ」

絵里「校舎にさえ入れば誰でも犯行は可能ってことね」

海未「外部からという可能性はきわめて低いと思われますが…」

ことり「事前に一度侵入して物色して、たとえば隠しカメラや盗聴器を仕掛けた…とかは?」

希「そこまでする余裕があるなら、そのときに何か盗んだほうが早いんやない?結局なくなったんはポスターだけやし」

ことり「そっか…」

海未「不可解な事件ですが…こちらとしては地道に対策を強化するしかありませんね」

希「そやね。校内での聞き込み、見回り、注意喚起…ウチらにできることをしていこう」

ことうみ「はい!」

【正門】

穂乃果「だってー可能性感じたんだ♪」

\レッツゴー!/

穂乃果「どぅ…」ピタ

にこ「ん、何してんの穂乃果?」

花陽「もしかして歌詞、忘れちゃったんですか…?」

凛「凛も英語は苦手だから自信ないにゃ><」

10 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:32:18.60 ID:7MiY872L.net
穂乃果「いや、そうじゃなくて…上着と荷物、そのへんに放り投げて大丈夫かな?」

花陽「そ、それは…今は、ちょっとマズいかも…」

にこ「そーね…そんなことしたら、盗んでくださいって言ってるようなもんか…」

凛「じゃあ、荷物持ったまま踊るんですかー?」

「私たちが預かるよ!」

ほのにこりんぱな「えっ」

「ひとつ。人の物を盗るひでえ奴」

「ふたつ。不審な輩が踏み込んでも」

「みっつ。見逃しません!みんなの味方」

「ヒデコ」
「フミコ」
「ミカ!」

ヒデコ「私たち、ヒフミトリオが責任もって見張ります」

フミコ「荷物番は任せて♪」

ミカ「泥棒なんかに指一本触れさせないよ!」

穂乃果「ありがとー!じゃあ頼んだよ♪」

\レッツゴー!ドゥー!/

【後日・生徒会室】

希「カードがウチにそう告げるんや!」

ビュォォォ…

希(カードなくすといけないし…風が強いから、やっぱり窓は閉めとこ)パタン

絵里「まったく…スクールアイドルなんかより、例の窃盗事件の犯人でも占ってくれたらいいのに」

希「んー。でもウチが知ってる人やないと占いで特定まではできないよ。それに、かりに出たとして占いに証拠能力はないし…」シュタタタ

希「…あ、あれ?…まさか」

絵里「どうしたの?」

希「なんか、カードが少ない気がするんよ…」

絵里「大アルカナと小アルカナ…だっけ?普段は分けてるんでしょ?」

希「うん。小アルカナを除くと、大アルカナの22枚のはず…やっぱり、一枚足りない…」

絵里「どのカードがないの?」

希「大アルカナの11番、正義のカード…」

11 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:34:31.84 ID:7MiY872L.net
絵里「タロットカードを一枚だけ…盗まれた、なんてことはないわよね?」

希「アハハ…まさかね」

希(“正義”がない?…まるで犯人からの挑戦みたいや)

【翌日・音楽室】

穂乃果「あ、あれ?…ない」ゴソゴソ

真姫「何がないんですか?」

穂乃果「歌詞、海未ちゃんに頼んで書いてもらったの…さっき屋上で見たときはあったのに…」

真姫「屋上に落としてきたんじゃないですか?」

穂乃果「そうかなぁ…風で飛ばされたりしてたら…」

※穂乃果の妄想
海未「な、なんてことしてくれたんですか!あれを誰かに見られたら…恥ずかしくて死にます!><」

穂乃果「でも、どのみち私たちが皆の前で歌うんだよ?」

海未「とにかく、もう私は書きませんからね!」

真姫「歌詞がなくても曲は作れるけど…でも私はやりませんよ」

穂乃果「ど、どうしよう…」

真姫「知らないわよ。…もう一度頼んでみるしかないんじゃない?」

穂乃果「アハハ…だよね…」

【弓道場】

海未「なっ…なくした!?」

穂乃果「ごめんなさい…」シュン

海未「…いや、これはもしや…」

穂乃果「えっ」

海未「…盗まれたのかもしれません」

穂乃果「えー?…でも歌詞なんか盗んでもしょうがないんじゃ…」

海未「そ、それは…でも、歌詞を必要としている人がほかにもいるかもしれないじゃないですか」

穂乃果「…まあ、私たちがそうだから、ありえない話じゃないけど…」

海未「あの歌詞なら写しがあるので問題はありませんけどね」

穂乃果「ほんと!?ありがと海未ちゃん…だーい好きっ♪」ギュー

海未「ちょっ…穂乃果!こんなところで…///」

ヒソヒソ ヤッパリ… キャー♪

12 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:36:30.33 ID:7MiY872L.net
【翌朝・高坂家】

雪穂「ほのにこりんぱな…って書いてあるけどー?」

穂乃果「中身は…って、入ってないじゃん!」カチャ

雪穂「なにそれ…空のケースだけ?」

穂乃果「なんか紙が挟まってる…“残念賞”?」

雪穂「もしかして…本当は入ってたのに盗まれたんじゃない?」

穂乃果「また!?…もう!いったい誰の仕業!?」

雪穂「何が入ってたんだろうね?…誰が置いてったのか、お姉ちゃんは心当たりあるの?」

穂乃果「んー。あるような、ないような…」

『答えが変わることはないと思いますけど?』

【音ノ木坂】

真姫「なにそれ!?私はちゃんと入れたわよ!」

穂乃果「あ、やっぱり西木野さんだったんだ?」

真姫「あ…い、いやそれは…」

穂乃果「ごめんね…盗まれたのかもしれない」シュン

真姫「はぁ…いいわよ。データは残ってるから…最初から直接渡せばよかったんだし」

穂乃果「ありがとう…」ウルウル

真姫(でも…曲が目当てで盗んだなら、利用される可能性があるかもしれないわね…)

【後日】

ことり「穂乃果ちゃんに頼まれた衣装ができた…けど」

海未「あれから結局、いいように次々いろいろ盗まれ続けていますからね…」

希「今度こそ、盗まれないように細心の注意を払わないとね。この四人分の衣装だけは」

ことり「絶対に死守しなくちゃ!」

真姫「セキュリティは万全よ」

ことり「じゃあ、お願いします♪」

海未「丸投げですか…」

真姫「CDを盗まれたミスは私の責任でもあるし、借りは返さないとね…」

希(いまだ犯人に繋がる有力な手がかりは無し…とにかく自衛しかないか)

13 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:38:23.36 ID:7MiY872L.net
【五月】

にこ「…なかなかね」

穂乃果「にこ先輩、すっごく可愛い♪」

にこ「ま、まあ中身がいいから当然ね」ドヤァ

凛「こんな衣装、凛には似合わないよ…」

花陽「そんなことないよ。凛ちゃんは可愛いよ♪」

にこ「作って、守って、届けて…みんなのおかげで着られるのよ。アイドルなら、胸張って応えなさい!」

凛「!…そっか」

穂乃果(そうだよね…西木野さんや副会長さん、ことりちゃん海未ちゃん、ヒデコたちも…みんなが頑張ってくれたから)

凛「よーし!凛たちも全力で、いっくにゃぁー!」

にこ「ええ!」
ほのぱな「うん♪」

にこ「1」
穂乃果「2」
花陽「3」
凛「4」

\アソボーハジメマーシテノハッピチュン♪/

にこ(…結局、ライブに来てくれたのは“関係者”だけだったけど…)

穂乃果(でも…力を貸してくれた人たちに、少しは恩返しができたかな?)

\リッスントゥーマイハー♪/

【後日・廊下】

真姫「…」スタスタ

花陽(…あれ? 何か落ちてる)

花陽「これ…西木野さんの」

凛「かーよちん。練習行こ♪」

花陽「う、うん…」

凛「生徒手帳なんて取り出してどうしたのー?」

花陽「これ、私のじゃないよ。西木野さんの…」

凛「そうなんだ?…でも、どうしてかよちんが持って…」

花陽「拾ったの。そこに落ちてたから…」

凛「…?」

花陽「凛ちゃん?」

14 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:40:18.32 ID:7MiY872L.net
凛(あの西木野さんが、こんなの落として気づかないかにゃ…?)

『犯人は校内にいる可能性が高い…というのが、私たちの共通の見解です』

『まあ、できればウチらも音ノ木坂の生徒を疑ったりしたくないけどね』

凛(かよちんがそんなことするわけないよね。…きっと西木野さんがボーッとしてたか、急いでたんだよ)

【アイドル研究部・部室】

にこ「前から思ってたんだけど…」

穂乃果「え?…まさか、にこ先輩が私のこと…?///」ドキドキ

にこ「な、なに言ってんのよ!そうじゃなくて、人数の話よ」

花陽「私たちのことですか…?」

凛「凛たちは最初から四人ですよね?」

にこ「そう、四人なのよね…偶数ってバランス悪くない?」

穂乃果「そうかなぁ?…四天王とかあるじゃないですか」

花陽「スフィアとかSPEEDとか…」

にこ「けど、一人センター制なら一人増やして五人のほうがいいと思わない?」

凛「でも、その一人って誰ですかー?」

花陽「じゃ、じゃあ…生徒会長さん、とか…」

にこ「あいつがスクールアイドルやるとは思えないけどね…ま、見た目はいいし一応誘ってみるか」

穂乃果「真姫ちゃんは?…歌も上手だし可愛いよ♪」

凛「二人とも誘っちゃえばいいんじゃないですか?」

にこ「いや、それで両方入ったら結局また偶数でしょ…」

穂乃果「じゃあ、まずは生徒会長さんだね。ダメだったら真姫ちゃんを誘おう」

【生徒会室】

絵里「…は?」

にこ「だから、スクールアイドルよ。私たちと一緒にやらない?」

花陽「生徒会長さん…か、可愛いし」

穂乃果「うん!すっごく可愛い♪」

凛「可愛いにゃ♪」

絵里「な、なに言ってるの///…私はやらないわよ。アイドルなんて…」

にこ「あんたが入ってくれたら、きっとうまくいくわよ。廃校を阻止したくないの?」

絵里「それは…でも」

15 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:44:47.83 ID:7MiY872L.net
【六月・某ファーストフード店】

花陽(結局、生徒会長さんには断られちゃったけど…真姫ちゃんがアイドル研究部に入ってくれた♪)

穂乃果「あーあ。せっかく五人になったのに…雨ばっかりで全然練習できないじゃん!」プンプン

にこ「仕方ないでしょ。次のライブの日付も決まってないし、焦らなくてもいいじゃない」モグモグ

穂乃果「でも廃校を阻止するためには…あれ?」カラッ

穂乃果「凛ちゃん!私のポテト食べたでしょ!?」

凛「えー!?凛は食べてないよ><」

穂乃果「じゃあ花陽ちゃん!?」

花陽「ごはんだったら喜んで食べますけど、ポテトは別に…人の分まで食べたいとは思いません」

穂乃果「おかしいなぁ…まだたくさんあったと思ったんだけど」

真姫「見てたわよ。先輩」

にこ「ぎくっ」

穂乃果「にこ先輩だったの!?」

真姫「まったく…食べたいなら買えばいいじゃない」

にこ「いや、ポテトって結構高いじゃない。コスパが悪いっていうか…」

穂乃果「結構高いんだから私のポテトを返してよ!」プンプン

凛「人の物を勝手に取ったらいけないんですよー?」

花陽「噂の連続窃盗犯みたいに…」

真姫「…まさか」

ほのまきりんぱな「…」ジーッ

にこ「や、やめなさいよ。私は犯人じゃないわよ!…ポテトは食べたけど」

穂乃果「それより、何しに来たんだっけ?」

真姫「新しいグループ名を決める話し合いでしょ」

花陽「そっか。真姫ちゃんが入って五人になったから…」

凛「“ほのにこりんぱな”じゃなくなったんだよねー」

にこ「そーね。じゃあ新しいグループ名は…」

穂乃果「ほのにこまきりんぱな!」

にこ「ぬぁんでよ!リーダーの私を真ん中にしなさい!」

凛「じゃあ…ほのまきにこりんぱな?」

花陽「っていうか、ちゃんとしたグループ名を考えたほうがいいんじゃ…」

16 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:47:24.55 ID:7MiY872L.net
真姫「そうね。生徒会長も誘うつもりなんでしょ?」

穂乃果「うん。廃校を阻止するためには、やっぱり生徒会長さんは欲しいよね!」

にこ「まあ、A-RISEみたいにクールなユニット名があったほうがいいのは確かね…」

凛「凛は英語は苦手だし…そういうのはみんなに任せるにゃ」

花陽「別に日本語でもいいと思うけど…」

真姫「私はどっちでもいいけど。…で、どうするの?」

にこりんぱな「うーん…」

穂乃果「たぶんそうなるんじゃないかと思って…設置しておいたよ♪」

にこ「は?…何を?」

穂乃果「グループ名募集箱!」

【翌日・音ノ木坂】

穂乃果「入ってるかなぁ?」ワクワク

真姫「昨日置いたばかりでしょ。…期待しすぎないほうがいいと思うけど」

にこ「ま、とりあえず見てみましょ」

凛「なにがでるかな♪」ゴソゴソ

花陽「ど、どう?凛ちゃん」ドキドキ

凛「あったよ!…一枚」

穂乃果「…それだけ?」

真姫「そんなものでしょ。まだ人気も実績もないんだから…」

にこ「一枚入ってただけ奇跡かもね。…で、何て書いてあるの?」

凛「…はずれ」

ほのまきぱな「えっ」

にこ「は、はぁ?」

真姫「なにそれ…イミワカンナイ」

凛「そう書いてあるにゃ。…ほら」

穂乃果「ホントだ。誰かのいたずら…かなぁ?」

にこ「貸しなさい。こんなものは…」

花陽「待って、にこ先輩。裏にも何か書いてあるみたいです…」

にこ「んー?…本物はいただいていきます。…なにこれ」

17 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:49:49.43 ID:7MiY872L.net
真姫「もしかして…先に入ってた紙を盗まれたんじゃない?」

ほのにこりんぱな「えぇ!?」

穂乃果「またなの!?…そんなの盗んでどうするつもりなんだろ…」

にこ「紙よりも重要なのはグループ名のアイデアでしょ」

花陽「じゃあ、それを盗んでいったってことですか…?」

凛「歌詞に曲にグループ名まで…これって、もしかして…犯人もアイドル?」

にこぱな「!」

花陽「そ、そんな人がいるの…?」

にこ「…なるほど。確かに、その三つを必要としてるなら可能性はあるわね」

穂乃果「単なる嫌がらせじゃない?」

真姫「今回は実際に入ってるのを見たわけじゃないし、何も盗ってない愉快犯の可能性もあるわよ」

花陽「な、なるほど…どうなのかなぁ?」

希「いや、グループ名が書かれた紙は入ってたよ」

にこ「希…あんた、見たの?」

希「い、いや見てないけど…カードがそう言うてるん」

ほのにこまきりんぱな「…」ジーッ

希「ウチの占いは結構当たるんよ?…そこに人がいて何かが行われた“記憶”をある程度探り当てることができる」

穂乃果「じゃあ、今まで盗まれた物のことは?…副会長さんの占いで犯人もわかるんですか!?」

希「そこまでは…ただ、あった物がなくなった理由…盗まれたのか、そうでないのかはわかる。そこに悪意があるかどうかを感じ取るんや」

にこ「ちょっとうさんくさいわね」

希「スピリチュアルって言ってよ」

にこ「はいはい…ま、あんたが言うなら入ってたんでしょうよ」

希(直接言うのもアレやし…もう一回書いて入れとこうかな)

【翌日】

穂乃果「箱ごとなくなった…」クスン

希(ぐぬぬぬぬ…)

18 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:57:54.53 ID:7MiY872L.net
絵里「まったく…見てられないわね」

希「エリち?」

絵里「書いてくれる?…渡してきてあげるから」

希「えっ。…なんでウチが?」

絵里「私が気づかないと思ってる?」

希「…かなわんなぁ」

絵里「矢澤さん」

にこ「なによ。…スクールアイドルやる気になった?」

絵里「違うわよ。…また盗まれるといけないから、箱の中身…預かっておいたの」

ほのにこまきりんぱな「えっ」

凛「まさか…生徒会長さんが犯人!?」

絵里「そんなことをして私に何のメリットがあるのよ…いらないなら捨てるけど?」

穂乃果「い、いります!ください!」

にこ「μ's」

凛「石鹸?」

花陽「じゃなくて…たぶん、プリキュア?」

真姫「なんで私たちのグループ名がプリキュアなのよ!…由来は一緒かもしれないけど、神話の女神か何かじゃない?」

海未「でしょうね」

ことり「いいと思う。私は好きだな♪」

にこ「よし。今日から私たちはμ'sよ!」

希(…よかった)ホッ

【後日】

海未「プライバシーの侵害です!」

穂乃果「よーし。こうなったら、ことりちゃんのプライバシーも…」

ことり「!」

穂乃果「あれ?…この雑誌…スクールアイドルの」

『あれぇ?…ない』

穂乃果「ことりちゃんも持ってたんだ?」

ことり「えっ。…う、うん。まあ…」

海未「…?」

19 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 01:02:17.13 ID:7MiY872L.net
【七月】

理事長「廃校」

絵里「オープンキャンパスは二週間後の日曜日」

穂乃果「絵里さん!」

絵里「…わかったわ。もう手段を選んでいる余裕はないものね」

にこ(ついに絵里がμ'sのメンバーに加わり、そして…)

\ダイスキ♪/

雪穂「お姉ちゃーん!」

亜里沙「Хорошо♪」

穂乃果(なんとか廃校も阻止できたよ!)

【また後日】

海未「もうすぐ夏休みです。…長期休暇ということは、学校は隙だらけということになります」

希「盗まれる可能性が高そうな物をどうするか…あらためて話し合う必要がありそうやね。…ところで、南さんは?」

絵里「そういえば…最近いつもいないわね」

穂乃果「そうだね。ことりちゃん部活もやってないし、いつも早く帰っちゃうみたい」

希「部活やないけど、ウチらは盗難防止特別対策チームやのに…」

海未「…」

【秋葉原】

花陽「伝説のメイド…ミナリンスキーさん!?」

ことり「そうです…」

【夕方】

海未「穂乃果。先に帰っててください」

穂乃果「えっ。…うん。じゃあ、またね」

ことり「…海未ちゃん、買い物でもするの?」

海未「雑誌…」

ことり「何の雑誌?」

海未「ことりのバッグに入っていた、あのスクールアイドルの雑誌です」

ことり「えーと…何の話?」

『ことりちゃんも持ってたんだ?』

海未「穂乃果はそう言っていましたが…“同じ物”ではなく、あれは穂乃果が持っていた物ですよね?」

20 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 01:05:05.66 ID:7MiY872L.net
ことり「…どうして、そう思うの?」

海未「消えた像の話を最初に先輩方から聞いたとき、ことりは言いましたよね?」

『…でも、あんな重い物どうやって盗んだのかなぁ?』

海未「ですが…持ったことがなければ、重さはわかりませんよね?」

ことり「な、なに言ってるの海未ちゃん…あんなの、常識的に考えたら重い物だって予想はつくでしょ?」

海未「予想ですか。なら、あんな重そうな物…と言うべきじゃないですか?」

ことり「…それは」

海未「些細な事と思うかもしれません…ですが、私より成績のいいことりが些細なミスをするということは、あのとき冷静さを欠く理由があったと考えられます」

ことり「違う!あの像は私じゃないもん…」

海未「…他は認めるんですね?」

ことり「部室のポスターも私じゃないけど…」

海未「では、穂乃果に関する物は全部?…CDや、私の歌詞も?」

ことり「…うん」

海未「何故、ことりがそんなことを…」

ことり「だって…穂乃果ちゃん、私に何も相談しないで全部決めちゃって…」

海未「スクールアイドルのこと…ですか?」

ことり「うん…穂乃果ちゃんがスクールアイドルなんか始めたら、一緒に居られる時間がなくなっちゃうし…」

海未「だから邪魔をした…と?」

ことり「穂乃果ちゃんが最初に私を誘ってくれてたら、たぶん何もしなかったと思うけど…」

海未「では、急にバイトを始めたのも…」

ことり「私がいつも居なかったら、少しは寂しがってくれるかなって…でも全然」

海未(すべては穂乃果への想い…ですか)ハァ

ことり「…穂乃果ちゃんに謝らなくちゃね」

海未「ええ。…それに像やポスターが別人の犯行なら、今後も盗難防止は必要です。…手伝ってくれますか?」

ことり「うん。それはもちろん…」

21 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 01:08:25.96 ID:7MiY872L.net
【夜】

穂乃果「えぇー!?ことりちゃんだったの?」

ことり「…ごめんなさい」

穂乃果「ランチパックも?」

ことり「うん…私が作ったお弁当、穂乃果ちゃんに食べてほしくて」

穂乃果「それであの後も何度かパンが消えたんだ…」

ことり「ご、ごめんね。本当に…」

穂乃果「いいよ。…でも、言ってくれたらよかったのに」

ことり「どれのこと…?」

穂乃果「あの雑誌が消えてなかったら、あのときことりちゃんも誘うつもりだったんだよ。雑誌見せて、スクールアイドルだよ!って」

ことり「そ、そうなんだ…私、自分でチャンスを潰しちゃってたんだね」

穂乃果「でも…エヘヘ。ことりちゃんがそんなに私のこと想ってくれてるなんて♪」

ことり「ううん…私、自分のことしか考えてなかったのかも」

穂乃果「そんなことないよ。あんな素敵な衣装、毎回みんなの分も作ってくれることりちゃんだもん♪…ねえ、一緒にやってくれないかな?」

ことり「えっ」

穂乃果「スクールアイドル!一緒にやろうよ♪」

ことり「いいの…? 私、たくさん邪魔もしたのに…」

穂乃果「もう終わったことだからいいの。それより大事なのはこれからだよ!私、ことりちゃんと一緒に居たいんだ♪」

ことり「穂乃果ちゃん…///」

ことり「でも、その前に…穂乃果ちゃんに言わなくちゃいけないことが、もう一つあるの」

穂乃果「え…今度は何?」ヒヤアセ

ことり「あのね…私──」

22 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 01:10:11.06 ID:7MiY872L.net
【三ヶ月前・四月】

美術部A「これなんてどうよ?」

美術部B「あー、丁度いいかもね。写真撮る?」

美術部A「写真より直接見たほうが良くない?」

美術部B「じゃあ道具とか持ってこないと…めんどくさいなー」

美術部A「いっそ、この像運べたらいいのにね!美術室まで」

美術部B「いや無理でしょ…めちゃくちゃ重そうだよ。ほら、全力で押してもびくともしな…い」ズズ

ゴトッ

美術部A「うわっあぶねっ!…怪力!?」

美術部B「い、いや…まさか動くと思わなくて…びっくりしたぁ」

美術部A「ちょっ…頭割れてる!?」

美術部B「うわ、マジ!?…どうしよ」ヒヤアセ

【美術準備室】

美術部B「でかい…こんなの隠れないよ」

美術部A「何かで覆って目立たなくすれば…あのカーテンは?」

美術部B「カーテンが消えたら怪しまれない?」

美術部A「じゃあ…あ、そうだ」

【夜・穂むら】

ほの母「雪穂ったら、パンフレット置きっぱなしにして…」

『みんな言ってるよ。そんな学校、受けてもしょうがないって』
『ほら。それって、もう来年はゼロってことじゃない』

ほの母「…」プルプル

ほの母「なにがUTXよ!私の音ノ木坂を返して!」ビリビリ

ほの母(イライラする…甘い物でも食べようかしら)

ほの母「…」モグモグ←あんこ入りチョコ

【翌日・アイドル研究部部室】

美術部A「ラッキー♪開いてる」

美術部B「やばくない?」

美術部A「誰も来やしないって。物置みたいなもんだし…あれでいいかな」

23 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 01:13:23.06 ID:7MiY872L.net
【六月・美術準備室】

美術部A「だいぶ騒ぎも収まったし、修繕してこっそり戻しておこう」

美術部B「そうだね…美術部で培った技術、今使わずにいつ使う!」

美術部A「ポスターはどうする?」

美術部B「終わったら返せばいいよ」

【廊下】

ことり(どうしよう…思わず投票箱持ってきちゃったけど…隠さなきゃ)

ことり(ここなら大きな物が多そうだし、目立たないよね…?)

ガラッ

ことり&美術部「あ」

【後日・中庭】

真姫「私はやらない」プイッ

真姫(…ん? なんか木に引っ掛かってる…紙?)

『カードがウチにそう告げるんや!』ビュォォ

24 :名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 01:13:50.43 ID:7MiY872L.net
【夏】

穂乃果「留学!?」

ことり「うん。…でも、行かないよ。私、穂乃果ちゃんと一緒に居たいし」

穂乃果「ことりちゃん…でも、いいの?」

ことり「だって、アイドルの衣装を作る経験なんてなかなかできることじゃないでしょ?…これも勉強になると思うから♪」

穂乃果「ことりちゃーん!」ギュー

海未(盗難防止チームの三人もμ'sのメンバーに加わりました)

希(音ノ木坂周辺の窃盗事件もすっかりなくなったし…ひと安心やね)

【秋】

凛「あっ、リスがリストバンドを…」

にこ「何そのダジャレ。…大丈夫よ」フッ

パン

りす「」

にこ「こんなこともあろうかと、とがった物が触れたら爆発するように仕掛けをしておいたのよ!」

凛「えぇ!?…リスさん大丈夫かにゃ?><」

にこ「風船みたいな物だから平気よ」

りす「」クラクラ

凛「…盗まれなくても、使えなくなるから意味ないんじゃ…」

にこ「まあ、そーね…」

【夜】

にこ「あ、あれ?…焼き芋がない…」ガサガサ

絵里「ハラショー♪」モグモグ

にこ「こらー!お芋の恨みは大きいからね!」

真姫「あなたに言われたくないと思うけど」クス



おわり

25 :名無しで叶える物語(こんにゃく)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 01:23:02.79 ID:IfN9vLbN.net
なんか和んだ

26 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 02:35:16.33 ID:5DQPi+mf.net
こういうスレタイいつも立っててキモいな

27 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 02:41:04.48 ID:/tyxt54l.net
おつ

28 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 07:44:17.10 ID:maigBVj1.net
なかなかよかった


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