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【ギャルゲ風安価SS】>>3「また一年が始まる」

1 :名無しで叶える物語:2020/10/24(土) 08:13:10.53 ID:J7clgn+M.net
μ's、Aqours、ニジガク
お好きにどうぞ
※ 安価がモアイになったらそこで終了します

291 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:13:25.87 ID:Eqy87x5I.net
彼方「あれ、その声は…侑ちゃん?」

侑「彼方ちゃん!なんでニジガクに…っていうか、眠りながら歩いたら危ないよ!」

彼方「さっきまでは起きてたんだけどね、あと一歩間に合わなかったよ…」フラ──

侑「いや間に合ってる間に合ってる!ベッドすぐそこだから、あと五秒頑張ってよ!」

彼方「ところで侑ちゃん、保健室でなにしてるの?」

侑「ちょっとケガしちゃって、先生待ってるところなんだ」

彼方「担任持ってない先生達は今職員会議やってるから、しばらく来ないと思うよ〜」

侑「え、そうなの?困ったな、それじゃ歩夢に来てもらうか…」

彼方「む、軽いケガなら彼方ちゃんが手当てしたげるよ。座って座って〜」

292 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:20:26.08 ID:Eqy87x5I.net
彼方「絆創膏はがすよ〜」ペリ

彼方「なるほど、猫と遊んでてやられましたな?」

侑「わ、よくわかったね。だっこしようと思って手を伸ばしたら引っかかれちゃって」

彼方「高校生にもなってやんちゃだなぁ」カチャカチャ

侑「彼方ちゃん、応急手当てとかできるんだ。すごいね」

彼方「ん〜、まあね。先生がいなくてもケガ人は来ちゃうから、誰かができなくちゃいけないことだしねぇ」

彼方「ちょっとしみるぜ、お嬢ちゃん」チョイチョイ

侑「ぅ…!」

彼方「絆創膏貼るよ。………はい、動物と遊ぶのはいいけどほどほどにね」

侑「ありがとう、彼方ちゃん!」

293 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:24:17.49 ID:Eqy87x5I.net
彼方「ふわぁぁ…」

侑「今日もおねむ?」

彼方「彼方ちゃんはおねむじゃないことの方が珍しいのだよ」

侑「っていうか彼方ちゃんニジガクの生徒だったんだね」

彼方「そう言う侑ちゃんもね。あんなに長い時間一緒にお買い物してたのに、そんなこと全然お話ししなかったもんね〜」

侑「彼方ちゃん、遥ちゃんのお話ばっかりだったもんね。そういえばプレゼントは喜んでくれた?」

彼方「喜んでくれたよぉ!」

彼方「それで、『お礼に』って、えへへ〜昨日クッキー焼いてくれたんだよ。はあ……遥ちゃん天使過ぎか…♡」メロメロ

侑「よかったね!」

294 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:30:25.10 ID:Eqy87x5I.net
彼方「行きずりで会ったばっかりの彼方ちゃんにいっぱい付き合ってくれて、改めてありがとね」

侑「そんな、私も楽しかったよ」

彼方「これは侑ちゃんにもお礼をしないといけませんなぁ」

侑「えー、そんなのいいってば。あ、それじゃ遥ちゃんが焼いてくれたクッキーを何枚かくれるっていうのは」ジュルリ…

彼方「だーめ。それは彼方ちゃんがみんな食べるの、誰にも一枚もあげない〜」

侑「むぅ…」

彼方「でも、そうだね。じゃ代わりに彼方ちゃんがなにか作ってきてあげるよ」

侑「ほんと!?」

彼方「うん。好きなもの言ってよ、だいたい作れると思うからさ」

侑「そ、そう言われると迷っちゃうな…」


なにを作ってほしい? >>295
1.クッキー
2.シチュー
3.お弁当

295 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:32:35.93 ID:SPsJUJI+.net
3

296 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:37:55.07 ID:Eqy87x5I.net
彼方「自慢じゃないけど、彼方ちゃんお料理は結構得意なんだよ。なんたってお料理を専攻してるくらいなんだもん」

彼方「シチューでもハンバーグでも、クッキーでもアップルパイでもいいよ。パンだって焼いちゃう〜」

侑「お弁当がいい!」

彼方「…お?」

侑「彼方ちゃんのお弁当食べたいな!」

彼方「ほう、料理名じゃなくてそう来ましたか。これはさすがの彼方ちゃんも予想してなかったなぁ」

侑「あ、あれ。だめだった…?」

彼方「んーん、いいよ。好きなもの言ってって言ったの彼方ちゃんだからね。明日でいい?」

侑「うん!楽しみにしてるよ!」

彼方「侑ちゃんは食欲に正直ですな。そういう子好きだけどね〜」

297 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:41:52.19 ID:Eqy87x5I.net
彼方「じゃ明日のお昼休み、ここでお昼ごはんにしよっか」

侑「保健室でお昼ごはん食べるのっていいの?」

彼方「いいんじゃないかな。なんにも言われたことないもん」

侑「そっか、じゃあいいんだね!やったー、すっごく楽しみだなー!」

彼方「そこまで楽しみにされると腕の振るいがいがあるねぇ。楽しみだからって朝ごはん抜いたりしてきちゃだめだからね」

侑「えへへ…はーい!」


彼方とお昼ごはんの約束をしました! ▼

298 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:48:43.67 ID:Eqy87x5I.net
夜…


侑「お母さん!明日は私、お弁当いらないから!」

高咲母「あら、そうなの?」

侑「そうなの。ふふん、なんでかっていうとね──」

高咲母「五百円くらいで足りる?」

侑「購買じゃなくて!」

高咲母「…」エット…

高咲母「侑も、大人になったのね──」フッ

侑「違うよ!明日からは自分で作るとかじゃないからね!?明後日は作ってね!?」

高咲母「わからないことは聞いてね。包丁と火の扱いには気をつけるのよ」

侑「お母さん!待って、見捨てないで!!」

299 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:49:29.22 ID:RWcyvkVE.net
続ききてた!うれしい

300 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 21:56:51.02 ID:Eqy87x5I.net
翌朝…


侑「お待たせ〜」タタタ

歩夢「行こっか」

侑「うん!」


お母さん以外の人にお弁当を作ってもらうなんて滅多にないからすごく楽しみだな。

夏休みの課題で歩夢とお互いにお弁当の作り合いっこしたことはあるけど、それとはちょっと違うもんね。

あのときは、交換するのが申し訳ないくらい出来に差があって悲しくなったっけな…


侑「そうだ、歩夢。今日ちょっと人とお昼ごはん食べることになったんだ」

歩夢「ぇ…………………………………」

歩夢「エマ先輩?果林先輩とか?わ、私もお話ししたいし一緒に…」

侑「ごめん、歩夢の知らない先輩なんだよね。お弁当作ってきてもらうことになってるから、余計な気を遣わせちゃうといけないから今日は別々に食べよ!」

歩夢「…………………………そう、なんだ………」

301 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:03:26.71 ID:Eqy87x5I.net
休み時間…


侑「あれ?歩夢いないな」キョロキョロ…

歩夢「侑ちゃん、購買で、美味しそうなお菓子買ってきたの!い、一緒に食べない?」ハァハァ…

侑「え?う、うん。なに歩夢、走ったの…?」

歩夢「うっううん、その、早く侑ちゃんにあげたくて!」エヘヘ

侑「そっか、ありがと歩夢。食べよっか」

侑 パク

侑「…ん、これ美味しいね!」

歩夢「だよねだよね!侑ちゃん絶対好きだろうなって思ったの。たくさん食べて!」

侑「歩夢も一緒に食べようよー」

302 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:05:08.28 ID:Eqy87x5I.net
次の休み時間…


歩夢「侑ちゃん!隣のクラスの子からお菓子貰ったよ、食べる?」

侑「え、また?せっかくくれたんなら食べよっか」

歩夢「うん!」

侑「でもお昼ごはんもあるから少しだけね」

歩夢「う、うん…少しでもいいから食べてあげよ」

侑「貰い物だもんね〜」パク

303 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:05:56.17 ID:WiMRXFHT.net
こ、この女……

304 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:07:53.76 ID:Eqy87x5I.net
その次の休み時間…


歩夢「侑ちゃん、すごく美味しそうなコッペパン見つけたんだよ。ほら、好きでしょ?食べて!」

侑「あはは、今日の歩夢なんか変だよ。ずっと食べ物のことばっかり話してるじゃん」

歩夢「そ、そうかな」

侑「あ、わかった。一緒にお昼ごはん食べられないから寂しいんでしょ。だから色んなもの一緒に食べようとしてるんだ」

歩夢「あ、あはは…」

侑「ありがと、でも今からコッペパン食べちゃうとせっかくのお弁当美味しく食べられないかもしれないから遠慮しとくよ。放課後にでも貰うね」

歩夢「そ、そっか…」

305 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:12:25.45 ID:Eqy87x5I.net
お昼休み…


侑「歩夢、それじゃ私今日は約束あるから行ってくるね──」

歩夢 モシャモシャモシャ…

侑「あれ!?それ、放課後くれるってコッペパン…」

歩夢「放課後にはもう必要なくなってるから、いいの。行ってらっしゃい」モシャモシャモシャ

侑「う、うん…」

歩夢「侑ちゃん」

侑「なに?」

歩夢「このコッペパンすっっっごく美味しいよ」

侑「ず、ずるいよー歩夢!!」

306 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:16:13.49 ID:Eqy87x5I.net
保健室


侑「あんな美味しそうなコッペパン、どこで見つけたんだろ。購買のやつじゃなかったよね。歩夢なんか変だったけど大丈夫かな…」トコトコ…


ガラ


侑「もう来てるかな?失礼しまーす」

彼方「やっほー」

侑「彼方ちゃん、こんにちは!」

彼方「こんにちは〜」

307 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:19:11.84 ID:Eqy87x5I.net
彼方「お腹はバッチリ空かせてきたかね?」

侑「う、う〜ん…どうだろう…」

侑「でも彼方ちゃんのお弁当朝からずっと楽しみにしてたんだよ!」

彼方「ちっちっち…」

侑「?」

彼方「昨日からだったでしょ」ニヤリ

侑「そうだったね。ねえ彼方ちゃん、早く早く!待ちきれないよ!」ピョンピョン

彼方「まーまー、そう焦りなさんな。そーれ、じゃじゃーん。彼方ちゃんのお手製べんと〜!」サッ

侑「うわーーーーっ、おいしそーーーー!」パァァ

308 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:23:39.75 ID:cclQ4QuL.net
@cメ*◉ _ ◉リ

309 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:24:35.60 ID:PYH8xBES.net
これなんて飯テロ

310 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:27:10.46 ID:Eqy87x5I.net
ごはんは鶏そぼろと玉子そぼろの二色構成。

おかずは生皮の春巻とレンコンの挟み揚げ、タコのウインナーにポテトサラダととっても豪華だ。


侑「こ、こんな丁寧に作ってくれたんだ」

彼方「そりゃあねぇ、お礼に作るお弁当でおてて抜き抜きするわけにはいかないよ〜」

侑「これじゃ私の方がお礼貰い過ぎだよ」

彼方「今それ言う?」

侑「え?」

彼方「見た目でそんなこと言っちゃったら、食べてからが大変だぜい?」

侑「い──いただきますっ!!」

彼方「ゆっくり食べたまえよ」

311 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:27:28.29 ID:YC3WIdOr.net
かなゆう最高やわ

312 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:28:05.34 ID:PYH8xBES.net
おてて抜き抜きかわいすぎか

313 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:32:42.47 ID:u2ZcFg4l.net
ゆうかなもっと増えろ

314 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:32:49.84 ID:Eqy87x5I.net
侑「んーっ、ほんと!美味しいよ彼方ちゃん!最っ高!」パクパク

彼方「でしょでしょ。特に玉子のそぼろは彼方ちゃん秘伝のレシピで作ってるから一味違うよ」

侑「んん、そう言われてみたら食べ慣れた味と違うかも。なんだろう、お出汁…?」

彼方「ぴんぽんぴんぽーん、やー、よくわかったね侑ちゃん。砂糖を抑えてるのと、鶏そぼろと同じお出汁を混ぜてるんだよ。全体が引き締まってとっても美味しくなるんだから」

侑「春巻も美味しいよ!ん、これエビなんだ!」

彼方「タンパク質をお肉でばっかり摂ると飽きちゃうからね。エビなら食べごたえも栄養価もバッチリなのだ〜」

侑「どれも美味し過ぎるよ〜〜〜っ!」パクパク…

彼方「うむうむ、お口に合ってよかったよかった」

315 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:36:31.67 ID:Eqy87x5I.net
侑「…………ぷはーーーっ、食べた〜」

彼方「いい食べっぷりだったねぇ。なんだか嬉しくなっちゃったよ」

侑「ごめんね、食べるのに夢中であんまりお話もしないで放ったらかしちゃった」

彼方「それだけ喜んでくれたってことだよね。なによりだよ〜」

侑「いやー、なめてた!彼方ちゃんがこんなに料理上手だとは思わなかったよ!私の負け!」

彼方「知らぬ間に勝ってしまったぜ…」

彼方「ところで侑ちゃん、満足したかい?」

侑「満足満足、大満足だよ!」

彼方「そっか〜、残念だなあ」

侑「────………!!」ピーン

316 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:40:53.19 ID:Eqy87x5I.net
侑「いや、まだ満足ではありません!彼方隊長!」

彼方「ほほう?」

侑「腹六分目といったところです!午後の授業をしっかり乗り切るためには、」

彼方「乗り切るためには?」

侑「なにか…愛情のこもった甘いものが必要かと!」

彼方「………キミのような勘のいい子は好きだぞぅ」

彼方「ではでは、とくと味わいたまえ。デザートに彼方ちゃんの手作りシフォンケーキ〜」サッ

侑「やったーーーっ!!食べる食べるー!」

彼方「コーヒー淹れるから先に食べててね」カチャ

侑「それ彼方ちゃんの?」

彼方「ううん、保健の先生のだよ〜」

侑「………なんでもいっか!いっただっきまーす!」


彼方とお昼ごはんを食べました! ▼

317 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:44:07.68 ID:Eqy87x5I.net
放課後…


歩夢「侑ちゃん、帰るよ」ニコッ

侑「あ、準備早いね。………おっけー、私も帰れる!」

侑「今日はどこに寄り道して

歩夢「どこにも寄り道しないでまっすぐ帰ろうね」ニコニコ

侑「たまにはそれもいいよね!帰ろー!」

318 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:47:28.49 ID:Eqy87x5I.net
侑「歩夢、さっきのコッペパンどこのやつだったの?購買のじゃないよね?」

歩夢「侑ちゃんが知らない後輩に貰ったんだよ」

侑「えー、誰それ。歩夢、後輩に知り合いなんかいるの?」

歩夢「内緒でーす」

侑「むむーっ。今度は私もそのコッペパン買うときついていくからね!」

歩夢「いつ行くか決めてないから、毎日見張ってないとまた侑ちゃんがいないときに買ってきちゃうかもしれないよ」

侑「な、なんか今日の歩夢いじわるだー!」

歩夢「うふふ、そんなことないよ♡」


歩夢と一緒に帰りました! ▼

319 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:47:51.53 ID:Eqy87x5I.net
今日はここまで、また明日。

320 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:54:18.62 ID:bJgzZc1Y.net
乙です!
この歩夢かわいすぎやて

321 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:56:25.41 ID:PYH8xBES.net
乙です
彼方ちゃん先輩かわわ

322 :名無しで叶える物語:2020/11/02(月) 22:59:32.23 ID:TBsVZz+o.net
おつおつ
そういやかすみんまだ出てなかったか?

323 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 03:12:24.21 ID:3mxQZPS4.net
かなゆうの会話愛おしすぎる最高かよ
かすみんの出番も待ち遠しい…

324 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 19:54:01.07 ID:MLiY0M2z.net
保守

325 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 20:34:12.03 ID:SD1yqbf7.net
翌朝…


侑「お待たせ〜」タタタ

歩夢「行こっか」

侑「うん!」


昨日の夜も散々もてあそばれたけど、なんとか今朝はお母さんにお弁当を作ってもらうことに成功した。

まさかこれから毎日あの闘いが続くんじゃ…いやいや、お母さんを信じよう。

でも彼方ちゃんもニジガク生だったなんてな。世間って広いようで狭いよね。


侑「あゆ

歩夢「今日はどこで一緒にお昼ごはん食べよっか?」

侑「え?そうだなー…」

侑「お昼の気分で決める!」

歩夢「もう、侑ちゃんってば気まぐれ屋さんなんだから〜」ニコニコ

326 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 20:38:16.21 ID:SD1yqbf7.net
お昼休み…


お母さんに彼方ちゃんの玉子そぼろの秘密を自慢してみた。

鶏そぼろと同じお出汁を入れたら味が引き締まって美味しくなるんだよ、って。

そしたら、そしたら、お母さんってば『そうなの。一人でお出汁とれるようになったらやってみなさいね』って笑ったんだよ!

ちくしょおおお……っ!


お昼はどうしようかな? >>327
1.教室で食べる
2.食堂で食べる
3.生徒会室を覗く

327 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 20:38:53.91 ID:fF60eDiv.net
3

328 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 20:45:57.65 ID:SD1yqbf7.net
歩夢「侑ちゃん。天気いいけど、中庭に行く?」

侑「うーん、そうだなぁ…」

歩夢「あれ、中庭の気分じゃない?」

侑「そんなことないんだけど、他に人誘ってもいいかな」

歩夢「えっ」

歩夢「な、なんで…?」

歩夢「私と二人じゃ楽しくない……?」

侑「そんなわけないじゃん!ただ、ちょっと仲良くなりたい人がいてさ」

歩夢「仲良くなりたい人…」

侑「中庭行く途中、寄り道してっていい?」

歩夢「いいけど…」

329 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 20:48:51.53 ID:dGadNUOx.net
@cメ*◉ _ ◉リ 私以外いらなくない?

330 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 20:51:12.87 ID:SD1yqbf7.net
侑「これだけ広くて施設も多いと、なかなか目的の人に出会うのも難しいよね〜」テクテク

歩夢「そうだね。私は侑ちゃん以外探したことないからあんまり感じないけど」

侑「私だったらすぐ見つけられる?」

歩夢「もちろんだよ。三箇所回るまでには絶対見つけられるって自信あるもん」

侑「えーほんと〜?」

侑「じゃ今日の放課後やってみよっか!ニジガク隠れんぼ!」

歩夢「うふふ、いいよ」

331 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 20:53:09.31 ID:SD1yqbf7.net
歩夢「ところで、ここに来たってことは──」


『生徒会室』


歩夢「仲良くなりたい人って、」

侑「そ!菜々ちゃん!」

歩夢「せ、生徒会長かぁ…」

侑「こんにちはー、菜々ちゃんいますかー?」ガラッ

歩夢「そ、そんなせめてノックくらいしなくちゃ!」

332 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 20:58:04.38 ID:SD1yqbf7.net
菜々「!」

侑「あ、菜々ちゃんやっぱりいた。こんにちは!」

歩夢「こ、こんにちは…」オズ…

菜々「高咲さん。それに、上原さん」

菜々「生徒会にご用ですか?生憎、今は見ての通り私しかいませんが」

侑「やだなー、そんな堅苦しいのじゃなくて菜々ちゃんに会いにきたんだよ」

菜々「私に?」

侑「ね、一緒にお昼ごはん食べよ!中庭行こうと思ってたけど、こっちの方が落ち着くならここでもいいし!」

菜々「お昼、ですか」

333 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:01:04.22 ID:SD1yqbf7.net
菜々「そのお誘いで来てくださったのだと?」

侑「そうだよ!」

菜々 チラッ

歩夢 ビクッ

菜々「……」

菜々「………」

菜々「気持ちはありがたく受け取りますが、高咲さん」

侑「なに?」

菜々「まず、自分が自由な入退室を許可されている以外の部屋に入るときはノックをしましょう」

侑「ぁ…」

歩夢「ほ、ほらも〜…!」

334 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:06:35.41 ID:SD1yqbf7.net
菜々「もちろんノックするだけではなく、入室の許可が出されるのを待つところまでですよ」

侑「あはは…早く菜々ちゃんとお話ししたくって。ごめんなさい」

菜々「会議の最中であったりさえしなければ生徒会室への入室を断ることはありませんが、最低限のマナーとして弁えておくことをお勧めしますよ」

侑「うん、わかった」

菜々「それとお昼ごはんのお誘いですが──」

侑「うん!ここと中庭とどっちがいい!?」

菜々「申し訳ないのですが、今日は遠慮させていただきます」

侑「えーっ、なんで…?」

菜々「……」

335 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:10:18.85 ID:SD1yqbf7.net
菜々「…実は諸事情により、少し早めに頂いたんです。つまりもうお昼は済ませてしまったので」

侑「わ、そうだったんだ。生徒会長って大変なんだね」

菜々「いえ、たいしたことじゃないですよ」

菜々「なのでもし──」

歩夢「…?」

菜々「もし、また機会があればお声掛けください」

侑「残念だけど食べちゃったんじゃ仕方ないよね。また誘うね!」

菜々「ありがとうございます」

侑「それじゃ行こっか、歩夢」

歩夢「う、うん。失礼しましたっ」ペコッ

侑「またね!」

菜々 ペコ…

336 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:15:01.77 ID:SD1yqbf7.net
中庭


歩夢「はい、侑ちゃんお弁当」

侑「え、くれるの?でも私お母さんが作ってくれたやつあるよ」

歩夢「そっちは私が貰っていい?」

侑「え〜、なになに。別にいいけど、ほんとに交換するの?」

歩夢「うん。今日は私が作ったから、侑ちゃんに食べてほしいなって」

侑「これ歩夢が作ったの!?だったら私食べたい!交換成立ね!なんだー、それなら私も作ってきて交換した方が………いや、お母さんのでよかったな…」

歩夢「うふふ、味わって食べてね♡」


中庭で歩夢とお昼ごはんを食べました! ▼

337 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:19:10.85 ID:SD1yqbf7.net
放課後…


歩夢のお弁当、美味しかったなぁ。

前に食べた料理より美味しくなってた気がする。

美味しくなってたというか、私の好きな味になってたのかな。

歩夢もお母さんも彼方ちゃんも料理が上手ですごいな。

私も………私は、みんなの料理を残さず美味しく食べるからいいよね!

338 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:23:44.87 ID:SD1yqbf7.net
侑「さて」

侑「放課後になったので始めたいと思います、ニジガク隠れんぼ」

歩夢「ほんとにやるんだね」

侑「歩夢は教室で二十分待機して、その間に私がニジガク内のどこかに隠れる。二十分経ったら探し始めてね」

歩夢「途中で動くのはだめだよ」

侑「もちろん!私は正々堂々歩夢に…勝つ!」

歩夢「変なところでやる気になるんだから。それじゃ私は教室で待機してるね」

侑「隠れてくる!」タタタ…


どこに行こうかな? >>339
1.屋上
2.裏庭
3.部室棟
4.ライフデザイン学科

339 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:24:05.86 ID:dt/gYMAM.net
1

340 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:24:18.81 ID:Oxv1OGNx.net
3

341 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:31:13.17 ID:SD1yqbf7.net
侑「ニジガク広いんだもん、のんびりしてたら廊下の真ん中で時間迎えることになっちゃうよね。だからって歩夢がすぐ思いつくような場所じゃ見つかっちゃうし…」タタタ

侑「部室棟に行くのはどうだろう」ピーン

侑「同好会だけでも百個以上あるって言ってたし、適当な同好会の部室に匿わせてもらえばさすがに歩夢だって見つけらんないよね」ニヤリ…

侑「………いや、それはずるいか」

侑「なにがなんでも見つからないのが目的じゃないもんね。歩夢が早く見つけてくれなかったら私帰るまで一人ぼっちだし…」

侑「どこに行こうかなー」タタタ…

342 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:32:22.00 ID:SD1yqbf7.net
>>341
訂正


×侑「同好会だけでも百個以上あるって言ってたし、適当な同好会の部室に匿わせてもらえばさすがに歩夢だって見つけらんないよね」ニヤリ…

○侑「同好会だけでも百個以上あるって言ってたし、適当な同好会の部室に匿ってもらえばさすがに歩夢だって見つけらんないよね」ニヤリ…

343 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:34:35.16 ID:SD1yqbf7.net
侑「…」


『↑ 屋上』


侑「屋上、ありだな」

侑「屋上だってもちろんニジガク内だよね。屋内じゃないけど、敷地の中だし当然…」

侑「ふっふっふ〜、歩夢は私のとこまで辿り着けるかな〜」ルンルン


キィ──

344 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:38:18.11 ID:SD1yqbf7.net
しずく「──侑先輩…」ハッ

侑「あ、しずくちゃん」

しずく「お久し振りです。ちょうど一週間でしょうか」

侑「久し振り。そっか、ここ練習に使ってるんだったよね」

しずく「はい」

侑「>>345


1.しばらくここにいてもいい?
2.今日も演劇の練習してたの?
3.邪魔しちゃってごめんね!

345 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:38:40.16 ID:zUydTFr+.net
1

346 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:45:09.87 ID:SD1yqbf7.net
しずく「先輩、私、待ってたんですよ。ここに来てくださったということは今日も練習に──」

侑「ねえしずくちゃん、私しばらくここにいてもいいかな?」

しずく「え?はい、もちろん…」

侑「実は歩夢と隠れんぼしててさ、あ、歩夢この前会ったよね。幼馴染みなんだけど、私がどこに隠れても見つけられるって言うからちょっと試してみようってことになってね」

しずく「あ、そうなん…ですか…」

侑「あー、でもよかった。しずくちゃんがいて」

しずく「ど…どうしてですか?」ドキッ

侑「だって歩夢が来てくれるまで一人ぼっちかと思ってたんだもん。えへへ、しずくちゃんがいるなら退屈しないや」

しずく「…」

347 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:54:31.00 ID:SD1yqbf7.net
侑「そうだ、しずくちゃんがこの前やってた演劇、なんていうお話?私帰ってから調べようとしたんだけど、上手く検索できなくて」

しずく「!」

しずく「あれは大瀬夢見の『残り香』という作品です。そう有名なものではないんですけど、私は小さな頃から大好きなんです」

侑「そうなんだ!」

しずく「侑先輩、演劇に興味がおありですか?」

侑「うん、しずくちゃんの演技すごかったもん。興味出たんだよね」

しずく「で、でしたらぜひ…観にいきませんか!?」

侑「観る?って、演劇を?」

しずく「はい。どうでしょう、ちょうど日曜日に行く予定なのですが、ご一緒に…」

348 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 21:59:38.30 ID:SD1yqbf7.net
侑「そうだなぁ」

しずく ドキドキ…

侑「うん、いいよ。行こっか!」

しずく「ほ…本当ですか!?嬉しいです!」パァ

侑「でも、へへへ…私演劇観るのって初めてだから、お供には物足りないかもしれないけど」

しずく「そんなことないです!同じ舞台を観てその時間を共有できるのってすごく貴重なことなので、楽しみです」

侑「色々と教えてね」

しずく「もちろんですっ」

349 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:02:43.99 ID:SD1yqbf7.net
侑「あ、それじゃしずくちゃん。連絡先交換しておいていい?」

しずく「はい」

しずく「…………はいっ!?」

侑「え、だめ?待ち合わせの連絡とか、できた方がいいかなと思ったんだけど」

しずく「いえ!いえ!だめじゃないです!!」ブンブンッ

侑「よかった。今携帯持ってる?」

しずく「も、持ってます…」ゴソゴソ

侑「これでー……よしっと。いつでも連絡してね!なんてね」

しずく「た、大切にします…」//

350 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:04:16.57 ID:dt/gYMAM.net
@cメ*◉ _ ◉リ…

351 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:09:26.51 ID:SD1yqbf7.net
侑「じゃひとまずは日曜日だよね。時間とか場所とか帰ってからでいいから連絡ちょうだい」

しずく「わかりました」コク

侑「観にいくやつってどんなお話?」

しずく「実は、これも大瀬夢見の作品なんです。『ノスタルジア』という作品なのですが」

侑「へー、本当に大瀬夢見さんの作品好きなんだね」

しずく「はい。私が初めて触れた舞台もそうでしたから、とても大切な劇作家さんなんです」

侑「ストーリーは?どんなの?って、こういうのって観る前に聞いてもいいものなのかな」

しずく「全く知らないままで観るのと少し知識を入れてから観るのとでは、同じ舞台でも全く表情が変わるんですよ。そうですね、侑先輩は演劇自体が初めてとのことですから──」


キィ──


歩夢「いたいた、侑ちゃん」

侑「わ、歩夢」

352 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:13:49.59 ID:SD1yqbf7.net
侑「えっと……隠れんぼ始めてから、二十五分くらい。ってことは…」

歩夢「ここかなと思ってまっすぐ来たよ。うふふ、大正解だったね」

侑「ほ……ほんとに!?歩夢すごくない!?」

歩夢「だから言ったでしょ、すぐに見つけられるって。私の勝ちだから帰りになにか奢ってもらっちゃおうかな──」

しずく「あ、こ、こんにちは。この間ぶりです」ペコッ

歩夢「あ、こんにちは」ペコッ

歩夢「…またこの子と一緒だったんだね」

侑「うん、屋上に来たらしずくちゃんがいてさ。また演劇の話してたんだよ」

歩夢「ふうん…」

353 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:14:56.05 ID:6BDK1T3A.net
まさか発信機……

354 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:17:19.09 ID:SD1yqbf7.net
侑「そうだ、実はね。しずくちゃんと今度──」

しずく「!」

しずく「ゆ、侑先輩っ!私、今日はこれで失礼しますね!約束があるのを忘れてました!」

侑「わ、そうだったんだ。引き留めちゃったかな、ごめんね」

しずく「いえ平気です、お会いできてよかったです。本当に、今日お会いできて…」

侑「私もだよ。気をつけてね、また後で

しずく「また!今度!お話ししましょうね!!」

侑「う、うん。またね」バイバイ

しずく「歩夢先輩も、失礼します!」タタタ


キィ── バタン

355 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:20:46.79 ID:SD1yqbf7.net
侑「しずくちゃん、いつも帰り際ばたばたしてるね」

歩夢「そうだね」

歩夢「ねえ、さっきなにか言いかけてたのって…」

侑「うわーっ、でも負けたー!」

侑「ほんとにこんなにすぐ見つかるなんて思わなかったよ、歩夢ってばほんとに私のことなんでもわかってるんだね!」

歩夢「も、もちろんだよ。だって幼馴染みだもの」//

侑「参っちゃったよ〜、帰りアイスでも奢らなきゃだめかな。これは」

歩夢「いいの?やったあ!」

侑「高くないやつにしてね」

歩夢「どうしよっかな〜」

侑「た…頼むよー!」


しずくと観劇の約束をしました!
しずくの連絡先を手に入れました! ▼

356 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:21:26.21 ID:SD1yqbf7.net
今日はこんなところで。

357 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:22:30.71 ID:pX1A0ZhW.net
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ 盗聴器も仕掛けてあるから会話は丸聞こえだよ

@cメ*◉ _ ◉リ しずくちゃんと出かける私も時ついていくね?

358 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:25:47.00 ID:+PtPUxlb.net
このスレの歩夢はそんなこと…絶対にしない…しないんだ…

359 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:31:38.00 ID:npIIHsqk.net
この歩夢なら当日舞台に出演してるぐらいしそう

360 :名無しで叶える物語:2020/11/03(火) 22:47:18.14 ID:ntCzLLmm.net
こええ

361 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 02:58:04.82 ID:C0rdcBKo.net
菜々ちゃんは人の気持ちを察せられるいい子だなあ
しずくちゃんのデート編も期待

362 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 19:12:50.13 ID:qI7QvoKZ.net
保守ー

363 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 20:45:33.12 ID:q+2CJKgz.net
翌朝…


──♪………

──♪………

──♪………

侑「んん…………?」モゾ…

侑「………」

侑「んはっ!!」バッ


慌てて枕元のスマホに手を伸ばし、着信音を止める。

いつもほどはすっきりしていない頭をなんとか持ち上げてよろよろとベランダへ。


侑「お、おはよう歩夢…」

歩夢「おはよう侑ちゃん。ちょっと遅かったね」

侑「なんか起きられなかったよ、ありがと」

歩夢「朝ごはんしっかり食べて、身体起こしてくるんだよ」スイッ

侑「はーい」

364 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 20:48:33.60 ID:q+2CJKgz.net
侑「お待たせ〜」タタタ

歩夢「行こっか」

侑「うん!」


私は普段から寝るのが早い方じゃない。

ベッドに入って電気を消すのはそこそこ早いんだけど、そこからついスマホをいじって動画を観たりネット記事を読んだりしてるうちに日を跨いじゃうんだよね…

そのまま寝落ちしちゃって朝起きたら充電がかつかつなんてこともよくあって、よくないとは思ってるんだけどな。


歩夢「昨日も遅かったの?」

侑「うん、たぶん」

歩夢「寝落ちしちゃったんだ…」

侑「うん…」

365 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 20:51:25.57 ID:q+2CJKgz.net
お昼休み…


まだ四月なのに今日はなんだか暑いな。

湿度が高い暑さじゃないから不快感はないけど、体育がなくてよかったって思っちゃう。

毎年のことなのに、夏が来たらどうなっちゃうんだろうって不安だなぁ…


どうしようかな? >>366
1.教室で食べる
2.一年生エリアに出かける
3.生徒会室を覗く

366 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 20:53:01.08 ID:NXRmkko9.net
3!

367 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 20:56:52.32 ID:q+2CJKgz.net
歩夢「侑ちゃん、お昼どうしよっか」ス

侑「外暑いかな?」

歩夢「暑いかもね。教室は窓を開けてれば風が通って気持ちいいけど、日差しも強そうだし…」

侑「お弁当、傷んでないかな」クンクン

歩夢「保冷剤入ってれば大丈夫だと思うよ」

侑「え?」ゴソゴソ…

侑「保冷剤入ってる!なんでわかったの!?」っ保冷剤

歩夢「これくらいの気温だったら侑ちゃんのお母さんは入れてくださるでしょ。昔からずっとそうじゃない」

侑「そうなんだ〜」

368 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:01:22.70 ID:q+2CJKgz.net
歩夢「今日は教室で食べよっか」

侑「うん…」

歩夢「どこか行きたい?」

侑「ねえ、菜々ちゃん連れてきてもいい?」

歩夢「えっ」

歩夢「えっ、と…」

侑「やだ?」

歩夢「ううん、いやってわけじゃないの。でもなんだか緊張しちゃうから」

侑「そっか…菜々ちゃんってそんなに怖いかな?」

369 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:04:44.70 ID:q+2CJKgz.net
歩夢「うーん…笑ってお話ししてるところ見たことないからかも。ほら、集会とかで前に立つときもキリッとしてるし、この間だって私達がお昼ごはん食べ終わるまで黙々と机でなにかしてたし…」

侑「なるほど、わかったよ!歩夢!」

歩夢「え、なに?」

侑「菜々ちゃんが笑って話してくれるようになったら歩夢も怖くないよね、そしたら三人でお昼ごはん食べられるようになるじゃん!」

歩夢「え、うん…?」

侑「私が菜々ちゃんと仲良くなって、お話しするとき笑ってくれるようにしてみせるよ!」ガタ

歩夢「ゆ、侑ちゃん?」

侑「今日は菜々ちゃんと仲良くなってくるから!待っててね、歩夢!」タタタ

歩夢「え…ええ〜、侑ちゃん!私、お昼ごはん一人なの〜!?」

歩夢「………行っちゃった…侑ちゃん…」

香「一緒に食べよ、歩夢ちゃん」ポン

歩夢「ありがとう…」グスン

370 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:06:41.84 ID:q+2CJKgz.net
『生徒会室』


侑「菜々ちゃ──」ハッ

──菜々「自分が自由な入退室を許可されている以外の部屋に入るときはノックをしましょう」

侑「おっといけない、また怒られちゃうとこだったよ」ットト

コンコン

「開いています、どうぞ」

侑「失礼しまーすっ」ガラッ

371 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:10:48.53 ID:q+2CJKgz.net
菜々「高咲さん」

侑「こんにちは、菜々ちゃん」

菜々「こんにちは。どうかしましたか?」

侑「私がここに来る理由は言ったでしょ、菜々ちゃんとお昼ごはん食べたくてそのお誘いだよ!」

菜々「!」

菜々「………上原さんが、」

侑「今日は私一人だよ」ニコッ

菜々「へ。そ、そうなんですか?」

侑「うん。それとも、今日ももうお昼済ませちゃった?」

菜々「……いえ、今から頂くところです」

侑「だったら…!」

菜々「仕方がありませんね。わざわざこんなところまで来てくださったのに、断るわけにはいかないじゃないですか」フフッ

侑「やったぁ!!」

372 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:15:24.25 ID:q+2CJKgz.net
侑「いただきます!」

菜々「いただきます」

菜々「高咲さん、保冷剤を入れてきたんですか。偉いですね」

侑「うん、お母さんが入れてくれたみたい。菜々ちゃん、お弁当手作り?」

菜々「いえ、まさか。母が作ってくれたものですよ」

侑「そっか〜。菜々ちゃんお料理うまそうだよね」

菜々「私も何度か自分で用意すると言ったんですけど、母が頑として首を縦に振らなくて」

侑「そうなの?私がそんなこと言ったらお母さん飛び跳ねて喜ぶと思うよ。高校卒業するまではなんとしても作り続けてもらわなくちゃ!」フンス

菜々「ふふ、なんですかそれは」

侑 (あ、笑ってくれた──)

373 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:18:56.55 ID:q+2CJKgz.net
侑「菜々ちゃん、お昼休みはだいたいここにいるって言ってたよね。生徒会長のお仕事ってやっぱり忙しいの?」

菜々「!」

侑「私に手伝えることがあるなら手伝いたいけど、頭よくないからなー。書類並べるとかならできるかもしれないけどね」ヘヘ…

菜々「…」

侑「あ、もしかしてお仕事しながらお昼ごはん食べるタイプとかだった?私、邪魔だったかな!?」

菜々「そっ、そんなことないです!邪魔なんかじゃありませんよ!」

侑「あ、そ、そう?それならいいんだけど…」

374 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:21:35.96 ID:7i9z1WPu.net
素晴らしいですね!!!!!

375 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:23:25.88 ID:q+2CJKgz.net
菜々「…今日は、どうして上原さんとご一緒じゃないんですか?」

侑「え。あー…」

侑「私が菜々ちゃん誘おうって言ったら、緊張しちゃうって言うから…」

侑「あ、でも違うんだよ。歩夢前から人見知りなところがあって、菜々ちゃんが特別どうとかってわけじゃなくてね──」

菜々「そういうこと、なんですよ」

侑「え…?」

菜々「私がいると、周りの人達はみんな緊張してしまうようなんです。授業中も、休み時間も、もちろんお昼休みも」

菜々「せっかくの和気藹々としたお弁当の時間が、近くにお堅い生徒会長がいると窮屈になってしまうんです。だから、私は皆さんと別々でお昼ごはんを取るようにしているんですよ。幸い、生徒会室という打ってつけの場所がありましたから」

376 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:28:04.91 ID:q+2CJKgz.net
菜々「どこかのグループに加われば緊張させてしまうし、かといって誰の輪にも加わらず一人でいては気を遣わせてしまいます」

菜々「でもお昼休みは生徒会室で過ごすので、と言えば皆さんどこかほっとしたような表情になるんです。生徒会の用事があるなら仕方ないよね、とでもいわんばかりに」

菜々「そうするのが皆さんにとっても私にとっても一番いいとわかってからは、ずっとこうしているんですよ──」

侑「………」

菜々「──って、すみません私ったら。こんな、愚痴のようなことを言いたかったわけではなくて。高咲さんは話しやすいので、ついこんなことを…」

菜々「だからですね、その、上原さんの感覚は間違っていないというか、当然の反応なので正しいのは上原さんで…」

侑「私、菜々ちゃんといて緊張するとか思ったことなんかないよ?」キョトン

菜々「ぁ…」

377 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:30:47.01 ID:q+2CJKgz.net
菜々「……………ぷっ」

菜々「くくっ……はは、あははは………!」

侑「え?え?どうしたの?宇宙人でもいた?」キョロキョロ

菜々「あはははははっ、なんですかそれは…!」

侑「な、なに?わかんないよ、なんで突然笑うの!?」

菜々「あはは………本当に、高咲さんは…不思議な人ですね」

侑「そ、そう…?」

378 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:34:10.19 ID:q+2CJKgz.net
菜々「はぁ…はぁ………久し振りにこんな風に笑いました」

侑「も、もういいじゃん。なにがそんなに面白かったの?」

菜々「本当にわからないという調子で反応なさったことが、面白くて。いえ──嬉しくて」

侑「…?」

菜々「高咲さん、私と話すのは緊張しませんか?」

侑「ううん、全然」

侑「歩夢がそんなこと言ってたけど、わかんなかったんだよね。だって、えっとー…菜々ちゃんだって私と話すの緊張する?しないでしょ?」

菜々「…はい。全くもってしませんね」

侑「だ、だよね!そういうことなんだよ!」

菜々「ふふっ」

侑「ま…また笑ったー!」

379 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:38:01.28 ID:q+2CJKgz.net
侑「でも、菜々ちゃんもっと笑ったらいいのにっては思ったよ」

菜々「笑ったら?」

侑「うん。歩夢は生徒会長としてハキハキ話す菜々ちゃんしか印象にないからどこか緊張しちゃってるんだと思うんだ」

侑「菜々ちゃん、笑ったらすっごく可愛いのにね」

菜々「かゎ………っ!」

菜々「な、なにを言うんですか。からかわないでくださいよ」プイッ

侑「マンガの話してくれたときとか、とってもキラキラした笑顔だったもん。歩夢も変なマンガ好きだから、そういう話ができたら緊張なんてしなくなると思うよ!」

菜々「…そうかもしれませんね」

380 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:46:37.59 ID:q+2CJKgz.net
侑「あ!そう、菜々ちゃんが勧めてくれて買ったやつ!めちゃくちゃ面白かったよ!二回も読んじゃった!」

菜々「わ、わかりますか!あのよさが!」

侑「わかるわかる!一巻の最後で撃つシーンとかさ、『本当にこれが正しいことなのか』って迷ってるのがひしひし伝わってきて苦しくなっちゃったよ!」

菜々「そ──そうなんですよ!あそこはマンガ特有の表現ですよね!あえて主人公の顔を描かず、銃口だけが鈍く光るあの構図は小説では絶対に成し得ない表現です!そこまでの葛藤をきちんと理解していなければ描くことのできないあのコマは一巻の中でも屈指のひとコマです!最初にそこを思い出すとは、やりますね高咲さん!!」

侑「菜々ちゃん知ってる?去年アニメやったんだって!」

菜々「ふっふっふ、当然観たに決まってるじゃないですか!」

侑「えーっ、いいなあ!」

菜々「四周しました!!」ドヤッ

侑「すごい!」

381 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:50:57.72 ID:q+2CJKgz.net
菜々「実は間もなくブルーレイボックスが出るのですが、うちは親がなかなか厳しいので買うわけにいかず…くっ、ボックス特典のミニドラマを聴かないことには死んでも死にきれません…!!」

侑「ブルーレイボックスかぁ」

菜々 …………ハッ

菜々 コホン

菜々「す、少し熱くなってしまいましたね。まあその、機会があれば高咲さんもぜひアニメを観て、ついでにノベルも読んで、ドラマCDも聴いてゲームもやって…」

侑「私買おっかな」ボソ

菜々「ぶっぶぶぶぶブルーレイボックスですか!?」

侑「うん。そんなに楽しそうに語られちゃったら気になるもん!」

菜々「は……はぁぁあ…………はわわ……!」

侑「買ったら菜々ちゃんも一緒に観ようね」

菜々「ぜ──ぜひっっっ!!!」


菜々とお昼ごはんを食べました! ▼

382 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 21:51:35.34 ID:NXRmkko9.net
急に早口になってそう(かわいい)

383 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:01:17.43 ID:9yu8bmR7.net
菜々ちゃんかわいいねぇ

384 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:02:16.63 ID:q+2CJKgz.net
放課後…


授業が終わる頃には日差しも随分弱まって涼しくなってきた。

よかった、あの日差しの中を歩いて帰らなくちゃいけないと思うとちょっと億劫だったもん。

これならいつもくらいの気候だし、どこにでも寄り道して帰れるよね!


これからどうしようかな? >>385
1.まっすぐ帰る
2.寄り道して帰る(屋上、公園、部室棟、お台場から選択)

385 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:03:47.91 ID:RlRr8muF.net
部室

386 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:07:47.20 ID:q+2CJKgz.net
侑「歩夢、帰ろ!」

歩夢「生徒会長と帰らないの?」ツーン

侑「帰らないよ〜、歩夢と帰りたいんだもん」

歩夢「じゃあいいけど…」チョローン

歩夢「生徒会長とは仲良くなれそう?」

侑「うん!明日は三人でお昼ごはん食べられるかな!?」

歩夢「あ、明日はまだ…心の準備が…」

侑「菜々ちゃん怖くないってば〜」

387 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:13:11.54 ID:q+2CJKgz.net
侑「歩夢が好きな変なマンガあるじゃん?菜々ちゃんにあれの話とかしたら仲良くなれると思うんだよね」ウンウン

歩夢「変なマンガって言った?」

歩夢「そう、生徒会長マンガ好きなんだ。ちょっと意外だね」

侑「そうかな?でもマンガの話してるときの菜々ちゃん、すっごく可愛いんだよ。子供みたいに目を輝かせてさ!」

歩夢「可愛いって言った?」

侑「集会で話すときちょっとマンガのこととか話してみたらいいのにね。そしたらみんな菜々ちゃんのこと好きになるのに!」

歩夢「好きって言った?」

侑「………ん?あれって…」


エマ トコトコ…


侑「エマ先輩だー!」ワー

歩夢「あっ侑ちゃん!?」

388 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:18:58.73 ID:q+2CJKgz.net
侑「エーマ先輩っ」

エマ「侑ちゃん」

歩夢「エマ先輩、こんにちは」タタタ

エマ「歩夢ちゃんも。こんにちは〜」

侑「帰るとこですか?途中まで一緒に──って、寮なんでしたね」

エマ「うん、住んでるのは寮だよ。でも今日はまだ帰らないの」

歩夢「実習とかですか?」

エマ「ううん、部活だよ」

侑「……部活!」

389 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:39:07.83 ID:q+2CJKgz.net
侑「エマ先輩、スクールアイドル部でしたよね!」

エマ「そうだよ〜」

侑「今から部活なんですよね!?」

エマ「そうだよ〜」

侑 キラキラ…

歩夢「!」

エマ「一緒に来る?」

侑「い──行きます!」

歩夢「侑ちゃんってば、仮入部ごっこはこの間やったでしょ!」

侑「今週はまだやってないよ!」

歩夢「一週間に一回じゃないの!」

390 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:40:39.63 ID:VvJj5YXY.net
ついにかすみが登場か

391 :名無しで叶える物語:2020/11/04(水) 22:43:59.01 ID:q+2CJKgz.net
侑「ねえ歩夢〜、いいでしょ〜。あと一回だけ〜」

歩夢「す…すぐそうやって甘えるんだから!部活の邪魔になっちゃうからだめだよ」

エマ「邪魔じゃないと思うよ?」

侑「!」パァ

歩夢「え、エマ先輩〜…」


どうしよう? >>392
1.部活に参加したい!
2.部室見るだけ!
3.おとなしく帰る…

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