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長靴半ズボンその3
- 1 :夢見る名無しさん:2016/09/24(土) 17:17:27.34 ID:QMv8V5+VY
- 長靴半ズボン 長靴半ズボンU に続く3スレ
- 82 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 18:51:13.33 ID:nyyloMob4
- 体育館のステージのそでから登場したのは紛れもなくアイドル歌手のJだった。
Jはリクルートスーツに身を包み、髪型も前髪を眉毛の上に揃えた肩まであるセミロングヘアだった。
壇上でJは「今日から数週間お世話になります実習生のJです。皆さんよろしくお願いします。」就任の挨拶だった。
周りがざわざわした。教頭が「皆さん、先生をご存知の人も多いですがあくまでも歌手ではなく先生の卵としてJ先生をお迎えしたのでその事をくれぐれも忘れないように、J先生は三年生を担当してもらいます」
そう聞いてA樹B斗C子は何だかうれしくなった。
- 83 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 18:52:08.31 ID:nyyloMob4
- Jはステージに上がったまま、児童たちを見てうずうずしてきた。
男の子は半ズボンに白いハイソックス、女の子はミニスカートに白いハイソックスだったからだ、
Jは初日だったため、靴下はパンストだった。
しかし公私共にハイソックスをはきなれているJにとって太股が暑く感じ落ち着かない感じだった。
- 84 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 18:53:22.32 ID:nyyloMob4
- 実習2日目から膝下スカートに膝下丈の肌色ストッキング(ハイソックス)ですごした。
パッと見ハイソックスを履いているとわからないので職員室でも他の教員に指摘される事もなかった。
しかしJは服装について教務主任の女性教員に相談した。
その先生は職員のメンタルケアを保健教員と協力してやっているのであった。
J「就任早々からこんな事相談してもいいですか?」
女性教務主任A「J先生何でしょう?」
J「ここの子供達はみんな白いハイソックスはいてますよね、私ハイソックスフェチなんです。
それ見ると私もハイソックスを履いてないと落ち着かないのです」
A「今はパンスト履いているのですか?」
J「いえ、膝下丈のストッキングをはいてます、本当はハイソックスを履きたいのです」
A「うーん、困った人ですね、ここは教育現場ですよ
男性の先生もいる事ですしハイソックスの色にもよりますが…
色は白ですか?」
J「白いハイソックスがほとんどです。あと黒とか紺とかグレーがあります」
A「子供達と同じ格好がしたいのですか?」
J「お姉さんぽくしたいのです」
A「体育の授業もありますよね、その時は?」
J「短いトレパンに白いハイソックスが良いと思っています」
A「うーんそれでJ先生がやる気がでるのなら認めますが、ここは教育現場ですからね
ミニスカートは厳禁です
ハイソックスは紺色は認めましょう」
J「ありがとうございます、実習頑張ります。」
A「くれぐれもここでは教員ですから子供達に舐められないように注意してくださいね」
J「わかりました」
こうしてJはハイソックスの件は解決したのだった。
- 85 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 18:54:39.34 ID:nyyloMob4
- 3年生を受け持つ事になったJ、A樹B斗C子も一緒だ。
教室に戻って自己紹介をした。
J「皆さん初めまして教育実習生のJといいます。
皆さんとこれからできるだけ沢山の勉強がしたいのでよろしくお願いいたします。
皆さんは私の事、テレビで見た事あるかもしれませんが、私は皆さんと初めてなので
勉強と遊びを通じ皆さんの事を色々知りたい、気軽に何でも話しかけてね」
その後、香港から日本のF大学に留学した事、芸能界に入った事など淡々と話しだした。
担任のB先生、児童達は芸能界の事、なかなか聞けない貴重な話を聞いた事に感銘を受けた。
A樹B斗C子はまた違ったJを見てますますJの人柄が知りたくなった。
Jの服装は水色のブラウスに紺のネクタイ、グレーの膝丈のスカート、紺のハイソックスという出で立ち。
体育の時は白い体操服装、ピンクの膝丈のトレパン、白いハイソックス
こうする事で自分らしさをアピールできた。でも他の先生からは高校生みたいと言われた。
Jの授業は好評だった。子供達はテレビの中のJしか見た事がなかったので、
それこそ「アイドルは雲の上の存在」ではない一人の女性としてのJの魅力に釘付けになっていった。
- 86 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 18:55:45.96 ID:nyyloMob4
- A樹B斗C子はJにファンレターを送ったりJがオフの時、一緒に遊んだ仲なので、
Jとの関係もより密接になっていった。
学校の中ではJ先生と呼んでいるが、学校を離れたらJお姉ちゃんでいいよと言ってくれた。
Jは再び弟や妹に接する気持ちでA樹たちと接した。
また実習先でY市の小学校を選んだのも再びA樹B斗C子と勉強できるからだ。
この自然豊かなY市で子供達と接するJは大きな喜びを感じた。
それは住んでいる東京と違って雨の日でも堂々と長靴が履ける事にある。
雨の日の通学は子供達は半ズボンやミニスカート、白いハイソックスに長靴だ。
Jも学校に行く時は紺のハイソックスに紺の長靴だ。
他の先生達からはJ先生は子供達と同じで長靴を履いていると言われたがそんなのは気にしない、
むしろそうする事により子供達からJがより身近に感じ、話しやすくなるからだ。
- 87 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 18:58:36.16 ID:nyyloMob4
- Jは教務主任のA先生と会話する事になった。
J「私の服装はいかがですか?変ではありませんか?」
A「そんな事ないわ、その水色のブラウスお似合いだわ
グレーのスカートも紺のハイソックスも先生らしいわ」
J「良かった〜安心しました。今日は長靴を履いて来たんですよ」
A「J先生は下宿先から徒歩なので長靴でも変じゃありませんよ、
車で来られる先生が多いから長靴は珍しいですけどむしろ私は先生のその気遣いが素晴らしいと思います。
子供達でも高学年になると長靴は恥ずかしいと言って履きたがらない子が多いのですが、
先生は自ら長靴を履いて来られる立派だと思います。」
J「雨降りは長靴と決めています。ハイソックス濡らすの嫌なので」
A「それってお洒落の基本ですよ、晴れの日は晴れの格好、雨の日は雨の日の格好てあるのですよ」
- 88 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 18:59:24.07 ID:nyyloMob4
- J「長靴と同じ色のレインコートも着て来たのですよ」
A「それも立派な事です。J先生は本当はお洒落さんなのですね」
J「A先生も長靴は好きですか?」
A「私もレインブーツ持ってますよ雨の日は最高ですよ、
J先生は今日紺の長靴から紺のハイソックスを覗かせていたけど、一見子供っぽいけど大人らしくも見えたわ」
J「安心しました。他の先生や一部の子供達にからかわれたので」
A「今日そんな事があったの?」
J「でも三年生のA樹君B斗君C子さんがかばってくれて、嬉しかった」
A「J先生の持ち歌に確か『男のコのように』ってありましたよね?私あの歌好きなんですよ」
J「ありがとうございます、本当は恥ずかしかったんだけど時間が経つにつれ好きになりました」
A「J先生が本校に来られる事を知った時とんでもない女の子が実習生で来るのかと思っていました(笑)
しかしJ先生は上品なお嬢さんで安心しました。
きっとご両親が立派な方だったのですね」
J「ありがとうございます、うちの両親は二人とも教員だったので結構厳しかったのです
教員になるために日本の大学に留学したつもりが芸能界にスカウトされて、
父は特に芸能界に反対していました、今もですが」
A「そうだったの」
J「だから一生懸命頑張って教員免許を取りたいのです」
A「よく話してくれたわ、ありがとう、これからも実習頑張ってね」
J「はい、頑張ります(涙)」
- 89 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 18:59:56.28 ID:nyyloMob4
- 「トントン」相談室のドアをノックする音がした。
A「どうぞ」
「失礼します」
入って来たのはA樹B斗C子だった
A「あら、あなたたちまだいたの?」
A樹「J先生がここにいると聞いたので」
A「家の方が心配してるわよ」
B斗「J先生と一緒に帰りたいのです」
J「(涙をふきながら)まあっこの子達ったら…でもいいわよ」
A「J先生、A樹君B斗君C子さんと仲がいいのですね」
J「はい、以前この街のイベントに来てくれたり、ファンレターくれたり、
オフの日に私がここまで来て遊んだ事もあります」
A「そうだったの、だから実習先も東京の小学校を選ばすここにしたのね」
J「東京の小学校はマスコミ取材もあるかも知れないので煩わしいのですよ
それならこの子達がいる小学校がいいかなって」
A「ねえ君たちにとってJ先生ってどういう存在?」
C子「何でも相談できるお姉さんだよ」
A樹「本当のお姉さんって感じ」
B斗「うちの姉ちゃんよりしっかりしてる、お姉さんだよ」
A「まあそこまでJ先生が好きなのね、J先生幸せものよ」
J「照れちゃうな…この子達とってもいい子ですよ、たくさん勇気もらっているんです」
A「さあ、お話はこれでおしまい4人で仲良く帰りなさい」
J、A樹B斗C子「はい、失礼します」
- 90 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:00:48.25 ID:nyyloMob4
- A樹B斗C子は職員出入口でJを待つ事になった。
下駄箱の中には先生達の靴が入っているが、
Jの長靴は下駄箱の中に入らない為、下駄箱の上に置いてあったのでJの長靴だと分かった。
C子「Jお姉ちゃんの長靴かっこいいね」
B斗「うん、手に取ってみよう」
A樹「長靴の中の匂いを嗅いでみようよ」
B斗「ゴム臭いよ、これからこの長靴の中にJお姉ちゃんのハイソックスの足が入るんだ」
Jがやってきた
J「コラッ、お姉ちゃんの長靴に何してるの?(笑)」
A樹「どんな長靴履いているのかなぁって…」
J「長靴の匂い嗅いでいたでしょ、いけない子ね」
C子「いい香りだったよ」
J「そう、でも長靴脱いだあと足がゴム臭くなって人に見られると恥ずかしいんだ」
といいながらJは紺のハイソックスの足を長靴の中にいれた
J「いい、お姉ちゃんだから許すけど他の人の靴の匂いを嗅いじゃいけないよ、分かった?」
A樹B斗C子「はい」
J「分かったらいいよ、実はお姉ちゃんも長靴の中の匂い好きなんだけどね
自分の長靴の匂いを時々嗅ぐの」
A樹「お姉ちゃんも長靴フェチなんだ」
J「お姉ちゃんはハイソックスフェチ、長靴フェチなんだよ」
B斗「僕たちと同じだね、Jお姉ちゃんを初めて見たときそんな予感がしてた」
J「ミニスカートも半ズボンも大好きだよ」
A樹B斗C子「やっぱり〜」
J「そうだ、A樹君とB斗君のお姉さん元気かな?」
A樹「来年大学受験だから一生懸命勉強してる」
B斗「うちの姉ちゃんも先生になりたがっているよ」
J「会ってみたいな〜受験生も気分転換しないとね」
A樹B斗「じゃあお姉ちゃん呼んでみるよ」
JはM代とK子に再会する事になった。
- 91 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:01:43.63 ID:nyyloMob4
- A樹とB斗がM代とK子に電話をしている頃、C子はJに以前送ったファンレターの長靴の事を質問した。
C子「あの長靴と同じのが欲しいの」
J「あれは事務所が用意してくれたものだからお姉ちゃんよく分からないの、
ゴメンね、ただ東京にはオーダーメイドで長靴を作ってくれる所があるらしいから
今度お母さんと東京に来てみて」
C子「いくらぐらいするの?」
J「オーダーメイドだからね、C子ちゃんの履いている長靴が10足以上買える位高いよ、いいの?」
C子「あの長靴かっこいいし、ハイソックスと合わせたいの」
J「C子ちゃんはまだ足が大きくなりそうだから大きくなったら作ろうね、
多分高校生位になっても遅くはないよ今度お母さんと東京においで、
あの二人には内緒だよ」
C子「うん」
- 92 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:02:14.64 ID:nyyloMob4
- A樹B斗C子Jの4人はB斗の家に向かった。
Jは、水色のブラウスに紺のネクタイ、グレーの膝丈のスカート、紺のハイソックスに、紺の長くて下手なブーツよりもかっこいい長靴。
A樹は、白を基調として胸を中心に赤と青の入ったポロシャツ、紺ののデニムの半ズボン、白のハイソックス、黒の長めの長靴。
B斗は、白を基調として胸を中心に紺と水色の入ったポロシャツ、薄いブルーのデニムの半ズボン、白のハイソックス、黒の長めの長靴。
C子は、ピンクのブラウスにサスペンダーつきの紺で襞のある短いスカート、白のハイソックス、赤の長い長靴。
B斗の家には、B斗の母親、B斗の姉のK子、A樹の姉のM代がいた。
「いらっしゃい。」母親を中心に3人が出迎えた。
M代もK子も早く帰って来て勉強するようになった。
M代とK子は帰宅部だった。アイドルになると言って、オーディションの練習ばかりしていたが、今は違う。
Jに刺激されて、小学校教員を目指して猛勉強していた。
- 93 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:05:21.69 ID:nyyloMob4
- A樹たちは玄関で長靴を脱ぐと驚いた。
A樹たちは、少なくとも長靴を脱ぐときは、きっちりとそろえて整頓する。
そんなA樹たちも驚くほど、三足の長靴が美しく整然と並んでいた。
一足はおばさん用のベージュの婦人用長靴だった。B斗の母親のものと思われた。
二足はそれよりもはるかに長く、Jのには及ばないものの美しいフォルムをしていた。M代とK子のものと思われた。一足は赤、一足は白である。
ベージュの婦人長靴も整然と置かれていたが、他の二足の方が遥かに整然としていた。長靴に対する愛情がにじみ出ていたことが、A樹たちにも明白に伝わった。
- 94 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:06:05.23 ID:nyyloMob4
- 一方、Jの教育実習はマスコミには秘密にされた。
事務所は周到に準備した。
教育実習先を東京都内ではなくX県Y市にしたのはJの発案だが、事務所もいろいろと考えた。
芸能活動の予定はまったく入れなかった。Jは学生でもあるので、日程が他のアイドルよりまばらになるのは、それほど疑われない。
もし、Jの不在が問題にされたら、体調不良のため、国内のさるリゾート地でで休養していると言い訳することにした。
F大学にも緘口令を協力してもらうことにした。
Jが講義に出ないのは、芸能活動と学業との両立による体調不良のためだと、マスコミに聞かれたら答えてもらうことにした。
その方針にF大学当局は大賛成だったのはいうまでもない。
Jが芸能活動のために講義を欠席することも(たまにはあるので)学生たちも怪しまなかった。
教育実習の学内説明会もJには別室で行っていた。
Y市教育委員会も学校も、マスコミにばれないように注意を払った。
私服になるとJは清楚な少女となる。アイドル的に目立つことはない。
校長も保護者に文書を出して、Jが教育実習を行うこと、Jはまじめな気持ちでやっていること、有名な歌手ではなく一実習生として迎えてほしいこと、Jを話題にしないこと、マスコミに情報を流さないこと、子供たちのためにそうしてほしいことを訴えた。
- 95 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:10:11.71 ID:nyyloMob4
- M代もK子も膝上のスカート、白いハイソックスを履いていた。
M代「お姉ちゃんもハイソックスに長靴を履いて来たの」
K子「何だか小学生の頃を思い出したわ」
J「でしょ?2人とも今日は表情が明るいわ」
M代「Jさんに出会ったおかげよ、私達も小学校の先生目指して頑張っています」
J「この街に来て、弟さん達と出会い、お姉さんとも出会い、私は今幸せよ
歌手やってなかったらあなた達と出会ってなかった」
K子「それ考えたら運命の出会いだわ、弟と真剣に接する事ができた、Jさんのおかげよ」
J「これからも色々相談してね、M代さんK子さんも妹みたいなものだから」
B斗母「さあ、みんな食べて食べて」
玄関に置いてある長靴の数見たA樹はみんなにこう言った。
A樹「これだけ長靴が揃うと誰がどの長靴履いているとか性格が分かりそうだね」
M代「ひょっとしてお姉ちゃんの長靴の事を言っているの?」
A樹「あの赤くて長いゴム長靴お姉ちゃんのような活発な女の子でないと選ばないよ」
C子「私も活発ってこと」
B斗「そうだよ、そして隣の白い長い長靴が僕のお姉ちゃんの」
K子「バレたかっと言ってもこないだ見せたもんね」
B斗母「紺色のはJ先生のでしょ、水色のブラウスと紺のネクタイ、ハイソックスの色からして
合わしているって感じ、おしゃれだわ」
J「ありがとうございます。他にも何足か長靴持っているのですよ」
- 96 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:10:48.26 ID:nyyloMob4
- B斗母「まあ何色ですの?」
J「赤と白を持っています。その日の服装とか気分で決めています」
A樹「僕もM代お姉ちゃんの長靴履いてみたい。ねぇいいでしょ?」
B斗「僕もK子お姉ちゃんの長靴が履きたい」
C子「じゃあ私もJお姉ちゃんの長靴が履きたい」
J、M代K子「仕方ないわねぇ、ちょっとだけよ」
A樹B斗はM代とK子の、C子はJの長靴を履いて外に出た。
またM代はA樹、K子はB斗、JはC子の長靴を履いて外に出た。
3人の姉に見守られながらA樹B斗C子はそれぞれの長靴を楽しんだ。
A樹「何か気持ちいいね」
B斗「そうだね」
M代「長靴の中が臭くなっちゃうからそろそろ戻してよ」
K子「ほらB斗も」
B斗の家の周りを一周した後3人は、3人の姉に長靴を返した。
M代「大事な長靴なんだから長靴の中を臭くしたら承知しないわよ」
K子「B斗もよく長靴履くんだからハイソックスが臭いから、
B斗の長靴でお姉ちゃんのハイソックスまで臭くなっちゃうかも知れないのに」
J「まあそう言わなくてもかわいい弟さんでしょ」
K子「この前の紺の長靴、B斗に履かれて中が臭くなってニオイを取るのが大変だったんだから」
M代「A樹も長靴が好きなんだから」
そんな会話をしながら家の中に入った。
- 97 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:11:49.95 ID:nyyloMob4
- そのときのJはまだ、すべての日本人に知られているというほどではなかった。
M空Hり、W田A子、S田J子などはどんな日本人でも知っている。
Jは、信念としてテレビを見ない人、歌謡曲やその周辺の文化に背を向ける人、仕事の忙しい人、世間とのつながりを求めない老人などには知られていなかった。
そのような偏屈な大人たちとは対極にある子どもたちはよくテレビを見るので、よく知られていた。
Jが教育実習生としてきたときも、Jを知らない保護者も少数ながら存在した。
Jの教育実習がY市の世間で大騒ぎにならなかった一因かも知れない。
もちろん、これを機会にJを知り、Jのファンになった保護者もいる。
- 98 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:12:24.49 ID:nyyloMob4
- 玄関に入ってそれぞれ長靴をぬいで語った
M代「私の長靴そんなに臭ってなかった安心した〜
A樹の足の匂い嗅がせてよ」
A樹「お姉ちゃん、ハイ」
M代「クンクン、ゴムの匂いがする程度か、良かった」
K子「これ、B斗も」
K子は自分の長靴の匂いとB斗の足の匂いを嗅いだ
K子「くっさ〜長靴はまだ新しいからそのうちもとのゴムの匂いに戻ると思うけど…
B斗、足臭いよついでに私の足も…」
といいながらK子は右足を抱え、顔を下にむけスカートのなかを見られない様に足の匂いを嗅いだ
K子「さっきより汗臭くなってる、ゴムの匂いじゃない、B斗の長靴臭いからよ
もう〜このハイソックスどうしてくれるの?」
B斗「今度から足をよく洗ってお姉ちゃんの長靴履くよ」
K子「いくらお姉ちゃんの長靴が履きたいと言ったってもう〜いや」
J「私は何とも思わないわ、長靴の匂い好きだし、またゴムの匂いするから」
K子「C子ちゃんは女の子だから清潔だけどうちの弟はひどいわ、弟の足を嗅いでみて」
J「うわ〜臭い、私の足より臭い」
M代「こんなに足臭かったら女の子にもてないよ、長靴の中にオドイーターいれな」
B斗「はぁい」
長靴を脱いだあと、長靴のゴムの香りがするのは長靴フェチとして心地よいが
汗臭さはたまらないと皆思うのであった。
- 99 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:13:03.95 ID:nyyloMob4
- A樹「ぼくもJお姉ちゃんのような長くてかっこいい長靴がほしいな。」
B斗「どうして、ぼくたちには短い長靴しかないのかな?」
A樹「一番いいのはJお姉ちゃんの長靴、次はお姉ちゃんやK子お姉ちゃんの長靴、C子の長靴もぼくらのより長くてかっこいい。」
C子「一番長くてかっこいいのを買ってもらったのよ♪」
B斗「でも、女用を履くわけにはいかないよな…」
A樹「ぼく、お百姓さんや工事の人が履くような長靴がいい!」
M代K子C子「えっ?」
B斗「子供用のはないよ。」
A樹「お百姓さんが田植えをするときのあの長靴、一度履いてみないんだよね。指が分かれていなくて普通のがいい。」
B斗「田植えでもするんか?」
A樹「してもいい。みんな農業をばかにするけど、あの長靴、長くてかっこいい!」
M代「みっともないからやめなさい。」
A樹「どうして?それなら、工事をしている人の膝のすぐ下まである長靴は?」
M代「やめてよ。」
A樹「ぼくも、もっと長くてかっこいい長靴が履きたい!」
- 100 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:13:57.23 ID:nyyloMob4
- B斗母「そう言えば昔S城H樹とかGHみがロングブーツを履いて歌っていたわ
A樹君、それの長靴バージョンが履きたいわけね、何も田植え長靴に拘ることないわ
大長靴があるわよ、24センチだけどね」
M代「おばさん…」
A樹「えっ、ほんと」
B斗母「ほんとよ色は黒しか無いけどね」
A樹「やったー、大長靴か」B斗「僕も欲しい」
B斗母「今の長靴が履けなくなったらね」
K子「ママまで何言い出すの?」
M代「A樹の長靴も臭いのに丈の長い長靴になったら余計臭くなるわ、長靴の中に香水をふってあげる、
ハイソックスが香水臭くなるわ」
A樹「お姉ちゃん…」
J「大長靴を履きたいのでしょ、そうすればもっと勉強するよね?」
A樹B斗「もっと勉強する」
J「今度二人が大長靴を履いた姿を見てみたいわ」
- 101 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:14:34.90 ID:nyyloMob4
- C子「やっぱり男の子にも長い長靴履いてほしい。」
- 102 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:15:19.27 ID:nyyloMob4
- M代「お姉ちゃんね、男の子には余り長い長靴を履くより30センチ丈の長靴を履いて、
ハイソックスを5〜10センチ程度覗かせるのがお洒落だなって思うんだ、長靴よりも短いソックスを履いている子もいるのに、
いかにも脚が長くバランスよく見えると思うんだハイソックスに長靴格好いいと思うけどな」
K子「白いハイソックスの男の子ってお坊っちゃんて感じもするんだよね、ハイソックスに長靴だと長靴が上品にも見えるのよ」
A樹「ハイソックスがちら見せでもいい、大長靴が履きたい」
B斗母「普通の長靴と比べ値段も高いのよね。」
- 103 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:15:58.86 ID:nyyloMob4
- Jが言った。
男の子も女の子も、半ズボンやスカートに、ハイソックスを履くと脚が長く見えてかっこいいわ。
長靴も不思議だよね。長靴を履くと脚の線がきれいに見えるのよ。短い長靴でもそうなんだけど、長い長靴だと本当に脚の線がかっこよく見えるのはなぜかしら。
短い半ズボンや短いスカートにハイソックス、そしてハイソックスが少し見える長い長靴を履いた男の子や女の子が元気に遊んでいるのを見ると、本当にうれしくなるの。
- 104 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:16:36.95 ID:nyyloMob4
- C子が言った。
私は一番長くてかっこいい長靴を履いた女の子になりたいの。
男の子には私より長い長靴は履いてほしくないの。
でも、男の子にも長くてかっこいい長靴を履いてほしいの。
うちの学校、一年中長ズボン禁止でしょ。だからうれしいの。風邪引いたって言って長ズボンで来る子がいると、仕方ないとは思うけど、うれしくいないわ。
女の子は、短いスカート、ハイソックス、長靴!
男の子は、半ズボン、ハイソックス、長靴!
- 105 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:19:13.56 ID:nyyloMob4
- B斗の母が言った。
X県は、特にY市は半ズボンでしょ。B斗が入学する時は、真冬でも半ズボンなんてと思ったけど、おかげでB斗もみんなも丈夫になったわ。
それに長靴ってのはいいわね。雨や雪の日は、B斗には長靴を履かせることにしているの。学校もB斗が寄ったところのお宅も汚さないで住むからね。
だから、長靴はもっと長いほうがいいよね。膝の下くらいまで。
その上で、思い切り元気に遊んでほしいわ。
M代もK子も言った。
さんせえええええええ!!
J「もう遅くなりましたから失礼します。A樹君、K子ちゃん、いいでしょ。」
K子「おばさん、本当に遅くまでありがとうございます。ご馳走様でした。じゃあ、A樹、帰るわよ。ちゃんとご挨拶なさい。」
A樹「はあい。」「本当にありがとうございました。失礼します。」
B斗の母が言った。
A樹君もB斗君ももう少し大きくなったら、大人用長靴が履けるね。楽しみだね。」
A樹B斗「早く大きくなりたいな。」
J「好き嫌いしちゃだめよ。外で元気に遊んでね。」
A樹B斗「はあい。ぼくたち、外で遊ぶの、大好きです。」
A樹、K子、C子、Jはそれぞれの長靴を履いて、B斗の母に一礼して岐路についた。
B斗とB斗の母は、4人の、それぞれ違いはあるが、、半ズボンやスカートとハイソックス・長靴に包まれた、美しい脚線を眺めていた。
- 106 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:20:11.61 ID:nyyloMob4
- 4人はB斗宅から帰る途中こんな会話があった。
M代「B斗くん、私たちが玄関で長靴履いているのを見ていたらアソコを膨らませてたよ」
J「本当?」
A樹「お姉ちゃん達が長い長靴を履いている処がセクシーに見えたんだよ
ハイソックスに染み付いた長靴の匂いも気にしているんだよ、きっと」
J「A樹君もそうなの?」
A樹「長靴フェチってそういうものなんだよ好奇心が強いのだよ」
J「お姉ちゃんも『男の子のように』の靴がゴム長靴だったから激しい振り付けで、長い間長靴履いていたから後長靴を脱ぐのが大変
で、脱いだらハイソックスが強烈にゴム臭かったから…」
M代「A樹の足もゴム臭いよ、でも女の子っていい匂いがするイメージがあるから足臭かったらギャップに興奮するんじゃない?
私も経験あるわ、ある長靴フェチの男子に長靴の匂いを嗅がれた事もあるわ」
A樹「セクシーなハイソックスがゴム臭いと興奮しちゃうよ」
M代「コラッまたそんな事言って、お姉ちゃん家帰ってから足の匂いを嗅がせてあげる、A樹のアソコも大きくしてやろうか?」
A樹「お姉ちゃんのは姉弟だから興奮しないよ、他人だから興奮するのだよ」
M代「A樹の長靴の中に香水を付けてあげるよ、長靴履いた事がバレるよ〜」
A樹「お姉ちゃん、それはやめて〜」
M代「A樹も時々足臭いから〜」
- 107 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:20:41.58 ID:nyyloMob4
- C子「Jお姉ちゃん、何故長靴を履くと足が臭くなるの?」
J「長靴は雨水などから足を守る為、靴に隙間がなく空気が入りにくくなっているの
だから水溜まりの中に入っても足が濡れないの
しかしその代わり長い間長靴を履いていると足が汗をかいて蒸れてしまって水虫の原因になったり、ゴムの匂いが靴下に移るんだよ
長靴を脱いだ時足の匂いを嗅いでごらん、結構臭くなっている時があるから」
M代「その匂いで興奮する男の子もいるってことだよ」
C子「そうなんだ」
A樹「長靴からハイソックスがはみ出していると特に興奮するね」
M代「せっかくハイソックス履いてお洒落してキメているのに濡らしたら台無しよ、濡らさないのもお洒落の一つだよ」
J「M代ちゃんの言う通りだわ」
- 108 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:21:20.06 ID:nyyloMob4
- A樹「Jお姉ちゃん、Jお姉ちゃんがテレビで『男のコのように』を歌っている姿を見て、
僕もJお姉ちゃんが履いている長い黒長靴を履きたくなったよ、何て格好いいんだって思ったよ」
J「A樹君、ありがとうそう言ってくれてお姉ちゃんうれしいよ、これには色々事務所内で意見が出てね
長靴履かせるからハイソックスはいらないとか、長靴をやめたらとかあったのね
一度テレビ番組でハイソックスを履かずに長靴だけ履いて出演したら、後日Jちゃんは白いハイソックスを履いてなかった、Jちゃんはハイソックスが似合うのにって言われちゃった
よく見ているんだね、みんな。でも安心しちゃった私のハイソックス姿、たとえ長靴を履いていてハイソックスは一部分しか見えなかったとしてもJちゃんはハイソックスを履いて欲しいって要望があるんだね。凄い興奮しちゃったよ」
C子「私もハイソックスと長靴だ〜い好き」
A樹「あの時のお姉ちゃん格好良かったよ」
J「ありがとう、何か自信わいて来ちゃったんだねあの時」
- 109 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:22:10.41 ID:nyyloMob4
- A樹が言った。
ぼく、半ズボンに長靴って好きなんだ。ほんとは晴れでも履きたいんだ。だって、かっこいいもん。
半ズボンにハイソックスは履くと、脚が長く、かっこよく見えるでしょ。それに長靴を履くと、もっともっとかっこいいと思うんだ。
スーパーマンのようなヒーローになったような気がするんだ。強くて勇気があって正義の見方って感じなんだ。
ヒーローの長靴って、あっ、ブーツか。って、ぼくたちの長靴より、長いでしょ。そう、お姉ちゃんやお姉ちゃんの長靴のように。
ぼくたちは、一年中半ズボンでがんばっているでしょ。ハイソックスも履いているね。でも、長靴は毎日は履けないから残念なんだ。
特に半ズボンに長靴のとき、ぼくは、強くて勇気があって、何が正しいかをしっかりと考えて勇気を持って行動したいと思うんだ。バスに乗ったときも、老人に席を譲るんだ。
そりゃ、長靴を履かない時だって相するつもりだけど、長い長靴を履けば、もっともっといいと思うんだ。
Jお姉ちゃんが履いているような長靴を履きたいよ。それが無理なら、長い大人用長靴を早く履きたいよ。
- 110 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:22:51.70 ID:nyyloMob4
- Jは言った
お姉ちゃんにとってハイソックスは脚を長く美しく見せるアイテムだと思っているの
そのハイソックス、特に白いハイソックスだと雨が降ると泥跳ねが目立って格好悪くなっちゃう。ハイソックスを泥跳ねから守る為に長めの長靴を履くんだ。
すると鏡に映った自分が格好よく見えたり、水溜まりの中を気にせず歩けるのよ
朝、家を出る前必ずテレビの天気予報を確認するの、ちょっとでも雨が降りそうだったら傘とレインコートと長靴を用意して、長靴を履いて出かける事にしているの
そのほうが安心ね。長靴が私の足を守ってくれる。
ハイソックスが蒸れて臭くなっても、お客さん家の玄関で靴を脱いだ時床を濡らすよりよっぽどいいよ。
足元が気持ち悪くなくて快適だし堂々と動く事ができる。お姉ちゃんも長靴大好きだよ。
- 111 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:24:16.34 ID:nyyloMob4
- C子が言った。
「J先生、○○小学校の『生活のきまり』って知ってる?
特別な事情がない限りは一年中半ズボン!女子は短いスカートもいい!
雨の日や雪の日や地面がぬかるんでいるときは、長靴をはかなきゃいけないんだよ!」
Jが言った。
「うん、私も読んだわ。みんな真冬でも半ズボンや短いスカートでがんばっているわね。」
Cが言った。
「それなのに、雨の日にJ先生が長靴を履いてきたの見て、J先生をばかにした奴がいたでしょ!許せないわ!あいつら長靴も履いてないんだから!」
Jが言った。
「あの時はありがとうね。うれしかったわ。C子ちゃnもA樹君もB斗君もほんとうにありがとう。」
M代が言った。
「その『生活のきまり』、私が小学生のときから変わっていないね。担任のA先生、今は教務主任になっていらっしゃるね、おっしゃってたわ。
長靴を履かないで来ると、学校の廊下や教室の床を汚しちゃうでしょ。汚いし、掃除当番の人が困るでしょ。そしてその前に、誰かが滑って転んで御覧なさい。危ないでしょ。って。
私、感動したわ。
ここは田舎でしょ。雨が上がって晴れても、雪がやんで融けだしても、道路はぬかるむわ。だから、長靴を履くことはエチケットだと思うわ。」
Jが言った。
「私もそう思うわ。M代ちゃん、A先生に教えてもらったの?私、A先生、尊敬しているの。」
M代が言った。
「はい。A先生のおかげで学校が楽しくなって、勉強も好きになったの。でも、中学3年のころからいろんなことがつまらなくなって、田舎もいやになって、アイドルになろうなんて、K子と考えちゃったんだ。」
A樹が言った。
「そのころの姉ちゃん、ケバかったし、よく母ちゃんに怒られてたね。」
M代が言った。
「もおっ! でも、Jさんに会って目が覚めたんだ。私、A先生のような、Jさんのような教師を目指すっ!でも、この偏差値じゃ無理…… でも、がんばるっ!」
Jが言った。
「大丈夫よ。M代ちゃん、がんばり屋だから。そうそう、日本の学校で感心したことがあるの。」
M代が尋ねた。
「どんなことですか?」
- 112 :夢見る名無しさん:2017/03/07(火) 19:24:53.93 ID:nyyloMob4
- Jが答えた。
「日本の学校では生徒が自分たちの学校の掃除をするでしょ。香港では専門の業者がするの。宗主国のイギリスでもそうなの。」
A樹が目を輝かせて言った。
「いいなあ。香港やイギリスでは掃除しなくていいのっ?」
Jがまじめな表情で言った。
「A樹君、自分たちが使って勉強したり遊んだりしたところを自分たちでしっかり掃除することで、自分たちの学校を大切にしなきゃ、という気持ちになるでしょ。
その気持ちが周りの人に伝わるのよ。香港では自分の金儲けのことしか考えない人が多いの。日本にはないいいところもあるけどね。それはまた違う日に。イギリスは景気悪くて活気ないし。
日本がこれほど平和で発展しているのはそういうところに原因があるのよ。」
M代「A樹、わかった。」
A樹「はい。だから、掃除当番の人が困らないように、外が汚れているときは長靴をはかなきゃいけないんだね。」
M代「よくわかっているじゃん。」
M代とA樹は自宅近くの交差点でJを別れ、帰宅した。
Jは、スカートにハイソックスに赤のロングな長靴を履いたM代と、半ズボンにハイソックスに黒の最も長い学童長靴を履いたA樹の後姿を見送った。
- 113 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:23:52.82 ID:/hC6dhXZB
- A樹達がB斗、K子の家を去ったあとB斗とK子はこんな会話があった
K子「B斗、さっきJ先生とM代が玄関で長靴を履いているときアソコがだんだん大きくなったよね、お姉ちゃん分かってたよ」
B斗「(顔を赤くして恥ずかしながら)ばれたか、Jお姉ちゃんやM代お姉ちゃんのセクシーなハイソックスの足がゴム臭い長靴の中に入って行くのを見たらつい…」
K子「お姉ちゃん恥ずかしかったよ、明日M代に合ったら何て説明しようかしら」
B斗「お姉ちゃんもいけないんだよ僕がまだ幼い時に…」
K子「何したっけ?」
B斗「お姉ちゃんが小学生の時に自慢のピンクレディの黄色い長靴を履いて、
それも白いハイソックスの脚を長靴からはみ出して、
ハイソックスの脚が太く、長靴の筒との間に隙間がなくパツンパツンになっていたのを見た事があるの」
K子「(顔を赤くして)それで」
B斗「玄関で長靴脱いだ瞬間僕に長靴のゴム臭いハイソックスの足の匂いを嗅がせたんだよ、あれからアソコが反応しやすくなったんだよ」
K子「お姉ちゃん結構B斗にイタズラしてたもんね、可愛かったから」
B斗「それからだよ長靴を履いた女性に反応しだしたのは、お姉ちゃんがいけないんだよ」
K子「そのハイソックス履いた足で電気アンマもしてたよね」
B斗「お姉ちゃん、お母さんに叱られていたよ弟に何するんだって」
K子「そんな事もあったよねぇ、またしようか?」
B斗「やめてよ〜(笑)」
K子「でもB斗のハイソックスの足、結構臭かったわよ、長靴の中に香水を付けるよ〜」
B斗「恥ずかしいからやめて〜」
みんなの前ではおしとやかな一面を持つK子でも、B斗と二人きりの時はお茶目な姿を見せたのである。
- 114 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:25:09.14 ID:/hC6dhXZB
- M代がA樹に言った
M代「さっきC子ちゃんの言ってた『生活のきまり』なんだけどさ、例えば卒業式とか入学式などの大事な式典があるよね、
その時雨天だったり積雪など道が悪い時は長靴を履いて登校する、靴はビニール袋などに入れて持参する事。知ってた?」
A樹「知ってたよ、徹底しているんだね」
M代「式典そのものは体育館で行うけど足元が汚れない配慮をするために長靴を履いて登校するんだよ」
A樹「そうなんだ、雨天時の卒業式や入学式は経験ないな」
M代「お姉ちゃんはあるよ、卒業生を見送る時在校生が校門まで列をなして見送るんだけどお姉ちゃん達は長靴ではなく持参した運動靴を履いたけど、
卒業生の大半が男子は制服半ズボン、女子は制服スカート、白いハイソックス、長靴だったわ、
中にはね、大人用の長靴を履いた卒業生もいたわ、だけど大事な式典で長靴を履いているって笑ったり非難される事もなかったわ、長靴を履くのは仕方ない事だから
だからA樹も小学校卒業するとき雨が降ったら長靴を履いて行くんだよ、分かった」
A樹「うん、お姉ちゃん」
- 115 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:25:48.01 ID:/hC6dhXZB
- JはC子を家まで送り届けるために連れ立って歩いていた。
J「C子ちゃんもA樹君もB斗君も偉いわね。『生活の決まり』を守ってしっかりと長靴を履いているんだから。」
C子「ありがとうございます。長靴を馬鹿にする奴とか、長靴をはきたがらない奴とかいるけど、何考えているんだって言いたいよ。バカみたい!」
J「C子ちゃん、言葉が汚くなっているわよ。」
C子「ごめんなさい。でも、自分だけカッコつけて、長靴履かないで、学校をびしょびしょにするなんて、考えられません。滑って転んだ子もいたんですよ。」
J「だから、『生活の決まり』でも長靴を履くように書いてあるのね。」
C子「長靴が臭いって言う人もいるんだけど、足を泥やなんかでびしょびしょにする方がもっと臭いよ。」
J「そのとおりだわ。」
C子「私、長靴が好きなの。できれば毎日履いていたいの。運動靴と同じに運動できる長靴が欲しいな。J先生のその長靴でスポーツもできる?」
J「そこまではいかないわ。この長靴、前にも言ったように(>>594)特注で作ってもらったの。『男のコのように』を歌うとき、半ズボンに長靴ということになったの。
リハーサルの時は、小学生の男の子のような学童長靴っていう長靴に一番似ている、黒の紳士用長靴だったの。でも、それだと激しい動きで踊るたびに脱げちゃうの。
だから、特注で作ってもらったの。ブーツにしようかって話にもなったけど、子供らしさが欲しいってことでそうなったの。もちろん、せっかく作ってもらうんだから、長さと形にはこだわったわ。
私の足のサイズよりほんの少し大きくしてもらったけど、それはオドイーターを入れるためよ。足や長靴が臭くなったらいけないじゃないの。
というわけで足にぴったりだし、結構自由に走り回れるわ。ハイヒールなんかより何百倍も動きやすいわ。変な靴よりいいかもしれないわ。」
- 116 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:28:45.58 ID:/hC6dhXZB
- B斗が興奮する姿を見たK子はそんなB斗をいとおしく思えた。
ならばもっとB斗が興奮するためにある事を考えた。
それはJが『男のコのように』を歌った時に近いファッションをして、B斗と接してみる事にした。
今まではミニスカートが多かったが、B斗の履いている激短半ズボンよりも短い半ズボンを履いてみる事にした。
K子はおしとやかで、お嬢様みたいな女子高生だ。そんな格好するわけない、M代はおてんばなのでイメージがぴったりくる。
でも弟をびっくりさせるため挑戦してみる事にした。
髪はセミロングだが、ミッキーマウスがプリントしてある白いTシャツ、水色デニムのB斗より短い半ズボン、白いハイソックスといういでたち。背はB斗よりも高いので白いハイソックスの脚が長々と見える。
可愛らしい男の子みたいなK子になった。
その姿でB斗の前に現れた「B斗、お姉ちゃん半ズボン履いてみたけど似合う?」
B斗はびっくりして
「お姉ちゃん…僕と似た服装している…どうしたの?」
K子「B斗をびっくりさせようと思って…次の休みに近所の河原でキャッチボールしようか?」
B斗「お姉ちゃん勉強いいの?」
K子「お姉ちゃんでなくお兄ちゃんになってあげる」
B斗「えっそんな、こんな可愛いお兄ちゃん興奮しちゃうよ」
といいながらB斗は股間に手を押さえた。
K子「アソコ大きくしたな、河原だからボールを川に落としたらいけないから長靴履いていこうね」
B斗「うん」
K子「お姉ちゃんも楽しみにしてる、もう遅いからお風呂入って寝るんだよ」
- 117 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:30:28.38 ID:/hC6dhXZB
- 翌日、M代とK子が学校で会話した。
M代「K子、昨日私達が帰る時にさ…B斗君が…」
K子「(あの事かな)何の事?」
M代「言いにくいけど、B斗君…アソコ大きくなってたよ」
K子「(バレてた〜)ごめん、姉として謝るよ」
M代「いいの、いいのうちのA樹もある事だから…
B斗君、欲求不満じゃない?一緒に遊んであげたら?」
K子「あれからね、休日にキャッチボールしようと約束したんだ、心配してくれてありがとう」
M代「J先生も心配してたわよ」
K子「うちのお父さんとB斗がよくキャッチボールしていたけど、最近お父さん仕事で忙しいのよ、だから私がキャッチボールしようと言ったのよ」
M代「勉強の方、大丈夫?」
K子「大丈夫よ、A樹君は?」
M代「今度の休日にショッピングに付き合う事になったよ。」
K子「それもいい事ね、弟のために頑張ろうね」
M代「うん」
- 118 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:33:26.65 ID:/hC6dhXZB
- 次の休日の前日は土砂降りの雨だった。A樹、B斗、C子、Jが長靴で登校したことは言うまでもない。ほとんどの子供たちが長靴だった。高学年も例外ではない。長靴半ズボン少年、長靴スカート少女で小学校付近は溢れた。
A樹、B斗、C子、Jはうれしくてしかたなかった。あまりかっこいい脚線でない少年も少女も、この日ばかりは脚線が美しく見えた。どうしようもなくかっこ悪い脚線の少年少女も、例外ではなかった。
下校時にも雨はやまなかった。日没近くになってやっとやんだ。休日の朝、アスファルト部分は何とか乾いたが、土の部分はぬかるんでいた。草もぬれていた。そして、強烈な太陽が昇ってきた。空は雨後天晴の青さ、美しさだった。
B斗とK子の喜びは言うまでもない。思い切り外で遊べるし、長靴を履く理由もある。
B斗とK子はほとんどお揃いといっていいほどの服装になった。上半身、半ズボン、ハイソックスまではほとんど同じだ。違いは長靴だけ。B斗は黒の一番長い学童長靴、K子は白の長い長靴。
B斗とK子はY市を流れる大河Z川の支流のT川の河原へ行った。そこは特に整備されてもいなくて、あまり人が来ないところでもあった。ぬかるみや濡れた草もあって、その日は長靴でなければ進めなかった。
B斗とK子はキャッチボールを始めた。
おしとやかなK子ではあったが、中学時代はソフトボール部にいた。ピッチャーではないが、ボールを投げたり取ったり打ったりすることには慣れていた。
ソフトボールなどの経験がないとキャッチボールすらままならないスポーツ少女もいる。でも、ソフトボールの経験があるので、K子の腕前はまったく確かだ。
まだ小学校3年生のB斗より遥かに玉も飛ぶし、コントロールも、身のこなしもいい。
姉弟でキャッチボールというのはあまりないのかもしれない。強引にやったとしたら、姉は弟にまったくついていけないことが多いかもしれない。弟が小学校中学年以下で何とか釣り合いが取れることもあるかもしれない。
でも、K子はぜんぜん違った。
- 119 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:34:37.43 ID:/hC6dhXZB
- K子はB斗のために手加減をしなければいけないと思った。距離を遠くするとB斗の玉が届かないこともわかった。
B斗もA樹をはじめとする同学年の友達とキャッチボールをするけれど、姉のK子ほど強い玉を投げられる子はいなかった。
普段おしとやかに見える姉のK子の強さを知った気がした。
K子は高校3年生だ。体力は大人の女性と何も変わらない。いやそれ以上だろう。でも、その自分より大きい体格からくるものとは別の強さを知った気がした。
いつの間にか、K子によるB斗に対する指導という形になった。K子の口調も部活の調子になった。
B斗は素直に従った。B斗の動きがだんだんと合理的になってきた。
K子はうれしくなった。
始めたときは不恰好だったB斗の動きが美しいものになってきたからだ。
玉を受けるときの微妙な動作も美しく合理的なものになった。長靴ハイソックス半ズボンの脚線も美しくなっていくように思えた。
B斗もうれしかった。今日の姉は強くかっこいいだけでなく美しいのだ。
B斗はK子のことを美しい少女だと思っている。それはしとやかな美しさだった。その日は姉の意外な一面を見た気がした。
B斗の体力はK子についていけなかった。B斗はコントロールを失って暴投してしまい、玉は川べりの草むらに入った。
B斗は玉を取りにいこうとした。K子は「危ないからやめようね。玉は買ってあげるよ。」と言った。B斗は「いいよ。まだ玉はあるから。」と言った。
昼近くになったので、B斗とK子は家に帰った。
ワンバウンドのボールもあったし、キャッチボールに必要なフットワークもあったので、二人の服装は、長靴だけでなく、ハイソックス、半ズボン、シャツ、そして生脚、生腕、顔も泥まみれになった。
二人とも母親に怒られた。二人ともシャワーを浴びるように命ぜられた。
午後、K子は受験勉強に励んだ。B斗は疲れてしまってうとうととしてしまった。
- 120 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:35:30.51 ID:/hC6dhXZB
- 一方、A樹は姉のM代と一緒にY市最大の(唯一の)ショッピングセンターに行った。
A樹とM代はほとんどお揃いといっていいほどの服装になった。上半身、半ズボン、ハイソックスまではほとんど同じだ。違いは長靴だけ。A樹は黒の一番長い学童長靴、M代は赤の長い長靴。
ショッピングセンターは自転車で行く距離である。自転車で行くことにした。
途中、未舗装道路や未舗装のT川の土手を通るので、長靴を履くことにした。
距離的には舗装された県道を通るのが近いけれど、自動車が危ない、ということでその道にした。
母親からも県道を通らないようにと言っていた。A樹とM代の返事の声が明るかったのは言うまでもない。
土手では自転車の車輪が泥水を巻き上げていた。下手にスピードを出すと自分たちがびしょ濡れになってしまう。
A樹をM代は慎重に自転車を漕いだ。冒険みたいで楽しかった。
A樹は長靴の縁が太ももの裏に当たる官職がたまらなかった。M代もである。
自転車はA樹が先になったり、M代が先になったりした。より危なそうなところはM代、そうではないところはA樹が先に進んだ。
A樹は姉のM代の脚線の回転を見た。姉の力強さと美しさを改めて発見した。それを演出しているのは、スカート、ハイソックス、長靴だと改めて認識した。
M代も弟のA樹の脚線の回転を見た。愛らしい脚線である。でも、長く力強くそして美しくなっている。半ズボン、ハイソックス、長靴に支えられて、強く美しくなっていくのだと思った。
- 121 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:37:41.12 ID:/hC6dhXZB
- ショッピングセンターに着いた。
長靴の大人、長靴半ズボン少年、長靴スカート少女は多いわけではなかったけど、結構いた。
A樹とM代が特に目立つというほどでもなかった。
A樹もM代も大人たちの視線を感じた。二人とも、A樹にもM代にも注がれていた、と感じた。
A樹の愛らしく美しい脚線、B代の長く美しい脚線、美しさに違いはあるけれど、若さに溢れている。
晩春初夏の太陽でこんがりと焼けた美しいきめの肌だ。卑猥な視線を投げかける大人も少しはいた。
これが冬なら半ズボンでがんばっていることを褒める大人もいる。
「ああーーっ、半ズボンに長靴履いてる女がいる!」
A樹より少し年長の小4か小5くらいに見える少年たちがM代を指差した。
少年たちは半ズボンではあるが、長靴は履いていない。ハイソックスを履いている者もいるし、履いていないものもいる。4,5人くらいだった。
「あいつ、長靴履いてるー!」
イントネーションから、県庁所在地X市の中心部の少年たちだとわかった。
X市とY市は隣接している。それはX市が近隣の町村を合併したからだ。
X市とY市の方言の違いは、X県と隣のQ県のX県に近い地域の人間にしかわからない。
A樹とM代にはすぐわかった。
X市の小学校も一年中半ズボンだが、荒天時の長靴着用はあまり言われていないようだ。
X市はY市よりも温暖なのに、高学年になるほど、理屈をつけて、冬ばかりでなく夏も長ズボンを履くのも出てきている。
X市はY市を田舎だと思って馬鹿にしているところがある。
「他人の服装にとやかく言わないでもらいたいわ。」
M代は少年たちをキリリとにらんだ。A樹もにらんだ。
少年たちは何も言えなかった。
A樹とM代は堂々とエスカレーターに乗って屋上に向かった。
- 122 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:40:21.52 ID:/hC6dhXZB
- A樹とM代は昼食としてお好み焼きとフランクフルトを食べて、自転車に乗って帰った。
帰りの道も行きと同様、楽しかった。土手も乾きだしたので、行きよりもスピードを出せた。
M代は初めから、その日はショッピングセンターからは、昼食を食べたらすぐに帰るつもりだった。
自転車ではかなり時間がかかるし、午後は受験勉強をする予定だったからだ。
同時に、M代は自分の長靴半ズボンハイソックスの脚線を中心に卑猥な視線が向けられていることを察した。
卑猥な視線の主は、若い男も中年男も老人の男もいた。
中には、M代には興味を示さず、A樹にその視線を向ける男もいた。
M代は自分とA樹を守るためにもすぐ帰らねばと思った。
M代は怪しい視線やその主を巧みに交わし、駐輪場に来た。怪しい男はついてこなかった。
M代は、上半身の筋力を除けば、体力はタダのオヤジより勝っていた。上半身の筋力でも下手なオヤジには勝っているかもしれない。
M代もK子と同じく、中学からソフトボール部で鍛えに鍛えた。中学も高校もものすごく厳しい部活だった。
身のこなしとすばやさは並みのオヤジの及ぶところではない。
A樹も体力をつけてきた。M代にしっかりとついていくことができた。
A樹はB斗と同じで、よくC子と遊ぶ。C子は決して乱暴な少女ではないし、礼儀正しくやさしさもあるが、遊びのとき、スポーツのときは別人のように激しい。
C子はA樹やB斗より身長が低いし、低いほうから数えたほうが早い。でも、筋肉のバネが全然違う。
太ってはいないし、ムキムキの筋肉でもないし、性的に早熟というわけでもない。小3の女の子らしい体形だ。よく見ないと筋肉の発達がわからない。
そんなC子にA樹やB斗は全く勝てなかった。A樹やB斗は一人きりで、あるいは二人で、泣いたことが何度かある。
それでも、C子と遊ぶのは楽しかった。C子と遊ぶと、そのたびに自分が強くなるような気がした。というより、強くなった。でも、C子はそれ以上に強くなった。
C子は勝つたびに、負けたA樹やB斗の健闘をほめてくれたし、前より強くなったこともほめてくれた。
- 123 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:41:30.21 ID:/hC6dhXZB
- 「A樹、帰るよ。早く帰りたいからしっかりついてきてね。悪い人が私たちをつけている気がするわ。特にT川の土手は急いでね。助けてくれる人がいないから。」
「うん。」
そんな話になるとうきうきと猥談っぽぅ楽しむA樹だったが、このときは違った。A樹も姉に対する卑猥な視線に気づいたようだ。そして、自分に対する卑猥な視線も。
T川の土手は、朝よりも乾いていた。だから、朝よりスピードを出すことができた。
でも、未舗装道路である。でこぼこもあるし、まだ水溜りもある。M代もA樹も長靴を泥だらけにしながら、道を急いだ。半ズボンにもハイソックスにも上半身にも泥がかかった。
- 124 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:41:58.89 ID:/hC6dhXZB
- 後ろから、ショッピングセンターでM代に卑猥な視線を浴びせた男が自転車で追いかけてきた。いかにも、偶然通る道が同じようなふりをしていたが、下心が見え見えに感じられた。
その男はM代とA樹を発見したのが遅れたため、自転車置き場からの出発も遅れたようだ。
男はいかにも急ぐように自転車のスピードを上げた。
M代はさらにスピードを上げた。A樹がついてこられるか心配したが、心配無用だった。A樹はしっかりついてきた。
不摂生な生活をしていると見られるその男は、なかなか追いつけなかった。舗装道路なら、曲がりなりにも成人男子の体力で二人に追いつけるとは思うが、水溜りの散在するでこぼこ道にその男は対応できなかったようだ。
少しずつ追いついてはいくが、その男の満足できるものではなかった。
K橋が見えてきた。K橋を渡ると大字Kに入る。M代が生まれるころにY市と合併した。このあたりの中心集落である。
「K橋を渡るよ。A樹!」
A樹は息が苦しくなり始めて返事ができなかったが、K子と一緒に曲がった。
舗装道路になったので、スピードが楽に上がった。大字Kには地元の人が歩いている。
剣道との交差点に出た。信号がある。M代とA樹は歩行者用信号が点滅する前に渡りきった。
例の男も交差点に突っ込んできた。キイイイイイイー、青信号になった県道の車が急ブレーキをかけた。
「バカヤロー!!!」運転手は、キモ男を怒鳴った。車はそのまま進み、後続車も続々と続いた。
県道の信号は長い。キモ男は取り残され、地元の人の冷たい視線にさらされた。
- 125 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:42:52.08 ID:/hC6dhXZB
- M代とA樹は家に着いた。キモ男を完全に巻くことができた。尾行のないことを確認して、M代とA樹は家に入った。
M代は受験勉強に取り掛かった。A樹は疲れて眠ってしまった。
M代は母親に頼んで、警察に届け出た。
しばらくしてであるが、そのキモ男は別件の痴漢事件で逮捕された。
M代は、危機管理のため、半ズボンに長靴というのは人前ではやめにした。
- 126 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:43:46.53 ID:/hC6dhXZB
- 休日が終わってM代は学校でK子にショッピングセンターでの出来事を話した。
K子「M代もA樹君も無事で良かったわね。世の中には訳の解らない変態がいるから、
でもそのキモ男長靴フェチだったりして・・・・」
その後K子はM代にこんな話を打ち明けた。
うちのB斗は長靴脱いだら足が臭いってこないだ言ったじゃない、
M代やJ先生が長靴を履く時アソコが大きくなったので注意したわ。すると
「お姉ちゃんがいけないんだ!」って言われて理由を聞いたら幼いころお姉ちゃんが長靴の臭いの染み込んだ
白いハイソックスの足を僕に嗅がせたからだって、
B斗を長靴フェチにしてしまった責任を感じているわ。
- 127 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:53:22.62 ID:/hC6dhXZB
- 実はB斗が生まれる前、私は両親の秘め事を見ちゃったの。
私が夜トイレへ行くときにパパとママが外へ出ようとしたのね、ママの姿見てびっくりしちゃった。
胸の強調したノースリーブのシャツにミニスカートに黒い少し透けたハイソックス、晴れているのに赤いゴム長靴を履いていたの。
パパが「これからママと散歩に行って来る」と言い残してから1時間以上経ってから戻って来たの。
パパがママの長靴を脱がせて
「Y美子、今日のお前の黒いハイソックスはより一段と長靴のゴムの臭いがするぞ、こんなセクシーな長い脚、素敵だ。俺はとても興奮してアソコから汁が出そうだ、もう我慢出来ない・・・」
と再びママに長靴を履かせておんぶして寝室に行ったわ。
その後ままの喘ぎ声が聞こえてきたわ。
今思えば夫婦の営みだと思うの。パパもママも長靴フェチかも知れないわ。
そんなパパとママの血が私とB斗に流れている。
- 128 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:53:52.16 ID:/hC6dhXZB
- 私も長靴のニオイ大好きだし興奮しちゃうの。自分でもよく足のニオイを嗅ぐしB斗にも嗅がせた事あるし、長靴臭いハイソックスの足をB斗のアソコめがけて電気アンマもしちゃった。B斗も結構そういう気があるみたい。
姉弟で時々長靴脱いだ後のハイソックスのニオイを嗅ぎあっている位だから
B斗にはお姉ちゃんの足や長靴で興奮してもいいけど他人の女性はだめよ、性犯罪に繋がるからって話しているよ
M代が言った
実はA樹がJ先生の長靴のニオイを二人で嗅いだ(>>593)と言っていたよ。
でもJ先生にとって可愛い弟のような存在だから許してもらえたけどね、
K子、B斗君の性癖を理解できるお姉さんになってあげてね。
K子
分かったわ、だけどA樹君も長靴大好きなんだね
M代
A樹も長靴が大好きなのよ、私達姉としてお互い似た悩みがあるんだね。
でも今は勉強、勉強
この話をしてからM代とK子の絆がより強くなったと互いに感じた。
- 129 :夢見る名無しさん:2017/03/11(土) 15:55:43.94 ID:/hC6dhXZB
- 引き続き、
2スレの小説『長靴半ズボン』をココに移していきたいと思います。
473などわたくしのレスは編集したり誤字脱字を訂正したり少し改変したりするかもしれません。
わたくし以外の方のレスはいじることなくそのままの形で移します。
その間、スレ番3のように、
>子供のころ、1年中半ズボンで過ごしました。雨や雪の日は長靴を履きました。
>長靴と半ズボンについて語りましょう。
のように、小説と関係ないことをレスしていただいてもかまいません。
- 130 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 18:53:59.34 ID:syAIJh9ET
- Jの教育実習は順調に進んで言った。
音楽の授業では、Jはありきたりの授業ではなく、子供たちのためにも工夫した授業を行った。
教科書に載っている歌を歌うのだが、ただ歌うのではなく、踊りながら歌うことにした。音楽室の机といすを片付けるのに時間がかかったが、子供たちのノリは非常によかった。
振り付けは、踊りの苦手な子供でも簡単に踊れるように単純なものにした。
さすがJである。どうすれば最小限の動作で効果的になるかを職業柄知悉していた。
子供たちが習得するのに時間はかからなかった。単純で、曲のイメージに合っていたからだ。
室内であったので、長靴は履くことはなかった。
男の子は半ズボンにハイソックス、女の子は短いスカートにハイソックスだった。
そんな姿で歌い踊る子供たちの姿を見たかったのはJかもしれない。
Jは子供たちを美しくいとおしいものに感じざるを得なかった。
- 131 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 18:55:54.28 ID:syAIJh9ET
- 当時の小3の音楽の教科書にどんな曲が載っているか、ぜんぜん調べていないので、曲名は書きませんでした。調べるだけの勤勉さに欠けているのが私ですので。
ごめんなさい。
- 132 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 18:56:22.54 ID:syAIJh9ET
- 算数の授業で、プリントを使った復習をすることになった。プリントは教科書会社が用意したものだった。
雨が降り、アジサイが咲いている通学路と思しき道を、傘を差しランドセルを背負った小3くらいの子供たちが楽しげに歩いているイラストがあった。
計算問題には何の関係もない。この時期にふさわしいイラストとして載っているのだろう。
描かれている子供たちは、男の子は半ズボンに黒の長靴、女の子は短いスカートにいろいろな色の長靴、ほとんど全員がハイソックスちらりだった。
A樹B斗C子は内心大喜びした。小学生は、男の子は半ズボン、女の子は短いスカート、そして雨の日などは長靴を履くことが正しいのだと保証されたと思えたからだ。
A樹B斗C子は計算に身が入らなくなった。
描かれている女の子の中にC子に似ている女の子がいた。A樹に似てる男の子もいた。B斗に似ている男の子もいた。
ただ自分たちよりも賢そうな顔をしているのはちょっと気に入らなかった。でも、教科書などに出てくるとそうなるんだと納得もした。
それよりも、長靴ハイソックス半ズボン、長靴ハイソックススカートの正しさ、かっこよさが認められたといううれしさがたまらなかった。
- 133 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 18:57:04.96 ID:syAIJh9ET
- 長靴は実際のものよりも長く描かれていた。
絵のタッチは、いわさきちひろ風で、輪郭のない薄い色合いの水彩画だった。
等身のバランスは小3の子供たちとしてリアルだった。
絵のサイズは小さいし、少しのにじみもあるので、長靴の長さも不自然に感じられなかった。
学童長靴が持つ、紳士長靴と同じ筒の縁取りの描写はまったく無視されていた。
道徳の授業については、ネタが思いつけません。省略させていただきます。
ただ、順調に成功したということで。
トラブルなどが起きると、Jの教育実習が世間やマスコミにかぎつけられそうなので。
Jの道徳の授業でいい案がある方は、レスしていただければ幸いです。
- 134 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 18:57:59.75 ID:syAIJh9ET
- 道徳の授業は自由課題になった。そこでA樹がM代と先日ショッピングセンターに遊びに行った際の出来事について
@X市の小学生に姉の長靴半ズボン姿をバカにされたこと
AA樹の長靴姿もバカにされたこと
B色んな男の人からジロジロ見られた事
C自転車で追っかけられたこと
についてJを交えて語り合う事になった。
正しい雨の日の服装について語り合う事になった。
J「A樹君姉弟は何も悪い事はしていない、お姉さんの言う通り他人の服装にとやかく言われる必要はないよね」
B斗「こんな目で見られたら半ズボンや長靴がはけなくなる」
J「そうね、でもみんなの服装みて先生感心しているの、半ズボンやミニスカートにハイソックスで頑張っている。偉いなって思っているわ」
C子「先生もハイソックスだよね」
J「うん、普段わね。でもTPOに合わせてストッキングを履く事もあるわ」
生徒Z「TPOて何ですか?」
J「その場に応じた服装って事かな?特に大事な式典とかあるじゃない、相手に不快な印象を与えない服装って事よ」
生徒Y「今の僕たちはどうですか?」
J「先生は普通だと思っているわ」
生徒X「先生もハイソックスが好きですか?」
J「大好きよストッキングと比べ伝線しないし」
生徒W「雨の日の長靴は必要ですよね」
J「そうね、長靴の方が快適だからね、それを変な目で見る人がいるからやっかいなのよ、みんな、自信持って長靴はいてね」
C子「J先生も長靴履いてる。先生からお手本をみせているから偉いと思うわ」
J「ありがとう、先生雨が降っても必ず長靴を履くわだから皆も長靴はいてね」
全員「はい」
J「その事で変な人が近づいてきたら周りの大人に助けを求めるのよ」
全員「はい」
- 135 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 18:58:44.92 ID:syAIJh9ET
- 体育の授業では短距離のリレーをやることになった。
その日は雨が降ったので、長靴を履いてきた子が多かった。A規B斗C子はもちろんである。
午前中は雨が降っていた。雨がやまなければ保健になる予定だった。昼前から雨は上がり晴れわかった。子供たちは喜んだ。
男の子は半袖半ズボンの体育服、女の子は半袖体育服にブルマの上に体育用のスカート、半袖は白に首と袖口に黒の2本ずつのライン、半ズボン、ブルマ、スカートは黒。
子供たちは3分の2から4分の3くらいが長靴を履いていた。男の子は黒、女の子は赤が一番多く、ピンク、白、紺と続いた。
Jは、白の半袖ポロシャツ、紺のキュロット、そしてあの紺の長い長靴である。白のハイソックスがちらりとのぞいている。
キュロットは短く半ズボンのように見える。
指導教員は、白の半袖ポロシャツ、白の長ズボン、黒の紳士用長靴である。
クラスは49名、1名欠席で48名だった。
Jはあらかじめ計画したとおり、走力が均等になるように6名ずつの8チームにした。
当初の計画と少し違えたのは、長靴の子と短靴の子も均等になるようにした。
小学生のことでもあり、男女のことは何も考えなかったが、男女も大体均等になった。
チームの中での走る順番は機械的に名簿番号順とした。
4チームずつのレースとして、他の4チームは計測や着順判定や決勝テープ持ちなどをすることになった。
上位2チームずつ4チームでの上位決勝戦の決勝、下位2チームずつ4チームでの下位決定戦の決勝がある。
レースは4回、子供たちは2回走ることになる。
入念な準備体操、走りの練習、入念な整理体操、表彰を行うとちょうどよい時間になる。
- 136 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 18:59:32.04 ID:syAIJh9ET
- A樹B斗C子はそれぞれ別チームとなった。
ただ、割り振りの結果、A樹もB斗もC子も同じ第3走になった。
予選ではA樹のチームとC子のチームが同じレースになった。B斗のチームは別のレースである。
A樹は2位でバトンを受け取った。C子は最下位の4位でバトンを受け取った。
A樹と1位の男の子との距離はそんなに変わらなかった。
C子の走りはすごかった。C子は身長は低いほうだが、筋肉のバネがぜんぜん違った。一歩の歩幅も脚の回転もぜんぜん違った。
C子は3位の女の子を抜かし、中継点の少し前でA樹を抜かした。
C子のチームは2位、A樹のチームは3位となった。
アンカーまでに多少の順位の入れ替わりはあったが、結果として、C子のチームは1位、A樹のチームは3位となった。
C子のチームは上位決定戦、A樹のチームは対決定戦に進出した。
C子は2位で中継したが、チームが1位になったのはC子の活躍に多くを負っていた。
B斗は1人を抜き、1人に抜かされ、2位で中継した。
B斗のチームは2位となり、上位決定戦に進出した。
- 137 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:00:20.79 ID:syAIJh9ET
- B斗は、長靴半ズボンや長靴スカートで走る子供たちを見て、その躍動感に感激した。
思い切り走るときにできる長靴の皺にたまらない魅力を感じた。
筋肉の動きとも違う、ブーツでは絶対に出せないし、ハイソックスとも違う独特な動きだ。
A樹とC子との競走は特に注目した。
C子が勝つことはわかっていた。もちろんC子も応援したい。でも、自分と同じような体格で同じような運動能力の男の子であるA樹を応援することは、自分を応援することのように思えたからだ。
A樹の走り方はB斗の走り方でもあった。もっと脚を上げてもっと歩幅を大きくしなければいけないことはわかっている。でも、それだけの筋肉がA樹にもB斗にもないこともわかっている。
少し遅れてバトンを受け取ったC子はぜんぜん違っていた。A樹やB斗より身長は低いし、脚も短いが歩幅がぜんぜん違った。脚の回転の速さや力強さも違った。
A樹の長靴にも皺が入った。C子の長靴にも皺が入った。皺の入り方はよくわからないが何かが違っていた。
A樹は追いつかれ追い越された。
B斗はたまらなくなった。
- 138 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:01:41.36 ID:syAIJh9ET
- 下位決定戦でも上位決定戦でも、走順は2つ繰り上がる。第1走は第3走、アンカー第6走は第2走となる。
よって、A樹もB斗もC子も第5走となる。アンカーのひとつ前だ。
下位決定戦が始まった。
A樹は、2位でバトンを受け継ぎ、1人を抜かし1人に抜かされた、2位でアンカーにつないだ。アンカーは後続チームのアンカーに抜かされそうになったけれど、2位でゴールした。
A樹のチームは8チーム中6位となった。
B斗はA樹の走りを見ていた。予選と特に変わったことはなかった。A樹は決して手抜きをした消化試合をやっているわけではなかった。
一人でもいいから抜きたい、少しでもいいから自分のチームを勝たせたい、という真剣な気持ちは伝わってきた。
予選での疲れが出ているわけでもなかった。むしろ、体が温まって、予選よりいい走りができていると思った。計測したとしたら絶対タイムは上がっていると思った。
しかも、長靴半ズボンで全力疾走している。そんな機会はそんなにはない。本当にすばらしい光景だ。
でも、B斗は何か物足りなかった。それは一緒にC子が走っていなかったからだ。
一生懸命がんばっているA樹が一生懸命がんばっているC子に負けるという場面、これはたまらない。
ある意味、目を背けていたい、見たくない光景でもある。A樹はB斗なのである。
でも、見てみたいのだ。本当にぞくぞくする。股間を意識せざるを得ないのだ。
- 139 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:02:37.69 ID:syAIJh9ET
- 上位決定戦が始まった。
B斗は3位でバトンを受け継いだ。C子は最下位4位でバトンを受け継いだ。
3位と4位の差はあまりなく、半ばあたりでB斗はC子に追いつかれ、追い越された。その後も差はどんどん開いた。
C子はもう一人を追い抜き、2位でアンカーにバトンを渡した。B斗は最下位4位でバトンをアンカーに渡した。
アンカー同士の差はいろいろと変化したが、アンカーの順位は結果として変わらなかった。
8チーム中、C子のチームは2位、B斗のチームは4位、A樹のチームは6位となった。
A樹はB斗とC子との競走は特に注目した。
C子が勝つことはわかっていた。もちろんC子も応援したい。でも、自分と同じような体格で同じような運動能力の男の子であるB斗を応援することは、自分を応援することのように思えたからだ。
B斗の走り方はA樹の走り方でもあった。もっと脚を上げてもっと歩幅を大きくしなければいけないことはわかっている。でも、それだけの筋肉がA樹にもB斗にもないこともわかっている。
少し遅れてバトンを受け取ったC子はぜんぜん違っていた。A樹やB斗より身長は低いし、脚も短いが歩幅がぜんぜん違った。脚の回転の速さや力強さも違った。
B斗の長靴にも皺が入った。C子の長靴にも皺が入った。皺の入り方はよくわからないが何かが違っていた。
B斗は追いつかれ追い越された。
A樹はたまらなくなった。股間を意識せざるを得ないのだ。
- 140 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:03:11.73 ID:syAIJh9ET
- 子供たちからJも一緒に走ろうという声が上がった。指導教員は、子供たちのリクエストに答えるように、Jに目で促した。
子供たちの中から、このクラスで足が速い順に6人でチームを作り、そのチーム対J一人で競走するという要望が上がった。
Jは思ったより快く承知した。
子供たちの歓心を買おうという打算的な様子ではなかった。どうでもいいという投げやりな様子でもなかった。
要するに、自信があるという様子だった。
選ばれた6人は男の子4人、女の子2人だった。A樹とB斗は入っていなかったが、C子は入っていた。
レースが始まった。指導教員がスタートを切った。
Jは外のコースを走った。
結果はJの圧勝だった。600Mなので完全な全力疾走ではなかったが、短距離の走り方だった。
半ズボンのような短い紺のキュロットに紺の長い長靴、Jのスタイルの良さ、そしてJのフォームの美しさに子供たちは息を飲んだ。
Jが完全な全力疾走でないことも、Jのフォームの美しさを際立たせた。
Jが走るたび、長靴に皺がなんともいえない様子で出来たり消えたりした。
A樹もB斗もC子もたまらなかった。
- 141 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:03:52.44 ID:syAIJh9ET
- 入念な整理体操が終わった。
表彰も終わった。
Jの講評になった。
今日のみんなはすばらしかったわ。
みんな最後まで全力でがんばっていたわね。先生、うれしいわ。
優勝したチームの人、準優勝のチームの人、3位のチームの人、おめでとう。本当によくがんばったわね。
表彰されなかった人、残念だったわね。でも、みんながすばらしいと先生、思っているの。
途中で順位がぐるぐると変わるの、見ていて面白かったわ。
追い抜かした人、がんばったわね。チームの順位をあげてくれたよね。
追い抜かれた人もものすごくがんばったと思うわ。追い抜かれても、少しでも差を縮めて追い抜こうとがんばったでしょ。
だから、次の人がまた順位を上げるのを助けたことになるでしょ。そこであきらめたら、何もかも終わりだよね。
あきらめた人は一人もいなかったわ。
今日学んだことは、一生の宝物よ。
日本の子供は恵まれているよ。私の故郷、香港は土地が狭くて、学校に広い運動場がなかなか用意できないの。
体育よかスポーツとかは、専門とする人だけがやるという感じなの。
みんなが思い切り体を動かしてスポーツするの見ると、うれしくなっちゃうわ。
この環境を生かして、心も体も健康な人になってください。
Jの言葉は子供たちに滲みた。指導教員も大きくうなづいていた。
- 142 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:04:33.08 ID:syAIJh9ET
- 体育は6時間目だった。
着替えをして掃除、帰りの会と続いた。
A樹とB斗は、下校時間まで校庭で遊ぶ気に慣れなかった。A樹とB斗はそれぞれ別々に一人で帰った。
A樹は白地に黒と赤の横じまのポロシャツに黒の半ズボンに白のハイソックスに黒の長靴に黒のランドセル、
B斗は水色で襟が白のラガーシャツに黒の半ズボンに白のハイソックスに黒の長靴に黒のランドセル、
A樹は神社の裏、B斗は廃材置き場の裏に向かった。
C子に負けた悔しさのためだ。A樹もB斗も泣くのを我慢していた。
C子という女の子にリレーで負けて泣いているところを他の子供たちに見られたくない。通行人にも見られたくない。
C子には絶対見られたくない。Jにも見られたくない。
A樹とB斗二人で泣こうかとも思ったけど、どう声をかけていいかわからなかった。だから、一人出来た。
A樹は立ったままで、神社の裏の太い杉の幹にもたれて泣いた。
B斗はしゃがんで泣いた。
泣きながら、C子に負けていく場面、C子が走っている場面、Jのねぎらいの言葉が浮かんできた。
Jの言うことは正論である。A樹やB斗の心にもすんなり滲みこんできたし、うれしかった。
でも、だからといって悔しさがなくなるわけではないのだ。
A樹もB斗も、C子の肉体、脚線、ハイソックス、長靴を想像した。たまらなかった。
Jの肉体、脚線、ハイソックス、長靴も想像した。たまらなかった。
A樹はB斗の姉K子、B斗はA樹の姉M夜の肉体、脚線、ハイソックス、長靴を想像した。たまらなかった。
そして、A樹はB斗と自分自身、B斗はA樹と自分自身の肉体、脚線、ハイソックス、長靴を想像した。
そして、C子、J、A樹はK子、B斗はM代と自分、A樹はB斗、B斗はA樹を重ね合わせて想像した。
たまらなかった。
心行くまで泣き終わると、一番近い公園を見つけ、顔を洗って家に帰った。
体育で泥のついた長靴を脱いだ。この長靴でC子に負けたのだ。たまらなくなった。
- 143 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:05:14.81 ID:syAIJh9ET
- A機とB斗が股間を意識する時。
半ズボンに長靴を履く時。特にハイソックスを履いている時。
生脚でもハイソックスの上からでも、長靴のふちが当たる時。
長靴のゴムの質感を長靴の中の足や下腿が感じる時。
長靴を履いているときずっとではないが、長靴を履いたり脱いだりする時と、自分は今長靴を履いているなと意識する時。
C子がスカートに長靴を履いている時。特にハイソックスもはいている時。
スポーツや肉体を使った遊びでC子に負けた時。
よって、長靴半ズボンで、長靴スカートのC子に負けた時は本当にたまらない。
また、A樹はB斗、B斗はA樹が長靴半ズボンで長靴スカートのC子に負けるのを見た時も股間を意識した。
A樹もB斗も泣きながら股間を意識したのは言うまでもなかった。
- 144 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:06:39.14 ID:syAIJh9ET
- 「おはよう。」「おはよう。」「おはよう。」
翌日、何事もなかったかのようにA樹もB斗もC子も登校して明るく挨拶した。
この日はすっかり晴れていたので、残念ながら誰も長靴を履いて来なかった。
C子が言った。
「A樹、B斗、どうして昨日帰ったの?帰りの会の後、みんなでJ先生と外で遊んだんだよ。」
A樹が答えた。
「おなかいたくなっちゃったんだ。前の日、ジュース飲みすぎたみたい。」
C子「急に暑くなったもんね。気をつけてね。」A樹「うん。」
B斗が言った。
「ぼく、宿題ができてなかったんだ。あの数学の問題、あじさいの絵のついていたプリント、J先生から早く出せって言われてるんだ。」
C子「まだやってなかったの?J先生、困っちゃうじゃない?」B斗「お姉ちゃんに教えてもらってやっとできたんだ。」
C子「K子お姉ちゃんも困っちゃうんじゃない?自分でやりなさいよ。」B斗「はい、はい。」
A樹が言った。
「何して遊んだの?」
C子「鬼ごっこよ。J先生、本当に足速いんだから。一歩で進む距離がすごいの。一歩で仲良し花壇の灰から端まで飛んじゃうんだよ。」
A樹B斗「すげええ!」
A樹が言った。
「あんなにジュース飲まなきゃよかった。」
B斗が言った。
「宿題ができないで遊べないなんてつまんないな。宿題がなくならないかなあ?」
そんな会話をしているうちにチャイムが鳴って、朝の会のために、指導教員とJがやって来た。
A樹の腹痛の話はウソである。ジュースは結構飲んだが腹が痛くなるほどではなかった。
B斗の宿題はウソではない。確かに帰ってきてから姉のK子に手伝ってもらってやった。でも、遊ばずに帰った理由は違う。
A樹もB斗もC子も帰りの会が終わってから下校時刻までよく運動場で遊ぶのだ。
低学年までは、C子に負けたとき、悔しさ、場合によっては痛さで泣いたこともあるA樹とB斗だったが、
3年生になってからはC子の前では泣いたことがない。
- 145 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:07:45.76 ID:syAIJh9ET
- B斗が数学の宿題がなかなかできなかったのは、
>算数の授業で、プリントを使った復習をすることになった。プリントは教科書会社が用意したものだった。
>雨が降り、アジサイが咲いている通学路と思しき道を、傘を差しランドセルを背負った小3くらいの子供たちが楽しげに歩いているイラストがあった。
>計算問題には何の関係もない。この時期にふさわしいイラストとして載っているのだろう。
>描かれている子供たちは、男の子は半ズボンに黒の長靴、女の子は短いスカートにいろいろな色の長靴、ほとんど全員がハイソックスちらりだった。
>
>A樹B斗C子は内心大喜びした。小学生は、男の子は半ズボン、女の子は短いスカート、そして雨の日などは長靴を履くことが正しいのだと保証されたと思えたからだ。
>
>A樹B斗C子は計算に身が入らなくなった。
>描かれている女の子の中にC子に似ている女の子がいた。A樹に似てる男の子もいた。B斗に似ている男の子もいた。
>ただ自分たちよりも賢そうな顔をしているのはちょっと気に入らなかった。でも、教科書などに出てくるとそうなるんだと納得もした。
>それよりも、長靴ハイソックス半ズボン、長靴ハイソックススカートの正しさ、かっこよさが認められたといううれしさがたまらなかった。
のためだった。
C子に似た長靴スカート少女、B斗自身やA樹に似た長靴半ズボン少年がたまらなかったからだ。
B斗は計算問題より股間を意識せざるを得なかったのだ。
- 146 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:12:07.30 ID:syAIJh9ET
- 一方、C子は、
朝雨が降ったやんで6時間目に体育があり帰りの会の後Jを遊んだ日、
(A樹とB斗は帰って泣いていた日)、
家に帰ってから、Jの走る姿を思い浮かべていた。
自分はJに似ているところがあるかもしれない、と思った。
Jは身長が低いほうだ。非常に細いというわけでもない。顔の作りも似ている。目の辺りも似ているといえる。
自分はいつになったらJのようになれるのか?
リレーでは負けた。まったく歯が立たなかった。
それはJが若い大人であり、足の長さも体力もぜんぜん違うから理の当然であった。
自分はいつJに追いつけるか。C子自身足は速い。スポーツ万能だ。このまま成長すればJと同じくらい足が速くなれるとは思えた。
知力は?当然のことながら現時点ではまったく問題にならない。
C子も成長すれば今より知識も豊富になり、知力の発達するだろう。でも、Jに追いつけるのか?
Jは香港から出てきて、短期間のうちに日本語を身につけた。異郷に地で活躍している。地味でアマチュアに近い形だけど歌手でも活躍している。
Jは歌手は引退して小学校教師として日本で身を立てたいと言っていた。
Jの授業はベテランの教師とそん色ないほどうまい。歌手としてのちゃらちゃらしたところはなく、心から尊敬できる。
そんなJにいつになったら追いつけるのか?本当に追いつくことができるのか?
能力の分野だけではない。女としての魅力、果たして自分が性的に成熟しても、追いつくことができるのか?
単に性的な魅力ではない、人格としての魅力、そこまで考えると、C子は実が震えるような厳粛さを感じた。
とりあえずはJのあの走り、もっと力強く高く遠くに足が出て、美しい回転になるあの走りをマスターしたいと思った。
- 147 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:12:51.74 ID:syAIJh9ET
- 翌日、C子はクラスメイトが誰もいないのを見計らって、Jに相談した。上級生や下級生や先生たちは少しいたが気にならなかった。
J先生、私、足が速くなりたいんです。J先生のように走りたいんです。昨日見てわかったんです。J先生が早いのはフォームがいいからだって。だから、教えてください。
どうしたの?C子ちゃん、足速いじゃない?スポーツ万能だし。
今のままでは満足できないんです。J先生のようにかっこよく走りたいんです。昨日真似したけど、ぜんぜんうまくいかなくて。
じゃあ、いいわ。私もうまく教えられないかもしれないけど。帰りの会の後、運動場で。
はい。J先生、ありがとうございます。
C子はJから走り方を教わった。
Jの指導によってC子のフォームはどんどんよくなっていった。でも、一定以上は進まなかった。
C子ちゃん、もうやめましょう。この練習はもっと大きくなって体ができてからじゃないと、体を壊してしまうわ。
少なくとも高学年になってから少しずつはじめるのがいいわ。
今は、思い切り遊べばいいのよ。早寝早起き、好き嫌いせずよく食べて、外で元気に遊ぶのが一番よ。
ただ、今先生が教えた走り方のコツは覚えておいてね。これで速かったC子ちゃんの足がもっと速くなったよ。
わかりました。J先生、本当にありがとうございます。
このときはJもC子も長靴は履いていなかった。運動靴にハイソックスだった。
- 148 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:13:32.07 ID:syAIJh9ET
- Jが指導教員の指導を受けるため校舎に入ってしばらくして、A樹とB斗、そしてほかの子供たちも出てきた。晴れていたため誰も長靴は履いていない。半ズボンやスカートにハイソックスだった。
その日は、A樹やB斗がC子に負かされるという場面はなかった。下校時間になって、子供たちは帰宅した。
A樹は昨日の長靴を洗うことになった。
B斗も昨日の長靴を洗うことになった。
C子も昨日の長靴を洗うことになった。
A樹もB斗もC子も洗う前に長靴を履いてみた。そして、外に出て走り回った。洗い終わってからも長靴を履いた。
A樹もB斗も股間を意識した。
C子も股間を意識した。
- 149 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:14:20.44 ID:syAIJh9ET
- その翌日のことだった。
A樹とB斗もJに走り方を教えてもらおうかと考えていた。
ただ、そのことを言うと、C子に負けてことを気にしているとJに思われる恐れがあった。
A樹もB斗もC子と走って、後ろから追い抜かされて負けたのだ。Jもそれを見ているはずだ。
A樹もB斗もC子がJに走り方を教えてもらったのをちらりと見ている。自分たちが同じことをしてもらっても何もおかしくはない。
A樹はB斗に相談した。C子に負けたことは何も言わずに、Jの走りがかっこよかったことから話を起こした。
B斗は乗ってきた。話はまとまり、Jに相談に行った。
Jは快く引き受けてくれた。
Jの指導によってA樹もB斗も格段にフォームがよくなった。でも、筋肉の発達がC子に及ばないため、C子ほどいいフォームにはなれなかった。
A樹君、B斗君、もうやめましょう。この練習はもっと大きくなって体ができてからじゃないと、体を壊してしまうわ。
少なくとも高学年になってから少しずつはじめるのがいいわ。
今は、思い切り遊べばいいのよ。早寝早起き、好き嫌いせずよく食べて、外で元気に遊ぶのが一番よ。
ただ、今先生が教えた走り方のコツは覚えておいてね。A樹君もB斗君も足が速くなったよ。
J先生、ありがとうございます。来年の運動会が楽しみです。
このとき、JもA樹もB斗も長靴は履いていなかった。運動靴にハイソックスだった。
- 150 :夢見る名無しさん:2017/03/16(木) 19:14:55.59 ID:syAIJh9ET
- JもA樹B斗C子と同じ日に長靴を洗った。前日は忙しくて帰りが遅かったからだ。
JもA樹もB斗もC子も長靴を洗った翌日に長靴をしまった。それまで長靴をじっくり眺めることができた。
- 151 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:29:06.24 ID:It+EgdOwS
- 図工の授業になった。
Jは「今から大好きな人と遊んでいる絵を描いて下さい、今度日曜参観日に掲示するのでそれまでに完成させて下さい」と言った。
A樹はM代とショッピングセンターへ遊びに行った時の絵を描いた。
A樹とM代が同じ服装をして、手を繋いでいる。M代のデニムの半ズボン、白いハイソックス、赤い長めの長靴が印象的だ。
またA樹の半ズボン、白いハイソックス、黒い長めの学童長靴も印象的だ。
B斗も姉のK子と遊んでいる絵を描いた。
K子が小学6年位で、B斗が今の姿、まるでK子が6年後の未来へタイムスリップした絵だ。
二人で砂場で遊んでいる。K子は黄色いTシャツにサスペンダーのついた襞のある赤いミニスカート
白いハイソックス、ピンクレディーのシール付きの黄色い長靴だった。
B斗は偶然にもA樹とほぼ同じ服装で白黒のラガーシャツ、青いデニムの半ズボン、白いハイソックス、黒い長めの学童長靴だった。
B斗はよほど姉のK子の黄色い長靴に欲情していると思われる。
- 152 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:33:08.26 ID:It+EgdOwS
- C子も絵を描いた。水色のワンピースに白いハイソックス、赤い長めの長靴。
そして隣に手を繋いだ背の高い女性がいる。服装はC子と同じだ。
Jである。まるでJとC子が姉妹にみえる絵をC子が描いたのだ。
他の児童達は両親とか友達とかはたまた飼っているペットの絵を描いていたが、
A樹B斗C子の絵はハイソックスと長靴、姉という共通点がある。
しかしC子の場合Jを描いたのだ。
- 153 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:33:39.36 ID:It+EgdOwS
- 絵を見ればその子供の心理状態が分かるとJは大学教授やこの小学校の教務主任から教わった。
JはA樹B斗C子の絵をよく観察した。
A樹の絵は道徳の授業でA樹がM代とショッピングセンターへ遊びに行った事を取り上げたので、
A樹と一緒にいる女の子はM代だと分かった。
小学3年生の描く絵はJには理解が難しかったので、B斗とC子の絵は本人に聞いてみる事にした。
J「B斗君と一緒に遊んでいる女の子は誰?」
B斗「うちのお姉ちゃんだよ」
J「お姉ちゃんこんなに幼かったっけ?」
B斗「小学生の頃のお姉ちゃんだよ、ピンクレディーの黄色い長靴が可愛くて描いてみたんだよ、
あの頃はよく遊んでくれたよ」
J「黄色い長靴が印象に残っているのかな?」
B斗「お姉ちゃんのハイソックスの脚が太くて長靴履いたらパツンパツンになって長靴脱いだ後のハイソックス履いた足の臭い匂いをいたずらで嗅がされたんだよ」
J「まあ、そうだったのいけないお姉ちゃんだね」
B斗「でもそれからハイソックスや長靴の魅力に取り付かれたんだよ」
J「それで以前、先生の長靴の匂いも嗅いでいたんだね」
C子「先生、私の絵もみてくれる?」
J「可愛い絵だね、C子ちゃんの隣にいる女の子はひょっとして…」
C子「J先生だよ」
J「ありがとう、先生描いてくれたんだ、とても嬉しいわ」
- 154 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:34:18.87 ID:It+EgdOwS
- JはC子の絵を見て、C子は私のそばにずっといたいのだなと思った。
やはりお姉さんのいるA樹やB斗がうらやましいと思ったのだろう。
生徒達の絵は後ろにある掲示板に飾ることになった。そしてJはこう言った。
「次の日曜参観日にお父さん、お母さんに来てもらいたい、またお兄さんやお姉さんのいる子も出来たら参観日に来てもらいたいです」
JはM代とK子にも弟の描いた絵を見てもらいたい、そう思った。
- 155 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:38:22.59 ID:It+EgdOwS
- A樹とB斗は放課後それぞれの家に戻り、「日曜参観日のお知らせ」を家族に見せた。
A樹の家ではこんな会話があった。
A樹「日曜日に授業参観日に来てもらいたいと先生から連絡があったよ。J先生からお姉ちゃんにも来てもらいたいって」
M代「受験勉強あるけど、J先生がそういうなら参加してみようかな?K子も参加するのかな?」
A樹「B斗が今頃K子お姉ちゃんに話していると思うよ」
M代「授業の内容は?」
A樹「まだ分からないけど、教室には図工の時間に描いた絵を飾っているよ」
A樹母「M代も将来教員目指すなら授業参観に行く事は勉強になるわよ」
M代「そうだね、A樹はどんな絵を描いたの?」
A樹「お姉ちゃんと長靴履いてショッピングセンターに遊びに行った時の絵をかいたよ」
M代「やだ、何か恥ずかしいわ、でも他の子の絵も見て見たいわ」
A樹「じゃあ、参加してくれるんだね」
M代「かわいい弟の為だから参加するわ」
A樹「やったーありがとう」
- 156 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:38:53.61 ID:It+EgdOwS
- B斗の家でもこんな会話があった。
K子「授業参観に兄姉が参加するって珍しいわね。」
B斗「日曜日って事もあるけどJ先生の希望みたいだよ」
K子「どんな授業するの?」
B斗「それはまだ分からないけど、こないだの図工の授業の時絵を描いたんだ、それを見て欲しいって」
K子「M代も行くのかしら?」
B斗「A樹が説得してると思うよ」
B斗母「K子、折角だから参加しなさい、将来先生になるんでしょ?J先生の授業も見て勉強したら」
K子「はぁい」
- 157 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:41:15.74 ID:It+EgdOwS
- 日曜日に設定された授業参観に、A樹の姉M代、A樹の母親、B斗の姉K子、B斗の母親、C子の妹M子と連れたC子の母親も参加した。
別の土曜日が代休となるため、その日は4時間授業で、4時間目がJの授業だった。算数だった。
非常にわかりやすく、子供たちをひきつけていて、教員志望のM代、K子にとって、心打たれる授業であった。
帰りの会が終わった後、保護者と担任やJとの懇談が始まった。
懇談会という形式ではなく、教室での立ち話的なものであった。
A樹、M代、B斗、K子、C子がJを囲んで、教室に張ってある、図工の時間に描いた絵の前で話をしていた。
話題は、A樹、B斗、C子の描いた絵に移った。
- 158 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:42:30.86 ID:It+EgdOwS
- A樹は>M代とショッピングセンターへ遊びに行った時の絵を描いた。
A樹とM代が同じ服装をして、手を繋いでいる。M代のデニムの半ズボン、白いハイソックス、赤い長めの長靴が印象的だ。
またA樹の半ズボン、白いハイソックス、黒い長めの学童長靴も印象的だ。
B斗も姉のK子と遊んでいる絵を描いた。
K子が小学6年位で、B斗が今の姿、まるでK子が6年後の未来へタイムスリップした絵だ。
二人で砂場で遊んでいる。K子は黄色いTシャツにサスペンダーのついた襞のある赤いミニスカート
白いハイソックス、ピンクレディーのシール付きの黄色い長靴だった。
B斗は偶然にもA樹とほぼ同じ服装で白黒のラガーシャツ、青いデニムの半ズボン、白いハイソックス、黒い長めの学童長靴だった。
B斗はよほど姉のK子の黄色い長靴に欲情していると思われる。
C子も絵を描いた。水色のワンピースに白いハイソックス、赤い長めの長靴。
そして隣に手を繋いだ背の高い女性がいる。服装はC子と同じだ。
Jである。まるでJとC子が姉妹にみえる絵をC子が描いたのだ。
他の児童達は両親とか友達とかはたまた飼っているペットの絵を描いていたが、
A樹B斗C子の絵はハイソックスと長靴、姉という共通点がある。
しかしC子の場合Jを描いたのだ。
- 159 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:43:51.68 ID:It+EgdOwS
- 絵を見ればその子供の心理状態が分かるとJは大学教授やこの小学校の教務主任から教わった。
JはA樹B斗C子の絵をよく観察した。
A樹の絵は道徳の授業でA樹がM代とショッピングセンターへ遊びに行った事を取り上げたので、
A樹と一緒にいる女の子はM代だと分かった。
小学3年生の描く絵はJには理解が難しかったので、B斗とC子の絵は本人に聞いてみる事にした。
J「B斗君と一緒に遊んでいる女の子は誰?」
B斗「うちのお姉ちゃんだよ」
J「お姉ちゃんこんなに幼かったっけ?」
B斗「小学生の頃のお姉ちゃんだよ、ピンクレディーの黄色い長靴が可愛くて描いてみたんだよ、
あの頃はよく遊んでくれたよ」
J「黄色い長靴が印象に残っているのかな?」
B斗「お姉ちゃんのハイソックスの脚が太くて長靴履いたらパツンパツンになって長靴脱いだ後のハイソックス履いた足の臭い匂いをいたずらで嗅がされたんだよ」
J「まあ、そうだったのいけないお姉ちゃんだね」
B斗「でもそれからハイソックスや長靴の魅力に取り付かれたんだよ」
J「それで以前、先生の長靴の匂いも嗅いでいたんだね」
C子「先生、私の絵もみてくれる?」
J「可愛い絵だね、C子ちゃんの隣にいる女の子はひょっとして…」
C子「J先生だよ」
J「ありがとう、先生描いてくれたんだ、とても嬉しいわ」
JはC子の絵を見て、C子は私のそばにずっといたいのだなと思った。
やはりお姉さんのいるA樹やB斗がうらやましいと思ったのだろう。
- 160 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:44:34.27 ID:It+EgdOwS
- Jは図工の授業でA樹、B斗、C子から聞いたことをまとめながら、M代、K子とも話をすることにした。
あの日に考えたこと以外にあれから考えたこともあったからだ。
- 161 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:45:02.60 ID:It+EgdOwS
- J「A樹君はお姉さんとショッピングセンターに自転車で行った日のことがいい思い出なのですね。A樹君はお姉さんを慕っているし、お姉さんもA樹君を本当によくかわいがっていますね。絵によく表れています。」
M代「恥ずかしいわ。こんなにはっきり描かれちゃって。」
J「小3のA樹君がここまで描けるのは、お姉さんをよく観察しているからです。ショッピングセンターやその他の風景はいい加減でしょ。」
A樹「そんなあ。」
J「でも、一番描きたかったのはお姉さんでしょ?」
A樹「うん。」
J「それでいいのよ。お姉さん以外ももう少し丁寧に描くとよかったけど、この次の宿題ね。でも、一番描きたいものに真剣になることはいいことよ。この辺のいい加減な所も補って逆転勝ちね。」
A樹はうれしそうに半ズボンハイソックスの脚を絡ませ、うれしそうに体をねじった。
J「後ろの暗い闇みたいなのは?」
M代「そこ、一番汚いわね。」
J「これって、変な人がA樹君とお姉さんを追いかけてきたときの気持ち?」
A樹「よくわからないっ。」
J「この闇をはるか後ろに遠ざけて、A樹君とお姉さんの表情、とてもいいわよ。」
M代「あッ、あの時の…」
A樹「あいつ今度あったら殺してやる!」
J「危ないわよ。その人も、もしかしたら、いい人になってるかもしれないじゃないの?」
M代「A樹、馬鹿なことは考えないでね。」
A樹「うん。」
J「お姉さんは立派にA樹君を守ったわ。それから、A樹君も立派にA樹君を守ったわ。」
A樹は、半ズボンハイソックスの足を絡ませたまま、ますます体をねじらせゆすって喜びを表現した。
J「A樹君も、お姉さんも危ないことは絶対にやめてね。それが本当の勇気だよ。」
A樹とM代「はい。ありがとうございます。」
- 162 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:45:37.31 ID:It+EgdOwS
- J「B斗君の絵も楽しそうだね。B斗君は色の使い方がうまいね。絵の具の混ぜ方や水の使い方もうまいわ。」
B斗は思わずニコッとした。目も輝いた。
J「B斗君、お姉さん、好き?」
B斗「うん、大好き!」
J「お姉さん、よく遊んでくれるの?」
B斗「うん、ぼくの小さいころはよく遊んでくれたよ。お姉ちゃんの長靴にあこがれたよ。かっこいいもん!」
J「うん。」
B斗「でも、しばらくは遊んでくれなくなったんだ。アイドルになる、とか言って、へたくそな歌、歌ってたんだ。いつもM代姉ちゃんと!」
K子「へた、へたって、言わないで。」
B斗「だって、へたじゃん! J先生とか、テレビで歌ってる歌手とか、レコードとぜんぜん違うじゃん。ぼくよりへたじゃん!」
K子「ちょおっとお!」
M代「K子、B斗君の言うとおりだわ。オーディションではっきりわかったでしょ。私たち、下手なほうから数えたほうが早かったし、」
K子「そうだね。事務所の人からも、才能がない!って、はっきり言われたし、最初は食って掛かったけど、今ではよくわかるわ。」
B斗「でも、J先生が教育実習に来る前にぼくたちの町に来てから、お姉ちゃん、変わったよ。また、あのお姉ちゃんが帰ってきたって!」
J「よかったわね。でも、お姉ちゃん、今年、大学受験なの。将来は先生になりたいんだって。そのためには難しい大学に入らなくちゃいけないのよ。そのためには一生懸命勉強しなくちゃいけないの。だから、お姉ちゃんが勉強する時間を守ってやってね。」
B斗「はあい。お姉ちゃんともっと遊びたいけど…、まっ、仕方ないか? お姉ちゃん、合格してね。」
K子「B斗、ありがとう。私、がんばるわよ。」
- 163 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:46:14.54 ID:It+EgdOwS
- J「C子ちゃんは私の書いてくれたのね。」
C子「はい。J先生、優しいし、かっこいいもん!」
J「ありがとう。服もハイソックスも長靴もお揃いね。」
C子「はい。こんな格好してみたかったんです。」
J「C子ちゃん、おしゃれね。何かセンスいいわよ。」
C子「ありがとう!」
C子は片足を少し折り曲げ、やや内股になって、体をねじらせて喜んだ。
そうしているうちに、A樹、B斗、C子が担任教師に呼ばれた。
- 164 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:46:47.36 ID:It+EgdOwS
- C子だけが帰ってきた。A樹とB斗はまだ呼ばれているらしい。
J「C子ちゃん、妹さんがいるの?」
C子「は、はい。」
J「今まで知らなくてごめんね。妹さん、おいくつになったの?」
C子「3歳です。」
J「かわいいわね。お名前は何て言うの?」
C子「M子。」
J「M子ちゃんが生まれてから、お母さんはC子ちゃんのこと、かわいがってくれる?」
C子「……」
Jは深入りしすぎたと心配になってきた。
C子「さびしいです。でも、私、お姉さんだから…。」
J「A樹君のM代姉さん、B斗君のK子姉さんのような素敵なお姉さんになるといいわね。」
C子「がんばります。」
J「C子ちゃん、無理しちゃいけないわよ。私にはお姉さんがいるけど、私のお姉さん、私が生まれてから、お母さんが私ばかりかわいがるといって傷ついていたわ。私、赤ちゃんだったから仕方ないけど、お姉さんはそんな気持ちぜんぜん私に見せなかったの。」
C子「すごいです。」
J「でも、私のお姉さん、ちょっと前にふさぎ込んじゃったの。私が慰めようとしたら、お姉さん、私への恨みをぶちまけたの。私、何していいかわからなかったわ。」
C子「怖い…」
J「でも、お姉さん、それですっきりしたみたい。私、お姉さんに謝られて、私のほうが謝りたくなったの。」
C子「J先生のお姉さんはどうなったの?」
J「今では元気にやってるわ。大学出て弁護士になって、今ではカナダに言って国際弁護士にもなったわ。」
C子「ベンゴシって、お金儲かるんでしょ?」
J「でも、大変な仕事よ。ストレスもたまっているみたい。カナダから苦労をこぼす手紙をよく送ってくるわ。」
C子「私、… どうすればいいんでしょう。」
J「お姉さんだからって無理しちゃいけないわ。自分の気持ちにうそはつかないで。苦しくなったら、お母さんに言って甘えなさい。私も、ちょっと、お母さんに言ってあげる。」
C子「ありがとう。」
- 165 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:47:21.15 ID:It+EgdOwS
- J「あの人、C子ちゃんのお母さん?」
C子「はい。」
J「C子ちゃん、お母さんとお話しするから、5分か10分くらい、違うところで遊んでてね。」
C子「はい。」
C子の妹M子を連れたC子の母親が入ってきた。
母親「J先生ですか。いつもC子がお世話になっております。」
J「いえいえ、いつもC子ちゃんの元気に助けられております。」
母親「これがC子の絵ですか?」
J「はい。」
母親「じゃあ、この子がC子で隣の女性がJ先生ですか?
J「はい。C子ちゃんのそう言っていましたよ。」
M代とK子もC子の母親に挨拶した。
- 166 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:49:04.76 ID:It+EgdOwS
- J「差し出がましいお話で申し訳ありません。もしかして、C子ちゃん、さびしいのではないのでしょうか?」
母親「やはり… M子が生まれてからM子にばかり手がかかって…」
J「私の姉も、私が生まれてからさびしい思いをした、といっておりました。お母さんを攻めているわけではありません。子育ては大変ですから。」
母親「どうしてお分かりになったのですか?」
J「C子ちゃんは私に母親のようなものを感じていると思いました。私にはC子ちゃんの母親の代わりをする能力はありません。M子ちゃんのお世話で大変なことは重々承知しておりますが、C子ちゃんも甘えさせてください。」
母親「どうすればいいのでしょうか?」
J「C子ちゃんを赤ちゃんのように扱うことはありません。M子ちゃんとC子ちゃんは発達段階が違います。」
母親「はい。」
J「C子ちゃんの話し相手になってください。C子ちゃんから話しかけてきた時には、忙しくても無視しないでください。」
J「C子ちゃんもM子ちゃんのお姉さんとして活躍したいと思っているはずです。C子ちゃんが家事を手伝ってくれたり、M子ちゃんにかかわることをしてくれたら、大いにほめてあげてください。そんなところでしょうか。」
母親「ありがとうございます。」
J「見当違い名ことを申し上げたかもしれないと、申し訳なくおもっいぇ降ります。」
- 167 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:49:37.00 ID:It+EgdOwS
- C子が戻ってきた。
母親「C子、帰りますよ。J先生、いろいろとありがとうございました。お先に失礼します。M代さん、K子さん、お先に。」
C子とC子の母親とC子の妹のM子が帰っていった。
J「B斗君の絵で気になったことは、お姉さんのK子さんがB斗君と同い年くらいに描かれていることなの。」
K子「B斗に何か心理的な問題でも?」
J「いいえ。B斗君ではなく、むしろK子さん、あなたの問題です。」
K子「わ、わ、私………」
J「どんな問題だと思います?」
K子「…… もしかして、B斗が幼い時に私の長靴の臭いを嗅がせたこと?」
J「そうではありません。それはきょうだい間や子供同士でよくあることだし、もうすんだことで仕方ありません。」
K子「では?」
J「あなたは今、何をがんばらなければいけないですか?」
K子「じゅ、受験勉強です。」
J「そうですね。今、がんばっていると思います。だから、B斗君もこういう絵を描くのは最後になると思います。」
K子「そうですか。」
J「B斗君はK子さんを、無意識のうち、あくまでも無意識のうちですが、K子さんを、幼い、と感じているのでしょう。もっとしっかりしてほしい、という無意識からの警告かもしれません。」
K子「アイドルになるって妄想を捨てたのはついこの間だし、勉強への取り組みもまだまだ甘いわ。偏差値も上がったけど、E判定やD判定ばっかりだし。」
J「でも、B斗君からの警告もこれきりになると思います。B斗君ももうそろそろすると、お姉さんから離れていくと思います。成長の証です。さびしがらないでください。B斗君も新しい世界に飛び込んでいくでしょう。」
K子「ありがとうございます。私、J先生のような先生になれるようにがんばります。」
- 168 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:50:49.17 ID:It+EgdOwS
- M代「A樹の絵に私が出てきたことはうれしかったけど、私もまだ幼いA樹と同じレベルってことなのかな?」
J「A樹君もM代さんも日々成長しています。A樹君B斗君C子ちゃん、そしてクラスのみんなの絵は、成長の一里塚であり、記念碑です。今ある成長の危機みたいなものを、勝手に言ってしまいました。ごめんなさい。」
M代「J先生、すごい。変な占いなんかより深くて、ゾクゾク感動したわ。」
K子「私も。どうしたらそんなことがわかるのですか?」
J「F大学にP先生という方がいらっしゃるの。心理学がご専門で、教育心理学の講義でお世話になって、研究会にも入れてもらったの。」
K子「すごい……」
J「ごめんなさい。まだまだ未熟なのに。間違っていたらごめんなさい。でも、M代さんもK子さんも、私も含めて他人の言葉や本からの知識や理論よりも、自分の心で本当に感じることを大切にしてね。」
M代・K子「ありがとうございました。」
A樹とB斗が戻ってきた。
M代「A樹、B斗君、どうしたの?」
A樹「宿題まだ出してないって、怒られてた。。」
M代「何やってんの!?」
K子「C子ちゃんは? 早く戻ってきて、もうお母さんたちと帰っていったけど…」
B斗「C子は出していたよ。先生のミスだった。」
K子「家に帰ったら、すぐに宿題やりなさいよ。
A樹・B斗「はあい。」
A樹、M代、B斗、K子はJに挨拶して帰って行った。Jは手を振り続けた。
- 169 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:51:47.51 ID:It+EgdOwS
- 翌日月曜日、M代とK子は授業参観でのJの数学の授業、そして、絵の心理分析について話し合った。
二人は、特に絵の心理分析に関することでJに聞いてみたいことがあったので、Jの下宿に行くことにした。
二人はJの下宿先を知らない。そこで、A樹やB斗に聞いてみることにした。
M代、K子は家に帰ると、A樹、B斗にJの下宿先を聞いた。A樹もB斗もよく知っていた。
M代、K子はA樹、B斗に、授業参観のことでJに教えてもらいたいことがあるから、いつだったら都合がよいかJに聞くように頼んだ。
A樹もB斗も喜んで承知してくれた。
A樹もB斗も揃ってJに姉からの伝言を伝えた。Jは次の日曜日の午後2時を提案してくれた。
A樹とB斗はM代とK子に伝えた。M代とK子は日曜日にJの下宿先に参上する旨を、A樹B斗を通してJに伝えた。
日曜日は雨だった。
M代とK子は、地味な私服のスカートに、それぞれ赤、白の長い長靴を履いて、傘を差してJの下宿に向かった。
Jの下宿は古い農家だった。事務所のスタッフの一人の実家である。
話は、Jが目撃した日本の農家の暮らしや仕事ぶりについての感想からだった。
Jは、日本の田植え用長靴の性能について特に興味関心を持ったようだった。Jは農協で田植え用長靴を自分用に一足購入した。
そんな話もしてくれた。
- 170 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:52:39.57 ID:It+EgdOwS
- 話は本題に入った。
M代「私も心理学について少し勉強してみました。色って無意識を表しているんですね。」
K子「B斗の絵に描かれた私は、赤のサスペンダーつきのスカートの他は、黄色のTシャツと黄色の長靴、黄色は退行色、子供帰りしたい気持ちの現れ。」
M代「スカートも子供っぽいわ。赤は情熱、幼稚な性欲ね。」
K子「それに対して、B斗は白と黒の縞のラガーシャツ、黒の長靴、力強く生きて生きたいとの無意識かしら?」
M代「半ズボンの青も白や黒と共通点もあるわ。冷徹に物事を判断して自立した言ってことかしら?」
J「よく勉強しているわね。私もそう思ったわ。P先生の理論に近いものがあるわ。」
K子「Jさんはもっともっといろいろなことを知っているのですね。」
J「絵の分析は、占いでもないし、決め付けでもないの。色や形からいろいろなことが読み取れるけど、答えはひとつではないの?」
M代「どういうことですか?」
J「理論は理論として、心で感じるの。魂で感じるの。ブルース・リーに習っていえば、考えるな、感じろだわ。」
K子「何か、オカルトみたい。」
J「何色は何、何々は何、と決め付けて自分で考えないほうが、オカルトだし、疑似科学だわ。」
M代「感じるって、どうするんですか?」
J「学問としての知識は置いておいて、もちろん必要だよ、でも、まず、心を空にして魂で感じたことを大切にするの。そして、絵を書いた人のことがわかっていたら結び付けるの。その結び付け方は結構難しいわ。」
K子「よくわかりません。」
J「お友達や先生とお話しするとき、マニュアルや理論に従って計算しながらお話しする?」
M代「そんなの無理!」
J「それが基本なのよ。臨床心理では、そんな日常生活よりもっと深く感じる必要があるの。先入観を持たないで、その人を深く理解するの?」
K子「どうすればいいのですか?」
J「感じたこと、その人についてわかっていること、心理学を含めた知識や知恵を総合するのよ。」
M代「じゃあ、心理学の勉強だ明けではなくて、人間性も磨かなければならないのですね。」
J「そのとおりです。心理学だけでなく、すべてのことを広く深く勉強してね。」
- 171 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:53:14.37 ID:It+EgdOwS
- K子「なんとなくわかってきました。」
J「K子ちゃんの分析、なかなか鋭かったよ。」
K子「ありがとうございます。」
J「高校の勉強、面白い?」
K子「ぜんぜん面白くありません。」
J「させられる勉強ではなくて、自分で深く調べて考えて御覧なさい。私も高校時代、授業はつまらないと思ったこともあるわ。でも、気づかないだけですばらしいものが絶対にあるのよ。それに気づかない人は、人の心にも気づくことができないわ。」
K子「ありがとうございます。私、今、X大学教育学部のどの学科もD判定やE判定ばっかなのです。でも、がんばろうと思います。」
J「大丈夫よ。K子ちゃんなら大丈夫!」
- 172 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:54:42.82 ID:It+EgdOwS
- M代「A樹のこと心配してくださり、ありがとうございます。」
J「えっ? 何のこと?」
M代「あの絵、私とA樹が自転車でショッピングセンターに行った日のことですね。あの日、帰りに変な男に後をつけられました。A樹はそのことを直接絵に描かなかったけど、背後のへたくそで陰気な背景をあの時のショックだとJさんは見破ってくれました。」
J「ごめんなさい。あれは自信なかったの。間違いかもしれないわ。気にしないで。」
M代「A樹は、『あいつ、今度会ったら殺してやる』ってかなり興奮して言ってたわ。Jさんがたしなめてくれて本当に助かったわ。」
J「私も夢中で… でも、激越な感情が出てきたときには何とかしてとめなければ。」
M代「私、あれからA樹にしっかり話をしたわ。A樹も危ないことはしないって、しっかりわかってくれたわ。」
J「A樹君は頭いいからすぐわかってくれるよ。」
M代「でも、心配なことがあるの。」
- 173 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:55:43.18 ID:It+EgdOwS
- J「心配なことって?」
M代「Jさんはあの男がいい人になるかもしれないって言ってたけど、私には信じられないの?あの男の目や表情や動きを見ていたら、あの男、人間じゃない、怪物だ、少なくともまともな人間じゃないって…」
K子「M代、落ち着いて!」
M代「あの男の股間、たぶん、90%以上の確信を持って言えるけど、膨らんでいたわ。」
K子「ええっ!」
M代「あの男がいい人になるなんて信じられません。こんなこと、言っていいのかもしれないけど…」
J「私が言ういい人というのは、その人の性欲が普通になることではないの。これも心理学などの知識で、例外はあるかもしれないけど、その人の性欲が普通になることは99%以上ないと思うわ。」
K子「怖い!」
J「どんな人でも自分の性欲と折り合いをつけて社会で生活しているんじゃないの?」
M代「どういうことですか?」
J「私は個人的にはどんな性欲でも持つことは個人の自由だと思っているわ。」
K子「どんな性欲でも…」
J「男性の普通の性欲は、成人した女性の裸や普通の姿に反応することでしょ。でも、反応するままに女性を強姦することって許されることなの?」
M代「絶対に許せないわ!」
K子「絶対に許せないわ!」
J「そうでしょ。正常と言われる性欲の人も、そうやって守るべきことを守っているのよ。」
K子「奏してもらわなきゃ困るわ。」
J「その人が自分の性欲と折り合いをつければそれでいいとしなければ。もちろん、その人はそうする義務があるわ。」
話が終わったのは夕方になってからだった。
M代とK子は、玄関でいハイソックスにそれぞれ赤と白の長い長靴を履いた。
質素な柄の木綿のスカートがよく似合っていた。
二人はJと下宿の農家の人に挨拶をして家路についた。
- 174 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:56:38.78 ID:It+EgdOwS
- M代「もう一つ心配なことがあるの。」
J「なあに?」
M代「……」
J「どうしたの?」
M代「やっぱ、いいです。」
J「言いたいことを言わないでいると心が参っちゃうわ。日本の古典でいい話があるじゃない?兼好法師の『徒然草』!}
K子「もの言はぬははらふくるるわざなり!」
J「勉強してるね。」
K子「えへっ」
- 175 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:57:29.09 ID:It+EgdOwS
- M代「あの男、狙っていたのは私じゃなくて……、A樹かもしれないって。」
K子「えええええええっっっ?」
M代「あの男、確かに私の脚、見てたけど、私のよりA樹の脚を見てた気がするの。」
K子「どうしてえ?」
M代「あの日、雨上がりだったから、長靴半ズボンの男の子の姿も結構あったわ。あの男、長靴半ズボンの男の子とすれ違うたびに振り向いていた。」
K子「偶然じゃないの?」
M代「その目、いやらしかったの!」
J「安心してください。A樹君はたくましく育っているわ。A樹君が描いた絵のA樹君、黒の長い長靴がヒーローみたいだわ。A樹君、強くなろうとしているわ。そして強くなっているわ。何よりも、M代ちゃんがいるじゃない?」
M代「私?」
J「A樹君にとってあなたはアイドルだしヒーローだわ。ヒロインかしら? でも、あえてヒーローと表現したいわ。あの日の危機を一緒に乗り越えたじゃない!」
K子「そうよ、M代、かっこいいよお!」
- 176 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 13:58:06.05 ID:It+EgdOwS
- J「今、私達が履いているハイソックスの白は清潔、誠実、真面目、正義などの意味があるの」
M代、K子「そうですか!」
J「だからこの色は清潔なイメージが大切だから汚さないように今日のように雨降りだと長靴を履いて清潔感を守っているのよ」
K子「なるほど確かに白いハイソックスに泥はねが付くと何か嫌だね」
J「私も衣装で白いハイソックスばかり履いていたからとにかく足下は気を使っていたわ、白いハイソックス大好きだから汚してはいけない、雨降りの移動は必ず長靴をはいてハイソックスの白を守って、屋内のステージの時は短靴に履き替えていた位だったわ。
私はプロの歌手として汚れた衣装をお客さんに見せたくなかった、こういう時長靴って便利よね。」
M代「そうですね。」
J「ある都市のコンサートに行った時、天気が雨でね、コンサートが終わって長靴を履いて外に出た時そばにいた男の子に『芸能人でも長靴を履いているんですね』って言われちゃった
私は堂々と『そうよ、トレードマークの白いハイソックスを雨水で濡らしたくないから、それが人前に出る事のエチケットなの』と答えたわ
だから、今日のあなた達もえらいと思っているわ」
M代「長靴で足が少しゴム臭くなるけど汚すよりはましよね」
J「私は長靴の中にオドイーター入れているよ、快適よ」
K子「雨降りは長靴に限るね」
- 177 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 14:00:52.65 ID:It+EgdOwS
- ついに教育実習の最終日がやってきた。
その日は土曜日で、弁当持参で、午後からお別れ会になっていた。
クラスではお別れ会のイベントを子供たちで考えていた。
記念撮影は、写真館を経営する保護者が本格的なカメラ一式をもって駆けつけてくれた。
その日はあいにくの土砂降りだった。まるでJとの別れを悲しむ子供たちの気持ちを代弁しているかのようだった。
全員が長靴で登校した。この地区の小学校は一年中半ズボンか短いスカートなので、長靴半ズボン、長靴スカートである。
昼過ぎから雨が上がってきた。
Jも交えて弁当を食べた後、しばらく室内でのイベントを行った。
そして、運動場でのイベント。雨も上がり、ぬかるみも少なくなっていた。
Jとすごせるのは4時までだった。その後は先生との会議などがあるからだ。
ついに時間となった。
Jを中心にクラスで記念撮影となった。
室内のイベントや挨拶ではJは明るく振舞い、Jも子供たちも誰も泣かなかった。
でも、最後の記念撮影のため、整列をしだすと、子供たちの目から涙が出てきた。
一人が声を出して泣いてしまった。するとクラスの子供たちは全員、いっせいに泣き出してしまった。
A樹もB斗もC子も泣いてしまった。
3人は「J先生を悲しませないために、絶対になかない」とJに約束していた。
A樹B斗C子がなんといってもJとの絆は強いものがあったからでもある。
Jも泣いてしまった。
Jが1分くらい泣いた後、Jは涙をぬぐって言った。
「みんな、ありがとう。だからもう泣かないで。笑って写真を撮りましょう。お願い。そうでないと私、悲しいの。」
Jに促され、子供たちは整列した。
担任の目からも涙が出た。
写真を撮った。
Jは会議のため職員室に戻っていった。子供たちは下校時刻となり帰ることになった。
Jも子供たちも手を振り続けた。
- 178 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 14:01:54.32 ID:It+EgdOwS
- 次の週になって写真が出来上がってきた。子供たち一人ひとりに配られた。費用は写真館を経営する保護者が負担してくれた。
前列中央にJ、木綿の生成りのワンピースに白のハイソックスに赤の長い長靴だった。
Jの向かって右にはA樹、その隣にB斗、Jの向かって左にはC子が陣取って座った。
3人は何が何でもJの近くに行きたかった。並ぶ競争でも心構えが違った。
A樹は白と黒の横縞の半袖ポロシャツに黒の半ズボンに白のハイソックスに黒の長靴、
B斗は赤と白の横縞の半袖ポロシャツに黒の半ズボンに白のハイソックスに黒の長靴、
C子は白の半袖ブラウスに紺のひだつきスカートに白のハイソックスにピンクの長靴だった。
写真の解像度はさすがにプロで、Jの顔にも、担任の顔にも、どの子供たちの顔にも、涙の跡が写った。
ぬかるみの残った運動場で遊んだため、どの長靴にも泥のはねた跡が写った。
西日がJや子供たちの美しい肌と、長靴のゴム質と、しゃがんだためにできた長靴のしわと、長靴にはねた泥を美しく写した。
- 179 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 14:06:15.35 ID:It+EgdOwS
- >Jの下宿は古い農家だった。事務所のスタッフの一人の実家である。
【Jの下宿は古い農家だった。Jの通う大学F大学の教授の実家である。】
に訂正させてください。
Jは芸能界を引退して教師になる方向に進んでいます。芸能界とは縁を切って行く方がリアリティもありそうです。
C子ちゃん(小3)の妹(3歳)ですが、M子ちゃんとしましたが、N子ちゃんに訂正させてください。
A樹君(小3)の姉M代ちゃん(高3)のMと重なってしい、紛らわしくなるので。
- 180 :夢見る名無しさん:2017/03/18(土) 14:18:31.40 ID:It+EgdOwS
- 引き続き、
2スレの小説『長靴半ズボン』をココに移していきたいと思います。
473などわたくしのレスは編集したり誤字脱字を訂正したり少し改変したりするかもしれません。
わたくし以外の方のレスはいじることなくそのままの形で移します。
その間、スレ番3のように、
>子供のころ、1年中半ズボンで過ごしました。雨や雪の日は長靴を履きました。
>長靴と半ズボンについて語りましょう。
のように、小説と関係ないことをレスしていただいてもかまいません。
- 181 :夢見る名無しさん:2017/03/22(水) 18:04:17.65 ID:A7JZv6fqI
- Jが教育実習から東京に戻って来てからのある休日の事である。
その日は朝から雨が降っていた。
Jは贔屓にしている靴屋がある。そこは都内で一番長靴の数が充実しているであろう靴屋である。
今日はそこに行くことにした。
服装は赤白のラガーシャツ、淡いブルーのデニム地の半ズボン、白いハイソックス、頭には赤いベレー帽、
少し寒かったのでベージュのレインコートを来て赤いロングの長靴を履いて出掛けた。
- 182 :夢見る名無しさん:2017/03/22(水) 18:04:52.96 ID:A7JZv6fqI
- Jが店に到着した。
今日は雨なので店の前には長靴が並んでいた。
店のおばさんA子さんがJを出迎えてくれた。
A子「いらっしゃい」
J「新作のレインブーツありますか?」
A子「Jちゃん何色がいい?」
J「黒がいいかな、実は今度母校の大学の付属小学校の教員になるんです。だから地味な長靴がいいかなって、ストッキングやタイツに合わせられそうだし」
A子「Jちゃん芸能人辞めちゃうんだ。残念だけど…でも浮き沈み激しい世界より先生の方がJちゃんには向いているとおばさんは思うよ 、
この『ゴム長』なんてどう?最近入荷したんだけどね」
A子は長靴の事をゴム長という、またその言葉の響きがJには心地いいのだ。
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