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穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」

1 :名無しで叶える物語:2017/11/23(木) 23:51:24.55 ID:V52+G60i.net
-2018年-

穂乃果「ふー!ひと段落ひと段落!」

雪穂(22)「あっ!ちょっとお姉ちゃん!!!」

穂乃果「うっ、なによぉ…雪穂」

雪穂「またお饅頭つまみ食いしたでしょ!」

穂乃果「えっ…た、たははぁ〜…ば、ばれちゃったか」

雪穂「もう!そんなんでよくお店続けられてるね!やっぱり私が継げば良かったよ!」

穂乃果「むっ!何よう!雪穂がやりたいことあるって言うから私が後継いだんだよ!」

雪穂「それと饅頭つまみ食いすることの話は別!」

穂乃果「む〜…!」

2 :名無しで叶える物語:2017/11/23(木) 23:54:02.91 ID:ptK0YA+B.net
前に見た希ガス

3 :>>2 続き欲しいって言われたんで焼き直ししながら書きます:2017/11/23(木) 23:57:50.50 ID:V52+G60i.net
穂乃果「あれ?雪穂もう出るの?」

雪穂「うん、そろそろ戻らないとだしね」

穂乃果「なんだー…泊まっていけばいいのに」

雪穂「お姉ちゃんほど暇じゃないんだよー」

穂乃果「その言い方だとまるで私が暇人みたいじゃん!」

雪穂「えっ違うの?」

穂乃果「違うよ!」

雪穂「あはは・・・じゃ、行くね」

穂乃果「うん、まぁ頑張りなよ」

雪穂「うん、お姉ちゃんも…頑張ってね…」

4 :名無しで叶える物語:2017/11/23(木) 23:58:38.31 ID:jopTwkBJ.net
これリメイクはガチで嬉しい
今度はちゃんとオチまで描いてくれよ

5 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:01:18.87 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果母「あれ?雪穂もう出たの?」

穂乃果「あっ、お母さん起きてたんだ」

穂乃果「うん、さっき出たよ」

穂乃果母「んもうあの子ったら挨拶もなしに!」

穂乃果「私も泊まっていけばって言ったんだけどね〜」

穂乃果「ま、忙しいんだよ雪穂も」

穂乃果母「そうかもしれないけど…無理しすぎて身体壊したりしたら…」

穂乃果「まぁま…雪穂もさ、もう子供じゃないんだしね?」

6 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:05:04.08 ID:IKGfoKkB.net
-翌日-

真姫(23)「へぇ〜じゃあ雪穂ちゃん今家離れてるのね」

真姫「なんのお仕事してるの?」

穂乃果「それが私もよく知らないんだよねぇ…ただ本人はやりがい感じてるみたいだし良いんじゃないかなぁ」

真姫「ふ〜ん…」

真姫「で、穂乃果…あなたは?」

穂乃果「ふえ?」

真姫「お店抜け出してこんなところに来てて良いの?私も暇じゃないんだけど」

穂乃果「真姫ちゃんまで雪穂と同じような事言う〜!」

真姫「私は昼から講義あるから…また今度愚痴聞いてあげる…暇ならの話だけどね」

穂乃果「むむむ〜…」

7 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:06:57.53 ID:JN5cSW5V.net
医学部で5年なら実習でパンパンやろ

8 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:07:53.69 ID:IKGfoKkB.net
トボトボ

穂乃果「はぁ…みんな忙しそうだなぁ…」

穂乃果「あ、で、でも私も忙しいけどね!!」

オギャー

穂乃果「ん?」

女「うぅ…お願いだから泣き止んでぇ…」

赤子「オギャーオギャー」

穂乃果「へへー、ベロベロバー!」

女「!」

赤子「キャッキャッ!!!」ニコニコ

穂乃果「可愛いですねぇ〜!」

女「助かりました!ありがとうございます!」

穂乃果「いえいえ〜」

女「…ってあなた」

穂乃果「?」

女「あなた…穂乃果さんですよね!!!」

穂乃果「ふぇ!?」

女「高坂穂乃果さんですよね!!!」

9 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:13:06.15 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果「そ、そうですけど…なんで?」

女「丁度あなたのお店伺おうと思ってたんです」

穂乃果「あっ!お客さんですか!是非!ご来店お待ちしてます!」

女「違います!」

穂乃果「え?」

女「この子を」

穂乃果「え?」

赤子「キャッキャ」

穂乃果「この子がどうかしたんですか?」

女「この子の面倒を・・・この子を育ててあげてください」

穂乃果「・・・ほぇ?え?え?」

10 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:13:38.59 ID:gFngDsCE.net
ん、20世紀なんちゃらのやつ?

11 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:16:09.16 ID:IKGfoKkB.net
バッ

穂乃果「え、えぇ!?」

穂乃果「ちょ、ちょっと!」

女「ソレデハ!」

穂乃果「ちょ、待って!!!」

ギュッ

女「グエッ!、首が…!!」

穂乃果「あっ!」パッ

穂乃果「ご、ごめんなさい!」

女「ゲホッ!」

女「な、なんですか!」

穂乃果「ソレはこっちのセリフですよぉ!!」

穂乃果「いきなり知らない赤ちゃん育ててって…!出来ないですよ!」

女「知らない子供って!何バカな事言ってるんですか!」

穂乃果「え、えぇ…私何かおかしな事言ってるかなぁ…?」

女「その子はあなたの姪っ子ですよ!」

穂乃果「・・・は?」

女「その子は…雪穂の…高坂雪穂のれっきとした実の娘……高坂秋穂ちゃんです!」

穂乃果「え…?」

穂乃果「ええええええええ!!!?」

12 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:20:13.37 ID:IKGfoKkB.net
女「では私はこれで!」

穂乃果「い、いや待ってくださいよ!」

女「まだ何かあるんですか!」

穂乃果「秋穂って言われても、全然私わかんないですよ!」

穂乃果「雪穂に子供がいるなんて事も聞いた事ないですし!!!」

女「え?聞いてないんですか?」

穂乃果「はい、何もかも初耳です!!!」

女「でも…私も雪穂から頼まれただけなんです、あなたに預けるようにって」

穂乃果「え、え…?」

穂乃果「あ、あ〜…」

女「すみません…もう本当に時間がないんです、あとは姉妹間で連絡を取り合ってください」

女「失礼します」タッタッタッ…

穂乃果「………え、えぇ」ポカーン

13 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:23:18.54 ID:IKGfoKkB.net
プルルルルルルル

穂乃果「……」

秋穂「スー…zzz」

『おかけになった電話番号は…』

ピッ!

穂乃果「んもぅ!何で出ないのよ!」

穂乃果「(何やってるのよ、雪穂…)」

穂乃果「………」チラッ

秋穂「ムニャムニャ…」

14 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:26:05.33 ID:IKGfoKkB.net
ガラッ

穂乃果「た、ただいまー…」イソイソ

穂乃果「とりあえずはお母さんに見つからないように……あ!」

穂乃果母「おかえりなさっ……って」

穂乃果「あ、ち、違うのお母さん!この子は!」

穂乃果「あのその!」アタフタ

穂乃果母「穂乃果!!」

パチンッ

穂乃果「ぐ、ぐぇっ……え、えぇ!?」ドサッ

穂乃果母「私はあんたをそんな子に育てた覚えはないよ!」

穂乃果「ぅえぇ!?」

穂乃果母「誰との子なの!いつ出来たの!何で隠してたの!」

穂乃果「ち、違う!お母さん話聞いて!」

穂乃果「こ、この子は…お母さんの…そう!孫なの!」

穂乃果「……」

穂乃果母「……」

穂乃果「(ってお母さんが勘違いしてる事考えりゃ今の発言じゃ誤解解けないじゃん!お母さんの怒りに拍車かけちゃうよぉ〜…!)」

穂乃果母「そりゃあそうでしょ何言ってんの!」

15 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:29:32.72 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果「違う!私の子じゃないよ!」

穂乃果母「嘘つかないの!あなたとソックリじゃない!」

穂乃果「え?」

穂乃果「そ、そうかな?」ワタシコンナカワイイ?

穂乃果母「そうよ」ムカシハコンナカンジダッタワ

穂乃果「って!ちっがーう!!」

穂乃果母「え」ビクッ

穂乃果「この子は私の子じゃないの!ゆ・き・ほ・の・子・な・の!」

穂乃果「名前は秋穂っていうの」

穂乃果母「ゆ、雪穂の!?」

16 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:30:33.06 ID:Lql6mn7O.net
こんなん絶対おもろいって

17 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:34:49.17 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果母「ごめんなさい穂乃果…いきなりぶって…」

穂乃果「すごい痛かったよ…ンモウ…」

穂乃果「ていうかお母さんこの1年間一緒にいて私がお腹膨らましてた事あった!?見た!?」

穂乃果母「た、確かに…見てないわねー…」

穂乃果「もう!早とちりだよ!」

穂乃果母「だからごめんなさいって言ってるじゃない、しかしソレにしても……この子が雪穂の子……にわかにも信じがたいわね……」

穂乃果「私もだよ…でも…雪穂の面影が確かにあるよね」

穂乃果母「…この子は雪穂が直接?」

穂乃果「うーうん……知らない女の子が……でも雪穂に頼まれたって言ってた」

穂乃果母「………雪穂と連絡は?」

穂乃果「ダメ、通じないよ」

穂乃果母「そう…」

穂乃果母「何はともあれ、雪穂と連絡つくまでは私たちが責任持って育てるしかなさそうね」

穂乃果「うんうん、そうだよね」

穂乃果母「もう!雪穂は今度帰ってきたらお説教よ!」

18 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:41:15.55 ID:FD6aclbu.net
だいぶ前に見たな
楽しみにしてたのに完結しなかった気がする

19 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:41:36.55 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果「でも私も伯母さんかぁ〜…なんか感慨深い…」

穂乃果母「私なんておばあちゃんよ、聞いただけでシワが増えそうだわ」

穂乃果「お父さんがいればきっと大はしゃぎしてたよ」

穂乃果母「そうね、天国で喜んでるわよ、きっと…」

穂乃果「…でも似てるってだけで判断しちゃっていいのかなぁ…」

穂乃果母「何言ってるのよ!どっからどう見ても雪穂の子じゃない!」

穂乃果「いやそういう問題じゃなくてだよ〜、戸籍とか…さ」

穂乃果母「そうね〜…あとオシメとかミルクとかも…」

穂乃果「……お母さん……」

20 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:46:55.94 ID:IKGfoKkB.net
あんまり一気もアレなんで今日はここまでにします

>>18
本当にごめんなさい、ちょうど色んなことが重なって書けなくなってしまって
保守してくれてた人もいてなんとかと思ってたんですが
他スレで、よかったら書き直してほしいと言われたのでいい機会と思い
今度はちゃんと最後まで書きます

21 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:49:24.68 ID:gFngDsCE.net
当時の建て直しだけでも相当な量だったきがす

22 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:49:53.06 ID:5fDh64Y4.net
結構良いとこで落ちちゃってたよな
完結まで期待してます

23 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:52:01.06 ID:qT6EkMZc.net
また微妙なところで
即死大丈夫か?

24 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:54:30.91 ID:+Ngm/Mtl.net
パッパ死んだんか……

25 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:54:48.03 ID:nvs/Fnbk.net
支援
あいどる?

26 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 00:55:50.30 ID:5jiMApAN.net
いや普通に一気に投下しろよ…出し渋る意味がわからん

27 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:01:08.97 ID:iyklz2xj.net
なんだこれ初見

28 :ではキリのいいところまで投下します:2017/11/24(金) 01:01:43.81 ID:IKGfoKkB.net
-数ヶ月後-

ガラッ

穂乃果「いらっしゃいませー」

「穂乃果!」

穂乃果「ん?」

ヒデコ「久しぶり!」

穂乃果「え、わっ!もしかしてヒデコ!?」

ヒデコ「うん!」

穂乃果「うわっ!本当に久しぶりだね!何年ぶりだろ!」

ヒデコ「そうだね〜……まぁ、懐かしさに浸る前に……その背中の子、あんた結婚したの?」

穂乃果「違うよ、この子は雪穂の子」

ヒデコ「ふぇ〜可愛い〜///」

ヒデコ「ほれほれ、可愛いでちゅね〜」

秋穂「」ビクッ

秋穂「フエエエェェン!!」

ヒデコ「ぬ、ぬわ!」

穂乃果「ダメだよ〜…秋穂、私にしか懐かないもん」

穂乃果「はいはい秋穂落ち着いて〜」ユッサユッサ

秋穂「エッ…エッ…」ピタッ

穂乃果「ね!」ドヤッ

ヒデコ「うわ〜ドヤ顔…すっごいムカツク …」

ヒデコ「ま、いいや…穂乃果、今日はあんたに話があって来たの」

穂乃果「話?」

29 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:04:22.49 ID:Piwmobym.net
焼き直しでも何でも構わん
昔読んでたSSの復活は素直に嬉しいから続けて

30 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:05:39.05 ID:IKGfoKkB.net
ヒデコ「最近妙な噂があってさ…」

ヒデコ「ある宗教グループが全国のスクールアイドルを中心に勧誘して、かなり規模を大きくしてるって」

穂乃果「へー…でもあんまり私には関係なくない?」

ヒデコ「ううん、問題はここから」

ヒデコ「その宗教集団の教祖があの廃校騒動になった代の音ノ木坂卒業生の可能性がある」

穂乃果「……そうなんだ」

ヒデコ「…穂乃果…あんたは何か知らない?」

穂乃果「………」

穂乃果「いや……何も……」

ヒデコ「………」

穂乃果「………」

ヒデコ「そっ……ならいいわ……邪魔したね、またなんか買いに来るよ」

穂乃果「う、うん…またね」

ヒデコ「そうだ穂乃果」

穂乃果「ん?」

ヒデコ「今度の日曜日、音乃木坂OGでちょっとした同窓会やるんだ」

穂乃果「へぇー…」

ヒデコ「あんたもよかったら来なよ、OGだしお母さん誘ってもいいよ?」

穂乃果「ははは、うん、了解」

ヒデコ「ん!じゃ秋穂ちゃんまたね〜!」

秋穂「アウー」

ヒデコ「じゃね、穂乃果」

穂乃果「うん、またね…」

31 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:09:01.58 ID:IKGfoKkB.net
-日曜日-

穂乃果「あ、そういえば今日か…ヒデコが言ってた同窓会」

穂乃果「せっかくだし行こっかな」

穂乃果「お母さーん!あのね〜」





トントン…

穂乃果「んじゃ行ってくるね、お母さんは本当にいいの?」

穂乃果母「私は秋穂と留守番してるよ、それにオールドすぎるしね」

穂乃果「あはは、確かにね、じゃ行ってきます!」

ガララ

穂乃果母「行ってらっしゃい」

バタンッ

32 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:11:39.56 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果「みんなと会うのいつぶりだろ…」

穂乃果「ここかぁ(どんな感じで入ろっか…)」

スタスタスタスタ

穂乃果「ふぅ…」

ガラッ

穂乃果「(やっぱ明るめで!)」

穂乃果「こっんばんっわー!みなさんお久しぶりでーす!」

一同「・・・・・」

穂乃果「あはは…こんばんわ…」

理事長「穂乃果ちゃん」

穂乃果「あ、理事長…お久しぶりです!」

理事長「えぇ…」

穂乃果「あの…私の代の子が見た感じいないんですけどどこに…?」

理事長「そのことなら…」

33 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:14:49.72 ID:ZT/WhexP.net
初見だから楽しみすぎる

34 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:15:14.73 ID:IKGfoKkB.net
タッタッタッタッタッタッ…

穂乃果「ヒデコ…」

「……!」

海未(24)「穂乃果…」

穂乃果「海未ちゃん…?」

海未「来たんですね…」

穂乃果「理事長から聞いて…」

海未「やっぱり…穂乃果にだけ連絡が行ってなかったんですね…」

海未「……まだお通夜ですので顔は見れます……」

穂乃果「………」

穂乃果「ヒデコはなんで……」

穂乃果「死んだの…?死因は…?海未ちゃん、知ってるんでしょ…?」

海未「………」

海未「少し、場所を変えましょう…」

35 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:18:20.74 ID:cMZ108iI.net
普通にゴミスレ

36 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:19:23.48 ID:IKGfoKkB.net
-公園-

海未「音ノ木坂卒業生が教祖の宗教集団の話は聞きましたか?」

穂乃果「うん、それは聞いた…」

海未「ヒデコはかなり前からその集団の周りを独自に調べていたようですが……」

海未「踏み込み過ぎたのかどうか、理由はわかりませんが……おそらくヒデコはその集団に……」

穂乃果「・・・」

穂乃果「なんでヒデコはそんな危ない事を…」

海未「……わかりません、ですがやはり何か深い理由があって……でないとこんな危険な事は……」

穂乃果「……」

海未「穂乃果、変なこと考えてませんよね?」

穂乃果「え……変なことって……?」

海未「ヒデコがやってたことを穂乃果がやるなんてことは…」

穂乃果「…そんな…私ただの和菓子屋だよ?宗教集団を尾行?監視?出来るほど…優秀じゃないよ…」

海未「穂乃果……そう……ですよね……」

37 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:23:04.04 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果「話聞かせてくれてありがとう、海未ちゃん……葬儀には出るから」

海未「は、はい…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


穂乃果「………」

穂乃果「(人が死んだ、こんな簡単に……友達が死んだ、この前まで話をしてたのに……)」

穂乃果「ヒデコ……ヒデコ……」

穂乃果「(お父さんの時も悲しかった…でも余命で死んだとか、そういう時とは違う気持ち…)」

穂乃果「やるせない……感じ」

穂乃果「でも私…ただの和菓子屋で全然…何も出来ないし…」

穂乃果「ヒデコ……」

38 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:25:55.94 ID:IKGfoKkB.net
-翌日-

穂乃果「じゃあお葬式行ってくるね…」

穂乃果母「うん、気をつけてね……」

穂乃果「アレ?靴ベラどこだっけ?」

穂乃果母「秋穂のベビーキャリーの下に埋もれてるわよ」

穂乃果「あっホントだ…」

オギャァァァァン…!

穂乃果母「秋穂起きたみたい…行ってらっしゃいね、穂乃果」スタスタ

穂乃果「うん…」

穂乃果「……ん?」

穂乃果「ベビーキャリーの紐になんか引っかかかってる…手紙?」

穂乃果「……【穂乃果へ】」

穂乃果「ヒデコからだ…」

穂乃果「いつの間に……あっ……」


ヒデコ『そか、じゃ秋穂ちゃんまたね〜!』

秋穂『アウー』

ヒデコ『じゃね、穂乃果』


穂乃果「あの時か……なんて……書いてるんだろ……」

39 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:30:05.08 ID:IKGfoKkB.net
【穂乃果へ

この手紙を見てる時多分私はこの世にいない。
自分で選んだ道なので後悔もしない…。
正直この件に関してはアンタに話すかどうかかなり悩んだよ…。
なんたって正義感で作られてるような人間じゃん、穂乃果は。アンタが無茶するのが怖くてさ…って無茶したあたしが言えることじゃないか…。
本題に入る。もう時間がないので走り書きなのは許してほしい。
まずアンタにも話したであろう集団の教祖、私が調べていたのはこいつの素性。
顔も年齢も分からない。分かってるのは精々信者に「るどいあ」と呼ばせていること。
単にアイドルのアナグラムってだけなんだろうけど、コイツを野放しにしとくとヤバイ、私の第六感がそう言ってる。
きっといつか、世界までもコイツは掌握してしまうだろう。
穂乃果、この手紙で全ての意図を汲み取れとは言わない。実行しろとも言わない。
ただ一つだけ私の見解を言わせてほしい。

世界を救う。アンタにしかできない。】


穂乃果「世界を、救う…」

40 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:41:49.59 ID:Sn5zF1d3.net
ヒデコはドンキーか

41 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:42:55.58 ID:1PXNHW28.net
浦沢作品の導入ってなんでこんなにワクワクするのだろう

42 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:43:54.81 ID:wNny0Y8Z.net
DQN飼い主(&騒音)マップ
https://goo.gl/u6d1qR

騒音(主に犬の無駄吠え)をさせるDQNの情報を共有したいと思います。
それ以外にも、騒音関係をマークするのに使って下さい。
マップ作成は素人なので、これはまだ仮です。
みなさんの知恵とスキルを貸してください。

注意事項として、個人宅にはマークせず、付近の道路にマークして下さい。
トラブルがあったときは、自己責任でお願いします。
上手い運用方法を考え中ですので、みなさんの協力をお願いします。

43 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:44:29.26 ID:qT6EkMZc.net
終盤を生け贄にして序盤をアドバンス召還してるからな

44 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:45:43.23 ID:osOj9gTp.net
キートンは許して

45 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 01:53:14.09 ID:vq2uMjg/.net
これって20世紀少年的なSS?
確か2スレ目まで行ってたけど地震なしの乱立で潰されたんだよね

46 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 04:16:27.16 ID:jsHiwx9L.net
ひと段落は誤読らしいよ

47 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 06:21:05.16 ID:PQFC8mMn.net
これは期待

48 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 06:22:41.32 ID:573aFsWC.net
なんだか既視感あると思ったらあの漫画か
期待

49 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 12:47:44.75 ID:IKGfoKkB.net
-葬儀場-

ことり(24)「あ、穂乃果ちゃん!」

穂乃果「…!ことりちゃん…久しぶりだね」

穂乃果「いま海外でデザイナーやってるんだよね?わざわざ日本に戻ってきたの?」

ことり「うん、だって……」

穂乃果「……そっか、ヒデコも喜ぶよ」

海未「二人とも、もうそろそろ中に」

ことり「はーい」

穂乃果「ことりちゃん!海未ちゃん!」

ことり「どうしたの?」

海未「どうしました?」

穂乃果「後で……話があるんだけど、いいかな?」

海未「えぇ…」

ことり「うん…」

50 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 12:49:19.40 ID:IKGfoKkB.net
-穂むら-

穂乃果「ただいまー」

穂乃果母「おかえりなさ…ってまぁ!」

ことり&海未「お久しぶりです」 ペコッ

穂乃果母「本当に久しぶりね〜、さっ…上がって」

ことり&海未「お邪魔します」

51 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 12:52:18.81 ID:IKGfoKkB.net
バタンッ

穂乃果「久しぶりだね、こうやって3人でって…」

穂乃果「………」

海未「………」

海未「穂乃果、話とは?」

穂乃果「……私」

穂乃果「ヒデコのやっていた事を引き継ごうと思う」

海未「!?」

ことり「…?」

海未「何言ってるんですか!?ヒデコが何故死んだのかあなたは分かっているでしょう!!」

ことり「えっ…」

穂乃果「分かってるよ!でもヒデコは死んだ!そしたら誰がヒデコのやっていた事を続けるの!?」

海未「ヒデコはそんな事望んでない!!!」

穂乃果「望んでるよ!」

海未「それはあなたの思い込みです!」

穂乃果「思い込みじゃない!!だって…手紙にも!」

穂乃果「ほら!!!」バサッ

海未「………」

穂乃果「……誰かがやらないといけないんだよ」

ことり「穂乃果ちゃん……」

52 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 12:55:45.85 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果「学校が無くなりそうになった時もそうだったじゃん…」

穂乃果「誰かがやらないと、後で後悔もする…誰かが…やらないと…」

海未「それが今回もあなただと言いたいんですか?」

穂乃果「そうは思ってない!思ってないけど…」

穂乃果「私は…偶然にしろ必然にしろ、見て見ぬ振りなんて出来ないよ…」

穂乃果「海未ちゃんも私の性格良く知ってるでしょ…?」

海未「それは…そうかもしれませんが…」

53 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 12:59:46.80 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果「ヒデコは“るどいあ”をヤバイって…止めないとって…とにかく危険視してた」

海未「それでも……辞めましょう穂乃果……それに……もしあなたが死んだら誰がその続きをやるのですか?」

海未「ことりでしょうか……それとも私でしょうか……」

穂乃果「………」

海未「私は……あなたが死んだら黙っていられる自信はありません……」

穂乃果「なら…」

海未「だから、ダメですよ…」

穂乃果「」ギリッ

穂乃果「ヒデコが死んで何も思わないけど、私が死んだら泣いてくれるの!?悲しんでくれるの!?なんで…ヒデコと私の何が違うのよ!」

ことり「穂乃果ちゃん海未ちゃん落ち着こうよ!」

ことり「違うよ、違うよ穂乃果ちゃん……」

穂乃果「…ッ?」

ことり「海未ちゃんがヒデコちゃんが死んで悲しくないわけない…」

ことり「海未ちゃんは……これ以上、友達が死ぬところを見たくないって言ってるんだと思うよ……」

穂乃果「…!」

54 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 13:01:40.49 ID:IKGfoKkB.net
ことり「私はいま何の話をしているのかよくわからないけど……」

ことり「でも、とてつもない何かに穂乃果ちゃんは立ち向かおうとしてるんだと思う…」

ことり「きっと昔みたいに…」

穂乃果「……」

ことり「穂乃果ちゃんも海未ちゃんの気持ち…わからないわけじゃないでしょ?」

ことり「穂乃果ちゃんもヒデコちゃんが死んで悲しかったでしょ?」

ことり「もし穂乃果ちゃんが行って死んじゃったら次は本当に海未ちゃんが……うーうん、私だって……」

海未「………」

穂乃果「………」

海未「穂乃果…」

55 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 13:03:26.06 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果「それでも、私は行くよ」

ことり「…!」

海未「ッ穂乃果!!」

穂乃果「それに大丈夫だよ…海未ちゃん…」

穂乃果「次なんてない……私が決着をつけるから……」

海未「…!」

穂乃果「話はこれだけ……ごめん、呼んどいて悪いんだけど帰って……ごめんね……」

海未「………」

ことり「(穂乃果ちゃん…)」

56 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 13:09:23.86 ID:IKGfoKkB.net
穂乃果母「あら、もう帰るの?」

海未「はい、お邪魔しました」

ことり「またお邪魔します!」

穂乃果母「ええ、またいらっしゃいね、もうあの子ったら見送りにも来ないなんて!」

海未「いえ…いいんですよ」

穂乃果母「……」

穂乃果母「……海未ちゃん、ことりちゃん……あの子弱いから何かあったら助けてあげてね……」

穂乃果母「弱いのに責任感だけは強いから1人で全部背負いこんじゃったりしちゃうの…」

穂乃果母「だから、お願いね」

海未「……はい!存じてます!」

穂乃果母「ホッ…うん、ありがとね」

海未「では、お邪魔しました」

ことり「お邪魔しました!」

57 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 16:21:25.26 ID:DRoqrD3/.net
前も見てた
続きはよ

58 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 17:14:23.14 ID:IRThH8Nq.net
続きをずっと待ってたぞ!

59 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 20:58:44.65 ID:2tpXX0CE.net
今度は最後まで頼むぞ!

60 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 22:56:55.58 ID:TnUuvyux.net
穂乃果「とは言ったものの…」

穂乃果「私そのグループのことなんにも知らないし…」

穂乃果「うーん…」

穂乃果「とりあえずヒデコが残してくれた情報の中から調べていく必要があるかぁ」


穂乃果母「穂乃果ー!秋穂お風呂に入れてくれない?」


穂乃果「えぇ?こんな時間なのにまだ入れてなかったの?」


穂乃果母「お客さん中々引かなくてね〜」


穂乃果「えぇ〜私も今忙しいよ」


穂乃果母「ッ穂乃果!!!」


穂乃果「」ビクッ

穂乃果「んもう…世界の平和救うより姪っ子お風呂入れる方が急務だよ、はいはーい」

61 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 22:58:40.52 ID:TnUuvyux.net
-翌日-

穂乃果「じゃ、お母さんしばらくお店任せるから」

穂乃果母「いつもは任せられてるような言い方ね?」

穂乃果「一応名義は私が店主って事になってるじゃん…」

穂乃果母「それもそうね、それじゃ穂乃果、秋穂行ってらっしゃい」

穂乃果母「何やるのか知らないけど、秋穂に怪我だけはさせないでよ?」

穂乃果「んー、行ってきます」

62 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:01:18.57 ID:TnUuvyux.net
穂乃果「ヒデコによると確か教祖は音ノ木坂学院卒業生の可能性が高いんだよね…」

穂乃果「なら、とりあえず理事長に当たってみよっか…」

穂乃果「というか、正直理事長が何の情報も持ってなかったら詰み同然なんだけどね…あはは…」

穂乃果「行こうか、音ノ木坂学院に」

-音ノ木坂学院-

穂乃果「何年ぶりだろ…来るの」

在校生1「えっ…えっ!あの人μ'sのリーダーだった高坂穂乃果さんじゃない!?」

穂乃果「(へへへ、私もまだ有名なんだなぁ)」エッヘン

在校生2「背中の子はお子さんかな?」

穂乃果「えっ…」

在校生3「えっ…穂乃果さん結婚してたの…?うわあああん!!」

在校生2「ちょ、ちょっと!」

穂乃果「(うっ…なんか、すごい居心地が…)」

穂乃果「早く理事長室に…!」ダダダダダッ

63 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:05:28.15 ID:TnUuvyux.net
コンコンッ

理事長「どうぞ」

ガチャ

穂乃果「失礼します」

穂乃果「こんにちわ、理事長」

理事長「穂乃果ちゃん…大変でしたね色々と…」

穂乃果「はい、色々…」

穂乃果「理事長、今日はお話があって伺ったんです」

理事長「あの、その前に…その背中の子は…?」

穂乃果「あっ、この子は…」

理事長「結婚したなら一声かけてくれれば…ことりも結婚式のためならきっと駆けつけてくれましたよ?」

穂乃果「いや、この子は雪穂の子で…姪っ子なんです…」

理事長「あっ…そ、そうでしたか……ご、ごめんなさい……で、要件…お話とは?」

穂乃果「はい…実は」

64 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:13:03.34 ID:TnUuvyux.net
理事長「……その件でしたか」

穂乃果「はい…理事長はヒデコから何か話聞いたりしませんでしたか?」

理事長「……いいえ、正直私もその件については噂で聞く程度なの」

穂乃果「そう…ですか…」

理事長「……ヒデコさんからの情報ではありませんが……」

穂乃果「?」

理事長「最近学園内でおかしな動向が見られるのです」

穂乃果「おかしな動向…?」

理事長「はい、穂乃果ちゃんも知ってるように音ノ木坂学院は部活の種類は豊富で、どの部活も毎日精を出してるのですが…」

理事長「最近…他の部活動からスクールアイドル部へ編入する人がかなり多いのです」

理事長「それだけじゃありません……あのUTXからわざわざ転入しスクールアイドル部を希望する人も少なくないのです……」

穂乃果「……」

理事長「理事長として音ノ木坂学院の繁栄は喜ばしく思います、ですが私はどこか違和感を覚えるのです」

穂乃果「確かに、急な気もしますね…」

理事長「もしよかったら、スクールアイドル部へ顔を出してみてはどうかしら?」

理事長「何か分かるかもしれないわ」

穂乃果「そうですね…ありがとうございました」

65 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:16:05.74 ID:TnUuvyux.net
穂乃果「(他部から編入……UTXから転校……)」

穂乃果「うーん……」

穂乃果「・・・」

穂乃果「うぅ…!ダメだ、私じゃ何もわかんないよ…」

穂乃果「…っと、ついた……はは、表札にこちゃんの字のままだ」

コンコン、ガチャ

穂乃果「失礼しまーす…」

穂乃果「誰かいますかー…?」

トントン…

穂乃果「え?」クルッ

「…高坂穂乃果さんですね?」

穂乃果「はっ…」

ドスッッッ

穂乃果「ゴフッ……!!」

穂乃果「あぅっ……」バタンッ

穂乃果「」

「…………ご同行願います」

66 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:18:54.49 ID:TnUuvyux.net
穂乃果「んっ…」

穂乃果「ッ痛!」ズキッ

穂乃果「…ここは」

「目、覚めた?」

穂乃果「…!」ビクッ

「驚かないでよ、私はあなたと話がしたいだけなんだよ?」

穂乃果「…あなた、誰?」

「私?私…“あいどる”」

穂乃果「アイドル……?スクール?」

「違うよ、あ、そっかぁ…うん」

穂乃果「なんなの…?」

「前はね、“るどいあ”って名乗ってたの」

穂乃果「!!」

67 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:20:54.44 ID:TnUuvyux.net
「あなたとずっとずっと話が…」

穂乃果「そんなのどうだっていいよ!!!」

「・・・・・」

穂乃果「教えて…」

穂乃果「ヒデコを殺したのはあなた?」

「うん」

穂乃果「!」ギリッ

穂乃果「なんでっ…!」ギシッ

穂乃果「ッ何これっ…!外してよ!」

「私はイスに手を縛りつけろなんて命令してない」

穂乃果「…?」

「私は悪くない」

穂乃果「……なら外してよ」

「時が来たらね」

穂乃果「(なんなの……)」

68 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:24:07.63 ID:TnUuvyux.net
「覚えてるかなぁ…あの日の穂乃果ちゃん達の練習」

「すごくはりきっててね……」

穂乃果「……あなた誰なの?」

「………」

穂乃果「……そのお面取った方がいいよ、そっちの方が楽しく話せるよ…」

「このひょっとこのお面…すごく気に入ってる」

「人を笑顔に出来るの」

穂乃果「……名前は?」

「“あいどる”」

穂乃果「そうじゃなくて……本名、あるでしょ?」

「誰でもいいと思う」

穂乃果「は…?」

「分かったら私ともう遊んでくれない、歌ってくれない」

穂乃果「・・・」

69 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:27:55.85 ID:TnUuvyux.net
「さて……」

穂乃果「?」

「そろそろ拘束を解こうと思う」

穂乃果「………」

穂乃果「解いてくれるのは嬉しいけど…」

「けど?」

穂乃果「多分……手足が自由になったら、私絶対手とか出る……と思う……」

穂乃果「そんな事をしても何も変わらない事は分かってるのに……!」

穂乃果「自分の衝動を多分抑えることが出来ないよ…」

「…………うん」

穂乃果「………」

「そっか」

「でもね」

穂乃果「……?」

「秋穂の親を殴れる?」

穂乃果「……え?」

「私はあなたの妹なんだよ」

「ねぇ、秋穂は元気?」

70 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:30:50.04 ID:TnUuvyux.net
穂乃果「(えっ……ちょっと……待って……)」

穂乃果「(秋穂の親…?私の妹…?)」

穂乃果「(音ノ木坂卒業生…?)」

穂乃果「(なら……)」

「……………」

穂乃果「(なら……“あいどる”の正体は……)」

「さて、解き終わったよ」

穂乃果「・・・」

「殴らないの?」

穂乃果「……秋穂はどこ?」

「とっくにお家に帰ってるよ」

穂乃果「なんで私の家を知ってるの?」

「知ってて当然だよ」

穂乃果「…………」

フラッ…

穂乃果「帰る……」

「………………」

「近々ライブをしようと思う」

穂乃果「……は?」

「あの一時代を築いた最高で最低の伝説のアイドル、μ'sに……イヤ、μ'sだけに出演してほしい」

「日にちはそうだね……8月3日なんてどう?」

穂乃果「・・・」

「安心して、プレゼントはちゃんと持っていくよ、きっと喜んでくれる」

「穂乃果ちゃん、早く他の8人を集めないとね」

穂乃果「………」ダッ

「…………」

「一緒に東京を盛り上げようね、ホノカちゃん」

71 :名無しで叶える物語:2017/11/24(金) 23:34:57.80 ID:qT6EkMZc.net
秋穂たそ〜

72 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 00:47:29.58 ID:L9dcngsj.net
うむ

73 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 03:02:08.89 ID:isIsmt+Z.net
なるほど

74 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 03:06:38.77 ID:fIfCTT1S.net
前も読んでた
最後までついていくから落ちても建て直して書いてくれ

75 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 13:29:43.39 ID:t7L60RUD.net
保守

76 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 18:59:30.64 ID:zoRjehka.net
-公園-

穂乃果「…………」

海未「……こんな所で何やってるんですか穂乃果」

穂乃果「…………」

海未「もうあたりも暗いですし…」

穂乃果「…………」

海未「隣失礼しますね…」

穂乃果「…………」

海未「…………」

穂乃果「“るどいあ”に会った…」

海未「!?」

穂乃果「意味はわからないけど今は“あいどる”って名乗ってるんだって…」

海未「………顔は見たんですか?」

穂乃果「なんか、ひょっとこのお面つけてて…」

海未「そうですか…」

77 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 19:06:09.61 ID:zoRjehka.net
穂乃果「でももういいよ…」

海未「え?」

穂乃果「私“あいどる”の正体わかっちゃったもん……」

海未「えっ?」

穂乃果「………」

海未「誰…ですか?」

穂乃果「…………」

海未「穂乃果?」

穂乃果「…………」

海未「穂乃果!」

穂乃果「……グスッ、多分……」

穂乃果「雪穂…かなぁって…」

海未「雪…穂…?」

78 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 19:09:56.73 ID:zoRjehka.net
穂乃果「うん…」

海未「そんな…何かの間違いですよ!」

穂乃果「間違いじゃないよ!秋穂の親って言ってたし、それに…」

海未「……それに?」

穂乃果「……私の妹だって言ってた」

海未「……全部証拠がありません、きっと混乱させようとしてるんですよ……」

穂乃果「私の実家の場所も知ってた…」

海未「そんなの調べれば簡単に分かりますよ」

穂乃果「でも、でも…!」

海未「穂乃果……ヤケになって無理に結びつけようとしてるんです……落ち着いてください……ね?」

穂乃果「……わかった」

79 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 19:21:13.52 ID:zoRjehka.net
海未「穂乃果は…雪穂であってほしいんですか?」

穂乃果「そんなわけない、そんなわけないよ…!!」

海未「ですよね、私も…違うと思いますよ」

穂乃果「海未ちゃん……だよねだよね!」

海未「ええ、きっと違います!」ニコッ

穂乃果「……ありがと、なんか元気出てきたよ」

海未「それは良かったです」

海未「あの、穂乃果……」

穂乃果「うん?」

海未「一人で背負い込もうとしないでくださいね?悩んだり困ったりしたらいつでも私を…私達を頼ってください」

穂乃果「……うん、ありがとね!海未ちゃん」

80 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 19:55:25.43 ID:zoRjehka.net
スタスタ

穂乃果「……私、ヒデコの事もあって焦ってたのかもしれない」

海未「…!」

海未「まぁ、穂乃果に限っては昔から焦っていい方に転んだ覚えがないですし…焦らない方がいいですよ」

穂乃果「あはは、確かにね」

海未「性格がひたむきだからか、いつも何かを始める時視野が狭くなります…」

穂乃果「そう…かな」

海未「そうです!」

穂乃果「えへへ、あっ、じゃあ私こっちだから」

穂乃果「バイバイ、海未ちゃん」

海未「ええ、また…」

81 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 19:58:48.59 ID:zoRjehka.net
ウーウー

海未「………」

海未「(“あいどる”は穂乃果に妹と言った……)」

海未「(肝心の雪穂は消息不明…)」

海未「………ダメですね………穂乃果の手前ああは言ったものの、どう考えても“あいどる”の正体は雪穂という事になってしまいます………」

海未「………穂乃果も馬鹿じゃない、考えてるとまた気持ちは沈んでいくでしょう」

海未「何とかして雪穂の潔白を…」

82 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 20:00:08.46 ID:zoRjehka.net
ウーウー

海未「なんだかヤケに騒がしいですね……」

海未「(消防車……この近くで火事でもあったんでしょうか……)」

「火事よ火事!三丁目の和菓子屋さん!!」

海未「え?」

「高坂さんのお家よ!!!」

海未「そ、それ本当ですか!?」ガッ

「えっ!?え、えぇ……今も消火中だって!」

海未「そんな……」

海未「穂乃果!!!」ダッ

83 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 20:03:13.52 ID:zoRjehka.net
海未「ハァハァ…!」

「離れてください!」「危ないから下がって!」

海未「穂乃果…!」

「おいおい、店主が中にまだ残ってるらしいぞ」

海未「……え?」

海未「本当ですか!??」ガッ

「えっ…う、うんさっき消防隊の人が言ってたよ…」

海未「そんな……」

海未「穂乃果…!」 ダッ

消防隊員「あっ、お、おい!何してるんだ行くな!」

84 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 20:07:49.24 ID:zoRjehka.net
海未「ゲホッ!!ゲッホ!!!」

海未「熱さと煙で息が……」

海未「穂乃果…どこにいるんですか…?」

海未「ゲホッゲホッ…」

穂乃果「はっ…はっ…」

海未「…!穂乃果……!」

穂乃果「……!海未ちゃん……!」

海未「良かった無事で……お母さんはどこですか?」

穂乃果「秋穂と一緒に先に逃がしたよ」

海未「そうですか、良かった……じゃあ私たちも早く逃げましょう!」

海未「穂むらがもう崩れます!」

海未「さっ、早く!」

穂乃果「ま、待って海未ちゃん!正面はダメだよ、裏口の方から出よう!」

海未「……?は、はい……」

海未「急ぎましょう」

85 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 20:14:40.10 ID:zoRjehka.net
穂乃果「はっ…ここまで来ればとりあえずいいかな……」

海未「ハァハァ……ここまで逃げる必要……ハァハァ……ないじゃないですか……」

穂乃果「海未ちゃん!私のお願い聞いてくれるかな…?」

海未「え、あっ…はい…」

穂乃果「ありがとう」

穂乃果「まず海未ちゃんにはμ'sのみんなとコンタクトを取ってほしいの」

海未「は、はい…」

穂乃果「それでみんなとコンタクトが取れたら…」

「おい!いたぞ、あそこだ!」

海未「えっ?」

穂乃果「あっ、ごめん、海未ちゃん…逃げなきゃ」

海未「え、え?」

穂乃果「海未ちゃん……任せたから!」

「待て!逃すな!」

穂乃果「……ッ!」ダダッ

86 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 20:17:56.66 ID:zoRjehka.net
海未「警察…?」

海未「なぜ穂乃果が警官に…」

海未「…………いえ、今は穂乃果に頼まれたことをやるだけですね………」

海未「コンタクト……ですか……取れますかね……」

海未「ことりやにこならともかく…絵里は…」

海未「所在地はおろか連絡先もわからない状態でどうやって…それに…」

海未「………悩んでも仕方ありませんね、とりあえず把握してる方からあたりましょうか」

87 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 20:20:33.22 ID:zoRjehka.net
-翌日-

ピンポーン

海未「………留守でしょうか」

ガチャリ

こころ「あっ!海未さん!お久しぶりです!」

海未「お久しぶりですこころちゃん、にこは今いますか?」

こころ「ごめんなさい今お姉様はお仕事中で…」

海未「そうでしたか……ごめんなさい、急に来てしまって」

こころ「いえいえ!あの、良かったら中で待ちますか?」

海未「あっいえ、また今度お邪魔させてもらいます」

こころ「そうですか!お姉様に海未さんが来たことお伝えしときますね!」

海未「助かります、ではまた…」

こころ「またです!」

88 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 20:41:31.05 ID:zoRjehka.net
スタスタ…

海未「噂によるとここで…」

??「何か悩み事ですかな?」

海未「えっ?」

??「うーん、苦悩や不安が心に入り混じっているなぁ…」

海未「は、はぁ…」

??「ふふっ……」

海未「あっ……もしかしてその声は……」

希「よかった〜気づいてくれて!久しぶりやからウチの事忘れてるかと思った!」

海未「希……元気そうで何よりです」

希「海未ちゃんは元気って感じでもないね?」

海未「……はい」

希「……ま、中入り〜や」

89 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:05:59.33 ID:zoRjehka.net
海未「聞きましたよ、かなり人気あるみたいですね、希の占い」

海未「占いで生計立てるなんて正直私は不可能と思ってましたよ…」

希「今の子達はスピリチュアルを待ち望んでるからね」

海未「なるほど…って答えになってませんよ…しかもそうじゃなくて」

海未「今日は希に…」

希「大事な話があって来た、それは穂乃果ちゃんの周りで起きてる出来事の話やろ…?」

海未「……はい……よく分かりましたね……」

希「スピリチュアルパワー全開やからね、海未ちゃんが来ることも分かってたよ」

海未「なら話は早いです、相談も兼ねて希に聞きたい事が」

90 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:09:44.82 ID:zoRjehka.net
希「“あいどる”……噂は本当やったんやね……」

海未「知っていたんですか、なら話は早いです」

海未「希、絵里の居場所を教えてください」

海未「μ'sで絵里だけがハッキリと行方がわかりません」

希「……海未ちゃん、それは無理なんよ……」

海未「…!」

海未「何故なのですッ!」

希「海未ちゃんも絵里ちに何があったのか知ってるやろ?」

海未「……ッ」

海未「知っています……知ってますが……私は、穂乃果のことも……」

希「親友として絵里ちをこんな状況に巻き込ませるわけには…」

海未「こんな状況って……まだ絵里に何かお願いしたわけでは……話がしたいだけと」

希「今朝、警察の人がここに来てね……こんなものを置いていったんよ」パラッ

海未「ッ!これは…」

91 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:14:30.91 ID:zoRjehka.net
海未「指名手配って…そんな…」

海未「自宅放火に加えて実母殺害未遂…って…なんですかコレ……」

海未「穂乃果がこんな事するわけない!陰謀ですよ!」

希「当然、穂乃果ちゃんがやったなんてウチは思ってない……」

希「でもな海未ちゃん、ウチらが思ってる以上に世の中は流れやすい」

希「ウチらが無実と思ってるだけではどうしようもないんよ」

希「……こうやって穂乃果ちゃんみたいに“あいどる”に関わったせいで平穏な日常が、日々が……崩れていくこともある……」

海未「………」

希「海未ちゃん……穂乃果ちゃんにも本当に申し訳ないと思ってる……」

海未「………なぜ穂乃果にこんな無実の罪が……?」

希「大方“あいどる”の息のかかった警察の仕業じゃないかな……」

海未「………希、色々ありがとうございました……そしてすみませんでした……」

希「………うん」

海未「また会いましょう……」クルッ

希「……………」

海未「…………」スタスタ

バタンッ

希「……はぁ」

希「絵里ち、ごめんね……でもウチは……」

希「海未ちゃん……ウチで良かったら、いつでも協力するから……」

92 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:21:20.98 ID:zoRjehka.net
海未「…………」

海未「(希がダメとなると、もう絵里と連絡を取ることは不可能に……)」

海未「(それに希の言う通り、そもそもこんな状況で絵里を呼び戻していいのでしょうか……)」

海未「(最悪、絵里との接触は諦めて8人で…)」スタスタ

??「…………」ジー

海未「………はぁ、どうすれば………」

??「え!?ちょ……!ちょっとちょっと!」

海未「え……?あっ……」

??「いくら久しぶりだからって私のオーラに気づかないってどうなってんのよ!」

海未「す、すみません……久しぶりですね!にこ」

にこ「ふんっ!んもぅ!」

93 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:24:00.42 ID:zoRjehka.net
海未「聞きましたよ、プロのアイドル事務所からスカウトされたって」

にこ「へへん、まぁね!」

にこ「まぁ〜にこの魅力なら当然だしぃ〜!むしろ10代のうちに気付けなかったプロスカウトに問題がある気がするわね!」

海未「で、結局どこの事務所なんですか?」

にこ「………フッ」

にこ「結局断ったわ」

海未「え、なぜですか!」

にこ「プロのアイドルになったら思うように時間が取れなくなるし……そしたら、あの子達の面倒を見れなくなっちゃうじゃない……」

海未「……ですが」

にこ「あぁ〜!もうその話はいいの!というか、話って何?こころに大事な用があるって聞いたから待ってたんだけど」

海未「あっ…えっと、とりあえず家の前で話すような事じゃないですし……公園でも行きましょうか」

にこ「はいはい」

にこ「………というか………μ's以外で………あんた達以外と活動するとかありえないし………」ボソッ

海未「え?」

にこ「あぁー!もういいから早く行く!」

海未「??は、はい…」

94 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:27:16.72 ID:zoRjehka.net




にこ「ふーん、それで私のところに来たってわけね」

海未「はい…ですが希に止められて…」

にこ「なに、それで納得したの?」

海未「えぇ…希の言う通り絵里をこんな状況で連れ戻すのはどうかとも思い…」

にこ「…私は絵里なら喜んで協力してくれると思うけど」

海未「えっ?」

にこ「希だって今、絵里がどこで何してるかなんて知らないはずでしょ?なのに連れ戻す事には否定的って……それはただの希のエゴ」

海未「……ですが」

にこ「確かに希の言う事だって一理あるわよ…でもそういう事を決めるのは希じゃなくて当人の絵里だと私は思う」

海未「……………」

にこ「………希だってあんた達が嫌いだからそう言ってるんじゃない、きっと希なりに絵里に気を使って…優しさとして言ってるのよ」

海未「それは…そうかもしれませんが…」

95 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:33:00.38 ID:zoRjehka.net
にこ「私も妹がいるから絵里の…あの子の気持ちは痛いほどわかる」

にこ「でも、いつまでも落ち込んでられないし、何より絵里は落ち込むような性格じゃない」

にこ「何かしら行動してるはず」

にこ「それに…本当にまだウジウジしていたとしても…」

海未「……しても?」

にこ「あの子なら、あんた達のピンチに絶対駆けつけてくれる」

にこ「μ'sに入る前からコーチしてくれたり、なんだかんだお節介なのよ、絵里も」

海未「………」

にこ「アレを差し引いたとしても…絶対にμ'sへの愛は無くなってない!」

にこ「私が保証するわ!」

海未「……あっありがとうございます」ペコリ

にこ「ま、にこの願望も入ってるかもだけど…」

96 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:35:29.02 ID:zoRjehka.net
にこ「……だいたい絵里の所在地とか連絡先が分かったところで、海未」

海未「はい?」

にこ「あんたどうやって穂乃果に伝えるの?」

にこ「穂乃果も今行方……わからないんでしょ?」

海未「あっ……」

にこ「はぁ…あんた、そんな抜けたキャラじゃなかったでしょ…」

海未「すみません……最近色んな事が起こりすぎて……まだ整理が……」

にこ「……まっ、いいわ……」

にこ「もし何か困った事があったら私のとこ来なさい……相談ぐらいならのったげる」

海未「………はい、ありがとうございます………」

にこ「じゃ、私帰るわね」

海未「にこ…」

にこ「……?」

海未「にこは…」

海未「にこは絵里が帰ってきてくれると思いますか!?」

にこ「………」

にこ「言ったでしょ、それは当人であるあの子が決めること」

海未「……そう……ですよね」

にこ「……じゃあね」

97 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:37:07.64 ID:zoRjehka.net
海未「………」トボトボ

「海未ちゃん」

海未「……?」クルッ

海未「……!!」

「やっ」

海未「(このお面……佇まい……雰囲気……)」

海未「あなた……もしかして……」




穂乃果『なんか、ひょっとこのお面つけてて…』




海未「………“あいどる”?」

「うん!情報収集、頑張っているかね?」

98 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:39:30.88 ID:zoRjehka.net
海未「私に……何かようですか……?」

「海未ちゃんもライブに招待しようと思ってね」

海未「……ライブ……?」

「うん、ライブ、8月3日に音ノ木坂学院の屋上でやろうと思う」

海未「(8月3日って……)あなたが歌でも歌うつもりですか?」

「……穂乃果ちゃんも来る」

海未「!」

「きっと来る、来てくれる」

海未「穂乃果が今どこにいるか知ってるんですか…?」

「……さぁ、何処にいるんだろうね」

海未「……あなたの目的は何ですか?」

「………つまらないよねぇこの町………」

海未「は…?」

99 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:41:10.86 ID:zoRjehka.net
「一昔前はスクールアイドルの大ブームによって町中が盛り上がった……」

「………スクールアイドル界の伝説、μ'sの活躍によってスクールアイドルは一躍人気コンテンツとなったよね」

海未「………」

「でも、数が増えただけ、クオリティの低下は否めないもの」

「アイドルは増え過ぎた」

海未「あなたさっきから何を…!」プスッ

海未「えっ……?」クラッ

海未「(後ろから……)」

「安心して、少しの間眠っちゃうだけの麻酔だから」

海未「あ……あなた……は……だ………れ………な………」バタッ

「………ライブ絶対に来てね、ウミちゃん」

スタスタ

100 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:42:58.40 ID:zoRjehka.net
チャン……ミチャン……ウミチャン!!

海未「んっ……」

ことり「海未ちゃん!よかった〜目覚ました…」

海未「ことり……私は……」ムクッ

ことり「ビックリしたんだよ〜、道端に誰か倒れてると思ったら、それが海未ちゃんなんだもん」

海未「(そうでした……私は“あいどる”と話してて……それで……)」

海未「それで………ッ!」ズキッ

ことり「海未ちゃん!?大丈夫?」

海未「え、えぇ……平気ですよ」

海未「(麻酔銃か何かですかね……どうりで)」

ことり「本当に大丈夫なの?一応病院に行った方が…」

海未「いえ、本当に大丈夫ですよ……最近あまり寝れてなかったからか、少し目眩がしただけです」

ことり「そ、そう…?ちゃんと寝ないとダメだよ?」

海未「……そうですね」

101 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:44:17.74 ID:NGckM5Qd.net
みてるぞ〜

102 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:44:39.32 ID:zoRjehka.net
海未「それよりことり、日本に帰ってたんですね」

ことり「うん、ちょっと前にね」

海未「それで、今回は何用で?」

ことり「それが、これからはこっちでお仕事する事になったんだ!」

海未「え、日本で……ですか?」

ことり「え……そ、そうだよ……だ、ダメ…かなぁ?」

海未「い、いえそんな事はありませんよ!ことりと会う機会が多くなるのは……喜ばしい事です」

ことり「えへへ…」

海未「(……ことり……このタイミングで日本に戻ってくるのは……)」

103 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:47:55.91 ID:zoRjehka.net
-8月3日-

海未「…………」

ガララ

ガラッ、バタン

-音ノ木坂学院-

海未「ふぅ……」

ガチャリ

海未「………穂乃果!」

穂乃果「……ッ!」

穂乃果「……海未ちゃん」

海未「良かった無事で…」

海未「……来たんですね」

穂乃果「そりゃあね…私は戦うって決めたから…」

海未「そう……ですか……」

穂乃果「それより、なんで海未ちゃんがここに?」

海未「私も……“あいどる”に会ったんです」

穂乃果「!!……そっか……」

104 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:49:48.68 ID:zoRjehka.net
海未「あ、穂乃果、またリボンつけ始めたんですね」

穂乃果「へへ…子供っぽく見えるから外してたんだけどね…変装のつもりで」

パチパチパチパチ

穂乃果&海未「!」

「いやいや、似合ってるよ穂乃果ちゃん」

穂乃果「……」

海未「“あいどる”…」

「二人とも、今日は本当に来てくれてありがとう」

105 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:51:36.62 ID:zoRjehka.net
穂乃果&海未「…………」

「…………」

「穂乃果ちゃん」

穂乃果「………?」

「海未ちゃん」

海未「………?」

「そして……私」

「三人だけのライブだ」

海未「………あなた、何を言って………」

「この広い屋上で三人だけのライブは辛いよね」

「ねぇ穂乃果ちゃん」

穂乃果「………」

「………ねぇ穂乃果ちゃん」

穂乃果「ねぇ………用があるなら早く言ってよ」

「怒らないでよ穂乃果ちゃん………そのリボン、懐かしいね、似合ってるよ……すごく可愛い」

穂乃果&海未「…………」

「……やっぱり三人だけじゃ盛り上がらないね」

「どんなに頑張ったって、所詮は三人」

「誰も振り向いてくれないんだよね…」

海未「………」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)


106 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:54:12.29 ID:zoRjehka.net
「おわり」

海未「…?」

「今日のライブはここまでだ」

穂乃果「え?」

「ふふっ…でも安心して」

「もう次の予定は決まってるから」

「次は……2019年の12月31日だよ、東京の人たちを巻き込んで、盛大にラブライブ10周年を盛り上げよう」

「同時にμ'sの復活コンサートもやるから絶対にメンバーを集めるんだよ」

穂乃果「………何をする気なの?」

「東京の街を再びアイドルの熱気に包み込むのさ」

海未「具体性にかけますね……」

「海未ちゃんも疎くなったなぁ」

海未「は…?」

「いずれ分かるよ……じゃあね、二人とも……また会おう」スタスタ

ガチャリ、バタンッ

107 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:54:48.30 ID:zoRjehka.net
……………

海未「いったい、なんだったのでしょうか…」

穂乃果「ねぇ、海未ちゃん……」

海未「はい?どうしました?」

穂乃果「海未ちゃんも以前“あいどる”に会ったんだよね?」

海未「え、あ…はい、それがどうかしましたか?」

穂乃果「なんだろう……何か今日の“あいどる”には少し違和感を感じた」

穂乃果「前とは違う……何かが……」

108 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:56:47.73 ID:zoRjehka.net
-帰宅路-

海未「つまり穂乃果は“あいどる”は一人ではなく何人か…複数人存在していると言いたいんですか?」

穂乃果「……どうかな、あくまでなんとなく感じただけだから……私も断言は出来ない」

穂乃果「けど何かしらの違和感は事実だし、その線もあると私は思うな」

海未「“あいどる”が複数人いるとなると……いよいよ正体と目的が分からなくなってきましたね……」

穂乃果「疲れるね…」

??「あっ!穂乃果ちゃーん!海未ちゃーん!」

穂乃果「んっ…あっ!ことりちゃん!」

ことり「えへへ、久しぶりだね、穂乃果ちゃん」

109 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 21:57:49.63 ID:zoRjehka.net
穂乃果「ことりちゃん日本に帰って来てたんだね〜」

ことり「うん!しばらくはこっちでお仕事するんだぁ〜」

穂乃果「へぇ〜お母さんとも定期的に会えるし、よかったね〜!」

ことり「うん!って穂乃果ちゃん、それ!」

穂乃果「ん?」

ことり「そのリボン!またつけ始めたんだ、懐かしいね〜!やっぱり似合ってるし、すごく可愛い!」

穂乃果&海未「ッ!」

海未「えっ…」

ことり「え?」

110 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 22:00:51.39 ID:zoRjehka.net
ことり「あっ…えっ…わ、私………何かイケナイ事言っちゃった……かな……?」

穂乃果「………はっ……!い、いや!そんな事ないんだよ!………ありがとねことりちゃん!」

ことり「う、うん!じゃあ私ちょっとお母さんに用があるからこの辺で!」

ことり「穂乃果ちゃん、海未ちゃん、またね!」

穂乃果「うん、またね!」フリフリ

タッタッタッタ …

海未「……あっ、そういえば……」




『同時にμ'sの復活コンサートもやるから絶対にメンバーを集めるんだよ』




海未「あっ……そういえば……あの!ことr…」

穂乃果「海未ちゃん!」

海未「えっ!?……は、はい?」

穂乃果「いいよ……いい」

海未「え……?」

海未「な、何故ですか…」

111 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 22:04:10.54 ID:zoRjehka.net
穂乃果「何故って……」

穂乃果「……私は、もう犠牲を出したくないから……」

海未「……穂乃果」

穂乃果「ヒデコが死んだ時……私すごく悲しくて……寂しくて……ちょっと自暴自棄になった……」

穂乃果「でも、ヒデコの手紙を読んで思ったの……私が守らなきゃ……って」

海未「……いったい、何を守るって言うんですか……?」

海未「ごく普通の人間の私たちが守れるものなんて……」

穂乃果「確かにそうかもしれない……世界を救うなんて……現実的じゃない」

穂乃果「でも……一人でも……せめてみんなは……あの栄光を分かち合ったμ'sのみんなだけは……失いたくない……絶対に守りたい」

海未「………一人で世界を救うなんて現実的じゃありませんよ………」

穂乃果「……フッ」

穂乃果「かもね!」

穂乃果「でも、やれるとこまでやるよ」

穂乃果「だから…海未ちゃんも、もう私の事はほっといてくれていいよ……」

海未「穂乃果………」

112 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 22:08:20.07 ID:zoRjehka.net
スタスタ…

穂乃果「……」

ギュッ

穂乃果「…!」

海未「一人でやるなんて、自分一人で世界をなんて…!」

海未「思い上がりすぎです…!」

穂乃果「ッ!……」

海未「これは穂乃果だけの問題じゃなく、μ'sの問題です…」

海未「なら、一人じゃなくて九人で解決するべきじゃないんですか!?」

穂乃果「……でも、私は……μ'sのリーダーとして……」

海未「あの時、栄冠を勝ち取ったのは、あの九人だったからです!一人では成し遂げれなかったはずです!」

海未「あなたがそれを一番わかっているはずなのな!……なんで!」

穂乃果「………」

113 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 22:12:09.01 ID:zoRjehka.net
海未「……グスッ」ゴシゴシ

穂乃果「………」

海未「私は集めます」

穂乃果「え?」

海未「メンバー全員を……」

海未「私があなたを止める権利がないのなら、あなたが私達を止める権利もないはずです…!」

穂乃果「海未ちゃん…」

海未「あなたに守られる筋合いなんてこっちにはないんですから!」

穂乃果「……わかった、でも無理と思うよ、みんな……こんな厄介ごとなんて……」

海未「………待っててください」クルッ

穂乃果「………」クルッ

穂乃果「………またね」

114 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 22:14:00.98 ID:zoRjehka.net
穂乃果「……ごめん、海未ちゃん……」

穂乃果「でもやっぱり、これは私の問題、みんなには迷惑かけれないから……」

穂乃果「……とは言っても、何をしたらいいかなぁ……」

老婆「穂乃果」

穂乃果「あ、常連さん、久しぶりです!」

穂乃果「この間は住処紹介してくれてありがとうございました〜!」

老婆「何てことはない、ただの地下」

老婆「それより、これを見てみんさい」

穂乃果「え?どれどれ…」

穂乃果「……ッ!“あいどる”、政治に参入か……って」

穂乃果「これは……なんかイヤな予感が……」

115 :今日はここまで:2017/11/25(土) 22:17:08.13 ID:zoRjehka.net




-6ヶ月後- 〜ロシア〜

コツ…コツ…コツ

ガチャ

女「……あらあら、この案件にあなたは関係ないはずだけど?」

??「潜入捜査に加えて組織撲滅までがミッションだなんてあの子には荷が重すぎるでしょ」

女「ふーん、それで代わりに出陣なんて、お優しいのね」

??「……そんなんじゃないわよ……私はただ、悪を滅ぼしたいだけ」

女「はぁ……あなたが担当なら色つけないとね……全くもう……」

??「お金なんていらないって言ってるでしょ、いつも…」

女「まぁまぁ、一応『お仕事』だからね♪」

??「……ま、何でもいいけど……」

女「じゃあ後でマップは送っとくから、よろしくお願いね…………」

女「……エリーチカ!」

絵里「…その名前で呼ばないで」

116 :名無しで叶える物語:2017/11/25(土) 22:18:58.60 ID:k+wkgofA.net
お面の上からトサカが見える見える…

117 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 00:08:44.30 ID:LYoicd/A.net
カツマタくん…

118 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 01:40:11.83 ID:6+gDWN2u.net


119 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 02:01:19.36 ID:ZF/vOX7m.net
ハーノケチェン
あーそびーましょー

120 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 07:38:48.92 ID:psz+6Wc3.net
ho

121 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 12:05:39.46 ID:VMXj1mYZ.net
(^8^)ほーのかちゃーん

122 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 20:39:49.42 ID:psz+6Wc3.net
堕ちるぞ

123 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 20:44:11.35 ID:6sPWsXnl.net
今んとこ焼き直しのところだからみんなあんま見てないんじゃね

124 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 21:25:53.33 ID:mQuIpCfN.net
女「あれぇ…装備そんなでいいのぉ〜?」

絵里「毎回言ってるでしょ、私は武器なんていらないから」

女「心で語りかけるってやつ?」

女「く〜!カーッコイー!」

絵里「茶化さないで」

女「んもぅ、軽いジョークなのにぃ」

女「ロシアンジョーク?ってやつよ!」

絵里「ハラショー、とっても笑えるわロシアンジョーク」

女「でしょでしょー!いやーエリーチカに褒めてもらうとうれs」
絵里「それじゃあ行くから……早くマップ送っときなさい」

バタンッ

女「………OH」

125 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 21:43:10.45 ID:mQuIpCfN.net
ピピッ

絵里「……ん」

絵里「……何よ、すぐそこじゃない」

絵里「こんなのマップ送らず口頭で伝えればいいじゃない、あの女……」

絵里「………全く」

「お姉さん!ねぇ、そこのブロンド美女!」

絵里「…………」 スタスタ

「無視すんなよ!」グイッ

絵里「ッ…!気安く触らないで!」グリッ

「あいだあぁぁぁ!!!!!」

絵里「……あら、あなた見た事あるわね」

「は、はぁ!?」

絵里「あ、あぁ…あなた、今から尋ねるEN-JINマフィアさんの使いっ走りじゃない」

絵里「お使い中にナンパなんて…してちゃダメでしょ?」

「うっせぇ……どうせ俺なんて組織の末端、所詮は使い捨てなんだよ……忠誠心なんざハナからねぇ」

絵里「…………へぇ」

絵里「ねぇ………あなたにお願いがあるんだけど」

「あぁ?」

126 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 21:50:19.24 ID:mQuIpCfN.net
キィィ…

男1「あん?」

「今帰りましたー…遅くなってすみません」

男2「おいおい下っ端くんよw、お使いにどれだけ時間かけてんだよ」

「す、すみません」

男1「ったくよぉ〜……ん?」

男1「お前なんか影濃くn…」

ドスッ

男1「オエッ」ドサッ

男2「!?ど、とうした……って」

男2「誰だテメェは!」

絵里「………あっ、私?」

男2「テメェしかいねぇだろ!」

絵里「んー、賢い可愛いエリーチカ…頭を文字ってKKEでいいわ」

男3「なに呼ばせようとしてんだボケ!」

絵里「……そう……あんた達みたいな外道が呼んでくれたら、そっちの方が憎悪で仕事早く終えれるから」ニコッ

127 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 21:55:52.57 ID:mQuIpCfN.net
ドン「まぁまぁ、待てや」

男3「ボス……いやしかし」

ドン「いやはや、こんな綺麗なお嬢ちゃんがわざわざ会いに来てくれてるんだぞ?」

絵里「…………」 ジッ

男3「なにガン飛ばしてんだコラァッッ!!」

ドン「まぁ落ち着けや」

ドン「なぁ嬢ちゃん、ここに来た理由は一つだよなぁ」

絵里「……………」

ドン「女一人でここに乗り込むなんて馬鹿な事するほど、こいつが欲しかったんだろ?」スッ

ドン「もうクスリキメたくてキメたくてたまらねぇんだろ?」

絵里「…………そっ、ありがとう頂くわ、おいくらかしら?」

ドン「ふふ……金なんていらねぇ、その代わり、これからは俺と楽しい事をするだけの人生になるだけよ」

絵里「あら嬉しい、じゃあこのお薬、証拠として頂いてくわね」

ドン「あ?」

ドスッ

ドン「」バタッ

男2&男3「テメェ……!!!!」

絵里「………すぐ怒るわね、あなた達お猿さんかなにかなの?」

男2&男3「犯してグズグズにして泣かせて、後悔しながら死なせてやるッッ!!」

絵里「ハッ…口だけは達者ね」

128 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 21:59:19.91 ID:mQuIpCfN.net
男2&男3「」

「す、すげぇ……」

絵里「さてと……」ジロッ

「い、いや……や、やめてくれ……勘弁してくれ」

「俺は、ただ母ちゃんに美味いモン食わしてやりたくて……その、食いっぱぐれないから……この仕事やってるだけなんだよ……!」

絵里「もういいからさっさと行きなさいよ」

「……え、い、いいのか」

絵里「…………あなた、どうせ15にもなってない世間知らずのガキでしょ」

「んだとッッッ!!」

絵里「大人はあんな人混みで人をナンパなんてしたりしないの」

絵里「大抵ナンパする奴なんて自分を大きく見せたいだけの見栄っ張りなんだから」

「……チッ!」

絵里「……だから早く行きなさいよ、私は……その……年下は……興味ないから」

「………ケッ!」ダダダダ

絵里「……………」

絵里「はぁ……ダメね……もう」

129 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 22:05:12.82 ID:mQuIpCfN.net
プルルルルルルル…ガチャリ

女「もしもし〜?」

絵里「私よ、終わったわ」

女「お〜う、お疲れい、報酬もあるし、とりあえず一旦事務所戻ってきてくれない?」

絵里「だから、報酬なんていらないってば」

絵里「報告はしたし、もう切るわよ」

女「え!?、あ、ああぁ!!ちょ、ちょっと待ち!」

絵里「ッうるさい………何」

女「あなた宛に電話来たのよ、発信源はえーと………ヤポーニャ、日本ね」

絵里「(日本……)……内容は?」

女「んー、よくわかんなかったなぁ、なんかずっと同じ事言ってたけど」

絵里「………」

絵里「私は…日本にやり残した事なんてないし、イタズラ電話でしょ」

女「たしか……ミューズって言ってたかなぁ……」

絵里「」ピクッ

女「なになに、ジャパニーズソープ?」

絵里「………ねぇ、しばらく仕事入れないで」

女「今日も別に入れた覚えはないんだけどね」

絵里「」イラッ「いいから」

女「はいはい……なに、どっか行くの?バカンス?」

絵里「………そこ」

女「え?」

絵里「日本の……東京よ」

130 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 22:12:24.51 ID:6sPWsXnl.net
首領1レスで死んだ

131 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 22:21:05.12 ID:VJ7Jehai.net
おかしい絵里チカが本当に可愛くて賢い…

132 :名無しで叶える物語:2017/11/26(日) 23:08:58.05 ID:oDloAiId.net
亜里沙に何かあったら本当にこんな感じになりそう

133 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 01:55:38.13 ID:/QGyQ5pP.net
保守

134 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 08:22:37.70 ID:l9k34PbX.net


135 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 12:39:20.57 ID:PZvtTdeo.net
堕ちるよ

136 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:24:25.01 ID:JDnwHsy2.net




-日本-

絵里「………(もう二度と来ることはないと思ってたけど………)」

「おい、あっちで愛民党が選挙活動やってるってよ!行こうぜ!!!」

「マジかよ!もしかして“あいどる”も来てたりすんのかなぁ…」


絵里「……“あいどる”?」スタスタ


絵里「…………なに、これ…………」

「“あいどる”!“あいどる”!“あいどる”!“あいどる”!」

「うわああああああああああ!!!“あいどる”だああああああ!!!」

あいどる「」スッ

ピタッ…シーン

絵里「(………こんな大人数を一瞬で……飼いならしてるって言うの?なんなの、あいつ……)」

“あいどる”「やぁ、みんな、今日は来てくれてありがとう」

“あいどる”「『今』を維持する愛民党に清き一票をお願いします、では」

絵里「(………これだけ?普通マニフェストとか読み上げるもんでしょ………)」

“あいどる”「そうだ………絵里ちゃんも清き一票を」

絵里「………!?」

137 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:27:57.57 ID:JDnwHsy2.net
“あいどる”「やっと…絵里ちゃんも来たんだね」

絵里「………なに、こいつ」

“あいどる”「実は今日会ったのは偶然じゃないんだ、必然さ」

絵里「…………」

“あいどる”「絵里ちゃんを待ち伏せてたんだよ」

絵里「………!」

絵里「(こいつ……)」

“あいどる”「なんで下ばかり見てるの?こっちを向いてよ、寂しいじゃないか」

絵里「…………あ、あなたh」ガッ

絵里「え?」

「絵里だぁぁぁ……μ'sのぉぉぉ、“あいどる”の御交友だぁぁ……」

絵里「ちょっと、離しなさい!」ジタバタ

「絵里だぁぁぁ……」

絵里「……ッ!離しなさいってば!!」

グルンッ

「!?……ぐぇっ!?」 ドサッ

絵里「……!」キッ

“あいどる”「あはは」

絵里「チッ!」ダッ


“あいどる”「追って」

「おおぅぅぅぅぅ!!!」

138 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:30:53.25 ID:JDnwHsy2.net
ダダダダダダダッ

絵里「まさか25にもなって数百人と鬼ごっこする事になるなんて………ふっ………笑えないわね」

絵里「あぁ、もうしつこい……」

絵里「(でも……逃げ切れる!)」

絵里「(あんた達みたいな狂信者たちより、私の方がこの辺の立地は詳しいんだから…!)」

ダダダダダダダダダッ

絵里「(あとは………ここを右に行けば!………って)」キュイッ

絵里「行き、止まり……?」

絵里「(嘘、前までここに壁なんて……)」

ガシャッ

絵里「(…?何、足元から…なにか)」チラッ

グイッ

絵里「え!?」

ウワアアアアアアア………!!!

139 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:34:21.35 ID:JDnwHsy2.net
ドサッ

絵里「いったぁい………」

絵里「誰よぉ〜……もう」

「ごめんごめん、絵里ちゃん…ピンチそうだったから」

「大丈夫?」

絵里「………この声………まさか」バッ

穂乃果「怪我ない?本当にごめんね」

絵里「穂乃果………」

穂乃果「………久しぶりだね、絵里ちゃん」

絵里「えぇ……」

穂乃果「“あいどる”をマークしてたらさ、絵里ちゃんがいてビックリしたよ…」

絵里「……それはそうとして穂乃果」

穂乃果「ん?」

絵里「さっきのアレはなに?私が日本を離れている間にいったい何があったのよ!」

穂乃果「……とりあえず私の家行かない?ちょっと歩くけど」

絵里「………そうね」

140 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:35:10.88 ID:PPwWvmEv.net
きてる

141 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:38:09.35 ID:JDnwHsy2.net
コツ…コツ…

絵里「…ところで穂乃果」

穂乃果「なーに?」

絵里「さっきの質問以外にも聞きたい事は山ほどあるんだけど、とりあえず一ついいかしら」

穂乃果「どうしたの?」

絵里「家って、あなた、もしかしてこんな地下に住んでるの?穂むらはどうしたのよ?」

穂乃果「全焼……」

絵里「え、えぇ…」

絵里「な、なんで……」

穂乃果「まぁ、色々あって……後でその件も含めて……全部話すから」

絵里「理解しきれるかしら………」

142 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:46:07.48 ID:JDnwHsy2.net
絵里「それにしたってなんで地下なんかに…」

穂乃果「あぁ…私今指名手配されてて…」

絵里「……ダメ、全然頭に入ってこない……」

穂乃果「そんな時に常連さんが紹介してくれたんだ、ここならひとまずはって」

絵里「常連さんって……あのいつも風呂敷持ってたおばあさん?」

穂乃果「そうだよ!」

絵里「ふーん……(いったい何者なのかしら)」

絵里「……ちゃんと、栄養採れてるの?健康は?大丈夫?」

穂乃果「大丈夫だよ!ここに住み始めてから、人間身体さえあればなんとかなるんだなって感じた」

穂乃果「今まですごく贅沢に生きてきたんだなって…」

絵里「そう…ならよかった…」

穂乃果「さて、話してる間に着いたよ」

絵里「ここが………へー、割とちゃんとした家じゃない」

穂乃果「でしょでしょ!」

143 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:54:19.44 ID:JDnwHsy2.net
穂乃果「ただいまー帰ったよ」

穂乃果母「あら、おかえりなさい………ってもしかして………」

絵里「お久しぶりです、おばさん」

穂乃果母「まぁまぁ、絵里ちゃん!本当に久しぶりね〜!」

穂乃果「また綺麗になって、昔と違ってワイルドな……すっかり大人の女性ね……」

絵里「え、えぇ……まぁ最近はオシャレとかはあまり考えてないんですけど……」

ヒョコ

絵里「……ん?」

秋穂「穂乃果おばちゃん、お帰りなさい〜!」

穂乃果「秋穂〜ただいまー」ダキッ

絵里「…………」ポカーン

穂乃果「ん、あぁ……雪穂の子」

絵里「あ、あぁ……なるほどね」

秋穂「あれれ、おばちゃんは、なにもの?」

絵里「私……私は、そうね……エリーチカよ!」

秋穂「エリチカおばちゃん!」

絵里「お、おばちゃん……まだ25だけど、アウトなの……かしら」

穂乃果「た、たはは……まだ2歳だから」

144 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 14:57:48.88 ID:JDnwHsy2.net
ドサッ

穂乃果「じゃあ……そうだな、どこから話そう」

秋穂「なにをなにを?」チョコン

絵里「その前に穂乃果、一つ聞きたいんだけど」

穂乃果「ん、何?」

絵里「私を日本に来るように促したのはあなた?」

穂乃果「え?何が?」

絵里「…電話、寄越さなかった?」

穂乃果「え、いや、かけてないけど…」

絵里「………?じゃあ、たまたまあのマンホールの下にいたの?」

穂乃果「さっきも言ったけど私は“あいどる”をマークしてただけだから…ホントに偶然だよ」

絵里「………おかしいわね」

「私ですよ」

絵里「?」クルッ

海未「絵里に連絡したのは私です」

穂乃果「海未ちゃん!」

145 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 16:05:09.21 ID:8WZ6tgqS.net
いいね

146 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 16:29:00.05 ID:dZE8uXPR.net
海未「久しぶりですね、絵里」

絵里「海未……あなただったのね」

海未「はい…すみません、わざわざ出向いてもらって、それに……」

絵里「いいえ…別にそれはいいのよ、あなたが連絡を寄越すなんて、よっぽどの事でしょうし」

海未「……絵里……すみません」

穂乃果「海未ちゃん……私一人でやるって……言ったはず……」

海未「………本当に一人でやろうと思っているのですか?」

穂乃果「え…?」

海未「一人でやろうと…ケリをつけようとするなら、何故絵里に事の顛末を説明しようとしたんですか?」

穂乃果「そ、それは……」

海未「……あなたが考えてることなんて……ただの自己満足です……ただの独り善がりです……出来もしないことを一人で解決しようとする、後先考えず行動する……ただの馬鹿者です……!」

穂乃果「バカ……」

穂乃果「でも……私は……刺し違えてでも“あいどる”をって……」

海未「穂乃果、あなた刺し違えてでもと言いましたが、あなたに何かあった時のことを考えれないほどあなたは馬鹿ではないでしょう?」

穂乃果「それは……」

海未「……もし死んでしまったなら……残された者はどうすればいいんですか?」

穂乃果「………」

絵里「…………」

147 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 16:31:58.42 ID:dZE8uXPR.net
海未「例えばあなたの膝の上にいる秋穂」

秋穂「ほぇ?」

穂乃果「…………」

海未「秋穂だけじゃありません、私だって……」

穂乃果「………」

海未「………一人で背追い込まず、困ったらみんなで解決………そうするって8年前……決めたじゃないですか」

絵里「……海未の言う通りよ、穂乃果、何も一人で背追い込む必要なんて」

穂乃果「……無理だよ」

海未「ッ!」

穂乃果「これは……私しか……そう、リーダーの私の問題、みんなは……巻き込めない」

海未「ッ……!!!………くっ………」

絵里「穂乃果……」

穂乃果「…………」

148 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 16:40:58.43 ID:dZE8uXPR.net
「まーったく、ウチのリーダーさんはこんな面倒くさかったっけかなぁ?」


穂乃果「……ッ!?」


「そうにゃそうにゃ!面倒くさいのは一人で十分だよね〜!」

「チョット!!それって誰の事よぉ!!」

「ま、まぁまぁ…二人とも、あんまり大きい声は……響くし、ね…?」

「でもこうやって、みんな揃うの久しぶりだよね♪」

「ふんっ!私より絵里の方が必要ってのが気に入らないわね!」


絵里「……ふっ、スーパーアイドルは多忙だし、仕方ないじゃない、ね?」


「ま、まぁね!海外にいたわりに良く知ってるじゃない!」

穂乃果「こ、こんな……これって……」

海未「……あの時言ったじゃないですか……絶対にみんな集めてみせるって……」

穂乃果「みんな……海未ちゃんが……?」

海未「声をかけたのは私です、でも決めたのはみんなです」

海未「みんな、穂乃果のためなら喜んでと…」

穂乃果「………みんな」

海未「穂乃果、あなたが一番わかってるはずです…あの時にラブライブで優勝出来たのも…みんながいたから、みんなで頑張れたからと…」

海未「今回だって…それは同じじゃないですか…?」

穂乃果「……」ジワッ


ことり「へへ…♪」

真姫「全く、最近全然顔見せないと思ったら…」

凛「真姫ちゃん、すっごく心配してたんだよねー!」

花陽「改めて久しぶり、穂乃果ちゃん!」

希「μ's再集結やね!」

にこ「多忙の中来たんだから、感謝しなさいよね!」


穂乃果「…グスッ…ッ……みんな……グスッ……エグッ……あ、ありがとう……」

絵里「……フッ」

149 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 16:46:30.38 ID:dZE8uXPR.net
穂乃果「私……私……」グスッ

クイックイッ

穂乃果「……んっ」

秋穂「泣かないで、穂乃果おばちゃん…」

穂乃果「……うん、ありがとう、秋穂」

穂乃果「みんな、来てくれてありがとう……本当にありがとう……」

凛「へへへ〜!でもみんな揃うなんて本当に久しぶりだにゃ!」

穂乃果「そうだよね……でも、もっと楽しい感じで再開したかったよ」

花陽「あ、あの…私、実は漠然としか知らなくて…あまり現状把握してなくて…」

絵里「そうね、ちょうどいいわ穂乃果、みんな揃ったんだし、これまでのこと話しなさい」

穂乃果「うん…あのね」


秋穂「おぉー」カチカチ…ピッ


穂乃果「あっ、秋穂、テレビつけちゃダメだよ……」

穂乃果「って!!」

穂乃果「……これ……!!」

【羽田空港では現在も消火活動は続いており、犯人の素性・動機は未だ不明です、死傷者は……】

絵里「……さっきまで私がいた羽田……偶然かしら」

海未「穂乃果……これは」

穂乃果「…………間違いない、絶対に…………“あいどる”だ…………」


“あいどる”とのライブコンサートまで残り9ヶ月。
この空港爆破をキッカケに“あいどる”は暴走を始める。
そして、これはまだ序章にしかすぎなかった…。

第1章「始まった恐怖」-完-

150 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 17:16:48.57 ID:PPwWvmEv.net
まだ一章だったのか…

151 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 18:45:08.66 ID:plMrSOTX.net
俺も絵里ちに年下のガキは興味ないって言われたい

152 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 20:15:21.88 ID:3yBTBsNg.net
実際少し年上の甘えさせてくれるタイプが好きっぽい

153 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 21:09:54.66 ID:/0CIAH23.net


154 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 23:52:16.39 ID:VE8V99he.net
面白いけどあんま伸びてないな

155 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 23:53:20.07 ID:hbbp7dKR.net
とぎれなく続けば良い

156 :名無しで叶える物語:2017/11/27(月) 23:57:58.76 ID:7cK89GrT.net
まだぜんぜん前スレにおいついてないしや

157 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 01:09:15.43 ID:VK8/KgEf.net
海未のら抜き言葉は違和感あるんで、せっかく書き直してるんだからこの辺気にして貰えないだろうか。
まあ脳内補完すりゃいいだけなんだけど。

158 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 01:12:59.91 ID:uHmWmAes.net
凛ちゃんの「にゃ」にしろ希の関西弁にしろSSを書くときは本当に悩むよな
乱発しすぎるのもどうかと思うし、かと言って言わせないのも違和感あるしで

159 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 01:33:16.44 ID:/CWVFLNt.net
海未ちゃんのら抜き言葉駄目は禿同なんだが
そこまでら抜きしてるか?

160 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 07:52:32.53 ID:2B8Ks9gE.net
保守

161 :ら抜き気をつけます:2017/11/28(火) 14:31:39.46 ID:EBZvpdTp.net
第2章「21世紀少女」

-1ヶ月後-

希「ただいまー、お昼の町内巡回終わったよ」

凛「おかえりー、早かったね〜」

にこ「早いに決まってるでしょ、だっていつもと変わりゃしない平和な街並みよ?そりゃ巡回なんてパパッと終わるわよ」

希「あれ?そういえば穂乃果ちゃんと絵里ちは?」

花陽「何か、調べる事があるって言って二人揃って出て行っちゃいました」

凛「真姫ちゃんはいつも通りお仕事にゃ」

にこ「貴重な財力だし、頑張ってもらわないと」

希「にこっち…」

にこ「え、い、いや…冗談よ!」

穂乃果母「みんなー、お昼ご飯出来たけど食べていくかしら?」

4人「頂きます!」

162 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 14:37:41.89 ID:EBZvpdTp.net
都内-某レズビアン風俗-

穂乃果「……初めて入る」

絵里「私は以前海外の仕事で入ったことあるわね…」

穂乃果「え、どうだったの!?」

絵里「………いいから、早く行きなさい」

穂乃果「はい……」

ガチャ

黒服「いらっしゃいませ」

黒服「コースはどうなさいますか?」

穂乃果「あの……これ選ばないとダメ?」

黒服「規則ですので」

穂乃果「……このイチャイチャ、気になるあの子はおサセだったコースで」

黒服「こちらですね……かしこまりました、ご指名は」

穂乃果「えっと、17番で」

黒服「17番ですね、かしこまりました、どうぞ」

163 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 14:41:09.53 ID:EBZvpdTp.net
ガチャリ

女「ベットに座ったまま待機なんて…お利口さんね、それとも…そういうプレイが好み?」

穂乃果「…………」

女「緊張しなくていいのよー、とりあえずサングラスと帽子取って」

穂乃果「いやー……私、世間では指名手配犯になってるから……あんまり怖がらないでほしいんだけど」

女「…え?」

スチャ

穂乃果「……やっと見つけた」

女「!!!」

女「だれk…むぐっっ!!!」

穂乃果「静かに!!」

女「うっうぅ……!!」

穂乃果「大きい声出さない!?出さないって約束してくれるなら手をどけるから!」

女「……ん!ん!」

穂乃果「うん…じゃあ、ゆっくり外すから」

164 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 14:44:49.35 ID:EBZvpdTp.net
女「はぁはぁ……」

穂乃果「………1年ぶり………かな、久々に会う」

女「今更何のようですか…」

穂乃果「単刀直入に聞く雪穂は今どこ!?いや……なにか“あいどる”について知ってる事は!?」

女「………」

穂乃果「あなたが秋穂を私の所に連れてきてから、“あいどる”は現れて……ヒデコは死んだ」

穂乃果「今思えば、あそこから全てが始まった!」

穂乃果「その、だからつまり……あなた、そしてあなたに秋穂を託した雪穂は“あいどる”が公に出る前から、“あいどる”の存在、そして脅威を知っていた!そうでしょ!」

女「はぁ……」

穂乃果「……?」

165 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 14:51:36.71 ID:EBZvpdTp.net
女「はっ…“あいどる”は……秋穂ちゃんの片親です」

穂乃果「……じゃ、じゃ、じゃあ……やっぱり“あいどる”は……雪………」

女「“あいどる”は雪穂じゃありません」

穂乃果「え?でも今……」

女「だから言ってるじゃないですか、片親だって」

穂乃果「だから雪穂なんじゃ……」

女「プッ…なんの根拠があって…」

穂乃果「こ、根拠なんてもんじゃないよ!も、もう…証拠の域だよ」

女「なぜ?」

穂乃果「だ、だって…“あいどる”は音ノ木坂生で、そんで持って音ノ木坂は女子高で…つまり秋穂の母親が雪穂な場合、必然的に父親の人は切り捨て出来るから……」

穂乃果「その…片親と言っても、つまりそれは雪穂のこt…」
女「高坂さん、固定観念を捨ててください」

穂乃果「……え?」

女「男と女が子供を作る、そんな時代は終わったんですよ、とっくの昔に」

穂乃果「……え?」ドクンッ

女「話はそれだけですか?」

穂乃果「…………」

女「じゃ、私はこれで、高坂さんが来たことは黙っときますから」

穂乃果「……待って」

女「なんですか?」

穂乃果「あなたは、こんなところで何してるの?」

女「………私は“あいどる”の虜になってしまったんです」ニコッ

バタンッ

穂乃果「………………」

166 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 14:55:05.05 ID:EBZvpdTp.net
絵里「…………」

スタスタ

絵里「………ん」パチッ

絵里「どうだった?」

穂乃果「大変だよ…絵里ちゃん」フラフラ

絵里「何が?」

穂乃果「人類の技術は私達が思ってる以上に進化してるよ……」

絵里「へ??」

絵里「何の話してるのよ…私は収穫はあったのかって言ってるの!」

穂乃果「はっ!ご、ごめん」

絵里「んもう…」

167 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 14:59:43.10 ID:EBZvpdTp.net




絵里「……つまり、秋穂ちゃんの母親は二人いる?」

穂乃果「どういう原理でそうなったかは知らないけど、そういう事になるね」

絵里「……で、穂乃果……雪穂ちゃんの居場所は聞けた?」

穂乃果「あっ……」

絵里「………はぁ」

絵里「戻る?」

穂乃果「……いや、いいよ……」

穂乃果「あの子の発言から考えて“あいどる”=雪穂の可能性はほぼ無くなった」

穂乃果「なら今雪穂に会う必要はない」

穂乃果「今は“あいどる”を止める事が先だよ」

穂乃果「……お母さんに会わせられないって面では……秋穂には申し訳ないけど」

絵里「……ほんとにね」

168 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:04:11.65 ID:EBZvpdTp.net
穂乃果「あっ、そうだ……あの子が出て行った後、こんなモノが落ちてて」スッ

絵里「なに?」

絵里「………これは」

穂乃果「何か関係があるのかな?」

絵里「まだ分からないわね……ただのファンなだけかもしれない」

穂乃果「た、確かに…じゃあ返してきた方が」

絵里「例えばの話だから……一応、私が持っとくわ」スッ

穂乃果「う、うん……」


コツコツコツ…


絵里「もうすぐアジトね」

穂乃果「アジトって…一応私の家だよ!」

絵里「……もしかしたら尾行されてるかもしれないし、穂乃果あなた先帰りなさい」

穂乃果「あっ、うん…絵里ちゃんは?」

絵里「私はちょっと寄るところがあるから」

穂乃果「……そっか、じゃあ、気をつけてね!」タッタッタッ

絵里「えぇ、じゃあ…」

169 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:09:58.54 ID:EBZvpdTp.net
コツコツコツ…

絵里「…………」

絵里「ふぅ……」

希「絵里ち」

絵里「…ッ!……希」

絵里「どうしてここに…」

希「絵里ちがここに来るってカードがね」

絵里「……相変わらずね」

希「絵里ちこそ……」

希「………ごめん、こんな状況で絵里ちを呼び戻しちゃって」

絵里「別に希が呼び戻したわけじゃないでしょ……」

希「でも、ウチがもう少し本腰を入れて止めてれば」

絵里「あの子達には……私が必要だから」

希「え?」

絵里「8年前も……そうやって頼られてμ'sに入った、今回も同じよ」

絵里「海未に……穂乃果に……みんなに頼られたから、戻ってきた、それだけのこと」

希「…………絵里ち」

絵里「それに、あの子も……それを願ってるはずだから……」


【絢瀬家之墓】


絵里「ね、亜里沙……」

希「………お水汲んできたから、掃除しよう」

絵里「……えぇ、もちろん」

170 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:15:30.55 ID:EBZvpdTp.net
同時刻 -穂乃果宅-地下

穂乃果「んー、こんな事してていいのかな……」

凛「何が?」

穂乃果「きっと“あいどる”は何かしでかしてくる、それが分かってるのに、何もせずにゴロゴロしてるだけなんて……」

花陽「そ、それは緊張感なさすぎじゃ…」

凛「でも、何をしてくるか分からないなら、対策なんてしようがないにゃ」

にこ「歌でも歌ったら?」

穂乃果「歌……?なんで歌?」

にこ「あんた昔、歌でいろんな人の心は動かせるって言ってたじゃない」

にこ「なら、歌で、“あいどる”の脅威を歌詞にして都民に呼びかければいいのよ」

穂乃果「うーん……でも私、世間では重罪犯したって事になってるから……あんまり堂々と歌えないんだよねぇ…」

にこ「ギターとかは?」

花陽「路上ライブだね」

穂乃果「えぇ、ギターなんてないよぉ〜…」

穂乃果母「あるわよ」

穂乃果「えっ、ええ!?な、なんで?」

171 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:20:26.97 ID:EBZvpdTp.net
穂乃果母「お父さんの!」

穂乃果「うそ、お父さんギター弾いてたの!?」

穂乃果「ていうか、そのギターがなんでここに!?燃えたんじゃ……」

穂乃果母「家が焼けてから何日か後に、秋穂と二人で、残ってるもの片っ端から持ってきたのよ」

穂乃果母「奇跡的にこのギターは弦も無事だったってわけ!」

穂乃果「へ、へぇ〜…」

にこ「良かったじゃない、にこが教えた変装技術があれば、花陽の言った通り、路上ライブぐらいなら出来るわよ」

穂乃果「でも私、ギター弾いた事ないんだけど…」

秋穂「穂乃果おばちゃん、ギター弾くの?」

穂乃果「え、ん〜…」

秋穂「秋穂聞きたい!」

穂乃果「………そうだよね、少しでも可能性があるんなら、やれる事はやろう!」

穂乃果「今からでも覚えよう!オー!」

秋穂「オー!」


凛「仲睦まじいにゃ〜!」

花陽「そうだねぇ〜」

にこ「んじゃ、にこはこころ達の晩御飯作りに一旦帰るから」

花陽「あっ、うん、気をつけてね」

172 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:22:55.12 ID:EBZvpdTp.net
にこ「………」スタスタ

にこ「んっ……?」

絵里「………おかえりなさい」

にこ「絵里……何してんのよ……用があるなら入りなさいよ」

絵里「……にこ……あなたに折り入って話があるの」

にこ「何よ、改まって…」

絵里「今の彼女達は私には接触不可能」

絵里「だから、にこのツテを利用させてもらいたいの」

にこ「……ふっ、何を言い出すかと思えばこの銀河ナンバー1アイドルのにこにーを利用するなんて……」

絵里「お願い!誰にも出来ない、にこにしか出来ない事なの……」

にこ「………んっ………別にやらないとは言ってないわよ、ちょっとからかっただけ………」

絵里「にこ………」

絵里「クスッ、ありがと」

にこ「で、私にしか出来ない事って?」

絵里「これを見て……」

173 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:30:53.71 ID:EBZvpdTp.net




スタッフ「じゃあ矢澤さん、スタンバイお願いしやーす!」

スタッフ「雰囲気に合わせて、こうバキューン!!と相槌お願いします」

にこ「はーい♪(なに、その雑なディレクション……にこをこんな邪険に……!!むぅ……)」

「こんにちわ、お久しぶりね矢澤にこさん」

にこ「えっ、あ、あぁA-RISE!!……さん」

にこ「今日はよろしくお願いします!」ペコリ

ツバサ「いいのよ呼び捨てで、同い年だし、昔の馴染みじゃない」

にこ「そ、そう?」

英玲奈「我々は昔、共に拳を交えた、言わば戦友であり宿敵」

ツバサ「そっ、だから壁なんてないわ」

にこ「で、でも、にこまだ駆け出しだしー…♪」

あんじゅ「昔馴染みに上下関係などという隔たりはいらないのよ♪」

にこ「そ、そうですよねぇ〜♪」

スタッフ「A-RISEさん、出番っス、お願いしゃーす!」

A-RISE「では、また後で」

にこ「は、はい!また後で!」

にこ「(〜〜!!なんか、複雑……)」

174 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:35:57.74 ID:EBZvpdTp.net
〜〜〜

にこ「あんた達が調べてた人物からA-RISEの写真が出てきたぁ?」

絵里「えぇ、A-RISEは何か“あいどる”と関連性があるかもしれない」

にこ「その子がただのA-RISEファンだっただけじゃないの?」

絵里「それがわからないから、芸能界にコネがあるにこにお願いしてるのよ」

にこ「んぅ……」

絵里「私の情報ではA-RISEは今や芸能界の重鎮とも一定の関係を築いてるらしいの、調べる価値はあると思うの、お願いにこ」

にこ「別にいいけど…どんな感じで、何を聞き出せばいいのよ」

絵里「“あいどる”についてさりげなく聞いてくれればいいわ」

絵里「変に深いところまで聞く必要はないわ、関係があるかどうかだけ聞いてくれれば」

にこ「……わかった……」

〜〜〜

にこ「はぁ…」

175 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:39:29.15 ID:EBZvpdTp.net
プロデューサー「ごめん、矢澤ちゃ〜ん、放送終わっちゃった」

にこ「うぇ!?に、にこの出番は…」

プロデューサー「いや尺なくなっちゃって☆」

にこ「そ、そんな……ちょっとぐらいは……」

プロデューサー「いや〜!ちょっとぉ、放送中トラブっちゃって、みたいな?それで予想以上に時間押しちゃってー、プラス生放送だしアゲアゲで、的な!」

プロデューサー「だからA-RISEには当初の予定より長めに出てもらっちゃって!だから矢澤にこにーちゃんの、出番カット!!!ってスタッフ間で決まっちゃってさぁ〜マジサゲサゲディスカッション!」

にこ「………えぇ」

プロデューサー「ま、そもそもにこにーちゃんコネっしょ?だから今度機会があればまた!」

プロデューサー「じゃね!」

にこ「……………」ポカーン

にこ「………はぁ?」

176 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:41:32.22 ID:EBZvpdTp.net
ドンッ、ドンッ、ドンッ

にこ「信じらんない!信じらんない!信じらんないー!!」

にこ「にこの出番ナシ!?わざわざ呼んどいて!?」

にこ「このにこにーに対してこんなぞんざいな扱い、ホントありえな〜い!!!んもぅ〜!!!」

ツバサ「矢澤さん」

にこ「何!?」

にこ「あっ……お、お疲れ様です」

ツバサ「」ニコッ

ツバサ「良かったら楽屋来ない?お茶でも……」

にこ「い、いえ、私は……(はっ!)」

にこ「(楽屋行けばある程度切り出しやすくはなるか……)」

にこ「お、お邪魔します!」

ツバサ「フフッ、そうこなくっちゃ」

ツバサ「こっちよ」

スタスタスタスタ

にこ「(………怒りで任務忘れるところだった………///)」テユーカワスレテタ…

177 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:46:21.38 ID:EBZvpdTp.net
バタンッ

にこ「…す、すごっ…」

あんじゅ「毎週使うから、内装は私たち好みにしてるの♪」

にこ「へ、へ〜…(めちゃくちゃ広い…)」

ツバサ「座って、今お茶出すから」

にこ「は、はい」

コポコポ……コトッ

ツバサ「………ごめんなさいね、今日」

にこ「い、いや、そんな!A-RISEはなにも悪くないし…」

英玲奈「それでも申し訳ないことをしたな」

にこ「ま、まぁ…」

178 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:48:06.66 ID:EBZvpdTp.net
ツバサ「……………」

あんじゅ「…………」

英玲奈「……………」

にこ「………………」

ズズズッ…

にこ「(切り出すなら今しかない……)」

にこ「そ、そういえば最近“あいどる”って人がゆ、有名ですよね〜……いろんな事に手出してるし、もしかしてアイドル業界にも来たりしてぇ〜……」

にこ「……………(ど、どう?)」

ツバサ「どう、かしらね………あまり私たちは詳しくないから………」

にこ「で、ですよねぇ〜!(これは、白……よね?)」

あんじゅ「その事がどうかしたのかしら?」

にこ「い、いえ…!ちょっと気になって!」

にこ「あっ、これ以上お暇してもアレなので、にこそろそろ出ますね!」ペコリッ

ツバサ「もう?もう少し……」

にこ「い、いえ!お茶ご馳走さまでした〜!!」ビューン

・・・シーン

ツバサ「……………」

ツバサ「ふぅ……」ズズ

あんじゅ「アレは感づいてるわね」

英玲奈「探りを入れて正解だったな」

ツバサ「一応、μ'sの件は山田先生に連絡しときましょう」

あんじゅ「そうね」

179 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 15:56:50.59 ID:EBZvpdTp.net
絵里「そう……特に不審な様子はなしだった……」

にこ「えぇ、昔と変わらないA-RISEだったわ」

絵里「…………わかった、ありがとう、にこ」

絵里「ご苦労だったわね」

にこ「まー!にこにしか出来ない仕事だったし……別にいいわよ」

絵里「…………」

にこ「絵里…?」

絵里「にこ、今日こんな事させといて……言うのもアレなんだけど……あなたは……もう“あいどる” に関わらない方がいいと思う」

にこ「……は?な、なんでよ……」

にこ「ていうか、なんで急にそんな事……」

絵里「あなたはまだ夢を叶えられる」

にこ「……………バカにしないで!私だって相当の決意があってやってんのよ!」

絵里「……にこ自身はそうかもしれない……けどこころちゃんたちは……」

にこ「………ッッ」

絵里「穂乃果も…みんなも分かってくれると思う」

にこ「……………」

絵里「これから戦いは本格化していくでしょうし……」

絵里「みんなには私から話しとくから」

にこ「ちょっと……時間を……ちょうだい……」

絵里「…………えぇ」

トボトボ

180 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 17:00:10.83 ID:R+5iTDI3.net
〜3ヶ月後〜 -2019年8月-

凛「ねぇねぇ海未ちゃん」

海未「どうしました?」

凛「凛も穂乃果ちゃんの助けになりたいから協力するって言ったけど…」

海未「言ったけど?」

凛「肝心の“あいどる” が何にも仕掛けてこないじゃん〜…」

凛「これじゃ助けようがないにゃー…」

花陽「凛ちゃん、何もないならそれに越した事はないんだよ」

凛「そうだけど〜…」

海未「いえ、凛の言う通りです…何か不気味なほど動きがありません…」

海未「私たちと接触もせずに…いったい何を企んでるのか…」


希「ふむふむ…愛民党、和解成立、山田博子党首の手腕発揮…」バサッバサッ

海未「…山田博子…?希!ちょっとその新聞貸してください!」

希「え、いいけど、どうかしたん?」

海未「ッ……これは……」

181 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 17:04:40.23 ID:R+5iTDI3.net
-深夜-AM2:00 〜商店街〜

穂乃果「スゥー…ハァ…」

穂乃果「………よし」

〜〜〜〜〜♪

穂乃果「日が暮れてどこからか……」





穂乃果「ララララ〜ララララ〜ララララ〜……」

トゥドドトトドド…ッタン!

穂乃果「サンキュー…」

・・・シーン

穂乃果「へへっ…」

秋穂「おぉ〜」パチパチパチパチ


カチャガチャ


穂乃果「どうだった?」

秋穂「よかった!!!」

穂乃果「そっか、ならよかった…」

ガチャリ!

穂乃果「んじゃ、帰ろっか」スッ

秋穂「うん!」ニギッ

182 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 17:07:27.41 ID:R+5iTDI3.net
真姫「穂乃果」

穂乃果「あっ、真姫ちゃん!」

秋穂「……」スササッ

真姫「」スタスタ

穂乃果「今帰り?遅いね」

真姫「残業…それよりさっきの歌…」

穂乃果「あっ聞いてた…?へへっ…頑張って作ってみたんだけど」

穂乃果「でも、ダメだね…改めて真姫ちゃんや海未ちゃんの偉大さがわかるよ…」

真姫「当たり前よ!……でも……」

穂乃果「……?でも?」

真姫「わ、私は好きだったけど…」

穂乃果「真姫ちゃん……うんっ!ありがと」

183 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 17:17:57.30 ID:R+5iTDI3.net
穂乃果「にこちゃんに言われてギター弾き始めたんだ……“あいどる” の脅威を少しでも多くの人に伝えようって……」

穂乃果「いやー!コード覚えるの大変だったよ!むしろ覚えられたのが奇跡だよ!」

穂乃果「あんまりダイレクトな歌詞だと“あいどる” に感づかれるから、歌詞決めも大変だったよ…」

真姫「そう、大変だったのね」

穂乃果「うん、まぁね…」

トボトボ…

真姫「……にこちゃん……何してるのかしらね」

穂乃果「えっ…気になるなら会いに行きなよ」

真姫「そういう問題じゃなくて!……その、もう私たちのところには戻って……」

穂乃果「にこちゃんにも事情があるんだよ、真姫ちゃんだって辛いなら抜けていいんだよ?」

真姫「冗談……おバカなリーダーを一人にして逃げるなんて出来るわけないし」

穂乃果「は、はははー……うぅ……」

真姫「だから……」

穂乃果「だから?」

真姫「にこちゃんも戻ってくる、絶対」

穂乃果「…!」

穂乃果「………そう、だね………」

真姫「えぇ……」

184 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 17:48:17.84 ID:R+5iTDI3.net
真姫「…ところで穂乃果」

穂乃果「ん、なーに?」

真姫「帽子にサングラスって……なんか怪しくない?」

穂乃果「にこちゃん直伝の変装技術だよ!」

真姫「……深夜なんだし、別に変装なんて……」

穂乃果「まぁま、一応ね!」

ヒョコ

真姫「ん?」

秋穂「……むぅ」ジー

穂乃果「ん?あーそっか」

穂乃果「真姫ちゃんと秋穂は、挨拶まだだっけ」

穂乃果「真姫ちゃんが来る頃には、もう秋穂は寝て、すれ違い状態だったしね」

穂乃果「よし、折角の機会だし挨拶だ!」

穂乃果「この子が雪穂の子供で私の姪っ子の秋穂!」

穂乃果「ほら秋穂、真姫ちゃんに挨拶」

秋穂「こ、こんばんわ……」

穂乃果「たははー…結構人見知りでね」

真姫「伯母とは大違いね……一応初めましてになるわね、西木野真姫よ、よろしくね秋穂」

秋穂「」コクコクッ!

真姫「ふふっ…」

185 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 17:54:28.14 ID:R+5iTDI3.net
チュンチュン…

ノカ…ノカ…

穂乃果「んんぅ〜…」

ホノカ!!!!

穂乃果「うわぁぁぁぁ!!!な、なに!!!?」

海未「むっ…///お、驚きすぎですよ…」

穂乃果「海未ちゃん、朝からどうしたの!!ふわぁ…」

海未「全く昨日伝えたかったのに…どこへ行ってたんですか…」

穂乃果「ちょっと歌いに…」

海未「まぁいいです、これ見てください!!」バサァ

穂乃果「えぇ〜、なになに?愛民党……和解成立……?やっぱり……“あいどる” は政治にまで手を……」

海未「そこもそうですが、その下の写真見てください」

穂乃果「なになに?握手を交わす山田博子党首……え!?」

穂乃果「私たちの代の体育先生じゃん!!な、なんで…」

海未「ここまで手を回しているなんて……もしかしたらA-RISEも、もう……」

絵里「だとすれば、A-RISEに接触したのは愚策だったかもしれないわね……」

海未「絵里…」

絵里「A-RISEがシロなら、あわよくば“あいどる” の正体を暴いてもらおうと思ってたのに…クッ」

穂乃果「でもにこちゃんはシロって言ってたんでしょ?」

絵里「あくまで、にこの目にはそう映った、それだけよ……」

穂乃果「そんな…ツバサさん…先生…」

穂乃果&海未&絵里「………」

ガチャリ

穂乃果「!」

花陽「はっ……はっ……」

穂乃果「凛ちゃん、花陽ちゃん、どうしたの?」

花陽「た、大変です……お台場が……」

凛「て、テレビつけてみるにゃ!」

絵里「……?」

ピッ

186 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 19:15:46.25 ID:XBou6iu1.net
どこまでが再放送なんだろ

187 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 19:53:15.58 ID:oCkQ195c.net
まだかなり先だった気がする

188 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 21:12:44.96 ID:gcQhJ1RU.net
5章の途中までが再放送

189 :名無しで叶える物語:2017/11/28(火) 21:44:12.29 ID:XBou6iu1.net
まじか、読みごたえあるな

190 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 00:51:00.02 ID:hgsEKyrw.net
リポーター「お台場上空からの光景をご覧ください!」

リポーター「広範囲に渡る火の海は未だ衰えを見せず、お台場全域を包み込むかと錯覚するほど、ありえない勢いで広がり続けています!」

ドンッッッッ

リポーター「また爆音が聞こえました!!ここまで……うぷっ……熱っ!!」

リポーター「この上空にまで爆風が伝わってきます!!」

リポーター「とんでもない威力です!人命を最優先に避難活動は続いています!」

リポーター「こちらからは以上です!!」

プツンッ

穂乃果「こ、これは…」

絵里「こんな事するのは一人しかいないわ…」

海未「“あいどる” ……」

凛「こんな事を平気でやるなんて……」

花陽「し、信じられないです……」

191 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 00:54:09.97 ID:hgsEKyrw.net
プルルルルル

穂乃果「電話…真姫ちゃんからだ」

ピッ

真姫「穂乃果、ニュース見た?私の病院にもこれから大勢搬送されてくると思う……今夜は多分行けないから……ごめんなさい」

穂乃果「うん、うん……わかった、真姫ちゃんも頑張ってね」

ピッ

花陽「でも、お台場全域を炎上させるほどの爆弾がこの世にあるのかな…?」

絵里「あるにはあるけど、一般人が手に入れるのはまず無理でしょうね」

海未「やはり“あいどる” の線が…いや間違いなく“あいどる” でしょう」

海未「しかしなぜ今……そこがわからないですね……」

絵里「……推測でよければ話していい?」

絵里「私の推理が正しければ、“あいどる” がこれから何をしでかすのかも、多分わかると思う」

海未「……話してみてください」

192 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 00:56:23.47 ID:hgsEKyrw.net
絵里「私が初めて“あいどる”と会った時、アイツはこう言った」

「なんで下ばかり見てるの?こっちを向いてよ、寂しいじゃないか」
「絵里ちゃんを待ち伏せてたんだよ」
「実は今日会ったのは偶然じゃないんだ、必然さ」

絵里「ってね」

絵里「変な感じがした……というよりどこかで聞いた事のあるフレーズ、既視感を覚えたわ」

海未「なんで下ばかり……待ち伏せ……はっ!」

絵里「そっ……これは……」

海未&絵里「ラブノベルスの歌詞」

絵里「と言っても多少言い回しは変えてるけど、まずこの歌を参考にしていると思うわ」

凛「でも、それでなんでこれからの“あいどる”の動きがわかるの?」

絵里「凛、今の季節は?」

凛「8月…夏だよね」

絵里「そう8月、そして今回爆発被害を受けたのは…」

穂乃果「お台場…」

絵里「そしてこれから導き出される答えは…」

花陽「あっ…!もしかして、夏色えがお…?」

絵里「ご名答、つまり“あいどる”はμ'sの歌の歌詞ないし馴染みのある場所に攻撃を仕掛ける」

絵里「それが戦いの予兆であるかのように…」

193 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 00:57:29.80 ID:ENuNU6ly.net
賢すぎる…
反動が怖いな

194 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 00:57:54.17 ID:hgsEKyrw.net
絵里「今回夏場のお台場に攻撃を仕掛けたのを見ると、私たちに気付かせようとしているようね」

凛「絵里ちゃんの考えはわかったけど……どうやってこれからの“あいどる”の動向を探るの?」

絵里「それは……過去の歌詞ノートを引っ張り出して、ヤツが実行しそうなものを探し当てるしかないわね」

凛「ちょっと雑じゃないかにゃ…」

花陽「凛ちゃん!事件を未然に防げるかもしれないんだよ!」

凛「そうだけど…なんだか漠然としてて…」

穂乃果「やろう!人類を守るために!」


ことり「こんにちわ〜、ごめんね中々来れなくて〜」

希「こんにちわ〜、さっきのニュース凄かったねぇ…」

凛「ことりちゃん、希ちゃん、ちょうど良いところに!」

ことり&希「へ?」

195 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:00:20.94 ID:hgsEKyrw.net
-翌日-

ドサッ!!!!!

凛「」

希「おぉ……」

海未「持ってきましたよ」

ことり「う、海未ちゃんこんなに書いてたの…?」

海未「えぇ、バリエーションや曲調などを意識し、試行錯誤した結果こんなに増えてしまいました」

海未「だから、中には没になった物も多数ありますが」

凛「へぇ〜没のはどんな感じかな?どれどれ」

凛「ズドン!ズドン!ロボット惨状〜!」

パシッ!!

海未「見ないでください凛!」

凛「んにゃぁ…で、でも見ないと対策が…」

希「惨状と参上を掛けるセンス…嫌いじゃないけど没にして正解かもね〜」

海未「…〜///」

海未「もう、没のばかり見ないでください〜!!」

196 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:01:41.22 ID:hgsEKyrw.net
海未「もう、没ノートは持って帰ります!」

凛「ハナから持ってこなければ良かったのに〜」

絵里「………フフッ………なんだか、懐かしい感じ………」

フッ…ハッ…ハァハァ…

絵里「ん?」

絵里「隣の部屋から…?」

絵里「穂乃果、大丈夫?」


穂乃果「う、うえぇ…?」

バタッ

絵里「え!?ほ、穂乃果!?」

穂乃果「うぅ…み、みずぅ〜…」

絵里「何やってるのよもう!」

ダダダダ…

197 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:03:00.89 ID:hgsEKyrw.net
ゴクッ…ゴクッ…

穂乃果「プハァ〜!生き返る〜!」

絵里「それは良かった…でも、なんで腕立て伏せ?」

穂乃果「ん?あぁ…いや昔ね、海未ちゃんにアイドルになるにはまず体力!笑顔で腕立て伏せ出来ないとダメ!って言われたの…」

穂乃果「だからまぁ…初心に帰るって意味と…」

絵里「……意味と?」

穂乃果「来たる時のため……決戦に備えて……かな」

絵里「そう……良い心がけね」

穂乃果「うん……本当は私一人でやらなきゃならないのに……みんなに手伝ってもらってるんだ……せめて、私がみんなを守るぐらいの気持ちでやらないと」

絵里「………穂乃果」

プルルルルル

絵里「………んっ、ちょっとごめんね」

穂乃果「うん!よし!じゃあ次は腹筋50回だ!」

絵里「…………フッ」ピッ

198 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:06:42.00 ID:PGhqBwn4.net
絵里「もしもし?」

女『はーい、エリーチカ…頼まれてた案件の詳細分かったわよ〜!』

女『私かなり頑張っちゃったんだから〜!だからそーね、報酬は〜!』

絵里「溜まりに溜まってるお給料から引いといて」

女『う、うぐっ……巧い手口……』

絵里「実際溜まってるんでしょ、別にいいじゃない」

絵里「そんな事より、早く話しなさい」

女『はいはーい…えーとね…まず先日のЯпония(ヤポーニャ)のOdaibaに使用された爆弾、あれはTOKYOで製造されている』

絵里「東京で?」

女『えぇ、それとその工場の責任者の名前・出身校も割れた』

絵里「言って」

女『ファーストネームはMIKA、出身校は音ノ木坂学院というTOKYOの千代田区…?かな?にある高校ね』

絵里「………ミカ?」

女『……?MIKAだけど?』

絵里「………ありがと、また何かあったら連絡する」

女『もう連絡しないd』

プツ…プー…プー

絵里「……また音ノ木坂出身者……やっぱり“あいどる”が一枚噛んでるわね……」

199 :たこやきになってた すまそ:2017/11/29(水) 01:07:36.80 ID:hgsEKyrw.net
穂乃果「ここが、ミカが工場長の?」

絵里「えぇ、正確には責任者だけど」

穂乃果「………よし、行こう」

トコトコ

穂乃果「ん?」

ミカ「あ」

ミカ「うっ…!」ダッ

穂乃果「ミカ!!ちょっと待って!」

穂乃果「ミカ!!」

パシッ

ミカ「はぁはぁ…」

穂乃果「はぁはぁ…久しぶり、ミカ…」

200 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:09:24.52 ID:hgsEKyrw.net
-応接室-

ミカ「………」ソワソワ

穂乃果「ミカ、別にそんなソワソワしなくても…」

ミカ「あっ、そ、そうだよね…ごめん」

穂乃果「まぁ、昔話でも交えながらさ…」

絵里「………いいえ、そんな事より“あいどる”の事よ」

ミカ「」ピクッ

穂乃果「ちょ、絵里ちゃん!」

絵里「穂乃果…私たちは何も懐かしさに浸る為に尋ねてきたんじゃない…少しでも私たちに有利になる情報を得る為に来たの」

穂乃果「…………わかったよ」

絵里「時間がない…さぁ、知ってる事を全て話すのよ」

ミカ「………わかりました」

ミカ「絵里先輩達は先日のお台場の爆破事件の根源について調べてるんですよね」

絵里「まぁ、そんなところよ」

201 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:11:08.80 ID:hgsEKyrw.net
ミカ「爆破事件が起こる2週間前、アイツはやってきました…」




ガシャン!ガシャン!

「久しぶりだねミカちゃん」

ミカ「……誰?」

突然工場に尋ねて来て、素性も明かさないので…最初は相手にしてなかったんですが……
私がシカトを続けると …

「穂乃果ちゃんの家、火をつけたのは私」

ミカ「…!?」

ミカ「う、嘘でしょ…」

何の証拠もないので、信じようがありませんでしたが…アイツの不気味な雰囲気も相まって…正直どこか嘘とは思えませんでした…

「私の指示に従わなければアナタの大切な場所、友達は次々消えていく、そう…例えばヒデコみたいに」

ミカ「………帰って」

「……精巧な爆弾を作って欲しい、強力で過去に見た事もないような威力を保持する爆弾を」

「君の技術力なら作れる、頼んだよ…」

「作らなければ…」

ミカ「……………」

アイツはそう言って帰って行った……私はその時返事をしませんでした……それが癪だったのか……その2日後……可愛がっていた部下が死んだという報を受けました……

202 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:14:15.15 ID:hgsEKyrw.net
ミカ「私が話せるのはこれだけです」

絵里「……部下が殺されたから、その後馬鹿正直に作って、見す見す渡したっていうの?」

ミカ「………」ギリッ

穂乃果「絵里ちゃん……言い過ぎだよ……」

絵里「お台場ではたくさんの人が死んだ……それこそ何千人と、いやそれ以上かもしれないわ」

ミカ「じゃあどうすれば良かったって言うんですか!!!」

ミカ「絵里先輩には分からない……きっと分からないですよ……」

絵里「………」

絵里「私は……亜里沙が死んだんだから……」

ミカ「え……」

穂乃果「………」

絵里「あなたの場合は……最初の選択肢を間違えなければ……部下は助かった…違わない?」

ミカ「…………」

絵里「私には選択なんてなかった……」

ミカ「………すみません、何も知らないで………」

絵里「……別に、あなたが謝ることじゃないわよ」

203 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:15:12.46 ID:hgsEKyrw.net
絵里「知っている情報はこれだけ?」

絵里「有益な情報は全部話してほしいのだけど」

ミカ「他に……他……」

穂乃果「ミカ、“あいどる”の顔は見なかった?」

ミカ「見てない……マスクしてて……」

絵里「マスク?お面じゃなくて?」

ミカ「はい……白い生地に「μ's」とあしらったマスクです、覆面?みたいな……」

絵里「………?」

穂乃果「初めてだね……」

ミカ「だから最初はおかしなμ'sファンかと……今でもμ'sの熱狂的なファンはいるしね」

穂乃果「うん…ありがたい事にね」

204 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:16:15.26 ID:hgsEKyrw.net
ミカ「あ、あとロボットの設計を頼まれた」

穂乃果「ロボット?ガンプラ、みたいな?」

絵里「お台場爆破からそんなスケールになるわけないでしょ」

穂乃果「だ、だよね…」

絵里「で、その依頼、受けたの?」

ミカ「いえ、何せ、巨大ロボットを希望していたので……全然お門違いです」

ミカ「あとは……特にないですね……」

絵里「そっ……時間取ったわね、ごめんなさい、ありがとう」

穂乃果「ごめんね、ミカ…また今度ゆっくりお茶でも、じゃあね」

ミカ「うん…」

ミカ「…………」

ミカ「穂乃果!」

穂乃果「ふぇ?」

ミカ「何か…手伝える事があれば言ってね!」

穂乃果「ミカ……うん、ありがと!」

205 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:17:07.60 ID:hgsEKyrw.net
-穂乃果宅地下-

コツコツ…コツ

穂乃果「ただいまー」

絵里「帰ったわ、って…」

希「うーん……パーティー終わらないとか……何かに引用されそうじゃないかな?」

絵里「まだやってるの…」

凛「むっ…じゃあ絵里ちゃんやってみなよー!答えがないから物凄く考えるんだよー!」

穂乃果「ロボット……ロボット……」

絵里「?何か引っかかることがあるの穂乃果?」

穂乃果「ん…いやぁ…」

穂乃果「ロボット……なんだろうこのモヤモヤ」

絵里「……………」

206 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:18:44.13 ID:hgsEKyrw.net
-2019年9月28日-

穂乃果「ふっ……はぁ……ふっ……!はぁ……」

穂乃果「はぁ……はぁ……流石に腕立て150回は効く………」

クイクイッ

穂乃果「ん?」

秋穂「おなかへった〜…」

穂乃果「へへ…私も!オヤツの時間だしどこか食べに行こっか?」

秋穂「うん!」

穂乃果「あっ…その前にシャワー浴びていいかな?」

秋穂「いいよ!」


ジャーーーー

穂乃果「ふぅ……」

サラッ

穂乃果「(あれから…ずっとロボットの意味を考えてるけど一向に分からない…なんか、やるせない…)」

キュッ

ガラッ

穂乃果「お待たせ、秋穂、じゃ行こっかぁ〜」フキフキ

秋穂「お〜う!」

207 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:20:02.60 ID:hgsEKyrw.net
秋穂「」キョロキョロ

秋穂「穂乃果おばちゃん、警察の人いないよ!行こ!」

穂乃果「よーし、じゃあ行こう、はぐれないように手繋いでね」

秋穂「うん!」ギュッ

ウィーン

店主「いらっしゃい、お、嬢ちゃん来たね!」

秋穂「こんにちわ、えーと!いちご大福、生地固め、アンコ少なめ、片栗粉少なく、あとイチゴおまけして」

店主「おうよ!いつものだね!」

208 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:22:36.49 ID:hgsEKyrw.net
穂乃果「ソフトバンクが日本一だって」

秋穂「流石クドウだね」

穂乃果「私、ソフトバンクユーザーじゃないからなぁ〜…」

コトッ

店主「はいお待たせ!」

秋穂「」モニュッ

秋穂「おいしい」

店主「そいつぁ嬉しい!まぁ自分でも丈ムラの和菓子は東京、イヤ日本一と思ってるけどね」

穂乃果「」モニュモニュ

店主「でも、ここと並ぶぐらい美味い和菓子の老舗が有ってよ…穂むらって言って…」

穂乃果「………」

店主「俺ァ、昔、そこの饅頭を食って感銘受けたね…こんなにうめぇもんがあるのか……と」

店主「以前そこのオヤジが亡くなった事を知ってよ……その後は娘が切り盛りしてたらしいが…店は依然人気だったらしい」

店主「もう俺がその店に行ったのは数十年前だし…その店は燃えちまって…娘さんの面は拝んでねぇが…唯一と言えるライバル店だったよ…」

穂乃果「」ゴクンッ

穂乃果「ごちそうさまです」

秋穂「ごちそーさまです!」

店主「おう、また来てくれな!」

ウィーン

209 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:24:36.82 ID:hgsEKyrw.net
スタスタスタ…

秋穂「さっきの話、昔の秋穂のお家?」

穂乃果「うん、まぁ秋穂が覚えてないのも無理ないけどね…」

秋穂「ふぇ〜…」

穂乃果「………」

秋穂「今日も歌っていくの?」

穂乃果「うん、そのつもりだよ」

穂乃果「今日は誰か聞いてくれるかな〜…」

秋穂「なんで聞いてくれないんだろうね、いい曲なのに」

穂乃果「ね、いい曲なのにね」

秋穂「秋穂、全部歌えるよ!」

秋穂「〜〜〜♪」

秋穂「アレ?」

穂乃果「ん、その曲は?」

秋穂「えっと……希お姉ちゃん達が、海未お姉ちゃんの昔作った歌詞?に試しに曲付けたらって言って作った曲」

穂乃果「へぇ〜…」

210 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:25:53.76 ID:hgsEKyrw.net




穂乃果「ラララ〜♪ラララ〜♪」

タンッ!!

穂乃果「サンキュー…」

・・・シーン

穂乃果「はぁ……」

秋穂「人こないね」

穂乃果「来ないねぇ…」

ザッ…

穂乃果「ん?」

「ダメダメよ…ほんとダメダメ…」

穂乃果「この声は…」クルッ

穂乃果「にこちゃん!」

にこ「何から何までダメダメなのよ!」

穂乃果「え、き、聞いてたの?」

にこ「た、たまたま通りかかっただけよ!偶然だからね!」フンダッ

211 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:29:30.09 ID:hgsEKyrw.net
にこ「…………」

穂乃果「………ひ、久しぶりだねにこちゃん、元気してた……?

にこ「…………」

穂乃果「え、え〜っとぉ…」

穂乃果「か、風邪引かないようにね?そ、それじゃ!」

にこ「あっ……くっ……(あーもう!昔のあの気遣いはなんだったのよバカ穂乃果!)」

穂乃果「(これでいいんだよね……ってアレ?秋穂は?)」

にこ「…………」クイクイッ

にこ「え?」

秋穂「お家…また来る?」

にこ「………あっ………」

にこ「……!」キッ

にこ「穂乃果!!!!!」

穂乃果「え!?」

にこ「やっぱり私戻る!というか、私だけ仲間ハズレにしようとするなんて……絵里は本当にいけ好かないわね!!!」

穂乃果「え、えぇ…!?」

212 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:33:45.22 ID:hgsEKyrw.net
穂乃果「に、にこちゃん…絵里ちゃんは何もにこちゃんが嫌いだから仲間ハズレにしたんじゃ……むしろにこちゃんの事を…」

にこ「わかった風な口聞かないで!」

穂乃果「え…」

にこ「あんた達が一致団結して頑張ってるのに……私だけ何もしてない……」

にこ「ある程度こころ達も分かってきたみたい……あの子達それを知るや否や…」

にこ「μ'sは9人でμ'sです!それにバックダンサーだけで練習するのはいけません!センターがいて初めてチームとして練習出来るのですよ!ですって…」

にこ「姉が見てないところで成長してるものね…」

にこ「あの子達は弱くない……きっと3人で強く生きていける……」

穂乃果「…………」

にこ「私、改めて決心がついたわ!あんた達と一緒に戦う!あんた達に拒否権はないんだから!」

穂乃果「に、にこちゃん……!」

穂乃果「……真姫ちゃんの言う通りだ……」

にこ「むっ…何がよ…」

穂乃果「…クスッ、何でもない、じゃ帰ろう秋穂!…にこちゃん!」

にこ「穂乃果……」

穂乃果「私も改めてわかった!やっぱりμ'sはこの九人じゃなきゃ!!」

213 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:35:19.49 ID:hgsEKyrw.net
穂乃果「というわけでにこちゃんが帰ってきました〜!」

にこ「帰ってきてあげたわよ!なんか文句あるの!」

真姫「はぁ……なんか前より高飛車……」

凛「磨きがかかってるにゃ」

花陽「おかえりにこちゃん!」

にこ「なんか花陽以外辛辣!」

希「これがμ'sのおもてなしやからね」

絵里「…………にこ」

にこ「何………」

絵里「…………後悔しない?」

にこ「………しない」

絵里「………そう、余計なお節介だったわね」

にこ「まぁ……いや……でも、その……心配してくれた点はありがとう」ボソッ

希「おやおや、今なんと?」ニヤッ

にこ「別に…!ありがた迷惑って言ったの!」

凛「素直じゃないにゃ〜」

凛「うーん、でもやっぱりμ'sはこの九人揃ってこそだよね〜!」

穂乃果「だよねだよね!へへ〜!」

214 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:36:20.07 ID:hgsEKyrw.net
にこ「あっ…あと一つ渡すものが」

穂乃果「ん、なに?」

にこ「なんか、水を差すようで悪いんだけど…私の家のポストに……入ってた、“あいどる”からの手紙」

『!?』

穂乃果「中身は!?」

にこ「まだ…開けてない」

絵里「中に髭剃り入ってても不思議じゃないけど……」

にこ「触った感じそんな物は入ってないわ……」

スッスッ…パサッ

にこ「手紙が……」

ことり「なんて書いてあるの…?」

にこ「………12月25日のクリスマス、狼煙を上げます」

海未「………それだけですか?」

にこ「これだけ……」

絵里「…………狼煙」

215 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:38:10.41 ID:hgsEKyrw.net
絵里「………今日はもう遅いし、解散しましょう」

絵里「いいわよね穂乃果?」

穂乃果「あっ、うん…!みんな今日もお疲れ!ちゃんと寝て、疲れとってね!おやすみ!」

『おやすみなさい〜』

凛「ふわぁ…凛も久しぶりに帰ろうかなぁ〜』

花陽「なんか最近みんなで固まってたから一人が怖いよ〜………凛ちゃん、今日泊まりに行っていい?」

希「んー!最近お店開けてないから明日は開けようかなぁ」

ことり「私もデザイナーの仕事が残ってて、ごめんね!」

にこ「私も今日はとりあえず帰るわね」

真姫「私も、そうするわ…明日は久しぶりに休みだし…」

穂乃果「うん、気をつけてね…」

海未「では私も……」

穂乃果「海未ちゃん!」

海未「はい?」

穂乃果「ちょっと聞きたい事が…」

海未「………?」

絵里「…………」

216 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:39:29.48 ID:hgsEKyrw.net
海未「なんですか穂乃果?」

穂乃果「〜〜〜♪」

海未「あ……ん、な、…なっ…///」

穂乃果「こんな感じの歌…知らない…かな?」

グイッ

穂乃果「ふぇ?」

海未「穂乃果……あなたって人は〜!」

ブンブンッ

穂乃果「え!?ちょ、海未ちゃん…!ストッ…ストップ!!酔う、酔うから!酔うからぁぁ!!」

穂乃果「胸倉掴むのやめて〜…!」

絵里「……(なんだか、そこまで重要そうな話じゃなさそうね……私も寝ましょ……)ふわっ……あぁ……」

217 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:41:32.29 ID:hgsEKyrw.net
穂乃果「はぁはぁ……うぷっ……」

海未「はぁはぁ……」

海未「………昔、私が作った詞に希達が面白半分で曲を当てたんです………」

海未「そしたら中々、いいものが出来上がってしまったので……みんな妙に耳に残ってしまっていて……うぅ恥ずかしい……」

穂乃果「な、なるほどぉ…だから秋穂の頭に上書きされたのか…」

穂乃果「そ、そうだ…その詞…歌詞教えて!」

海未「う、えぇ!?」

海未「そ、そんな無理ですぅ!」

穂乃果「え、な、なんで!?どんな歌詞なの?」

海未「……ろ、ロボットをコンセプトにした……」ゴニョゴニョ

穂乃果「ロボット…?あれ、そんな歌、歌った事あるるっけ?」

海未「没にしたものだから、あまり突かれたくないんですよ、もう!!」

穂乃果「あっ、そ、そうだよね……たはは……ごめんごめん」

海未「もう私も帰ります!!!」プンスカッ

穂乃果「お、おやすみ〜…ご、ごめんね〜…」

218 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:45:33.42 ID:hgsEKyrw.net
-2019年9月30日-

凛「でも改めて考えると、狼煙ってなんの事なんだろうね〜」

にこ「さぁ、宣誓とかの比喩じゃないの?」

希「そんな懇切丁寧に挨拶してくれる人は、こんな回りくどい事しないよー、にこっちぃ」

にこ「冗談よー、冗談」

絵里「大方、またどこか派手に爆破させて…それを狼煙と言い張るつもりでしょ….」

希「『始まり』の狼煙、そして12月…以上の事から考えると…」

花陽「Snow halation、とかかな…」

ことり「なら、第二回ラブライブ最終予選会場…?」

絵里「……どう、かしらね……こんな事言うのもなんだけど“あいどる”からしたらイマイチ、インパクトに欠けるんじゃないかしら……」

絵里「…………(ミカは渡した爆弾はお台場の分だけと言っていたけど、あの爆弾はもう複製されてるでしょうし、その数はあてにならないわね………)」

ことり「アレ?そういえば穂乃果ちゃんは?」

凛「最近、空けること多いね…なにかやる事あるのかなぁ」

希「絵里ち、何か知ってる?」

絵里「わからない…けどあの子はあの子で調べたい事があるんでしょ」

219 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:47:25.69 ID:hgsEKyrw.net
コトッ

ミカ「はいお茶」

穂乃果「ごめんねミカ、昨日の今日に…」

ミカ「うーうんいいよ、私も手伝える事ないかって言ったしね!」

穂乃果「ミカ…ありがと…」

ミカ「で、今日はどうしたの?」

穂乃果「あ、いやね、ちょっとミカに聞きたい事があってさ」

ミカ「聞きたい事?」

穂乃果「うん、その…私たちが2年生だった頃の音ノ木坂在校生で今、工科大学か何かに通ってる子っているかな?」

ミカ「工科大学ぅ…?」

穂乃果「うん、それ系統で」

ミカ「うーん、いないかなぁ…」

穂乃果「あれぇ、そっか……いないかぁ……はぁ……」

ミカ「いやー、だって穂乃果、その代だともうみんな大学卒業してる事になるからね」

穂乃果「あっ……そ、そっか…!」

ミカ「なんとも穂乃果らしい…」

220 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:49:18.42 ID:hgsEKyrw.net
ミカ「」ズズッ…

ミカ「フミコ、工科大学の大学院行ってるよ」

穂乃果「え、大学院!?」

穂乃果「だ、大学院って…なんかこう…とにかくすごい人しか行けないとこだよね!」

ミカ「うーん…まぁ平たく言えばそんな感じかな」

穂乃果「ふ、フミコの大学院の名前教えて、あと場所!!」

ミカ「良いよ、キャンパスの場所書いとくね」

穂乃果「お、お願い!」

穂乃果「は〜やっぱ持つべきは友だよ〜…」ズズッ…

221 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:50:12.01 ID:hgsEKyrw.net
穂乃果「ここが…御茶ノ水工科大学」

穂乃果「わ、私入ってもいいのかな……部外者だけど……」

フミコ「あれ?穂乃果」

穂乃果「は、はいぃ!」

フミコ「な、何…どうしたの」

穂乃果「ふ、フミコ…」

フミコ「ひさs」
穂乃果「ふ、フミコ!怪我ない!?変な事されてない!?大丈夫!?」

フミコ「え、えぇ!?な、なにさ急に」

フミコ「べ、別になんともないよ?」

穂乃果「そ、そっか…」ホッ

222 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:51:20.13 ID:hgsEKyrw.net
フミコ「え?最近変わった事?」

穂乃果「なんかおかしいなぁ…とかそういう類のものを感じたこと、ある?」

フミコ「うーん………いや、別にないよ!」

穂乃果「だ、誰かが失踪したとか!行方不明とか!」

フミコ「…………え」

穂乃果「…………あ」

フミコ「はは、どうしたの穂乃果」

穂乃果「ご、ごめん…」

フミコ「いや、別にいいんだけどさ」

フミコ「んー…行方不明かどうかは分からないけど、それっぽい人はいるかも」

穂乃果「え、誰?」

223 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:54:02.52 ID:hgsEKyrw.net
フミコ「私の専攻分野の教授、木皿教授」

穂乃果「木皿教授……あ、知ってる!よくテレビにも出てる、あの人だよね」

フミコ「そっ、その人が最近全然顔出さないの、仕事すっぽかして何やってんだか」

穂乃果「捜索願いとかは…」

フミコ「いや、出てないよ…あの人、自分が気になったモノがあれば無断で休むってスタンスだし」

フミコ「どうせ今頃、自宅で研究に没頭してんじゃないかなぁ」

穂乃果「………も、もし良ければさ」

フミコ「ん?」

穂乃果「その木皿教授の家、案内してくれない…?」

フミコ「あー……私、あとちょっとで授業再開するんだ」

フミコ「んーー……あっ!」

フミコ「おーい!酒井くーん!」

酒井「……?」

酒井「なんですか」

フミコ「君、木皿教授の自宅知ってたよね?悪いんだけどこの子案内してくれない?もう今日は帰るでしょ?」

酒井「………」

穂乃果「あっ……え、えっと……」

224 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:55:52.63 ID:hgsEKyrw.net
スタスタ

酒井「………」

穂乃果「………(き、気まずいよ〜)」

穂乃果「あー、ご、ごめんね…?今から帰るのに付き合わせちゃって」

酒井「………」

穂乃果「(む、無視!!)」ガーン

ザッ

穂乃果「うわっ!」ドスッ

穂乃果「いてて……」

クルッ

酒井「ここです」

穂乃果「あっ、ありがと…」

酒井「あの」

穂乃果「ん?」

酒井「教授になんのご用が?」

穂乃果「あ、えっと……うーん……ろ、ロボット作ってるかなぁ……と思って……な、なんて!」

酒井「そうか」

穂乃果「え?」

酒井「そこまでくればあと少しだ」

穂乃果「……え?」

酒井「じゃあ」スタスタ

穂乃果「え、な、なに…?」

225 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:57:25.12 ID:hgsEKyrw.net
ピンポーン

穂乃果「あのー木皿教授いますでしょうかぁー」

穂乃果「すみませーん…」

ピンポーン

・・・シーン

穂乃果「いない……のかな……」

隣人「どうかしました?」

穂乃果「あっ、あのここの住人の方って」

隣人「あー木皿さんね、そういや最近全然見てないわね」

穂乃果「あの、いつ頃から見なくなりました?」

隣人「さー、2週間前ぐらいじゃない?」

穂乃果「(“あいどる”がミカに接触したのと同時期だ!)」

隣人「…それよりあんた、どっかで見た顔ね…」

穂乃果「あっ、い、いえ……ありがとうございましたー!」ダダダダー

226 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 01:58:16.47 ID:hgsEKyrw.net
絵里「………木皿教授が留守………ね」

穂乃果「うん……ロボット……作ってるのかな……」

絵里「さぁ……本当にロボットなんて作ってるとすれば対抗する手立てはもう……」

絵里「…………」

絵里「穂乃果、私に策がある、聞いてくれる?」

穂乃果「……うん!もちろん、話して!」

絵里「にこ!」

にこ「なにー、まーた、にこの力が必要なの?」

絵里「えぇ、あいにく……大必要よ……」

227 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 02:00:16.12 ID:hgsEKyrw.net
-A-RISE所属事務所-社長室-

ツバサ「どうしたのかしら?改まって話なんて」

にこ「あ……あの……」

あんじゅ「安心して、社長には退室してもらったから、今は私たちだけよ」

にこ「その、実は……」

あんじゅ「なーに?」

にこ「私も“あいどる”の傘下に入りたいんです!」

A-RISE「」ピクッ

ツバサ「……どういう事?」

にこ「A-RISEが“あいどる”側なのはもう知っています……にこはA-RISEが大好きで……A-RISEが“あいどる”に付くというのなら私も……!!と……」

ツバサ「…………証明出来る?」

にこ「……え?」

ツバサ「今μ'sを裏切り、私たちに、“あいどる”に忠誠を誓える?」

にこ「……はい」

ツバサ「なら、μ'sを裏切るという確たる証拠を差し出しなさい」

にこ「た、例えば…」

ツバサ「彼女達の……潜伏先よ」

228 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 02:01:35.64 ID:hgsEKyrw.net
にこ「………言います」

にこ「でも、交換条件です」

あんじゅ「」ピクッ

あんじゅ「はぁ…?」

にこ「………」

にこ「私にも“あいどる”の計画の一端を教えて欲しい」

英玲奈「貴様図々しいぞ!」

スッ

英玲奈「!!」

ツバサ「いいわ、教えてあげる……」

英玲奈「ツバサ!」

ツバサ「ただ提示するのはあなたが先よ」

ツバサ「さぁ、μ'sの居場所を…」

にこ「……地下に全員います……」

ツバサ「あんじゅ、山田先生に連絡なさい」

あんじゅ「りょーかい」

ツバサ「裏切ったら、あなたの妹弟の命は無いから……」

にこ「……はい」

にこ「……次はこちらの番」

にこ「“あいどる”の計画は……3ヶ月後の12月31日にやろうとしている事はなんですか!」

ツバサ「…………」

ツバサ「フッ……」

にこ「……?」

229 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 02:02:58.83 ID:hgsEKyrw.net
ツバサ「実は私も知らない」

にこ「なっ……騙したんですか……!?」

ツバサ「騙してなんかないわ……」

ツバサ「あなたが勝手に勘違いしただけよ」

にこ「どういう事ですか…?」

ツバサ「私たちは別に“あいどる”の下に付いてるわけじゃない、山田先生の派閥に属してるの」

にこ「そ、そんな……」

ツバサ「でもまぁ……せっかく情報提供しにきてくれた密告者さんにお礼……噂程度でいいならお話しするわ」

ツバサ「“あいどる”の12月31日の真の目的は東京中の人間を震撼させる、巨大ウィルスロボットによって!」

にこ「(……!)」

ツバサ「ま、あくまでウワサだけどね……」

ツバサ「これ以上は何も知らない、私からは何も引き出せないわよ」

にこ「………………」

トボトボ……

230 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 02:05:12.87 ID:hgsEKyrw.net
ツバサ「またね、矢澤さん」

あんじゅ「ツバサ、先生からμ'sは制圧しろとのご命令が」

ツバサ「では親衛隊に地下制圧との命令を」

あんじゅ「フフッ、もう出したわ…」

ツバサ「流石私の右腕よ…」

英玲奈「今頃、μ'sは鎮圧されて……阿鼻叫喚」

A-RISE「ふふ……はっはっはっ!!」

親衛隊「報告!」

ツバサ「あら、報告なんていらないわ…帰っていいわよ」

親衛隊「いえ、地下は既にもぬけの殻でした…!」

ツバサ「………へ?」

ツバサ「……ま、まさか……」





にこ「にこっ☆」

にこ「上手くいったにこ!」

絵里「ご苦労様、名女優様、新アジトはこちらよ」

にこ「……お返しにこ☆」テヘッ





ツバサ「や、やられた……」

231 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 04:02:10.75 ID:GkTGEtgu.net
酒井ワロタ

232 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 05:31:27.54 ID:cbnvI80h.net
さすがにこね

233 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 08:21:27.48 ID:4V4/QeLx.net
さすがにこね

234 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 09:15:16.84 ID:4h6na9Me.net
ほんとにね

235 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 15:23:42.36 ID:rW/Saotk.net
にこ「こころ達は……ママは?」

絵里「安心して、みんなの親御さんと一緒に避難してる……」

にこ「そう……」

絵里「勝てば、また一緒に暮らせるわ……」

にこ「………うん」







穂乃果「……秋穂、分かるよね……?東京にいたら危ないの……」

秋穂「秋穂、おばちゃんとが……」

穂乃果「秋穂…」ポンッ

穂乃果「おばあちゃんの事、頼んだよ…」

秋穂「…………」

穂乃果「お母さん…頼んだよ」

穂乃果母「穂乃果……私にはもう、この子しか残ってないのよ……」

穂乃果母「……あとはまだ、親孝行もしてないバカ娘だけなんだから……!」

穂乃果「へへっ……」

海未「…………」

プルルルルル

穂乃果母「じゃあ秋穂行くよ…」

秋穂「おばちゃん…」

穂乃果「………」クルッ

プシューガタンッ……ガタンッ……

穂乃果「…………」

236 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 15:25:12.56 ID:rW/Saotk.net
海未「いいんですか、こんなお別れで……」

穂乃果「……………」

穂乃果「最初……」

海未「え?」

穂乃果「最初、海未ちゃんに声掛けなかったのは……私にもしもの事があったら……海未ちゃんに秋穂を預けたいと思ってたのもあってさ……」

海未「…………」

穂乃果「……行こっか」

海未「………私が、私が守ります!」

穂乃果「………!」

海未「絶対に生きて、もう一度秋穂と会わせますから!」

穂乃果「……海未ちゃん……ありがと」

237 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 15:29:36.30 ID:rW/Saotk.net
-2019年-11月2日- 〜μ'sアジト〜

穂乃果「ふっ……ふっ……はっ……」

「昨月のお台場爆破事件の犯人グループである元スクールアイドルグループのμ's」

「現在の情報をまとめてみますと、μ'sは小型銃器30丁 散弾銃を50丁 手榴弾を多量所持 更にはダイナマイトn」プツンッ

穂乃果「んっ…」

花陽「このラジオ、無茶苦茶…」

真姫「また筋トレ…?飽きないわね」

穂乃果「備えあればってね」

穂乃果「それよりみんな、仕事辞めちゃって本当に良かったの…?」

真姫「良いわけないでしょ、どう生活するのよ!」

穂乃果「あぅ……」

真姫「でも手配書回されてるんだから仕方ないでしょ!もう!」

凛「どっちにしろ、このまま普通に生活してても捕まるだけだにゃ」

希「凛ちゃんの言う通り、潔白を証明しないと、元の、いや平和な世界には戻れないんよ?」

ことり「私はむしろ穂乃果ちゃんに献身出来る決心がついたよ♪」

穂乃果「みんな……ありがとう、本当に……」

キィィ…

絵里「みんな揃ってる?ちょうど良い、こっち来て」

238 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 15:32:07.58 ID:rW/Saotk.net
絵里「コルトパイソン、オートマグ、コリブリ、ベレッタ、ワルサー、グロック、SIG、リボルバー…etc」

花陽「す、すごい……これ全部本物……?」

真姫「エリー、どこでこんなの……?」

絵里「裏市場、かなり足元見られたけどね」

にこ「こんなにいるの…?」

絵里「PV取るなら水鉄砲で十分だけど今回はそういう訳にはいかないの……よ!」ジャキンッッ

凛「で、でも凛たち、こんなの使えないよぉ…」

絵里「私が教えるから覚えるの、いや覚えなさい」

穂乃果「こっちは……」ガチャッ

絵里「そっちはダイナマイト」

絵里「にこの潜入捜査で相手は超巨大ロボットで攻めてくる事が分かったし、これぐらいは当然でしょ」

ことり「あ、扱えるかなぁ…」

海未「正直、こういった物騒なものを使うのは気が引けるのですが…」

絵里「そうも言ってられないわ…それに、私だってあんまり好きじゃないもの」

239 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 15:35:35.32 ID:rW/Saotk.net
-2019年12月9日-

ジャガジャガジャガジャガジャン!

穂乃果「……今日もお客さん来なかった……」

にこ「……衣装と歌のギャップありすぎなのよ、そのせいで寄ってこないんじゃない」

穂乃果「え?」

にこ「渋い歌なのに服が変に小洒落てるから、上手く歌にのめり込めないって感じ……」

穂乃果「じゃ、じゃあどうすれば…」

にこ「そうね……まず、ニット帽は止めてこの地味なキャップにする!ダウンは止めて、この青いの羽織っ時なさい!」 サササ

にこ「これで多少歌とのギャップが無くなったわね!」

穂乃果「本当にこんなのでいいのかな……」

にこ「なに!にこが信じられないの?」

穂乃果「にこちゃんだからなぁ…」

にこ「どういう意味よぉ!」

穂乃果「冗談!冗談だよ、ははは…」

240 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 15:42:48.71 ID:rW/Saotk.net
-2019年12月25日-

穂乃果「ついに今日…狼煙が…」

凛「今日だね……」





絵里「えぇ……そう……」

女『まぁ、私も今旅行中だからさ!』

絵里「へぇ……どこに行ってるの?」

女『ニューヨーク!いい街並みだよぉ〜!綺麗だし』

絵里「ふーん……(今日が狼煙の日……最終的に音ノ木坂学院という結論に至り、私一人で数日見張ってるけど……特に異常は見られないわね……)」

女『でさぁ〜!もうご飯が美味しくて!』

絵里「(それに、音ノ木坂爆破を皮切りに……なんて事を“あいどる”がするかしら……)」

女『んでねぇ〜!』

絵里「(あそこまで音ノ木坂に拘ってる“あいどる”が……いや、でも、だからこそ音乃木坂を爆破する事に意味が……?)」

女『ちょっと、エリーチカ聞いてる!?』プンスカッ

絵里「(私たちに影響を与え、関連性が高く、簡単に世間に悪の権化というイメージを持たせる事が出来るのは………あっ!)」

絵里「今すぐニューヨーク圏内から出なさい!」

女『え?な…』

ドンッ

絵里「………!!」

絵里「しまった……一番簡単に世間に知らしめる事が出来る場所があったのに……気付けなかった、くそっ……」





「速報です、ニューヨークで大規模な爆破事件が……」

穂乃果「ニューヨークだったんだ、くっ…ごめんなさい」

希「……これが狼煙……」

海未「…………」

ことり&真姫&凛&花陽&にこ 「…………」


ついに狼煙が上がった東京、決戦まであと1週間。

第2章「21世紀少女」-完-

241 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:01:39.54 ID:rW/Saotk.net
第3章「幕を閉じた伝説」

-2019年12月31日- PM2:00

希「ついに今日やね……」

にこ「……そういえば、今日って……大晦日なのよねぇ……」

凛「そうだね……凛、こんなにワクワクしない大晦日初めてかも……」

真姫「……多分、みんなそう思ってるわよ……」

花陽「いつ……ロボットは出てるくるのかな……」

にこ「さーね……いつでしょうね……」

ことり「案外、出なかったりして……」

真姫「出来れば……出てほしくないわね……」

「……………」

パンパンッ

「…………?」

海未「ワンツースリーフォー、ファイブシックスセブンエイト……ワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイト」

凛「う、海未ちゃん…?」

242 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:04:23.69 ID:rW/Saotk.net
ワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイト…ワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイト

ことり「……なんだか、懐かしいね」

凛「海未ちゃんの掛け声聞くと、どんな時でも気合入るんだよね〜!」

花陽「うん!それでアドバイスとか貰ったりして、より一層集中出来るんだよね!」

海未「………みんな」

「……?」

海未「勝ちましょうね…」

真姫「…………ナニソレ、誰も負ける気なんてないんだけど!」

海未「真姫………」

にこ「なーに言ってんの、さっき来てほしくないとか、弱気な事言ってたくせにぃ!」

真姫「あ、あれはっ///」

希「とか言いつつ、にこっちも若干腑抜けた感じやったけど?」

にこ「そ、そんな事ないわよ!なんなら、にこが全部見せ場貰うんだから!」

海未「希、にこ……」

ことり「穂乃果ちゃんのためにも頑張ろうね!」

凛「またみんなが笑って過ごせる為に凛も頑張るにゃ!」

花陽「わ、私も自分のできる事を精一杯…!」

海未「………ことり、凛、花陽………」

絵里「……みんな、準備はいい?」

海未「」キッ

海未「行きましょう!!!」

243 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:05:34.16 ID:rW/Saotk.net
-2019年12月31日- PM10:30 〜商店街〜

穂乃果「ラララ〜、ラララ〜…ラララ〜……」

ジャガジャガジャガジャンッ!

穂乃果「……サンキュー」

パチパチパチ

穂乃果「!」

青年1「いいじゃん、お姉さんの歌」

青年2「あぁ、なんか哀愁があって、なのに元気を貰える……まぁコードがいいな、コードが」

カチャカチャ

穂乃果「へへっ、ありがと、でもコードは有名なシンガーのものをトレースしただけだよ」

青年1「パクリってか」

穂乃果「むっ、人聞きが悪いなぁ…」

青年2「いやいや、トレースだろうがパクリだろうがそれに自分の色を加えたら、もうそれは自分の曲だろ」

244 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:07:37.70 ID:rW/Saotk.net
青年1「……なんかさぁ……俺らも不安でね」

穂乃果「何が?」

青年1「いやぁ、もう2020年なんて節目の年がやって来るって言うのに、こんな夜にふらふらさぁ」

青年1「だからさ、お姉さん見てるとなんか落ち着くんだよね、その年でこんな事やってるお姉さん見てるとさ」

穂乃果「いいじゃんッ…まだ26だし」

穂乃果「でもさ、私みたいにこんな所で一人虚しく歌うのなんて一番嫌な未来でしょ?」

青年2「へへへ、だね」

青年1「場所が悪りぃな、場所が」

245 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:13:27.45 ID:rW/Saotk.net
青年1「昔好きなスクールアイドルがいたんたよな…」

穂乃果「……へー」

青年2「1年ぽっちで解散しちまったけどな」

青年1「今はなんか……まぁ、ゴタゴタに巻き込まれて指名手配?かなんかになってるんだけど……」

穂乃果「……」

青年2「ま、ありゃ陰謀だね」

穂乃果「!…なんでそう思うの?」

青年1&青年2「応援してるからだよ!」

穂乃果「……そっ……か」

青年2「それにそんな事する様な感じじゃなかったしな!」

青年2「……周りの奴らが何言おうと、俺たちは信じてるんだ」

246 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:16:16.78 ID:rW/Saotk.net
青年2「んじゃ、この辺で」

穂乃果「んっ、気をつけて帰りなよ」

青年1「うっす、お姉さんも頑張りな」

穂乃果「うん…頑張る」

ブロンッッ!

青年1「良いお年を!」

ブロロロロロ!!

穂乃果「………良いお年を……か……」

穂乃果「ちゃんと来年は来るのかな……」

カチャカチャ

穂乃果「しかし……本当に服装を変えたらギャラリーが……流石にこちゃんだね」

穂乃果「…よいしょ、じゃ…行こうか」


秋穂「穂乃果おーばちゃん!」


穂乃果「え?」

247 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:18:03.48 ID:rW/Saotk.net
秋穂「穂乃果おばちゃーん!」スタスタ

穂乃果「……な……あ、秋穂……なんで……」

穂乃果「一人…?」

秋穂「うん!」

穂乃果「そんな、どうやって…」

秋穂「電車、いっぱい乗ってきた!」

穂乃果「な、なんで…」

秋穂「穂乃果おばちゃんに会いに来たの」

穂乃果「秋穂……」

穂乃果「…………もう時間だ」

穂乃果「…………秋穂…………」

秋穂「なーに?」

穂乃果「手、繋ごっか…」

秋穂「うん!」

ギュッ

248 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:19:54.29 ID:rW/Saotk.net



ブロロロ…

青年1「いよ〜し、じゃあ、いまから初詣にやって来る振袖美人ナンパしにいくかぁ!」

青年2「バッカお前、振袖着てくるような清楚女子はナンパ師なんて眼中にねーよ」

青年1「女子のスカート捲るさながら帯外して、そのまま元日ホテルに直行よ!」

青年2「馬鹿じゃねぇのw」

サァァァァ

青年1「ウップ!」

青年2「な、なんだ…?」

青年1「あ、雨?」

青年2「あっ?」

ゴゴゴゴゴ…

青年2「な、なんだこれ……デケェ……」

青年1「ろ、ロボット?」

青年2「うッッッ…!!!」

青年1「ど、どうし……グフッッ……!」

パンッッッッ!!!!
ゴパァァァ!!!!
プシャッッッ!!!!

青年1 青年2「」

ゴゴゴゴゴ……

249 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:22:31.47 ID:rW/Saotk.net
今入ってきたニュースをお伝えします。
世界各地で謎のウィルスが蔓延し、多数の死傷者が出ている模様です。
そして東京都全域に謎の巨大ロボットが出現。先ほどお伝えしたウィルスと思われるモノを散布しながら移動を続けています。
近隣の住民は速やかに避難を……。


アナウンサー「ご覧ください!アレが巨大ロボットです!!全長15Mはあるでしょうか!?ライトで前方を照らしながら進んでいます!」

サァァァァ

アナウンサー「あっ!今、水のようなモノを噴出させました!一体アレは……!」

アナウンサー「あぁ!楽し気な大晦日からは一変……近場の住民は血を出しながら倒れていきます!」

アナウンサー「血の大晦日……血の大晦日です!!この……うぐっ!?……あ……ああぁッッッ!!」バシュッッッ

アナウンサー「」バタッ…

250 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:24:13.08 ID:rW/Saotk.net




-2019年12月31日- PM23:20 〜とある工事現場〜

穂乃果「……」

8人「…………」

ドンッッッドンッッッ

花陽「地鳴りが……」

希「着々と近づいてきてる……」

穂乃果「………もし」

8人「……………」

穂乃果「もし、自分の命が危ないと思ったら……すぐに……一目散に逃げて欲しい」

穂乃果「………お願いだから、誰も死なないで」

絵里「………穂乃果」

穂乃果「………?」

絵里「あなたも死んじゃダメよ」

穂乃果「……死ぬ気はないよ……むしろ生きる気満々だよ……あまおう食べるまでは死なないつもり……」

絵里「フッ……」

251 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:26:19.86 ID:rW/Saotk.net
穂乃果「最後に聞くよ」

穂乃果「今、辞めたいと思ってる子は……すぐに避難を……」

「……………」

海未「…………」

海未「穂乃果、あなたが一番辞めたいって顔してますよ」

穂乃果「………へへっ、そうかな………」

凛「みんな決心して来てる!今更逃げ出すなんてありえないにゃ!」

真姫「そうよ、何より戦わないと勝てない……勝ってもう一度平和な日々を!」

花陽「勝てたらみんなで…μ'sとしてまた、歌って踊ろうね!」

穂乃果「みんな………うん!」

252 :絵は有志の方のモノ:2017/11/29(水) 16:32:04.04 ID:rW/Saotk.net
穂乃果「……あとは」チラッ

ザッ…ザッ…

穂乃果「………秋穂」

穂乃果「私、行かなきゃならない」

秋穂「………うん」

穂乃果「人は人生に一度、ゼッタイにやらなきゃならない事がある」

穂乃果「私は高校生の時にやりきったと思ってた……」

穂乃果「でも、今がそうみたいなんだ」

秋穂「………うん」

穂乃果「……おばちゃんね、絶対に帰ってくる、約束する」

秋穂「うん、秋穂待ってるよ、おばちゃんの帰り……待ってる」

秋穂「それまでおばちゃんの歌、歌ってるね」

穂乃果「………うん………うん!」

ダキッ

https://i.imgur.com/ZVMbGRQ.jpg

253 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:33:41.15 ID:rW/Saotk.net
穂乃果「……」スッ

秋穂「これ……」

穂乃果「その帽子、預かっといてくれる?」

秋穂「………うん、大切に持っとくね」

老婆「長年の付き合いだから分かる」

老婆「アンタは帰ってくる」

穂乃果「常連さん…………秋穂を頼みます」

老婆「あぁ」

老婆「さぁ行こうね」

秋穂「うん…………」 スタスタ

穂乃果「……………」

254 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 16:35:21.98 ID:rW/Saotk.net
ズドンッッ!ズドンッ!

穂乃果「よしっ……じゃあ行こうか」

絵里「えぇ……」

穂乃果「こんなのが東京中を盛り上げるライブだって……?私は絶対認めないから!」

花陽「あのロボットのせいで火災や停電などの二次災害も出てるみたい…」

海未「きっと“あいどる”はそれもライブの演出としか思ってないですね……」

希「みんな自分の役割覚えてるよね?」

真姫「えぇ、各自仕事を果たしましょう…」

にこ「この地をこれ以上荒らさせないんだから…」

凛「あのロボットを止めて……」

ことり「μ'sの名前を取り戻そう!」

穂乃果「行くよっ!」

ガララララ…

255 :名無しで叶える物語:2017/11/29(水) 19:57:58.70 ID:On+YHFS3.net
死亡フラグピンピンで怖い

256 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 00:06:56.45 ID:o5L6M2mt.net
最高の絵だなぁ〜

257 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 04:19:01.24 ID:yW84UOZh.net
いいイラストしてんねぇ

258 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 08:36:34.43 ID:bIviiK4y.net
貴重な青年が

259 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 13:23:47.47 ID:HjuTSyab.net
保守

260 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:22:28.26 ID:dS1RbW4h.net
絵里「各自銃は持ったわね?」

ことり「う、うん……」ドキドキ

絵里「前線に出る者は防護服を忘れないで」

絵里「あのウィルスを生身で浴びたらひとたまりもない…」」

穂乃果「うん……大丈夫……」

絵里「…じゃあ希と穂乃果は車を出してあのロボットの元へ」

希「うん、機内に侵入してロボットを止める……止めるのが不可能ならダイナマイトで爆破……やんね……」

絵里「何かあったら無線機を通して伝えて、いいわね?」

ガガッ…

凛「うん、大丈夫にゃ」

絵里「花陽とにこが先に車を廻して、ロボットの動向を監視してる」

絵里「その情報を聞いて、私と凛と真姫と海未が二手に分かれてロボットを遠隔操作している人物を探す」

絵里「ことりは地上から“あいどる”を捜索して、近くにいるかもしれない」

ことり「了解しました!」

絵里「じゃあ…各自持ち場に」

261 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:26:32.46 ID:dS1RbW4h.net
「おっ……ゴプッ……」ドサッ

花陽「ひ、ひっ…」

ピッ

花陽「い、今ロボットは自衛隊と交戦した後、靖国通りを通過していきました…」

ピッ

絵里『了解、花陽とにこは引き続き、ロボットの動きを車内から監視しといて』

にこ「オーケー、了解」

絵里『頼んだわよ』

ピッ

花陽「……しかしこんなに殺傷能力の高いウィルスどこから……」

にこ「さぁね……でも、こんなもの作ったのが同じ人間とはね……」

262 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:33:53.70 ID:dS1RbW4h.net
絵里「はっ…はっ…」

絵里「絶対……どこかにいるはずなのに……」

ヒュー…カタッ…

絵里「え?」

絵里「ひょっとこ……のお面?」

絵里「空から……」

絵里「………………ハラショー」

絵里「凛!このマンションの屋上お願い!」

凛「え、う、うん!任せるにゃ!絵里ちゃんは!?」

絵里「私はこっちのビルの屋上に行く!頼んだわよ!」

263 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:36:07.52 ID:dS1RbW4h.net
海未「……ここは愛民党の本部……」

海未「………!」ダッ

真姫「海未!」

真姫「もうっ!」

ピッ

真姫「今、海未と愛民党本部前にいる、でも丸っ切り人気がない……」

ピッ

海未「くっ!!」

ガタガタガタ!

海未「開かない……!!開けなさい!!開けなさい、誰か!」

真姫「海未、無駄よ!誰もいない…それより向こうの方を調べましょう」

海未「………ッ」

264 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:37:34.80 ID:dS1RbW4h.net
カッ…カッ…カッ!

ガタンッッ!

絵里「はぁはぁ……誰か……誰かいる!?」

・・・ヒュー

絵里「いない……?」

ピッ

絵里「凛、そっちは?」

凛『今のところはなにもない、広いからもうちょっと探すよ』

絵里「そう……わかった……」

ピッ

絵里「ならこのお面はどこから……」

ガチャン

絵里「……?」

265 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:39:00.90 ID:dS1RbW4h.net
ミカ「この!!!それを離せぇぇ!!!」


絵里「ミカ…!?何でここに!!」


ミカ「え、絵里先輩!!見てください!!“あいどる”です!」


絵里「な、なんですって!」


ミカ「このぉ!!」

“あいどる”「んんぅ……!!くぅぅ!!」


絵里「そっちのデパートに……お面は風に流されたのね……!」

絵里「ミカ!!ソイツを離さないで!今すぐそっちに行く!!」


ミカ「は、はい!」

“あいどる”「このぉ!!」ブンッ

ミカ「あっ……」

“あいどる”「うわっ!!」

ウワアァァァァ


絵里「………ッッ!!」

絵里「ミカッッ!!!」


ビュー…

266 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:40:21.01 ID:dS1RbW4h.net
絵里「くっ………うぅ………」

絵里「あっ!」チラッ

ズドンッ、ズドンッ

絵里「……くそっ!!」

ピッ

絵里「……ミカが、リモコン持ってる“あいどる”と一緒に……落ちた……」

絵里「でもロボットは………止まってない………」

ピッ





穂乃果「ミカ………そんな……」

希「……穂乃果ちゃん」

穂乃果「わかってる……わかってる……行こう」

希「…よし、出すよ」

ブロロロロ…

267 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:42:33.02 ID:dS1RbW4h.net
ブロロロッッ

希「とりあえず、ロボットの下に潜り込む!」

ズドンッ!!ズドンッッ!!

穂乃果「流石にこんな近くだと揺れるね……」

希「穂乃果ちゃん、荷台に荷物を取りに行って」

穂乃果「オーケー…」

ガタンッ

穂乃果「これ……」

希「なに、どうしたん?」

穂乃果「このロボット、外側から見れば大きいけど、下から見ればただ風船乗っけて面積広げてるだけだよ……」

希「なんか、肩すかしやね…」

穂乃果「だね……よし、必要な物は持った」

268 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:44:34.43 ID:dS1RbW4h.net
穂乃果「というかこれ……ハシゴないじゃん……どうやって中に……」

希「どうかしたん!?」

穂乃果「……ハシゴがないから上がれない……けど、もういいや」

希「え!?」

穂乃果「ふっ!!」

ガシッ

穂乃果「ハシゴが無いなら、このぶら下がってる紐みたいなのをロープ代わりにして上がるからぁ〜!!!」

希「穂乃果ちゃん………落ちたらあかんよ………」

穂乃果「はっ…!(少しでも鍛えててよかったぁ…!)」

269 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:47:47.00 ID:dS1RbW4h.net
希「……!穂乃果ちゃん!」


穂乃果「な、なに!?」


希「あそこのハシゴから内側に行けるかも!」


穂乃果「ほ、本当だ……!あそこから……!」

穂乃果「でも遠すぎるよぉ……」

穂乃果「えーい………一か八か!!!」


希「穂乃果ちゃん……まさか飛び移る気!?」


穂乃果「(せーっの……!)」

ガタンッッ!

穂乃果「今だ!!!とりゃあー!」

ガンッ!

穂乃果「……いってて……よし」


希「……ロボットの移動への反動で飛んだんや……んもう……無茶しぃなんやから」

ピッ

希「今、穂乃果ちゃんがロボットの中に入っていったよ」

希「うちも後退しないと…」

ブロロンッ

270 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:49:20.08 ID:dS1RbW4h.net
カンッカンッ…

穂乃果「……ここが操縦室……」

穂乃果「………ッ!」

穂乃果「(中に誰かいる!)」

穂乃果「………(使うつもりはないけど………)」ジャキッ!

穂乃果「……!」 ゴクリッ

バンッ!

穂乃果「手を上げて!!早くこのロボットを止めて!」

・・・・

穂乃果「…………」

・・・・

穂乃果「…………?」ポンッ

ボトッ

穂乃果「ひっ、首が取れた…!?」

【へのへのホノカ、バーカ】

穂乃果「……くっ、馬鹿にして……!」

271 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:51:55.71 ID:dS1RbW4h.net
絵里「穂乃果………」





穂乃果「……壊そう……これで」

ピッ…ピッ…ピッ

穂乃果「よし……」

ピッ

穂乃果「ダイナマイトを3分後に設定した、みんな……やっと終わるからね」

ピッ

穂乃果「ふぅ……ん?」

穂乃果「あれ、あれ…?」

穂乃果「止まってる?」

・・・ホーノーカチャン、ウタイマショー

穂乃果「……?」

穂乃果「今、このモニターから……?」

プツッ

穂乃果「ッ!」

「穂乃果ちゃん、よくやったね、おめでとう」

穂乃果「…ッ!…“あいどる”!!」

272 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:53:19.84 ID:dS1RbW4h.net
穂乃果「こんな回りくどい事ばっかやって!」

穂乃果「東京の人たちをこんなに殺して……!!」

穂乃果「出てきてよ!!あなたは……誰なの!!」

「……いるよ、目の前にいるよ」

プツンッ

穂乃果「……え?」

穂乃果「前………?………!!!!!」

ゴゴゴゴゴ

穂乃果「なに……これは……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

穂乃果「ドームが……歩いてる?」

穂乃果「このロボットより全然……大きい……」

273 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 19:57:19.76 ID:dS1RbW4h.net
“あいどる”「久しぶりに穂乃果ちゃんと遊べてすごく楽しかったよ」

穂乃果「あなたは………」

“あいどる”「……穂乃果ちゃんがそのロボットの操縦者で、私はそれに勇敢に立ち向かう、英雄だ」

穂乃果「なっ……」

“あいどる”「昔とは真逆…穂乃果ちゃんはヒーローからヒールになったんだよ」

穂乃果「“あいどる”……なんで……そんなに無防備なのに、感染しないの……」

“あいどる”「……私は神になる存在なんだよ、穂乃果ちゃん」


ピッ

絵里『穂乃果、早くそこから離れなさい…もう時間が!』

・・・・

絵里『穂乃果?穂乃果!!』


“あいどる”「マスク、外してみせようか」パッ

穂乃果「え……」

“あいどる”「…………」パサッ

穂乃果「…………!!!」

穂乃果「そん……なっ……」

274 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 20:03:09.27 ID:dS1RbW4h.net
絵里「穂乃果!顔を見たの!?」

絵里「教えなさい、“あいどる”は誰!!」

・・・ジジジ

絵里「穂乃果!?……穂乃果!!」


“あいどる”「流石のμ'sでも、この状況は覆せなかったか…」

“あいどる”「昔から私がいないとダメだったよね」

穂乃果「なん……で」

“あいどる”「……お別れ」

“あいどる”「穂乃果」

275 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 20:06:14.86 ID:dS1RbW4h.net
穂乃果「…………」

“あいどる”「早く逃げないと、時限爆弾が爆発しちゃうよ」

穂乃果「…………」

“あいどる”「ふふふ…相変わらず面白い」





花陽「あと少しで穂乃果ちゃんが言ってた3分だよ!?」

にこ「何してんのよ!穂乃果は!」





絵里「穂乃果、穂乃果!!」

276 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 20:09:03.77 ID:dS1RbW4h.net
絵里「穂乃果応答しなさい!!穂乃果!!“あいどる”は……“あいどる”は誰!」





海未「離して、離してください!!」

真姫「海未、そっちは危ない!!やめなさい!!海未!!」

海未「穂乃果……!穂乃果ああぁぁ!!」

真姫「(…穂乃果…!)」





凛「絵里ちゃん、穂乃果ちゃんは……!!」

絵里「………応答がない………」

凛「そんな……穂乃果ちゃん」





希「もう……ッ……穂乃果ちゃん!!」





ことり「あと10秒で2020年に…穂乃果ちゃん!!」

老婆「………!」

秋穂「…………」

秋穂「おばちゃん……おばちゃーん!!!!!」





穂乃果「………!」

カチッ!!

277 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 20:09:42.91 ID:dS1RbW4h.net
                           __,,:::========:::,,__
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  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                             ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
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              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
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278 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 20:12:01.91 ID:dS1RbW4h.net






西暦2035年…

カツ…カツ…カツ

「今日8月3日だよ……」

「………これ、よかったら食べてね」

「座るね……」

「……………」



「………穂乃果おばちゃん………」

第3章「幕を閉じた伝説」-完-

279 :名無しで叶える物語:2017/11/30(木) 23:16:26.79 ID:HjuTSyab.net
あいどるの正体わからなくなってきた…

280 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 04:36:40.67 ID:QsgoSXgB.net
これは期待

281 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 09:17:48.51 ID:rHjffOGG.net
期待のほ

282 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 09:27:37.83 ID:XYHbIxFH.net
ネタバレだけどあいどるの正体はカツマタくんだよ

283 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 14:05:56.49 ID:+5Lgf0Qt.net


284 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 15:40:17.26 ID:Vv6C6hIn.net
気になるもここはまだ前にやったとこや
漁ればでてくるんでないか

285 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 18:07:02.51 ID:XJ1ptY3Q.net
でもそれはそれで5章の途中で切れるから余計むず痒いんだよなぁ

286 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 22:13:25.34 ID:L6Mdaw2v.net


287 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:09:37.22 ID:uUmNyFdp.net
第3.5章「可能性×輝」

-2020年-9月 〜浦の星女学院〜

ガッ、ガサガサ…

曜「……?」

梨子「……?」

千歌「あ、あわわわ…!」

梨子「ち、千歌ちゃん?」

千歌「……は、はめられた……はめられたんだよ!」

曜「ど、どうしたの千歌ちゃん…」

花丸「何か悪いものでも食べたに違いないずら」

千歌「むっ…違うよー!これ見て!これ!」

曜「えぇ、なになにー、東京、愛民党から復興支援……お〜いいねいいね!」

梨子「でも、私たちが行った時でもかなり復興は進んでるように思えたけど……」

千歌「確かに!……って、そこじゃなくて、下の記事だよぉ〜!」

288 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:11:50.69 ID:uUmNyFdp.net
曜「血の大晦日、東京大規模爆破主犯格は…大人気スクールアイドルだった高坂穂乃果……って……うぇぇ!!!?」

ガタッ

ルビィ「そ、そんな!ありえないですッ!!」

千歌「でも記事にそうやって書いてあるんだもん!」

善子「活字にしただけで信憑性って増すものでしょ、今時どの新聞も当てになんないわよ」

千歌「でも、こんな確定みたいな書き方嫌だよ〜…」

千歌「善子ちゃんは穂乃果さんが犯人だと思う?」」

善子「……ッ、ヨハネ!」

千歌「よ、ヨハネちゃんはどう思う…?」

善子「くく……この退屈な世界へ落とされた神のあるまじき怒り……世界をカオスへと導き……人々を混乱の渦に巻き込む……即ちエクスプロージョン!!」

花丸「でもこんな書き方って本人が訴えでもしたら勝てるんじゃないかなぁ」

善子「無視!?」

289 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:17:02.77 ID:uUmNyFdp.net
ダダダダダダダダダッ

バンッッッ!!

ダイヤ「た、大変ですわ…!」

千歌「ダイヤちゃん?」

ダイヤ「こ、この新聞が……!」

千歌「あっ、ほ、穂乃果さんの記事ですか!今ちょうど話してたんです!」

ダイヤ「あっ、そうですの…」

ダイヤ「ってそうじゃありませんわ!!どうなってるんですのこれは!!」

千歌「わ、私に言われても…」

ダイヤ「こんッッな有る事無い事書いて、新聞社は恥ずかしいと思いませんの!?」

ダイヤ「プロとしてのプライドは無いんですの!?」

ルビィ「お、お姉ちゃんちょっと落ち着いて…」

290 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:21:17.37 ID:uUmNyFdp.net
果南「ダイヤ、違うよ」

ダイヤ「か、果南さん…どういう事ですの?」

鞠莉「これを見れば一目瞭然じゃなーい?」

ダイヤ「鞠莉さん……どういう事ですの!?」

ピラッ

鞠莉「これは全部今日発行された新聞だけれど、全てにその記事が書いてあるわ」

梨子「……ここまで各メディアが取り上げてるって事は……余程の証拠があるって事……?」

ダイヤ「そんな……なら本当に……μ'sは……?」

千歌「…………」

291 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:24:35.40 ID:uUmNyFdp.net
千歌「なら、確かめに行こう!東京に行って!!」

曜「ち、千歌ちゃん?」

千歌「自分たちの目で見れば、何かわかるはずだよ!!!」

ダイヤ「そ、そうですわね……きっと何かの間違いですわこんなの!」

ルビィ「ルビィもそう思う……だって変だもんこんなの!」

梨子「しかし、私たち……何回東京行くのかしら……」

鞠莉「気にしない気にしない〜、それにリーダーのオーダーは絶対だよ?」

果南「……まぁ千歌だけで行っても危ないし、みんなで行った方がいいでしょ」

花丸「今回はどんな未来が待ってるんだろう〜!」

善子「ズラ丸あんた…調査に行くのよ、調査に」

千歌「じゃあ暇ができたら行こう!」

ダイヤ「え、い、今すぐではないんですの……?」

千歌「え?だって明日も学校あるよ?」

ルビィ「げ、現実的だぁ……」

292 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:26:13.61 ID:uUmNyFdp.net
〜東京

千歌「うぉー!東京っだー!」

梨子「復興作業も順調そうね」

花丸「でも、来たはいいものの、いったいなにするずら?」

千歌「え、うーんと………はは、か、考えてなかった!」

果南「……はぁ」

ダイヤ「とうっっっぜん!!聞き込みですわ!!」

千歌「聞き込み?」

ダイヤ「現地の方ならμ'sの潔白を証明出来る証言が出来るでしょう!」

ダイヤ「それを得るのです!」

千歌「なるほど!じゃあ曜ちゃん!」

曜「よしきた!」

293 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:28:35.47 ID:uUmNyFdp.net
曜「すみませーん、ちょっとお話いいですか?」

老婆「………」ギロッ

曜「あっ……あの」

老婆「なんだい」

曜「あ、えっとスクールアイドルのμ'sというグループ…ご存知ですか?」

老婆「………さぁね、ほら秋穂行くよ」

曜「あっ、ごめんなさい!お時間取らせて」

スタスタ…

善子「なーにあの態度、嫌な感じ…」

ルビィ「そばにいた子の顔色悪かったから、急いでたんじゃないかな…?」

千歌「……あの女の子……」

鞠莉「……?千歌ッチ、どうかしたの?」

千歌「………いや、なんでもないや……!次行こ、次!」

294 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:31:08.45 ID:uUmNyFdp.net
パッ

花丸「あっ、わぁ〜!未来ずら…未来ずらよ!ルビィちゃん!」

ルビィ「えっ?あ、スクリーン?うん!すごく大きいしね!」

果南「……ただ、内容がね」

ルビィ「え?」

鞠莉「“あいどる”……だね」

果南「愛民党…ウチの地域にも来ることあったりするけど、正直好きじゃない…」

梨子「私もこっちにいた時、たまに見たけど……どこか胡散臭いっていうか……どこか不気味……」

千歌「……あのマスクって」

曜「マスク?」

千歌「うん、あの覆面マスクってなんか意味あるのかな……」

善子「はっ…まさか、あのマスクで自らのパワーを制御可能に…!?」

トンッ

善子「ぐぇ…」

花丸「そんなわけないずら」ニコッ


千歌「………私もあんまり、好きじゃないな………」

295 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:32:38.92 ID:uUmNyFdp.net
ダイヤ「このままでは埒があきません!」

ダイヤ「なので、ここからは効率重視で行きますわ!」

鞠莉「と言うと?」

ダイヤ「9人を3人1組の3チームに分けます、そして各々情報をかき集めるのです!」

果南「なら集合場所とか決めた方が良いかもね」

ダイヤ「19時に駅前に集まりましょう」

ダイヤ「チーム分けは……」

千歌「よし、グッチョッパーにしよう!」

オーケー、セーノグッチョッパー

花丸「また善子ちゃん、チョキだね」

善子「むむむっ……」

ダイヤ「じゃあ皆さん、お願いしますわよー!」

オーー!!!

296 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:33:43.53 ID:uUmNyFdp.net
しかし、Aqoursが再び9人揃うことはなかった。
19時に駅前に集まったのは千歌・果南・鞠莉の1チームだけ。
それ以外のチームは夜が明けても、月を跨いでも、はたまた年を超えても、帰ってくることはなかった…。

第3.5章「可能性×輝」-完-

297 :1部完結、有志の方の絵:2017/12/01(金) 23:41:40.86 ID:uUmNyFdp.net
新旧“あいどる”
https://i.imgur.com/JVMUfzI.jpg
秋穂
https://i.imgur.com/dMW0ypP.jpg

298 :名無しで叶える物語:2017/12/01(金) 23:50:51.41 ID:3iqyrGGn.net
秋穂ちゃんほのゆきどっちの特徴も出てて良いね

299 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 00:47:04.25 ID:BCjgDDbQ.net
>>297
|c||^.-^|| おほーっ♡秋穂たん可愛い過ぎですわぁーっ♡

300 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 08:34:21.95 ID:BNz1fVXm.net
おち

301 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 12:16:16.46 ID:Mw/izB0d.net
不気味だねえ…

302 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 16:27:02.53 ID:v+t34/Yy.net
あいどる...一体何ーノなんだ...

303 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 17:20:33.63 ID:SOHnJoS+.net
高坂家はタレ目の系譜

304 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:27:41.93 ID:HFKvhS0o.net
第4章「最後の希望」

-2035年-

キーンコーンカーンコーン…ザワザワザワ

ガラッ

先生「おーら、席につけ、席に」

先生「はい、起立、気をつけ、礼」

「……Zzz」

先生「えーとだな、前回で中間の範囲は基本的に終わったので、今日は自習……」

男子生徒「マジかよ!!」

先生「にしようと思ったけど、うるさくなりそうだから先生の雑談タイムだ」

男子生徒「っちぇー」

「……Zzz」

先生「えー、今日は……」

先生「2019年の12月31日に起きた血の大晦日の話をしようと思う!」

「……!」ピクッ

305 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:30:34.26 ID:HFKvhS0o.net
先生「先生はあの時帰省してたからテレビでしか見てないんだが」

先生「実家で紅白見てたら突然の臨時ニュースだ!」

先生「東京で大規模なテロだってな」

先生「現場の状況を伝えようとしたリポーターは突然身体中から血吹き出して死ぬわ、もうこの世の終わりかと思ったよ」

「………」

先生「いや、終わるはずだった!」

先生「先生は今でもそう思う、終わらなかったのはやはり………我らが“あいどる”の存在が大きい!」

「………」

先生「あの時“あいどる”が迅速にワクチンを精製して配付してなけりゃ、本当に世界は終わってた!」

先生「平成の大悪党、ホノカによってな!」

「……!!」ギリッ

バンッ!!

「先生間違ってる!!!」

先生「……はぁ」

先生「まーた高坂かぁ……」

秋穂「…………!!」

306 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:33:35.73 ID:HFKvhS0o.net
秋穂「見てください!この教科書を!」

先生「なんだよ、立派な教科書じゃないか」

秋穂「そうじゃない!この写真!!」

先生「あぁ、ホノカ一派がロボット操縦して、東京を落とそうとしている真っ最中だ」

秋穂「……なんでそんな捉え方出来るんですか?」

秋穂「どう見たってこのロボットに立ち向かおうとしてる!!」

秋穂「こんな所にいたら彼女たちの身が危ない!なのにロボットに向かっていってる!」

秋穂「それにこんな所にいてどうやってロボットを操縦するんですか!?」

先生「だーから、リモコンで操作してたんだよ!!グワングワーン!!と」

秋穂「ありえない…先生、何年教師やってるんですか!!!」

先生「な、なんだと…」

秋穂「この中で誰かリモコンを握ってますか!?操ってますか!?」

秋穂「ちゃんと見てくださいよ!!」

307 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:36:50.59 ID:HFKvhS0o.net
先生「オーケーオーケー、高坂の言い分はよーくわかった……」

先生「俺も教師だ、生徒の思いを汲み取るのも仕事の範疇」

秋穂「………」

先生「だから特別課題だ☆」

先生「高坂、血の大晦日についてレポート書いてこい!」

秋穂「なっ……」

ドッ!!
ハハハハハハハハ!!

男子生徒「とんだ災難だなぁ!」

女子生徒「そこまで噛み付く必要ないのに!」

男子生徒2「“あいどる”が世界を救ったという事実の何が不満なのか理解に苦しむなぁ…」

秋穂「………チッ!」

男子生徒「ま、穂乃果なんてウンコって書き流しときゃいいんだよ!!へへへっ!!」

秋穂「!!!」ブチッ

秋穂「このっ!!」バキッ!

男子生徒「ごぶっ!!?」

バキッ!!!ドスッ!!!ドッドッドッ!!!

秋穂「この!この!何も知らないくせに!」バキッ

「うわ…!だ、誰か高坂をトメロォォォ!!!」

先生「おい落ち着け!お前ら落ち着けぇぇ!!」

308 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:41:36.78 ID:HFKvhS0o.net
〜三森荘〜

秋穂「とっ…」

ジャン…ジャン……ジャーン……

海未「………」

海未「ちゃんと聞きなさい秋穂……」

秋穂「うーん……なんかここの音が……」

海未「秋穂………」

秋穂「あっそうだ、ねぇ海未おばちゃん見て見て!これだよね!昔穂乃果おばちゃんがよく食べてたってパン!パンマニアの人からゲットしたよ!」

秋穂「秋穂………」

秋穂「今は製造してないからさ〜」

海未「……秋穂!!」

秋穂「…!」ビクッ

海未「……聞きなさい……」

秋穂「………だって私悪くないもん」

309 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:43:45.54 ID:HFKvhS0o.net
海未「悪い悪くないの問題じゃありませんよ…」

海未「いったい何度学校から電話をかけさせれば気がすむんですか?」

秋穂「………だってあの無知な奴等が穂乃果おばちゃんを!」

海未「………田舎にいるおばあちゃんだって、私と同居ならと東京にいる事を許してくれてるんです」

海未「それをあなたは……私の家さえ飛び出して、こんなアパートに一人暮らしを……」

海未「……もし、あなたに何かあれば……私は穂乃果に顔を向けられません」

秋穂「…………海未おばちゃん変わった」

海未「………!」

秋穂「……どうして……どうして戦うのをやめちゃったの!!」

海未「………!!おばちゃんって言わないでください!!!」

ドンッ!!

秋穂「むっ」

海未「うっ……」

チョットー!!!

310 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:47:28.59 ID:HFKvhS0o.net
〜隣室〜

十花「毎日、毎日……ギターの音はするわ、歌声はするわ、怒鳴り声が聞こえるわ……」

秋穂「別にいいじゃん、ギターくらい……」ボソボソ

グイッ

秋穂「ぬわっ…!」

ドンッ

海未「本当に申し訳ございません!」

十花「……まぁ土下座が誠意と僕は思わないな」

十花「というわけで……贖罪の意を込めて、これを……読みたまえ」

海未「………?これは………」

秋穂「この人ね、十花 輝って言って、小説家なんだよ、でもあんまり売れてないみたい」

十花「」キッ

秋穂「……!!たはは……」

海未「では、僭越ながら……」

311 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:49:10.98 ID:HFKvhS0o.net
海未「………」ペラッ

秋穂「(うわぁ分厚、海未おばちゃん……アレ全部読むのかなぁ……)」

秋穂「(しかもジャンルはラブコメ!?きつすぎるよ……)」

-1時間後-

十花「」ジー

海未「………」ペラッ

秋穂「ふわぁ……やっと中盤だよぉ……」

秋穂「(海未おばちゃんもそんな真面目に読む必要ないのに……)」

秋穂「眠い………Zzz……」スゥ

バタッ……

312 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:54:47.64 ID:HFKvhS0o.net
秋穂「ん…」パチッ

秋穂「…………(あ、私、寝てた……?)」

十花「さぁ、ど、どうだったかね?」

秋穂「(海未おばちゃん……卒読したんだ、私なんてつまらなくて寝ちゃったよ……まだ眠い……)」

十花「若い頃から幾星霜、必死にプロットを考え、完成した作品なんだ、自信は正直……」

秋穂「(必死に考えてアレならもう辞めた方がいいんじゃないかなぁ…)」

秋穂「(それに、海未おばちゃんの事だから、破廉恥の一言で片付けちゃったり……へへ、なんて……)

海未「………あくまで私個人としての意見ですが」

海未「この作品からは、なんの熱意も気勢も伝わってきませんでした」

十花「!?」

秋穂「(えっ……)」

十花「ふ、ふふ……精神論だな……まぁ、素人には分からぬ」

海未「……私は文学には精通していないので、文体や言い回しなどについてはなんとも言えません……」

海未「ですが私は……ただひたむきに頑張って……ただひたすら前を向いて……壁を超え、破り、壊し……夢を叶えた人間を知っています」

秋穂「海未おばちゃん……」

海未「この作品からは……そのような物が感じられませんでした……」

十花「…………」

海未「……私が見たいのは……」

海未「自らの命を投げ打ってでも大切な人を守ろうと全身全霊を尽くす人間の物語です…!」

313 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:57:06.68 ID:HFKvhS0o.net
十花「…………」

海未「失礼いたしました」

バタンッ

秋穂「………」

海未「…まったく、人様の家で寝るものじゃありませんよ」

秋穂「あっ、たはは……ごめんなさい」

海未「では、私は今日は帰ります、あんまり無茶しちゃダメですよ?」

秋穂「あっ、私もバイトの時間だ!」

秋穂「じゃあね海未おばちゃん!」

海未「だからおばちゃんって言わないでください!!」

秋穂「へへへ!」

314 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 20:59:25.66 ID:HFKvhS0o.net
海未「では……」

秋穂「………ねぇ、海未おばちゃん」

海未「はい?」

秋穂「海未おばちゃんも本当はさ……本当は……穂乃……」

秋穂「………」

海未「……?秋穂……?」

秋穂「い、いや、なんでもないや!!」

秋穂「いや〜!40歳の海未おばちゃんがラブコメ小説読んでるの思い出すとなんかシュールで面白くて!」

海未「よ、40…!秋穂ッ!!」

秋穂「へへへ〜!じゃあ行ってきまーす!」

海未「………全く!」

315 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:01:50.79 ID:HFKvhS0o.net




-とある監獄-

ガチャリ

酒井「元気か9番」

ジャラ

絵里「………元気じゃない、元気じゃないからこの手錠外してくれない?」

酒井「手錠はお前があんまり凶暴だから付けられたんだぜ、殺されないだけ我慢しろ」

絵里「……」

酒井「それと俺、少し外に出る事になった、仕事でね」

絵里「……」

酒井「……お前達の最後の希望」

絵里「……!」

酒井「神の子といえども、場合によっては“退部”させなければならない」

絵里「…………」

酒井「じゃあ、元気でな」スタスタ

ガチャ、キーー、バタンッッ

絵里「………秋穂」

316 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:03:32.47 ID:HFKvhS0o.net




-裏路地-

秋穂「ふわぁ…ムニャムニャ…」

陳「アキホ!アキホ!」

秋穂「え、は、はい!」ガタッ

陳「ナニネトルカ、コノバカタレ!」

秋穂「す、すいません……ちょっと疲れてて」

秋穂「で、どうかしましたか?」

秋穂「……はっ、もしかしてお客さんですか!?はぅ〜!何日ぶりだろう!」

陳「イヤ、ゼンゼンマッタクキトラン」

秋穂「…………」

秋穂「うぅ……暇ですね……やっぱり路地裏ってのがダメなのかなぁ……」

317 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:05:14.60 ID:HFKvhS0o.net
陳「アキホ、マカナイダヨ」

秋穂「ありがとうございます、いただきます!」

秋穂「パクッ…」

秋穂「う〜ん、味抜群!陳さんの料理食べない人は人生の半分損してるね〜」

陳「ソレガダネアキホ、ワタシミセタタモウトオモウヨ」

秋穂「……え?な、なんで…」

陳「オキャクコナケリャ、ミセシメルシカナイヨ」

秋穂「そ、そんな……もっと人通りある場所にお店移しましょうよ!そしたらきっと!」

陳「ムリダネ、ワタシミタイナ フホウタイザイシャガオモテデミセヒラケルホド ヨノナカアマクナイ」

陳「ケイサツニショッピカレルヨ」

秋穂「……そんな」

318 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:06:26.63 ID:HFKvhS0o.net
秋穂「ここで働けなくなったら……私、家追い出されます!」

秋穂「それに……私ここが好きです……!」

陳「………シカタナイヨ、トオリデドンパチシテタラ、ソリャアヒトモヨリツカナイヨ」

秋穂「……!」ガタッ

陳「……?」

秋穂「そのドンパチやってる連中をどこか追いやればお客さんも来てお店続けれるんですね!!」

陳「アア、マァ」

秋穂「よし……!!行ってきます!!」

ダッ

陳「アッ、アキホ!!ケガスルデナイヨ!」

319 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:08:07.29 ID:HFKvhS0o.net
バンッ!!バキュン!!!

ダダダダダダダッッ!!!!!

中国マフィア1「撃て撃てー!」

中国マフィア2「タイ野郎を一人残さずヤレェェェ!!」

タイマフィア1「踏ん反り返ってるチャイニーズに目に物を見せてやれぇ!!」

バキュンバキュンッ!!


秋穂「(こっちの方はこんなに酷かったんだ……)」

スッ

秋穂「止めなさい!!」


中国マフィア3「あぁ?なんだアイツは」


タイマフィア2「どうしますか?」

タイマフィア3「構わん、撃ち続けろ」

ダダダダダダダッッ


秋穂「」ムカッ


中国マフィア4「おかしい!弾があたらねぇ!」


秋穂「………」カスッ!

秋穂「くっ………いい加減にしなさい!!!」


中国マフィア「………」

タイマフィア「………」

・・・シーン

320 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:09:20.03 ID:HFKvhS0o.net
秋穂「ここはあんた達がドンパチするような場所じゃないの!」

秋穂「どのお店もあんた達のせいでお客さんが寄り付かなくてうんざりしてる!!」

中国マフィア「………」

秋穂「…ここにいる多くの人たちが戸籍や国籍のない人達なの!!そんな人達が唯一拠り所にしているここを、戦いの場にしないで!!」

タイマフィア「………」

秋穂「もしなんか文句あるんだった、お互いのドン私のところに連れてきなさい!!」

秋穂「……ふんっ!」スタスタスタ

321 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:11:11.58 ID:HFKvhS0o.net
スタスタスタスタ…

秋穂「………」

・・・シーン

秋穂「銃声が聞こえない……分かってくれたかな……」

店主「いやぁ、お嬢ちゃん凄かったねぇ!」

秋穂「……!」

店主「あっ、いや……度胸あってカッコいいと思ったよ!今まであんな事言える人いなかったからさ!」

秋穂「……(こんな所に和菓子屋あったんだ……)」

秋穂「……あの」

店主「ん、なんだい?」

秋穂「お邪魔してもいいですか…?」

店主「あっどうぞ、うちなんかで良ければ」

秋穂「……なんか懐かしい感じ」

店主「お嬢ちゃん、これ食べな…お金はいいから」

秋穂「えっ、でも……」

店主「いいからいいから!お嬢ちゃんの度胸に賛辞を送って、ね」

秋穂「………ありがとうございます」

322 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:14:51.71 ID:HFKvhS0o.net
秋穂「ハムッ…」

秋穂「ッ…!美味しいです…」

店主「そりゃあ良かった」

秋穂「………」

秋穂「……昔、おばちゃんと食べてた和菓子とソックリです……」

店主「もしかして師匠の店かな」

秋穂「……!」

店主&秋穂「丈ムラ!」

秋穂「お師匠さんは、まだ元気に…?」

店主「………亡くなったよ………血の大晦日に」

秋穂「そう、ですか……」

店主「師匠……最後まで自分の店を置いて逃げようとはしなかったね……」

店主「しかし……師匠の顔に泥を塗っちゃったな……お客は来ない……不甲斐ないよ……」

秋穂「それは……ドンパチしてた連中のせいですよ!きっとこれからはいっぱい来ます!絶対に…」

323 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:16:16.09 ID:HFKvhS0o.net
店主「だといいんだけどねぇ」

タイマフィア首領「おい」

店主「うわっ、ひ、ひえっ…」

秋穂「………」

タイマフィア首領「弾に当たらない女ってのはお前か?」

タイマフィア首領「私はタイマフィアのドン、チャンポンだ」

秋穂「…………」

チャンポン「なんだいその目は……」

チャンポン「手打ちさせる為にボス呼んでこいって言ったんじゃないのかい?」ガタッ

秋穂「………えぇ」

チャンポン「……だが、私一人では手打ちもクソもない」

チャンポン「双方のボスが話し合って、初めて成立する………いや、来たようだな」

中国マフィア首領「これはこれは、タイのボスが直々に出てこられるとは珍しい」

324 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:17:45.34 ID:HFKvhS0o.net
中国マフィア首領「とっくに老衰でポックリ逝ったと思ってたよ」

チャンポン「」ギロッ

中国マフィア首領「……その目を見る限り……まだまだやれそうだな……」

チャンポン「……死ぬまでガキの喧嘩に付き合うのも悪くない」

中国マフィア首領「………」

チャンポン「………」

ジリッ…

秋穂「………いちご大福、生地固め、アンコ少なめ、片栗粉少なく、あとイチゴおまけして!!」

秋穂「この人たちにも同じのを!!」

店主「えっ、あ…は、はい」

秋穂「あなた達も座りなさい、立ち食いはマナー違反なんだから!」

チャンポン「………」

中国マフィア首領「………」

スッ…ガタッ

325 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:21:21.06 ID:HFKvhS0o.net
モグモグ……

店主「………」

チャンポン「……お嬢ちゃん、私が昔まだタイにいた頃」

チャンポン「お嬢ちゃんと同じような、強い眼差しをした女と会ったことがある」

秋穂「………」モグモグ

チャンポン「全く目障りな奴でな……ポッと現れたかと思ったら、次々と私の部下達をなぎ倒していったよ」

チャンポン「殺そうと思い、銃を撃った」

チャンポン「だが………不思議な事に弾が当たらんのだよ、お嬢ちゃんと同じようにな………」

チャンポン「後で調べるとその女は……エリーチカといい、俺たちのようなゴロツキを懲らしめてるそうだ……」

秋穂「…………」

ガタッ

中国マフィア首領「つまり、ロシア人という事か?」

ガタッ

チャンポン「………さぁな」

ジリッ

秋穂「………」スッ

中国マフィア首領&チャンポン「!」

秋穂「仲良くして!ほら、握手!」

チャンポン「…………」

中国マフィア首領「…………」

店主「…………すごい」

326 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:23:41.50 ID:HFKvhS0o.net
-翌日- 〜学校〜

秋穂「………ふわぁ〜あ、ねむいっ………」

キーンコーンカーンコーン

ガラッ

先生「よーし、席つけ席」

サラッ……

「ザワザワ…」

先生「あー静かに、えー、見ての通り今日から新しい仲間が増える」

秋穂「(転校生かぁ………)」

先生「んじゃ、チョーク渡すから自己紹介を」

「………」カッカッ…

パチンッ

果南「ま、松浦果南、です…!///」

果南「どうぞ…よ、よろしく……」

オーケッコウカワイクネ?
オトナビテルノニ ドコカハジライアルノガイイネ

秋穂「………どこかで会ったことあるような」

果南「(くっ…///マリーめ…!)」

327 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:28:31.55 ID:HFKvhS0o.net




-数日前の理事長室-

果南「鞠莉、なんでこの学校なの?」

鞠莉「……ここが一番“あいどる”に関する情報を掴めそうだったからじゃない」

果南「……だからって理事長になるなんて」

鞠莉「別にお金の事なら心配ないよ、小原家の財力があればイージーなんだから!」

果南「そうじゃなくて!その……理事長になる必要性皆無っていうか……」

鞠莉「ホワット?何言ってるの果南、私が理事長にならないと入学手続きその他もろもろ面倒じゃない」

果南「入学手続き……?って誰の……?」

鞠莉「え?」

果南「え?」





果南「くっ…!」

先生「じゃあ松浦は……高坂の隣空いてるからそこで」

果南「あっ、はい…」

果南「……(はぁ……)」

328 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:30:30.70 ID:HFKvhS0o.net
果南「(そういえばマリーこんな事言ってたな……)」

鞠莉『果南、挙動不審じゃダメよ!怪しまれずに過ごすにはスマーイルを忘れずに!』

果南「(……わかったわよ)」

果南「よ、よろしくね!!」ニコッ

秋穂「………よ、よろしく」プイッ

果南「……………(やっぱり私のキャラじゃない)」

秋穂「(人見知り……直さないとダメだなぁ……)」

秋穂&果南「……ハァ」

329 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:32:53.31 ID:HFKvhS0o.net
キーンコーンカーンコーン…

-理事長室-

バンッッッ!

鞠莉「ん?」

果南「はぁはぁ……!」

鞠莉「oh、かなーん、どうだった、第二のスクールライフは?」

果南「どうもこうもないっての!私、あの子達より一回りも上なのに、制服着て……勉強して……なんかもう、なんかもう……///」

鞠莉「バレないか不安かって?大丈夫大丈夫、果南全然若く見えるしビューティフルだよ!」

果南「……もうマリーが生徒役やってよ」

鞠莉「ダメだよ、私はもう理事長として認知されてるし、今更役変更なんて無理」

鞠莉「それに果南、千歌ッチなんて全然慣れない仕事場で罵倒されながらも必死に頑張ってるんだよ」

果南「…………」

鞠莉「Aqoursのみんなを助けるために」

果南「………わかったよ、頑張る」

鞠莉「流石果南、お利口さん!」

果南「でも、せめて理事長の権限で私服登校とかにしてくれない……?」

鞠莉「それはダメ!果南の制服姿は私の目の保養にもなるから!」

果南「………やっぱり、一番損な役回りだ………」

330 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:36:14.81 ID:HFKvhS0o.net
〜数週間後〜 -警視庁-

「今宵、我々は長らく黙認してきた、各地域の裏通りにいる不法滞在者の一斉摘発に踏み切る!」


刑事1「なーにが黙認してただよ…大した手柄にならねぇから知らぬ存ぜぬで押し通してただけだろうが」ボソボソ

刑事2「聞けばスーザン裏通りのマフィアの抗争は鎮圧されたらしい」

刑事1「はーん、それが要因か…恐れるものが居なくなったら、あとは不法滞在者のゴミ共を権力振りかざしてお縄につかせるだけだからな」

千歌「ふわぁ〜…」

「高海刑事ィィィ!!!!緊張しろー!!!!」

千歌「あぅっ、す、すみません!」

刑事1「はっ、今日も高海が叱責されるところを見ちまった」

刑事2「今日はまだ食らってなかったのに…惜しいな」

千歌「す、すみません…」

331 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:39:00.32 ID:HFKvhS0o.net
刑事1「しかし、よくこんな奴が刑事になれたなぁ…」

刑事2「おいやめろ、即戦力の女デカだぜ?有能じゃなけりゃ女でこの部署にはこねぇよ」

刑事1「即戦力って…高海もう32とかだろ?」

千歌「うぅ…」

刑事2「この世界じゃ珍しい年齢じゃねぇだろ、むしろ早い方だよ」

刑事1「……ま、どうせコネだろうが」

千歌「…………」

刑事2「おい、やめろ…んな言い方しなくていいだろ、今日どうしたんだお前」

刑事1「はっ、そもそもいくら有能でも女を刑事にさせるってこと事態理解に苦しむね、上は何考えてんだか……」

刑事2「上のお気に召したんだろ、ともかく末端の俺らがそんな事言っても仕方ないんだよ、ほら行くぞ、高海も支度しろ」

千歌「は、はい!」

332 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:41:53.92 ID:HFKvhS0o.net
ウー…ウー…

刑事1「そもそもさぁ、高海って試験受けた?」

千歌「え、う、受けましたよ勿論!」

刑事1「……にしてはアホすぎるような」

刑事2「おい、いい加減にしろ、しつこいぞ」

刑事2「仕事の話に戻す」

刑事2「今日のヤマはここだ」

千歌「珍宝侖…中華料理屋さん…?」

刑事2「あぁ、マフィアの抗争が落ち着いたから、この裏路地もかなり賑わってきた」

刑事2「その中で最も人が集まり、かつ法に触れるヤツらが通ってるのがここだ」

刑事2「今日はここに来店する奴ら全員しょっぴく」

千歌「………あの………一ついいですか?」

刑事2「ん?なんだ?」

千歌「どうやって不法滞在者かどうかとか判断するんですか?もし関係ない人を誤認逮捕でもしちゃったら…」

刑事2「…………」

刑事1「………ま、片っ端から逮捕していけ、ほぼ全員そういう奴らだから」

刑事2「………もし、正当な国民であったとしても、不法滞在という事実を知っていて、その連中を庇っているならソイツも共犯扱いだ」

千歌「…………わかり………ました」

333 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:44:21.39 ID:HFKvhS0o.net
ザッ…ザッ…ザッ…

〜珍宝侖〜

ザワザワザワ

刑事1「……よーし高海、先陣切れ」

千歌「……わ、私!?む、無理です!」

刑事1「いいから早く行けよ!!!」

刑事2「お前らうるさい!気づかれる!……あっ」

オカマ「あっ……」

刑事1「あっ……」

オカマ「………!」ダダダダダダダ


秋穂「あっ、いらっしゃい!久しぶりだね、どうしたの慌てて?」

オカマ「秋穂ちゃんヤバい!マジヤバい!外!外!」

秋穂「外?」

オカマ「警察……!めっちゃいるよ!!」

秋穂「!!裏口から逃げて!!」

バンッ

刑事1「おらおらぁ!!両手あげて大人しくしろ〜!」

334 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:46:38.42 ID:HFKvhS0o.net
カチャリ、カチャリ

秋穂「何するのやめて!!!」

秋穂「お客さん何もしてないじゃない!!」

刑事1「うるさいうるさい、令状も出てんだよ」

珍「コノイソガシイトキニイッタイナニ!?」

刑事1「店主だ、押さえろ!!」

ガヤガヤガヤ、ザワザワザワ

ガチャリ!

珍「!?」

秋穂「ちょっと止めて!珍さん何もしてないじゃない!!なんで逮捕されなきゃいけないの!?」

刑事1「うるせぇガキだな!!お前も逮捕だ!!」グイッ

秋穂「やめ、離して……よ!!」バキッッッ!!

刑事1「グエッッ…….!?」ズドンッ

刑事2「…!公務執行妨害ッ!!現行犯逮捕だ!!」

秋穂「ちょっと止めて!離して!」

警察1「こいつは没収だ!」スッ

秋穂「!!!」

秋穂「ふざけないで、返して!大切な帽子なんだから!!!」

刑事2「暴れるなッッ!!」

秋穂「……ッ!!弱いものイジメよ、警察なんて最低!!警察なんて大嫌い!!」


千歌「……あっ……えっと……」

335 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 21:49:45.96 ID:HFKvhS0o.net
〜数時間後〜 -警視庁-

千歌「あれ!?」

刑事2「……?どうかしたか高海」

千歌「あの、さっきの女の子は?」

刑事2「女の子?」

刑事1「……あいつだろ、俺をぶん殴った汚ねぇ帽子被ってたあの」

刑事2「あぁ、高坂秋穂の事か、あの子なら取り調べ受けてそのまま帰ったぞ」

パサッ……

刑事2「……?どうした?」

千歌「………高………坂………?」

刑事2「……それがなんだ?」

千歌「あっ……いえ、その子の帽子とリボン返したくて……」

刑事1「けっ、わざわざ律儀に返さなくていい……クソ、思い切りぶん殴りやがって……」

刑事2「アレはお前も高圧的すぎだ、高海、もう今日はいいから、上がれ」

千歌「あ、ありがとうございます!」ダッ

刑事1「………」

刑事1「本作戦でも高海刑事はいいとこなしですなぁ」

刑事1「なんであんなの置いてんだ?」

刑事2「………さあな、俺にもわからん……ま、ムードメーカー?」

刑事1「はっ、じゃじゃ馬すぎてムード作れてねぇよ」

336 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 22:01:57.56 ID:/wMRCXh/.net
>>315
酒井になにされたんや…

337 :名無しで叶える物語:2017/12/02(土) 22:15:59.98 ID:SOHnJoS+.net
海未ちゃんはアラフォーでもいい匂いしそう

338 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 00:49:07.78 ID:8ZtxkKE1.net


339 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 02:07:22.55 ID:dZq4Yq7+.net
アラサーなのにJKのコスプレしてる果南はどうでしょう

340 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 03:41:26.47 ID:kmb7pEze.net


341 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 11:12:07.13 ID:2M3CT5Jq.net


342 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 14:48:51.56 ID:JYu8b6/H.net
秋穂「…………穂乃果おばちゃん」

秋穂「……覚えてる?昔食べた、丈ムラの味……」

秋穂「今はお弟子さんがお店やってるけど、昔と変わらない味だったよ」

秋穂「……………」

ポタッ…

秋穂「……穂乃果おばちゃん……グスッ……」

秋穂「……どこ行っちゃったの……」

秋穂「………死んでないよね?」

秋穂「早く帰ってきて……私の前に現れてよ……」

秋穂「…グスッ」

ザッ…

秋穂「……!」ゴシゴシ

秋穂「誰…?」

千歌「あっ、ご、ごめん」

秋穂「………あなた」

343 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 14:50:35.45 ID:JYu8b6/H.net
秋穂「………」

秋穂「……もう取り調べ受けて釈放されたよ?まだ何か用?」

千歌「あっ、えっと……そうじゃなくて」ゴソゴソ

千歌「これ……」スッ

秋穂「!」

千歌「リボンと帽子……ごめんね、先輩達手荒くて」

秋穂「別にいい……」パシッ

千歌「………さっきさ、それ取られる時かなり抵抗してたけど……何か大切な物なの……?」

秋穂「………おばちゃんの」

千歌「……もしかして、か、形見?」

秋穂「……ッッ!違う!!!」

千歌「!」ビクッ

秋穂「……違う」

秋穂「預けられてるだけだから……」

千歌「そ、そっか……ごめんね」

344 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 14:51:53.81 ID:JYu8b6/H.net
千歌「……い、一応聞きたいんだけど」

秋穂「……はい?」

千歌「あなたの苗字って高坂…だよね?」

秋穂「………はぁ」

千歌「あと、そのリボン……」

秋穂「…………」

千歌「もしかして………さっき言ってたおばちゃんって…………あの、穂乃果さんの事なんじゃ………!」

秋穂「……………」

千歌「……………」

秋穂「……あなたもおばちゃんを悪者に仕立て上げようとしてるんだ……」

千歌「え……?」

秋穂「…………おばちゃんは無実ッ!!!」

345 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 14:54:09.49 ID:JYu8b6/H.net
千歌「………じゃあやっぱり、あなたが穂乃果さんの姪っ子さんなんだね」

秋穂「………私から何か聞いて………またおばちゃんの悪評流すんでしょ……」

千歌「………」

秋穂「……おばちゃんは……ただ、みんなを守ろうとしただけなのに……」

千歌「……違うよ」

秋穂「……!」

千歌「私は……穂乃果さんの……μ'sのファンだったから……あの事件が報道された時もにわかには信じ難かったよ」

千歌「今の時代……穂乃果さんを擁護しようものならすぐn」
秋穂「なんで………」

千歌「……え?」

秋穂「じゃあなんで警察なんてやってるの!?警察なんて今じゃ“あいどる”の犬じゃん!」

千歌「………私、友達が行方不明でさ」

秋穂「………」

千歌「調べていくうちに元凶はその“あいどる”にあるんじゃないかって……残った友達と話してたんだ」

346 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 14:57:53.10 ID:JYu8b6/H.net
千歌「これ見てみて……」

秋穂「………これは」

千歌「地元の石碑に刻まれた私の友達の名前」

秋穂「………なんで刻まれてるの?」

千歌「…………」

秋穂「……なんで?」

千歌「………死んだってことにされてるんだ」

秋穂「えっ……」

千歌「でも死んでないよ………表向きは死んだ事にされてるけど………みんな絶対に死んでない、きっと何か不都合があるからそうしてるだけなんだよ」

秋穂「………」

千歌「………敵を倒すにはまず敵を知ること」

千歌「そう教えてもらって、私は警察に潜入捜査してるの!」

千歌「……まぁ、ダメダメで早くも怪しまれてるけどね……えへへ」

秋穂「………」

千歌「……私はあなたの力になる!!だから穂乃果さん、いや史実を教えて欲しい!」

千歌「ね!」

秋穂「……………わかった、信じるよ」

千歌「……!!ありがと!!秋穂ちゃん!!」

347 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:03:24.44 ID:JYu8b6/H.net
千歌「私、口挟まずに聞くね!」

秋穂「…っと…その前に」ゴソゴソ

千歌「ん?」

秋穂「これ…」

千歌「音楽プレーヤー……?」

秋穂「……それ、穂乃果おばちゃんが使ってたやつ」

千歌「……!!……聞いて、いい?」

秋穂「……うん」

カチッ

『………えーっと……今日は2019年の12月31日、一曲歌いたいと思います、えーっと、あー、とりあえず……録音する!』

千歌「……穂乃果さんの……声だ……すっごい……!」

秋穂「………ふふっ」

千歌「…え、なに?」

秋穂「うーうん、なんでも……それより歌、始まるよ」

千歌「う、うん…!」

秋穂「………(やっぱり……穂乃果おばちゃんって凄かったんだ……)」

348 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:07:27.26 ID:JYu8b6/H.net




秋穂「……穂乃果おばちゃんは嵌められたんだよ」

千歌「嵌められた、それって…?」

秋穂「……15年前のお台場爆破、NY爆破、そして血の大晦日は知ってるよね?」

千歌「当然だよ!!結構大々的に報道されてたしね……正直私はあんまり関心なかったけど……」

秋穂「……同時期に起きた他国のウィルス事件も……主謀者は全部“あいどる”だよ」

秋穂「穂乃果おばちゃんは……世界を救おうとしたのに……逆に世界を陥れようとした悪魔って事にされた……」

秋穂「……“あいどる”のせいで……!!!」ギュッ

千歌「…………胡散臭いとは思ってたけど、まさかそこまでとは…………」

千歌「でも……穂乃果さんが犯人じゃないって分かって良かったよ!」

秋穂「………本当に………穂乃果おばちゃん、好きなんだね」

千歌「うん!………私の憧れで………昔………うーうん、今も追いかけ続けてる………一度でいいから会ってみたかったなぁ……」

秋穂「……………あの慰霊碑見える?」

千歌「え……?う、うん、見えるよ」

秋穂「あそこが15年前、東京が大爆発した時の中心部………穂乃果おばちゃんが世界を救おうと戦った場所だよ」

千歌「………い、慰霊碑に名前とか………」

秋穂「………刻まれてないよ………」

千歌「…………そっか…………」

秋穂「ねぇ………穂乃果おばちゃんの話、もっとしてあげよっか?」

千歌「え?ほ、ほんと!?」

秋穂「うん、おばちゃんのことホントに好きみたいだし特別に」

千歌「うんうん!!大好きだよぉ〜!お願い!」

秋穂「そうだね……まず穂乃果おばちゃんはね……」





349 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:10:38.14 ID:JYu8b6/H.net
-翌日- 〜学校〜

学級主任「………まずですね、お母さん、今日起こし頂いたのはやはり、秋穂さんの件についてなんですが……」

海未「申し訳ありません、私、園田海未と申しまして、母親ではなくて……東京での身元引受け人なんです」

海未「唯一の肉親である祖母は今……田舎に疎開していまして」

学級主任「疎開……なるほど、ま……賢明でしょうな……私も仕事柄、大きな声では言えませんが都民が思ってるほどここは安全でもないし平和でもない……」

学級主任「いや、しかし失敬……お母様でいらっしゃらないとは……通りでお美しいわけだ」

海未「………あの、それで用件とは」

学級主任「あぁ、いえいえ失礼……えぇ、先ほど申しました通り、今日は秋穂さんの件でお話させて頂きたくてですね」

海未「はい……」

学級主任「いやはや、あの子は結構優秀な子でして成績もトップクラスですし運動神経もいい、まさに才色兼備というやつですよ」

海未「……ありがとうございます」

学級主任「しかし……それはいいのですが」

350 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:13:09.28 ID:JYu8b6/H.net
学級主任「若干ではありますが、素行不良な面も目立つのです」

海未「……本当に申し訳ありません……私の監督不届きで……」

学級主任「いや……顔をあげて下さい園田さん」

学級主任「いえね、他の教師はどうか知りませんが私はあの子がどうしても悪い子とは思えない」

学級主任「私には孫がいますが、その孫とほぼ遜色ない接し方をしてきたつもりです」

学級主任「実際、今までのイザコザも私なりに庇ってきたつもりです」

海未「はい、ありがとうございます…」

学級主任「しかし、警察が絡んでくると話が変わってくるんです……」

学級主任「学校という場所はどうも警察に弱くて……今回の件は私の手には負えないかもしれません……」

海未「………はい」

学級主任「公務員がなぜ同じ公務員にヘコヘコしてるのか理解に苦しみますよ、全く」

学級主任「……とりあえず、私も尽力はしますが……最悪数週間の停学は覚悟しておいてください……」

海未「……本当に申し訳ございません」

351 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:16:23.67 ID:JYu8b6/H.net
学級主任「………それとですね園田さん、もう一つ」

海未「はい」

学級主任「これは秋穂さんが過去、問題を起こした際に取ったメモなんですが……」

海未「…………」

学級主任「見ての通り、どれもこれも血の大晦日についてなんですよ」

海未「…………」

学級主任「発端は血の大晦日、口論で始まり、時には手が出たりなんてことも……」

学級主任「私は、彼女は優しい子だと思っています、しかしこの血の大晦日の事になると人が変わったように乱暴になり、凶暴化するんです…」

学級主任「……園田さん、いったい彼女と血の大晦日に何があったんです?」

海未「……それは」

海未「お答えできません」

学級主任「…………」

学級主任「そうですか、わかりました……今日はお時間とらせてしまい、すみませんでしたね」

海未「いえ、秋穂には私から厳しく言っておきますので……」ペコリ

352 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:18:06.67 ID:JYu8b6/H.net
海未「…………」スッ

ガチャ

海未「…………!」

秋穂「アレ?海未おばちゃん?どうしたのこんな外で…」

海未「……………おばちゃんって言わない」

秋穂「とりあえず中入りなよ、今お茶淹れてあげる、あ、コーヒーの方がいい?」

海未「…………秋穂」

秋穂「……ん?」

海未「………田舎に………田舎に帰ってあげたらどうですか?」

秋穂「」ピクッ

353 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:21:25.34 ID:JYu8b6/H.net
秋穂「……………」

秋穂「あ〜!まぁ、確かに最近お婆ちゃんと会ってないしね………孫の顔も見たいだろうし会いに行った方がいいかな〜?」

秋穂「祖父母は孫無しじゃ生きていけないって言うもんね!えへへへ…」

海未「……………」ジッ…

秋穂「……………」

海未「秋穂」

秋穂「………嫌だよ」

海未「一緒に住んであげれば、きっと喜ぶし、お婆ちゃんも安心してくれますよ…?」

秋穂「そうだけど……私がいないと、穂乃果おばちゃんが帰ってきた時……」

海未「……穂乃果は帰ってきませんよ……」

秋穂「………!!!」

海未「………」

秋穂「なんで……そんな事……海未おばちゃん……なんでなの……?海未おばちゃんだって……!」

秋穂「………ッ!」 ジワッ

秋穂「もう知らないもんッッ!!」ダッ!!

ガチャン、バタンッ!

ダダダダダダダ………

海未「………」

・・・シーン

海未「……私だって……思いたくないに決まってるじゃないですか……でも……」

海未「………でも」

354 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:22:50.25 ID:JYu8b6/H.net
-公園-

キィ…キィ…

秋穂「…………」





穂乃果「ほーら秋穂、ブランコだよ〜!」

秋穂「キャッキャッ!」

穂乃果「よーし次は立ち漕ぎだぁ!」





秋穂「……………穂乃果おばちゃん」

「…どうかしたん?」

秋穂「……!」クルッ

秋穂「……希おばちゃん……?」

希「なーんか思いつめた顔してるよ?」

355 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:24:47.58 ID:JYu8b6/H.net
秋穂「うん……ちょっと、海未おばちゃんと言い合いになって……」

希「ヨイショ……そっか、それで家飛び出して来ちゃったんやね」

秋穂「うん……」

秋穂「というか……希おばちゃん、久しぶりだね……元気だった?」

希「うちは元気だよ……神主さんが快く受け入れてくれて……また明神さんで働いて……まぁ細々と暮らしてるよ」

希「秋穂ちゃんこそ色々大丈夫なん?」

秋穂「私は……まぁ……平気だよ」

希「…………そう」

秋穂「………」

秋穂「……………海未おばちゃんはさ」

希「ん?」

秋穂「穂乃果おばちゃんのこと、なんとも思ってないのかな……」

希「えっ…」

356 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:28:23.86 ID:JYu8b6/H.net
希「……そんな事ないと思うよ?」

秋穂「でもだって、穂乃果おばちゃんの事話すと……いつも興味なさげで……挙げ句の果てに怒るし」

希「……んー、秋穂ちゃんには……その辺はまだまだわからんのかもしれないね」

秋穂「?」

希「とにかく、海未ちゃんは別に穂乃果ちゃんに対して関心なくなったわけじゃないんよ?」

秋穂「…………」

秋穂「絵里おばさんも……」

希「…………」

秋穂「絵里おばさんも、にこおばちゃんも、凛おばちゃんも、花陽おばさんも、真姫おばさんも………穂乃果おばちゃんも……」

希「…………」

秋穂「みんなどこか行っちゃった…」

秋穂「……希おばちゃんは……悲しくないの?寂しくないの?辛くないの?」

希「……ウチは」

357 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:32:00.70 ID:JYu8b6/H.net
希「辛くないよ?」

秋穂「え……」

希「……だって……みんな、絶対生きてるから」

秋穂「………!!」ブワッ

希「秋穂ちゃんもそう思うでs……」

ダキッッ

希「!」

希「っと……」

秋穂「うわああん……!!だよねだよね……!!!死んでなんかないよね?」グスッ

希「……うん……少なくともウチはそう思ってるよ」

秋穂「海未おばちゃんにも言ってほしかった……!!私にも……グスッ」

秋穂「希望が欲しかった!!この真っ暗な闇から抜け出す……一筋の光が欲しかった……!グスッ…」

希「…………よしよし」ナデナデ

秋穂「グスッ…グスッ…エグッッ…」

358 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:35:59.86 ID:JYu8b6/H.net
ナデナデ

希「……落ち着いた?」

秋穂「……うん、ありがと……希おばちゃん」

希「…………話戻すけどね」

秋穂「グスッ……うん……」

希「……秋穂ちゃんと穂乃果ちゃんの2年の付き合いを安く見てるわけじゃない……これを頭に入れた上で聞いてほしいんやけど、大丈夫?」

秋穂「……うん」コクッ

希「よしよし、いい子さんやね」

秋穂「……へへ」

希「………あのね、多分やけど海未ちゃんは………穂乃果ちゃんの事を誰よりも心配してると思う」

秋穂「………うん」

希「あの二人は幼馴染だから……切っても切れない縁があるんだよ……」

秋穂「なら……」

希「でも海未ちゃんだって弱音吐けない、本音さらけ出せないんよ?」

秋穂「なんで…?」

希「………穂乃果ちゃんが忘れて行った、大切な宝物を守るために」

秋穂「……あっ」

希「秋穂ちゃんの前では泣けないよ…」

359 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:39:45.45 ID:JYu8b6/H.net
希「幼馴染……あの2019年までで20年ぐらいの付き合いだったのかな……」

秋穂「……私の10倍だ」

希「……あ」

希「秋穂ちゃん、今ちょっと卑屈になったやろ?」

秋穂「え、い、いや、な…なってない!なってない!」

希「……ほんまぁ〜?」

秋穂「うん、なってないよ……ただ、海未おばちゃんが凄く大きく見えてさ……なんか2年ぽっちの付き合いの私がへこんでるのって……バカみたい」

ガシッッ!!!

秋穂「ひゃっ!///」

希「そういうのを卑屈って言うんよー!ほーら往年のわしわしMAXよ〜!」

秋穂「あ、あうぅぅ〜…///」

ピタッ

希「……ふふっ、穂乃果ちゃん譲りの中々な」

秋穂「ううっ…希おばちゃん…!」

希「だって〜、ウチの前置きを理解してない秋穂ちゃんが悪いよ〜」

秋穂「む〜ッ…!」プクー

360 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:44:52.15 ID:JYu8b6/H.net
希「……今まで隣にいて当たり前だった人が唐突に居なくなる」

秋穂「……………」

希「そんな事あったら……普通じゃいられないよ……」

希「ウチだってそう……口ではあぁ言ったものの……実際は理解してるんだと思う、それを心の奥底にしまっているだけで……」

秋穂「……………」

希「…………秋穂ちゃん」

秋穂「………ん?」

希「……16年前の事覚えてる?」

希「穂乃果ちゃんがお母さん達を疎開させた時の事」

秋穂「………その時の事は………ただただ悲しくて……あんまり、覚えてない」

希「無理もないよ、まだ小さかったしね」

希「…………ウチ、海未ちゃん本人から聞いたんやけどあの時、電車が発車した後のプラットホームで…穂乃果ちゃん」

希「……もしもの事があったら秋穂ちゃんは海未ちゃんに預けたい……って言ったんやって」

秋穂「…………」

希「海未ちゃんも………最初は責任感から育ててたのかもしれない」

希「………でも今は違うと思うよ?」

秋穂「…!」

希「親以上の愛を持って……秋穂ちゃんと接してる、実は秋穂ちゃんも表面上はわかってないフリしてるだけで……本当はわかってるんとちゃうの?」

秋穂「…………私は」

希「……今は、海未ちゃんも……ウチも……きっと絵里ち達も……秋穂ちゃんを希望と見てるんよ!」

希「ウチ達の一縷の……最後の希望!」

秋穂「……私が……希望」

361 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:49:33.82 ID:JYu8b6/H.net
希「リボン、持ってる?」

秋穂「え、う、うん」ゴソゴソ

秋穂「これ……」

希「穂乃果ちゃんの……貸してみ……」

シュルル、キュッ

秋穂「…………希おばちゃん」

希「……帽子もいいけどリボンは付けないと映えないよ?」

秋穂「………うん、そうだよね」

希「……それ、海未ちゃんに見せたら喜ぶよ!」

秋穂「そう……かな?」

希「うん!」

362 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:51:31.30 ID:kmb7pEze.net
そろそろUO折ってもいいですか

363 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:53:34.57 ID:JYu8b6/H.net
ジジジツ……パッ

秋穂「………へへへ、似合うかな」


〜〜〜〜

希「じゃ、そろそろ解散しよっか」

秋穂「あ、待って!希おばちゃん!」

希「また悩み事あったら連絡してきなよ」スッ

希「……でも、一番最適な悩みの相談相手は一番身近にいるって事忘れたらあかんよ?」

秋穂「……うん、わかってる」

希「よし!じゃあおやすみ、気をつけて帰るんよ」

秋穂「………うん、希おばちゃんも」

希「了解、じゃ海未ちゃんとちゃんと仲直りしーや?」

秋穂「………うん、やってみる」

〜〜〜〜


秋穂「………とは言っても、海未おばちゃんもう家帰ってるだろうしなぁ………」

秋穂「………こんな夜遅くじゃ流石に迷惑だし、明日にしよっか………」

364 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 15:59:06.78 ID:JYu8b6/H.net
秋穂「………さて、そろそろ帰ろっか」

秋穂「この前の執行妨害の件もあるし、補導されたら面倒くさいしね…」

秋穂「………よっこいしょっと」

ザッ

秋穂「………!」

海未「………」

秋穂「あ、あれ……海未おばちゃん……今、帰り……?」

秋穂「ちょっと遅くない…?」

海未「…………ですか」

秋穂「え?」

海未「……ッッ!!何やっていたんですか!!」

秋穂「!!」ビクッ

海未「…………」

秋穂「………ごめん、なさ」

ダキッ

秋穂「………!!」

海未「………どれだけ探したと思ってるんですか………!」

秋穂「………海未おばちゃん………ごめん……なさい、ごめん……」

海未「……許しません」ギュッー

365 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 16:02:04.01 ID:JYu8b6/H.net
スタ…スタ…

秋穂「……」

海未「……」

秋穂「あ、あのさ…海未おばちゃん…」

海未「ん?」

秋穂「今日のこと、ホントごめんね」

海未「……いえ、私も急に言いだして悪かったんです……だから、もういいですよ」

秋穂「そ、そっか……あ、ありがと……」

スタ…スタ…

秋穂「(なんか…改まって言うと、どこか照れくさいな…)」

ザッ、ドスッ!

秋穂「あぷっ!!?」

海未「え!?」

秋穂「イテテ……急に止まらないでよ!」

海未「止まらないでって何言ってるんですか、もう着きましたよ……」

秋穂「あっ……(もう……家か……)」

秋穂「たはは、ごめん……」

海未「ふぅ…」

366 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 16:04:04.52 ID:JYu8b6/H.net
海未「では、私はこれで」

秋穂「えっ…」

海未「明日も学校はあるんですから、早く寝るんですよ?」

秋穂「えっ、あ、あの海未おばちゃん…」

海未「…?まだ何か…?」

秋穂「え、えーと…その、今日だけでいいから…ちょっと泊まっていってほしいなぁ……って///」

海未「…………あなたはもう高校生ですよ?」

秋穂「うっ……うぅ……」

海未「…………冗談ですよ、なら早く上がりましょう」

秋穂「えっ…?あっ、ありがと…」

海未「……まぁ私が泊まるからといって、夜更かしは許しませんけどね」

秋穂「うぇぇ!?」

海未「当然です、さっき言ったでしょう!明日も学校があると!」

秋穂「ぐぬぬぅ〜……(サボろうと思ってたのに!)」

367 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:10:28.02 ID:ggbcAf6t.net




ドサッ!!!

曜「いてっ……!!」

ルビィ「あうっ……!」

ガチャン…ガチャリ!!

曜「えぇ!?ちょ、ちょっと!!」

曜「くぅ〜!何さ〜!!変な施設で目覚ましたと思ったら!!今度はこんな薄汚い牢屋なんかに連れてきてー!!」

曜「……ッッ!!ふーざーけーんーなー!!!!!」

ルビィ「よ、曜ちゃん、とりあえず落ち着いて!」

曜「………こんなの横暴だよ、早く千歌ちゃん達と会いたいね」

ルビィ「うん……でも、もうルビィは何が何だか……」

曜「はは…私もだよ…」

368 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:11:51.28 ID:ggbcAf6t.net
曜「……ここってご飯とかちゃんとくるのかな」

ルビィ「も、もしこなかったらルビィ達……!」

曜「……死ぬね」

ルビィ「うひいぃ〜!」

曜「いや……大丈夫だよ」

ルビィ「へ……ほ、ホントに?」

曜「うん!」

ルビィ「…なんで大丈夫ってわかるの?」

曜「……うーん……なんとなく……だけど」

ルビィ「うひいぃ〜!」

曜「ご、ごめんねルビィちゃん適当言って!」

「くるわよ」

曜&ルビィ「!?」

「ありがたいことに……しっかり三食、ね」

369 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:13:38.25 ID:ggbcAf6t.net
曜「……………今、前の部屋から」ボソボソ

ルビィ「声が聞こえたよね?」ボソボソ

ルビィ「それに日本語だったよ!」ボソボソ

曜「うん、しかもかなり流暢だった…って事は日本人だ…」

曜&ルビィ「・・・」

曜「あ、あの!」

・・・シーン

曜「あれ?」

キィー

曜「…?(前の部屋の扉が開いた音?)」

・・・ドスッ!!!バキッ!!!

曜&ルビィ「……!!!」

〜〜〜〜〜!!!!!

「かはっっ……!!」

ルビィ「・・・〜〜!!」ブルブル

曜「だ、大丈夫……大丈夫だからねルビィちゃん……」ポンポン

曜「(……次は、私たちの……番なのかな……?)」ドキドキ

370 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:16:05.06 ID:ggbcAf6t.net
ルビィ「……はっ……はっ……」

曜「大丈夫……みたいだね」

ルビィ「う、うん……」

曜「……あ、あの!すみません!」

・・・シーン

曜「……あ、あの」

・・・シーン

曜「おかしいな……連れて行かれたのかな……」

ルビィ「いなくなっちゃったの?」

曜「うん、返事がない……」

曜「(………死んでないよね………?)」

371 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:18:17.23 ID:ggbcAf6t.net
曜「……」ボー

「何?」

曜「えっ…あっ」

曜「(い、今なんだ……もう呼んでから20分は経ってると思うんだけどな……すごい時差)」

曜「あの!ここってどこなんですか?というか何なんですか?」

「プリズン」

曜「プリズン…牢獄」

ルビィ「ろ、牢獄って……ルビィ達何も悪い事はしてないんです!」

「……!!達か……やっぱり二人いたのね……」

「あと二週間ってところね……」

曜「二週間…?二週間ってなんの事ですか?」

「殺されるまで」

曜&ルビィ「!!」

372 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:31:16.73 ID:ggbcAf6t.net
ルビィ「こ、殺されって…」

ルビィ「うっ、あうぅ……」バタッ

曜「あっ、る、ルビィちゃん!!」

「その牢屋、今までも何人か入って来る子がいたわ」

「人は……余命が二週間と通告された時……何をするんでしょうね」

「教えて欲しい?」

曜「うっ…い、いえ…」ゾクッ

曜「……な、何か助かる方法ってないんですか?」

・・・シーン

曜「(まただ……何で急に黙るんだろ……)」

・・・ザクッ

曜「……?」

曜「ルビィちゃん……?」

ルビィ「ううっ……あうぅ……」グテッ

曜「違うルビィちゃんじゃない……」

曜「この音は」

ドンッッッ!!!

曜「うぇっ……!?」

モクモクモクッ……

曜「こほっ…えぇ…?な、なに…」

「……いいわ、助かる方法教えてあげる」

曜「……あ、あなたが……前の……部屋の」

「その代わり、手伝いなさい」

曜「えぇと…あの、お名前は……」

「………私は」

絵里「9番よ」

373 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:34:51.75 ID:ggbcAf6t.net
曜「9番って本名な……わけないですよね…ハハ」

曜「あの、それで助かる方法って…」

絵里「脱獄するのよ」ガッガッ

曜「脱獄……」

絵里「向かいの牢獄からここに来るまで8年もかかったわ」

絵里「目と鼻の先……たかだか直線1bの距離で8年……」

曜「……そんなに大変だったなら、わざわざこの部屋に来る必要はなかったんじゃ?」

絵里「いえ、ここは構造上、最高の脱出ポイント……一度ここに来る必要があった」

絵里「……あなた達はついてるわ、あと一週間遅く投獄されてれば、私は一足先に脱獄して…あなた達は予定通り……殺されていた」

曜「」ブルッ

絵里「………」ガッガッ

曜「そ、それってスプーンですよね?まさかそれで掘り続けてきたんですか?」

絵里「……えぇ」

絵里「……私は掘り続けるから、あなたは見張っておきなさい」

曜「あ、はい」

374 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:36:44.32 ID:ggbcAf6t.net
ガッガッ…ガッガッ

曜「……普通無理ですよ」

絵里「………」ガッガッ

曜「そんな小さいスプーンで脱獄しようとするなんて……どんなに根気があっても……普通諦めますよ」

絵里「………」ガッガッ

曜「…………」

絵里「あの子は最後まで諦めなかった」

曜「え?」

絵里「どんなに絶望的な状況でも、どんな困難が待ち受けていようと、暗い未来が確定していても……あの子は……絶対に諦めなかった」

ガッ!!ガッ!!

曜「………」

絵里「体育館」

曜「……?」

絵里「体育館でファーストライブやって……お客さんが一人も来なかったら……辞めるでしょ……普通」ガッガッ

曜「………あっ」

絵里「………でも、あの子は決して、諦めなかった」

曜「もしかして……あなたは……」

絵里「………」ガッガッ

曜「μ'sの……絢瀬絵里さん……?」

絵里「………」

絵里「えぇ……」ガッガッ

375 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:37:44.58 ID:ggbcAf6t.net
曜「やっぱり…そうだったんですね」

絵里「……ふっ、犯罪者の片棒を担ぐのは嫌?」

絵里「嫌なら辞めてもいいわ、私はあなたという障害物を乗り越えて、必ず脱獄する」

曜「いえ、逆に信頼出来ました!」

絵里「やっぱ……って、え?」

曜「正直最初は胡散臭いなと思ってたんですけど……μ'sの絵里さんなら信用信頼、全面協力、圧倒的ヨーソローです!」

絵里「……ハラショー、気に入ったわ」

絵里「あなた、名前は?」

曜「渡辺曜です!ちなみにこっちでのびちゃってる子が黒澤ルビィちゃんです!」

絵里「曜、ルビィ……OK、やってやりましょう」

曜「はいっ!」

376 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:52:49.13 ID:ggbcAf6t.net
ガッガッ、カッ!

絵里「!!」

曜「!!」

絵里「……ハラショー、こんなに早く……通じた……行きましょうか」

曜「はい、あ…でもルビィちゃんは…?」

絵里「……私が背負う義理はないんだけど」

曜「で、ですよね」

絵里「……まぁ、いいわ……寄越しなさい」

曜「は、はい…なんかごめんなさい」

絵里「よいしょ……っと」

ルビィ「うっ……うぅ〜……」

絵里「行くわよ、先に行くからついてきなさい」

曜「ヨーソロー!」

絵里「………(緊張感のキの字もないわね……)」

377 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:56:02.91 ID:ggbcAf6t.net
ズリ…ズリ…

曜「真っ暗ですね…」

絵里「と…当然よ、ここはこの刑務所の最深部……ライトなんてないんだから…」

曜「ですね…」

絵里「………え、えぇ」

曜「……?どうかしました?」

絵里「べ、別に……」

絵里「……ッ!!シッ!」

曜「え?」

絵里「見て、前方の下の方から、かすかに明かりが見えてるでしょ?」

曜「あっ、確かに……」

絵里「おそらく、管理室か警備室か何かね」

絵里「あの部屋から避難路に出て、そのあと海に出る」

曜「でも…話し声が聞こえる、人がいるって事ですよ」

曜「ここは遠回りしてでも安全なルート行く方が得策じゃないですか?」

絵里「ダメよ、私たちに遠回りしてる時間なんてない」

絵里「今現在も私たちが脱獄した事がバレて、警備に人を回されている可能性がある」

絵里「下の部屋のヤツらが談笑しているのを見ると、まだバレてはないみたいだけど……」

絵里「一刻も早くこの刑務所から出るに越した事はないわ」

絵里「もし警備に人を回されたら詰みよ」

曜「そ、そうですよね……」

378 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:57:47.67 ID:ggbcAf6t.net
〜〜〜ペチャクチャペチャクチャ

絵里「………3人か」

絵里「私が先に降りてあいつらを仕留めるから、曜はここで待ってなさい」

曜「え、一人で大丈夫なんですか?」

絵里「大丈夫よ、隙を見て出るから」

〜〜〜ペチャクチャ

絵里「(こっちには気づいてない……今ね)」

スッ…

ルビィ「うっ……アレ、ここは……曜ちゃん?」

絵里「!!?」

曜「あっ…!」

ルビィ「って、え、えぇ!?みゅ、μ'sのエリーチカ……さん……えっ……えっと!」

絵里「(……!!!んもぅ!なんて間の悪い子なのよ!)」

「誰かいるのか!?」

絵里「(気づかれた…!そりゃあ当然よね…!)」

絵里「曜、ルビィ、そこで待ってなさいよ!」バッ


ルビィ「……ゆ、夢なのかな」

曜「夢じゃないよ……でもルビィちゃん起きるタイミング悪いよ〜…」

ルビィ「あうっ…ご、ごめんなさい…」

379 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 18:58:35.91 ID:ggbcAf6t.net
スタッ

絵里「」キッッ!

看守1「き、貴様っ!」

警備員「コイツ、なんで……!!」

看守2「取り押さえろ!」

ドスッ、バキッ、ドスドスドス!!!

看守&警備員「」


曜「す、すごっ……」

ルビィ「ほわ〜、かっこいいなぁ〜…///」

380 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 19:01:45.78 ID:HIhAjDhq.net
これは火傷してないフライフェイスですわ

381 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 19:28:35.02 ID:ggbcAf6t.net
曜「YOUっと!」スタッ

ルビィ「た、高い…」

曜「あ、ルビィちゃん降りられる?」

ルビィ「む、無理かもしれないです……」

絵里「来なさい」

ルビィ「え?」

絵里「私が絶対受け止めてあげるから……来てみなさい」スッ

ルビィ「え、えっと……えいっ!」

ポフッ

絵里「……ね?そんなに怖くなかったでしょう?」

ルビィ「は、はい…///」

ルビィ「あ、あのなんでエリーチ……絵里さんが……」

曜「それは私が説明してあげるよ」

絵里「曜、説明しながらでいいから懐中電灯……そうね、あとビニール袋も探して」

曜「よしきた、ヨーソロー!」

382 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:03:45.06 ID:QEBOUdEB.net
熟女絵里がバラライカという風潮

383 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:11:57.74 ID:klSrRysI.net
カクカクシカジカデ〜

エェ!!!ルビィ、エリサンニオンブシテモラッテタノ!?


絵里「」キョロキョロ

絵里「……!」

絵里「……この手紙」

絵里「………」シャッ、ピラッ

絵里「………」


【前略、おばさんお元気ですか。ここまでしらみ潰しに各地方の刑務所に手紙を書いていますが、果たしておばさんの元に届く日は来るのでしょうか。
届いたとしても、やはり この手紙も検閲され、おばさんの目へ通すことなく処分されてしまうのでしょうか。
……届いて欲しい、どうしたらいいか教えて欲しい。
私も成長して、色々行動できるようになりました……そのせいか警察にマークされつつもあります。
私の友人が警察官が人を殺すところを見たのです。やはり、イヤ、最早警察なんてあてになりません。
友人を助けたい、でもどうすればいいかなんてわからない。
相談はするけど、正直海未おばちゃんにはこれ以上迷惑をかけられません。
……どうしたらいいんだろう、絵里おばさん。
・・・高坂 秋穂】


絵里「……秋穂」

384 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:14:16.28 ID:klSrRysI.net
曜「絵里さん、見つけましたよ!」

絵里「……」クシャ

絵里「そう、なら行くわよ」

タッタッタッタ

曜「でも、なんで海に出ないとダメなんですか?陸を行った方が、見つかったとしても小回りきくんじゃ?」

ルビィ「た、確かに……それにもし海ならルビィ……」

絵里「…あなた達ここが何なのか知らないで連れてこられたの?」

曜「え、刑務所ですよね…?」

絵里「そういうことじゃないわ」

絵里「……私も陸があるなら陸を行きたい……でも、ここの周りには陸なんてない……」

曜「あっ、もしかして……海に囲まれた島か何かですか?」

絵里「違う……ここは船なのよ」

ルビィ「ふ、船…ですか?」

絵里「えぇ、船よ…」

曜「あっ、でも絵里さん、長い間拘留されてたんですよね?」

曜「なんで船ってわかったんですか?」

絵里「ここは環境劣悪に加えて施設の老朽化、設計も杜撰だから頻繁に時化が起きては大きく揺れる」

絵里「まぁ、そのおかげで脱獄出来るんだけど…」

385 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:15:06.35 ID:klSrRysI.net
スタ、スタ、スタ、スタ

曜「……どれだけ歩いたんだろう、ずっと下り続けてる、結構遠いですね」

絵里「……ほんとにね」

ルビィ「でも船内にも車道ってあるんだね」

絵里「」ピタッ

ボフッ

ルビィ「アウッ…!!」

ルビィ「ご、ごめんなさ……!って……」

絵里「………」

曜「こ、これは……」

ザパァ…

ルビィ「し、浸水してる……」

386 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:16:51.46 ID:klSrRysI.net
絵里「……曜、さっきのビニール袋を寄越しなさい」

曜「え、あ…はい」

絵里「」パシッ

カチカチッ

絵里「これで半防水にはなる、よし……」

絵里「行くわよ、どっちにしたってこの船ももう終わり」

曜「え?」

ルビィ「行くって……こ、ここを行くんですか!?」

曜「この先どんどん水かさが増えていきますよ!」

絵里「………だから?」

曜「え……」

絵里「だから諦めろっていうの?」

曜「いや、ち、違うんです……ルビィちゃんは……あまり泳ぎが上手くなくて……どこかもわからない海のど真ん中で泳がせるとなればなおさら……」

絵里「……あなたは?」

曜「私は……泳げます」

絵里「そう……ならあなただけ来なさい」

曜&ルビィ「!!!」

387 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:18:38.66 ID:klSrRysI.net
曜「え、絵里さん…」

絵里「……あなた達何か勘違いしてない?」

絵里「私があなた達を連れてきたのは仕方なく……そう、脱出する最中で出くわしたからなのよ」

絵里「仕方なくなの……」

絵里「……早く決めなさい、来るなら来てもいいわ」

曜「……私がルビィちゃんを担いで」

絵里「ダメよ、万が一の時あなたは絶対にその子を見捨てようとしない」

絵里「あなたが捕まると私が捕まるリスクも高くなる」

絵里「………取捨選択は重要、私はみんなを助けに行く事を最重視しているの」

絵里「……あなた達まで救うなんて……そんなおとぎ話はない……」

絵里「私は……誰も……一人だって救えなかったんだから……」


亜里沙『お姉ちゃん!』

穂乃果『μ'sに入ってください!』

ミカ『絵里先輩!』


絵里「…………」

388 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:20:48.28 ID:klSrRysI.net
絵里「……曜の気持ちは多分変わらない、あなたを置いては行かない」

絵里「……選びなさい、ここに残って大人しく殺されるか、不得意な事をやり遂げて私たちと逃げるか」

ルビィ「………えっと」

絵里「……ここの奴らはクズよ、私の歳でも欲情して身体を求める……」

ルビィ「うっ……」

絵里「あなたはまだ若い……必ず迫られるわ」

ルビィ「る、ルビィは……」

ポンッ

ルビィ「!!」

絵里「……泳ぎが苦手なら、私が出来る限りのフォローをしてあげるわ」

ルビィ「や……」

絵里「私たちのリーダーは……最後までやり遂げたわよ」

ルビィ「やります!行きます!」

曜「ルビィちゃん……!」

絵里「決まったわね、行くわよ……曜、私が先導するからあなたはルビィを見ててあげなさい……」

曜「あの…ルビィちゃん大丈夫ですかね」

絵里「泳ぎなんて気持ちの問題、今のあの子なら人並みに泳げるわ」

389 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:21:17.56 ID:klSrRysI.net




希「」サッサッ

ザッ

希「!」

希「おやおや、これは珍しい参拝者やなぁ〜…」

海未「……希」

希「久しぶりだね、海未ちゃん」

海未「希も元気そうで何よりです」

390 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:25:10.53 ID:klSrRysI.net
ズズッ…

希「……ふぅ、この時期のあたたか〜いお茶は身にしみるね〜」

海未「……」ズズッ

コトッ

海未「……そうですね」

希「……秋穂ちゃんに聞いたの?」

海未「はい、なるべく接触しないようにとは思っていたんですが……」

希「……うち達二人はもうほとんどマークされてない」

海未「未だに大晦日になるとあの時の特集番組が放送されますが……主犯格は穂乃果と絵里の二人になっています……」

希「きっとμ'sって所から、うち達の事も“あいどる”側に割れてるんだろうけどね」

海未「にも関わらず、大々的に報道されないのはやはり……」

希「……秋穂ちゃんの存在が大きいやろうね、けど…うちも海未ちゃんも秋穂ちゃんを盾にして身を守っていたんじゃない」

海未「はい、それは……理解しているつもりです……」

391 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:28:31.21 ID:klSrRysI.net
海未「少し前からボノカ一派という過激派集団が名を馳せているようですが……これは」

希「……うちも噂には聞いてた、きっとμ'sの誰かが……」

海未「……絵里でしょうか?」

希「絵里ちは今も収監されてるはず……絵里ちではないと思うんだけど……」

海未「となると……」

希「……何にしても、それなりの戦力があるみたいだし」

希「ボノカ一派と連携して……というのもアリなのかもね」

海未「希…動くんですか?」

希「秋穂ちゃんやみんなに任せっぱなしって訳にはいかないやん、秋穂ちゃんも自立できる歳なんやし」

海未「確かに、そうですよね…」

希「……うち達と一派、あとは……」

希「………絵里ちを」





絵里「………」ザパァ

ルビィ「はぁはぁ……ひぃひぃ……ごめんなさい、ルビィはもうダメです……」ブクブク

曜「わわっ!ルビィちゃん!?」

絵里「……大丈夫そう?」

曜「いえ……これは……」

絵里「………そう」

392 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:29:31.63 ID:klSrRysI.net
ガシッ

ルビィ「もう……はっ…はっ……体力の限界ですぅ……」

曜「私の感覚だともう4`は泳いでますよ……」

絵里「……それはマズイわね」

曜「はい、だから少し休憩して…」

絵里「いえ休憩は無しよ、一刻も早くこの冷たい海水から上がらないと命が危ない」

絵里「行くわよ」

曜「そ、そんな……待ってください!」

絵里「……あなた、何のために脱走してるの?」

曜「それは……みんなと会うためです」

絵里「………私は、あの子の仇を取らないとダメなの」

絵里「こんな所で立ち止まってなんかいられない」

曜「うぅ……」

ルビィ「はぁ……ふぅ……い、いいよ曜ちゃん……!絵里さん、行きましょう!」

絵里「……えぇ、行きましょう」

393 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:30:52.50 ID:klSrRysI.net
ザプッ…ザパァ

曜「!!」

曜「足がつく……」

絵里「………そりゃあそうね、だってここで」

曜「え……?あっ……」

絵里「トンネルは陥落してる」

ルビィ「あっ……あぁ……花丸ちゃん、お姉ちゃん……」

曜「行き止まりって……どうするんですか、絵里さん……」

絵里「…………」

曜「………そんな」

絵里「……………5分後戻ってくる」

曜「え?」

絵里「下の避難用通路は無事かもしれない、懐中電灯で下を照らしてて」

ルビィ「それって……」

絵里「陥落箇所がここだけなら、下の避難路をくぐり抜けて向こうの道路に出れるかもしれない」

絵里「大口叩いた以上、あなた達は死なせない……」

バシャン!!!

曜「!!絵里さん……!!」

394 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:34:07.19 ID:klSrRysI.net
ルビィ「………うっ」ブルッ

曜「ルビィちゃん……!身体が冷え切ってる……絵里さんの言う通りだ……休憩する時間なんてなかった……」

ルビィ「うん……だね……」

曜「私、絵里さんの事少し薄情だなって思ってたけど……考え違いだったのかも」

ルビィ「……ルビィは最初から優しい人だと思ってたよ」

曜「え、そ、そうなの?ルビィちゃん、結構キツイ事言われてたから……てっきりショック受けてると思ってたよ」

ルビィ「確かに物言いは強いけど……ルビィの事を思ってくれてるからだと思うんだ……」

ルビィ「それにさっき、管理室でルビィが降りられない時も優しく受け止めてくれたし……絵里さんに後押しされなきゃ……ルビィ残ってたかもしれない……」

曜「………そっか」

曜「理解してるつもりで、本当はなにも理解してないや私……やっぱり……」

曜「バカ曜だ……」

395 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:35:06.11 ID:klSrRysI.net
ルビィ「絵里さん遅くないかな…」

曜「ちょーっと遅いかもね…」

曜「(もう10分以上潜ってる、普通に考えてこんなに長くは……)」

曜「……私ちょっと行ってくるよ」

ルビィ「あっ、ルビィも!!」

曜「うぇ、大丈夫?」

ルビィ「うん、少しでも絵里さんの役に立ちたい!」

曜「……わかった、行こう」

曜「ビニール袋に空気を入れて……」

曜「ルビィちゃんは懐中電灯で前を照らしてて、私の手離しちゃダメだからね?」

ルビィ「わ、わかった!」

396 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:38:11.77 ID:klSrRysI.net
曜「スゥー…ハァー」

曜「よし!行くよ、ルビィちゃん!」

ルビィ「うん!」

ザパンッ

ブクブクブグク

曜「(ここを絵里さんは通ったんだ……)」

曜「(……やっぱりμ'sの人は大きく見えるや、千歌ちゃんが尊敬するのも頷ける……)」

曜「(千歌ちゃんに会いたい……みんなに会いたい……)」

曜「(もう少しで……)」

グイッ

曜「!?」

曜「(や、ヤバイよ!何か引っかかった!)」

曜「……〜〜!!!」ゴボゴボゴボ…

ルビィ「(曜ちゃん!?)」

曜「(や、ヤバい……ルビィちゃんももう息が続かないはずだ……)」

曜「(先に行って!)」ブンブンッ

ルビィ「(え、先に行けってこと!?)」

ゴポゴポ

曜「(いいから!!!)」

ルビィ「(……曜ちゃん)」

397 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:39:53.27 ID:klSrRysI.net
曜「(ダメだ……!!取れない!!)」

曜「ゴポォ…!!!」

曜「(もう息が……!!)」

曜「カハッ……!!」

曜「(みんな……ごめん……)」

ゴポゴポゴポゴポ……







ザパッ!!!!

曜「プハッ!!」

絵里「……ッッ!待ってなさいって言ったでしょ!!!」

曜「え、絵里さん……ごめんなさい……」

絵里「………死なせないとも言ったでしょ、ルビィが呼んだのよ」

絵里「感謝しときなさい」

曜「ルビィちゃん……」

ルビィ「ごめん、曜ちゃん……ルビィに気を配ってたせいで」

曜「いや……私の不注意だよ、ごめんね」

曜「絵里さん……本当にありがとうございます」

絵里「…もういいわよ、それよりアレ見なさい」

曜&ルビィ「……!!!」

絵里「光よ」

398 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:40:54.74 ID:klSrRysI.net
グイッ

曜「瓦礫ばっかりだ……」

絵里「たて穴ね…相当破壊されてるけど、多分トンネル内に空気を送る施設だったんでしょうね」

ルビィ「でも、外だ……!」

曜「私たち……!」

ルビィ「やっと自由に……!」

曜「なれるんだー!!」

ウオオオオォーーー!!!

絵里「………」グイッ

曜&ルビィ「うわっ……!」

ドスンッ!!

曜&ルビィ「ぐえっ……!」

曜「え、絵里さん……何を……あイテテ……」

絵里「今地上に出るのは危ない、上を見てみなさい……私は久方ぶりに外に出るから光を直視出来ないの……」

ルビィ「上って……?」

曜「あっ」

ババババババババババ!!!!

絵里「………どう、ヘリが無数に飛んでない?」

曜「は、はい……飛んでます……」

399 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:42:18.98 ID:klSrRysI.net
ルビィ「る、ルビィ達を捜して……?」ヒヤッ

ルビィ「ルビィ達、こんな大規模に捜索されるほど悪い事したって思われてるの……?」

曜「イヤ……違うよルビィちゃん……このヘリは、多分私たちを捜してるんじゃない……」

曜「このヘリは……」チラッ

絵里「…………」

絵里「その通りよ、このヘリが捜してるのはあなた達じゃない……この私よ」

曜「絵里さん……μ'sの件は私たちもある程度知っています、アレは全部真っ赤な嘘なんですよね?」

絵里「…………」

ルビィ「え、絵里さん……」

曜「μ'sは……絵里さんはいったい何をしたんですか?」

絵里「…………」

絵里「さぁ……本当に……」

絵里「……何をしたっていうんでしょうね……」

400 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:44:27.53 ID:klSrRysI.net
・・・あの2019年の12月31日 あなた達がまだ学生だった頃、私たちは・・・世紀の大悪党に仕立て上げられようとしていた。

ザッ

穂乃果「行こうか・・・人類を・・・地球を守るために」

あの子はそう言って他のメンバーを鼓舞した。

空には何機ものヘリが、地上にはなすすべもない戦車が右往左往していた。

道路には無数の死体が転がり、嘔吐するメンバーも……いた。

希「ロンドンにパリにニューヨークに北京、どこもウィルスで大パニックやって……」

真姫「世界中の反政府組織が手を組んだ同時多発テロで……」

海未「その元凶であり、すべての黒幕が……」

穂乃果「……私たち、μ'sって事かぁ……」

穂乃果はどこか呆れにも似た表情を浮かべたあと、軽く笑みを見せてみた。

そしてその後穂乃果は車に乗り込み、ロボットの元へと向かったわ。

401 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:45:24.75 ID:klSrRysI.net
海未「穂乃果、大丈夫でしょうか…」

絵里「穂乃果は何も考えずに動き出すから……不安はあるわね」

真姫「何言ってるの、エリーもよ」

絵里「……フッ、私も?」

真姫「いつも誰かさんの思いつきで苦労させられるのは、この私なんだから」

凛「真姫ちゃんも自分一人でやろうとする所あるから……今回無茶しそうで怖いにゃ」

真姫「い、今…私の事はいいでしょ!」

ことり「……クスッ、みんな変わってないね……よし!絶対にこの後みんなで会おうね!」

「おーう!!!」

海未「では、行きましょうか」

402 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:46:38.04 ID:klSrRysI.net
絵里「………」

海未「……?」

海未「絵里、みんな行きましたよ、私たちも…」

絵里「……えぇ」

海未「……絵里らしくないですよ……怖気付きましたか?」

絵里「……えぇ、怖いわ」

絵里「ことりの手前黙ってはいたけど……」

絵里「この戦い、絶対に誰か死ぬ……それが怖い」

日々訓練を受けている自衛隊でも歯が立たないのに、ただの一般人のみんなが、この死地を乗り越えられるわけないと……私は思っていた。

海未「………それは、わからないじゃないですか」

海未も分かってはいたんでしょうけど、それを認めようとはしなかった。

絵里「それが私か、穂乃果か、にこか、凛か、誰かなんてのはわからない……もしかしたら全滅だって」

海未「………」

絵里「でも海未、あなたは死んじゃダメ、深追いはしない事、あなたは秋穂ちゃんを……秋穂を守りなさい」

海未「!」

403 :名無しで叶える物語:2017/12/03(日) 20:48:21.52 ID:klSrRysI.net
絵里「私たちに何かあったとしても、次代に繋ぐために……秋穂を……最後の希望を守るのよ」

海未「……何が最後の希望ですか……負ける事を前提にして話を進めないでください!!」

絵里「……海未、あなた穂乃果から直々に言われたんでしょ?何かあったら預けたいって」

海未「それは……そうですけど……」

絵里「……まぁいいわ、どちらにせよ……あなたは秋穂の面倒をみる事になる」

海未「………」

それが海未との最後の対話だった。
その後、凛とテレビ局に乗り込んだりもして、なんとかロボットを止めて穂乃果の危険を排除したかった・・・でも。

・・・止められなかった。





ルビィ「という事は……つまり……」

絵里「………さっきも言ったでしょ、私はあの子の仇を取らなきゃいけないって」

曜「じゃあつまり……穂乃果さんは」

絵里「えぇ………あの子は………」


絵里「……死んだわ」

404 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 00:36:45.67 ID:zUOT2LeH.net
さらっと流されたけど酒井に貞操奪われてんだよな…

405 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 00:45:30.97 ID:O6Wm8KGo.net
みんないい歳にゃ〜

406 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 00:52:42.73 ID:GQnXKbgN.net
欲情しただけでしたかどうかは別よ

407 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:02:08.53 ID:cfLVxo6x.net




看守長「沿岸部150名、周辺海域40隻!魚1匹逃しはしない布陣を敷いておりますが未だに脱走者3名は発見出来ていません!」

所長「そうか……」

所長「……見つけられないなら君は“退部”だな」

看守長「え…!?」

所長「被験体のガキ2人はともかく、9番に逃げられれば“あいどる”もきっとお冠だ」

看守長「」ゾッ

所長「……看守長、9番を取り逃がす……この事の重大さが理解できないのか?」

看守長「い、いえ…」

所長「だよな……発見に至りませんなんて答えは聞きたくない」

所長「未だかつて、海上から脱走して生存したヤツはいない……早く……早くあの9番の死体をここに……!」

「それはダメだね」

所長「!!」

看守長「!?」

所長「……あ、“あいどる”」

“あいどる”「どうも所長さん、久しぶりですね」

408 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:04:26.34 ID:cfLVxo6x.net
“あいどる”「絵里ちゃんにはまだまだ沢山のエンターテイメントを提供してもらいたい」

所長「よ、よいのですか?」

“あいどる”「当然だよ、人を笑顔にするのがアイドルの仕事だからね」

“あいどる”「看守長、指揮系統は無視していいので、船と捜索している人たちを撤退させて」

看守長「は、はい…!」ダッ

“あいどる”「……ふふ、流石絵里ちゃんだなぁ」

“あいどる”「では私はこれで」

所長「は、はい…!こんな所に足を運んでいただきありがとうございました!」

“あいどる”「うーうん、いいんだよ……あっそうだ……所長」

所長「……?はい、何でしょう?」

“あいどる”「君は“退部”だから」

所長「えっ?」

ザッ……

ブチュッ

所長「」

“あいどる”「」ピチャッ…

“あいどる”「ははは」

409 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:05:15.60 ID:cfLVxo6x.net
絵里「……話はこれまでよ」

曜「え、まだ全部は……」

絵里「続きなら後でしてあげる……見て、どういうわけか船やヘリが退散してる」

曜「あっ、ほんとだ…」

絵里「陽も落ちてきた今がチャンス、陸を目指すのよ」

曜「…わかりました…ルビィちゃん、もうひと頑張りだよ!」

ルビィ「うん、頑張る!」

絵里「よし………私が先陣を切るわ」スッ

絵里「あまり音を立てない様にね」

ザパンッッッ!!

曜「私たちも」

ルビィ「うん、行こう」

ザパンッッッ!!

410 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:07:58.99 ID:cfLVxo6x.net
ジャプ…ジャプ…

曜「お〜ルビィちゃん、かなり泳ぎ上達したね……!!」

ルビィ「うん、高校生の時は泳げなくてもいいやと思ってたけど……今になって、なんかコツを掴んだみたいで……!」

絵里「はぁ……あなた達少しは緊張感を持ちなさい……」

ルビィ「ご、ごめんなさい…」

絵里「身体が疲弊しきってるし……これが罠の可能性もある、油断なんてでき……」

曜「……?絵里さん……?」

絵里「誰が……誰がこんなふざけたマネを……」

曜「え?」

絵里「勝手に日本の海域だと思ってたけど……あの街並み……ここは……」

絵里「ニューヨークだった……なのに……なんで」

絵里「なんで……秋葉ドームがあるのよ!」

曜&ルビィ「あっ……」

ルビィ「……しかもあの秋葉ドーム……μ'sの名前が綴られてますよ」

曜「……今μ'sの名前を冒用するのなんて……一人しかいないんじゃ」

絵里「……何を考えてるのよ」

絵里「“あいどる”……!!」

411 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:09:21.05 ID:cfLVxo6x.net




鞠莉「警官が人を殺した?」

千歌「うん、私の友達の友達が見たみたいで……」

鞠莉「そう……何か嫌な予感がする……わかった、果南には私から警戒する様言っておきます……千歌ッチはムロタさんとコンタクトを」

千歌「………へ?」

鞠莉「へ?じゃないよ!だからムロタさんと」

千歌「えっと……ムロタさんって……誰だっけ……?」

鞠莉「………オーマイゴッート!私とした事が内通者の存在を言いそびれていました……」

千歌「えぇ!内通者なんていたのぉ!?」」

鞠莉「私のパパと顔見知りでね、千歌ッチが潜入出来てるのも彼のおかげと言っても過言じゃないよ」

千歌「ふぇ〜…」

鞠莉「とにかく千歌ッチはムロタさんに相談よろしくね!」

412 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:11:15.36 ID:cfLVxo6x.net
-署内-

千歌「あの、ムロタって人は刑事課にいるんですか??」

受付「ムロタ?ムロタなんて人いたかしら……」

受付「あなた刑事課所属でしょ?見たことないの?」

千歌「す、すみません…ないです」

刑事2「ムロタさんなら、犬のとこにいるんじゃないか」

受付「あっ、お疲れ様です」

千歌「お疲れ様です、犬って…?」

受付「警察犬の事よ、鑑識の人なんですか?」

刑事2「いいや刑事課の人間だよ、あの人はただ犬と戯れたいだけ」

千歌「いいなぁ、私も警察犬と遊んでみたいです!」

刑事2「やめとけ…警察犬は利巧故に知らない奴にはうんともすんとも言わないからな」

千歌「でも、ムロタさんも刑事課の人なんですよね?なのに犬に懐かれるんですか?」

刑事2「まっ、あの人は仕事せずにいつも犬と遊んでるし……下手すりゃ鑑識の人間より犬と触れ合ってるな」

千歌「……(どんな人なんだろう)」

413 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:13:26.25 ID:cfLVxo6x.net
コンコンッ、ガチャ

千歌「失礼しまーす……」

ムロタ「可愛すぎる……寝顔」

千歌「あ、あのムロタさんですか?」

ムロタ「……癒される」

千歌「あ、あの!」

ムロタ「!……あぁ千歌か……」

千歌「あっ……しっ、知ってるんですか?」

ムロタ「当然、話はマリーから聞いてるよ……一応今までも陰ながらサポートしてきたつもりだよ」

千歌「そ、そうなんですか……あの、今日は折り入って相談が」

ムロタ「相談?何かな」

千歌「その……えっと……(あっ、なんて言えばいいんだろう)」

ムロタ「……知り合いが警官が民間人を殺すところを見たから、情報提供して欲しいんだね」

千歌「え、あっ……そ、そうです!って……なんでソレを……?」

ムロタ「ふふ、その程度の事ぐらいとっくに調べがついてるよ」

千歌「す、すごい…」

ムロタ「………ただ、対価として君を描かせてもらう」

千歌「へ、描く?」

ムロタ「君は絵になるから…!」

千歌「へ、へ?」

ムロタ「よし、座りたまえ」

414 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:15:31.07 ID:cfLVxo6x.net
サラサラサラ…

千歌「(うーん……なんかこういうの、少し恥ずかしい気が……)」

ムロタ「………」サラサラ

ムロタ「よし出来た」

千歌「え、も…もうですか!?早いなぁ…」

ムロタ「ん」ピラッ

千歌「?これは?」

ムロタ「この地区のマップ、その中で赤丸で囲ってるところがあるよね」

千歌「はい」

ムロタ「そこは人通りが少ない上にコンテナやらなんやらが沢山あるのでいざとなれば身を隠すこともできる」

千歌「へぇ〜なるほどぉ…ここまで調べがついてるなんて…」

ムロタ「……もし、君の知り合いの友人の子がその殺害現場を目撃しているのが向こうにバレているなら、千歌、君はもっと慎重に動くべきだよ」

・・・シーン

ムロタ「って……いないし」

ムロタ「善は急げか……大丈夫と思いたいけどね」

415 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:16:32.38 ID:cfLVxo6x.net
千歌「はい!」

スッ

秋穂「……これは?」

千歌「私の知り合いの人が作ってくれた安全なところリスト!」

秋穂「……ありがとう、助かるよ」

千歌「困った時はお互い様だよ?」

秋穂「………一応今もある場所に彼女匿ってるんだけど……良かったら会う?」

千歌「え、いいの?」

秋穂「うん、あと移動する際は護衛お願いだよ」

千歌「よーし、任しといて!」

416 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:18:48.26 ID:cfLVxo6x.net
-とある倉庫-

オカマ「あっ秋穂ちゃーん!」

秋穂「私がいない間何もなかった?なんか変な事起きてない?」

オカマ「もうぜーんぜん……ってそっちの子は」

千歌「あっ、私、高海千歌っていいます!あなたを守りに来ました!」

オカマ「あらやだ〜…頼もしい子〜、でも守ってほしいのは私じゃなくてあの子なのよ〜」

千歌「あの子?」

オカマ「ブリトニーちゃん!出てらっしゃい、大丈夫だから」

ブリトニー「」ヒョイ

ブリトニー「ママ〜!」

千歌「ママ?」

オカマ「あーこの子ね、未成年なのにウチのパブで働いて引っかかちゃったのよ、新青少年保護条例に」

千歌「新青少年保護条例?」

秋穂「……仮にも警察じゃん、知っときなよ……」

千歌「うぐっ…ご、ごめん」

417 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:20:45.05 ID:cfLVxo6x.net
秋穂「これ、この人が用意してくれたの」スッ

オカマ「なにこれ?」

千歌「この区域での安全な場所をリストアップしたものです、しばらくここに隠れる方がいいかと!」

オカマ「あ〜ら嬉しい、あーでもね……」

ブリトニー「うん、ね?」

秋穂「……?……なに?」

オカマ「お金溜まったから故郷に帰れる事になったのよ、ブリトニーちゃん」

秋穂「え!?な、なんで……!?お金だけがネックだったのに!」

オカマ「警察にありのまま話したら貸してくれたの」

秋穂「へ、警察……?なんで警察なんかに!!何から逃げてるのか分かってんの!?」

オカマ「警察に行ったのは私だし、戸籍もデタラメに名前も偽名、大丈夫よ多分」

ブリトニー「明日、日本を発つの!」

秋穂「信じらんない……何でよりにもよって、警察なんか……」

オカマ「あらやだ、秋穂ちゃんも警察の人と一緒じゃない」

秋穂「この人は……!!……違うから……」

オカマ「何よ〜ソレ〜」

秋穂「…ッ!もういいもん!!」ダッ

千歌「あ、秋穂ちゃんッ!」

オカマ「ちょっと心配性すぎるわよ、あの子は」

千歌「………」

418 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:24:26.96 ID:cfLVxo6x.net
-翌日- 〜学校〜放課後

秋穂「………」ボー

秋穂「……帰ろ」

「ピンポンパンポーン、高坂秋穂さん、至急理事長室までお越しください」プツッ

秋穂「…………」





秋穂「ついに退学を言い渡されるのかぁ……海未おばちゃん絶対怒るだろうなぁ……」

秋穂「はあ……」トボトボ

秋穂「ここだ…」

コンコン

「どうぞ〜」

ガチャリ

秋穂「失礼します……」

秋穂「……何かご用ですか?」

鞠莉「ふーむ、この子が高坂秋穂、あの高坂穂乃果の姪っ子ね」

千歌「うん、正真正銘…穂乃果さんの姪ちゃんだよ」

果南「(……全然知らなかった)」

秋穂「……松浦さんに警察に……理事長」

秋穂「何の集まり?コレ…」

鞠莉「うーん、何の集まりって言われても……何の集まりだろう」

秋穂「……帰ります」

鞠莉「え、ちょっと!ストップ!!ストーップよ!!


秋穂「何なんですかいったい!」

鞠莉「はぁ…千歌ッチ、説明してあげて」

419 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:26:11.48 ID:5bCb2/4V.net
松浦さん普通に溶け込んじゃってるのか

420 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:27:38.71 ID:cfLVxo6x.net




千歌「ってわけなの…」

秋穂「……じゃあこの人たちがこの前言ってたあなたのお仲間?」

千歌「そう!スクールアイドルやってる時からの仲間!」

秋穂「あれ……じゃあ松浦さんって」

果南「」ギクッ

鞠莉「そっ、果南はとっくにアラサー…所謂、お・ば・さ・ん♡」

鞠莉「おばさんなのに制服着て果南ったらもう〜///」

果南「なっ!鞠莉がやれって…!」

秋穂「……なんでこの高校にいるの?」

鞠莉「……ここは“あいどる”に近づける何かがある」

秋穂「……漠然としすぎじゃあ……」

秋穂「……そもそも、私があなた達と協力するメリットがない」

鞠莉「ふふっ、あなた…“あいどる”側からマークされつつあるんでしょ?」

秋穂「まぁ…そうだけど」

鞠莉「使えるコマは多い方がいい、それは私たちも同じ事」

鞠莉「昨日の敵は今日の友……なら逆もまた然りでしょ?昨日の友は今日の敵……」

秋穂「………」

秋穂「………わかった」

鞠莉「OK!じゃあ交渉成立って事だね!」

421 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:31:32.80 ID:cfLVxo6x.net
秋穂「ただひとつ条件がある」

鞠莉「……?なーに?」

秋穂「あなた達の職業柄、ただの高校生の私が接触するのは難しい、だから松浦さんを貸して欲しい」

秋穂「すぐにコンタクトを取れるように」

鞠莉「なーんだ…そんな事、どうぞどうぞ、ご自由に!」

鞠莉「果南もいいよね?」

果南「え、まぁ…いいけど」

秋穂「オーッケー、じゃあ今日は帰るから」

秋穂「さよなら」ペコリ

鞠莉「チャオッ!」

バタンッ

鞠莉「……ふー」

千歌「どうだった?」

鞠莉「気難しそうな子かなぁ、割とナイーブな感じかも」

千歌「……寂しいのかな」

鞠莉「どうだろうねぇ、私たちで穴埋め出来るような存在じゃないでしょ、あの人は」

鞠莉「千歌ッチが一番分かるでしょ」

千歌「分かるけど…」

422 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:32:46.42 ID:cfLVxo6x.net
果南「鞠莉、私、どれくらいの割合一緒にいなきゃならないのかな」

鞠莉「んー、べったり…かな?」

果南「え…」

千歌「じゃあ今からだ!」

鞠莉「ザッツライト!果南、行っておいで!」

果南「………やっぱり………一番損な役回りだ」

423 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:33:38.66 ID:cfLVxo6x.net
スタスタ

果南「…どこ行くの?」

秋穂「友達のところ、今日母国に帰るらしいから一応見送り…一応ね」

果南「ふーん…」

果南「…こんな人気のない場所にいるの?」

秋穂「まだ日本から発ってなければ…」

・・・パーーーン!

秋穂「!?」

果南「今のは…?」

秋穂「銃声…くっ!」ダッ

果南「あっ…ちょっと!」ダッ

424 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:36:58.00 ID:cfLVxo6x.net
タッタッタッタッ、ザッ

秋穂「ッ!どうした……の……」

果南「…?なに?」

果南「!」

ブリトニー「」

オカマ「うっうっうっ……」

秋穂「なに、なんで…」

オカマ「あ、秋穂ちゃん…」

オカマ「い、いま…ここから出ようとして…ブリトニーちゃんが立った瞬間……うっ…うぃ…」

秋穂「…瞬間?」

オカマ「私が相談した警察官がやって来て…ブリトニーちゃんを銃で…殺した…!!」

果南「………」

秋穂「その人の顔は…見たの?」

オカマ「携帯で写真撮ったわ……」ゴソゴソ

オカマ「これよ…!!」

秋穂「ん…」スッ

秋穂「!!!こいつは…」

果南「どうしたの?」

秋穂「……松浦さん、理事長達…まだいるかな」

果南「え、そりゃあね」

秋穂「戻ろう」ダッ

果南「えっ!?ちょっと!」

オカマ「あ、秋穂ちゃん!」

425 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:41:00.58 ID:cfLVxo6x.net
バンッ

千歌&鞠莉「んん?」

秋穂「はぁはぁ…はぁ…」

鞠莉「どうかした?秋穂ッチ」

秋穂「今、ブリトニーが死んだ」

千歌「えっ…」

秋穂「警察官に殺されたの」

鞠莉「………その警察官のお顔は見たのかしら?」

秋穂「写真で撮れてる、これ…」

千歌「……!この人は」

秋穂「この人…あなたの上司でしょ、珍さんのお店来た時もいた」

千歌「そうだけど…先輩が…なんで…」

秋穂「……二人が言ってた、人を殺した警察官ってのも多分この人」

千歌「……」

鞠莉「……それで秋穂ッチ、それが私たちに関係あるのかしら?」

鞠莉「私たちが情報を漏らしたとでも…?」

秋穂「……そうじゃない、そうじゃないけど手を組んだ以上は情報共有するべきでしょ?」

鞠莉「フッ……なるほど……まったくその通りだね、そうですね、では私からも一つ情報を与えます!」

426 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:44:33.02 ID:cfLVxo6x.net
果南「はっ…はっ…やっと着いた」

鞠莉「この高校に“あいどるランド”への招待状が届いた、それも秋穂ッチをわざわざご指名でね」

秋穂「“あいどるランド”?」

千歌「“あいどる”が作ったテーマパークだよ」

鞠莉「そう、表向きはね」

秋穂「表向き…どういうこと?」

鞠莉「裏ではあんな事やこんな事をやってるって口」

秋穂「……そんな所、馬鹿正直に行く必要ないよ」

鞠莉「そうなんだけど、ここには何か重要な事実が隠されてるはずなの、行ってくれると助かっちゃうんだけど」

鞠莉「果南もつけるから」

果南「えっ…」

秋穂「………考えとく」

427 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:46:21.81 ID:cfLVxo6x.net
-家-

ガチャ、バタン

秋穂「……はぁ」ドサッ

秋穂「……人が死んだのに、混乱もしない……私、おかしいのかな……」

秋穂「……“あいどるランド”……」

スッ

秋穂「ネットの評価は…」

【“あいどる”の魅力を余す事なく、伝えてくれる世界一のテーマパークだ】

【バーチャル映像でのわかりやすい説明で、血の大晦日、ホノカ一派の残虐さがひしひし伝わってきた】

秋穂「……こんなんばっか、何も知らないくせに……」

シャッシャッ

秋穂「……ん?」

秋穂「これって…」

【ゴミ清掃員?がすげぇデカイおにぎり食ってたのは笑った】

秋穂「……いや……まさか……ね」

秋穂「こんな所行くって言ったら……海未おばちゃんは絶対に反対するよね……」

海未「私がどうかしましたか?」

秋穂「うわぁ…!!?」

海未「な、なんですか…その化け物でも見るような反応は…」

428 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:48:56.25 ID:cfLVxo6x.net
秋穂「う、海未おばちゃん…は、入るならノックしてよぉ!!」

海未「しましたよ……返事が無かった上にカギが空いているから何かあったのかと思い……」

秋穂「し、したんだ…そっか」

海未「…何かしていたんですか?」

秋穂「い、いや別に!」

秋穂「そ、それより海未おばちゃんは何の用が?」

海未「あっ…晩ごはん作りにきたんです、今日は火曜日なのでアルバイトもないですよね?」

秋穂「う、うん…ないよ」

海未「そうですか、ではキッチン借りますね」

秋穂「は、はーい…」

スタスタスタ…

秋穂「………やっぱ言えないよ」ボソッ

429 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:52:05.88 ID:cfLVxo6x.net




ムロタ「そうか…死んでしまったんだね…」

鞠莉「ええ…秋穂ッチの勧めを受け無かったみたい」

千歌「ごめんなさい、私がもっと強く勧めとけば…」

ムロタ「本人たちが選んだ道だ、僕たちが後悔してもどうしようもない」

ムロタ「……話を変えるが穂乃果の姪に話はつけたかい?」

鞠莉「一応話はしました、ただ悩んでるみたい」

ムロタ「身内に心配はかけたくない……その辺の事で悩んでいるのかも」

千歌「…秋穂ちゃんがダメなら私が行こうか…?」

鞠莉「千歌ッチは顔が割れてるからダメ、行くなら秋穂ッチ…もし千歌ッチが行くなら秋穂ッチも同伴しないと」

ムロタ「“あいどる”の娘、このアドバンテージを活かさないわけはないからね」

ムロタ「それにあそこには……」

鞠莉「……?あそこにはなーに?」

ムロタ「いや、なんでもない…まぁ彼女なら行ってくれるだろう…もしダメだったなら、また僕に相談してくれ」

430 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:53:20.52 ID:cfLVxo6x.net
-翌日- 〜学校〜

秋穂「………」ボー

「おーい、高坂」

秋穂「!」

先生「何黄昏てんだ、教室閉めるから出ろ」

秋穂「……はい」ゴソッ

ガララ、ガチャン

秋穂「………」

先生「なぁ高坂、いったいいつになったら血の大晦日のレポート出す気だ?」

秋穂「………“あいどる”を誉めそやす文なんて書きたくない」

先生「まぁ、お前ならそう言うだろうな」

先生「だからもうレポートは書かなくていいわ、代わりに“あいどるランド”に研修行ってこい」

秋穂「………研修って何のためにですか」

先生「いやなに、校外学習みたいなもんだ、これ行かないと進級出来ないと思っとけよ、ただでさえお前は出席日数ヤバいんだから」

先生「じゃあな!」

秋穂「………ちぇ、足元見て……そこまで休んでないのに」

秋穂「……進級しないと海未おばちゃん怒るかな……怒るだろうな……」

秋穂「くそぅ…」

431 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:57:38.97 ID:cfLVxo6x.net
コンコン

鞠莉「どうぞぉ」

ガチャ

秋穂「……どーも」

鞠莉「あら秋穂ッチ、どうするか決めたの?」

秋穂「決めたよ……行く、確かめたい事もあるし」

秋穂「というか理事長…なんか根回しした?」

鞠莉「No!私はダーティーな事は好きじゃないの」

鞠莉「……でも良かった……果南にも連絡しとくね」

秋穂「…あのさ、一つお願いしたい事が」

鞠莉「んー?」

秋穂「私が行く事は内密にお願い…あんまり心配とかかけたくないし…」

鞠莉「……園田海未の事ですね?」

秋穂「」ギクッ

秋穂「まぁ、それはそうとして……出発とかいつするの?」

鞠莉「一週間後の早朝にバスが出ます、団体ツアーですよ」

鞠莉「詳細は日を追って説明するから、今日は帰って結構よ」

秋穂「……わかった」

432 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 01:58:57.54 ID:cfLVxo6x.net
秋穂「………」トボトボ

秋穂「……ん?」

千歌「あっ」

千歌「…やぁ、今日はどうしたの?」

秋穂「“あいどるランド”…行くこと伝えに来たの」

千歌「そ、そっか……気をつけてね」

秋穂「……うん」

千歌「……先輩、今日は署に来てなかったよ……」

秋穂「……そっか」

千歌「ごめんね…なんか」

秋穂「あなたが謝る必要なんて…ないよ…」

千歌「………」

秋穂「私行くね…」

千歌「あっうん…」

秋穂「………」

秋穂「………私が全部終わらせなきゃ、穂乃果おばちゃんの為にも………」

433 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 02:00:16.11 ID:cfLVxo6x.net
-一週間後-

トントン

秋穂「………よし、行くか」

大家「こんな朝早くからどこ行くんだい」

秋穂「あっ大家さん、おはようございます……あのですね……ちょっとテーマパークに」

大家「そうかい……ほら、掃除の邪魔だから退くんだよ」サッサッ

秋穂「あっと…すいません…それじゃ」

秋穂「…………」

スタスタ……タッ…ダダダダ!

秋穂「やってみせる、私が……」


秋穂「……私やる、やるったらやる!」

第4章「最後の希望」-完-

434 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 02:20:01.81 ID:XihOM1ce.net
おつ
はて、大きいおにぎりは誰が食べているんですかね

435 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 07:32:46.34 ID:x/QuCBn1.net


436 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 09:57:13.40 ID:nJvm/czk.net
ムロタくん頼りになるな

437 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 10:31:43.76 ID:x/QuCBn1.net
京極氏の出番が気になるこの頃

438 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 15:04:19.68 ID:QU+Da+Zt.net
花陽ちゃんヨシツネかな?

439 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 16:51:51.16 ID:6quqslDT.net
第5章「虚像」

ブロロロロッ…

「はーいみなさん!今回のツアーのガイドを務めさせていただきます私!はっちゃけお姉さんです!」

ハッハッハッハッ

秋穂「…………」

果南「……あのさ高坂さん」

秋穂「秋穂でいいよ」

果南「あっ、そう?なら秋穂、マリーも言ってたけど命の危険を感じたら直ぐに逃げるんだよ?」

秋穂「………うん、わかってる」

果南「今回……何か目的があるの?」

秋穂「………目的っていうか………」

秋穂「………もしかしたら、会えるかもしれないから」

果南「誰に?」

秋穂「………」

果南「………?」

440 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 16:57:30.53 ID:6quqslDT.net
キッ

ガイド「みなさん着きました!ここが“あいどるランド”です!」

ゾロゾロ…

ガイド「では、ここからは一旦自由行動ですので!皆さんお好きなアトラクションへ!」

ガイド「正午に再度集合願います!」

果南「私たちはどうする?」

秋穂「……寝る」

果南「へ?」

秋穂「………朝早かったから眠い………」

果南「そ、そう…」

441 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:02:49.58 ID:6quqslDT.net
秋穂「………Zzz」

果南「(なんか…マイペースな子だなぁ…)」

果南「暇だなぁ〜…」ボー

果南「ん?」


「さっきの乗り物超楽しかったなぁ!!」
「おーおーおー!」ポイッ

カンカラッカラカラ…


果南「ポイ捨て……ここは人生の先輩として一言バシッと……」

果南「って、え?」


サッサッサッ、ガシャン

「………」


果南「……(清掃員?……仕事早いなぁ……)」


「………」ジッ


果南「(えっ、なんか見られてる?)」

秋穂「……ムニャ」ゴロンッ

果南「あ」

ドサッ!!

秋穂「ぐえっ…!?」


「」サッ!!!


果南「あ、逃げた……何なんだろ……」

442 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:06:56.35 ID:6quqslDT.net
果南「よいしょっと…」

秋穂「ん〜…Zzz…」

トサッ

果南「ふ〜、しかしベンチから落ちたのに…よく起きないなぁ…」

秋穂「……ふふ……Zzz……」

果南「結構大人びた子だと思ってたけど…」

秋穂「ムニャムニャ……海未おばちゃ〜ん……///」

果南「クスッ、割と子供っぽいところもあるのかも」

443 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:08:28.82 ID:6quqslDT.net
ユサユサ…

秋穂「………うぅ」

果南「時間だよ秋穂、行こ」

秋穂「はぁい……」クシクシ

果南「……むしろ今からがメインなんだから」

秋穂「………うぅ………そうだね、よし………行こうか………」

果南「うん」

果南「(……………寝言は聞こなかったことにしよ)」

444 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:11:10.44 ID:6quqslDT.net
ガヤガヤ

ガイド「はい!では、お次は皆様をバーチャルアトラクションへとご案内させていただきます!」

果南「これだ、多分…このアトラクションに何か秘密が」

秋穂「…………」

ガイド「このスクリーンに注目です!」

ガイド「今から悪の団体、史上最低のチーム、ホノカ一派の紹介を立体映像を交えて説明していきます!」

秋穂「………!!………こんな事だろうと思った」

果南「でも何か掴めるかもしれない、耐えて」

秋穂「………わかってるよ」

445 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:13:12.95 ID:6quqslDT.net




ガイド「さてお次は絢瀬絵里! 通称エリーチカ!」

ブワンッッ!!

「うわああああぁぁ!」

ガイド「この冷酷な目…如何にもテロリストですね」

秋穂「………」プルプル

果南「……耐えて」

秋穂「……」コクッ

ガイド「つい先日までは収監されていたようですが……現在は脱走、おそらくアメリカ国内に潜伏中……との事です!」

秋穂「!!」

ガイド「怖いですねぇ〜!もういっそ殺してしまえば!と思いますね!」

果南「……よかったね、もうすぐ来てくれるかもしれない」

秋穂「………うん」

秋穂「………(絵里おばさん……)」

446 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:14:29.50 ID:6quqslDT.net
ガイド「最後はこの……世紀の大悪人!!」

ガイド「高坂穂乃果!!!」

ブワンッッ!!

「うわあああぁぁぁ、ひいいいぃぃ!!!!!」

秋穂「……………」ワナワナ

果南「……………」

ガイド「世界を滅亡へと追いやろうとした……悪魔です!!!」

ブーブーブーブーブー!!

秋穂「………!」ギリギリ

秋穂「………ッッ!」グシャッッ

果南「唇切れるよ……制服も……破れるよ」

447 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:16:43.55 ID:6quqslDT.net
ガイド「続きましては、予てより検討されていました“あいどる”のイメージソングについて!」

ガイド「作詞・作曲担当は現在も一線でご活躍中のハターキ先生に決定しました!」

「いえええええぇぇぇぇい!!!」

ガイド「ハターキ先生は今回ご自身初めての作曲との事で“あいどる”も『偉大なるお方、楽しみです』と期待を寄せています!」

ガイド「続きましては……」





ガイド「ではみなさん、明日に備えて、今日はお休みなさい!グッバイ!」

ゾロゾロゾロ…

果南「とりあえず…マリーには私から連絡しとくよ」

秋穂「……うん」

ガイド「おっとその前に!携帯などの貴重品はこちらでお預かりさせていただきます!」

果南「………」

秋穂「………」

ガイド「さぁ!こちらのボックスに!!」

ワイワイワイワイ…

秋穂「どうするの?」

果南「まぁ…大丈夫でしょ」

448 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:19:13.55 ID:6quqslDT.net
-自室-

果南「うん……うん……そう」

果南「絵里さんが生きてる事はわかった……今はアメリカにいるらしいよ」

鞠莉『そう……それはよかったわね、あの希さんと海未さんも喜ぶことでしょう……』

果南「ただ……みんなについての有力な情報は得られなかった……」

鞠莉『……まだ明日がある、何か絶対に……』

果南「そうだね、明日…!うわっ……ちょ、いやっ……!」

ブツンッ

鞠莉『え、果南!?果南!?』

プープープー

鞠莉『………』サァー

鞠莉『これは……ヤッバイかも…ね…』

449 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:21:13.87 ID:6quqslDT.net
果南「うっ……」

ガイド「ダメですよ松浦さん!」ニッコリ

ガイド「携帯は預かるって言ったじゃないですかー!では研修期間しっかり預かっとくので!バーイ!」スタタタタタタタタ

キィ、バタンッ

果南「………」

果南「ってえぇ…?なんで電話してる事分かったの…電波…?」

果南「もしかして監視カメラ?」

果南「そうか、監視カメラだ…!…まずい、秋穂にも伝えなきゃ」

果南「って…ここ別棟だから一回外でないとダメかぁ…」

450 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:24:56.00 ID:6quqslDT.net
果南「はっはっ…!」タッタッタッ

「脱走者発見ッッ!!!!! 」

果南「!?」

果南「(マズイ!隠れないと!)」サッ!


女「キャア!!」

ガイド「もう逃げられないわよ!」ニッコリ

女「やめて離して!」

ガイド「大丈夫よ大人しくしなさい!」ニッコリ

女「やめっ…!うっ……」バタッ


果南「(眠っちゃった……いったい何をする気……?)」


ガイド「ボーナスステージ!1名追加です!」ニッコリ

職員1「サンキュー!」
職員2「サンキュー!」
職員3「サンキュー!」
職員4「サンキュー!」


果南「(ボーナスステージ…?)」

451 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:27:06.82 ID:6quqslDT.net
ガイド「・・・」チラッ

果南「うっ…!」

果南「(ヤバッ、嘘ッ…!目…あっちゃった…!)

ザッザッ

果南「(こっちに来てる…!!うっ……どうしよう……誰か……誰か助けて……!)」

ザッ

果南「……〜〜!」ブルブル

トントン

果南「えっ?……」フッ

果南「あっ……えっ……こ……Zzz……」

「………」

スッ、サササッ…

452 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 17:30:13.17 ID:6quqslDT.net
ズル…ズル…ズル…

果南「Zzz… 」

「…………はぁはぁ」

「」キョロキョロ

ガチャリ

秋穂「待ちなさい!!」

「」ビクッ!!

秋穂「その人をどうするつもり?」

「!………」プイッ

秋穂「………ッ!!」

秋穂「……あなた……もしかして……」

「ち、違う!私は違うよ…!全然違うから…!」

秋穂「この声……やっぱり……花陽……おばさん……?」

花陽「……!!」

花陽「……わ、私……私は……花陽おばさんじゃ……ない!」

秋穂「………やっぱり………花陽おばさんだ!」

453 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 19:11:57.79 ID:bP8tbm8i.net
知ってた

454 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 22:29:56.97 ID:IkPazzi9.net


455 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 22:32:20.71 ID:EofzOXn5.net
かよちんいいぞ

456 :名無しで叶える物語:2017/12/04(月) 23:58:34.26 ID:QU+Da+Zt.net
いいぞ花陽おばさん!

457 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 01:39:30.55 ID:lraUWEnM.net
この辺読んだ記憶あるな
でも先は全然覚えてない・・・

458 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 01:48:03.10 ID:t1TbPVe7.net
花陽は40でもいい匂いしそう

459 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 02:05:27.63 ID:KOO1gVW7.net
もう(くさそうなメンバーい)ないじゃん・・・

460 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 02:05:43.98 ID:ANhwaMIj.net
見た目はそのままでイメージしてる

461 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 03:13:47.10 ID:mOsxGX29.net
若干薄汚れてそう
むしろ絵里ちなんか汚れてない(意味深)とおかしい

462 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 10:05:33.62 ID:qXb16KpK.net
保守

463 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 14:01:17.92 ID:K/tY9GWD.net
やっと追いついた

464 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 14:03:21.80 ID:E+UHuuAq.net
これって原作意識してるとしたら、まーーーっだまだ続くんだよな?

465 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 21:50:17.08 ID:9WtBzNV2.net
保守

466 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 23:39:27.68 ID:OKGLmTpc.net
スタスタスタ…

花陽「………」

秋穂「花陽おばさん」

花陽「………」

秋穂「ねぇ!花陽おばさん!」

花陽「………」

秋穂「…ッ!ねぇってば!」

花陽「わ、私は花陽じゃないから!人違い……だから……早く……か、帰りさない!」

秋穂「………嘘ばっか」

467 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 23:45:00.66 ID:OKGLmTpc.net
スタスタスタ…ピタッ

秋穂「……?なんで止まるの?」

花陽「…………はぁ」

秋穂「何もない……」

秋穂「上も、下も、右も、左も…壁!壁!壁!」

秋穂「なんでこんなところに?」

花陽「」コンコンコンコンコンッ

秋穂「……?ドアじゃないよ、そこ、壁だよ?」

ギィ…

秋穂「わっ…!?」

花陽「………」スタスタ

秋穂「あ、ま、待って…花陽おばさん!」

468 :名無しで叶える物語:2017/12/05(火) 23:53:55.93 ID:OKGLmTpc.net
ザッ…!

「お帰りなさい!リーダー!」

秋穂「り、リーダー?」

花陽「ただいま」

花陽「先にこの子をお願い…向こうで寝かせといてあげてくれるかな」

果南「ん…んぅ〜…」

「了解しました」

秋穂「………ここって、花陽おばさんの秘密基地………?」

花陽「だ、だから!私は花陽おばさんじゃ…!」

秋穂「……じゃあ、あそこに飾ってる写真は何!」

花陽「!」

秋穂「昔のμ'sの写真…他に誰が持ってるって言うの!?」

花陽「………ッッ!」

469 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:02:26.41 ID:Pjy+wQNC.net
ダダダダダダッ…!

秋穂「……ん?」

花陽「あ……」

ダキッ!

凛「かーよちん!おかえり〜!」

花陽「あ…ちょ、ちょっと凛ちゃん…!」

凛「んにゃ?」

秋穂「あっ……り、凛おばちゃん……」

凛「あ、あれ?もしかして…」

「花陽〜…あんた、帰ってるなら言いなさいよね」

にこ「なんであんな子連れてきたのよ……って」

秋穂「に、にこおばちゃんも…」

にこ「あっ…秋穂…?」

花陽「〜〜〜……うぅ」

にこ「花陽!なんで秋穂を連れてきたのよ!」

秋穂「やっぱり…花陽おばさんなんだ」

470 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:15:34.17 ID:Pjy+wQNC.net
秋穂「なんで…しら切るの?」

花陽「………」

秋穂「花陽おばさん、私ずっとおばさんのこと!」

凛「ま、待って!秋穂ちゃん!」

秋穂「…凛おばちゃん達は隠したりしないのに!」

凛「ち、違うんだよ、秋穂ちゃん!かよちんの話聞いてあg…」

にこ「待って凛!」

凛「な、なに?どうしたのにこちゃん」

にこ「……花陽は多分……話す気ないわよ」

秋穂「……?」

凛「でも!ちゃんと話さないと秋穂ちゃんにも伝わらないよ…?」

凛「伝わらないままなんて…秋穂ちゃんもかよちんもかわいそうだよ…」

にこ「………いいわ秋穂」

秋穂「…!な、なに?にこおばちゃん」

にこ「私から……話す」

471 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:21:21.97 ID:Pjy+wQNC.net
にこ「いいわね?花陽」

花陽「………」

にこ「はぁ…まぁいいわ」

にこ「…単刀直入に言うと、花陽はあなたと会いたくなかったのよ」

秋穂「……え」

凛「ッッ!ちょっとにこちゃん!」

花陽「………」

にこ「…いいから聞いてなさい」

秋穂「な、なんで?私は…おばちゃん達と会えてすごく嬉しいよ…すごく安心もした」

にこ「勘違いしないで、別に花陽はあなたが嫌いだから会いたくなかったってわけじゃない」

秋穂「どういうこと…?」

にこ「心配なのよ…花陽は」

472 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:30:04.81 ID:Pjy+wQNC.net
にこ「あの血の大晦日で穂乃果が……あぁなったのは自分のせいだって……」

秋穂「そんな…!花陽おばさんは全然悪くないよ!悪いのは…そう、“あいどる”だよ…」

凛「秋穂ちゃんあのね…かよちんは昔、穂乃果ちゃんと同じユニット組んでたりもして、人一倍穂乃果ちゃんに対して思い入れがあるんだ」

にこ「…ましてや花陽の性格…あの事に負い目を感じないわけがない」

秋穂「………」チラッ

花陽「……ッ!」サッ

秋穂「………そっか」

凛「もし、ここで秋穂ちゃんに何かあったら…って、かよちんは考えちゃうんだと思う…」

秋穂「………」スタスタ

にこ「秋穂…?」

秋穂「………」ピタッ

花陽「うっ…」クルッ

凛「……!秋穂ちゃんお願いにゃ!かよちんを許してあげて!」

秋穂「………」

花陽「〜〜!」

473 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:39:21.59 ID:Pjy+wQNC.net
ダキッ

花陽「……え」

秋穂「……」ニコッ

秋穂「さっきも言ったじゃん…私、花陽おばさんの事…本当に恨んでなんかいない…」

花陽「………」

秋穂「本当に会えて良かったと思うんだ……凛おばちゃんもにこおばちゃんも……」

秋穂「花陽おばさん…全然負い目なんか感じなくていいよ…感じなくていいからね……」

花陽「………」プルプルッ

秋穂「………ありがとう、私のこと想ってくれてて」

花陽「!」

クルッ

秋穂「…あっ」

ダキッ

花陽「私も……私も本当は、ずっと会いたかった!」

花陽「ずっとずっとずっと!!!」

花陽「ごめんね…ごめんね!秋穂ちゃん…!!」

ギュ~

秋穂「…うん、全然…平気だよ…」


にこ「ふぅ、世話焼かせるわね…」

凛「グスッ、うんうん…流石にこちゃんにゃ…凛、感動しちゃったよぉ…」

474 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:45:32.14 ID:Pjy+wQNC.net




花陽「少しでも穂乃果ちゃんの穴を埋めようと思ってリーダーを引き受けたんだけど…」

花陽「やっぱり私なんかじゃ全然…本当はにこちゃんが適任だと思うんだけど…」

にこ「バカ言わないで、あんたが作ったグループなんだからあんたがリーダーよ」

にこ「それに私はここにいる時間短いし…」

凛「そもそも、みんながまとまってやっていけてるのはかよちんのおかげだと思うけどな〜」

凛「うん!やっぱりかよちんが適任!」

花陽「え、えぇ〜、そうかな…」

秋穂「へへ、流石だね…」

花陽「あ、ありがとう…」

475 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:51:37.55 ID:Pjy+wQNC.net
花陽「あのね…秋穂ちゃん、これは秋穂ちゃんを子供扱いしてるから言うわけじゃないけど…」

秋穂「ん…?」

花陽「これ以上はダメ、今すぐ帰った方がいい…」

秋穂「え、な…なんで?」

花陽「それは…」

ズッ

花陽「!」

果南「うっ…」

にこ「起きたみたいね」

凛「大丈夫だった?」

果南「え、あっ…は、はい……あの、ここって……」

秋穂「花陽おばさんが助けてくれたの」

果南「花陽おばさんって…」チラッ

花陽「おはよう」ニコッ

476 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:55:11.97 ID:Pjy+wQNC.net
果南「あっ、μ'sの…」

秋穂「で…花陽おばさん教えてよ、なんで帰った方がいいの?」

秋穂「いったいここには何があるの?」

花陽「……」

花陽「……ボーナスステージ、あそこに行ったら最後だよ」

秋穂「ボーナスステージ…?」

にこ「あんた達、研修生としてここに来てるんでしょう?」

秋穂「うん、まだ1日目だけど」

にこ「なら明日にでも見極めされるわね」

果南「見極め?」

にこ「なんて事無いわ、ただμ'sのメンバーをVRゲームで殺してポイント取るゲームよ」

果南「うっ…」

凛「なんかなんて事ある気がするけど、ほんっと酷すぎにゃ!」

花陽「ゲームとはいえ……秋穂ちゃんに穂乃果ちゃんを撃ってほしくない……」

にこ「…というより、撃てないでしょ?」

花陽「……だからここにいても……もう意味は無いんだよ?」

秋穂「……」

477 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:57:38.16 ID:Pjy+wQNC.net
にこ「ボーナスステージに行けば、あんた達の知りたい情報が何か掴めるかもしれないわ…」

果南「(…!ならそこに行けばAquorsについても何か…)」

花陽「……ここに入ったら“卒業”するしか方法がない、絶対に見極めはさせられるけど、安心して…ボーダーを下回れば、その時点で“卒業”、帰れるよ」

凛「わざわざゲームに興じる必要は無いってこと」

果南「………」チラッ

秋穂「………わかったよ」

花陽「……うん、わかってもらえて嬉しいよ」

果南「(まぁ……そりゃそうか……)」ガクッ

にこ「・・・」

478 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 00:59:53.94 ID:Pjy+wQNC.net




ガチャリ

花陽「じゃあ…海未ちゃんや希ちゃんによろしくね」

凛「凛たちは元気だってねー!」

秋穂「うん、伝えとく」

秋穂「……じゃあ、また」

花陽「うん、気をつけてね……」

秋穂「うん……」クルッ

スタスタスタ…

花陽「………大きくなったんだね」

凛「そうだね〜昔はあんなに小さかったのに…」

にこ「……花陽、あの子……」

花陽「ん?」

にこ「いや、やっぱりなんでもないわ……」

凛「……?」

479 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:03:07.86 ID:Pjy+wQNC.net
スタスタスタ…

秋穂「松浦さん…」

果南「あっ、今更だけど私も果南でいいよ」

秋穂「そっか……ねぇ果南」

秋穂「私…ボーナスステージに行くよ」

果南「えっ!?」

果南「でも花陽さん達に…」

秋穂「花陽おばさんは……ああ言ってくれたけど……私、手ぶらで帰る事は出来ないよ」

秋穂「理事長と約束したしね」

秋穂「それに花陽おばさん達に頼ってばっかじゃダメだと思うし……」

果南「秋穂……」

秋穂「見極めだっけ……とりあえずそこで目に止まらないと話にならないけど」

果南「そうだね……」

秋穂「はぁ……」

秋穂「億劫だなぁ…」

果南「え?」

480 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:03:46.01 ID:Pjy+wQNC.net
-翌日-

バキュン、バンッ、バンバンッ!!

ピンポーン!

ガイド「素晴らしいですね二人とも!」

ガイド「高坂さんに松浦さん…過去最高!1.2フィニッシュでしたね!」

秋穂「………」

ガイド「では、今回の成績優秀者達をボーナスステージへとご案内します!」

ガイド「サンキュー!!」

「サンキュー!」「サンキュー!」「サンキュー!」

ガイド「ではボーナスステージ行きの皆さんは私についてきてください!」

481 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:05:48.05 ID:Pjy+wQNC.net
ザッザッザッ…

果南「……よく……出来たね?」

秋穂「……あんなの、穂乃果おばちゃんじゃないもん」

秋穂「穂乃果おばちゃんや絵里おばさんを悪者に仕立て上げようとする連中が作り上げた偽物……」

果南「……そっか」

果南「(仕方ないけど、わかってても機嫌は斜めだなぁ……)」

秋穂「……ボーナスステージ、何があるんだろう」

ザッ

果南「!」

ガイド「つきました!ここからはボーナスステージへの切符をつかんだ者だけが踏み入れることの出来るゾーン!意気に感じてくださぁい!」

482 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:06:52.19 ID:Pjy+wQNC.net
ガイド「こちらの、ヘッドギアをお付けください!」

果南「えっ…?えっ?」

秋穂「………」

カチャカチャ…

ガイド「……ふふっ」

ガイド「準備はいいですね!!」

秋穂「……」

ガイド「あなた達は今から凄いものを観れる……いや、拝めるのよ!」

ビリッ……ビリビリ……!

ガイド「途中、何があっても……勝手に退場しようとしないでくださいね!」

果南「……だ、大丈夫なのこれ……」

ガイド「ではお二人様を、夢の国に……ごあんなーい!!」

職員「あんなーい!」
職員「あんなーい!」

ガイド「ポチッと!」

秋穂「うっ…!」

果南「くっ…!」

グルッ!!ギリリリリリ!!ギュルルルル!!ギュルン!!

483 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:08:27.50 ID:Pjy+wQNC.net




果南「う…うぅ…」

果南「ここ…は…」

果南「秋穂は…」キョロキョロ

果南「あっそうだ…ケータイ」

果南「…って返してもらってないし」

果南「んんぅ…?なに、どこよ…ここ」

フッフッ、ハッハッ…フッフ、ハッハッ…

果南「……?」

果南「何の音?」

484 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:09:36.90 ID:Pjy+wQNC.net
【黄金米・GOHAN】

穂乃果「えへっ、あはは!」

花陽「わ〜!!!!」

花陽「はっ!……んん…!!」ブンブンッ

穂乃果「へへ、ふふふ!」

花陽「うぅ〜!」ブンブンッ

花陽「穂乃…!」

タタタタタタ

パシッ

花陽「ふぇっ!?」

穂乃果「えぇ!?」

果南「ちょっと、ついて来て!!」

花陽「えぇっ!?ちょっ…!だ、誰か…タスケテー!!」

・ ・ ・

穂乃果「………ありゃ〜行っちゃった………花陽ちゃん、知り合いなのかな?」

485 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:12:21.13 ID:Pjy+wQNC.net
花陽「はぁはぁ…」

果南「あの、花陽さんですよね?」

花陽「えっ、そ、そうですけど…」

果南「よかった〜、知り合いに会えて〜!」

花陽「あれ…?私たちどこかで会ったことありますか?」

果南「ありますよ、昨日お会いしました!」

花陽「昨日!?昨日は私、練習してたから多分会ってないと…」

果南「あの!そこよりここって…どこなんですか?花陽さんもなんか…若々しいし…」

花陽「えっ?どこってここは…音ノ木坂だけど…」

果南「音ノ木坂…?その…えっとぉ…花陽さん今おいくつですか?」

花陽「え、じゅ、15歳です」

果南「15歳…?」

花陽「はい、15です」

果南「(あれ…じゃあここは…2010年…?)」

果南「これが…ボーナスステージ」

花陽「へ…?」

486 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:15:21.66 ID:Pjy+wQNC.net
花陽「あの、私そろそろ行かないと…ダイエ…ランニングの最中なので…」

果南「あっ、ごめんなさい」

花陽「すいません、失礼します」

果南「(ま、マズイ!このまま私一人で行動しても何もわからない…!せっかく秋穂も来てくれたんだし…何か情報を掴まないと…!)」

果南「あっあの、良かったら付いて行っていいですか!」

花陽「え?」

果南「そのμ'sの練習風景とか見たくて…」

花陽「……え、えっと……うん、いいと思います、みんな良いって言うと思う」

果南「あ、ありがとうございます!」

487 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:16:14.97 ID:Pjy+wQNC.net
海未「花陽はどうしたんですか?」

穂乃果「なんか知らないお姉さんに連れて行かれてたよ?」

海未「知らないお姉さん?」

希「それ、花陽ちゃん大丈夫なんかなぁ?」

にこ「まさか誘拐とかじゃないでしょうね…」

ことり「そ、それはないんじゃないかなぁ…」

真姫「高校生よ、そんなことあるわけないでしょ…花陽は結構しっかりしてるんだし…」

凛「どうかなぁ〜…かよちん、ご飯ご馳走するって言えば人が変わるから」

フッフッフッ…ハッハッハッ…

絵里「!…噂をすればね」

花陽「うっ…た、ただいま帰りましたぁ〜…」バタッ

488 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:17:58.11 ID:Pjy+wQNC.net
海未「なにやっていたんですか花陽、ずいぶん遅かったじゃないですか」

花陽「ご、ごめんなさい…」

穂乃果「あれ、花陽ちゃんあの人は?」

花陽「もうすぐ上がってくると思うけど…」

タッタッタッ

果南「お〜ここが神田明神、あっ!それにμ'sのみなさん」

希「この人がさっき言ってたお姉さん?」

花陽「うん、えっと……えーっと……あっ名前聞いてもいいですか?」

果南「あっ、松浦果南です、μ'sの皆さんに会えて光栄です!」

穂乃果「お、おぉ〜!こっちこそ光栄です!こんなお姉さんからも応援されてるなんて!」

果南「あっ…は、はい」

穂乃果「是非!μ'sの練習見て行ってください!」

果南「あっ、ありがとうございます!」

穂乃果「よーし、じゃあ花陽ちゃんも帰ってきたしダンスレッスンだー!」

海未「穂乃果と花陽は別メニューですよ」

穂乃果「ぐっ…!」

絵里「そろそろ成果も出てくる頃よ、頑張りなさい」

穂乃果「うぅ…はーい…」

489 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:18:49.45 ID:Pjy+wQNC.net
果南「(あっ、大事な事聞かなきゃ…)」

果南「あ、あの!」

穂乃果「ん?」クルッ

果南「この中に……」

ことり「中に?」

果南「“あいどる”はいますか!」

・ ・ ・ポカーン

果南「あっ、いやその…」

クスッ…

果南「!」

穂乃果「みーんな!アイドルだよ!」





490 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:20:22.24 ID:Pjy+wQNC.net




スタスタスタ

秋穂「ここって…確か」


「いったぁーい!」


秋穂「!」

秋穂「」スタスタ


ことり「穂乃果ちゃん、もうやめようよ〜!」

穂乃果「まだまだ〜!次こそ出来るー!」


秋穂「穂乃果…おばちゃん…」

秋穂「……ちっちゃい時から変わらないなぁ」


穂乃果「とぉぉーー!」

ラララララ♪

穂乃果「!」

穂乃果「〜〜♪とぉー!」ピョーン


女の子「へへっ…」

秋穂「…!今の…鼻歌…あの子の?あの曲は確かSUNNY DAY SONG…」

秋穂「……あの子、まさか!」

ギュル!!!

秋穂「うっ…な、なに!?」

ギュルルル!!!

491 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:21:17.93 ID:Pjy+wQNC.net
秋穂「………うっ」

秋穂「なに……?また……変わった?」

秋穂「ここは……どこかで見た事あるような……」

「うぅ〜…」ゴソッ

秋穂「!?」

穂乃果「気持ち悪いぃ…」

秋穂「!!」

穂乃果「んっ…だぁれ…?」

秋穂「穂乃果……おばちゃん」

492 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:24:21.40 ID:Pjy+wQNC.net
穂乃果「んっ…あなたは…?」

秋穂「あっ…えっと私、調べなきゃならない事があるんだけど…手がかりとかがなくて…」

秋穂「……μ'sのみんななら何か知ってるかもって」

穂乃果「……私がさぁ……熱出しちゃったから、ラブライブにも出れなくて……」

秋穂「そんな!穂乃果おばちゃんのせいじゃないよ……」

穂乃果「……ありがとう、でもみんなに迷惑かけちゃった事に変わりはないからね……私、リーダーなのに」

穂乃果「……みんななら……部室にいるのかなぁ……でも今は……流石にいないかな」

秋穂「…部室、行ってみる!ありがとう!」ダダダダ

穂乃果「うんぅ……頑張ってぇ……」

秋穂「」ピタッ

穂乃果「……ん……?」

秋穂「」ダダッ、ダキッ!

穂乃果「!」

秋穂「私が……守るから、絶対……穂乃果おばちゃんの頑張り、無駄にしないから……!」ギュー

穂乃果「お……お……」

スッ…

秋穂「……またね」

タッタッタッ…ガラッ、タッタッタッ


穂乃果「………」ポカーン

穂乃果「………な、なんか………すごい夢だなぁ………」バタッ

493 :焼き直しはこれで全投下、次から新規:2017/12/06(水) 01:26:27.61 ID:Pjy+wQNC.net
-音ノ木坂学院-

タッタッタッ

秋穂「もう暗いし…誰もいないかな」

秋穂「よっ…と」スタッ

秋穂「さて、穂乃果おばちゃん達の部室はどこだ…」

スタスタスタ

〜アイドル研究部部室〜

秋穂「…ここだ、アイドル研究部」

秋穂「………」

秋穂「」ガチャリ

・・・シーン

秋穂「……まぁ、そりゃそうだよね、もう遅いし」

494 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:40:36.08 ID:RukvomdM.net
カンナが過去のケンジに決意を話すとこ泣けるよなぁ

495 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:44:12.14 ID:n4naCSp0.net
秋穂よう抱きつく娘やな

496 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 01:56:38.81 ID:PPH1mEF8.net
小さい頃穂乃果に育てられたからな

497 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 03:54:43.64 ID:hsdUbAeR.net
つまり海未ちゃんに面倒見られてる今では投げキッスが癖になる可能性が微レ存・・・?

498 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 09:17:57.11 ID:AzYlp6sk.net
再掲おつおつ

499 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 09:34:39.35 ID:p3uhtN2r.net
人間の性格や人格が形成されるのは幼少期だからな
必然的に癖や仕草は穂乃果に似るもん

500 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 11:29:06.21 ID:4YkulLca.net
雪穂ちゃんのしっかり者人格をベースとし、穂乃果ちゃんの熱いハートと行動力、海未ちゃんの戦闘力が合わさり最強に見える

501 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 14:35:51.41 ID:Bez76zSn.net
先生〜秋穂ちゃんのおっぱいは何カップですか

502 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 19:33:04.85 ID:myOqq+/y.net
Dかな

503 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 21:15:09.40 ID:oU90olb6.net
絶対Bとか貧乳

504 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 21:34:15.09 ID:0JJ/qxko.net
A:ないな
B:普通
C:おっ
D:デカい
F~:すげえ!

やぞ

505 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 21:37:21.63 ID:4YkulLca.net
ちょっとイラストに起こしてもらわないとわかんないっすね

506 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 21:40:17.18 ID:oU90olb6.net
JKでBが普通はないっすわ

507 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 21:42:58.54 ID:n4naCSp0.net
伯母が穂乃果ということを考えるとバスト80のCくらいはありそうなもんだが、やはり母親が雪穂ということを考えるとそこまで立派ではなさそう

508 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 21:46:53.51 ID:09oliXJ3.net
>>504
消えたEの謎

509 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 21:55:14.23 ID:myOqq+/y.net
秋穂がipsの向こう側の存在だったとしたら相手側の遺伝子次第でワンチャン?

510 :名無しで叶える物語:2017/12/06(水) 23:05:44.19 ID:Q0MLHcsd.net
秋穂ちゃんのおっぱいあんまり大きかったら抱きつかれた時変な事考えちゃうじゃん

511 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 00:27:29.66 ID:2EBv39u1.net
https://i.imgur.com/xQoTANm.jpg
おっぱい誇張した

512 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 01:24:00.70 ID:dqZGm1AC.net
雪穂の相手なら亜里沙だろ
絢瀬家の遺伝子は1/2で期待できる

513 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 02:43:55.70 ID:nsPKBLUN.net
秋穂「………」キョロキョロ

ゴソゴソ…

秋穂「ミナリンスキー…?のサイン色紙…」

秋穂「あっちは衣装かな…」

秋穂「……!」

秋穂「そうだ、パソコンに何かあるかも…」

秋穂「あれ?起動ボタンって…」

ガチャ

秋穂「ッ!」クルッ

“あいどる”「やぁ…秋穂」

秋穂「“あいどる”…!!」

514 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 02:52:51.39 ID:nsPKBLUN.net
秋穂「……」ジリッ

“あいどる”「……」

秋穂「何しにここへ…?」

“あいどる”「娘に会いにきたんだよ」

秋穂「娘…?」

“あいどる”「うん…雪穂ちゃんと私の…可愛い可愛い娘にね」

秋穂「……は?……私があなたの……娘?」

秋穂「……ふざけないで、あなたが親な訳がない」

“あいどる”「本当にそうかな?」

秋穂「……何が言いたいの?」

515 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 03:03:54.10 ID:nsPKBLUN.net
“あいどる”「人が人を評価するのは固定観念でしかないということだよ」

秋穂「………」

“あいどる”「秋穂…君は私を悪だと認識しているでしょ」

秋穂「……ッ!当たり前でしょ!あなたが何をしたか……自分でもわかるでしょ!」

秋穂「穂乃果おばちゃんも……あなたが!」

“あいどる”「雪穂ちゃんを盲信的に信頼して、私を一方的に非難するんだ?」

秋穂「盲信なんかじゃない!ただ、お母さんは何もしてない!」

“あいどる”「それは君の育った環境と周りにいた大人達の影響でそう思っているだけだよ」

秋穂「………」

“あいどる”「現に世界中の多くの人たちが私を信じている」

秋穂「……それこそ盲目なだけでしょ?」

“あいどる”「……物事には表と裏が……光と闇が存在する、あなたにとっての裏は……闇は私なんだよ」

秋穂「……でも、それが真実でしょ」

516 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 03:13:39.17 ID:nsPKBLUN.net
“あいどる”「裏はいつも汚れ役、不公平なんだ」

“あいどる”「きっとそれは表の存在が大きすぎるからん…でもその存在を支持している人間もいて…」

“あいどる”「でもきっといつかそれを…!」

秋穂「……何を言ってるのか……全然わかんない」

“あいどる”「………」

秋穂「……あなたが何をしようがあなたの勝手、私は止めるだけだから……でも、その中で私のお母さんを……悪く言わないで」

秋穂「あなたの悪事を人のせいにしないでよ……」

“あいどる”「私もお母さんなんだよ」

秋穂「だからッッ……ふざけないで!!!」

“あいどる”「………」

秋穂「そんなわけない…!私のお母さんは……私のお母さんは高坂雪穂だけなんだから!」

秋穂「……はぁはぁ」

“あいどる”「秋穂、それも固定観念だよ」

“あいどる”「いい?君にお父さんはいない、君の親は雪穂ちゃんと…私なんだよ」

“あいどる”「君は運命の子…いや、神の子なんだ」

秋穂「……そんなわけ……ない……ありえない……」

517 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 03:21:35.09 ID:HzmhA5rD.net
ひょっとこやミナリンスキーはミスリード?

518 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 03:23:26.64 ID:nsPKBLUN.net
秋穂「……あなたは誰なの?」

“あいどる”「………」

秋穂「ねぇ、マスクを外して……!」

“あいどる”「マスクを外したら、私がお母さんだって認めてくれる?」

秋穂「……本当にそうだとしても、人をたくさん殺した殺戮者を親だなんて思いたくない」

“あいどる”「殺戮者は雪穂ちゃん?私?」

秋穂「は…?」

“あいどる”「秋穂、先入観は良くないよ」

“あいどる”「さっきから言ってるのに……人の話を聞かないのは穂乃果ちゃんそっくりだね」

秋穂「……うるさい!」

ダッ!

秋穂「あなたが穂乃果おばちゃんを語らないで!」

“あいどる”「…」

バッ!

秋穂「……!取るから!!」

“あいどる”「……娘に顔を見られるくらい、なんてことはないよ」

秋穂「……!」

519 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 03:31:43.55 ID:nsPKBLUN.net




ガシャン!

花陽「…?」

にこ「はぁ…はぁ…はっ…」

花陽「どうしたのにこちゃん、そんなに慌てて…」

にこ「どうしたもこうしたも…はっ…はっ…ないわよ…!」

にこ「あの子たち……秋穂ったら!ボーナスステージに行ってるわよ!」

凛「え!?」

花陽「う、嘘…?」

にこ「本当よ…!昨日何か様子が変だとは思ってたけど…案の定よ!」

にこ「どうするのよ!あの子たちがもし“あいどる”の顔でも見たら……!」

凛「それだけは絶対にダメにゃ…」

花陽「…友達の子ならともかく…秋穂ちゃんがあのゲームを突破するなんて…」

凛「凛がもう少し釘を刺しとけば……」

凛「な、なんにしても……かよちん!どうするの!?」

花陽「……」

520 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 03:40:54.61 ID:nsPKBLUN.net
花陽「もう、強制終了させるしかない…」

凛「どうやって終了させるの?」

花陽「向こうのサーバーをハッキングして…」

凛「な、なるほど!」

にこ「…無理ね」

凛「え、な…なんでにゃ!?」

にこ「そもそも、そんな簡単にハッキングが出来るなら私たちは大変な思いしてコソコソ活動してない、違う?」

花陽「……それは」

にこ「向こうのガードも生半可なものじゃないでしょ…」

花陽「……いや、ガード無しの状況を作ればいいんだよ」

にこ「?」

花陽「“あいどるランド”施設内の電源を全て落としてるその間に…」

521 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 03:47:09.59 ID:nsPKBLUN.net
にこ「……その間に直接アクセスして強制的にあの子達を引き戻すのね…」

にこ「さっきよりは現実的な案だけど…誰があの厳重な警備かいくぐって電源を落とすのよ…」

花陽「………」

にこ「……はぁ」

凛「……凛が……行くよ」

花陽「り、凛ちゃん…!?」

にこ「冗談でしょ凛…あんた、捕まったら何されるかわからないのよ?」

にこ「もしかしたら…殺され…」

凛「でも、早くしないと秋穂ちゃん達がッ!」

にこ「……凛」

花陽「……凛ちゃん」

凛「……任せて!もし見つかっても凛、絶対逃げ切るから!」

凛「まぁ、昔よりはスピード落ちてるかもだけど!」

凛「へへへ…」

522 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 03:53:27.58 ID:nsPKBLUN.net
花陽「わかった、凛ちゃんにお願いする…」

花陽「でも、無茶はしないでね」

凛「うーうん、無茶しないと潜入出来ないにゃ」

凛「それに秋穂ちゃんは…凛たちが守ってあげないと!」

凛「へへ、大人のかっこよさ見せないとね〜!」

にこ「……凛、気をつけなさいよ」

凛「うん!」

花陽「電源を落としたらすぐに逃げて!短時間で戻されるだろうけど、その間に…私が!」

凛「わかったにゃ、そっちの方は任せたよ!」

凛「じゃあ…行っくにゃー!」

523 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 04:07:48.49 ID:nsPKBLUN.net
にこ「………」

花陽「」ジー

にこ「今からパソコンとにらめっこしてても仕方ないでしょ…」

にこ「いくら凛でも施設到着まで10分はかかる…」

にこ「それまで気を休め時なさい…」

花陽「……ねぇ、にこちゃん」

にこ「……なに?」

花陽「凛ちゃん……すごく明るく振る舞ってだけど……本当は……」

にこ「……そんなの、私でもわかったわよ」

にこ「でも実際、この中で一番の適任者は凛だし…凛にしか出来ないのも事実よ」

花陽「私…秋穂ちゃん達を危険に晒した上に凛ちゃんまで…」

花陽「私、やっぱりリーダーに向いてないや…」

にこ「………」

ギュッ

花陽「!」

にこ「しっかりしなさい!小泉花陽!」

にこ「あんたのこの手はなんのためにあるの?」ギュー

にこ「仲間を守るためでしょ!」

花陽「にこちゃん…」

にこ「過ぎたことぐちぐち言って、不向き云々言ってもしょうがないでしょ!」

にこ「ダメな事したなら取り戻せばいいじゃない!」

花陽「あ、ありがとう…」

にこ「…凛も私も…」

にこ「期待してるんだから、リーダー」

花陽「…そっか、取り戻せるんだ…!」

花陽「(凛ちゃん……!私に挽回のチャンスを……お願い……)」

花陽「(そして願わくは…!凛ちゃんと秋穂ちゃん達みんな無事で……帰ってきてほしい……)」

花陽「(……いや、私が帰らせるんだ!)」

524 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 06:32:07.17 ID:AHMwG8yS.net
さすがにこね

525 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 09:10:30.40 ID:omSIsTEU.net
いまさらだけどこんだけ盛大にやるならタイトルちゃんとしたほがよかたあるね

526 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 14:42:16.28 ID:O9USeZMe.net
不覚にも秋穂ちゃんのお母さん呼びで萌えた

527 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 17:06:39.23 ID:GCDgOnxk.net
絵里おばさんに酷いことした奴ら絶対許さないからな

528 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 22:29:12.18 ID:RI8DrzMn.net
おばん

529 :名無しで叶える物語:2017/12/07(木) 22:57:07.44 ID:Jo1EcCSA.net
えへへっ

530 :名無しで叶える物語:2017/12/08(金) 07:43:55.65 ID:bKQbMkMN.net
おちるぞ

531 :名無しで叶える物語:2017/12/08(金) 07:58:03.72 ID:FDe01nOX.net
基本深夜更新だったのに更新が開くとは珍しい

532 :名無しで叶える物語:2017/12/08(金) 09:16:57.47 ID:JOY3TL4C.net
凛ちゃん(40)「かーよちん!」ギュッ

533 :名無しで叶える物語:2017/12/08(金) 11:22:32.65 ID:4aeusgWo.net
>>532
でも可能性感じるやろ?

534 :名無しで叶える物語:2017/12/08(金) 14:42:32.00 ID:tAmOSaPK.net
かわいい(きつい)

535 :名無しで叶える物語:2017/12/08(金) 14:58:22.38 ID:/Xj3vP7T.net
海未と希が一番年相応に落ち着いてるという風潮

536 :名無しで叶える物語:2017/12/08(金) 16:44:51.06 ID:HCQq3ILp.net
元ネタのラストは「は?」ってなったけどこっちはどうなるのか
期待してる

537 :名無しで叶える物語:2017/12/08(金) 22:12:45.40 ID:/Xj3vP7T.net
保守

538 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 00:44:06.49 ID:qrP+x+hO.net
凛「……結構簡単に入れたにゃ」

凛「誰も人いない……秋穂ちゃん達の方に集まってるのかな……」

凛「早くしないと……」ダッ





秋穂「……!」グッ

“あいどる”「……秋穂が雪穂ちゃんの何を知ってるのかな」

秋穂「……黙りなさい!」

“あいどる”「少なくとも秋穂よりは雪穂ちゃんの事を…」

秋穂「うるさい…うるさいうるさいうるさいッッ!!」

539 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 00:46:09.63 ID:qrP+x+hO.net
凛「……あそこの部屋だ!」

凛「」タッタッタッタッタッタッ!


警備員1「………」スタスタ、キョロキョロ


凛「!」サッ

凛「(ッ!早くしないといけないのに!)」

凛「(……絶対に……凛が!)」

凛「…早くどっか行かないかな…」チラッ

ミャー

凛「!?」


警備員2「!」ギョロッ


凛「(…やっ…ばいにゃ…!)」サッ

猫「にゃー」

凛「(な、何でこんなところに猫ちゃんが…!?)」

540 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 00:48:39.51 ID:qrP+x+hO.net
警備員1「………」

警備員2「………」

警備員3「………」

コツ…コツ…コツ…


凛「………」ナデナデ

猫「んにゃ〜」

凛「……あっ、へっ……くちゅん!」

凛「……えへへ、バレなかったかな?」ナデナデ

凛「……本当は凛、猫ちゃん触っちゃダメなんだけど…もしかしたら…だから…」

凛「………」

凛「もし凛がここでダメだったら、かよちん…また落ち込んじゃうよね…」

凛「やっぱりかよちんは凛がいないとダメだね〜!ね、猫ちゃん…」ナデナデ

猫「にゃ〜」

凛「……凛だって……みんなと一緒の気持ちだもん、秋穂ちゃんを……穂乃果ちゃんの忘れ形見を守らなきゃ……!」


警備員「」コツコツコツコツ…!

凛「……またね」ポンッ

猫「んにゃあ」

凛「……!」ダッ

警備員1「!」

警備員2「こいつ!?」

警備員3「捕まえろ!!」

凛「強行突破にゃ!」ダダダダダダッ

541 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 00:50:34.08 ID:qrP+x+hO.net




にこ「………」

花陽「遅い…」

花陽「もしかして……凛ちゃん……」

にこ「……いや、凛に限ってそんなはず……」

花陽「……やだよ……もうやだ、あの時みたいな想いはもうしたくないよ……」

にこ「………」

にこ「だ、大丈夫だから…!花陽はドッシリ構えて準備してなさい!」

にこ「ほら!向こうの電源が落ちたらパソコンつくようになってるんでしょ!」

にこ「もうすぐつくんだから…!ちゃんとパソコン見てなさい!」

花陽「うん……」

542 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 00:54:01.64 ID:qrP+x+hO.net
〜10分後〜

にこ「……」

ドキ…ドキッ…

にこ「(……あ、あれ?私、もしかして緊張してる……?)」

にこ「(凛を信用してないって言うの…?)」バクバク

にこ「(で…でも、流石に時間だって…)」バクバクバク

にこ「(秋穂達の方も心配だし……もし、これがダメなら完全にお手上げ……もう秋穂達は……!)」バクッバクッバクッ

花陽「…………お願い」

にこ「……!」

花陽「お願い…凛ちゃん!」

にこ「……そう……よね」

にこ「…頼むわよ!凛!」

にこ&花陽「……ッッ!!」

・・・

にこ&花陽「……!!」

・・・ウィーン、パッ

にこ&花陽「あ…」

にこ「やっ……た」

花陽「凛ちゃん……!やった!」

にこ「あの子……やったわね!」





-“あいどるランド施設外”-

凛「……はぁ……はぁ……!」

凛「へへ…!いくら衰えたとはいえ!凛の脚力…舐めすぎだにゃ…!」

猫「みゃー」

凛「へへ〜また会えたね、猫ちゃん!」

凛「………かよちん、にこちゃん、あとは頼んだよ」

543 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 01:08:33.64 ID:qrP+x+hO.net
にこ「花陽、あとは!」

花陽「うん、任せて!」カタカタッ

花陽「この端末からボーナスステージ…アトラクションの中枢に入れるはず…!」

花陽「…これ!」カチッ!

にこ「いけそう!?」

花陽「うん!入り込んだよ!」カタカタッ

花陽「この中に強制終了の項目がきっと…!」グリッ

花陽「………早く早く!」

にこ「………頑張って!」

花陽「うん…………!…………あった!」

にこ「よし!やったわね!」

花陽「これで…!」カチッ

【強制終了すると、プレーヤーの身体及び脳内が損傷する可能性があります。よろしいですか?】【はい・いいえ】

花陽「……え?」

544 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 01:17:28.69 ID:qrP+x+hO.net
にこ「何よこれ…!」

花陽「………」タラー

花陽「どう……しよう」

にこ「……花陽、早くしないと、また電源戻されたら!」

花陽「うん、で…でも損傷って…!」

にこ「くっ…!」

花陽「穂乃果ちゃんなら…!どっちに……」

にこ「…花陽ッ!」

花陽「……!うん、そうだよね……」

花陽「自分で決めないと…でも…こんなの!」





“あいどる”「君が生まれたのは奇跡なんだよ」

秋穂「喋らないでッ!」

秋穂「………ッ!」バッ





花陽「〜〜!!」

花陽「え〜いッッ!!」

カチッ

【はい】

545 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 01:19:34.44 ID:qrP+x+hO.net




秋穂「………」パチッ

秋穂「……………………!」

秋穂「……ひ」

グワアアアン

秋穂「うっ…いたっ…!」

秋穂「な、なに!?」

“あいどる”「…またね、秋穂」





ズキッ

果南「いたっ…!」

果南「な、なにこれ…!」

グワアアアン

546 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 01:28:18.70 ID:qrP+x+hO.net






-ボノカ一派 アジト-

秋穂「……スー」

果南「うっ…うぅ…」

凛「…」シャッ

スタスタ

にこ「どう?」

凛「まだ寝てるよ、友達の子はうなされてたけど…秋穂ちゃんは寝息だけで…多分、疲れたんじゃないかな…」

にこ「そうでしょうね…」

花陽「とにかくみんな無事でよかったよ…」

凛「かよちんのお手柄だね!」

花陽「そんな、私なんて…最後まで悩んでただけで…」

ポフッ

花陽「いつっ…!」

にこ「そう自分を卑下しないの」

にこ「結局あの二人もなんともなさそうだし、損傷ってのはブラフだったんじゃない?」

にこ「そう考えると、正解選んだあんたのお手柄でしょ」

花陽「にこちゃん…」

凛「そうにゃ!かよちんもっと自信持つにゃ!」

花陽「凛ちゃん…」

花陽「うん、ありがとう…」

547 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 01:39:52.12 ID:qrP+x+hO.net
にこ「しかしあんたはよく無事だったわね…」

凛「昔に比べたら全然だけど!まだまだ若い人には負けないにゃ!」

花陽「あはは、なんか凛ちゃん…」

にこ「ちょっとおばさんくさいわよ?」

凛「えっ…な、なにそれ!酷いにゃ〜!って…くちゅん!」

にこ「あんた帰ってきてからくしゃみ多いわね…風邪?」

凛「えへへ、ちょっと…」

花陽「でも凄く危なかったんだよね…本当によく巻けたね」

にこ「巻いたのはいいけど、侵入者が出たって事で向こうは大騒ぎよ!私たちもこれからは慎重にいかないと目付けられるわよ」

花陽「でも凛ちゃんが無事で何よりでしょ!凛ちゃんも秋穂ちゃん達も無事に帰ってきたんだし…」

にこ「まぁ…それはそうだけど…なんか心配し損って感じ」

凛「あれれ〜?にこちゃん心配してくれてたのぉ〜?」クスクスッ

にこ「ち、違うわよ!ちょっと花陽に釣られて!」

凛「またまた照れちゃって〜!」

にこ「やめなさい…!ちょ…くっつくなぁ…!」


「………」


花陽「ちょっと二人とも〜!」

「おばちゃんッ」

花陽「!」

秋穂「おはよう…」クシクシッ

548 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 08:16:24.04 ID:24CeQXF2.net
ヨーデル

549 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 10:47:19.27 ID:Y9Pf5zKk.net
更新おつおつ

550 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 10:58:16.02 ID:NnO+RKYl.net
にこちゃんはどこいってもイケメンやね

551 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 14:22:02.93 ID:i+1f6NE7.net
レズレズじゃのぉ

552 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 14:24:29.51 ID:tGfKeTSf.net
ho

553 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 20:42:25.58 ID:Uc0qjQ4g.net
mo

554 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 21:04:28.22 ID:MM95wBjQ.net
にこ&凛「……」

秋穂「座るね」

凛「あっ…う、うん!ご、ごめんね寝てるのに大きい声出しちゃって…!」

秋穂「……いや、仲よさそうだなぁって思ったよ」

花陽「…………」

秋穂「…花陽おばさん、ごめんなさい…」

花陽「えっ…な、なんで謝るの?秋穂ちゃん、別に謝るような事してないよ」

秋穂「私…花陽おばさんの制止を振り切ってまで行ったのに…結局、みんなに助けられて…」

にこ「………結果的にみんな無事だったんだからいいんじゃないの?」

秋穂「………ごめんね」

凛「秋穂ちゃんだって知りたい事があるんでしょ?そんなに落ち込む事ないにゃ…!」

花陽「二人の言う通りだよ秋穂ちゃん、大丈夫だから」

秋穂「………うん」

555 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 21:07:35.99 ID:MM95wBjQ.net
秋穂「…結局私たち“卒業”出来たのかな…」

花陽「出来たみたいだよ、秋穂ちゃん達が解放されて帰ってるところに凛ちゃんが出くわしたんだ」

凛「二人ともフラフラでびっくりしたよ…」

にこ「凛が引きずって帰ってきたのよね」

凛「腕パンパンにゃ…」

秋穂「凛おばちゃんも…ありがとう」

凛「どういたしまして!」

秋穂「………」

秋穂「………あのさ」

果南「おはようございます〜…」

秋穂「あっ……」

にこ「起きたのね、おはよう」

556 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 21:18:03.99 ID:MM95wBjQ.net
花陽「二人とも起きたし、ちょっと質問してもいいかな?」

果南「は、はい…」

秋穂「うん…」

花陽「」ゴソゴソ

花陽「これ…」スッ

花陽「廃校騒動の時に在籍していた1〜3年生の卒業アルバム…」

にこ「……どっちか“あいどる”の顔を見た?」

秋穂「……!」

果南「………私は………見てないです」

果南「μ'sの皆さんと一緒にいました…」

花陽「私たちと……秋穂ちゃんは?」

秋穂「私は……」

秋穂「………見たような気が………する」

花陽「……ッ!?」

凛「え、えぇ!?」

にこ「嘘でしょ秋穂!?」

花陽「こ、このアルバムの中に似た人はいる?」

秋穂「………探すからちょっと待ってね」

557 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 21:20:18.76 ID:MM95wBjQ.net
秋穂「………」パラ…パラッ…

花陽「………」

パタンッ

にこ「……!」

凛「ど、どう?いた?」

秋穂「ごめん……わからない、思い出せない……」

花陽「そ、そっか…でも、それならそれでいいんだよ」

花陽「あそこで“あいどる”の顔を見たら…ダメだから…」

果南「……?どういう事ですか?」

にこ「あんた達の前にもボーナスステージに行った人間はいるの」

にこ「その大半は無事に戻ってこれた……戻れたのはよかったんだけど………」

果南「……だけど?」

にこ「みんな自殺してるのよ…後で調べると、自殺したほとんどの人間が“あいどる”の顔を見たと言っていたってね」

果南「う、うわぁ…」ゾー

花陽「だから秋穂ちゃんも無理に思い出す必要はないからね」

凛「うん、秋穂ちゃんが思い出さなくても凛たちが絶対に“あいどる”の正体突き止めてみせるから!安心して!」

秋穂「うん、ありがとね…」

558 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 21:36:02.33 ID:MM95wBjQ.net
秋穂「……私からも一つ質問いい?」

花陽「うん!なにかな?」

秋穂「……私」

花陽「うんうん」

秋穂「“あいどる”の子供なのかな…?」

にこ&凛&花陽「!!?」

果南「な、何言ってんのさ秋穂!」

秋穂「でも、“あいどる”がそう言ってたんだもん!」

果南「私たちを困惑させようとしてるのよ!“あいどる”の口車に乗せられちゃダメ!」

秋穂「……私もあの中ではそう思った……ただのデタラメだって……」

秋穂「でも今考えると……なんだか、妙な説得力が……」

果南「………そんな馬鹿な話」

559 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 21:37:40.22 ID:MM95wBjQ.net
秋穂「おばちゃん達は知ってた…?」

花陽「いや……私は聞いた事ないよ……」

凛「凛も初めて聞いた……」

にこ「寝耳に水よ……」

果南「ほら!μ'sの皆さんでも知らないって事は……!」

秋穂「………うん」

にこ「…………」

花陽「……秋穂ちゃん、それが嘘か真かなんて事はどうでもいいんだよ」

花陽「そんなの気にせずに、秋穂ちゃんのしたいようにすればいいんだから……」

秋穂「そう……だよね……ありがとう……」

560 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 21:44:41.60 ID:MM95wBjQ.net
果南「ホントにお世話になりました!」ペコッ

花陽「また困った事があったら頼ってね」

果南「はい、ありがとうございます!」

凛「秋穂ちゃんも元気でね!身体壊しちゃダメだよ?」

にこ「改めて海未と希によろしく」

秋穂「うん、おばちゃん達も元気でね」

秋穂「じゃあ、バイバイ」

果南「失礼します」

花陽「うん、またね!」

561 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 21:57:19.37 ID:MM95wBjQ.net
ザッ…ザッ…

にこ「……さっきの秋穂の話」

花陽「えっ…う、うん…」

にこ「秋穂の手前言わなかったけど…」

にこ「昔、穂乃果と海未がそんな事話してたような気がする…」

凛「え、じゃあアレは嘘とかじゃなくて……」

にこ「多分本当の事でしょう……」

凛「……でも、“あいどる”が女性ならどうやって雪穂ちゃんと」

にこ「あいつらの科学力や発明力で今さらそんな事考えるのもアレでしょ…」

花陽「……どっちにしたって私たちは秋穂ちゃんを信じるだけだよ」

にこ「そうね……あの子の原動力は穂乃果なんだし……寝返る事は多分ない」

花陽「うーん…寝返る云々って言うよりかは…秋穂ちゃんの考えるようにやらせてあげたいなって…」

花陽「それでもし道を踏み間違えそうになったら、私やにこちゃんや凛ちゃん……大人達が教えてあげないと……」

にこ「……そうね」

凛「どっちにしたって、今まで通り接してあげるのが一番にゃ」

にこ「……あの子、帰ったら多分海未にも聞くでしょうね」

にこ「海未は……なんて答えるのかしら」

562 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 22:07:08.53 ID:MM95wBjQ.net
果南「じゃあ私は鞠莉…理事長のところに寄ってから帰るけど秋穂はどうする?」

秋穂「………私は、後で行くって理事長に伝えといて」

果南「……了解、じゃあ一旦ここで」スタスタ

秋穂「うん…」

秋穂「………」スッ

ピッ

プルルルル、プルルル…

『…もしもし』

秋穂「海未おばちゃん……今から、会えない……?」

563 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 22:25:08.52 ID:MM95wBjQ.net
-公園-

海未「……」

ザッ

海未「…!」

秋穂「……お待たせ」

海未「……秋穂、あなたどこに行っていたんですか?」

秋穂「………」

海未「……テーマパークですよね」

秋穂「…!…誰に聞いたの?」

海未「大家さんです…秋穂、まさか…そのテーマパークというのは…」

秋穂「…そう、“あいどるランド”だよ…」

海未「……なぜ黙って行くんですか」

秋穂「……海未おばちゃんに……心配させたくなかったんだもん……」

海未「………今回だけは不問にします」

海未「…それで、話とはなんですか?」

秋穂「…………」

564 :名無しで叶える物語:2017/12/09(土) 23:55:00.78 ID:7k55I4mq.net
海未ちゃんはどこまで知ってるんだろう

565 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 02:23:12.53 ID:gxdOhcLa.net
さすがに海未も殆ど知らないんじゃ?絵里ちの方が何か知ってそうだけど

566 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 02:40:03.37 ID:ZTso8yd+.net
秋穂「……私、“あいどる”の子供なのかな」

海未「……!……誰からそれを?」

秋穂「アトラクションの中で“あいどる”が言ってた……」

海未「“あいどる”に会ったんですか…!?」

秋穂「うん…」

海未「な、何かされていないですか…!どこか怪我とか…!」

秋穂「大丈夫だよ…なにもされてない…」

秋穂「でもその発言だけが気になったの…」

秋穂「……ねぇ、海未おばちゃんは知ってたの?」

海未「………それは………知らなかったと言えば嘘になります」

秋穂「……!」

567 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 02:46:48.49 ID:ZTso8yd+.net
秋穂「なんで…なんで今まで黙ってたの!?」

海未「確信が持てていないからです……それに、あなたには関係のないこと……加えて、色々危険も……」

秋穂「ッッ!私に関係がない……?」

秋穂「……ホントにそう思ってるの!?」バッ

海未「………秋穂、落ち着きなさい」

秋穂「………ッ」スッ

秋穂「……なにか他に隠してることない」

海未「ないですよ……別にこの事だって隠していたわけじゃありません……」

秋穂「………」

568 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 02:54:45.96 ID:ZTso8yd+.net
秋穂「私…お母さんに会いたい」

海未「……雪穂は今も行方知らず……会うのは無理ですよ」

秋穂「友達の知り合いに頼めばすぐ見つかるもん…」

海未「………今、雪穂に会って何がしたいんですか?」

秋穂「……子供がお母さんに会いたいって言うのはおかしいこと?」

海未「いいえ…ただ、なぜ今なのかと私は聞いているのです」

秋穂「……“あいどる”に言われて気づいたの……私、お母さんの事何も知らないんだって」

秋穂「それに……“あいどる”が言ってた事も気になるし」

海未「言っていた事?何を言っていたんですか?」

秋穂「……殺戮者とか」

海未「殺戮者…?」

秋穂「お願い海未おばちゃん、私お母さんと会いたいの…お母さんの事を知りたいの」

海未「………」

秋穂「お願い…」

海未「………」

海未「……わかりました」

569 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 03:03:29.83 ID:ZTso8yd+.net
-理事長室-

コンコンッ

鞠莉「どうぞ」

ガチャ

秋穂「…理事長」

鞠莉「おやおや、秋穂ッチ、お帰りなさい」

鞠莉「果南から聞いたよ、色々大変だったみたいだね」

秋穂「……本当に色々ね」

鞠莉「……ただ、収穫もあった……絢瀬絵里の件とかね」

秋穂「……理事長、お願いがあるの」

鞠莉「なーに?」

秋穂「人を…探して欲しいの…」

鞠莉「……秋穂ッチが私的な理由で私にお願いなんて珍しいね」

鞠莉「……いいよ、私たちは協力関係……それに、秋穂ッチのそんな顔を見て断れるほど……私も鬼じゃないしね」

秋穂「理事長…ありがとう…」

570 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 03:15:23.71 ID:ZTso8yd+.net
-数日後-

ガチャ

鞠莉「!」

ムロタ「やっ、マリー」

鞠莉「ハロー、ムロタさん」

鞠莉「で、頼んでたアレはどう?」

ムロタ「さっぱりだね…僕の持つコネクションをフルに使って探したけど…分かったのは数年前の滞在地だけだ」

ムロタ「今、どこで何してるのか…影も形も掴めなかった…」

鞠莉「十分です、すぐ秋穂ッチに連絡しましょう…」

ムロタ「これメモね、住所とか書いてるから…秋穂ちゃんに渡しといて」

鞠莉「OKです、サンキュー!ムロタさん」

ムロタ「うん、お安い御用だよ」

571 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 03:27:29.49 ID:ZTso8yd+.net
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

秋穂「ホントにありがとうございました…!」

ムロタ「うん、気をつけて行ってね」

鞠莉「チャオ!」

秋穂「」ペコッ

バタンッ

鞠莉「……ふぅ」ギシッ

鞠莉「……アンビリーバボー……まさか、高坂雪穂があそこにいたとはね……」

ムロタ「今もいるかどうかはわからないけどね」

鞠莉「ふわぁ…私も最近あまり寝れてないので…少し仮眠しようかなぁ…」

ムロタ「マリー、寝る前にこれ…見てもらっていい?」スッ

鞠莉「……この写真は?」

ムロタ「ハターキと“あいどる”の意見交換会の時のもの」

鞠莉「……これがなにか?」

ムロタ「マリー…眠気で視野が狭くなってるんじゃないのかい?」

鞠莉「むっ…失礼な!なんだと言うんですかいったい!」

ムロタ「ハターキの後ろに立ってる人物よく見なよ」

鞠莉「ん〜…」

鞠莉「……!oh……」

ムロタ「それ…どう見ても梨子だよね」

572 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 03:42:36.20 ID:ZTso8yd+.net
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ガチャ

果南「なにマリー?急に呼び出したりして」

鞠莉「果南…梨子が見つかった」

果南「え…う、嘘ッ!」

果南「ど、どこに?」

ムロタ「それが、今度“あいどる”のイメージソング作るハターキって人と一緒にいるんだ」

果南「え…そ、それじゃあ梨子ちゃん…」

鞠莉「……梨子が“あいどる”側なのかどうかはわからない」

鞠莉「だから調べてきてほしいの…」

果南「調べてきてほしいって…どこに?」

鞠莉「…ニューヨーク」

果南「え……ええぇぇ!?」

鞠莉「……果南、今すぐニューヨークへ飛んで」

果南「ちょっと待った!なんでニューヨークなのよ!」

ムロタ「ハターキをニューヨークで見たと目撃情報が多数あって」

ムロタ「ただ、ニューヨークってなると僕もよくわからないんだよね…」

ムロタ「知り合いもいないから…」

鞠莉「果南が自力でって事になるんだけど…」

果南「………う、嘘でしょ」

鞠莉「…………」

果南「本当なんだ……」

鞠莉「お願い…果南」

果南「…………」

果南「……分かった、梨子ちゃんも気になるし、行くよ」

573 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 03:49:10.54 ID:ZTso8yd+.net




海未「気をつけて行くんですよ…」

秋穂「うん…でもそんなに遠くないし…大丈夫だよ…」

秋穂「……お母さんいるかな」

海未「…………」

秋穂「………そういえば、この前言いそびれたんだけど………“あいどるランド”でにこおばちゃんと凛おばちゃんと花陽おばさんに会ったよ」

海未「…!」

秋穂「海未おばちゃんによろしく言っといってって」

海未「そうですか……やはり、あの3人が……」

秋穂「……あと絵里おばさんが脱獄したみたい」

海未「……絵里が」

秋穂「うん……」

秋穂「……じゃあ、そろそろ行くね」

海未「えぇ、気をつけて…」

574 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 05:04:24.74 ID:+NKxhUrs.net




曜「へっくちゅ…!」

ルビィ「だ、大丈夫曜ちゃん?」

曜「う、うん…大丈夫」

ルビィ「……はぁ、もうずっとお風呂入ってないよね」

ルビィ「お風呂入りたいなぁ…」

曜「ルビィちゃん!」

ルビィ「あ、ご…ごめんなさい絵里さん」

絵里「………いや、私も入りたい」

曜「え?」

絵里「曜あなた…私をなんだと思ってるのよ…私だって女性なのよ?お風呂、入りたいに決まってるじゃない…」

曜「い、いやぁ…今の絵里さん、ちょっと野生っぽいから…」

絵里「…怒るわよ…」

曜「ご、ごめんなさい!」

575 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 05:12:11.10 ID:+NKxhUrs.net
絵里「それにしても、もうここのスラムで寝泊まりするのもダメね」

絵里「私たち…だいぶ注目を集めてる…」

絵里「このままだと何されるか分かったものじゃないし、移動しましょうか…」

曜「そうですね…身の危険を感じるし…」

ルビィ「お腹も減ったし…」

絵里「お腹って…一昨日食べたばかりでしょ…」

曜「絵里さん…普通は一昨日以来食べてないとお腹減るんです…」

絵里「知ってるわよそんなの…我慢しなさいってこと」

ルビィ「うぅ…」

576 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 05:21:12.72 ID:+NKxhUrs.net
グー

ルビィ「うぅ…///」

曜「なんか、すごくひもじいですね…」

絵里「……我慢しなさい」

男「おっ、そこのお姉さん!」

絵里「……」

男「ねねね!お姉さん!」

絵里「……」ツーン

男「……チッ」

男「じゃそっちのお姉さん達!」

ルビィ「ひっ…」

曜「ちょっ…」

男「俺と一緒に遊ぼーよ!」

ピトッ

絵里「ッッ!」キッ

絵里「その子達に触らないで!」ドスッ

男「あぐっ…!?」ドサッ

577 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 05:28:10.86 ID:+NKxhUrs.net
曜「え、絵里さん…」

ルビィ「か、かっこいい〜…///」

男「て、テメェ〜…」スチャッ

兄貴「やめろ」

男「…あ、兄貴!」

兄貴「今のはお前が悪い…ナイフしまえ」

男「……くそ」スッ

絵里「………」

兄貴「悪いな、俺んとこのもんが…」

絵里「ちゃんと飼い慣らしておきなさい…いちいち吠えられたら敵わないから」

絵里「………ん?」

兄貴「………あ?」

絵里「あなた…どこかで…」

兄貴「どっかで…」

ルビィ&曜「……?」

絵里「……」




『俺は、ただ母ちゃんに美味いモン食わしてやりたくて……その、食いっぱぐれないから……この仕事やってるだけなんだよ……!』




絵里「あ…」

兄貴「あ…」

578 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 05:34:30.98 ID:+NKxhUrs.net
兄貴「あの時の偉そうな女ッ…!」

絵里「誰かと思えば…昔、私をナンパしてきた僕ちゃんじゃない」

曜「お知り合いですか?」

絵里「えぇ、昔ちょっとね」

絵里「自分の事は棚に上げて人には注意するのやめときなさい、カッコ悪いわよ」

兄貴「うるせぇ…ガキの時の話だろ」

絵里「……そうねガキの時の話だし、子分にこの事話しても大丈夫よね」

兄貴「えっ…馬鹿やめろ!」

絵里「ふふ、そうよね…」

絵里「そんな僕ちゃんにお願い…私たちずいぶんお風呂にもご飯にもありつけてないの…」

兄貴「………汚ねぇ女」

絵里「ハラショー♪だからお風呂で綺麗になるのよ」

兄貴「…ついてこいよ…」

579 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 05:40:05.18 ID:+NKxhUrs.net
スタスタ

曜「これ…ど、どこ行くんですか?」

絵里「喜びなさい曜、ルビィ…お風呂に入れるしご飯も食べれるわよ」

ルビィ「えっ!ほ、本当ですか!」

絵里「えぇ、話をつけといたわ」

曜「すごい……それに絵里さん英語も喋れるんですね」

ルビィ「頼りになります〜…」

兄貴「おら…ついたぞ」

絵里「……なにここ」

兄貴「俺たちのアジトだ」

兄貴「風呂は一応あるから入ったら出てけ」

580 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 05:47:02.79 ID:+NKxhUrs.net
ガラッ

絵里「………あの僕ちゃん………何がお風呂よ、シャワーしかないじゃない………」

曜「仕方ない…ルビィちゃん先に使いなよ」

ルビィ「え、でも絵里さん先に…」

絵里「いいわ、先に使いなさい」

ルビィ「あ、ありがとうございます…」

シャー…

曜「これじゃ3人同時に入った意味なかったですね…」

絵里「本当よ…全く…汚いのはどっちよ」

曜「………」ジー

絵里「……な、なによ」

曜「絵里さんって……今、おいくつですか……?」

絵里「……いくつでしょうね……42、3だったかしら?」

曜「にしては中々……」スッ

プニッ

絵里「ひゃっ…///」

絵里「よ、曜、あなた…何してるのよ!」

曜「いや、なんか…すごいなというか…羨ましいなと思って…」

581 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 05:54:21.44 ID:+NKxhUrs.net
キュ

ルビィ「はぅ〜!気持ちいい〜!」

ルビィ「……って曜ちゃん何してるの!?」

曜「ルビィちゃん、絵里さん凄い身体してない…?」

曜「私、同じ女として憧れるよ…」

絵里「い、いい加減にしなさいってば…曜…!」

絵里「ルビィ…!曜をやめさせて!」

ルビィ「………」

絵里「……ルビィ?」

ルビィ「ごめんなさい絵里さん、ルビィも……正直興味があって……」

絵里「は……?え……?」

絵里「あなた達……!こんな時に何を……ちょっとは緊張感を……って!」


〜〜アアアアア…///


男1「なんか…いいっすねぇ…///」

男2「行っちゃう?」

男3「女3人だろ?ヤレるぞ?」

兄貴「辞めとけぇお前ら…」

男1「兄貴、なんでですか!」

兄貴「辞めとけって、後で痛い目見るから…」

男1 2 3「………」

582 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 06:07:12.72 ID:+NKxhUrs.net
ガラッ

絵里「……ほんっっっとにもう!」フキフキッ

曜「絵里さん、コレたんこぶ出来ますよぉ…」

絵里「自業自得よ…!」

ルビィ「ほ、本当にごめんなさい…なんか変な空気だったから成り行きで…」

絵里「……もういいわよ」

曜「……で、でも!やっぱりシャワーとはいえ久しぶりだとサッパリしますね!」

絵里「そうね…本当に気持ちよかった…」

兄貴「おい」

絵里「…ッ!…何かしら、こんなドア越しで?」

兄貴「メシ代…ドアの前に置いとくから、身体拭いたら早く出てけ」

絵里「……ありがとう」

兄貴「ふんっ……別に……」

兄貴「ただの……あの時の礼だ」ボソッ

絵里「えっ…」

兄貴「あと…シャワールームで変な声出すな」

絵里「〜〜///」カ~///

兄貴「(へっ、いつまでもガキ扱いしてる仕返しだ…!)

絵里「………フッ、んもう」

曜「絵里さん、なんか嬉しそうだね…」

ルビィ「何を話してたんだろうね…?」

583 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 06:13:15.54 ID:4dFrK6a6.net
何やってんだこいつら・・・

584 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 06:46:45.88 ID:VshC5weN.net
そりゃもちろんセクハラショーだろ

585 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 07:02:12.44 ID:EQtijWsz.net
だれうま

586 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 09:33:44.49 ID:weINYQAN.net
良いっすね〜

587 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 09:49:22.88 ID:P4D6Qnly.net
アラフォーえりちイケるやん!

588 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 10:27:27.71 ID:EeFhrm/h.net
想像が捗りますね…

589 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 15:34:40.54 ID:6HI+S0AA.net
絵里(17)「昔は賢い可愛いエリーチカ(KKE)、なんて呼ばれてたわ」
絵里(42)「今は賢い可愛いエロティック(KKE)、なんて呼ばれてるわ」

590 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 17:59:38.98 ID:vYvM+1fL.net


591 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 19:39:28.23 ID:ZTso8yd+.net




果南「……さて、ニューヨーク、来たのはいいものの……なんの手がかりもないし……どうやって探そう……」

果南「現地の人に聞いてみる?」

果南「いやでも、私英語なんてわからないしなぁ…」

果南「……ヤバい……よく考えたら、全然ノープランじゃん……」

果南「それに海外ってだけでこのアウェー感…」

果南「………どうしよ」

果南「………とりあえず、動かないと始まらないか」スタスタ

592 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 19:53:21.38 ID:ZTso8yd+.net



絵里「……じゃあ、ご飯でも食べましょうか」

曜「そうですね、二日ぶりのご飯〜!」

ルビィ「絵里さんは…テイクアウトとかの方がいいですよね?」

絵里「……そうね、お店に入ると私の顔知ってる人もチラホラいるでしょうし」

曜「なら、ファーストフードにしましょう!」

絵里「そうね…腹持ちもいいし」




果南「……知り合いがいないってこんなに辛いものなんだなぁ」

果南「それに言語が通じないってこんなに不安になるんだ……」トボトボ



曜「あっ!絵里さん、あそこに屋台式のホットドッグ店ありますよ!」

絵里「ならそれでいいわね、食べ歩きも出来るし…」

ルビィ「じゃあルビィがまとめて買って来ます!」

絵里「そう?ならお願いね」

絵里「はい、これお金」



果南「はぁ〜…」

593 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 20:00:55.21 ID:ZTso8yd+.net
絵里「………」

曜「……ルビィちゃん、昔に比べて少したくましくなったかな」

絵里「……ま、こんな環境じゃ否が応でもたくましくなるわよ」

曜「そうかもしれないですね……仲間と離れ離れになったら……やっぱり自分自身が強くなるしかないですしね……」

曜「……たまたまルビィちゃんには私がいて、私にはルビィちゃんがいたけど……」

曜「……他のみんなはどうしてるのかな」

絵里「………仲間って、他はどんな子がいたの?」

曜「……えっ、そうですね〜……」

曜「例えばあそこのポニーテールの子にすごく似て……る……」


果南「……」トボトボ


絵里「……?どうしたの?」

曜「え、嘘ッ……か、果南ちゃん!?」

果南「……え」

果南「………よ、曜ちゃん?」

絵里「………まさか、本人だったの?」

594 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 20:13:20.53 ID:ZTso8yd+.net
果南「………よ、曜ちゃん」

曜「……果南ちゃん……無事だったんだ」

果南「無事って、それはこっちのセリフッ……」ジワッ

曜「えっ…か、果南ちゃんどうしたの、泣かないで…」

果南「いや、なんか…心細かったから…」

曜「はは……果南ちゃんらしくないな……でも本当に久しぶりだ」

果南「…曜だけ?」

曜「いや……」

ルビィ「お待たせ〜、買って来たよ〜……って」

ルビィ「か、か、果南ちゃん…」

果南「る、ルビィちゃん…!」

ルビィ「か、果南ちゃん……」ブワッ

ルビィ「果南ちゃーん…!」ダキッ

絵里「……ちょっ……とっ!」ダッ

パシッ

果南「ルビィちゃん…よかった!無事だったんだ…!」

絵里「……んもぅ、抱きつくのはいいけど……ホットドッグ落としちゃダメでしょ……全く」ハムッ

ルビィチャン~! カナンチャン~! ヨウチャン~!

絵里「……ウフッ……でも、良かったわね」

595 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 21:54:08.13 ID:ykcIC7a/.net
ハムッって何先に食べとんねん

596 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 23:40:01.23 ID:gxdOhcLa.net
絵里ちにとってはただのお荷物だからごはんが先なのは仕方ないね

597 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 23:51:17.60 ID:4dFrK6a6.net
単にお腹減ってただけでは

598 :名無しで叶える物語:2017/12/10(日) 23:58:01.95 ID:tZxY9RyP.net
やっぱりアホじゃないか…(呆れ)

599 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 00:37:07.63 ID:SvaXqb4L.net
いくつになっても可愛いままで安心する

600 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 01:12:14.18 ID:CMszHUnA.net
ホットドッグ勝手に食ってて草

601 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 02:39:33.97 ID:ZhWicc3b.net
ハムッ

602 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 02:45:04.95 ID:q5632xpz.net
ワイルドになった絵里ちがハムッとか可愛いじゃねーか

603 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 03:05:13.39 ID:gFuWrwdK.net
お前ら3人が再開したってのにホットドッグどんだけ好きなんだよ!

604 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 07:53:34.20 ID:T8lRP5gZ.net
あごひげ生やしたハッカーかもしれない

605 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 08:42:12.12 ID:AlnQasFU.net
決闘者の手助けしてそう

606 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 14:05:48.70 ID:T8lRP5gZ.net


607 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 18:07:19.39 ID:Rkn2gbxN.net
保守

608 :名無しで叶える物語:2017/12/11(月) 21:34:56.57 ID:FamERgoZ.net


609 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 00:03:05.18 ID:q/D7IOfX.net
保守

610 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 00:59:29.00 ID:etp+5v01.net


611 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 03:34:54.48 ID:hSYta+IP.net
絵里「モグモグ…ねぇ」

曜「あっ…どうしました絵里さん?」

絵里「あなた達これからどうするの?」

曜「……うーん」

果南「……曜ちゃん、この人は?」コショコショ

ルビィ「え、えぇ!?果南ちゃん…μ'sの絵里さんだよ!」

果南「ちょ、ルビィちゃん……あっ……あぁ!あ、絢瀬絵里さん……!」

絵里「……」

果南「す、すみません…初めまして松浦果南です…」

絵里「…よろしく」

612 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 03:42:54.39 ID:hSYta+IP.net
曜「……果南ちゃん、私たち一度牢屋の中に入れられた事があったんだ」

果南「ろ、牢屋?」

ルビィ「うん、そんな時に助けてくれたのが絵里さんだったの!」

曜「……でも、投獄されるタイミングが悪ければ……私たち、今頃……」

果南「本当に……無事で良かった……」

果南「………」

タタタッ

果南「あの…」

絵里「……?」

果南「曜ちゃんとルビィちゃんを助けて頂いて本当にありがとうございます…!」ペコッ

絵里「……どういたしまして」

絵里「ねぇ……こんな所で立ち話もなんだし……どこか移動しない?」

曜「そうですね!」

613 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 03:51:38.69 ID:hSYta+IP.net
スタスタ

果南「うん…千歌と鞠莉は無事、今は日本にいる」

曜「……千歌ちゃん……無事だったんだ……」

果南「曜ちゃんとルビィちゃんが見つかったから…あと5人…」

ルビィ「お姉ちゃん……みんな、大丈夫かな……」


絵里「………(なんか………羨ましいわね………)」

絵里「(私も早くμ'sに……みんなに会いたい……)」

絵里「………!」ピタッ

曜「あ、あれ?絵里さん…?」

絵里「………」

曜「あっ……ここ」

ルビィ「うわぁ〜ここがニューヨークで有名な…!」

果南「セントラル・パークだね!」

絵里「………」

614 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 03:57:10.38 ID:hSYta+IP.net
曜「綺麗だね〜!」

果南「流石に広いね…」

絵里「………」

「暗い顔だね〜絵里」

絵里「……!」

「思いふけって来ちゃった?」

「それとも、勝手に足がここへ?」

ルビィ「……だ、誰だろう……」コショコショ

曜「さ、さぁ…」コショコショ

「絵里はドーンと構えとかないと」

絵里「……GOD」

果南「え…?ご、ゴッド?」

ルビィ「か、神様ってこと…?」

公野「」ニコッ

615 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 04:01:58.35 ID:hSYta+IP.net
公野「いやいや、別に本当の神様じゃないんだよ?」

公野「この子たちが勝手にそう呼んでるだけ」

公野「本名は公野、以後お見知り置きを!」

曜「あっ、はい…えっと私はわた…」

公野「Aqoursの渡辺曜だね、そっちが松浦果南でそっちが黒澤ルビィ」

曜&ルビィ&果南「!?」

ルビィ「じ、自己紹介もしてないのに…」

果南「な、なんで私たちの名前を…」

公野「うふっ…」

616 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 04:12:48.06 ID:hSYta+IP.net
絵里「GOD、この子達で遊ぶのはやめてください…」

公野「ごめんごめん…こういう子達が目を丸くするのが好きでさ」

絵里「……なぜここに?」

公野「昔から風の吹くまま気の向くままが私の基本だったでしょ」

絵里「そんな事言ってるんじゃありません…あなたが私の前に現れたってことは…何か、伝えたいことがあるからじゃないんですか?」

公野「……流石絵里、鋭いね」

絵里「あなたは昔から私たちがピンチな時に来る……」

絵里「今回もそうなんですよね?」

公野「……うん、そうだよ」

公野「……絵里、早く日本に戻ってあげなさい」

絵里「どういうことですか…?」

公野「……あんた達の最後の希望」

絵里「!……秋穂がなにか?」

公野「あんた達が早く戻らないと……死ぬよ」

絵里「……ッ!」

617 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 04:22:09.17 ID:hSYta+IP.net
果南「あの…」

公野「ん、なにかな?」

果南「……絵里さんと、その……公野さんの関係って……」

絵里「……昔、切羽詰まったμ'sに時々アドバイスをくれてたの」

公野「μ's…影ながら応援してたのよ、ま…ラブライブを優勝したのは紛れもなくこの子達の実力だけど…」

絵里「私たちはGODのお力添えがあってこその優勝だと思っています……」

曜「だから敬意を示して神様なんだ…」

公野「……というか、あなた達だって」

曜「え?」

公野「……ま、いいや……」

絵里「GOD、さっき言っていた秋穂の…どういう事ですか?」

618 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 04:42:46.28 ID:hSYta+IP.net
公野「別に、そのままの意味だよ」

絵里「……秋穂には海未がついているはずですが」

公野「……幼少期からずっと両親不在のツケが今回ってきたって事よ」

絵里「……というと?」

公野「あの子の不安定な心のバランスを保っていたのは間違いなく穂乃果……」

公野「でも、彼女への信頼が秋穂の中で揺らいだ……“あいどる”のせいでね」

絵里「……その彼女というのは穂乃果の事ですか?」

公野「……あの子の人格を形成したのは穂乃果、あの子の中での穂乃果への信頼は揺るがない……」

公野「ただ、自分が無条件で信じてるものを他人に揶揄された時、人は自信を無くすからね…」

絵里「………雪穂ちゃんのことですか」

619 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 04:56:05.57 ID:hSYta+IP.net
公野「………穂乃果が不在の今、あの子の心はグラグラ………安定してないってこと」

公野「……穂乃果に似て、好奇心旺盛な所があるから……変なことにクビ突っ込むよ、あの子……」

絵里「……」

公野「海未も希も秋穂に甘い……結局、コントロール出来てないのが現状……」

絵里「……私は海未や希のせいだとは思いませんが」

公野「私もそうは思わないよ」

公野「……絵里が捕まっていた間、日本は変わった」

絵里「…日本だけじゃない、ここも…」

公野「そうだね…“あいどる”もとい愛民党を支持する者は海外にもいる…絵里が言うようにニューヨークも例外じゃない」

公野「血の大晦日以降…“あいどる”への信頼は高まり続けてる…」

公野「……早くあいつを止めないと、いつか外で“あいどる”の悪口さえ言えなくなる時代が来るよ、いや………もう来てるか………」

絵里「………」

620 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 05:07:09.44 ID:hSYta+IP.net
公野「行くの?」

絵里「はい、ご忠告ありがとうございます…」

公野「……絵里、その子達の面倒を見るのは辛くない?」

曜「……えっ」

絵里「……いえ……そんな事は……」

公野「闇に生きると決めたあんたには…この子達は眩しすぎるものね」

絵里「………」

公野「これからはどうするの?」

絵里「……日本に帰る方法を模索します」

公野「そう……」

公野「………絵里、これ」スッ

絵里「……これは?」

公野「自作の地図よ、ここに向かいなさい」

絵里「……何があるんですか?」

公野「行けばわかるわ」

絵里「……わかりました、ありがとうございます」

絵里「……では、また」

公野「えぇ……」

絵里「……」スタスタ

曜「あっ!私たちも行k…」

グイッ

曜&ルビィ&果南「え!?」

公野「あなた達……絵里をよろしくね、あの子……ちょっとナーバスになってるところあるから」

曜&ルビィ&果南「は、はい…」

621 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 07:19:59.37 ID:TtDLE7aH.net
神つながり

622 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 10:23:55.74 ID:Blg6G909.net
GODまで出てくんのかよw

623 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 12:44:41.96 ID:StiZ2oH9.net
GODかっけえ

624 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 14:44:29.96 ID:zhNBUHIK.net
セントラル・パークは初めて見た時圧倒されたな

625 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 16:18:28.68 ID:ckiq4GD1.net
これ面白い?
読みたいと思うんだけど結構ボリュームあるからためらう

626 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 16:29:36.75 ID:kdUeSFbb.net
全然大丈夫よ

627 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 16:35:12.59 ID:y+3cZJz1.net
キャラ回しはアニメより上手いぞ
話も普通に面白い

628 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 21:29:08.52 ID:CTg3xYd9.net
保守

629 :名無しで叶える物語:2017/12/12(火) 23:52:48.89 ID:ckiq4GD1.net
なら読んでみる

630 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 01:53:00.68 ID:BAuOsdcw.net
>>627
ないです

631 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 05:57:56.85 ID:86+/2QkP.net


632 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 08:16:17.47 ID:eAtelAwZ.net


633 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 12:39:18.44 ID:gn1gCAB5.net


634 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 16:39:41.05 ID:sD6sKDgw.net


635 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 16:47:48.26 ID:0+et8FY+.net


636 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 16:55:18.48 ID:N1Z4bnw2.net
曜「……神様が言うナーバスって何を指してるんだろう」

果南「……孤独とか」

曜「孤独?」

果南「絵里さんのは私の比じゃないんだろうけど…ここに来て曜ちゃん達に会うまで私、凄く孤独だったから」

曜「なるほど……確かに私達、そんな気持ちの絵里さんの前ではしゃぎすぎたかも……」

ルビィ「ルビィは……虚無感とかだと思う」

曜「虚無感?」

ルビィ「絵里さん前言ってたよね…ルビィが泳げないって言った時に」

ルビィ「誰も救えなかったって……」

ルビィ「多分……穂乃果さんの事とかもあって……あんまり明るくなれないんじゃないかな……」

果南「確かに……昔、写真で見た時と大分雰囲気も違うね……」

曜「………でも、年下の神様に敬語使う礼儀とか」

曜「イメージ通りだけど……」

絵里「……GODは私より年上だから」

曜「え!?」

絵里「……内輪話ならもう少し、小さな声で話しなさい……全部聞こえてるから」

曜「……す、すみません」

637 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 16:57:02.41 ID:N1Z4bnw2.net
果南「公野さん、年上なんですか…あんなに若々しいのに」

絵里「全然上……というか初めて会った時から全く変わってない……」

絵里「昔も、さっきみたいに自己紹介もしてないのに私たちの名前から性格までよく知ってた……」

絵里「………GODに何を言われたか知らないけど、別に気を使わなくていいから」

ルビィ「……絵里さん」

絵里「……ほら、ついたわよ」

果南「ここは……」

曜「……なんだろう……何かの施設かな」

絵里「入るわよ」

638 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 17:10:04.80 ID:N1Z4bnw2.net
コツコツ…

ルビィ「なんか薄暗いね…」

曜「全く人気がない…」

果南「よく考えれば道中もあんまり人とすれ違わなかったような…」

曜「この部屋はオフィスかな?」

果南「乱雑に置かれた書類にファイル……ここにもう人はいないんじゃ」

絵里「…………ラボね」

曜「ラボ?」

絵里「………5階にラボがあるらしいから、行きましょ」

果南「エレベーターあっちです」

639 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 17:21:56.78 ID:N1Z4bnw2.net
チーン、ガラッ

曜「このフロアはまだ明るいかも…」

絵里「…………」

絵里「」コツコツ…

曜「ここがラボですね」

絵里「入るわよ…」

ウィーン

果南「うわっ…入り組んでるなぁ…」

ルビィ「迷っちゃいそう…」

絵里「………これは」スッ

ルビィ「……!それってBiBiの写真じゃ……」

絵里「………」

640 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 17:42:02.74 ID:N1Z4bnw2.net
「何勝手に見てるのよ?」

絵里「……!」

絵里「真姫……」

真姫「エリーあなた…どうしてここが?」

絵里「GODがここに行けってね」

真姫「はぁ……あの人」

ルビィ「あ、あわわわ…!」

ルビィ「μ'sの真姫さん…!ほ、本物だ〜!」

曜「ルビィちゃん本当好きだね〜…」

果南「今も昔も好きなものは変わらないもんだね」

真姫「……エリー、あなた何かの引率?」

真姫「それとも何かそういう仕事始めたの?」

絵里「フッ、真姫もそんな冗談言えるようになったのね…」

絵里「真姫がそんな冗談言うってことは……何かやましい事でもあるの?」

真姫「……やましい事なんてないわ、でも……積もる話はあるのよ」

絵里「せっかく旧友と再開したもの…聞かせてもらおうかしら」

641 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 22:34:46.44 ID:rdoROUAU.net
ソレ以上はいけない

642 :名無しで叶える物語:2017/12/13(水) 23:00:32.10 ID:sD6sKDgw.net
ここで真姫ちゃんか
原作あんま覚えてないけどかなりオリジナル展開になってきてる?

643 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 00:42:34.40 ID:NmLeu3pN.net
元スレのは完結したの?
2スレ目から追えてないわ

644 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 00:48:18.60 ID:CxAWs7Hm.net
元スレの2スレ目は5章の途中で>>493まで
今更新されてる状態

645 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 00:53:09.92 ID:NmLeu3pN.net
>>644
なるほどありがとう

646 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 06:42:09.29 ID:Ibe72ru3.net
ほしゅ

647 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 12:34:03.92 ID:bu5ZcwsE.net


648 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 15:57:44.47 ID:/Md9j4Ai.net
真姫「……はぁ」ギシッ

真姫「……座れば?」

絵里「……えぇ」

真姫「あなた達も」

曜&ルビィ&果南「あ、ありがとうございます!」

絵里「……真姫、いったいここで何を?」

真姫「……絵里はあの後、すぐに“あいどる”から追われる身になったから知らないのね」

絵里「……どういう事?」

真姫「私はあのウィルスのワクチンを作ってたのよ、ずっとね」

絵里「海未たちは知ってるの?」

真姫「……おぼろげに」

絵里「……それで、そのワクチンは出来たの?」

真姫「えぇ、つい先日ね」

649 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 16:01:55.04 ID:/Md9j4Ai.net
絵里「ワクチンは今ここに?」

真姫「いいえ…ないわ」

絵里「……なんでよ、つい先日出来たんじゃないの?」

真姫「今、ワクチンを配布しても意味がないでしょ、来るべき時に備えて作ったんだから」

真姫「それに…いきなり使えるわけないでしょ」

絵里「……人体実験でもするつもり?」

真姫「……表向きは“あいどる”を支持していても裏では疎ましく思ってる連中は少なからずいるわ」

真姫「水面下で交渉していた後進国の首脳が快諾してくれてね、今はそこの人たちのサンプル待ちよ」

絵里「じゃあ今ワクチンはその首脳のところに?」

真姫「えぇ…」

650 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 16:11:44.27 ID:/Md9j4Ai.net
真姫「……まぁ、私はワクチンを作る行程では役に立ってないんだけど」

真姫「専門分野じゃないし…」

絵里「他に誰か?」

真姫「パパとパパの部下……それと、京極という名前の男性」

真姫「……そして先頭に立ってやってくれたのが……」

ウィーン

絵里「!」

京極「おや?これはこれは珍しい客人ですね」

絵里「彼は?」

真姫「噂をすればね……彼がさっき言った京極くんよ」

651 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 16:29:01.38 ID:/Md9j4Ai.net
京極「初めまして京極です」

絵里「どうも、初めまして」

京極「お会い出来て光栄です、穂乃果さんがいない今、“あいどる”に対抗出来るのはあなただけですからね」


ルビィ「あっ!」

果南「そ、それは……!」

曜「言っちゃまずいんじゃ……」


絵里「……いえ、私なんて全然……私なんかより全然希望を持てる子がいますし」


ルビィ「あ……あれ?あんまり……」

曜「ノーリアクション…?」


京極「それは秋穂ちゃんの事ですか」

絵里「……え、ご存知なんですか?」

真姫「……京極くんは雪穂ちゃんの助手なの」

絵里「……え?」

京極「そうなんです」

絵里「じゃあ……さっき言ってた先頭に立って……って言うのは……」

真姫「……そっ、雪穂ちゃんのこと」

652 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 16:45:35.23 ID:/Md9j4Ai.net
絵里「……その肝心の雪穂ちゃんが見当たらないんだけど」

真姫「さっき言った後進国へのブローカー役が雪穂ちゃんよ」

絵里「……秋穂は知ってるの?」

真姫「知ってるわけないでしょ……そもそも雪穂ちゃんが会いたがってないもの」

絵里「…!それ、どういうこと?」

京極「先生はいつもおっしゃってました、こんな自分がどんな顔してノコノコ会いに行けるんだって」

絵里「……」

真姫「間違いなくあのワクチンは雪穂ちゃんがいなければ作れなかった…」

真姫「……雪穂ちゃん達から私たちの方に協力したいって言ってきたのよ」

絵里「……それって……まさか」

絵里「いや……そんなわけ」

真姫「私は彼女と話はしても、その辺について詮索しない……というか出来ないわよ」

真姫「デリケートな部分なんだし…」

653 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 16:51:02.11 ID:/Md9j4Ai.net
絵里「あの」

京極「はい?」

絵里「雪穂ちゃんは……真姫達と合流する前はどこで何を?」

京極「確か……日本の……」

・・・

曜「え!?」

ルビィ「そ、そこって…」

絵里「……」





ガタンゴトンッ…

次は沼津〜次は沼津〜

秋穂「……お母さん」

654 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 16:53:54.95 ID:/Md9j4Ai.net
絵里「……沼津」

真姫「……雪穂ちゃんの話はこの辺にして」

真姫「エリー、あなたに……見て欲しいものがあるの」

絵里「……?」

真姫「京極くんも…ついてきて」

京極「わかりました」

ルビィ「あ、あの!」

真姫「……?なにかしら?」

ルビィ「る、ルビィ達も行っていいですか?」

真姫「………えぇ、構わないわ」

ルビィ「あ、ありがとうございます!」

655 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 17:06:28.75 ID:/Md9j4Ai.net
京極「では皆さん、エレベーターへ」

ゾロゾロッ…

絵里「何階へ?」

京極「地下です」

曜「ち、地下……」

絵里「地下になにが?」

真姫「………」

絵里「……真姫?」

真姫「……元々ここは、“あいどる”側の研究施設だったらしいわ」

絵里「………」

真姫「血の大晦日以降は“あいどる”は別の施設へと研究スペースを移した」

絵里「何のために?」

京極「ここで血の大晦日に使用されたウィルスが作られていました、その発覚を恐れて、早々と撤退を決めたのです」

絵里「よほど、慌ててたのかウィルス製造に使用した備品やら書類やらが置いたまだったけどね」

656 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 17:17:00.14 ID:/Md9j4Ai.net
チーン、ガラッ

スタスタ

真姫「でもこの地下の部屋だけは厳重だったのよ」

真姫「ここはスルーしてたの…雪穂ちゃんが来るまでは」

真姫「指紋認証は雪穂ちゃんに解除してもらってるわ、今必要なのはパスコードだけ」

真姫「京極くん」

京極「はい、少々お待ちください」ピツピッピッピッ

絵里「……真姫、ここに何があるの?」

真姫「……見ればわかるわ」

真姫「……エリー私ね」

真姫「仲間に……エリーに久しぶりに会えて嬉しかった」

絵里「え?」

真姫「エリーはどうだった…?」

絵里「……それは、わ、私も……嬉しかったけど」

真姫「……そう」

真姫「でも今から見るものはもっと嬉しいと思うわ」

絵里「え?」

ピッ、ガシャン

京極「開けました」

真姫「入るわよ」

真姫「あなた達も……心の準備はしときなさい」

果南「え、は…はい」

ガチャン

657 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 18:43:08.35 ID:DcF2OWlB.net
あの、心の準備できましたー

658 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 18:53:39.18 ID:CxAWs7Hm.net
俺は出来てないからちょっと待って

659 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 19:23:47.25 ID:/IOyFhmq.net
真姫ちゃんに会うより嬉しいってことはまさか…

660 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 21:23:00.22 ID:IwBjuOHe.net
ドキドキしてきた

661 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 22:04:09.35 ID:FmP4z3T3.net
いきとったんかい!

662 :名無しで叶える物語:2017/12/14(木) 22:09:44.79 ID:gNB4q5dO.net
絶対あいつだな(誰か全くわからん)

663 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 03:18:55.74 ID:YJx+EttR.net
あくあくあくあ

664 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 05:17:23.05 ID:Ph+skO5P.net
バタンッ

グワンッグワンッグワンッ…

果南「なにこれ……」

ルビィ「大きいカプセルがいっぱい……」

絵里「……真姫?」

真姫「………」

絵里「………」

曜「あっ…!」

絵里「…!どうしたの?」

曜「よく見たらこのカプセル……中に人が」

果南「え?」

ジッ…

果南「……ほんとだ」

真姫「……ここには何百というカプセルがあるの」

果南「ま、まさか全部…中に人がいるんですか?」

真姫「そのまさかよ」

665 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 05:19:28.84 ID:Ph+skO5P.net
曜「こういう球体のカプセルの中に人がいるのって……映画とかで見た事あるような」

曜「中にはクローン人間とか…」

真姫「これに関してはクローンとかそういう類じゃないわよ」

真姫「……ただ、中にある水が何かしらの作用で老化を抑えてるみたい」

絵里「なんでそんな事がわかるの?」

真姫「………それは」

ルビィ「えっ……」

真姫「…?どうしたの?」

ルビィ「…この中に花丸ちゃんが…」

曜「う、嘘…!?」

花丸『』・・・

曜「ほ、ほんとだ…なんで…」

ルビィ「なんで花丸ちゃんがこんなところに…」

666 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 05:20:33.94 ID:Ph+skO5P.net
果南「ね、ねぇ…」

曜「ど、どうしたの?」

果南「これ、ダイヤだよね…」

ルビィ「え…ちょ、ちょっと見せて…!」

ダイヤ『』・・・

ルビィ「ほんとだ……お、お姉ちゃん……だ」

果南「二人とも、ずっとこんなところに幽閉されてたの…?」

ルビィ「お姉ちゃん…無事…なんだよね」

ルビィ「ま、真姫さん…お姉ちゃん達は…!」クルッ

・・・

ルビィ「あれ?」

果南「絵里さんもいない……」

曜「二人ともどこに……」

667 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 05:21:29.21 ID:Ph+skO5P.net
絵里「真姫、どこに案内してるの?」

真姫「来たらわかるわ」

スタスタ…

絵里「……」チラッ

女1『』・・・

絵里「……」チラッ

女2『』・・・

絵里「この子達はなんのためにこんな?」

真姫「さぁね…」

絵里「雪穂ちゃんは?」

真姫「知らないって言ってたけど」

絵里「……」

コツコツ…

ピタッ

絵里「!」

真姫「……ここ」

絵里「なに?」

真姫「」クイッ

絵里「……………ッッ!!!」

668 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 05:25:45.05 ID:Ph+skO5P.net
亜里沙『』・・・

絵里「亜……里…沙……」

絵里「(えっ……いや……でも……)」

絵里「真……姫……これって……」

真姫「……μ'sが再集結してからはエリーに重荷を背負わせちゃったわよね」

真姫「エリーに、汚れ役を任せてしまった…」

絵里「……生きてるの……?」

真姫「……ここにいる子たちみんな、息はあるわ」

真姫「ただ、開けるタイミングは開いても安全と確認が取れてからにしようと思ってる」

絵里「………亜里沙」

亜里沙『』・・・

絵里「………」ツー…

絵里「………グスッ……亜里沙ァ……」

絵里「ううぅ……よかった……本当に……よかったぁぁ……」

真姫「亜里沙ちゃんがいなくなってからの絵里を見てるのは……正直、辛かった」

真姫「でも一番辛かったのはエリーよね…」

真姫「願わくば……昔みたいに笑ってほしい」

絵里「うっ…うっ…うわあああぁぁん…!!!!」

絵里「エグッ……エッ……ウェッ…」

真姫「でも今は……泣いていいから」

669 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 05:28:44.86 ID:Ph+skO5P.net
曜「え、絵里さん!?どうしまし……た」


絵里「………うっ…グスッ…グスッ」


果南「……え、絵里さんが泣いてる……」

ルビィ「ルビィ、初めて……見た」


真姫「感情を抑制してないといけなかったのよね…」

真姫「妹が死んで、笑ってなんていられなかったのよね…」

真姫「……いつ以来かしら、こんなに泣くエリーは」

真姫「……あぁ、あの時」

絵里「……ひっぐ……亜里沙……」

真姫「……よしよし」ナデナデ


曜「いったい、なにが…?」

京極「家族との再会さ」

ルビィ「京極さん……」

京極「実に十数年振りのね……」


生きていた亜里沙を前にし、感情が爆発した絵里。
そして母・雪穂の情報を求め、沼津へと出向いた秋穂は……。

第5章「虚像」-完-

670 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 05:36:07.77 ID:D0ocmJ7b.net
こんな時間にくるとは

671 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 05:59:59.46 ID:xbHh7UmC.net
亜里沙ちゃん無事?だったのか
過去に何があったかますます気になるな

672 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 06:00:16.99 ID:tQzx8VJ5.net
亜里沙生きとったんかワレ

673 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 11:03:03.57 ID:1XlXuqzK.net


674 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 15:16:09.35 ID:bLUtjSGc.net


675 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 16:16:01.79 ID:phDMr1xt.net
Aqoursはダイまる以外にもいたんだろうか
続きが楽しみだわ

676 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:17:31.49 ID:S5ziWQG8.net
第6章「終わりの始まり」

-沼津-

秋穂「……スー」

秋穂「……ハー」

秋穂「ここにお母さんが……」

秋穂「………あ、あの」

「なんだい?」

秋穂「えっと…この写真の女性を知りませんか?」

「いやぁ、知らないねぇ」

秋穂「そ、そうですか…すいません、ありがとうございます」

秋穂「………あの!」

「なにかね?」

秋穂「この写真の女性を見たことないですか?」

「いやぁ、ないねぇ」

秋穂「そうですか…」

677 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:20:24.22 ID:S5ziWQG8.net
-5時間後-

秋穂「だーーーっっれも、知らないじゃん…」

秋穂「お母さん本当にここにいたのかな…」

秋穂「あとはもう、あそこの旅館くらいかな」

秋穂「……十千万」

ガララッ

秋穂「あの、すみませ〜ん…」

タタタッ

志満「あら?どうなさいました」

秋穂「あの、すみませんお忙しい中…」

志満「いえいえ、気になさらずに」

秋穂「あの、私…人を探してるんですけど…見たこととかって…」

秋穂「この写真なんですけど」

志満「」スッ

志満「あら、すごく可愛い子ねぇ、若々しい…」

秋穂「あっ、まぁ…昔の写真なんで…」

678 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:22:46.56 ID:S5ziWQG8.net
志満「でもごめんなさい…知らないわね…」

秋穂「そう…ですか…」

美渡「その子、数年前まで沼津にいたよね」

秋穂「え…」

志満「美渡…知ってるの?」

美渡「お姉ちゃん…ほら、あったじゃん数年前…町内会が急に言いだしたプロム」

志満「あぁ…そういえばそんなことあったわね…」

美渡「私たちも乗り気じゃなかったのに無理矢理オシャレさせられて行かされたじゃん」

秋穂「お母……その人は今も沼津に?」

美渡「いーや、数年前に出て行っちゃったよ」

秋穂「そう……ですか……」

秋穂「………お母さん」

志満「お母さん…?」

679 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:24:15.25 ID:S5ziWQG8.net
志満「………」チラッ

美渡「………」チラッ

志満「………」コクッ

美渡「………」コクッ

美渡「確か…その時のプロムで参加者全員のビデオメッセージみたいなの撮ったよね」

秋穂「……!」

志満「そうよ!もしかしたら、何かわかるかもしれないわ!」

秋穂「……あの、それって」

美渡「いいよ、私が町内会長に掛け合っといてあげるから」

秋穂「あっ…」

志満「……お母さんの事、何かわかるといいわね」

秋穂「あ、ありがとうございます…!」

680 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:26:22.09 ID:S5ziWQG8.net
町内会長「何年前じゃったかなぁ…」

町内会長「町内会の人間が何に感化されたんか、突拍子もなくプロムやりたい言うてなぁ…」

秋穂「はぁ…」

町内会長「ただ、唐突すぎて人の集まりが悪うての」

町内会長「旅館の看板娘二人になんとか来てもらって華は出たもんの、いかんせん、こじんまりしてもうてな」

町内会長「そんな時、たまたま歩いてる女の子を見つけてな、可愛いと思うたからプロムに強引に誘ったんじゃ」

町内会長「最初は乗り気じゃなかったみたいじゃが、ワシの押しに負けての…あははは!」

秋穂「………」

町内会長「……………本題に入るか」

町内会長「言ってたもんはこれじゃな」

秋穂「そうです、そのビデオ…」

町内会長「当時、集まった人間に沼津への思いを語って貰おうと思ったんじゃが…その子だけな…」

秋穂「…?」

町内会長「まぁ、再生してみぃ」

秋穂「は、はい…」

681 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:30:17.45 ID:S5ziWQG8.net
ポチッ

雪穂『………私が、こんなところに来ていいのか』

秋穂「……お母さんだ」

雪穂『……姉は私のせいで死んだ』

秋穂「……え」

雪穂『……娘には悲しい想いをさせた』

雪穂『私のワガママで日本を…世界を…地球を…混乱させてしまった』

雪穂『“あいどる”が支持される現状を作ったのは私……私が……』

雪穂『……虫のいい話と思われても仕方ない……私がそんな事言う資格ないのかもしれない……」

雪穂『でももし、このメッセージの意味がわかる人がいるなら……まだ“あいどる”が力を持っているなら……』

雪穂『誰か……誰か彼女たちを止めてください!』

雪穂『さまないと2035年に世界は終わってしまうん…』

プツッ

秋穂「!」

秋穂「え?」

町内会長「切られたんじゃな、確か取り直しの分がもう一つあったと思うが…」

682 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:31:53.17 ID:S5ziWQG8.net
秋穂「(……穂乃果おばちゃんを殺したのはお母さん……?)」

秋穂「(2035年に世界は終わる…?)」

町内会長「あった、つけるぞ」

秋穂「……お願いします」

雪穂『………秋穂』

秋穂「!」

雪穂『秋穂……秋穂……こんな事、私が言える立場じゃないかもしれない……だけど』

雪穂『絶対……幸せになって……』

プツンッ

秋穂「………お母さん」

秋穂「うん……」

683 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:35:13.13 ID:S5ziWQG8.net
秋穂「………」

町内会長「まぁ……茶でも飲めい」コトッ

秋穂「………」

町内会長「………」ズズッ

町内会長「思い出した事がある」

秋穂「……なんですか?」

町内会長「東京で起きた、あの全身から血を出す病…」

町内会長「あれがこの沼津で起きた事があった」

秋穂「……沼津だけじゃない、それは全世界で」

町内会長「いや違うんじゃ、あの血の大晦日…東京大爆発が起きる前の話だ」

秋穂「……それって」

町内会長「日本で初めてあの病気が起きたのは沼津なんじゃねぇか?」

秋穂「なんで知られてないんだろう?」

町内会長「……犠牲者が少なかったからな」

町内会長「なんたって死んだのは一人だけだ」

秋穂「……なんで、そんなに少ないんだろう」

秋穂「感染とか……」

684 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:38:14.13 ID:S5ziWQG8.net
町内会長「ビデオの娘のおかげだ」

町内会長「あの女医さんが止めたんじゃな…今になって思うと」

秋穂「……女医?」

町内会長「……結局、沼津で起きたこの病気を知ってる奴らは俺を含めてごく僅かだ」

町内会長「だがここで起きていた方が東京での被害を減らせたのかもな…」

秋穂「……ちょっと待って、女医ってなに?」

町内会長「……岸壁の上に病院がある」

町内会長「そこで働いてたんじゃよ」

秋穂「………」

町内会長「あの女医さんがいなくなって、廃墟になってるが…良ければ行ってみるといい」

秋穂「………」

町内会長「お前さんの知りたいこともわかるかもしれん」

秋穂「…どんな人だった…?」

町内会長「………ふと来て、ふと消えた子だったなぁ」

町内会長「それと、少し暗かったか……」

685 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 17:45:47.31 ID:S5ziWQG8.net
ギシッ

町内会長「ここだ」

秋穂「……こんなところでお母さんは……何をしてたんだろう」

秋穂「…案内ありがとう…」

町内会長「老人には堪えるな」

秋穂「ねぇ、一ついい?」

町内会長「なんだ?」

秋穂「さっき、その女医さんが病を止めたって言ってたけど、ワクチンでも使ったのかな?」

秋穂「多分、病ってウィルス性のものだと思うんだけど…」

町内会長「んー、ワクチン…まぁそうなんじゃないか」

秋穂「その段階でワクチンが完成してたなら、なんで2019年12月31日の血の大晦日で使わなかったのかな…?」

町内会長「……さぁな、その辺のことはよくわからん」

686 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 21:34:52.39 ID:YGdloXj2.net
更新おつおつ

687 :名無しで叶える物語:2017/12/15(金) 21:36:18.57 ID:XmL7Ujx5.net
連載形式なら今日はここまで的なの欲しいぞ
ずっと構えてまうがな

688 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 03:16:11.28 ID:l+9WEeAL.net
なんか色々出て来たな

689 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 03:21:14.16 ID:6eJisCIi.net
何章までやるんだろう
結構巻きにかかってる?今原作だとどの辺?

690 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 09:26:46.13 ID:NxEkDytL.net


691 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 18:55:31.80 ID:amdfxkcn.net
ほしゅ

692 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:12:16.30 ID:2wg1uOJ9.net
-廃病院-

ガシャ…ガシャ…

秋穂「ひぇ〜…ガラスの破片だらけ…」

秋穂「……」キョロキョロ

秋穂「……これ」

秋穂「文字が薄れててよく見えない……え〜っと」

【Dr.KOUS…】

秋穂「……この部屋ってもしかして……」

ガチャ、キィー

秋穂「……お母さんの」

693 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:14:05.32 ID:2wg1uOJ9.net
秋穂「……ここにお母さんがいたんだ」

スタスタ…パキッ!

秋穂「……!」

秋穂「……写真?」

秋穂「……おばあちゃんとお母さんと穂乃果おばちゃん……」

秋穂「……音ノ木坂入学式の時……か」

秋穂「………」

ガラッ

秋穂「これって…」スッ

秋穂「お母さんの……日記?」

694 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:15:13.93 ID:2wg1uOJ9.net
秋穂「………」パラッ

秋穂「え……」

パラッ

秋穂「これ……え……」

秋穂「そんな……」







バサッ…

秋穂「………嘘………でしょ」

秋穂「お母さんが……まさか……」

695 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:16:15.03 ID:2wg1uOJ9.net




-東京-

秋穂「」トボトボ

ザッ…

秋穂「…!」

海未「おかえりなさい…秋穂」

秋穂「……うん」

海未「お母さんの事…何かわかりましたか…?」

秋穂「うん……うん……」

696 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:18:03.78 ID:2wg1uOJ9.net
秋穂「……これ」スッ

海未「……これは?」

秋穂「お母さんの……日記……」

海未「雪穂の……」

秋穂「……読んでみて」

海未「………」パラッ

海未「………培養に成功」

秋穂「裏…見てみて」

海未「……」パラッ

【全身から出血した猿A】

海未「これは……」

秋穂「…………」

海未「」パラパラ

【……私が30万人の都民を殺した】

海未「これは、まさか…雪穂が」

秋穂「……お母さんが……あのウィルスを作った……張本人……」

697 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:22:05.45 ID:2wg1uOJ9.net




真姫「日本に…行くのね」

絵里「えぇ…秋穂たちの事も気になるし」

真姫「……わざわざ密航する必要なんて」

絵里「仕方ないわよ、私は正規のモノに乗れないんだから」

真姫「そうかもしれないけど…」

絵里「真姫………亜里沙をよろしくね」

真姫「…えぇ、任せといて」

真姫「雪穂ちゃんも…亜里沙ちゃんも一緒に…必ずみんなで帰るから」

絵里「……うふ、ハラショー!待ってるわね!」

698 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:25:37.21 ID:2wg1uOJ9.net
曜「ルビィちゃん…本当にここに残るの?」

ルビィ「うん…花丸ちゃんやお姉ちゃんのこともあるし…」

真姫「……ちょうど私も助手が欲しかったのよね」

真姫「ま、利害の一致って感じかしら」

ルビィ「は、はい!ルビィも…真姫さんのお手伝いが出来るなんて光栄です!」

真姫「そっ、なら良かった」

ルビィ「果南ちゃんは飛行機で帰るんだよね?曜ちゃんは?」

曜「もちろん私は絵里さんとだよ!」

絵里「ッ…!曜…あなた、無理しなくていいのよ?」

曜「いえいえ無理なんて、私は生まれながらの船女ですから!」

曜「船があるなら乗り込むんです、ヨーソロー!」

真姫「……ま、まぁ気をつけてね」

699 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:28:45.25 ID:2wg1uOJ9.net
絵里「じゃあ、そろそろ行くわね」

真姫「エリー、雪穂ちゃんと会っていかなくてもいいの?」

絵里「私があったところでどうしようもないわよ…真姫に任せるわ」

真姫「……わかった」

真姫「……そっちも海未や希によろしくね」

絵里「えぇ、真姫も頑張ってね」

曜「ルビィちゃん、体調とか気をつけてね…絶対また会おうね」

ルビィ「うん!またみんな揃って!」

果南「そうだね、またみんなでね!……ってあれ」

曜「ん?どうしたの果南ちゃん?」

果南「いや……なんか、忘れてるような……」

絵里「忘れてるなら些細なことよ、行くわよ」

ルビィ「あっ、え、絵里さん!」

絵里「……?……なにかしら?」

ルビィ「あの…ここまで本当にありがとうございました!」ペコッ

絵里「……うふ」

絵里「ハラショー…私こそ、ありがとう」

真姫「……フッ」

真姫「…またね」

700 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:40:33.51 ID:2wg1uOJ9.net




-神田明神-

希「それが雪穂ちゃんの日記?」

海未「はい、かなり昔の事まで綴られていました」

希「……雪穂ちゃんがウィルスを」

海未「……しかし、詳しく読めば望んで作ったものではないという事も……」

希「……ウチらにとってはそれで良くても、秋穂ちゃんにとっては作ったっていう事実が辛いんよ」

海未「………」

希「今、秋穂ちゃんは?」

海未「………すっかり寝込んでしまって、しばらく学校にも行ってません」

希「そっか……相当ショックやったんやね」

701 :一旦ここで切ります:2017/12/16(土) 20:51:21.18 ID:2wg1uOJ9.net
希「日記には他になんて?」

海未「……えっと、その///」

希「……?なに、どうしたん……?」

海未「その……だから……雪穂と亜里……ゴニョゴニョ///」

希「…え、えぇ!?」

海未「その…///」モジモジ

希「〜〜〜!」

希「海未ちゃん、早よ言ってよ!何をそんなに照れてるの!?」

海未「だ、だから!雪穂と亜里沙は……その……恋人関係にあったらしいです……!」

希「……」ポカーン

希「……知ってるよ」

海未「え?」

希「……当時、気づいてなかったの海未ちゃんだけちゃうかなぁ?」

海未「…そ、そうだったのですか…」

702 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 20:57:19.60 ID:h+vxM4Rx.net
亜里沙に何かが起こって雪穂は研究者になったのかな?

703 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 21:04:15.15 ID:P59oMWnp.net
中断報告おつ
真姫ルビ、絵里曜の組み合わせがどうなるか楽しみ

704 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 23:04:42.32 ID:XApx4Glb.net
【μ'sがAV出演させられる大人向け同人】
http://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ199126.html

705 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 23:13:59.92 ID:PLJNIz/u.net
秋穂ちゃんはメンタル強いのか弱いのか

706 :名無しで叶える物語:2017/12/16(土) 23:31:29.58 ID:l+9WEeAL.net
ありゆきはやっぱりデキてたのか・・・

707 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 00:08:30.06 ID:L9UZf+s8.net
自分を育てた伯母が幼少期に死んで片親が得体の知れない誰かで母親がレズな子のどこがメンタル弱いのか

708 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 04:35:40.95 ID:jnp5pqJP.net
希「それで雪穂ちゃん達がどうしたん?」

海未「は、はい…日記によると雪穂と亜里沙は自分達の子供を設けたいと考えたようです」

海未「その後、雪穂は木皿教授の娘さんと細胞の研究を始めたそうです」

希「女性同士でも子供が作れるようにって?」

海未「はい…そしてこの木皿教授の娘さんが、あの穂乃果に秋穂を託した女性のようです」

希「あれ?でも待ってよ、“あいどる”は秋穂ちゃんにもう一人の母親って言ったんやろ?」

海未「はい…それは恐らく真実だと思います…」

希「なら、亜里沙ちゃんが“あいどる”って事に…」

海未「いえ、問題はこの後です…」

709 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 04:38:38.81 ID:jnp5pqJP.net
海未「日記によると…その研究に目をつけた女性がいたそうです」

海未「恐らくこの人物こそ“あいどる”かと…」

海未「雪穂は…協力しなければ父親を殺すと脅されたそうです」

希「………」

海未「……そして、協力しなかったためにお父さんは殺されたと雪穂は記しています」

希「確か、雪穂ちゃんのお父さんって膵臓癌で亡くなったんじゃ…?」

海未「表向きではそうしておいただけで…裏では何らかの方法で…殺害したんでしょうね…」

希「……」

710 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 04:46:05.23 ID:jnp5pqJP.net
海未「そして別のページでは、亜里沙の訃報を聞き、悲しみに明け暮れ、立ち直れなかった自分の前に現れた彼女に気を委ねてしまった…と記されています…」

希「……亜里沙ちゃんが亡くなったのも、“あいどる”が一枚噛んでる可能性があるね」

海未「その後“あいどる”は次々とスクールアイドルを拉致し監禁し始めたそうです…」

海未「これは穂乃果がヒデコから聞いたと言っていた、勧誘の事ではないでしょうか?」

希「“あいどる”はなんでそんな事を?」

海未「次にこう記してあります」

海未「自身の卵子を精子へと変換させるために必要なプロセスであり、その適応者を探すため」

海未「……適応者、なんのことでしょうか」

希「……ウチらにはよくわからないね」

711 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 04:47:02.63 ID:jnp5pqJP.net
海未「その後、二人の間で生まれた女の子に…秋穂と名付けた…と」

海未「そして、穂乃果に預ける決断をしたと書いています」

希「……なんで穂乃果ちゃんに預けたんだろう?」

海未「それは……“あいどる”が危険と判断したからでは?」

希「そんなの秋穂ちゃんが生まれる前からわかってることやん」

希「日記にはなんて書いてあるの?」

海未「それが…所々ページが破られていてよくわからないんです」

希「ふーむ…」

海未「亜里沙の事もあり、寂しさから正常な判断が出来なかったのではないでしょうか…」

712 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 04:51:41.41 ID:jnp5pqJP.net
海未「……その後、木皿教授の娘さんは“あいどる”に洗脳され、疎遠になったとも書いてあります」

海未「そして……ある年、“あいどる”から出されたオーダーが……」

希「あの血の大晦日に使われたウィルスってわけ…」

海未「……はい」

希「……やっぱり、雪穂ちゃんにしかわからない事が多すぎるね」

希「カードも……わからないって」

海未「………そうですか………」

希「……ま、ウチらが今やるべき事は秋穂ちゃんのケアだよ」

希「……色々あって、きっと疲れてると思うんよ」

希「穂乃果ちゃんがいなくなってから……ウチらはあの子に随分救われたからね」

海未「希……はい……」

希「今度はウチらが支えになってあげないと!」ニッ

713 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 04:53:30.97 ID:jnp5pqJP.net




コンコンッ

海未「………」

コンコンッ

海未「……秋穂」

海未「入りますよ……?」

ガチャ

海未「……秋穂、秋穂?」

・・・シーン

海未「あの子…どこに…?」

714 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 04:57:16.88 ID:jnp5pqJP.net
-ゲームセンター-

秋穂「!!!!!」

ドスッ!!!!!

ピーピー

カカリインヲオヨビクダサイ…

ザワザワ…

女客「えっ…壊れた?」

男客「パンチングマシンを壊すなんて…」

女客「最近の子はストレス溜まってるのねぇ…」

秋穂「………」

不良1「ねぇねぇ!お姉ちゃん!」

秋穂「……ふん」プイッ

不良1「可愛い顔して…すげぇ力してんねぇ、カッコよかったよ」

秋穂「……」キッ

不良1「うっ…」

不良2「お姉ちゃん、まぁそうカリカリしなさんな!可愛い顔が台無しだよ?」

不良2「地元ここ?見ない顔だけど」

秋穂「………」スタスタ

不良3「帰んの?車あるから送ってくよ!」

秋穂「………」ピタッ

秋穂「……乗せて帰って」

不良3「!!!」

不良3「へへ、任せときな…」

715 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 05:01:04.93 ID:jnp5pqJP.net
秋穂「………」

不良2「大丈夫狭くない?俺の膝の上乗る?(笑)」

秋穂「………」

不良2「……はっ」

不良3「ねぇ、窓の外ばっか見て面白い?」

秋穂「………あんた達と喋ってるよりかは」

不良3「」カチンッ

不良2「つか、さっきからなに聞いてんの?」

不良2「音楽プレーヤー?…古っ」

秋穂「触ったら殺すから」

不良2「はは、機嫌悪いねぇ…」

秋穂「………」

716 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 05:05:42.68 ID:jnp5pqJP.net
・・・

穂乃果「ねぇ、穂乃果おばちゃん」

穂乃果「……」ガチャ、ガチャ

秋穂「穂乃果おばちゃん!」

穂乃果「ん…ん〜?」

秋穂「穂乃果おばちゃんはなんで歌えるの?」

穂乃果「え…?」

秋穂「秋穂以外のお客さん、欲しくない?」

穂乃果「たはは…そりゃまぁ、欲しいけど」

秋穂「欲しいと思ってるのに…辛いのに続けれるの…?」

穂乃果「……秋穂」

秋穂「なーに?」

717 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 05:06:40.83 ID:jnp5pqJP.net
穂乃果「諦めないことが大切なんだよ?」

穂乃果「なんでも諦めずにやり遂げる事が大切なの」

穂乃果「諦めずにやってたら…きっと何かが変わるから!」

秋穂「……そうなの?」

穂乃果「うん!私が保証する!」

秋穂「えへへ…そっか!」

穂乃果「うん、そうだ!」

秋穂「そっかそっか!」

穂乃果「そうだそうだ!」

秋穂「クスッ…」

穂乃果「プッ…」

「あはははは!」

・・・

秋穂「諦めずに……」

ジワッ…

秋穂「穂乃果おばちゃん……私、もうダメだよ……」

718 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 05:10:22.83 ID:jnp5pqJP.net
不良2「……寂しそうだね、これ使ってみ」スッ

秋穂「なに、これ…」

不良2「MDMAっての…知ってる?すげぇ気持ちよくなるから」

秋穂「……」

不良3「カラフルで可愛いっしょ?」

不良3「嫌なこと全部忘れられるから…」

秋穂「これを飲めば…穂乃果おばちゃんに…」

不良1「あぁ…その穂乃果さんにもきっと…穂乃果…穂乃果…?」

不良1「いや待てよ…コイツどっかで見た事…」

秋穂「はっ…はっ…穂乃果…おばちゃん……私……」

不良1「よく見れば…そいつ、あの高坂穂乃果に…なんか…雰囲気…」

不良「…ッ!」ゾッ

キーッ!!

不良「お、降りろ!」

秋穂「あっ…!」ドサッ!

バラッ!

不良「やベェヤツ捕まえちまった…!出せ!」

キイイイィィ!!ブーン

719 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 05:17:47.97 ID:jnp5pqJP.net
通行人女「あ、あなた…大丈夫…?」

秋穂「あれ…あれ?さっきのやつは…」

通行人女「もしかして、これ…?」スッ

通行人男「え…お、おい…それってMDMAってやつじゃ…」

通行人女「えっ、なに…それ?」

通行人男「薬物だよ…!見た目とは裏腹に、かなり危険な…!」

秋穂「か、返して…!」バッ

通行人女「ひっ…!」

秋穂「はぁ…はぁ…!これを飲めばまた穂乃果おばちゃんに…会える…会える…!」ジワッ

秋穂「お母さん、お母さん……」ツー…

秋穂「うっ…やだ、やだよぉ…もう…」

通行人男「も、もう使っちまってんのか?情緒不安定でかなり危険な状態だぞ…この子」

720 :落ちます:2017/12/17(日) 05:18:37.88 ID:jnp5pqJP.net
通行人女「け、警察とか…」

「ま、待ってください!」

通行人男「!?」

千歌「その子は…私が預かります」

通行人男「あ、あんたは?」

千歌「私、こういうものです」スッ

通行人女「け、刑事さん?」

千歌「はい、それでは!」

秋穂「はぁはぁ…」

千歌「秋穂ちゃん、ほら立って…」

秋穂「誰?……誰?」

千歌「千歌だよ…とりあえず、ここじゃ人目があるから…」

721 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 05:56:03.86 ID:n2tvzeEF.net
おつ
秋穂ちゃん危ないところだったな…

722 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 07:45:40.27 ID:L9UZf+s8.net
秋穂ちゃんほのキチすぎない?

723 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 12:02:36.87 ID:lQ3uoNVz.net
ちかっち、秋穂を尾行してたのかね

724 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 14:03:08.89 ID:joNozBtN.net
そらまぁ育て親の海未ちゃんがほのキチだし…

725 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 14:28:09.07 ID:SZhHrb7q.net
JK秋穂ちゃんの参考図ないの

726 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 15:24:36.85 ID:+uRqxis7.net
募集中です(ニッコリ)

727 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 16:50:29.45 ID:psTOdBe4.net
ちゃんと攻撃力特化型だから海未ちゃんのほのキチも正統に受け継がれている事だなぁ

728 :名無しで叶える物語:2017/12/17(日) 23:55:08.09 ID:56vbgcin.net
保守

729 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 02:39:11.64 ID:ndtWKlib.net
暴走っぷりが穂乃果だなぁ

一人で突っ走って大失敗して、他の人に頼ることを学習したはずなのに秋穂には教えてなかったのか?

730 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 03:20:36.15 ID:KhdqqmbJ.net
まさかあんな純粋無垢な子がここまで荒むとは穂乃果も思わなんだ

731 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 03:57:28.70 ID:vV+gI6QY.net
ピンポーン

千歌「」ドキッ…ドキッ

ガチャ

千歌「!」

千歌「う、海未さ…」

海未「秋穂!」

秋穂「……スー」

千歌「あっ…疲れて…寝ちゃったみたいです」

海未「…失礼ですが、あなたは?」

千歌「けい…いや、秋穂ちゃんの友達です…」

海未「…そうですか…この子…こんな時間まで、いったいどこに…」

千歌「……ここから少し離れた場所に」

海未「あの…そこからおぶって?」

千歌「はい!タクシー使おうにもお金なかったので…あはは…」

海未「本当に申し訳ありません…」

千歌「い、いえいえ!じゃあ私はこの辺で…!」

海未「あの…!」

千歌「は、はい?」

海未「よければ、上がってお茶でも…」

732 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 03:59:50.39 ID:vV+gI6QY.net
秋穂「……スー」

コトッ…

海未「……どうぞ」

千歌「ありがとうございます、ズズッ…」

千歌「……海未さんは、ずっと秋穂ちゃんの家に?」

海未「えぇ、あまりにも帰りが遅いので…心配していたんです」

千歌「そうですか…」

千歌「……ちょうど私、ゲームセンターから男の人たちに連れられて、車に乗り込む秋穂ちゃんを見て……それで慌ててタクシーに乗って後をつけたんです」

海未「そんな事が…?」

千歌「はい…中でなにがあったのかはわからないんですけど…」

733 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:04:06.52 ID:vV+gI6QY.net
千歌「放り出されるように外に出されたんです」

海未「えっ…?」

海未「…な、何か酷いことをされたのでは!?」

千歌「あっ…いえ、そういう形跡はなかったんですけど…」

千歌「でも一歩間違えればそれも…」

千歌「……車から降りた時の秋穂ちゃんは酷い混乱状態で……私を認識する事も出来てませんでした……」

千歌「あと……手には薬物が……」

海未「………え?」

734 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:07:50.53 ID:vV+gI6QY.net
海未「……秋穂が……そんなものを……」

千歌「…多分、渡されたんだと思います…」

千歌「だから…怒らないであげてください…」

海未「……」チラッ

秋穂「……スースー」ツー

海未「……ッ」

千歌「この歳の女の子じゃ…受け止めきれない事がありすぎるんですよ…」

海未「………」

千歌「ズズッ…」

千歌「……そろそろお暇します」

海未「あっ…そ、そうですか…?あの、本当にありがとうございました…」

千歌「いえいえ、当然の事ですから」

千歌「それじゃあ…」ガチャ

海未「」ペコッ

バタンッ

海未「………」

秋穂「………スー」

海未「………」

ギュッ…

秋穂「……ん」

海未「……穂乃果……」

735 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:14:15.34 ID:vV+gI6QY.net
-翌日- 〜理事長室〜

鞠莉「………」

果南「………」

曜「………」

鞠莉「ま…まずは曜の無事を喜ぶべきよね?」

果南「う、うん…」

鞠莉「でもね果南、私がNYに行かせたのは梨子の捜索で……ノー、怒るのはやめましょう……」

鞠莉「そもそも、あんなノーヒントで行かせた私にも責任はあるからね」

鞠莉「……それに、曜にルビィに花丸にダイヤ……みんな無事だったんだから」

736 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:15:15.75 ID:vV+gI6QY.net
曜「………あのさ鞠莉ちゃん」

鞠莉「ワッツ?どうしたの、曜?」

曜「………千歌ちゃんは?その…三人はずっと無事だったんだよね?」

鞠莉「……千歌ッチは今大忙しだと思うよ」

果南「え、なんで?」

鞠莉「ムロタさんもそうだけど……警察がね」

鞠莉「近々“あいどる”が秋葉原でパレードを開くみたいデスからね」

果南「パレード?」

鞠莉「えぇ、視察も兼ねたね…」

鞠莉「かなり大規模だから…人も集まるだろうね」

鞠莉「今は、その護衛なりの準備で人員割いてるらしいよ?」

737 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:20:55.72 ID:vV+gI6QY.net




『ご覧ください!“あいどる”の勇姿を!』

『“あいどる”はゆっくりと走行する車から市民一人一人に目を向け手を振っています。現場は非常に和やかな雰囲気に包まれています!』

にこ「………こんなパレードにテレビ中継なんて、くだらないわね」

凛「……あれ〜?にこちゃん、かよちんは?」

にこ「花陽?そう言えば見てないわね…」

にこ「……まさか、この秋葉原パレードに行ったんじゃ」

凛「凛たちに言わずにかよちんが一人で?」

凛「はは、ないにゃないにゃ〜…」

凛「ん〜どこ行ったんだろう…」

にこ「…しかし…パレードねぇ…」

738 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:28:31.65 ID:vV+gI6QY.net
『凄まじい“あいどる”コールが響き渡ります!』

『“あいどる”のこの後のご予定は……』

秋穂「……」ジッ

海未「お昼ですし、何か作りましょうか…」

海未「秋穂、何か食べたいものはありますか?」

秋穂「………ねぇ、海未おばちゃん」

海未「はい?」

秋穂「パレード行きたい…」

海未「……ッ!」

海未「………」

秋穂「……ダメだよね」

海未「……わかりました」

秋穂「だよね………え?」

秋穂「海未おばちゃん……いいの?」

海未「はい、あまり縛り付けても苦しいだけですからね…やりたいようにやらせるのもたまにはいいでしょう」

海未「ただし…私も同伴しますからね」

秋穂「……わかった、行こ」

739 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:31:01.98 ID:vV+gI6QY.net




刑事2「高海」

千歌「……」

刑事2「高海…!」

千歌「えっ…?は、はい?」

刑事2「………お前なぁ」

千歌「あっ、ごめんなさい…」

刑事2「……まぁやる気出ないのもわかるけどよ」

刑事2「このパレードの後、“あいどる”は視察……最後に神田明神へ参拝の予定だ」

千歌「神田明神…」

刑事2「明神が混雑してるらしい…行くぞ」

千歌「はい!」

740 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:38:50.94 ID:vV+gI6QY.net




ルビィ「真姫さん!」

真姫「なに?今、手が離せないんだけど」

ルビィ「見てくださいこれ!」

真姫「いやだから……んもう、なによ?」

真姫「……“あいどる”のパレード?」

ルビィ「こっちでも日本のこと放送するんですね〜…」

真姫「“あいどる”が出てると、どこもかしこも取り上げるのよ、バカみたいに…」

公野「本当にバカみたいだね」

真姫「ひゃっ…!」ビクッ

ルビィ「うゆっ…!」ビクッ

公野「そんなビックリしなくても…」

真姫「あなた…神出鬼没すぎよ」

公野「ごめんごめん、今日は真姫に見せたいものがあって…」

741 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:45:15.81 ID:vV+gI6QY.net
公野「ハターキとコンタクトが取れてね」

真姫「ハターキ?」

公野「今度、“あいどる”のテーマソング手がける人」

真姫「で、それがなんなの?」

公野「この前ルビィの友達いたでしょ」

真姫「ルビィの………誰だったかしら」

ルビィ「果南ちゃん!」

真姫「あぁ…それがなに?」

公野「あの子、本当はハターキを探しに来てたんだよ」

ルビィ「あっ…果南ちゃんが最後言ってた忘れてる事ってそれだったのかな…」

公野「うん、でさ…気になったから私なりに調べてみたのハターキを」

公野「そしたらあの人面白くてさ…」

真姫「……あなた、冷やかしにきたの?」

公野「違う違う!ま、いいや…余計な話は置いといて…これ見てみ!」

742 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:54:04.86 ID:vV+gI6QY.net
真姫「これは?」

公野「歌詞ノート」

真姫「誰の?」

公野「……“あいどる”の」

真姫「……は?」

ルビィ「えっ…なんで、それをハターキさんが…!?」

公野「ま、情報提供…?少なくとも…あの人は完全な“あいどる”側じゃない」

真姫「……希望は悪の手で撃ち殺されるのよ」

ルビィ「え、真姫さん…?」

真姫「……歌詞よ」

公野「…それ、昔の事から考えて…ヤバくない?」

公野「“あいどる”は歌詞に忠実……」

真姫「………あっ」

ルビィ「……え?」

真姫「そんな…自作なんて、もうなんでもありじゃない…!!」

真姫「今日のパレード…マズいわ…」

真姫「秋穂が……殺される……」

743 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 04:59:31.64 ID:vV+gI6QY.net




ワーワーワーワー!!!!!

アイドルー!!!!!

海未「どこに行っても人、人、人…ですね…」ギュウギュウ

海未「秋穂、大丈夫ですか…?」

海未「………秋穂?」

・・・

海未「あっ…!」

海未「……もう、あの子は!」

744 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 05:05:15.99 ID:vV+gI6QY.net
千歌「あれ、先輩…?」

千歌「しまった…はぐれちゃった…」

千歌「あっ…テレビカメラ」

テレビリポーター「“あいどる”は今世界で最も、危険な道を進んで行きます!

テレビリポーター「われらが愛する“あいどる”は世界の崩壊を唯一止めることができるお方です」

テレビリポーター「日本が世界に誇る“あいどる”が今ゆっくりと…そして颯爽と国民に手を振っています!」

千歌「………こわいな」


刑事1「」ニヤッ


千歌「!?」

千歌「あれ、先輩…?」

千歌「なんで、こんなところに…!」

千歌「……ッ!」タッタッタッ

745 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 05:10:34.97 ID:vV+gI6QY.net
ギュウギュウ…!

秋穂「ん…んぅ〜…!」

秋穂「ぷはっ!」

秋穂「はぁはぁ…人混みにめちゃくちゃ流されちゃった…!」

秋穂「海未おばちゃんとはぐれちゃった…」

秋穂「どうしよう…」

秋穂「というか、ここって…」

秋穂「神田明神?」

秋穂「そうか…今は下でパレードしてるから…まだここにはあんまり人が…」

秋穂「そうだ!希おばちゃんに挨拶しないと…」

バンッッッ!

秋穂「!?」

「止まれ」

秋穂「あなた…」

刑事1「つぎは当てる」

秋穂「ブリトニーを殺したあの…?」

746 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 05:24:33.03 ID:vV+gI6QY.net
ザワザワッ…

「今あいつ、撃った…?」

「銃持ってる…?」

「いや、いやあああああああぁぁぁぁぁ!!!!」

刑事2「みんな伏せろ!」

刑事2「(あの野郎!ここで何を…!?)」


秋穂「なんでこんなところに…」

刑事1「“あいどる”がお前を“退部”させろってな」

秋穂「たいぶ…?」

秋穂「……私は“あいどる”に会って話をしないといけないの」

刑事1「それは無理な相談だ、何故ならお前は今ここで死ぬからな…」

秋穂「………」

刑事1「おっと、逃げるなんて考えるなよ…」


ガラッ!

希「ちょっと、今のなんの音…」


刑事1「お前が逃げたら…こうだ」

バンッッッ!


希「ッッ……!!!」ドサッ


秋穂「!!!!!」

秋穂「希おばちゃんッッ!!」

747 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 05:26:50.51 ID:vV+gI6QY.net
刑事1「今のは参考だから足に撃ったんだ、死にゃしない」

秋穂「」ギリッ

刑事1「お前が逃げたらここにいる奴ら全員、殺す」


希「……秋穂ちゃん……ッ……いいから、早く逃げや……!」


秋穂「……早く、撃てば」

刑事1「流石は運命の子…肝が座ってる」

刑事1「じゃ…」

ダダダダダダダダッ

刑事1「あ?」

秋穂「!」

海未「……秋穂!」バッ

秋穂「海未おばちゃん…!危ないから逃げて!」

刑事1「どけ、ババア…お前ごと撃つぞ」

海未「撃つなら先に私を撃ってください!」

海未「私の……私たちの娘に手は出させませんッ!」

秋穂「……海未おばちゃん」

刑事1「バカが、お前一人じゃどっちにしろ貫通するっての」

748 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 05:32:55.56 ID:vV+gI6QY.net
刑事1「……お前たちの子じゃないんだよ」

刑事1「神の子なんだよッッ!」

海未「〜〜〜!」ブルブルッ

秋穂「海未おばちゃん…」

刑事1「希望は悪の手で撃ち殺されるのよ」

秋穂「………」

刑事1「素敵な歌詞だ……」ニコッ

刑事1「じゃあな」スッ

海未「!!」ギュッ!

秋穂「海未おばちゃん………」

秋穂「」キッ

刑事1「……あははは!」

秋穂「……くそ」

749 :切ります:2017/12/18(月) 05:41:16.20 ID:vV+gI6QY.net
希「………ッッ!」グッ

ブルン……

刑事1「……あ?」

ブルンブルンブルンブルンッ!!!!

刑事1「なんだ……この音?」

秋穂「…………バイク?」

ブゥゥゥゥゥゥゥン!!!

ガンガンガンガンッ!!

ブルンッ!

刑事1「なに!?」

刑事1「あぶねぇっ!」サッ

キィィィィィ!

「…………」

刑事1「誰だ……」

刑事1「誰だ!ヘルメットを取れ……殺してやる」

「仲間を……」

「秋穂を……」

スッ…

刑事1「……ッ!お前は……」

絵里「私たちの最後の希望を……絶対に」

絵里「殺させやしないんだから……」サッ


希「絵里チ……?」


秋穂「絵里……おばさん……」

750 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 06:50:13.97 ID:ATPDJiW2.net


751 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 07:57:25.11 ID:MUXEgHZN.net
日本に帰ってきたか
次回は大乱闘の予感

752 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 11:03:20.11 ID:Dc4oTZ82.net
通りすがりのターゲットはキミ♪だ!覚えとけ!

753 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 11:26:33.71 ID:0LJhdhBm.net
熱い展開

754 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 15:54:10.39 ID:Dc4oTZ82.net
ある

755 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 16:14:30.01 ID:KhdqqmbJ.net
絵里ちカッコ良すぎて濡れた

756 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 18:39:52.05 ID:YHX64J0L.net
刑事1「ふんっ…」スチャッ

絵里「…………」

刑事1「死ね」

秋穂「…ッ!」

バンッッッ!

絵里「………」

秋穂「……え?」

刑事1「…………あ、れ」

刑事1「………俺が…希…望……で…お前……らが悪……だった……のか…?」

刑事1「ゴパッ…」

刑事1「」バタンッ

イヤ、イヤアアアアアアアアアア!!!!!!!!

ニゲロニゲロ!!

絵里「……ッ!」ダッ

刑事1「」

絵里「即死ね……」

絵里「……弾はまだある……」





酒井「」ニヤッ

酒井「ほら、拾えよ…拾えよ9番…」

757 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 18:41:59.53 ID:YHX64J0L.net
キチャ…

絵里「伏せてなさい」

秋穂「う、うん…」

絵里「海未……秋穂を……」

海未「わ、わかりました…」

絵里「希!」


希「へ…?ど、どうしたん!」


絵里「それで、止血しなさい」ブンッ


希「…っと!」パシッ


絵里「………」

秋穂「絵里おばさん……」

絵里「……ここにいて」

秋穂「……でも、私……」

絵里「……ここにいるのよ」

秋穂「………わかった」

絵里「……」コクッ

海未「……」コクッ

絵里「」ダッ

758 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 18:45:10.79 ID:YHX64J0L.net
刑事2「落ち着け!落ち着いて逃げろ!」

絵里「どきなさい」

刑事2「!?」

絵里「」スチャッ


「いやああああああ!!!!!」

「あ、あれ…テロリストの…絢瀬絵里よ!!!!!」

「いやああああああぁぁぁぁ、殺される!!!」

ドタバタ


絵里「……お利口さんね」

刑事2「…待て!」

絵里「…なに?」

刑事2「あいつは……死んだのか?」

絵里「えぇ、即死よ」

刑事2「……絢瀬絵里……」

絵里「…あなた警察?なら、私のことより階段の整理をしといて、邪魔だから」ダッ

刑事2「あっ、おい!」

759 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 18:48:24.49 ID:YHX64J0L.net
ダダダッ

曜「絵里さん!」

絵里「曜、わかった?」

曜「あそこです!あそこのビルの屋上から銃声が!」

絵里「……わかったわ、曜はここで見張りを!」

曜「はい!」

絵里「……屋上ね」

ダダダダダッ

ガチャ

760 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 18:50:31.97 ID:YHX64J0L.net
ヒュー…

酒井「………」

絵里「あなた……」

酒井「よう、9番」

絵里「あなたが撃ったの?」

酒井「……あぁ」

酒井「……9番お前……ちょっと変わったか」

絵里「………」

酒井「いや、変わったんじゃない…戻ったのか」

絵里「……銃持ったあいつは“あいどる”側なんでしよ?」

絵里「いわばあなた達の仲間…なんで撃ったの?」

761 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 18:56:09.09 ID:YHX64J0L.net
酒井「はっ…わからないのかよ9番…」

絵里「……どういうこと?」

酒井「茶番なんだよ……このパレードも全部な」

酒井「あいつは神の子に歯向かって殺されるというお芝居をノリノリで演じてただけだよ」

酒井「ま、本人は知らなかったんだけどな」

絵里「………」

酒井「お前もまんまとのせられたんだよ9番」

絵里「なにが言いたいの…?」

酒井「パレードなら人も集まって、関心も持たせられる」

酒井「絶好の舞台なんだよ」

酒井「このパレードというセンセーショナルなもので“あいどる”はなろうとしてるんだよ……」

絵里「……なにに?」

酒井「本当の神にだよ…」

762 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:01:12.09 ID:YHX64J0L.net
絵里「……人では神にはなれないわ」

酒井「人知を超越した存在になれば…それは神となるんだ」

酒井「お前達も不可能と思われた事を実現して伝説と呼ばれたんじゃないのか?」

絵里「………」

酒井「神とか…伝説とか、そういう称号は自分で付けれるもんじゃないんだ、こればっかりはな」

酒井「具体的になにをすれば人類は神と認めてくれる思う?」

絵里「………洗脳でもするの?」

酒井「………死ぬんだよ」

絵里「どういうこと…?」

酒井「キリストの話、有名だろ?」

酒井「イエスは死んだ後、蘇り…神となった」

酒井「人は死んだ後に生き返ると…神とみなされるんだよ…」

絵里「……!」

絵里「……ッッ!」ダッ

酒井「ふっ……」

763 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:02:20.45 ID:YHX64J0L.net
ダダダッ

曜「へ?」

曜「え、絵里さん…?」

絵里「“あいどる”のところに行く…あなたは隠れてなさい」

曜「え、ど…どういうことですか!?」

絵里「“あいどる”が神になったら…世界は終わる」

絵里「……その前にあいつの正体を」ダッ

曜「ちょちょ…!絵里さんッッ!」

764 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:16:01.86 ID:YHX64J0L.net
絵里「はっ…はっ…早く、あいつを止めないと…」

絵里「………!」


花陽「……」キョロキョロ

サッ


絵里「花陽…?」

絵里「いや…今は…」

ワーワーワー!!!

絵里「“あいどる”…!」

ワー!!!

絵里「ッ…どいてください…!」

ワーワー!!!!

絵里「どいてください!」

アイドルー!!!!

絵里「……ッッ!」

絵里「どいてッッッ!!!」

「い、いやぁぁぁ!?」

「な、なに…?」

765 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:20:38.36 ID:YHX64J0L.net
警察「下がれ!」

SP「」バッ

絵里「………」

“あいどる”「やぁ、絵里ちゃん」

絵里「…………」

バッ!

絵里「」スチャッ

イ、イヤアァァァァァ!!!!

テロリスト…!!!

SP「」スチャッ SP「」スチャッ SP「」スチャッ

警察「発砲許可!」

絵里「………」

766 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:25:15.77 ID:YHX64J0L.net
“あいどる”「いいんだ、彼女は私の友達だから」

“あいどる”「それに市民に銃を…ましてや女性に向けるなんていけないよ?」

SP「………」サッ

警察「待機……」

絵里「………マスクを取るのよ」

絵里「あなたの正体は…あなたは誰…」

“あいどる”「マスクを取ったら、私も仲間かな?」

絵里「……私たちの時代はもう終わった、あの時の今に置いてきたのよ」

“あいどる”「…そっか…」

767 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:35:35.00 ID:YHX64J0L.net
“あいどる”「そうやって君たちはいつも、仲間はずれにする」

絵里「……何を言っているの?」

“あいどる”「亜里沙ちゃん、生きてたんだね…おめでとう」

絵里「……ふざけないで、今はあなたが誰かを聞いてるの」

“あいどる”「……そっか、お礼はなしか」

絵里「……あなたの何にお礼をしろっていうの?」

“あいどる”「亜里沙ちゃんが生きていたのは私のおかげなのに」

絵里「………なに?」

768 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:37:31.42 ID:YHX64J0L.net
“あいどる”「どんなに活躍しても、どんなに頑張っても…それを認めてくれる者はいない」

絵里「………?」

“あいどる”「所詮その程度の存在なんだ」

“あいどる”「私のやる事は当たり前で…だから、お礼もないんだ」

“あいどる”「やっぱり、損な役回りだよね」

絵里「あなた……誰なの」

絵里「……ッッ、あなたはいったい誰!!!」スチャッ

ヒィィィ!!

イヤアァァ!!

769 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:41:39.57 ID:YHX64J0L.net
“あいどる”「私を覚えてないの?」

“あいどる”「私の顔がわからない?」

絵里「だから、マスクを…!」

“あいどる”「なら、穂乃果ちゃんの顔も覚えてない?」

絵里「……穂乃果?」

“あいどる”「そんなわけないよね、穂乃果ちゃんは覚えてるのに…私を覚えてないなんて」

絵里「……何を」

“あいどる”「これを見ても…わからない?」スッ

絵里「……花?」

“あいどる”「昔、いっぱい見たよね」

770 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:44:27.02 ID:YHX64J0L.net
絵里「……!」

絵里「いや……そんなはずない……」

絵里「いや、でも……」

絵里「あなた……まさか……」

“あいどる”「……」

バンッッッ!!

絵里「」ビクッ

警察「伏せろ!!」

絵里「なに…?」

771 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:48:48.21 ID:YHX64J0L.net
“あいどる”「あ……」

SP「!!」

“あいどる”「あ、れ……」バタンッ

絵里「あっ……」

「い、いやあああああああぁぁぁぁ!!!!!」

「誰が…誰が!??」

「逃げろ逃げろ、殺されるッッッ!!」

「“あいどる”うううぅぅ…!死なないでぇぇぇぇ!!!」

絵里「……いったい、どこから?」

「あぁぁ…!!この人よ!この人が撃ったのよ!」

スタスタ

フミコ「……終わった」

絵里「……フミコ……?」

772 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:52:02.16 ID:YHX64J0L.net
フミコ「終わりましたよ、絵里先輩」

絵里「フミコ、あなた、ここで何を…?」

フミコ「私が暴走を止めないと」

バンッッッ!

フミコ「私があ」プシャッッッ

絵里「!?」

フミコ「」

絵里「フミコッッ!!!」





酒井「ヘッドショット、よくも“あいどる”を」

酒井「“あいどる”どうか、ご無事で…」

773 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 19:55:29.60 ID:YHX64J0L.net
曜「絵里さん!」

絵里「曜…」

曜「狙われてます!逃げて!」

絵里「ッッッ……フミコ……」

絵里「くそっ…開けなさい!」

「いやああああああぁぁぁぁぁ!!」

「殺さないで……!!!」

絵里「……行くわよ」ダッ

曜「……ッ」ダッ

774 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 20:00:14.52 ID:YHX64J0L.net




『“あいどる”が何者かによって銃撃を受けました…!』

『“あいどる”は病院へと運ばれ、かなりの重体だと予測されます」

凛「今の…絵里ちゃん…?」

にこ「あの子…なにして!」

凛「ね、ねぇ!“あいどる”は?」

にこ「わからない…わからないけど…アレじゃ」

凛「“あいどる”がもし死んだら…平和になるのかな…」

にこ「どうでしょうね…もしかしたら…逆かも…ね」

775 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 20:02:56.88 ID:YHX64J0L.net




ルビィ「真姫さんテレビ!」

真姫「見てたわよ…」

真姫「……ッ」

真姫「こんな終わり方って…」

公野「………本当にこれで終わりかな」

真姫「…?どういうこと?」

公野「………」

真姫「……?」

ルビィ「絵里さんが…」

真姫「エリーのリアクションからして撃ったのはエリーじゃない…」

真姫「でも…こんなの…」

776 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 20:21:32.40 ID:YHX64J0L.net




鞠莉「このまま“あいどる”が死んだら……なにもわからずじまい」

果南「梨子ちゃんと善子ちゃんの行方が…」

鞠莉「それに…このまま“あいどる”が死んで、日本が良い方に進むとは…正直思えない」

ガチャ

千歌「はっ…はぁ…」

鞠莉「千歌ッチ…持ち場離れて良いの?」

千歌「はっ…はぁ…もう…持ち場とかないもん…」

777 :今日はここまで:2017/12/18(月) 20:22:44.69 ID:YHX64J0L.net
千歌「以前話してた先輩は死体で発見されるし“あいどる”も…!」

果南「でも“あいどる”はまだ死んだとは…」

鞠莉「…いや…ダメだね…」

果南「え?」

『速報です!“あいどる”がお亡くなりになられました…“あいどる”がお亡くなりになられました!』

果南「死んだ…」

鞠莉「はぁ…」ギシッ

鞠莉「“あいどる”の正体は…誰だったのかしら」

778 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 20:37:20.15 ID:akCXUFoU.net
おつおつ
ヒフミトリオ全滅か……あいどる本当に誰なんだろう

779 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 20:40:45.83 ID:KhdqqmbJ.net
ワシじゃよ

780 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 20:49:51.13 ID:ZRywJH6h.net
花か、全然ピンと来ないな

781 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 21:02:31.56 ID:3p/50luT.net
かよちんかと思った

782 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 21:10:55.79 ID:vB2Mngoy.net
神モブかと思ったけど全滅しちゃってるから違うな。見当もつかん

783 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 21:29:13.34 ID:9q0WY9cI.net
もしかしてことり…?

784 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 21:39:15.60 ID:6yziYaZa.net
>>783
確かに全く出て来てないからなー


785 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 21:44:59.42 ID:G9ekxIAl.net
未来のあなた自身なのです

786 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 22:00:03.99 ID:1clt94Xw.net
>>768
ここのやりとりではヒフミっぽいんだけどなぁ

787 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 22:08:01.74 ID:ALmsipqy.net
ワイやで

788 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 22:20:10.74 ID:mw37Jqgl.net
損な役回りってにこが言ってなかったっけ?

789 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 22:31:35.83 ID:V2c9ctV8.net
ことりかと思ったけどミスリードなんかな

790 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 22:48:04.77 ID:G9ekxIAl.net
ふりりん「オレだよ!」

791 :名無しで叶える物語:2017/12/18(月) 23:24:57.49 ID:/NObTL3C.net
酒井のくせにやけにかっこいい台詞ばっかだな

792 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 01:16:39.96 ID:s51GN2Vu.net
ワイの屁やで

793 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 07:44:33.95 ID:XKPFqIC4.net
ことり全然出てこないし花陽はなんか不穏で穂乃果も仕方ないけどいない
プランタンがなんか

794 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 12:51:52.67 ID:9IFhWbAY.net
確かにかよちんが何してたのかも気になるところ

795 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 13:59:20.81 ID:94xuhszt.net
大切じゃない人が死んだ時の気持ちって不思議なもので、泣くとか笑うとか…もう、そういう概念じゃないんだ。

じゃあ、どんな気持ちかって。ただ、ジッと見つめて最期を見届けようとするの。

私は、家のテレビで海未おばちゃんと希おばちゃんの三人で、最期を見届けようとした。

私は、何故だか震えて、そしたら海未おばちゃんがギュッって抱きしめてくれた。

落ち着いた。すごくすごく、安心した。

でも、対照的に海未おばちゃんの身体は小刻みに震えてた。

796 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:00:20.56 ID:94xuhszt.net
私より長く生きてる人の勘かな。今考えると、あの時点で海未おばちゃんは嫌な予感があったんだと思う。

秋葉ドームってさ、昔は野球とかする場所だったんだけど、今は歌手とかも使うの。

そのきっかけを作ったのは私の穂乃果おばちゃんがリーダーのμ's。

その場所が彼女の、葬儀場に決まった。

そして、その日を迎えた。

797 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:02:53.30 ID:94xuhszt.net
「人類滅亡が近い今、我々は最も大切なお方を失ったのです」

「あなたは私たちにとって、いつまでも唯一無二の存在であり続けるだろう」

「この模様は全世界の国・地域で同時生中継されており、世界中が偉大な英雄の死を悼んでいることでしょう」


ツバサ「先生、まもなくです」

山田「今日だな」

ツバサ「先生…?」

山田「今日、μ'sの名前は」

山田「あなたのものになる」

山田「………“あいどる”」

“あいどる”「」

798 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:05:29.20 ID:94xuhszt.net
『世界各国の首脳、各界の著名人、そして多数の一般人が“あいどる”の最期を見届けようと、この秋葉ドームにやってきました』

秋穂「………」

海未「秋穂、何か…飲みますか?」

秋穂「………」

秋穂「……いらない」

希「……秋穂ちゃん、寒いし、コーヒーでも飲んだら……?」

秋葉「……いい」

希「………」

海未「そう…ですか…」

『天にまします我らの父よ…』

秋穂「………」

799 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:08:18.74 ID:94xuhszt.net




ガチャ

凛「ッ!」

花陽「ただいま…」

凛「かよちんどこ行ってたの!?何日もいなかったから心配したんだよ!」

花陽「う、うん…ごめんね」

にこ「花陽…“あいどる”が」

花陽「うん…らしいね」

花陽「もう、終わりでいいよね…私も…疲れた…」

凛「かよちん…?」

にこ「二人とも」

にこ「始まるわよ…」

『まもなく代表者による、スピーチが始まります』

800 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:10:38.99 ID:94xuhszt.net
代表者「全人類の唯一の希望である“あいどる”」

代表者「あなたを欠いた、日本は、世界は、地球は…きっと不安定になってしまうでしょう」

代表者「しかし、私たちはあなたの教えに従い、明るく笑顔で…どんな壁にぶつかろうといつまでも歩み続けます」

代表者「2019年の12月31日に起きた、あの血の大晦日…ホノカ一派を退けたあなたの活躍は、いつまでも語り継がれることでしょう」

代表者「“あいどる”が夢にされていた世界同盟は…私たちで必ずや」

代表者「それでは、“あいどる”と親交が深いアメリカ合衆国大統領より弔辞を頂きます」

801 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:13:06.70 ID:94xuhszt.net




公野「私は神になる…」ブツブツ

公野「そして世界は血の海に…」ブツブツ

真姫「……んもう!なんなのよさっきから!」

ルビィ「神様、怖い…」

公野「怖いって言われても…ノートに書いてあるんだもん」

真姫「歌詞ノート?別にもういらないでしょ…“あいどる”は死んだのよ…」

公野「死んだから悩んでるんだよ…」

真姫「どういうこと?」

京極「なるほど、余ったのですね」

真姫「京極くん…余ったって?」

802 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:15:54.93 ID:94xuhszt.net
公野「そう、余ってるの」

真姫「だからどういう事よ!」

公野「……ニブチンだね、真姫も」

公野「この歌詞ノート、大体の事は“あいどる”によって実現されてる」

ルビィ「“あいどる”がこうなった以上…もう歌詞は増えないんだよね…」

公野「いやそうじゃなくてさ…死んだのに歌詞が2曲分余ってんの」

真姫「……あ」

真姫「まさか…そんな事」

公野「……そのまさかだよ」

ルビィ「え?え?」

803 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:18:22.50 ID:94xuhszt.net
京極「ゆゆしき問題ですね、これは…」

真姫「どうすればいい…?」

公野「どうしようもないね…もう」

ルビィ「真姫さん…」

真姫「…どうしたの?」

ルビィ「今…なんか、動いたような…」

真姫「……?なにが……?」

ルビィ「……あいどる”が」





804 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:20:37.08 ID:94xuhszt.net
司会者「以上、大統領の弔辞でした」

司会者「続きまして、献花のお供えを」

大統領「」スッ

スタスタ

大統領「……“Idol”」

“あいどる”「」

大統領「……」

“あいどる”「」ピクッ

大統領「……?」

805 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:22:41.49 ID:94xuhszt.net
“あいどる”「」ピクッ、ピクッ…

大統領「!?」

ザワザワザワザワ…

“あいどる”「」ガサッゴソ

大統領「Oh my God…」

“あいどる”「」スッ

大統領「…It's a miracle…」

“あいどる”「……」

コツコツ…

806 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:25:38.23 ID:94xuhszt.net
“あいどる”「……」

“あいどる”「」サッ

……ワ

ワァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!

“あいどる”「………」

“あいどる”「………」スッ

ウオオオオォォォォォォォォォォ!!!!!

オォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!

キャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ!!!!!!!!

アアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!


酒井「すごい……奇跡だ」


ツバサ「彼女…彼女こそ、人類の希望…」

あんじゅ「本当に蘇ったのね……」

英玲奈「神だ…神になられたのだ…」

山田「………はは」

807 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:27:52.48 ID:94xuhszt.net




秋穂「……いや、いや……」

海未「まさか…こんな事…」

希「嘘やん……」





凛「なんで…なんで生きてるの…!?」

にこ「わ、わからないわよ…確かに…あの時…“あいどる”は…」

花陽「本当の……神なの……?」





ウオオオオォォォォ!!!

絵里「……やられた」

曜「こんな…ありえないよ…」

808 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:31:43.53 ID:94xuhszt.net




果南「そんな……こんな事……」

千歌「嘘、だよね……」

鞠莉「……クリスチャンじゃなくても知ってる話がある」

千歌「鞠莉ちゃん…?」

鞠莉「キリストは死んだ3日後に生き返ったんだよ…」

鞠莉「最悪だよ……最悪の展開だよ……」

鞠莉「アイツを止められる人間はもういない……」

千歌「……ッ」

809 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:32:51.02 ID:94xuhszt.net
千歌「でも、穂乃果さんなら…」

鞠莉「いない人間に頼っても仕方ないよ…」

鞠莉「バッドエンド……終わった、こうなるならいっそのこと……」

果南「マリー……」

鞠莉「世界はあいつの手中になる……ほんっと……自分が無力で腹が立つ……」

果南「でも、なんで…ありえないよ…こんなの」

千歌「……みんな……」

810 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:35:45.16 ID:94xuhszt.net
その日…世界中の人たちは「μ's」の名前が入った小旗を振りかざした。

おばちゃん達の存在なんて、最初からなかったみたいに。

あたかも、それは最初から“あいどる”のものだったみたいに。

もう止められない。

誰にも。

ごめんね、おばちゃん。私、守りきれなかった。

ごめんね、お母さん。私が楽にさせないといけないのに。

ごめんね、みんな…。

本当に、ごめんね…。

811 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:37:05.97 ID:94xuhszt.net
-数日後- 〜国会〜

“あいどる”「随分…メンツが変わったね」

“あいどる”「みんな“退部”しちゃったんだ」

“あいどる”「……さてと」

“あいどる”「確かあと、もう一つやりたい歌詞があったよね」

女「……あなた……誰?」

山田「」ピクッ

ツバサ「……」

“あいどる”「………君は木皿教授の娘だよね」

“あいどる”「あったじゃないか、あの時」

女「………」

812 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:39:01.47 ID:94xuhszt.net
“あいどる”「世界は血の海と化し…美しい虹を描くだろう」

“あいどる”「うん、我ながらいい歌詞」

“あいどる”「……じゃ」

“あいどる”「やろっか」

ザッ…

その日、世界各地にウィルスがばらまかれた。

何億という人が死んだ。でも。

美しい虹を描いた。

そして世界は。

滅亡した。

813 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 14:45:43.42 ID:94xuhszt.net
秋穂「……エッ、エッ」

海未「泣かないでください、秋穂……」ナデナデ

秋穂「エグッ……こんな時に、穂乃果おばちゃんがいてくれれば……きっと何かを変えてくれたのに……」

海未「秋穂……穂乃果は……」

希「秋穂ちゃん、みんないるから…絵里ちも帰ってきた、きっとみんなでなら…」

814 :一旦切る:2017/12/19(火) 14:46:13.31 ID:94xuhszt.net
秋穂「グスッ…グスッ…やっぱり私は、穂乃果おばちゃんみたいに…誰も悲しませずに、みんなを笑顔にしながら頑張るなんて出来ないよ…」

秋穂「グスッ…私は、私のやり方で…」

海未「…秋穂…?」


“あいどる”の復活と同時に西暦は終わった。
あいどる歴が始まり“あいどる”は各国から要請を受け、世界大統領に就任した。
μ'sも…Aqoursも…秋穂も…“あいどる”の暴走を……止めることはできなかった…。

第6章「終わりの始まり」-完-

815 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 15:06:20.41 ID:kmaMW0pT.net
更新乙です
穂乃果ちゃんが奇跡の大復活しないと秋穂ちゃんが闇堕ちしそう…

816 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 15:42:50.99 ID:VwTdpYf/.net
>>782
本当に全滅か?

817 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 15:52:35.26 ID:tKHn9J5M.net
そう遠くはない明日
いつか来るはずの世紀末
生と死の輪廻に"あいどる"が介入する時
種の進化は止まり、種は滅びる

818 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 17:34:51.71 ID:0phh7xJK.net
うわ久々にみた、すげえ楽しみにしてたぞ

819 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 18:08:06.89 ID:XKPFqIC4.net
GODにタメな真姫ちゃん

820 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 19:49:25.71 ID:IxPX1/oZ.net


821 :今日はここまで:2017/12/19(火) 20:05:44.35 ID:/RFqYb2h.net
-北海道-

ブゥーン…

「ふーんふーんふふふーん…」

「ふふふふーん…」

バス…バスッ

「あっ…」

「………」

「大丈夫…君ならいける、できるよ」

「やろうと思えば、なんだって出来るんだから!」

ブン…ブゥーン

「……よしよし」

プスッ…

「あ、あれ…?」

プス…プスッ…

「…ありゃあ…ガス欠だ」


これは、あいどる暦2年の話。
彼女が東京に向かっている事をまだ、誰も知らない。

第6.5章「虹の向こう側」-完-

822 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 20:54:39.16 ID:Er95V4E1.net
お・・・?

823 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 21:03:44.34 ID:IxPX1/oZ.net
穂乃果か!

824 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 22:15:27.94 ID:I4GXl4fS.net
希望が出てきた

825 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 22:30:35.79 ID:sCIe3jGp.net
知ってた
けどやっぱ主人公の帰還はテンション上がるな!

826 :名無しで叶える物語:2017/12/19(火) 22:42:55.83 ID:j3BFbd0Q.net
>>816
読み返してみたら生きてるかも?って子がいたけどよく分からないな

穂乃果ちゃん早く東京に着いてくれよ…

827 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 00:20:03.68 ID:Y2De9Ocx.net
一回読み直さないと分かんなくなってきたな

828 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 00:52:14.83 ID:rejtVs2f.net
本家は普通にバイクに乗ってたのに穂乃果は締まらないなwww

829 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 08:08:02.05 ID:iHSA3CAy.net
むしろ安心する

830 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 10:12:48.43 ID:zxHRD1kB.net
お前らも秋穂に負けず劣らず穂乃果成分不足してたんだな

831 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 13:12:07.86 ID:mZi8ikw2.net
穂乃果成分なる物が不足するとどうなるのですか?

832 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 14:13:29.60 ID:BJtXOecq.net
けだるさに加え、目眩、動悸、息切れなどの症状が出る場合があります。

833 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 16:53:38.90 ID:xG78zBb8.net
秋穂ちゃん見てればわかるだろ?
生理みたいなもん

834 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 17:48:26.68 ID:BJtXOecq.net
心の整理がつかないね

ちなみに今のは

835 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 17:52:23.50 ID:K5UMyng4.net
もんじゃさんがなんか言ってる

836 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 21:54:15.19 ID:whHh8PCa.net


837 :名無しで叶える物語:2017/12/20(水) 22:37:46.68 ID:r6jjBZkO.net
穂乃果ちゃ!早く来てくれー!

838 :名無しで叶える物語:2017/12/21(木) 02:30:58.15 ID:04z3Ysvl.net
ほの

839 :名無しで叶える物語:2017/12/21(木) 08:31:48.16 ID:ElOxuS+V.net
>>356
ここでことりだけ名前出てなくない?

840 :名無しで叶える物語:2017/12/21(木) 12:53:17.59 ID:JlATvi/H.net
つまり…ことり?

841 :名無しで叶える物語:2017/12/21(木) 22:10:23.97 ID:JavVvVKA.net
今日は来ないか………

842 :名無しで叶える物語:2017/12/21(木) 23:40:37.17 ID:f8GAauLp.net
待ってる

843 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:14:58.91 ID:dsxaVm7r.net
第7章「舞い戻る伝説」

『ありがとう』

“あいどる”「ん、んんぅ…」

『3人でやらない?』

“あいどる”「はっ…はぁ…」

『一番になろう!』

『いいよ、やってあげる』

“あいどる”「うん…うん…」

『大丈夫、次こそ出来る!』

『勇気で未来を見せて』

“あいどる”「ははは…あははは」

・・・

“あいどる”「……あ……?」

844 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:16:10.94 ID:dsxaVm7r.net
『・・・君が、こんな風に死ぬなんて・・・』

『ごめんね』

“あいどる”「!?」

“あいどる”「はっ!」ガバッ

“あいどる”「はぁ…はぁ…はぁ…」

“あいどる”「今の…記憶は…?」

“あいどる”「……うっ……うぅ……」

“あいどる”「ううぅ……」

845 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:17:51.85 ID:dsxaVm7r.net




-あいどる歴3年-

「向こうだー!向こうにいるぞ〜!」

「追えー!」


絵里「はっ…はぁ…」

曜「絵里さん……もう、限界ですよ……」

絵里「……やっとのことで東京に戻ったのに、この仕打ち」

絵里「歓迎パーティーはなさそうね」

曜「こんな時によく冗談言えますね…」

絵里「…しかし、いつまでも親衛隊と追いかけっこしてるわけには行かないわね」

絵里「せっかく東京に戻ってきたんだから」

846 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:19:58.88 ID:dsxaVm7r.net
「不法侵入!」「不法侵入!」

「不法侵入者発見!」

絵里「ッ!行くわよ曜!」

曜「はいっ…!…ッ!」

曜「った…」ドサッ

絵里「…!曜…!?」

曜「い、いいですから行ってください!」

絵里「見せなさい…!」サッ

曜「……ッ」

絵里「こんなに腫れて…いつ…」

「捕まえろ!」

絵里「まずい……おぶるわ!」

曜「……行ってください」

絵里「あぁ〜もう!じれったいわね!」サッ

曜「ちょ…絵里さん!」

847 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:22:09.83 ID:dsxaVm7r.net
タッタッタッ

絵里「はっ…はぁ…」

「追え!追え!」

曜「絵里さん…もういいですよ!下ろしてください〜!」グググッ

絵里「……そっちこそ冗談」

絵里「絶ッッ対!下ろさないから…」

曜「絵里さん…」

曜「でもこのままじゃ本当に…」

「絵里さん!」

絵里「…!」

こころ「こっちです!」

絵里「こ、こころちゃん?」

こころ「早く!」

絵里「……ッ!」タタッ

848 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:25:57.46 ID:dsxaVm7r.net
「どこだ?」

「くそっ、探せ!」

タッタッタッタッタッタッ…

こころ「ほっ…」

絵里「……こころちゃん、なんでここに?」

こころ「それはこっちのセリフですよ絵里さん」

こころ「親衛隊に追われてるみたいですけど…」

絵里「壁を…超えてきたの」

こころ「えっ!?あんな高い壁を自力で…!?」

絵里「えぇ…なんとかね」

849 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:27:24.74 ID:dsxaVm7r.net
曜「ッッ…い…」

絵里「曜…大丈夫?」

こころ「…お連れの方、怪我されてるんですか?」

絵里「えぇ…足が…」

こころ「…なら、お家に案内しますよ!」

こころ「近くなので!」

絵里「い、いいの?」

こころ「外にいたら、捕まるのも時間の問題ですからね!」

絵里「……なら……お邪魔しようかしら……」

曜「すみません…」

850 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:29:27.55 ID:dsxaVm7r.net
キュッ

ここあ「はいっ!これでひとまず大丈夫!」

曜「あっ、ありがとうございます!」

絵里「こころちゃん、東京でいったい何をしてるの?」

こころ「……お姉様を探しに来たんです」

絵里「そう……ここあちゃんと2人で?虎太郎くんは?」

ここあ「虎太郎は…“あいどる”が胡散臭いって言って親衛隊に連れて行かれた…」

絵里「………虎太郎くんが」

851 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:35:41.42 ID:dsxaVm7r.net
こころ「お姉様は花陽さん達と一緒に行動してるって聞いたんですけど…今、どこにいるか知っていますか?」

絵里「……ごめんなさい、私もさっき言ったみたいに……数年ぶりに東京に帰って来たの」

絵里「にこ達の行方は知らない…」

こころ「そうですか……」

絵里「それに、もしかしたら花陽は……」

ここあ「ねぇねぇ、なら、氷の女王って知ってる?」

絵里「氷の…女王?」

852 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:43:43.25 ID:dsxaVm7r.net
ここあ「都民に武装蜂起を呼びかけてるんだ」

絵里「武装蜂起…」

こころ「なんでもリーダーは女性で…すごいカリスマ性があるらしいです」

ここあ「でもすごく冷徹らしくて、そこから付けられたあだ名が…」

ここあ「氷の女王!」

絵里「へぇ…」

こころ「…って私…お客さんにお茶も出さずに、いや…もうご飯も食べていってください!」

絵里「いや…遠慮しなくていいのよ、こころちゃん」

こころ「いえいえ、お気になさらずに!ここあ、あなたも手伝って!」

ここあ「はーい」

853 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:45:41.37 ID:dsxaVm7r.net
曜「……しかし、テレビもないし……なんか、寂しいですね」

ここあ「いや〜テレビなんて高くて無理だもん」

こころ「そうなんです、税金を納めるのに精一杯で……」

曜「テレビも買えないほど税金が高いって……“あいどる”に対して反発とか出ないんですか?」

こころ「デモとかは一応ありますよ、ありますけど…」

こころ「みんな連れて行かれた…」

絵里「……」

854 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:52:29.97 ID:dsxaVm7r.net
ここあ「あっ、でもラジオはあるよ!ほら!」

曜「へ〜!このご時世に珍しい…」

ここあ「まぁ…なーんもやってないけどね」

こころ「それ、壊れてるんじゃない?」

曜「どれどれ…」ピーグルグル

「……では、最後に今日の“あいどる”の声をお届けします」

ここあ「おっ」

曜「あっ…」

絵里「………」

855 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 00:57:26.47 ID:dsxaVm7r.net
ここあ「…こんなのやってるんだ」

こころ「初めて聞きますね」

「……東京のみなさん、8月3日……未知のウィルスによって、人類は滅亡します」

絵里「………」

「私を信じ、私を愛する者だけが助かります」

ジー…

ここあ「なんだぁこれ…」

絵里「………8月3日………ね」

こころ「ここあ、もういいでしょ?ご飯のお手伝いして」

ここあ「ん〜」スッ

856 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 01:02:05.92 ID:dsxaVm7r.net
こころ「お待たせしました〜!どうぞ」

ジー

曜「うわ〜美味しそう!」

曜「いただきま〜す!」

絵里「……パクッ」

ジー

曜「うん!美味しい!」

こころ「それは良かったです!絵里さんはどうですか?」

絵里「…モグモグ」

こころ「絵里さん…?」

絵里「えっ…あっ、いや…美味しいわ」

こころ「な、なら良かったです」

曜「……?」

857 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 01:05:25.41 ID:dsxaVm7r.net
曜「どうしたんですか?絵里さん」

絵里「いや…なにか…聞こえない?」

ここあ「そういえばなんか…さっきから」

ジーーー

ここあ「あっ…これだ」

曜「ラジオですね…そういえば消すの忘れてました…」

ここあ「消しとくね」

絵里「いや、待って!ここあちゃん!」

ここあ「え…?」

ジー

絵里「ノイズとかじゃなくて……なにか……人の声みたいな……」

曜「人の声……?」

ジー ジー ジー ブソウホウキ……セヨ

曜「!」

858 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 01:12:59.44 ID:dsxaVm7r.net
曜「聞こえた…」

絵里「……ね?」

「……ブソウホウキ……武装蜂起せよ、8月3日……武装蜂起せよ、私は氷の女王……未知のウィルスは“あいどる”の真っ赤な嘘……みんなで……」プツンッ

ジー

曜「切れた…」

ここあ「…すっごい!初めて聞いた!氷の女王の声!」

絵里「あの声……そうか……氷の女王……あの子が……」

ここあ「なんで途中で切れたんだろう?」

こころ「電波ジャックでしょ、あんまり珍しくないもの……」

859 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 01:16:54.54 ID:dsxaVm7r.net
こころ「ここあもう消しなさい」

ここあ「なんで?」

こころ「夜のテレビやラジオは法律で禁止されてるじゃない…親衛隊の人にバレたら連れて行かれるのよ?」

ここあ「そういやそうだった…それはやだなぁ」

ジー…ボクハイマ

ここあ「ん?」

「家路を急ぐ……」

曜「歌…?」

こころ「歌…ですね」

「そんな毎日が君の周りで…」

860 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 01:21:30.45 ID:dsxaVm7r.net
「ずっとずっと続きますように…」

絵里「ふっ…」

曜「いい歌ですね…」

こころ「ここあ消しなさいってば!」

ここあ「待ってよお姉ちゃん!これだけ聴かせて!」

こころ「んもぅ…」

ここあ「これがご近所さんが言ってた…謎の歌かぁ」

曜「どこの放送局だろう…これもジャックなのかな」

こころ「……今、東京でちょっとしたブームになってるんです、この歌」

861 :寝ます:2017/12/22(金) 01:30:15.08 ID:dsxaVm7r.net
絵里「ふっ…懐かしいわね…」

曜「!…絵里さん…知ってるんですか?」

絵里「えぇ、昔…無理矢理…聴かされたわ…はは」

絵里「ブームか……今流行ってもね」

絵里「昔に流行ってれば、あの子も助かったのかしら…」

「グータラ〜スーダララ〜…」

絵里「……え」

こころ「え?」

曜「…どうかしたんですか?絵里さん…?」

「グータラ〜スーダララ〜」

絵里「私が知ってる歌詞じゃない…」

絵里「………まさか」

862 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 01:33:04.88 ID:Yr4c6vo9.net
えりよう水色コンビ何気に相性良いね
おやすみ

863 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 01:40:43.77 ID:UZ1w7lEe.net
お疲れ
これは帰ってくるのも時間の問題かな

864 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 01:43:05.12 ID:1ueIg5AF.net
秋穂ちゃんが穂乃果を想う気持ちを考えると涙が出、でますよ

865 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 05:09:07.05 ID:2mmAfl8H.net
氷の女王といえば1期のツンツンチカしか浮かばないが…

866 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 08:29:58.43 ID:BDQpZe+1.net
遠慮しなくていいってエリちたくましすぎない?

867 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 09:35:05.76 ID:/k1ZyBLc.net
ガッコウノキョカァ?

868 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 12:49:47.51 ID:CzZ653G3.net
こころあと曜ってどっちが年上なんだろ

869 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 18:17:58.82 ID:2iEIhEXs.net


870 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 21:45:45.49 ID:91gYG7Wi.net


871 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 21:48:41.75 ID:Hjdfs4nd.net


872 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 21:57:46.86 ID:ASaqJfv1.net


873 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 22:05:17.77 ID:2OlqJONp.net


874 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 22:13:14.60 ID:m9AOqWle.net


875 :名無しで叶える物語:2017/12/22(金) 22:51:28.76 ID:MOvAIbwP.net


876 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 03:08:34.08 ID:InLaJlpj.net


877 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 03:12:35.69 ID:ewd3X0kp.net
最近だと、コンビニ秋田犬事件もあったばかり。繋いで放置するなよ。例え1分でも、飼い主は側を離れてはダメだ。ノーリードと同じくらいマナー違反だし危険だよ、幼児を含むたくさんの人が出入りする場所に放置するなんて。

犬の事、本当に大事じゃないのかね。
連れ去られたり傷つけられたりリード外されたりしないとも限らんだろうに。

自分が楽できればそれで良い連中だから仕方ないのか、自宅敷地外排泄問題もそうだしね。

878 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 10:35:06.62 ID:mxnSl/Hd.net




-北海道-

聖良「じゃ、理亞…行ってくるから、留守番お願いね」

理亞「行ってらっしゃい、気をつけてね」

理亞「……あんまり、姉様に迷惑かけないでよ」

善子「私のことなんだと思ってんのよ!かけないわよ!」

聖良「あはは…じゃ、行くね」

ブルルンッ、キー

理亞「全く…」スタスタ

理亞「……ん?」

理亞「これって……」スッ

理亞「こんなカセットテープ……あったっけ」

879 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 10:43:31.01 ID:mxnSl/Hd.net
聖良「いや〜2人で行くのも久しぶりですね」

善子「私、最近ずっっっと留守番でしたからね!」

聖良「出来ることなら、3人で行きたいんですが…何せ、2人乗りの車ですからね」

聖良「でも、久しぶりの食料探し…燃えるんじゃないんですか?」

善子「……もう、この北海道に食料なんて残ってないんじゃ」

聖良「………」

880 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 10:45:03.52 ID:mxnSl/Hd.net
聖良「……いずれ、私たちもここを出ないといけなくなるでしょう」

聖良「実際、たくさんの人が出て行きました…」

聖良「でもギリギリまで私たち…少なくとも私は、ここに残ります」

聖良「ふるさとですから!」ニコッ

善子「……まぁ、付き合いますけど」

聖良「うふ…ありがとうございます」

881 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 10:46:44.07 ID:mxnSl/Hd.net
キーーー!

ガチャ

聖良「私は向こうの工場に行ってみます」

聖良「善子さんはあっちの工場の探索、お願いしますね」

善子「はーい、ってヨ…!」

聖良「では、また後で!」タッタッタッ

善子「……〜〜〜」

善子「はぁ……」

善子「もう……食べれる食料なんて缶詰ぐらいよね……」スタスタ

882 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 10:52:19.71 ID:mxnSl/Hd.net
キィ…

善子「失礼しま〜す…」

・・・シーン

善子「……なんかもう雰囲気からして、食料なんて無さそうな感じなんだけど……」

善子「はぁ…わざわざ遠出してこれって…もうね…」

善子「東京では…みんなは何してるのかな」

善子「ズラ丸もルビィも元気にやってるかしら…」スタスタ

883 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 10:54:09.44 ID:mxnSl/Hd.net
ピタッ

善子「……って」

善子「食料発見ッッ!」

善子「しかも缶詰!賞味期限は……まだ大丈夫じゃない!」

善子「久しぶりに探し当てたわ…!」

善子「ククク…やはり私の探知能力は人より優れてい…」

カンッッッッ!!!!

善子「!?」

884 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 10:58:10.13 ID:mxnSl/Hd.net
善子「………な、何?」

善子「………だ、誰?」

善子「聖良……さん?」

善子「まさかまだ北海道に…私たち以外の人が…?」

善子「」ドキッドキッ

ノソノソ…

カンッッッッ!!!

善子「わわわっ!」

善子「……な、なんなのよ!んもぅ!」

善子「……あっちの扉からね……」スタスタ

885 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 10:59:45.06 ID:mxnSl/Hd.net
スタスタ

善子「ここね……」

善子「……あ、あの」

・・・

善子「……あの!」

・・・

善子「……?」

善子「おかしいわね……空耳だったの?」

「………なに?」

善子「いっ!」

善子「う、うわぁ…!」ドサッ

886 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:05:01.91 ID:mxnSl/Hd.net
善子「い、いった〜…」

善子「(くっ、いい年して尻餅ついちゃったじゃない…)」

善子「…あ、あなた…誰?」

「お前こそ誰だよ」

善子「わ、私…?…私は…堕天使ヨハネ!」

「ヨハネ……お前……“あいどる”の手先か?」

善子「…はぁ?」

善子「何よ手先って!逆に“あいどる”が私の手先なぐらいなんだから!」

「あぁ…なんだ、ただの痛い人間か」

善子「…ッ!痛い言うなッ!」

887 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:07:30.95 ID:mxnSl/Hd.net
善子「って言うか…こんなドア越しで喋るの疲れるんだけど?」

「………」

善子「出て来なさいよ」

善子「…私がこんな事言う立場になるなんて」

「…外はどうなってる?」

善子「外?」

「ウィルスだよ、ここが一番被害を受けた」

善子「……ほとんどの人が死んだ」

善子「……僅かに生き延びた人たちもみんな……比較的安全な場所へ移った」

「……敵は?」

善子「敵?」

888 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:10:13.91 ID:mxnSl/Hd.net
善子「あんた、誰と戦ってんのよ…」

「裏切られたんだ……仲間に……」

善子「人に痛いとか言っといて……あんたの方が痛いじゃないのよ」

「お前と一緒にするな、俺は……“あいどる”に……騙されたんだ」

善子「!」

「信用してたのに……くそっ、くそっ……」

善子「……あんな見るからに胡散臭いのを信用する方が悪いんでしょ」

889 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:13:52.55 ID:mxnSl/Hd.net
善子「……見返したいとか思わないの?」

「……俺は何もできない、1人では何も」

善子「私も…今、出来ることなんて何もないと思ってたけど…一緒にいる子たちの発案で…ラジオで音楽を流してるの」

善子「昔、私も放送とかよくしてたから…」

「そうか……お前らか」

善子「……?何がよ」

「……あの音楽、グータラグータラ言ってる歌をラジオで流してるの」

890 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:16:30.77 ID:mxnSl/Hd.net
善子「グータラスーダラだから!」

善子「……いや、別に私が訂正する義理はないんだけど」

善子「……もう割と前よ」

善子「私が、1人で留守番させられてた時に…その人は現れた」

善子「……ボロボロだったのに」

善子「すごく、オーラが……あったっけ」

善子「……去年か」

891 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:18:34.50 ID:mxnSl/Hd.net
〜〜〜〜〜

善子「なんで私が留守番なのよッ!」

理亞「あなた、いつも何も見つけてこないじゃない!探すの下手なのよ!」

善子「ぐっ…ぐ〜…」

聖良「すみません、善子さん…すぐ帰って来ますから!」

ブルルンッ!ブウゥゥーン

善子「あぁ〜!もう〜!!」

善子「1人で留守番暇なのよ〜!!」

892 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:19:47.55 ID:mxnSl/Hd.net
善子「なによ、私…もうしばらく食料調達行ってないじゃない…」スタスタ

ザッ…

善子「!」

「…………」

善子「だ、誰…?」

「…………」

善子「い、生きてる…わよね?」

「………水」

善子「は…?」

「お水…ちょうだい…」バタッ

善子「えっ!?ちょ、ちょっと」

善子「大丈夫!?」ユサユサッ

「うぅ〜…」

893 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:21:43.98 ID:mxnSl/Hd.net
「ゴクッ…ゴクッ…!」

善子「……」

「はぁ〜!助かった…!」

「ありがとう、ホント助かったよ」

善子「それはどういたしまして…」

善子「しかし、この北海道に私たち以外の人がいたとはね…」

「あぁ〜ここ、北海道なんだ」

善子「え、知らないでここにいるの…?」

「うん」

善子「今までどこにいたの?」

「……どこにいたんだろう」

894 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:24:29.42 ID:mxnSl/Hd.net
善子「…?」

善子「あなた、名前は?」

「名乗るほどの者では…名もなき女性シンガーだよ」

善子「………あっそう」

女性シンガー「そっちこそお名前は?恩人の名前を覚えときたいな」

善子「ふっ、ヨハネよ」

女性シンガー「ヨハネちゃん…ヨハネちゃんか!よし!覚えとこう!」

善子「!!」パー

善子「〜〜!ツッコマなくて良いなんて!いい人…!ヨハネ、感激…!」

895 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:29:12.89 ID:mxnSl/Hd.net
女性シンガー「ご飯まで出してくれるなんて…!なんて優しい子…モグモグッ」

善子「あなた…今まで何してたの?」

女性シンガー「」ピクッ

女性シンガー「…記憶を無くしてて」

善子「え…き、記憶喪失?」

女性シンガー「何より…泣いてた…ずっと…毎日毎日」

女性シンガー「得体の知れない何かにずっと怯えてて…でも、誰かを守らなきゃって…思ってたの」

善子「…そうなんだ」

896 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:33:35.96 ID:mxnSl/Hd.net
善子「今は何してるの?」

女性シンガー「今?今は帰ろうとしてるの」パクパクッ

善子「どこによ」

女性シンガー「お家だよ?……帰るって約束したし」モグモグッ

善子「お家か…私も正直帰りたいわね…」

善子「……ちなみに、約束って誰としたの?」

女性シンガー「………」

善子「……?」

897 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:39:00.95 ID:mxnSl/Hd.net
善子「なら、それは?」

女性シンガー「それって…このギターのこと?」

善子「そっそれ、何か弾けるの?」

女性シンガー「いや〜、それがなんにも…」

善子「なによそれ……」

女性シンガー「あ、いや…1曲だけ弾けるや」

善子「聴かせてよ」

女性シンガー「いいよ」

女性シンガー「…日が暮れてどこからか…」

善子「へ〜、弾き語りなのね」

898 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:44:20.74 ID:mxnSl/Hd.net
女性シンガー「グータラ〜スーダララ〜」

ジャーン…

女性シンガー「…どうかな?」

善子「いいんじゃない…」

女性シンガー「そっかそっか、なら良かった〜」

女性シンガー「…さてと、そろそろ行こうかな…」

善子「あっ…最後に…本当の名前…」

女性シンガー「…また」

善子「…え」

女性シンガー「また会えるよ」

〜〜〜〜〜

899 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 11:50:46.84 ID:mxnSl/Hd.net
善子「その時コッソリ録音させてもらってたのよね…」

善子「あなたもいい曲と思うでしょ?」

「……あぁ」

善子「…そろそろ出てきたら?」

「帰れ」

善子「なっ…!なによぉ急に!心配してあげてるのに!」

「頼んでない、帰れ」

善子「〜〜〜!!!」

善子「帰るッ!」

「……俺はずっとここにいる」

善子「……ふん!」

900 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 12:00:23.70 ID:mxnSl/Hd.net
極力、名前欄で話そうとは思ってるんですが、流石に長いので普通に書きます。
本編と関係ないんですが、ちょっと2つ言わせてもらいます。
1つ、最近、文字数制限が酷いので1レス1レスが短くなってます。ご了承ください。
1つ、スレがあと100レス分しかないので、おそらく次スレ行きます。また頃合いを見て、立てようと思いますので引き続きよろしくお願いします。
そして、いつも保守や感想ありがとうございます。

901 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 12:04:05.56 ID:tSvmPoU5.net
>>900
本当にお疲れ様
年末だし無理しないようにね

902 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 12:08:21.81 ID:gH6OXXBC.net
お疲れさん
まぁ制限は分けて投稿すればいい話だから平気よ

903 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 12:10:24.44 ID:/6t1bPNW.net
最後にタイトル回収されるのを待ってるよ

904 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 13:45:17.96 ID:Cqm3ZuXC.net
900越えてるし容量落ちもあるから制限辛ければ次スレ行っちゃっても良さそう
毎回楽しみに見てますいつもありがとう

905 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 15:02:07.07 ID:1v9t333O.net
了解

穂乃果ちゃん東京どころか北海道に着陸しちゃったか。でも遂に日本に帰ってきたと思うと嬉しくなるぜ

906 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 18:23:05.32 ID:0UO4eM65.net
35歳で未だにヨハネと言い張ってる善子

907 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 18:39:11.84 ID:V5gCi2zW.net
絵面で想像するとすげーな
ワンダーウーマンだらけや

908 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 20:03:33.68 ID:+5XJewDX.net
年齢さえ気にしなければ見た目はまだまだ堕天使でも大丈夫ってことだろう

909 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 21:15:19.93 ID:jxRvyyi6.net
そういえば善子まだ未登場だったな
すっかり忘れてた

910 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 21:22:57.86 ID:gH6OXXBC.net
善子にとってはいい年して尻餅つくこと>いい年してヨハネと名乗ることだから

911 :名無しで叶える物語:2017/12/23(土) 22:58:33.96 ID:NfV/Ji5T.net


912 :名無しで叶える物語:2017/12/24(日) 02:55:10.34 ID:YnCEYqM/.net
1レスが短くても何スレに渡ってもぜんぜん構わないから続けて下さい

913 :名無しで叶える物語:2017/12/24(日) 03:15:32.05 ID:9HCD1ntL.net
女性シンガーって高山みなみから来てんのか

914 :名無しで叶える物語:2017/12/24(日) 11:00:48.71 ID:/lSjCa+O.net
善子は痛い子

915 :名無しで叶える物語:2017/12/24(日) 11:09:41.35 ID:9N24ZNh5.net
ああ、あのシンガーか
穂乃果じゃなかったか……むぅ

916 :名無しで叶える物語:2017/12/24(日) 16:08:44.79 ID:e9wkHlhD.net
未来の穂乃果って意味だと思う

917 :名無しで叶える物語:2017/12/24(日) 21:54:36.00 ID:0F7tyF1V.net
今日はなしか…

918 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 08:08:49.05 ID:7MAHh4QG.net
梨子とことりがまだか

919 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 15:06:01.09 ID:OPSxZK5n.net
データ落ちを危惧してかあんまりみんなレスしないな

920 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 20:46:10.31 ID:1kK2R1KE.net
善子「あ〜もうなんなのよ!なんなのよ!」

善子「まったく、ムカつくわね!」

善子「しかも缶詰重いし…!いくつ入ってるのよ!」

善子「…!あれは…」

善子「ヘリコプター…篭ってるあいつの物かしら…」

善子「……あ〜もう……知らないんだから、知らない知らない……」

善子「…聖良さん…早く来ないかしら」

921 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 20:49:52.60 ID:1kK2R1KE.net
ブゥーン

聖良「今日は善子さんのおかげでお腹いっぱいになりそうですね!」

善子「ふふふん!ま、私の能力にかかればこんなものです!」

聖良「ふふ…そうですね」

キッ

聖良「ただいま理亞、結構かかっちゃった」

善子「ふふ、待たせたわね…」

922 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 20:51:13.89 ID:1kK2R1KE.net
善子「喜びなさい…我がリトルデーモン!今日は存分にマナを回復でき…」

ダダダダダッ

善子「へ?」

理亞「善子…あなたね〜!!」

善子「いっ!な、なによ…!」

理亞「このカセットテープ、いつ手に入れたの!?」

善子「え、えぇ…?きょ、去年とかよ…」

923 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 20:54:49.26 ID:1kK2R1KE.net
理亞「なんでこんな大事なこと黙ってたのよ!」

善子「ど、どういうことよぉ…!勝手に放送したのがまずかったの…!?」

理亞「……あなた、これを誰が歌ってるか本当にわからないの?」

善子「本人は女性シンガーとしか言ってなかったけど…」

理亞「言ってた…言ってたってあなた…これ生で聴かしてもらったの!?」

924 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 20:56:37.49 ID:1kK2R1KE.net
善子「そ、そうよ?去年1人で留守番してた時に来て…」

理亞「嘘…来たって…ここに…?」

聖良「さっきからどういうことなの理亞?そのカセットテープはいったい…」

理亞「姉様も聴けばわかる!わからないのは善子だけ!」

善子「むっ…じゃあなんなのよそれ〜!」

理亞「……いい?これを歌ってるのは間違いなく……」

925 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 20:57:53.45 ID:1kK2R1KE.net
改行もままならなくなって来たので次スレボチボチ立てます
立てたらそっちに投下していきます
このスレはお好きにお使いください

926 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 21:00:55.89 ID:jKC7D4qB.net
うむ

927 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 21:02:44.15 ID:+lRS/viY.net
大作乙です

928 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 21:05:58.11 ID:DHg0G4Qp.net
考察とかに使ってもいいすか

929 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 21:07:55.44 ID:+lRS/viY.net
誘導用のurlご確認してからだね、するにしても

930 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 21:10:28.12 ID:1kK2R1KE.net
>>928
スレ立てはちょっとだけ日にち空くと思うんで
全然構いませんよ
次スレのスレタイもほぼ同じなので個人で検索出来ると思います

931 :名無しで叶える物語:2017/12/25(月) 23:53:15.67 ID:I44dwZdA.net
誘導おねがい

932 :名無しで叶える物語:2017/12/26(火) 02:54:01.90 ID:YeTqNedq.net


933 :名無しで叶える物語:2017/12/26(火) 08:13:15.68 ID:6AA6xeF9.net
ちょうど追いついた
続き待ってる

934 :名無しで叶える物語:2017/12/26(火) 17:21:42.42 ID:rrFFZXG3.net


935 :名無しで叶える物語:2017/12/27(水) 00:20:48.24 ID:jMhASoaN.net


936 :名無しで叶える物語:2017/12/27(水) 07:33:34.70 ID:AUh9kNpn.net


937 :名無しで叶える物語:2017/12/27(水) 07:53:08.85 ID:KKy5GGjN.net


938 :名無しで叶える物語:2017/12/27(水) 13:37:35.69 ID:/Ewb6ykG.net


939 :名無しで叶える物語:2017/12/27(水) 18:13:40.89 ID:Wh1wmwQE.net


940 :名無しで叶える物語:2017/12/27(水) 20:19:45.90 ID:2RLweMJo.net


941 :名無しで叶える物語:2017/12/27(水) 20:53:04.09 ID:fPZV6gyP.net
ふぇ

942 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 01:19:01.37 ID:c+gP7345.net


943 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 02:58:38.48 ID:QOA5hVnV.net


944 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 03:03:37.02 ID:em1VAKAd.net
適当な保守するなら考察とやらでもすればいいのでは
1の許可はでとるで

945 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 03:15:09.40 ID:T+VlTZ8f.net
原作読んで無いから分からんのだけど、あいどるの中の人は複数いる感じがするなぁ
時々とさかが見える気がするけど、そう思わせるためにお面にとさかつけてるだけって気もするし・・・

結論:続きに期待

946 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 03:18:38.61 ID:QOA5hVnV.net
2週したけどマジでわかりません

947 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 09:40:08.18 ID:IIKtADSg.net
いまさらだけどこれ原作あるのか
面白いから気になる

948 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 10:18:28.14 ID:LCmRsMQv.net
21世紀少年らしい
以前読んだけど全然記憶ないしなくてもいいかなって

949 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 19:36:15.54 ID:v2fwyuo/.net


950 :名無しで叶える物語:2017/12/28(木) 21:08:01.18 ID:BhW1B9z3.net
個人的に原作コミックより実写映画の方が好き
というか、金曜ロードショーで見たそっちが先だったから映画のイメージしかないわ
あんまり言っていいことじゃないと思うけど、YouTubeでフルで動画見れるから良ければ是非

951 :名無しで叶える物語:2017/12/29(金) 07:37:30.87 ID:hCGRVPVq.net
保守

952 :名無しで叶える物語:2017/12/29(金) 16:58:57.08 ID:/ydixBUW.net


953 :お待たせしました:2017/12/29(金) 23:50:16.42 ID:TEgB0eZW.net
穂乃果(44)「もうちょっとだけ、待っててね!」【SS・Part2】
http://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1514558945/

954 :名無しで叶える物語:2017/12/30(土) 00:07:12.93 ID:mBJ0Dwo3.net
タイトルに重い数字がw
新スレ乙です

955 :名無しで叶える物語:2017/12/30(土) 03:18:12.75 ID:wJC3otDI.net
新スレ乙です

こっちは埋めますかね

956 :名無しで叶える物語:2017/12/30(土) 20:39:18.34 ID:IYu1ActO.net
タイトル見てこのスレの続きとは気づけなかったわ
誘導乙

957 :名無しで叶える物語:2017/12/31(日) 00:01:23.38 ID:yKbgi1z6.net
立ってたんや知らんかった

958 :名無しで叶える物語:2017/12/31(日) 01:29:36.51 ID:aUyUyEzK.net
埋め

959 :名無しで叶える物語:2017/12/31(日) 01:52:17.11 ID:S+j8PxOq.net
立ってるの知らんかったという人がまだいるかもなので、いつもの保守だけするぜ

960 :名無しで叶える物語:2017/12/31(日) 10:09:22.70 ID:ppVLG0RM.net
それこれの続きだったんだ知らんかった

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