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花丸「図書室ストーリー」
- 1 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:11:38.61 ID:gBh9nu3D.net
- 代行
- 2 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:13:38.51 ID:7MG8jkET.net
- シーン
花丸「...」ペラ...ペラ
花丸「ふへへ」ペラ...ペラ
キンコーンカンコーン
花丸「んあ。もう、下校時刻ずらか」パタン
花丸「窓を閉めて、退散しないと」パタパタ
- 3 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:14:09.66 ID:7MG8jkET.net
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花丸「」カラカラカラ...ピシャッ
ワイワイ...アハハ...
花丸(グラウンドには、まだ結構人が残ってるずらねぇ)
花丸(...比べて、この図書室は)クルッ
ガラ~~ン
花丸(うーん。入場者、0人)
- 4 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:14:49.00 ID:7MG8jkET.net
- 花丸「」スッ
花丸「...ごめんね〜」パラララララ
花丸「もっと読書企画とか作れば、人が来るのかもしれないけど」パタン
花丸「オラ、この場所だけは、このままが嬉しいずら」スッ コト
花丸「もうちょっと勇気が出るまで」
花丸「待って欲しいずら」トコトコ
- 5 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:15:09.39 ID:7MG8jkET.net
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花丸「窓よし。パソコンよし。鍵、持った」
花丸「エアコンを消してっと...オッケーずら!」
ガラガラ...ピシャ
花丸「」カチャカチャ...ガチャ
花丸(今日も一日、ありがとうずらー)クルッ タッタッタ...
図書室「...」
- 6 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:16:20.88 ID:7MG8jkET.net
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花丸「」テクテク
ルビィ「おーい、花丸ちぇぁーん!」タッタッタ
花丸「ん?」クルッ
ルビィ「はぁはぁ...追いついたー!」
花丸「ちょっと、速くなった?」
ルビィ「えへへ。そうかな?」ハァハァ
花丸「ウンウン」
- 7 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:16:59.49 ID:7MG8jkET.net
- 花丸「今まで練習してたの?」
ルビィ「うん。そうだよっ」
花丸「なら、顔を出せば良かったずら」
花丸「ごめんね。図書室の当番で、練習行けなくて」
ルビィ「うーうん。大丈夫!仕方ないよ」
花丸「そう言ってくれると、助かるずら」
- 8 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:17:31.23 ID:7MG8jkET.net
- 花丸「...」
ルビィ「?...どうかした?」
花丸「んー。やっぱり、申し訳ないなーって」
ルビィ「う?」
花丸「図書室の当番って言っても、誰も来ないから、本を読んでるだけだし」
花丸「周りが練習してる最中、オラだけ楽してる感じがして」
花丸「ちょっぴり、気がひけるずら」
ルビィ「あー」
- 9 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:18:24.54 ID:7MG8jkET.net
- ルビィ「でも、花丸ちゃんがいないと」
ルビィ「いざ、本を読みたい人が来た時に、困っちゃうから」
ルビィ「やっぱり大事なお仕事だと、ルビィは思うよ?」
花丸「それは、そうなんだけど...」
花丸「次の当番の時は、誰か一人ぐらいは、来てくれるといいなぁー」
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ガラーン
花丸「ま。今日も今日とて、ひとりぼっちずら〜」
- 10 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:18:55.75 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「さてと。どの本読もうかなぁ」トコトコ...ジロジロ
花丸「ん?」ピタッ
花丸「この作者、見ない名前ずら」スッ
花丸(ズラマール作、『ルビィ色の髪の少女』...ふむ)パララララ...
花丸「運命感じた。今日は、この本を読むずら」スタスタ...
- 11 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:19:34.51 ID:7MG8jkET.net
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花丸「...」ペラ...ペラ...
キンコーン
花丸「んっ...んーー!」パキポキパキボキィ
花丸「っプハー。面白いずらー!大当たりずら!」
花丸「お持ち帰り決定。ポチッとな」ポチ ウィーン
花丸「えとー。R、U、B、I、カタカナ変換...」カタカタカタ
花丸「あれ?...おかしいなぁ。図書名簿にない」
花丸「んー」パララララ...
花丸「あ、この本、図書カードまだ貼ってないや」
花丸(困った。図書登録は、オラ習ってないずら)ポリポリ
花丸「読んじゃって、明日返せばいいや」ゴソゴソ
- 12 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:20:11.42 ID:7MG8jkET.net
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カチャカチャ...ガチャン
花丸(今日も、ありがとうございました...っと)ペコリ
花丸(まだ、アクアやってるかな?覗きに行こう)タッタッタ
図書室「...」
- 13 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:20:37.50 ID:7MG8jkET.net
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曜「お、花丸ちゃーん。委員会お疲れー」
花丸「今、終わったところずらかー」
花丸「今日は、何をしてたの?」
千歌「筋トレ、筋トレ、筋トレぇ!」ゼーハーゼーハー
花丸「来なくて良かったずらー」
果南「ほう?」スタッ
花丸「嘘ずら。参加できなくて、非常に残念ずら」
梨子「アハハ...」
- 14 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:21:25.14 ID:7MG8jkET.net
- ルビィ「花丸ちゃん、着替えるまで、待って〜」ゴソゴソ
花丸「急がなくていいずら〜」
善子「てかさ、あんた当番代わってもらえないの?予選もあるんだし」
花丸「それは、他の人にも言えることずら」
花丸「オラだけ部活を優先して、委員会を疎かにすることは、できないずら」
梨子「立派だと思うわ」ニコッ
果南「あー。でも、図書室の当番は、ちょっと勘弁かなん。色々、噂あるし」
花丸「?」
鞠莉「オゥー。果南は、ほーんと、その手の話にはビビりですネ〜」
果南「び、ビビってないし」
- 15 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:22:11.79 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「どんな噂ずら?」
鞠莉「オゥ!興味ある?」
花丸「ある!」
果南「音楽きこーっと」シャカシャカシャカ!
善子「音漏れ」
鞠莉「オールディ、オールディ。それは、学校が出来て、まもない頃...」
千歌「知ってるー!図書当番の子が行方不明になっちゃうんだよね!!」
鞠莉「オッオゥ〜...雰囲気ブレイカー...」
花丸「へー。行方不明」
- 16 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:22:43.81 ID:7MG8jkET.net
-
ダイヤ「身もふたもない、ただの噂ですわ」
曜「あれ?でも、去年の卒業生にさ、図書委員で...」
千歌「あぁ、めっちゃ噂になったよね!」
曜「そうそう」
ダイヤ「や、め、な、さ、い!」
ダイヤ「花丸さんを怖がらせて、どうするんですか!」
花丸「あはは...」
- 17 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:23:17.23 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「お待たせ〜」
花丸「ん。じゃ、お先失礼するずら〜」
ルビィ「失礼します!」
千歌「バイバーイ!」フリフリ
善子「ういー」フリフリ
千歌「」チラッ
善子「ん。何よ」
千歌「いや、距離離れてないかなーって」
善子「ちょ。家の方向が違うだけ!」
果南「ふんふ〜ん」シャカシャカシャカ!ジャン!ジャン!
善子「うるさい!」
- 18 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:23:53.80 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「なんだか機嫌、良さそうだね?」
花丸「うん。面白い本を、図書室で借りたずら」
ルビィ「えー、見たい見たい〜」
花丸「待ってね〜」パチッ ゴソゴソ
花丸「じゃん。『ルビィ色の髪の少女』。知ってる?」スッ
ルビィ「知らなーい。けど、ルビィって入ってるから名作だね!」フフン
花丸「その理屈は意味不だけど、確かに、面白いずら」 ゴソゴソ パチン
- 19 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:24:28.61 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「どんな話なの?恋愛物?」
花丸「ジャンルで言うと、悲愴劇フィクションかな〜」
ルビィ「あー。『ライ麦畑で捕まえて』みたいな?」
花丸「うん。影響を受けていると思う」
花丸「でも、ストーリーが、一人称ではなく三人称で進んでいく辺り」
花丸「作風は『グレート・ギャッツビー』に近いずら」
ルビィ「なるほど...つまるところ」
ルビィ「花丸ちゃんの、大好物と言うわけだね!」
花丸「ご名答〜」
- 20 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:24:58.83 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「花丸ちゃん、太鼓判かぁ。ルビィも読んでみようかなぁ」
ルビィ「検索してみよ〜」スッ スッスッス
花丸「最後まで読んでないけど、評価は高いと思うずら」
ルビィ「んー。ん?あれれ?」
ルビィ「花丸ちゃん。この本、ネットで見つからないよ?」
- 21 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:25:37.06 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「えー?隠れた名作だからかなぁ」
ルビィ「いやいや。どんな本でも、ネットにないなんておかしいよ」
ルビィ「世界中誰も、この本を話題にしている人がいないって事だよ?」
花丸「ちょっと考えづらい」
ルビィ「作者で検索してみよっか。えっとー」
花丸「ズラマール」
ルビィ「ズラマールっと...」
花丸「どう?」
ルビィ「テラマールっていう、お薬が出て来た」
花丸「全然違うずら」
- 22 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:26:06.82 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「どうしてだろう...?」
花丸「世に出回ってない本が、学校にあるっていうのは」
花丸「不思議ずらねぇ」
ルビィ「だとすると、考えられるのは...」
ルビィ「誰か個人で製本して、図書室に置いたとか?」
花丸「えー。こんなに質の高い本をー?」
ルビィ「わかんないけど、矛盾はないし...」
花丸「ふーむ...」
- 23 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:26:43.71 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「でも、もしそうだとしたら」
花丸「これだけの才能を持った人が、学校にいるという事」
花丸「オラ、この本から、文学に対する熱意を感じるずら」
花丸「是非とも、お友達になりたいずらねぇ」
ルビィ「ふふ。見つかるといいね!花丸ちゃん!」
- 24 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:27:15.14 ID:7MG8jkET.net
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花丸「5..6..7..8っと」グッ グッ グッ
花丸「就寝前のストレッチ終わりー」ボスッ
花丸「...」ゴソゴソ スッ
花丸「寝る前に読んじゃお」パラララ
花丸「...」ペラ...ペラ...
- 25 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:27:52.86 ID:7MG8jkET.net
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花丸「...」ペラ
花丸「ん。終わったぁ!」パタン
花丸「趣味で終わらすには、勿体無い文才ずら」
花丸「この出来なら、有名どころの出版社でも、唸ると思うんだけどなぁ」クルッ
花丸「んー?...出版、新潮文庫?」
花丸「な、な...超大手、文庫レーベルずら!」ガバッ!
- 26 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:28:24.53 ID:7MG8jkET.net
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花丸「だ、だとしたら、ネットに乗ってないのはおかしいずら」
花丸「えぇい。自分で調べてみよう!」ゴソゴソ スッ ポチポチ
花丸「...」スッスッス...
花丸「...本当だ。タイトルも作者も見つからない」
花丸「新潮文庫の出版目録にも、なかったずら...」
花丸「一体、この本...何物ずら」
花丸「初版は...」ペラペラ
花丸「...こ、これは!」
- 27 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:29:08.78 ID:7MG8jkET.net
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善子・ルビィ「図書室に、未来に繋がる時空トンネルがあるー!?」
ザワ...ザワザワ...
花丸「うんうん」
善子「...あんた、頭大丈夫?」ヒソヒソ
花丸「善子ちゃんよりは、お花畑じゃないずら」
善子「〜〜!」
ルビィ「で、でも、ありえないんじゃないかなぁ?」
花丸「それが、これを見て欲しいずら」ゴソゴソ スッ
- 28 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:29:43.07 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「昨日の本?」
花丸「うん。で、問題は最後のページなんだけど...」ペラペラ
花丸「ここ!」ビシィ
善子「初版...2030年4月ぅ?」
ルビィ「み、未来だぁ!」
花丸「そう!未来ずらー!」
善子「は、はぁ」
- 29 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:30:15.85 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「そ、そっか。ネットで探しても見つからなかったのは...」
花丸「未来に出版される本だから、載ってなかったんだよ」
ルビィ「す、すごいよ!花丸ちゃん!」
花丸「あの図書室は、未来と交信してる...」
花丸「探せば、他にも未来の本が見つかるかもしれないずら〜!」
ルビィ「おぉ〜!」
- 30 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:30:57.77 ID:7MG8jkET.net
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善子「...はぁ」ヤレヤレ
花丸「善子ちゃんの癖に、ノってこない」ジトー
ルビィ「うゅ...」
善子「だって普通に考えて、この学校のオンボロ図書室に」
善子「時空トンネルなんて、あるわけないじゃない」
花丸「それを言ったら、堕天使だっているわけないずら」
善子「うぐ...そ、それは置いておいて」
ルビィ「置いとくんだ」
善子「とにかく、いくらでも詐称できるってこと!」
- 31 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:31:49.83 ID:7MG8jkET.net
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善子「ネットにない本なんて、自作すればできるわけだし」
善子「出版日だって、好きに変え放題よ!」
花丸「でも、出版社レーベルだって...」
善子「それも、詐称」
花丸「違うずら。オラはこの文に、作者の情熱を感じたずら」
花丸「この作者は、飾りや酔狂で、歴史あるレーベルを貼ったりしないずら」
善子「じゃ、中身も盗用だったら?」
花丸「!」
- 32 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:32:24.62 ID:7MG8jkET.net
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善子「盗用して、その文をそのまま載せたなら?」
善子「そりゃ、作者の熱い想い?がそのままでしょうよ」
善子「どう?論破できる?」
善子「もっとも。時空トンネルよりは、ずっと現実味があると思うけど」フフン
花丸「うぐぐ〜...」
ルビィ「花丸ちゃん...」
- 33 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:32:51.64 ID:7MG8jkET.net
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花丸「」バンッ!
花丸「不愉快ずら。図書室行く」ガタッ スタスタ
善子「ふぇ!?」
ルビィ「花丸ちぇぁ!?」
花丸「...」スタスタ
善子「そんなダメージ受ける...?」
ルビィ「...善子ちゃ!」
善子「うひぃ」
- 34 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:33:40.31 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「善子ちゃん、酷いよ...」
ルビィ「花丸ちゃん、あんなにイキイキしてたのに」
善子「いや、だって、おかしくない?」
ルビィ「それでも、頭ごなしに否定すること無いよ」
ルビィ「花丸ちゃんも、善子ちゃんの堕天芸にツッコムことあるけど」
ルビィ「さっきのは、ただの意地悪だよ」
善子「ウグぅ!」グサッ
- 35 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:34:23.72 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「ルビィ、追っかけてくる」ガタッ
ルビィ「花丸ちゃぁー」タッタッタ
善子「」
ザワ...ザワザワ...
善子(や...やってしまったぁ!)ガクブル
善子(普段はオカルティック発言しているけど)ブルブル
善子(他人がオカルトを話し始めると、冷めてしまう、あの現象!)ガバァ
善子(普段取れない、ずら丸へのマウントが取れると思って...)
善子(やり過ぎてしまったーーーーっ)
- 36 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:35:03.58 ID:7MG8jkET.net
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堕天使ヨハネ:やばい千歌
ちかっち:ん?
堕天使ヨハネ:距離、作ってしまった
ちかっち:は?
ちかっち:よくわかんないけど...
ちかっち:謝ったら?
善子「謝る!その手があった!」ガタッ!
ザワザワ...
善子「善は急げよ!走れ、ヨハネ!」タッタッタ!!!
- 37 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:35:43.89 ID:7MG8jkET.net
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ガラッ!
ルビィ「花丸ちゃん!」
花丸「んー?」ケロッ
ルビィ「あ。読書中?」
- 38 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:36:10.13 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「心配しちゃったよぉ」
花丸「ぶっ飛んだ事を言ってるのは、オラだからねぇ」
花丸「もっとも。善子ちゃんが、あんなに現実的な事言うとは」
花丸「思ってなかったけど」
ルビィ「あはは...」
- 39 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:36:43.22 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「でも、さっき不愉快だって...」
花丸「うーん。それは反対されたから、と言うよりは...」
花丸「オラが感銘を受けた、この作品を盗作って言ったからかなぁ」
ルビィ「ふむ」
花丸「この本はね。孤独な描写に溢れながらも、悲愴であり...」
花丸「それでいて、どこか温かみのあるストーリーなんだよ」
花丸「この作品を読んだ人が、この文をイタズラに使うなんて、ありえない」
花丸「...だから、ちょっぴり、大人気ない事言っちゃったずら」
ルビィ「そう言う事だったんだね〜」
- 40 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:37:12.81 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「うん。だから、オラ、やっぱり、この本は未来から来たと思う」
花丸「自分でも、おかしい事を言ってると思うけど...」
ルビィ「うーうん!おかしくないよ!」ギュッ
ルビィ「この本が未来から来たのが、偶然か故意かはわからないけど...」
ルビィ「図書室を大事にしてる花丸ちゃんが、この作品を読んだ事は」
ルビィ「きっと理由がある!」
花丸「そ、そうかな...///」
ルビィ「うん。そう思う!」
花丸「ルビィちゃん...」
花丸「うん。きっとそうだね」ニコッ
- 41 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:38:01.78 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「あ、あと、善子ちゃんの事なんだけど...」
ルビィ「怒ってない?」
花丸「全然」
花丸「そ、れ、に...」クイックイッ
ルビィ「ん?...あ」
ルビィ(ドアの窓から、シニヨン見えてる...)
花丸「ほんと、可愛いずらねぇ」クスクス
ルビィ「うん」ニコッ
- 42 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:38:47.87 ID:7MG8jkET.net
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曜「5、6、7、8!はい、フィニーッシュ!」
果南「うむ!完璧!今日は終わろっか!」
千歌「ぷはぁーー。疲れたぁ!」バタン
梨子「はい、お茶」
千歌「ありがとー!」
- 43 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:39:14.27 ID:7MG8jkET.net
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花丸「もうちょっと、ストレッチしとこ...」グッグッ
善子「ずら丸、ちょっと」ポン
花丸「ん?」
善子「この後、暇?」
花丸「暇と言えば、暇ずら。どうして?」
善子「ルビィもさ。この後、図書室行かない?」
ルビィ「?...いいけど?」
善子「クックック。良いものを見せてあげるわ」
花丸・ルビィ「?」
- 44 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:39:55.71 ID:7MG8jkET.net
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花丸「ペンデュラム?」
善子「そう。隠者を暴く、混沌の詮索者」
善子「堕天使ヨハネが、知識の終着点に渦巻くオーラを探求し」
善子「時空を歪めし、約束の地を見つけてあげるわ」ギランッ
花丸「は、はぁ...」
ルビィ「あはは...」
善子「もうちょっと、良い反応しなさいよ」
- 45 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:40:26.28 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「ちなみに、どうやって?」
善子「このペンデュラムを持って...」スッ
善子「ひたすら、練り歩く!」トコトコトコトコ
花丸「...ペンデュラムって、机の上でYES、NOでするやつじゃなかったけ?」
ルビィ「う、うん。コックリさんに似てたような...」
花丸「歩いてたら、ずっと揺れるずら」
善子「シャラップ!こういう方法もあるの!」
- 46 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:41:26.42 ID:7MG8jkET.net
-
善子「それともなに?時空トンネル、諦めるの?」
善子「未来からの本、あれ以外に見つかってないんでしょ?」
花丸「う、うん...」
善子「じゃ、私に任せれば良いの」チャキン
善子「べ、別に。この前のあれ、悪いと思ってるわけじゃないんだから」
花丸「...気持ちは伝わったずら。ありがとう、善子ちゃん」ニコッ
善子「///」
善子「さ!見つけるわ!」
- 47 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:41:57.96 ID:7MG8jkET.net
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善子「...」トコトコ
花丸「どう?善子ちゃん」
善子「やっぱり...ここね」
花丸「ここは、あの本の本棚の、反対側の本棚ずらね」
ルビィ「特に変わったところはないけど...」
善子「置いてある本に怪しいのはない...とすると」
善子「ルビィ、ずら丸。ここにある本、全部出すわよ」
ルビィ「えぇー!全部ー!?」
善子「ずべこべ言わない!」ドサドサ
花丸「こら!丁重に扱うずら!」
善子「ご、ごめん」
- 48 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:42:33.72 ID:9xlj2fYN.net
- 読んでるよ
- 49 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:42:43.81 ID:7MG8jkET.net
-
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善子「...」トコトコ
花丸「どう?善子ちゃん」
善子「やっぱり...ここね」
花丸「ここは、あの本の本棚の、反対側の本棚ずらね」
ルビィ「特に変わったところはないけど...」
善子「置いてある本に怪しいのはない...とすると」
善子「ルビィ、ずら丸。ここにある本、全部出すわよ」
ルビィ「えぇー!全部ー!?」
善子「ずべこべ言わない!」ドサドサ
花丸「こら!丁重に扱うずら!」
善子「ご、ごめん」
- 50 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:43:41.09 ID:7MG8jkET.net
-
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花丸「なにこれ...」
善子「ビンゴ、ってやつ?」
ルビィ「ピギィ。本棚の奥に...魔法陣がびっしりぃ」
ビシィ...
花丸「不気味ずら〜」
善子「しかもこの魔法陣、対価を必要とするタイプね」
花丸「わかるの?」
善子「リスナーにいるのよ。こういうの詳しい関西弁のやつが」
善子「この文字と、この文字が隣合わさっている時は、そうなんだって」
花丸「へー」
- 51 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:44:16.31 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「対価って...やっぱり命?」
善子「りんごや、お酒みたいな方が多いらしいわ」
花丸「お供え物に近いずらね」
善子「うん」
ルビィ「そ、それなら、安心だね」
善子「もっとも。100人の女子供の命とかもあるみたいだけど」
ルビィ「ダメじゃん!」
- 52 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:45:09.87 ID:7MG8jkET.net
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善子「私だって、全部わかるわけじゃないし...」
ルビィ「うぅ〜。万が一、本が対価だったら」
ルビィ「本棚に本を戻す時に、どこかタイムスリップしちゃうよぉ」
善子「そ、それは考えてなかった...」
ルビィ「どうしよう、花丸ちゃぁ〜」
花丸「この魔法陣の、対価かぁ。うーん...」
花丸「あ」
善子「?」
花丸「オラ、わかるかも!」タタタ
- 53 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:46:06.14 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「」ゴソゴソ
ルビィ「何探してるの?」
花丸「『ルビィ色の髪の少女』...あった!」スッ
花丸「」ペラララララ...
花丸「うん...やっぱり!これずら」
ルビィ「んん?」
善子「ちょっと。一人で納得しないで、わかるように説明してよ」
- 54 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:46:43.22 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「...この本は、新潮文庫から出版されたずら」
花丸「新潮文庫の本は、一個特徴があって」
花丸「本の本体に、紐のしおりがついてる事で有名なんだずら」
ルビィ「あー。薄い文庫本にも、ついてるよね!」
花丸「この本にも、例外なくついていた」
花丸「オラは、これを使わないから、挟んであった場所に放置するんだけど」
花丸「このしおりの場所に、対価のヒントが書かれていたんだずら!」
- 55 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:47:16.45 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「ほら、ここ334ページ。お祈りのシーン!」
善子「どれどれ...『友を悪より救いいだす、機宜を得らるえば』」
善子「『力と栄えを産みえし我が命を、限りなく汝のものなればなり』...?」
ルビィ「どういう事?」
花丸「これは、有名な『主の祈り』に、皮肉を込めて変したセリフずら」
花丸「ストーリーの背景も合わせて翻訳すると..」
- 56 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:47:47.21 ID:7MG8jkET.net
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花丸「無残にも、死んでしまった友人を目の当たりにして」
花丸「神の救いに、希望を抱いていないから」
花丸「自分で、彼を救うチャンスが欲しい」
花丸「その為なら、富や権力を、思うがままに手にするであろう自分の命を」
花丸「神のものとして捧げても構わない。って意味ずら」
- 57 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:48:26.87 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「そ、それじゃあ、やっぱり対価は...」
花丸「『命』ずらねぇ」
ルビィ「ヒィィ!」
善子「なるほどね。超危険な代物ってわけか」
花丸「まぁ、過去に戻れるって、それぐらいの価値がある気がするずら」
善子「...このままにしとくのは、危ないわ」
善子「出した本、戻しましょっか」
ルビィ「う、うん。慎重にね?」
花丸「...」
- 58 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:49:09.12 ID:7MG8jkET.net
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善子「じゃ、私バスだから」
ルビィ「うん。バイバーイ」
花丸「バイバイずらー」
善子「いーい!今日のことは他言無用だからね!」
花丸「わかってるずら〜」
善子「ならいいんだけど...バイバイ!」タッタッタ
- 59 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:49:37.17 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「...」
花丸「...」
花丸「オラ達も、帰ろっか。ルビィちゃん」
ルビィ「...うん」
- 60 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:50:20.26 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「...」トコトコ
花丸「...」トコトコ
ルビィ「ねぇ、花丸ちゃん」
花丸「んー?」
ルビィ「今日見た、時空トンネル...」
ルビィ「絶対に使わないでね?」
花丸「ん?もちろん、使わないずら」
- 61 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:51:07.48 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「ルビィ、心配してるんだ」
ルビィ「花丸ちゃんが、そういう遠い目をしてる時」
ルビィ「何か、一人で思い詰めてる時だから...」
花丸「え゛」
花丸「そ、そんな目してないずら。そんな目してないずら」
ルビィ「ほら、すぐおどける...」
花丸「ずらぁ」
- 62 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:52:01.87 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「でも、あのトンネルを使わないのは」
花丸「ちゃんと、約束するずら」
ルビィ「本当?」
花丸「うん。この世の出来事は、定めずら」
花丸「起きる事象1つ1つが」
花丸「自分を琢磨する、運命だと悟れば...」
花丸「変えていい過去なんて、一個もないずら」
花丸「だから、オラは、あのトンネルを使わない」ウンウン
- 63 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:53:01.37 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「...そっか」
ルビィ「信じるよ。花丸ちゃん」
花丸「うん」
ルビィ「花丸ちゃん!絶対、どこにも...!」プルルル
花丸「電話ずら」
ルビィ「...うぎゅ。おねぃちゃあからだ...」ポチッ...
花丸「早く帰った方がいいんじゃない?」
ルビィ「う、うん。そうする!ごめん、先帰るね!」
花丸「バイバーイ」
ルビィ「バイバイ!」タッタッタ
- 64 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:53:54.64 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「...」
花丸(時空トンネル...対価は命)
花丸(そんな代償を払ってまで、この本を送りつけてきた人の意図は?)
花丸(ズラマール...この本を書いたのは...)
- 65 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:55:11.94 ID:7MG8jkET.net
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- 66 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:56:06.19 ID:7MG8jkET.net
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パッパー ブロロロロ... ガヤガヤ...
千歌「ついに、戻ってきたね。愛知県!」
梨子「雪辱の...全国予選!」
曜「クー!燃えてきたぁーー!」
鞠莉「この結果で、廃校かどうか、決定する...」
果南「鞠莉」
鞠莉「大丈夫。やりきりましょう」
ダイヤ「...そうですわね」
善子「クックック。堕天使ルシファーの導きあらば、予選通過など〜」
花丸「ずらぁ。今のうちに、のっぽパン食べとこう」モシャモシャ
ルビィ「もうちょっと、緊張しようよ...」
千歌「行こう!私達の手で、勝利を、輝きを、掴み取ろう!」
- 67 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:57:17.45 ID:7MG8jkET.net
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ワーワー!!ワーワー!!
千歌「ハァ!!!」ダンダンダン.. ダン!
花丸(千歌ちゃんのロンダート..成功!!!) ワーワーワー!!!
花丸(あとは最後まで、駆け抜けるのみ...!)
ピカッ...ピカッ...
花丸(ん...?)
グラグラ... ピカ...ピカ...
花丸(上の照明が...って、気にしてる場合じゃないずら!)ビュッ シュババ
- 68 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:57:46.64 ID:7MG8jkET.net
-
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デーン!!!
千歌「はぁ...はぁ...」
曜「はぁ...はぁ...」
梨子「はぁ...はぁ...」
花丸(やり切った...完璧に...!)
ナレーター『以上、アクアの発表でしたーーー!!!』
ワーワー!! アクアー!! ワーワー!!
- 69 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 21:59:07.59 ID:7MG8jkET.net
-
花丸(この手応え。すぐに分かる...これは、1番!!)チラッ
ルビィ「...!」ニコッ
花丸(オラ達は、やったんだ!)
ーーーーカシャン...
花丸「ん?...あ」
花丸「善子ちゃん!危ないっ!」ダッ
- 70 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:00:34.40 ID:7MG8jkET.net
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善子「ふぇ?」
花丸(だ、ダメ!間に合わな)
ビュン!
花丸「!」
ドシン!!!
善子「ぶへぇ!」ズサァ!
善子「ちょっと、何すん!」
ガッシャーン!!!ゴン ガランガラン...
ルビィ「」
- 71 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:01:16.35 ID:7MG8jkET.net
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善子「え。うそ」
花丸「あ...あぁ...」
キャーーーー!!!!
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- 72 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:01:48.68 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「みんな、元気だしてよぉ」
ルビィ「予選はトップ通過。学校も救ったんだよ?」
ルビィ「本戦向けて〜、頑張ルビィ!」ビシィ
鞠莉「だけど...だけど!」
曜「ルビィちゃん...足が!」
ダイヤ「...」
- 73 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:02:35.18 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「...うん。ルビィは、みんなとステージに立てない」
ルビィ「だけどね。その分、衣装作りとか、裏周りで頑張るって決めたんだ」
ルビィ「お願いだよ。みんな、前を向いてよ」
千歌「...無理だよ。アクアは9人で、アクアだよ?」
千歌「ルビィちゃんがいなかったら、アクアじゃないじゃん!」
ダイヤ「...!」ガタッ
ルビィ「お姉ちゃん」スッ
ダイヤ「...」
ダイヤ「...」ストッ
- 74 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:03:23.88 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「...千歌ちゃん。アクアは、9人でアクア。それは、間違いない」
ルビィ「だけどステージにいなきゃ、アクアじゃないの?」
千歌「そうじゃないけど...」
ルビィ「私は、自分のできることで、最大のパフォーマンスを出す」
ルビィ「妥協はしない。裾の1ミリまで気を抜かない」
ルビィ「千歌ちゃんは、それに、答えてくれる気はないの?」
千歌「...っ」プイッ
- 75 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:04:42.45 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「みんなだって、そうだよ!」
ルビィ「お姉ちゃんから聞いた!本戦が決まっているのに、まともに練習できてないって」
梨子「...そ、それは」
ルビィ「言い訳なんて、聞きたくない!」ブンブン
ルビィ「こんなんで負けたら、ルビィが怪我したから、負けたみたいじゃん」
ルビィ「嫌だよ!...そんなの、みんなを軽蔑する!」
花丸「...」
- 76 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:05:05.62 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「お願い。みんな...輝いて?」
ルビィ「ルビィを...ルビィの作った衣装を連れて...」
ルビィ「みんなと一緒に築いてきた軌跡を、ラブライブに刻んできてよ!」
果南「...」
鞠莉「...」
ダイヤ「...」
- 77 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:05:42.47 ID:7MG8jkET.net
-
千歌「...わかった」
千歌「ごめん。ルビィちゃん。心配かけて」
千歌「みんなも、ごめん。私、弱かった。ダメダメだ」
千歌「...でも、もう止まらない。こんなところで、私達は止まれない」
千歌「残そう。9人の歴史を。熱い思いを形にしよう...!」
曜・梨子「」コクッ
果南・鞠莉「」コクッ
ダイヤ・花丸「」コクッ
- 78 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:06:16.81 ID:7MG8jkET.net
-
果南「おーし!そうと決まれば、まずはあの堕天使を起こしに行くかー!」
花丸「!」
ルビィ「待って!」
曜「?」
ルビィ「善子ちゃんの説得...私にやらせて!」
- 79 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:06:56.72 ID:7MG8jkET.net
-
果南「できるの?責任を感じて、引きこもってるけど...」
ルビィ「」コクッ
果南「...分かった。お願い」
果南「みんな!弛んだ気持ちを、吹っ飛ばすよ!まずはグラウンド10週!」ガラッ ダダダダ
曜「やる気出てきたー!ヨーソロー!!」タッタッタ
梨子「えぇ、ちょ、ちょっとぉ...」タッタッタ
ワーワー ギャーギャー
- 80 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:07:26.92 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「ふふふ」ニコッ
花丸「...」
ルビィ「?...花丸ちゃん?」
花丸「...んあ」
ルビィ「え。寝てた?」
花丸「そ、そんなことないずら!オラも走りにいくずら〜」タッタッタ
ダイヤ「ちょっとお待ちに」
花丸「ずら?」クルッ
- 81 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:08:26.93 ID:7MG8jkET.net
-
ダイヤ「これから、私はルビィと善子さんの所に向かうので」
ダイヤ「果南達に、よろしくお伝え願えますか?」
花丸「善子ちゃんの家...あ、あの!」
ルビィ「花丸ちゃん。大丈夫」
ルビィ「頑張ルビィ!」ニコッ
花丸「...うん」
ダイヤ「向かいましょうか」
ルビィ「うん」
カラカラカラ...
花丸「...」
- 82 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:08:59.74 ID:7MG8jkET.net
-
--- --- --- --- ---
花丸「」コソコソ...
花丸「」ソー
ヒグ...ヒグ...オネェチャァ...
ルビィ...
花丸「...」チラッ
- 83 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:09:02.34 ID:CQKjrwe1.net
- みてる
- 84 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:09:49.25 ID:7MG8jkET.net
-
ルビィ「おねぃちゃぁ...」ヒグ...ヒグ...
ダイヤ「よしよし。よく頑張りましたね」
ダイヤ「嫌な、役回りをさせましたわ...不甲斐ない姉を、お許しください」
ルビィ「おかしいよぉ。ルビィも頑張ってきたのに...」
ルビィ「ルビィも、みんなと踊りたいよぉ...」
ダイヤ「...っ」
花丸「...」
- 85 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:11:14.46 ID:7MG8jkET.net
-
ダイヤ「...リハビリを頑張れば、きっと叶いますわ」
ダイヤ「頑張りましょう?」
ルビィ「ステージに立ちたいよぉ...」ヒグヒグ
ルビィ「ルビィも、ルビィも...」
ルビィ「決勝で輝きたかったよぉ!!」
ルビィ「うわぁあん!」
ダイヤ「ルビィ...」
花丸「...」ギュッ
花丸「...」タッタッタ
- 86 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:12:59.70 ID:7MG8jkET.net
-
--- --- --- --- ---
--- --- ---
---
ドサドサ!
花丸「何が...ステージにいなくてもアクアずら...」
ドサドサ!バサバサ!
花丸「何が、名前も刻んで欲しいずら」
ドサドサ!!!バサバサ!!!
花丸「あんな、体裁のいい言葉、全部嘘っぱちずら!」
花丸「全員でステージに立ちたかったに、決まってるじゃないかぁ!!」
ドサドサドサー!!!
- 87 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:13:28.32 ID:7MG8jkET.net
-
魔法陣「...」
花丸「はぁ...はぁ...はぁ」
花丸「...分かってたんだ。これを見つけてから」
花丸「オラは、自分を代償にして、これを使うことになるって」
花丸「いずれ訪れる苦難に、耐えることができず」
花丸「他人の幸せ踏みにじり」
花丸「自分の都合のいいように、世界を改変するって...!」
- 88 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:14:36.63 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「...ごめんね、ルビィちゃん。オラは、嘘つきずら」スッ
花丸「でも必ず、アクアだけは、笑顔にするから...!」
花丸「スゥ...」
花丸「時渡りの神様!聞いているずら!?」
- 89 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:15:02.12 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「ここにいる国木田花丸は、超大物作家の卵ずら!」
花丸「芥川賞、直木賞を総ナメにし」
花丸「翻訳されたオラの本は、全世界を魅了し」
花丸「文学歴史に名を成す者ずら!」
- 90 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:15:50.89 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「オラの願いは、ただ1つ」
花丸「3週間前の金曜日に、この身を返して欲しい」
花丸「オラはそこで、友を邪悪な脅威から救うずら!」
花丸「それが叶うならば、この命、天に献げる所存ずら!!」
- 91 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:16:28.40 ID:7MG8jkET.net
-
花丸「だけど、直ぐには、この高貴な命、摂らせはしない」
花丸「2030年、4月。オラはこの場所に帰ってくる」
花丸「その時に、人生の絶頂を迎えている、オラの命を」
花丸「今日の望みの対価として、とるがいい!」
花丸「...さぁ、時渡りの神様。オラの覚悟はできた!」
花丸「オラを、過去に飛ばしてくれずらー!!!」バッ!
- 92 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:17:02.16 ID:7MG8jkET.net
-
シーン
花丸「...」
花丸「あれ?」パチッ
花丸「故障かな?」コンコン
ペカー!!!!!
花丸「ちょ、時間差!ずらぁぁああぁぁ...」
- 93 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:18:01.98 ID:7MG8jkET.net
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- 94 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:18:42.74 ID:7MG8jkET.net
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バシュッ!
花丸「へぶぅ!」ゴロゴロ...ガン!
花丸「く〜...頭打ったずらぁ」
花丸「...は!」
花丸「今、何日!?成功したずら!?」ゴソゴソ ポチッ
花丸「スマホはっ...金曜日!予選1日前!」
花丸「せ、成功ずら!」
- 95 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:19:44.69 ID:QZptGJEY.net
- ずらずら言い過ぎ
- 96 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:19:46.22 ID:7MG8jkET.net
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カチャカチャガチャン...
花丸(ありがとう。図書室さん...)
花丸(オラ、絶対にこの機会をモノにする)
花丸(そして約束どおり、志高き命に、磨き上げてみせる!)
花丸(だから...オラを食べるのは、ちょっと待っててね?)
花丸「...よし。行くずら!」タッタッタ!
図書室「...」
- 97 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:20:28.70 ID:7MG8jkET.net
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教師「で、あるからにして〜。xに代入されるのは〜」
花丸「...」ソーッ...
教師「お、国木田!遅かったな?昼休みに図書室で寝てたかぁ!?」
アハハハ!
花丸「ず、ずらぁ...///」
花丸(んなわけないずら)
花丸(元々、過去にいたであろう...)
花丸(オラが存在しない事を、確認するまで教室に入れなかっただけずら)
- 98 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:20:58.22 ID:7MG8jkET.net
-
花丸(...ん?いや。よく考えたら、オラ、未来では練習着だったけど)
花丸(いつの間にか、制服着てるずら)
花丸(...あれなのかな?生物が時空トンネルを越える時は)
花丸(未来の記憶を、過去のオラに移植するだけなのかも...)ウムム...
教師「何、考え事してるんだ?すわれ〜」
花丸「は、はい!」タッタッタ!
- 99 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:21:36.05 ID:7MG8jkET.net
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ルビィ「花丸ちゃん、大丈夫ー?」
花丸「う、うん。やっちゃったずら〜」
花丸(ルビィちゃん...)
花丸(当たり前だけど、足、大丈夫そうずら)
ルビィ「?」
善子「ふわぁあ...」ボケボケ
- 100 :名無しで叶える物語:2018/06/06(水) 22:22:07.84 ID:7MG8jkET.net
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教師「そして〜、左辺にあるこの数字が、yに代入される〜」カキカキ
善子(はぁ。明日が、予選当日っていうのに)
善子(こんな眠くなる話、耳にはいらないっての)ゴソゴソ
善子(ペンデュラム占いしよーっと)チャキ...
ギチ...ギチギチ...
善子「!?!?」ビクゥ ガタッ
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