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長靴半ズボンU

836 :夢見る名無しさん:2016/01/09(土) 16:55:07.14 ID:kFsAKkklD
JがF大学付属小学校の先生になって2年目のことだった。
音楽とダンスと場合によっては英語などの外国語を交えた指導は、
小学校低学年だけでなく、幼稚園、小学校各学年、中学生、そして高校生にも及んだ。

F大学付属高校のカリスマ的英語教師Eは、いち早くJに目をつけ、JにJ独自の指導を依頼した。
英語なら英語に習熟するためには英語の歌を歌いきることが英語上達の鉄則、というのがEの信念だった。
一部教師や一部生徒はその指導法の見た目の幼稚さに反発したが、Eの信念は揺るがなかった。
実際、Jの指導を受けた生徒の偏差値はみるみるうちに上がって行った。
英語が身が手の生徒もめっきり少なくなっていった。付属中学校でも同様である。
もちろん、英語と関係なくても、付属幼稚園、付属小学校の子供たちはJの指導を楽しみにしていた。欠席率も減ってきた。
F大学付属幼稚園、付属小学校では、さまざまな外国語の初歩的な指導を取り入れてきた。国際性こそF大学の理念だ。
それがJの登場によってますます効果を挙げていった。
保護者からの評価も高かった。

Jの音感、リズム感は天才的だった。それだけでなく、音感やリズム感の指導力も天才的だった。
いい忘れていたが、語学力も天才的だった。
来日間もないころから初めてX県Y市のショッピングセンターでショーを行ったとき、まだたどたどしかった日本語が、
教育実習の時には完璧になっていた。
ショッピングセンターのショーで発揮されたJの才能は、どんな相手のリズムにも合わせることができ、その上で正しいリズムに導くことができることだった。

F大学付属小学校でも、その能力は遺憾なく発揮された。
正しい音感やリズム感の子もいれば、そうでない子もいる。そうでない子についても、ずれ方はばらばらである。
ちょうどX県Y市でA樹やB斗やC子と一緒に歌い踊り、合わせた上で正しい音とリズムに導いた時のように。

Jの噂は、社会の上流・中枢を形成する保護者や、Jがかつて所属した事務所を通して、NHKにも届いた。

そしてJは、NHK教育TV(Eテレの前進)の小学生向き音楽教材番組に、歌のおねえさんとして出演することになった。

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