■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
【ギャルゲ風安価SS】侑「また一年が始まる」2
- 1 :>>1 :2020/11/26(木) 07:27:49.55 ID:L4/YsWRN.net
- 前スレ
【ギャルゲ風安価SS】侑「また一年が始まる」
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1603494790/
※ 安価がついてしまうのでスレタイを一部変更しています
- 23 :>>1 :2020/11/26(木) 08:37:28.03 ID:L4/YsWRN.net
- 『菜。:そういうことならばお安い御用です!』
『菜。:閏都市学園の魅力を全て伝え切るまで寝かせませんので覚悟してくださいね!』
『アニメ初心者だからお手柔らかにお願いします!』
『菜。:侑さんさえよければ、すぐに買ってもいいですか?Blu-rayの映像とミニドラマの内容が楽しみで楽しみで…』
『うん、いいよ。いつでもオッケー!』
買うのってネット注文なのかな。
もしそうじゃないなら…
『菜々ちゃん、今週どこか放課後空いてる?よかったら一緒に買いにいこうよ!』
『菜。:いいんですか!?』
そ、そんな食いつく…!?
- 24 :>>1 :2020/11/26(木) 08:41:50.31 ID:L4/YsWRN.net
- 『菜。:本当は店舗特典も欲しかったんです!ですが持って帰ると両親から隠すのが困難なのでネットで買うしかないかと思っていました…』
『菜。:ゲーマーズがいいです!』
『店舗特典とかあるんだね。ゲーマーズならちょうどいいね』
『菜。:放課後の予定ですが、明後日ならば空いていると思います。遅くなってもよければ明日でも構いませんが』
『ううん、それじゃ明後日にしよっか。終わったら校門で待ち合わせよ!』
『菜。:はい!楽しみです!』
『初めての放課後デートだね!』
──お返事が、途絶えました…
- 25 :>>1 :2020/11/26(木) 08:44:06.95 ID:L4/YsWRN.net
- あ、あれ…変なこと言っちゃったかな。
いやまあ、変なことは言っちゃったけど。
菜々ちゃんこういう冗談あんまり好きじゃなかったかな。
歩夢はこういうの喜んでくれるから、癖で言っちゃった…
『菜。:デート』
侑「!」
『菜。:は』
『菜。:したことがないので、』
『菜。:よくわかりません』
侑「…!」
『菜。:制服でもいいんですか?』
か、可愛い………っ!!
- 26 :>>1 :2020/11/26(木) 08:47:15.62 ID:L4/YsWRN.net
- 『ごめんごめん、変な言い方しちゃった』
『デートっていうのは気にしないで。制服でいいよ、私ももちろん制服だしね!』
『菜。:そうですか』
『菜。:安心しました』
菜々ちゃんはまじめだから、あんまりからかうみたいにしちゃ悪いな。
『菜。:明後日、楽しみにしています』
『私も!』
『菜。:それでは、私はそろそろ寝ますね』
『菜。:侑さんもあまり夜更かししないでください』
『はーい!お休みなさい!』
- 27 :名無しで叶える物語:2020/11/26(木) 08:50:35.77 ID:2iJoe1hm.net
- デートを超えて入籍しようとしたやつはやっぱり格が違うわ...
- 28 :>>1 :2020/11/26(木) 08:51:29.03 ID:L4/YsWRN.net
- 菜々ちゃんとお買い物、楽しみだなぁ。
行くのがゲーマーズっていうのが変わり種だけどね。
さ、眠くなるまでなにしようかな〜………ん?
『菜。:勉強は深夜よりも早朝の方が捗るという話もあるので、そっちでもいいかもしれませんね』
『菜。:お休みなさい』
侑「…」
夜更かししないで寝まーす!
菜々とお買い物の約束をしました! ▼
- 29 :>>1 :2020/11/26(木) 08:52:20.59 ID:L4/YsWRN.net
- 保守&支援ありがとうございます
前スレに続き、よろしくお願いします
- 30 :名無しで叶える物語:2020/11/26(木) 09:13:54.16 ID:BGDRreOF.net
- たておつ
毎日の楽しみだー
- 31 :名無しで叶える物語:2020/11/26(木) 09:39:06.27 ID:+iAsjM6L.net
- たておつ
わくわく
- 32 :名無しで叶える物語:2020/11/26(木) 09:46:45.63 ID:cCsYHr5I.net
- 建て乙
菜々ちゃんたまらんかわいいな
- 33 :>>1 :2020/11/26(木) 22:01:12.44 ID:7SEtDsca.net
- 翌朝…
侑「お待たせ〜」タタタ
歩夢「行こっか」
侑「うん!」
うーん、なんだか今朝はすっきり目が覚めたな。
たまには早く寝るのもいいね!
これなら授業も集中して聞けそう!
歩夢「今朝、電車がすごく混雑してるんだってね」
侑「へー、そうなの?なんかあったのかな」
歩夢「東京駅の付近で人身事故があったんだって」
侑「うわ、そうなんだ…」
歩夢「電車で来る人達、大丈夫かなぁ」
- 34 :>>1 :2020/11/26(木) 22:06:11.04 ID:7SEtDsca.net
- 放課後…
歩夢「どうして膨れてるの?」
侑「だってー」ムー
自習になるかと思ってたのに。
なんと、一時間目から先生は時刻通りに教室にやってきた。
「電車がいくらか遅延した程度のことで遅刻するのは社会人として自覚が足りない人だけです」なんて誇らしそうに言うんだもん。
なーんか、面白くない。
歩夢「元々面白がっていいことじゃないよ、電車が遅れちゃうの大変なことなんだから」
侑「そうかもしれないけどー」
お昼はどうしよっかな? >>35
1.教室で食べる
2.中庭で食べる
3.食堂で食べる
4.生徒会室で食べる
- 35 :名無しで叶える物語:2020/11/26(木) 22:06:30.17 ID:x9U6TvUw.net
- 4
- 36 :>>1 :2020/11/26(木) 22:12:24.19 ID:7SEtDsca.net
- 侑「はーあ。今さら考えたって仕方ないもんね。じゃ行こっか」ガタ…
歩夢「うん。今日はどこにする?」
侑「菜々ちゃんと食べよ!」
歩夢「あ…」
歩夢「…うん、そうだね」
侑「歩夢と菜々ちゃんが仲良くなってよかった!」
歩夢「……そうだねー」
侑「生徒会室にいるかな?一応ラインしとくね」
歩夢「うん」
歩夢「うん!?ライン!?いつ交換したの!?」
侑「行こー」
歩夢「侑ちゃん!!」
- 37 :>>1 :2020/11/26(木) 22:15:40.75 ID:7SEtDsca.net
- 生徒会室
侑「今日も来ちゃった」
菜々「ここも教室から近い距離ではないですし、気を遣わなくてもいいんですよ?」
侑「気を遣ってなんかないよ、菜々ちゃんとお話しできるの嬉しいんだもん!それに中庭に行くのと大差ないしさ」
侑「ねっ歩夢」
歩夢「うん」ニコニコニコニコ
菜々「そ、そうですか…?」
菜々 (おや、なんだろう。笑顔だよね?笑顔なのに…)
- 38 :>>1 :2020/11/26(木) 22:18:34.55 ID:7SEtDsca.net
- 歩夢「あ、菜々ちゃん。教えてもらった文法きちんと理解できたよ、ありがとう」
菜々「いえ、お役に立てたならなによりです」
菜々「侑さんは、勉強は捗りましたか?」
歩夢「え?」
侑「え?」
菜々「え?」
歩夢「侑ちゃん、いつ勉強してたの?」
侑「え?えーっと…」
菜々「あれ?あの後、勉強したんですよね?」
歩夢「え?あの後っていつ?」
侑「…」
菜々「…」
歩夢「…」
地獄かな?
- 39 :>>1 :2020/11/26(木) 22:28:57.56 ID:7SEtDsca.net
- 歩夢「侑ちゃん達、いつの間にか随分仲良くなってたんだね。知らなかったよ」ニコニコ
菜々「侑さんがすごく積極的に機会を作ってくれますからね。私はこんな性格なので、そうやって接してもらえて初めてなんとかついていけるという具合ですよ」
侑「だって菜々ちゃんと話すの楽しいんだもん。私、もっともっと仲良くなりたいと思ってるよ!あ、そうだ。二人ともマンガとか好きだし話合うんじゃないかな」
菜々「ゆ、侑さん…!」
侑「あれ、マンガ好きなのってナイショだったっけ。ごめん…」
菜々「…いえ、歩夢さんには知られて困ることでもありませんね。そうなんです、私、マンガやノベルが大好きで」
侑「私達、今よりずっと仲良くなれるよね!」
歩夢「………そうだねっ」
侑「…」
侑 (あれ…?)
- 40 :名無しで叶える物語:2020/11/26(木) 22:33:53.08 ID:V/PbrzWn.net
- ほほえましいのにこわい
- 41 :>>1 :2020/11/26(木) 22:37:01.67 ID:7SEtDsca.net
- 菜々「歩夢さんはどんなマンガが好きですか?」
歩夢「最近はあんまり読んでないけど、昔から好きなのは『内気なきなこ』かなぁ。知ってる?」
菜々「知ってますよ!きなこを読んで、何度猫を飼いたいと両親に頼んだか知れません…」
歩夢「私も。可愛いよね、きなこ。飼い主さんにもそうだけど、少しずつお隣さんに懐いていくのが可愛くて可愛くて…」
菜々「わかりますっ!セリフもあってないようなものなのに、手書きの線と豊かなバリエーションが如実にきなこの気持ちを表していて、なぜか言いたいことがわかるんですよね!」
歩夢「きなこは家に全巻あるから、今でもたまに読み返すよ。そのたびに猫飼いたくなって困っちゃうけどね」
菜々「くっ、話していたら私も読みたくなってきました…!」
歩夢「よかったら貸すよ。…侑ちゃんはきなこのこと『変なマンガ』とか言うけどねー」プクーッ
侑「…」
- 42 :>>1 :2020/11/26(木) 22:39:31.19 ID:7SEtDsca.net
- 歩夢「侑ちゃん?」
菜々「侑さん、どうかしましたか?」
侑「えっ」
侑「ああ、ううん。別に…」チラッ
歩夢「?」
侑 (いつも通り、だ)
侑 (勘違いだった…かな)
侑「ちょっとぼーっとしちゃってたよ。なんの話してたの?」
歩夢「侑ちゃんがきなこ『変なマンガ』って言うって話ですー」
侑「きなこ?ああ、あの変な猫のマンガね」
菜々「変じゃないですよ!」
侑「ぅえっ!?菜々ちゃんもあれ好きなの!?」
- 43 :>>1 :2020/11/26(木) 22:42:52.11 ID:7SEtDsca.net
- 菜々「可愛いじゃないですか、きなこ!どこが変だと!?ちゃんと読みましたか!?」
侑「よ、読んだけど…」
歩夢「うそ。一巻の途中でやめちゃったくせに」
菜々「それできなこのことをわかったつもりですか!」
侑「だって私、犬派だもん!あのマンガほとんどセリフなくて眠くなっちゃうし!」
菜々「く〜〜〜っ、わかってない…わかってませんね侑さん!」
侑「な、なにが」
菜々「私だって元々は犬派でしたよ!!」クワッ
侑「推し変しちゃったの!?」
歩夢「そ、それはすごいね」
- 44 :>>1 :2020/11/26(木) 22:47:57.58 ID:7SEtDsca.net
- 菜々「歩夢さん!私がお借りするのはいつになっても構わないので、まずは侑さんにきなこを全巻読ませましょう!お話はそれからです!」
侑「よ、読まないよ!」
菜々「読、む、ん、で、す!」
侑「ぐぅぅ…っ、菜々ちゃんの頑固…!」グヌヌ…
菜々「生来の気性です。諦めてください」
侑「あ、あゆむぅ〜」
菜々「残念ですが歩夢さんは私の味方ですよ!」
歩夢 ポカン…
侑「歩夢?」
菜々「歩夢さん?」
- 45 :>>1 :2020/11/26(木) 22:52:42.20 ID:7SEtDsca.net
- 歩夢「菜々ちゃんって、マンガのこと話すとき、そんなにおっきな声出すんだなって…ちょっと驚いちゃって」
菜々「!」//
菜々「す、すみません。忘れてください、今のは。少し熱が入ってしまっただけですので」サッ
歩夢「ううん、すごくいいと思うよ。とっても好きなんだなって伝わるし、こんな言い方失礼かもしれないけど、いつもより生き生きしてたもん。前に侑ちゃんが言ってたことの意味がやっとわかった」
歩夢「今みたいな菜々ちゃんが一番素敵だよ」
菜々「そ、そうですか…?」
侑「そうだよ!だから言ったじゃん!」
歩夢「侑ちゃんとの距離がすごく近く見えるのもお互いにわかり合ってますみたいな雰囲気も気にはなったけどね」
- 46 :名無しで叶える物語:2020/11/26(木) 22:55:56.97 ID:Co01uYIB.net
- 歩夢しばらく選ばれてないからまた嫉妬ゲージ溜まったのか
- 47 :>>1 :2020/11/26(木) 23:00:16.01 ID:7SEtDsca.net
- 侑「菜々ちゃん、クラスでもマンガの話とかしてみたらいいんじゃない?そしたらきっとみんなも怖くないってわかってくれるよ」
菜々「い、いえ、それはまだ。お堅い生徒会長がマンガやノベルで興奮する姿なんて、見ていて楽しいものではないでしょうから…」
侑「そんなことないと思うけどなぁ」
歩夢「やっぱり興奮してたんだ」
菜々「それよりも侑さんはまずきなこを読んでください。明日までに二巻は読んでこないと知りませんからね」
侑「えーっ!」
歩夢「侑ちゃん、今晩うちでごはん食べる?」
侑「読むのから逃げられないやつじゃん!やだよ!」
歩夢「そ、そう…」ズーン…
菜々とお昼ごはんを食べました! ▼
- 48 :>>1 :2020/11/26(木) 23:00:52.33 ID:7SEtDsca.net
- 今晩はこんなところで。
- 49 :名無しで叶える物語:2020/11/26(木) 23:28:09.02 ID:56Xns2jm.net
- 乙です 三人ともかわええ
- 50 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 01:23:28.26 ID:5cAyaudB.net
- ある程度まで好感度あげたらその後は二人きりでできそうな行動に切り替えたほうがいいんかね
楽しみ
- 51 :>>1 :2020/11/27(金) 08:35:01.17 ID:g/5fWYz4.net
- すみません、今朝は更新できなさそうです
夜は遅くならなければ更新できますが、もしかしたら明日になるかもしれません
- 52 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 09:51:37.03 ID:NKFiVib3.net
- しゃーない
無理はしちゃいかんで
- 53 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 10:21:07.12 ID:WMrAtPNm.net
- 保守はまかせろー
- 54 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 18:22:57.94 ID:r9FUwEAg.net
- バリバリー
- 55 :>>1 :2020/11/27(金) 18:51:49.16 ID:QLAnIkoQ.net
- 放課後…
猫かぁ。
いや、好きだよ。全然好き。
はんぺんとかすごく可愛いと思うし、見かけたら撫でたりしたいなーって思うもん。
でも犬の方が好きだな。
おっきな犬に体当りされてじゃれつかれたい。
「やめろよー」って言いたい。
まあ、犬派だから『きなこ』読まないのかっていうと別に関係ないと思うけど。
今日はどうしようかな? >>56
1.一人で帰る
2.歩夢と帰る
3.寄り道して帰る(中庭、同好会、演劇部、お台場から選択)
- 56 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 18:52:21.60 ID:ee3CbQMd.net
- 2
- 57 :>>1 :2020/11/27(金) 18:57:17.59 ID:QLAnIkoQ.net
- 侑「あゆ
歩夢「帰ろ、侑ちゃん!」
侑「む?」
歩夢「ねっ」ニコッ
侑「うん、帰ろっか。どこか寄ってく?」
歩夢「ううん、寄っていかない。まっすぐ帰ろ」
侑「むー…まあ、たまにはいっか」
歩夢「うんっ」
侑 (なんか歩夢ご機嫌で可愛いなぁ)
歩夢「えへへ、そんなことないよ」
- 58 :>>1 :2020/11/27(金) 19:02:10.48 ID:QLAnIkoQ.net
- 帰り道
歩夢「侑ちゃん、今日は晩ごはんなに食べたい?」
侑「歩夢が作ってくれるの?」
歩夢「お母さんと、どっちがいい?」
侑「おばさんの料理も好きだけど、歩夢がいいな」
歩夢「わかった。じゃあ私が作るね」
侑「やったー!」
歩夢「それで、なにがいい?」
侑「そうだなぁ、ロールキャベツとか!」
歩夢「ロールキャベツね」
侑「作れる?」
歩夢「お母さんがいるから大丈夫だと思う。侑ちゃんも手伝ってね」
侑「キャベツはがしたらいいんだよね」
歩夢「もうちょっとたくさん手伝ってくださーい」
侑「はーい。…ところで、なんで歩夢が作ってくれるの?」
歩夢「今日は私の家にお泊まりするからだよ」ニコッ
侑「そっか〜」
- 59 :>>1 :2020/11/27(金) 19:06:18.11 ID:QLAnIkoQ.net
- お買い物中…
侑「寄り道しないんじゃなかったの?」
歩夢「あー。そんなへりくつ言う子には美味しいの作ってあげないもん」
侑「あ〜っ、やだやだ!ごめんってば、うそうそ!歩夢のごはん食べたいよ〜」
歩夢「うふふ、そう?仕方ないんだから、侑ちゃんは」
侑 ホッ…
歩夢「お野菜とお肉たっぷりにしようね」
侑「私ニンジンたくさん入れてほしい!」ハイハイ!
歩夢「それじゃ大きいの買おっか」ヒョイ
- 60 :>>1 :2020/11/27(金) 19:17:16.77 ID:QLAnIkoQ.net
- 歩夢「侑ちゃんのお家はトマト味なんだよね。いつもどのトマト缶使ってるかわかる?」
侑「え、どれだろう。うーん…一番見たことあるのこれかなぁ…」ム…
歩夢「それじゃこれで作ってみよっか」
侑「うん!トマト缶ってそんなに違いあるのかな?」
歩夢「カットの仕方と味付けが少しずつ違うんだよ。もし普段これじゃなかったら食感が違うかもしれないけど許してね」
侑「少しくらい違っても美味しく作ってくれるでしょ?」
歩夢「が、頑張ります」
- 61 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 19:19:08.02 ID:jThS9jD+.net
- さらっと心を読むぽむさん…
- 62 :>>1 :2020/11/27(金) 19:23:04.75 ID:QLAnIkoQ.net
- 歩夢 ンー…
侑「なに考え中?」
歩夢「主食どうしようかなって」
侑「ごはんじゃだめなの?」
歩夢「いいんだけど、例えばバゲットと合わせてみるのとか…どうかな」
侑「バゲット!食べたい!晩ごはんにパンってあんまり食べないから新鮮だね」
歩夢「せっかくだしやってみよっか」
侑「私、好きなフランスパンあるんだ。それでいい!?」
歩夢「もちろんいいよ。寄って帰ろうね」
侑「あれ、どこかわかる?」
歩夢「侑ちゃんの好きなパンだよ?」
侑「それもそっか〜」
- 63 :>>1 :2020/11/27(金) 19:27:30.74 ID:QLAnIkoQ.net
- 歩夢「こんなところだね。お会計に行くよ、侑ちゃん。アイスは今度にしなさい」
侑「はーい…まだ塩バニラ出てないなぁ」
歩夢「もう少し暑くならないと出ないかもね」
侑「残念」
侑「…今日おばさんいるよね?」
歩夢「いるよ。侑ちゃん来るよって伝えて、夕飯は私に任せてもらったの」
侑「私が行くときいつも、普段と全然違うメニューになってない?」
歩夢「いいの、お母さんも『考えなくていいから楽』って言ってるもん」
侑「じゃあいいんだけど。楽しみだなー」
歩夢「お腹空いてきちゃったね」
侑「うん、ぺこぺこ!」
- 64 :>>1 :2020/11/27(金) 19:32:27.71 ID:QLAnIkoQ.net
- 歩夢の家
歩夢「それでは料理を始めます」
侑「はい!歩夢隊長!」
歩夢「侑ちゃんはまず…」
侑「キャベツ?キャベツやるよ!」
歩夢「…えっと、ここにメモしたのをボウルで混ぜてもらっていい?」
侑「キャベツは後で?」
歩夢「キャベツはその、私がやるよ。包丁使うから…」ボソッ
侑「歩夢ってたまに過保護だよね」
- 65 :>>1 :2020/11/27(金) 19:35:31.17 ID:QLAnIkoQ.net
- 歩夢 トントントントン
侑「お〜」
歩夢「見てても面白くないでしょ」
侑「そんなことないよ。私そんなに速くできないからすごいなーって思うよ」
歩夢「速く…?そうだね」トントン
侑「あっという間にみじん切りだ〜」
歩夢「…よし。お湯が沸くの待つ間にひき肉と混ぜるけど…」
侑「やるやる!」
歩夢「うん、お願いしようかな」
侑「任せて!」
- 66 :>>1 :2020/11/27(金) 19:39:00.17 ID:QLAnIkoQ.net
- 侑「これをキャベツで巻いたらいいんだよね」
歩夢「そうだよ。煮込むときに隙間からこぼれちゃわないように、強めにね」
侑「わかった!」
侑 ギュギュ クルクル…
歩夢 ギュギュ クルクル…
侑「やっと歩夢と同じ作業ができた」ギュギュ…
歩夢「ここまでは一人ずつでしかできない作業だったもんね」
侑「一緒にごはん作るの楽しいな」ニコッ
歩夢「侑ちゃん…」キュンッ
侑「……はっ!歩夢、離せなくなっちゃった!つまようじ取って!」
歩夢「うん♡」
- 67 :>>1 :2020/11/27(金) 19:40:53.05 ID:QLAnIkoQ.net
- 歩夢「中火でっと」カチカチ…
侑「もう美味しそう…」
歩夢「まだキャベツもお肉も生だよ?」
侑「…いつでも火を通して食べるのは人間くらいだよね。ってことは、」
歩夢「私達は人間ですよ」メッ
侑「むぅ…」
- 68 :>>1 :2020/11/27(金) 19:44:53.53 ID:QLAnIkoQ.net
- ロールキャベツ テテーン
ゆうぽむ「「できたー!」」
侑「すっごくいい匂いするね!」
歩夢「侑ちゃん、頑張ったもんね。きっと美味しいよ」
侑「早く食べよ食べよ!」
歩夢「あっほら侑ちゃん、バゲットもう焼けるからこれも持っていって」
侑「ん〜っ、パンの焼ける匂いも最高〜♡」
歩夢「スライスチーズ余っててよかったね」
侑「チーズ味とマーガリン味どっちも食べられるなんて贅沢過ぎるなぁ」
歩夢「たまにはいいんじゃないかな」
侑「そうだよねっ」
歩夢「お母さん、できたよ。食べよう」オーイ
- 69 :>>1 :2020/11/27(金) 19:47:58.46 ID:QLAnIkoQ.net
- …
歩夢「あがったよ」ホカホカ
侑「歩夢、こっちに来て」
歩夢「うん。なに?」
侑「髪、乾かしたげるよ。座って」
歩夢「え…ええ?自分でできるよ」
侑「いいからいいから、今日のお礼に。ね!」
歩夢「う、うん。それじゃ…お願いします」トスン
ブォォオオオオ……
侑 クシクシ…
歩夢「はぁ、とっても幸せ…」
侑「痒いところないですかー?」
歩夢「侑ちゃんそれ違うよ〜」クスクス
侑「そうだっけ〜」エヘヘ
- 70 :>>1 :2020/11/27(金) 19:53:07.46 ID:QLAnIkoQ.net
- 侑「今日は課題も出なかったし、寝るまで歩夢とゆっくりお喋りできるね」
歩夢「そうだね。そうしたい気持ちはやまやまなんだけど、まだやらなくちゃいけないことが残ってるよ」
侑「後で歩夢特製ココア飲むから歯磨きはまだだよ!」
歩夢「あ、それは決定してるんだ」
歩夢「そうじゃなくて」ゴソ…
っ『内気なきなこ』 サッ
侑「…」
歩夢「五巻くらい、寝るまでに読めちゃうよ♪」
侑「し──しまった……!罠だ、これ!」ガーンッ…
歩夢「もう逃げられませーん」ニコニコ
歩夢の部屋にお泊まりしました! ▼
- 71 :>>1 :2020/11/27(金) 19:53:39.14 ID:QLAnIkoQ.net
- 今晩はここまで。
また次回…
- 72 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 20:05:09.26 ID:UIWpVD02.net
- ぽむ絶好調だな
- 73 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 20:12:31.15 ID:NKFiVib3.net
- 二巻まで読むって約束したからね…
- 74 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 20:22:05.90 ID:X8ZrXlNn.net
- 侑ちゃん幼児退行してない…?
かわいいからいっか
- 75 :名無しで叶える物語:2020/11/27(金) 21:21:43.51 ID:pVKi08dr.net
- 乙
菜々ちゃんの漫画って何か元ネタでもあるのかな?
- 76 :名無しで叶える物語:2020/11/28(土) 11:45:17.87 ID:jzLQiyFJ.net
- ほしゅう
- 77 :名無しで叶える物語:2020/11/28(土) 13:20:42.57 ID:UfruQY7O.net
- こんな素敵なスレに気が付かなかったなんて…
皆可愛いから選択肢の度によくやったという気持ちとあっちも見たかったという気持ちが湧いてくる
- 78 :名無しで叶える物語:2020/11/29(日) 00:44:28.88 ID:c6n5QoRV.net
- 保守
- 79 :名無しで叶える物語:2020/11/29(日) 04:24:11.91 ID:UjXqcDQ8.net
- 前スレスルーしてたの後悔するくらい面白くて一気読みしてしまった
かすみんだけじゃなくて同好会のみんなとももう少し仲良くなってほしいけどもう同好会と距離詰められないだろうなぁ
- 80 :名無しで叶える物語:2020/11/29(日) 19:46:01.33 ID:YA+XXc9A.net
- 保守
- 81 :>>1 :2020/11/30(月) 07:57:24.09 ID:D/xESOtR.net
- 翌朝…
夢を見た気がする。
小さな頃の夢。
たくさんはしゃぎ回って、疲れて眠って。
大好きな匂いと柔らかな体温。
私はまどろみの中、それがなんなのかもわからないまま、ただただ心地よさにしがみついてた。
規則的で優しいリズムが頭を撫でる手だってわかったのは、ずっと後になってからだ──
- 82 :>>1 :2020/11/30(月) 08:01:09.71 ID:D/xESOtR.net
- 侑「んー……」モゾ
侑「…んー…?」
歩夢「おはよう、侑ちゃん」ナデナデ
侑「あゆむだ…おはよー…」
歩夢「そろそろ起きる時間だよ」
侑「んー……」
侑「なんであゆむいるの…?」
歩夢「ここね、私の家なの」
侑「そうなんだ…しあわせだねぇ…」
歩夢「うふふ。そうだね」
侑「わたしねるね…」モゾ
歩夢「起きてくださーい」ナデナデ…
- 83 :>>1 :2020/11/30(月) 08:06:39.72 ID:D/xESOtR.net
- 侑「」///
歩夢「侑ちゃん、早く食べないと置いていっちゃうよ?」
侑「ワカッテルゥ…」
歩夢「お泊まりの日はだいたいいつもあんなじゃない。今さら恥ずかしがらなくていいのに」
侑「恥ずかしがるよ!だいたいいつもあんなだから恥ずかしいんだよ!」クワッ
歩夢「それは私に言われても困っちゃうよ」
侑「ごもっともですぅー」///
歩夢「早く食べないと置いていっちゃうよ?」
侑「イタダキマス…」
- 84 :>>1 :2020/11/30(月) 08:10:33.10 ID:D/xESOtR.net
- お昼休み…
昨日は歩夢の家だったから、お昼は教室がいいかな。
いや、今なら他にも一緒にお昼ごはん食べる相手っていっぱいいるんだっけ。
誰と食べようかなぁ。
誰とお昼ごはんを食べる? >>85
1.しずく
2.菜々
3.璃奈
4.かすみ
5.クラスメイト
- 85 :名無しで叶える物語:2020/11/30(月) 08:13:40.04 ID:yGwJQwsB.net
- 3
- 86 :>>1 :2020/11/30(月) 08:20:05.09 ID:D/xESOtR.net
- 歩夢「侑ちゃん、お昼ごはんにしよ」
侑「うん。待ってね」スマスマ…
歩夢「机動かしとくね」
侑「中庭に行こうと思うんだけど、」
歩夢「…ねえ、今日は…」
侑「わかってるって。心配しないで」
歩夢「でも…」
侑「………あ、来た。ね?歩夢」っスマホ
『璃奈ちゃん:中庭』
侑「璃奈ちゃんとお昼ごはん食べよ!」
歩夢「!」パァ
歩夢「うんっ」
- 87 :>>1 :2020/11/30(月) 08:23:29.31 ID:D/xESOtR.net
- 中庭
侑「璃奈ちゃ〜ん」ノシ
璃奈 ノ
侑「こんにちは。急に連絡しちゃってごめんね」
璃奈「ううん、平気」
歩夢「一緒に食べていい?」
璃奈「ちょうどよかった。かすみちゃん、急用って言っていなくなっちゃったから」
侑「あー…」
侑「…そっか、残念。今度は四人で食べられるといいね」
璃奈「でもパンは貰った」
侑「よかった」
- 88 :>>1 :2020/11/30(月) 08:28:21.64 ID:D/xESOtR.net
- 「「「いただきます」」」
歩夢「ねえ璃奈ちゃん、見て見て」
璃奈「なに?」
歩夢「ほら侑ちゃん」
侑「うん」っ弁当箱
歩夢 っ弁当箱 スッ
璃奈「おんなじお弁当」
歩夢「えへへ、気づいちゃった?そうなの!実は昨日侑ちゃんうちに泊まってね、夜ごはんも一緒に食べたしお弁当もお揃いにしたんだよ」
璃奈「お泊まり」
侑「もう、歩夢ってば毎回みんなに話したがるんだもんなー」
歩夢「だって嬉しいんだもん」
侑「ごめんね璃奈ちゃん、歩夢の癖だからあんまり気にしなくていいからね」
歩夢「あっ、侑ちゃん言い方ひどーい。きらい!」プイッ
侑「ごめんごめん。これ美味しいよ、歩夢が作ってくれたやつでしょ?」パクッ
歩夢「ほんと?よかったぁ♡」
璃奈「…いいな…」
- 89 :>>1 :2020/11/30(月) 08:34:31.51 ID:D/xESOtR.net
- 侑「今日はどんなパン?」
璃奈「チキン」モグ…
侑「デザートはカスタードのやつだ!私もこれ食べたよ、美味しかったなぁ」
璃奈「かすみちゃんのパン、いつも美味しいから、好き」
璃奈「でもかすみちゃんとお話ししながら食べるのが、一番好き。楽しい」
侑「…明日は私達来ないから、って、かすみちゃんに伝えておいて」
璃奈「? わかった」
- 90 :>>1 :2020/11/30(月) 08:36:08.02 ID:D/xESOtR.net
- >>89
訂正
×侑「…明日は私達来ないから、って、かすみちゃんに伝えておいて」
○侑「…明日は私達来ないから、って、かすみんに伝えておいて」
- 91 :>>1 :2020/11/30(月) 08:40:21.39 ID:D/xESOtR.net
- 歩夢「今日ははんぺんちゃんにご挨拶した?」
璃奈「さっき。かすみちゃん、はんぺんにもパン持ってきてくれるから、いつもあげる」
侑「そうなんだ!かすみんのパン食べられるなんて贅沢だね」
璃奈「市販のパン食べなくなるかもしれない」
歩夢「そうなっちゃったら大変だね」
璃奈「責任持ってかすみちゃんの家に連れていく」
侑「あはは、責任重大だ」
- 92 :>>1 :2020/11/30(月) 08:45:36.78 ID:D/xESOtR.net
- 侑「…」ハタ…
歩夢「侑ちゃん?」
侑「璃奈ちゃん、動物の校則のこと知ってる?」
璃奈「動物の校則?」
侑「うちの学校にはね、『動物の放し飼い禁止』っていう校則があるんだって」
歩夢「そうなの?」
侑「うん。菜々ちゃんが言ってたから間違いないよ」
侑「酪農科の動物のための校則らしいんだけど…」
歩夢「はんぺんちゃん…」
璃奈「はんぺんは、飼ってるわけじゃないよ」
侑「そうだよね。たまたま心地よくて住み着いちゃっただけだけど、ふと、どうなのかなって思って」
- 93 :>>1 :2020/11/30(月) 08:52:01.90 ID:D/xESOtR.net
- 璃奈「はんぺんのこと禁止されたら、追い出されちゃうの?」
侑「…そんなこと、ないと思うけど…」
──歩夢「責任が生まれるし、期待もさせる」
侑「…!」
歩夢の言葉を思い出す。
今とは全然関係ないけど、私が後先考えずに言ったことが、取った行動が、かすみんを傷つけたこと。
なんの確証もないのに適当に楽観的なことを言っちゃだめだ。
もし、はんぺんが校則で認められないとしたら──
- 94 :>>1 :2020/11/30(月) 08:57:55.96 ID:D/xESOtR.net
- 侑「…確認してみるよ、はんぺんのこと」
歩夢「確認?」
侑「菜々ちゃんに聞いてみる」
璃奈「誰?」
侑「生徒会長の中川菜々ちゃんだよ。友達なんだ」
歩夢「…わざわざはんぺんちゃんのこと話すってこと、だよね…」
侑「うん…」
侑「…確かに、このまま黙っておけばはんぺんは見つからないかもしれない。野生の猫とは関係ない校則だって見逃されてたものが、私が話すことで問題になっちゃうかもしれない」
侑「でも、もし校則が野生の猫も認められないものだったとしたら、はんぺんは見つかった瞬間にすぐ追い出されちゃうよ」
侑「だから菜々ちゃんに確認してみる。確認してだめだったら、どうすればいいのか聞いてみるよ」
- 95 :>>1 :2020/11/30(月) 09:04:58.82 ID:D/xESOtR.net
- 璃奈「…」
侑「大丈夫だよ、璃奈ちゃん。はんぺんを追い出すなんてことには絶対ならないようにするから」
侑「うちの生徒会長は優しいんだから。心配しないで」
璃奈「…わかった」
璃奈「お願いします」ペコ
侑「うんっ、お願いされました!」
歩夢「放課後にでも話しにいってみようか。菜々ちゃん、予定ないかな?……部活、とか…」
侑「ああ、今日の放課後は予定ないって言ってたよ」
歩夢「そ、そうなの?それならいいけど、なんで知ってるの…?」
侑「あ、今日私菜々ちゃんと放課後約束してるんだよね。そのとき一緒に話しておくよ」
歩夢「なにそれ聞いてないよ!?」
侑「はんぺん同好会とか作っちゃえばいいかもね」
璃奈「楽しそう。入る」
侑「私もー」
歩夢「侑ちゃん!!」
璃奈とお昼ごはんを食べました! ▼
- 96 :>>1 :2020/11/30(月) 09:06:25.51 ID:D/xESOtR.net
- 今朝はこの辺りで。
- 97 :名無しで叶える物語:2020/11/30(月) 11:17:31.69 ID:2UVl5w4M.net
- おつおつ
かすみん……
- 98 :名無しで叶える物語:2020/11/30(月) 12:22:40.84 ID:yGwJQwsB.net
- あわよくばと思ったが捕まらんかったか…かすみん手ごわい
- 99 :名無しで叶える物語:2020/11/30(月) 12:49:44.07 ID:9k5mPLkV.net
- おつです
ぽむ、侑ちゃんの事大好きやなぁ
微笑ましいなぁ
- 100 :>>1 :2020/11/30(月) 18:48:33.96 ID:D/xESOtR.net
- 放課後…
歩夢「あ…あの、侑ちゃん、菜々ちゃんとの約束、私も…」
侑「大丈夫」スッ
侑「私一人でも、ちゃんとはんぺんのこと話してこられるよ。任せて──」キリッ
歩夢「ゆ…侑ちゃあん!」
- 101 :>>1 :2020/11/30(月) 18:56:32.14 ID:D/xESOtR.net
- 校門傍
侑「あれ、菜々ちゃんいないな。てっきり先に来てるかと思ったけど…ホームルーム長引いてるのかな」キョロ
「…さん、侑さん」
侑「ん?」
菜々「侑さん、待っていましたよ」ス──
侑「ど、どうして向こう向いてるの?」オズ…
菜々「シッ!」
侑 ビクッ
菜々「こちらを向いてはいけません。赤の他人のように振る舞いましょう。私達は極秘任務を扱うエージェントなので接触したことは誰にも悟られてはいけないんです」
侑「な、なるほど」
- 102 :>>1 :2020/11/30(月) 19:01:42.27 ID:D/xESOtR.net
- 侑 エット…
侑 ス──
侑「こ、こちらYOUだ。時刻になった、任務を開始したい」
菜々「…誰にもつけられてないか?」
侑「え?」
──??「侑ちゃんが行くところには私も当然ついていくよ♡」
侑 キョロ…
菜々「YOU?どうした、応答しろYOU!」ヒソ
侑「あっああ、大丈夫だよ。今日は約束があるって…じゃなくて、もちろんそんなヘマはしてないさ」
菜々「よし」コク…
侑 (次は…)
菜々「では行きましょうか」スイ
侑「あれ!?もういいの!?」
菜々「はい、付き合ってくださってありがとうございます。満足しました」
侑「そ、そう…」
- 103 :>>1 :2020/11/30(月) 19:06:10.73 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「本当は校門の上に座って、土地神風に出迎えたかったのですが。さすがに怒られてしまいますし、目立ちますからね」
侑 (今のもそこそこ目立ってたと思うけど…まあ、いっか)
菜々「自意識過剰と言われると返す言葉もないんですけど、どうしても全校生徒から一挙手一投足を監視されているような気持ちが抜けなくて。不用意にエージェントごっこもできません」フゥ
侑「監視ってことはないと思うけど、生徒会長だもんね。みんなに顔と名前を知られてるって結構厄介だね」
菜々「『みんな』ではないことが先日はっきりしましたけどね」ニコッ
侑「あっ…」//
- 104 :>>1 :2020/11/30(月) 19:12:09.60 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「目の前で売り切れてしまっては悔いても悔いきれませんからね。行きましょうか」
侑「そんなに激戦かな?今日が発売日ってわけじゃないよね?」
菜々「発売日はとうに過ぎましたが、最後の一個をタッチの差で持っていかれるということはノベルやマンガの中では往々にして起こりますからね。油断してはいけないんですよ」
侑「菜々ちゃん流のメソッドだね!」
菜々「ところで、きなこは読みましたか?」
侑「ぉ…」
侑「読んだよー…読まないと歩夢がお話ししてくれなかったんだもん。五巻読みました!」
菜々「さすが侑さん。約束は守ってくれると信じていました」
侑「約束したかなぁ…」
- 105 :>>1 :2020/11/30(月) 19:17:06.22 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「しかし、五巻一気に読んだんですか。読むのに時間がかかるタイプのマンガじゃないとは言え、たった一晩で…」
侑「歩夢のとこに泊まったからね。時間はたっぷりあったんだ」
菜々「歩夢さんとお家は近いんですか?」
侑「近いっていうか隣だよ。昔から家族ぐるみで付き合ってきたから、もう我が家の離れって感じ。小学生の頃なんか家出に使ってたくらいだもん」
菜々「家出で隣に行ったら、すぐに見つかってしまうのではないですか?」
侑「もちろんバレバレだったよ。でも歩夢の家にいるなら危険はないからって、お母さんもお父さんも私が満足して帰ってくるまで別に迎えにもこなかったな」
菜々「ふふっ、意外とやんちゃな幼少時代だったんですね」
侑「だねー」
- 106 :>>1 :2020/11/30(月) 19:27:37.49 ID:D/xESOtR.net
- ゲーマーズ
菜々「あ」
菜々「ありましたぁぁあ………!!」パァァァ
菜々「侑さん見てください!Blu-rayボックスです!店舗特典付です!」
侑「う、うん、そうだね。よかったね」
菜々「これがミニドラマのディスクですね!」ココ!
侑「へ〜、なんか一緒に収録されてるのかと思ったけど、しっかり別のディスクで付くんだね」
菜々「ミニドラマとは言うものの合計四十分尺ですからね。これは見逃せない──いえ聞き逃せません!」
侑「どんな内容なのかな?」
菜々「公開されているのはタイトルだけなので未知数ですね。ですがタイトルから察するに──」
侑「菜々ちゃん?」
菜々「これは侑さんに対してネタバレになってしまいます!言うわけにはいきません!危なかった…」
侑「お、お気遣いありがとう」
菜々「では買ってきますね!」
侑「うん」
- 107 :>>1 :2020/11/30(月) 19:35:33.67 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「…♪」ニコニコ
侑「すっごく嬉しそうだよ、菜々ちゃん」
菜々「はい、とっても嬉しいです!大好きな作品なので!」
侑「こんなに歓迎してもらえたら、作品もボックスも喜ぶね」
菜々「そうでしょうか。ふふふ、Blu-rayになったことで新たな発見や気づきがどれだけあるのかと思うと…」
菜々「侑さん侑さん、いつ観ましょうか!?」
侑「あ、そうだね。アニメ一本観るってなると結構かかるよね。そうだなぁ…」
侑「>>108」
1.金曜日からうち来る?
2.土曜日って空いてる?
3.放課後は忙しいよね?
- 108 :名無しで叶える物語:2020/11/30(月) 19:37:39.69 ID:C28P/8bu.net
- 1
- 109 :>>1 :2020/11/30(月) 19:44:45.84 ID:D/xESOtR.net
- 侑「せっかくだし、金曜日うちにおいでよ」
菜々「え?放課後ですか?」
菜々「金曜日は少し遅くなるので、あまり長居することはできないと思いますが…」
侑「じゃなくってさ」
侑「泊まりにおいでよ!それで夜と土曜日をたっぷり使って楽しもう!」
菜々「と、まり…?」
侑「うん!晩ごはんも一緒に食べたりしてさ、私の部屋パソコンあるから部屋で観られるし!眠くなったら寝て、また次の日すぐ再開できるよ」
菜々「それは、とても…魅力的です…」
侑「へへ、そうでしょ?時間気にしながらじゃ充分に楽しめないもんね。帰ったらお母さんに話しておくよ──」
菜々「魅力的です、が」
菜々「外泊するとなると、両親に許可を取らなければいけません」
侑「あ、そっか…」
- 110 :>>1 :2020/11/30(月) 19:51:54.22 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「これまで学校行事以外で外泊したことなどないので、どう反応されるのか予想できません」
侑「そういうもんかぁ」
菜々「…すみません」
菜々「私が、侑さんのお家の隣に住んでいれば。昔から家族で馴染みがあれば」
菜々「二つ返事で決めてしまえるのですが…」
侑「あははっ、そんなこと言ったって仕方ないんだから。菜々ちゃんが謝ることじゃないよ」
侑「それにもし泊まるのがだめだって言われたら、土曜日に来ればいいだけだもん。一日あれば余裕で観ちゃえるでしょ?」
菜々「それは、もちろん」
侑「だったら問題ないよ!金曜日から始めるか土曜日に始めるかだけの違いだよ」
菜々「侑さん…」
侑「だから、ね。そんなに申し訳なさそうなカオしないで。笑ってる菜々ちゃんが可愛いって言ったの忘れちゃった?」
菜々「わ、忘れませんよあんな強烈な言葉…!」
- 111 :>>1 :2020/11/30(月) 19:57:27.73 ID:D/xESOtR.net
- 侑「ご両親に聞いてみて。うちは全然オッケーなはずだからさ」
菜々「はい。改めて連絡しますね」
侑「うん」
侑「それ、私持とっか。間違って家に持って帰っちゃったらまずいでしょ?」
菜々「あ、そうですね。では──」
菜々「…」ジッ
侑「…ミニドラマだけ持ってく?」
菜々「いっいえ!我慢します!初めての内容なので一緒に聴きたいです…っ!」クッ…
侑「私が我慢できずに聴いちゃうかもなー」
菜々「な…なんということを!!」カッ
侑「じょ、冗談だよ!冗談!」アワワ
- 112 :>>1 :2020/11/30(月) 20:08:46.53 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「しばしの別れですね…」
侑「私がしっかり預かっておくから安心して」
侑「ところでね、菜々ちゃん。聞きたいことがあるんだけど…いい?」
菜々「は、はい。なんでしょう。閏都市学園のことですか?」
侑「じゃなくて、んっと…ニジガクの校則のこと、なんだけど…」
菜々「うちの校則ですか?と言いますと…」
侑「えーっと…」
侑「菜々ちゃん、前に『動物の放し飼いは禁止』だって言ってたでしょ。あの校則って、まだあるよねぇ…?」
菜々「改定されたという話は聞きませんね」
侑 モジモジ…
菜々「…まさか侑さん、あなた…?」
侑「ね、猫とか…さ」
菜々「猫を飼ってるんですか!?学園の敷地内で!?」
侑「うわーっ待って待って!違うの!聞いて!」
- 113 :>>1 :2020/11/30(月) 20:14:53.15 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「野生の猫、ですか…」
侑「たまたま中庭でお昼ごはんを食べてるときに見かけたんだけど、それから何回か見かけてね。追いかけてみたらちょっとした寝床みたいなのがあってさ」
侑「もしかしたら勝手に住み着いたのかなー、なんて…思ったりした、だけ…で…」
菜々「ふむ…」
侑「別に誰かの飼い猫ってわけじゃなさそうだし、ほんと、たまたま中庭の居心地がよかっただけだと思うんだよね。だから校則違反なんかじゃないとは思うんだけど…その…」
菜々「……」ジッ
菜々「………ごはん」
侑 ピク…
菜々「エサをあげてますね?」ニコッ
侑「うっ、なんでわかるの…!?」
菜々「侑さんはわかりやすいですから」
侑「菜々ちゃんにまで言われた…」
- 114 :>>1 :2020/11/30(月) 20:28:33.39 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「要は、その猫を追い出さないでほしいというわけですね」
侑「その通りです」ヘヘー
侑「ね、菜々ちゃん。その校則って酪農科に向けたものでしょ?だったら野生の猫は…」
菜々「酪農科の飼育動物を対象とした校則なのは間違いありませんが、その条文には酪農科に限る旨の記載がないんですよ。順当に考えれば、『アニマル』には全て適用されるものと見なされるはずです」
侑「そんなぁ…」
菜々「…私が今この場で感じた見解としてもこうなります。公式の場で話し合えば、恐らくこっち向きの声が強くなるでしょう」
侑「だ、だったら今の話は忘れて──」
菜々「しかし、いつ誰がそれを議論の台に上げるかわかりません。誰の手引きもないまま議論を進めさせれば、それこそ侑さんが懸念している事態になりますよ」
菜々「侑さんも、それを見越して先手を打ったんですよね?」
侑「そう、です」
菜々 ムゥ…
- 115 :>>1 :2020/11/30(月) 20:35:16.15 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「理事会とまで言わずとも、せめて生徒会役員の中でくらいは意見を好ましい方向に統一させておいた方がいいと思います」
侑「……できる…?」
菜々「…」
菜々「なんとか、やってはみます」
侑「菜々ちゃん…!」パァ
菜々「ですが、あまり期待はしないでくださいね。私も額面通りに考えれば校則違反と結論づけてしまいかねない案件ですから、骨は折れそうです」
侑「…うん。あえて話題にしたんだもん、その覚悟はできてる。菜々ちゃんの責任にするつもりだってないよ」
菜々「では、数日待ってください」
菜々「…その猫、名前はあるんですか?」
侑「はんぺんだよ。白くてふわふわしてるからって、一年生の子がつけたんだ」
菜々「はんぺんちゃん、ですか」
菜々「私も──撫でてみたいですね」
侑「うん!」
- 116 :>>1 :2020/11/30(月) 20:44:20.10 ID:D/xESOtR.net
- それから、お話ししながらなんとなく商業エリアをぶらぶらした。
菜々ちゃんも鉄の意志を持ってるみたいで、色々なものに目移りする私を根気強く諭し続けてくれた。
そのおかげで余計な買い物をせずに済んだ。
一時間くらいの後、別れ際。
- 117 :>>1 :2020/11/30(月) 20:48:35.94 ID:D/xESOtR.net
- 菜々「ここで大丈夫ですよ」
侑「そっか。それじゃまた連絡してね」
菜々「はい。金曜日の件と、はんぺんちゃんの件ですね」
侑「じゃあまた──」
菜々「侑さん」
侑「うん、なに?」
菜々「私、その…」
菜々ちゃんは珍しく少しだけ言い淀んで、
菜々「…おかしいところは、ありませんでしたか…?」
まっすぐに私を見つめた。
- 118 :>>1 :2020/11/30(月) 20:55:19.84 ID:D/xESOtR.net
- 侑「おかしいとこ?」
菜々「はい」
菜々「勝手がわからないなりに、せめて楽しめるように──楽しんでもらえるように、したつもりなのですが」
菜々「楽しかった、ですか?」
侑「…うん、もちろん!すっごく楽しかったよ!」
菜々「!」パァ…
侑「菜々ちゃんは?楽しかった?」
菜々「はいっ、とても…!」
侑「私も結構遊んでるうちに色んなこと忘れて楽しんじゃうタイプだからさ、菜々ちゃんも私といるときは難しいこととか考えないで、楽しんでくれたら嬉しいな」
菜々「そう、ですね」
侑「また買い物とか行こうね!」
菜々「──はいっ!」
菜々と買い物をして帰りました! ▼
- 119 :>>1 :2020/11/30(月) 20:55:35.93 ID:D/xESOtR.net
- とりあえずこんなとこで。
- 120 :名無しで叶える物語:2020/11/30(月) 21:51:24.19 ID:AOs6zXxv.net
- 更新ありがとう
乙です
- 121 :名無しで叶える物語:2020/11/30(月) 22:26:46.53 ID:6RLJHv68.net
- 菜々の好感度高まってますなあ
お泊まりできるといいな
- 122 :名無しで叶える物語:2020/11/30(月) 22:35:32.44 ID:mGdZON4P.net
- 泊まりか…隣の部屋がね…
- 123 :>>1 :2020/12/01(火) 07:51:30.34 ID:vbEqwthX.net
- 夜…
一足先にお母さんに菜々ちゃんのことを話しておいたところ、もうなんの抵抗もなくあっさりと許可が下りた。
『許可が下りた』なんて言い方が合わないくらい、お母さんも楽しみにしてそうな反応で…
まあ、渋い反応をされるよりよっぽどいいからいいんだけどね。
侑「…私、最近色んなことしてるな」
なにか考えておかなくちゃいけないこととか、漏らしてないっけ。
気になることはある? >>124
1.はんぺんのこと
2.かすみんのこと
3.同好会のこと
4.演劇部のこと
5.今は特にないかな
総レス数 1001
459 KB
新着レスの表示
掲示板に戻る
全部
前100
次100
最新50
read.cgi ver.24052200