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長靴半ズボンU

876 :夢見る名無しさん:2016/03/08(火) 19:25:04.50 ID:0Ou000m7/
>>870 >>871 >>872 >>867 >>868
5年生の体育が終わり、運動場では2年生の体育になった。
5年生のA樹は教室からその情景を見ていた。
同じくサッカーの練習で、自分に似た長靴半ズボンの男の子がC子に似た長靴スカートの女の子に負けている。
男の子は泣かなかった。目に光るものがあったが、A樹たちからは見えなかった。でも、男の子の気持ちは体全体の雰囲気から伝わってきた。
A樹はたまらなかった。

そういえば、あの女の子はC子の妹のN子ちゃんに似ている。男の子はN子に相撲で投げ飛ばされたN也君に似ている。
でも、N子ちゃんもN也君も幼稚園の年中組である。何も関係ないはずである。
ただ、A樹にとっては前の体育の時間の悔しさをもう一度繰り返し見せ付けられているようなものである。
目を背けたかった。でも、背けたくなかった。見ていたかった。
「悔しさ」とともに「たまらなさ」も捨てがたかった。

そんなことをしているうちに、A樹も先生に注意されてしまった。

その日、A樹はスタジャンに紺のデニ半に少し汚れた白のハイソックスに黒の長靴を履いてランドセルを背負って帰った。
途中、あの女の子に負けた男の子が公園のトイレの陰でないているのを見た。
紺と水色と白の縞のラガーシャツに紺の半ズボンに白のハイソックスに黒の長靴を履いてランドセルを背負っていた。
A樹はその男の子と面識は何もないし、何と声をかけていいかぜんぜんわからなかったので、そっとその場を立ち去った。
その日、A樹は泣くつもりはなかった。泣かないつもりでいた。でも、
>A樹は家についた後、
>すぐにランドセルを置いて、そのまま河原に出かけ、思い切りダッシュを何本もした。
>どうしてもC子に勝ちたいと考えながら。
>A樹は疲れて四つんばいになり、泣いてしまった。

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