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実質保管庫
- 129 :名無し草:2019/12/07(土) 18:01:58.12 .net
- 顕現して以来鶴につきまとわれて些かうんざりしていたくわえ;;
寝付けない冬の夜に池のあたりを散歩しているとどこからともなく鶴が現れていよいようんざりしたくわえはどこが気に入らないの?と不躾に袖を掴む鶴をつい強く振り払うよ;;
バランスを崩して池に落ちた鶴へ少し頭を冷やしてと言い捨ててその場を立ち去るくわえ;;
翌日庭のあたりが騒がしく寝足りない身体のまま様子を見に行くと池にはった氷の下でたゆたう鶴の姿があるよ;;
泣き出したり何とか助け出そうとする刀たちをよそに氷付けになった鶴をじっと見つめるくわえ;
鶴丸国永とはこれ程までに美しい刀であったのか;;
そう初めてくわえは認識するよ;;
冬が終わり春になる頃二振目の鶴が本丸に顕現しやはりくわえを好きという;;
その鶴にくわえは贖罪のように優しくし二振りは恋人同士になるよ;;
季節がまたかわり一年前に一振目の鶴が池に落ちた日の夜;;
一人庭に出たくわえは池の淵に立つ白い姿に慌てて駆け寄り自分のジャージを着せかけるよ;;
……二振目の俺には随分優しいんだな;;
振り返り唇をつり上げて笑う鶴を見て一振目にとりつかれていると気付くくわえ;;
そうだな;;二振目のお前は罪がなくて大層可愛い;;だがそれだけだ;;
ならきみも来てくれくわえ;;俺はまだそこにいる;;池の水は冷たいがきみがいれば平気だろう;;
翌日本丸の刀たちはくわえのジャージを肩にかけて池の前にじっと佇む鶴を見つけるよ;;
その視線の先には氷の下に優美な笑みを浮かべてたゆたうくわえの姿があったよ;;
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