【ARF閣僚会議】北朝鮮の脅し、参加各国の理解得られず [08/08]

紅あずま ★＠＼(^o^)／

北の脅し理解得られず
東京新聞：2017年8月8日朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201708/CK2017080802000106.html

　【マニラ＝境田未緒】ＡＲＦ閣僚会議で、北朝鮮の李容浩外相は核・ミサイル開発について
「米国の核の脅威を終わらせ、軍事的侵攻を防ぐための戦争抑止力」とこれまでの主張を展開した。
だが、ＡＳＥＡＮ諸国など参加各国の理解は得られず、一連の会議を通して孤立を一層深める結果となった。

　「米国の核の脅威が清算されない限り、核と弾道ミサイルは交渉のテーブルに載せない」。
ＡＲＦの会場からホテルに戻った北朝鮮代表団の報道官は、待ち受けた各国の記者たちに告げると、質問に答えないままＡＲＦでの李氏の演説文を配った。

　演説では「朝鮮半島の問題は徹頭徹尾、米国によって引き起こされている」と主張。
五日に国連安保理で新たな制裁が決議されたことを受け、
「米国の敵対視政策と敵対行為に対し、われわれが今まで見せてきた核戦略武力で、（米国の）行いを正す準備はできている」と脅しとも取れる言葉を盛り込んだ。

　演説の大部分を米国批判に費やし、「米国にただ追従している日本と韓国に対しては、あえて言及しない」と、軍事会談などを呼び掛けている韓国の文在寅（ムンジェイン）政権に厳しい姿勢を示した。

　ＡＲＦは、北朝鮮の外相が参加する唯一の地域安全保障会議。
北朝鮮はＡＳＥＡＮ十カ国とは国交もあり、ＡＲＦ開始前に外務次官をマニラに派遣するなどして、核・ミサイル開発の「正当性」を訴えていた。

　だが、李氏が六日未明にマニラ入りする半日前、ＡＳＥＡＮ外相会議は朝鮮半島情勢に「重大な懸念」を表明する声明を採択。
ＡＳＥＡＮ外相らは四日夜の非公式協議で「北朝鮮への強力なメッセージ」の発信を決めていた。

　六、七の両日で李氏と会談したのは、中国、ロシアと議長国のフィリピンの三外相だけにとどまった。
中国の王毅外相は六日、李氏に安保理決議を順守するようくぎを刺した。
七日に李氏と会談したロシアのラブロフ外相も「非核化も含む半島の問題の総合的な解決」と核開発の中止を促した。