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歴代FE主人公が兄弟だったら 61章

22 :助けて!名無しさん!:2017/04/23(日) 10:21:35.20 ID:WXsBzdkP.net
保管庫作成乙です
ロイ嫁候補(元を含む)学生組で少々



「「「「「…………」」」」」
 5人分の沈黙が、放課後の教室を満たす。
 満ちているのは同時に、些か剣呑な緊張感。
 それも当然だろう。
 リリーナ、シャニー、ララム、スー、そしてソフィーヤ。
 彼女達はそれぞれ、1人の少年を巡り長いこと争っていた間柄だったのだから。
 そう、争って『いた』間柄『だった』。
 その関係性に生じた変化が、今回、特に示し合わせた訳でもなく、彼女達を集まらせた。

「……まずは、おめでとう、ソフィーヤ。
 皮肉とか嫌味とかじゃなくて、本心からね。幸せになれて何よりだわ」
 短い深呼吸を挟んで、沈黙をリリーナが破る。
 やや緊張を引きずりつつ、微笑みと共に贈られたそれには、言葉通りの祝福が込められていた。
「ありがとう……ございます……」
「うん! おめでとうソフィーヤ! 端から見てても幸せオーラ出てるもんね!」
「おめでとー! それに、何だか前より可愛くなったっていうか色っぽくなったよね!
 男子も噂してたよ! 覇王に嫁入りしたのを聞いて、『勝てねぇ』ってガックリしてたけど!」
「おめでとう……。うん……よく笑うようになった……気がする」
「え、と……あの……」
 これまでの関係ではあり得なかった、和やかで温かな、友達同士の雰囲気。
 慣れないやり取りと、自覚していなかった自分の変化について知らされたことに、ソフィーヤは恥じ入るように俯く。
 幸せオーラとか色っぽくなったとかよく笑うようになったとか、面と向かって言われると、物凄く恥ずかしい。
 しかし、彼女達に悪意などなく、心から『友達』の幸せを祝福してくれていることが、胸の奥まで伝わってくる。
 それが嬉しく、だけど、もっと早くこの関係を築きたかったと、少し寂しく。
 でもまずは、贈られた祝福に応えるために、息を整え、顔を上げる。
「……ありがとう、みんな」
 心からの、笑顔と共に。

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