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長靴半ズボンその3

1 :夢見る名無しさん:2016/09/24(土) 17:17:27.34 ID:QMv8V5+VY
長靴半ズボン 長靴半ズボンU に続く3スレ

353 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:28:11.95 ID:7YwXNPTn9
ZZが保健室にやってきた。
ZZとY枝はA樹をベッドに移すことにした。暖房はしているとはいえ、真冬である。

この数日間、ほとんどのベッドは修理に出していた。老朽化していたのだ。
ベッドは3台しかなかった。そのうち2台には、持病で倒れた女の子が2人寝かされていた。保護者の迎えが来るまで時間がかかっているのだ。

だから、A樹はB斗が寝ているベッドに二人で寝かすことにした。
ZZとY枝は、B斗をあらかじめ隅の方に寄せて寝かせていた。A樹に限らず失神失禁があるのがここのレスリング部だ。

ZZはA樹を横抱きにしてベッドに向かった。Y枝はベッドのカーテンを明け、掛け布団を調整した。
ZZはレスリング選手としてはきわめて軽量なほうである。身長は低い。B斗やA樹と身長は変わらない。ZZがA樹を横抱きにすると、ZZは自分より大きい体を抱いているようにも見える。
でも、骨格や筋肉の発達はもちろんZZが圧倒していた。ZZはA樹を本当に軽々と横炊きしていた。
A樹はレスリングブーツだけのフリ○ンだった。ZZより幼い顔立ちで、首も体幹も脚も腕も細くて貧弱だった。
Y枝はたまらなかった。

A樹は何か大きな力で包まれたような感じがした。
A樹は小学校3年生の冬のことを思い出した。
雪の残る公園で、長靴に半ズボンを履いて肉弾をした時、長靴にスカートを履いたC子に張り手を決められ、失神はしなかったけれど鼻血を出してダウンした。
その時、通りがかった、宗匠帽子を被り十徳を着た老人に横抱きにされ、家に運ばれたことがあった。
老人にとって小3のA樹でも重かったらしく、雲の上に乗せられているような快感はあったが、安定感はZZによる横抱きが圧倒的だった。

レスリングの技の指導ではZZに簡単に押さえ込まれていた。練習としてZZに技をかけてZZが投げられたり押さえ込まれたこともあったが、すべて練習の一環としてのことであることはA樹にもわかっていた。
ZZから体罰を受けたこともある。練習で気が抜けているときや提出物を忘れたときなどである。
それらすべてを含めてZZの大きな力に包まれて眠りたくなった。
ベッドに寝かされるとき、ベッドには誰かがいると感じた。成り行きからB斗であることはわかった。
それでも眠りたくなった。そうせざるを得なかったほどグロッキーだったということもある。

354 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:30:18.91 ID:7YwXNPTn9
そしてY枝は、フリチンにハイソックスにレスリングブーツのA樹をB斗の隣に寝かせて、掛布団をかけた。

B斗は目を覚ましつつあったあった。A樹も自分がB斗の隣に運ばれていることには自覚があった。
ベッドのスプリングはゆるゆるだったので、A樹もB斗も真ん中に沈み込んできた。

C子が保健室に来た。
「先生、A樹とB斗は大丈夫?」「ああ、大丈夫だ。よくあることだ、心配ないぞ。」
「A樹とB斗はどこ?」「ここだ。」ZZはベッドのカーテンを開けてA樹とB斗を見せた。
掛布団があるので、A樹とB斗の顔しか見えない。A樹もB斗も寝息を立てている。
「顔色もよさそうだろう、心配するな。もう下校しろ。」「はい。」

A樹とB斗は目を閉じていたのでC子を見ていない。でも、カーテンが開いてC子が見ていたことは分かった。

355 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:32:35.29 ID:7YwXNPTn9
隣で寝かされたいた女の子の保護者が迎えに来た。そのとき、A樹もB斗も意識はあるものの起きられなかった。
ベッドはどんどん中央に沈み、A樹の唇とB斗の唇が触れ合った。
唇を動かしてはずそうとするとますます深くキス状態となった。おさまっていた○ん○がまた○起した。
腕や脚が触れ合うことも刺激となった。

A樹とB斗が失神してキス状態になったことは2回ある。
1回目は、小6の時のN祭りの子供相撲で、C子に投げ飛ばされて失神した時である。雪が積もった正月である。
A樹とB斗は裸に白のふんどしを締め、黒の大長靴を履き、白のハイソックスがちらりだった。
C子は白の半袖の体育服、黒のブルマに白のふんどしを締め、赤の長い長靴を履き、白のハイソックスがちらりだった。
担架で社務所の長いすに相次いで運ばれ、相次いでふんどしをはずされ、長靴にフリ○で、反対向きに寝かされ、唇と唇が触れ合い、○起した。

2回目は、小6の時の体育で肉弾をやったときである。2月の雪の残った運動場であった。
A樹とB斗は白の半袖の体育服、黒のジャージ地の短パンに黒の大長靴を履き、白のハイソックスがちらり立った。
C子は白の半袖の体育服、黒のブルマに赤の長い長靴を履き、白のハイソックスがちらりだった。
失神して1台の担架に反対向きに乗せられ、ながぐつにハイソックスを履いた脚をぶらぶらとさせながら、唇と唇が触れ合ったままで保健室に運ばれた。
黒のジャージの短パンの中で○起していた。C子も見ていた。C子はその時もその後も、何も言わなかった。
担架が保健室に到着した時、A樹もB斗も意識を回復した。
保健室に入るときは長靴を脱がねばならなかった。C子はもちろん自力で不脱いだが、A樹とB斗はできなかった。
保健室の入り口の床に腰を下ろしたままグロッキーだったので、先生に脱がしてもらった。
C子が脱ぐときも、A樹やB斗が脱がせてもらうときも、シューーーーッ、ポッ、という心地よい音がした。

356 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:33:08.52 ID:7YwXNPTn9
もう一人の女の子の保護者も迎えに来た。
その時、A樹もB斗もすっかり目を覚ましたが、見られないように隠れていた。
「まだ一人、ベッドに生徒さんがお見えになるんですか?」「はい、レスリング部の子です。」
レスリング部のハードさはほとんどの保護者に知られていた。
「男の子ですか?女の子ですか?」「男の子です。」
「同じ保健室に行くにしても、体が強くなって、この子のようにハードなレスリングができるくらいにうちの娘もなってほしいですわ。」

A樹もB斗も顔が赤くなった。
確かに自分たちはレスリング部でやっている。でも、C子という女の子よりはるかに弱い。
この保護者は多分、このベッドの中にいるのはある男の子にフォール負けして失神した一人の男の子だと思っている。
でも、中にいるのは、一人の女の子にフォール負けして失神失禁した二人の男の子なのだ。

保護者と女の子が帰っていくと、A樹とB斗は起き上がり、ベッドから出た。フリチンでハイソックスにレスリングブーツだった。
ZZの手配で更衣室から自分たちの荷物が届いていた。A樹とB斗は急いで着替えた。そのとき、制服ではなく、体育服の半袖と短パンにした。

A樹とB斗はY枝にお礼を言って下校することにした。
「次は女の子に負けちゃいけないよ。」「はい。」A樹とB斗の顔は真っ赤になって股間を意識した。
その日、雪が積もっていたので、長靴で投稿する生徒も何人かいた。A樹B斗C子ももちろんそうだった。
A樹とB斗は短パンに大長靴を履いて下校することにした。

357 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:34:32.26 ID:7YwXNPTn9
体育服の半袖、短パン、ハイソックス、大長靴で残雪を蹴飛ばしながら下校しようとするA樹とB斗の耳に、C子の怒鳴り声が飛び込んできた。
体育教官室の前で、C子がZZに大声で怒りをぶちまけている。
「どうしてS子にはY男とF子なのに、私にはA樹とB斗なの?」
「B斗の筋力とリズム感、A樹の持久力とスピード、これに勝ってほしかったんだ。C子、お前は持久力がまだまだだ。リズム感ももう少しほしい。」
「私がA樹やB斗に負けているとでも言うの?私がS子より下だとでも言うの?」
すかさずZZの平手打ちがC子の頬に入った。C子は泣きながら走り去って行った。

A樹とB斗は隠れていたし、C子は反対方向に行ったので、C子には見られていないはずだと思った。

A樹とB斗は悲しかった。いつもは悔しさだけだったが、こんなにC子の心が自分たちから離れていたことを思い知らされたのはつらかった。
中学校に入学してから3人は一回も同じクラスにならなかった。それも心が離れる原因の一つかとも思った。
そういえば、C子の態度はどんどん冷淡なものになっていく。雑談もあまりしなくなった。挨拶もそっけなくなってきた。お互いの家にも行かなくなって久しい。

C子はS子にライバル心を抱いている。S子は3人とは別の小学校の出身だ。S子はC子と同じくらい強い。A樹もB斗もS子には、試合でも様々な練習でも負けていて勝ったことがない。
C子にとってはZZがS子に関心を払うことが許せなかったのだ。
C子もあまりはっきりとは気づいていないが、実はC子はZZに恋をしていたのだ。
ZZは中年で妻子もある。C子にも常識はある。
C子はレスリング一筋だった。恋にも遊びにもほとんど関心がなかった。唯一のおしゃれは長靴そのものと、長靴と服装とのコーディネイトだった。同い年の女の子よりそちらの方面に疎かったのかもしれない。

翌日、C子はZZに謝罪し、その件については丸くおさまった。
レスリング部の日常は続いた。

358 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:35:19.80 ID:7YwXNPTn9
>すかさずZZの平手打ちがC子の頬に入った。C子は泣きながら走り去って行った。
追加
A樹とB斗は制服のセーラー服に赤の長い長靴を履き、白のハイソックスをちらりとさせたC子の後姿を見送った。
艶やかな髪の毛が揺れ、長靴ハイソックススカートの間の脚の肌も艶やかだった。
C子は身長は低いままであったが、以前もその傾向はあったが、肩幅は広くなり、脚の筋肉も以前よりたくましいものになっていた。

359 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:36:54.21 ID:7YwXNPTn9
>中学校の制服は、男子は普通の黒の詰襟、もちろん長ズボンであり、女子は普通の黒のセーラー服で、スカートはひざより長い。

>では、半ズボンとは無縁となるか?いやそうではなかった。

>X県Y市の中学校では、体育服は白の半袖に、男子は短い黒の短パン、女子は黒のブルマで、長ズボンのようなものはなかった。
>真冬でも半袖、短パン、ブルマである。

>Y市の中学校にはすごい校則がある。
>私服では、中学2年の秋の衣替えまで、半ズボンでなくてはならないのである。
>制服で外出できるのは、学校行事、慶弔だけである。
>そのことは生徒指導部も厳しく指導していたし、2年生、3年生、場合によっては高校生も目を光らせていた。
>中には隠れて長ズボンになる生徒もいたが、隠れるしかなかった。
>それに、県庁所在地のX市でも、中学生の低学年は半ズボンという風潮も合った。Y市はもっとその傾向が強かった。

360 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:37:19.37 ID:7YwXNPTn9
半ズボンというのは信用があった。

B斗たちの中学校では2年生の夏休みに共同研究があった。数人の班のメンバーは、事前に希望したテーマを参考に、学校によって決められる。
B斗は音楽の歴史についてのグループとなった。
夏休みのある日、F美という女の子の家に集まってポスターを作ることになった。F美の家が広いからだ。
その日、台風が来た。暴風警報が隣県には出たが、X県はやや強い風と雨だけだった。

B斗は、白地で胸の辺りに赤と青の太い縞のある結構高級なポロシャツに、縦2列の穴をアルミで補強した黒の太いベルト、ライトブルーのデニムの半ズボン、白のハイソックスに黒の大長靴で出かけた。
もう一人の男の子も同じような格好であった。2人の女の子は、半袖のブラウスに、スカートに、白のハイソックス、一人は赤の長い長靴、もう一人は白の長い長靴だった。
F美の家にはF美も含めて5人が集まった。
女の子が2人もいることが好印象をも持ったのか、F美の母親はB斗ももう一人の男の子もすんなりと入れてくれた。
玄関には、B斗の黒の大長靴と、もう一人の男の子の黒の大人用長靴、女の子の赤の長い長靴、もう一人の女の子の白の長い長靴が並んだ。
激しい雨に洗われて、どの長靴も美しく光っていた。
男の子2人の長靴の足のサイズは女の子のより大きいことは見ればすぐにわかった。
でも、女の子の長靴は長かった。もう一人の男の子の長靴は一番短かった。そんな中で、B斗の大長靴は女の子の長靴より少しだけ長かった。
B斗はうれしかった。

361 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:37:47.84 ID:7YwXNPTn9
ポスター作りは順調に進んだ。F美たち女の子が手際よく進めてくれて、清書の段階になっていた。
カラフルでおしゃれなポスターが完成した。ポスターが完成すると、F美の母親がお菓子とジュースを持ってきてくれた。
お菓子とジュースが終わると、F美の提案でリズム遊びをすることとなった。
5人で輪になって、歌に合わせて、手拍子をしたり、ひざうちをしたり、隣の子の手を打ったり、隣の子のひざを打ったりするのだ。失敗した子が脱落する。最後まで残った子が優勝である。
歌は親しみやすいものだったが、リズムは結構複雑だった。Jの歌はなかったが、Jの「歌に似ていたのでB斗にとってはうれしかった。
この遊びは女の子が圧倒的に強い。もう一人の男の子はほとんど一番早く脱落した。
B斗は意外に健闘した。優勝するのはほとんどF美かB斗だった。

B斗はF美を含めて3人の女の子と手を合わせたり、ひざを打ち合ったりして気づいた。
C子はやはり特別に強いのだと。自分もA樹も普通の女の子より強い筋肉を持ってしまっている。成長のためもあるし、レスリング部での猛練習のためもある。でも、C子にはまったく勝てない。
C子の身長はB斗やA樹はもちろん、F美たち3人よりも低い。制服を着ているとC子も普通の女の子に見える。よく見るとバのような筋肉だが。C子の筋肉は特別なのかも知れない。

C子がこのゲームに入ったらどうだろう。
小2か小3のとき、ショッピングセンターに着たJに合わせて、A樹B斗C子は長靴半ズボン、長靴スカートで踊った。そのときはC子が圧倒的にうまかった。
では、今ならどうだろうか。

B斗たちはそれぞれ長靴を履いて帰った。

362 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:38:29.25 ID:7YwXNPTn9
半ズボンというのは信用があった。
B斗の場合は女の子が混じっていたから安心感があったということもできるが、A樹の場合は格別であった。

B斗やA樹の中学校では2年生の夏休みだけでなく、冬休みにも共同研究があった。
百人一首を学校によって割り振られた数人のグループで何首か分担して、解説書などを読んで、絵にして表現するという課題である。

A樹のグループは男子2人女子2人だった。もう一人の男子はぐれかけていてまったくやる気がなく、もう一人の女子は入院してしまった。
A樹はF香という女の子と進めることとなった。
百人一首の解釈はF香、ポスターはA樹という分担になりつつあった。だが、F香は解釈に行き詰ってしまった。絵の原案も含め、二人で詰めることとなり、A樹はF香の家に行くこととなった。

A樹は、白のジャンパーに、縦2列の穴をアルミで補強した黒の太いベルト、紺のデニムの半ズボン、白のハイソックスに黒の大長靴で出かけた。
その日は雪が降り積もっていた。

中2の10月1日からは半ズボンを履かなくてよくなる。ほとんどの男子生徒はそうするが、1割くらいは半ズボンでがんばる。A樹やB斗も半ズボンで通した。

「いらっしゃい、A樹君。半ズボンで寒くない?」
「小学校からずっと半ズボンだから平気です。」
「元気だね。長靴も長くてかっこいいね。A樹君、脚が長くてかっこいいね。」
「今日は雪が降って積もっているし、家を汚してはいけないと思って長靴を履いてきました。」
「気が利くわね。おあがりなさい。」
「失礼します。」

363 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:39:06.49 ID:7YwXNPTn9
A樹は姉のK代から古典の参考書を借りてきた。それが大きな突破口となった。理解できなかったことがはっきりと理解できるようになった。
「A樹君、頭いいね。ありがとう。助かったわ。」
F香はA樹に素直な感謝を表情を向けた。

F香の家はセントラルヒーティングで非常に暖かかった。F香は夏とはいかないまでも春か秋かのような服装だった。
F香の筋肉の様子もよく見ることができた。そして気づいた。
C子はやはり特別に強いのだと。自分もA樹も普通の女の子より強い筋肉を持ってしまっている。成長のためもあるし、レスリング部での猛練習のためもある。でも、C子にはまったく勝てない。
C子の身長はB斗やA樹はもちろん、F美たち3人よりも低い。制服を着ているとC子も普通の女の子に見える。よく見るとバのような筋肉だが。C子の筋肉は特別なのかも知れない。

A樹はケーキとホットコーヒーをご馳走になって、長靴を履いて帰った。

A樹は少し前、グループのもう一人の男子、DQがある女の子の家の玄関先で、母親に入れてもらえず、追い返されたのを見たことがある。
A樹は声変わりしているかどうか微妙な少年らしいハスキーボイスだ。DQはA樹より身長が低くまだ黄色い声だ。
DQは中2の10月1日以前から半ズボを履かず長ズボンをこっそり履いていた。

364 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:39:55.23 ID:7YwXNPTn9
A樹もB斗もDQが嫌いだった。
DQはA樹B斗C子とは別の小学校出身だった。
DQはレスリング部ではなく、バスケ部かテニス部だった。ZZのレスリング部以外はどこもよりゆるいということになる。DQはまあまあ活躍し、ゆるさも満喫していた。

生意気な態度もそうだが、A樹たちを一番怒らせたのは、Jの悪口を言うことだった。
歌手としての歌についても、A樹たちの小学校で教育実習をやったことについても、教育番組に出演したことについても、徹底的に悪口を言った。
Jの教育実習については、その年度の3月にはマスコミを通して世間にばれていた。

A樹は長距離以外、DQに負けていた。B斗は短距離以外、DQに負けていた。

中2の冬、持久走大会で、B斗はDQに勝った。
中3の春、体力テストでA樹はDQと50Mを走ることになり、A樹が勝った。

どちらにおいても、A樹とB斗は喜び合った。特に、A樹もB斗もDQに勝ったという実績を持った中3の春の喜びは大きかった。
ただ、C子に勝てないままでいることは、悔しいままだった。

>3年生の夏の試合、A樹とB斗も地方大会への出場を果たした。これはZZの情けではない。3年生でも実力がないとみなされたら試合への出場はない、それがZZの方針だ。
>A樹は1回戦フォール勝ち、2回戦判定負け、B斗は1回戦判定勝ち、2回戦フォール負けだった。

ZZにとってA樹とB斗の結果は予想を上回るものであった。ZZはA樹とB斗を異例なほどほめてくれた。

校則では中2の10月1日まで半ズボンだったが、A樹とB斗は中3の10月1日まで半ズボンで通した。
9月終わりの日曜日、A樹とB斗は長靴半ズボンで河原に来た。
レスリング部での厳しい練習や、最後の試合で出られ、2回戦まで進出したこと、部活ではないがDQに勝ったことなどを語り合った。
そして、C子に最後まで負け続けたことも語った。

半ズボンのままC子に勝ちたかった、C子に勝つために交換したお互いの長靴をC子に勝って元に戻したかったことも語った。
股間を意識した。

365 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:40:34.35 ID:7YwXNPTn9
通知表、体育、
C子は小学校以来、5以外とったことはないが、A樹とB斗は3だった。小6の最後に4になった。
中学校でもずっと3だったが、中3の1学期に二人とも4となった。
A樹もB斗も喜んだが、C子に勝てないでいることの方が悔しかった。でも、C子に追いついていけるかもしれないとの希望も持った。
中3の2学期も引き続き4だった。
すでにレスリング部は引退していてC子と競い合う機会もなかった。A樹もB斗も半分うれしく半分悔しかった。

A樹とB斗は中学校でのスポーツを振り返った。
体育では中2までの3を4にすることができた。憎らしく思っていたDQにすべての分野で駆ることができた。中3の水泳大会でもである。
でも、C子はずっと5である。
レスリング部では、最後の試合に出してもらえることができた。
中1の時に釣りに誘ってくれた1年先輩のうち、S山先輩は最後の試合に出場できたけど、T川先輩とU田先輩はだめだった。
ZZはこっそりとA樹とB斗を呼び出して、予想以上の成長をほめてくれた。
でも、C子には基礎トレでも試合形式でも負けた。何回やっても負けた。

C子には、小学校以来、A樹もB斗も3回、「失神KO負け」をした。
一回目は、小6の正月の子供相撲。A樹とB斗は裸にふんどしに長靴、C子は半袖体育服ブルマにふんどしに長靴。
二回目は、小6の冬の体育での肉弾。A樹とB斗は半袖体育服短パンに長靴、C子は半袖体育服ブルマに長靴。
三回目は、中2のレスリング部での選考会。A樹とB斗は吊りパンにレスリングブーツ、C子は女子用シングレットにレスリングブーツ。

校則では中2の10月1日から私服が半ズボンでなくなるが、A樹もB斗も中3の10月1日に半ズボンを卒業した。
半ズボンを履いているうちにC子に勝ちたかった。長靴半ズボンで長靴スカートのC子に勝ちたかった。
悔しかった。一方、長靴半ズボンの自分が(自分たちが)長靴スカートのC子に負けることは、妙に股間を意識させた。

中3卒業式、通知表を見た。A樹とB斗の体育は4だった。
C子と同じレスリング部に入ったが、C子の心は遠く離れてしまった。
A樹もB斗もC子もずっとクラスが別々だった。そして、進む高校もばらばらになった。

366 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:41:31.91 ID:7YwXNPTn9
中2の初詣。
雪が積もり降っていて、A樹もB斗も長靴半ズボンで初詣に行った。
中2の初詣では、高校入試の合格を祈る中2もいるが、A樹とB斗はまったく祈らなかった。
レスリング部の選考会でC子に勝つことだけを祈り、絵馬にも書いた。

中3ではA樹もB斗も高校入試の合格を祈った。レスリング部はもう引退していたから。

A樹はY高校を志望した。
Y高校は旧制中学と旧制女学校が戦後合併した受験一流校である。Y高校か、隣の県庁所在地のX高校かX北高校に行かなければ東大は無理だ。
X高校とX北高校はY高校より優秀だが、通学時間がかかるので、一流大学を目指す者はY高校を目指す。
A樹はY高校を志望したが、、面接で無理だといわれた。評定が1足りないからだ。
もし、○○が4だったら、もし○○が5だったら… というより、もし体育が5だったらと考え、悔しくなった。
A樹は必死に勉強したが、評定合計は2学期になっても1学期と同じだった。
A樹はY東高校を受験するように言われた。
Y東高校はY市で2番目の進学校である。東大はゼロだが、京大には隔年くらいで一人、旧帝大には十数人行ける。地元の駅弁大学X大学には上位にいれば行ける。
姉のK代もY東高校からX大学にいった。

B斗はY東高校を志望したが、面接で無理だといわれた。評定が1足りなかったからだ。
もし、○○が4だったら、もし○○が5だったら… というより、もし体育が5だったらと考え、悔しくなった。
B斗は必死に勉強したが、評定合計は2学期になっても1学期と同じだった。
B斗はY西高校を受験するように言われた。
Y西高校はY市で3番目あるいは最低の進学校である。旧帝大はゼロ、地元駅弁のX大学に上位が数名である。

367 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:42:16.04 ID:7YwXNPTn9
C子は中2の初詣で、レスリングの全国大会での優勝を祈って、絵馬にも書いた。
C子には、隣県の私学のレスリング一流校への推薦入学の話があった。
その年度の被推薦者は、C子とC子のライバルのS子ともう一人の男子の3人になった。

中3の初詣、すでに長靴半ズボンではなく、長ズボンに短靴(その年は暖冬で雪がほとんど降らなかった)で初詣をした。C子もストッキングを履いていた。
A樹はY東高校、B斗はY西高校、C子はQ学園高校の合格を祈って、絵馬にも書いた。

受験が近づくにつれ、今まで勉強にぜんぜん関心がなかったような者たちまで真剣に勉強するようになった。
A樹もB斗もC子もレスリングを通して勝負の厳しさを知っている。
本当に真剣に勉強した。C子の場合はZZの指導の下レスリングなどの実技に取り組んだ。

結果、A樹はY東高校、B斗はY西高校、C子はQ学園高校に見事に合格した。

A樹とB斗は評定があとひとつでもうひとつ上の高校に行けたかもしれない。
悔しい気持ちもあった。だから、大学入試では絶対に負けない、という決意を新たにした。
C子は全国大会優勝を今度こそと決意を新たにした。

368 :夢見る名無しさん:2017/04/29(土) 15:51:14.68 ID:7YwXNPTn9
これにて、中学編を終わります。

高校編、大学編はあっさり行きます。
また、J先生とのからみで東京でも別の少年少女を登場させます。M代さん、K子さんの活躍も考えています。
そして、社会人編も考えています。
高校、大学、社会人では長靴半ズボンとの接点が不自然になりますので。

社会人編では、彼らの活躍によって、なんと、21世紀に、長靴半ズボンが復活する物語にします。秘策を練っております。
A樹君B斗君とC子ちゃんの間に亀裂を作ってしまいましたが、3人が和解し、協力して長靴半ズボン復活に取り組む様子も考えています。

以上は2スレで書いたことを文脈に合わせて少し修正したものです。

時系列順になるように修正を入れました。そのため、かえって来るってしまったことがあるかもしれませんが、まったりと見てください。
ごめんなさい。(ペコ)

369 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:13:32.33 ID:uRUVGiCIJ
C子が中3の時、妹のN子は小3だった。
N子とN也が小3の3月、N也は某県に引越しすることになった。
N也の父親は大手メーカーの技術者だった。その県の工場に赴任することになったのだ。
3学期の終業式の日には、N也のためにお別れ会が開かれた。

お別れ会が終わり、下校することになった。N也はN子の家の付近まで先回りをした。
その日は午前中は雨が降っていて、午後になって晴れた。N也もN子も長靴を履いていた。
N也は、白と黒の縞のラガーシャツに黒のランドセルに白のハイソックスに黒の長靴、N子はピンクのカーディガンに赤のランドセルに白のハイソックスに赤の長靴だった。
N也もN子もベルトをしていた。

N也がN子を呼び止めた。「○○さん、今からぼくと○○児童公園相撲を取ってくれない?」
N子が答えた。「○○君、いいわよ。」N也も答えた。「○○さん、ありがとう。」
N也とN子は、○○児童公園に向かった。公園ではまだ湿っている土に、N也が長靴で土俵を描いた。
N也とN子はランドセルを下ろした。

370 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:13:57.23 ID:uRUVGiCIJ
N也とN子は四股を踏んで、構えた。
はっけよーい、残った!
N也とN子は同時に言ってぶつかり合った。

あいよつとなった。N也の気迫が勝り、N也有利に展開した。
身長はN也が高く、筋肉はN子が発達している。N也はそれでもN子より低くあたることができた。
N也がN子を土俵際に追い詰めていったが、N子の筋力が物を言った。N也は土俵際で逆転され、N子に寄り倒された。

N也は膝から大腿を擦り剥いてしまった。
「N也君、大丈夫?」N子はN也の腕を取って抱き起こした。N子はN也をN子の家に連れてきた。
N子は母親に言って、N也の手当てをしてもらった。N也は怪我をしたほうの足から長靴を脱ぎ、ハイソックスも脱ぐこととなった。
まず、庭の水道で汚れを落とし、縁側で傷の手当を受け、ばんそうこうを張ってもらった。

N也はN子とその母親に伴われ、N也の家に向かった。N子の母親はN也の母親に丁寧に謝った。N子も謝った。
N也の母親は、N也の手当てをさせてしまったことのお詫びとお礼を言った。
N子やN子の母親が帰ると、N也は引越しの荷造りをしなかったことをN也の母親から怒られた。

371 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:16:03.73 ID:uRUVGiCIJ
数日して、N也の家の引越しの日になった。
N也は住んでいた社宅やその周辺の風景を眺めていた。
その日もN也は、終業式とまったく同じ服装をして、長靴半ズボンだった。
確かに地面はぬれていたが、空は真っ青に晴れていた。父親も母親もなぜ長靴をはくのかといぶかったが、N也は長靴を履いた。

そこへ、N子が走ってきた。N子も終業式、つまり最後にN也と相撲を取った日と同じ服装だった。長靴スカートだった。
「○○くーーん!」N子は遠くから声をかけてきた。
「○○さん、どうしたの?」「○○君、これ上げる。」
N子が持ってきたのは、正月に行われたN祭りでの子供相撲での優勝の金メダルだった。
N祭りでは、小4から小6には子供神輿と石段駆け上げと子供相撲があるが、小3には子供相撲しかない。

子供相撲では、男の子は裸にまわしに長靴、女の子は半袖体育服にブルマにまわしに長靴である。
正月には雪がよく積もるので、本来は藁沓であったが、いつの間にか長靴になってしまった。
N也はN子につり出されて負けている。

「それは、○○さんが優勝してもらったものじゃない? ○○さんの物だよ。」
「ううん! どうしても○○君に上げたいの! ○○君ががんばっている姿に感動したの。これは○○君にこそふさわしいと思うの。受け取って!」
「N也ああああ! 何してるううううう!」N也の父親が呼んでいる。
「ありがとう。じゃあ、もらうね。○○さんのこと、いつまでも忘れないよ! ぼくも○○さんのように強くなるよ!」
N也は金メダルを持って、トラックの方へ走っていった。
「○○さあん、さようならあ!」

N子は長靴スカートにハイソックスをちらつかせながら走っていった。走るたびにハイソックスの白の見える大きさが変わった。
N子はいつまでもN也を、N也はいつまでもN子を見ていた。

372 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:17:08.61 ID:uRUVGiCIJ
A樹はY東高校で、オリエンテーリング部に入った。中学では珍しいレスリング部だったので、メジャースポーツをする気になれなかった。
A樹は地図を読むことに長けていたし、持久力も鍛えていたので、オリエンテーリングではまあまあの活躍ができた。でも全国のレベルは高かった。
Y東高校は、伝統校Y高校に追いつくことに情熱を持ち、A県などの管理教育を志向していた。
A樹はまじめに勉強した。学校の要求することにはしっかりこたえ、不足することは自分の頭で情報を収集したり考えたりした。
学校の要求していることは必要条件だと認識した。そしてそれだけでは大学らしい大学にいけないことも認識していた。
A樹は成績や偏差値でも頭角を現し、旧帝大に届くレベルに達した。中学校ではレスリング部で鍛えられていたことも役に立った。

A樹は最寄の地底(地方帝国大学)にCやBを出し続けた。地元駅弁のX大学にはAを出し続けた。
A樹は結局X大学を受験することにした。高校教員なら最寄の地底が有利だが、小学校教員ではX大学が有利だからだ。早慶は落ちたが、MARCH、関関同立には合格した。
A樹は迷わず、X大学に進学した。A樹の姉M代、B斗の姉K子の後輩ということになった。

X大学ではどの運動部にも入らなかった。小学校教員になったときに、ありとあらゆるスポーツに通じたかったのだ。そこで、スポーツ同好会を有志とともに立ち上げた。
大学の敷地は体育会が独占していた。A樹たちは、大学の敷地やその他の空間を確保するために、さまざまな機関と交渉した。交渉力が磨かれた。

X大学の教員には失望した。自己満足的なオタッキーな研究の話しかできない者、学生運動や左翼への恨みだけで生きている者、教育はブルジョワによる暴力装置としての搾取だなどといってる者、教科書を読むだけの者など!

A樹はX県の小学校教員採用試験を目指したが、もれ伝わってくる教育界の現状に失望するようにもなってきた。
X県の地理や産業などを研究しているうちに、ジリ貧となっているX県を何とかしようという気になり、X県職員を目指した。
最初はY市職員を目指したが、コネがものを言うことがわかり、コネへの依存率の低いX県職員を目指した。

念願叶い、A樹はX県職員に採用された。

373 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:17:34.20 ID:uRUVGiCIJ
B斗はY西高校では帰宅部となった。B斗は自分のリズム感覚に目覚めていた。音楽が自分を呼んでいると思った。ロックに目覚めたのだ。
B斗は数人の仲間とバンドを結成した。

B斗の両親や姉のK子は反対したが、B斗の意志は固かった。両親も結局認めることとなった。
Y西高校はそれほどの進学校でもないが一応進学校なので、風当たりは強かった。でも、押し切った。

B斗もB斗としては最大限の勉強をしたということにはなるだろう。
B斗は、地元駅弁のX大学、MARCH関関同立クラスは全滅し、関西の中堅どころ(二流か三流)の大学に合格した。

大学ではB斗はバンド漬けだった。自分の大学と近隣の大学から仲間を集め、新たなバンドを組んだ。
女子ヴォーカルがミニスカートにブーツというのに刺激され、B斗は長靴半ズボンでステージに立った。
賞には至らず、肯定的な評価もなかったが、別のバンドから高く評価され、そのバンドと懇意になった。
彼らはB斗たちに、自分たちも長靴半ズボンでやらせてくれないかと頼んできた。
B斗たちにしても、長靴半ズボンという思いつきに特許的なこだわりを持っていなかったし、長靴半ズボンを肯定的に見てくれる彼らに好意を抱き、快く承知した。

就職の季節となった。B斗もバンドを一時停止し、就職活動(当時はまだ就活という言葉はなかった)に励んだ。
大学の偏差値も低く、成績も芳しくなく、コネもないので結構苦労したが、製靴会社から内定をもらった。
B斗はその製靴会社に就職した。

374 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:18:09.34 ID:uRUVGiCIJ
C子は、S子とともに、Q学園高校では、推薦条件のとおり、レスリング部に入部した。
Q学園高校は隣県のため、C子は寮に下宿することになった。
Q学園高校はレスリングも名門であり、非常にレベルが高く、C子もS子も1年生では公式戦にはまったく出してもらえなかった。
C子は軽量でS子は重量のため、練習以外では競い合う接点があまりなかった。C子もS子へのライバル心より、早く試合に出ることのほうに関心が移った。
C子は私物として、私服とともに赤の長靴を持ってきた。
雨の日や雪の日には寮から学校への道を、制服スカートに長靴を履いて登校した。男子の視線や股間を確認することが楽しかった。

C子が1年生の秋、事件が起こった。中学時代のレスリング部顧問のZZが逮捕されたのだ。
ZZは国体でX県のレスリング代表として、最終日近くに優勝し、X県をぎりぎりで1位にした功労者だ。
そのため、中学にレスリング部を作ることを認められ、体協などでも力を振るった。
生徒指導でも頭角を現し、生徒指導主任ではあるが、次は教委の重鎮、次は教頭を飛び越えて校長、そして、どこかの教育長などになると目されていた。
一方、敵も多かった。ZZは世間知らずでもあった。ZZのやったことは、罪に問われても仕方ないことであった。同じようなことをしてもばれないことができる者もいる。でも、ZZは違った。
横領に問われた。今までの体罰も取りざたされた。ZZは懲戒免職となった。

新聞とTVで知ったC子は、寮を無断で抜け出してZZの自宅に向かった。
C子はZZ宅のチャイムを押した。中からはマスコミにおびえたZZの妻が出てきた。ZZの妻はC子に帰るように言った。
C子はY警察署に行った。ZZとの面会を申し出た。断られた。取調室からはZZを罵倒する刑事の声や机をたたく音がした。
C子は泣きながら警察署を後にして、寮に帰った。C子はZZに恋をしていたのかもしれないと自覚した。

375 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:18:37.48 ID:uRUVGiCIJ
C子は無断外出の件で停学となった。恩師を慕うという面に着目して同情してくれる大人はいなかった。C子の母親も来たが、ZZとは二度とかかわらぬように行った。

ZZの家庭は逮捕前から崩壊していた。原因は部活だ。ZZの家は銀行に差し押さえられ、ZZの妻子はY市の隣のZ川町の実家に身を寄せた。

S子はC子のZZへの傾倒ぶりに身を引くようになった。C子はレスリングだけに集中した。

ZZは懲役数年の実刑判決を受けた。控訴したが棄却され、刑が執行された。

2年生になるとC子は地区大会に出場し、入賞するようになった。
3年生では全国大会で入賞した。C子は某体育系大学に推薦で合格した。
S子もC子と同じような戦績で、C子とは別の体育系大学に推薦で合格した。
C子はZZに喜んでほしいと思ったが、伝えるすべはなかった。

376 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:19:03.00 ID:uRUVGiCIJ
C子は某体育系大学に進学した。レスリング部に入部した。
C子はY東高校かY西高校に合格できる成績があったが、もう脳が筋肉に近いものになっていた。

大学のレスリング部はやはりレベルが高い。でも、C子は努力して上位のほうにつけていた。

大学から寮に帰るとき、午前中雨が降っていたので、C子は白地に花柄のワンピースにお気に入りのオレンジの長靴を履いていた。
変質者が物陰から襲ってきた。傘ははじかれた。変質者はC子を押し倒そうとした。変質者は、格闘の末ではなく、秒殺でC子に取り押さえられた。

レスリング部のコーチWSは若くイケメンであった。まだ選手として活躍できるが、早々と引退して、助教授のポストまでゲットした。野心家でもあった。
C子はインカレでも優秀な成績であった。C子はレスリングを続けるために大学院にそのまま進学した。

大会の選考があった。ライバルのT沙とのポスト争いとなった。
C子はWSに恋をしていた。WSとも親しかった。C子はWSとの関係を利用することにした。

C子とWSはラブホに行くことになった。どちらが先に言い出したか、C子も覚えていないほど微妙だった。
C子は変質者を取り押さえたときと同じ服装だった。オレンジの長靴も履いていた。雨の日だった。
言い争いのうちに、格闘となった。C子はWSに犯された。

C子はレスリング部で男子と練習することも多かった。ほとんどの男子に楽勝で勝てた。
WSにも勝ったことがある。でも、WSは手加減をしていたのだ。手加減していることがわからないようにするほどWSは巧みだった。

うわさは広まり、C子は大学院にいられなくなった。場所がラブホということで、訴える先が見つからなかった。
C子は自主退学することにした。WSにだまされ犠牲にされたのだ。C子は3日間泣き続けた。

C子は仕事を転々としながら、ついに格闘Mの風俗に勤めることになった。
毎日M男をレスリングの技で押さえつけ、抜いてやるのだ。

377 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:19:50.22 ID:uRUVGiCIJ
A樹は研修期間が終わると、X県の産業課に配属された。
X県はジリ貧の状態にあった。X市の臨海工業地帯や内陸に新しい産業を誘致することが求められた。
A樹はX県の計画を引提げて東京の企業の本社をを回ることになった。

B斗は研修期間が終わると、長靴部門に配属された。
長靴部門はジリ貧で不採算であった。会社としては長靴部門からの撤退を検討していた。
B斗は部内の同志たちと頭をこすり付けるようにして、長靴部門の継続を願い出た。起死回生の妙案を提案することも約束した。

A樹は出張するとき、先輩から東京の風俗店を紹介されていた。
営業が終わって、先輩から紹介された風俗街に繰り出した。新幹線のビールとともに出張の楽しみだ。(まだそんな時代だった。)
A樹は先輩の勧める風俗店の近くにある、別の風俗店に興味を持った。格闘Mクラブだ。

案内には何人かの風俗嬢の写真があった。A樹はそのうちの一人に目を向けた。競泳水着に編み上げのレスリングブーツ、白のハイソックスがちらりである。クイーンと言った。
C子に似ているなと思った。C子とは小学校時代、体育やさまざまな遊びで競い合い、負け続けて、一回も勝てなかった。中学校時代、レスリング部での練習でも、負け続けて、一回も勝てなかった。
A樹もC子も半ズボンや半ズボンのように大腿が露出する下半身にハイソックスと長靴を履いていることが多かった。そのたびに股間を意識することが多かった。

A樹は店に入り、クイーンを指名した。クイーンはレスリングで攻めてくれるのである。A樹はパンツだけの裸でハイソックスだけはそのままにした。長靴半ズボン少年のようにも見える。
クイーンは最初は手加減をして、A樹の実力を探った。A樹が本気を少し出すと、クイーンも本気を出した。次第にガチの勝負になった。
A樹もレスリング部員だった。クイーンはA樹よりもレスリングに通じているようだった。一進一退の展開で、上になったり下になったり、バックを取ったり取られたりした。

もう少しがんばれそうだ、がんばれば勝つことができるかも、と思えたが、Mがテーマとも思い、フォールされた。
そこから、サービスの本番が始まるのだ。

378 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:20:25.87 ID:uRUVGiCIJ
「男のくせに女に負けて悔しくないの?」「悔しいです。」「それにしても弱いわね。」「…」
「なんか言いなさいよ!」「あなたは強いです。」「あんたが弱いのよ!」「そうですね。」
そんな問答とともにしごかれてヌかれてしまった。

「あんた、中途半端に強いね。若いやつでももっとすぐにへばっちゃうんだから。それにしても、どうしてここの来たの?」
「僕は小学生心からある女の子に、徒競走でも相撲でもスポーツのようなものでは何でも負けていたんです。あなたがその女の子に似ているからです。」
「女の子に負けていたの?ださあい!あんた、レスリングやってたの?」「はい、中学の時、レスリング部でした。」
「そこでも女の子に負けていたの?」「はい、その女の子がレスリング部に入ったから僕も。」
「あんた、何県?」「X県だよ。」「もしかしてY市?」「うん。」
「あんた、A樹!?」「じゃあ、君はC子!?」

「C子、どうしてこんなところにいるんだ?」「あなたには関係ないわ。」「どうしたんだよ?」「もう時間だわ。帰って!」

黒服がやってきて、「お客さん、お帰りください。うちのものに個人的に接触しないでください。」
と言って、精算をさせるとA樹を外に出した。

379 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:20:58.54 ID:uRUVGiCIJ
A樹は悲しかった。
何がC子を奏させたのだろう。小学校時代の、あの輝いていたC子に何があったのだろう。
中学校時代、C子の心はA樹やB斗から離れたようだが、長靴スカートで躍動するC子の姿は忘れたことはなかった。

地元で中学校の同窓会があった。A樹はB斗を誘った。B斗は東京と大阪を往復するように仕事をしていた。
同窓会が終わると、A樹はB斗にC子のことを話した。B斗は驚いた。
A樹はB斗に、C子の店に客を装って行って、C子の連絡先を聞き出すこと、できれば、○月○日○時○分(代案の日時もいくつか提示)の何とかという喫茶店に来てくれるようにすること、を頼んだ。
B斗は喜んで承知した。
「A樹、C子はどれくらい強かった?」
「大学でもレスリングをやっていたし、並の男じゃ絶対勝てないな。ただ、君の僕もレスリングの業は知っているし、やれば勝てるかもしれない。でも、勝っちゃったら、しらけちゃう。」
「そうだな。でも、C子との対戦も楽しみだな。」

B斗は仕事のついでにC子の店に行った。C子はクイーンと名乗っていることも頭に入れた。クイーンの写真もあった。ほかの誰よりもC子だ。

380 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:23:35.17 ID:uRUVGiCIJ
B斗は店に入り、クイーンを指名した。クイーンはレスリングで攻めてくれるのである。B斗はパンツだけの裸でハイソックスだけはそのままにした。長靴半ズボン少年のようにも見える。
クイーンは最初は手加減をして、B斗の実力を探った。Bとが本気を少し出すと、クイーンも本気を出した。次第にガチの勝負になった。
B斗もレスリング部員だった。クイーンはB斗よりもレスリングに通じているようだった。一進一退の展開で、上になったり下になったり、バックを取ったり取られたりした。

もう少しがんばれそうだ、がんばれば勝つことができるかも、と思えたが、Mがテーマとも思い、フォールされた。もうひとつ事情もあった。早く終えて、C子から聞きだすことがあったのだ。

サービスの本番が始まった。
「男のくせに女に負けて悔しくないの?」「悔しいです。」「それにしても弱いわね。」「…」
「なんか言いなさいよ!」「あなたは強いです。」「あんたが弱いのよ!」「そうですね。」
そんな問答とともにしごかれてヌかれてしまった。

「あんた、中途半端に強いね。若いやつでももっとすぐにへばっちゃうんだから。それにしても、どうしてここの来たの?」
「僕は小学生心からある女の子に、徒競走でも相撲でもスポーツのようなものでは何でも負けていたんです。あなたがその女の子に似ているからです。」
「女の子に負けていたの?ださあい!あんた、レスリングやってたの?」「はい、中学の時、レスリング部でした。」
「そこでも女の子に負けていたの?」「はい、その女の子がレスリング部に入ったから僕も。」
「あんた、何県?」「X県だよ。」「もしかしてY市?」「うん。」
「あんた、B斗!?」「じゃあ、君はC子!?」

「C子、どうしてこんなところにいるんだ?」「あなたには関係ないわ。」「どうしたんだよ?」「もう時間だわ。帰って!」
「A樹から聞いたぞ。」「関係ないわ。」「携帯でいい。番号を教えてくれ。」「もう時間よ。」
「これ、僕の携帯だ。留守電でもいい。いつでも連絡くれ。話したい。」
「お客さん、時間ですよ。」「わ、わかりました。じゃあな、C子。少しでも早く連絡くれ。」

381 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:24:22.29 ID:uRUVGiCIJ
B斗は帰らざるを得なかった。
B斗はA樹に知らせた。「すまなかった。聞き出せなかった。C子もかたくなだし、黒服も来やがった。」「いいよ。君の携帯の番号だけでも知らせたのは大収穫だ。今は待つしかないな。」「うん。」

C子は目覚めた。格闘Mクラブをやめることにした。
でも、やくざが許さなかった。逃げようとするC子をやくざが取り囲み、暴行を始めた。1対1ならこんなやつら、何てことないのに、人数が違う。C子は取り押さえられ、殴る蹴るの暴行を受けた。

そこへ一人の労務者風の中年男が現れた。「暴力をやめろ!」
やくざは「なんだあ、てめえは?」とすごんだ。中年男はC子を抱えて立ち去ろうとした。
やくざは中年男に殴りかかってきた。中年男は強かった。ほとんど一方的にやくざを打ちのめした。やくざは逃げて行った。

「C子、大丈夫か?」「あなたは…ZZ先生?」「そうだ。まず事務所に行こう。」
事務所という言葉を聞いてC子は少し不安になった。ZZもやくざになったのかと。

ZZは刑期が終了してからは東京に出て労務者となっていた。
労務者を搾取するやくざに対する怒りで、やくざを相手にけんかをすることもあった。そんな中で、ホームレスを支援するNGOを主催する弁護士と懇意になったのだ。今ではそのNGOの職員となっている。
ZZはC子を弁護士のところに連れて行き、事情を説明させた。ZZもC子を少し前から見ていたのだ。
弁護士やNGOはC子の店に出向き、法的な処置をしてC子を解放させた。やくざはぐうの音も出なかった。

C子はZZのアパートに行き、今までのいきさつを話し、泣き崩れた。
ZZも今までのいきさつを話し、自分の甘さゆえ、刑事事件に問われたこと、ホームレス支援で社会と人間の本質に目覚めたことを語った。

382 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:24:52.27 ID:uRUVGiCIJ
C子からB斗に連絡があった。B斗が指定した日時と場所で会うことにした。A樹も一緒でいいかとの申し出も快諾された。

A樹とB斗は東京でC子と会った。C子は今までのいきさつを洗いざらい話した。
A樹とB斗の目に涙が浮かんだ。

C子は昼間の仕事のパートで働いていた。
A樹はC子のこんごについて、Jに相談することをC子に提案した。C子は気が進まなかった。Jにこんな自分を知られるのはいやだった。でも、当てもなかったし、Jに会いたいとも思えた。

A樹はJに手紙を書いた。C子のいきさつを知る限り詳しく書いた。C子に会ってやってほしいと頼んだ。
Jから返事が来た。Jは快く引き受けてくれた。C子はJのマンションに行った。
C子は洗いざらいはなした。そしてJの胸で泣き続けた。JはやさしくC子を抱いた。

JはC子に、A子さんの店で働くことを提案した。
A子さんは、Jが教育実習を終えたとき、長靴を買いに行った靴店である。A子さんは長く働いてくれる働き手を捜していた。
A子さんの店は長靴が充実している。C子はA子さんの店で働くことになった。

383 :夢見る名無しさん:2017/05/02(火) 19:30:45.51 ID:uRUVGiCIJ
いよいよ、K太君、L気君、V子ちゃん、W子ちゃんたちのエピソードに入ります。
もしかしたら、少し話を変えるかもしれません。あるいは、めんどくさいか発想がわかなかったら変えないかもしれません。

384 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:31:42.70 ID:/6OxMSFEe
小学校時代、真冬でも半袖半ズボンで通した少年がいた。雨の日や雪の日は長靴を履いた。
でも、あまり強くなかった。徒競走や相撲で女の子に負けるところをよく見た。
雪合戦ではそいつの生脚にめがけて雪球を投げた。どんなに当たっても泣き言を言わなかった。
教室に戻ると真っ赤にした手をこすりながら泣きそうになっていた。でも、半袖半ズボンをやめなかった。
あまり強くないから強くなるためにそうしていたのかもしれない。

K太の小学校での同窓生であるある人物は、ある雑誌でK太のことをそんなふうに書いていた。

K太は東京近郊の東京より内陸性の気候でやや積雪もある地域に住んでいる。
身長は平均よりやや高く、やややせていて、平均的な体重だった。
K太は生まれつき喘息や複数のアレルギーを持っていた。
医師はその改善のためには、真冬でも半袖(できればノースリーブ)半ズボンを通すこと、体を酷使する格闘技などをやり続けることを指示した。

K太は小3から東京にあるキックボクシングジムSジムに通った。表向きは病院に行くことになっていた。日曜日には試合が入ることがあった。
Sジムに通うときも1年中半袖半ズボンである。
Sジムでは更衣の順番の約束があった。
全裸になり、キックブーツを着け、サポーターを着け、金的を着け、競泳用パンツを着け、バンテージを着け、グローブを着ける。女の子は競泳用パンツの変わりに競泳用水着である。
練習のときは、競泳用パンツの変わりに半袖のTシャツにランパンのような半ズボンである。

385 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:32:40.79 ID:/6OxMSFEe
小3初の試合、同い年の女の子と対戦して、キックとパンチの連打に泣いてしまった。
K太の実力はあまり伸びず、後から入った同い年の子に抜かれていった。
K太も全敗という訳でもなかった。入門したてのころの子とマッチングされて、半分くらい判定勝ちで勝てた。

試合で青短タンを作ったときは、アレルギーがでたと言って、眼帯をしたり、包帯を巻いたり、休んだりした。
アレルギーの関係もあり、給食は食べず、毎日家から弁当を持参した。
キックボクシングのジムに通っていることは秘密にされた。担任と学校にだけは知らせたが、秘密にするように保護者が頼んでいた。

K太もキックボクシングのことは学校では何も話さず、技も見せなかった。キックボクシングをやっていても、相撲などの格闘などで強くならなかった。
K太は病気だということで、雪合戦を除いては、特にいじめにはつながらなかった。

キックボクシングをやる女の子は強い。そうでない女の子はやめてしまう。やめないでやっている女の子は強い。
K太は小4でも小5でも小6でも女の子に負けた。KO負けもあった。KO負けのほうが多かった。

練習は電車を乗り継いで来る事が多かったが、試合では父親か母親が運転する車で来た。
雨の日や雪の日はどちらであっても長靴を履いた。半袖長靴半ズボンである。
練習でも試合でも、女の子に圧倒されたときには股間を意識した。練習でも試合でも長靴半ズボンに近い姿だった。

386 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:33:54.77 ID:/6OxMSFEe
練習や試合の前、全裸からキックブーツ履くとき、股間を意識するが、緊張のほうがまさっていた。
練習や試合の後、キックブーツだけのフリチンになったとき、最も股間を意識した。金的で抑えられていた反動もあって、大きくなることもあった。

小学校6年生最後の試合だった。
その日、両親は都合が悪く、途中の駅まで送ってくれただけで、会場まではK太一人で行った。
その日、雪が積もっていて、K太は白と黒の縞の半袖シャツに縦穴2列の黒の太いベルトに黒の半ズボンに黒の長い大人用長靴を履き、スポーツバッグに用具を入れて会場に向かった。

K太は同い年で同じ体重の女の子と対戦することになった。身長はK太より低いが筋肉は女の子のほうが発達していた。
受付でK太の前にいた女の子だ。短い黒のスカートに赤の長い長靴を履いていた。
階段を上るとき、時間が迫っていたのでK太は走って上ったが、その女の子に抜かされてしまった。その女の子のスカートと長靴にはさまれた筋肉に強い印象を持った。
身長が低いから5年生かとも思った。筋肉の発達から6年生かとも思った。6年生としたら、もしかして対戦相手の○○V子かもしれないと思った。
受付で本当にそのとおりだと確認できた。

コーチはV子が強いことを知っていた。K太にはリーチを生かして積極的に攻撃するようにアドバイスした。

387 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:34:34.48 ID:/6OxMSFEe
ゴングが鳴った。
筋肉の差が体力の差だった。K太は、パワー・スピード・スタミナともにV子についていくことができず、V子のキックやパンチは強烈に決まり、K太のはかわされたりブロックされたりした。
1ラウンドからV子が大幅にリードした。
2ラウンド、K太は息が上がっていたが、V子は平然としていた。
棒立ちになったK太にV子のマシンガンのようなローキックが入り続けた。K太はダウンしてしまった。
ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ、… K太はカウントナインでファイティングポーズをとった。
脚が動かなくなったK太は起死回生でV子にストレートを放った。
V子の気配が消えた。V子は沈み込み、K太の顔面にストレートを決めた。
K太は鉄の匂いを感じながらダウンした。
カーン、カン、カン、カン、カン、ゴングが鳴った。K太は鼻血を出してKO負けした。
K太はコーチに抱きかかえられて医務室に運ばれた。

医務室で鼻血の処置をされ、コミッションドクターに簡単な検査を受け、無事が確認された。もし、異状があれば、かかりつけの医師にいくことになっている。

K太は着替えた。
K太は白と黒の縞の半袖シャツに縦穴2列の黒の太いベルトに黒の半ズボンに黒の長い大人用長靴を履き、スポーツバッグに用具を入れて会場を後にしようとした。
コーチと別れると、こっそり体育館に戻り、体育館の陰で、泣き崩れた。
小学校6年生最後の試合で女の子に負けた。女の子との試合にすべて負けた。今回の試合は絶対に負けたくなかった。
K太は1時間ほど泣き続けた。泣き終わるとなぜか股間を意識した。

帰り道、ガラスに映る自分の姿を見た。鼻血の処置の跡、青タンの処置の跡が白く見える。顔だけでなく、腕と脚にもある。

「雪の中、半袖半ズボンで寒くないかい?」「いいえ、平気です。」「元気だね。長靴も長くてかっこいいね。脚長いね。強そうだね。」
体育館に向かう途中で、そんな言葉をかけてくれた大人もいた。

388 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:35:10.38 ID:/6OxMSFEe
小学校6年生最後の朝礼でK太が表彰されることになった。
K太はスポーツで表彰されたことは何もなかった。
喘息とアレルギーを克服するため、6年間真冬でも半袖半ズボンでがんばったことで表彰されるのだ。

その日、前日の雨でぬれていた。K太は、最後に試合と同じ服装で、大人用長靴を履いて登校した。
顔には眼帯、腕と脚には包帯である。アレルギーということにしてある。校長も、それらをアレルギーと結びつけて説明した。

K太は朝礼台に乗せられ、校長に抱き寄せられて拍手を受けた。記録係の先生がパチパチと写真を撮った。

389 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:35:55.90 ID:/6OxMSFEe
L気は都内に住んでいる。お受験をして(させられて)F大学付属小学校に入学した。
L気も生まれつき喘息やアレルギーを持っていた。
医師はその改善のためには、真冬でも半袖(できればノースリーブ)半ズボンを通すこと、体を酷使する格闘技などをやり続けることを指示した。
F大学付属小学校を選んだのは、将来の進学のことだけでなく、きめ細かい配慮を期待してのことでもあった。
幸いなことに制服は一年中半ズボンだった。L気の両親は事情を説明して、上も1年中夏服の半袖の着用を願い出て了承された。

L気は小3から東京にあるキックボクシングジムSジムに通った。表向きは病院に行くことになっていた。日曜日には試合が入ることがあった。
Sジムに通うときも1年中半袖半ズボンである。
Sジムでは更衣の順番の約束があった。
全裸になり、キックブーツを着け、サポーターを着け、金的を着け、競泳用パンツを着け、バンテージを着け、グローブを着ける。女の子は競泳用パンツの変わりに競泳用水着である。
練習のときは、競泳用パンツの変わりに半袖のTシャツにランパンのような半ズボンである。

L気に少し遅れてK太が入門してきた。
L気とK太は事情が似ているし、実力も似ているので仲良しになっていった。
L気の実力や戦績はK太と大体同じであった。身長も体重も体型もほとんど同じであった。

390 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:36:31.04 ID:/6OxMSFEe
小3初の試合、同い年の女の子と対戦して、キックとパンチの連打に泣いてしまった。
L気の実力はあまり伸びず、後から入った同い年の子に抜かれていった。
L気も全敗という訳でもなかった。入門したてのころの子とマッチングされて、半分くらい判定勝ちで勝てた。

試合で青短タンを作ったときは、アレルギーがでたと言って、眼帯をしたり、包帯を巻いたり、休んだりした。
アレルギーの関係もあり、給食は食べず、毎日家から弁当を持参した。
キックボクシングのジムに通っていることは秘密にされた。担任と学校にだけは知らせたが、秘密にするように保護者が頼んでいた。

L気もキックボクシングのことは学校では何も話さず、技も見せなかった。キックボクシングをやっていても、相撲などの格闘などで強くならなかった。
L気は病気だということで、雪合戦を除いては、特にいじめにはつながらなかった。

キックボクシングをやる女の子は強い。そうでない女の子はやめてしまう。やめないでやっている女の子は強い。
L気は小4でも小5でも小6でも女の子に負けた。KO負けもあった。KO負けのほうが多かった。

練習は電車を乗り継いで来る事が多かったが、試合では父親か母親が運転する車で来た。
雨の日や雪の日はどちらであっても長靴を履いた。半袖長靴半ズボンである。
練習でも試合でも、女の子に圧倒されたときには股間を意識した。練習でも試合でも長靴半ズボンに近い姿だった。

練習や試合の前、全裸からキックブーツ履くとき、股間を意識するが、緊張のほうがまさっていた。
練習や試合の後、キックブーツだけのフリチンになったとき、最も股間を意識した。金的で抑えられていた反動もあって、大きくなることもあった。

同じジムでもあるため、L気とK太の試合はなかったが、練習ではよく対戦した。
L気が勝ったり、K太が勝ったりの繰り返しだった。お互いをKOするほどの実力の差はなかった。

391 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:37:09.68 ID:/6OxMSFEe
小5のとき、L気がキックボクシングのSジムに通っていることがクラスメイトの一部にばれた。
いじめが始まった。
いじめっ子はキックボクシングをやろうと言って、L気にキックやパンチを仕掛けた。
L気は抵抗できなかった。ジムから技を外で使うなと言われていたこともそうだが、L気の実力ではいじめっ子に勝てる自身もなかった。
ただ、キックやパンチを浴びることに慣れているし、筋肉の鍛錬もやっているから絶えることはできた。
いじめが1ヶ月くらい続いたとき、Jが介入した。
Jはその年から担任を持っていた。L気のクラスの担任である。

「やめなさい!」
Jの一括でいじめっ子の攻撃はとまった。即座に学級会が開かれ、Jは毅然としていじめっ子の非をとがめた。その日の授業は行われなかった。
いじめっ子の親、L気の親も呼ばれ、事実の説明が行われた。首謀者の親はごねたが、Jの理非曲直を明らかにした説明の前に納得した。

Jはクラス全員に言った。
L気君は喘息とアレルギーに苦しんでいたの。それを治すには、一年中半袖半ズボンで過ごし、キックボクシングのような体を痛めつけるくらいの激しい運動をしなければいけないと、お医者さんに言われたの。
L気君が眼帯や包帯をしていたのはアレルギーのせいじゃないこともあったわ。キックボクシングでの怪我のためのこともあったわ。
それを言わなかったのは、みんなを心配させないためよ。
L気君は喘息とアレルギーに負けないでがんばっているいい子だわ。強い子だわ。立派な子だわ。
L気君に限らず人をいじめることは、先生、絶対許しませんよ。
みんな弱いところを抱えて一生懸命生きているの。どの人にも意地悪なことをしてはいけないわ。親切にしなさい。

Jの迫力でいじめは収まった。いじめっ子たちもL気に謝罪した。
Jもただ優しい先生という一線を越え、圧倒的な信頼を得るようになった。

392 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:37:40.92 ID:/6OxMSFEe
小学校6年生最後の試合だった。
その日、両親は都合が悪く、途中の駅まで送ってくれただけで、会場まではL気一人で行った。
その日、雪が積もっていて、L気は赤と白と青の縞の半袖シャツに縦穴2列の黒の太いベルトに紺のデニムの半ズボンに黒の長い大人用長靴を履き、スポーツバッグに用具を入れて会場に向かった。

L気は同い年で同じ体重の女の子と対戦することになった。身長はL気より低いが筋肉は女の子のほうが発達していた。
駅でL気の前にいた女の子だ。短いグレーのスカートにピンクの長い長靴を履いていた。
階段を上るとき、電車の時間が迫っていたのでL気は走って上ったが、その女の子に抜かされてしまった。
その女の子は電車に間に合ったが、L気は間に合わなかった。その女の子のスカートと長靴にはさまれた筋肉に強い印象を持った。
身長が低いから5年生かとも思った。筋肉の発達から6年生かとも思った。6年生としたら、もしかして対戦相手の○○W子かもしれないと思った。
受付でその女の子の直後に並んだため、本当にそのとおりだと確認できた。

コーチはW子が強いことを知っていた。L気にはリーチを生かして積極的に攻撃するようにアドバイスした。
K太はすでにV子という女の子に顔面ストレートを決められ、鼻血を出してKO負けして医務室に運ばれていた。コーチに抱きかかえられているK太を見ていた。
不安・恐怖・緊張はあったが、K太の敵を取りたいという気持ちで燃えてもいた。

393 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:38:12.09 ID:/6OxMSFEe
ゴングが鳴った。
筋肉の差が体力の差だった。K太は、パワー・スピード・スタミナともにW子についていくことができず、W子のキックやパンチは強烈に決まり、L気のはかわされたりブロックされたりした。
1ラウンドからW子が大幅にリードした。
2ラウンド、W個は息が上がっていたが、V子は平然としていた。
棒立ちになったK太にV子のマシンガンのようなローキックが入り続けた。L気はダウンしてしまった。
ワン、ツー、スリー、フォー、ファイブ、… K太はカウントナインでファイティングポーズをとった。
脚が動かなくなったK太は起死回生でW子にストレートを放った。
W子の気配が消えた。V子は沈み込み、K太のみぞおちにストレートを決めた。
K太は胃の中の内容物を嘔吐しながらダウンした。
カーン、カン、カン、カン、カン、ゴングが鳴った。L気はKO負けした。
K太はコーチに抱きかかえられて医務室に運ばれた。

医務室で嘔吐の処置をされ、コミッションドクターに簡単な検査を受け、無事が確認された。もし、異状があれば、かかりつけの医師にいくことになっている。

L気は着替えた。
L気は赤と白と青の縞の半袖シャツに縦穴2列の黒の太いベルトに紺のデニムの半ズボンに黒の長い大人用長靴を履き、スポーツバッグに用具を入れて会場を後にしようとした。
コーチやK太と別れると、こっそり公園のトイレに戻り、トイレの陰で、泣き崩れた。
小学校6年生最後の試合で女の子に負けた。女の子との試合にすべて負けた。今回の試合は絶対に負けたくなかった。
L気は1時間ほど泣き続けた。泣き終わるとなぜか股間を意識した。

帰り道、ガラスに映る自分の姿を見た。鼻血の処置の跡、青タンの処置の跡が白く見える。顔だけでなく、腕と脚にもある。

「雪の中、半袖半ズボンで寒くないかい?」「いいえ、平気です。」「元気だね。長靴も長くてかっこいいね。脚長いね。強そうだね。」
体育館に向かう途中で、そんな言葉をかけてくれた大人もいた。

394 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:45:33.81 ID:/6OxMSFEe
K太とL気の通っているキックボクシングジムには、K太とL気と同い年のの女の子SM子がいる。
K太やL気より身長は低いが筋肉が発達していて、体重は同じくらいである。
3年生で入門した時から実力差が大きく、K太やL気では対等の練習相手にならなかった。
K太やL気は喘息やアレルギーの治療が目的で医師や保護者から「医学的」な理由から強制されての入門である。
SM子も軽度ではあるがその傾向はあったが、圧倒的に強く、キックボクシングを楽しんでいた。

K太やL気は当初、いやでいやでしようがなかった。痛いし、いつも負けるからだ。
それでも続いたのは、医師や保護者が言うように、喘息やアレルギーの発作の苦しさを逃れるにはこれしかないと思ったからでもある。
というより、サポーター、金的、競泳用パンツ、バンテージ、グローブ、ブーツを付けて競技するから、というのが一番の理由だった。
練習で、上半身にTシャツ、下半身に短パンの時も、長靴半ズボンに近い姿だったからだ。
防具をつけることもあったが、それでも長靴半ズボンに近い姿である。

K太やL気やVS子の通うSジムでは、着替えのとき、全身裸になって、まずブーツを付け、それからサポーター、金的、パンツという順番で着替えることが決まっていた。
終わった時も、ブーツを一番最後に脱ぐことが決まっていた。
これはオーナーが現役時代からこだわっていたゲン担ぎだった。
練習の前にも練習の後にも、フリ○ンにブーツという姿になれたのである。

K太やL気より前に入門した男の子や女の子、後に入門した男の子や女の子は結構辞めていった。
VS子にやられたからという理由ではあまりない。SM子は別格で、別メニューの練習が多かったし、対等の練習は組まれないし、別のジムに出稽古に行くことも多かった。
やはり、練習もつらいし、痛いということで脱落する子も多かった。5年生や6年生になると中学入試を理由にやめる子もいた。結構強い子でも中学入試でキックボクシングと縁を切ってしまうケースが多かった。
SM子は早くもプロ志向が強かったのでやめるなど考えられないことだった。
K太とL気がやめない理由は先に述べたとおりである。K太もL気も練習を通して少しずつ強くなってきた。試合で勝ちたいという欲も出てきた。

395 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:46:06.45 ID:/6OxMSFEe
K太、L気、VS子が4年生の9月の日曜日だった。
4年生でVS子と対等の練習ができる子はどのジムにもいなかった。
Sジムでも出稽古での他のジムでも年長の女子と練習することが多かった。でも、シニアが相手だとVSでもかなわない。
Kジムから5年生の男の子2人と6年生の男の子2人がVS子との試合形式練習に来ることになった。
このことは、ある格闘技雑誌が取材することになっていた。

K太とL気は軽く練習して、半袖のTシャツやポロシャツ、布のベルト、デニムや化繊のの半ズボン、白のハイソックス、黒の長靴に着替えた。
Kジムのコーチ2人と男の子4人はワゴン車で来る。
Sジムには駐車場はない。オーナーが経営する会社の駐車場の停めてもらうことになっている。
K太とL気はワゴン車の特徴やナンバーを教えてもらった。K太とL気がKジム一行を向かえ、L気がSジムまで案内し、K太が走って到着を知らせるのだ。
K太とL気は長靴半ズボンで駐車場に向かった。その日は朝まで台風が残り、昼前に美しく晴れ上がったのだ。水溜りが満々と水をたたえ、長靴であることに違和感はなかったのはうれしかった。

ワゴン車がやってきた。教えてもらった特徴とナンバーだ。助手席のコーチが降りてきた。
「こんにちわ。Sジムの○○K太です。」「○○L気です。お迎えに参りました。車はこちらに停めておいてください。」K太とL気は決められたとおりの挨拶をした。
「やあ、ありがとう。Kジムの者です。」そう言うとドアを開け、「みんな降りろ。」とワゴン車の中に声をかけた。
男の子が4人降りてきた。運転手のコーチは駐車場のスペースに苦労しながらワゴン車を入れた。
男の子は全員、ポロシャツ、縦2列でアルミで補強された穴の黒の太いベルト、青のデニムの半ズボン、黒の長い大人用長靴を履いて、ハイソックスがちらりだった。

396 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:48:49.14 ID:/6OxMSFEe
自己紹介と挨拶があった。5年生はA藤君とB木君、6年生はC中君とD田君だった。A藤君とB木君はK太やL気より大きかった。C中君とD田君はA藤君やB木君より大きかった。
大きかっただけではない。筋肉も発達していて、脚や腕や体の線も力強く美しかった。みんな、長靴半ズボンが似合っていた。
D田君の声が少しハスキーだったが、4人ともボーイソプラノだった。K太やL気とは話をせず、4人だけで話をしながら歩き出した。
K太はKジム一行の到着を知らせるためにSジムに走った。4人の視線は感じなかったが、コーチ二人の視線は太ももに感じた。通行人の視線も感じた。
4人はとりとめもない雑談をし続けた。それでも、L気は4人が非常に緊張していることを感じた。

Sジムの前ではオーナーと雑誌記者が待っていた。雑誌記者はカメラを持っていた。
オーナーは雑誌記者とL気とKジム一行をSジム内に招き入れた。お互いの挨拶と自己紹介が始まった。
SM子はピンクのブラウス、赤の短いスカート、白の長い長靴を履いて白のハイソックスがちらりだった。
SM子と4人の男の子で記念撮影をすることになった。VS子が中心に、両隣が5年生、外側に6年生が密着したV字隊形で写真を撮った。
4人の男の子はSM子より遥かに身長は高かったが、骨格、体幹、腕、脚の筋肉を見ると貧弱に見えてしまった。

防具は付けず10Rである。5年生のA藤君は1・5R、B木君は2・6R、6年生のC中君は3・7・9R、D田君は4・8・10R、SM子は10Rフルである。
4人の男の子にとっての1R目はSM子と判定でもイーブンであった。でも、パワー・スピード・スタミナともにVS子の方があることは明らかだった。コーチだけでなく、K太やL気にもわかった。
A藤君は5R、B木君は6RにKO負けした。キックとパンチを一方的に決められ、ロープやコーナーに追い詰められてダウンした。
C中君は7R、D田君は8Rを何とか耐えた。判定ではVS子が大幅にリードした。C中君は9R、D田君は10RにKO負けした。A藤君やB木君と同じように、キックとパンチを一方的に決められ、ロープやコーナーに追い詰められてダウンしたのだ。
4人の男の子はしばらくの間、医務室でグロッキーになっていた。

397 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:52:19.27 ID:/6OxMSFEe
雑誌記者は4人の男の子とVS子との対戦をいっぱい写真に収めていた。K太やL気をまったく相手にしなかった。
L気はキックボクシングをやっていることが学校にばれているが、K太はまだ隠している。K太とL気を取材しないようにSジムのオーナーからも頼んである。
でも、そんな取り決めも無用なほど、雑誌記者はSM子の強さに惹かれ続けた。考えて見れば当たり前の事でもある。
でも、K太やL気はさびしかった。もちろん、同い年のSM子の練習相手にもならない自分たちが取材されるのは本当にいやなことだ。
やはり強くならなくてはならないと改めて思った。

4人の男の子がグロッキーになっている間に、雑誌記者はKジムのコーチにインタビューをしていた。
回復した4人の男の子は来たときと同じ服に着替え長靴も履いて整列した。SM子はすでに来たときと同じ服に着替え長靴も履いている。
Sジムに到着したときと同じ隊形で記念撮影をした。SM子の顔や腕や太ももにはほとんど傷がなかったが、4人の男の子の顔や腕や太ももには青タンや絆創膏が目立った。
4人の男の子はにこやかにSM子やSジムのオーナーやコーチと握手をした。挨拶をしてからKジム一行は駐車場に向かって帰っていった。

Sジムでは少しミーティングをしてから解散となった。SM子は例の駐車場とは逆の方向の駅から帰る。K太とL気は例の駐車場を通って行く駅から帰る。
K太とL気は例の駐車場に近づいていた。太陽は強く照りつけ、K太とL気の長靴を輝かせた。
ウウェーーーーーン
駐車場から男の子が泣くのが聞こえた。
K太とL気の長靴が止まった。でも、ここを通らなければ帰れない。K太とL気は下を向きながら通り過ぎることにした。

K太とL気が駐車場に差し掛かったときには2人か3人以上の男の子の泣き声が飛び込んできた。
A藤君は6時の方向を向いてしゃがんで泣いていた。白いハイソックスとともに白いブリーフがちらり立った。
B木君は10時半の方向を向いて四つんばいでひじと顔をアスファルトに付けて泣いていた。ハミケツだった。
C中君は1時の方向を向いてしゃがんで泣いていた。長靴とハイソックスはちらりと見えた。
D田君は4時の方向を向いて四つんばいでひじと顔をアスファルトの付けて泣いていた。長靴とハイソックスがちらりと見えた。

398 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:53:46.32 ID:/6OxMSFEe
K太やL気が歩くたびに、4人の男の子の長靴のしわや髪の毛の黒の光、ブリーフやハイソックスの白の光が、9月のまだ明るく強い光に反射して見えた。
コーチらは4人の男の子が泣きたいだけ泣き続けるのを気長に待っていた。

しばらくして、ある格闘技雑誌の片隅にVS子の記事が載った。
Sジムに到着してからの集合写真と、A藤君がやられている写真と、C中君がやられている写真の3枚が載っていた。
白黒の小さい写真だったので、終わってからの集合写真では4人の青タンや絆創膏は目立たなかったであろう。
有名な格闘家の記事が大部分を占めていたので、VS子の記事は目立たなかったとは思う。
K太とL気は自分たちが直接は取り上げられなかったにほっとした。

でも、
「同じジムの中にも他のジムにもVS子さんの練習相手を務めるだけの同学年の子は男の子にも女の子にもいないので…」
という文言にはやはり傷ついた。

長靴スカートの女の子を中心に長靴半ズボンの男の子4人がV字隊形で並んでいる写真の載っている雑誌、K太もL気も捨てずにとっていた。

K太とL気は股間を意識しながら駅に急いだ。

399 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 13:54:48.78 ID:/6OxMSFEe
K太は地元の中学校に進学した。
中学校の制服は男子は普通の学生服、女子は普通のセーラー服だった。K太は私服では半袖半ズボンを通した。
K太は帰宅部にした。喘息とアレルギーの治療のため、医療機関での生活訓練があるという理由でである。
実際にはキックボクシングのSジムに通い続けた。医師からもまだ半袖半ズボンとキックボクシングを続けねばならないと言われていた。
キックボクシングのジムに通っていることは、小学校同様、秘密にするよう、学校にも手配した。

中学生になってもK太のキックボクシングの実力は向上していかなかった。
女の子との対戦はなくなっていった。男の子との対戦でも負けのほうが多かった。新人に対して勝つというくらいだった。
もう女の子と対戦することはない、もう女の子に勝つ機会はないと思っていたとき、チャンスがめぐってきた。
中2の春、同い年の女の子との対戦が組まれた。試合は梅雨時である。
女の子はW子、小6のときL気をKOした女の子である。身長も体重もK太のほうがあるが、筋肉の発達はW子のほうがまさっていた。
パワー・スピード・スタミナともにW子のほうがあるので、リーチを生かしたスピード感のある短期決戦をコーチは勧めた。
W子に対抗する体力づくりとともに、そのような作戦での練習が繰り返された。

試合の日は雨だった。
K太は白地に赤と青の半袖ポロシャツに縦穴2列の黒の太いベルトに紺のデニムの半ズボンに黒の長い大人用長靴を履き、スポーツバッグに用具を入れて会場に向かった。
両親には試合に来ないように頼んだ。女の子に負ける姿を親に見られるのもいやであった。

ゴングが鳴った。
ゴングがなる前からW子は軽くジャンプを繰り返していた。何気ない軽いジャンプだが、K太は自分よりバネが強いことを悟った。
筋肉の差が体力の差だった。K太は、パワー・スピード・スタミナともにW子についていくことができず、W子のキックやパンチは強烈に決まり、K太のはかわされたりブロックされたりした。
1ラウンドからW子が大幅にリードした。
2ラウンド、K太は息が上がっていたが、W子は平然としていた。
棒立ちになったK太にV子のマシンガンのようなローキックが入り続けた。K太は、W子のパンチを避けるためと痛さをこらえるために、グローブで顔面をブロックした。

400 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:07:43.49 ID:/6OxMSFEe
W子のハイキックがK太の頭部にヒットした。
K太は崩れ落ちるようにダウンしてしまった。K太の口からは涎が出、パンツの隙間から透明なものや茶色いものが出てきた。異臭がした。
K太はW子に失神失禁脱糞KO負けしたのだ。

ゴングが乱打され、W子の太い腕が高々と上げられ、担架が運ばれてきた。K太は担架に乗せられて医務室に向かった。同時に救急車を呼んだ。
医務室に向かう前にトイレに向かった。
トイレでは、K太は尻を担架の縁まで下げられ、足を折り曲げられたまま上げられ、競泳用パンツを脱がされ、金的を外され、サポーターを脱がされた。
キックブーツはそのままだったので、キックブーツには少し汚物が付着した。
コーチらは湯を沸かし水で薄め、汚物が付着したキックブーツやK太の大腿や肛門付近を拭いて、汚物の処理をした。

そうこうしているうちに救急車が到着した。K太はトイレから救急車のストレッチャーに乗せられて病院に運ばれた。K太の着替えや荷物も一緒に運ばれた。
病院に到着するとコーチはK太の家に電話した。K太の母親が病院に駆けつけた。
K太の母親もK太のKO負けには慣れているけれど、失神失禁脱糞KO負けは初めてなので顔色が少し青くなっていた。

K太は点滴を受け、さまざまな検査を受けた。結果は異常なしだった。入院は2泊3日、火曜日の午後には退院でき、水曜日からは登校できる、との診断だった。
K太の母親は安心した。学校の欠席理由はアレルギーの再発とした。

401 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:08:12.41 ID:/6OxMSFEe
K太は外科の病棟に入院した。交通事故のおっさんたちと相部屋だった。

月曜日の夕方、W子が母親とともに見舞いに来た。
「○○K太君とお母様でしょうか?」「はい。」
「○○W子と母でございます。このたびはK太君が入院ということになりまして、本当に心配いたしました。」
「ご心配ありがとうございます。もうご心配なく。お医者様からもまったく大丈夫だとお墨付きもいただきました。」
「K太君はいらっしゃいますか?」「今、疲れが出て眠っています。起こしましょうか?」
「いえいえ、起こしていただかなくて結構ですわ。花束だけお受け取りください。」
W子は花束を持ってきた。「○○K太君、早くよくなってください。すばらしい試合をありがとう。」というカードも入っていた。
そのとき、K太は眠っていた。W子は花束をK太の母親に渡すとK太の寝顔に礼をしてW子の母親とともに帰った。

402 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:09:14.88 ID:/6OxMSFEe
K太が退院することになった。
K太は、白地に赤と青の半袖ポロシャツに縦穴2列の黒の太いベルトに紺のデニムの半ズボンに黒の長い大人用長靴を履き、用具を入れたスポーツバッグを持って母親と並んで、同室の患者(交通事故のおっさん)に挨拶した。

「短い間でしたけどK太がお世話になりました。このたびおかげさまで退院することになりました。皆様方のいち早いご回復をお祈りいたしております。K太、皆様にご挨拶を。」
「短い間でしたけどお世話になりました。僕退院することができました。皆様のご回復をお祈りしております。早くよくなってください。」
「しっかりした挨拶ができたじゃないか。何年生だ?」
「中学2年生です。」
「脚が長くてかっこいいね。君くらいの子が半ズボンだとますますかっこいいね。長靴も長くてかっこいいね。よく日に焼けているね。」
「K太は喘息とアレルギーがあって、1年中半袖半ズボンで、キックボクシングのような激しい運動をしなければ治らないと、お医者様から言われてますの。」
「冬に半ズボンで寒くないかい?」
「小学校のときからすっとこうだから平気です。」
「えらいね。昨日花束を持ってきた女の子は君のガールフレンドなのかい?」
「………」
「もてるね。こんなきれいな脚の男の子がボーイフレンドなんて、あの女の子もやるじゃないか?あの女の子も健康的でかわいかったぞ。やるなあ、君。」
「いいえ、日曜日の試合の対戦相手です。」
「あの女の子が君を失神KOしたのか?」
「は、はい。」
「背は君のほうが高いが、あの女の子のほうが筋肉があったかもな。もっと筋肉をつけろ。」
「次は女の子に負けるなよ。」
「はい。」
「では、皆様、失礼します。さ、K太。」

K太と母親は病室を退出した。

403 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:12:10.28 ID:/6OxMSFEe
K太とK太の母親が病室を出てエレベーターの前に来ると、エレベーターからは、W子とW子の母親が出てきた。

「○○K太君とお母様でしょうか?」「はい。」
「○○W子と母でございます。このたびはK太君が入院ということになりまして、本当に心配いたしました。」
「ご心配ありがとうございます。もうご心配なく。お医者様からもまったく大丈夫だとお墨付きもいただきました。花束までいただきましてありがとうございます。」
「○○君、大丈夫?」「○○さん、ありがとう。もう大丈夫だよ。花束ありがとう。」「ごめんね。」
「そんな、いいよ。○○さんのほうが僕より強かったのだから仕方ないよ。」
「K太もW子ちゃんのように強くなってほしいんですけど。」
「いいえ。○○君も強いですよ。○○君が強いからつい本気になってしまったと、うちのW子も言ってました。。これはほんの心ばかりの粗品ですが、K太君と召し上がってください。」
「いいえ、とんでもない。」「いいえ、どうぞ、どうぞ。」「いいえ、」「どうぞ、」「では、お言葉に甘えて。」
「それにしても半ズボンが似合ってますね。小学生より身長も高くなって脚も長くなって筋肉もついてきて、もしかしたら半ズボンが一番似合うのはこの年頃のお子さんかも知れないと思いましたわ。」
「K太は喘息とアレルギーがあって、1年中半袖半ズボンで、キックボクシングのような激しい運動をしなければ治らないと、お医者様から言われてますの。」
「真冬も?寒くない?」「小学校のときからすっとこうだから平気です。」
「えらいわね。試合の日は雨だったから長靴なのね。長い長靴に半ズボンで脚が長くかっこいいわ。脚に筋肉が付き始めてるわ。K太君、絶対強くなりますよ。」
「ありがとうございます。少しでもW子ちゃんに近づけるようにがんばらせますわ。」
「K太君のようなすばらしいお子様と対戦させていただいてW子も幸せです。」
「退院の手続きもありますので、今日はこれにて。」「失礼しました。お大事に。」

K太と母親は車で帰ったので、長靴半ズボンで歩いたのは駐車場までだった。

404 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:13:14.60 ID:/6OxMSFEe
中2になったとき、K太だけでなくL気にも、同い年の女の子との対戦のチャンスが回ってきた。
同じAジムのK太がTジムのW子に失神失禁脱糞KO負けしたのをL気は見ていた。L気はK太のためにも自分のためにも、女の子と対戦して勝ちたかった。
L気の対戦相手はUジムのV子であった。小6のとき、K太はV子に、L気はW子にKO負けしている。V子とは間接的に因縁があると思えた。

V子はL気より身長も体重も下回るが、筋肉の発達はL気を上回る。V子はキックボクシングでかなり頭角を現していた。
V子の対戦相手としてL気がすんなりと決まったわけではない。L気は力不足とみなされていたし、実際にそうだった。
最初はSジムのオーナーもL気の応募を断った。もっと実力のある男子でなくては安全上の問題もある、との理由である。

でも、L気は強く希望した。保護者の意向も確かめられた。
V子との対戦の話が出たのは、K太が梅雨時に、V子に失神失禁脱糞KO負けしてしばらくしてから、夏休み直前だった。試合は11月末であった。
V子との対戦の条件としては、試合までに鍛え上げること、不十分なら不許可であること、試合の直前に、失神失禁脱糞KO負けを防止するために、浣腸を受けることであった。

L気は夏休みも懸命に練習して、少しずつ筋肉がついてきた。V子はもっと速いペースで筋肉が発達してはいる。
11月になると、コーチからもV子との試合の許可を得ることができた。

11月末、試合当日、季節はずれの雪が降って積もりそうにもなった。
L気は、白地に紺の半袖ポロシャツに、縦穴2列の黒の太いベルトに紺のデニムの半ズボンに黒の長い大人用長靴を履き、電車とバスを乗り継いで会場の体育館に向かった。
女の子に負ける姿を親に見られるかもしれないことは恥ずかしかった。
季節はずれの雪ではあったが、それほど降り積もりそうでもなかった。でも、L気は長靴を履いた。長靴半ズボンでK太は女の子に負けた。L気は長靴半ズボンで女の子に勝ちたかった。

405 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:13:53.33 ID:/6OxMSFEe
電車を降りて、L気は会場の体育館に向かうバスに乗った。すれ違うたびに、半ズボンと長靴にはさまれた太腿に刺さる、大人たちの視線が快かった。
途中のバス停で老人が乗ってきた。L気はその老人に席を譲った。周りの乗客の、L気の顔や、半ズボンと長靴に挟まれた太腿に刺さる、大人たちの視線が快かった。
老人は、L気の持っていたキックボクシングのグローブやブーツなどが入ったバッグを膝の上に盛ってくれた。

L気も老人も体育館前のバス停で降りた。
「席を譲ってくれてありがとう。君は何年生かね。」「中学2年生です。」「道理で大きいと思った。大きいほうか?」「クラスで平均より少し高いほうです。」
「雪が降るのに半袖半ズボンで寒くないかい?」「小学校からずっとこうですから平気です。」「元気だねえ。君もキックボクシングに出るのかい?」「はい。」
「その長靴、長くてかっこいいね。キックボクシングのキックブーツみたいだ。私も長靴を履いてくるんだったな。雪が積もるかもしれない。用意いいねえ。」「試合が終わったとき、雪が積もっても走り込みができるようにするためです。」
「熱心だねえ。半ズボンと長靴の取り合わせ、かっこいいよ。脚が長くてかっこよく見える。」「どうして僕がキックボクシングに出るとわかったのですか?」
「荷物でわかったよ。実は、私の孫も君と同じ中学2年生で、キックボクシングに出るんだ。女の子なんだけど、男の子とたいせんすることになったんだ。」「僕も女の子と対戦することになっています。」
「君より背は低いけど、結構強くて、この前の試合で君に似た体格の男の子をKOしてしまった。君の名前は何て言うんだい?」「Sジムの○○L気です。」
「うちの孫はUジムの○○V子と言うんだ。」「すみません。ジムの集合時間になりますので、お先に失礼します。」

L気が老人に言った事は半分は本当であった。少しは余裕はあったが、確かにSジムの集合時間は迫っていた。半分は嘘だった。いたたまれなかったのだ。
L気はバッグを肩に掛けたまま走っていった。半ズボンと長靴にはさまれた太腿の裏に老人の視線が突き刺さるのが心地よかった。

406 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:14:50.86 ID:/6OxMSFEe
ジムのミーティングが始まるには少し時間があった。ガラスに自分の姿を映した。以前より筋肉がついている。長靴半ズボンのままでV子に勝ちたかった。
ミーティングが終わり、アップやストレッチが終わると、L気はコーチに連れられてバッグを持ったまま廊下を進んだ。
廊下を曲がると、「この先 男子選手浣腸室 関係者以外 立ち入りをご遠慮ください 主催者」という掲示板があった。
しばらく進むと、男子トイレと女子トイレがあった。男子トイレの戸にだけ、「男子選手浣腸室 関係者以外立入禁止」と張り紙があった。

コーチとL気はトイレに入った。コーチは床にシートを敷いた。L気はまず裸になった。そしてSジムの約束に従い、キックブーツを着けた。
L気はコーチに指示され、フリ○ンのままシートの上で四つん這いになった。肛門が開いて冷気を感じた。
コーチは浣腸を挿入した。熱い棒が入れられたような気がした。「もっと力を抜け。」「はい。」コーチに言われ、我慢して力を抜いた。生まれて初めて浣腸を施される。L気は股間を意識し、少し○起した。
L気は大便器室に入り、排便をした。和式で、扉は下3分の1くらいがないものだった。大便器室に人が入っているかどうかわかりやすくするためであろう。
L気はしゃがんだときの太腿の裏とキックブーツが触れ合う感触もたまらないと感じた。長靴半ズボンで、和式トイレで排便するときの感触だった。

ジャジャジャジャジャー、水を流してL気が出てきた。顔は紅潮し、○起はやや収まり、チ○○は水平になっていた。
初めての浣腸でL気は勢いよく出すぎたようだ。大便器の周りを汚してしまったため、コーチに言われ、清掃道具を使って、キックブーツにフリ○のまま掃除をした。

掃除が終わると、サポーターを履き、コーチに金的を着けてもらい、パンツを履き、コーチにバンデージとグローブを着けてもらった。
その順番のはずだが、掃除が挟まったため、順番を間違え、サポーターと金的とパンツが後回しになった。あわや、グローブとブーツだけのフリ○ンでリングに向かいそうになった。
そこで、サポーター、金的、パンツはコーチに履かせてもらうことになった。なかなかうまい位置にいかないため、少し時間がかかった。
時間を気にする主催者側が呼びに着たので、コーチは遅れをわびて、L気はコーチとともにリングに向かった。

407 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:15:19.14 ID:/6OxMSFEe
ジムのミーティングが始まるには少し時間があった。ガラスに自分の姿を映した。以前より筋肉がついている。長靴半ズボンのままでV子に勝ちたかった。
ミーティングが終わり、アップやストレッチが終わると、L気はコーチに連れられてバッグを持ったまま廊下を進んだ。
廊下を曲がると、「この先 男子選手浣腸室 関係者以外 立ち入りをご遠慮ください 主催者」という掲示板があった。
しばらく進むと、男子トイレと女子トイレがあった。男子トイレの戸にだけ、「男子選手浣腸室 関係者以外立入禁止」と張り紙があった。

コーチとL気はトイレに入った。コーチは床にシートを敷いた。L気はまず裸になった。そしてSジムの約束に従い、キックブーツを着けた。
L気はコーチに指示され、フリ○ンのままシートの上で四つん這いになった。肛門が開いて冷気を感じた。
コーチは浣腸を挿入した。熱い棒が入れられたような気がした。「もっと力を抜け。」「はい。」コーチに言われ、我慢して力を抜いた。生まれて初めて浣腸を施される。L気は股間を意識し、少し○起した。
L気は大便器室に入り、排便をした。和式で、扉は下3分の1くらいがないものだった。大便器室に人が入っているかどうかわかりやすくするためであろう。
L気はしゃがんだときの太腿の裏とキックブーツが触れ合う感触もたまらないと感じた。長靴半ズボンで、和式トイレで排便するときの感触だった。

ジャジャジャジャジャー、水を流してL気が出てきた。顔は紅潮し、○起はやや収まり、チ○○は水平になっていた。
初めての浣腸でL気は勢いよく出すぎたようだ。大便器の周りを汚してしまったため、コーチに言われ、清掃道具を使って、キックブーツにフリ○のまま掃除をした。

掃除が終わると、サポーターを履き、コーチに金的を着けてもらい、パンツを履き、コーチにバンデージとグローブを着けてもらった。
その順番のはずだが、掃除が挟まったため、順番を間違え、サポーターと金的とパンツが後回しになった。あわや、グローブとブーツだけのフリ○ンでリングに向かいそうになった。
そこで、サポーター、金的、パンツはコーチに履かせてもらうことになった。なかなかうまい位置にいかないため、少し時間がかかった。
時間を気にする主催者側が呼びに着たので、コーチは遅れをわびて、L気はコーチとともにリングに向かった。

408 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:17:12.17 ID:/6OxMSFEe
ゴングが鳴った。
筋肉の差が体力の差だった。L気は、パワー・スピード・スタミナともにV子についていくことができず、V子のキックやパンチは強烈に決まり、L気のはかわされたりブロックされたりした。
1ラウンドからV子が大幅にリードした。
2ラウンド、L気は息が上がっていたが、V子は平然としていた。
V子の強烈なミドルキックがL気の太腿に決まり、L気はねじれるようによろめき、顔面のガードががら空きになった。
V子のストレートがL気の顔面に決まった。L気は鉄の匂いを感じ、崩れるようにダウンした。鼻血が大量に出た。ゴングが乱打され、L気のKO負けが決まった。

L気は意識は何とかあったが、半失神状態でグロッキーだった。担架で医務室に運ばれた。
医務室で鼻血の処置をされ、コミッションドクターに簡単な検査を受け、無事が確認された。もし、異状があれば、かかりつけの医師にいくことになっている。

409 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:17:47.92 ID:/6OxMSFEe
L気は医務室で着替えて、白地に紺の半袖ポロシャツに、縦穴2列の黒の太いベルトに紺のデニムの半ズボンに黒の長い大人用長靴を履いた。
医務室に、V子とV子の祖父である老人が見舞いに来た。老人は、行きのバスでL気が席を譲った老人である。
老人はL気のコーチに尋ねた。「L気君、大丈夫ですか?」「大丈夫です。ご心配なく。ドクターも太鼓判を押してました。」
「○○君、大丈夫? ごめんね。」「いいんだよ。○○さんの方が僕よりも強かっただけなのだから、仕方ないよ。僕もV子さんのように強くなりないんだ。」
「○○君も強かったよ。だから私、つい夢中になっちゃって。」
「さあ、L気君、V子、写真を撮ろう。握手して。こっち向いて。」
老人は写真を撮った。老人はL気とV子の試合も写真に撮っていた。老人はL気だけの写真も撮った。

L気はV子やV子の祖父と別れ、Sジムのミーティングに向かった。コーチはL気の健闘をほめてくれた。キックやパンチに力強さとスピードが出てきたことを指摘してくれた。
L気はコーチと別れ、帰路に着いた。コーチらの姿が見えなくなるのを確認すると、L気は体育館に戻り、体育館の陰で泣き崩れた。
なき終わった後、老人に公言したとおり、バスの区間を走りこんだ。雪はちらついていたが積もってはいなかったので、長靴の効果はなかったが、L気にとっては、長靴半ズボンで走ることができたのがせめてもの慰めであった。
すれ違うたびに、半ズボンと長靴にはさまれた太腿に刺さる、大人たちの視線が快かった。

L気とV子の試合が終わってしばらくしてから、Sジムに手紙が届いた。

410 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:18:38.39 ID:/6OxMSFEe
突然お便り申し上げる無礼をお許しください。
小生は、先月のキックボクシングの試合で、お宅のジムの○○L気君と対戦した○○V子の祖父で○○○○と申します。
L気君のことでご報告とお礼をいたしたくお頼り申し上げます。
行きのバスで、短い半ズボンに膝までの長い長靴を履いた男の子が小生に席を譲ってくれました。
この子がL気君でした。
L気君もV子と同じくキックボクシングの用具を持っていたので、体育館のバス停で降りて改めてお礼を述べたついでに話しかけてみました。
V子は背が低いほうですが、V子より背が高いので、学年を聞いてみたところ、V子と同じ中学2年生だとわかりました。
クラスで真ん中より高いとのことでした。
L気君のような脚の長い子が短い半ズボンに膝までの長靴を履くと本当によく似合います。
雪が降るのに半ズボンで寒くないかと聞くと、小学校からずっとこうだから平気との答えでした。
雪がそれほど積もっていないのにどうして長靴を履いているのかと聞くと、試合の帰りに雪が積もっても走り込みができるからとの答えでした。
小生の孫のV子も中学2年生であり、女の子なのに男の子と対戦することになっていると言うと、L気君も女の子と対戦することになっていると言いました。
小生に会釈して、半ズボンに長靴を履いた脚で体育館に向かって走っていくL気君を見て、L気君がV子の対戦相手であってほしいと願いました。
L気君のような、礼儀正しくひたむきな子と、礼に始まり礼に終わる中で思い切りぶつかり合うことによって、L気君もV子も心身ともにたくましく育ってほしいと思いました。

411 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:19:52.70 ID:/6OxMSFEe
小生の期待通り、L気君が」V子の対戦相手でした。結果は、L気に残念ながら、V子のKO勝ちでした。
L気君の方が身長もかなり高く体重も少しありましたが、V子のバネが上回ったようです。
L気君もがんばりました。
V子のミドルキックでダウンしたとき、本当によくカウント9でファイティングポーズを取りました。
L気君ががんばったのでつい夢中になってしまったとV子も言っておりました。
V子のストレートでL気君は鼻血を出してKO負けとなりました。
小生とV子が医務室を見舞ったとき、L気君とV子はお互いの健闘を讃え合いました。

実は小生、試合の直前にL気君の姿を拝見してしまいました。
小生がトイレに行こうとすると、「この先 男子選手浣腸室 関係者以外 立ち入りをご遠慮ください 主催者」という看板がありました。
その先をL気君とお宅のジムのコーチの方が歩いているのを見かけました。
小生は急いで引き返したので、コーチの方もL気君も小生に見られたことは気づいていないはずです。
なお、V子は浣腸をいたしておりません。
L気君は失神失禁脱糞KO負けを覚悟してまでV子に挑戦していたのかと思うと、L気君、コーチの方、ジムの方に対し、感無量となります。
L気君がご無事であったとお聞きし、本当に安心いたしました。

帰り道、体育館の陰でL気君が泣き崩れているのを拝見しました。
半ズボンに長靴を履いた長い脚の後姿しか見ておりません。
小生はあえてL気君に声を掛けませんでした。
L気君も小生に見られたことを気づいていないはずです。

小生はV子にキックボクシングをやらせて本当によかったと思いました。
L気君のような、礼儀正しくひたむきな子と、礼に始まり礼に終わる中で思い切りぶつかり合うことによって、L気君もV子も心身ともにたくましく育ってくれたと確信しました。

L気君のような礼儀正しくひたむきな子を育てているお宅のジムにお礼を申し上げるとともに、L気君の成長とお宅のジムの更なる発展を祈ってやみません。

追伸
L気君とV子の試合と試合終了後の記念撮影の写真を2部ずつお送りします。
1部はお宅のジム、もう一部はよろしかったらL気君へお渡しください。
この書面はジムの指導者の方々へのものです。
L気君にはもうひとつの封筒にあります、L気君充てのものがあります。

412 :夢見る名無しさん:2017/05/03(水) 14:23:36.76 ID:/6OxMSFEe
コーチはL気には、L気宛の手紙と写真だけを渡した。
V子の祖父である老人のL気宛の手紙は、ジム宛の手紙から、浣腸の件と泣き崩れている件を除外して、
礼儀正しさ、半袖半ズボンでがんばっていること、長靴半ズボンがよく似合い、筋肉が順調に発達していること、試合でのいい点、改善すべき点
などが書いてあり、L気を大いにほめていた。
コーチもL気をほめてくれた。

413 :夢見る名無しさん:2017/05/04(木) 13:43:44.06 ID:L2wKfeH7d
B斗は製靴会社で長靴部門の担当だった。
一度は廃止することが決まりかかったが、B斗らの必死に懇願で存続が決まった。よって、何が何でも成果を出さねばならなかった。
長靴の売れ行きは低下し続けた。長靴を魅力あるものにしなければならない、B斗たちの至上命題だった。

B斗は趣味でロックを続けていた。ストレス解消にもなる。大学時代親しかった別のバンドは活躍していた。彼らは就職せず、プロを目指している。
バンド名をXYZといった。B斗はXYZのメンバーと良く飲んだ。XYZは、長靴半ズボン、長靴スカートを本格的にメインコンセプトにしたいと考えていた。
ブーツではだめだ、長靴だ。でも、どの長靴でも激しい動きで脱げてしまうし、動きが制約される。長く、細めで、かっこよく、動きが制限されず、激しい動きでも脱げない長靴が欲しいとのことであった。

B斗は、研究開発部門のL気に相談した。B斗とL気はそれまであまり親しくなかったが、何回か話し合いをしているうちに、無二の戦友とも言える間柄になった。
長靴の現代におけるマイナスのイメージのこと、自分たちの子供時代も基本的に同じだったこと、それでも、長靴半ズボンに誇りを持っていたこと、長靴半ズボンで長靴スカートの強い女の子に挑戦し続けたことなどを話した。
そして、長靴半ズボンを復活させることを誓い合ったのだ。

長靴は、@長いこと、A形がいいこと、B短靴とまったく同じできればそれ以上の運動機能があること、C軽いこと、D疲れないこと、F着脱が容易なこと、Dそのうえで運動によって脱げないこと、
G脱ごうと思ったら簡単に脱げること、H内部が衛生的で手入れが簡単なこと、I外からは水を通さず中で蒸れないこと。という条件を満たしたかった。
きわめて難題である。でも、実現させよう。XYZのためにはとりあえず@ADが満たされればいい。でも、長靴半ズボン復活のためにはそれだけでは不十分だ。

414 :夢見る名無しさん:2017/05/04(木) 13:44:41.85 ID:L2wKfeH7d
L気は長靴の形態の工夫に心血を注いだ。そのためには材料が問題だ。L気はK太に相談することにした。K太はL気の求める長靴に必要な材料を開発することにした。
ついに@ADの条件を備えた長靴が完成した。まだ採算ラインに乗らない。コストダウンにも励んだ。一方、XYZにはその長靴を提供を申し出た。XYZの若干の注文に答えて修正して提供した。
XYZは、長靴半ズボンスカート半ズボンのコンセプトでメジャーデビューを果たした。

C子はA子さんの店を手伝って、店の売り上げを伸ばすことに成功した。売り上げが落ちていた長靴についても、仕入れる商品や展示方法、宣伝方法を工夫することで売り上げを倍増以上にした。
C子はA子さんから信用され、娘のような存在になった。A子さんは高齢となり、店を引退することになった。店はC子に貸して賃料で老後を過ごすことにした。
C子は更に店を大きくしていった。会社も起こし、自社物件も手に入れた。世界各地から良質な長靴を取り寄せるようになり、代理店契約にも成功した。

A樹はX県の職員として産業課に配属される前に、土木課に配属され、Z川上流の山林管理に携わった。誰も見ていないときには長靴半ズボンでパトロールすることもあった。
B斗やC子と競い合った日のことを思い出した。
県庁の産業課に戻ると、企業誘致が課題となった。

K太がついに@〜Iの条件を満たす長靴の素材を開発した。B斗とL気の製菓会社が契約した。L気のチームが@〜Iの条件を満たす長靴の開発に成功した。採算ラインにも乗った。
長靴半ズボン、長靴スカートのイメージは、XYZやV子やW子によってかっこいいものになってきている。
着脱や運動機能の実証実験を行うことにした。

協力したのは、X県で小学校教員をしていたA樹の姉M代、東京都で小学校の教員をしていたB斗の姉K子、そして、F大学付属小学校で教員をしていたJである。
50m走、反復横とび、持久走、さまざまな球技、どんな運動においても、短靴に劣ることはまったくなかった。かえって短靴よりいい結果が出たくらいだった。
その長靴を欲しい、履きたいという子供が続出した。

415 :夢見る名無しさん:2017/05/04(木) 13:45:33.26 ID:L2wKfeH7d
A樹B斗C子K太L気らが復活させた長靴は、
>@長いこと、
>A形がいいこと
>B短靴とまったく同じできればそれ以上の運動機能があること
>C軽いこと
>D疲れないこと
>E着脱が容易なこと
>Fそのうえで運動によって脱げないこと
>G脱ごうと思ったら簡単に脱げること
>H内部が衛生的で手入れが簡単なこと
>I外からは水を通さず中で蒸れないこと
という条件を満たした。
そればかりか、材料や形態や工程の開発に伴い、
J幾重にも折れ曲がるので通常の靴箱に入り、靴箱から出すとすぐに元の形に戻り、折れ曲がったことによる品質の劣化もない、折り曲げないときより寿命も少し短くなるだけである
K履くことによって、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができる
という二つの特徴も加わり、長靴半ズボンはますます盛んになった。

416 :夢見る名無しさん:2017/05/04(木) 13:46:26.69 ID:L2wKfeH7d
K太の化学会社Y社の材料で作る、B斗、L気の製菓会社N社の長靴は高く評価された。大人も子供も男性も女性も支持した。
XYZなどの影響もあって、激短半ズボンかミニスカートが似合うというムードが定着した。
ハイソックスがちらりというのも支持された。ハイソックス派の方がやや多数派だった。

C子の会社では、ハーフパンツに変わって、激短半ズボンやミニスカートも生産するようになった。
N社の長靴生産ラインでは対応できなくなった。量もそうだが、最新設備を何とかしなければならない。
新しい工場が必要だった。

X県の工業地帯はジリ貧だった。工場は次々と中国や東南アジアに脱出していく。A樹は新規に進出する企業を見つけることができずにいた。
A樹はひらめいた。N社を誘致しようと。N社にはB斗がいる。B斗は営業系だ。
N社の工場はX県に決まった。それに伴い、N社の関連工場として何社かが進出してきた。

ついに、子供たちの間に、長靴半ズボンが復活した。
雨の日や雪の日はほぼ100%長靴である。JKの短いスカートが廃れる一方で、男の子の短い半ズボン、女の子の短いスカートが復活した。
晴れの日も長靴半ズボン、長靴スカートも一般的になった。J大学付属小学校などでは制服が、長靴半ズボン、長靴スカートになった。

N社の長靴は日本のY社とN社の技術でなければ作れない。長靴の輸出は増えた、世界でも支持された。

かくして、長靴半ズボンは、復活したのであった。

終わり。

417 :夢見る名無しさん:2017/05/04(木) 14:03:18.45 ID:L2wKfeH7d
これにて、小説『長靴半ズボン』の2スレからのサルベージが完了しました。
2スレでは時系列が激しく前後しましたので、できるだけ時系列順にしました。誤字脱字は見つけ次第修正し、矛盾点は直し、こうしたほうがよかったと思った点は加除変更しました。
それでも見落としたところは結構ありました。申し訳ありません。

2スレでは500レスを超える分量でしたが、3スレでは約400スレに圧縮することができました。
レス番500のはるか手前で完了したことに少し驚いています。
3スレもまだまだ楽しめる余地がありますね。

今後、小説『長靴半ズボン』にエピソードを付け加えていただいても結構です。
歓迎いたします。
時系列や人物などオリジナルと矛盾することが出てもかまいません。
伊勢物語のように数珠球をつないだような構成でよろしいと思います。
時系列の逆転も結構です。
新しいエピソードにつながるエピソードでも結構ですし、こだわらないエピソードでも結構です。
お待ちいたしております。

なお、このスレの冒頭では、

1 :夢見る名無しさん:2016/09/24(土) 17:17:27.34 ID:QMv8V5+VY長靴半ズボン 長靴半ズボンU に続く3スレ2 :夢見る名無しさん:2016/10/01(土) 17:10:09.56 ID:U3rN7uOdP[1/2]1スレ   長靴半ズボン
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/cafe30/1191932266/

2スレ   長靴半ズボンU
http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/yume/1377591784/3 :夢見る名無しさん:2016/10/01(土) 17:48:00.25 ID:U3rN7uOdP[2/2]子供のころ、1年中半ズボンで過ごしました。雨や雪の日は長靴を履きました。
長靴と半ズボンについて語りましょう。

とあります。
小説『長靴半ズボン』と関係ないことでも、長靴+半ズボン、長靴×半ズボン、の内容なら、大いに歓迎いたします。

サルベージの間、お待たせいたしました。

418 :夢見る名無しさん:2017/05/12(金) 19:22:00.77 ID:x9BvyH3XJ
長靴半ズボン少年の復活を期する!

419 :夢見る名無しさん:2017/05/16(火) 17:35:24.88 ID:+quMEUCqi
日本の復活は長靴半ズボン少年の復活に俟つ!

420 :夢見る名無しさん:2017/05/18(木) 19:13:50.47 ID:zt5+aBI5a
半ズボンは男の子の脚線をこの上なく美しく見せる。
ただ、半ズボンの似合う子と似合わない子がいる。
でも、半ズボンに長靴を履くと、どの子も脚線が美しく見える。これには例外はない。

421 :夢見る名無しさん:2017/05/18(木) 19:38:12.40 ID:zt5+aBI5a
半ズボンはもちろん、あの激短半ズボンのことだ。
さて、長靴だが、長いほうが脚線が美しく見える。でも、長い長靴は子供向けには、まったくといっていいほどなかった。
結果として、学童長靴のような短い長靴ということになるが、それでも、半ズボンに長靴を履くと、どの子も脚線が美しくなった。

短い半ズボンに長い長靴からハイソックスがちらり、なんてのが最高だが、お目にはかかれなかった。
でも、長靴半ズボン少年の脚線は最高に美しかった。かっこよかった。

422 :夢見る名無しさん:2017/05/20(土) 19:49:14.04 ID:NDjt5i0hU
B斗君とК子お姉ちゃんがキャッチボールしている場面がいいですね。
私にもそんなお姉ちゃんがいたらいいなと思いました。

423 :夢見る名無しさん:2017/05/24(水) 19:19:50.04 ID:EG03s/h6f
子どもは同年齢の子どもたちとの競い合いの中で強くなっていくが、そればかりではない。
事情をよくわきまえ、安全のための手加減を自由自在にできる、自分より圧倒的に強い相手との取り組みの中で、飛躍的に強くなる。
異次元の力に神経と筋肉を刺激されるからだ。

子どもが大人と歩いているのをみると、大人の1歩に対して2歩くらいの歩数を必要とする。
そんな経験が刺激になるのではないかと思う。

高3のK子おねえちゃんと小3のB斗君では、大人と子どもの体格差ですね。

B斗君は最後まで同い年のC子ちゃんに勝てなかったのですけれども、他のエピソードから、着実に成長していることが読み取れます。
ぼんやり過ごしているよりもっと勢いよく成長していることも読み取れます。
それでも、B斗君はC子ちゃんに勝てなかった。たまりませんね。

長靴半ズボンはけなげなアイテムです。

424 :夢見る名無しさん:2017/05/26(金) 19:50:53.74 ID:cNzBA/RVt
ほんの少しの時間であるが、ネットから長靴半ズボン少年が登場する動画をアップしようと思ったが、なくなっていた。
数ヶ月前までは確実にあったのに。行動は早くすべきだ。

半ズボン少年たちが河原で遊んでいる画像だ。最後のほうで、1人か2人の長靴半ズボン少年が出てくる。
遠くのほうで出てくるので不鮮明であるが……

半ズボンの色はたぶん青系、長靴は黒。

425 :夢見る名無しさん:2017/05/27(土) 17:50:06.13 ID:yB6f7Rk24
平野部にある結構大きな川で、堤防や川原で、小学校高学年くらいの少年たちが大勢遊んでいる動画だね。
ほとんどが半ズボン少年だった。もちろん激短! だから20世紀の映像ということになるね。
中には川の中に入って何かを採っている少年たちもいた。長靴ではなく裸足だった。
少年たちの元気な黄色い声も音声に入っていた。音声はあまり鮮明ではなかったようだ。

長靴半ズボン少年が登場するのは、動画の最後のほうだ。
最後のほうで、確か、達磨さんが転んだ、をやることになった。全員、小学校高学年くらいの少年である。
ほとんど全員が半ズボンだった。ハイソックスを履いていた少年も多かったような気がする。ほとんどが短靴だった。
長靴半ズボン少年は1名か、2名だったような気がする。
遠くのほうにいたので、ぼんやりとしか映らなかった。

という動画のことですな。

426 :夢見る名無しさん:2017/06/16(金) 19:32:32.98 ID:q4XmgmRKc
>>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19
6年生の冬、体育では肉弾をやることになった。子どもたちの希望である。
体育で肉弾をやるようになってから、体育の授業の次の時間には空席ができるようになった。C子に投げ飛ばされたりした男の子が保健室でダウンしていたからだ。
A樹とB斗は2回目で2人目と3人目だった。

427 :夢見る名無しさん:2017/06/16(金) 20:10:23.02 ID:q4XmgmRKc
小学校6年生 体育の授業 肉弾
服装:上半身;白の半袖の体育服(襟と袖に黒の二本のライン) 下半身;男子 黒の短パン 女子 黒のブルマの上に襞の多い黒の短い体育用スカート

1回目、1人目の男の子はD雅だった。D雅は、身長も高く、結構がっちりしていて、体育はいつも5だった。

C子は、身長こそクラスで3番目に低いが足も速く相撲も強かった。
小学生らしい脚線でムキムキな筋肉ではなかったけど、よく見ると筋肉は発達しており、バネが全然違った。
徒競走のときのストライドも片足ケンケンのときのストライドも他の子供たちを圧倒していた。

雪が少し残っていた。C子は赤の長い長靴、D雅は黒の長い大人用長靴を履いていた。C子もD雅も白のハイソックスを履いていて、長靴から短くちらりと見えた。

D雅がC子たちの陣に入ってきたので、C子はいったん入ったD雅たちの陣から大急ぎで自分たちの陣に引き返した。
C子とD雅の一騎打ちとなった。C子とD雅は相撲の相四つとなって、それぞれに投げを打とうとして、一進一退の攻防となった。
なかなか勝負がつかなかったが、ついにC子がD雅を投げ飛ばした。D雅は背中から落ちた。
C子は敵陣に急ごうとしたが、試合終了の笛が鳴った。D雅が喘息の発作を起こしたからだ。勝負はC子のチームの勝ちということになった。

先生は子どもたちに保健室から担架を呼ぶように指示した。D雅は担架で保健室に運ばれた。

D雅の服は教室から保健室に体育委員の男の子によって運ばれた。
次の次の授業の初めごろ、D雅は発作がおさまり回復した。
D雅は体育服から着替えた。赤と黒と白の横縞のラガーシャツ、黒の太いベルト、紺のデニムの半ズボンだ。

D雅は養護教諭に「ありがとうございました」とボーイソプラノの声で礼を言い、白のハイソックスに長い黒の大人用長靴を履いて保健室の外に出て、下足箱に向かった。
D雅が歩くたび、泥がついているけれど艶のある黒の長い大人用長靴にしわがより、太陽の光を反射して光った。

D雅は長靴を脱ぎ、上履きに履き替え、教室に向かった。D雅は教室の扉を開けた。
「D雅、大丈夫か?」先生の声に「大丈夫です。」とボーイソプラノの声で答えた。
D雅は顔を赤らめ、半ズボンにハイソックスの脚をもじもじとさせながら席に向かった。ハイソックスと半ズボンを履いた脚も赤らんでいた。

428 :夢見る名無しさん:2017/06/16(金) 20:16:38.53 ID:q4XmgmRKc
2回目、2人目、3人目の男の子は、A樹とB斗だった。

詳細は、>>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19 で。

429 :夢見る名無しさん:2017/06/16(金) 20:53:05.38 ID:q4XmgmRKc
3回目、4人目はE彦だった。E彦は平均より少し小柄でほっそりとしていた。体育は2か3だった。

C子は、身長こそクラスで3番目に低いが足も速く相撲も強かった。
小学生らしい脚線でムキムキな筋肉ではなかったけど、よく見ると筋肉は発達しており、バネが全然違った。
徒競走のときのストライドも片足ケンケンのときのストライドも他の子供たちを圧倒していた。

雪が少し残っていた。C子は赤の長い長靴、E彦は黒の長い大人用長靴を履いていた。C子もE彦も白のハイソックスを履いていて、長靴から短くちらりと見えた。

C子がE彦たちの陣に入ってきた。E彦の味方の子どもたちは、男の子も女の子も次々に投げ飛ばされたり突き飛ばされたりしてアウトになった。
そんなC子にE彦が立ち向かった。身長はE彦の方が少し高かった。体重はC子の方が少しあった。筋肉はC子が圧倒していた。
E彦はC子に振り回されながらもしがみついた。C子はE彦の股に腕を通してE彦を持ち上げた。ついに、E彦の胸と下腹部を支点に高く持ち上げた。
きゃあああああ、女の子のような悲鳴がした。でも、E彦の悲鳴だった。E彦はさらに高く突き上げられ、宙を舞った。頭が下になり、一回転をした。

「あぶない!」先生はとっさに落ちていくE彦び追いつき、E彦が地面にたたきつけられる寸前で抱き取った。
でも、短パンの尻の部分と体育服の上の一部は泥に濡れてしまった。


先生はE彦を抱き起こして立たせた。「E彦、大丈夫か?」先生が聞いてもE彦は何も答えなかった。目は大きく開き、口も少し開いている。
先生はE彦を横抱き(お姫様抱っこ)して保健室に連れて行った。

先生はE彦を下ろし、外からの保健室の入り口の少し高くなった床に座らせた。黒の短パンと生脚の間からは白のブリチラが見えた。
長靴もハイソックスも短パンも生脚もブリーフも泥で汚れていた。
E彦はまだ目を大きく見開き、口も少しあけている。養護教諭がしゃがみ、E彦の背中をさすり、「E彦君、大丈夫?」と言った。
E彦の頬の緊張が緩み、青ざめていた顔色に赤みが差し、少し微笑んで目を閉じた。目からは涙が出て頬を伝った。E彦はそのまま、すやすやと眠ってしまった。
「ショック症状ですね。しばらく寝ていれば大丈夫ですよ。」E彦はベッドに運ばれた。

430 :夢見る名無しさん:2017/06/16(金) 21:13:44.58 ID:q4XmgmRKc
E彦の半ズボンと上着を保健室に届けたのはA樹だった。というのは、A樹とB斗がC子に投げ飛ばされて失神して保健室に担架で運ばれたとき、A樹とB斗の半ズボンと上着を届けてくれたのは、保健委員ではなくA樹だったからだ。

A樹はベッドで寝ているE彦の寝顔を見た。首より下は布団のため見えない。E彦は皆より幼くかわいらしい顔をしているが、寝顔はもっとかわいかった。いつもよりいい血色で気持ちよさそうに寝息を立てて眠っていた。
ストーブの上にはロープが張ってあり、E彦の体育服と短パンとブリーフを吊るして乾かしていた。ということは、今、E彦はハイソックスだけの○リ○ンで寝ていることになる。A樹はたまらなかった。

E彦は体育の次の時間の半ばごろに意識を回復した。E彦はやはり白のハイソックスだけの○リ○ンだった。E彦は紺の半ズボンに水色を基調とするシャツにグレーを基調とするのセーターを着た。

E彦は養護教諭に「ありがとうございました」とボーイソプラノの声で礼を言い、白のハイソックスに長い黒の大人用長靴を履いて保健室の外に出て、下足箱に向かった。
E彦が歩くたび、泥がついているけれど艶のある黒の長い大人用長靴にしわがより、太陽の光を反射して光った。

E彦は長靴を脱ぎ、上履きに履き替え、教室に向かった。E彦は教室の扉を開けた。
「E彦、大丈夫か?」先生の声に「大丈夫です。」とボーイソプラノの声で答えた。
「E彦君、よくがんばったね。」C子はじめ女の子やD雅はじめ男の子からもE彦を讃える声が上がった。いつものおとなしいE彦の勇気を誰もが認めたのだ。
E彦は顔を赤らめ、半ズボンにハイソックスの脚をもじもじとさせながら席に向かった。ハイソックスと半ズボンを履いた脚も赤らんでいた。

431 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 18:09:21.02 ID:eLA6/aNbd
「A樹君。」その日の帰り道、E彦はA樹に声をかけた。
E彦は水色を基調とするシャツにグレーを基調とするのセーターに紺の半ズボンに白のハイソックスに黒の大人用長靴ランドセル、A樹はグレーを基調とするスタジャンに紺のデニ半に白のハイソックスに黒の大人用長靴にランドセルだった。

「A樹君、体育の時間、ぼくの服を保健室に運んでくれてありがとう。」「ぼくとB斗が保健室に運ばれたときはE彦君がぼくたちの服を運んでくれたから。」
A樹とE彦は小2のとき同じクラスだっただけでそれほど親しくないので、お互いに「君」付けになった、

「E彦君、今日の肉弾ではすごかったね。C子を相手によくがんばったね。みんなE彦君の勇気に感動してたよ。ねえ、もう大丈夫なの?」
「うん、もう平気さ。今日ぼくががんばったのはA樹君を見習いたかったからだよ。」「えっ?」
「3年生の冬、H公園でやった肉弾、覚えてる?みんな○○さん(C子のこと)から逃げようとしていたのにA樹君がC子に立ち向かっていったんだ。そうしたら、○○さんの張り手でA樹君が鼻血を出してしまったんだ。」
「ああ、あのときのことだね。やっぱりよく覚えているよ。」
「そのとき、ぼくは怖くて何もできずに震えてA樹君の傍に立っていただけなんだ。」

432 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 18:26:35.07 ID:eLA6/aNbd
A樹には自分の傍で自分と同じようにC子の突進を怖がって震えていた男の子がいたことは覚えていた。でも、それがE彦であることはうっすらとしか覚えていなかったが、E彦の話によって記憶が鮮明によみがえった。

「A樹君は通りがかった3丁目のおじいさんに鼻血の手当てをしてもらって、君の家まで抱かれて連れてもらったね。」「うん。」
「本当はA樹君より○○さんの近くにいたぼくが立ち向かわなきゃいけなかったのに、悪いことしたと思っているよ。」「いいよ、ぼくはどうしてもC子に勝ちたかったからやっただけなんだ。」
「勇気を持ってがんばったA樹君がうらやましかった、だからぼくもA樹君を見習って今日はがんばったつもりなんだ。」
「E彦君、ぼく、そんなすごくないよ。少し前にはB斗とツープラトンでタックルしても逆に投げ飛ばされて失神しちゃったし。」
「だからA樹君たちの仇を取れればと思ったんだけど、ぼくじゃ、やっぱり無理だったね。」
「ぼくの班もE彦君の班も、もうC子の班とあたることはないね。」「そう?」
「肉弾が終わったら体育は何をやるのかな?」「こんどこそ○○さんに負けないようにがんばるぞ。」「うん、ぼくも次はC子に勝つぞ。」「うん。」

A樹の家とE彦の家は結構離れている。A樹とE彦は別れて家路に向かった。

433 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 18:47:47.80 ID:eLA6/aNbd
>>431 >>432>>205 >>206 >>207 >>208 に対応しております。

小3でのA樹君とE彦君の日記を紹介します。

434 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 19:02:53.26 ID:eLA6/aNbd
○○A樹
今日は雪がまだ少し残っていました。公園に行くとみんながいました。肉だんをすることにしました。
ぼくとC子さんはてきチームになりました。

ぼくは白と黒のしまのラガーシャツに黒の半ズボンに黒の長めの長ぐつに白のハイソックス、
C子さんは白を中心としたトレーナーに赤の短いスカートに赤の長めの長ぐつに白のハイソックスをはいていました。

肉だんが始まりました。
C子さんの片足ケンケンはぼくたちのより一歩のはばがあり、スピードのありました。
C子さんはぼくのチームの男の子や女の子をつき飛ばしたり、引きたおしたりしながら、ぼくのチームの陣に入ってきた。
ぼくは味方の陣に戻ってきて、守ることにしました。

C子さnはせまってきました。
ぼくと一緒に守っていた男の子は固まってふるえだした。
ぼくもその子も、長ぐつのゴムが半ズボンにハイソックスをはいた足にぶつかってパタパタと音がしました。

ぼくもこわかったのですが、目をつぶったまま、C子さんをおしたおそうとして、一歩前に出て、両うでを前に出しました。
ぼくはC子さんが消えたように感じました。
C子さんは一しゅんしずこ込み、ぼくのこうげきをかわしたのでした。

ぼくは鉄のようなにおいを感じ、ものすごいいきおいで後ろに飛ばされました。
後ろ向きに数歩走りましたが、足の回転が間に合わず、しりもちをついてしまいました。
鼻からはぬるりとしてあたたかいものが流れました。

C子さんはぼくのこうげきをかわして、ぼくをつき飛ばそうとしたのでしだ。
それが外れてぼくの顔面に当たってしまったのでしだ。

「A樹君は鼻血を出した!」
まわりの子たちがさわいで肉だんはやめになりました。

435 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 19:12:27.64 ID:eLA6/aNbd
茶色っぽい着物を着たおじいさんがぼくに近づいてきました。
おじいさんはしゃがんで、ぼくをだいて、公園の水道まで運んでくれました。
紙を出して、水道の水でぬらしてしぼりました。

おじいさんはぼくの半ズボンのおしりの部分をひざに乗せ、背中を支えながら、鼻血をひいてくれました。
ぼくはくすぐったくて、足をばたばたさせました。長ぐつのゴムの音が聞こえました。

「じっとして。力を抜いて。」
おじいさんにそういわれたことと、おじいさんの着物のかおりで、ぼくは力がぬけてしまいました。

ぼくは両ひじもすりむいてしまいました。おじいさんは両ひじのきず口のよごれもふいてくれました。
「よし、よくがんばった。君はいい子だ。強い子だ。」
肉だんで女の子に「KO負け」したのに「強い子だ」と言われたのではずかしかったです。

436 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 19:30:29.48 ID:eLA6/aNbd
「誰か、この子の家、わかるか?案内してくれ。」
「はい。」
C子さんがぼくの家をよくしっているので、ぼくの家をあんないすることになりました。

おじいさんはぼくをだいて、C子さんのあんないでぼくの家にむかいました。ぼくの横でふるえていた子もいっしょです。
長ぐつスカートはいたC子さんと長ぐつに半ズボンをはいた男の子といっしょの着物を着たおじいさんにだかれた長ぐつに半ズボンをはいたぼくを、すれちがう人たちはじりじろ見ました。
ぼくは雲に浮うんでいるような気がしました。

ぼくは、肉だんで女の子に鼻血を出して「KO負け」したはずかしいだけではありませんでした。
ぼくの横でふるえていた男の子とちがって、強いC子に勇かんに立ちむかっていった勇気をひょうしょうされているような気がしました。
でも、はずかしい気持ちの方が強かったです。

もし、その子のように何もしないで、その子がぼくのようにC子さんに立ちむかっていったらということも考えました。
そうしたらぼくはこんなにいたくてはずかしい気持ちにならなかったとはおもいます。その点ではその男の子がうらやましいと思いました。
でも、ぼくは勇気をおじいさんにほめられたし、ぼくもほこらしい気持ちになっています。その点ではその子に悪いなあとも思いました。

「もう大丈夫です。降ります。」
ぼくはおじいさんがおろしてくれるよりも早くおりました。

C子さんのはり手のショックや鼻血などのためか、しばらくだかれていたためか、
おりたところがぬかるんでいるためか、ぼくはすべって、おじいさんにたおれかかってしまった。

「君、だいじょうぶか。」
おじいさんにささえられたため、ぼくは転ばずにすみました。
おじいさんのたびや着物は少しどろでよごれてしまいました。

「ごめんなさい。」「いいんだよ。気にしないで。」
「こっちです。」C子が案内した。A樹の家に着いた。

437 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 19:42:02.57 ID:eLA6/aNbd
「君、名前は?」「○○A樹です。」
「お嬢ちゃん、名前は?」「○○C子です。」
「ごめんください。」呼び鈴を押しておじいさんが声をかけると、お母さんが出てきた。
「私、○○町の**です。先ほど公園を通りかかりましたら、この子たちが肉だんをして遊んでおりました。
 A樹君が鼻血を出して、転んだときにひじもすりむきまして、おうきゅうにちょっとした手当てをして、おたくまでつれてまいりました。
 おうちで手当てをしたほうがよろしいでしょうと。」
「これは本当にありがとうございます。A樹、この方にお礼をしなさい。」
「ありがとうございます。」
「いや、この女の子、C子ちゃんというんですね、本当に強いですね。
 C子ちゃんの手のひらがA樹君の顔面に当たりまして。」
C子さんがぼくのおかあさんに礼をして、
「おばさん、ごめんなさい。A樹君にけがさせちゃって、私、つい、むちゅうになっちゃって……」
というと、お母さんは
「気にしないで、C子ちゃんは何も悪くないわ。A樹よりもC子ちゃんの方が強かっただけなのだから。」
とにこやかに言った。
C子は申し訳なさと誇らしさのため、顔を赤くし、スカートハイソックス長靴の生脚をもじもじとさせた。
A樹は恥ずかしさのため、顔を赤くしてうつむいた。
「A樹君も強いですね。鼻血を出しても、ひじをすりむいても、私のへたな手当てのさいちゅうも、まったく泣きませんでしたし。
 A樹君は勇気のある子です。他の男の子がこわがっているときに一人で立ちむかっていったんですからね。」
そのときその男の子は顔を真っ赤にして下をむいて、半ズボンハイソックス長ぐつの足をもじもじとさせました。なんだかかわいそうでした。
「真冬でも長ぐつに半ズボンにばんそうこうってのは男の子のくんしょうですね。」
ぼくも赤くなった顔を上げて、恥ずかしのとうれしさのために、半ズボンハイソックス長ぐつの足をもじもじとさせました。
おじいさんは手当のとき、ぼくのひじにばんそうこうをはっていました。
おかあさんはきゅうきゅうセットを出してきて、ぼくの手当てをしました。

438 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 19:49:23.43 ID:eLA6/aNbd
○○E彦
今日は雪がまだ少し残っていました。公園に行くとみんながいました。肉だんをすることにしました。
ぼくとC子さんはてきチームになりました。

ぼくは白と緑のしまのラガーシャツに黒の半ズボンに黒の長めの長ぐつに白のハイソックス、
C子さんは白を中心としたトレーナーに赤の短いスカートに赤の長めの長ぐつに白のハイソックスをはいていました。

肉だんが始まりました。
C子さんの片足ケンケンはぼくたちのより一歩のはばがあり、スピードのありました。
C子さんはぼくのチームの男の子や女の子をつき飛ばしたり、引きたおしたりしながら、ぼくのチームの陣に入ってきた。
ぼくはずっと味方の陣で守っていました。

C子さんはせまってきました。
ぼくと一緒に守っていた男の子は固まってふるえだした。
ぼくもその子も、長ぐつのゴムが半ズボンにハイソックスをはいた足にぶつかってパタパタと音がしました。

ぼくはこわくて何もできませんでしたが、その男の子は、C子さんをおしたおそうとして、一歩前に出て、両うでを前に出しました。
ぼくはC子さんが消えたように感じました。
C子さんは一しゅんしずこ込み、その男の子のこうげきをかわしたのでした。

その子は、ものすごいいきおいで後ろに飛ばされました。
後ろ向きに数歩走りましたが、足の回転が間に合わず、しりもちをついてしまいました。
鼻からはぬるりとして赤いものが流れました。

C子さんはその男の子のこうげきをかわしてつき飛ばそうとしたのでしだ。
それが外れてその男の子の顔面に当たってしまったのでしだ。

「A樹君は鼻血を出した!」
まわりの子たちがさわいで肉だんはやめになりました。

439 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 19:53:39.29 ID:eLA6/aNbd
その男の子はA樹君という名前でした。
茶色っぽい着物を着たおじいさんがA樹君に近づいてきました。
おじいさんはしゃがんで、A樹君をだいて、公園の水道まで運びました。
紙を出して、水道の水でぬらしてしぼりました。

おじいさんA樹君の半ズボンのおしりの部分をひざに乗せ、背中を支えながら、鼻血をひいてくれました。
A樹は足をばたばたさせました。長ぐつのゴムの音が聞こえました。白いブリーフがちらりと見えました。

「じっとして。力を抜いて。」
おじいさんにそういわれたことと、おじいさんの着物のかおりで、A樹君は力がぬけてしまいました。

A樹君は両ひじもすりむいてしまいました。おじいさんは両ひじのきず口のよごれもふいてくれました。
「よし、よくがんばった。君はいい子だ。強い子だ。」

440 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 20:02:49.88 ID:eLA6/aNbd
「誰か、この子の家、わかるか?案内してくれ。」
「はい。」
C子さんがA樹君の家をよくしっているので、A樹君の家をあんないすることになりました。

おじいさんはA樹君をだいて、C子さんのあんないでA樹君の家にむかいました。ぼくもいっしょです。
長ぐつスカートはいたC子さんと長ぐつに半ズボンをはいたぼくといっしょの、着物を着たおじいさんにだかれた長ぐつに半ズボンをはいたA樹君を、すれちがう人たちはじりじろ見ました。

ぼくはC子さんに立ちむかって鼻血を出しておじいさんにだかれているのがぼくではなくてよかったと思いました。
ぼくは、けがもしないし、いたくもないし、女の子に負けてはずかしい思いもしなくてよかったからです。だから、A樹君がかわいそうになりました。
でも、A樹君がうらやましくもなりました。
A樹君はおじいさんにだかれて気持ちよさそうです。おじいさんから勇気をほめてもらいました。僕にはなかった勇気です。


「もう大丈夫です。降ります。」
A樹君はおじいさんがおろしてくれるよりも早くおりました。

C子さんのはり手のショックや鼻血などのためか、しばらくだかれていたためか、
おりたところがぬかるんでいるためか、A樹君はすべって、おじいさんにたおれかかってしまった。

「君、だいじょうぶか。」
おじいさんにささえられたため、A樹君は転ばずにすみました。
おじいさんのたびや着物は少しどろでよごれてしまいました。

「ごめんなさい。」「いいんだよ。気にしないで。」
「こっちです。」C子が案内した。A樹君の家に着きました。

441 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 20:07:21.97 ID:eLA6/aNbd
「君、名前は?」「○○A樹です。」
「お嬢ちゃん、名前は?」「○○C子です。」
「ごめんください。」呼び鈴を押しておじいさんが声をかけると、A樹君のお母さんが出てきた。
「私、○○町の**です。先ほど公園を通りかかりましたら、この子たちが肉だんをして遊んでおりました。
 A樹君が鼻血を出して、転んだときにひじもすりむきまして、おうきゅうにちょっとした手当てをして、おたくまでつれてまいりました。
 おうちで手当てをしたほうがよろしいでしょうと。」
「これは本当にありがとうございます。A樹、この方にお礼をしなさい。」
「ありがとうございます。」
「いや、この女の子、C子ちゃんというんですね、本当に強いですね。
 C子ちゃんの手のひらがA樹君の顔面に当たりまして。」
C子さんがぼくのおかあさんに礼をして、
「おばさん、ごめんなさい。A樹君にけがさせちゃって、私、つい、むちゅうになっちゃって……」
というと、お母さんは
「気にしないで、C子ちゃんは何も悪くないわ。A樹よりもC子ちゃんの方が強かっただけなのだから。」
とにこやかに言った。
C子は申し訳なさと誇らしさのため、顔を赤くし、スカートハイソックス長靴の生脚をもじもじとさせた。
A樹君は恥ずかしさのため、顔を赤くしてうつむいた。
「A樹君も強いですね。鼻血を出しても、ひじをすりむいても、私のへたな手当てのさいちゅうも、まったく泣きませんでしたし。
 A樹君は勇気のある子です。他の男の子がこわがっているときに一人で立ちむかっていったんですからね。」
ぼくは顔を真っ赤にして下をむいて、半ズボンハイソックス長ぐつの足をもじもじとさせました。はずかしかったです。次に肉だんをやるときには勇気を出してC子さんにむかっていきます。
「真冬でも長ぐつに半ズボンにばんそうこうってのは男の子のくんしょうですね。」
ぼくも赤くなった顔を上げて、恥ずかしのとうれしさのために、半ズボンハイソックス長ぐつの足をもじもじとさせました。
おじいさんは手当のとき、A樹君のひじにばんそうこうをはっていました。
A樹君のおかあさんはきゅうきゅうセットを出してきて、A樹君の手当てをしました。

442 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 20:21:17.27 ID:eLA6/aNbd
小学3年生の日記としては長くなってしまいました。
原文を小学生らしい表現や表記に改めただけですので。
内容は割愛したくありませんでした。

日記はここで終了しますが、この続きのエピソードをカキコ(古っ!)します。

443 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 21:16:00.12 ID:eLA6/aNbd
その日に着ていた服は泥で汚れてしまったので、翌日は違う服をA樹は着ることになった。
しばらくの間、雪は残っていたし、地面はぬれていた。
まだ長靴を履く必然性がぎりぎりに残っていた日、A樹はあの日と同じ、白と黒の島のラガーシャツに黒の半ズボンに黒の長めの長靴に白のハイソックスを履いた。
学校から帰るとランドセルを置いて3丁目に向かった。
肉弾でC子にKO負けして鼻血を出したA樹を開放してくれた老人の家に向かった。
A樹はA樹なりに老人の動静を調べていた。今日は会えるのではないかと見当をつけたのだ。
だから、あの日と同じ服装をしたのだ。
地面は乾きだし、残雪は道の脇に少ししかない。長靴を履いている大人にも子どもにもすれ違わなかった。履いているとしたら工事関係者などしかいなかった。
大人からも子どもからもA樹は長靴半ズボンに挟まれた生脚をガン見されたような気がした。
それでも長靴半ズボンにこだわったのは、長靴半ズボンで老人に会いたかったからだ。

444 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 21:18:23.56 ID:eLA6/aNbd
老人の家の傍に来た。A樹は何気なくふらふらと遊んでいるふりをして老人が帰宅するのをを待った。
老人が帰ってきた。

「おじいさん、この前はありがとうございます。○○A樹です。ぼくがH公園で肉弾をして鼻血を出したとき手当てをしてくださって本当にありがとうございます。」
「おや、A樹君だね。真冬でも半ズボンで寒くないかい?」「ただ立っているだけだと寒いけど、遊んでいると厚くなってくるから平気です。」
「元気だねえ。長靴半ズボンに絆創膏ってのは男の子の勲章だね。」
このような会話は大人との間でよくしており、A樹にとってもマンネリではあったが、うれしかった。肘にも絆創膏は残っていたし、あの日からしばらくしてサッカーで膝もすりむいたのだ。

「さあ、お上がり。」老人はA樹を自宅に招きいれた。「いいんですか?」「さあ、遠慮なく。」
もう少し遠慮すべきだということはA樹にもわかっていたが、A樹としてはぜひとももっともっと老人に声をかけてもらいたかったので、喜んで招きに応じた。

老人は茶道でもてなしてくれた。和菓子も出た。A樹は茶道の心得はまったくなかった。でも、A樹は精一杯礼にかなうように振舞った。
老人はA樹の礼儀正しさをほめてくれた。A樹の気遣いを読み取ったのだろう。細かい作法は問題にしなかった。

老人はA樹の礼儀正しさ、勇気をほめてくれた、A樹はそれを求めてここに来たのだ。

445 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 21:19:12.58 ID:eLA6/aNbd
老人はA樹に長靴を履いて庭に出るように言った。A樹は長靴を履いて庭に出た。老人は縁側に出た。
老人は離れの軒にジャンプするように言った。A樹はジャンプしたが届かなかった。
「ふた月くらい前かな?C子ちゃんが来たとき、C子ちゃんも長靴を履いていたが、届いたよ。」
「えっ?C子がどうしてここに来たのですか?」
C子ちゃんがH公園の花壇の縁から縁へ飛んでいたら転んで怪我をしてしまったんだ。だから手当てをしてやったんだ。そうしたら、しばらくしてお母さんと一緒にお礼に来てくれたんだ。」
A樹があっけにとられていると、
「C子ちゃんはスポーツが得意でいろいろ話をしてくれたよ。ジャンプ力にお話になったとき、あの軒に届くかということになってやったんだ。」
A樹は「もう一度やらせてください。」といって、もう一度挑戦した。でもあと少しで届かなかった。何度やってもだめだった。A樹は疲れてしまった。
C子はA樹より身長が低い。A樹はジャンプ力でC子に負けている。

「どうすればもっと強くなれるのですか?C子に勝てるようになるのですか?」
老人はA樹を縁側に座らせた。お尻だけでバランスを取るように、その上で腹筋をやるように言った。
C子はすぐに何度でもできたと言った。A樹は何度も練習してバランスが取れるようになり、腹筋はほとんどできなかった。
老人がこの運動を勧めてくれた。

A樹はお礼を言って老人宅を後にした。

446 :夢見る名無しさん:2017/06/23(金) 21:21:18.08 ID:eLA6/aNbd
疲れてしまい、読みにくい文章になって申し訳ありませんでした。

447 :夢見る名無しさん:2017/07/08(土) 16:00:56.39 ID:l1rsVN4PP
>>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19
小6の雪が残った冬の肉弾でA樹とB斗がC子に同時に投げ飛ばされて「失神KO負け」したとき、A樹もB斗も悲鳴を上げた。
でも、悲鳴を上げたのはA樹とB斗だけではなかった。
先生も子どもたちも悲鳴を上げたのは数人だと思っていた。その風人の中にA樹やB斗は入っていないと、ほとんどの子どもたちは思っていた。
後で思い出してみればボーイソプラノの男の子の悲鳴だとわかるが、女の子の悲鳴にも聞こえたのだ。女の子の方が悲鳴を上げることが多いのも誤解を誘ったといえる。
だから、A樹もB斗も悲鳴のことを言われずにすんだのだ。
多分D雅だけは悲鳴を正確に聞き分けた。
悲鳴を上げたのは、A樹とB斗とE彦と女の子4人だった。
A樹とB斗は恐怖のため、いつもよりも高い声になった。E彦は声が高く女の子のような声だ。
E彦も女の子4人もC子の投げとA樹B斗の投げられっぷりにダイナミックさに恐怖だけでなく美しさと感動も感じたのだ。

D雅はA樹とB斗とE彦が悲鳴を上げたことについて誰にも何も言わなかった。
D雅は体育はいつも5で活発な性格でまじめではないけれど、意地が悪いわけではなかった。
もし、A樹やB斗を笑いものにした場合、困ることもある。それは、D雅がC子と1対1の格闘になった場合、絶対にC子に勝つ自信はなかったからだ。
実際、D雅は少し前、C子に投げ飛ばされて喘息の発作を起こしている。

D雅は7人が奇しくも作り上げた悲鳴のハーモニーに感動した。その響きは生涯脳裏を離れることはなかった。

448 :夢見る名無しさん:2017/07/08(土) 16:24:07.65 ID:l1rsVN4PP
中学生になってD雅は、A樹B斗C子たちの入ったレスリング部には入らなかった。管理が嫌いなD雅はZZの指導についていく自信がなかったのだ。
D雅はバスケットボール部に入った。そこはZZほどではないが熱心な顧問もいてハードな毎日だった。
中1では喘息の発作があったが、それ以降発作はなくなり、完治したつもりになった。実際、生涯発作を起こさなくなった。
小学校高学年のころにはほとんど治っていた。肉弾でC子に投げ飛ばされたのは、それほどの物理的ショックでも合ったのだ。
主治医は、小学校の決まりもあり、小学校の間ずっと半ズボンで過ごしたのがよかったのではないか、と言っていた。

中学校の校則では中2の秋まで私服では半ズボンで過ごさねばならなかった。多くの男の子たちは嫌がったが、ZZの超人的な指導力で98%以上達成された。
D雅も周囲に合わせ半ズボンに反発するふりをしたが、実はD雅も長靴半ズボンが好きになっていたのだ。
私服では半ズボンを喜んで履いた。表向きは喜んでいないふりをしたが。
雨や雪が関係すると長い大人用長靴を履いた。中2のとき、足のサイズが大きくなって買い換えた。
D彦は大きいほうであり、結構早くオッサンっぽくなっていった。
中2の秋、いよいよ半ズボンと卒業できる。多くの男の子たちはこの日を待っていた。
D雅としてはもっともっと半ズボンを履いていたかった。でも、周囲に合わせて半ズボン卒業を喜んで見せた。オッサンっぽくなっていたD雅としてもここが潮時だと思ったのだ。

でも、D雅は中3や高校生になっても、長ズボンの下に密かに半ズボンを履き、長靴を隠し持って、誰もいないところで、長靴半ズボンになることもあった。

449 :夢見る名無しさん:2017/07/08(土) 17:01:35.19 ID:l1rsVN4PP
D雅はB斗と同じY市で3番手の進学校に進学した。
B斗は2番手にぎりぎりは入れずそこになった。D雅は何とかそにに入った。
D雅は引き続きバスケットボール部に所属した。とにかく大学という名のつくところに入りたいため、勉強も真剣にやった。
だから、B斗の入った大学の近くにある、結構偏差値の低い大学にやっと入ることができた。

高校時代、バンドをやっているB斗と親しくなった。D雅も音楽の才能はあった。ロックや楽器について詳しくなっていった。
その一方で、小6の冬の肉弾でB斗たちが出した悲鳴の再現に挑戦していった。D雅が持っている楽器では無理かもしれない。Bの楽器を何度も触らせてもらった。
D雅は和音にも興味を持っていた。あの悲鳴の再現のためだ。
B斗は音楽らしい音楽を奏でないで、和音のようで和音でもない音を必死に追求しているD雅を不審に思った。

450 :夢見る名無しさん:2017/07/08(土) 17:03:52.81 ID:l1rsVN4PP
D雅は正直に告白した。

小6の冬の体育の肉弾でのこと、覚えているか?
あのころ、一年中半ズボンだったな。体育の服は一年中半袖半ズボンだしね。
あの日、雪が残っていてほとんど長靴半ズボンだった。オレもオマエも。
長靴半ズボンのオマエとA樹がツープラトンでタックルしたが、逆にC子に投げ飛ばされて失神しちゃっただろ?
そのとき、オマエとA樹が悲鳴を上げたんだよ。

おいおい!

いやあ、オマエたちに悪いことはわかっている。
あれは本当はオマエたち二人だけではなく、E彦と名前は忘れてしまったが女子4人はもりだったんだ。
○○先生はわからないがほとんどのやつは、悲鳴を上げたのは女子4人だと思っているようだ。

それがその音か?

ごめん。これはオマエを馬鹿にするためにやっているんじゃない。オレはこんな美しい音は聞いたことがないんだ。あれから頭から離れなくなっているんだ。これを再現できなければ一生公開するような気がするんだ。
C子に負けたことは恥ずかしくないと思う。C子は天才だし。今、C子は何とか学園でエリートコースだろ?

うん。新聞にも載っていた。

オマエには本当に済まないとは思っているんだ。でも、とめられないんだ。わかってくれ。許してくれ。もちろん、こんな話は誰にもしない。

ううん、いいよ。よくわかった。じゃあ、二人で追求しよう。

451 :夢見る名無しさん:2017/07/08(土) 17:21:31.15 ID:l1rsVN4PP
その後、B斗とE彦はあの日の悲鳴の再現を追及したが高校を卒業するまでまったく果たせなかった。

大学に入ってから、B斗とD雅は大学は違うが近場だったので、同じバンドで活動した。
活動の合間には、あの日の悲鳴を追及した。
大3になってすぐのころ、ついにあの日の悲鳴を再現することに成功した。実はまだまだだったが、やっと納得はできるくらいにはなったのだ。

B斗とD雅は仲間に次のライブのコンセプトを提案した。
強い女の子に男の子や女の子が挑んでいく。強い女の子は圧倒的に強くほかの子はまったく勝てないけど、強い女の子も他の男の子や女の子も強くなっていく。
男の子たちは長靴半ズボン、女の子たちは長靴スカート、というコンセプトだ。
未熟な自分たちだけど、切磋琢磨をいとわずに向上し続けるというテーマだ。
強い女の子に他の男の子や女の子が投げ飛ばされるときに、あの日の悲鳴を効果音として使うつもりだった。

B斗とD雅の小学校の思い出である、C子との肉弾のエピソードも話した。
パフォーマンスとしては抽象的なものにした。個人的な体験には縛られない表現にはしたかった。

新しいコンセプトに行き詰っていた仲間たちは賛成してくれた。B斗とD雅の自分を率直に出した提案が心を打ったということもできる。

452 :夢見る名無しさん:2017/07/08(土) 17:51:46.24 ID:l1rsVN4PP
ライブのために長靴、スカート、半ズボンを用意した。
半ズボンは長ズボンを切って作ればよかった。スカートもミニスカ系で何とかなる。
上着は難しかった。小学生らしいシャツでは満足ができなかった。小学生をコスプレしたのでは伝わえたいものが伝わらない。あまりにも抽象的なコスチュームでも同様だ。上着は激論の末、落ち着くべきところに落ち着いた。

問題は長靴だ。

短い半長靴ではなく、長い大長靴であることに異論はなかった。
ただ、アクションをすると、半長靴は当然のことながら、大長靴でもすっぽ抜けてしまうのだ。というわけで、一番長くてすっぽ抜けにくい大長靴で、アクションを精選して対応することになった。

ハイソックスをちらりということも忘れなかった。メンバーの一人がハイソックス嫌いだったので、その1名だけは履かなかった。

B斗とD雅のバンドは好評を博し、トーナメントも勝ち進んでいった。そして、ライバルのバンド、XYZとぶつかった。
結果は惨敗だった。メンバーの誰もが力の差を認めた。メンバーは全員プロ志向をきっぱりとあきらめた。それぞれが就職に邁進することになった。

メンバーたち、特にB斗とD雅はXYZのメンバーと親しくなった。よく飲むことになった。B斗は製靴会社、D雅は音楽配信会社に就職が決まった。

B斗は長靴部門に配属になった。
赤字の続いた長靴部門を廃止することが決まりつつあった矢先、大雪があり、急に長靴の需要が逼迫した。B斗は精力的に営業し、長靴部門の社会的意義も認識され、存続が決まった。

D雅の会社は小さかった。D雅の会社が抱えているアーチストはマイナーな存在だった。会社の躍進のためヒットが求められていた。
D雅はかつてのライバルXYZに目をつけた。D雅を通じてXYZはメジャーデヴューを果たした。

XYZはB斗やD雅とよく飲んだ。
その席でXYZのリーダーが、B斗やD雅のバンドがやった長靴半ズボンのコンセプトを譲ってくれないかと話を持ちかけてきた。
もちろんそっくりではなく、XYZ自身のコンセプトも入れて行うというものである。
B斗もD雅もバンドからは完全に引退していたので、快く承諾した。

XYZの新曲は大ブレークした。

453 :夢見る名無しさん:2017/07/08(土) 18:05:07.92 ID:l1rsVN4PP
あの日の悲鳴は >>15 にありますが、心行くまで表記しますと、

あーーー ああーーー あぁーーー
いーーー いあーーー いぁーーー いいーーー いいぇーーー いぃーーー いえーーー いえーーー
うあーーー うぁーーー ういーーー うぃーーー ううぃーーー ううぇーーー うえーーー うわーーー うゎーーー
えーーー
おあーーー おわーーー
きゃーーー
こーーー
たーーー
とーーー
とあーーー とぁーーー
ひーーー ひあーーー ひぁーーー ひいーーー ひぃーーー ひえーーー ひぇーーー ひやーーー ひゃーーー
やーーー やあーーー やぁーーー ゆあーーー ゆぁーーー ゆおーーー ゆぉーーー
わーーー わあーーー わぁーーー

です。

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