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千歌「このベッドから落ちたらしぬんだよ、よーちゃん」

1 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 03:27:51.90 ID:QpF/u7KE.net
曜「死なないよ」

千歌「しぬもん」

曜「・・・なんで?」

千歌「えーと・・・じゃあ溺死。おぼれるの」

曜「そっかぁ」


千歌「だからね、よーちゃんは行っちゃだめだよ」

曜「行かないって」

千歌「ならいーのだ。ふふん」


曜「・・・行かないし。死なないし。あと、溺れないし」

千歌「溺れちゃうよー・・・」

曜「私結構息とか止められるもん。千歌ちゃんより長生きする」

千歌「えー、どうやるの?」

曜「えっと・・・あんまり動かない。酸素、使わないようにします。水になる、みたいな?」


千歌「・・・それって、軽く死んでない?」

曜「千歌ちゃん、死亡判定キツい・・・」

2 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 03:31:12.82 ID:/3L8vZBF.net
ほう?

3 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 03:39:46.19 ID:QpF/u7KE.net
千歌「だってさ? 動かないで、じーっとしてて、水みたいに透明だったらさー、」

曜「いや、透明は私もムリ」

千歌「えー?うそつき」

曜「今はついてないでしょっ」


千歌「うーん・・・でも、曜ちゃんなら半透明くらいいけそう」

曜「なにその信頼感、私も人間だからね?」

千歌「おこった?」

曜「・・・怒る要素、今あった?」

千歌「へんなかおしてた」

曜「電気つけてないのに」

千歌「分かるよっ」

曜「分かんないよっ」


千歌「・・・やっぱり、怒ってるんだ」

曜「怒ってないって・・・今さらだよ、全部」

千歌「一昨日のあれも?」


曜「一昨日とか・・・なんか、もう、すごい昔な感じ。数億年前って感じする」

千歌「すごっ! ふふっ、梨子ちゃんたち、もう化石だね」

曜「いや、意外と生きてたりして?」

千歌「息止めたのかなぁ」

曜「あはは、息止めたら速攻死んじゃう」


千歌「えー?・・・やっぱりよーちゃん死んじゃうんじゃん、うそつきぃ」

曜「そこに繋がるんだ・・・」

4 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 03:44:38.70 ID:dFudaq20.net
見てるぞ

5 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 03:48:17.78 ID:/3L8vZBF.net
今書いてるのか
保守する?

6 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 03:55:09.06 ID:QpF/u7KE.net
曜「もう、私は死なないよっ。ほらっ、千歌ちゃん、腕まわしてっ、生きてるよーそろーっ」

千歌「うんっ・・・てか、よーちゃんあつい・・・んむっ」

曜「んっ・・・ちゅ・・・」


千歌「・・・いまの、人工呼吸だぁ」

曜「ふふふ、ついでに心臓とかのマッサージもしちゃおっかなぁ?」

千歌「ええぇ、またぁ? いいけどぉ・・・」

曜「・・・てか、シャワーいく?」

千歌「ん・・・いまいい・・・ちか、どこにも行きたくない」

曜「出たら死んじゃうもんね」


千歌「まぁ今だって、アイとかエッチとかそういうのには溺れてるんだけどねっ!」


曜「・・・千歌ちゃん。笑えない」

千歌「・・・笑えー、こうだぁーうりゃあー」

曜「いふぁい、ふひ、ふりぁりわらぁせらいれっ」

千歌「ああもぉ・・・なんで私が笑わせようとするといつも曜ちゃん泣くの?」

曜「この部屋が乾燥してるだけでしょ」

千歌「うそだー、べっとべとじゃん、私たち」

曜「やっぱシャワー行こうって。いろいろ流そうってば」

千歌「あとでー」

7 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 04:11:24.48 ID:QpF/u7KE.net
曜「・・・ねぇ千歌ちゃん。いいこと考えましたっ」

千歌「なんでありますかっ、渡辺隊員!」

曜「いっせーのせでさ、2人一緒にベッドから出ない?」


千歌「・・・心中しに来たみたい」

曜「だから笑えないってそういうの・・・」


千歌「・・・ていうか、曜ちゃん、今思ったんだけど、」

曜「説明しなくていいから。」

千歌「まだ何も言ってないのにぃ」

曜「言わなくてもわかるの。千歌ちゃんのことは、私は、わかるの」


千歌「うそつきだ」

曜「うそじゃないよっ。そのうちほんとにするから!」

千歌「別にいいよ。よーちゃんがわかんなくたって、私が合わせたら、結局ほんとにできるでしょ」


曜「・・・千歌ちゃんってさ、たまにズルいよね」

千歌「私、曜ちゃんのポイントがわかんない・・・」


曜「あぁー・・・私なんか明日千歌ちゃんと普通に学校いってそうな気がする」

千歌「・・・物理的にムリだよ」

曜「ですよねー・・・物理的?で、いいの?この場合」

千歌「え? ・・・心理的、じゃないよね?、ちかも分かんないけど」


曜「うーん・・・迷う」

千歌「それじゃあ曜ちゃんが決めてよ。物理か心理か」

曜「そういうものじゃないでしょ」

千歌「そういうものなんじゃないかなぁ、最初から。なんかそんな気がしない?」


曜「・・・そうなのかも」

8 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 04:13:54.65 ID:/3L8vZBF.net
これ…

9 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 04:29:28.05 ID:QpF/u7KE.net
曜「じゃあ、間をとって、距離的に、ってことで」

千歌「わ、ふっつうー」

曜「普通でいいよ。普通が一番だよ。普通最高、大好き、あいしてる」

千歌「っ、ばかっ」

曜「っ?! ・・・なんで叩くの!?」

千歌「あと曜ちゃん今のイヤミ?」

曜「嫌味じゃないし、ごめんだけど、・・・千歌ちゃんは普通の普通じゃないから、」

千歌「フォローになってないっ。もういいっ、私だけかえるーっ」

曜「あ、待って千歌ちゃんっ!!」


千歌「・・・あーあ、わたし、べとべとベッドから出ようとしたのに、よーちゃんが抱きしめてくるから出らんないや」

曜「すっごいにやけてるし・・・私の心配かえして」

千歌「あ、今のね! 腕とかおなかとかが汗でべとべとなのと、寝るベッドとをぉー、」

曜「ぷふっ、千歌ちゃん、ごまかすのヘタ」


千歌「・・・っはあ・・・よーちゃぁん、ちか、一生ここにいたくなっちゃう・・・」

曜「・・・駄目だよ。明日、また出てかないと」

千歌「女の子にそーいうこと言わないのっ」

曜「いや、千歌ちゃんには言わなきゃでしょ・・・」


千歌「ねぇ曜ちゃん、ぶっちゃけ、まだ、行ける?」

曜「・・・・・っ」



曜「・・・ごめん」

千歌「・・・よーちゃんのほんとつき」

曜「そんな言葉ないでしょ」

千歌「いま作ったの!よーちゃんが!」

曜「わ、私が?!」

10 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 04:58:59.99 ID:QpF/u7KE.net
曜「・・・なんか、ごめん」

千歌「・・・」

曜「てか、全部ごめん、こんなことしてごめん、こんな風にしちゃってごめん、」

曜「どこにも連れてけなくてごめん、なんにもできなくて、千歌ちゃん苦しくしてばっかで、そんななのに責任もとれないのに、」

曜「千歌ちゃんのこと好きになって、」

千歌「っえい」


曜「・・・ごふぇんあはい」

千歌「聞こえません」

曜「らっへ、ひはひゃんあっ、ふひ、ふえうあらっ」

千歌「ごめんって言うのやめたらやめる」


曜「・・・すみませ・・・いふぁい!ひはひゃんっ」

千歌「すみませんも禁止!」

曜「じゃあなんて言えばいいの!」

千歌「千歌のこと好きって言って!言え!!バカよう!!」


曜「っ、もうなんなの千歌ちゃん!!」

曜「〜〜っ、好きい! 千歌ちゃん大好きだけど文句あるのバカちか!??」


千歌「・・・っ、、これ、何の話なの・・・」

曜「わかんない、あと千歌ちゃんのせいでよけい暑い・・・」


千歌「・・・だいたい、人を好きになるのが悪いことだったら、千歌だって犯罪者じゃん」

曜「そうなの? そうかも」

千歌「このほんとつき」

曜「ほんとなんだ・・・」


千歌「・・・ねぇ、曜ちゃん、もう行けないんだよね?」

曜「・・・ぁー、じゃあ千歌ちゃんどっかで待ってて、日雇い的なバイト探してくるから、」

千歌「変なこと言わないで。曜ちゃん電車でもあんまり寝てないのに」

曜「いまちょっと寝たでしょ、あはは、、」

千歌「曜ちゃん、すごくなくていいから。昨日も言ったのに聞いてないの」

曜「・・・そうやって、すごくさせてくれないんだから」



千歌「ねぇ、曜ちゃん。やっぱり、私たち、このベッドからおちて、死ぬ」

11 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 05:29:01.05 ID:QpF/u7KE.net
曜「え?! や、千歌ちゃんそんなのダメ、千歌ちゃんは生きてなきゃダメ――ひゃっ?!ぁっ、落ちちゃっ、」



 

千歌「――ったあ・・・」

曜「千歌ちゃん大丈夫? もう、いきなり何するのさ・・・」


千歌「・・・曜ちゃん。こっち来て」

曜「え、今度は何?! ・・・お、お風呂?」



千歌「えいっ!」

ようちか「「きゃっ?!」」

曜「ちょっ、千歌ちゃんシャワーまだ水!!」

千歌「あっええっ?!ねぇあったかくするのどこ?!」

曜「その前にシャワー止めてってば!――あっ、あったあ!!」



千歌「・・・・・っ、はあ・・・」

曜「・・・・・いまの、・・・はぁっ、・・・なに・・・」


千歌「びっくりした?」

曜「したよ!」

千歌「しぬほど?」

曜「たぶん!!」


千歌「ふふ、よかったぁ。あのね、曜ちゃん。千歌たち、いま、死んだから」

曜「は?」

千歌「友達同士なのになんでか好き同士にもなっちゃって、狭い田舎の町でバレたら居場所がなくなるからって、千歌のことさらって逃げたけど結局逃げきれなくって」

曜「っ・・・」

千歌「さらったっていうか駆け落ち?まぁいっか、とにかく駆け落ちもできなくて、もう心中するしかなくって、それで――」


千歌「――私たちは、辿り着いた遠くの港町で、ついに心中してしまいました」

曜「・・・ちかちゃ、」


千歌「って設定でどう? もうそういうことにしちゃわない?」

千歌「そしたらきっと・・・曜ちゃんが耐え続けなくたってよくなる、普通におうち帰ってさ、普通に叱られることができる」

千歌「曜ちゃんもすごい人なんてやめて、また2人とも、帰って来れると思う」

12 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 05:36:55.23 ID:GlfeZoXD.net


13 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 06:02:27.55 ID:AHbiczso.net
はよ

14 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 06:07:32.02 ID:cbY/NoDF.net


15 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 06:17:35.47 ID:QpF/u7KE.net
曜「・・・死なないし、死ねないよ。それは、ダメ」

千歌「ダメかなぁ」

曜「だって・・・私、死にたくない。千歌ちゃんのこと好きな私を精神的に?殺して、それでへらへら生きてくぐらいならここで死んだ方がマシ」

千歌「どっちみち死ぬじゃんそれ」

曜「あ、そっか」


千歌「でもね、わたし、生まれ変わってもよーちゃんのこと好きになっちゃう気がするの」

千歌「ちっちゃい頃からさんざん見てきて、すごくない曜ちゃんも知ってるから」

千歌「・・・曜ちゃんは、どうかなぁ?」


曜「ちかちゃん。いま、私、すごいこと気づいた」

千歌「えっ、なに」

曜「さっき2人でいっせーのせで死んだんでしょ、ってことは、生まれ変わりの来世って、・・・ここのことだ」


千歌「・・・あは」

曜「よかったぁ・・・ねぇ千歌ちゃん、私、生まれ変わっても、千歌ちゃんのこと、・・・普通にすきだったよ」

千歌「その普通は要らないよ・・・」

曜「だって、すごくなくても好きでいていいんでしょ?」

千歌「ていうか、千歌ね、ほんとは、すごくなくなってほしかったかも」

曜「・・・うん、千歌ちゃんだ」

千歌「曜ちゃんも、曜ちゃんだ。ふふっ」

16 :名無しで叶える物語:2017/05/24(水) 06:19:47.47 ID:QpF/u7KE.net
千歌「――ねぇやっぱりバイト計画にしない? 千歌も頑張るからぁ!」

曜「ダメっ! ちゃんと2人で家に帰って、お父さんお母さんに叱られて、反省して戻るの」

千歌「許してくれるかなぁ・・・さすがに今回のは・・・うぅっ」

曜「ふふっ、もし死んじゃっても迎えに行くから大丈夫だよ」

千歌「そんな冗談言ってる場合じゃないんだって!!」

曜「千歌ちゃんが言い出したんでしょ?!」



曜「あ。ねぇ、千歌ちゃん」

千歌「もー・・・なに?」

曜「すごくない私を、私の好きを、全部許してくれて・・・ありがと」



おわり
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