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◇◆◇◆有閑倶楽部を妄想で語ろう45◇◆◇◆

465 :名無し草:2017/12/06(水) 01:36:41.28
菊正宗清四郎

466 :名無し草:2018/01/22(月) 20:44:37.84
人いる?

467 :名無し草:2018/01/23(火) 11:32:09.42
はーい!

東京は大雪だったけど、倶楽部のメンバーはどう過ごしたかな…
可憐が道で滑って“運命の出会い”(○年ぶり△度目)をやってるかもww

468 :名無し草:2018/01/24(水) 22:32:11.31
いるよー
最近はここの書き込みも滅多に無くて寂しい限り
最近嵐さんのところを読み返してたんだけど、作家さんが沢山いた頃って本当に凄かったんだね
賑わいが去ってから入ってきた人間なのでその頃からいた人が羨ましい

469 :名無し草:2018/01/25(木) 01:19:36.51
嵐さんとこの作家さんが戻って来てくれたらいいのに。

470 :名無し草:2018/01/25(木) 20:21:48.58
いない人に期待しても仕方がない
楽しく話してたら誰かが書いてくれるかもしれないよ
もうすぐバレンタイン
プレジデントの生徒もそわそわしてる筈

471 :名無し草:2018/02/11(日) 16:57:32.38
もうすぐバレンタインだよ

472 :名無し草:2018/02/14(水) 13:27:21.26
バレンタイン当日ですね!
プレジデントのバレンタイン、さぞや高級チョコが飛び交っていることでしょう。
「うちのパティシエに作らせましたの」パターンもいるのかな?
可憐は配り歩くタイプで悠理はもらう一方の中、野梨子が普段と何も変わらない一日を過ごしてそうだ。
男子3人は学内でも学外でもた〜くさん貰ってる気がする…

473 :名無し草:2018/02/15(木) 20:52:07.09
清四郎のチョコの中には男子からのも混じってそうだと思いました

474 :名無し草:2018/02/15(木) 21:14:46.84
清四郎は顔に出さないだけでチョコの数は美童以上に気にしてると思います。

475 :名無し草:2018/02/16(金) 01:27:44.63
悠理も沢山もらったでしょうね

476 :名無し草:2018/02/16(金) 22:45:26.07
密かに本命チョコが多そうなのは魅録だと思ってる

477 :名無し草:2018/02/16(金) 23:12:30.02
バレンタインなんて興味ね〜なと言いながら即効で家に帰り
量より質だぜと部屋で一人本命チョコにガッツポーズをする魅録だと思う

478 :名無し草:2018/03/03(土) 23:15:57.12
中身はポンコツだけどwith B見てると魅録と清四郎役にいいんじゃないかと思う時がある。

479 :名無し草:2018/09/03(月) 12:08:27.63
とある投稿サイトで有閑の新作が発表されてて嬉しかった!
最近有閑二次は、どこのサイトさんも休止中だったり活動が鈍りがちだったからね。

といっても野梨子のパパ、ママの馴れ初めだったが。

もしかしたら よその投稿サイトアップの作品についてここで語るのは
マナー違反だったのか?
もしそうなら許してくれ。
新作が読めた嬉しさでついつい。

480 :名無し草:2018/10/04(木) 22:52:13.14
雑誌SPUR11月号、読まれました?

有閑倶楽部のリターンズっていう記事を発見!

https://www.cmoa.jp/title/1101156129/

有閑倶楽部のメンツって今までドラマ化された時のキャストより
外人モデルの方がアリかも。

481 :名無し草:2018/10/10(水) 10:07:01.09
えーモデルさん微妙じゃない?
御大のインタビューは面白かった

482 :名無し草:2018/10/11(木) 15:10:04.49
たしかに!
野梨子は、もっと正統派美人であってほしい
なんかファニーフェイスだったよね。  清四郎にもいえるけどもう少し知性的であってほしい

ただ6人集ったところは ドラマの時より雰囲気はあったかも

483 :sage:2018/10/30(火) 15:13:08.70
したらばに書いてあった弥生美術館見てきた
昔、少し書いてたころを思い出して懐かしかった

484 :名無し草:2018/11/01(木) 00:20:49.60
パクリサイトの人
赤の他人が撮った新聞記事の写真を自分とこに無断転載しちゃダメ

485 :名無し草:2018/11/01(木) 00:40:41.44
>>484
サイトの話ならもういい加減したらば行くか本人に直接言ってれないかな
ルールぐらい守れるよね、はなさんとジンジャーさん

486 :名無し草:2018/11/01(木) 18:11:43.68
まーた無断転載したのか
あれだけ騒ぎになったのに懲りない人だね
お仲間も見て見ぬ振り?

>>483
私はこれから
評判良いみたいだけど楽しかったですか?
もし再燃してたらまたぜひ書いてください

487 :名無し草:2018/11/03(土) 00:31:39.09
美童グランマニエ

488 :483:2018/11/04(日) 03:00:01.81
>>486
楽しかったですよ
私は「こいきな奴ら」とか好きでしたから久しぶりに見て懐かしかったです
書くほうはもう10年以上ブランクがあるので設定だけ考えてみました

ハロウィンの喧騒を見て、自分たちも騒ぎたいと思った面々
早速剣菱邸でハロウィンパーティーを行うのですが、仮装をいいことに
忍び込む泥棒
すぐに見抜いて、しばらく遊び倒す面々
といった妄想はうかぶのですが、一同の仮装が思い浮かばない
清四郎と野梨子が医者と看護師なんてありふれてるし、美童と可憐は
王子様と王女様くらいしか思いつかない
魅録と悠理は一番はじけそうなのに仮装した姿が出てこない
設定助けていただけませんか?

489 :名無し草:2018/11/05(月) 18:06:03.80
>>488
ありがとう!
首都圏住みではないけど滅多に無い機会なので帰省の時に行く予定

ハロウィンの仮装楽しそうですね
清四郎と野梨子はそのまま医者と看護師で読んでみたいです
美童は吸血鬼、可憐はセクシーな警察官、魅録は狼男、悠理は海賊なんていかがでしょうか

490 :483:2018/11/08(木) 11:02:11.95
とりあえずはじめてみます


「さあ、今日はハロウィンだ。思いっきりさわぐぞ」
悠理の叫び声を皮切りに剣菱邸での仮装パ

「それにしてもすごい人ですわね。どこかで見たことのあるような人も
    いらっしゃいますし」
「おじさん、おばさんそれぞれの友人、知人に悠理や魅録の仲間も
    それぞれ知り合いを連れて来ているそうですから」
医者と看護師に扮した野梨子と清四郎が話していると
「こんなに人が多いと、悪い人も入ってきそうね。
    いい男がいたら逮捕しちゃおうかしら」
とミニスカポリス姿の可憐がささやいた。
「大丈夫だよ。オヤジが渋谷よりもこちらが大事だって言い張って
   警備を厳重にしてるそうだから」
「さっきおじさん見たけど、父ちゃんと飲み比べしてたぞ。
    なんか真っ赤な顔してたけど大丈夫か?」
「千秋さんが「ハロウィンはやっぱりニューヨークよ!」って
    出かけてるからヤケ酒だろ。ほっとけばいいよ」
海賊王の悠理と狼男の悠理はあれこれと食べながらしゃべっていた。
「さすがは剣菱のパーティーだね。大使館関係の人が多くて
    挨拶周りがたいへんだよ」
吸血鬼に扮した美童がワイングラスを片手に合流する。

491 :483:2018/11/08(木) 11:05:36.85
3行目、仮装パーティーが始まった  です
そんなに長くならない(できない)予定
5〜6レスくらいだと思います

492 :483:2018/11/08(木) 14:12:32.85
剣菱邸の周囲では漏れ聞こえてくる喧騒に近所の人たちが噂話をしていた
「先ほど入っていった車、前総理の◯◯さんが乗っていたそうよ」
「政財界の大物が勢揃いってこと?」
「あら、タレントやモデルさんが入って行くのも見たわ」
「さすがは剣菱ね。招かれるのもステータスだわ」

「アニキ、聞きましたか?今夜はここで仮装パーティーがあるそうですぜ」
「金持ちの道楽か、金目のものも沢山あるんだろうな」
「仮装なら身元がバレることもないですしね」
「じゃあまず仮装して30分後に集合な」
そして彼らが再び集まったとき、
「なんだ?その格好は!安上がりな仮装しやがって」
「ネットに出てたんすよ。トイレットペーパー巻くだけであなたもミイラだって」
「おれはちゃんとドンキで買ってきたぞ。どうだ、似合うだろ」
「捕まる前から囚人服ってなに考えてるんすか?」
「バカ、これはウォーリーだ。帽子をかぶってメガネをかければ完璧だろ」
「で、どうやってはいります?入り口でサツがチェックしてるみたいですぜ?」
「コソコソせず、堂々としてりゃかえって大丈夫だよ。まあついてきな」
二人は門から入っていった
「止まれ!招待状をみせろ」
門を警備していた警官に止められ、ウォーリーが答える
「オレを知らないのか?お前の上司は誰だ?」
「はっ、国盛捜査一課長であります」
「国盛なんて下っ端じゃなく、松竹梅はいるのか?おれは時宗の甥だぞ」
「失礼しました。どうぞお通りください」
「アニキすげえ人と親戚なんすね。知らなかったです」
「バーカ、ハッタリだよ。アイツらあんなんで警備っていえるのかね」
無事剣菱邸に入れたが、彼らの災難はこれからであった

493 :483:2018/11/08(木) 22:06:22.21
「さて、ヒマだから警備の様子でも見てくるか」
「面白そうだからアタイも一緒に行っていいか?」
「何かあったら僕たちはこの辺にいますから」
魅録と悠理が門の所へ行くと、警備に当たっていた警官が
「何かご用ですか?」
とオドオドしながら尋ねてきた。
参加者の顔ぶれにすっかり怖気づいてしまったようだ。
「オレだよ、魅録。そんなにオドオドしてちゃ警備にならないだろ」
魅録が名乗ると彼らはホッとした表情をうかべた。
「なんだ、魅録さんですか。そういえば先ほどご親戚の方がみえましたよ」
「オレの親戚?そんなヤツ呼んだっけ?」
「だって総監の甥だといってましたから魅録さんの従兄弟になるんですよね」
「オレに従兄弟なんていないぞ。オヤジは一人っ子だし千秋さんの方は従姉妹だけだ」
「えっ!じゃあさっきのヤツらはニセモノ?」
「ねえねえ、ソイツらどんあ格好してた?」
「えっと、片方がトイレットペーパー巻き付けたミイラ男で、もう片方は赤い囚人服
  着てメガネと帽子してました」
「それ囚人服じゃなくて縞シャツだろ、ウォーリーじゃねえか」
魅録が警備の人たちと話している間に悠理は携帯で清四郎に事情を説明した。
「悠理、魅録に代わってください。魅録、話は聞きました。ちょうどそれらしい二人組を
  見つけましたので野梨子と遊んできます。魅録は時宗さんにほんとうに甥がいないか
  確認してください」
清四郎は通話を切ると、野梨子たちに指示を出した。

494 :483:2018/11/08(木) 22:46:00.17
「アニキ、なんかあっちもこっちもキラキラしてるんすけど、どこでなにを頂戴
  するんすか?」
「バカ、大きな声でそんなこと言うな!これから考えるんだよ」
ウォーリーとミイラ男が話していると
「そちらの方、衣装が乱れてますわ。直してさしあげましょうか?」
涼しげな声の看護師に話しかけられた。
「えっ?オレっすか?」
「ええ、せっかくの仮装ですもの。どうせなら本当の包帯を巻いて差し上げますわ」
白衣の天使に声をかけてもらい、感激して泣きそうになるミイラ男。
「では彼の衣装をなおす間、そちらのウォーリーさんはバイタルチェックでも
  しましょうか。顔色が悪いようですし」
とつぜん声をかけられ、先ほどの話を聞かれていたのでは?と不安に思っていたのに
こちらもなぜか検診を受けることになってしまった。
「ふむ、脈拍が早く、血圧が高いですね。何かお悩みですか?」
「い、いや別に(これから何を盗もうか悩んでるなんて言えるかよ)」
「では、軽い精神安定剤を出しておきましょう。落ち着きますよ」
「あ、ありがとうございます。代金は?」
「今日の分は剣菱さんからまとめていただいてますので結構です。次回以降は
  医療機関にかかってください。そのときはこの処方箋を見せてください」
(このクスリは自作の自白剤だし、処方箋はデタラメ書いただけの物ですから)
清四郎たちの横では野梨子がミイラ男に包帯を巻いていた。
「本当にこの上からでよろしいんですの?」
「は、はい。よろしくお願いします。(トイレットペーパーの下はパンイチだし、
  こんなキレイな人に見せられるもんじゃねえ)」
「えっと、ここをこうして、あら、少しキツかったかしら?」
「す、すいません。首はもう少しゆるめてもらえませんか?」
窒息寸前で真っ赤な顔をしながら必死で訴えるミイラ男。
「ゴ、ゴメンなさい。苦しかったですわね」
急いでほどき、ゆったりと巻き直す野梨子。

495 :名無し草:2018/11/09(金) 01:30:22.85
わーい!

本当に、本当に久しぶりのSSのアップ!
ありがとうございます!

うれしすぎる!

496 :483:2018/11/09(金) 11:40:09.83
「さて、そろそろおわりましたか?」
「はい、先生。確認していただけますか?」
「ああ、しっかり巻けてますね。これなら途中でほどけることは
  ないでしょう。では楽しんでください。先ほどの薬は気分が悪くなったら
  のんでください」
「いろいろありがとうございました。じゃあこれで失礼します」
急いで去っていく二人組を見て微笑む清四郎と野梨子。
「なんか悪そうな顔してるじゃない。なにか仕込んだの?」
「仕込んだなんて人聞きの悪いことおっしゃらないで。ただ包帯の下に
  盗聴器と発信機をセットしただけですわ」
「それを仕込んだっていうんでしょうが。虫も殺さないような顔して
  怖いこと」
「あら、可憐だってこの前デートした方に盗聴器付けたと聞きましたけど?」
「あれはアイツが二股かけてるっぽいから証拠を掴もうと思って‥」
「まあ、そうでしたの。それでどうなりましたの?」
「二股どころか四股ろ。おまけに既婚者だったし。魅録に協力してもらって
  慰謝料ふんだくってやったわ。イヤなコト思い出させないでよ」
「ゴメンなさい。そこまでひどかったとは知らなくて」
「まあいいわよ。それよりアイツらこれからどうするの?」
「実はさっき美童に聞いたんですが、今日はみなさんイミテーションを
  付けてきているひとが大半なんだとか」
「そりゃあそうでしょう。正式な社交の場じゃなくて仮装パーティー
  だもの。もっとも一見してわかるような粗悪品じゃなくて、ちゃんと
  クレサンベールとか使ったある意味本物だけどね」
「ですからそれを盗ませてさしあげようかと」
「ふーん、いつにも増して悪そうな顔してるわね。まあ楽しめれば
  かまわないけど」

497 :483:2018/11/09(金) 11:41:27.99
すみません
なんか書き始めたらあれこれ浮かんできて少し長くなるかもしれません

498 :483:2018/11/09(金) 12:45:24.70
誤字訂正
493の悠理のセリフ
ソイツらどんあ格好→どんな格好

496の可憐のセリフ
二股どころか四股ろ→四股よ
です
すみませんでした

499 :483:2018/11/09(金) 15:11:08.28
一方魅録たちは警備の人たちの言ったことの真偽を確かめるため、父親を探していた。
「多分父ちゃんの部屋で飲んでると思う。母ちゃんもこのパーティーが終わったら
  千秋さんのところに行くって言ってたから、二人でヤケ酒飲んでるんじゃないかな?」
「いい年して二人とも嫁さんにベタ惚れだもんな。見てて恥ずかしくなるよ」
「とか言って魅録ちゃんもママが恋しいんじゃないの?」
「バカ言うな。ほら、サッサと案内しろよ」
「赤い顔して怒ったって説得力ないよ。ほら、ここが父ちゃんの部屋だ」
着いたのはまばゆいばかりに輝く黄金の部屋だった。
「すげえ、秀吉の黄金の茶室は四畳半だったけど、ここはどれくらいあるんだ?」
「さあ?小さい頃は兄ちゃんとドッジボールして遊んだけど広さは知らない」
「家の中でドッジボールって‥まあいいや、親父!俺って従兄弟いるのか?」
「なんじゃ、魅録か。ワシは一人っ子だし、千秋ちゃんの兄弟は女の子しか生まれてない
  から、従兄弟なんか存在せんぞ。お前も知っとるじゃろうが」
「いや、なんか親父の甥を名乗るヤツがいたっていうから、確認のため聞いてみただけさ」
「時宗、お前千秋さんにナイショの隠し子がいただか?」
「な、何をいうか、万作。ワシは千秋ちゃん一筋じゃ。そんなこと言うなんてお前こそ
  どこかに隠し子がいるんじゃないのか?」
「アナタ、今の話を詳しく聞かせてくださいな。松竹梅さんもね。今夜千秋に電話する
  用があるから、そのとき彼女にも報告しますので」
「母ちゃん、誤解だ。時宗!自分がやましいからって、ワシまで同類扱いするな」
「ワシだって千秋ちゃんしか知らん。魅録!お前が余計なことをいうから。おい、
  魅録はどこいった」
「魅録くんと悠理ならとっくにいませんよ」
二人は万作と時宗が言い争いを始めるとサッサと逃げ出していた。

500 :483:2018/11/09(金) 15:15:23.32
訂正追加
490の3行目
仮装パ→仮装パーティーが始まった
です

501 :名無し草:2018/11/09(金) 18:00:32.09
>>489です
SS投下ありがとうございます!
清四郎と野梨子が泥棒と遊ぶところ、医者と看護師の仮装が生きていて面白いですね
他のキャラがこの後どのように泥棒に絡んでくるのか楽しみ
長くなるようで嬉しいです

502 :483:2018/11/10(土) 00:30:06.82
「さて、ヤツらの居場所は野梨子がつけた発信機でわかるからっとアソコだ」
魅録はなにやら機械を操作すると剣菱邸の見取図を呼び出し、画面上に
侵入者たちの現在地を表示した。
「ふーん、ヤツら大広間にいるんだ。人ごみに紛れてなにか盗むつもりかもな」
「なあなあ、せっかくだからアイツらの仮装いかしてやらないか?」
「どうするつもりなんだ?」
「まあ見てなって。チョット面白いこと思いついたんだ」
悠理と魅録は大広間に向かうと二人組に声をかけた。
「よし、今度こそホントのウォーリーだよな」
「えっ、なんのことですか?あなたは誰です?」
「アニキ、この人たち知り合いなのか?」
「バカ!こんなとこに知り合いなんかいるわけないだろ」
「えっ?あんたたち族仲間じゃないの?ウォーリーを探せをやるから
  ウォーリーの格好して来いって連絡が回ったんじゃないのか?
  じゃああんたたち誰だよ。あやしいな、警備の人を呼んでくるか」
「い、いや、設定を忘れてただけだよ。オレがホントのウォーリーだ。
  よく見つけたな」
「アニキ〜、一体何の話ししてるんだよ」
「シッ、お前は黙ってうなずいてろ。オレにまかせとけ」
二人がコソコソ話しているのを楽しそうにみている悠理と魅録。
「おい、これからどうするんだよ。面白いことって何だよ」
「まあ見てろって、絶対楽しいから。じゃあ見つかった罰ゲームな。
  会場にいる吸血鬼からカフスを盗ってこい。3カラットのエメラルドだぞ。
  ただしそいつは英語しか話せないからガンバレよ。それとそいつの
  近くにはミニスカポリスがいるからそちらにも注意しろよ。
  じゃあ健闘を祈る」
ウォーリーとミイラ男は急いで吸血鬼を探しに行った。

503 :483:2018/11/10(土) 02:25:49.70
二人が急いで去って行くのを見送り、美童に電話をかける悠理。
「そっちにウォーリーとミイラ男が行くから遊んでやって。
  お前は英語しか話せないことになってるからよろしく。
  あと、お前のカフス盗ろうとするだろうから可憐に現行犯逮捕
  させてやって。アイツちょっと鬱憤たまってるみたいだから」
「了解、じゃあおもいっきり遊んでいいんだね。やった!」
はずんだ声で電話を切った美童は可憐と打ち合わせをする。
「可憐、これからウォーリーとミイラ男が来るよ。
  そいつら、僕のカフスを盗みに来るらしいから、盗った所で
  逮捕してやってくれってさ。魅録の作った手錠持ってるよね」
「あたしに逮捕させてくれるの?悠理が自分で捕まえるんだと
  思ってた」
「なんかローストビーフ食べるので忙しいんだってさ」
「悠理らしいわ。わかった、まかせて」

504 :483:2018/11/10(土) 03:35:02.64
「アニキ、吸血鬼とミニスカポリスってあそこのやたらキラキラしてる
  二人のことっすかね。ところでアニキ、英語喋れるんすか?」
「なんとかなるだろ。3カラットのエメラルドなんて手に入ったら
  当分遊んで暮らせるぜ」
二人は美童に近づいていった。
「ええっと、ハ、ハウ ドゥ ユウ ドゥ? アイム ファイン サンキュー」
“Hi,nice to meet you. You are fine,good, me too.”
「何言ってんだか全くわかんねえ。ユアカフス グッド  見せてくれって
  なんていうんだ?」
“What do you say? I can’t speak Japanese.”
「コレ イイデースネ  ミセテクダサーイ」
「バカ、お前それ日本語だろうが、英語っぽく言えばいいもんじゃないぞ」
“Do you want to look this? OK,here you are.”
「通じた!よし、こっちへ寄越せ」
「窃盗の現行犯で逮捕するわ。おとなしくしなさい」
「げっ、マジか。なんでミニスカポリスが手錠なんか持ってるんだよ」
「バーカ、アンタたち、海賊と狼男にハメられたのよ」

505 :483:2018/11/10(土) 04:02:28.97
美童から二人が逃げたときいた悠理と魅録はいよいよ
自分たちの出番だと張り切った。
「んじゃ悠理、全開でいくぜ。これミイラ男の受信機。
  おれはウォーリーを追うから」
「オッケー、どっちが早く捕まえるか競争な」
庭へと逃げ出した二人を追って飛び出していく。
「見つけた。おおーいミイラ男、そっちは行き止まりだよ」
「そんなこと言われたって、急には止まれないっすよ」
「じゃあ止めてやるよ」
そう叫んで飛び蹴りをくらわす悠理。
ミイラ男は脳震盪を起こして倒れ、包帯でグルグル巻きにされた。
「早いな、悠理。コッチもおとなしくしろって」
魅録はウォーリーに関節技をきめ、手錠を後ろ手にかけ直した。

506 :483:2018/11/10(土) 04:05:28.24
途中が抜けました。こちらが504と505の間に入ります。

可憐に手錠をかけられた二人だったが、隙をついて逃げ出した。
「コラ、待ちなさい」
「待てと言われて待つバカはいないって」
「何悟ったようなこと言ってるのよ、美童。もう見えなくなっちゃった
  じゃない」
「大丈夫だって。魅録特製だろ、ちゃんと発信機内蔵さ。あとは悠理たちに
  任せておけばいいよ」
「それもそうね、美童、そのカクテルおいしい?私も飲もうかしら」
「可憐ならこれよりあちらのピンクのカクテルがお薦めだよ」
「ありがとう、じゃあそちらをいただくわ」

507 :483:2018/11/10(土) 11:30:59.11
「ったく、手錠は後ろ手にかけなきゃ逃げられちまうっての。
 ちゃんと確保してからなら前からかけてもいいけどさ」
「んなこと言ったって、ドラマでも前からかけてるじゃん、
  あれはどうなんだよ」
「犯人役の俳優の顔と手錠を一緒に映すためにだよ。
  後ろ手だと手錠を映したら犯人の背中しか映らないから
  絵面がよくないんだよ」
なるほど、と納得した悠理をよそに清四郎たちを呼ぶ魅録。
「お疲れ様、無事に犯人確保ですか」
「お、お前たちグルだったのか。チクショウ。でもオレたち
  何もしてないし、こんな事していいのかよ」
「あら、往生際の悪いこと言ってるわ。アンタたちが美童の
  カフス盗もうとしたのは事実じゃない。現行犯逮捕は民間人
  でもできるのよ」

508 :483:2018/11/10(土) 11:45:58.38
「そうそう、それに未遂じゃなくて既遂だよ。ほら、彼らのポケットから
  僕のカフスが出てきたもの」
といいつつカフスをウォーリーのポケットから取り出す美童。
「なんでポケットにそれが入ってるんだよ。まだ盗ってなかったぞ。
  それにお前、日本語しゃべれるのかよ!さんざん悩んだのに」
「必死でしたものね。楽しませていただきましたわ」
「ひでえ、天使だと思ったのに。実際は悪魔だったんすね」
「あら、お褒めに預かり光栄ですわ」
誰も褒めてない、とツッコミを入れる良識人はいなかった。
「なあなあ、渋谷に行った連中が何か面白いこと無いかって
  聞いてきたから、コイツら使って鬼ごっこでもさせるか?」
「それはいいですね。無事に逃げ切れたら無罪放免にしてあげましょう」
リアル逃走中が始まる。

509 :483:2018/11/10(土) 14:57:21.47
渋谷のスクランブル交差点でテレビのレポーターが実況中継をしている。
「ハロウィンの仮装をした人たちで大混雑のスクランブル交差点です。
  何かあちらの方で騒ぎがおこっているようです。どうしたんでしょうか」
レポーターのすぐ横を走り抜けていく若者にインタビューする。
「何かあったんですか?」
「今、ツイッターでこれから「逃走中」のロケがここで始まるらしいって
  さかんに拡散してるから見にいくんだ」
この人混みの中でそれは無理だろうと思うが、面白そうなことを無視する
わけにはいかない。
各局は現場の判断で中継を続けることに決めた。
「誰が逃走者でハンターは何人ですか?」
「逃走者はこのウォーリーとミイラ男、ハンターは誰でも参加Okだってさ」
四面楚歌どころではない状況で二人は逃げ切ることができるのだろうか?

510 :483:2018/11/10(土) 22:25:53.33
「おーい、捕まえたぞ」
「いや、オレが捕まえたのが本物だ」
「あっちへ逃げていくのを見たぞ」
あちこちで声が上がり、混乱が広がる。
「だいたい、ウォーリーもミイラ男もありふれた仮装だからいっぱいいる。
  何か本物だっていう目印はないのか?」
喧騒の中、あるリポーターが叫んだ。
「ただ今局の方に入った情報によりますと、本物は首筋に剣菱のマークがある
  そうです」
自分たちが捕まえた相手の首筋を急いで確認する。
「あっ、コイツはサンビシだ」
「こっちはペン剣だ」
「こいつはペンペンだからちがうな」
「本物なんかいるのか?ニセモノばっかりじゃん」
喧騒の中、パンツ姿でプロレス技をかけあう人の姿が画面に映る。
「へえ、コイツら考えたな。仮装を脱いじゃえばわかんねえもんな」
「ただのバカではなかったようですね」
「じゃあこのまま逃がしてやるのか?」
「いえ、彼らには地道に稼ぐ術を教えてあげましょう。
  ちょうど焼芋のシーズンですしね」

511 :483:2018/11/10(土) 22:57:22.71
やっとの思いで渋谷から逃げ出した二人の前に6人が現れた。
「これに懲りたら悪いことしようなんて考えるのはやめたら?」
「お前らみたいに恵まれたヤツらにオレたちの気持ちなんかわかるかよ」
「じゃあ、以前はあなた達のようだった人を紹介するわ」
屋台をひいた男たちが6人の後ろから現れた。
「兄ちゃんたち、この人達に逆らっちゃなんねえ。悪いことは言わねえから
  あんた達も石焼き芋売ったらどうだ?材料も屋台もあるぞ」
「へっ?石焼き芋?なんだそれ」
「オレたち、昔この嬢ちゃんを身代金目当てで誘拐しようとしたんだけど
  その時この人たちの恐ろしさを思い知ったんだ。地道に働くのが一番だ」
「それはわかるけど、なんで石焼き芋?」
「話せば長い事になるし、聞かなければ良かったと思うだろうけど
  それでも聞きたいか?」
「いや、やめとくよ。それで仕事は一から教えてもらえるのか?」
「もちろん、最近芋の収穫が増えすぎてオレたちだけでは捌き切れなかった
  から、売り子が増えるのは大歓迎だ」
「じゃあよろしく頼む。兄ちゃんたちにも世話になったな」
すっかり改心した二人だった。
「これにて一件落着」
「悠理ったら、それは遠山の金さんのセリフでしょ。
  あんたはうっかり八兵衛じゃない」
「うるさいやい!」
夜明けの街に悠理の叫びが響き渡った。


これで終わりです。
ダラダラととりとめもない文を書き連ねました。
感想いただけると嬉しいです。

512 :名無し草:2018/11/11(日) 00:33:36.15
作品アップありがとうございました。

焼き芋屋の3人組、懐かしいですね〜、
今では、だいぶ儲けて屋台から卒業して焼き芋専用トラックを
買ったのかしら。
で、いらなくなった屋台を譲ってあげるとか?
なんて妄想してしまいました。

楽しく読ませてもらいました。

513 :483:2018/11/11(日) 01:33:47.56
ありがとうございます
焼き芋屋のついでにモルダビア出そうかとか、剣菱邸内で五代の出番がないかとかも
考えたのですが、話が広がりすぎるのでやめました
また何かあったら書ければいいな、と思います

514 :名無し草:2018/11/11(日) 22:27:22.42
ふと思い付いた小ネタ

月が綺麗ですね(夏目漱石のアイ ラブ ユー和訳)というセリフに対する反応
清四郎 : これならいいやすいですね 機会があれば使ってみましょうか
魅録 : こんな恥ずかしいセリフ、どんな顔して言えばいいんだ
美童 :  なんでこんなまわりくどい事いうの?愛してるでいいじゃない
野梨子 : ステキですわ こんな事いわれてみたいですわ
悠理 : 月が綺麗だからどうしたんだ?バニラアイスみたいだな
可憐 : 月よりも君の方が綺麗だって言ってくれなきゃ

お目汚し、失礼しました

515 :名無し草:2018/11/12(月) 00:03:36.34
>>514
上手いなあ〜

516 :名無し草:2018/11/13(火) 02:43:01.53
今は携帯があるから6人を別々に動かしやすいね
ただ逆にすれ違いとか連絡がとれずにイライラしたりとかがないと
そういった面白味には欠けるかも

517 :名無し草:2018/11/28(水) 22:55:33.02
久しぶりに他の人の妄想見たら湧いてきた
着地点が見えないけど見切り発車してみる
最後まで書けてないからキチンと終われるか不明

518 :517:2018/11/28(水) 22:56:36.41
街にクリスマスのイルミネーションがきらめく季節になった。
「早いよなあ、ついこの前ハロウィンが終わったばかりなのに
 もうクリスマスかよ」
「クリスマスが終わったらすぐ正月だろ。プレゼントにお年玉、楽しみだなあ」
悠理はワクワクして眼を輝かせた。
「盛り上がってるところに水を差すのは気が引けますが、
 悠理、その前に期末テストがあるのを忘れてませんか?」
「嫌なこと思い出させるなよ、清四郎。まだ半月以上先じゃんか」
「クリスマスも正月もさらにその先なんですけどね」
「まあまあ、二人とも落ち着けよ。いつもクリスマスは悠理のところだけど、
 今年はウチにこないか?」
「美童のところって、大使公邸?そんなところにあたしたちが行ってもいいの?」
「うん、今年はフィンランドから公式サンタが来るから、青少年対象のパーティーになるんだ。杏樹も友達連れてくるから、僕たちが場違いってことはないよ」
「じゃあ行ってみるか。あ、ドレスコードとかあるのか?」
「正式なパーティーじゃないからそれほどうるさくはないよ。女性はワンピースか
 ツーピース、男性はジャケットと襟付きのシャツ、ネクタイはあった方がいいかな」
「でしたら私は着物ですわ。悠理たちはどうされますの?」
「うーん、母ちゃんにここぞとばかりに着飾らされそうだな。そういえば
 3人揃いのドレスを着せてみたいとか言ってたな」
「揃いって、あたしたち体型も顔立ちも全然違うから無理じゃないの?」
「いや、それがコンセプトがどうのこうの言ってたけど忘れた。
 今日は母ちゃん家にいるから、これから来いよ。話聞いて嫌ならやめれば
 いいんだから」
「じゃあ行ってみますか」
「そうですわね」

519 :517:2018/11/28(水) 22:57:56.96
女性陣が帰っていったあと、残された男たちは
「やれやれ、女性は大変ですね。我々は気楽ですけどね」
「とりあえずスーツ着てけばいいんだろ」
「なんならタキシード着て来てくれてもいいよ」
などと勝手にしゃべっていた。
すると魅録の携帯が鳴った。
「はい、なんだ千秋さんか。なんか用?はっ?何言ってるんだよ。
 もしもし、もしもし。ちくしょう、切りやがった」
「どうしたんですか?魅録。千秋さんが何を言ってきたんですか?」
「悠理の母ちゃんが悠理たちの衣装を揃いで作るって話をしたらしくて、
 千秋さんが俺たちの衣装も揃いにしようって言い出して、
 仕立屋を呼んだから一緒に帰って来いってさ」
「僕も?今回はホスト役だから目立ちすぎちゃいけないんだけどな」
「お前のところにはもう連絡したらしい。好きにしていいって言われた
 そうだ。衣装が決まったら写メする事になってるってさ」
「リアル着せ替え人形遊びですか。相手が相手ですから拒否権はないですね」
盛大にため息をつきつつ帰り支度をする3人だった。

520 :517:2018/11/28(水) 22:59:39.04
そのころ剣菱邸では
「こっちのドレスはどうかしら?やっぱり可憐ちゃんみたいにスタイルが
  良くて華やかだと何を着ても似合うわね」
「どうせあたしは何を着ても似合いませんよ」
「そうでもありませんわよ。さっき着たミニドレス、似合ってましたわ」
「あれは足にまとわりつかないから楽だったけど、やっぱりパーティー用だと
 丈が長くないといけないんだろ」
「あら、そんなことないわよ。真理子さんに聞いたらフォーマルじゃなくて
 かまわないっていってらしたもの」
「じゃあ悠理はさっきのミニドレスで決まりね。野梨子はプリンセスラインのが
 可愛かったわよ。Aラインのと迷うわね」
「いえ、やっぱり私は着物で‥」
「駄目よ、野梨子ちゃんもドレスを着るの。これはお家元も了承済みよ」
「母様が何を言ったのですか?」
「たまには野梨子ちゃんのドレス姿も見たいけど、自分ではどんなドレスが
 いいのかわからないからお任せしますって。可憐ちゃんはやっぱり
 マーメイドラインが一番似合うわね。キチンとサイズを測ってもらったら
 今日は終わりでいいわ。アクセサリーは可憐ちゃんのお母様が任せてって
 おっしゃってたわ」
「なんか母ちゃんたち、あたしたちで遊んでないか?」
「まあまあ悠理、これも親孝行よ」
「さすが可憐ちゃんはよくわかってるわね」
百合子に抵抗しても無駄だということはよくわかっていた可憐と野梨子は
にっこり微笑み、無駄とわかっていても抵抗したい悠理だけが不満顔だった。

521 :517:2018/11/28(水) 23:01:05.30
 いっぽう男性陣は千秋に連れられ和貴泉邸へ来ていた。
「千秋さん、なんでここに来たんだ?」
「ゼニア、アルマーニ、ダンヒル、バリー、ランバンとかに
 声かけたら、みんな生地とデザインを選んでもらったらすぐに
 採寸して仕立てに入るって言うから、ある程度のスペースがないとね。
 ウチじゃ狭いのよ」
「世間一般からすれば魅録の家も十分広いと思うけど」
「千秋さんが狭いと言ったら狭いんでしょ。人生諦めが肝心ですよ」
諦めた3人は生地を選び始めた。
「この生地でもう少しストライプの狭いものありますか?」
「もっと明るいグレーはある?なければブルー系を見せて」
「こんなのどれでも変わらないだろ。なんでそんなに色々こだわるんだ?」
「魅録のは選んでおいたわ。これよ」
千秋はラメの入った濃いグレーの生地を見せた。
「はあっ?オレ芸人じゃないんだけどラメ入りってなんだよ」
「あんたの髪でフツウのスーツが似合う訳ないでしょ。
 親のいうことは聞きなさい。それと清四郎君のはお姉さんから
 リクエストがあったから採寸だけでいいわ」
愕然としながらもさきほど千秋の言うことには逆らうな、と言った
手前文句もいえず黙り込んだ清四郎だった。
そんな2人を横目に活き活きとして生地選びにいそしむ美童だった。

522 :517:2018/11/28(水) 23:03:35.36
そしてパーティー当日、6人は男女に分かれて用意し、大使館に集合した。
「へえ、魅録のスーツ、ラメ入りなのね。キラキラ光って綺麗」
「いかにもパーティー用って感じだな。それ千秋さんの見立てか?」
「千秋さんが決めたんだよ。俺に拒否権なんかあるわけないだろ」
芸能人と見紛うばかりの魅録のスーツ姿であった。
「清四郎のスーツってもっとオーソドックスなのかと思いましたわ
 ずいぶんと細身に作られてますのね」
「一歩間違うとホストね。似合ってるけど」
「姉が千秋さんに根回ししてたんです。自分だったらこんなの選びませんよ。
 そういう野梨子こそドレス姿なんて初めて見ましたよ。七五三もお茶会も
 いつも着物でしたからね」
「これは悠理のお母様や可憐が選んでくださったんですわ。母様にもたまには
 ドレスを着てみたらと言われましたし」
清四郎と野梨子は着慣れない衣装に居心地の悪い思いをしていた。
その傍らにはいつになくおとなしい悠理の姿があった。
「どうしたの?悠理。あんたの好きそうな料理がいっぱいならんでるじゃない」
「あんなにコルセット締められたのに、なんでお前ら平然としてるんだよ?」
「あら、帯だってコルセットみたいなものですから、特に苦しいとは
 感じませんわ」
「美しさを保つためには多少の苦しさはガマンしなくちゃ。それに
 そんなにキツくはないはずよ。そのうちに慣れるわ」
「そうそう、せっかくドレスアップしたんだからもっと明るく。
 ちゃんと着こなしてるよ。もともとスタイルはいいんだから」
美童はホスト役の一員として挨拶まわりをすませてから合流した。
「可憐と美童はダンスの時に正装したのを見たことあるけど、
 今日は一段とキラキラしてるな」
「そりゃあ言ってはなんだけどお金のかけ方が桁違いだもの。
 アクセサリーだって学生だから人工石や貴石を使ってるけど、
 一点物ばかりよ」

523 :517:2018/11/29(木) 22:23:39.93
大使館主催のパーティーだけあって、出席者はそうそうたる顔ぶれだった。
「なあ可憐、玉の輿のもとが一杯いるんじゃないか?」
「こんなところで逆ナンなんて出来ないわよ。まああちらから声を掛けて
 くれれば別だけど。それより悠理、コルセットがキツイって言ってたわりに
 よく食べるわね」
「可憐の言ったとおり、慣れればなんとかなるもんだな」
可憐と悠理はあれこれつまみながら話していた。
「あっちで野梨子が囲まれてるよ。ドレス着てても日本人形みたいだって
 いわれてる。お茶やお花、日舞の知識も完璧だしね。無敵だよ」
美童の言葉にむくれる可憐。
「あたしは見かけだけで中身がないっていいたいの?」
「そうは言ってないよ。可憐には可憐の良さがあるんだから、焦ったり
 しなくていいんじゃないかって事。まあ今日は楽しんでいってよ」
「おいしくいただいてるよ。さすがは大使館主催だけはあるな」
「あんたの評価基準は食べ物なの?」
「まあまあ、悠理から合格をもらえたと聞いたらシェフも喜ぶよ」
「まったく、みんなが甘やかすからこの子は進歩しないのよ」

524 :517:2018/11/29(木) 22:24:34.70
「ママ、どこ?」
いまにも泣き出しそうな女の子がキョロキョロしながら歩いていた。
「あら、迷子かしら?」
「どうしたの?お母さんとはぐれちゃったの?」
「ママ、さっきまで一緒だったのにいなくなっちゃったの」
「大丈夫、あたしたちが探してやるよ。安心しな」
「お姉ちゃんたち、ママがどこにいるかわかるの?」
「わからないけど一緒に探せばきっと見つかりますわ」
「ママのドレスの色とか、アクセサリーとかわかるかしら?」
「えっと薄い紫のお洋服で、頭にキラキラしたお姫さまみたいなの
 付けてた。あと指と首に真っ赤な石がついてた」
「さすがは女の子。よく見てるわ。薄紫のドレスでティアラを付けて
 ネックレスと指輪はルビー、この条件の人を探して」
野梨子が女の子と共にいることになり、残りの5人は母親を探した。

525 :517:2018/11/29(木) 22:25:43.32
「すみません、紫のドレスでティアラを付けた女性を探しているのですが
 どこかで見かけませんでしたか?」
周囲にいる女性に尋ねようとした清四郎だったが、
「あら、ステキな人ね。彼女を探しているの?私ではダメかしら?」
妖艶な美女(喉仏付き)に迫られそうになり、慌てて逃げ出した。
その頃魅録は美魔女に囲まれていた。
「あら、どこのホストかと思ったら千秋ちゃんのところの魅録じゃない?」
「げっ、皐月おばさんたち」
「まあ、確かに私たちはあなたの叔母だけど、千秋ちゃんよりも年下よ。
 私たちがおばさんなら千秋ちゃんもおばさんってことね。今度会ったら
 魅録がそう言ってたって伝えておくわ」
「勘弁してくれよ。今、それどころじゃないんだ。そうだ、皐月さん達も
 協力してくれないか?迷子の母親を探してるんだ」
「いいわよ、その代わり後でダンスを付き合ってね」
「俺の代わりに美童に踊らせるよ。あいつならちゃんとリード出来るから」
「わかったわ、それでどんな人をさがしてるの?」
魅録たちが話している横を美童が通りかかる。
「おい、美童。後でこの人たちとダンスを踊ってくれないか?」
「いいけど、魅録の知り合い?ステキな人たちだね。魅録は
 踊らなくていいの?」
「千秋さんの妹たちだよ。俺はダンスなんか踊れないからな」

526 :名無し草:2018/12/03(月) 01:11:40.82
久しぶりに覗いたら、いっぱいSSが!!!
嬉しいです!!

続き、待ってます!

527 :名無し草:2018/12/04(火) 00:25:33.94
千秋さんの妹たちって、いろんな二次小説の中でも初登場じゃないですか?

楽しみ〜!

528 :名無し草:2018/12/04(火) 11:40:02.20
私も久しぶりに覗いてSS投下に気が付きました。
作家さんありがとうございます!
有閑らしい展開でワクワクです。続きを楽しみにしております。

529 :517:2018/12/04(火) 16:54:43.20
可憐と悠理は二人一組で探していた。
「なあ可憐、あそこにいる人って条件に一致しないか?」
「でもあの人、私たちと同い年くらいじゃない?さっきの子は
 5歳くらいだったじゃない。いくらなんでも12〜13で子どもが
 産めるわけないわよ」
「一応聞くだけ聞いてみる。すみません、5歳くらいのお子さんが
 迷子になってたんですけど、お知り合いではありませんか?」
「それ、うちの息子だわ。すみません、いまどこにいます?」
「息子さん?いえ、迷子になってたのは女の子だったよ」
「いえ、息子です。あの子はドレスが大好きで、今日もスーツを用意したのに
 出かける寸前にドレスに着替えてしまって、仕方なくそのままなんです」
「あの、失礼ですが実のお子さんなんですか?」
「ああ、年齢の事?私、もう30を越えてますから」
「えっ!その若さの秘訣、教えてください」
「可憐、それはあとでゆっくり聞いたら?それより野梨子にその子は
 男の子だって伝えてやらなきゃ」

530 :517:2018/12/04(火) 16:55:24.77
その頃野梨子は迷子の子の面倒を見ていた。
「おなかはすいていませんの?あちらで何か少し食べましょうか?」
「お姉ちゃま、ありがとう。お手手つないでもいい?」
「いいわよ、一緒に行きましょう」
「お姉ちゃまのお手手、柔らかくて気持ちいい。それにいい匂い」
子どもは野梨子に抱きついてきた。
「あらあら、甘えん坊ね。寂しかったのかしら」
野梨子は妹ができたような気分だった。
そこへ可憐たちから電話があった。
「野梨子、お母さんが見つかったわ。それとその子男の子だって」
「ええっ!あなた男の子なの?」
「あ〜あ、もうバレちゃった。もうちょっとごまかせるかと思ったのに」
迷子だった子は急にしっかりした口調で話し出した。
「お姉さん、好みのタイプだからもう少しスキンシップを深めたいところ
 だったんだけどな。バレたなら残念だけど仕方ないや。着替えてくるよ」
そう言って更衣室へと去っていった。
「野梨子、あの子はどうしました?」
「清四郎、お母さんは見つかったのですけど、あの子男の子だったんですって」
野梨子は混乱する頭を整理しながら清四郎に説明した。

531 :517:2018/12/04(火) 16:57:06.04
そこへ母親を連れた悠理と可憐、美魔女を伴った魅録と美童も現れた。
母親を見た魅録と美魔女は驚いた声をあげた。
「千春さん「千春ちゃん」、なんでここにいるんだ「の」?」
「あら、みなさんお知り合いなの?実は魁斗とはぐれちゃって。
 そうしたらこの子たちが保護してくれたらしいの」
「魁斗が迷子ってそれ絶対わざとだろ」
「何?魅録の知ってる子なの?さっきはそんなこと言ってなかった
 じゃない」
「千春さんは千秋さんの従姉妹で魁斗はその息子だから俺の再従兄弟。
 そんなにしょっちゅう会うわけじゃないし、女装されたらわかんね〜よ」
「ごめんなさいね、ご迷惑をおかけして。そちらの方が魁斗と一緒にいて
 くださったの?あの子好みの可愛い方だわ」
「ああ、そういえばアイツ、キレイなお姉さんが好きだったものな。
 市松人形大事にしてたし」
「可憐はフランス人形タイプだし、悠理は‥」
「ウルサイ、どうせアタシはアフリカの原住民だって言いたいんだろ」
騒ぎの中、魁斗が戻ってきた。
「何をみんな揃って騒いでるの?」
「魁斗、お前よくもオレを騙してくれたな」
「騙してなんかないよ。そっちが勝手に勘違いしただけじゃん」

532 :517:2018/12/04(火) 17:18:10.99
スーツに着替えた魁斗はなかなかの美少年だった。
「ダメよ、魁斗君。みんな心配して探してくださったのだからそんな言い方
 はしちゃダメ。きちんとお礼を言わなければいけません」
「はい、みなさんお騒がせしてすみませんでした。ごめんなさい」
「魁斗が素直に謝るなんて明日は大雪かしら?」
「ちょっと魅録、あんたの又従兄弟って野梨子の言うことは素直に聞くのね」
「そりゃあキレイなお姉さんには嫌われたくないだろ」
「お姉さん、野梨子っていうの?いい名前だね。今度ウチに遊びに来てよ」
「一丁前にナンパしてるし。魅録より女あしらい上手いんじゃないか?」
「じゃあ迷子問題も解決したことだし、踊らない?」
「あたしと悠理のパートナーが居ないんだけど」
「あちらに主人と義弟が居ましたから呼んできますわ」
千春の主人は美丈夫、義弟はボディーガードかと見紛うような体型だった。
「悠理好みの人じゃない。たまにはちゃんと踊りなさい」
「可憐こそ目がハートになってるけど既婚者はダメだぞ」
「ステキな人と踊れる機会なんてそんなにないもの。せっかくだから
 楽しまなくちゃ」
そしてパーティーはつつがなく進んでいった。

533 :517:2018/12/04(火) 17:19:30.93
以上です
なんかダラダラと書き続けてしまいました
お楽しみいただけたら幸いです

534 :名無し草:2018/12/05(水) 01:16:00.68
はーい!
楽しんでまーす!

作家の皆さま、ありがとうございます!

535 :名無し草:2018/12/05(水) 15:13:20.71
そういえば魅録も最初は悠理使ってナンパしてたことを
思い出しちゃったw
作家さんありがとうございます

536 :名無し草:2018/12/17(月) 15:47:36.44
御大がインタビューでカップリングの話をしていましたが読まれた方いますか?

537 :名無し草:2018/12/18(火) 18:52:51.79
読みましたよ
私は有りだと思いました

538 :名無し草:2018/12/18(火) 23:12:17.64
御大は悠理の恋愛についてだけは、今まで一度も具体的なことは言及してないよね
前に答えてたインタビューでも悠理は恋愛よりも食物でしょうねが唯一か

少女漫画の女主人公ポジなのに恋愛のレの字もないキャラにされちゃってw
でも実際、一生、美味しいものを追求して、男を知らないまま老後に突入しそうだよね、御大の想定してる悠理像だと

539 :名無し草:2018/12/18(火) 23:34:22.10
御大はSPURのインタビューでも悠理は結婚より動物園のプロデュースしてそうだと
答えてるからそもそも恋愛や結婚はないと思っているんでしょうね
でも536さんの言っているインタビューではあえて言うなら相手は美童という事に
なるのかもしれないけど

540 :名無し草:2018/12/21(金) 15:22:37.96
御大の発言読んで御大叩いてる某せいゆうサイトの人達さあ・・・
二次創作は原作者のお目溢しでやらせてもらえてるものという自覚がないんだな

541 :名無し草:2018/12/22(土) 06:18:35.37
二次やってる立場で原作者叩きとか
言葉悪いけどあまりにも無自覚すぎる馬鹿だわ
御大の今回のインタビュー割と納得できる話だったけど
そのせいゆうの人達は御大の別カプ主張にキレてる感じ?
原作者の発言にキレる意味がわからん

542 :名無し草:2018/12/22(土) 09:06:05.60
>>541
そう、御大の発言が清悠じゃなかったことにキレてる
ありえない!読んで激怒した!って
その2人がいかに相性が悪く清四郎には悠理じゃないとダメかを語ってるんだけど
単に原作を自分達の二次妄想目線で勝手に解釈してるだけの内容だった
自分達の勝手な解釈が有閑倶楽部の世界を生み出した原作者の発言よりも正しいと
でも思ってるのかな・・・

543 :名無し草:2018/12/22(土) 11:42:01.40
申し訳ないけどそういう話聞いちゃうと御大GJ!と思ってしまう
別に御大の言ってたカプが好きなわけでもせいゆうが嫌いなわけでもないけど

544 :名無し草:2018/12/23(日) 22:09:39.74
御大が話した清可の話なるほどと思ったけどなあ
私は最萌え清野だけど
女子では可憐が一番うまく大病院を切り盛りしそうだしw
御大は以前から野梨子絡みだと魅野推しぽかったし
例え自カプと違っても御大の見解は聞きたい派なんだけど
一部のせいゆうの人達はそうじゃないのか

545 :名無し草:2019/01/16(水) 06:22:45.24
ミザリーみたい

546 :名無し草:2019/01/16(水) 08:34:59.99
御大のような大御所が、不良とお嬢様という超ベタな王道パターンを一番ありと言うのを聞く度に、たぶん今後の内部恋愛について何も考えてないんだなと感じたよ
聞かれるから答えるけど、まあこんな感じならありかもね〜程度に聞こえる

自分がおばさんになってしまったせいか、不良とお嬢様?その時一瞬はいいだろうけど、後になって合わないことに気付くか、染まって周囲が離れていくかで後悔することになるわよ!やめなさい!と、そういったパターンを見る度に思えて来るようになってしまったわよ
魅録と野梨子は所属してる階級が同じだから問題ないけどね

547 :名無し草:2019/08/11(日) 22:27:46.39
暑さに負けそうな6人

清四郎  心頭滅却すれば火もまた涼し 素振りでもしますか と、道着を着て素振りする
魅録      暑いときは飛ばすのが一番  とバイクで高速を走る
美童      暑さには逆らわないよ  とクーラーの効いた部屋で彼女に電話する
野梨子  暑い時には熱いお茶が一番ですわ  と絽の着物をきて抹茶を立てる
悠里      父ちゃん、暑い!南極へ行こう  と南極で犬ぞり遊びに興じる
可憐      こんなに暑くちゃメイクが崩れちゃうわ  と言いながら、崩れない化粧を研究する

548 :名無し草:2019/08/29(木) 18:58:14.38
もう誰も居なくなってしまったのか…

549 :名無し草:2019/09/01(日) 02:43:25.92
いるよ〜

550 :名無し草:2019/09/07(土) 02:24:27.21
過去ログのスレの中で「6人が学校の先生だったら」
という、ネタで書きたいと思います。
カプなし萌えなし小ネタ、短編のような物です。
悠理の1人称は「あたし」にしますので、
苦手な方はスルーお願いします。

551 :名無し草:2019/09/07(土) 02:25:11.22
今日も昼休み保健室は、大人気の先生のたまり場…
保健室の黄桜可憐先生
英語の美童グランマニエ先生
古典の白鹿野梨子先生
数学の松竹梅魅録先生
化学の菊正宗清四郎先生
体育の剣菱悠理先生
皆様、男女共に大人気ですが、昼休みは余程のケガか病気でないと、
化学の菊正宗先生の新薬実験になってしまうという都市伝説があり、
基本のんびり出来る場所になってるようです。
(この6人は高校大学時代からの仲良し6人組ですから)
そんなある日

お昼ご飯の後のデザート段階にて…
ここ最近お菓子作りに目覚めた清四郎が、何時もの様に用意した時、
「そう言えば悠理は元素記号はしってますよね」
「はぁ?」
と顔中に?マークをつけて首をかしげる悠理
「突然どうしたんですの?」
と野梨子もびっくりした様子。
「いえ、そろそろ中間考査ですから問題を作るのにどれくらいが、
最低レベルか知りたくて…」
「いや流石にそれ位は知ってるだろ〜」
「っていうか、悠理レベルに合わせたら皆高得点取っちゃうよ」
「それより、悠理以下の問題児っているの?」
皆で盛り上がってると、
「あたしだって元素記号位知ってるわい!」
とビックリな発言をするではないですか!

「最初に出したラーメン屋が名乗ってる!」
皆一斉に「それは元祖でしょ」
と脱力半分、納得半分状態でした。

552 :名無し草:2019/09/07(土) 02:25:48.71
やっぱり…」
ある意味予想を裏切らない悠理の言葉に皆様納得。
「すいへいりーべーぼくのふね…って習っただろうが」
「そうそう、そんなのあったよね〜(でも正直、水素、ヘリウム、リチウム位しか出てこないけど)」
「それより清四郎早くデザート出してくれないと昼休み終わっちゃうわよ!」
「そうですね。悠理は全く解って無いようですから食べながら、
取りあえずは、ぼくのふね。まで声出しで確かめるように」
と、清四郎は皆様のデザートを用意しながら元素表を渡した。
「えぇ〜何であたしだけ今更勉強しなきゃいけないんだよ!」
と切れ気味でしたが、
「じゃあデザートは無しで…今日は頑張ってオペラつくってみたんですがねぇ」
(何だか清四郎の様子が変ですわ…悠理のバカは今に始まったことじゃありませんのに)
少し不審げな野梨子でしたが、昼休み終了の時間も迫ってるので特に追求せず、
悠理はオペラの魅力に逆らえず、元素表とにらめっこしながら、
「すいは、水素へーは、ヘリウム…」
真面目に取り組みつつ皆様の3倍位の量を摂取しました。
そして昼休みが終わるとき清四郎は悠理に確認
「すいへーりーべーぼくのふね。覚えましたか?」
「あぁ、水素、ヘリウム、リチウム、ベリリウム、ホウ素、炭素、窒素、酸素
、フッ素、ネオンだろ」
「素晴らしいですよ、悠理もやれば出来るじゃないですか!」
と嬉しそうに午後の授業に皆様行きました

553 :名無し草:2019/09/07(土) 02:26:21.43
次の日の昼休み

「そう言えば、悠理は元素記号きちんと覚えてますか?」
「はぁ?それってメシに何か関係あんの?」


「やっぱりねぇ、そんな記憶力があれば学生時代もっとましな成績
だったでしょ」
「っていうか、何で清四郎はあんなに元素記号にこだわってんの?」
「清四郎の考えてる事なんて、ろくでも無い事だから考えるだけ無駄ですわよ」
「あんなに熱血な清四郎は初めてみるぜ」
皆様コソコソと言ってましたが、
うなだれる清四郎…
(やはりバカにつける薬は無いのですね…夏休み時間が許す限りに作ったというのに)
そう、清四郎はバカに効く薬を作って、昨日の悠理のオペラにタップリ入れてたので

554 :名無し草:2019/09/07(土) 02:30:09.41
>>553
最後の行は、入れてたので、で止まってますが
正しくは「入れてたのでした。」です

555 :名無し草:2019/09/12(木) 01:07:07.01
高校時代の話です。
野梨子視点になります。
カプ、萌えはありません
短編か中編位になると思います。
悠理の1人称は、あたしにしてます。
以上で苦手な方はスルーお願いします。

556 :野梨子の憂鬱 1:2019/09/12(木) 01:08:55.89
9月も中旬を過ぎ、残暑も続く今日この頃、
野梨子はいつも沈んでいるようだ。

何時もの帰り道
「はぁ〜」
最近やけに野梨子はため息をついている。
「どうしました野梨子?最近様子が変ですね?」
「えっ!そ、そんな事ありませんわよ」
「何だか暗い顔で、ため息を吐く事が多いですが、どこか調子でも悪いのですか?」
「いえ、まだまだ暑い日が続いているので、少し疲れてるのかもしれませんわね」
「そうですね、最近は天気もおかしくて………季節の変わり目も………」
どことなく、上の空の野梨子。
「野梨子?大丈夫ですか?」
「あ、えぇ天気もおかしいですわよね…」
「ふぅ。季節の変わり目は体調も崩しやすいですから、栄養のある物を
ちゃんと食べて、ゆっくり睡眠を取るんですよ」
等々話ながら家に着く直前、
「明日から体育祭に向けての用意も始まりますからね、今日はゆっくり休んでください」
「えぇ、大丈夫ですわ」
「では、明日」
と、二人で言いつつ背中を向けた野梨子の顔は歪んでいた…

557 :野梨子の憂鬱 2:2019/09/12(木) 01:10:10.08
四郎と別れて部屋に入ってから、正に記憶が走馬灯の様に走って行った…


中学3年になってから、今ならば楽しいクラスだったのに、
初めの頃は苦しかった…
清四郎は自分の世界を広げ、私はいつまでも、このまま朽ちて行ってしまうのかと思うほどに…

でも、可憐が誘ってくれたディスコ!
清四郎は「面白そう〜」なんて言ってたけど、
私には何も分からず、取り敢えず服装は本屋で研究したけど、
何だか恥ずかしくて、でも皆が受け入れてくれて。
あの悠理とも仲良くなれたなんて!
そこで宝石を手に入れた…
何て素敵な事だったんだろう、自分の視野の狭さに少しガッカリしながら、
とても楽しかった。

高校になってからは、皆の憩いの場として生徒会役員になり、生徒会室で過ごす日々。
楽しくて毎日が、あっという間に過ぎていった…


しかし…
宝石とは、こんなにも重い物なのか…
辛い時が来るとは…

558 :野梨子の憂鬱 3:2019/09/12(木) 01:11:24.67
夏休み明けの生徒会室で、突然悠理が言い出したのだ。
「今年の体育祭は、生徒会役員の活躍を校内新聞で出したいので、生徒会役員は、
出る種目について自由に決めて下さい。って言ってたからな〜」

「「「「「はい?」」」」」

余りにも省略しすぎなのでは?って言うか、
活躍と出る種目決めて良いが繋がらないんじゃない?

結局、皆で聞いたところ、

・今回の校内新聞では生徒会役員の頑張りが見たい
・1人1人ちゃんと活躍してね
・皆様平等に記事書きたいので

と、言う事らしいが、結局写真部と結託してピン写真で記事書きたい
が本音だと思う…

今まで友達が無く、私の運動神経を知ってる人は、無難な「玉入れ」
で参加してきたのに…
一応一人1種目出れば良かったのに…

何でそうなるんですの?←心の声
何とかこの状況を変えたいと思ってたら。

「はぁ?私は私の美貌で記事になるでしょう〜」

そんな問題じゃないじゃないですの←心の声

「僕は足も速いから100メートル走の時にでも、格好良く載せてくれたら良いよ〜」
何だか、論点ずれてません?という続きで…

559 :野梨子の憂鬱 4:2019/09/12(木) 01:12:28.37
清四郎が
「フムしかし活躍ですからねぇ…
可憐と野梨子は厳しいのではないですか」

流石、清四郎!その通りですわよ!
と思ったら…

「じゃあ1種目だけ、得点関係なしでって条件はどう?
それだったら、今まで団体でしか出れなかった子もでれるし!
で、その人数出したら1種目位無くても時間的にも良いんじゃない!」
「フム…それはいい考えかもしれませんねぇ」

あぁ…清四郎にも心の声は通じませんのね…
悠理もそんな所は頭の回転速いのですね…

可憐は
「じゃあ私,応援合戦のチアリーダーするわ!
得点関係なしなら別に良いわよね」
とニッコリ…
しかも「野梨子も一緒にする〜」
なんてとんでもない事言い出しますし…

「バニーしたんだったらチアも一緒か」
「でも、チアはミニスカ、見せパンだからねぇ」
「それより、ダンス歴のある可憐ならまだしも、野梨子はどうでしょう…
かなりの、運動量ですから着いて行けないかと…」

男性陣は言いたい放題ですが、返す言葉もないことが悔しいですわ。

それに応援合戦は何時もの事ですから、何とでもなるでしょうが、
結局私はどんな競技になるんですの…

560 :野梨子の憂鬱 5:2019/09/12(木) 01:13:40.00
結局…
魅録と悠理でパソコンとかいう物で調べた結果、
「障害物競走〜」


聞いた瞬間に脱力しましたわ…
どんな競技かはわかりませんが、「障害物」
が、あるんですわよね…

周りでは、
「平均台の高さは10p位の方が野梨子には良いんじゃね」
「網はあまり重いものだと,出て来れない事になるかもしれませんね」
「袋はいっその事,あたしの家で用意するから、足痛いとかはさせねーよ」

ダメですのねもう…
可憐と美童が「頑張ってね!もう僕(私)には出来る事無いから」
という生暖かい視線の元、あの体育祭は決行されたのですわ。

そう…
逆さてるてる坊主と黒てるてる坊主を交互に窓ビッシリに敷き詰めたのに…
ウンザリする程の晴天…


取り敢えず、足痛くない袋以前に,ボロボロになった高校1年の体育祭…
無駄に、大好評だった校内新聞…


その時はそれで終わったと思ったのに…
考えたら高校生活が1年で終わるわけないのに…


つづく(2年の時の体育祭の回想になります)

561 :名無し草:2019/09/12(木) 01:26:52.97
久々の作品アップ、ありがとうございます!

続きを楽しみに待ってます!!!

562 :野梨子の憂鬱 6:2019/09/12(木) 04:13:36.75
>>560の続き
昔聞いたことがある。
女性とは懲りないものであると…
元は,出産の痛みは凄まじいものらしいが、終わってしまえば、
ケロッと忘れるという…
何故なら「もう2度とこんな痛い思いしたくない!」と思ってしまえば、
種の存続に係わるかららしい…


何故そんな事を思いついたかと言うと…
2年生の夏休み皆で遊んで、何も考えなく新学期を迎えて言われたのが、
「今年の体育祭の競技何にしよっか〜」
という悠理の言葉からでした…

正直、去年のことはスッパリ忘れてたし、今年の事なんて考えてもみませんでしたわ…
取り敢えず、
「去年頑張ったんですから、今年はもう何もしなくてよろしいんでなくて」
やんわりと言った物の、
「何言ってんだよ〜去年すっげぇ好評だったらしいから、
今年もヨロシクって言われてるよ!」


あぁ何がどう好評だったというのか…
別に私の姿で好評だったとは言わないですけど
(何せボロボロ、最後辺りは記憶も定かではありませんでしたし)

ここは、ある意味正攻法で、私には無理!と納得してもらいましょう。
「悠理…」
「あぁ?どうした?」

563 :野梨子の憂鬱 7:2019/09/12(木) 04:14:56.90
「悠理は外国…せめてアメリカでもいいですわ。
急に話す事が出来ますかしら?」
「えぇ〜そんなの無理無理!まだ宇宙に行って宇宙人との会話の方が出来るよ」

あぁ…何故ここで宇宙人が出てきますの?
私の聞き方が悪かったのかしら…
もう話を戻そうにも宇宙まで行ってる友人は聞く耳持たずですのね…
私としては、無理な物は無理という事を伝えたかっただけなのに、
そんな「これは無理でもこれは大丈夫」
みたいな夢物語でも、あんなにハッキリ言われたら私には何も言えませんわ…


「でぇ、去年の障害物は体力的にきつそうな人も多かったから今年は何かまた考えよう!」
乗り気満々の悠理…
「今年も、チアリーダーで皆、悩殺しちゃうわよ!」
しかも可憐もやる気満々
(うわぁ、かなり死語満載だけどやる気あるからいいんだよね)
(やる気があれば何でも良いですよ)
(せめて、悩殺は誰か突っ込んでやれよ)


取り敢えず、ウダウダしつつも急に悠理が
「そうだ!障害が無ければいいんだ!」
と、何を今更?と思ったら
「パン食い競争にしよーぜ!」

「「「「「あぁ!」」」」」

「それ、お前がたべたいだけだろう!」
「大体いくら得点無し競技でも100個くらいはいるのよ!
しかも時間的に午後の、お昼後はきついだろうし、朝っぱらからそんなに
用意してもらうのなんて、どこに頼むのよ!」

564 :野梨子の憂鬱 8:2019/09/12(木) 04:17:00.77
「あぁ〜あたしの所でパンの100個や200個用意できるわい!」
何故か悠理は必死…
「お前がパン食いたいだけなんじゃないのか〜」
「あんたパンだったら何時でもたべれるでしょうが!」
「相変わらず、頭の中は食べ物だけですか」
「何にしても、悠理はいろんな種目に出るのですからパンは食べられませんわよ」
皆、悠理が食べたいと思って言いたい放題。
そこに、庇うとか、そんな事は全く思ってないうえに、
まず「パン食い競争」が想像つかなかった美童、
「パンってトーストの事?それともピザみたいなの?
どこからが競争なの?焼く所から?」

「あー!もう、お前はどうせ出ないから気にするな!」

堂々と言い張った悠理だけど、今度は周りから無駄にパンの種類で揉める…

「甘いパンは勘弁だなぁ」
「僕も甘いのは、あまり…」
「いっその事カレーパンとかどうかしら〜」
「「あっ!それいいな(ですね)」

………

「お前らだってパン食い競争にはでないだろ!
ここは野梨子が食べたいパンを選ぶべきだ!」

確かにその通り
でも悠理は本当にパンは、よろしいのかしら

565 :野梨子の憂鬱 9:2019/09/12(木) 04:18:45.70
よくよく聞いたら、朝1番に3重箱。
昼には5重箱が来ると聞いたら、ある意味納得…
「だから野梨子が食べたいパンを用意するよ!
その方がやる気も、起きるだろ!」
「では、クリームパンが1番ですわ!」
というと、
「任せとけ!朝一搾りたてクリーム入れるように言っとくな!」

悠理は本当に私の事を考えてくれているんだと思うと
嬉しくなりました…


ルールを聞くまでは…
何をおいてもパンは手を使ってはならない…
(一応お嬢様学校ですからビニールに入ったパンを、
口で持ってのゴール)
パンの位置は、女子高生平均身長約155センチくらいと考え(これは有閑の世界観です)
プラス5センチの高さにパンが有ると…
まぁ身長差もそこそこ考慮して、ちょっと低め、ちょっと高めは作るとの話。
まぁ5pなら、何とかなると思ってた私は子供だったのでしょう…


当日


嫌な感じはしたのです。
流石に横6人10番までの身長なんてどうしようもない事ですから…
そして私は3番目でしたが前の2組を見た段階で既に逃げたい気持ちいっぱいでした。

566 :野梨子の憂鬱 10:2019/09/12(木) 04:25:03.02
何故か普通に背伸びでも届きそうな人が
「あーん、届かな〜い」
とか,訳のわからない事をしてるのです。
足も長く身長としても、貴方は2つ右隣で十分でしょ!
という方が、低い方に行って、
本当に背も低く一生懸命な方が、
届きそうにない所を必死で頑張る…
何なのですかこれは!
私と一緒に走る方を見る…
6人中2人は160p位はありそう…
右側の少し高めのに行ってくれるかしら…
あと4人は私より少し高め程度かしら…
何にせよ、パンの所に1番に着けば好きな所へ、行ける…
とにかく!1番低い所を目指さなければ…
そう…これは囲碁の1つ戦略を間違わなければいけるはず!
(ここで囲碁使われたら、囲碁もビックリしそうだけど)


そして…
「よーい!どん!」
私は走る戦略を立てた、あの低いパンに…
しかし…足の長さ…そして基礎体力?に負け何故か、残りは高い位置のパン…

567 :野梨子の憂鬱 11:2019/09/12(木) 04:26:06.85
(ここからは、ちょっと野梨子の心の声で野蛮な雰囲気が入ります)

結局、足の長い背の高い2人が1番に着いてしまったのですが。
何ですの?そこのパンは160pそこそこでしてよ!
何が「いや〜ん取れない〜」
爪先立ちさえも必要なさそうな所で…
こちらは(多分)160p位の人用で、パンの位置は165p位はありますのよ…
私は153p…12p!12pジャンプ!しかも手は使えづ…
そんなに可愛く見せたいのですね…
えぇ、私は可愛く見られたいとも思いませんし、こんなにピョンピョンしてるのを、
また校内新聞に出されるのなんて、まっぴら御免ですからね…
それならば、私が一役買って差し上げますわ!
あなたの、可愛らしさに!


変な所で改行、申し訳ありません
エラーが出てしまい中途半端になりました。

つづく

568 :名無し草:2019/09/18(水) 02:00:48.18
この、野梨子 なんか可愛いですね〜^_^

続きが待ち遠しいです!

569 :野梨子の憂鬱 12:2019/09/20(金) 17:48:11.80
野梨子は考えていた。
この「パン食い競争」のルールはただ1つ、
「手でパンを持ってはダメ!パンは口でくわえてゴール!」
あら?2つになってるかしら?
まぁ悠理の考えた事だし、何にしろ、この2つでゴールすればいい…
逆に言えば、そこの過程は何も言及されてないのですわ(ウフ

そう、別に1つのパンに1人とは言われてないんですもの!


その頃、生徒たちの観客席では…
(有閑倶楽部の皆で見守ってた状態)
「あーあれ、かなり野梨子切れてるんじゃね」
「確かに、背中に凄まじい怒りの炎しょってるわね」
「あの背の高い女って何で、いつまでもパン取らねーんだ?」
「女心ってやつだよ。そこら辺きづいてあげなきゃ」
「しかし、野梨子と一緒の走者だったのは、気の毒かもしれませんね」
ある意味、有閑倶楽部の皆は分かっていた…
野梨子は切れると、凄まじく肝が据わり、そしてそれを誰も止められない事を…

570 :野梨子の憂鬱 13:2019/09/20(金) 17:50:16.18
ズザザァー

素晴らしいボディアタックで野梨子は、1番低いパンの所にいる、
女生徒にぶつかっていった…

野梨子の声
オホホ〜
これで、「なんていう事を!」って感じで泣き崩れれば可愛さアップですわ!
殿方は、こんな「悲劇のヒロイン」が大好きなはずですもの!
(かなりの偏見入っています)
私は、意地悪な女で十分ですから、思う存分殿方に好かれる様に頑張ってくださいな!


その女生徒も、流石にボディアタックをくらうとは思わなかったようで、
「何するのよ!」
と、折角の機会を壊しそうでしたから、私は最後まで悪役をする為に、
「何か?私はあのパンが欲しいのですけど、何か問題が?」
冷ややかな眼差しで、伝えると…
「は、白鹿様!いえ何でも…」

何ですの?
そんなに、恐ろし気に見られるとは思いませんでしたが、
まぁ結果的に良かったのかしら…

571 :野梨子の憂鬱 14:2019/09/20(金) 17:51:00.46
それにしても、パン食い競争…
ただ身長差ではないという事が分かりましたわ。
身長+5pだと思ったら、その上,頭から口までの距離がありますのね…


まぁ何とかゴールまで行けましたけど…

結局その年の校内新聞では「ボディアタック白鹿様」という、
訳の分からない事を書かれてましたわ…

取りあえず、雨乞いの為に買った「まじない本」のあじさいは効かなかったという事ですわね…
(次の年の回想に続く)


続く

572 :野梨子の憂鬱 15:2019/09/20(金) 20:04:01.10
(突然、現在)
「野梨子さん、お食事の用意が出来ましたわよ」
と、母様の声に、ハッとして、
「今、参りますわ」
と言いつつ、夕食へ…
「野梨子さん、どうしたの?まだ暑い日が、続くから、
もっと、あっさりした物がよかったかしら…」
心配な母様…
違うのです!食事は関係ないのです!と大声で言えたならば…

「ふう、まだ少し暑さも残ってる様で、今日はこれ位で良いですわ」
と、食欲の無いのは暑さのせいにして、自室に戻り…

去年の屈辱を、思い出したくも無いのに、思い出してしまいましたわ…

573 :野梨子の憂鬱 16:2019/09/20(金) 20:04:34.00
去年、生徒会室にて…
そう、あれは私が職員室に用があって少し遅れていった時の事、
生徒会室には他の皆様集まって、その年の体育祭の話をしてた様ですが、
ドアノブに手をかけて、しばらく止まっていましたわ…

「なぁ、今年はどうする?」
と、悠理が言えば、
「ウーン、結構難しいよなぁ〜体育祭で、体力的な物を考えなくていい競技か…」
魅録も思案気。

ハッキリ言っていい迷惑ですわ!
もう私の事は放っておいてくださいませ!

心の中で精一杯、怒鳴っていた物の…

「じゃあ、借り物競争とかどう?」
突然、美童が言い出し、
「あっ!それが、あったか!」
5人全員一致の様な空気…

もう、逃げられない、意を決してドアを開ける…



続く

574 :名無し草:2019/10/06(日) 00:13:36.99
続きを待ってます!

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