【TPP】ＴＰＰもオレがやる！？石原伸晃、世耕弘成両大臣を尻目に際立つ麻生太郎副総理の発言力

砂漠のマスカレード ★＠＼(^o^)／

環太平洋戦略的経済連携協定（ＴＰＰ）もオレが何とかしてやる－。そんなふうにも受け取れる発言だった。

発信元は、今や米国との経済交渉の窓口として絶大な存在感を示す麻生太郎副総理兼財務相。
４月１９日にニューヨークで講演した麻生氏は、米国が離脱したＴＰＰに関し「ＴＰＰを（米国を除く）１１カ国でやろうという話は５月に出る」と明言し、
日米２国間の通商交渉を求める相手本陣でたんかを切ってみせたのだ。

「２国間（通商交渉）となると、米国から日本が得るものを計算した場合、ＴＰＰほどの水準に達しないということは、はっきりしている」。
麻生氏はこういってのけ、米国が強い意欲を示す日本との２国間の自由貿易協定（ＦＴＡ）に対し、はっきり「ＮＯ」を突きつけた。

前日１８日に東京都内で開かれた麻生氏とペンス米副大統領をトップとする日米経済対話では、
ペンス氏が「ＴＰＰは過去のものだ」と日本を牽制（けんせい）し、日本とのＦＴＡ交渉への意欲を表明したばかりだった。

麻生氏は、米国との協調姿勢を演出するためか、「日米のリーダーシップで、貿易および投資の高い基準をつくって、
アジア太平洋地域に自由で公正な貿易ルールを広げていく」と述べ、ＴＰＰへの直接的な言及を避けた。

会合後には満面の笑みでペンス氏と握手を交わした麻生氏。だが、笑顔の裏で米側にカウンターパンチをくらわす機会をうかがっていたようだ。
とはいえ「昨日の今日というタイミングになろうとは思わなかった…」（経済官庁幹部）。日本国内の省庁でも驚きの声があがった。

麻生発言に焦る内閣官房

この麻生氏の発言に仰天したのが、ＴＰＰ交渉を主導してきた内閣官房だ。
「麻生氏からは事前に打ち合わせもなかった」（政府幹部）というから、講演での麻生氏の発言は独断専行だったもようだ。

焦った内閣官房の幹部は、すぐさまニューヨークの麻生氏に問い合わせたが、麻生氏は「これからみんなで議論していくことを言っただけ」と、あっけらかんとした様子だったという。

流石に内閣官房の問い合わせに慌てたのか、財務省幹部は講演後に集まった報道陣に向け
「（麻生氏の）ＴＰＰに関する発言は、日本政府の方針が固まっているということをいったわけではない」と説明し、火消しに追われた。

米国は対日貿易赤字を解消すべく日米２国間のＦＴＡ交渉に強いこだわりがある。ただ、２国間交渉になれば、貿易問題と安全保障を
「ディール（取引）」できる米側が「圧倒的に有利なのは明白だ」（経済官庁幹部）。その圧力を複数の国と協力してかわすため、
日本はＴＰＰのような多国間の通商政策にこだわってきた経緯がある。麻生氏の主張は政府方針の代弁とも受け取れる。

http://www.sankei.com/politics/news/170501/plt1705010002-n1.html
2017.5.1 14:00