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誰かが能力くれるから学校で戦え

1 :名無しになりきれ:2014/05/18(日) 22:46:24.92 0.net
二度容量オーバーにつき

2 :名無しになりきれ:2014/05/18(日) 22:49:48.22 0.net
>>1
ROM専だけど見るのを楽しみにしてる

3 :名無しになりきれ:2014/05/18(日) 23:22:57.84 0.net
おつ

4 :白河vs二神 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/18(日) 23:47:12.58 0.net
全スレ>>676

「おやおや、御笠君いたのですか?相変わらず影の薄い人ですねぇ。」

「相変わらず一々気の触る奴だな。本当の事を言ってやるな!」
距離を詰め、接近戦に持ち込む白河。それに対して数十本の腕を出し、応戦する二神。

同時に繰り出される無数の拳。全てを躱しきれないと悟ると、急所だけを避け、前に出る白河。数発分の衝撃を腕の隙間から急所に排出する。

「ぐはっ…ちっ!これだから…この男は嫌いなんですよ!」
さらに腕の数を増やす。長さも色々あり、前後左右上下全ての角度からの攻撃を可能とした。

「此れならどうですか!!」
拳の雨の中、一番長い腕を掴む。そのまま一本背負いの容量で御笠の方へ投げ飛ばす。

「行ったぞ!御笠!」

5 : ◆taZqHR8ods :2014/05/18(日) 23:49:52.36 0.net
うわああああああ間違ってスレ立ててしもた
仕事はやくて助かるけどどないしよ

6 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/19(月) 00:29:10.75 0.net
>>4
「事実かもしれないけどそれは酷いんじゃないかな…あと、影が薄いからこそ出来ることもあるんだよ?引き受けた白河…ようこそ、二神、僕の糸地獄に…」

(こいつ丸焦げにする…)

【白河と二神が交戦している間に糸を張り巡らせ終えていた】
【それは蜘蛛の巣状に広がっておりぶつかったら絡まるであろう…】

「白河、こいつ焼いちゃうけど良いよね?殺さないからさ」

【影が薄いと言われたのはかなりカチンきているようだ】

7 :滝山紫亜 ◆taZqHR8ods :2014/05/19(月) 01:36:28.52 0.net
声が、聞こえる。
聞きなれた、しかし……聞こえるはずのなかった声が。
『僕に任せてよ。ちょっとの間だけさ』
「センちゃんを信じてないわけじゃない。でも、誰かに自分の体を預けるのはイヤ」
『僕たちは二人で一つだろう?』
「それでも、イヤ」
『僕のこと、嫌いなのかい?』
「違う……けど、それでも」
『大丈夫、悪くはしないから。すこし、やり返すだけ。ね?』
「……ちょっとだけだよ?」
『やったぁ!じゃあちょっと見ててねー?』
目が覚めた。しかし、体は動かせない。……センちゃんが動かしているんだ。

ワイドスーヴェイ
「【広域調査】!!!」
両目から光が真上に放たれる。視界が一瞬で変わった。周囲を見渡せば、そのすべてが正体を現しているように見える。
建物の構造から、土に含まれる成分やら、そして……辺り一面に張り巡らされた糸も、全て。
ワイド・ダズルマジック
「【広域幻惑】!!!」
そのまま、一定範囲内のすべての人間を対象に幻覚が発生する。しかし、かなりリスキーな技らしく、目はもう限界のようだ。
「やめて……センちゃん、いたい……」
(もうすこしで…もう少しで!)
ギュイイイン、と音を立てて光が最大出力になる。幻覚の内容は、突然天空から隕石が降り注ぎ、一般生徒たちが逃げ惑うというもの。
そして、目は限界を迎えた……
「うああっ……あああああああ!!!」
ブシッ、という音を立てて目から血がでる。
涙のように血は流れ続ける。失明はしていないが、もう能力はしばらく使えないだろう。
センちゃんも黙り込んでいる。
「あああ……いたい……うああああ…………ああ……」
血の涙は止まらない。一時的な【暴走】の対価は、激痛と流血のようだ。
【落奈は一時的に暴走したが、過度な負荷がかかり能力が一時的に停止、しばらくの間使用不能に】
【ただし、幻覚の効力は凄まじく、一時的だが全員が上空を見上げてしまったほどである】

8 :名無しになりきれ:2014/05/19(月) 07:21:20.63 0.net
名もなき者たち(名無し)から【能力】を授かって、7日間にわたる"生徒会戦挙"を生き抜こう。
最後まで勝ち残った生徒は次期生徒会長の座を獲得し、校内における絶大な権限を握ることができるのだ。
現在:4日目

こちらは「誰かが能力くれるから学校で戦え」スレの続きとなります。
皆さんはまず「どんな能力がほしいか」というのを具体的に書き込んでから、
能力を他の方に考えてもらい、ちょうどいい能力がもらえたところで新キャラ投下を行う、という形での参加となります。

前スレ:
誰かが能力くれるから学校で戦え(※part1)
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1361248412/
誰かが能力くれるから学校で戦え(※part2)
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1397431895/

【用語】
・生徒会戦挙:【能力】を使って行われる7日間の勝ち残りバトルロワイヤル。最後まで残った者が次期生徒会長となり、絶大な権限を手にする。
・能力:人を超える力。"XXみたいな能力ください"と言うと名無しが考えてくれるかもしれない。前スレにも使われていない能力がありますよ。
・戦挙管理委員会(戦管):戦挙の運営委員(なので戦挙に立候補できない)。暴力を至上とする戦挙自体を快く思っていない者もいる。
・理事会:学校運営の最高機関。
・保健室:リスポン地点。3ダウンで戦挙への立候補資格を失う。

9 :暮六夜風 ◆hqPjKaC066an :2014/05/19(月) 07:22:17.40 0.net
名前:暮六 夜風(くれむつ よかぜ)
性別:女
年齢:17歳
身長:163cm
体重:49kg
学年/部活等:高校2年生/生徒会戦挙管理委員会 広報部所属
容姿:黒髪癖毛のショートカット。前髪のヘアピンがトレードマーク。目はいつも座っているかのような半眼で、一見冷静に見えるが実は激情家。
体の凹凸は少なく、容姿も声も中性的で、少女というよりはどこか少年然としている。
能力:
Part1スレ【>>115 具現声器】
擬音を媒介に魔法を放つスピーカー
「ボォオーー」と叫べばスピーカーからは炎を発射し
「バリバリバリッ」と叫べばスピーカーから放電が放たれる
動物の鳴き声を真似すれば動物を召喚する事も可能
ただし擬音以外には全く反応しない
人物紹介:
放送委員会の2年生。現在は戦挙管理委員会の特設広報部所属。
放送機材の調整、アナウンス、広報誌の作成など関係業務に広く精通する。
取材行脚と機材運搬で鍛えた身体能力は、比較的高めに位置する。
数年前の戦挙で兄を亡くしていることもあり、【能力】をとても厭わしいものだと思っている。
広報部所属ということで、【能力浄化】計画の戦況把握のために生徒会長に引き抜かれた。
武装は能力名ともなっている【具現声器】という中型スピーカー。
ベルトに付属させた専用ヒップホルスターにスピーカーをさして携行している。

※【能力浄化】:【能力】こそが生徒を暴力へと駆り立てるのだという考え方。
         元生徒会長(現戦管委員長)が標榜し、彼自身の能力【異能食い】で全生徒から異能を取り去ってしまう計画。

10 :暮六夜風 ◆hqPjKaC066an :2014/05/19(月) 07:22:49.58 0.net
前スレ>>673 剣疾風
> 「んじゃま、とりあえずコイツで斬ろうと思うんだけど、大丈夫かな?」

「やれそうなら、やって。ダメそうなら、やめて」

男子生徒の問いかけに対して、暮六夜風の返答はにべもなかった。
強化外骨格に乗って素早く再登場した男は、その操縦によく慣れているように見える。
だから扉を安全に抉じ開けることができるかの判断は、彼の裁量に任せるべきだと思ったのだ。

……ただ、先程のはしゃぎぶりから察するに、彼がアレを手に入れたのは、ごく最近のようにも思えたのだが。

「仮にできなくても、私は貴方を責めないし、当然埋め合わせのバックアップもするわ」

夜風はスマホをブレザーの内ポケットへしまうと、扉から距離をとって、適当な壁に背を預けた。
機械装甲のお手並み拝見といった風で。

「だから、やるやらないは、貴方の意志で決めて」

そうだ。暮六夜風は常々思っていた。
よい人間というものは、全てにおいて自分の意志に基づいて行動すると。
そして、その所作において生じる責任を――当然、良い結果についても、悪い結果についても――全うするものだと。
だから、彼女は確固たる意志をもって、今の立場に身を投じている。
そして、結果発生するであろう責任についても、無論、とるつもりでいる。

【暮六夜風:剣疾風の扉破壊を静観する。
      破壊が成功した場合は、自分とともに2名の退去を促す。破壊しないか、失敗した場合は手段を再考する】

11 : ◆J/oczXnR/E :2014/05/19(月) 18:46:18.26 0.net
おうふ、今テンプレがコピペ出来ない端末を使用中ナリ、後々コピー&手直ししまする

12 : ◆taZqHR8ods :2014/05/19(月) 20:20:37.12 0.net
名前:泣沢女 落奈(なきさわめ らくな)
性別:女
年齢:17歳
身長:159cm
体重:43kg
学年:第二学年、山寺級(3組)
容姿:少し改造した制服(スカートを短くしたりして動きやすく)を着用、茶色のポニーテールに暗い茶色の瞳。全体的に痩せすぎ。
備考:今は廃れたとある神社で一人生まれたという過去を持つ少女。彼女が名乗る苗字もその神社の名からとったもの。過酷な自然の環境で育ったゆえ、身体能力が非常に高く、忍者のような身のこなしを見せる。
垂直どころか手前に傾いてすらいる壁をも歩きで上ることが可能(スパイク着用時)なほど運動能力は高く、2年のスポーツテストの上位1~3位はほとんど彼女が総なめしている。
能力:【紫外閃師】(シガイセンシ)
目から紫色のスキャン光線を放つ事ができる能力
光線は直線状ではなく、拡散して発射され光が当たった部分の物質構造や、
生物であれば心拍数や身体能力まで分析する事ができる。
この光は厚さ 30cmの壁の向こうにもギリギリ届くほどの貫通力を持ち、分厚い金庫の中身も解析が可能となる
基本的に発射される光線は淡く、見るものにとっては能力者の目が紫色に光る程度にしか認識されないが
光は視界より浴びると特殊な催眠系の幻覚を見せる効果も持ち、相手の動きを一時的に制限する事ができる。

名前:滝山 紫亜
性別:女
学年:2年
体格:身長はおよそ150cm、体重は40kgほど。とても小柄。そして痩せてる。
能力:【足手纏い】
手と足に特殊なオーラを纏う能力
これらのオーラは併用することも可能

手には『足として使用できるオーラ』を纏う
これにより通常の走行より速い四足歩行やバランスの崩れない倒立が可能
倒立回転なども簡単にこなせるため行動の幅が拡がるだろう
また、腕よりも強力な脚の力でパンチ力を約3倍程度にまで引き上げることも出来る

足には『手として使用できるオーラ』を纏う
これにより足付近で武器や道具を保持することが出来る
両手両足に武器を装備しての四刀流も可能
糸を結ぶ、暗証番号を入力するなどの細やかな動作も通常通り出来るほどには器用だ

ただしオーラを纏うには準備時間またはクールダウンの時間が必要
つまり手のオーラを纏えば手が、足のオーラを纏えば足が使えない時間を直前か直後に用意する必要がある
そうして何もしない時間を設け、その時間に応じてオーラを纏える時間が変わる
前払い時は最高1分、後払い時は最高30秒までオーラを纏うことができる
手のオーラを纏う場合、何も持たず力も込めない状態が適応される
足のオーラを使う場合は足を動かさない「ただ座っているか立っている」状態が適応される

備考:滝山の妹。とある事故がきっかけで異能に目覚めた。その事故によって右腕は動かなくなっている。
泣沢女とは実は古い付き合いらしいが…詳細は不明。
なぜか地下室の特殊なコールドスリープマシンで保管されていたが、突如装置に送られている電力が低下し、コールドスリープ機能が停止、
室温が上昇を始めたため計器類がビープ音を鳴らすも所有者はすでに死亡、目覚めた彼女は自らの手で扉を開け、地下室から脱出。
今に至る。

13 : ◆taZqHR8ods :2014/05/19(月) 20:21:10.73 0.net
滝山 紫亜の読み方は「たきやま しあ」です
念のため

14 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/19(月) 21:14:25.07 0.net
名前 御笠 春明(みかさはるあき)
性別 男
学年 3年
外見 172cm65kg制服の中にパーカーといういでたち

能力
>>39
【炎獄灼凰】
身体から炎を出す能力
腕を高温にしたり拳で爆発を起こす事が可能
身体の各所から炎を噴出させてスラスターとし加速することもできる
ただし身体から炎を切り離すことには向いておらず、炎弾の射出などはできない

かわりに霊糸を張りめぐらせて導火線とし着火する事ができる
霊糸は手のひらから伸び、相手の身体などに括り付けることが可能
この炎は誰かが消さない限り燃え続けるだろう
この糸を自身の身体に巻きつけることで炎をまとうこともできる
そのとき炎をまとった部位は限界まで身体能力を上げることが可能だが数分後には反動で動かなくなる

これらの炎によるダメージは自分には通らないが、ダメージが無いだけで外傷は残る
つまり痛みは感じずとも火傷は負い、それにより行動に支障が出ることもあるだろう
霊糸には断熱の効果もあり、これを駆使することで極力自分にダメージを与えないこともできる
しかし霊糸は細いために張り巡らせるのには時間が掛かり、特に戦闘中に完全な環境を作ることは不可能に近い

概要
前年度の生徒会役員
それ故自動的に戦挙管理委員会になるが前会長とは生徒会役員の頃から意見が合うことが少なく余りなかは良く無かったが鎮圧部隊の横行によりその亀裂が深まり完全に断絶
以降、鎮圧部隊の暴走、立候補者の暴走を抑え戦挙が速やかに進むように裏で暗躍したりしている
外見に合わず意外と頭も良く頭脳戦も得意であり能力的に肉弾戦も得意である
戦挙ではまともな生徒に勝ち上がって貰いたいため明確かつ不純でない動機での立候補者には協力的である
本来は平等であるべき戦挙であるが鎮圧部隊の横行ゆえもはや平等など言っている場合では無いという考えでの行動である

15 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/19(月) 22:41:25.00 0.net
名前:白河 蛍(シラカワ ケイ)
性別:男子
学年:3年
特長:黒髪のボブヘアーで女性に間違えられる程の端整な顔立ち。だが性格(特に口が)悪く、見た目で告白してきた女子の心をことごとく砕け散らせる。普段はメガネだが、伊達メガネの為、戦闘時にははずす。
前生徒会副会長。1年の戦挙時は鎮圧部隊として不参加だったが、2年時に鎮圧部隊を辞退。後に副会長となるが、任期終了前に辞職し、今回の戦挙に挑む。

能力:【衝撃排出】インパクト リジェクト
相手の攻撃を左手で吸収し、右手でそのまま返す。吸収出来るモノは物理攻撃や衝撃波など、直接ダメージを負うモノに限る。
なので操作系などの間接攻撃は不可。
さらに自身の体を通して相手に返す為、あまりにも強力な攻撃(例えば核爆弾など)は吸収不可。
さらに最大のデメリットはカウンター攻撃の為、自分からの攻撃は出来ない。

覚醒時
【皇帝空間】エンペラー ルーム
左手から半径10mの結界を作りだす。その結界内での攻撃はダメージを受けず、結界に蓄積される。
一度結界に閉じ込められると解除する以外の出入りは不可。
結界発生後10分経過、または任意で結界を小さな球体に変え、右手に宿す。
この球体は結界内でのダメージが全て凝縮されており、触れると全てのダメージを一度に受ける。
球体は飛ばす事も可能で、遠隔操作も出来る。
尚、一度結界を解くと次に結界を発生させるのに一日のインターバルが必要。
またその間【衝撃排出】の使用も不可。

16 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/19(月) 22:41:57.59 0.net
名前/安倍 祥明(あべ よしあき)
年齢/17歳(二年生)
性別/男子
性格/良く言えば冷静、悪く言えば冷酷。
特徴/家は由緒正しい神社。小さな頃から能力を持ち、他人を見下したような所がある。何事も他人事のように扱う為、情がないように感じられる。友達は少なく敵は多い。

【折神師】
どこからともなく千代紙を取り出すことができる
それを使って作品を折ればそれらを自由に使役することができる
鳥を折れば空を飛ぶなど、モチーフとなるものの特性を受け継ぐのが特徴だ

また、千代紙に漢字を一文字記入することで作品に特性を付与することができる
「斬」なら切断力を持ち、「巨」なら文字通り巨大化するだろう
「活」などの文字で自我を与えるなど多少複雑なことも可能だが複数の文字の併用はできない

しかしあくまで作品の本質は紙である(特性付与などの例外を除く)
そのため火に弱く、濡れれば脆くなり、引き裂けば簡単に破れるだろう
作品の使役数は無制限であるため数の暴力が期待できる
しかし行動を制御するのは能力者本人であるためあまりに多い併用は難しいだろう
「活」で自我を与えるなど、能力者への負担を軽減する特性付与も重要になるだろう

17 :滝山紫亜 ◆taZqHR8ods :2014/05/20(火) 17:29:10.37 0.net
スカトロ

18 : ◆SwordCkC3s :2014/05/20(火) 19:40:27.65 0.net
トリップわれたので変更します
前のキーはdです

19 : ◆J/oczXnR/E :2014/05/20(火) 21:42:59.03 0.net
名前:剣 疾風 (ツルギ ハヤテ)
性別:男
学年:2年
体格:身長173cm 体重56kg
容姿:少し長めの前髪と、黒縁メガネが特徴。実はコンタクトに変えているが、印象が変わると苦情を受け、強制的に伊達メガネを着用中
部活:剣道部

能力:【手中即剣】あらゆる物質に『剣』の性質を帯びさせる事が出来る能力(現在は消滅中につき、以下略)
現在は戦闘用に悠綺が作った「機構剣 ハヤガネ」を使用中
ギミックソード
【機構剣 ハヤガネ】
第一機構:「慈悲無き剣」(キリングブレイド)
電磁力により分離した刃を繋ぎ止め、擬似的な伸縮を可能にした機構
第二機構「彼の者を穿つ牙」(ストレートファング)
電磁力による固定を解除、その後ブースターの推進力で刃を射出する機構
第三機構「舞う双刃」(スラッシュダンス)
電磁気の反発を利用し、瞬時に分離する機構 手動分離も可
第四機構「裁きの業火」(ジャッジフレイム)
ブースターの熱量を利用し、火炎を纏う 使用を続けると刀身は熱を帯びる。斬れる物も変わってくるだろう

備考:あまり真面目ではなく居残り常習者、そして脱走常習者。成績は中の上 超ゲーマーでアニメもかなり観る。

20 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/21(水) 01:48:04.45 0.net
名前:隼鐘 悠綺
性別:女
身長:148cm/体重:39kg
学年:1年/部活:未加入

名前:隼鐘悠綺
性別:女
身長:148cm/体重:39kg
学年:1年/部活:未加入

能力:【空想兵器】
あらゆるものを材料として思い描いた兵器を作成する能力
作成には材料を一ヶ所に集め手をかざし、『作成』と唱える必要がある(発声の有無は問わない)
材料には複数のパーツからなるような複雑な物は使用できない
また作成する兵器の性質からほど遠い材質の使用は兵器の性能低下を引き起こす
そして作成時の集中力によって成功率が変動し、失敗した場合は『材料に使えない箱状の物』が出来上がってしまう

経緯
戦挙開始初日に能力に目覚め、紆余曲折を経て剣疾風とコンビを組み、そのうち疾風に好意を寄せるようになる。
だが能力は実生来のものであり、遠い過去の自らの能力暴走の結果塞ぎこんだ自我がその存在を忘却していたに過ぎなかった。
比良坂詠未の能力暴走による惨劇を目の当たりにし、また自らの暴走の記憶を取り戻したことで能力に対する強い恐怖を持つようになる。
そして二度と大切な人を傷つけないようにと元生徒会長の提唱する『能力浄化計画』に同調し、接触を試みる。

備考:【空想兵器】
製作した兵器群は頭部に装着したゴーグル状のヘッドギアを介した思考波によって操作する。
銃などの末端の端末類は例外であるが、基本的に操作は思考波制御である

完成した兵器群には例外なく『休眠状態の知性体』が練りこまれた状態である
これらが思考波を読み取ることで兵器群の操作が可能となっている
しかし思考波を受け続けるうちに知性体には自我が芽生える。これが暴走の引き金となる
自我が芽生えたばかりの知性体はいわば赤ん坊程度の理性しか持ち合わせておらず、その挙動は本能の具現ともとれるだろう

知性体の情動は、思考波を読み取り成長する性質上使用者の感情などに大きく左右される
だが兵器である以上感情表現の方法に乏しく、行動は必然的に暴走じみた挙動をとることになるだろう
成長により普遍的な人間程度の理性を得ることも不可能ではないが、多大な時間と効果的な情操教育、なによりその間の暴走のリスクを負うことが必要

思考波を伝達するヘッドギアは、同時に機械側の思考波を能力者に送る役割も果たす
すなわち能力者の思考を誘導し、その主導権を譲渡させることが可能である
言いくるめとは本質的に異なる一種の精神操作のため、抵抗することは難しい

作成失敗時に生じる立方体にも同様に知性体が存在するが、思考波を受けないため自我に目覚めることは無い
また、金属類と知性体の混同が素材に使用できない原因でもある
これは作成に成功した兵器群にも共通した特性である。よって新規特性の付加は難しく作成した機械には拡張性が見込めない

21 :入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/21(水) 01:54:53.38 0.net
名前:入江 紅牙
性別:男
身長:178cm/体重:73kg
学年:2年/部活:未所属

能力:【MultiChimeraDevice】
様々な動物のDNAを取り込むことでその動物の性質を得ることができる能力
得た性質は体の好きな部位に適用することができる
胸に能力の力で浮かび上がった紋様のそばに近づけるとそのDNAを取り込むことが可能
能力を使用した場合性質や変異が人間より遠ざかるほど疲労する

特徴
生まれ持った褐色の肌と紅い瞳、色素の抜け落ちた髪は学園内でも目立つ
その性格は自由で凶暴、気に入らないことは押し通す
だが根が無茶苦茶と言うわけでもないため問題行動は比較的少なめ
校則違反だが半ば黙認されている羽織っただけの学ランに襟元のファーがトレードマーク

備考:【MultiChimeraDevice】
【MultiChimeraDevice】は学園を利用して能力の構造を解析した理事会による、『試作型人工能力』である。
そのため能力に自我や意識は無く、対話も不可能なら暴走も覚醒も起こりえない。まさに己の手足の延長である
しかし細胞の変異において拒絶反応は存在するため、使用するごとに細胞がダメージを受ける
結果としてそれは疲労に似た倦怠感という形で発現する。行き過ぎなければ十分な休息による回復は見込めるレベルである
ただし細胞は完全には治癒せず、いずれ蓄積したダメージによる崩壊が待っているがこの虚弱性はまだ露見していない
ちなみに他の能力と比べて人工的な名称はこの経緯によるものである

22 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/21(水) 02:06:17.32 0.net
【学園地下 クローン計画研究施設内】

やり取りを聞くに、疾風は自然な形で武装を持ち出せたと言っていいだろう。
些か急な気はしたが、扉の破壊を口実に手もちの武装を装備できている。
そして彼の繰る装甲か機構剣か、いずれかが扉をこじ開けるだろうと確信していた。
手の内をどう見せるか。いずれ放棄し、また大量に存在する機動装甲を使うほうが後腐れは無いとわかってはいる。
だが、心のどこかで私の剣を使ってほしいと、そうささやく声があったことも確かだった。

23 :剣疾風♯:2014/05/21(水) 07:30:38.73 0.net
>「やれそうなら、やって。ダメそうなら、やめて」
>「仮にできなくても、私は貴方を責めないし、当然埋め合わせのバックアップもするわ」
>「だから、やるやらないは、貴方の意志で決めて」

「よし…任せとけ!」
そう意気込んで機動装甲を動かす。
扉の前まで移動し、悠綺に声を掛ける。
「悠綺!扉から離れとけよ!怪我すんぞ!!」

機構剣の切っ先を慎重に扉に当てる。
ふと思いつき、ガトリングを置き、もう片方の手で扉を掴み、扉が飛ばないように気を付けて斬りかかる。
「よし、やるぞ!!」

ギリギリの所で当たらないように少しずつ斬り裂く。
そして、完全に斬り離したところで扉を持ち上げて、少し離れた所に置く。
「……ふぅ…よし!怪我無いか?」

重機の免許取るのもアリかな…と思いつつ機動装甲から降りる。

24 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/21(水) 17:35:25.20 0.net
切断された扉が倒れ、光が漏れ出る。
人型と言えなくもない機械に乗った疾風と、その後方にある人影を認めた。
...あれが、戦挙管理委員か。どこか飄々とした雰囲気を感じる。
うまくいけば彼女は敵にはならない。その為の道がいま開かれたのだ。

「...ありがと」

脱出自体に不安は無かった。疾風ならきっとやってくれると信じていた。
だから、いまは目の前の事象に集中する。
武器は揃った。もう接触を試みてもいい頃だろう。
ちらと疾風に視線を送り、まずは戦管に自己紹介から始める。

「...隼鐘悠綺。よろしく」

25 :暮六夜風 ◆hqPjKaC066an :2014/05/21(水) 18:42:20.56 0.net
>>22 >>24 隼鐘悠綺
>>23 剣疾風

「ふたりともご免なさい。私も遣り方が性急過ぎました」

扉の解放を目の当たりにして、暮六夜風は幾分安堵した。
結果的に、彼女のせいで生徒2人の手を煩わせてしまったからだ。
とはいえ、そのせいで戦挙区外にいる人間を炙り出せたのだとすれば、それは監視業務の視点から見て僥倖と言えるだろう。

> 「...隼鐘悠綺。よろしく」

「私は夜風。暮六夜風。戦挙の告知を主に担当している戦管です」

腰にさしたスピーカーを指でトントンとつつく。
先程は壁越しに言葉を交わしたが、顔が見えるとずいぶん印象が違うな。そんなことを考えながら、夜風は改めて名乗った。
それに、機械装甲に乗る男子生徒には、面と向かって名乗りをあげても、名前も聞いてはいなかった。これは彼に向けた挨拶でもある。

「おふたりには、手間をかけさせてしまいましたね。
 ですが、この施設が戦挙活動区外にあるのは事実です。戦挙管理委員としては、貴方たちに退去をお願いするほかありません」

ふたりの生徒は、ここに"迷い込んだ"という。
彼らの言を全面的に信用するわけではないが、指示に従うというなら特に問題はない。

監視係(Watcher)。

それが夜風の役割であった。戦管としても、【能力浄化】執行の一員としても。
それ以上の職責は、彼女にはなかった。

・・・

マンホール下を伸びる地下通路は、概ね静かだった。
遠くで低く唸る空調ファンの風切音と、佇む3人の生徒の息遣いだけが、聞こえてくる音の全てだった。
先程の喧騒――主に放電と鉄の軋みによる――が嘘のようだ。

「ねぇ……聞いていい? 」

これは戦管としてじゃなくて、私がただ個人的に、聞きたいことなのだけど。
夜風は付け加えた。
もはやここに残る意味も失せつつある。これが最後の質問だった。

「戦挙、勝ち残って何をする気なの……?」

夜風は、仲良さげに言葉を交わすふたりの生徒……隼鐘と剣の背中をぼんやりと眺めながら、言った。

「貴方、その大きな剣で、何を斬るつもりなの……?
 貴方、その小さな体で、何を越えるつもりでいるの……?」

毎年のように繰り返される、暴力の宴。
誰も彼も、目の前の生徒2人もきっと、他ならぬ自分さえもが、例外なくその洗礼を受けている。
それは既に、参加者の死すら厭わぬ苛烈な嵐となって、能力者たちを襲っていた。

【暮六夜風:隼鐘と剣に、この戦挙の目的について問う】

26 :白河vs二神 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/21(水) 19:59:23.60 0.net
>>6
>>7

放り投げられ、宙を舞う二神。その先には御笠の蜘蛛の巣が待っていた。

誘い込まれる蝶の様に糸に捕まる直前、突如上空から巨大な隕石が降ってきた。その場に居た全員が上を見上げる。
が、いち早く幻覚が解けた二神は、背中から長い腕を出し、自ら糸を掴む事で勢いを殺し、クルリと回転して地上に降り立った。

「やって…くれますね!二人ともぉ!!」
二神の体が金色に輝く。すると巨大な千手観音菩薩が現れた。

「これは能力に支配される【暴走】でも、能力と力を合わせる【覚醒】でもありません。能力を支配する、謂わば【使役】とでも言いましょうか。」

巨大な千手観音菩薩から繰り出させる無数の拳が白河を襲う。受け切れず吹き飛ばされる白河。

「ははは!この程度ですか白河さん!前回準優勝が聞いて呆れますよ!」
強力な攻撃で一瞬気を失っている白河。

「次はあなたですよ!御笠くん!!」
巨大が宙を舞い、上空から千の拳が御笠を襲った!

27 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/05/21(水) 21:03:01.52 0.net
>「…ありがと」
「おう!無事で何よりだ!」

一応、既に機動装甲のエンジンは切ってある。

夜風から自己紹介を受け、自分が自己紹介してないことを思いだし、こちらも自己紹介する。
「俺の名前は剣疾風。能力は武器を上手く扱う能力、主に刀剣がメインかな」
能力が無い以上、嘘をつかざるをえなかった。
幸い、何事もそつなくこなせるのが得意なので、使い方さえ分かればどんな武器も扱えるだろう。

「ここってやっぱいちゃならん場所なのか…仕方ない、少し休憩したら出ようか」
とりあえず、能力を使っていた夜風に休憩を提案、通ったので少し雑談を始める。

>「戦挙、勝ち残って何をする気なの……?」
>「貴方、その大きな剣で、何を斬るつもりなの……?」
「……そうだなぁ、まずこの剣で斬るもの…それはな、」

振り向きながら機構剣の切っ先を夜風に向け、
「悠綺を傷付ける者と、俺の仲間を傷付ける者、悠綺の道を阻む者。……あとは…白河、奴だけは一度勝つまで許さない」
何の迷いもなく言い放つ。
迷いなど既に捨てた、仲間を、悠綺を傷付ける者は全て斬り捨てる。覚悟を決めている。

「んで、戦挙に勝ち残ったら…そうだなぁ…考えてなかったけど…」
少し考えるような素振りを見せ、思い付いたのか手を打ち、

「こんな制度、ぶっ壊してやるよ!」

28 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/21(水) 21:10:06.92 0.net
>>26
「っ!?隕石!?」
(いや、これはさっきと同じ幻覚だ!)

【さっき1度幻覚を食らっていたので御笠の復帰も二神同様に速かった…】

「白河…すまない…でもな二神、その糸を触って回避した時点で終わってるんだよ…引火(イグニッション)!」

【霊糸に着火すると一本の霊糸が導火線となり二神の腕についている糸に向かっていく】

29 :白河vs二神 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/21(水) 21:33:01.68 0.net
>>28

>「引火」
御笠の一言で菩薩の腕が燃える。

「【使役】した時点で私の身体から生えていた腕は、全て菩薩の腕となっているんですよ。まぁ痛みや熱さは感じますがね。」

拳が燃えながらも菩薩の手は止まらない。
上空からの攻撃が、今まさに御笠に当たろうとしたその時。

「排出(リジェクト)!!」
先ほどの巨大菩薩からの攻撃を数発吸収していた白河が、二神の背に攻撃を返す。

「ぐはっ!」
千手観音菩薩を出している間、その場から動けずにいた二神はモロに攻撃を受け、再び御笠に向かって吹き飛ばされた。

「行ったぞ御笠!今度こそ決めてくれよ!」

30 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/21(水) 21:47:38.78 0.net
>>29
>「【使役】した時点で私の身体から生えていた腕は、全て菩薩の腕となっているんですよ。まぁ痛みや熱さは感じますが」

「なっ!?」

【絶望しかける…が…】

>「行ったぞ御笠!今度こそ決めてくれよ」

【間一髪で白河が助けてくれたのだ…最高の形で…】

「白河、ありがとう…助かるよ…今度こそ仕留めてやる…スラスター&バースト!」

【拳に炎を纏わせ肘からスラスターを発射、飛んできた二神に向かい渾身の拳を叩き込む】

「今度こそ喰らいな」

31 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/21(水) 21:48:43.22 0.net
「闘争に勝ち残ることは、私の目的ではない。
 私の能力の抹消、それを果たすために戦う」

能力は悠綺にとって人を遠ざける枷であった。
だから今度こそ、一度歩み寄ってくれた人を遠ざけたくはない。
彼女が越えるのは、能力に呪われた自らの運命。
その為に、『浄化計画』の刃となる。そんな覚悟を含んだ答えであった。

「『能力浄化計画』。私は賛同する。
 ...生徒会長、面会は可能?」

彼女には必要だった。浄化計画の存在の保証が。
故に彼女が求めるのは、計画の首謀者との面会。
確実に私の能力が抹消されるという、後ろ楯を欲していた。

「退去命令には従う。ただ、今この場所で答えてほしい」

32 :白河vs二神 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/21(水) 22:15:26.93 0.net
>>30

>「白河、ありがとう…助かるよ…今度こそ仕留めてやる…スラスター&バースト!」
炎を纏った拳が無防備の二神を襲う。

「ぐぎゃぁ!!」
絶叫を上げて吹き飛ぶ二神。宙を舞い、地を転がり、やっとの事で衝撃が収まる。

「く…そ…、こんな…やつ…らに…俺の…けいか…く……。」
そのまま二神は意識を失った。

「はぁ、はぁ、助かったよ御笠。」
そう言うと何かを思い出したかのように周りを見渡す白河。

「御有楽は?式神使いは?何処に行った!?」
その場に倒れているのは少女二人と二神だけ。先程まで式神使いの倒れていた所には黒猫が居るだけだった。

「おい、黒猫!お前の飼い主は何処に行った!?」
「ニャー!ニャー!ニャー!!」
どうやら能力が切れ、喋れなくなったようだ。

「くそ!見失ってしまった…。だが行き先の検討はついている。御笠、動けるか?当初の予定通り視聴覚教室に向かうぞ!」

33 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/21(水) 22:35:05.98 0.net
>>32
「腕…イカれる…やっぱりこの技は多用はできないね…」

【二神を殴った腕…骨折などはしてはいないがしばらく力が入りにくい程度にダメージはある…】

「礼は良いよ、白河…」

【そして白河の発言に辺りを見渡す】

「ホントだね…さっきの紙使いが消えてる」

「腕は痛いけど足は大丈夫だからね…視聴覚室に行けるは行けるけど、糸を巻きながら行きたいからゆっくりになるけどそれでもいいかい?」

【と、白河に問う】

34 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/21(水) 22:50:02.08 0.net
>>33

>「腕は痛いけど足は大丈夫だからね…視聴覚室に行けるは行けるけど、糸を巻きながら行きたいからゆっくりになるけどそれでもいいかい?」

御笠の言葉で我に返る。

(俺は何を焦っているんだ?周囲を巻き込み、要らぬ犠牲を出してまで…。)

「あぁ、そうだな。すまない。ゆっくり行こう。出来れば誰にも見つからないルートがいい。」
これ以上、他の生徒を巻き込む訳にはいかない。これは俺の…いや、俺たち生徒会の問題なんだから。

「…御笠。お前がいてくれてよかった。」

(執行部のお前なら巻き込んでも罪悪感は持たないから…な。)

「…すまんが最後まで巻き込むぞ。」
御笠には聞こえない声で、小さく呟いた。

35 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/21(水) 23:06:09.91 0.net
>>34
「白河、何か言ったかい?」

【白河が何か言ったように聞こえ問いかける】

「まぁいいや…ところで白河、能力の調子はどうなんだい?さっき見たところ完全に戻ったみたいだけど…」

【糸のベストの補修、肩の軽傷を糸で縫う、視聴覚室に向かいながら歩く、これらを同時に行いながら別の質問を白河にする…】

(わかってるよ、白河、僕のことは気にするな…)

【本当は微かに聞こえてはいたがその事は言わずに…】

36 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/21(水) 23:36:17.70 0.net
>>35

>「まぁいいや…ところで白河、能力の調子はどうなんだい?さっき見たところ完全に戻ったみたいだけど…」

「あぁ、完全に戻った。調子は良いよ、頗るな。」
先日【覚醒】によって失ったと思っていた能力。それが突然戻った。
だが【衝撃排出】が言うには、初めから失ってなどいなかったのだ。

「それに戻った事により、多分だが【覚醒】を自由に扱えるようになった。」
その言葉に保証はない。しかし確信はあった。

「ただ、【覚醒】すればまた一時的に能力を失うだろう。だから会長と戦うまでは使うつもりはないよ。」
そう…俺が勝っても負けても、次の戦いが最後になる。そんな予感がしていた。

「御笠、悪いが俺は会長とやるまで力を温存したい。すまんがそれまで俺を守ってくれるか?」

37 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/21(水) 23:45:42.15 0.net
>>36
「それは良かったな、僕も一応自分の内面との対話はしたことあるしできなくは無いと思うけどやっぱり怖くてやろうとは思わないけどね」
「君を守る…か…」
「残念だけどそれは保証しかねるな、僕も自分が可愛いからね、できる限り援護はするけどね…戦管って立場的にもそうせざるを得ないしね、悪いね…」

【しかしこれは建前だ、本音は口には出さないが全力で援護し限りなく白河の負担を減らす覚悟をしていた】

38 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/21(水) 23:49:55.46 0.net
>>37

>「残念だけどそれは保証しかねるな、僕も自分が可愛いからね、できる限り援護はするけどね…戦管って立場的にもそうせざるを得ないしね、悪いね…」

「ふっ…。」
御笠の癖。嘘をつくときに鼻を掻く。

「…ありがとう。」
小さく呟く。

「さて、そろそろ向かうか。」
俺達は視聴覚室に向かい歩き出した。

/質問です。会長の操作は木方さんが行って頂けるのですか?

39 :暮六夜風 ◆hqPjKaC066an :2014/05/22(木) 23:27:34.86 0.net
>>31 隼鐘悠綺
> 「『能力浄化計画』。私は賛同する。...生徒会長、面会は可能?」

「結論から言うと、生徒会長には会える」

暮六夜風は一拍おいてから、だが淡々と答えた。

「彼は戦管の本部として使われている視聴覚室か……あるいは、戦管業務用に確保された教室のどこかにいる」

戦管用の教室群は"戦挙のしおり"に書いてある。
掲載されている幾つかの教室は、運営用の作業スペースになっており、基本的に戦挙活動(戦闘)ができない。
そのため、事前に配布された小冊子の中に、場所が明示してある。

夜風は、ブレザーにピン止めされた"戦管・広報"と書かれた腕章を外して、足元にポトリと落とした。

「これを付けていけば、他の連中の的になることもない」

でもね。

戦管・暮六夜風は裁定する。
彼と彼女が、我らの裏切りに与するに相応しい者たちなのか、裁定する。

>「闘争に勝ち残ることは、私の目的ではない。
> 私の能力の抹消、それを果たすために戦う」

「貴方は、自分の【能力】を厭わしく思っている」

夜風は断じた。

「他の生徒たちが授かった【能力】を……貴方と同じように思っているとは限らないのに」

夜風は断じた。

「そして、煩わしいその【能力】を、他人に押し付けて……自分だけ楽になろうとしている」

夜風は断じた。

「生徒会長に自分の罪を押し付けるつもりか、隼鐘悠綺。
 やつは【能力】のゴミ箱でも、都合のいい神様でもない」

>>27 剣疾風
> 「悠綺を傷付ける者と、俺の仲間を傷付ける者、悠綺の道を阻む者。……あとは…白河、奴だけは一度勝つまで許さない」

「隼鐘は全ての能力者を敵に回す。貴方はそれを全て受け入れるの?」

夜風は問うた。

「【能力】を持つ貴方の友人たち……彼らをすら、切り捨てる覚悟はあるの?」

夜風は問うた。

「もし隼鐘悠綺……彼女の決断が決定的に間違っていたとしたら、それは決してふたりを幸福にしたりはしない」

夜風は問うた。

「盲信こそが本当の敵ではないのか、剣疾風」

40 :暮六夜風 ◆hqPjKaC066an :2014/05/22(木) 23:31:44.04 0.net
>>39の続き)
監視係(Watcher)は、戦ってはいけない。
戦況をよく観察して、報告しなければならないから。
それをもとに、大本営が決定を下すのだから。

だが夜風はひとつ、約束していた。
それは彼女が【能力浄化】に手を貸す条件だった。

「両人とも、己が信念に殉ずる覚悟あらば、武器を取れ。取って障礙を排して見せろ」

暮六夜風は既に、ホルスターより【具現声器】を抜き放っていた。
その眼には冷たい炎が宿っている。

「暮れ六つ夜風は禍つ風。……でも心配しないで。私の凶風が命の炎まで吹き消してしまうことは、ないわ」

彼女は選んで戦いを挑むことができた。
自らの【能力】を捨て去りたいと、強く望む者たちと。

「貴方たちはここで倒れて……生きる。この狂騒のあとも、ずっと。
 心に傷を負ったまま、【能力】を抱えたまま、ずっと」

彼女は【能力浄化】の対象から、特定の人物を排除することができる。そういう約束だった。
それは"【能力】を失うことで、宿命を逃れようとする者たち"であり、"自分の罪に気が付いてしまった者たち"であり、
そして"この計画を完遂する可能性がある者たち"であった。

"バリバリバリッ"

スピーカーが帯電する。刹那、【具現声器】から放たれた高圧の紫電が、平等にふたりを襲った。

【暮六夜風:隼鐘・剣に生徒会長の居場所を教える。(視聴覚室か、運営用の教室のどこか)
      また、隼鐘・剣に宣戦布告し、【具現声器】を使用した放電で2名に攻撃を仕掛ける】

41 : ◆hqPjKaC066an :2014/05/22(木) 23:41:26.42 0.net
> /質問です。会長の操作は木方さんが行って頂けるのですか?

◆4opLrBa4Yp/fさんの遣りたいお話があれば、動かしていただいて構いません。
ただこんなこともあろうかと、生徒会長のキャラクターをあやふやな存在化しておいたので、
別の機会に、私が、別の思想を持った別の生徒会長を登場させるかもしれません。

そういうのが特になければ、私が担当します。(でも多分戦ったりしないかもしれません)

42 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/22(木) 23:50:48.83 0.net
>>41
お返事ありがとうございます。もともと白河はここまで引っ張るつもりのなかったキャラなので、この辺りで勝敗は別にして会長と戦い、表舞台から去りたいと考えています。

◆hqPjKaC066anさんが操作して下さるならそれにこした事はありませんが、そうでなければ文字通り自己完結をしますw

43 : ◆hqPjKaC066an :2014/05/23(金) 00:06:21.87 0.net
>>42
そういうことなら、散り際はご自分で演出された方が華々しいかと思います。どうぞどうぞ。

44 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/23(金) 01:20:59.42 0.net
「そう。私はこの能力が煩わしい。
 振り回されて傷つけられて、そうしてやっと光を見つけた。
 ......求めてはいけないの?傷だらけで倒れた肢体に差した希望の灯火を」

思いも出せぬ幼き日、私はある人を傷つけた。
その時の心の傷が私を影で蝕み、自然と人を拒絶していたのだろう。
繰り返される学園生活。近くに親しい人の影があったことはなかった。
ただ教室の隅のオブジェクトとして、呪詛のような授業を聞き無味乾燥の食事をとるだけの日々。

「他の人なんて知らない。私は私でありたい、それは許されないの?
 自分のため、疾風のため。人として生きる自分を求めることが、それが罪なの?」

溢れ出す感情が小さな肢体を突き破る。
ぽつぽつとこぼれ落ちた情動は震える声となって表出した。
構えられた拡声器。ここで退くわけには行かない。
広げた右手にハンドガンを滑らせ、同時にブースターパックを展開する。
脚部を覆い装甲となる加速装置、腕部から離れ浮遊する三対六本の刃。

「貴女にとっての『生徒会長』が何なのか、私には興味も関係もない。
 私にとっての存在は、私の価値観が決める。...神は信じるものの中にだけ居るでしょう?」

暮六夜風。その経歴と詳細が網膜を駆ける。
同じく疾風のヘッドギアにも同等の情報が流れていることだろう。
滝山の遺した生徒情報。それは圧倒的なアドバンテージを常にこちらに与えてくれる。
彼が何を思い託したのか、そんなものは関係ない。得たものは得た以上、私のために使わせてもらおう。

「...貴女なら、それが分かるんじゃないの?」
呟いた声は、空を裂くような轟音に掻き消される。

宙に浮かせた一つの刃を前方に向けて射出する。
疾風に、悠綺に向かった紫電を裂くように宙で刃を滑らせる。
鋼の鉄爪は避雷針となり、閃光を尽くその身に受けて落ちて行く。加速装置が電圧に耐えられなかったのだろう。
...だが、これでチャンスは作った。小回りの効かないであろう能力相手に近接で疾風が翻弄し、遠隔で私が圧をかける。

「...行って」

暗く深い深淵に吸い込まれたような、悠綺の声は恐ろしく冷たく。
ただ淡々と、光を失った目は先のその先だけを虚ろに見据えていた。

45 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/23(金) 01:38:04.96 0.net
記述ミス
最後の台詞は「...行って」ではなく『...行って』です
つまり通信を介した疾風への言葉ですので補完お願いします

46 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E:2014/05/23(金) 19:14:47.00 ID:fzAAAlHgP
>「隼鐘は全ての能力者を敵に回す。貴方はそれを全て受け入れるの?」
>「【能力】を持つ貴方の友人たち……彼らをすら、切り捨てる覚悟はあるの?」

「こりゃまた痛い所を突くなぁ…」
そう言って機構剣を床に刺し、頭を掻く。

「俺はなぁ…何が正しくて、何が悪いのか、俺には分からんからな…」
そう呟き、機構剣にもたれる。

「……俺はそれを見極めるまでは、自分の信じる道を行く、ただそれだけだ…例え、俺達の仲間が道を阻むなら、そいつの言い分も理解し、見極めるつもりだ…」

>「もし隼鐘悠綺……彼女の決断が決定的に間違っていたとしたら、それは決してふたりを幸福にしたりはしない」
>「盲信こそが本当の敵ではないのか、剣疾風」

「そうだな…そういう事もあるだろうな…俺は悠綺を守ると誓ったんだ。それはつまり、悠綺に正しい道を歩んでもらう…そういう事だ」
悠綺をちらりと見る。

「……だから、全てを見極めるまで、俺は自分の道を行く、それが俺の決意だ」

//少し時間がないので一旦切ります

47 :滝山紫亜&泣沢女落奈 ◆SwordCkC3s :2014/05/23(金) 21:49:44.45 0.net
紫亜は、戦闘の一部始終を見ていた。
そして、彼の一言によってとある人物の行方が分からなくなったことに気付く。
>「御有楽は?式神使いは?何処に行った!?」
「いない……」
そう思いながら倒れたふりをしていたが、とうとう戦管とその知り合いはいなくなってしまったようだ。
「さーて、作戦練り直すかぁ。おーい、起きろー」
「んん……よく寝た」
「私の家……って言っても、実際は別荘みたいなもんだけど……寄ってく?」
「地下の、あそこ?」
「うん、そうだよー」
「……行く」
「よし来た〜!じゃあさっそくいこー!」
「おー!」
二人は仲良く手をつなぎながら、地下の研究施設へ向けて歩き出した。

――施設入口――
「ゲッ、誰か入った形跡がある。それもかなり真新しいね……強引にセキュリティ破って入って行ったあとがよく見えるよ」
「中から音もする」
「こりゃ誰かいるねぇ……私の家で何してんだか」
「懲らしめちゃう?」
「どーする?」
「どちらでも構わないけど」
「まあとりあえず入ってみるか!裏口とかもあるし〜」
「うん!」
二人は裏口を目指して歩き出した。
そして数分で裏口に到達したが……
「あー、こりゃだめだ。セキュリティが動いてるんだな〜。あ、ここにスイッチあるじゃーん、もー。脅かさないでよねっと……」
ガチャッ、という音を立ててスイッチを押す。たちまちキュイーンという音とともにホログラムのモニターに電源が入る。
「セキュリティシステムの再起動を要求」
『声帯認証完了。管理者命令の発令によりセキュリティシステムの再起動をおこないます』
しばらくするとそばにあった小型のモニターに文字が映し出された。
「おっし、さーてそれじゃ解除しますかっと……」
おぼつかない手つきでスイッチを押し、ロックを解除する。扉が開き、奥の入り口が見えた。
「よし、あそこまでこっそーり走るよ!」
「ま、まって」
入口の中に入ると、そこは武器庫だった。そこにはすでに人が入った形跡がある。そしていくつかの刀が盗まれていた。
「あー、刀とかちょっとだけ盗まれてるなぁ。人のものを取るのはよくないよねぇ〜」
そういいながらおもむろに剣を漁り始める。
「あったあった、一時期開発されてた武器、その名も【鞭剣―ソードウィップ―】!これね、刀身がこんな感じで分離して……」
片手で持てる両刃剣を振ると、刀身が伸びた。
「んでこうやってやると……ほら、元通り。ね、簡単でしょう?」
「難しい……けど面白そう」
「ふっふーん。これね、ある程度伸びるワイヤーが刀身にとおっていてね、そいつが伸びることですんごい感じになるのよね。
ただ、振るときにこのグリップセーフティ握ってやらないと伸びないんだよね。ちゃんと安全装置付きなところがまた良心的なんだよねー」
等と語りだしたが途中で我に返る。
「あっ、そうそう。ここからなんか持って行ってね」
「じゃあこれ」
「デュアルナイフっていう名前がついたナイフだね。もう一本此処にあるでしょ?これ、それぞれが対になっていて……こうするとほら、はさみになる!
はさみで肉を両断ってね!」
「うーん、やっぱりいいや。じゃあ、これ」
「これはねぇ〜」
等といった会話をつづけ、最後に落奈が選んだのはダガーナイフだった。
……熱カッター式の。
「それでいいのね?焼切るやつだけど」
「うん」
「んじゃ行きますか、侵入者退治!」
「おー!」
音のする研究室の方へ向かった。

48 :暮六夜風 ◆hqPjKaC066an :2014/05/24(土) 17:23:41.44 0.net
>>44 隼鐘悠綺

放電攻撃は不発に終わった。
それも、2人に放った攻撃が1つの動作で回避されたのだ。

――稀なる戦闘本能(バトルセンス)。

暮六夜風は戦慄した。
こちらには数の優位もなければ、自分に彼女を越える戦闘技能が備わっているとは思えない。
だがそれでも、戦う理由は十分にある。
そんな気がしていた。

> 他の人なんて知らない。私は私でありたい、それは許されないの?

「多くの人を巻き込んで、その屍の上に自分の楽園を築いたとしても」

「貴方は平気ではいられない」

それでは結局、笑えない。

「逃げれば逃げるほどに運命は」

「お前の足元に絡みつく……!」

"イイイイイイイイイイイイイイイ"

声ならぬ声。
これは夜風がイメージする、強烈な"磁場"の発する音。

――【具現声器】を操る"擬音"とは、能力者のイメージを顕在化する媒介でしかない。
炎の擬音、放電の擬音、あるいは動物の鳴き声、例えば鶏の擬声……これらは国籍や文化の違いで、大幅に違ったものとなる。
だが【具現声器】は、擬音の響きの差異には関わらず、正確に現象を再現するだろう。
つまり重要なのは、擬音によって想起させる能力者自体のイメージの鮮烈さなのであった。

夜風は、この能力に関して有用と思われる"音"を様々な形で学び、結果現れる現象と紐づけている。
それが彼女の、自分の【能力】に対する解釈であり、最大限の工夫だった。

ガタガタッ!

先程、隼鐘救出のために破壊された、重厚な金属扉とその破片。
その各々が、まるで意志をもったように震え、【具現声器】の発する磁界に反応する。

「隼鐘、後ろを見ろッ!」

【具現声器】の発する強力な磁気は、それらの瓦礫片を易々と持ち上げて、高速度で引き寄せる。
そして、もはや散弾と化した鉄の礫は、その射線上に位置する隼鐘の背面、バックパックとブースターの排気口に、叩き付けるように押し寄せた。

【暮六夜風:指向性をもつ強烈な磁力によって、隼鐘の背部(バックパックおよびブースター)に
      先程破壊されたドアと無数の破片をぶつける】

49 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/24(土) 19:36:08.34 0.net
「...知ってる?認識されないものは存在しないものと同義。」
 今どこで誰が何をしようと、目の前の事象以上に捉えられることは無い」

「知ってる?創造は常に破壊を孕むこと。
 それまでの認識を、使われた物質を、過程の労力を。何だって食い荒らして生まれること」

ただの一度も、破壊を伴わない創造などなかった。
だが人は安寧を求め改変を望み、また安穏と現状に浸っている。
いつだって同じ。故に私は間違ってなどいない。

「貴女にとって屍の山でも、私にとっては平地に過ぎない。
 ......そこで、理想を築き笑って暮らすためのッ!!」

何故?そこまで私を否定するの?
疑念は苛立ちとなって感情に現れ、言葉となって空気を揺らした。
もう立ち止まらない、立ち止まれない。
覚悟と共に顔を上げ、ブースターパックを起動したとき。

ガクン、と肢体がゆれる。
ガタガタと、後方で異音が響く。
浮遊する刃が、引きずられるように空を滑る。

>「隼鐘、後ろを見ろッ!」

掛けられた声にしかし逆らい、鉄爪のセンサーを使い状況を確認すると。
そこに迫るのは大小様々の鉄片。吸い込まれる用に悠久綺へと迫るそれらを冷ややかな目で見つめる。

「...貴女は、ここで倒す」

夜風の生んだ磁界は扉の破片と同様に、悠綺の機械装甲をも引き込むこととなる。
恐らく、いや確実に疾風の持つ機構剣も同様だろう。刃を切り離したが最後、磁界に引きずられるがままだ。
これらの武装と発せられた磁界、相性は最悪といって良い。幾つかの機構が封じられることともなる。
だが鉄片が引き込まれてくるなら、こちらも流れに乗ってやれば良い。磁界はこの状況において、突破口として機能した。

引力への抵抗をやめ、ふわりと浮遊する装甲群。
同時にスラスターを吹かして相対速度を急速に縮める。
先に引きずられた五本の刃の推進力も起動し、磁力の起点へと殺到させる。
次のことなど、今は考えられない。ただ現状を打破するために、蒼い炎を迸らせた。

50 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/24(土) 19:45:58.65 0.net
―――このままで、本当に大丈夫か?

ふと生じた疑問が頭を埋めるように溢れ出す。
地下での狙撃時にもあった現象。思い切った決断を下すと溢れ出す不安。
覚悟、それに伴い生じる責任。時にそれに押しつぶされそうになることがあった。
できればそれに目を瞑り、どこかへ走り去ってしまいたかった。

だが悠綺は気づいていなかった。その甘えが破滅のトリガーとなることに。
表層自我を手放した瞬間、第二人格たる【空想兵器】が顔を出し、その欲動を開放させること。
感情の昂ぶりと共にその意識は覚醒し、身体を寄越せとせがむこと。
彼女の最も恐れる『暴走』、それが自らの安寧を求めた先にあること。

今はまだ、夜風を倒す覚悟が悠綺を繋ぎ止めていた。
しかしいつ何がきっかけでプレッシャーが襲い掛かるか、それに耐えられるか。それは誰にも分からない。
大丈夫、まだ行ける。疑念の声に首を振り不安を払う。
自分が選び疾風を巻き込んだこの道が、覚悟に見合う理想と信じたかった。

51 :滝山紫亜&泣沢女落奈 ◆SwordCkC3s :2014/05/24(土) 19:57:28.09 0.net
「よし、ここでちょっと様子を見ようか」
「了解」
二人は何とかして研究室の奥の方、クローン管理室の入り口辺りのとある機械の裏に隠れていた。
「あのメガホンが何か特殊なのかな?……それに、対峙してる二人、かなりの手練れみたいだな〜。勝てなさそう」
「あの人、昨日のスパイク作ってくれた人……」
「しってるの?あのメカメカ女」
「うん、かなりいい人。……素直ではないけど」
「へぇ〜え……」
と、その時だった。突如散乱していた瓦礫のようなものたちがメガホンに向けて集まりはじめたのだ。
「うっわ、あのメガホンってこんなことまでできるのか!」
>「隼鐘、後ろを見ろッ!」
「って、なんでバレたの!?……はいはい、ばれましt――」
「隠れて!!」
「うわおっ!?」
どうやら、ばれたわけではなさそうだ。だけど、今のはちょっと危なかった。
「もう、隠れてなきゃダメだよ」
「ごめんごめん〜。いやー、まさかバレたもんかと思ってさー……って、武器が震え始めてるんだけどおおっと!?」
今度は武器がメガホンに向けて進み始めたのだ。
「止まれとまれとまれぇぇぇぇ!!オーラ発動!!」
唐突にオーラを発動すると、持続時間は少し短いものになってしまう。そして、一定時間発動したオーラに応じた体の部位が硬直する。
「ぐぬぬぬぬぬぬ〜〜〜……!!!」
頑張って武器を押さえつけることに成功した途端、腕が動かなくなった。
「あー、もう硬直かぁ。しばらく腕使えないから、お願いね」
「了解!」
しばらく機械の裏に隠れることにした。

//今更だけど>>7は泣沢女落奈のセリフです 今ちょっと見返したら気づいたので

52 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/24(土) 20:06:35.89 0.net
/白河さん視聴覚室までのロールお願いします

53 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/24(土) 20:59:37.00 0.net
>>52
りょーかい!しばしお待ちを。

54 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/24(土) 21:17:43.90 0.net
【新校舎 視聴覚室前】

人通りの少ないルートを選んだからか、戦挙の終盤で残った生徒が少ないからか、誰に見つかる事もなく視聴覚室に着いた。

「この気配…、やはり居る。御笠、覚悟はいいな?」
問い掛けてはみた物の、答えなど必要ではなかった。完全防音の重厚な扉に付いている小さなドアノブに手を掛ける。

「…いくぞ!」
勢いよくドアを開ける!そこに居たのは二人には見慣れた男だった。

「久しぶりだな…。会いたかったぜ。」
教室内に緊張が走る。両の手が震え【衝撃排出】が暴れ出しそうになっている。

「あんた一人かい?総大将なのに護衛なしってのは、あまりに無防備じゃないかい?」
一歩また一歩と前に進むにつれ、衝動が抑えきれなくなる。

「最後の確認だ。【能力浄化】それがあんたの答えなんだな?」

静かに頷く男。やはり別れた道は一つにはならない。

「…御笠、手を出すな。それと俺に何かあった場合は…頼む。」

今、白河蛍にとって最後の戦いが始まろうとしていた。

55 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/24(土) 23:19:17.59 0.net
>>54
「はいはい、わかりましたよっと、僕はここでゆっくりさせてもらいますよ」

【とは言いつつも自分に糸を巻きつけながら視聴覚室内にも糸を張り巡らせる】

「でも白河、死ぬんじゃないよ、あぶなくなったらいつでも参戦するからな」

【そう言ってまた糸を巻き始める】

56 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/25(日) 00:44:19.23 0.net
【意識の中】

(真っ暗だな…またここか。)

暗闇の中、少しだけ白く明るい場所。そこには三本の鎖に捕らわれた麒麟が居た。

「お〜い、どうやら捕まったみたいだな。」

『…小僧。この鎖を解いてはくれぬか?』

「嫌だね。そんな事したらお前はまた俺の体を使って暴れ出すだろ?」

『お前がそれを望むならな。』

「ふざけるな!俺はそんな事、一度だって望んじゃいない!」

『本当にそうか?強くなりたかったんじゃないのか?』

「確かに強さは求めた。だが、それはお前の様な強さじゃない!」

『…まあいい。どの道このままじゃ何も出来んからな。小僧!鎖を解いてくれるなら、お前の望む力を貸そう!』

「は!?そんな言葉に騙されはしないぞ!」

『騙す?我がお前をか?そんな事をしても意味がない。お前は我、我はお前なのだから。』

「…信じていいんだな?」

『もちろんだ。』

俺はゆっくりと鎖を解く事にした。

57 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/05/25(日) 18:28:21.86 0.net
/申し訳ない…コピーサイトの方に書き込んでいたようだ…

>「隼鐘は全ての能力者を敵に回す。貴方はそれを全て受け入れるの?」
>「【能力】を持つ貴方の友人たち……彼らをすら、切り捨てる覚悟はあるの?」

「こりゃまた痛い所を突くなぁ…」
そう言って機構剣を床に刺し、頭を掻く。

「俺はなぁ…何が正しくて、何が悪いのか、俺には分からんからな…」
そう呟き、機構剣にもたれる。

「……俺はそれを見極めるまでは、自分の信じる道を行く、ただそれだけだ…例え、俺達の仲間が道を阻むなら、そいつの言い分も理解し、見極めるつもりだ…」

>「もし隼鐘悠綺……彼女の決断が決定的に間違っていたとしたら、それは決してふたりを幸福にしたりはしない」
>「盲信こそが本当の敵ではないのか、剣疾風」

「そうだな…そういう事もあるだろうな…俺は悠綺を守ると誓ったんだ。それはつまり、悠綺に正しい道を歩んでもらう…そういう事だ」
悠綺をちらりと見る。

「……だから、全てを見極めるまで、俺は自分の道を行く、それが俺の決意だ」

/続きをあとで書き直します!申し訳ない!

58 :暮六夜風 ◆hqPjKaC066an :2014/05/25(日) 20:58:57.47 0.net
>>49 隼鐘悠綺
人間は他者に引っ張られたり、押されたりすると、バランスを崩さぬようその力に反発する。
誰だってそうする。普通であればそうする。

だが目の前の隼鐘悠綺は、そんな陳腐な衝動に駆り立てられはしない。
彼女の本能は、強烈な引力を伴う磁力に逆らうどころか、それを利用して推進力に転化した。
【空想兵器】のスラスタは爆炎を吹いて迫る鉄片を弾き飛ばし、なお恐れずに彼女の敵に突進する。

――彼女は戦い方を知っている。
――私の知る能力者とは、異質すぎる!

「クソッ!」

奇襲のつもりが仇となった。
暮六夜風はその身を通路脇に投げ出すと、隼鐘のチャージ(高速突進)を辛うじて躱す。
しかし、急加速からの急旋回を行った【空想兵器】の発する圧は、空転する夜風の体を最寄りの壁へと叩き付けた。
そして、もはや磁界という求心力を失った瓦礫や鉄扉は、めいめい四方に飛散して、決して広くない連絡通路に衝突音を響かせるだけの存在となっていた。

【空想兵器】が翻り、バックファイアが空間に蒼い軌跡を残す。
熱気。夜風の黒髪とブレザーの一部は、戦闘機械の排熱で焼け焦げていた。

「!」

次の瞬間、隼鐘と夜風の視線が交錯する。
至近。それは白兵戦の距離だった。
互いの武装を考えれば先手必勝。

先に動いたのは、細身の戦管だった。
夜風はスピーカーを自分の掌に手繰り寄せると、隼鐘の正中へ向けて、言葉を発した。

"……ドン"

それは、絞り出すような声だった。
喘ぐような、力ない声だった。
当然だった。
背中をしたたかに打ち据えた夜風に、相手を圧倒するほどの声量で擬音を発することはできない。
普段通りの呼吸さえ、今は難しい。

夜風は、足元の戦管腕章を隼鐘に放り投げると、
そのままペタリと床に座り込んで、ふぅーっと息を整える。

「この戦いは、"失うための"戦いなんだよ。
 他者より奪って、何かを勝ち得るような、そんな戦いではきっと、ないんだよ」

そして目を瞑ると、他ならぬ自分自身の裁定の時を待った。

「私たちは、必ず負ける。そして、正しく負けることで……"勝つ"。
 少なくとも私は、そう思ってる。
 
 でも隼鐘悠綺。もしこの戦いで、貴方が勝ち取るというなら、証明してみせて……貴方自身の在り方で」

【暮六夜風:敗北する。生殺与奪は隼鐘の判断による】
【隼鐘悠綺】+1pt:"折れぬ信念" 精神攻撃は基本。だが不屈の精神も、PCの基本。
討伐称号
【Night-Wind Cutting-Egde(夜風を断つ刃)】貴方は戦管一の裁定者・暮六夜風を撃破した。

59 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/25(日) 21:42:07.71 0.net
『暗闇の世界』から目を覚ますと、そこは新たな『暗がりの部屋』だった。

「…ここは?」
辺りを見渡す。音響設備やら、所謂Dタクなどがある。

「視聴覚室?の準備室かな。」

「その通り。」
声のする方に振り向くと、さっきの鎖少女が立っていた。

「なんだ、あんた喋れるんだ。」
話ながら様子を伺う。自分の鎖は外れてる。式神は…何体か残ってる。

「で、俺をここに連れてきた目的は?」
ゆっくりと立ち上がる。白装束の内側に手を入れながら。

「…私は【スペア】だ。あの人が倒れた時の為の。」
彼女が指差す方向、分厚い硝子の向こうにある視聴覚室には三人の男子生徒がいた。

一人は自分と戦っていた男。一人はその男の連れ。

(もう一人は…誰だ?)

「あれは【会長】と呼ばれる物。【能力浄化】する物。私の力はまだそこまで進んでいない。」

彼女の能力は鎖で捕らえた者の能力を封じる…と言った物だった。

(進む?進化するって事か。)

「んじゃあんたの能力が進化すれば、封じから浄化するになるって事か?」

「…そう【会長】と呼ばれる物が言っていた。」

(やばい…こいつはとんでもない話じゃないのか!?)

「で、俺を連れて来た目的は?」

「…私を護る物が倒れた。だからお前が私を護れ。」

「はぁ!?何言ってんだ?そんな事する訳が…。」
そこまで言うと、身体が硬直した。

(これは能力?…じゃない!何だ!?あいつの目を見てると…身体が。)

「これからはお前が私を護る物だ。」

(何故逆らえない!?身体が、心が、持っていかれる…)

「わ、分かった…。今は言う通りにしてやるよ…。今は…な。」
まるで催眠術にでもかかったかのように、俺は承諾してしまった。そして、それが新たな戦いの幕開けとなってしまった。

60 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/25(日) 22:49:08.61 0.net
/これ、俺が戦う流れ的な感じすか?

61 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/25(日) 23:07:40.39 0.net
/会長戦の後に控えていますw

62 :滝山紫亜&泣沢女落奈 ◆SwordCkC3s :2014/05/25(日) 23:14:43.74 0.net
コソコソと戦闘の一部始終を隠れ見ていた二人だったが、いよいよ登場のタイミングを見失ってしまったらしい。
「あー、どうする?ここからもう動けなくない?私たち」
「うん」
「いやー、困ったねーアハハハ」
「どうするの?」
「さーてねぇ?」
考えても特にいい策は出てこない。二人の心に大きな絶望が現れ始めたその時だった。
「君たち何者かな?」
そういって突如後ろから現れたのは細身の少女。しかし、ただの少女ではなかった。
顔が、どう見ても滝山紫亜そのものだったのだ。
「……紫亜が、二人……?」
「え、アンタ本物のクローン!?うっそ、あのクローンたちの中で生存した者いたんだねぇ〜珍しい」
「他のクローンと唯一違う点が、君の左目の泣きぼくろ。これは本物が本物足り得る証。つまり君はオリジナル、そうよね?」
「ええ、そうよ。君は何番の被検体?」
「コードは【SIA-T11】だよ。ここの下の部屋で製造されたんだ〜」
「へー、下にはあと何人生き残りがいるの?」
「アタシ以外はみんな死んだよ。餓死以前の問題だった。みんな能力に食われたんだよ、不完全な状態だったからさ」
「食われるなんてことあるの?」
「ええ、あるわよ。心を食べられて、能力に体が支配されちゃうの。そういった場合になると、アタシ達の体は自爆するようになってる。
自爆する能力を生まれながらに持ってるってわけよ」
「へー、そうなんだねぇ。知らなかったよ、そりゃお気の毒に。んで、君はどれくらい再現できてるの?私の能力」
「背中から腕のオーラを左右で合計2本出せるよ。持続時間は30秒で、クールタイムは1時間ってとこかな」
「クールタイムなっが!全然使えないじゃん」
「まあ、不完全だからしょうがないでしょ」
「まあいいよ、戦えるだけマシ。んで、この出ようにも出られない状況、どうやって打破すればいい?」
「それはもう、こうやって……さっ!」
SIAは突然研究室の中央に躍り出た。
「さあさあ皆さんご注目〜!唯一生存したクローン【SIA-T11】様のお出ましだぞぉ〜?
君たち侵入者は早いとこ我が家からお引き取りねがぁぁ〜おぉ〜うぅぅ!ってわけではい、かいさーん!君たち帰ってねー。
でないとここの防衛システムが君たちの相手をすることになるよ?」
すると、左右から大量の球体が現れた。浮遊するそれらの球体は、球の下部分から細長い物を内部から出現させた。
それらはすべてバレル――いわゆる銃身である――が6本、6角形の頂点のような形に並んでいて、そしてそれらは回転を始めた。
「発射準備はできてるよ?この170体の防衛用ガトリングビットの弾幕を食らってハチの巣になりたくないんならさっさと帰ってよね?」
そうこうしてるうちにほんとに飛び出すタイミングを二人は見失ってしまったのだった。
「これ、どーすんのよ?」
「……しらない?」

63 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/26(月) 00:46:45.84 0.net
>>54

「いくぞ!」
先手必勝!とばかりに駆け出す。

会長の能力は他人から能力を奪い獲り自分の物にする事。俺の知ってる三ヶ月前から今日まで、どれ程の能力を喰って来たか分からない以上、後手には回りたくない。

「【旋風烈脚】」
その言葉と同時に会長の脚が廻った。台風並みの暴風が襲う。思わず両手を顔の前でクロスする。

その間に距離を詰めた会長の蹴りが繰り出される!左手で受け止めると衝撃が漏れ、二人の周りから再び暴風が舞った。

右手を会長の前に翳し、受けた衝撃を排出する!しかし紙一重で躱され、衝撃だけが部屋内の椅子を吹き飛ばす。

返す身体で拳を差し出した会長。
「【ツヴァイランス】」
一つは吸収したが、もう一つの拳槍が白河の肩を貫き、後ろの御笠をも襲う。

「くっ!」
痛みを堪えながら同じく拳槍を会長の肩に突き刺す!

一瞬後ろにたじろいた会長。
右手を前に翳し、一本の剣を生み出した。
「【千子村正】」

「てめぇ…その技は…黄昏のだろうが!仲間をも喰ったってのかぁ!!」

繰り出される剣技。左手で受け右手で放つ。それはまるで剣と剣のぶつかり合いだ。

数発のぶつかり合いの後、一旦離れ距離を置く二人。

「ちまちまやっても決定打にはならねぇな。こっちが先に奥の手を出してやるぜ!」

(いくぜ!相棒!)

白河の身体が白く輝きだした。

/会長を倒して問題ある方います?

64 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/05/26(月) 00:57:27.12 0.net
疾風は、戦闘のどさくさに紛れ、移動していた。

>『…行って』

悠綺が行けと言ったのは夜風を攻撃しろという意味だろう。
だが、今はそれ以上に気になる案件がある。

「……おい、ちょっと動かないでもらおうか?」
謎の観戦者二人の間に機構剣を伸ばす。
謎の少女が二人…いや、片方は見たことがある。あの時のクローンの一人だ。

「ほほう、クローンの生き残りなんていたのか。脱出して仲間を集めた…って事か?」
とりあえずは相手の情報を集める、情報を制す者が勝利を掴む。
が、その時

>「さぁさぁ皆さんこ注目〜!唯一生存したクローン【SIA-T11】様のお出ましだぞぉ〜?」

「……何!?それが本当ならコイツは…オリジナル…?」

明らかに動揺しつつオリジナル…と思われる人物に問う。

65 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/26(月) 02:24:24.20 0.net
/今倒されると困るっす
/せめて戦闘に出会したい

66 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/26(月) 02:42:59.02 0.net
胸元に感じたわずかな圧。少しだけ息が吐き出される。
だが、それまでだった。
ゆっくりと空中でたじろぐ悠綺は睨むように夜風を見据える。次は無いと言わんばかりに。
そんな彼女の足元に、ぺたりと乾いた音をたてて何かが滑ってくる。
先程夜風がその足元に落とした腕章、それは生徒会への接触のチケット。

「何とでも言えばいい。私はもう迷わない。
 言われなくとも私は私自身、その在り方のために戦うから。
 光とも影ともつかない半端な風には掻き消されたりはしない」

ゆっくりと、銃口を上げる。
奥に構えた硬質ゴム弾が見据えるのは暮六夜風のその額。
ただひたすらに、壁にしなだれかかる彼女を前に。
ふ、と顔を伏せると、銃をそのまま下ろしてしまった。

「...いい。見せてあげる。私自身の証明を。
 私と疾風で切り開く、理想郷を」

そのまま夜風に背中を向け、手早く腕章を左腕に巻き付ける。
振り返ったその先で。新たな参戦者が待ち構えていた。

67 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/26(月) 03:16:41.15 0.net
驚いた。まだあれだけのセキュリティが生きていたのか。
しかも自らをクローンと名乗る少女の意思に呼応して動いているようにも見える。
いや、実際そうなのだろう。緊急時には作動しなかった兵器群が彼女と同期しているのだから。
ならばあの武装も思考波制御なのだろうか?確証は無いが試してみる価値はあるだろう。

「『SIA-T11』。ここが貴女の家なの?
 私達は侵入者ではない。貴女の兄からレプリカでもフェイクでもない、オリジナルの『鍵』を預かった」

肩掛け鞄からメモリを取り出す。同時に読み取り用のデバイスを掴みながら。
それを肩部の接続口に設置しながら、悠綺は尚も言葉を続ける。

「このメモリは本人認証用のデバイスだった。つまりこれを持っていれば正しく此処の管理者足り得る。
 モルモットの貴女とオペレーター代行の私、権限はどちらにあるの?」

認証情報を悠綺は機械武装に流し込む。同時にヘッドギアによる広域思考波制御を試みる。
ある意味一か八かの賭けではあった。対話の糸口を自ら狭めたのだから。

「言っておくけど敵意はない。無用な挑発の撤回を要求しているだけ。
 そして貴女の兄が私達に託したもの... それが解れば教えてほしいだけ」

68 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/26(月) 07:48:08.90 0.net
>>65
/ではしばし待ってます

69 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/26(月) 18:24:36.30 0.net
「っ!?」

【槍が自分に向かい飛んでくる】

「せいっ!!」

【拳で弾き飛ばす】

「白河、流れ弾程度捌けるからこっちには気を取られず精一杯やりなよ」

【手を出すなと言われた以上手を出せないが糸を張り終えベスト、グローブの作成も終わり臨戦態勢をとりながら言う】

70 :滝山紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/05/26(月) 19:25:02.18 0.net
紫亜たち二人が完全に登場のタイミングを失った、そんな時だった。
>「……おい、ちょっと動かないでもらおうか?」
「……誰?」
さすが野生児、恐ろしい反応速度でダガーを取って疾風の首に向ける。
お互いの首に、お互いの刃が向かい合っている。そんな状況だ。
>「ほほう、クローンの生き残りなんていたのか。脱出して仲間を集めた…って事か?」
「クローン、ねぇ……私もびっくりだよ、まさかクローンがほかにいたなんてさ」
どうやらあちらは紫亜のことをクローンと思っているようだったが、それは後ろにいた敵の存在に気づきすらしなかったT11のおかげで撤回されてしまう。
>「……何!?それが本当ならコイツは…オリジナル…?」
「あーあ、バレちったよ、あのやろー……もー、あとちょっとでだませたのにぃ。そーですよ、私が本物。ずーーーっとあそこにある棺桶みたいなやつの中にいたんだよね。
でも、つまんないから飛び出しちゃった!アハハ。まあとりあえずこちらに攻撃の意志はないからー……って、いい加減落奈も刃を収めてあげないと、この人も怖がっちゃうよ?」
「……謝罪」
落奈はダガーを右に置いた。
「わたしは、泣沢女落奈という。彼女は、滝山紫亜。あなたの名前を要求」
不自然な日本語で名前を尋ねる。

71 :SIA-T11 ◆SwordCkC3s :2014/05/26(月) 19:26:21.66 0.net
>「『SIA-T11』。ここが貴女の家なの?
 私達は侵入者ではない。貴女の兄からレプリカでもフェイクでもない、オリジナルの『鍵』を預かった」
「侵入者じゃないだってぇ……?にわかには信じられ……って、それがマスターキーかぁ。何度か画像では見たことあったけど、確かにそれみたいだね。
特徴的な端末がここからでもよく見れるよ。アタシ視力いいし」
>「このメモリは本人認証用のデバイスだった。つまりこれを持っていれば正しく此処の管理者足り得る。
 モルモットの貴女とオペレーター代行の私、権限はどちらにあるの?」
「モルモットですかぁ……。ちょーっとカチンと来たけど反論できないしまあいいでしょう。権限はどっちが高いかだってぇ……?そんなの試してないからわかんないよ〜。
でも、ここの設備は大抵アタシらの声帯認証でクリアできるから、複製が効かないまでも盗むことは可能な媒体よりも優先度は高いんじゃありません〜?」
少し挑発的に語尾を上げる。
>「言っておくけど敵意はない。無用な挑発の撤回を要求しているだけ。
 そして貴女の兄が私達に託したもの... それが解れば教えてほしいだけ」
「挑発の撤回、ねぇ……」
チラ、と後ろを見たがすごい顔でオリジナルが睨んでくるので、おとなしくすることにした。
「分かったよ、オリジナル様もお怒りのご様子だし?まー今回は勘弁してあげるさ。んで、アタシらの兄貴……正しく言えばオリジナルの兄貴が託したもの?
……そりゃ、可愛い可愛い妹ちゃん……つまり、オリジナルじゃない?だってさ、オリジナルは一度大けがして植物状態だったんだよ?それでもずーっと看病してさ、
挙句の果てにはこんな科学の禁忌にまで手を染めてでも妹と会いたかったんだろうね、アタシ以降の番号のクローンもたくさんいたよ。多分T73くらいはいたと思うよ?
まあ、みーんな死んじゃったけどね。……そうまでしてでも、例え作り上げた物が他人のものになってしまうと分かっていても、それでもいいから一度でも元気な妹の顔を見たかったんだよ、きっと。
だからここに来てほしくて君にそれをあげたんじゃないの?もし、君が本人か彼の友達とかにそれをもらったなら、の話だけどね。
……アタシみたいな不完全な人間ですらない得体のしれないケダモノにはそれくらいしかわかんないよ。ちゃんとした話はそこにいるオリジナルに聞けばいいんじゃないの?
あっちも取り込み中みたいだけど。
……まあ、君に敵意がないって言うことは薄っぺらでも聞くことはできたし、こいつらは引っ込めるよ。おら、解散かいさーん、さっさとメンテナンス室に帰れー」
そういうと、防衛用ガトリングビットたちは同じ方向へ向かい移動を開始した。すでにガトリングは球の下部から球の内部へ格納されていた。

72 :SIA-T11 ◆SwordCkC3s :2014/05/26(月) 19:28:23.05 0.net
//続き
「君がもし、アタシたちみたいなケダモノをもう二度と生み出させないようにしてくれるんなら、アタシは君と友達になりたいな。
アタシみたいな、人だけど人じゃない変な生き物はもう二度とこの世に生まれさせるべきじゃないと思うんだよね。
――それがたとえ、大切な人の顔をもう一度見たいからだとしてもさ。だって、アタシたちにとっちゃそいつは赤の他人だからね?アハハハ
……アタシだって、あったかい家族のいる家に生まれたかったんだよ……!!こんなところに生まれたくなんてなかった!
せっかく仲良くなった友達も、次の日には冷たくなって寝たきりになって!!ご飯はたくさんあったのに、アタシたちの体は成長しきってないから声帯認証で食料庫のかぎが開けられなくて!!
みんなみーんな死んでった……目の前で!そう、目の前でみんなさぁ!?
お腹すいたーって、ごはん食べたいよーって、アタシはそんな彼女たちを何十人も見てきたんだよ!?

そしたら疑問が残るはずだよね。アタシがどうして生きてこられたかってさ。毎日一人死んでったこの地下室で、アタシは死んだと分かった子の肉を……食べたんだよ。
ご飯がなかったからさ。もう二度とあんなもの食べたくないよ。味?見た目?匂い?気にしてられるわけないじゃない。食べなきゃ死ぬんだからさあぁ!?
アタシだって生きていたいんだよ!こんな誰にも見つからないような場所で一人死にたくないんだよ!!他のみんなの分まで生きたいんだよ!!!

アタシの初めての友達はT46っていう番号の子だった。でも、その子は優しすぎたの。ほかの子の肉を食べてる間も、みんなで食べてよって、私はいいからさって、自分だけ何も食べずにさ。
どうなったかは想像つくでしょ?その子友達になってから5日で死んだんだよ……?アタシの大切な友達だったのにさ……アタシの……アタシの…………
君たちはいいよねぇ?家に帰ればあったかいご飯食べられてさ、目の前で友達が死ぬなんてこともないだろうしさ、ましてその友達を食べるなんてこともないでしょう?そんな劣悪な環境で生きてきたわけじゃないでしょう?

……知らなくていいことだってある。でもね、知らなきゃいけないことだってあるんだよ。アタシはね、自分のこと幸せって思ったこと一度もないよ。友達ができたときだって、声帯認証が成功したときだってそう。
だって、どんなに嬉しいことだってずっと前に経験した暗いことには勝てないから。どんなに幸せだって、友達の死を思い出すと一瞬で冷めるの。
幸せだっていう夢から覚めて、現実を見るの。アタシの左ほっぺ、銅色の汚れがついてるでしょ?左ほっぺのこの汚れはもう落ちないの。……忘れるなってことなんだろうね。アタシの目の前で声帯認証に失敗した子がタレットに撃たれたときついた血なんだよ、これ。
……もう二度とあんな光景見たくない。目の前で叫び狂って死んでいく友達の姿なんて、二度と。お願い、もう二度とアタシみたいな思いを他の人にさせない世の中にして。つらい思いをするのはアタシだけでいいから。お願い、お願い……」

切実に、訴えた。それは、彼女自身の思いだった。彼女は、泣き崩れた。

73 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/26(月) 19:53:07.26 0.net
>>63

今まさに【覚醒】しようとした瞬間、会長の口が大きく開いた。

「【悪意咆哮】」
特大の悪意が白河と御笠を襲う。

(まずい!今は【衝撃排出】を使用できない!)
巨大なエネルギーの塊が迫ってくる!

「御笠!避けろ!!」
銘々が左右に避けるとエネルギーが視聴覚室の壁を貫き、校舎に大きな穴を空けた。

その穴から外に飛び出して行った会長。
「待て!」
その後を【覚醒】し損なった白河が追って行く。

残った視聴覚室では準備室の扉が開き、二人の生徒が御笠の前に現れた。

74 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/05/26(月) 23:53:21.99 0.net
「……ふむ、素直に武器を引くとは、意思が無いというのは事実か…だがな、俺はちょっと用心深くて臆病でな、すまんが武器をいつでも動かせる状況のまま話をさせてもらうぞ」

二人の向けていた機構剣を疾風お得意の下段の構えに変え、少し離れた。

「……正直、こっちの情報は少しも与えたくないんだが…まぁいい、俺の名前は剣疾風、呼び方は好きにしてくれ、気にしない」
名前だけは教えて状況を再分析する。

紫亜と言ったか、コイツのクローンが叫んでいる。
所々聞こえるが、それは酷い話だった。
なんとかしてやりたいが、今はオリジナルの処理が第一だ。

『……状況はどうだ?クローンの話も少し聞こえた、かなり気になるが、こっちにオリジナルが居る、クローンは任せた』
短く連絡をし、すぐに向き直る。

「……んで、紫亜だったな、目的はなんだ?」

75 :滝山紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/05/27(火) 00:30:43.41 0.net
>「……正直、こっちの情報は少しも与えたくないんだが…まぁいい、俺の名前は剣疾風、呼び方は好きにしてくれ、気にしない」
「はやて……くん?」
「へー、かっこいい名前してんじゃん。そういうのいいと思うよ、私もそういう名前がよかったなー……」
心にもない……訳ではないが、とりあえず名前をほめてみる。
何か横を向いてぼそぼそと首を触りながらしゃべっているが、まあ気にしなくていいか……
>「……んで、紫亜だったな、目的はなんだ?」
「んー、これと言った目的はとくにはないんだけど、まー、敵をあまり作りたくない、かな……あと、ここ私の家みたいなもんだから不法侵入者にはお引き取り願いたいわけで……
って言ってもあそこの彼女は例外だけどね」
「女の子、いるの?」
「うん、ほらあそこに」
「あ、あの人スパイク作ってくれた人!」
「へー、借りがあるんだ?」
「肯定する」
「もし君があそこの女の子の彼氏とかだったらここに自由に立ち入らせないこともないけど?アハハ、まーそんなわけないかぁ。
もし本当に彼氏なら武器なりロボみたいな機動装甲なり防衛用のガトリングビットなりなんなりなんでも貸してあげるよウフフハハハハ」
笑い方が少しおかしいけど、とにかく笑い転げている。
「紫亜ちゃん、笑ってないで!」
「あー、ごめんごめんフフフ、いや自分で言った割にはハハハ面白かったもんでエヘヘヘハハハハハ」
「気持ち悪い、よ?」
「うわー、ぐさっときたー……」
常人がこの状況に置かれたときとてもできないほどの平和な会話を行っているが、本来の趣旨に気が付いた。
「あー、要約するとだね?こちらの目的は、君たち3人の退去なわけよ。んで、あそこの女の子が持っているのは私のにーちゃんの持ってるここのカギで、
あれは本来にーちゃんが託してくれた場合にのみ所持を許されるもの。んで、あの子は多分にーちゃんからは盗んでない……と思う。ここを出るときにーちゃんの部屋覗いたけど、
あそこまで冷酷な殺し方ができるようにはとても見えないから。つまりあの子は信頼できる。だが君はどうだね?彼女との接点があるかどうかも分からない。そもそも何者かもわからない。
あそこにいるメガホン女もそうだ。君たち二人は今の時点ではここにいる資格はないわけ。ただ一つ彼女の友達だった場合を除いてね。んで、君たちが彼女の友達じゃないならここにはもう二度と来ないでほしい。
そういうお願い。おっけー?」
改めて言い直した。

76 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/27(火) 00:37:29.84 0.net
>>59

催眠術にかかった様に少女の提案を承諾してしまった。しかし彼女の目を見ていると、何故だか言われた通りにしてしまう。カリスマ性とでも言おうか…。

「で、俺はまず何をすればいい?あの三人を倒せばいいのかい?」

「…何もしなくていい。会長が倒れた時、それは私がスペアではなくオリジナルになる時。それまで私を護ればいい。」

(スペアがオリジナル?どう言う意味だ…。)

返答に困っていると、轟音と共に校舎の壁が吹き飛んだ!

「なっ…!何だ、この戦いは…?」

「これが会長と副会長の戦い。この学園の頂点の争い。」

(副会長!?あいつ、通りで強い訳だ。)

教室を去って行く会長、それを追いかける副会長。一人の男だけが教室に取り残されてた。

準備室の扉を開け、残された男の方に歩いて行く少女。

「お、おい!待てよ!」
俺は後を追いかけ、残った男と対峙する事となった。

77 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/05/27(火) 01:13:07.78 0.net
……じっと我慢して聞いていた。本当に我慢して聞いていた。下手したら機構剣を振り回し始める位イライラしていた。

「……あのなぁ…好き勝手言いやがって…!!」
怒りのあまり声が震えている。

「……アイツの名前は隼鐘悠綺、俺のパートナーだ…!!」
しかし、そこでふと思い返す。

「……あれ、俺達って彼氏彼女の関係じゃねぇな、よく考えたら…」

思い返すと守り抜くと宣言したのに別に告白した訳でも告白された訳でもない。
黙ってゴロゴロと地面を激しく転がりながら考える。

(この状況はどうなんだよ!!これ、どうしたらいいんだよ…!!)

「うがぁああああああ!!くそ!!今はそんなの関係ねぇ!!アイツと俺はパートナーだ!それは事実だ!」

78 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/27(火) 02:37:32.38 0.net
『...了解』

「No.11」が捲し立てた感情、その後に通信が入る。
沈んだ声でそれだけ返し、悠綺は人ならざる人と向き合った。

「確かに貴女がどんな思いで生きてきたのか、私には分からない。
 自分と同じカタチのものを糧にしか生きられない状況も、不適合なら抹消されるという恐怖も。私は味わえない。
 ...でも、寄り添うことならできる。互いの傷を舐めあうだけの行為であっても、それで心が癒えるなら」

両手を広げ彼女に歩み寄る。自らの像を相手に重ねた、そんな慈しみの表情で。
共有できる。自らの身に爆弾を抱えるその恐怖が。だから目の前の人ならぬ人を、「自分と同じ」と認識できる。
いや、違う。彼女は正しく「人」であった。不幸にもがき不運に喘ぎ、それでも生きようと足掻き続ける。
少なくとも悠綺の目には、眼前の少女が人ならざる獣には映らなかった。

「貴女はまだ、運命に抗える。貴女がそう望むなら。
 「モルモット」ではなく「人間」として、貴女の血肉となった同胞の望んだだろう世界を作ればいい。
 私も、その為に戦うから。貴女が、その為に立ち上がれるなら...今この場所でだけ、泣けばいい」

あの日あの場所で、悠綺は自分自身と決別したのだ。
ただ自らの異能を恐れ震えるだけの自分に。
だから彼女にも、別れを告げてほしかった。
あの過去の時、地獄を這う運命を受け入れるしかなかった自分と。

そうして彼女の前まで歩み寄ると、ゆっくりとその手を回す。
ちょうど同じくらいの肢体の背を抱き頭を抱き、自らの胸に引き寄せた。
辛く悲しい道を辿ることしか許されない、そんな世界に抗ってしまおう。
その為に散った命に誓って、惨劇を二度と繰り返させない。

「...貴女を、人として受け入れたい」

79 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/27(火) 18:22:10.06 0.net
>>76
【自分の前に現れた2人…1人は生徒会室で会った奴だ…】

「すまないけどどいてくれるかい?僕は会長と白河をおわないといけなくてね…戦挙に前会長が手を出してるのはおかしいしね…」

【簡単にどくならそもそも立ちふさがるような事はしないはずだ…どくわけがない…そう思いながらも御笠は言った】

「どかないというなら仕方がないから職務執行妨害で実力行使させてもらうけど…」

80 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/27(火) 19:24:12.60 0.net
>>79

>「すまないけどどいてくれるかい?僕は会長と白河をおわないといけなくてね…戦挙に前会長が手を出してるのはおかしいしね…」

確かにおかしい…前会長と言えば戦管のトップのはず。それが前副会長と戦っている。【耳】で聞いた【能力浄化】に関係しているって事か。

>「どかないというなら仕方がないから職務執行妨害で実力行使させてもらうけど…」

「あんな事言ってますけど、俺はどうしたらいいんだい?」
鎖の少女に問い掛ける。

「会長は白河と戦う事で、計画の最終段階に入る。誰にも邪魔はさせない。」
相変わらず冷たい目で淡々と話す少女。

「だ、そうですよ。先輩。」
少女は計画の最終段階と言った。それは白河を倒す事なのか…それとも…。

「さっきの戦いを見る限り、貴方は炎の能力者ですよね?俺のもっとも相性の悪い相手…。」
そもそも何故俺がこの少女の為に戦わなければならないのか?今だに理解出来ない。けれど何故だかそれが俺の使命の様な気がしてきた。

「…不利な相手に勝てた時、俺はもう一段階強く成れる気がする。」
蒼い龍を懐から出し、空に向かって放り投げた。

81 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/27(火) 20:38:26.73 0.net
>>80
「お互い事情があるみたいだね」

【見た感じ戦挙の立候補者であろう…】

【立候補者を傷つけるのは本意ではない…】

【しかし今はそんなことを言っている場合ではないのだ…何故なら白河はあの会長と戦っている…】

「君との相性は僕的には最高だけど…僕も譲るわけにはいかないからね…」

【安倍も既に2回リスポンしているということもないであろう…】

【さっきの戦闘でもかなり強かったのを見ている…しかし相性はいいしここは糸が張り巡らされている…行ける…】

「着火(ファイアリング)!」

【初っぱなから全力で行く…】

「御笠春明、推して参る!」

【そういい御笠は臨戦態勢に入った…どこからの攻撃にも対応できるように…】

82 :T11 ◆SwordCkC3s :2014/05/27(火) 21:23:27.29 0.net
>「確かに貴女がどんな思いで生きてきたのか、私には分からない。
 自分と同じカタチのものを糧にしか生きられない状況も、不適合なら抹消されるという恐怖も。私は味わえない。
 ...でも、寄り添うことならできる。互いの傷を舐めあうだけの行為であっても、それで心が癒えるなら」
>両手を広げ彼女に歩み寄る。自らの像を相手に重ねた、そんな慈しみの表情で。
「君は……こんなアタシを、受け入れてくれるの……?」
小さくつぶやいた。それはとても細く千切れそうな声だった……
>
「貴女はまだ、運命に抗える。貴女がそう望むなら。
 「モルモット」ではなく「人間」として、貴女の血肉となった同胞の望んだだろう世界を作ればいい。
 私も、その為に戦うから。貴女が、その為に立ち上がれるなら...今この場所でだけ、泣けばいい」
>ちょうど同じくらいの肢体の背を抱き頭を抱き、自らの胸に引き寄せた。
>「...貴女を、人として受け入れたい」
「アタシを……人と……して…………うぅ……」
T11は声をあげて号泣した。小さき少女の胸の中で、泣きじゃくった。
彼女にはとうとうできたのだ、久しぶりの友達が……とても大切な、自分を人として受け入れてくれる、そんな友達が。
「……名前、教えて。アタシのことは『イレブン』でも『いちいち』でも『じゅういち』でもなんでも好きなように呼んでいいよ」
少女の顔を見上げ、質問した。

83 :滝山紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/05/27(火) 21:36:37.62 0.net
>「……あのなぁ…好き勝手言いやがって…!!」
「おー、怒った怒ったぁ〜フフフ」
「紫亜ちゃん、挑発禁止!」
「イヤーだってホントにフフフ怒るとはハハハ思わなかったもんでエヘヘヘ」
「笑いも、禁止!」
「へいへーい」
紫亜はいい加減にするかとつぶやきさっと真顔に戻る。
>「……アイツの名前は隼鐘悠綺、俺のパートナーだ…!!」
「ほーん……アンタのパートナーなんだね。二人でイチャコラしながら敵をなぎ倒してるわけだ?いいねー、
私も落奈ちゃんとそういう関係になりたいなー、なんて」
「しししし、紫亜ちゃん!?も、もう、な、ななな、ななにをををいいいいってるるるの!?」
落奈の顔がトマトのように紅潮した。
>「……あれ、俺達って彼氏彼女の関係じゃねぇな、よく考えたら…」
「なんだよ面白くねーな」
「紫亜ちゃん、キれないの」
「キれてないっすよ」
「紫亜ちゃん、古いよ」
いつかの芸人のネタを、なぜ彼女らは知っているのだろうか。それは深い謎に包まれている。
>「うがぁああああああ!!くそ!!今はそんなの関係ねぇ!!アイツと俺はパートナーだ!それは事実だ!」
「ほうほう、ビバ青春だねぇ〜、いいねー、胸張ってこうぜ」
「紫亜ちゃん、そんな遠回しじゃそのネタは伝わらないよ」
「落奈ちゃん、いつの間にセンちゃんのアシスト受けられるようになってたの?」
「ばれちゃったかぁ〜……あ!」
落奈は思い出したかのように疾風の横に立ち、疾風の顔をじーっと覗き込んでつぶやいた。
「スキャン」
ピイイイン、とモスキート音のような音が鳴り、落奈の目は紫色に染まる。なるほど、能力は>>19かぁ。
……この武器、>>19なんて効果があったのか。……恐るべし。
「その武器も、君も中々の手練れ。できれば、敵に回したくない。T11も丸め込まれたのか知らないけどあの子と仲良くなってるし。
……そうだ、紫亜ちゃんご褒美まだ?」
「いつの話だよ!……ってあー、ちょっと前に言ってたアレか。後でキスしてあげるよ」
「……!!」
「ジョークだよジョーク」
「……」
「え、してほしかったの?」
「……」
「顔逸らさないでよ〜」
健全な男子には少々毒の強い会話が繰り広げられている傍で、ちょうど悠綺がT11を抱いているのが目に入る。
「うっわー、この状況といいアレといい、もう完全にアレな展開じゃないすか……キスしてほしいなら後でもっかい言ってね?」
「……了解」
「してほしかったのか。まいいや、わ、私のファーストキスがそんなに欲しいんだったらまあ別にいいけど」
お互い赤面し顔を逸らしている。ほほえましい……のだろうか?

84 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/05/27(火) 22:47:00.98 0.net
「私はユウキ。隼鐘悠綺」

ひとしきり泣いた少女が発した言葉は、呼び名を問うものだった。
そうか。こちらは一方的に彼女のことを知ったけど、まともな紹介さえまだだった。
少しだけバツが悪くなり、それをごまかすように笑みを作りながら返す。

>「アタシのことは『イレブン』でm『いちいち』でも『じゅういち』でもなんでも好きなように呼んでいいよ」

「それじゃあ、ダメ」

そう、それでは。彼女を囚わえた運命から逃れられない。
ただの実験動物、個体識別のために付けられた数列。それをもってでは彼女は表すことができない。
だから、私が付けて上げよう。人として彼女が生きるための、彼女の立脚点となる名を。
同胞を血肉とし、がむしゃらに生き延びた身。そんな罪を背負いながら、しかしその定めを振り払う者。
過去の自分と決別し、ここから清らな道を歩こう。そんな願いを込めた名前。

「...ミソギ。罪を灌いで今を生きる、貴女に送る名前。そう呼んでいい?」

85 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/05/27(火) 23:21:54.65 0.net
(なんなんだこの二人は…ノリがお笑い芸人だぞ…!!)

二人のやり取りを聞き、少し落ち着いた疾風。
しかし、その落ち着きもすぐにまたなくなる事となる。

じっと顔を見つめてくる落奈、よく見るとかわいい…いや!俺には悠綺が…!!と脳内で自分を殴っていると

>「スキャン」
「うわっ!?なんだ…!?」

突如落奈が呟き、目が紫に変わる。
……スキャン、この単語が意味するのは

「……ッ…!?」
(クソッ…抜かった!相手が対象の情報を調べる系統の能力だと考えもせず油断していた…!!これじゃ能力が無いのがバレたか…!?)
しかし、予想していたツッコミは来ず、答えは疾風を評価し、戦闘を回避したいという物だった。

「こちらとしても極力戦闘は回避したいな…決戦…になるかも知れんから武器を調達しに来たんだ」
そこでまた、ふと思い付く。

「……紫亜、君は滝山の妹なんだよな?だったら、何があって、どうして君の兄さんが死んだか…それを君に伝えようと思う。その代わりと言っちゃなんだが、何かいい武器は無いか?」

本当は交換等せずに伝えたかった。
だが、少しでも有利に事を運ぶ為、こうせざるを得なかった…と自分に言い聞かせる。

86 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/28(水) 00:07:32.66 0.net
>>81

「四宿・召喚!青龍」
上空に投げた蒼き龍に命が吹き込まれ、空から大量の雨が降り出した。

「幾ら炎を操れても、この雨の中では100%発揮出来まい!」
そう言い放つと、雨のかからない後方にもう一つの式神を放り投げた。

「今の俺なら出来るはず!『四宿・召喚!白虎!』」
今迄は四神の召喚は一体が限度だった。しかし能力と対話した事で、複数の召喚が可能になる!そんな気がしていた。

後方に現れた白虎が吼える!稲妻が御笠に向かって放たれた。

87 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/05/28(水) 00:57:55.20 0.net
>「私はユウキ。隼鐘悠綺」
「ユウキちゃん、ね。覚えた」
新しい友達ができて、思わず笑顔になる。
>「それじゃあ、ダメ」
「うーん、そっか。そういえばアタシには名前らしい名前がないんだよなぁ……個体識別番号で呼び合ってたからさ、昔は。
だって、唯一名前らしい部分ってみんな共通して『SIA』だったからね。誰が誰だかわかんなくなっちゃうし……アハハ」
なんて言ってると、悠綺のほうが名前を考えてくれた。
>「...ミソギ。罪を灌いで今を生きる、貴女に送る名前。そう呼んでいい?」
「名前?名前だあ!アタシの名前だね、ミソギ!うん、アタシはミソギ!そう呼んで!!」
またしても笑顔になる。恐らく、今後なかなか見ることはないであろうというほどに輝かしい笑顔だ。
*―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―**―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―*
>「こちらとしても極力戦闘は回避したいな…決戦…になるかも知れんから武器を調達しに来たんだ」
「決戦、ねえ……オモシロそーじゃん?ぜひとも観戦したいもんだねぇ。それに君、調達って……ここは武器の畑じゃないんだから」
決戦。つまり、特定の相手と決着をつけたい。彼はそう言っているのだろう……
>「……紫亜、君は滝山の妹なんだよな?だったら、何があって、どうして君の兄さんが死んだか…それを君に伝えようと思う。その代わりと言っちゃなんだが、何かいい武器は無いか?」
「君さあ、武器庫覗いた?まあ、君たちじゃフツーの刀とかフツーのサーベルとかにしか目がいかないんだろうけどね。
あそこには能力産のすんばらすぃ〜武器がたーっくさん眠ってるんだよ。たとえばこのダガー……ちょっと落奈ちゃんそれ貸してー、こいつはヒートダガーだね。熱の力でどんなものも焼切る!」
スイッチを入れると、ヴォンという音とともに刃の部分が一瞬で橙色に染まる。
「コイツはスイッチを切った後は10分立つまで刃のところ触っちゃダメなんだよね、火傷するからさ。後手元にあるやつだとこれかな?」
手元にある剣を取り出す。
「その名も【鞭剣―ソードウィップ―】!このスイッチを押しながら剣を振ると……!」
刃の部分に規則的な亀裂が走る。そして、剣は『のびた』。鞭のようにしなりながら。
「鞭みたいにしなるんだけど、コイツはうまく扱えないと結構危ない武器だからねー、こんなふうに振り回すのはよくないよー!」
といいながらブンブン振り回す。
「まあいいや飽きたし。これはいいとして……ほかにあそこにあるもので珍しいものと言えば、仕込み杖かな?
宝珠みたいなのがセットされてんだけど、スイッチを押すと任意の対象に向けて放電するんだよね。んで、その下のスイッチを押すと杖の先端から針を射出するっていうのがあったり……
あとは、カミカゼボウかな?自分が矢になって敵のとこまですっ飛ぶやつ!あれは面白そうだなー……使ったことないけど」
などとベラベラしゃべりだす。落奈は眠そうにしている……
「説明、終わり?」
「うん、あとはもう自分で見てもらうしかないかなー。実はあそこよく探せば隠し扉とかたくさんあるから、多分そん中に入ってると思うよ、いろいろとね。
思念制御型の飛行ユニットとか……あれは羽を模したデザインだったからかさばるっつって実用化されなかったんだよね、折りたためないし。
あと同じ思念制御型だとあそこの11番が使っていた防衛用のガトリングビットかな。あいつはそう呼んでいたけど本来の名前は【拠点防衛型タレットドローン】っていうんだよね〜。
ただコールドスリープしてたわけじゃないんだよ?私。あの蓋が開くようになるまでは、ここのシステムの中枢とつながってたに等しい状態だったからさ、ここの構造から何からなーんでもオミトオシってわけ。
まー、分かんないことあったら聞いてよ。教えるからさ、お兄ちゃんの知り合いのよしみで。
……さーて、じゃあ今度はこっちの番だね。お兄ちゃんが死んだことは知ってる。そこそこむごい死に方だったのも予想がつく。でもあくまでそれは予想の範疇を出ないものだ。
だから、真実を教えてくれないかな?君の知ってること、全部吐き出してよ」
ぐい、と顔を寄せる。表情はいわゆる『ジト目』になっている。しかし、口元は緩んでいる。

88 :パーマン:2014/05/28(水) 07:33:44.57 0.net
大沢美加

89 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/28(水) 18:11:37.30 0.net
>>86
/それって能力暴走させてるんですよね?
ノーリスクで四獣って流石にえげつないと思うんですが…

90 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/28(水) 20:46:00.54 0.net
>>89

【暴走】程は強くないです。所詮は紙でいいですよ。なので白虎は濡れたら終わりですw

91 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/28(水) 21:32:33.09 0.net
>>90
/了解です


【四獣の2体が紙で具現化される…】
【青龍はその力で視聴覚室に大雨を降らせる…】

「く…能力の相性はいいかと思ったら…なんだよ…最悪じゃないか…そのうえ、白虎!?」

【飛んできた雷を雨で威力は落ちるとはいえブースターの噴射により間一髪でかわす…】
【四獣2体はキツイな…と思っているとなんと白虎の方がふやけていく!】

「はは…自分の能力はキチンと理解して使うんだね!白虎がふやけていくじゃないか…自分の能力が紙の範疇からは出ないって事を認識することが大切だね…」

「僕もただ単に後輩を倒すだけじゃつまらない…確かに君は強いけど…まだ能力を使いこなせていないね…ここはひとつ、ここを突破しがてら君に能力の使い方ってものを教えてあげるよ」

【そういい最大火力で雨雲の上に向かいのびる霊糸を燃やす】
【最大火力の炎だ…例え大雨の中とはいえ弱々しく雲の上で別の糸に燃え移り上から青龍に燃え移るだろう…なにせこの部屋には会長戦の為に糸を大量に張り巡らせておいたからだ】

92 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/05/28(水) 22:31:28.53 0.net
「ソード…ウィップ…!!!!」

目が輝いている。それはそれは、機動装甲を見付けた時よりも輝いていた。

「それだ…!俺が探していた剣はまさにそれだ…!!よし!」

機構剣を床に突き刺し、もたれつつ詠未の暴走事件について語る。

「……何から話せばいいか…そうだな、まずは君の兄、滝山の友人からか…と言っても、俺もそこまで親しいわけじゃないからな…分かる範囲だ」

それからまず自分達との関係、星羅と滝山の関係、星羅と詠未の関係、滝山と詠未の関係を順に話し、話を続ける。

「……俺と詠未が修行をしようと特殊な能力産の空間に行ったんだ…そこで俺達は自分の能力との対話をしたんだ…」

「……俺は成功した、先天的能力所持者だからな、能力との協調性も高かったんだろう…ここからは推測だ。詠未は…奴は能力との対話に失敗し、戦闘に発展したんじゃないか、そう考えている」

「……そして、能力に負けた詠未は暴走し、君の兄を殺した。星羅も殺した。詠未の友達や知り合いを全員殺そうとした…でも、俺達が止めた…詠未を殺す事によって…な…」

「……下手したら俺もここに居なかったかもしれない……と、そんな辺りか…質問、あるか?」

顔を背けて話ていたが、その瞳にはうっすらと涙が浮かんでいた。

93 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/05/28(水) 22:50:37.53 0.net
>「……俺と詠未が修行をしようと特殊な能力産の空間に行ったんだ…そこで俺達は自分の能力との対話をしたんだ…」
「対話、ねえ……」
自分のことを考えて見れば、紫亜はこう思う。『私の能力に自我なんてほんとにあるのか?』……答えはない。分からない。
でも、きっと自我のある能力というのはまさしくセンちゃんのような事象のことを言うのだろう。

しばらく話を聞いていた。
>「……下手したら俺も(中略)……と、そんな辺りか…質問、あるか?」
「そうさねぇ、能力が暴走して、肉体を乗っ取るとかさしずめそんなとこなんだろうけど……それは誰にでも起こりうることなのかな?
それと、お兄ちゃんが死んだときって、遺言とか聞けた?それとも、見つかった時にはすでに……って感じだったの?
今のところの疑問はそこの二点かな。お兄ちゃんの能力のことだから、多分死ぬことくらいは予知してたんだろうけど……残念。
まあ、逆に言えばお兄ちゃんが死んだから私は起きれたんだけどね」
泣きそうなそぶりは一切ない。涙なんて流さず、表情は至って変えず。紫亜はただ質問した。

……しかし、落奈にはそれがどう見ても涙をこらえているようにしか見えなかった。長い期間共に生活したという過去があったからなのだろうか。
それとも、意志疎通なんてものができるほど仲が良いのだろうか……

94 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/05/28(水) 23:30:15.19 0.net
「……暴走は誰にでも起こりうるさ、先天的能力者と後から手に入れた者とじゃ変わるだろうが、能力を貰ってすぐは暴走しやすい…だが、時間がたてば暴走しないっつぅ事でもないぞ。……結論を言えば、分からん」

両手を上げ分からないというジェスチャーをする。

「んで、遺言だが…申し訳ない。俺がもっと早く動いていれば少しでも聞けたかも知れなかったが…間に合わなかった…本当に、申し訳ない…」
深く、深く頭を下げる。

メールを受けてから無駄な事を考えずに素早く動けば間にあったかも知れなかった。
それが本当に悔しかった、自分が憎かった。

「……だが、彼はあの特殊USBを託してくれた…あれは君が持っているべきかも知れない…」

95 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/05/29(木) 00:31:56.37 0.net
>>91

『お前は大技に頼りすぎなんじゃ!』
じいちゃんの言葉を思い出す。

(分かってるよ、じいちゃん。俺達は陰陽師。異能者を封じる事が仕事!)

>「はは…自分の能力はキチンと理解して使うんだね!白虎がふやけていくじゃないか…自分の能力が紙の範疇からは出ないって事を認識することが大切だね…」

(そんな事、言われるまでもなく分かってる!俺は生まれた時から【こいつ】と付き合ってきたんだ!)

>「僕もただ単に後輩を倒すだけじゃつまらない…確かに君は強いけど…まだ能力を使いこなせていないね…ここはひとつ、ここを突破しがてら君に能力の使い方ってものを教えてあげるよ」

「そりゃどうも…」

(おそらく青龍も燃え尽きる。その時が合図だ!)

蒼き龍が紅く染まり、地に落ちる。雨が止み、床には水たまりが一面に広がっていた。

(彼奴は雷を避けた。つまり炎で雷は防げないって事だ。)

【爆】を背負った燕の群れを御笠に向かって飛び立たせる。と同時に水たまりの隙間にある机の上に飛び乗った。

ちょうど燕の後ろを御有楽から伸びた鎖が御笠に向かって3本伸びていった…

96 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/05/29(木) 22:51:19.04 0.net
「2人は分が悪すぎる…着火(イグニッション)!」

【糸で覆われている部分全てを炎で燃やし炎の鎧を作る】

「その鳥の爆は僕の炎の爆発で相殺してやるよ!」

「推進(スラスター)!」

【スラスターでの高速移動で鎖をかわしその勢いで燕に向かい突進する】
【燕を爆破したらそのまま安倍に向かうつもりだ】

97 :入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/01(日) 01:37:23.65 0.net
激戦、ひらめくカーテン。
それは本来光も音も通さぬ環境を生み出すべき視聴覚室の姿を僅かに晒していた。
旧校舎屋上。一部崩落したそこに立つ人影、いや獣が一匹。
猛禽を思わせる鋭い眼で、垣間見える戦闘を確かに彼は観ていた。

己が使命に燃えるもの、それに対抗するもの。また信念に同調したもの、今だ揺れるもの。
彼ら一人一人に存在する自意識が、紅牙には眩しく思えた。
力もその使い方も、果ては生き方や身の置き方さえ提供されたものに過ぎない。
何処までも野生な獣は、その実何処までも温室育ちの迷える子羊でしかなかった。

心に空いた虚を認識するとき、自分のどこかでその空白を埋める欲求が顔を出す。
俺は...何がしたい?家なる衝動をしかし外に問いかけた言葉は誰にも届くことなく空に吸われていった。
握った拳。この手で何を掴み何を殴り、何を抱く?
求めることも忘れた虚ろな心に、ほんの少しだけ火が灯る。

98 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/01(日) 21:07:04.38 0.net
>「……だが、彼はあの特殊USBを託してくれた…あれは君が持っているべきかも知れない…」
「ふっ、情けないね。それは君がもらったんでしょ?だったら、それは君のものだよ。人のものを持ってるのって、私あまり好かないんだ。
……私がもらうべきだったのかもっていう意味で言ってるなら、それもやっぱり間違ってるよ。なぜなら、私が持っていても意味はないしね。だって、ほら」
紫亜は、『ホログラム装置を再起動しろ』と大声で言った。すると、部屋の中央にあるホログラム装置の映像が一度消え、壁紙のような映像が再生された。
「ね?私が一声かければここのシステムはなんだってしてくれる。だから、私にはいらないかな。それに、私がお兄ちゃんの思いを遂げるなんて、できないから」
少し、寂しさを感じるような言い方で、紫亜は言った。
「紫亜ちゃん……」
落奈も、自然とそんな感情を読み取ったのか、顔を暗くした。
「ま、そいつは君が持っておきなよ!少なくとも私には必要ないからさ」
そう言って紫亜はパッと表情を切り替えた。

99 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/02(月) 14:47:46.34 0.net
>>96

「なっ!」
自分の体を通り過ぎ、御笠に向かって伸びていく三本の鎖。一瞬振り返り、少女の姿を確認する。

(援護…してるのか?)

再び向き直すと、炎を吹かし、鎖を躱し、燕を誘爆させながら此方に飛んで来る御笠。爆発により、煙と水蒸気が室内を覆っていく。お互いの姿が確認出来なくなる。

(準備は出来た。後は…相打ち覚悟!)

視界の取れない部屋の中、伸びた鎖が二本、御笠の後ろから再び迫っていた。

100 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/02(月) 18:36:27.43 0.net
>>99
【青龍の降らせた雨と自分の誘爆させた鳥の影響でたちまち視聴覚室は周りが見えない程の蒸気で溢れてくる】
【しかしそんな中でも奴は鎖で追ってくるだろう…】
【安倍の近くに行こうとしたが姿が見えない…2:1ゆえに状況も芳しくない…】
【以上のことを踏まえた上で御笠はここを離脱することにした】
【後輩にアドバイスを与えた上で…】

「安倍くんだったかな?能力の使い方…それはね地の利と自分の能力、相手の能力を同時に上手く活用することだよ…
君の能力で作り出されたこの水蒸気…
上手く利用させてもらってここから抜け出させて貰うよ…
ひとつ忠告しておくけど…自分の意思ではない行動はしないこと…自分の正義を貫くこと…これが戦挙では大切だ…
よく考えてくれ…君はまだ伸び代があるし役員なら充分に今年でも狙えるはずさ…判断は君に任せるが…まぁとりあえずいまは一度さようならだ」

【一気にこれだけのことを伝えると入り口の方に向かうと見せかけ窓ガラスを割りながら外へと飛び出し離脱していった】

(はぁ、これ、経費で落とせるのかな…)

【などと考えながら視聴覚室の窓に注意を払いつつ白河を探して戦線を離脱していった】

/すいません、締めさせてもらいました

101 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/02(月) 22:19:53.66 0.net
水蒸気に囲まれた部屋の中で【雷】を発動させる!自分もダメージは受けるが、そのまま水浸しの床に落ちてくれれば御笠の方がダメージは大きいはず!

そう考え護符をかまえて待っている所に予想外の声が聞こえてきた。

>「安倍くんだったかな?能力の使い方…それはね地の利と自分の能力、相手の能力を同時に上手く活用することだよ…
君の能力で作り出されたこの水蒸気…
上手く利用させてもらってここから抜け出させて貰うよ…
ひとつ忠告しておくけど…自分の意思ではない行動はしないこと…自分の正義を貫くこと…これが戦挙では大切だ…
よく考えてくれ…君はまだ伸び代があるし役員なら充分に今年でも狙えるはずさ…判断は君に任せるが…まぁとりあえずいまは一度さようならだ」

ガラスの割れる音と共に外に飛び出して行く御笠の気配を感じた。

(逃げた…のか?)

正直ホッとした…あのまま真面に戦えば自分も無事ではいられなかったはず…。

少し水蒸気が晴れた室内に二本の鎖が戻って来るのが見えた。

(ん?二本?確か…伸びてったのは三本だったような…。)

少女の元に戻ると思った鎖だったが、意外な事に自分に向かってくる!

「え?…なに?うわっ!!」
再び鎖に巻かれる。予想してなかったので避ける事が出来なかった。

何より最も予想していなかったのはその後の展開だった。二本の鎖に巻かれた自分と鎖を出しているはずの少女が、戻ってこなかったもう一本の鎖に引っ張られ、さっき会長が空けた穴を抜けて外に連れ出されて行った。

「ちょっ!なに!?うわぁ〜〜!!」

視聴覚教室内には安部の声にならない声だけが残っていた。

102 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/02(月) 22:35:57.91 0.net
「……そうか、なら持っておこう…」

紫亜は少し表情を暗くしたが…隠してるようだしそっとしておく。

「……うし、あっちももう終わったっぽいかな…」
悠綺の方を見て呟く。

「おーい!悠綺!そっちは大丈夫かー!?」
あえて通信機を使わず、大声を出す。

「……紫亜、俺達は生徒会長に会うんだ…まぁ、そこで戦闘になるかも知れないからここで準備してたんだが…」

機構剣を引き抜き、肩に担いで
「……ま、君とは関係無い話か…選挙、勝ち残れよ」

悠綺の所に向かいながら軽く手を振る

103 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/03(火) 00:16:50.67 0.net
外に場所を移してからの闘いは歯列を極めた。校庭には穴が空き、用具倉庫は壊れ、旧校舎に至っては半壊していた。

幾度となく【覚醒】を試みるが、その都度会長の攻撃により阻止される。隙がまったくなかった。

何度目かの攻撃の折、俺は受け切れずに吹き飛ばされてしまった。その上、校庭に上がる土煙りによって会長を見失ってしまった。

土埃を払いながらゆっくりと起き上がる。意識を集中させ、会長の気配を探る。が新校舎に向かって行ったのを最後に、見失ってしまった。

「俺とした事が…油断、いや油断ではないな。躊躇…か…。」

代わりに此方に向かってくる気配を感じる。

「さて、どうしたものかな…。」
出来るなら無駄な戦闘は避けたい。身を隠すのもよかろう。しかし、この向かって来る気配だけは逃れようがなさそうだ。

104 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/03(火) 01:08:00.77 0.net
掛けられた大声にビクッと肩を震わせる。
禊との会話で弛緩しきった精神に大声が響いたために心構えが出来ていなかったのだ。
やりきれない思いに思わず顔を赤らめ顔をあげる。
そしてゆっくりと禊に振り向き問うた。

「私たちは求める世界のために戦う。
 私たちの刃であり枷となる能力。それを取り払う世界のために。
 ......貴女は、何をするの?」

被検体である彼女にとっても、能力と言うものは惨禍の根元とも言うべき存在だろう。
だから彼女が求める世界、彼女の同胞が求めた世界は悠綺たちのそれと交差すると確信していた。
だが付いてくるも来ないも、彼女の意思だ。彼女には彼女の求める世界のために戦ってほしかった。
...もし彼女が対峙したとき、私は彼女を振り切れるのか?生じた疑問に首を振って思考の外に追いやる。

「もう貴女は囚われの被検体ではない。道は幾本も開けている。
 だから数ある道標の中から自分の信じられるものを選び、進んでほしい。
 求めるも捨てるも、全て貴女の意思、貴女の世界だから」

本当は、自分の求める理想に同調してほしいと言う思いがあるのだろう。
だからこうやって未練がましく禊に問いを投げ掛けている。
だが敢えて明言はしない。引き摺られて手に入れたものは理想ではないのだから。
それでも、と思う無意識が。差しのべるようなか細い手をかつての被検体11号に向けていた。

105 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/03(火) 02:33:25.21 0.net
>>102 紫亜&落奈
>「……そうか、なら持っておこう…」
うん、これでいいんだ、これで。心の中で紫亜はつぶやいた。
「紫亜ちゃん、わたしは、いつでもそばにいるよ」
落奈はそんな少し寂しげな様子の紫亜の頭を撫でてやった。
「ふふ、ありがと。君は優しいね」
「紫亜ちゃんのためなら命だって投げ打っていいよ。大切な親友だから」
「そっか。それなら私もそう。一緒だね」
「……うん」
二人はお互いの仲の良さを再確認した。そこには、変わることは今後一生ないぬくもりがあった。
>「……紫亜、俺達は生徒会長に会うんだ…まぁ、そこで戦闘になるかも知れないからここで準備してたんだが…」
「へーえ、こんなくっだらない戦いを運営している大ばか者に直接会いに行って、直談判でもするのかな?まあ、深くは探らないさ。探らないし、知ろうとも思わないね。
お兄ちゃんと違って、私は人のことにあまり興味はないからさ」
そう言って紫亜たちも立ち上がる。
>「……ま、君とは関係無い話か…選挙、勝ち残れよ」
「……うーん、やっぱやめだ。直談判する気になったよ。そいつの顔だけ拝みに行く気になった。うん、そうしよう。
せめて墓場に入る前にそいつの顔だけでも拝んでおきたいからね。落奈はどうするの?」
「紫亜ちゃんがいくなら、わたしも」
「ってことで、勝手についてくわ。どうやら11も……あ、今はミソギちゃんか。アイツもついてくみたいだし。まあ面白そうだし?てなわけでまー、よろしくね」
勝手に話を進めるのは、紫亜の得意分野だ。落奈はそれを呆れて見ていた。
*―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―**―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―*
>>104 ミソギ
>「私たちは求める世界のために戦う。
 私たちの刃であり枷となる能力。それを取り払う世界のために。
 ......貴女は、何をするの?」
「アタシ……は……アタシは、この世に二度と化け物を作らせないために戦う。こんな悲しみを、あんな悲劇を、もう二度と生み出させたくないから。
あんなのを未来永劫繰り返されちゃったら、アタシ……それだけは、許せないから」
自分のような誰かに存在を認められなければ人と言われることのなかった存在を、他に生み出しては――まして、量産してはいけない。
それだけは阻止したい。ミソギは心の底からそう思った。それは、彼女の切実な思いであり、彼女の人間としての気持ちであり、彼女の友達に対する弔いの気持ちでもあるのだろう。
>「もう貴女は囚われの被検体ではない。道は幾本も開けている。
 だから数ある道標の中から自分の信じられるものを選び、進んでほしい。
 求めるも捨てるも、全て貴女の意思、貴女の世界だから」
「そうね……能力を捨てる、ということも確かに大事なのかもしれないね……。アタシたちは『本来存在するはずがない存在』なんだもんね。
そこは、アタシたちクローンも、あなたたち本物の能力者たちだって同じさ。人間っていうのはそもそも、ひ弱な体にたくさんの技術を詰め込んだ生き物だよって、そうあのホログラム装置が教えてくれたの。
でも、アタシたちはひ弱なんかじゃない。十分に身を守れる強さがある。人間のような脆弱性がない……もしかしたら、人間ですらないのかもしれない。でも、恐らくアタシたちのこの力は剥離できる。そしてあなたはその術を恐らく知っているんでしょう?
アタシにはわかる。能力が剥離できるかもしれないっていうのは、オリジナルの……紫亜ちゃんのお兄ちゃんも調べていたみたいだから。とある能力を利用して能力を剥離および隔離するって。そして、あなたはその方法に近づいている。
もしアタシの推理が違っていても、構わない。あなたがどんなに深い闇に堕ちても、構わない。あなたには大切な人もいる。そして、あなたは何よりアタシの大切な友達。あそこにいる頼もしいお兄ちゃんとアタシとあなたで、三人で力を合わせればきっとなんだってできる。
……そうでしょ?
遠回しに言ったけど、それがアタシの答え。アタシは、君たちについていくよ」
ミソギは、伸ばされた手を取った。それは、彼女が抱えていたたくさんの思いが導き出した、たった一つの答えだった。

106 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/03(火) 16:07:28.14 0.net
/会長派が増えてきました。会長と出会う流れになると思うのですが、会長は私が操作していていいのですか?

107 : ◆hqPjKaC066an :2014/06/03(火) 17:17:04.13 0.net
>>106
もし私への質問だとしたらですが、構いません。(他の方の回答待ち、あるいは気のせいでしたらすいません)

元々自分で動かそうと思っていましたが、最近時間がとれなくなってきたこともありまして、しばらくはお休みしてROM側に回ろうと思います。
突然ご免なさい。また機会があればよろしくお願いします。

108 : ◆J/oczXnR/E :2014/06/03(火) 17:25:37.13 0.net
>>106
複数動かすのはあんまり得意じゃないんで、お願いしますー

109 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/03(火) 17:36:09.30 0.net
「……一緒に来るのか…」

誰にも聞こえない様に呟き、軽くため息をつく。
結局、悠綺と二人っきりという時間はしばらく取れないだろう。
この騒がしい二人の相手と、クローン11番…禊の相手もしてやらなければいけない。

「……ま、戦力は増える方がいいか…」
溜め息をまた一つ。


「さて…と、この面子で動くなら自己紹介してもらおうかな。能力も教えてくれると作戦が組みやすい」

ちらっ…と夜風に視線を向ける。
もう戦意は無いだろう。能力を聞かれても問題無い。

「……ま、言い出しっぺの法則で俺からかな…剣疾風、二年剣道部所属、能力は現在無し。武器はこのギミックブレイド…ま、どんな武器かは後のお楽しみだな。あぁそれと、さっき機動装甲使ってみたけど案外動かせるぞ」

機構剣の銘…【ハヤガネ】というのは伏せた。言うと後からめんどくさそうだ。

「んじゃ、次は誰が言う?」

110 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/03(火) 19:23:35.94 0.net
>>108
>>108

主に木方さんへの質問と、皆さんのご意見伺いでした。了解しました。ではしばし私がお預かり致します。

111 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/03(火) 21:19:54.69 0.net
>「さて…と、この面子で動くなら自己紹介してもらおうかな。能力も教えてくれると作戦が組みやすい」
「能力、ねぇ……」
紫亜がつぶやく。言い合わなくたって、こっちには優秀なハッカー的存在がいる訳で……
「……」
「……」
お互い、アイコンタクトを取る。落奈は何も言わず、その目に光を宿した。
>「……ま、言い出しっぺの法則で俺からかな…剣疾風、二年剣道部所属、能力は現在無し。武器はこのギミックブレイド…ま、どんな武器かは後のお楽しみだな。あぁそれと、さっき機動装甲使ってみたけど案外動かせるぞ」
ふむふむ、今は能力がないのね……
「現在、ということは過去は所持していたということ。あなたの過去の能力は手にしたものを全て剣に変えるというもの。違う?」
「私がアイコンタクトしといてなんだけど、そこまで詮索しなくてもいいっしょ。今はこいつの能力は発動できないんでしょ?それが確かならいい」
「……了解」
しかし、落奈の目の色は変わらない。警戒はしているようだ。
「まず、私の能力は【足手纏い】ってやつ。手に『足として使える』オーラを授けることができ、また足には『手として使える』オーラを宿せる。でも、手として使えるオーラを宿すなら手を一定時間休めないといけない。
手を休めなくても出せるけど、能力の有効時間が切れたら手は一定時間使えなくなる。これは足にも同じことが言えるかな。実演したほうが速いか。こんな感じさっ!」
両足に手の形をした半透明のオーラが現れる。
「落奈、そこの瓦礫ちょっとかして」
「ほい」
「それそれそれ〜!」
紫亜はねっころがって、両手両足を使ってジャグリングを始めた。
「手が使えるうちにっと……」
さらに足のオーラを重ね掛けする。
「こうすると、それ〜!」
壁を器用に……奇妙に四足で歩行する。しかし、上り始めて20秒が経過して……
「ほれほれ〜!こんなこともできぬおっ!?」
突然落ちる。4mほどの高さから一瞬で地に落ちた。
「いづづづづ……激痛だよまったく……ってあれ?腕が、腕がああああああ!!!!!」
「クールダウンでしょ」
「バレたか!アハハハ、足だけでもまあ立てるから……あれ?足も動かないや。あー、これは手詰まりかな、ハハ」
「まったく……」
落奈が仕方ないなとつぶやいて紫亜をおんぶした。
「あんがとね〜」
「はぁ」
一息ついたところで、落奈が自己紹介を始める。
「わたしは、落奈。泣沢女落奈。わたしの能力は【紫外閃師】。瞳からスキャン光線を放ち、対象の詳細な情報を得ることができる。
それと、剣くんちょっとこっち見て」
そう言って目を無理やりこちらに向けさせる。
「こうすると……」
光が一瞬強くなる。……幻覚だ。
現在見えている幻覚は、『突然自分以外のすべてのものが歪みはじめ、床まで抜け落ちどこまでも下へ落ちる』というもの。しかし、床が抜けたところで幻覚は消えた。
「目があった相手にこちらが指定した幻覚を見せることができる。それと、これは能力というか……わたしの能力は、自我を持ってる。日本語を教えてくれたり、いろいろと親切でいい子だよ。
たまに意地悪だけど」
(ちょっと!意地悪ってなんだよ!僕はわざわざ好意で君のサポートをしてあげてるというのに、なんだその口のきき方はー!)
「好意、あるんだ……センちゃん、おませ?」
(おませってなんだよおませって!まったくもう、心外だよ!)
「……まあ、そんな感じ?」
此方の紹介は終わったぞ、と言った目で紫亜は疾風たちを見つめた。

112 : ◆SwordCkC3s :2014/06/03(火) 21:20:50.79 0.net
>>106
俺からもお願いします!
3キャラ目を超えるともうやりきれる自信がないです(

113 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/03(火) 21:24:56.28 0.net
〜続き〜
と、落奈が「あっ」とつぶやき、禊の方を見つめる。
「ミソギちゃんの能力は……名前がない?いや、名前がある……?これは……」
/*ミソギちゃんの能力を勝手にこちらで用意して構いませんか?スレの趣旨に反してしまうのは承知の上です
ダメなら考案していただけると
現状の効果
・背中からオーラでできた腕を二本生やす。その腕は切れても痛みを感じないが、30秒しか持続しない。
・持続時間が切れると、再使用までに1時間を要する。
ここからもう少し加味しつつデメリットを強めた物を作ろうと思っています。もし作っていいよというのであればお返事お願いします。
コッチで考えるよという方は上記をもとに能力の名前と内容を考えていただけると幸いです。どうかよろしくお願いします*/

114 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/03(火) 23:40:48.20 0.net
>>103
「そう…身構えんなって…白河…」

【軽度の火傷と打撲をしている御笠は新校舎の方を見ている白河に声をかける】

「悪いな、白河…遅くなってしまったよ…さっきの紙使いの奴と生徒会室にお前と一緒にいた女子生徒に妨害されてね…たった今視聴覚室の窓ガラスをブチ破って戦線離脱してきたところだ…」
「立て続けに悪いがなんだあの女子生徒の鎖は…結構なスピードで追ってくるしなんか雰囲気がヤバかったけど…」

「とりあえず今は2人とも無事で良かったってところかな…僕は戦挙立候補者じゃないから保健室を使うデメリットも無いから一応保健室に寄りたいんだけど…良いかな?」

【自身は打撲と火傷をしていて白河も怪我をしているようだ】

「気絶とかじゃなけりゃ立候補者も保健室行って良かったんだっけ?とりあえず僕はこの能力の使いすぎによる火傷を冷やしたいんだよな…」

【勝手なのはわかっている…しかし治療しなければ足手まといになってしまう…それだけは嫌なのだ】


/誰か、御笠の能力の覚醒版考えてください
あと、能力に自我を持たせないといけないですかね?

とりあえず現能力貼っておきます
【炎獄灼凰】
身体から炎を出す能力
腕を高温にしたり拳で爆発を起こす事が可能
身体の各所から炎を噴出させてスラスターとし加速することもできる
ただし身体から炎を切り離すことには向いておらず、炎弾の射出などはできない

かわりに霊糸を張りめぐらせて導火線とし着火する事ができる
霊糸は手のひらから伸び、相手の身体などに括り付けることが可能
この炎は誰かが消さない限り燃え続けるだろう
この糸を自身の身体に巻きつけることで炎をまとうこともできる
そのとき炎をまとった部位は限界まで身体能力を上げることが可能だが数分後には反動で動かなくなる

これらの炎によるダメージは自分には通らないが、ダメージが無いだけで外傷は残る
つまり痛みは感じずとも火傷は負い、それにより行動に支障が出ることもあるだろう
霊糸には断熱の効果もあり、これを駆使することで極力自分にダメージを与えないこともできる
しかし霊糸は細いために張り巡らせるのには時間が掛かり、特に戦闘中に完全な環境を作ることは不可能に近い

115 :会長 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/04(水) 00:39:03.65 0.net
「…まいたか。」
執拗な攻めを掻い潜り、やっと一人落ち着く事が出来た。

白河蛍。
かつては自分の右腕としてよく仕えた男。
唯一の友として共に闘ってきた男。
そしていまや最も自分と敵対する男。

袂を分かって早三ヶ月。
反会長派の筆頭となっている彼を早めに倒すに越した事はない。が、彼は唯一自分が『会長』ではなく『人』として居られる場所。

大きな矛盾。

「今は考える時ではない。」
そう、私にはやるべき事があるのだ。

徐に戦管専用端末を取り出す。他の者のそれとは違い、この端末には全ての戦菅情報がリアルタイムで更新される。
先程から戦菅の一人が校舎内に存在するはずのない場所から動かない。
戦菅の名は暮六 夜風。広報部の女生徒。

「暮六か…。少し気になるな。」
彼女の『人を見抜く力』に魅力を感じ、戦菅に引き抜いた。
その彼女が長く留まっている。何か理由があるのか…。

私は端末の反応が示す方に向かう事にした。

116 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/04(水) 00:47:59.49 0.net
>>114

>「そう…身構えんなって…白河…」
気配の正体は御笠だった。

「遅かったな、御笠。」
安堵すると同時に警戒を解く。

>「悪いな、白河…遅くなってしまったよ…さっきの紙使いの奴と生徒会室にお前と一緒にいた女子生徒に妨害されてね…たった今視聴覚室の窓ガラスをブチ破って戦線離脱してきたところだ…」

>「立て続けに悪いがなんだあの女子生徒の鎖は…結構なスピードで追ってくるしなんか雰囲気がヤバかったけど…」

「それが…おかしいんだ。彼女の【能力】は回復系だったはず。それがいつの間にあんな力を…。」
なによりその【能力】が会長のそれと似ている事が気になる。

>「とりあえず今は2人とも無事で良かったってところかな…僕は戦挙立候補者じゃないから保健室を使うデメリットも無いから一応保健室に寄りたいんだけど…良いかな?」
「ああ、そうだな。会長を見失った手前、俺も無駄な戦闘を避ける為に身を隠したいところだ。」

>「気絶とかじゃなけりゃ立候補者も保健室行って良かったんだっけ?とりあえず僕はこの能力の使いすぎによる火傷を冷やしたいんだよな…」
「お互い不便な【能力】だな。」
煩いと言う声が自分だけに聞こえた。

「じゃあ取り敢えずは情報収集しながら保健室だな。」

/覚醒するなら能力との対話があるとそれらしいですけど、自我は無理に出さなくてもいいかと。

117 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/04(水) 01:22:53.65 0.net
(おい…)

【どこかから声が聞こえた気がした…】

「ん?白河なんか言ったか?」

(白河じゃねぇよ…俺だよ…長い付き合いだろ?)

「誰だよ!?」

【どうやら白河には聞こえていないようだ…】

「いや、なんでもない…空耳だよ…」

-以下「」内御笠の心の声、()内能力の声-

(俺だよ…お前の能力だよ…そうか、そういやぁお前に話しかけるのは初めてだったなぁ…
ところでお前…さっきの戦闘…勝ち逃げっぽくしたけど実際苦しいし勝てないから必死にトンズラこいただけだろ?
へっ、ざまぁねぇな)

【白河には余りばれないように振舞わないといけない…頭が狂ったと思われたら困るからだ】

「僕の能力?能力が喋るだと?
はっ、笑わせてくれるね!何より笑わせてくれるのは僕が敵前逃亡だって?
そんなことするわけないだろあれは戦略的撤退であって尻尾巻いてオドオド逃げたわけj…」

【途中で遮られる】

(いいや、逃げたね!お前は2:1だから逃げたんじゃあないぜ!
あの紙使いにすら叶わないと思って出し抜いた風に見せてトンズラこいただけさ!
俺はお前だ…お前のことはわかってるさ…あの時のお前の心情を教えてやろうか?
「やべぇよ…こっから逃げれるならトイレで下痢腹抱えて震えてた方がマシだ!」って思ってたんだろ?
お前は外っつらだけだもんな!上辺だけ繕ってるだけだ!
生徒会室で白河が椅子蹴ったときも内心ビビってたしな!よくションベン漏らさなかったもんだぜ!)

「い、いい加減黙れよ!」

(いつものクールさはどうしたんだい御笠くんよぉ)

118 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/04(水) 01:23:36.32 0.net
「黙れ!」

(まぁまぁ、落ち着けって…俺はお前に新たな可能性を与えるためにここまで出張ってきてやったんだぜ?感謝こそすれ黙れだなんて言われる筋合いはねぇぜ?)

「新たな可能性…だって…?」

(あぁ、そうさ…お前は能力について知らないことばかりだ…さっきのやつも俺の言う「新たな可能性」ってやつの片鱗を使ってたからな、そりゃあ普通の能力じゃあ圧倒されるわけだしよく逃げれたもんだぜ…その点だけは褒めてやるよ)

「…」

(お前は今まで俺に頼らず元から使える能力と自分の知恵だけで戦ってきたな…でも最近限界を感じてるんじゃないか?そりゃあそうだ…白河の奴でさえ奴の能力と対話して「力」を手に入れてるんだからな)

「なんだって?」

(だからなそろそろお前も「覚醒」する頃だなって思って親切にもこの俺が出てきてやったってことよ感謝しな)

「あ、ありがとう…」

(ふん、素直じゃねぇか!その態度に免じてそれじゃあお前に能力の先に連れてってやるよ!これがお前の本当の力だぜ!)

/長文すいません
では、誰か、御笠の覚醒能力よろしくお願いします
幾つか候補あると嬉しいです
よろしくお願いします

119 :名無しになりきれ:2014/06/04(水) 02:49:26.02 0.net
>御笠春明
【導火焔爛】
自身の身体を燃え尽きることのない霊気の導火線とし炎を操る能力

霊糸は勢いよく燃え上がらせることができるが消費はされず、また熱伝導の加減も自由
さらに文字通り自身の手足のように操作することができる。巻き付ける事はおろかペンを握り文字を書くことさえ可能
前述の例からもわかる通りこの霊糸には実体が存在する。機動的なワイヤーアクションにも利用可能
全身を霊糸とするこの能力の使用中はあらゆる温度変化の影響を受けない程度に体感温度を制御できる

身体の一部または全てをほどき、霊糸として操ることができる
霊糸はあくまで導火線であり、着火は本体からのみ行える。人間の形を保てていれば何処からでも着火してよい
覚醒前と同じように爆発、スラスター代わりの噴出なども一通り行える

また、ほどいた霊糸を寄り合わせて別の形を作ることも可能
剣や翼などといった形を思いのままに作り上げることもできる。そしてそれらは象ったものと同様の性質を得る
注意点としては、これらから直接の発火や爆発、噴射は出来ないこと。人間の形を保っている部位からのみそれらは可能だ


ただしリスクも存在する。それは霊糸が「本来は能力者の身体」であると言うこと
つまりそこには痛覚が存在し、殴られれば痛みを感じ切られれば激痛を伴う
切られた先の霊糸はもとの形に戻ることも再び繋がることもない
束ねられていない糸を攻撃することは難しいが、能力者は常に注意を払う必要がある

また、覚醒には時間的な制限が存在しており、それを経過すると非常に限定された力しか使えなくなる
具体的にはライターと同程度の着火のみ。この制限はおよそ1日続く

/時間制限については具体的に言ってもアレなので任せます
/ご質問などあればいつでも

120 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/04(水) 02:59:41.59 0.net
>>119
/えっと、要は元の能力にジョジョ6部のストーンフリー的な能力が加わった感じですかね?

121 :名無しになりきれ:2014/06/04(水) 03:24:31.74 0.net
>ミソギ
【数手繋ぎ】
背中から腕の形状をした半透明のオーラを表出させ操る能力

任意のタイミングで両肩の背中側周辺から腕状のオーラを形成することができる
これらは自らの本来の手のようになんの障害もなく操ることが可能
オーラは長さが最大2メートル程度。実体を持つが切られるなどのダメージを負っても痛覚はない。強度は人間の腕程度
攻撃は受けるものの瞬時に再形成が可能なためあまり意味をなさないだろう

更に、このオーラで握っているものの任意の場所から更に腕状のオーラを形成することができる
形成するオーラは物体一つにつき一本まで。椅子や机、鉄パイプなど握れるものなら何でもよい。壁や床などから腕を形成することは不可能
腕のオーラは背中からは一対二本までだが、この性質を利用することで無制限に形成することができる

デメリットは持続性とクールタイム
持続時間は「背中からオーラを形成した瞬間から30秒」。いくらオーラを増やそうとこの時間は変化しない
経過した場合はもちろん瞬時に全てのオーラは消滅する
クールタイムは「オーラ消失から一時間」。自分で消そうと効果時間切れで消えようと変わりない
さらに形成したオーラの数によって被る被害の程度が変化する
背中の二対だけの場合は能力が使用できないのみ。本数が増えるごとに更に行動障害が追加される
例えば「ものが握れない」「腕を動かせない」「痛みを感じる」など。オーラの多さによってはこれらが複合したり更に酷いフィードバックを伴う
このクールダウンの性質上、オリジナルと異なりクールタイムの先払いは不可。フィードバックが腕以外の場所に影響を及ぼすことはない

/研究施設の装備の充実っぷりとクローン設定からやや押さえめですが
/デメリットの加減については任せます
/こちらも質問、要望、やっぱり自分で作るなど有りましたらご自由にー

122 :名無しになりきれ:2014/06/04(水) 03:25:05.38 0.net
>>120
ジョジョ知らないです

123 :名無しになりきれ:2014/06/04(水) 03:28:49.62 0.net
>>120
調べた感じその認識で大丈夫です
ただ痛覚はじめ触覚があることにご注意を

124 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/04(水) 16:27:48.75 0.net
>>123
はい、アレも切られればダメージを受けるので

ありがとうございます
これを使わせていただきます

125 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/04(水) 20:30:18.66 0.net
鎖に繋がれて空を飛ぶ。生まれて始めての体験だ。まぁ多分こんな体験した人は他にはいないだろうけど…。

一応【能力】が使えるか実験してみたが、【鉄】と書かれた剣はただの紙切れでしかなかった。

(やっぱりこの娘の力は【能力封じ】なんだな。)

さっき体が動かなかったのは鎖の力ではなく、暴走による反動だったのだろう。

(それにしても鎖を使って空を飛ぶとは、なかなか【能力】の使い方を分かってるんだなぁ。)

正確には鎖に引っ張られて、空を舞ってるだけなのだが。

「痛って!!」
そんな事を考えていると、不意に地面に激突する。どうやら、もう一本の鎖の元に着いたようだ。

「ん?ここは…校舎裏?」
どうやら新校舎の裏に着いたようだ。

「ところで、そろそろ話してくれないか?君の目的はいったい何なんだ?それにスペアっていったい…。」

126 :御有楽 鈴 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/04(水) 20:39:26.53 0.net
(>>125続き)

「クローン計画。理事会側が発案した、【能力】を持つ製品を大量に産み出す方法。禁忌に触れる行為。」

「しかしそれは理事会だけの特権ではない。【能力浄化】を唱える者たちが、その力を継承する為に、過去から伝えられし技術。」

「そもそも【能力浄化】計画は今に始まった事ではない。何度も唱えては闇に葬られて来た。」

「会長は謂わば【現在】、私は【未来】。【現在】が倒れし時、【未来】が開花する。」

「これが私が聞かされた全てだ。」

127 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/04(水) 20:55:33.27 0.net
(>>126続き)

淡々とした声で話す少女。その表情が変わる事はなかった。それでも俺には淋しげに見えた。

「じゃあ何か?君は会長のクローンって事かい?って言うか、そもそもあの【会長】自身が過去の能力者のクローンって事…なのか?」

俺はとんでもない事を聞いてしまったようだ。

「つまり会長が倒れても、次の世代に新たな【能力浄化】を持つ者が現れる。それが…君?
あ〜!駄目だ…頭がおかしくなりそうだ…。」

彼女の言葉に逆らえなかった訳。それは彼女がもつカリスマ性。過去に敗れた者達の想いが、俺の【本能】に語りかけたのだろう。

『ひとつ忠告しておくけど…自分の意思ではない行動はしないこと…自分の正義を貫くこと…これが戦挙では大切だ…』

御笠の言葉を思い出す。

俺の意志。

俺の正義。

「…ありがとう、話してくれて。」

(自分がどうすべきか…。もう答えは出ているじゃないか。)

「…正直、俺は【能力浄化】には賛成出来ない。俺の家系は代々この【能力】を継承してきた、由緒ある陰陽師だからね。」

そう、継承と謂う点では彼女と似ている。

「君達の存在が正しいものじゃない。いつかはその輪廻を断ち切らなきゃダメなんだ!だから…俺は…俺の意志で君を護る!
それが俺の正義だ!」

その答えは矛盾の中にある。それでもこれが正しい事だと信じて…。

128 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/04(水) 23:27:40.58 0.net
>>118の続き

【いつの間にか己の内面世界から普段の状態に戻っていた…白河が不安そうに覗き込んでいる…】

「大丈夫だ、白河…僕はなんともない…むしろ今までに無い清々しい気分だ…なんだろう…力が…みなぎってくるよ」

【ここまで言って御笠は思い出した…自分の能力との対話の続きを…】



「これがお前の本当の力だ!」

【その声とともに眩い光に包まれて、満たされる感覚に陥る…まるで心にポッカリと空いた穴にパズルの最後のピースが綺麗にハマるかのような感覚…】

「これがお前の本当の力…というよりリミッターを解除した力…

【導火焔爛】だ!

自身の身体を燃え尽きることのない霊気の導火線とし炎を操る能力

霊糸は勢いよく燃え上がらせることができるが消費はされず、また熱伝導の加減も自由
さらに文字通り自身の手足のように操作することができる。巻き付ける事はおろかペンを握り文字を書くことさえ可能
前述の例からもわかる通りこの霊糸には実体が存在する。機動的なワイヤーアクションにも利用可能
全身を霊糸とするこの能力の使用中はあらゆる温度変化の影響を受けない程度に体感温度を制御できる

身体の一部または全てをほどき、霊糸として操ることができる
霊糸はあくまで導火線であり、着火は本体からのみ行える。人間の形を保てていれば何処からでも着火してよい
覚醒前と同じように爆発、スラスター代わりの噴出なども一通り行える

また、ほどいた霊糸を寄り合わせて別の形を作ることも可能
剣や翼などといった形を思いのままに作り上げることもできる。そしてそれらは象ったものと同様の性質を得る
注意点としては、これらから直接の発火や爆発、噴射は出来ないこと。人間の形を保っている部位からのみそれらは可能だ


ただしリスクも存在する。それは霊糸が「本来は能力者の身体」であると言うこと
つまりそこには痛覚が存在し、殴られれば痛みを感じ切られれば激痛を伴う
切られた先の霊糸はもとの形に戻ることも再び繋がることもない
束ねられていない糸を攻撃することは難しいが、能力者は常に注意を払う必要がある

そして制限時間…
この力は1日に15分間しか使えない
それを超えるとほとんど力を使えなくなる
具体的にはライターと同程度の着火のみ。この制限はおよそ1日続く

とまぁ説明口調になったがこんなところだ
制限があるが強力な能力だ!
上手く使うんだな」

【そこで意識を取り戻しさっきの状況に戻るのだった】

129 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/05(木) 23:39:04.64 0.net
>「現在、ということは過去は所持していたという事。あなたの過去の能力は手にしたものを全て剣に変えるというもの。違う?」

「……それで合ってる、【手中即剣】…俺の相棒だった能力だ」

少し前まで共に戦っていた相棒の事を改めて意識し、少し表情が曇る。
(……俺は…助けられた命を正しく使えてるのか…?)

そのままぼーっと二人の自己紹介を聞いていたが、こっちを見てという落奈に言われ、顔を向ける。

そして、周りの物が消え、床が落ちるという幻覚を見る。
気を抜いていた疾風は気配を見る事を忘れ、簡単に幻覚を信じてしまう。

「……!これは…っ!?」

しかし、床が抜けたところで幻覚は終わり、景色がもとに戻る。
「なっ……ふぅ…幻覚か…」

(今みたいに簡単に能力の効果をくらって…悠綺を傷付けられるのは絶対にダメだ…集中を切らさないように…!)

「幻覚も使えそうだな…足手纏い…よし、戦術は後で考えるか…」

130 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/06(金) 00:26:49.71 0.net
落奈はしばらくミソギのことを見つめていたが、その顔は驚きを隠せなかった。
「あなたの、能力……自己申告と、違う……そして、かなり、有能……
あなたの今の能力、背中から腕を二本生やす。そして、その腕でつかんだものからさらに腕を生やせる。
持続時間と冷却時間は変わらない。でも、増やした腕の数だけ反動は大きくなる……そんな能力」
「そうなんだ……アタシの能力、いつの間に変わったんだろ、へへ……」
「そして、その能力の名は……【数手繋ぎ】。大切にしてね?」
「当たり前だよ。そうか、アタシの能力、もう名前までできてるんだ、そうか……」
嬉しそうな表情のミソギを見て、落奈も安心したようだ。
「こっちはこんな感じかな。さーて、落奈もミソギも私も自己紹介したんだから、そこのお二人さん?本来の能力を教えてくれないかな?」
紫亜が少しニヤけながら言う。何か挑発的な意味にもとらえられるニヤけ方だった。

131 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/06(金) 01:03:22.83 0.net
向こうから仕掛けておいて、彼女たちはこちらと共同戦線を張る気でいるらしい。
心を開いたミソギは良いとして、あのオリジナルの意図が読めないこと、そして落奈の能力が自我を持っていると言うことが問題だった。
能力の自我については言うまでもない。いつ暴走するかもわからない爆弾をこれ以上内部に抱えたくない。
紫亜の行動に裏があるのかは不明だが、実験の過程で何らかの思考誘導を受けていてもおかしくはない。
または何かをトリガーに効果を表す後催眠か、はたまた単純な好奇心か。どちらにせよ不確定要素だろう。
...その推論で行くと、ミソギも危ないかもしれないが。彼女に対しては心通わせた信頼があった。

「......隼鐘、悠綺。能力は機械の製作」

とはいえこれから先を考えると、戦力増強も悪くないのかもしれない。
そう判断した悠綺は例に倣って名前と能力の概要を至極簡潔に告げた。
...落奈が疾風に近づいているのが、少しばかり気に食わないが。
そう思っていれば疾風は俄に落ち着きを無くしていた。直後に呟いた幻覚の文字列に落奈の干渉を確信する。

前言撤回、かなり気に食わない。疾風を選んだのも幻覚の内容も気まぐれだったのだろうが、それでもやりきれない気持ちは残った。
一度共同戦線を張ると言った以上、変に動いて崩壊させるわけにもいかないが。僅かに眉根を寄せ落奈を睨む。
そんな悠綺を余所に落奈はミソギのスキャンを開始、その結果に目を見開くそぶりを見せた。
...ミソギは紫亜のクローン。計画が順調なら全く同じ能力を持つはず。
その推測は、間違っていたのか。落奈に敵意の視線を送りながら、その口から発せられるであろう能力の概要を待ち望んでいた。

132 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/06(金) 02:02:42.97 0.net
「……本来の能力?」

紫亜が挑発的な笑顔でこちらを見ている。
本来の能力…?俺には能力は無いと言ったばっかりなんだが…

「……能力は無いよ。今は完全に能無し…悠綺の能力も機械を作る能力で合ってる。この機構剣も悠綺が作ったんだが…」

133 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/06(金) 02:32:52.72 0.net
......本来の能力?発言の意図がどこまでも読み取れない。
今この場所でで自己紹介じみた能力開示では信用に足りないとでも言いたかったのだろうか。
だがそもそも自分で言っていたではないか。「此方には優秀なハッカーがいる」と。
そういう意味では情報屋のデータを持っている、此方にも情報の利はあるのだが。

「...何が言いたい?」

食えない人間。先の一言で悠綺の紫亜に対する印象はあらかた固まった。
この笑みが何を意味するのかは定かではないが、100%信用しきることは最早出来ない。
裏に、何か隠しているとでも言うのか。だとしたらその目的は?
情報屋の遺したデータは、何も答えてくれない。彼にとって最も近くの存在であったであろうに。
それでも悠綺はそのデータベースを瞑目して参照していく。目の前の彼女の、その真意をそこに見付けようと。

134 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/06(金) 20:26:20.97 0.net
(あいつの戦い方、あれは勝つ為の戦いじゃなかった…。)

保健室に向かう道すがら、先程の戦闘を振り返る。

(俺に【覚醒】させまいとはしていたが、致命的になる攻撃はなかった。)

>「ん?白河なんか言ったか?」

「…いや、何も言ってないが。どうした?」

>「いや、なんでもない…空耳だよ…」

突然の御笠の問いに答え、ふと周りを見渡す。
やはり誰もいない。

(…もしや、【能力】との対話か?)

御笠程の力の持ち主なら、既に能力との対話は終わっている物だと思っていた。

(それならそれで戦力増強になる…か。)

御笠の顔を覗き込む。

>「大丈夫だ、白河…僕はなんともない…むしろ今までに無い清々しい気分だ…なんだろう…力が…みなぎってくるよ」

「そうか…。何か分からない事があれば、遠慮せず聞いてくれよ。」

ふと懐から『能力とは。〜覚醒〜』と書かれた書物を取り出し、御笠に無言で手渡す。

照れ臭さを隠す様に、少し歩調を早め保健室に向かった。

135 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/06(金) 22:17:14.49 0.net
>>134
【「能力とは。〜覚醒〜」と表紙に書かれた本を手渡される。どうやら白河は自分の身に何が起こったのかを察したのだろう…】

「ありがとう白河、君の思ったとおり僕は今、自分の能力と対話をして新しく力を手に入れたよ…これでさらに戦える…この本、保健室に着いたらジックリ読ませてもらうとするよ」

「それにしてもどうして君の程の手練れが会長を見逃してしまったんだい?…まぁ、視聴覚室から尻尾巻いて逃げてきた僕の聞くことじゃ無いけどね…」

【自嘲しながら質問する…段々保健室に近づいてきた】

136 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/06(金) 22:39:36.13 0.net
>>135

>「それにしてもどうして君程の手練れが会長を見逃してしまったんだい?…まぁ、視聴覚室から尻尾巻いて逃げてきた僕の聞くことじゃ無いけどね…」

「油断していた…ってのは嘘だな。」

もちろん油断などしていない。最大の敵を相手に油断する訳がない。

「強いて言うなら…躊躇…だな。」

友と戦う躊躇。

友と決別する躊躇。

「だが…次はないさ。」
これは御笠に向けて言ったのではない。

「着いたぞ、保健室。確か腕利きの養護教諭が居たはずだ。」
保健室のドアを開け、中に入る。

/確か剣さんが養護教諭やってましたよね?

137 : ◆J/oczXnR/E :2014/06/06(金) 23:00:32.07 0.net
養護教諭はNPCなんで自由に動かして貰って大丈夫ですよ

性格のイメージとかあるけど別になんでも大丈夫ですし…w

138 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/06(金) 23:24:33.85 0.net
/剣さんに余裕があれば動かして頂けると助かります。話も弾むしw

139 : ◆SwordCkC3s :2014/06/06(金) 23:34:45.16 0.net
養護教諭は愛さえあれば傷も治せるみたいなキャラですね
勝手に俺がそんなキャラ付したら定着しちゃいましたw
こんなキャラです(参考までに
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1361248412/337
より抜粋↓

「なにをう!」
先生がものっそいスピードで反応した。さすが、研究者の端くれ。

「まぁ、ふつうなら『絶対安静!』なんだけど、先生の能力と素晴らしい科学力とちょっぴりの愛で治してあげたからすぐに戦いに行けるわ!」

http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1361248412/349
より抜粋↓

養護教諭にはお見通しだった。
しかも傷の広がりかたや深さでどんな行動をしたかまで分かるとは…


ついでに言うと、部隊ワイズマンは【イモータル】によって完全無敵状態です。
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1361248412/386
より抜粋↓
「彼らはみな一度本校の生徒会長になったことがあるほどのつわものである!!そして、彼らには私の能力を一部貸与した!」
校長の能力は【イモータル】と呼ばれているけど本来の名前は明かされていない。
能力の内容は単純明快、そして簡潔なものだ。その名の通り『すべての攻撃を無効化し、同等以上の攻撃力で攻撃を返す』というチートじみた能力。
しかも他人に貸与可能とまで来た。これは本当にチートなんじゃないか…と思ってしまうほどだ。

140 :水沢楓花@養護教諭 ◆J/oczXnR/E :2014/06/07(土) 00:04:33.32 0.net
「あら…新しいお客さんね、ここまで残ってるって事は、あなた達は強いんでしょうね」

軽く微笑みながらスタンプを用意する。
「……あら?戦挙立候補者じゃないのね?ならどうしてこんな…まぁいいわ、傷をよく見せて頂戴」

手早く治療しながら話し掛ける。

「うふふ…もうほとんど人がいなくなっちゃったから少し退屈だったのよ…少しお話しない?それとも治療終わったらこのまま行っちゃう?」

141 :初代校長vs現校長 ◆SwordCkC3s :2014/06/07(土) 04:06:05.83 0.net
コンコン、と特設司令部の扉をたたく音がした。校長はごく自然に「はいりたまえ」とつぶやいた。
「失礼しますぜ……おお、あんたが校長をやるようなタマだったとは驚いた」
「これはこれは、校長殿……いや、今はこの私が校長だったかな。ハハハ。
……で、何をしに来た?」
「あんたを殺しに来た」
「ハッハッハ、ドストレートだな。相変わらずだ、まったく。――だが私はお前のそんなとこが嫌いだった。
さて、話の続きは表に出て話そうか」
「ああ、構わないぜ」

〜校庭〜

二人は校庭にいる生徒たちの視線を一瞬でかき集めた。それもそうだ。はたから見れば一生徒が校長に戦いを挑んでいるように見えるから、だ。
だが、片方は死体を操っている。                                      イモータル フィールド
「さて、この私を倒すといったな?……ハハハ、笑わせるな。お前には無理だ。いいや、お前にも無理だ。この私の【不可侵領域】をやぶることは誰にも出来やしない」
「それなら、同じ能力を持ったものならどうなるんだろうな?……それっ!」
突然、校長と対峙していた男子生徒が倒れた。中に入っていた誰かの魂が抜け、元の死体となったのだ。そして……
「な、なんだこれは!?うわあああ……さて、始めようか」
ワイズマンの一人が突然校長の方を向いてそういった。どうやら、操られているらしい。
「面白い。受けて立とうではないか!」
二人の途方もない戦いが始まった。
「【領域展開】!!」
「【圧縮領域波】!!!」
「効ィかァぬゥわああああああああ!!!!!」
無敵の盾による攻撃を、無敵の盾が防いだ。ギュイインという爆音が鳴り響く。
「【反射】!!」
「【領域展開】!!!」
【反射】により跳ね返ってきた攻撃を【領域展開】を発動し無敵のアーマーを装備して防御・吸収する。そして――
「【増幅反射】!!!」
「なにっ!?ワイズマンごときにそのような力与えてないぞ!?」
「お前の能力には変わりない。覚えていないか?俺が前に言ったことをさ」
「なんだっ!?」
「お前の攻撃は簡単に弾ける。だから、カウンターで簡単にダメージを通せるってな。つまり、こういうこと」
「ぐぬぬぬぬううううう……うぐううう……うおお……うおおおおお!!!!????」
現校長は攻撃を防御しきれずに、全身で自らはなったはずの攻撃を食らった。そしてそのまま旧校舎の残った壁に激突する。
「ぐはっ!?うああ……ああ……あ……」
「お前の負けだ。さらばだ、かつての我が生徒よ」
ワイズマンが標準武装として装備している能力産の銃の銃口を現校長の頭につけ、そして引き金を引いた。
こうして、現校長は射殺された。さらに、初代校長がその肉体を乗っ取ったことにより、一部生徒が「校長は生きている」と錯覚してしまう。
校庭で校長が殺されたという話は瞬く間に全校に広まった。それと同時に、校長は生きているという話も広まって、全校生徒はみな混乱した。
「ははは、みんな混乱してる。慌ててる。この体ならまだ能力は使えるかな。……さて、どうしたもんかね」
そう言って初代校長は特設司令部に戻って行った。

142 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/08(日) 01:41:57.77 0.net
思考をデータベースに張り巡らせている途中、ふと気づいて瞳を開ける。
ミソギの兵装。能力の縛りが厳しい彼女には必須だろう。
もちろん此処から手頃な武器を引っ張り出すだけでもいいかもしれないが、それでは心細い。
...たとえ目の前の彼女たちが賞賛するような武装だとしても。

作るならミソギの短い能力発動で最大限の効果を得られるような武器が好ましい。
そんなピンポイントな要望に答える武器は、備え付けの兵器では満足のいくものは見つけられないだろう。
大切な人を傷付けるのではなく、守るための能力。いずれ此の身から消し去るその日まで、そうして使っていたかった。
だから、私は力を使う。自身が忌み嫌うものだとしても、それに意味を見出だせたなら。

「ミソギ?...貴女に、武器を作りたい」

ここで能力を行使することで、能力概要の証明に繋がると言う打算的な思考も在るにはあった。
だがそれ以上に、他人の身勝手で地獄に生まれた彼女に、これ以上の惨禍を与えたくなかったのだ。

「貴女の思うように。貴女が欲しいように。
 力になれることなら、私はいくらでも手を伸ばすから。
 今の貴女が求める刃。私に、教えて」

143 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/08(日) 22:38:31.60 0.net
>「...何が言いたい?」
「知ってるんだよ、私。能力は進化するらしいじゃん?んで、君たちの能力は進化した可能性がある。
一応、参考までにデータを取っておきたいのさ。どんな能力がこの世界にはあるのか、ってね。だから、君たちの能力の
進化前の能力を教えてほしい。まあ簡単に言うと気になるから教えてってことだね。まー、こっちの言い方が悪かったから聞かなかったことにしといて」
紫亜はちょっとつまらないというような顔をした。そして、そのまま落奈を見つめる。
「わたしをなんだと、思ってるの……」
落奈が「使わないよ」と小声で言うと、さらに紫亜の機嫌は悪くなった。
>「ミソギ?...貴女に、武器を作りたい」
「武器……?アタシに?」
>「貴女の思うように。貴女が欲しいように。
力になれることなら、私はいくらでも手を伸ばすから。
今の貴女が求める刃。私に、教えて」
「うーん、そうだなぁ……悩むなぁ。つかめる部分があって、なおかつあのタレットビットたちを動かす補助になる何かがほしいかな。
一応アイツらも連れて行こうとは思ってるけど……あれを動かし続けるのは負担になるっていうかさ。まあ一応は思念伝達タイプだし……声で操作できるけど。
アイツらの電池、太陽光充電だから電池はいらないんだけどねぇ……何より操作が難しい。一応制御デバイスはあるんだけどさ……
ずっと昔の話、今は能力に食べられたクローンと餓死したクローンの一部が声帯認証をして概念操作でビット動かしたんだけど、一人5体が限度だった。
能力に食われたクローンたちは、主にビットの思考制御に失敗して能力の自我が乱れてそのままおかしくなって死んじゃったの。まあ、それを防止するために腰にこんな装置があったりして」
と、ミソギはおもむろに腰からスマートフォンのような端末を取り出した。
「こいつがさっきちょろっと言った制御デバイスね。こいつのスイッチをオンにすると、こいつを思考制御することでこいつがビットたちとアタシとの仲介役になってくれるわけ。
この端末がビットたちを管理・制御することによって、アタシの負担は減るの。……それでも、この端末を動かすのが少し負担になるのよね。それに、これを見つけるまでの間に動かすことに成功したクローンたちは
みーんな死んじゃったから、正直もうあのビットたちを動かすのをみんなあきらめてたし。……話、それちゃったね。
まーとりあえず、第一につかめるもの。腕を拡張したいからね。そして、第二にこの制御デバイスを改良した機能を保有しているということ。このデバイスは貸すからスキャニングなり分解なりして好きに調べていいよ。
……君を信頼してこれを渡すからね。本来これは人に渡すようなもんじゃないし、こいつがないとアタシの戦闘力は大きく減るからね」
そう言って悠綺にデバイスを渡す。
「……武器、といえば……武器庫!」
「あー、そういや適当に見てったんだっけか?いや、十分眺めたか……あ、さっきダガー消費したか」
「鞭剣、まだ在庫ある?」
「在庫あるけど……疾風くんめっちゃ興味示してたよねー。まあ、そのデッカイ得物があるからいらないか。アハハー」
完全に挑発する気満々の顔で疾風を見つめる。
「まー、ほんとにいるんだったら?武器庫の案内してあげてもいいけど?その剣かなりギミック満載みたいだし?ウィップなくてもじゅーぶんでしょ?」
もはや紫亜はこういう性格なのだろう。落奈は呆れた顔で紫亜を見つめていた。

144 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/08(日) 23:25:00.32 0.net
「進化前の能力…か…俺の最初の能力は、棒状の物を鋭利にする…って能力だったな。ある程度の長さと、剣に似た形状であるのが条件だったか」
もう忘れかけていた初期能力を思い出す。
思えばその時から相棒の自我はあったんだろうか
短い付き合いだと思っていたがとてつもなく長く共に居たんだな…と改めて認識する。


(……やけに人を挑発する奴だな、一回殴ってやろうか)
そうちらっと思いながらも頭を振ってやめ、応える。

「そうだな…この剣だけでも充分なんだが…」
ちらりと悠綺を見る

「…戦闘手段は多い方がいいさ…俺は能無しだしな、守りたい人を守る力はいくらでも必要だ」

悠綺の方を見て、心の中で謝罪する。
悠綺の作ってくれた武器で満足しなかった事に対しての謝罪だ。

「案内してくれるなら、頼む。後さっき言ってたあの…翼みたいな飛行ユニット?あれも頼む」

翼の飛行ユニットは完全に疾風の趣味である。

145 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/09(月) 00:44:41.99 0.net
「...そう」

吐き捨て気味にそう言って紫亜から目をそらす。
建前は聞いた。だが本音は解らない。
申告通りの能力だとしたら、落奈のスキャンを使わない理由がないのだ。
在るとしたら、考えられるのは......『暴走』、か。
どちらにせよ手放しで信用できるものではない。心のなかで彼女たちへの警戒レベルを引き上げ、ミソギに向き直る。

「掴めるもの、ビット操作の補助。...わかった」

疾風は近接特化、悠綺はどちらかと言えば遠距離に傾倒している。
だから状況に応じて動けるよう、ミソギには遠近両刀の遊撃を任せよう。
オリジナルから引き継いだらしい身体能力はその役目をこなすのに十二分だろう。
求められるのは戦場を引っ掻き回す俊敏性と敵の心理に混沌をうむ瞬間火力。......大丈夫、ビジョンは見えた。

「...じゃあ、素材の用意を」

会話を聞くに、まだまだ在庫は有るようだ。
使い出のない武器は分解し、ミソギの武器の糧にしてしまおう。
流れる疾風と紫亜の会話にたいし影で頬を僅かに膨らませながら、託された端末を見つめる。

問題は、思考派制御。
今の悠綺のヘッドギアでの操縦は可能なのだろうか?
話を聞く限りには、設計思想は大きく変わらないだろう。
セキュリティレベルの最上位であろうマスターキーを以てしても操れないようであれば、ドローンの操作は困難を極める。
ミソギのため、細い糸にすがるように。瞑目して管理者権限を持つであろうヘッドギアからビットに動けと指令を送った。

146 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/09(月) 01:27:21.22 0.net
>「…戦闘手段は多い方がいいさ…俺は能無しだしな、守りたい人を守る力はいくらでも必要だ」
「そーかそーか、お主……大切なものを守るための武器が必要なのかね?いーでしょういーでしょう、理由にはそれだけで十分なのだ!」
「紫亜ちゃん、なんのマネ?」
「うーん、どっかの長老のマネ!」
「似てない」
「ガーン……まあいいや。それなら武器庫を案内してしんぜよー!まあ、あんたらが見てたのは多分奥の武器庫を隠すためのカモフラージュだったんだと思うよ。
まあ、あの大量の刀やら何やらの奥に箱があってね、その中にいろいろぶち込んであるのよー、デュアルナイフとか〜ヒートナイフとか〜……クライムシザーとかさ。
クライムシザーはまあいつか紹介するとして、翼みたいな飛行ユニットかぁ……ああ、あれね」
ふと、つい数十分前に言ったことを思い出す。
(思念制御型の飛行ユニットとか……あれは羽を模したデザインだったからかさばるっつって実用化されなかったんだよね、折りたためないし。)
「思念制御型の飛行ユニット、ね。通称『鉄の羽―プルーマ・オブ・フェルルス―』なんてかっこつけた名前つけてたやつもいたけど、流行らなかったらしいってデータベースのコメントに書いてあったよ。
それ見た日は一日中笑い転げてたねぇ。流行るわけねーよ、そんなラテン語かぶれなやつ。まあ、そのてつのはねがさ、何が不便って羽が折りたためないから……
多分外に持ち出すのに一苦労だと思うよ。それなら思念制御+胴部装着型飛行ユニット『ドリルスラスター』の方をお勧めしたいね。背中部分から延びるドリルのようなパーツが特徴的でさ。そのドリルの周囲にある水色の発光体が
なんでか知らないけど飛行する力を与えてくれて、あとはまあ自分で動かしてーって感じ。……デザイン性で言うなら羽のほうがかっこいいっていうか趣はあるんだけどね。羽の方は上位版があったけど……折りたためる奴。
あれ、使えたっけかなぁ……?ここにあるパーツで修理位ならできなくはないと思うけど、そんな技術持ってる奴いないしなぁ……チラ」
悠綺の方をチラ見どころかガン見する。
「まー、優秀なメカニックがいれば別だけど〜……チラ」
熱いまなざしを悠綺に送る。
「私でも、直せなくはないんだけど〜……チラ」
「紫亜ちゃん、もうやめてあげて?」
「はいはーい。とりあえず移動すっかぁ。ほれ、ミソギ〜、こっちだぞー」
「あいよわかったぁ〜」
「悠綺も早くきなよー」
紫亜にはとある一つの大きな考えがあった。しかし、それを実行するためには『手駒』が必要だった。
……こいつらなら、手駒……いいや、いいチームメイトとして役立ってくれそうだ。紫亜はそんな期待をほのかに抱いていた。

147 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/09(月) 01:40:05.49 0.net
/ドローンは従来の【空想兵器】の思考波制御では動かせないという認識でいいんでしょうか?
/動かせるに越したことは無いんですけど

148 :拠点防衛型タレットドローンたち ◆SwordCkC3s :2014/06/09(月) 01:43:43.80 0.net
>瞑目して管理者権限を持つであろうヘッドギアからビットに動けと指令を送った。
「ガシャコン!ドンガラガッシャーン!ガラガラガラ……」
遠くの方で、ビットという呼ばれ方をしている者たちが動き始める。
そして、急速で壁を突き抜け……ドアはちゃんと開いていたので実際はドアを通っているが……部屋の奥の方に現れた。
数は6体。そして、現れた後はその場で停滞している。
うまく操作ができていないのか、ドローンたちは空中でガタガタしている。
「ビットを直接動かすのには限界があるよ、悠綺。とりあえずその端末にアクセスしてみてよ。動かすの楽になるよ」
ミソギはそういって端末の操作を勧めた。
/*オーバーテクノロジーですので同じ能力産という感じでお願いします
思考波制御のシステムを構築できる能力による干渉はマスター権限を持ってる場合は全て操作可能って感じです
ただ、優秀なクローンたちですら5体を扱うのが限度(という設定)でしたので、思考波制御能力を持っていても限度は6体、それも操作がかなり難しく
デバイスの補助なしでは難しいという設定でお願いします*/

149 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/09(月) 01:47:01.47 0.net
「プルーマ…オブ…フェルルス…!かっけぇ…!!」

心の中の唯一無二の病、略して『中二病』

「……そのドリルスラスター?本当にそんな名前なのか?なんとかドライブとかなんとか炉って名前が付きそうだが…ふむ…2つ合わせると性能と見た目の両立が可能か…」
ふと、紫亜が悠綺をガン見しているのに気付く。

「……あ〜…紫亜?悠綺の能力はメカニックの能力じゃなくてだな…」
悠綺の能力について訂正しながら紫亜について行く。

150 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/09(月) 02:09:31.58 0.net
...おかしい。思い描いた軌道を描いてそのガンビットは姿を表すはずだった。
ところが現実はどうだ。互いに衝突しながらやって来たビットは宙に留まってなお揺れ動いている。
流石に機密研究の防衛兵器。一筋縄ではいかない、か。
紫亜の言葉に素直に従うのは癪だが、この際やってみるしかないだろう。
即ち思考波の仲介にこのデバイスを使用できるようなユニットの製作。違和感無く制御できる思考派形態との融合。

「......了解」

早く来いと急かされた声、デバイスを仲介しろとの助言。その両方に沈んだ一言で答える。
意図を読めない彼女の提案する事案に諸手を挙げて賛同は出来ないが、堂々と反抗するのも不都合だ。
だからいざというときのために、思考波制御での最高決定権くらいは握っていても罰は当たらないだろう。
二度と何にも屈服しない。己を縛る枷も己の道に立つ障害も、等しく打ち砕いてみせる。
内に秘めた黒々しい心は、しかし何処にも表出することは無く。
背負った無機質な鉄の塊だけが、深層で揺れる情動を暗い冥い『瞳』で視ていた。

/大方りょーかいです
/【空想兵器】の設定上、生物=第三者の操作が可能になりますので負荷は大幅に減るとしていいでしょうかね

151 : ◆SwordCkC3s :2014/06/09(月) 02:20:20.44 0.net
>>150
それでお願いします!
多分腕大量に増やした上に負荷もかかってなおかつ能力の反動でえらい目に…なんてことになったら
多分禊は再起不能になるのでw

152 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/09(月) 02:25:45.21 0.net
/おっけーです
/デバイス仲介して動かすロールは武器庫の武器を分解して素材にしてからするので
/もう武器庫到着あたりのロールをお願いします

153 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/09(月) 02:30:34.75 0.net
>「……あ〜…紫亜?悠綺の能力はメカニックの能力じゃなくてだな…」
「あ、そうなの?……ふむふむ、なるほどねぇ……なーんだ、じゃあやっぱ私が直すしかない、か。
っと、そうこうしてるうちに着いちゃったね。んでまあここがその武器庫なんだけれども……この刀とか並んでるとこあるでしょ?
これをかき分けて……ああ、その刀の山正直全部いらないからバラすなりなんなり好きにしていいよ〜……あったあった、これだ。ちょっとテスト運転してみるかぁ」
改良型の鉄の羽を背負い、音声コマンドを入力した。
「鉄の羽、起動!」
フィイイインという音を立てて羽が開く。しかし、それと同時に「ギギギギギ」や「ガタガタガタタタ」といった金属が押し付け合った状態で動いているような音がした。
「これ羽ひらかねぇな……停止!」
羽が開くのをやめ、自動で閉じようとするが、やはり閉じきれずに途中で止まった。
「ここをこうして……あ、今修理で手が離せいないから適当に奥の箱の中身見てってね。落奈、ちょっとあそこの工具セットとパーツセット持ってきて」
「了解」
紫亜も落奈もやることがあって手一杯のようだ……

154 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/09(月) 02:39:55.27 0.net
「おーおー…なかなかの業物が…」

数々の名も知らぬ名刀が無下に扱われるの無視は出来ない。
こう見えても剣士…もとい剣道部員、刀は大切に扱わねばと思う。

「この刀も曇りが無くて綺麗だなぁ…可愛そうに…」
ぶつぶつとぼやきながら解体し、まとめて悠綺に渡す。という作業を延々と続ける。

「……うん…これを元にしていい武器が出来るんだ…うん…」

155 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/09(月) 08:24:37.30 0.net
/質問です。休眠している敵キャラって使用したら問題ありますかね?新たに作った方がいいですか?

例えば

名前 城音零(しろね ぜろ)
性別 女子
学年 17歳(二年)
身長 175cm
体重 お察し下さい
容姿 蒼い髪を伸ばしている(長さは腰より少し短い位)
   肌が白く足が長い
   紅連色の目
性格 冷静で何があっても動揺しない
   
【雷獣招来】イズンオーバル
体内に溜まった電気を放出する能力。直接飛ばす事も、体や武器に纏わす事も可能。
※能力者は免疫がある為、自分の電撃で気絶はしないが、ビリビリと痺れる。
体内の電気がなくなれば充電が必要。コンセントや電柱、落雷などから充電する。

156 : ◆J/oczXnR/E :2014/06/09(月) 21:37:04.62 0.net
いいんじゃないすか?敵も多い方が激しく戦えますし

157 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/09(月) 22:03:09.67 0.net
目の前に一つ置かれた、分解された刀の刃。
悠綺はそれを拾い上げ、禊に渡された端末を見つめた後で瞑目する。
そしてその口がゆっくりと一つのワードを呟く。瞬間手にした刃はその形を変えた。

まるで専用のケースのように形作られたデバイス。その中に端末を差し込み、延びたコードをバックパックにつなぐ。
恐らく能力産であろうこの端末の作成は不可能だ。ならばこれに頼ってドローンを動かすしかない。
自らの思考波をバックパックから端末に流し込み、宙を往く砲塔の軌跡を思い描く。
...今度は大丈夫なようだ。先程のように震える事もなく滑らかにドローンは作動した。

「これで大丈夫。作成可能」

ぶつぶつ言いながら刀を分解する疾風の声を聞き流しながら、刃の山に手を翳して目を瞑る。
最初に出来たのはヘッドギア。思考波に顎部保護、網膜投影機能をもつ疾風と同型のもの。
次に出来たのはこれも疾風のそれと同型の、声帯の振動を骨伝導で送る連絡用のチョーカー。
そして最後。悠綺が思い描いた禊に送る彼女のための武装。
いっそうの集中を込めながら、姿勢はそのままにゆっくりと『作成』と唱えた。

158 :名無しになりきれ:2014/06/09(月) 22:04:51.60 0.net
>>155
了承が取れれば別だけど、基本的に他人のPCは動かさない方がいいと思う

一応復帰する可能性があるし、あるPCを敵キャラとして扱うということは、そのPCを敗北させるということなので
誰もが自分の作ったキャラクターを他の人に処分されたくはないのではないか、というふうに思うから
ひとつの意見だけど

159 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/09(月) 22:52:08.20 0.net
>>156
>>158

/お返事ありがとうございます。零は当時敵キャラとして作成して、私か鶴吹さんかどちらが動かす?って話して、鶴吹さんに任せたキャラなんです。
ややこしくなりそうなら別キャラを立てますが、出来れば会長の周りに何人か欲しいです。

160 :名無しになりきれ:2014/06/09(月) 23:01:17.96 0.net
>>159
そのPCに主体的な作成者がいないのであれば再登場させても問題ないかも

161 : ◆h5Jhlz15JA :2014/06/10(火) 00:03:48.33 0.net
/もし牛島使いたい人いたらどうぞ

【名前】牛島 剛
【性別】男
【学年・所属】3年戦管鎮圧部隊
【外見】マッチョ 正に脳筋タイプ 武井壮みたいな服装
180/95

【能力】
【黒金剛猿】
ゴリラの獣人に変身する能力者
しかしその体躯・パワーは従来のゴリラをケタ違いに超える
体をおおう筋肉も鋼鉄より固く
多少の銃撃をうけてもビクともしない
そのナリはゴリラというよりも『鉄人』というにふさわしく、
強靭な腕で地面を叩けば半径5mの足場をあっという間に壊してしまうだろう
ただしパワーは強力だがスピードはあまりない

【概要】
前期生徒会役員
鎮圧部隊に所属し会長に従順忠実
単純単細胞な脳筋タイプだが逆に物理攻撃に特化しておりその攻撃力は恐ろしい
能力を使用すると筋肉の膨張で服が破れる
そして全身から黒色の毛が生えるが頭のてっぺんと背中の真ん中は金色の毛が生える

弱点は筋肉が増強されてるとはいえ覆うことのできない間接部や目や男である故大事な部分

現在白河にやられ保健室でおネンネしてます
改心させるもよしそのまま会長の手駒として使うものよしです
煮るなり焼くなりしてくださいwww

162 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/10(火) 00:44:53.05 0.net
/御笠さん、保健室のロールお願いします。

163 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/10(火) 02:32:16.49 0.net
素体と技術による高水準の総合スペック。それが禊の持つ生来の武器だった。
確かにガンビットは強力ではあるが、その操作にまごついて当の禊が行動できないのは本末転倒と言うものだ。
だから悠綺は思い描いた。極限まで思考波によるビット操作を減らし、尚且つ戦闘中に無理なく使用できる機構。
その身体能力をさらに高め、戦場の一陣の騒嵐とする兵器。何より臨機応変に対応できる、即応性の高い武装を。

刀の山は一転、いくつものトンファー状の機械とベルトのような固定具で溢れかえっていた。
トンファーは一つ一つにそれなりの大きさがあり、握り手付近に銃のようなトリガーがついている。
著しい行動障害にはならない程度の重量のそれには、疾風の機構剣のように個々にスラスターがついていた。
そしてベルトのジョイントと連結する仕様になっており、思い描ける限りの高速機動を可能とする。
両手、二の腕、肩、腰、脚のそれぞれの部位に一対二本ずつのトンファーが固定できるようになっている。
当然打撃の際に加速を発生させて衝撃も強化できる。思考波制御のスラスターは即応性もトップクラスだ。

右腰に吊り下げるように付けられた長方形のユニットには、先程の端末が入るようになっている。
ガンビット操作による禊の負荷を軽減しながら、操作を制限することで同時制御可能数を増加させている。
なお、不安定ながら移動だけなら悠綺にも出来る。マスターキーの権限を利用し制御を分担も可能なようにしてある。
そして思考波で制御するのはガンビットの移動のみ。照準と射撃は別の方法で行うのだ。

それがトンファーに付随したもうひとつの役目。レーザーポインターとトリガーによる体感的な射撃攻撃。
レーザーで描かれた軌道が遮られたポイント、つまりポインターの照射箇所をガンビットのカメラで認識、照準を合わせさせる。
そしてトリガーを引くことで射線の通ったビットから銃弾を発射。自身に射撃の反動も無いため乱戦時の取り回しも向上する。


そんな設計を詰め込んだ具現化された武装群。それらの中からベルトを一本拾い上げ禊を見る。
一歩、二歩。わずかな距離を歩みより、右腰部のユニットに端末をセットしてそれを手渡す。
貴女のために、私に出来ることはしたと。そんな心情のこもった柔らかな微笑を向けて。

164 : ◆h5Jhlz15JA :2014/06/10(火) 23:32:08.92 0.net
>>162
/すいません…了解です
ちょっと最近忙しかったんで

>>140
「僕はそんな強く無いですよ…」

【と、謙遜するが、そんなに自分を評価してないというのも事実だ】

「戦管が来るのは珍しいですかね?まぁ、自分の能力での火傷と視聴覚室から飛び降りた時の軽い捻挫ですからね…戦管の良いところは制限なく保健室使えるところですね」

【学ランを脱ぎつつ笑みを返す】

「しかし、派手に暴れましたからね…これからも暴れる予定になりそうなんですが…」

【そういいながら白河を見る】

「というわけなんであんまりゆっくりは出来そうに無いんです…ごめんなさい…
選挙が無事全部済んだら多分来れると思うんで、ゆっくり話すのはその時にしましょう、その時は多分学校が大きく動いてるでしょうからね」

【ここだけは自信たっぷりに言う】

165 :水沢楓花 ◆J/oczXnR/E :2014/06/11(水) 00:03:04.06 0.net
治療を続けながら話す

「あらあら…ごめんなさいね、戦管だったの…戦管が来るのは珍しい…というより、ほぼ無いわよ。あなた達はあなた達で治療能力者が待機してるはずでしょう?」

そこではっ、と顔を上げる。

「……ねぇ、あなたが戦管だとして、治療班が動いてないって事は…何かあったのね?……情報はちゃんと集めておくべきね…」

「…そうね、あなた達がこれから何をするのかは分からないし、聞かない。でも、これは言わせて」

「……剣疾風、あの子と悠綺さん…それと詠未君と星羅さん、あの子達は化けるわ…私からお願い、あの子達が間違った道に進もうとしたら、あの子達を止めて」

166 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/11(水) 00:27:54.97 0.net
「まぁ、そうですね…知ってると思いますが今まともに仕事をしてる戦管は少ない…殆どが元会長の元で能力者の無力化に励んでるんです…」

【火傷の痛みが引いて行く…とても心地が良い】

「だから僕は建前では真面目に平等に戦挙を仕切るように見せて、本音ではこいつ、白河の援護や将来有望な後輩たちの支援をしてるってわけです
元会長派が横行をしてるんです…こっちだってこれくらいのことはしていいはずです…
これは先生の前では言うべきでは無かったかもしれませんね…」

【勝手に喋り過ぎてしまったからもしれない…そう思い苦笑いをする】

「そういうわけなんで、今先生が仰った後輩たちのことは任せてください、先輩として正しい道に導いて見せます…
なんていったってそれも戦管の仕事のうちですしね」

【覚悟を決めた顔つきで言う】

「そしてこいつが学校を変える…僕たちならやれますよ…まぁ、僕はサポートしかできないかもしれませんがね…」

【その顔は吹っ切れたような爽やかな笑顔だった】

167 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/11(水) 00:39:05.13 0.net
保健室。三年間の高校生活で数える程しか来た事のない部屋。

この学校の養護教諭の能力は世界でも抜きん出ているとの噂がある。
息さえしていれば元の状態に戻せる。そんな話すら眉唾ではなかった。

そんな養護教諭・水沢と御笠の会話を聞きながら、一つ疑問に思った事があった。

「先生、一つだけ質問してもいいですか?元会長の現状はご存知ですよね?【能力】を喰い過ぎた為、自身も【能力】に喰われはじめた…。今やその名前すら覚えてる者がなくなる程に。」

(そう…俺を除けば…。)

伊達眼鏡をハンカチで拭き、掛け直す。決して視力が悪い訳ではないが、こうする事で落ち着きを取り戻せる。謂わば白河蛍のルーティンだ。

「ならばその症状を治す事は出来ないのですか?貴女程の能力者なら、彼の人格を取り戻し、膨れ上がった【能力】を取り除けるのでは!?」

168 :水沢楓花 ◆J/oczXnR/E :2014/06/11(水) 00:52:12.25 0.net
「私は戦挙とはあまり関係無いから情報もあまり入って来ないし、こちらから他の先生方に告げ口もしないわ……ふふ、頼もしいわね。…ほら、私の能力と少しの愛で、傷はもう大丈夫よ」


「……白河君、だったかしら。あなたが私を評価してくれるのは嬉しいわ、ありがとう」

穏やかな笑顔を白河に向けるが、すぐに表情を厳しくする。
「……でもごめんなさい、それは無理なの…私の能力はあくまで体の傷等を治療する能力、能力そのものに干渉する事は無理なの…でも、能力を取り除いた後のケアは受けましょう」

そう、愛する生徒達の為ならね。と付け加える。

169 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/11(水) 01:08:12.79 0.net
>>168

「そう…ですか…。」
そう、分かってはいた。しかしほんの一欠片でも希望があるのなら、そこに縋り付きたかった。

(やはり…やるしかないのか…。)

この戦挙に立候補した意味。彼を止める!ただそれだけだった。その為に多くの犠牲を払って来た。

「御笠…俺は君の思ってる様な人間じゃない。自分のエゴの為に戦っているんだ。けっして学校を変えたいとか生徒の為にとか、そんな高尚な目的は持っちゃいないよ。」

窓の外を見る。半壊した旧校舎が遠くにあった。

「それでも俺と戦ってくれるなら…俺は。」
そこから先は言葉にならなかった。少し上を向き、堪え、噛みしめるのがやっとだった。

「先生、俺達は行きますね。最後に、比良坂と冥瞳は…昨日…亡くなりました。俺は守ってやれなかった…。」
二人の経緯を話す。【暴走】が齎した悲劇を。

「それでも【能力】を無くす事が最善の策だとは俺には思えません。失う辛さも、それを一手に引き受ける者の辛さも、俺は正しいとは思えません。」

話がめちゃくちゃだ。自分でも何の話をしてるのか分からなくなってきた。それでも想いは一つだった。

「この身がどうなろうとも、俺は【あいつ】を止めます!それが副会長として、【あいつ】を支えてきた者の最後の務めです!」

(もう迷わない。次に会った時は…必ず!)

170 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/11(水) 19:39:02.82 0.net
「じゃあ行こうか、白河」

「先生ありがとうございました…」

【スッキリした顔で】

171 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/11(水) 19:41:27.64 0.net
/途中送信…

【スッキリした顔で保健室から出て行こうとした】

/すいません、今日は時間ないので続きお願いします

172 :水沢楓花/剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/12(木) 02:18:03.13 0.net
「そう…」
私……"水沢楓花"は、彼の決意を聞いた。
白河君…彼の決意は本物だ、そういう事ならこちらも応えねばなるまい。

「……待ってて、いい物をあげるわ」
そういいながら棚に向かい、奥から一つの小瓶を取り出す。
「これは本来使用禁止なんだけど…あげるわ。止血剤よ」

その止血剤は特殊技術を使用したもので、飲めば一瞬で止血が完了するという。
「瀕死の人にしか使っちゃいけない決まりなんだけど…使って。三錠しかないから使うタイミングは考えてね…これも愛よ」

        〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「おお!おおお!こりゃ凄い!」
俺……剣疾風は今、新しく手に入れた武器、【鞭剣】を使いこなす練習に夢中だ。
刀をあらかた解体した後、直感だけで鞭剣の在処を突き止め、緊急用武器としてヒートナイフも頂いて近くの少し動けるスペースに移動していた。

「ほうほう…!」
もう既に鞭剣の扱いには慣れている。
主に巻き付けたり引っ張ったりするのがメインだが、並んだ目標を纏めて吹き飛ばす、等も出来る様になってきた。
「……これがあれば…もっと確実に悠綺を守れる…絶対に守り抜くさ…!!」

173 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/06/15(日) 03:04:13.54 0.net
>>163
「これはまーた、すごそう……」
「強そう」
「悠綺ちゃん、ありがとう!これがあればもう何が来ても平気そうだよ、アハハ」
「よかったじゃん、ミソギ。そんな強そうな装備もらえてさぁ……うらやましいよ全く」
「へっへーん、うらやましいか?紫亜っちよぉ〜」
「うらやましいぜぇ〜まったくぅ〜」
平和な会話をしながら、紫亜はあるものを探していた。
「あのパーツ、ねぇなぁ……」
「どうしたの?紫亜ちゃん」
「いやさ、修理に必要なパーツが見当たらなくて……」
「どんな形のやつ?」
「あの装置の羽の部分を全とっかえしたいのさ。全部ダメダメになっててさ。パーツが曲がって閉じなくなっちゃってるみたい」
「あ……さっきいらないと思ってパーツの山のとこに置いちゃった」
「まさか、それがそのままあのトンファーに……くそう!もうこれ直せないじゃーん!」
「ご、ごめんなさい?」
「うーどうしよーあーあーあー……何か代わりのもの…代わりになるパーツはないかぁ〜……?」
慌てて探すが、そんなパーツは見当たるはずがない。何せ、羽の部分のパーツは他の機械との互換性が一切ないものを使用しているからだ。
「どうしよ、ほんとに……」
紫亜は考えるのをやめて、寝そべった。

174 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/17(火) 13:53:06.44 0.net
近くで騒ぐ声を聞き流しながら、呆れたように目を伏せる。
...案外、この二人はなにも考えていないだけかもしれない、と。
最も油断は禁物だ。何が目的かはっきりしない以上いつ裏をかかれてもおかしくはない。

そして今回の件、悠綺の過失でも有るかもしれないが彼女に気付くことは出来なかっただろう。
悠綺の能力は素材に手を触れずとも、また見ずとも製作が可能だ。そこに素材があり、手さえ翳してしまえば。
故に彼女たちの声にはまともに取り合うことはしない。それよりも生徒会への接触を優先させたかった。

「...あまり、悠長にはしていられない」

白河蛍。現生徒会長の思想に反旗を翻し抗うもの。
彼がいつ動くのか、あるいは既に動いているのか。
現行の制圧部隊が壊滅状態の今、よくも悪くも執行部への道に障害は少ない。
生まれた若干の焦りと共に、バックパックの軋む音と共に。悠綺は立ち上がり出入り口を見据えた。

175 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/06/17(火) 22:43:25.97 0.net
「……ま、仕方ないかな…」
翼の修理が難しいと聞き、少し残念なようだ。

「……よし!そろそろ行くかな…準備は良いか?」

全員の用意が済み次第出発するつもりだ。
「ん…落ち着け悠綺、急いては事を仕損じる…ってな。万全の準備をしないと…」

176 :会長 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/18(水) 18:31:01.47 0.net
「あ!やっと見つけた!こんな所に居た。」
色白の少女が目の前に現れた。彼女の名は城音 零、鎮圧部隊のメンバーだ。

「なんだ、城音か…。」

「『なんだ、城音か…。』じゃねぇーよ!あんた大将なんだから勝手にウロウロされたら困るっつーの!」

こいつは口は煩いが腕は立つ。現鎮圧部隊メンバーでもトップクラスの実力者だ。

「で、何の用だ?」

「『で、何の用だ?』じゃねぇーよ!あんたの護衛だよ!ったく…自覚があるのかねぇ、この人は。鎮圧部隊も殆ど残ってないんだよ!」
確かに計画を理解している戦管の殆どが戦線離脱している。しかしそれは想定内。計画の実行に支障はない。

「残ってないなら増やせばいい。其れよりも問題なのは、能力浄化が予定数に達していない事だ。」
当初の予定ならば3日目迄には殆どの生徒の能力浄化が済んでいるはずだった。後の2日で勝ち残った強者の削除に鎮圧部隊を総動員するはずだった。

「予定を下回っているのは白河の性かい?黒響だって、牛島だって、二神だってあいつにヤラレたんだろ?」

「事はそう単純ではない。」
そう、蛍の反乱は事前に分かっていた事。それよりも重要なのは理事会派だろう。

「理事会が動いている。我等が重きを置くのはこちらだ。白河は捨ておけ。彼奴の狙いは私個人。計画に支障はない。」

「そうは言ってもあんたがヤラレたら元も子もないだろうが!」

「その時は『頭』を挿げ替えればいい。それだけの事だ…。」
全ての準備は整った。後は実行あるのみ。

「さて、行くか。暮六の反応が途絶えた。その場所に残存生徒がいるはずだ。」
この闘いの終わりは近い。

/やっぱり城音を再登場させます。

177 : ◆SwordCkC3s :2014/06/19(木) 11:52:36.50 0.net
生徒会長の能力とかの説明ってどこに乗ってましたっけ?
探してるんですけど見つからなくて…
まさかほんとに存在が消え始めてるとかないですよね

178 : ◆J/oczXnR/E :2014/06/19(木) 18:12:45.10 0.net
>>177
確かほぼ全ての能力を使えるって能力だった気がする

提案されて使われなかった能力とか

179 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/19(木) 19:47:32.37 0.net
>>177

(敵役データ)
名前:生徒会長
性別:男
年齢:18歳
身長:177cm
体重:60kg
学年/部活等:高校3年生/生徒会戦挙管理委員会 委員長(元生徒会長)
容姿:
能力:
>>【Abillity Eater<異能食い>】
・対象相手の能力を喰う。
 対象の能力を喰うためには、対象が無力化状態でなければならない。(気を失っている/深く眠っている/抵抗する意思がない、など)
 抵抗の意志がある場合は、捕食は即座に失敗する。つまり、"わざと奪われようとする場面"を除き、基本的に他PCの能力を奪うことはできない。
 喰われた対象は異能を失い、普通人へと戻る。
・喰った能力は自分の能力として使用することができる。
 (※これはギミックとして、このスレ中の「せっかく名無しが考えてくれたのに使われなかった能力」を使える、ということを意味する)
 しかし、能力を複数同時に扱うことはできない。別の能力の特性を維持したまま別の能力を使うことはできない。
 能力Aを発動したまま能力Bを使う場合、能力Bが発現した瞬間、能力Aの効果は即座に消失する。発現する能力は常に1つ。
人物紹介:
「能力浄化」を掲げ、戦管委の一部を離反させた張本人。
生徒会長の仕事に携わる内、生徒会長戦挙がもはや異能の品評会と化しており、学校運営(理事会)が異能斡旋事業の一助としている事実を知る。
そういった理由で学友たる生徒同士が対峙し、血を流しているという状況に深い憤りを感じた彼は、学校への復讐をたくらむ。
「能力浄化」は校内の異能を一掃し、その能力を全て奪い、最後に自分の能力を自分の能力で消し去ることで完了する。
異能がなくなれば、戦挙も学校の事業も、その意味を失うと信じている。

……しかし、戦挙前後に"異能喰い"で多くの能力を取り込んだ結果、彼は"異能の塊"とも呼べる存在に変じている。
自身の存在は、喰った異能の存在に浸食され、限りなく薄くぼやけてしまっている。
その証拠に、彼の本当の名前を憶えている者はもはや存在せず、自他ともに「(元)生徒会長」というアイコンでしか認識できない。
外面は強い意志を持った人間のように振る舞っているが、既に論理的自我は失われており、
「能力浄化」への激しい妄念が脊髄反射的に彼を突き動かしているにすぎない。異能の亡霊。ボス候補1。
このキャラクターは最終的に必ず敗北し、破滅する。融和や和睦はない。彼はすでに亡霊である。

180 : ◆SwordCkC3s :2014/06/19(木) 20:57:14.05 0.net
>>179
┏O)) アザ━━━━━━━ス!

181 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/26(木) 00:30:30.10 0.net
過疎ってますなぁ…

182 : ◆h5Jhlz15JA :2014/06/26(木) 03:53:53.99 0.net
俺どこから始めればいいかわかりませんし…
誰に絡めばいいやら

183 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/26(木) 05:58:14.23 0.net
地下での話は一段落したんで、会長が来るならもう来てほしいですかねー

184 :会長 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/26(木) 11:52:40.45 0.net
能力者を兵器として斡旋する理事会。その仕組みは古くから変わっていない。故に其れに抗う組織、通称【AEBO(Anti Executive Board Organization)】も同じく古くから存在している。

能力クローン技術を先に生み出したのはAEBOの方だった。しかしそれは理事会側が現在研究し続けている技術とは違い、能力そのものをコピー・ペーストする技術。
故に継承技術とも言えるであろう。

それを能力者そのものをクローンにする、禁忌に触れたのが理事会側だ。そのクローン施設をAEBOでは【パンドラ】と呼んでいた。

「ここがパンドラ…。」
AEBO代表がパンドラに潜入するのは初めての事だった。そこには諜報員からの報告以上の代物が点在していた。

「あいつら…やっぱり私たちの事を人間とは思ってないね。」
怪訝な顔をする城音。

「どうする?ぶっ壊すんなら全開で放電してやるけど?」

「いや、今はまだいい。それよりも暮六を探すのが先だ。」

パンドラの存在を知る者はAEBOでも一部だけ。当然、広報担当の暮六は知らされていない。
ならば彼女がこの施設を訪れた理由は、残存生徒が隠れているに他ならない。

案の定、施設の中頃には複数の生徒が存在していた。その中には先日の【暴走】事件の当事者・剣疾風の姿があった。

「我らは戦挙管理委員である。貴様らは此処で何をしている?事の次第によっては全員の戦挙権を剥奪する。私にはその権利が与えられている。」

少し離れた位置より注意を促しながら、一団に近づいていく。
後ろでは城音の指先に蒼白い光が規則的にバチバチと音を立てていた。

185 :滝山トリオ ◆SwordCkC3s :2014/06/27(金) 20:40:09.17 0.net
「あ、そうだ。パーツの互換性があった気がする…旧式の方から羽だけ持ってくるかぁ!
まぁ、色的な見た目はぶっさいくになるけど。それはご愛嬌ってやつかね」
白を基調とした改良型の鉄の羽に、グレーを基調とした鉄の羽の初期型のパーツをはめていく。
「折り畳み機構に対応させるために、ここを微妙に弄らなきゃだめなんだよなぁ…あとここと、ここと、それからここかなぁ…」
そうしてこうして、時間は過ぎ去っていく。
「紫亜ちゃん、すごい……」
「紫亜っち、よくできるねそんなの。アタシにゃ無理だよ、ハハ」
「まー、暇なときはライブラリのいろんなパーツのマニュアルとか見まくっていたからねぇ。なんとか一通り読み終えたのが2〜3年前くらいかなぁ?」
「うっひゃー、すっごいねぇ」
「紫亜ちゃん、天才?」
「私?……天災さ」
>「我らは戦挙管理委員である。貴様らは此処で何をしている?事の次第によっては全員の戦挙権を剥奪する。私にはその権利が与えられている。」
「ねえ紫亜、私らって戦挙に参加する資格持ってたっけ?」
「わたしは、持ってる。二人は、持ってない?」
「そっかー、アタシもずっとここで生活してたしなあ。まー、いっか。っと、そんなことより弁明しなきゃね」
そういってミソギが歩み寄る。
「やーやー、うんたらなんとか委員さん?アタシはミソギってやつよ、よろしく頼むね。んでさぁ、アタシらちょーっと道に迷っちゃってさぁ?
友達の家が地下にあるって言う話を聞いたもんだから、地下に入っては見たんだけど…どこが家だかさっぱりでさぁ。
気づいたらこんなとこに……」
しかし、弁明もむなしくあちらは思いっきりこちらを睨みつけている。そして、奥の紫亜と見比べ、目を見開いているような表情をしている。
「って、無駄かぁ……アタシを殺すのかい?アタシはもともとこの世にいるはずのなかった存在だから?人の手によって作られた人造生命体だから?クローンだから?
……あんたらも、くだらない理屈で動いてる人間なら、容赦はしない。かかっておいでよ」
戦闘態勢を取ろうとして、思いっきり頭をぶたれた。
「ひぐぇ!?」
「こら、ミソギ!喧嘩売らない!!すいませんねー、うちの妹がギャーギャーうるさくって。この子所謂厨二病ってやつでしてねぇ。治ってくれないですよねーこれが。
まぁ、許してやってください。私たちはほんとに迷ってきちゃったもんでしてねぇ?いやぁ、厳しいですな。どこも入口が閉ざされていらっしゃっておいでで……
あなたたちは出る方法を知っていらっしゃる感じですか?あはは、できれば外に連れ出してほしいなー、なんて……あははぁ」
作り笑いを浮かべながら紫亜が説得を始めた。

186 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/29(日) 00:24:31.27 0.net
何やら勝手に騒がしくなっている隣の一団を冷ややかに横目に見る。
...思えば禊は今まで孤独だったのだ。人と人とのコミュニケーションなど理解できる筈もない。
その結果があの刺々しい言葉か。これで事態がややこしくならないといいが。
ため息混じりの吐息を吐いて、声の主へと向き合った。

「...私たちはこの施設とは直接関係はない。単に迷い混んだに過ぎない。
 何なら探索の結果見つかったデータを開示、譲渡しても構わない。それで潔白が証明できるなら。
 真偽確認はそこにいる戦管にでも訊くといい。...彼女も最初から居たわけではないけれど」

壁に背をもたれた夜風をちらと見やり、尚も言葉を紡ぐ。
先程の禊の言葉で、彼には禊の正体が割れてしまったと見ていいだろう。
ならば変に隠し立てするよりも、いっそ押し通してしまった方がいい。

「私からの要求は三つ。
 一つ、私たちに危害を加えないこと。此方も交戦の意思は無い。
 二つ、此処で生まれたクローンの排除は考えないで欲しい。計画に罪はあっても、生まれた命に罪はない。
 三つ、貴方の掲げる『計画』... そこに私たちを加え入れること」

背負ったバックパックから送られた情報が網膜に写し出される。
アンディファインド
『正体不明』眼前の男を読み取った、その人物解析結果。
全校生徒のデータを吸った情報屋謹製の端末に、識別できない人物など『一人しかいない』。

「悪い話じゃ無いはず。...『生徒会長』」

187 :滝山トリオ ◆SwordCkC3s :2014/06/29(日) 04:09:07.46 0.net
>「...私たちはこの施設とは直接関係はない。単に迷い混んだに過ぎない。
 何なら探索の結果見つかったデータを開示、譲渡しても構わない。それで潔白が証明できるなら。
 真偽確認はそこにいる戦管にでも訊くといい。...彼女も最初から居たわけではないけれど」
(ひとまずは何とかしてくれそう、だな……)
紫亜は心の中でそうつぶやいた。そして、ふと物音がするので機械の山の方へ目をやる。
そこには、機械を漁る落奈の姿があった。

「どれもこれも、ガラクタ……使えるもの、ない?」
(そうだねぇ、なかなかうまく使えそうなものは……おっと、ストップ。そこのコみたいな形の奴二個と、片方にくっついてる
首輪みたいなやつ。これ使えるかも!)
「首輪……?これ、か。んしょっ」
首にはめてみた、が……特に何も変わらない。ちょっとだけ苦しいだけだ。
(緩められるよ、それ)
「し、しってる」
少し緩めると、結構楽になった。
「なるほど、これをこうすると……」
突如、目の前に4つ並んだコの字型の機械が動き出した。そして、宙に浮きだし……
落奈の周りに漂い始めた。
(この首輪は制御デバイスだ!このパースイットビットを操作するための制御用の機械なんだよ!)
「パース……?」
(これは4個のうち2個が標的にまとわりついて攻撃を行い、残りの二つが使用者に追従して防御攻撃を行うって感じかな)
「なるほど……ってあれ?光だしたよ?」
四つのコの字型のビットが突如生徒会長とおぼしき人物に狙いをつけた。そして、バリバリバリと音を立てて黄色の塊を生成しだした。
その塊の大きさはじわじわと大きくなっていったが、ある程度の大きさになったところでそれも止まった。そして、音もバリバリからジジジジといった感じの音に変わった。
(いつでも打てるみたいだね)
「攻撃の意志、ない……」
半ば制御をあきらめつつ、会長の方へ体を向ける。

188 :会長 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/29(日) 17:46:39.38 0.net
この一団は本当に『迷い込んだ』だけのようだ。とは言え、会話から察するにクローンが一人紛れている。

(奴らは【パンドラ】の箱を開けてしまったようだな…。)

>「私からの要求は三つ。
 一つ、私たちに危害を加えないこと。此方も交戦の意思は無い。
 二つ、此処で生まれたクローンの排除は考えないで欲しい。計画に罪はあっても、生まれた命に罪はない。
 三つ、貴方の掲げる『計画』... そこに私たちを加え入れること」

この状況で自分達の要求を突きつける。この少女は頭も良く度胸もあるようだ。
それもそのはず、彼女・隼鐘も剣と並び今戦挙の注目株となっている。

「では、私からの返答だ。
一つ、抵抗しなければ危害は加えない。
二つ、クローンその物の排除は目的ではない。
三つ、計画の参加…。それはお前達全員の能力を排除する事が参加となる。」

一団の後方からフラフラと上がってきた二つ小さなの機械に向かって城音が稲妻を発した。

「ちなみに抵抗するなら、この施設全ての機能を止めちゃうよ。私が全力で放電すれば、ここにある機械類は全て壊れちゃうからね。」

189 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/06/29(日) 19:23:26.76 0.net
「...だから交戦の意思はない。威嚇は無駄」

指先から白い閃光を迸らせた城音に向けてやれやれと言った風に目を向ける。
...今のは、此方が悪いけれど。この状況で見つけた武器を試そうなどとよく思ったものだ。

『ミソギ。...余計なことはしないで』

通信用のチョーカーを使い、声帯の振動で釘を指す。
視線でも若干の抗議を行ったあと、再度『会長』に向き合った。

「返答を受理した。能力の剥奪も結構。
 私たちのそもそもの目的はそこにあるから。...でも大丈夫?
 貴方達が『制圧部隊』を笠に着て行おうとしたこと...もう完遂したの?
 私は、貴方の計画に賛同している。協力を惜しまない。
 私たちが活かせる手駒か... その判断は、委ねる」

能力の抹消が悠綺の悲願。しかし今はまだその時ではない。
このまま力を失っても、根本が変わらない限り理想は訪れないのだ。
そこに至る路を切り拓くのに、『会長』は自身にとって最善の選択を続けているのだろう。
剥奪は、構わない。だがそれを行うなら必ず理想を全うせよ。
そんな高圧的な意思を持った眼光が、目の前の男を不敵に射竦めていた。

190 :滝山トリオ ◆SwordCkC3s :2014/06/29(日) 21:15:00.39 0.net
> 「では、私からの返答だ。
一つ、抵抗しなければ危害は加えない。
二つ、クローンその物の排除は目的ではない。
三つ、計画の参加…。それはお前達全員の能力を排除する事が参加となる。」
「能力の……排除……!?」
紫亜が目を見開く。元々なかったような物だけど、やはり自分の能力。それをやすやすと消し去ることなど、できない。
「能力、消える……?」
ビットの制御に成功しビットを完全停止状態にした落奈が、その言葉に反応する。
(能力、つまり僕らを消そうっていうのか。どうかしてるさ。そんなことしたって、デメリットしかないっていうのに……)
「デメリット……?」
(僕たちは元々宿主の【欲望】や【感情】、【深層心理】が元になっている場合がある。そうじゃない場合の方が圧倒的に多いんだけどね。
そして、君の場合は【疑念】が具現化したものになる。ずっと他者との接触をしてこなかった君には強い警戒心が生まれた。そしてそれは相手へ抱く【疑念】の心に変わった。
そしてその深い【疑念】は一つの自我を生み出した。それは能力として具現化したんだ。その能力こそが僕。それを消し去るということは、
君と僕の場合なら君から【疑念】という感情そのものが消滅する可能性だってある。他の人はどうか知らないけど……だから、君は絶対にやめたほうがいいと思う。
君みたいな危なっかしい子が疑念を失ったら……目もあてられなくなりそうだ)
「ふふ、大丈夫……わたし、一人じゃない……」
(心配だなぁ)

頭を押さえて痛がっているとこに、通信が入った。
> 『ミソギ。...余計なことはしないで』
『ご、ごめん……奴らもアタシ達を作った連中と同じかと思って』
だが、こちらの失言で恐らくミソギがクローンということがバレただろう。
もしアイツらが手段を択ばないのであれば……こちらにだって考えがある。
「今は退き時、かな」
後ろの方にミソギは下がった。

>「ちなみに抵抗するなら、この施設全ての機能を止めちゃうよ。私が全力で放電すれば、ここにある機械類は全て壊れちゃうからね。」
「おー、怖いねぇ。あのパースイットビット、製作者のお気に入りだったらしいのにねぇ。うー、恐ろしい雷だぁ。
しっかし、野蛮だねぇ。ここの機械類はとても素晴らしいものばかりだというのに。たとえばそう、こんなものとかね」
右手を挙げて、小さく言葉をつぶやく。
「コール、PMA101 ver.V ver.Z!」
壁を突き破って、左後方から二機のロボットのようなものが現れる。それぞれは胴体の上に椅子のようなシートが設置されている。
「これを壊しちゃうのは、もったいないんじゃない?」
二機のロボットはいずれも搭乗員が搭乗するのを待機しているかのようなポーズで居座っている。
「そ・れ・に、この施設は元々能力を研究していたところじゃありません?つまり、その程度の能力への対策は施されているわけで…」
右手を下げ、左足を強く踏む。
「全システム、対ショック・対電撃防御をアクティベート」
突如、電気が全て落ちる。後ろに控えていた機体も少し傾いて止まった。
「今のうちにっと……どうせ落奈も能力消したくないんでしょ?
あっちはあっちで消すなって交渉してるみたいだけどさ。どぉーだか、ね。どうする?私と一緒に逃げる?」
「……うん。センちゃん、なくしたくない」
「ミソギ、あんたは?」
「いい。アタシの一番最初の友達といくよ。アタシに名前を付けてくれた大切な友達だからね。最後まで見守るつもり」
「そーかい。元気でな!」
紫亜は鉄の羽を暗い中探し、落奈を抱えて出口へ飛んで行った。出口を突き破り、そのまま上空へ飛翔した。
「ソードウィップとかヒートダガーは独自にバッテリーがあるからシステムが落ちても動くんだよね。ドローンやビットはシステムが管理してるからダメなんだけど……
とりあえず、もう後には引けないね。まぁ、仕方ないか」
「うん……アイツら、何か嫌な雰囲気がした」
「分かる。なんだか不吉な予感がしたっていうかさ」
「ゆうきちゃん、だいじょうぶかな……?」
「アイツらなら、なんとかなるって。ま、アイツらを信じて私たちは逃げますかねぇ」
そういって二人は学校の端の方へ飛んで行った。

191 :会長 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/29(日) 21:56:41.81 0.net
「城音、『まだ』手を出すな。」
小声で呟く。

>「返答を受理した。能力の剥奪も結構。
 私たちのそもそもの目的はそこにあるから。...でも大丈夫?
 貴方達が『制圧部隊』を笠に着て行おうとしたこと...もう完遂したの?
 私は、貴方の計画に賛同している。協力を惜しまない。
 私たちが活かせる手駒か... その判断は、委ねる」

なるほど、やはりこの娘は頭がよい。自分の意志とそれを完うする術を理解している。

「…執行部に欲しい人材だったな。」
これもまた小声で呟く。

「いいだろう。では先ずは現在の状況説明をしよう。第一に戦挙に残っている生徒だが…。」
そう話し始めながら、懐より端末を取り出し、壁にその映像を投影させた。そこには白河や御笠・入江など、残存生徒の一覧が示されていた。

「我々執行部以外での主立った者は白河・御笠の副会長派、理事会側からの生徒が一人、それとお前達だけだ。
後は小者共なので取るには足りん。つまり現段階での我々の一番の懸念材料は『お前達』と言う事になる。
次にお前達が活かせる手駒かどうかだが…。」
壁の映像が切り替わる。今度は生徒の能力が数値化された一覧が映る。

「見ての通り、今のお前達では鎮圧部隊に入るだけの戦闘能力はない。身体能力、戦闘経験、能力の熟練度がまだまだ未熟なのだよ。
実際に鎮圧部隊の戦闘を目の当たりにした隼鐘なら私の言っている意味が分かるな?」
画面が黒響の数字を映し出した。

「しかし…あえて…と言うならば、剣が本来の能力を取り戻したのならば話は別だが。隼鐘も鎮圧部隊ではなく、戦菅監視係としては欲しい人材だ。」
そこまで話すと室内の電源が落ち、二人の生徒が飛びたして行った。

「会長、追いかける?」
城音の問いに一度振り向き、無言で前を向き直す。そして残った三人に話し掛ける。

「あくまで手駒とし動くと言うのならば、今逃げた二人の意識を無くした状態で私の前に連れてこい。それが条件だ。」

192 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/06/30(月) 20:54:04.78 0.net
/白河と一度別れた御笠が飛び出した滝山トリオと出会うとかOKですか?

193 : ◆SwordCkC3s :2014/06/30(月) 23:45:58.60 0.net
>>192
もちろん構わないどころかうぇるかむです!
ということでそれ前提で話すすめちゃいますね

194 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/06/30(月) 23:49:48.06 0.net
>>192
それいいですね。白河はまだ動かせないんで、よろしくお願いします。

195 :滝山コンビ ◆SwordCkC3s :2014/06/30(月) 23:52:01.70 0.net
学校の端の方に着地し、簡易GPS機能のついた鉄の羽を涙を呑んで破壊し、そのままてくてくと校内を歩いていたところだった。
「あんたは……!だれ、だっけか?」
「この前の、炎の人……」
「あー。いたねぇー!あのめっさ強い人?まーいいよ。アンタに戦う気があるのなら相手するけど、正直こっちもピンチなもんでねぇ。
手伝ってくれるっていうんなら、アンタの仲間になってもいいけど、どうするよ?……一度戦ってからでもいいけど」
「この人と、やるの……?強そう……暑くて近づけなかったし……、体術もきくかどうか……」
「アンタの体術は自然で磨いてきたもんでしょーが。生き物を殺すために学んできたわけじゃないような生ぬるい戦闘術に負けちゃったらアンタ、それは恥ずかしーよ?」
「ぐぬぬ」
相変わらず、置いてけぼりにしていくトークを展開している。

196 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/01(火) 21:05:43.26 0.net
【勝手に矢継ぎ早に喋られ置いてきぼりになる】

とりあえずターゲット発見と…
目標確保ってとこだな…
あ、戦闘の意思は無いから安心してくれ
えっと、保健室の先生わかるよな
あの先生の依頼でお前らを保護しに来たってとこだ
まだ生き残ってる生徒を何が何でも守れってねぇ…
全くあの先生も無茶言うよ…

ということだから双方意見合致だな
まぁ、君たちの目的によるんだがな…

僕の目的はとりあえず白河を会長にさせるってことだ
だから会長を倒す
これが目的になる

君たちはどうなんだい?
流石に意見合致してはいても目的が合致していなかったら意味が無いからね

【会話に割り込むように事情を伝える】

197 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/02(水) 22:54:44.84 0.net
/ここは重要な選択肢だと思うんで剣先輩を待ちますね

198 : ◆J/oczXnR/E :2014/07/02(水) 23:15:46.05 0.net
申し訳ない…生存報告はするがレスは少し待っていただきたい…

199 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/03(木) 01:35:35.31 0.net
りょーかいです
まったり行きましょう

200 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/03(木) 20:13:33.59 0.net
「…………」

かなり想定外だが、会長が出向いてくれたのはこちらから出る手間が省けた…と、考える事にする。

悠綺が会長と話しているが、疾風はあえて黙って地面に刺した機構剣にもたれて話しを聞き続ける。

>「見ての通り、今のお前達では鎮圧部隊に入るだけの戦闘能力はない。身体能力、戦闘経験、能力の熟練度がまだまだ未熟なのだよ。
>実際に鎮圧部隊の戦闘を目の当たりにした隼鐘なら私の言っている意味が分かるな?」
(……チッ…言わせておけば…!……だが…否定出来ない…クソッ…)

>「しかし…あえて…と言うならば、剣が本来の能力を取り戻したのならば話は別だが。隼鐘も鎮圧部隊ではなく、戦菅監視係としては欲しい人材だ。」
「ハッ…俺はやっぱり能力が強力なだけかよ…!」
だが、これも否定出来ない。そんな自分が悔しかった。
「……会長さんよ、俺はな、アンタの手駒になるつもりは無いな…だが、悠綺の望む世界の為に、俺は悠綺の為に動くだけだ。」

もう一度視線を下げ、チョーカーで悠綺に自分の意見を伝える。
『……俺は悠綺についていく、ただそれだけだ…何をするか、悠綺の自由だ。決めてくれ』

201 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/05(土) 03:41:52.79 0.net
『...ありがとう』

僅かに頭を垂れ感謝の言葉を通信越しに伝える。
そう、何処までだって。疾風はついてきてくれる。
それが私の信じた道である限り、ずっと。

...少し感傷的になった心を切り替え、悠綺は出された条件の真意を探る。
「逃亡した二名を意識のない状態で拘束、引き渡す」。名指しがない以上、彼女たちその人についてはどうだっていいのかもしれない。
恐らく要求されるのは「共にいた人間を切り捨てる覚悟」、か。だとすれば好都合だと言えるだろう。
もともと彼女たちとの繋がりは希薄だ。言動、行動、端々から不信の種が覗く程度には。
まだ二人がこちらを敵性存在として認識していない今。タイミングも良好と言えるだろう。

ただひとつ気がかりなのは、クローンたるミソギのことだった。
ミソギがオリジナルである滝山紫亜のことをどう捉えているのかは定かではない。
だが先のやり取りを見る以上、少なからず友好的な印象があることは事実だ。
人と人、自我と自我との衝突。芽生えて間もない彼女の「人としての心」は、この醜い闘争に付いてこれるだろうか。

『...ミソギ。大丈夫?』

私は迷わない。理想を手に入れるためなら人だって切り捨てる。
彼女が付いてこられないと言うのなら、置き去りにしてしまうことに躊躇いはない。
ただ人として自分を認めた幼い自我が愛おしくて。拒絶を恐れるあまり声が僅かに、ほんの僅かに震えた。
無垢なまま、瞳に輝きを残したまま。いつまでだってミソギにはついてきてほしかった。

202 : ◆2kGkudiwr6 :2014/07/07(月) 22:56:02.98 0.net
/これって今から参加してもいいの?
/もしよければワイヤーアクションできそうなもの下さい

203 :名無しになりきれ:2014/07/08(火) 10:32:20.35 i.net
なんでもいいので能力ください

204 :名無しになりきれ:2014/07/08(火) 22:49:49.67 0.net
>>203
【鉄蜘蛛飼】
鉄の糸を吐く鉄蜘蛛を召喚する能力者
鉄蜘蛛は体の至る部分に召喚できるし、
鉄蜘蛛はガッチリと術者の体を掴み体重を支える頑丈さを持つ。
鉄の糸が発射される速度は早く 攻撃手段にもなる
鉄蜘蛛を召喚できる数は最大で4匹までになる

術者の身体能力も暗殺者並みに高め

>>203
【KEEPOUT】
テープを使って結界を張る。
このテープは一見 普通のテープだが結界になる事で頑丈なモノとなり、
また紙細工の心得があればいかなる武器へと変身させる事も可能。
ズバリ、細工可能な結界なのである。

205 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/08(火) 23:25:42.41 0.net
>>204
/ありがとうございます

名前:ラリー=フリークエンシー
性別:男
年齢:17歳
身長:182cm
体重:66kg
特徴:外国の高校から編入してきた金髪の白人
母親が日本人であり日本に住んでいた時もあったので日本語を流暢に話せる
性格は飄々とした態度が見られるが温厚であり特に自分から危害を加えることはない
ここまでが表向きのデータでありその性格には二重人格らしき兆候が過去に数回確認されており
その性格は極めて凶暴、能力の暴走を起こし過去に多くの被害をもたらした
それゆえにその実態は能力の管理という目的で編入してきた
尚本人が二重人格らしき症状を自覚しているかは定かではない

能力
【鉄蜘蛛飼】
鉄の糸を吐く鉄蜘蛛を召喚する能力者
鉄蜘蛛は体の至る部分に召喚できるし、
鉄蜘蛛はガッチリと術者の体を掴み体重を支える頑丈さを持つ。
鉄の糸が発射される速度は早く攻撃手段にもなる
鉄蜘蛛を召喚できる数は最大で4匹までになる

術者の身体能力も暗殺者並みに高め

206 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/08(火) 23:55:34.16 0.net
「初めまして、今年からこちら編入してきたラリー=フリークエンシーと申します。」
「以後お見知りおきを…。」

誰もいない教室の窓側にブツブツと喋る金髪の男が1人、端から見たら壁と話しているようにしか見えないだろうか
だが今はそれよりももっと大事なことがある、そう言い聞かせて少し寝ぼけた頭を集中させる

「う〜ん、ちょっと堅すぎるかな?いやいやでも最初は丁寧の方がいいのかな…?」

こうして普段呆けた態度を真面目な方向へと修正しながら考えているのは
そう、自己紹介だ
他かが自己紹介ごときでと思う人もいるだろうが彼にとってはそうもいかない
何故なら自らが外国から訪れたとなると間違いなく一時的には興味の対象とされるだろうからだ
そんな事情でもし自己紹介でドジを踏んだら目も当てられない
そう思えば思うほどラリーの思考は研ぎ澄まされていく

「まぁ、ここはスタンダードに丁寧な口調でいきましょう、その方が差し障りもなく終わるでしょうし。」

自己紹介についての思考に一旦区切りを入れるとチラリと一枚のプリントがラリーの視界に映る
これは…生徒会選挙について書かれたプリントだろうか、誰かが落としたのだろう
しかし選挙ではなく戦挙と書かれていて見るからにラリーには胡散臭く映る
プリントをヒラリと手に取り内容を見てみる

「ハッハッハ!まるでファンタジー物か何かみたいですね!アッハッハ…ハァッ…笑えればよかったんですけどねぇ。」

グッとラリーは自らの拳を握って見せるとゆっくりと手のひらを開いて見せる
そこには脚を八本持った金属独特の光沢を放つ…蜘蛛だ

「……まぁまぁ、これからこれから」

嘆いていても仕方ない、もう少しポジティブに物事を考えるとしよう
そう、自分に言い聞かせるようにラリーこの場から離れようと踵を返す

207 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/09(水) 13:26:53.94 0.net
【旧校舎 視聴覚室】

「で、そのアネゴって組織が理事会側と過去からずっと戦ってきたって訳だ。」

「AEBOだ。」
素早く、冷たく、御有楽が突っ込む。

「そうそう、アエボね。でそのリーダーが代々伝承してきた能力が、前会長の【Abillity Eater<異能食い>】だと…。」
通常、能力とは一人一人に与えられた個性と同じ。それを伝承するなど普通の能力者なら考えられない事だ。

しかし代々陰陽師の家系である祥明には不思議な事ではなかった。安部家の当主は同じ、もしくは似た能力を持って生まれてきたからだ。
故に人は陰陽師を式神使いとも式紙使いとも式髪使いとも呼んだ。

「俺の能力も死んだ親父から伝承された物なのか…。」
もちろん、その答えを御有楽が持ち合わせているはずはなかった。


「で、俺たちはこれからどうするんだい?理事会側と戦うのかい?」
そう言ってからふと思いだした。【耳】で聞いた話だと、入江は理事会が送り込んだ刺客だった事実を。

(また彼奴と戦うのか…。これが運命…ってやつか。)

「いや、私が表舞台に出るのはまだ早い。能力の伝承も終わった訳ではない。それに現AEBOメンバーは私の存在を知らないからな。」

能力の伝承とはどうやって行われるのか、祥明には検討もつかなかった。

「それよりも今は仲間を増やす事が先決。」

「成る程。ならちょうど今日から俺のクラスに編入生が来るはずだ。先ずはそいつから当たってみるか。」

そう言うと二人は半倒壊した旧校舎を後にし、新校舎二年生の教室へと向かった。

【安部 祥明・御有楽 鈴:新校舎二年生教室にてラリー=フリクエンシーと接触を試みる】

208 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/09(水) 18:27:01.93 0.net
ふと踵を返したその時だ
そこには目を凝らさなくとも二人の人影が確認できる
一人はラリーと同じ同学年の新しいクラスメイトとなるだろう人物だろうか、だとすれば挨拶の一つは交わした方がいいだろう
続いてもう一人は……全く検討のつかない少女だクラスメイトのガールフレンドか何かだろうか、どちらにせよ挨拶しておこう
ラリーはそう考えをまとめれば二人に笑いかけて丁寧に腰を折る

「初めまして、本日この学校に編入させて頂きました、ラリー=フリークエンシーと申します。」

礼儀正しく挨拶し終えると顔を上げて二人をチラっとみる
……二人の面持ちから感じ取れるのは、なんとも言えない雰囲気
それに対してラリーの視線には、困惑、そして気不味さを僅かに醸し出す
いつまでもこれでは仕方がないだろう、ラリーは軽く咳払いをして口を開くことにした

「オホン…あの〜もしかして僕、お邪魔でしたか?二人でゆっくりしたいなら教室からすぐに出ていきますけど…。」

苦笑の笑みを浮かべて二人に問いかけてみる
もしも二人がそういう関係ならば邪魔して申し訳なかったと意味を暗に表しながら
だがラリーには不思議と感じ取れた気がした
違う、そうじゃない、もっと別の…大事な何かだという、何処か半分曖昧で半分確信めいた、何処から湧いてきたのかわからない予感が

209 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/09(水) 19:03:28.46 0.net
>>208

「なんだか懐かしい感じがするなぁ。」
戦挙が始まってから、初めて来る自分の教室。とはいえ、普段からサボり気味の祥明にとっては本当に久しぶりの教室だった。

そしてそこにはこの学校には珍しい、金髪の白人が居た。

>「初めまして、本日この学校に編入させて頂きました、ラリー=フリークエンシーと申します。」
編入生が来るのは知っていたが、まさか外国人だとは思っていなかった。その上、姿からは想像もつかない程の流暢な日本語。直ぐに返事が出来ず戸惑ってしまった。

>「オホン…あの〜もしかして僕、お邪魔でしたか?二人でゆっくりしたいなら教室からすぐに出ていきますけど…。」

「あ…あぁ、ごめん。突然だったんで驚いちゃって…。俺はこのクラスの安部 祥明(あべ よしあき)。で、こっちが…何だっけ?」

「御有楽 鈴(みうら すず)、一年。」

「だそうだ。あ!君が思ったような関係じゃないよ。今この学校では戦挙ってのが行われていてね、俺はこの娘のボディーガードみたいなもんさ。
君もこの学校に来たって事は【能力者】だろ?どうだい?俺たちと共に来ないかい?」

【安部:ラリーに共闘を持ちかける】

210 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/09(水) 19:54:32.68 0.net
>>209

>「あ…あぁ、ごめん。突然だったんで驚いちゃって…。俺はこのクラスの安部 祥明(あべ よしあき)。で、こっちが…何だっけ?」

やはりそうだったかとラリーは得心する
金髪の髪を持つラリーに対して祥明は見た目の印象に黒い髪を持ち日本語を喋ると
特に問題なく話は通じるかとラリーは軽い安堵を覚えた
これからも世話になるだろうクラスメイトの名前をラリーはその忘れやすい頭にしっかりと覚えておく事にする

>「御有楽 鈴(みうら すず)、一年。」
対してもう一方の少女は御有楽鈴と名乗った
口数は少ない、これからのコミュニケーションを取るには多少の気を遣うことにはなるだろうが
絶え間なく一方的にマシンガントークを仕掛けられるよりは印象はずっと良い
こちらの少女の名前もしっかりと覚えておく…しかし異性に突然名前呼びは気が引けるので基本的には名字呼びだろうか

ラリーはそんな他愛のない思考を頭の隅に追いやると目の前の会話に思考を向ける

祥明達はどうやら今戦挙とやらに参加しており、同時に御有楽のボディーガードをしているとのことだ
そして真意はわからないがラリーを一人のメンバーとして誘ってくれている

「つまりは…共闘、ってことですか…。」

顎を軽く持ち上げて考えてみる

(悪い提案じゃあない、何も事情を知らなかったとはいえ遅かれ早かれ恐らくはその内戦いに巻き込まれることになる)
(しかし…もし、もしも裏切られたら、裏切る必要が出てきたらどうする…?)
(…自己責任だ、少なくとも…)

「……うん、確かに気が付いたら周りが問答無用の敵だらけ、なぁんて事よりはいいですね。」
「分かりました。もし、僕でよろしければ協力させてください。」

ラリーは笑みを浮かべて共闘の要請を引き受ける

「……所で、もしよろしければ教えてくれませんか?どうしてお二人はこの戦挙に出ようと思ったんです?」

つい気になったのかラリーは二人が何故戦挙に参加しているのかを尋ねてみる

211 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/09(水) 20:46:07.32 0.net
>>210

>「つまりは…共闘、ってことですか…。」

「そうだね。この戦挙はバトルロイヤルだから、共闘しない限りは周りは全て敵なんだよね。」
とは言え、戦挙が始まったばかりの頃は自分が率先して戦うとは思ってもいなかった。もちろん共闘など考えた事もなかった。

>「……うん、確かに気が付いたら周りが問答無用の敵だらけ、なぁんて事よりはいいですね。」
「分かりました。もし、僕でよろしければ協力させてください。」

(やけに話が早いな。余程自分の能力に自信があるのか、或いは…。)

>「……所で、もしよろしければ教えてくれませんか?どうしてお二人はこの戦挙に出ようと思ったんです?」
改めてそう聞かれると返答に困る。

「何故…だろう。初めは興味なんてなかった。強い奴と戦ったから…。強くなりたいと願ったから…。」
まるでゲームのキャッチコピーのような返答だった。しかし実の所、何故彼女を守りたいと思ったのか、具体的な答えはなかった。

「…御有楽さんは何故だい?」
返答に困った為に、彼女に話を振ってみる。

「それが私の使命であり宿命だから。」
はっきりとした口調で答える御有楽。

「ラリー、貴方は自分の能力に憤りを感じた事があるか?自分が特別な存在である為に迫害を受けた事があるか?」
顔色一つ変えず話始める御有楽。その姿には何か惹かれる物があった。

「きっとあるはずだ。それは貴方や私達に限った事ではない。全ての能力者が体験する事象。そしてこの学校を卒業してから、より感じる事象だ。」
まるで演説の様な語り口。何処かで聞いた事のあるような口調。

「だから私は全ての能力者からその能力を取り除く。私達の様な被害者をこれ以上増やさない為に。そして地位や名誉の為に私達を利用し、至福を肥やす者共に鉄槌を咥える。それが私の戦う意味だ。」
そう、この口調は前会長と同じ。静かで深く、そして優しくも強い言葉。カリスマ性。

「御有楽さん…。分かった、俺の戦う意味が。君を守り、君の願いを叶える事。それが俺の戦挙だ。」
自分の中にある全てのピースが一つになったような気がした。

212 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/09(水) 21:40:29.66 0.net
>>211
>「何故…だろう。初めは興味なんてなかった。強い奴と戦ったから…。強くなりたいと願ったから…。」

ラリーの質問に祥明は随分と曖昧な答えで返す
祥明自身あまり深く考えたことがなかったのだろうか
恐らくは未だにハッキリとした目的も持てずにいる者が今、此処ではない何処かにいるのだろう

>「…御有楽さんは何故だい?」

祥明は困ったように御有楽に話を振るとラリーもそれに釣られるように御有楽の方へと顔を向ける
丁度ラリーが御有楽の方へ顔を向けた時、御有楽は口を開いた

>「それが私の使命であり宿命だから。」

その時初めてラリーの顔から訝しげな表情が浮かび始めた

「……ほう、使命、ですか」

>「ラリー、あなたは自分の能力に憤りを感じたことはあるか?自分が特別な存在であるが為に迫害を受けたことがあるか?」

そう問われるとラリーはふと思い出そうとして見るが……思い出せない
ただ確かに恐れられる目で近寄るなと言われたことがあるのを頭の片隅に思い出す

(確か……誰だったけ…)

>「きっとあるはずだ。それは貴方や私達に限ったことではない。全ての能力者が体験する事象。そしてこの学校を卒業してからより感じる事象だ。」

あまり鮮明には覚えてはいないが、ラリーには確かに言われればあった

>「だから私は全ての能力者からその能力を取り除く。私達の様な被害者をこれ以上出さないために。そして地位や名誉のために私達を利用し、至福を肥やす者に鉄槌を咥える。それが私の戦う意味だ。」

「………えっ…」(………はっ?…)
ラリーは御有楽が唐突に言った言葉に驚きを覚えた、と言うより呆気を取られたようにただ呟く
その際には何か自分には聞こえるのに周りには聞こえないなんとも不思議な声
いつも何処かで聞いている声がラリーには聞こえた気がした

しかしそんなことはどうでもいいと気にせずにラリーは続ける

「……取り除く、つまりそれは私達の能力を何もなかったかのように……空っぽにする、という事ですか?…」

そう尋ねるラリーの表情は笑ってはいるが先程のように飄々とした印象がなく
寧ろ顔だけの、何処か取り繕うような笑顔であった
祥明の言葉には全く耳が入っていない

213 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/09(水) 22:21:59.26 0.net
>「……取り除く、つまりそれは私達の能力を何もなかったかのように……空っぽにする、という事ですか?…」
笑顔を浮かべてはいるが、何処か心ここにあらずのラリーに御有楽が答える。

「そうだ。全ての能力者を普通の人間に戻す。それが私達の悲願だ。」

安部家は代々陰陽師を務めてきた。陰陽師とは除霊・除念を行う者。しかし世の中にある霊や超能力の類は、全て能力者のソレによる物。
つまり能力者を排除する事こそが、陰陽師の務めとも言える。

「しかし今の私には能力を取り除く力は『まだ』ない。故にその時が来るまで私を護る力が必要なのだ。
ラリーよ、私の為にその力を使うか、それとも私達と敵対するか、どちらだ?」

【御有楽:ラリーに行末を問う】

214 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/09(水) 22:48:15.70 0.net
>>213

>「そうだ。全ての能力者を普通の人間に戻す。それが私達の悲願だ。」

御有楽は本気だ。態度を見ればわかる
これ以上の追求は無駄でありましてや自分の立場を悪くするだけだ
だがそれはラリーにはラリーにとっては

(……あぁ、そうか……そう言うことか…クッククク、アッハハハ!!)

ラリーの胸の中にはただ可笑しくて笑いが止まらないと言わんばかりに震えてくる
その震えを表には出さないように大きく息を吐くとラリーは改めて御有楽の方へと向き直る

(これは…運命、宿命、そして試練なのかもしれない)

ラリーは何事もないように飄々とした笑顔を作り出して何時ものような余裕を取り戻して見せる
そして勿体ぶるようにゆっくりと口を開いた

「……フフッ、本気なんですね。わかりました、貴方達に協力しますよ」

(……そして、粗方始末し終わった、その時に私は…貴方達を…)

ラリーはこの時感じていた、何とも運命とは皮肉な物だと
何せ初めての仲間と呼べるべき者達が、恐らくは間違いなく最後の敵となるのだろうから

(……お前らを…殺す)

何処から現れたのか全くもって預かり知らないもう一つの心の声
改めて聞き取ったラリーはただ満足気に笑った

215 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/09(水) 23:24:30.04 0.net
>「……フフッ、本気なんですね。わかりました、貴方達に協力しますよ」
友好的な笑みを浮かべ、ラリーが答える。

「ありが…!?」
感謝の言葉を述べようとした瞬間、御有楽が遮り、小声で「信用するな」と呟いた。

「先ずは現状の説明をしよう。」
御有楽がここまでの経緯を話す。

「…と言う訳だ。ここまでは理解したか?」
ラリーに問いかける御有楽。

「さしあたって私達のする事だが。監視と観察だ。会長派と副会長派、それに理事会派との争いの行末を見届ける。私達が表舞台に出るのはそれからだ。」

「そうは言うけど、会長が負けちまったら元も子もないんじゃない?」
そう、そうなれば誰も能力の伝承も浄化も出来なくなるのでは…。

「いや、その時こそが私が必要となる時。」
御有楽が強く答える。

「もっと力を集める、それが今する事だ。」
そう言うと部屋を出て行く御有楽。その後を急いで追いかけるのだった。

【安部・御有楽:新しい力(協力者)を得て、教室を後にする】

216 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/09(水) 23:57:07.98 0.net
>「先ずは現状の説明をしよう。」

ラリーは笑みを浮かべたまま相槌を打ちただ頷いて黙って聞く
先ほどの妙な声は聞こえず至ってクリーンに聞き取れる

御有楽によると状況は混迷を極めていて随分と複雑のようだ
要注意人物は会長、出会ってしまったらまずは交戦を極力回避、その次に逃走といったところだろう
後は多人数を相手に回さない限りは勝ち目のない戦いではないだろう
ラリーするべき事は先ずは監視、そして観察
幸運な事に逃げ足には自身がある、もし戦う必要が出てくれば適当に掻き回して逃げるのがいいだろう

「う〜んまぁ、平和が一番ですよね、まだ私の存在は薄いでしょうしその時が来るまでもしやらざる得ない状況になった時は適当に引っ掻き回して逃げることにします」

ここで多くの能力者に存在を知られるのは不味い
ならば逃げ回り生き残るのが最優先だ、理想を言えば……自分を除いた全勢力による潰し合いの勃発だがそう上手くはいかないだろう
たった今、身を伏せているこの勢力に入ったのは間違いではないだろう

「わかりました、行ってらっしゃい、祥明さん、御有楽さん…」

教室を出ていく二人に軽く手を振ってラリーは二人を見送る
ラリーは次に取るべき行動を考える
次に取るべき行動は……監視だろうか、情報は多くても損はないはずだ

ラリーは考えを纏めると呆けたように背伸びをして教室の外に向かって歩き出す

【ラリー:一時的に協力関係を得ると同時に情報収集に向かう】

217 : ◆J/oczXnR/E :2014/07/10(木) 18:07:40.76 0.net
/滝山コンビは迷子かな…?

218 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/10(木) 19:03:35.37 0.net
/かもしれないね。まぁまったり行きましょ♪

219 : ◆SwordCkC3s :2014/07/11(金) 14:32:38.54 0.net
送れてしまい申し訳ないです!
言い訳になってしまいますがドメイン変わったの知らなかったり
ノートン先生がコンピュータの脅威を検出したとかぬかしよったりして
なかなか入れなかったのですが、脅威なんて無視するという決断に至りましたので報告させていただきます
一応みなさんコンピューターウイルスにはお気を付け下さいね!
それと過去ログは一応全部読みましたので、今後返せなかったレスをきちんと返していきます!
しばしお待ちください

220 : ◆SwordCkC3s :2014/07/11(金) 14:33:04.40 0.net
あげちゃった……ごめんなさい

221 : ◆J/oczXnR/E :2014/07/11(金) 16:45:42.75 0.net
大丈夫だ問題無い。一番良いレスを頼む。

生存確認出来たなら安心なんで、ゆっくり書いてくださいなー

222 :滝山コンビ/ミソギ ◆SwordCkC3s :2014/07/12(土) 01:51:31.26 0.net
>>「あ、戦闘の意思は無いから安心してくれ」
「うっそーん、それってマジ?結構私期待してたのにな〜」
「わたしは、ほっとした」
紫亜は残念がり、落奈は胸をなでおろした。
>>「えっと、保健室の先生わかるよな?あの先生の依頼でお前らを保護しに来たってとこだ」
「へー、あの慈愛に満ち溢れていると噂の先生がねぇ?」
「あの先生、怖い……愛愛うるさい……、たまに、鬼……」
「ほうほう?まぁいっか。面白そうだし生で見て見たいってのもあるしね」
>>「ということだから双方意見合致だな。まぁ、君たちの目的によるんだがな…」
「そうだね。一致とみていいんじゃない?」
紫亜が淡々と答える。
>>「僕の目的はとりあえず白河を会長にさせるってことだ。……だから会長を倒す、これが目的になる。君たちはどうなんだい?」
「うーん、そうだねぇ……まぁ、私たちもそいつから逃げてきたっていうのもあるし……ちょうどいいや。顔見知りが2〜3人敵に回るけどいいかい?
そいつらの詳細な情報は把握してるけどよかったらその情報も提供できるし。あ、嘘偽りはないよ?あいつらはいずれ敵にまわりそうな予感がしたから
ちょっと友情なんてのが生まれ無いような接し方をしてきたけど、アンタとは気が合いそうだし」
「紫亜ちゃん、はくじょーもの……」
「ちょっとアンタ、どこでそんな言葉覚えてきたのよ?……まあいいわ、私らはアンタについてく。アンタの仲間としてね。可能な限りアンタを助けるし、なるべく見捨てない。
そして、此方からは敵になりそうな連中の情報を渡す。ただし、アンタもその白河って奴もなるべく私らを仲間として助け、守る。条件はこれでいい?」
「つまり、お互い助け合うって、こと」

*―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―**―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―*
>>「逃亡した二名を意識のない状態で拘束、引き渡す」
「……!!」
思わずミソギは声を詰まらせた。彼女は一応は滝山紫亜のクローン。心当たりのない記憶だってその身に刻んでいる。ミソギは紫亜の魂のコピーが注がれた器でもあるから。
その微かな記憶は、確かに存在したであろう泣沢女落奈との幼き日の思い出。ともに木の実をとり、たまに村の畑から作物を盗み、悪人の追いはぎをやったり……
そんな少し変わった、でも他の人が想うそれと何ら変わりない大切な思い出。そんな思い出のある人と、なおかつ自分の姉のような存在であり、また母のような存在でもあるコピー元……滝山紫亜を倒せるか。
しばらくうつむき、考えた。
「……いいよ。アタシは決めたから。君たち二人の行く末を、結末を。君たちが何を思い、この世界に何を残すのか。それが例え、屍の山であっても、人々の和平であっても。アタシはただ、君たちを見守るよ。
この力がアタシに無くなったとしても、アタシには君たちがいる。能力がなくなったら、アタシは傍観者として君たちを眺めることにするよ」
そして、聞こえるか聞こえないか位の小声で言う。
「かけがえのないパパとママを、ね」
「さて、会長さんたち?乗り物が欲しくない?あそこの部屋に乗り物専用の機動装甲も置いてあるけど、おひとり様おひとついかがかな?
……唯一の難点は、能力の優劣ではなく単に操作技術の優劣で運転に向いてるか向いてないかが決まっちゃうところだけど」
そう言って、ミソギは会長たちを見つめる。

223 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/12(土) 05:35:52.92 0.net
>「……いいよ。アタシは決めたから。君たち二人の行く末を、結末を。君たちが何を思い、この世界に何を残すのか。それが例え、屍の山であっても、人々の和平であっても。アタシはただ、君たちを見守るよ。
>この力がアタシに無くなったとしても、アタシには君たちがいる。能力がなくなったら、アタシは傍観者として君たちを眺めることにするよ」

「ミソギ…すまんな、巻き込んで…嫌ならやめてもいいんだぞ?とかは言わないさ。ただ…ありがとう。」
ミソギを見て、少し考えてから頭を撫でてみる。
なんとなく…だが、そうすることが正しいと思ったのだ。

「……さぁて、会長さんよ、俺達はアンタのオーダーを達成しに行くが…アンタらはどこで待ってるんだ?その辺だけはっきりさせといてくれよ」
そう言ってから機構剣を担ぎ、格納庫に移動する。
「ミソギ、機動装甲、使わせてもらうぞ」
そう言ってから勝手に自分用と決めてしまった機体に乗り込む。

224 :会長 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/12(土) 08:57:54.71 0.net
自国から戦争を仕掛ける事のないこの国は、他国からは平和に見えるだろう。今この瞬間も海外では友が、家族が、武器を持ち殺し合っている。
我々能力者の殆どが、この学校を卒業した後にそういった者達の【武器】となるのだ。
他国から見れば平和な国から、もっとも強力な【武器】が生み出されているのだ。

目の前にいるクローンと逃げた少女は、謂わば姉妹の様な物。それすら傷付ける覚悟がなければ、なし得無い程の計画なのだと理解する必要がある。
それは海外で今も行われている紛争と何ら変わりはないのだから…。

>「……さぁて、会長さんよ、俺達はアンタのオーダーを達成しに行くが…アンタらはどこで待ってるんだ?その辺だけはっきりさせといてくれよ」

「我々はこの施設でやるべき事がある。それが終わる迄はここに滞在する。逃げた奴らはここに連れて来ればいい。
但し、何時迄もここに居る訳ではない。我々がここを出るまで、それがタイムリミットだ。」

>「さて、会長さんたち?乗り物が欲しくない?あそこの部屋に乗り物専用の機動装甲も置いてあるけど、おひとり様おひとついかがかな?
……唯一の難点は、能力の優劣ではなく単に操作技術の優劣で運転に向いてるか向いてないかが決まっちゃうところだけど」

「そんな物、私達には必要ないよ。【能力】を使えば光よりも速く動けるからね。それに…。」
城音が言いかけて止める。そう、明らかにこの技術はオーバーテクノロジー。この世に存在してはならない物達だ。

「さぁ行くがいい。行って自らの手で運命を変える力を身につけて来るのだ。」

225 :ミソギ ◆SwordCkC3s :2014/07/12(土) 13:32:37.93 0.net
>>「ミソギ…すまんな、巻き込んで…嫌ならやめてもいいんだぞ?とかは言わないさ。ただ…ありがとう。」
「お礼なんていいさ。これはアタシの独断みたいなもんだし。君たちには名前の借りもあるしね」
そう言った後、頭を撫でられた。
少し顔がほころんだ。
>>「そんな物、私達には必要ないよ。【能力】を使えば光よりも速く動けるからね。それに…。」
「まあ、抵抗はある、か。どうも理由はそれだけじゃなさそうだけど……それならいっか」
機動装甲に乗った時の快感は言葉じゃ言い表せないほどすごいんだけどなぁ。……と、心の中でつぶやいた。
>>「ミソギ、機動装甲、使わせてもらうぞ」
「ああ、っと…」
左足を二回鳴らし、少し大きな声でコマンドを唱える。
「全システム、対ショック・対電撃防御をスリープ!」
突如暗くなっていた電気が付き、機動装甲もガシャンと音を立てて再び傾いた。
「さぁーて、アタシも行こうかな。ドローンType.3g!」
今度は後ろからやや大きめのドローンが飛んでくる。不思議な形の溝が上部に掘られているようだ……
「それっと!」
上に乗る。溝が足や尻にピッタリフィットして、乗り心地は少しよさそうだ。溝の内側にはラバーのような弾力性の高い素材が貼られている。
「いっけー、3g!」
ミソギの乗るドローンは機動装甲に随伴するようなポジションについた。
「ユウキちゃんもいかが?楽しいよー」
同型のドローンが飛んでくる。しかしこちらは「3ga」と文字がペイントされている。
「3gの改修版!乗り心地も良くなっているし、細やかなバグ修正も施されている!……逆に言うと、それだけ。でも、3gとほとんど変わりないから、性能も保証できるよ!
バランス感覚さえあれば、移動はすごく楽になると思うよ。耐荷重はなんと450kg!ユウキちゃんは武装類を含めても150kgあるかないか位だと思いたいし、多分乗れるよきっと!」
3gaが自慢げに上へ傾く。
「……さて、くだらない話はさておき、アイツらの位置だけど……鉄の羽が壊されててGPS機能が消失しててね。ロストポイントは学校の敷地の北西のほうの隅っこ。そこのあたりに行けば会えるんじゃないかな?
……ここが学校の南東の端っこのあたりにあるっていうことを考えると少し厳しいけど。まあ、裏口が北西の方にあるからそこに行けば近いし、少し早歩きすれば間に合うとは思うけど……ね」
少し不安げな表情を見せる。オリジナルと敵として対面するということになるのは嫌な気分だ。だがまぁ、それも我慢するしかない。

226 :理事会 ◆SwordCkC3s :2014/07/12(土) 13:33:36.49 0.net
「どうやら、AEBOの連中がうちの旧クローン技術等開発施設に侵入しているようだね」
「まぁ、本気を出せばドローンやタレットの類を使って中の人間を肉片にすることくらい造作もねーんだが……あそこにはもう大したものは残ってねーしな」
「しいて言うなら唯一生き残ったクローンがいるくらいで……機動装甲等の技術はAEBOの上層部の連中にも高額で売り渡したものですし……まぁ、破壊されたところで何の価値も持たないですしね」
「そうだな。だがAEBOがあそこまで嗅ぎ付けてくるのは少しまずい。チャーリー、何かいい手はないか?」
「ありますよ、アルファ。つい先日、一人の男子生徒が大量の殺戮を行った末自害したっていう話はご存知ですよね?あの男子生徒の遺伝子から、【能力】だけを抽出する技術が完成したんです。彼らの遺伝子情報の中に、
【精神世界へつながる鍵】になる遺伝子情報が記録されているのが判明したんです。あとは、我々自慢の精神系技術を用いて精神世界にアクセスし、能力だけを隔離保管することに成功したんです。その能力はすでに我々が製造した
強化肉体に注入してあります。コードは『霊護空』、レゴソラと読みます。男子生徒の中に眠る能力を性別という概念に当てはめた場合、明らかに女性なので女性の肉体に注入しましたが、すごい暴れようです。
今はケージに入れて保管しています」
「へー、面白そうじゃねーかチャーリー。俺にも今度見せてくれよ」
「ええ、構いませんよブラボー。ただし、あなたが殺されても私は知りませんよ。私も彼女を生で見たことはありませんから。ただ、近づいた研究員はみな殺されました」
「おっそろしー。俺もビデオ鑑賞だけにしとくかぁ」
「お前達、くだらない話はやめろ。……女の被検体か、SIAシリーズを作った時以来だな。あれは最終的に本国の研究所で『T-9999』番まで製造したが……最終的には『T-4500』番を超えたあたりからすべてのクローンの能力がまったく同じものになるという
とてもいい成果が得られた。今回もその技術は使ったんだろうな?」
「当然ですアルファ。使わないはずがありません。ということで今回のAEBOの件、私たちの班に任せてはもらえないでしょうか?」
「はぁぁ!?チャーリーてめぇ、何様のつもりなンだよ!?」
「ブラボー、怖いです。大声を出さないでください」
「落ち着けブラボー。チャーリーに今回の一件は任せようと私も思っていたところだ。ブラボーには別の任務を任せたいと思っていてな」
「ほう?言ってみろよアルファ」
「チャーリーの任務によってAEBOの気はそっちに向くはずだ。その間に『能力喰い』の情報を少しでも盗む。これが仕事だ」
「へーえ、この俺たちの班が諜報ねぇ。いいぜ、面白そうじゃねーか。元々俺たちはそういう班だったんだしな」
「有難うブラボー。チャーリーも頼んだぞ」
「あいよ。イエス・アビリティ、ノー・ノーマル」
ブラボーと呼ばれた男は姿をくらました。
「イエス・アビリティ、ノーノーマル」
チャーリーと呼ばれた女も姿をくらました。
「さあ、どう出る?AEBOよ」
アルファと呼ばれた男も姿を消した。

227 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/12(土) 14:59:11.60 0.net
御笠と別れた蛍は、一人屋上を目指していた。
先程、式神使いとの戦闘時に感じた気配。獣が獲物を探すような鋭い視線。その存在が気になったからだ。

四日目に残っている程の生徒。彼が強者なのは分かっている。だがそれ以上に異質な力を感じた。

蛍が思うこの戦挙のキーマン。一人は剣疾風、もう一人が屋上の男。二人の力を借りられるなら…。それが叶わぬ時には…。


そして新たな気掛かりが、御有楽の存在。何故、会長派の連中が御有楽を護っているのか…。


「ふっ…。分からない事だらけじゃないか。」

自分の目的は会長を止める事。それだけだった。だが、事はそう単純ではなくなった。御笠が自分を担ぎ上げ、戦挙の勝ち残りを計っている。故に神輿として担がれる覚悟も持った。


会長の想いは、理事会が行っている『能力者の斡旋』を止める為に『全ての能力を浄化する』事。
理屈は分かる!だが能力を持つ事が悪い訳ではない。諸悪の根元は理事会そのもの…。


「ならば俺は…戦挙に勝ち残り、次は理事会そのものを潰す!」
今、白き狐は自分の中に新たな想いを見出した。


「さて、どんな奴が出てくるか…。」
屋上に通じる重々しい扉をゆっくりと開ける。そこには…

【白河 蛍:屋上に入江を探しに行く。】
【屋上に対象者が居る場合→そのまま遭遇。既に移動している場合→白河は屋上にとどまる。】

228 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/13(日) 00:04:48.03 0.net
「......ありがとう」

ほんの僅かに口を開き、ほんの僅かに空気を揺らす。
決して届くことはないであろう声は、しかし彼女の感謝を伝えることだろう。
自分だって分かっている、これがエゴでしかないことが。
それでも自分を信じて付いてきてくれる、二人のその気持ちがありがたかった。

「了承した。逃亡した二名の確保を行う」

顔を上げ確かな視線で、悠綺はそう会長に伝えた。
同時にミソギが寄越したドローンの制御を譲り受け、自身の武装の跳躍噴射を利用して飛び乗った。
...負荷の少ない高速移動、おまけに思考波制御可能な移動砲台。使い出は十分にある。

「分かった。使わせてもらう」

空中でふわふわと浮きながらミソギに言葉を返す。
瞳には決意の光。ついに開かれた理想郷への道を、此処で閉ざすわけにはいかない。

「......行こう。見失わないうちに」

向こうは二人、こちらは三人。数では単純に分がある。
ミソギと疾風に前衛を任せ、自分は陰から射撃で追い込む。それで確実に終わらせる。
兵装を作った際に少しだけ余った鋼材。そこから作った一丁の銃を、そっとバックパックにしまいこんだ。

229 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/13(日) 08:17:40.25 0.net
>「......行こう。見失わないうちに」

「あぁ、ここからは本当に俺は悠綺の為にだけに戦う、悠綺の剣になる。だから指揮は任せたぞ?」
ミソギがコマンドを唱え、もう一度動くようになった機動装甲に乗り込む。
「……能力の無い俺が能力のある奴を守る…やっぱり俺はどこまで行っても能力に振り回されるんだな…クソが…」

地下施設から出てある程度移動した頃、ふと思い出す。
「そういえば悠綺、なんか少し前に装備を追加したっぽいが…今の装備を教えてくれないか?作戦設計する為に知っとかないとな…己を知り、相手を知れば百戦危うからず…だっけか」
緊張感の無い声で問いかける。
話してる内容は戦闘に関するものだが、今は何気ない雑談と思える。最後の平和な会話になるかも知れないという少しの不安が心の隅居座ってはいるが。

230 :入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/13(日) 20:14:58.79 0.net
『視ていた』者達があらかた視界から消えた後、その目を戻してふっとフェンスにもたれかかる。
比較的長時間の能力使用からかズキッと目が痛む。その感覚に目頭を押さえ少しだけ俯いた。

「ったく、割に合わねー......」

先の監視で得られたものは、この目の疲労と一人の接近。
気持ちいつもより痛む目を瞬かせ、空に向かって愚痴を吐く。

白河蛍。ああ、話には聞いている。
現行の『能力浄化計画』、それに反攻するレジスタンス。
だが紅牙にとってそんな勢力事情はどうだってよかった。使命感はもとより、自我だってないに等しい。
ただ自らの内の衝動に、理性的に身を任せることしか出来ないのだから。
己の欲動を認知して尚、それを抑えることなど出来はしないのだから。

それはただ、闘争本能という名の深層意識。

「さて、どう出るか。白河蛍......」

フェンスにしな垂れかかったまま、紅牙はそっと瞑目する。
人の身の聴覚でも、鉄扉の軋む音がはっきり聞こえた。

231 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/13(日) 20:46:36.46 0.net
「正しくは、『彼を知り己を知れば百戦殆うからず』...らしい」

言いつつしまった銃をバックパックから取り出す。
一部に黄色いペイントが施された、ライフルに似た形の銃。

「簡単に言えばスタンガン。撃った銃弾から電流を流す。
 でも射程は長くない。せいぜい30mがいいとこ」

捕縛作戦のために作った、確実に仕留めるための銃。
手を翳しさえすれば能力の発動条件は満たせるのだ。返答の合間に作成可能だ。
もっとも、その状況下で集中を保つのは少し骨だったが、何とか成功したようだ。

「それで、作戦設計は大丈夫...?」

すでに外に出ている以上、あまり余裕はないと見ていい。
よって手短に説明を済ませたが、これで十分だっただろうか。
ほんの少しだけ心配そうな表情を見せ、悠綺は疾風に向き直った。

232 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/13(日) 21:59:00.15 0.net
>>230

ドアノブに手を掛け、ゆっくりと回す。錆びた鉄の音と共にドアが開くと、そこには青い空が広がっていた。

目線を少し下に落とす。フェンスに寄りかかる一人の生徒。先程の鷹の眼の男だ。

「お前だな、俺達をずっと視ていたのは。」
目を閉じたままの男に問いかける。漂う雰囲気が只者ではない事を語っている。

しかし、何だこの違和感…。この男からは【能力】の気配が感じられない。だが間違いなく自分達を監視していたのはこの男の能力。

通常、能力者には一つの能力が与えられている。その能力一つ一つには自我があり、気配が存在する。蛍が知る唯一の例外が会長だった。
会長からは複数の能力の気配がするが、この男からは能力の気配がない。それなのに能力が存在する事実…。

(そう言えば聞いた【あいつ】から聞いた事がある…。理事会側が人工能力を開発しているとか。)

「…成る程。お前は…理事会側の人間って事か。」
そう考えれば辻褄が合う。ならば…。

「知っているかもしれないが、俺は白河 蛍。【能力浄化】を唱える会長派と対立するレジスタンスのリーダーの様なものだ。
故に理事会側とは戦闘の意志はない…。」

(今は…まだ…)

「俺はお前に興味がある。今戦挙のキーマンは俺でも会長でもないと俺は考える。新しい、若き力が次の世を作ると思っている。」
言葉を掛けながらゆっくりと男に近づく。

「俺はお前がその一人だと感じた。それを踏まえて答えて欲しい。お前にも立場があるだろう。話せる範囲でかまわん。俺はお前の目的を知りたい。」

この男と闘ってみたい…。そんな自分の闘争本能を必死で抑え、先の世の事を考えていた。

233 :名無しになりきれ:2014/07/13(日) 22:56:47.07 0.net
熱線放射・光学兵器的な能力下さい




ラピュタの雷ぐらいの威力があれば申し分ないです

デメリットはエネルギー充填に30分ぐらいとかそんな感じでお願いします

234 :名無しになりきれ:2014/07/13(日) 23:19:56.02 0.net
>>233
その能力の威力で30分のデメリットは少な過ぎるな。せめて半日だな。

235 :名無しになりきれ:2014/07/13(日) 23:46:00.93 0.net
>>233
【雷撃鋼鎚】-サンダーハンマ-
自分の思い描いた場所に超高火力の雷を落とす能力。
何の予備動作も必要とせず、突然落とすことが可能な実質攻撃系能力の中でも最強として数えられるほどの威力を誇る。
しかし、一度雷撃を放つと、その身に特殊なエネルギーを充てんせねばならず、
それは太陽光・月光を浴びることによっておよそ12時間ほどで充填が完了する。
また、雷撃一発分のエネルギーを消費することでかざした手から1分間の間1000度の蒸気を噴射できる。
能力により蒸気として発生した1000度の水滴は、能力の不思議な力により確実に相手の神経に到達、激痛と重症のやけどをもたらすだろう
此方もチャージは太陽光・月光が浴びられる環境で12時間の充填を要する

キャラクター登場時は充填が完了しているものとする。

236 :名無しになりきれ:2014/07/14(月) 00:48:26.09 0.net
>>233
ラピュタですら一時間位は掛かるだろう
ラピュタの科学力でもチャージに一時間だよ?
あんたなめとんのか
30分が許される条件はな、1回当たり寿命が1年減るとかな
そういう条件なんだよ


あと、>>235に質問
寝ていてもチャージはカウントされるの?
そして、有効半径とか、爆風の関係で術者はどの程度離れていないと危険とか、発動後の校庭の後始末とか、爆風によって割れた窓ガラスは誰が弁償するのかとか、そもそも割れる以前に融けるとか

237 :名無しになりきれ:2014/07/14(月) 01:03:27.94 0.net
>>236
まあまあ、そんなに怒らないで…
昼寝とかで植物で言うとこの光合成見たく光を浴びていればおk
ただし、人間が作り出した電球とかの装置から出てくる光ではチャージできない
有効範囲は能力者の半径150m以内で、爆風等は発生しないかな ただそのポイントに電撃が降り注ぐ感じ
術者にその影響は及ばない
校庭の後始末とかその辺はそもそも能力同士で戦わせてるわけだし学校側が対策しない訳がないのでそこはご都合主義にお任せ
電撃で融けてしまったガラスとかも同じ。まあ、そこは「建築系の能力者が毎日夜中に修復作業を行っている」って感じでおkでしょ

あ、硝子は溶ける方向で。

238 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/14(月) 01:10:53.43 0.net
>「正しくは、『彼を知り己を知れば百戦殆うからず』...らしい」
「うっ…」

微妙な違いを指摘され少し恥ずかしがる。

>「簡単に言えばスタンガン。撃った銃弾から電流を流す。
>でも射程は長くない。せいぜい30mがいいとこ」

「なるほど…それで無力化して確保すると…ふむ、うーん…今回は相手側の情報が不足してるな…」
作戦を練ろうとするが今回相手する二人の情報が足りない。
そもそも能力の情報があっても現在の身体能力等が分からないと生け捕りにする為の作戦を寝るのは難しい。

「……よし、状況に応じて臨機応変に動くが…ある程度の作戦は思いついた。ま、戦闘開始後に指示する」

239 :入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/14(月) 03:27:14.58 0.net
「目的、か......」

目的。足掻く末に辿り着く、欲動の終着点。
自分には在るのだろうか。目指す光景の明確なビジョンが。
ただ頂点を目指す。それだけで、目的といえるのだろうか。

「さあな......」

否、それは本能。そこには理由も秩序もなく、ただ衝動があるだけ。
他を押さえ込んで果たしたい、そんな目的。生憎と持ち合わせてはいなかった。
手を伸ばし太陽に翳す。うっすらと浮かんだ紅が脈動を示す。
だが、それまでだ。血の通った手を見つめても、心にまで血は通わない。
人間じみた興味関心、それらは仮初の闘争心に広く厚く覆われていた。

「目的、って何だろうな。俺にはさっぱりだよ。
 意地張って苦しんで藻掻いて、そうまでして見たい世界ってなんだろうな。
 何が狙いで何を期待して、自分をすり減らしてまで何をしたいのか、さ。
 そういうのひっくるめて、俺には何もないんだよ」

ぽつり、ぽつりと独り言のように。手を翳した紅牙は言葉を紡ぐ。
やがて感傷に浸るのも飽いたのか、ふと視線をおろして男を見据える。
この男はどこまでも真っ直ぐで、そして迷いなど無いのだろう。
全くもって馬鹿馬鹿しい。同時にそれを眩しいとも感じた。

「だから今の俺の居場所は闘争だ、戦闘だ。
 どうにもそこ以外には安寧が在りそうにない。
 俺の......唯一の居場所だ」

240 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/14(月) 10:58:30.00 0.net
>>239

目的はないと目の前の男は呟く。戦いこそが目的だと答える。
戦闘本能に身を任せる男。そんな奴が理事会の思惑の内にとどまる筈がない。

それにこの男は決して空っぽではない。これはただの勘だが…。

「そうか…。邪魔したな。」
やはりこの男はキーマンになるだろう。純粋に戦挙に挑む。得てしてこういう奴が戦挙を勝ち残る。本来、戦挙とはそうあるべきなのだ。

「お前と戦うのは、俺じゃない…。」
踵を返し、屋上の扉へと向かう。自分はこの男と戦うべきではない。戦挙とは逸脱している自分ではなく、真っ直ぐ戦挙に立ち向かう、剣の様な男が戦うべきなんだ。

ドアノブに手を掛け、扉を内に開く。後ろを振り返る事なく、男に最後の言葉を投げ掛ける。

「もし…俺と共に戦ってくれるなら、いつでもいい、声を掛けてくれ。」
望み、願い、未来…。幾つもの想いを言葉に乗せて、蛍は屋上を後にした。

241 :名無しになりきれ:2014/07/14(月) 18:21:36.78 0.net
>>233
最終兵器ばりの能力じゃねぇか
そんなん ストーリーの締めに1回こっきり使えれば充分だろ

242 :名無しになりきれ:2014/07/14(月) 18:40:58.39 0.net
>>237
蛍の光はおk?
あれも天然の光だけど

243 :川瀬 穰 ◆mygAWRCTDY :2014/07/14(月) 20:26:37.79 0.net
使わせて頂きます
キミの勇気は認める >>233


名前:川瀬 穰 (かわせ みのる)
性別:男
年齢:17歳
身長:1923mm(=192.3cm)
体重:72kg
特徴:黄色系人種。色白。肩甲骨ぐらいまでの白髪に、二重瞼の糸目。あまりにもほんわかしている為、「お父さん」などとよく言われる。友人いわく、「まっ平に凪いでいる水面しか思い浮かばない」。
物事を覚えるのがあまり上手くない。しかし、「その時」になれば神経伝達速度が1km/sに匹敵する。 かなりの聞き上手。というよりもただのカモ。キレると笑顔で近寄って行く
毛を染めようかと日々悩んでいる(例)「染めようかなぁ、でも失敗したらどうしよう......」。

能力
【雷撃鋼鎚】
要するにラピュタの雷
詳細は>>235>>237
あと>>235さん、ラピュタの雷は融解系の雷(熱線)です。

244 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/14(月) 21:36:47.53 0.net
「......データベース」

思い出したかのように一人呟く。相手についての情報。
自分だけ一方的に流し読みにして理解した気になってはいたが、誰にも伝えていないことに気づく。
疾風とミソギのヘッドギアに急ぎデータを送る。記録媒体に示された限りの戦力データ。

情報屋のメモリ。外部の人間などのイレギュラーがない限りはかなりの情報を網羅できる。
視覚情報と照らし合わせてデータを漁れば、生徒のデータは直ちに手元に届く。

「幻覚とクローズコンバットに気をつけて。いえるのはその位」

再確認とばかりに情報を流し読む。致命的な見落としはないはずだろう。
彼我の人数差がこちらに傾いてる以上、気を抜かなければ達成は難しくないはず。
見えはじめた道の入り口で、こんなところで躓く訳にはいかない。

「...隠れた方がいい?少し距離をおいて、追従するけど」

スタンガンは一撃必中が信条。存在も射出点も悟られてはならない。
ドローンに乗り、砲と弾薬のステータスチェックを行いながら。ただその瞳は前だけを見ていた。

245 :川瀬 穰 ◆mygAWRCTDY :2014/07/14(月) 21:46:05.40 0.net
奏でるハモニカは 銀ヤンマ
ラバウル戦地で 響かせた
タベトワン サバヤンプーニャ 村長の娘
抱きしめる 星の夜 空に翻めく軍旗


自己紹介の為、教室に入る。
色々な視線が自分に向けられているのがわかる。
しかし、大体のそれは敵意であった。
気を紛らわす為、「月光大脱走」を口ずさんでみた。 気まずい。

「えー、今日からこの学校に編入して来ました。川瀬穰です。以後、お見知り置きを。」

新しい席に座るなり、俺はバッグから黒い立方体を取り出した

「やっぱりコレ、封印しといた方がいいんじゃないかな……」

立方体の中には、今までに溜めたほぼ全てのエネルギーが蓄積されていた。

「ガス抜きしないと辛いんだよなぁ……あぁ、また溜まってきた……」

蓄積された太陽熱のエネルギーだけで、すでに雷撃鋼鎚のエネルギーは超えていた。
このエネルギーを変換したら、恐らく西半球が消し飛ぶだけのエネルギーはあるだろう。

そんなことを考えていたら、金髪の男が近づいてきた。
敵意は感じられない。
とりあえず、話し合うことにした。

「面倒なことになりません様に………」

246 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/14(月) 22:00:57.22 0.net
>「...隠れた方がいい?少し距離をおいて、追従するけど」
「いや…それはやめよう。俺達が離れると余計に怪しまれる…いやむしろミソギか俺が隠れて使った方が効果的か…?うーん…」

情報と悠綺からの注意を確認しながら作戦を練り直す。
「……手っ取り早いのはそのスタンガンを複製する事だが…可能か?」
一人一つ持っていれば隙を見せた時に撃ち込める可能性が上昇する。
だが、時間も材料も足りないか…

「……一か八かでミソギが能力を使い、不意討ちで当てる…?いや…それはそれで…」
ぶつぶつと考えを口にしながら考える。

「あ〜…ダメだダメだ、小手先の戦術じゃ勝てないだろう。アイツらは多分強い、詠未や白河には及ばないにしろ拘束するのは簡単じゃない。ミソギにゃ悪いが…殺す気でかかれ。覚悟は出来てるな…?」

247 :会長 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/14(月) 23:10:05.12 0.net
「あの子等、行ったみたいだね。それにしてもアンタも人が悪いっつーの。仲間割れさせるみたいな事して。」
城音が悪態をつく。相変わらず口は悪い。

「使える物は使う。その為の障害は小さくても取り除く。」
とくに剣疾風。彼を味方に付けておくのは好都合だ。

「まっ、その意見にはあたしも賛成だけどね。で、あたしらの『やる事』ってのは、この施設の破壊でいいのかい?その前に抜き取るデータとかはないの?」

「問題ない。オーバーテクノロジーは全て破壊する。」
この施設の兵器も、我々能力者も、全てこの世に存在しては成らぬ物。こんな物があるから『斡旋事業』は後を絶たないのだから。

「りょーかい。んじゃいっちょ全力出すから、アンタはお得意の結界でも張ってなよ。」
言うが早いか、城音の身体が紫色に輝き出す。

「【不可侵の円(バリアブルサークル)】」
白い球体に身体を包み、城音の電撃に備える。

「OK!んじゃ、いっちょ行くよ!【電撃解放(インディグネイション)】!!」

城音の身体に溜まった全ての電流が紫の雷へと変わり、施設の全てを破壊する。

轟音を立てて崩れる【パンドラ】。

数十分続いた土煙りが落ち着くと、白い球体に包まれた二人の姿が浮かび上がる。

「相変わらずの威力だな。」
地下室が崩れ去り、新校舎一階の天井が頭上高くに現れた。

「おかげでこちとら空っぽだけどね。充電するのに数時間かかるよ。」

「問題ない。それが彼等のタイムリミットだ。」

「全て計算通りってか。ったく気に食わないねぇ。」
城音がぼやきながら高く飛び上がり、新校舎のコンセントから電力を充電し始める。

「あの子等、戻ってくるかねぇ。」

「来なければそれまでだ。」
何方にしろ、全ての能力者を浄化する。ただそれだけの事だから…。

248 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/14(月) 23:12:45.68 0.net
/名無しから与えられる能力でもなく、能力で産み出すで物でもない、無尽蔵に創り出させるオーバーテクノロジーもどうかと思うので、勝ってながら破壊させて頂きました。

249 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/15(火) 02:29:59.57 0.net
>>245
ラリーはたった今当てもなくこの新校舎内をひたすら警戒して歩いていた
端から見たら挙動不審な人物その物だがラリーそうもさせないように今神経を張り巡らせて歩いていた
ラリーがなぜそこまで警戒しているのかというと訳は簡単だ
ラリーはこの学校の校舎の位置確認が取れていなかった、だから来た道を引き換えそうと唯一覚えのある教室へと足を運んでいた
その時教室をチロッと覗いてみれば大柄の一人の男性がいる、身に付けている服装を見るに生徒で間違いなさそうだ
一瞬まさか生徒会か何かかと思うがそれはおかしいと結論付けるとあることを思い出す
その内容は確か……

「私と同じ編入生ですか…噂には聞いていましたが…あの様子では右も左もわからない状態、なんでしょうかね?」

ラリーは新たな編入生『川瀬 穣』に接触を試みようと警戒させないように落ち着いた足取りで歩き出す
そして目の前の自分よりも幾分か背のデカイことを確認するとゆっくりと身を折って丁寧に挨拶する

「……初めまして、私の名前はラリー=フリークエンシーと申します、ラリーと気軽に呼んじゃってください」

折っていた腰を元の姿勢に正すとラリーは片方の目で友好的な笑みを浮かべて見せ
目の前にいる『川瀬 穣』の姿をもう片方の眼でラリーはしっかりとその目に姿を焼き付ける
その視線は興味、好奇心から現れた視線である

「その様子じゃあ、……まだ誰ともあっていませんね?…良かった良かった」

ラリーは一人勝手に安堵して見せるとあっとしたように『川瀬 穣』に改めて向き直ると
先に訳を話すべきだったかと一言添えてまた打ち切ったばかりの話を再開させる

「実は…ちょっと今でも信じられないんですけど…まぁ簡単に言っちゃうと戦いが起きているんですよ…それも割りと本気の殺し合いの」

はぁ、とラリーは嘆くように溜め息をつくとここからが本題なんだと言うように真面目な面持ちで改めて向き合う

「そしてそれによって大きな問題が有ります…その本気の殺し合いである戦挙に私達が巻き込まれる可能性が遅かれ早かれ大きいと言うことです、だから…」

ふぅ、と息を一度出すともう一度ニッコリ笑いかけて手を差し伸べるように前に出し
そしてラリーまた大きく息を溜めると決心が付いたように言った

「共に手を組んで協力しましょう、そしてこの戦いを私達で生き残るんです」

ラリーが口にした言葉はどこか甘く優美な不思議に引かれるような誘いだ
目の間の『川瀬 穣』はどう返答するのか、今ここで事を起こすつもりは全くないが
どちらにせよ両者のこれからの方針を決める重要な決断になるだろう

【ラリー:川瀬を協力関係に持ち込ませようと勧誘する】

250 :川瀬 穰:2014/07/15(火) 20:30:48.71 0.net
>>249
>「共に手を組んで協力しましょう、そしてこの戦いを私達で生き残るんです」

川瀬は10秒程、考えた。
脳内の結論は「YES」を告げている

そして黒い立方体に手をかざし、空中で物を引っ張り出すかの様に、言うなれば摘まみ上げる様に、右手を動かした

中から蒼白い光が出てくる
川瀬はそれを左手に持ち変えると、右手で新たな黒い立方体を作り始めた
その一回り小さい立方体に蒼白い光を入れ、それをラリーに渡した

「共に戦いましょう、それは緊急事態に使って下さい。敵の懷で炸裂させれば1000°Cの水蒸気が一分間出ます。それを持っていれば炸裂によって発生した蒸気は効きません。たとえヒ素でメッキしようがカドミウムでメッキしようが その有毒の蒸気を吸っても無事で済むんです」

色々と説明している内に、川瀬は殺気を覚えた
足音はしないが、確実にこちらへ向かっている

川瀬はその目を開け、対戦闘用の態勢に入った
ラリーも川瀬のその異様な姿を見て、何かを感じとった様だ

251 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/15(火) 20:39:52.96 0.net
>>250
すみません
トリップを付け忘れました

252 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/15(火) 21:28:55.16 0.net
>>250

「おっと、これはこれはご丁寧にどうも……千度ぉ!?」

笑みを浮かべて黒い立方体の形をかたどった物質を手に持つと
突然間抜けた声をあげて弾けるように川瀬の方へ顔を振り向く
ラリーはもしも戦闘が起きていたら自分が焼け爛れて死んでいたのかもしれないと考えると背筋が冷えてくる感覚を覚えるが
そんなものはさておき今は非常に有用な物を手に入れたことを喜ぶ事にする

「…まぁ、でもありがとうございます、脅しの道具としても普通に使えそうですし、これ」

ラリーがそう礼を述べる時だ、川瀬の視線が自分より奥に向いていることに気が付くと軽く首を横に向けてそして視線を背後へと向ける
早速面倒事か何かだろうか、編入生相手に随分と熱心なことだと内心毒を吐くと誰にも悟られないように溜め息をつく
拳をグッと握りしめて準備を整えると川瀬に早速提案を持ちかけようとする

「では早速、協力しましょう…実は私、今は身を伏せているように協力者もう一人…いや二人か、まぁ協力者にそう言われてるんです」
「だから……窓から逃げません?あなたの能力を教えて貰った身ですしさっきの協力者を含めて他言無用と条件付きになりますけど私の能力を見知っていてもらいたいですし」

ニヤリと何処か攻撃的で鋭い笑みを川瀬に見せるとゆっくりと握り拳を開くと其所には金属の独特の光沢を放つ蜘蛛がいた
もしかすると窓側から見れば太陽の光が反射して少し見辛いかもしれないだろうがそれでも蜘蛛がもつ八本の足はしっかり確認できるだろう
そしてその蜘蛛がチロッと吐き出したのは白く反射した糸、鉄だ

「これを使って、窓から降ります…どうです…?」

ラリーは再び川瀬に問いかけた

/皆さんに質問なんですけど>>250で貰った黒の立方体の物質って普通に使っても大丈夫ですかね?
/もしもアウトなら実はラリーには使えない不発弾だったという展開にしてみたいですけど

253 :名無しになりきれ:2014/07/15(火) 22:27:46.83 0.net
/他人の能力の生産物を使用する事には問題ないですが(隼鐘さんの作った武器を剣さんが使用するように)、川瀬さんの能力は本来何度も使用できる仕組みなのですか?
あまりにも強力な能力を何発もストック出来る程のデメリットはないと考えます。
そんなキャラクターとみなさん絡みたいですか?私は嫌です。

254 :川瀬 穰 ◆mygAWRCTDY :2014/07/15(火) 22:52:20.13 0.net
>>252

Fe……ですか……
Cuの方が錆びなくてよいと思ったんですが…………
生まれつきですからしようがありませんね

その30秒後、二人は校庭に着地した

校庭には殺気が立ち込めていた
中には覚悟を決めていない者もいた
川瀬はその甘ったれた根性、叩き直してやる とでも言いたげな様子で、黒い立方体(以下「負の蓄積物」とする)を左手に持った

「おいおい、ご丁寧にお出迎えですか? こうやって構ってくれる人がいるなんて、俺ぁ幸せ者だよ」

川瀬は皮肉を込めてその言葉を吐いた
そして、やっと今気付いた

(あ、まだ「能力」の事言ってないや)
(まぁ、この戦いで気付くだろう)

校庭には大体200人程度がいた
どうやら全員が同盟を組んでいる様だ

此処は校庭の中心なのだ
それが川瀬には丁度良かった
川瀬は「負の蓄積物」から蒼白い光を取り出し、それを空一面に撒いた

(反抗出来ない様に、なおかつ殺さない様に……!)



ズ…………ン……

瞬間、鈍い轟音と共に閃光が辺りを襲い、辺りに砂煙が立ち込めた
砂煙が晴れると、先程まで蒼白い光のエリアにいた者が、二名を除き倒れていた
ラリーは驚きを隠しきれずに固まっている

(まさか「コレ」を使う日が来ようとはな…………)


/>>252
……グレーゾーンですね………
あと、穰は旧字体です

255 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/15(火) 23:12:34.46 0.net
>>254
だから>>254で薄く分散させたじゃないですか
>>235は殺傷能力があるとは言ってませんよ?
フルスロットル(意識を保てる状態の最大威力)で恐らく一人なら瀕死に陥らせる事も可能かも知れませんが
全エネルギーを解放(=自分の死)すれば二人位殺れるかも知れませんが


それに川瀬はあまり友達がいないんです、欲しいんです
だから優しくしてるんです
まるで(そういうところだけは)中学生時代の私にそっくりです

256 :名無しになりきれ:2014/07/15(火) 23:34:46.87 0.net
/それを言うなら>>235には黒い立方体のくだりなんかありませんが?
それに12時間で電撃1発分の充電が完了するとあります。つまり2発以降のストックは明記されておりません。
その上、実質攻撃系最強能力とありますので、殺傷能力がないのであれば、他のプレイヤーを軽く侮辱してますよ?

257 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/16(水) 00:23:01.48 0.net
>>254

ラリーは鉄蜘蛛に鉄糸を長く吐き出せると校舎の壁に軽く埋め込み川瀬の腕を引き窓から飛び降りた
その鉄糸は華奢な見た目よりも遥かに丈夫で尚且つ柔軟さを持ち合わせており特に滞りなくラリー達を支えきるとラリーは臆さず滑るように鉄糸から駆け降りる
そしてラリー達が地面に着地するのを見計らうかのように鉄蜘蛛は壁にある鉄糸を引き抜く
するとその糸は蜘蛛の体内へと巻き戻っていった

「あれま、これはこれは……」

その次にラリー達が目にしたのはざっと二百人程の人間達だ
ラリーの心中はよくもまぁこれだけの人数が集まったなという関心と、これだったらさっきの所を正面突破した方がよかったかという後悔
そして単にこの数相手に怠いと言いたくなる感情とこれからどうしようかという悩み
そして何よりやっぱり無理かと言いたくなる諦めに近い感情だ

その時であった
ラリーの視界が真っ白に染まってつい目を閉じてしまうとすぐに目を見開く
其所にはラリーと川瀬以外の人間が全て倒れ付している

「ほう……これはこれは、中々どうして……ククッ…」

その声には感心したような笑み、そして中々の逸材を見つけたと言わんばかりに喉を鳴らした笑い声
そしてラリーの頭の中にもう一つの仮説が浮かび上がる
ここまで強力な能力が分散しきれるはずがない
だとしたらこれは川瀬の意地の悪い贈り物か、それとも知らなかったが故の事か
恐らくは後者だろうと結論付けると少し砂埃の着いた制服を手で払いはたき落とす

どちらにせよ脅しの道具として使えるのは間違いない校庭でここまで大規模な攻撃を起こしたのだ
恐らくはこの光の存在は多くのものに露見しただろう
だがラリーの能力は自信が確認できる範囲ではまだバレてはいないだろう何故なら使用したのは一回であり川瀬にも口止めするように言っている

「……中々いい状況になってきたのかもしれません……ねぇ?…」

何処か誰かに問いかけるようにただ一人呟くと川瀬の方へとラリーは向き直った

「穰さん、すぐに場所を変えましょう、この騒ぎを私たちが起こしたとバレると非常に厄介です」

そう早口で多少焦るように言った後、ラリーはそれと、と付け加えた

「恐らくあなたは今非常に危険な状態でしょう…あの程の力がそう簡単に何度も使えるわけがない」

そして恐らくは分けられないのだろうと
静かに何も言わずに自分の中で結論付けるとラリーは話を続ける

「ですから今すぐにでも安部さんと御有楽さん…私の協力者と合流しましょう…彼らなら力になってくれる筈です」

ラリーはこれからの方針を川瀬に伝えると同時に
今が川瀬にとってどれ程悪い状況なのかを説く
そして最後にラリーはもう一度、同じことを言った

「そして…くれぐれも私の能力のことは他人に喋らないで下さい、それも安部さんと御有楽さんを含めてです」

その表情は先程の笑みとは違い鋭い目付きだ
ラリーはまるで別人のような表情をして川瀬に言い聞かせると最後に
いいですね?といって笑う

/負の蓄積物はラリーは只でさえ機動力のある能力だから一発限定でも強力過ぎると思うので素直に脅しを兼ねた不発弾として扱います

258 :川瀬 穰 ◆mygAWRCTDY :2014/07/16(水) 16:52:42.59 0.net
>>257

雷撃綱鎚を放った直後、川瀬はその場にへたれこんだ
それは雷撃綱鎚の反動ではなかった
無理もない 本来雷撃綱鎚の発動に微調整など必要ないのだ
「殺し」を忌む川瀬だからこそ出来た隙だった

そこへラリーが移動しようと持ち掛けてきた
川瀬はそれに条件付きで同意した
その条件とは

「太陽光が当たる処にしてくれ」

ラリーは川瀬を抱えて図書室に連れて行った 足跡で特定される可能性が否定出来ない為、転がっている人間は避けて通った

安部と御有楽は警戒しつつも川瀬を受け入れた なにやら話をしているのが少しだけ川瀬に聞こえた

「……だから彼奴はさっきの光にやられたらしいんだ」

「それなら保健室の方がいいんじゃないか? 大体あんたはいつもそうだ 例えば………」

川瀬は悪寒を覚えた 冷房が効きすぎているのだ
更によろしくない事に、日が陰り始めてきた こうなると激しい酸化現象を起こさない限り、チャージは不可能だ


/負の以下略の件ですが、箱そのものは正常で、光が湿気たマッチの様な状態の展開はどうでしょうか
ちなみに負以下略のモチーフとなったものは、ラピュタの中枢です

259 : ◆2kGkudiwr6 :2014/07/16(水) 17:03:37.56 0.net
/おっと申し訳ありませんが勝手に展開を進めるのは少し控えていただけると助かります
/自分だけならともかく安部も御有楽も他の方がロールしてるキャラなんです

260 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/16(水) 17:59:57.89 0.net
>>259
わかりました
では次レスからそうさせていただきます

261 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/16(水) 18:50:21.51 0.net
ラリーは休んでいる川瀬をよそに安部と御有楽に起こった事を大まかに伝える
内約は主にどうしてもう一人の編入生であるを彼らの元へと連れてきたのか
そして川瀬はどう言った人物でありどう言った能力の持ち主なのかの説明である

「…――とまぁ、彼の力は此れからの戦いにおいてどれだけ有用なものなのかは例の光の威力を見ていただければ理解していただけると思います」

ラリーは川瀬の能力をアッサリとバラしてしまうがこればかりは仕方ない
と言うのも、いきなり体力を消耗してる川瀬を訳も話さずに庇って貰おうとするのはムシのいい話だ
だからこそここは川瀬がこれからの戦いにおいてどれだけ重要な役割を果たすのかを説明して安部と御有楽に協力を得ようとする

「……勝手に何も言わずに協力関係に持ち込んでしまったのはこちらの責任です、申し訳ありません」

そして大きく息を吐いてラリーは呼吸を整えると改めて向き直る

「ですがこちら側が事を起こすのには彼のように大砲のように強力な存在が必要不可欠なのも確かな筈です…」

今の所こちらの戦力となるのはラリーが思うに自分と御有楽のボディーガードである安部の二名
この戦挙で勝ち抜く為には最後は勝っても勝ってもまたやって来る連戦となるかもしれない、いやラリーにとってはなることは確定している
何故ならラリーが最後に戦う敵は安部と御有楽だと決めているからだ

「だからこそ、彼を仲間に引き込まない選択肢はないと思いここに来ました、なので彼を私達で保護しましょう」

この会話、実はラリーには一つ懸念するべきことがある
それは川瀬の話題に乗じて自分の能力をバラさなければいけなくなるかもしれないという懸念だ
もしここで能力の開示を求められ拒否すれば警戒され身動きしづらくなるのは間違いない
それもそれで逆に尋ねることで安部と御有楽の能力を知る機会が出来るかもしれないが
出来ればその機会はもっと先に送っておきたい

(前回はうやむやにする事が出来たが……さて…)

内心は肝が冷えそうだと言わんばかりのラリーに二人はどう反応してくるか

/4opLrBa4Yp/fさんへ
/唐突に申し訳ありませんがもし特に問題がなければ返信していただけると幸いです

262 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/16(水) 19:36:54.82 0.net
>>258
/私も以前、似たような事をしたので偉そうには言えませんが、他プレイヤーを操作する事は出来ません。
用がある場合は接触を試みて、話掛けて下さい。

>>261
/安部と御有楽は現段階では川瀬さんとは接触する予定ではありません。何よりこちらのロールがまだ済んでいないので、>>258及び>>261の訂正分を再度ロールして頂けますようお願いします。

263 : ◆2kGkudiwr6 :2014/07/16(水) 19:50:38.46 0.net
/了解です

264 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/16(水) 21:12:05.01 0.net
>>262
心得ました

265 :黒猫・北斗と白河 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/16(水) 22:13:45.70 0.net
「たく…祥明の奴は何処に行ったんだぃ。」
祥明の暴走と二神との戦闘時による混乱で、祥明と逸れてしまった黒猫の北斗は、一度自宅に戻り、祥明の祖父に新たな【喋】鈴を与えられ、再び校内に戻ってきた。

(あの屋上の男なら、行方を知っているかもしれない…。)

祥明を探して校内をウロウロとしていたが中々見つからず、入江の事を思い出して屋上に向かっていた。その途中、思わぬ男と出くわした。

「あ!あんたは!?」

「ん?喋る黒猫か…。御主人様は見つかったか?」

「見つかってたら一匹でウロウロしてないわ。あんた、あれから祥明を見なかったかぃ?」

先程、戦闘を繰り広げた白河 蛍であったが、今は少しでも情報が欲しかった。

白河は事の顛末を北斗に話した。暴走の末、御有楽に拐われた事。その後、御有楽と共に御笠と闘い、再び行方を晦ました事。

「…にゃるほど。祥明には何か思う節があって、その御有楽って子に加担してるんだろうねぇ。」

「多分な…。ただ、御有楽の目的が分からん。それに…。」
自分の知っている御有楽ではなかったと言い掛けて、止めた白河。

「まぁいいわ、私は祥明を探すだけ。アンタはどうするの?」

「…さあな。」

「ふん!なるべくならアンタとは二度と闘いたくないわ。じゃあね!」
踵を翻し、黒猫は再び姿を消した。

266 :234:2014/07/16(水) 23:39:18.00 0.net
ROMってて朝スマホからレスしようかと思ったが誰かがアク禁食らってたらしく規制されてたのでな
返事が遅れてすまねぇ

まず黒い立方体だが、俺が言いたいことは>>256が全部言ってくれてる。
俺は「黒い立方体を生成する能力」を設定した覚えはないし、まして「そこにエネルギーを貯蔵できる」とも設定した覚えはない
名無しにもらった能力をそのまま使う(覚醒後の能力は多少前の流れを汲んでればいいのかな?)のが当たり前っていうかまぁそういうスレだからさ
それにこの能力は実質攻撃系統の中でもかなり上位に位置するものだと俺は思うんだよね、だからそれを撃つためのエネルギーを外部に抽出して保管なんてできてしまったら
それこそ核ミサイルを大量に打てるようなもんだろ、そんなの勝てっこない。結構上の方で上がっていた「時間操作系統」の能力と同じだな。
勝てっこない相手とやる気になれるかって話だし、まず名無しからもらった能力を覚醒もしてないのに改変してる時点でアカンと思うのよ

……あと、蛍の発光でためられるかっていう話だけど、補充に使える光は基本太陽光と月光(要するに星の光、一等星も含まれる)だけで。
まぁそういうことで。言い方きつくてゴメン

267 : ◆SwordCkC3s :2014/07/16(水) 23:52:08.42 0.net
>>248
一応は能力を利用したとはいえオーバーテクノロジーですので、此方としても処分したくてもウマい処理の仕方が分からず困ってました、助かります!
申し訳ないです…

268 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/17(木) 00:31:07.26 0.net
>>266
補足すると覚醒も「強化したいから案をくれ」って感じで基本名無しから募ってますね
なのでこのスレでは原則貰った能力を解釈可能な範囲内で使いこなすことになります
他者から授与されることである程度制約がかかるのは勿論ですが、それがここの趣旨だと思うので何卒ご理解ください

269 :ミソギ ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 00:33:12.16 0.net
>「あ〜…ダメだダメだ、小手先の戦術じゃ勝てないだろう。アイツらは多分強い、詠未や白河には及ばないにしろ拘束するのは簡単じゃない。ミソギにゃ悪いが…殺す気でかかれ。覚悟は出来てるな…?」
「簡単に言ってくれるよねー、君は。まー、オリジナルを殺してクローンがオリジナルになり替わるっていうのはSF系ではよくある話っていうのをデータベースとかで見かけたからさ、まさにそれっぽくて面白そうなんだけど……
いやー、きびしーなーハハハ」
そして、突然眼差しを鋭くする。
「アタシに人を殺す覚悟があるかって?それをアタシに言う?……アタシはね、君たちよりも恐らくずっとずっと生々しくて血生臭くて死肉の臭いがするような体験、沢山してきたんだよ?今更人一人殺すくらい、造作もないさ。
……アタシは生きるためにならなんだってやる。ほんとにお腹がすいて食べるものもなくなっちゃったら、あるいは君たちを取って食べるかもしれないね、ハハハハ……割と、本気でさ。
……アタシは人肉をたらふく食べてきたからね、あの味・臭いには慣れてるんだよ、見慣れてるんだよ。心配しなくたって、ためらいはしないさ。相手がだれであろうとね」
そして、少しぎこちない笑顔を見せ、
「まあ、君たちには恩義があるからさ。その借りを返すまでは食いやしないし、食うつもりもないさ。大丈夫、君たちだけは信頼できると思ってるからさ。信頼できる人間を自らぶちコロそうとするやつなんて、いないでしょ?」
と、突然緩んだ顔が再び引き締まる。
「同族の気配がする……それも沢山。嫌な予感がする……」
と、突然同じ顔をした5人の女子が現れた。そして、6人目の女子生徒が、上から落ちてきた。
「……クックック、久しぶりじゃーん、はやてくーん?ゆーきちゃーん?申し訳ないけど、君らにはココで捕まってもらうことにしたから。行け、T-6750たち。あいつらの生死は問わない。捕まえろ」
「イエス、マスター」
全員が両足に腕の形をしたオーラのようなものをまとい始めた。
「こいつらの能力は滝山紫亜という生徒のものと全く同じだ。ただ、こいつらは身体能力もそこそこ高いぞ。勝てるかなー?」
5人の生徒たちが襲い掛かる。疾風のところには二人、悠綺のところには一人、ミソギのところには二人が飛びついてくる。
「どこの誰だが知らないけど、やっぱり自分と同じ顔の奴を見るのは気に食わないねぇ。相手になってやるよ、かかってこい犬ども!」
2vs1の、少し分の悪い戦いが始まった。

270 : ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 00:35:12.17 0.net
新レゴソラの能力を募集したいのですが、
なるべく詠未の能力(覚醒前と覚醒後両方)を組み合わせたようなものを希望します!
具体的には鎌を使い風を起こすような感じで

271 :安部と御有楽 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/17(木) 00:35:45.34 0.net
「さっきの『信用するな』ってどう言う事?」
ラリーと別れ少し歩いた頃、祥明は先程の疑問を御有楽にぶつけた。

「奴は、いや、正確には奴らは何かを隠している。利用はするが信用にはあたらない。」
御有楽が祥明の方を向かずに答える。

「奴…ら?」
新たに浮かんだ疑問に足を止めた祥明。

「それもいずれ分かる。」
今度は後ろを振り向き、祥明の目を見て答える御有楽。

(いったい御有楽さんって何者なんだ?一年生の割にはかなり落ち着いているし、何より全て見透かしてるような雰囲気…。)

再び歩き出した御有楽の背を見ながら、どんどん湧き上がる疑問と戦う祥明。

(いや!俺はこの娘を守るって決めたんだ!今は何も考えず信じるんだ!そして、今やる事を…。
あれ?そういや、何か忘れてるような…。)

「あ!!!」

「どうした?」
突然大声をあげた祥明に驚きもせず御有楽が問いかける。

「バタバタしてて、すっかり忘れてた!北斗は何処に行ったんだ?」
逸れてしまった黒猫の事を思い出し、急に不安になる。

(お目付役から逃げて、挙句に能力浄化の手伝いなんて…じいちゃんが聞いたら怒るだろうな…。)

昨日、自宅に戻ってからの祖父の仕打ちを思い出し、身震いする祥明。

「ごめん、御有楽さん。先に黒猫探しをしてもいい?」
御有楽が頷くのを確認する前に、【捜】と書かれた鶴を数羽飛ばした。

「あいつ…怒ってるだろうなぁ…。」
合流した時の怒り様を想像して、再び身震いする祥明だった。

272 : ◆2kGkudiwr6 :2014/07/17(木) 00:40:46.97 0.net
/◆mygAWRCTDYさんもしよれしければ一緒に最初辺りの展開から見直してみませんか?
/大まかな流れはさっきまでと同じで良いと思いますけど能力関連の設定関係にはまだちょっと自分も曖昧な所があるので

273 :名無しになりきれ:2014/07/17(木) 00:56:12.35 0.net
>>270
【悪鎌魔児】(アクガママニ)
変身する事で巨大な翼のような鎌の刃を
背中から生やした悪魔となる能力者
身体能力が倍増し戦闘機の如く 空を飛び
強力な鎌鼬を放つ

さらに変身する事によって身体能力はさらに倍増し
背中の鎌が肉体より分離し自立して行動を行う
自身が起こせる鎌鼬は 爪から繰り出すため威力は低いが
分離した鎌から放たれる鎌鼬の威力は強力
お互いに身軽になり 3対1の戦いに持ち込む事も可能
ただし、鎌と自分が仲が良いとは限らない

274 :滝山たち ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 00:58:21.70 0.net
談笑しながら保健室へ向けて歩き出した一行だったが、突如紫亜が声に反応を示した。
>「かかってこい犬ども!」
「この声はミソギの……何かあったのかな?」
「いって、みる?」
「そうだな、気になるし……あんたは如何する?御笠くん」
と、その時だった。何かが此方へ走ってきて、その何かは突如目の前で止まった。
「おはよーさん、君たち。へー、あんたがあのきんもち悪いほど似てる顔の連中たちのオリジナルか。お会いできて光栄ですよ……っと!」
思いっきり蹴りを入れたが、落奈に止められる。
「貴様ァ……何者?」
かつて見たことのないほど怖い表情でにらみつける。
「うー、こわ。アンタとはやりがいがありそうだねぇ。一戦いかが?」
「望むところ。お前……ここ、死に場所……!!」
完全に血の気が盛んになってる落奈とレゴソラとの戦闘が始まった。

落奈が右からパンチを打つ。レゴソラはそれを左腕でいなして右手で腹を狙う。しかし、落奈はレゴソラの右腕を蹴りあげ、一回転してそれをかわす。
回転のついでにつま先で顎を狙ったが、レゴソラがそれを紙一重でかわし、にやりと笑った。
「そおれっと!」
そのまま後ろへ倒れこみ、腕の力で体を支え、両足をピシッと揃え思いっきり突き出す。
両足の蹴りが腹に命中した落奈は、軽く吹っ飛ばされるがバク転を決め体勢を立て直す。
「うぐおおおおおお!!!!」
落奈が吼え、猛ダッシュで距離を詰める。そして空中で一回転してレゴソラの背後に着地し、そのまま腰に差していたヒートダガーを取出しレゴソラの首元にあてる。
「観念、しろ。さもなくば、死が貴様、待つ」
「ふ、くふふふふ…アハハハハハ!!そうそう、コレコレェ!!これを待ってたんだよぉぉぉぉぉ!!!!ていっ!」
レゴソラは思いっきり頭突きをした。
「うぐっ!?」
突然の不意打ちに、落奈がひるむ。しかし、ヒートダガーをすぐに持ち直し、距離を置く。
「クソが……!お前ら、手出し無用!こいつ、わたしが始末、する……!!」
壁に向かってジャンプし、その壁を蹴り飛ばして思いっきり突進する。
蹴り飛ばした壁は崩れた。

275 : ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 01:03:21.85 0.net
>>273
おおおおお!!!かっけぇ!!!
いくつか質問しますね。
まず、鎌の刃を背中から生やす際、覚醒後の詠未のように出血等はありますか?
出血するならば当然痛みが伴うと思うので、その場合は背中が弱点ということで扱わせていただきたいのですが……
また、分離後の鎌は能力者に直接語りかけることはありますか?
もし鎌との会話が可能ならばそれはそれでやりやすいのでできれば会話できたら嬉しいのですが…

276 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/17(木) 01:15:17.27 0.net
>「……クックック、久しぶりじゃーん、はやてくーん?ゆーきちゃーん?申し訳ないけど、君らにはココで捕まってもらうことにしたから。行け、T-6750たち。あいつらの生死は問わない。捕まえろ」

「貴様まさか…レゴソラ!?…っ…!!」
飛びかかってくるクローン達に反応が遅れ、機動装甲から飛び降り間一髪で回避する。

「あー…くそ…もう使えねぇじゃねぇか…いいおもちゃだったのに…よっ!」
機動装甲の手を蹴り、機構剣を離させるとすぐに手に取って構える。

「クソが…ミソギ!!そっちは大丈夫か!?戦い慣れてるなら任せるぞ!悠綺!お前は要だ!温存第一でなんとか凌いでくれ!!」
そのままクローンの方に向き直る。

「……さぁてよ…お前さん達や、俺としては戦わずに通して欲しいんだが…どうかい?見逃す気はないかい?」
【クローン達を観察しながら問い掛ける】

277 :T-6750/6751 ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 01:30:29.56 0.net
>「……さぁてよ…お前さん達や、俺としては戦わずに通して欲しいんだが…どうかい?見逃す気はないかい?」
「我々の任務はお前達を捕獲し、研究所へ収容すること。研究所で何が行われるかは我々は知りえないが、ある程度の推測はできる。
恐らく、お前をもとに我々同様のクローンが大量生産され、様々な戦場で実戦投入が行われるだろう。我々は能力を使い世界中の紛争を強制中断、平和を勝ち取ることを行動理念としている。
お前はそのための礎の一人となれるのだ、光栄に思うがいい。これも世界平和のためだ、多少の痛み、犠牲は覚悟しろ。イエス・アビリティ、ノー・ノーマル」
最後に謎の掛け声らしき言葉を一言口にして、クローンの一人が猛ダッシュしてくる。その間に背後からもう一人が迫りくる。
正面のクローンが両手両足を使い大量のパンチの雨を浴びせる。そしてその間に迫ってきていた背後のクローンが後ろからがっちり体を押さえつけようとする。

278 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 01:43:59.08 0.net
「ククク・・・ハハハハハハ!!!!実に面白いねぇ、きみぃ!!!!ヒャハハハァァ!!
大好きで大好きで大好きなダーリンが死んじゃって、面白そうなやつを釣ることもできなくて、あたしすんげー退屈してたんだよ!
君みたいな強敵と出会うのはひっさしぶりでさぁーあ!いやぁ、楽しいねぇ!!!!」
背中から突如銀色に光る何かを生やしたレゴソラは、すぐに空へ飛びあがると、超高速で飛翔した。落奈の突進は不発に当たり、地面に激突する。
「お前に避けられるわけがない、何せあたしの攻撃は『風そのもの』なんだからね!常人には避けられないよ……?」
戦闘機のようなスピードで飛び回る何かが落奈の横を通り抜けた。刹那……落奈の左腕が大量の血を吐き散らした。
「ぐああああああああ!!!!!」
左腕を抑えながら、学園の端から端まで届きそうな大声で落奈は叫んだ。左腕どころか、脇腹・左足のくるぶしにかけてまで、左半身のすべてから血が噴出している。
「う……うおお……ああ……あああああ!!!」
最後の力を振り絞り、落奈は目から血の涙を流す。
「ワ……ワイド……ワイド・ダズル・マジック!!!」
落奈を中心に、体から寄生虫が湧くという幻覚が発生する。その幻覚はクローンと疾風たちの戦闘エリアも包み込んだ。これにはレゴソラも驚き、一度着地し翼をしまった。
「なんじゃこりゃ!?落ちないぞ、これ!!」
「そおおおい……やっ!!」
能力をフルに使用した紫亜が飛びかかる。
「うっぜーんだよオリジナル風情が!」
「ぐあっ!!」
思いっきり吹き飛ばされる。
「そこの男子生徒君、君はこいつらを見捨てて生き延びたい?それとも……」
狂気に満ちた笑顔で御笠を見つめる。
「あたしにぃ……切り刻まれたぁ〜いぃぃ?フヘヘ」

279 :名無しになりきれ:2014/07/17(木) 01:45:29.68 0.net
>>275
出血の件はそっちの方が設定映えするなら大丈夫ですよ
分離後の鎌が喋るのはもともとそういう前提で作ってるのでOKです

280 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/17(木) 01:52:54.56 0.net
>「我々の任務はお前達を捕獲し、研究所へ収容すること。研究所で何が行われるかは我々は知りえないが、ある程度の推測はできる。
>恐らく、お前をもとに我々同様のクローンが大量生産され、様々な戦場で実戦投入が行われるだろう。我々は能力を使い世界中の紛争を強制中断、平和を勝ち取ることを行動理念としている。
>お前はそのための礎の一人となれるのだ、光栄に思うがいい。これも世界平和のためだ、多少の痛み、犠牲は覚悟しろ。イエス・アビリティ、ノー・ノーマル

「イエス・アビリティ、ノー・ノーマル…?何の合言葉だ…っとっとっと!?」
バーニアを起動し空中で宙返り、背後のクローンのさらに背後に回り込む。
「はははっ!こいつぁすげぇや!!ありがとう悠綺、最高だ!!」
二人のクローンに向かってバーニアを起動し高速で斬りかかる

281 : ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 01:53:49.82 0.net
>>279
了解です!
あと一つだけ忘れてました、翼の形状についてですが
大きな鎌が翼二枚分で合計二枚なのか、大量の小型の鎌が密集して翼の形状をなしているのかっていうのはどちらになりますか?

282 :T-6750/6751/B・C ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 02:13:25.75 0.net
>バーニアを起動し空中で宙返り、背後のクローンのさらに背後に回り込む。
背後に回っていたはずの6751の反応が遅れた。正面から殴りかかったはずの6750は空を殴り続け、そこに6751が食らいに行くという構図になったうえ、
殴りを止めるのが遅すぎたのか、ふらふらした6751の体を真っ二つに切り裂く大きな剣を6750は見た。
そして6750はそれを反射的に避けた……はずなのだが、右腕が持って行かれた。と、同時にオーラは成立しなくなり、両足のオーラは霧散した。
「ぐあっ!!……所詮、評定3.4の性能はここまでか……しかし、私一人が倒れたところで、代わりのクローンはいくらでもいる。ふふ、私が倒れたところで……この世は何も変わらない……」
6750はその場に倒れ、動かなくなった。

チャーリーはこの状況をはるか上空から監視していた。
「やはり、6750番台は不良品がそろってますね。だからこそこういう汚れ仕事にうってつけなのですが。割と簡単に切り捨てられますし、ね。
さて、ブラボー、私のことをどこで見ているんです?いい加減姿を現してください」
「ハッハッハ、チャーリーてめぇ、なんで勘が鋭いんだよ」
「女の勘って奴です」
「その能力、ぜひとも調べてぇなぁ。女性特有なのかどうかも気になる」
「女性特有ですよ、少なくとも。まぁ、不確定要素というかただの迷信にすぎないのかもしれませんが」
「なあ、まさかレゴソラの方も低性能の失敗作を投じたわけじゃあるめーな?」
「そんなわけありませんよ。それじゃまるでただの手抜きじゃないですか」
「え、てェ抜いてたんじゃねーの?」
「そりゃ、レゴソラ以外のメンバーは手抜き程度の実力の個体を選びましたよ。まぁ、その分の余剰コストをレゴソラに注いだんですけどね。
彼女の能力は今までの彼女の集大成であり、我々の集大成でもある。まさに我々とレゴソラ本人との絆によって生まれた能力であり、それに耐えうるあの肉体であるのです。
開発費用はかなり掛かりましたよ……何人の製造系能力者が廃人になったことか」
「へーえ、肉体を生成できる能力者なんているんだ?」
「ええ、我々は特殊な信託者、誰が呼んだか『名無し』という呼ばれ方をする者たちに要望をだし、能力を授けてもらいました。
なので、肉体製造系も多少デメリットは強いですが獲得することができたのです……しかし、こう何度も似たような能力を提案することを彼らは嫌うみたいですが」
「そりゃぁそうだろーが。てめぇで肉体作ることはできねーのかよ?てめぇも肉体製造系だろーが」
「いつから知ってました?」
「てめぇと会った時からだよ。俺がどんな能力かは知ってるだろ?」
「そうでしたね……さて、くだらない雑談をしすぎました。あなたは諜報任務に戻り、私は観察任務に戻ります。いいですね?」
「ああ、わーったよ。イエス・アビリティ、ノー・ノーマル」
「イエス・アビリティ、ノー・ノーマル」

283 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/17(木) 02:28:46.77 0.net
>「ぐあっ!!……所詮、評定3.4の性能はここまでか……しかし、私一人が倒れたところで、代わりのクローンはいくらでもいる。ふふ、私が倒れたところで……この世は何も変わらない……」

「……は?よわ…んだよ拍子抜けだ…じゃねぇ!!レゴソラは…!?」
周囲を見回して、戦闘音のする方に移動しようとするが幻覚を見て驚く。
「うおっ!?……落奈か!!そっちか…悠綺、ミソギ!そっちは任せたぞ!!」
バーニアを起動して戦闘音のする方に飛ぶ。
「絶対に…許さない…レゴソラァァァァァァァァ!!!!」

284 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 03:28:13.93 0.net
//質問しといてなんですが、翼っぽいのは鎌が密集してる方だと思ったので勝手にそっちのほうとして解釈させていただきます
//もしダメなのであれば後で修正を加えた物を再ロールします

「おや、だんまりかい……まぁいいさ。君は最後にいたぶってあげるとしようか。さて、と……」
落奈を蹴り飛ばす。突然寄生虫が消えてしまった。幻覚が切れたのだ。
「へっ、なんだよこれ……ただの幻惑系能力かよ、つまんないの……ん?」
遠くから声が聞こえてくる…
>「絶対に…許さない…レゴソラァァァァァァァァ!!!!」
「おーおーおーおー、背中に立派なもんつけちゃってまーあ。それ、ちょっと邪魔だね」
笑顔が恐怖を持たせるような悪魔の形相に変わり、背中から翼が生えた。その翼は、大量の鎌が密集した銀の翼であった。
「さて、と」
右翼で一薙ぎ。と、強風が吹き荒れる。バーニアの推力に関係する部分に一部風が当たった。
その風は鋭い刃をもち、バーニアの外部装甲のようなものを剥ぎ取り、中の機械類を露出させた。
「さて、君はかなり強い。だからあたしも本気出さなきゃまずいわけだ。ただでさえ背中痛いのにね……はーぁ。
……クロング、クロザー、行け」
突如背中の羽が分離し、形を変える。それらは巨大な鎌のような形をしている。
「言っておくが、俺はテメェを主として認めたつもりはねぇからな。今すぐココでお前の首を刈り取ってもいいんだぞ?」
「やめなよクロング、この子はこう見えても僕たちと同じなんだから。僕たちはこの子から分離して生まれてきたんだよ?いわば生みの親じゃないか」
「うっせぇよクロザー、テメェあいつを庇う気かよ。つまんねー野郎に成り下がっちまってよ。刈り取られたいのか?」
「クロング、クロザー、黙ろうか☆」
とってもかわいい笑顔で二つの鎌に語りかけるレゴソラ。その笑顔は、狂気だけで満ち溢れていた。
「ったくよぉ……んで、なにすりゃいいんだよ」
「あっこにいる少年を八つ裂きにすればいいの」
「へいへーい」
「分かった、八つ裂きにしてくるね!!!」
「さてと……ほいじゃあたしも行きますかァ☆」
レゴソラの全身は白い体毛に包まれた。白い体毛の中に赤い体毛が規則的に混じり、紋様を作り出している。
そして……
「行くぞ、野郎ども!!クロングはしょうがないからあたしが直々に鎌として使ってやるよ!」
クロングをつかもうとしたが、クロングは華麗に躱した。
「誰がテメェなんぞにこき使われっかよ!!そんなの願い下げだぁ!」
「ったく……行くぞクロザー」
「分かった!」
クロザーが大振りの鎌になり、その身をふるう。レゴソラは近づき、肉弾戦等を行おうとする。
突進がてら、その身に鎌鼬をまとい、右手で腹に向かいパンチを打った。

285 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/17(木) 10:03:12.25 0.net
>右翼で一薙ぎ。と、強風が吹き荒れる。バーニアの推力に関係する部分に一部風が当たった。
>その風は鋭い刃をもち、バーニアの外部装甲のようなものを剥ぎ取り、中の機械類を露出させた。

「チッ…!!折角悠綺から貰ったってのに…!!」
機能に問題は無いと判断するとバーニアの向きを変え、変則的な機動で回避しつつ接近する。
だが、鎌鼬は服を破き、肌を切り裂く。
「クソが…クソがクソがクソが!!貴様がなぜいる!貴様が生きてるなら…なぜ詠未が死ななきゃいけなかったんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
(……メだある…怒り……せて…かっては…!)
「レゴソラァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
バーニアの逆噴射で急減速と後方宙返りからのマニューバ機動でレゴソラの後方に回り込み、バーニアの加速を乗せた回し蹴りを放つ…と見せかけて一回転、機構剣を下段で切り払う。

286 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/17(木) 12:26:25.13 0.net
黒猫と別れた蛍は、再び御笠と合流すべく保健室に向かって歩いていた。
突如、耳鳴りと頭痛に襲われ、その場にしゃがみ込んだ。

「何だ…、これは。」

『蛍よ。剣が怒りに囚われている。』
頭の中に【衝撃排出】の声が響く。

「どう言う事だ?」

『分からぬ。だが剣の怒りが彼の【能力】を通じて、我に流れ込んで来ている。あえて謂うなれば【共鳴】しているのだろう。』

剣とは異空間で長く過ごした。それが二人の【能力】の【共鳴】を生んだとしても不思議ではなかった。

「成る程、【共鳴】か。それならば俺が比良坂の【暴走】や死を感じられた事にも納得出来るな。」
同じく比良坂とも長い時間を共に過ごした。その【共鳴】があの時、比良坂の墓に導いてくれた声なのだろう…。

『そうだ。剣は今やその比良坂と同じ状態にある!このままでは【暴走】してしまうぞ!』

「何だと!?くそ、急がないと!」

激痛に耐えながら、蛍は再び歩き出した。

287 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/17(木) 15:05:39.68 0.net
>>266
では、川瀬はいつしか殺します
死因は立方体の暴発ということで焼死か圧死か蒸発にします

288 :川瀬 穰 ◆mygAWRCTDY :2014/07/17(木) 15:45:39.45 0.net
>>258改訂版

>「殺し」を忌む川瀬だからこそ出来た隙だった

ラリーが移動しようと持ちかけてきた
川瀬は脳内で様々なシミュレーションを組み立てた
しかし、付いていった結果が全て散々な為、別行動を取ることにした

川瀬は屋上へ行き、神経を尖らせつつ日光を浴びた
神経を尖らせているのには理由があった
敵襲もそうだが、何より負の蓄積物の暴発が怖い
暴発すると、川瀬を中心とした半径150mの物体が蒸発するからである その蒸発対象に、川瀬も入っていた
無論、川瀬がその暴発を抑えることは不可能に等しい せいぜい範囲を抑えるぐらいだ

ラリーは倒れた人間を越えて何処へ行っただろうか……

289 :名無しになりきれ:2014/07/17(木) 16:19:01.51 0.net
>>284
2つの巨大な刃が背中から生えてる前提で作った能力だから
授与者としての自分としてはNGなのですが
まぁ 戦闘バランスに影響するモンでもないし
その辺の判断はそちらにお任せします

290 :ラリー ◆2kGkudiwr6 :2014/07/17(木) 20:40:58.62 0.net
ラリーは次第に川瀬とは別れ別行動をとる事になった
と言うのも川瀬が別行動を取りたいと言ったからこそである
その突然の言葉によって少しは不可解に思ったがそれはそれで諜報活動を再開しやすくなると結論付けて
何かが焦げた匂いが漂う校庭を後にして校舎の中へと入っていく

「……ク……ククッ…ハハッ…ハッ、ハッハッハ!…はぁ」

ラリーの胸の中からラリー自身にも分からない何か愉快で妙な感情が込み上げてくる
それは次第に喉を震わせ、笑い声へと昇華した
自信の能力のことは川瀬を除いてまだ誰にも言ってはいない、同時に川瀬には口止めしておくように再三言っておいた
彼は恐らくラリーが予測するに義理堅い性格だろう、ならば自分から言いふらすことはまずないとラリーは結論付ける

「校庭での出来事…実は私がやりましたと言ったらみんなどんな顔をするんでしょうかねぇ?…」

そんなものは真っ赤な嘘だ、だがラリーにはそれを本当だと言い切るだけの状況は出来ている
校庭に放たれた強烈な光、そして校庭に残された黒焦げの亡骸、そして自分の能力に関する情報の少なさ
もしかしたらそれなりに上の立場の者ならば情報などとっくに持っていると嘲笑して掃いて捨てるだろう
だがそれすらもラリーが相手の素性を見定めるのには大いに役立つ

「……さてと今日も真面目に観察、監視をしますよっと」

ラリーは実に愉快気に鼻歌を歌い始めると上の階へと上がっていく
どこに行こうか?、そう自分に問いかけてみると不思議とすぐに思い浮かんだ
ラリーが先程頭に叩き込んだ下駄箱付近に載っていた校内の地図を思いだし頭の中に描かれた場所を思い浮かべる
次は図書室に言ってみようか、そう呟くとラリーは歩みを進めた

【ラリー:図書室に向かう】

291 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/17(木) 22:24:34.44 0.net
頭上、自分達を知ったような声。
息つく暇もそこそこに、「SIA」達が雪崩れ込む。
幸いにして一対一。数に任せて攻めてきた敵に数的不利が伴わないのは有り難かった。
いや、むしろ数的有利。此方にはドローンだってあるのだから。
そして閲覧済みの情報とかけられた声が相手の能力を示す。これだけ揃えば問題はない。

「私達を阻むなら......容赦はしない」

ドローンから飛び上がり四肢のブースターを起動。自らは宙を舞いドローンを相手の周囲で旋回させる。
高質量体への衝突は損害に繋がるだろう。ドローンは円を描くようにして一点へと「SIA」を追い詰める。
平面上での行動を阻害し、自身で制空権を握る。手にしたハンドガンをゆっくりと構え、射撃の刻を静かに待つ。

唯一残った逃げ場、三次元が故の選択肢。「SIA」が上へと離脱を求めたとき、その引き金は僅かな力を加えられる。
何処までも軽い破裂音から弾性のある銃弾が解き放たれ、宙に囚われたヒトガタを射抜くだろう。
いたぶるように、弄ぶように。目の前の的が逸るまで、ただ宙でその時を待つ。

292 : ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 23:04:46.35 0.net
283訂正

293 : ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 23:06:35.36 0.net
途中送信gmです
283訂正
>背中から翼が生えた。その翼は、大量の鎌が密集した銀の翼であった。
大量の鎌が密集した銀の翼ではなく巨大な刃の翼として脳内変換してください。

294 :T-6752 ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 23:12:50.82 0.net
>ドローンから飛び上がり四肢のブースターを起動。自らは宙を舞いドローンを相手の周囲で旋回させる。
「……?」
右へ行こうとすれば右にドローンが移動したり、そのまま後ろへ移動しようとすればドローンがそこへ移動する。
右へ後ろへ、左へ前へ。どこへ移動しようとしてもドローンにより選択肢ははばまれる。
「……なるほど」
気づけば、ドローンの上にいた人間がいない。
「……ならば!」
6752はドローンへ飛び掛かった。刹那、ドローンは射撃を開始した。しかし、ドローンの上ギリギリを飛越し、ドローンの背後に回った6752は
思いっきり後ろへ蹴りを入れた。足は深くドローンの内部に沈み込んだ。
……だがしかし、6752は大きな判断ミスをした。ドローンに蹴りを入れたことにより、ドローンから足が抜けなくなったのである。
ドローンの中枢まで入り込んだ足は、簡単に抜けることはまずない。ドローンを確実に破壊した代わりに自らの足は犠牲になってしまった。
「動けない……!」

295 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/07/17(木) 23:24:29.08 0.net
>「クソが…クソがクソがクソが!!貴様がなぜいる!貴様が生きてるなら…なぜ詠未が死ななきゃいけなかったんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「君は何か勘違いをしているねぇ。あたしは生きているわけじゃない。これはあくまであたしのクローンなのさ。過去のあたしの魂が注入されたクローンなのさ。
そう、だから君が怒る理由も知っている。だけどね、あたしだってただでこんな汚い仕事請け負ったわけじゃないさ。過去のあたしはどうやら寝ていたかったらしいけど……
愛するダーリンを蘇生してやろうと言われたら話に乗るしかないじゃない?っていうことで今はダーリン蘇生のために出血大サービスでわざわざ戦ってるわけ。
まあ、愛の力って奴よね」
疾風が背後に回る。
「……回し蹴り?いや、そんな見え透いた手を使うわけがないよねっと!」
クローンの肉体だからこそ実現した強靭な肉体を駆使したバク宙で剣劇を避けつつさらに背後に回る。
「さあーて、これはとっておきだぞぉ?」
そう言うと、先ほどまであんなに反発していたクロングと初めから仲良さげだったクロザーがそれぞれレゴソラの両サイドに回る。
「……行くぞ」
紅い体毛が背中に付着した血を吸い、妖しく煌めく。そして、レゴソラの瞳も狂気に満ちた赤色に包まれた。
「フシャアアアア!!!」
バン、という音を立てて地面を蹴り飛ばし、かつての詠未のような速度で距離を1秒足らずで詰め、疾風の耳元でつぶやいた。
「ダーリンのために…………ここで死んで☆」
両サイドの鎌が疾風の方に向き直ると、回転を始めた。
そこからはとんでもない風圧の風が発生した。しかし、風自体の範囲は狭くレゴソラは器用にそれを避けながら後退した。

296 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/18(金) 00:04:18.91 0.net
水平に近い跳躍は悠綺による射撃の隙を与えることはなかった。
その高い身体能力を活かした跳躍は照準を付けることも儘ならない速度でドローンに肉薄する。
その様子を上から、吸い込まれそうに冷ややかな視線で。ハンドガンを両手に構え視ていた。

機動性と引き換えの薄い装甲板に「SIA」の蹴撃が深々と突き刺さる。ドローンはその瞬間重力の枷に捉えられた。
だがそれでは終わらない。緻密な集積回路、幾千もの導線。砕かれ引きちぎられたそれらは「SIA」の脚へと喰らい付く。
勢いのまま砕かれた破片は返しとなり、力任せに引きちぎられた導線は幾重にも脚に絡み付いた。

「......容赦はしない」

そんな情景に頬一つ動かさず、ただゆっくりと引き金に力を加えた。
重苦しい金属音、気の抜けるような破裂音。同時に放たれるのは冷めきった硬質ゴム弾。
寸分違わず頭部に向けられた銃口。弾丸に刻まれた溝は空気抵抗を生じさせ、ある程度までその速度を減じる。
だがこの距離、狙われた箇所。確実に意識を刈り取り、場合によっては死すらあり得る。
それだけの苛烈な攻撃を、眉一つ動かさずやってのけた。すかさず振り返り悠綺は想い人の名を呼ぶ。

「疾風...... すぐ行くから」

297 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/18(金) 12:35:38.40 0.net
>愛するダーリンを蘇生してやろうと言われたら話に乗るしかないじゃない?っていうことで今はダーリン蘇生のために出血大サービスでわざわざ戦ってるわけ。
>まあ、愛の力って奴よね」

「なん…だと…?」
詠未を蘇生させるという話を聞いて動きが鈍った。斬撃は容易く避けられる。
(あり得ない…死んだ者を生き返らせる…?そんなことが可能な訳…いや…能力なら可能なのか…!?)
だが、そんな事を考えていられる余裕などあるはずもなく。

>「ダーリンのために…………ここで死んで☆」
「ッ…しまっ…ぐあああああっ!!!」

ギリギリで跳び、急所を切られる事はなかったが全身を細かく切り裂かれ、風の影響で吹き飛ばされた疾風に戦える余力は無い。
傷から漏れる血も多く、このままだといずれ力尽きるであろう。

「くそ……悠…綺……詠……未………」
愛する人と親愛なる友の名を呼びながら、意識は途絶えた。

298 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/18(金) 13:10:34.76 0.net
激しい頭痛に襲われながらも保健室を目指し歩いている蛍。
突如、足枷となっていた頭痛が途絶えた。

『…!?』
【衝撃排出】の意識が流れ込む。疑念と不安が入り乱れていた。

「どうした?」
自らの【能力】に問いかける。

『【共鳴】が切れた。』
「どう言う事だ?【暴走】は抑えられたのか!?」
『いや…多分、剣の意識が途絶えたのだろう。』

「なん…だと?」
意識が途絶えた。気絶?もしくは最悪の展開が…。

「【衝撃排出】、【共鳴】を利用して此方から呼び掛けられないのか!?」

『分からぬ。だがやってみよう。』
少しでも可能性があるならば…。

(しっかりしろ剣!お前はそんな物じゃないだろう!)

自らの想いを願いに変え、蛍は再び駆け出した。

299 :レゴソラ/紫亜/C ◆SwordCkC3s :2014/07/18(金) 14:27:14.74 0.net
>「ッ…しまっ…ぐあああああっ!!!」
「キャッハハハハハ!そうそう、これこれぇ!!この全身に響き渡る絶叫が聞きたかったんだよぉぉぉ!!!」
両腕で腹を抱え、大きくのけぞりレゴソラは大爆笑した。
二つの巨大な鎌はレゴソラの背中に収まり、やがて完全に格納された。
「ふふ、ふふふふ、ふはははははは!!ねえ、見てるんでしょうチャーリー?早くダーリンを蘇生させてよぉぉ……ねぇ、どうしたのよ?ねえ!?」
すると、空から女性とおぼしき人物が現れた。
白いフード付きローブを着用していて、顔もよく見えはしないがボディラインから女性であるということはたやすく推測ができる。
「ええ、標的Aの捕獲はこれで完了でしょう。しかし、あそこにいる標的BとCはまだでしょう?
早く捕まえてきなさい」
「Bとは戦えなさそうなんだよねぇ」
「Cはそこにいるでしょう。早く気絶させなさい。貴重なオリジナルなんだから」
「あいよ」
標的C、つまりそれは「滝山紫亜」のことであった。レゴソラは紫亜の頭をつかみ、そのまま持ち上げる。
「うっ……」
「おいアンタ、戦える気力はあんのかよ?」
「ぐっ……落……奈………」
「聞いてんのかよ!?」
壁に思いっきり押し付けられた。
「ふふ……私はねぇ……まだ覚醒してないんだよぉ……?」
「それがどうしたんだよ」
「落奈をやったのはアンタかい……?」
「だったらなンだよ?あいつ中々やりがいのある相手だったよ。かなり強かった。けど、まだ甘いね。もうちょっと実力があればあたしもピンチだったかもねー」
「そうか……落奈を殺したのはお前か……落奈を………落奈を返せえええええ!!!!!」
突如、死人のような瞳に光が入り、レゴソラを睨みつける。
歯を食いしばり、背中からオーラでできた腕を左右合計10本生やす。
その力は、【数手繋ぎ】とよく似ている、しかし、何かが違う……
「うおりゃぁぁぁ!!」
レゴソラを背中から生えたすべての腕でつかむ。すると、レゴソラの背中からさらに腕が生えた。
「なんじゃこり…ふぐうううう!!んんー!んーんー!!!」
自身の背中から生えた腕により、レゴソラの口と鼻は抑えられ、首は絞められ、腹も思いっきり絞められた。
「んん!!!」
背中に生えた腕を根元から突き破り、鎌の翼が生えた。
「げほっげほげほ……かはぁっ……ったくこんにゃろ!」
背中の鎌で器用にレゴソラをつかむ腕を切り刻んだ。しかし、腕はすぐに復活した。
「なんじゃこりゃ!?」
「私はすべてのクローンのオリジナル。だから、クローンにできることが、私にできないわけがない」
「そんなのセコいよっとぉ!」
腹に思いっきり膝蹴りを食らわせた。紫亜はその場で倒れこんだ。
「もってけチャーリー。そこの小僧と小娘と一緒にさ」
「了解した。来い、T-8749、8750」
二人のクローンが飛んでくる。二人はそれぞれ紫亜と落奈を回収し、どこかへ消えて行った。
「さて、私が直々にそこの小僧を持って行ってもいいのだが、あいにく私に戦闘能力はない。レゴソラ、後は頼んだぞ。
ブラボー、先ほど私は任務に戻れと言ったはずだが、なぜあなたはいつも私を観ているのですか?」
「へっ、なんだっていーじゃねーかよ。後お前、そろそろかえんねーとぶちころされんぞ、生徒会長側の連中に」
「それもそうですね。忠告有難う、感謝します。では私はこれにて。イエス・アビリティ、ノー・ノーマル」
「イエス・アビリティ、ノー・ノーマル……はぁ、しかしこの小僧、こうあっさりとやられるようなタマじゃなさそうなんだよなぁ。
起き上がってくる前にケージにぶちこんどかねぇと。今回は俺もサボリてぇし俺がこいつ持ってくわ。一応能力も身体能力系だしさ」
「ああ、分かったよ。んじゃそいつ頼むわ。あたしは標的Cを狙いにいかないとねぇー……」
ちら、と疾風が来た方向を見ると、そこにはすべてのクローンが横たわっていた。
「あーらら、いつの間に全部やられてたのやら……」
背中の翼もそわそわと震えている。
「ああ、うずいてんだろ?わかるよ……その気持ちィィィ!!」
狂った笑いを浮かべ、レゴソラは体中の止まらない疼きを楽しんでいた。

300 :川瀬 穰 ◆mygAWRCTDY :2014/07/18(金) 18:18:10.21 0.net
川瀬は起きあがった
「風が変わった………嫌な予感がする…………」
川瀬の腕に激痛が走る
「……………っ痛…………?!」
(風上から………風の刄?!)
チャージ完了までまだ2時間あった
(俺は風下にいる………大人しくしていよう)
川瀬は不吉な予感で堪らなかった
(何故雲一つ見当たらないんだ……まるで…………)



『まるで天が俺に戦えとでも言っているかの様な』


川瀬はとりあえずチャージを続ける事にした
まだ風は止まない
チャージが完了し、川瀬は風上へ向かう
(なんだコレは!!?)
人間の形をしたモノが大量に散らばっていた

(手が熱い……)
負の蓄積物の中の化物が暴れ始めていた



/皆既日食でゲージが0になるというのはどうでしょうか

301 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/18(金) 18:18:51.69 0.net
>>301

302 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/18(金) 18:33:28.76 0.net
(しっかりしろ剣!お前はそんな物じゃないだろう!)
誰だろう、声が聞こえる…越えようと誓った相手…のような気がする…
体の感覚が無い…視界も無い…でもこの感覚は一度味わった事がある。

……また、自分は死にかけてるんだな…
今は【手中即剣】も居ない、何か対応出来る策も無い、そもそも動けない。
あぁ…俺はこのまま死ぬのかな…悠綺を守るって言っておきながらこんな情けない結末なのか。
……死にたくない、好きな人を残して逝きたくない。
でも詠未が生き返る為なら…

……いや、それはあり得ない、詠未は目の前であんな肉塊に変わった、生き返ったと言ってもそれはどうせクローンだ。
なら、俺はどうする?生き返りもしない親友の為に死ぬのか?そんなのは絶対に嫌だ。
だったら俺は、死んだ親友の為に俺は生きる。生きて、親友が生きていたなら幸せになったであろう世界を作る。

……そうだ、俺は生きなきゃいけない、絶対に約束は破れない。もう悠綺を一人にしない、悲しませない、絶対に守り抜く。
だから、何がなんでも生きる。その為には…


「――力を、貸してくれないか?相棒」
『――今さら聞く必要があるか?』
男に抱えられ、レゴソラからある程度離れた時、疾風がぼそりと呟く
それに答えたのは相棒…【手中即剣】だった

その瞬間、男に抱えられた疾風の傷だらけの体が動き、男を蹴り飛ばして着地する。
着地の硬直を感じさせない瞬発的な移動で横に動くと、落ちていた木の棒を拾い、男に向ける。

「……」
無言なまま向け続ける。その木の棒は、握られた方から姿が変わり、一本の剣になった。
その剣はなんの装飾もない、ただの一振りの直剣だが、今の疾風の力を表すには十分過ぎる武器だった。

303 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/18(金) 19:11:06.02 0.net
/俺はどうすればいい?

304 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/18(金) 22:10:04.12 0.net
>>300
川瀬さん、チャージが早過ぎます…。流石に12時間経過はしてません。

>>303
白河が合流するまで滝山ペアを守りながら、レゴソラやブラボーと戦ってはいかが?

305 :B ◆SwordCkC3s :2014/07/18(金) 22:56:40.79 0.net
>男に抱えられ、レゴソラからある程度離れた時、疾風がぼそりと呟く
「ン……?こいつ動いたァ……?とどめささねぇとなぁ」
そう言った、その直後であった。
>男を蹴り飛ばして着地する。
「おー!威勢がいいねぇー!」
即座に黒い翼を展開した。Bの能力は誰にも知られていない。しかし、ただ一つ「黒い翼で飛ぶことができる」ことだけは判明している。
「あのガキ、まだやれるみてぇだぞ!きぃつけなレゴソラ!……っと、マジでヤルキじゃねーか。こりゃ見ものだな……ン?あそこにいたガキもやっと状況が呑み込めたような様子じゃねーか。
こりゃ見るしかねーだろ」
ブラボーことBは空から敵情観察を行うことにした。

306 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/18(金) 23:47:12.83 0.net
『まずは機構剣を回収しないと…現状、素の剣で戦うのは得策じゃない』
「その通りだ。正しい判断が出来る位落ち着いたようでなによりだ」
『あぁ…むしろ普段より集中出来てるくらいだよ』

今、体を動かしているのは【手中即剣】…つまり、意識が交代しているのだ。
瞳は青く、口調も変わっているので誰でも気付くとは思うが…
「主よ、あまり体に負担をかけたくない。ここは一度引こう」
『そうだな…何はともあれ機構剣だ、そこまで引こう』
「心得た」

【手中即剣】は…いや、疾風は手に持っていた剣を男に向かって投げつけて走った。
人間離れした速度で走るが、それは痛みを感じない相棒に体を渡しているから。
だが、体に対する負担は絶大で、所々の傷が開き更に出血が増えている。

「……不味いな、主…これでは主の体がもたない」
『大丈夫だ。何となくだが…この状況を打破出来るような奴が来そうな予感がすんだよ』
「それ程の人物が…」
『ま、予感だがな…』

道中、落ちている枝や鉄パイプなどを投げつけつつ走り続け、ついに機構剣にたどり着く。
しかし、出血量も尋常ではなく、立っているのがやっとだった。
「……主、本当に現れるのか?」
『来るさ。……でないと俺が困る』

307 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/18(金) 23:59:52.36 0.net
/剣さんは白河待ちかな?御笠さんと隼鐘さんのロール確認してから動きますね。

308 :御笠 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/19(土) 00:02:04.67 0.net
>>305
/長い間いなくてすいません
御笠はトイレに行って居たということで
合流しますね

【上空を飛ぶBはトイレから戻ってくる男子生徒、御笠を見つけるだろう】

なんだあの飛んでるの
てか、なんだ?あいつらまたせてる方が騒がしいな…
またなんかやらかしてるか?

【トイレに行っている間に面倒起こされたらたまらないなと思いつつまたせてる場所に走り出す】

なんもねえと言いけど…

【上空の何かの事は一旦考えることを保留することにした】

309 : ◆J/oczXnR/E :2014/07/19(土) 00:22:43.73 0.net
>>307
/察しが早くて助かりますん…w

310 :B ◆SwordCkC3s :2014/07/19(土) 01:12:04.20 0.net
>疾風は手に持っていた剣を男に向かって投げつけて走った。
「ふっ、そんなんで俺の体を傷つけられるとでも思ってんのかよ小僧?」
さっ、と華麗に体をそらして投擲物を避ける。
しかし、それでもまだまだいろいろと飛んできた。
「っぶねーなぁ、レゴソラおめー何とかして来いよ」
「えー、あんなゾンビ相手にしたくなーい」
「っざけんなよったく……」
諦めたブラボーは適当に攻撃をかわす。
「あの剣が欲しかったのね……ま、どーでもいいけど」
ブラボーは姿をくらました。

311 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/19(土) 08:42:13.28 0.net
/連れていかれた落奈と紫亜を追っても良いのかな...
/疾風の方は白河来るし、止めようとしないとPCは詰むし

312 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/19(土) 09:19:07.51 0.net
>>311
/そこはどちらでも。二人は御笠さんに追い掛けてもらうってパターンもありますし。

313 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/19(土) 09:55:44.35 0.net
御笠との待ち合わせ場所であった保健室付近に到着した時、蛍は惨劇を目にした。

付近には多数の肉片と化した『人であった』物達。少し離れた場所では戦闘の気配がある。

しかし、よくよく遺体を見ると、同じ顔ばかり…。

「なん…だ、これは?…双子?いや、数が多すぎる。これではまるで…クローンじゃないか。」
驚愕している蛍の元に御笠が現れた。

「御笠!無事か?何があった!?」
矢継ぎ早に問いただす。どうやら御笠はこの状況でトイレに行っていたらしい。

「まったく、呑気な奴だな。」

御笠が新たに仲間になった二人の少女が行方不明だと言った。

「なに!?お前がついていながら…。いや、ついていなかったのか。で、その少女達はどんな奴だ?」
御笠に特徴を聞いていると、蛍が来た方向と反対側から人間離れした速度で駆けて来る剣の姿が見えた。

「剣!?無事だったか?」
しかし何か様子が違う。身体から血を吹かしながら、あり得ない速度で走って来る剣の目は青く、まるで【憑依】されている様だった。

「お前…、本当に剣か!?」
御笠と共に身構えて、剣の到着を待つ蛍だった。

/隼鐘さん、一旦合流して、今後の展開考えませんか?

314 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/19(土) 10:10:18.02 0.net
>>304
では、あと5〜6時間程で



………皆既月食でも0にした方がいいでしょうか?

315 :名無しになりきれ:2014/07/19(土) 12:52:47.73 0.net
>>314
せめて速度2倍じゃね?

316 :名無しになりきれ:2014/07/19(土) 13:08:36.34 0.net
>>314
朝一(9時)に使用したとして、回復するのは12時間後の夜の9時だよね?

317 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/19(土) 15:02:30.29 0.net
>>316
どちらにせよチャージ未完で風上へ行く方向で

318 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/20(日) 18:58:33.98 0.net
/白河さんがロール進めてくれたので待機しますね

319 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/20(日) 19:34:03.69 0.net
/御笠さん、今後の展開の為に会話ロールしてくれてもいいですよ♪

320 : ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/21(月) 00:04:45.67 0.net
/白河は目的真逆の仮想敵だからやりづらいな...
/落奈と紫亜が追いかけられたらそうしたいけど

321 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/21(月) 00:16:45.41 0.net
/では取り敢えず一度共闘組んで、御笠さんと隼鐘さんで二人を追い掛けて、白河と剣さんでレゴソラ戦ってのは?

322 : ◆J/oczXnR/E :2014/07/21(月) 00:45:03.77 0.net
/いいんじゃないすか?

323 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/21(月) 00:56:18.97 0.net
隼鐘悠綺は駆けていた。彼を傷付けたくはなかった。
視界の端で捉えてしまった。かつて見た『能力の暴走』、比良坂詠未の成れの果て。
いっそう禍々しく思えた『ソレ』が、疾風に襲いかかるところが。視界の隅に焼き付いて離れなかった。

「疾風... 待ってて......!」

だから彼女は駆ける。他の意識は存在しない。
ブースターを余すところなく起動し、襲い来るGに歯を食い縛り。一心不乱に駆けていた。

走っていた疾風を認めたとき。心の底からほっとした。
同時に流れるおびただしい量の血に、瞳孔を見開き僅かに怯む。
そして、決定的な確信が。何処からか湧いて出た思いが不意に口をつく。

「...疾風じゃ、ない......?」

それは、彼であって彼でないという違和感。
あれだけの傷を負ってなお走るその姿に。不自然だ、と思ってしまった。
蒼く妖しく光る瞳に。何かが彼に憑いている、そう思ってしまった。

否定したかった。嘘であって欲しかった。
背筋がぞくりと震える。喉がカラカラに乾いている。全身が鼓動をありありと感じる。
まさか、彼が。嘘だ、有り得ない。嫌だ、認めたくない......!!

片目を手で被い、疾風から目をそらす。
あれは、『能力の暴走』......?
掻き乱された悠綺の思考。そして視界に飛び込んできた人物は。
白河蛍。何故此処に?疾風の『コレ』は......オマエノシワザナノカ?

ぷつり、と何かの切れる音がした。左目とその視界がじわりと紅に染まる。
考える暇などなかった。気づけば白河に躍りかかっていた。
両手に付けた鉄爪。加速をのせて峰で胴を薙ぐ。
悲劇は繰り返す、お前のような奴が居るから!!
歪んだ想いを乗せた一撃が、慈悲も容赦もなく降りかかる。

「疾風に... 何をしたああぁァアアァアァ!!!!」

/共闘はキャラ的に不自然過ぎたので迷ったけど対立します

324 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/21(月) 02:30:16.87 0.net
『……予感的中…っとね』
「……主よ、こやつは主の越えるべき相手であろう?」
『まずは生き残るのが最優先だ…』

と、白河に近付こうとした時、視界の端に悠綺が見えた。
『あっ…悠綺!無事か!?』
>「疾風に... 何をしたああぁァアアァアァ!!!!」

『「…ッ…!?」』
これは…どういことだ…?
目の前で繰り広げられる戦闘に疾風は自らの目を疑った。

両手の爪で白河に襲いかかる悠綺。
その姿はさながら狂戦士…バーサーカーのようにしか見えない。

『これも…暴走なのか?』
「能力が直接的な理由ではないな…能力で生み出した物を使っての暴走…と考えるのが自然だろう」
『何故…!』
「考えるのは後だ、主よ。今はレゴソラとあの男、悠綺殿の対処とする事が多すぎる」
『……了解、体は後どれくらい戦える?』
「戦ったとしたらよくて後3分…いつ息絶えるか分からないぞ?」
『でも…悠綺を止めるんだ。そして生きるんだよ…』

ボロボロの体に渇を入れ、機構剣を引きずってフラフラと悠綺を追いかける。

325 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/21(月) 03:28:02.17 0.net
【襲いかかってくる悠騎
目標はどうやら自分ではなく白河のようだ
しかし白河が襲われようとしているのに黙って見ている訳にはいかない】

「ちっ、選挙も後半戦…なかなかめんどくさくなってきたな…」

【先程不用意にトイレにいったせいで2人を連れ去られた…】
【ここでなにもしなければ役立たずも良いとこだ】

「白河、ここは僕に任せて剣を追いかけな
こんなとこで僕はやられたりしないから…後でこいつを説得した後に追いつくよ」

【それだけ言って悠騎の方に向き直る】

「いきりたっちゃってるよ…こりゃあ一筋縄じゃあいかなさそうだね…覚醒を使わずにすめば良いんだけどな…」

【そうは言ったもののいきりたっている…というよりもむしろ暴走に近い状態だ】

「僕もね、能力との対話で自信をつけたんだ、僕とて一筋縄じゃあいかないよ」

【加速しながら鉄爪が迫る】

「僕は更にその先を行く!点火-ブースト-」

【肘の部分で爆破を使い、かなりのスピードで迫る爪をそれを上回る爆発の推進力により拳で弾く】

「僕がただトイレで下痢腹抱えてただなんて思わないでくれよ?」
「こう見えてちゃんと戦いの用意はしてたんだからさ」

【トイレで個室にこもってる間、御笠は用を足すだけでなく、次の戦いの為に糸を体に巻きつけていたのだ】
【こういう用意周到さが去年の選挙を勝ち抜いた要因であるのかもしれない】

「手荒な真似はしたくないんだよなぁ…」

【ポリポリと頭の後ろを掻く】

「おい、悠騎!落ち着け!お前の言う剣も、他の2人も生きてるし今はまだ無事だ!こんなとこで俺らが戦ってると身の安全は保証出来ないぞ!だからまずは落ち着け!落ち着くんだ」

【至った結論は説得…果たしてこれが吉と出るか凶とでるのか…】

326 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/21(月) 11:32:37.56 0.net
風の発生源へ付き、
レゴソラ戦を覗いている川瀬ですが、
立方体が暴発し、校舎もろとも吹っ飛ばす方向でよろしいでしょうか?
言うなればメガンテとマダンテが組み合わさったみたいな感じで
「全魔力解放」+「死亡」
 的な

327 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/21(月) 12:02:04.86 0.net
(剣が【暴走】しているとしたら、俺は止められるのだろうか…。比良坂の様な悲劇を再び起こす訳には!!)

しかし脅威は予想外の方向からやって来た。

>「疾風に... 何をしたああぁァアアァアァ!!!!」

高き空から鉄爪を振りかざし襲い来る隼鐘。剣に気を取られていた為、反応が遅れる。胴を爪に引き裂かれ、真っ二つになる…。避けきれない…。

死のイメージに囚われている蛍を我に返したのは友の声だった。

>「白河、ここは僕に任せて剣を追いかけな。こんなとこで僕はやられたりしないから…後でこいつを説得した後に追いつくよ」

言うが早いか、御笠が空に舞う。二人の拳が宙でぶつかり、弾け飛ぶ。

「すまん、御笠!それとその子は出来れば無傷で止めてくれ!」

御笠に無理難題を押し付ける。それは御笠への信頼を表していた。

>「おい、悠騎!落ち着け!お前の言う剣も、他の2人も生きてるし今はまだ無事だ!こんなとこで俺らが戦ってると身の安全は保証出来ないぞ!だからまずは落ち着け!落ち着くんだ」

空高く御笠の声が響く。今は剣の方が急務だ。

しかし予想に反して剣は隼鐘の方に向かい出した。その姿はフラフラとして、今にも倒れそうだった。

(これは…【暴走】ではなく、自己防衛の為に身体を【能力】に預けてるのか?)

【能力】との対話に修行の重きを置いていた剣ならば可能であろう。

「剣!聞こえるか?お前と言い、隼鐘と言い、一体何があった?」

その時、剣の後ろから羽を生やした少女が此方に向かって来るのが見えた。

328 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/21(月) 12:04:00.12 0.net
>>326
迷惑なので止めて下さい。巻き込まれる側はたまったもんじゃありません。
死ぬなら他所でどうぞ。

329 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/21(月) 12:37:19.60 0.net
>「剣!聞こえるか?お前と言い、隼鐘と言い、一体何があった?」
『相棒、今から俺が言う事をそのまま伝えてくれ』
「了解した」

『「俺は今、【手中即剣】に体を預けている。何故能力が戻ったのかは分からない、後で相棒に聞こうと思う。悠綺は多分俺が暴走中だと思ったんだろう…俺の場合は、暴走と言うよりも交代だからな…」』
状況を説明し、協力を求める。

『「……俺はアンタをいずれ倒すつもりだが…今は状況が状況だ。すまない、助けてくれ…」』
突然、うずくまる。
『どうした?相棒』
「不味いぞ主…そろそろ血が足りないし出血量も増えている…」
『くそ…保健室までは遠い…どうするか…』

330 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/21(月) 12:53:32.43 0.net
>>328
では学校の見取り図と現在地を貼ってください
それに基づいて移動する等します

331 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/21(月) 13:02:36.35 0.net
>『「俺は今、【手中即剣】に体を預けている。何故能力が戻ったのかは分からない、後で相棒に聞こうと思う。悠綺は多分俺が暴走中だと思ったんだろう…俺の場合は、暴走と言うよりも交代だからな…」』

(【能力】はそんな事も可能なのか…。剣と【手中即剣】とはかなりの信頼関係が出来ているのだろうな。)

>『「……俺はアンタをいずれ倒すつもりだが…今は状況が状況だ。すまない、助けてくれ…」』

「そうだな…俺が勝ち残っていれば、いずれお前とも戦うだろうが。」
そこまで言って屋上の男を思い出す。多分最終的に残っているのはこの二人だろう。

「もちろん助けるさ。その為に来たんだからな。とにかくコレを飲め!止血剤だ。」
そう言って保健室でもらった止血剤を一錠渡す。残りの二錠は御笠に預けてある。

「隼鐘の事は御笠に任せておけ。それに俺とお前が共闘してるのを見れば、隼鐘も冷静になるだろう。
それより問題はお前をそこまで追いつめた奴だ。あの飛んでくる少女だろ?」

近づいてくる少女。羽と思っていた部分は鉄の大きな鎌の様だった…。

(…鎌?だと!?)

「剣!あの倒れている複数の同じ人間は何だ!?まるでクローンの様じゃないか。それにあの『鎌の少女』…。まさか。」

332 :名無しになりきれ:2014/07/21(月) 13:08:34.28 0.net
川瀬の人はちょいと人間関係とか空気読むの不得意そうやな
別途にストーリー展開しといたが無難やぞ アンタ

333 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/21(月) 13:19:38.53 0.net
>>330

そう言う事ではなく、今この混戦に横槍を入れるのはオススメ出来ないと言う事です。
ラリーさんを含め、新しいプレイヤーさんは途中参加が難しいとは思いますが、屋上には入江さんが、新校舎1階教室には会長がいますので、そちらに絡みに行くのも一つのストーリーですよ。

334 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/21(月) 13:39:54.00 0.net
>>332
では、誰かが接触するまでの間、川瀬は屋上で寝かしときます
チャージは20レスに1時間のスピードで進ませておきます





あと、そういった言い方してくれると凄く嬉しいです

335 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/21(月) 13:55:58.66 0.net
時間の経過はレスの数ではありません。プレイヤー同志がお互い認めての経過となります。

川瀬さんの【能力】は学校と謂う半日過ごす場所においては一日一回の使用が限度だと考えます。

(夜間は皆、自宅に帰るなり、身を潜めているから)

なので4日目が終わるまではチャージは完了しない前提でお願いします。

あと、新校舎屋上には現在、入江さんが居ます。旧校舎は半壊している為、屋上には立ち寄れません。

皆さんのロールから誰が何処で何をしているかを読み取って参加して下さい。

ちなみに学校の見取り図なる物は、各プレイヤーの脳内にしかありません。

336 : ◆J/oczXnR/E :2014/07/21(月) 14:16:55.51 0.net
このスレはTRPGというよりはキャラを分担したリレー小説に近いと思います

337 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/21(月) 14:38:33.31 0.net
>「もちろん助けるさ。その為に来たんだからな。とにかくコレを飲め!止血剤だ。」
『「ありがとう…助かる」』
すぐに飲む。するとあり得ない速度で出血が止まった。
「!?なんだこの薬は…とてつもない効果だ…」
『……こんな強力な薬、先生から貰わないと手にはいらないだろうな…』

>「隼鐘の事は御笠に任せておけ。それに俺とお前が共闘してるのを見れば、隼鐘も冷静になるだろう。
>それより問題はお前をそこまで追いつめた奴だ。あの飛んでくる少女だろ?」

『「悠綺は俺が止めたいが…今は任せるか…」』
>「剣!あの倒れている複数の同じ人間は何だ!?まるでクローンの様じゃないか。それにあの『鎌の少女』…。まさか。」
『「まるでじゃなくてクローンだよ…その辺に関しては後で説明する。そしてアイツだが…察しはつくだろう?」』

会話をしながら機構剣を構え、血が抜けてあまり入らない力を無理やり入れる。
『「アイツはレゴソラ…のクローンらしい。アイツが言うには、俺と紫亜ともう一人…誰かは分からんが、つまり俺達を連行すれば詠未が生き返ると…」』
そこでハッ…と気付く。
『「紫亜…!アイツ…捕まったのか!?……いや、今は考えてる暇は無い…レゴソラとあの男…ブラボーと呼ばれている、アイツらを叩き潰してさっさと助ければいい話だ…」』

一度頬を叩き、気合いを入れる。
『「……しゃ!ここで頑張らないでどこで頑張るんだ!」』
『……って言っても戦うのは俺じゃなくてお前なんだよな』
「主の為だ、任せてくれ」
『すまんな…』
「気にする事はない、さ…白河殿、手早く片付けよう」

338 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/21(月) 15:07:51.16 0.net
自傷して保健室にいることにします
(腹を切って、焼いて塞いで)


又は、校庭に散乱している者達の片付けをしています
(律儀に背の順に並べて)



どちらが新ストーリーが発生しそうですか?
発生しそうな方にします

339 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/21(月) 16:23:47.16 0.net
剣の口から出たクローン存在の事実。しかも詳しい事情を知っているらしい。

(会長派は能力浄化が目的。こんな能力や能力者を愚弄する行為は行わないはず。ならば、考えられるのは理事会…か。)

>『「アイツはレゴソラ…のクローンらしい。アイツが言うには、俺と紫亜ともう一人…誰かは分からんが、つまり俺達を連行すれば詠未が生き返ると…」』

「生き返る!?つまりは比良坂のクローンを生み出すと言うところか…。」

>『「紫亜…!アイツ…捕まったのか!?……いや、今は考えてる暇は無い…レゴソラとあの男…ブラボーと呼ばれている、アイツらを叩き潰してさっさと助ければいい話だ…」』

(ブラボー…コードネームか。と言う事は理事会の幹部…。ならばこのままではマズイな。)

紫亜と言う名前で、先程御笠と戦っていた少女を思い出した。

「御笠!!隼鐘の説得が済んだら、二人で拐われた少女を追ってくれ!!」
空中にて隼鐘と相対する御笠に言葉を投げ掛ける。

「さて、こっちは亡霊退治に勤しむか。剣よ、俺はお前に合わせて動くから、気にせず好きにやれよ。」
弟子と共に戦う師匠の気持ち…きっとこんな感じなんだろうなと、少しほくそ笑みながら身構える蛍だった。

340 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/21(月) 17:27:33.89 0.net
降りかぶった鉄爪が放たれる寸前、横合いからの衝撃が走る。
悠綺の小柄な身体は堪えられずに弾かれる。腕をもぎ取られそうな衝撃と共に宙で回転しながら距離をおく。
ヘッドギアからデータが走る。解っていた、この人物が何者なのかは。

御笠春明。オマエモ、ワタシノジャマヲスルノ?

あぁ、目の前で何か叫んでいる。内容は最早耳には届かなかった。
思考にあるのは『疾風を傷つけるもの』『邪魔をするもの』の排除のみ。
それ以外を廃した強い強い自我が脳にこべりついて離れない。何処までも正気を失った彼女は、それでも何処までも彼女自身を体現していた。

ぎり、と音をたてるほどに歯を食い縛り拳を握る。眼前の全てが許せはしなかった。
そして再び攻勢に出ようとしたとき、背後からの気配にぴくりと顔を挙げる。

それは、鋼の翼を背に纏い。
それは、底抜けに無邪気で。
それは、あの日繰り広げられた惨渦の中心で......ッ!!

やはり考えるより先に体が動く。左右の鉄爪をパージし四つの刃を宙に浮かべる。
御笠の事などもう頭になかった。掻き立てられた憎悪と憤怒が"カノジョ"に刃を向けていた。

お前のような、奴がいるから。
お前のような、異能があるから。

だから、傷つかなきゃいけないの?

ゆらりゆらりと沸き立つ想いは暫し悠綺の動作を止めた。
それは落ち着きを取り戻した人間のそれとも映るかもしれない。
ただ、顔を上げた彼女の瞳の奥には渦巻く混沌が顔を覗かせ。

ほんの僅かに、本当に小さく。口元には笑みが浮かんでいた。

341 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/21(月) 18:00:53.52 0.net
>「さて、こっちは亡霊退治に勤しむか。剣よ、俺はお前に合わせて動くから、気にせず好きにやれよ。」
「……なるほど、ならば主に変わった方が良かろう…」
『えっ…ちょっ…』

瞳の色が青から元の、日本人らしい黒い瞳に戻る。

「……なんでだよ、まだ相棒がやってくれる方が…」
『白河殿は主との共闘を望んでいる。私がやっのでは意味が無い』
「そんな事より生き残るのが最優先だろ!?」
『主は強くなった、白河殿のお陰でな』
「ちっ…認めたくないけどそうだな……はぁ…分かった、体は動きそうだし、やるか…」

機構剣を構え直し、白河に伝える。
「この剣は悠綺に作ってもらった剣だ…今俺が作れる剣よりも遥かに強力でな…ま、ちょっと見せてやる…よ!」
第二機構を解放、刀身を分離し、射出する。
直線的な攻撃で、簡単に避けられるが、避けても方向転換後にもう一度レゴソラに向かう。

342 :名無しになりきれ:2014/07/21(月) 22:07:02.78 0.net
しっかし使い勝手の悪い能力を何故 志望した
多少 弱くても使い勝手のいい能力の方が迷惑もかけにくいし
立ち回りにも柔軟性が効いたはずだよなぁ

こういうバカ強い能力はあくまでも舞台装置の1つの扱いだから難しいんだよな

343 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/21(月) 23:37:59.24 0.net
剣の目の色が青から黒に戻る。どうやら身体のコントロールが【手中即剣】から剣本人に戻ったようだ。

(こうも簡単に入れ替われるのか!?こいつなら俺以上に【覚醒】をモノに出来るかもしれんな…。)

『蛍よ…。何なら我と入れ替わってみるか?』

(ふっ…。遠慮しておくよ。お前は何を仕出かすか分からんからな。)

蛍が【衝撃排出】とくだらないやり取りをしていると、剣が嬉しそうに自分の武器について話出した。

>「この剣は悠綺に作ってもらった剣だ…今俺が作れる剣よりも遥かに強力でな…ま、ちょっと見せてやる…よ!」
そう言うと剣は武器を分離させ飛ばせてみせた。避けられたとしても方向転換して後方から攻撃するらしい。

「成る程。確かに便利な武器だが、相変わらずお前は自分の【能力】の熟知どが足りんな。」

怒鳴りながら文句を言う剣を無視して話を続ける。

「お前の【手中即剣】ならその機構剣を活かせる武器を作れるだろう?例えば目くらましの煙剣や、磁石で作った剣で機構剣をサポートするとか。」
剣の【能力】は例えば火や水からも剣を生み出せる。それを利用すればいくらでも機構剣を活かせるはずだ。

「そう、お前の【能力】は俺のと違い、拡張性は高い。もっと【能力】と対話をし、自分の力を活かせる道を探すんだ。」
などと説教じみた事を言っていると、隼鐘がレゴソラに近づき始めた。

「隼鐘?御笠の説得が上手くいったか?剣、俺らも行くぞ!」

344 :御笠春 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/21(月) 23:54:36.18 0.net
聞こえちゃいない…
ちっ、使いたくは無かったのに…

【悠綺の耳には自分の声は届いていない】
【こうなったら癪だが「アイツ」に頼るしか無い】

(おい、僕の能力、覚醒させろ)
「やだね、断る、めんどくせぇ」
(僕の体にいさせてやってるんだ、確かに普段からも助かってるが…家賃を払ってもらおうか)
「ちっ、しゃあねぇな」

覚醒…

【そうつぶやく、すると1度纏っていた炎がすうっと消える】

拘束の網-バインドウェブ-

【覚醒を発動させたことにより体を自由自在に縄状にできるようになったのだ】

15分過ぎたら明日まで能力がほぼ使えなくなる代償つきなんだ…効いてくれよ?

【祈るように悠綺を縄で拘束しにいく】


/覚醒の制限時間の15分ですが、分割で使っても良いんですかね

345 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/07/22(火) 01:53:36.44 0.net
>「ちっ、選挙も後半戦…なかなかめんどくさくなってきたな…」
「あ、いつの間にいなくなったと思ったら!あの小僧戻ってきやがった!ま、面白そうだからいーけどさ」
レゴソラは唐突に聞こえた声に反応した。
そして、あたりを見回すとかつて詠未が師事していた……のかもしれない、あの人物がそこにはいた。
「お、アンタはあたしにダーリンとの出会いのきっかけをくれた人じゃーん!フフフ、君とも一度やりあいたかったんだよねー」
笑いながらフラフラと近づく。
と、その時凄まじい殺気を感じ取った。殺気の発生源に目をやると、
>掻き立てられた憎悪と憤怒が"カノジョ"に刃を向けていた。
四本の刃が此方を向いていた。
「フフフ、いーい顔じゃなぁーい。そういうの好きよぉー」
ふふふ、はははははと笑い声をあげながら背中の羽はより一層大きくなった。
「あらぁ、そんなに元気いっぱいなの?クロング、クロザー。まぁいいけどさ」
背中の翼に一声かけてやると、
>第二機構を解放、刀身を分離し、射出する。
>直線的な攻撃で、簡単に避けられるが、避けても方向転換後にもう一度レゴソラに向かう。
今度は刀が飛んできた。
「おーこわいこわい」
翼を思いっきり仰ぐ。強烈な風が発生し、刀身は傷つき、刀そのものもまた風にあおられぐるぐるとまわり始めた。
そして、レゴソラ本人は空高く飛翔し――
「いくぞぉぉぉー!」
消えた。いや、消えたわけではない。疾風や悠綺、蛍や春たちの空を何かが凄まじい速度で飛んでいる。
「さーて、おいつけっるっかっなー♪」
ビュンビュンと音を立てながら、時には地面すれすれまで高度を下げて威嚇したりしている。
その姿は完全に楽しんでいるといった様子だ。

346 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/22(火) 03:40:30.84 0.net
>「成る程。確かに便利な武器だが、相変わらずお前は自分の【能力】の熟知どが足りんな。」
「何…?」
>「お前の【手中即剣】ならその機構剣を活かせる武器を作れるだろう?例えば目くらましの煙剣や、磁石で作った剣で機構剣をサポートするとか。」
「なっ…その手があったか!」
>「そう、お前の【能力】は俺のと違い、拡張性は高い。もっと【能力】と対話をし、自分の力を活かせる道を探すんだ。」
『……主はわざとそういう剣を作らず戦っているのかと思えば…よもやただ忘れていただけとは…』
「悪い相棒!今度から気を付ける!」
『頼むぞ?』

>「隼鐘?御笠の説得が上手くいったか?剣、俺らも行くぞ!」
「悠綺?」
振り向くと悠綺の姿があった。
だが、その瞳はまだどこか狂気を感じた。
「……」
『隣に居てやらなくていいのか?』
「……いや、大丈夫だ。俺は悠綺を信じるさ…本当にヤバくなったら全力で救うけどな」
『了解した』

>「おーこわいこわい」
翼を思いっきり仰ぐ。強烈な風が発生し、刀身は傷つき、刀そのものもまた風にあおられぐるぐるとまわり始めた。
「ちっ…ぼろぼろじゃねぇ…かっ!」
機構剣を纏めてから2つの剣にし、両手をクロスして持ちバーニアを起動する。

>「さーて、おいつけっるっかっなー♪」
「こっちだって本気だ!追い付いてやるよ!」
人間の耐久性を無視した急加速で近付き、その勢いのままに剣を振るう。
「はああああああ!!」

瞬間、一時的に【交代】を使い、痛覚を遮断して人間には不可能なまでの速度で動く。
「ふんっ…!!」
なんと、振り抜いた機構剣を離して、斬り返しながらバーニアに手を入れ、その中から炎の剣を取り出したのだ。
その後斬り返した剣を消し、もう一度機構剣を握って宙返り、地上に降りる。
そしてもう一度【交代】、疾風に行動権が戻る。
「うぁっちちち!!くっそ…瞬間的に抜けば炎も熱くないなんて言ったのは誰だっけな…」
『昔見たテレビ番組だったような気がするぞ?それにほら…』
「お?火傷はしてないな…まるっきりガセって訳じゃないのか…」

347 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/22(火) 03:46:11.91 0.net
『鎌獄鼠嵐』に宛てた感情。それは紛れもなく殺気だった。
あの日起きた出来事。あの日切り裂かれた疾風の姿が明滅する。
爛れるような感情に身を焼かれる彼女は。迫る"異能"に対する反応が遅れる。

ひたり、肩口に縄が触れる?コレは何だ?誰の仕業だ?
どろり、腕に脚に絡み付く。宙で捩った身体が後ろを向く。
ぴしゃり、動きを封じるようにきつく締め付けられる。嗚呼、お前か。御笠春明。

もう、彼の事など無意識下ですら認識してはいなかったのに。
加えられた危害。縄を通じて流れ込む爆発的な異能のオーラ。
何処までも付きまとう。逃げようとしても振り払おうとしても、異能はいつだって影のように!!

感情が振り切れる。赤く染まった視界が更にぼやけて薄く広がっていく。
薄れ行く意識、覚醒する意識。好きなようにやらせてもらうよ。誰かがそう言った気がした。
そうして力の抜けた肢体に再び意識が芽生えたとき。『彼女』は既に『そこには』居なかった。

「.........あははっ♪」

四肢に絡み付く縄の一つ一つに、宙に浮かせた刃が迫る。

348 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/22(火) 15:34:37.86 0.net
宙を地を舞う黒き鉄の翼。その速度は常人の目には映る事すら叶わない程だった。

「ちっ、目で追うのがやっとだな。」

かろうじて蛍の目はレゴソラを捉えていた。しかし空を飛ぶ事の出来ない蛍にとっては攻撃の術がなかった。

剣の様に【能力】に身体を開け渡せばあるいは可能なのかもしれない。もしくは【覚醒】すれば容易に捉えられるだろう。

(しかし今はまだその時ではない。)

会長戦に備えて【覚醒】は温存しておきたかった。

その時、剣は常人ならぬ速度でレゴソラに近づく為に宙を舞い、機構剣から炎の剣を取り出し斬りかかる。

(言われた事を即実践で試せる度胸とセンス。頼もしい限りだな。)

地面に降りた剣は騒いでいるが、火傷をおっている様子はなかった。

「…!?なんだこれは!?」
突然、背後に巨大な殺意と悪意を感じとり振り返る。そこには隼鐘の姿があった…。

いや、すでに隼鐘ではなかった。

「…これは、この感じは!?まさか…。」

【暴走】の気配。例え様のない、悪寒すら覚える殺気。

「まずい!?剣、掴まれ!!」

剣の手を左手で掴み、隼鐘に向かって飛び上がる。

その際に右手からストックしていた【悪意咆哮】をレゴソラに向かって放つ。その勢いを利用して高く舞い上がり、隼鐘に後少しという所で、剣を隼鐘に向かって投げ付けた。

「行け!剣!こっちは任せろ!!」

空中でクルリと回転し地面に戻る。その目は再びレゴソラを捉えていた。

349 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/22(火) 20:53:59.91 0.net
>「.........あははっ♪」
「ん…?」
聞きなれた声で笑い声が聞こえた気がするが…その声の人物はそんな風に笑う事は無い。
気のせいだ、そう割りきってレゴソラに集中するが…

>「まずい!?剣、掴まれ!!」
「は?え…ちょっ!?」
>「行け!剣!こっちは任せろ!!」
「待て待て訳が分からなか…!?」

状況を把握する前に投げられてしまう。しかも投げられた先には悠綺がいる。
機構剣を取る前に投げられた為、機構剣での軌道制御は出来ない。諦めて目を瞑る。
「うわああああああ!?」


「……ってて…大丈夫か悠綺…ってうっ…!?」
投げられて叫んだ事で振り向いたんだろうか、今の状態は疾風が悠綺を押し倒している…そんな体勢だ。
「えっ…と…ごめん…悠綺…大丈夫か…?」

350 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/22(火) 21:39:47.08 0.net
【悠綺を拘束している縄に刃が迫る】
【この縄は自分の一部、傷つけられれば自分も傷つく】

(な?や、やばい!?)

【そう思った刹那…】

>うわああああああ!?

【剣が飛んできて悠綺を押し倒した】

(ここはこいつに任せて白河の方へ行くのが得策か?)

剣くん、ここは任せたよ
僕は白河を援護しに行かせてもらう

【縄をしまい覚醒の能力で背中から翼を出し白河の方へと向かう】

よう、白河
助けに来たよ

351 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/07/23(水) 00:01:13.31 0.net
今更ながら>>299に訂正
>「ええ、標的Aの捕獲はこれで完了でしょう。しかし、あそこにいる標的BとCはまだでしょう?
BとCとDでお願いします。
>「ああ、分かったよ。んじゃそいつ頼むわ。あたしは標的Cを狙いにいかないとねぇー……」
標的Cではなく標的Dでお願いします。

*―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―**―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―*

>「こっちだって本気だ!追い付いてやるよ!」
>人間の耐久性を無視した急加速で近付き、その勢いのままに剣を振るう。
>「はああああああ!!」
「そうそう、その意気だ。それこそが君を強くし、そして君自身の身を滅ぼすのさ♪」
剣を一回転して避けた、その時だった。
>瞬間、一時的に【交代】を使い、痛覚を遮断して人間には不可能なまでの速度で動く。
>「ふんっ…!!」
>なんと、振り抜いた機構剣を離して、斬り返しながらバーニアに手を入れ、その中から炎の剣を取り出したのだ。
>その後斬り返した剣を消し、もう一度機構剣を握って宙返り、地上に降りる。
「ぬわっちちちぃ!」
炎の剣が右腕から背中の翼にかけてかすってしまったようだ。
「あついなぁ!なんだよこれ!!」
右側の翼はクロザーだ。クロザーが激しく悶絶する。
「鉄は熱伝導率が他の素材よりも高いんだぞ!熱いよー!!!」
「うっさいんだよ黙れ」
「……はい」
クロザーはカサカサ動きながら、しかしそれでも沈黙を保っている。
>「.........あははっ♪」
「ん?あんなとこに同志がいらっしゃるようで♪」
少し気を逸らした、そんな時だった。
>その際に右手からストックしていた【悪意咆哮】をレゴソラに向かって放つ。
グワアアアアアアンといったような轟音と共に衝撃波が迫る。
「うおおおっ!?」
からだがそのまま持っていかれ、校舎に激突する。
「いってぇなぁ……まぁこれくらいどってことないけどさ」
>「行け!剣!こっちは任せろ!!」
「へー、今度は君が相手ってわけかい、お師匠様ぁ?」
にやりと笑いながらレゴソラが着地した。

352 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/23(水) 00:31:17.42 i.net
剣は現状を理解していなかった。しかし直ぐに隼鐘の違和感に気付くはずだ。

(【暴走】を止めるのは力でなく、想いだ。剣、お前なら隼鐘を止められるはず!)

校舎の壁が崩れる音と共にレゴソラが着地する。どうやら【悪意咆哮】が当たっていたらしい。

「ふっ、そう言う事なら全力で打ってやればよかったな。」

>「へー、今度は君が相手ってわけかい、お師匠様ぁ?」

「貴様に師事された覚えはない。亡霊なら亡霊らしく、大人しく成仏するんだな。」

その時、翼を生やした御笠が横に降り立った。

>「よう、白河。助けに来たよ。」
確かに隼鐘の事は今は剣に任せるべきだ。御笠の判断は概ね正しい。

「御笠。俺の事はいいから、お前は連れ去られた二人の少女を追うべきじゃないか?【覚醒】の続くうちに。」
ニヤリとした顔を御笠向ける。多分、今この学校で【覚醒】を自由に操れるのは、自分と御笠だけだろう。

伊達メガネを外し、髪をかきあげ、蛍は本域の戦闘体制へと入った。

「御笠、お前の事はお前の判断に任せる。俺は全力でコイツを叩くだけだ!」

353 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/07/23(水) 11:16:50.15 0.net
>「貴様に師事された覚えはない。亡霊なら亡霊らしく、大人しく成仏するんだな。」
「ふっ、いうじゃなーい♪言うだけの実力は持ってるんでしょうねぇ?」
笑いながら白河を挑発する。

>その時、翼を生やした御笠が横に降り立った。
「ほう……君ぃ、なかなか面白いねぇ」
先ほど突然トイレに消えて行った少年が今度は翼を生やして現れた。

>「御笠。俺の事はいいから、お前は連れ去られた二人の少女を追うべきじゃないか?【覚醒】の続くうちに。」
「へーえ、ずいぶん自信たっぷりだねぇ?その自信、プライド、誇り……その全部、へし折ってあげるよ☆」
にこっ、と微笑みながらレゴソラはそう言った。

>伊達メガネを外し、髪をかきあげ、蛍は本域の戦闘体制へと入った。
>「御笠、お前の事はお前の判断に任せる。俺は全力でコイツを叩くだけだ!」
「ふん、言わせておけば生意気だねぇ……君くらいなら本気を出さなくともいくらでもいたぶれるんだよ……?こんなふうに、ねっ!!」
思いっきり腕を振る。爪から発生した風が、そのまま飛んで行った。

「まあでも、君の実力はある程度知ってはいるからね。なめてかかったら死ぬことくらい知ってるさ。だ・か・ら……」

レゴソラの周囲に、どこからか二枚の鎌が現れた。彼女は着地の段階で翼を分離させていたようだ。その為爪から風を放つこともできた。
「さーて、パーティーの始まりだよー☆」
レゴソラが狂気じみた笑いを浮かべた。

354 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/23(水) 11:50:32.28 0.net
ふとその場に機構剣が落ちている事に気付く。

「あいつ…武器を持たずに行ったのか。」

自分が無理矢理放り投げたのを棚の上に上げて呟く。仕方ないなという顔で機構剣を持ち上げ、剣の方に投げつける。

振り返るとレゴソラが腕を振り、爪から鎌鼬を帯びた風を巻き起こした。

直撃すれば一溜まりもない。蛍は左手を前に出し、その風を全て吸収した。その為、ストックしておいた【悪意咆哮】が消えてしまった。

「まったく…不便な能力だ。」
『文句を言うなら力は貸さんぞ』
蛍と【衝撃排出】がそんなやり取りをしている間に、レゴソラの周囲に二枚の鎌が現れた。

>「さーて、パーティーの始まりだよー☆」

「あいにく俺にはもう一つパーティの予定があってね。さっさと終わらさせてもらうぞ。」
蛍は全力でレゴソラに向かって駆け出した。

355 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/23(水) 21:29:42.68 0.net
どくん、と胸が高鳴る。
異能に主導権を握られてなお『隼鐘悠綺』の確固たる自我は疾風の存在を、その近さを認識していた。
触れあう、たったそれだけで。意識の更に奥の外へと追いやられた自我が引きずりあげられて行く。
暫し何処とも知れない空間で微睡んでいた『隼鐘悠綺』としての意識は。眠りから覚めたかのような眼で現実世界に引き戻される。
そんな彼女が真っ先に視たもの、それは目の前で何かを喋っている疾風の顔で......

「ぇ.........ッ!?」

これまでの事など最早記憶にない。彼女にとってそれは空白の期間だった。
怒りにかられた瞬間、加えられた危害。夢の中の出来事のように朧気な記憶しか無かった。
そして今の状況で思考は羞恥に塗り潰される。一度忘れ去られた狂気の記憶はもう戻ることはないだろう。
顔を見事に真っ赤に染め上げ、声をあげることもできず身を捩る。先の狂気を思えば全く呑気な光景であった。

意識は取り戻した。だが忘れてはならない。
能力を、その産物を使う限り。『狂気』は何時だってやって来る。
怒り、悲しみ、使命感。あらゆる感情を手玉にとって主導権を渡せと誘導を仕掛けるのだ。
内に秘めたその爆弾に、しかし誰も気づける理由もなく。
正気を取り戻した−あるいははじめから狂気など無かった−かのような悠綺は、ただ置かれた状況に戸惑っていた。

356 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/23(水) 21:59:17.35 0.net
>「ぇ.........ッ!?」
>顔を見事に真っ赤に染め上げ、声をあげることもできず身を捩る。
「うわわわっ…ごめん…!!」

すぐに離れて一度レゴソラの方を見る。
すると、何故か機構剣が飛んできていた。
「危なっ!?」
思考制御で一度分離させ、持ち手だけにして軽くし、両手に掴んでから全体を合体させて地面に突き刺す。
「白河…こっちに寄越してくれたのは感謝するが…あぶねぇよ…」

「あー…っと…悠綺…?あれは事故でな…本当だぞ!?嘘はついてない!白河が俺を突然投げて…」
必死に弁解を繰り返す。言い訳を続ける。
「……悠綺…大丈夫か?動ける?怪我は無いか?」

357 :ミソギ ◆SwordCkC3s :2014/07/24(木) 11:32:58.16 0.net
やっとこさクローンたちを倒したミソギだったが、「終わったー!」と言いながら周りを見渡すと、
何やらすごいことになっていた。

疾風は全身に傷を負い血まみれの状態で悠綺を押し倒し、見たことない男子生徒が同じく見たことない女子生徒らしき人物と対峙している。
また、炎を背中から吹き出す男子生徒までいる。
「な、ななな、なんなのこれえええええええ!?」

とりあえず、近いところから処理してみようという決断に至ったミソギは、疾風たちのところに駆け寄る。
「きききききみたち、ここここーんなとところろろろでおおおおさかんんですなぁぁぁ……いいいいぃかがなななさったもんでえぇ……?」
顔は赤く、少しフラフラしていて目が回っているようにも見える状態で話かけた。

358 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/24(木) 23:40:17.41 0.net
>「きききききみたち、ここここーんなとところろろろでおおおおさかんんですなぁぁぁ……いいいいぃかがなななさったもんでえぇ……?」
「うわあああ!?ちちち違うんだわざとじゃない!!おおおおれはそういう事をしようとしていたわけじゃ…!!」
テンパってミソギと同じくわたわたと弁解する。

「あああ…くそ!!話は後だ!!紫亜を奪還するぞ!悠綺、この話は後で誠心誠意謝るから、取り敢えず探すぞ!」

359 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/25(金) 08:16:32.89 0.net
「ち、違ッ.........!!」

平静を取り戻しかけた瞬間に入った横槍は強烈だった。
声の主を見ると、そこにはやはり顔を赤く染めたミソギの姿があった。
抗議はしたくても自分自身状況を把握できておらず、短く否定の言葉を並べるのみ。
騒がしい二人の間でおろおろとする事しか出来なかった。

>「あああ... くそ!!話は後だ!!紫亜を奪還するぞ!悠綺、この話は後で誠心誠意謝るから、取り敢えず探すぞ!」

場を切り替える自棄気味な疾風の声。だが今はそれが救いだった。
一刻も早くこの状況から逃れようと、ただ掛けられる言葉にこくこくと頷く。

「わかった...... 行こう」

360 : ◆mygAWRCTDY :2014/07/25(金) 15:09:08.17 0.net
結局俺は保健室なの? 校庭なの?





誰も答えてくれねぇ

361 :名無しになりきれ:2014/07/25(金) 19:40:56.89 0.net
好きにすればええやん

362 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/27(日) 00:06:19.43 0.net
>「わかった...... 行こう」
「おう。……おーい白河!!」

「……正直、そのレゴソラも出来る事なら俺が始末したい。だが…今は紫亜達を助ける。アイツも事件の被害者…ともとれるからな…とにかく!」
機構剣を担ぎ上げ、走る準備をしてから告げる。
「……お前を倒すのは俺だ。リベンジの為にお前の特訓を受けたんだ。だから…こんな所でくたばんじゃねぇぞ…」
言うが早いか、紫亜が連れ去られたと思われる方向に走りだす。

「……確か紫亜と楽奈が連れ去られたんだよな?悠綺、見つけれるか?」

363 : ◆J/oczXnR/E :2014/07/27(日) 00:07:25.60 0.net
>>360
自由にお願いします

ある程度の話の筋は決めますが、後は全てアドリブでやっていますので。

364 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/27(日) 02:14:56.25 0.net
「位置特定は出来ない。...探すしかない」

色々と勘繰ってしまう性質が災いしたか、位置特定手段の用意は無かった。
後々は敵だろうと思い不用意な接触を避けたのが不味かったか。一切の仕掛けが出来なかった。
このまま「逃げたと思われる」方向に移動するしか、手立ては思い浮かばない。
鉄爪のアクティブセンサーを起動しそれを飛ばしてもいいのだが、走りながらでは思考が絡まってしまうだろう。

あるいは。
滝山紫亜、それを連れ去ったクローン。その同位体であるミソギなら。
「感応」とでも言えばいいのか。理を超えた存在たる力が、あるかもしれないが。

そこまで考えて悠綺は頭を横に振った。
今はあるとも知れない超能力に縋っている場合ではない。
立てられる最良の案を模索して、ただ実行すれば良い。

「このままドローンとブースターですばやく追うか、此処に留まってセンサーを使うか。
 この二種類しか、手立ては浮かばない」

365 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/27(日) 18:05:09.57 0.net
>「位置特定は出来ない。...探すしかない」
>「このままドローンとブースターですばやく追うか、此処に留まってセンサーを使うか。
>この二種類しか、手立ては浮かばない」

「……そうか…どうするかな…」

センサーで探すのが必要だと思うが、事態は一刻を争う、足で探すのも大事かもしれない。
だが、二人が別れるとお互いに危険があるかもしれない。先程の様に、また死にかけるかもしれない。
そう考えると怖くなってきた。

「……死ぬのは…嫌だ…」
痛む左腕を右腕で押さえ、静かに呟く。
『大丈夫だ、主は死なない…死に触れ、死を恐れるようになった今、主は何よりも生き残る為に戦える人となった…それに、主には仲間がいる。死なないさ…』
と、周囲にも聞こえる様に思念で呼び掛ける。

「……そうだな………そうだ、俺は約束したんだからよ…」
『約束?』
「俺にとっちゃ一年以上前の話だがよ、忘れる事はなかったぞ。……悠綺、お前に晩飯を作ってやるって約束だ」
そう言って微笑む。

「そうだ…ミソギも来い!むしろ紫亜も落奈も…皆で食いに来い!この戦挙で俺達が優勝して、こんな制度を終わらせたら…皆でメシ食おうな」

それから、もう一度悠綺に向き直り
「勿論、お前が一番最初だ」
もう一度微笑む。
『……一年料理をしなかったのだぞ?腕は落ちていないのか?』
「うっ…それを言われるとなぁ…色々レシピとか忘れちまったよ…」

「……さぁってと…休憩終わり!悠綺、センサーでの探索を。俺は動いて探す。ミソギ、悠綺の護衛を頼む、信じてるぞ。」

366 :ミソギ ◆SwordCkC3s :2014/07/28(月) 01:27:32.86 0.net
>「あああ…くそ!!話は後だ!!紫亜を奪還するぞ!悠綺、この話は後で誠心誠意謝るから、取り敢えず探すぞ!」
「あいよー」
少し気の抜けた、しかし先ほどの慌てていた様子とはうってかわって冷静になったような言い方で返事を返した。

>「このままドローンとブースターですばやく追うか、此処に留まってセンサーを使うか。
>この二種類しか、手立ては浮かばない」
「ふむむ……」
と、ミソギが目をやったところには球体のガラクタがあった。
それはドローンの残骸と思われるもの。
そして、ミソギの後ろの方に目をやると、此方は無傷のドローンがあった。

>「……そうか…どうするかな…」
「そうだねぇ……どうしようか」
完全に、丸投げ状態である。

>「……そうだな………そうだ、俺は約束したんだからよ…」
>「俺にとっちゃ一年以上前の話だがよ、忘れる事はなかったぞ。……悠綺、お前に晩飯を作ってやるって約束だ」
「あいも変わらずおあついのう、お二人さんはぁー」

呆れた目でミソギが二人を見つめていると、ミソギの頭には一切なかった言葉が飛び出してきた。
>「そうだ…ミソギも来い!むしろ紫亜も落奈も…皆で食いに来い!この戦挙で俺達が優勝して、こんな制度を終わらせたら…皆でメシ食おうな」
「!?」
こいつ、しれっと優勝って言ったぞ。まぁ、この戦挙とやらのシステムそのものを知らないんだけど。多分、殺し合いを行ってその頂点に立つっていうニュアンスなんだろうなぁ。
ミソギはそう思った。そして、一声かけた。
「優勝、ねぇ……」

すると、またしてもお熱い言葉が悠綺に掛かる。
>「勿論、お前が一番最初だ」
「ふっ」
目をつむり、ミソギは少し笑った。その笑顔は、彼女が初めて人に見せた純粋な笑顔でもあった。
……服装で違う意味にもとらえられるが。

>「……さぁってと…休憩終わり!悠綺、センサーでの探索を。俺は動いて探す。ミソギ、悠綺の護衛を頼む、信じてるぞ。」
「信じられちゃったら、やるっきゃないよね……!まー、任せてちょーだいな。いざとなればこいつだってまだ生きてるしさ」
右手を挙げると、ドローンがすぐに飛んでくる。

「アタシだって、やるときゃやるんだよ……!」
一人で二人もの同胞を何の慈悲もなく無残な姿に変え、服に大量の返り血を浴びた、そんな姿でミソギはそうつぶやいた。
その手には、同じDNAを持つ者の血が握りしめられていた。

ふと、ミソギは思い出した。
「さて、ちなみにいうとアタシはさっき(>>269)同族の気配を見事あてたわけだけれども、これって偶然なのかな?」
(>>269より抜粋 「同族の気配がする……それも沢山。嫌な予感がする……」)
しかしミソギは、まぁもしこれが第六感とかいう奴なわけないよな、と心の中でつぶやいた。

367 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/28(月) 03:19:54.50 0.net
あぁ、約束だった。彼はちゃんと覚えていてくれた。
出会って間もない日、なし崩しで保健室に泊まってしまった日。彼と交わした、ヤクソク。
そんな希望に満ち溢れた日々を、この戦いで掴みとらなくてはならない。

「.........うんっ!」

いつもより感情を強く表した肯定。その顔は花咲くような満面の笑み。
その為にも、戦わなければならない。今なすことは、索敵。
両手の鉄爪を浮かせながら、剣を担いだ疾風に餞の言葉を。

「分かった。......疾風」

気を付けて。送ろうとした言葉はそこで途切れる。
思い出したかのような口調のミソギの言葉。その内容を反芻していた。

>「......これって偶然なのかな?」

先ほど見いだした可能性。あるとも知れない「感応能力」。
あぁ、確かにあの時ミソギは言った。『同族の気配がする』、と。

「......待って、疾風」

ミソギにその力が有るのなら。闇雲に走り回るより、闇雲に刃を飛ばすより余程いい。
そして彼女は持っているのだろう。同じ遺伝子が故に持つ、響きあう「何か」を。

「ミソギ、『同族の気配』... 追える?
 もし気配が解るなら、三人で固まって追いかけられる」

368 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/28(月) 05:59:28.95 0.net
>「.........うんっ!」

「はは…いい顔だ」
普段見れない悠綺の絵顔、それを見れただけで体の奥底から涌き出る力があった。
悠綺の頭を軽く撫でる。

>「信じられちゃったら、やるっきゃないよね……!まー、任せてちょーだいな。いざとなればこいつだってまだ生きてるしさ」
>右手を挙げると、ドローンがすぐに飛んでくる。
「ああ…頼んだよ」
ミソギの頭も軽く撫でる。
最近頭を撫でてばっかだな…と一人苦笑する。

両手で機構剣を構え、行こうとしたその時。
>「分かった。......疾風」
>「......これって偶然なのかな?」
>「......待って、疾風」
「ん?」
悠綺に呼び止められて振り替えるが、集中していたためミソギの発言は聞いていなかった。

>「ミソギ、『同族の気配』... 追える?
> もし気配が解るなら、三人で固まって追いかけられる」
「……追えるのか?無理ならいいんだぞ?体に負担がかかるとかでも…俺が足で探すからよ」

369 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/28(月) 08:23:10.57 0.net
/レゴソラさん、御笠さん、ロールお願いします。

370 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/07/28(月) 11:13:16.08 0.net
>「あいにく俺にはもう一つパーティの予定があってね。さっさと終わらさせてもらうぞ。」
「そう簡単にこのアタシが終わるわけ……ねーだろぉ!?」

レゴソラの背中に鎌の根元と思しき部分が少し刺さった。
レゴソラは少しだけ「うっ」とうめき声をあげたが、すぐに顔を切り替え白河の方を向き、

羽の力と身体能力を使い、バンと音を立てて白河のすぐそばまで密着した。
「君はどんな鳴き方をしてくれるかなーあぁ?」
思いっきり右足で蹴った。勢いが強く、レゴソラの体は高速で3回転した。

371 :ミソギ ◆SwordCkC3s :2014/07/28(月) 11:19:40.00 0.net
>「ミソギ、『同族の気配』... 追える?
>もし気配が解るなら、三人で固まって追いかけられる」
>「……追えるのか?無理ならいいんだぞ?体に負担がかかるとかでも…俺が足で探すからよ」
「うーん……うう〜〜〜ん…………確証はないけどなぁ……でもなぁ……友達の頼みだしなぁ……聞くしかない、よね」
ミソギはそっと目を閉じ、さらにうなった。
「うーん……うう〜〜〜ん…………うううう〜〜〜〜〜ん…………」
すると、ミソギの脳内にとあるイメージが現れた。
少女を抱きかかえ、走っていく二人。その二人は同じ顔に見える。その先に見えるのは……旧校舎?いや……その割には大きくて、コンテナっぽくて……
「倉庫!あの形は倉庫だ!なんかこうトタンみたいな感じの屋根が三角形みたいな感じにこうなっててさ、扉が結構大きくて重たそう!かぎかかってる……あ、今壊した!」
ミソギは直感で倉庫だと言ったが、その建物が倉庫だという確証はミソギにはなかった。しかし、その建物は、明らかに校舎としての用途を果たすためのものではない。
「いや……倉庫にしては中が変だ。なかのふろーりんぐ?っていうのかな?床?なんか魔法陣みたいに茶色の木の床にいろんな色の線が引かれてて……ていうかこの木テッカテカだなぁ!なんじゃこりゃ!」
ミソギは必死に脳内によぎったイメージを伝えたが、しかしこれではうまく伝わらないだろうと内心思っていた。

372 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/28(月) 13:52:03.22 0.net
バンッ!!

レゴソラに向かって全速力で掛けて行く蛍。突如、その対象者が目の前に現れた。

>「君はどんな鳴き方をしてくれるかなーあぁ?」

直後、強力な蹴りが蛍を襲う。あまりに密着していた為、回避出来ずに後方に吹き飛ぶ。

が、それは自らの力で衝撃を半減する為に飛んでいた。

空を飛びながらも目はレゴソラを捉えたまま。その目には同じく自らの衝撃で空を回転するレゴソラが写っていた。

そのレゴソラに向けて、先程吸収していた【風】を右手より放つ!

更なる衝撃が蛍をより後方へと吹き飛ばした。

クルリと回転し、地面に足が着く。が、勢い止まらず中腰のまま3m程後方へと滑るように進む。

>「……おーい白河!!」
剣の声が聞こえる。

>「……お前を倒すのは俺だ。リベンジの為にお前の特訓を受けたんだ。だから…こんな所でくたばんじゃねぇぞ…」

「…あぁ、お前に倒されるまで負けやしないよ。」
後ろを振り返る事なく、そう呟く。きっとその声は剣には届いていないだろう。

373 :御笠春明 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/28(月) 17:04:34.73 0.net
【飛ばされた勢いで滑り、ようやく止まった白河の横へ降り立つ】

まぁ、僕たちなら大丈夫でしょ、俺の覚醒もあと10分ちょっとは持つ
そのちょっとで倒して会長もさくっと10分で倒せば問題ないだろう?

【白河の左肩に手を置く】

あ、ストック無いなら左手を炎纏って全力で殴っておこうか?
僕は剣で戦うけどね

【右腕を剣の形状に変えながら微笑んでいった】

こんな三下はとっととやっつけて本命を探しにいくとしよう

374 :御劔真司 ◆MaDVEa.WG6 :2014/07/28(月) 17:51:20.70 0.net
>「倉庫!あの形は倉庫だ!なんかこうトタンみたいな感じの屋根が三角形みたいな感じにこうなっててさ、扉が結構大きくて重たそう!かぎかかってる……あ、今壊した!」
>「いや……倉庫にしては中が変だ。なかのふろーりんぐ?っていうのかな?床?なんか魔法陣みたいに茶色の木の床にいろんな色の線が引かれてて……ていうかこの木テッカテカだなぁ!なんじゃこりゃ!」

「……なぁるほど、何が言いたいかは伝わったぞ。悠綺、分かってるとは思うが、体育館に向かうぞ。最速のルートを検索してくれ」

そしてミソギの方に向き直り、称賛の言葉を与える。
「よくやった、ミソギ。お前のおかげだ…よし、行こう!」

375 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/07/28(月) 18:10:29.13 0.net
うわやっべ名前…

376 : ◆SwordCkC3s :2014/07/28(月) 22:29:17.98 0.net
>>374は疾風さんでしたか、突然の新入り参加と思ってびっくりしたw

377 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/07/28(月) 22:45:53.20 0.net
>そのレゴソラに向けて、先程吸収していた【風】を右手より放つ!
「ふ、カウンター系か。まぁ、アタシが出した爪の風は所詮そよ風程度の威力しかないからね。まぁ、この程度なら……」
そう言って、レゴソラは翼で自らの身を包んだ。

「これで余裕」
「いたいぃぃぃ!さっきからなんでこうも災難が続くんだろう?」
「ホントは痛くないんでしょ?」
「傷ついたよ!いろんな意味で」
クロザーとのコミュニケーションを終えたレゴソラは翼を開いた。

>「…あぁ、お前に倒されるまで負けやしないよ。」
>「こんな三下はとっととやっつけて本命を探しにいくとしよう」
「言わせておけばなめたことをわーわーとわめきやがって、このハエ共が!お前らなんぞに本気を出すまでもないとは思っていたが、この際どーーでもいいわ!
テメェらに本当の恐怖を、全身で味わい、噛み締めてもらおうかなぁ……♪」
そう言って、再び飛行形態になったレゴソラは低空飛行を始めた。

そして、しばらくして白河達の真横を通り過ぎた。
その時だった。
「フフッ♪」
そうつぶやいた後、風が遅れて来る。その風は、何の痛みももたらさずに、白河達の服や肌へと襲い掛かる。

378 : ◆J/oczXnR/E :2014/07/28(月) 22:45:57.55 0.net
ここしばらく無かった名前欄ミス…w

379 : ◆SwordCkC3s :2014/07/28(月) 22:46:56.95 0.net
>>378 誰にだってありますよ!名前ミスは俺だって1スレ目から2スレ目にかけて頻繁にしてた時期ありましたし…w

380 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/28(月) 22:56:42.61 0.net
腹部の激痛に耐えながらレゴソラを見続ける。衝撃を柔らげたとはいえ、ノーダメージとはいかない。まともに喰らえば胃の中の物は全部吐き出していただろう。

(そう言えば、昨日から何も食ってないな。)

そんなどうでも良い事を考えていると、横に御笠が降りて来た。

>「まぁ、僕たちなら大丈夫でしょ、俺の覚醒もあと10分ちょっとは持つ。
そのちょっとで倒して会長もさくっと10分で倒せば問題ないだろう?」

「簡単に…。ふっ、そうだな。お前の言う通りだ。」

もちろん御笠が本心でそんな事を言っている訳がない。彼なりに気を使っての台詞だろう。

>「あ、ストック無いなら左手を炎纏って全力で殴っておこうか?」

「成る程。その手があったな。」
殴るまではいかなくても、炎を吸収するだけでも武器となる。御笠の左手に纏った炎を限界まで吸収した。

>「こんな三下はとっととやっつけて本命を探しにいくとしよう。」

「お前も言うね。あぁ、確かにその通りだ。さっさとやっちまうぞ!」
そう言うと蛍はその場に落ちていた木の枝を拾い、槍投げの様にレゴソラに投げつけた。その枝がレゴソラに届く直前、右手から出した炎を投げつけ、枝に引火させた。

381 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/28(月) 22:59:14.86 0.net
/あ!リロードミスです!飛行形態になったレゴソラに枝を投げつけたって事で!

382 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/07/28(月) 23:10:01.75 0.net
/レゴソラさんに質問です。何の痛みももたらさない風とは、あたっても痛くないという事ですか?

383 : ◆SwordCkC3s :2014/07/29(火) 04:36:31.48 0.net
眠いので質問への回答だけにします ロールは起きたらやりますのでしばしお待ちを
>>382
いたくはないのですが、当たれば衣服や肌は削れていきます。
削れていって神経に到達すれば痛みを感じてしまいますが。
つまり、風を弱めに加減したってことです

384 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/07/30(水) 01:45:20.37 0.net
>「倉庫!あの形は倉庫だ!なんかこうトタンみたいな感じの屋根が三角形みたいな感じにこうなっててさ、扉が結構大きくて重たそう!かぎかかってる……あ、今壊した!」
>「いや……倉庫にしては中が変だ。なかのふろーりんぐ?っていうのかな?床?なんか魔法陣みたいに茶色の木の床にいろんな色の線が引かれてて……ていうかこの木テッカテカだなぁ!なんじゃこりゃ!」

不可思議なミソギの言葉に目を伏せ考え込む。
倉庫?ということは何か装置や道具を準備、隠匿していた可能性が高い。
...いや、ミソギが言う『色とりどりの魔法陣』。これが本命か。
連れ去られた人間、謎の術式。彼女たちが術の発動に必要なのだとしたら、利用されてからでは奪還は難しい?
そうして悠綺は思考した。考えられる『相手の意図』を。そうして考え抜いた先に見たものは...

>「……なぁるほど、何が言いたいかは伝わったぞ。悠綺、分かってるとは思うが、体育館に向かうぞ。最速のルートを検索してくれ」

見事に空回りしていた自分の姿だった。

「ぇ...?あ、分かった。
 .........うん、西北西に真っ直ぐ飛ぶのが、速い」

半分上の空で頼みを受け、計算結果をすばやく伝え。
さあ、うかうかしてはいられない。ブースターパックを展開し臨戦態勢に入る。

「さあ......行くよ」

385 :御笠晴明 ◆h5Jhlz15JA :2014/07/31(木) 23:02:02.36 0.net
【風が襲いかかってくるが痛みはない】
【制服が少々破れた程度だ】
【背中から翼を生やし飛びながら白河が木の枝をレゴソラに投げるのを見る】

(なかなかやるじゃないか、これを燃やしてダメージを与えるんだな)

【白河の行動を先読みしレゴソラが回避するであろう方向に先回りしておく】

さーて、こっちによけてきなよ…こいつで切り裂いてあげるからさ…

【呟きながらもう一度右手を剣の形状に変化させる】

制服の仇は今ここでとってやるからな…以外と高いんだぞ畜生…

【そう、制服は意外と高いのである…】

(次は僕の糸を使って作ってもらおうかな…そうすればわざわざ身体中グルグル巻きにしなくても済むからな…)

【そんなことを考えながら剣を身体の前に構えながらレゴソラが動きを見せるのを待った】

386 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/08/02(土) 20:09:57.14 0.net
>「ぇ...?あ、分かった。
>.........うん、西北西に真っ直ぐ飛ぶのが、速い」

「西北西か…よし、さっさと行って、レゴソラを片付た白河をぶっ倒せば、他に残ってる奴もほとんどいいないだろうし…」

ここで一度言葉を切って、少し考え込む。
数秒、視線を下げて考えてから出た言葉は

「……能力と、このクソみたいな制度をなくしてそれで終わりだ、な?」

387 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/08/04(月) 00:46:54.78 0.net
>枝が飛んでくる
「こんなの避けるまでもないわ!」
そういうと、枝の飛んできたほうへ方向変換し、枝とすれ違う。刹那、枝は粉になってしまった。
「枝程度なら粉にすることくらい簡単なんだよーだ!」
なんて調子に乗って前を見ていなかった、そんな時だった。

>「さーて、こっちによけてきなよ…こいつで切り裂いてあげるからさ…」
「うおっとぉ!?」
逆に空高く飛翔し、ギリギリのところで剣戟をかわす。

しかし、かわしきれなかったのか左わき腹にやけどを負った。
「あっつ!なにこれ!?」
思わず着地した。

388 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/08/04(月) 22:29:25.61 0.net
>「フフッ♪」
レゴソラの意味深な微笑みの後、静かな風が二人を包む。
刹那、服が裂け肌に切り傷が入る。御笠よりもレゴソラに近かった分、蛍の方がダメージが大きかった。

こちらの攻撃を回避したレゴソラは、御笠の奇襲にあう。堪らず空中に回避したレゴソラ。

「ったく、ああもチョコマカと動かれては当たる攻撃も当たらんな。…仕方ない。」
そう呟くと蛍は引き裂かれた制服を脱ぎ捨てた。制服の下は半袖のシャツに、手首にはリストバンドを巻いている。

おもむろにリストバンドを外し、地面に捨てる。ドスン!という重々しい音がした。もう片方のリストバンドも外すと、次に足首に巻いてあったアンクレットも二つ外す。

「軽くなった。これで全力で動けるな。」
二・三回、軽く飛び跳ねる。すると先程までとはまったく違う風の様な速さで飛び上がり、レゴソラに近づく。

※実は左手から少し炎を噴き出し、バーニア効果も利用していた。

「さぁ、捕まえたぞ。」
レゴソラの背後に回った蛍は、左手でレゴソラの羽を掴もうとしていた。

389 :名無しになりきれ:2014/08/06(水) 06:23:54.81 0.net
そろそろやばげage

390 :御笠晴明 ◆h5Jhlz15JA :2014/08/09(土) 07:53:12.05 0.net
/白河さん、レゴソラ、着地したって書いてますよ…

391 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/08/09(土) 10:33:11.52 0.net
/あ!?
んじゃ空に飛んだんじゃなくて、横に飛んで近づいたで…。

392 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/08/09(土) 15:43:18.12 0.net
「っつー……ったく情けってもんを知らないのかね?君たちは」
と、ふざけた口調でしゃべっていると突如
>蛍は引き裂かれた制服を脱ぎ捨てた。制服の下は半袖のシャツに、手首にはリストバンドを巻いている。

「何のつもりだい……?男の裸なんて、ダーリンの以外興味もないし欲情もしない……ってなんだよ、シャツ着てんじゃん!」
それでもなお、ふざけたことを喋るレゴソラの前で白河は両腕のリストバンドを外した。
>ドスン!という重々しい音がした。
「ほう……」
>次に足首に巻いてあったアンクレットも二つ外す。
>「軽くなった。これで全力で動けるな。」
「あくまで全力ってことか。いーい覚悟じゃなーい?それならアタシも……」

と、その時であった。突如白河は地面を蹴ってレゴソラの真横へ飛んできた。
掛かった時間は、1秒未満。
「なんだよこの速さは!?テメェ何モンだ!!!」
>「さぁ、捕まえたぞ。」
>レゴソラの背後に回った蛍は、左手でレゴソラの羽を掴もうとしていた。

「そんな簡単に、捕まるわけがないよーだ!」
捕まれかけていた右翼を細かく振動させる。細かく震えただけで、この翼は刃を飛ばす。風でできた刃、そう……【鎌鼬】である。
そして翼から発生した、小規模で尚且つ大量の鎌鼬が容赦なくその左手に襲い掛かる。

393 :御笠晴明 ◆h5Jhlz15JA :2014/08/09(土) 16:05:41.21 0.net
>>392
情けだって?
かけてやるわけないだろ
あと少しで5分経っちゃうんだからさ

【返事をしてる間に白河が攻撃をしかけレゴソラが反撃する】
【そうこうしてるうちに御笠はレゴソラの背後に飛んでいく】
【白河なら鎌鼬程度左手からの排出で何とかするだろう】

ホント、2対1ってのは卑怯に思えて嫌なんだけどね
今は急いでるからすまないな
背後がお留守だぜ

【右手の剣で斬りつける】

394 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/08/09(土) 21:16:16.20 0.net
>「そんな簡単に、捕まるわけがないよーだ!」

案の定、翼から鎌鼬を出して抵抗するレゴソラ。

「予想通り…か。」
左手で全ての鎌鼬を吸収する。

「無駄だ。」
その後、左手で羽を掴み、レゴソラの背中から剥がし取る。その翼を持ったまま、レゴソラから一旦離れた。

395 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/08/11(月) 02:51:10.96 0.net
>「背後がお留守だぜ」
「!!」
慌てて後ろを向こうとした、その刹那。ブチッと嫌な音が響いた。
>「無駄だ。」
「い゙でえ゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙え゙!!!!」
レゴソラは思わず絶叫をあげた。翼の付け根には肉片と思しきものが付着しており、それはレゴソラの背中からも生々しく飛び散っていた。

>その翼を持ったまま、レゴソラから一旦離れた。
「クロザー!」
「この程度でボクが捕まるわけがないだろう!?」
突如、クロザーが回転を始める。しかし、鎌鼬は発生しない。そう、ただの刃としてクロザーは斬撃を与えるつもりのようだ。
「お前は鎌鼬を吸収し、もう片方の手からそれを吐き出すことで使用できる。しかし、物理的な攻撃までもそれで吸収できると思ったら大間違いだ!
ましてや、光線や鎌鼬のような攻撃ではなくただのシンプルな斬撃なんだ、能力から発生したなにかを吸収する能力だったと仮定した場合なら、能力関係なしの斬撃は避けられない!!」
より一層クロザーの回転は早まった。

空中できりもみ回転しながら横に大きくジャンプを行い、御笠から離れてから、
レゴソラは背中からクロングを分離した。
「んしょっ……」
「んだよ?お前の指示に従う気はねーって言ってんだろ」
「知ってるさ。ただ、ずっと肉片がくっついてるまんまじゃクロザーの重荷になるからね。あの肉片、思念系統の技術による痛覚共有とかの機能があるから……
まあ、そんなのこっちの負荷にしかならないんだけどね。なんでか開発者はその機能を付けたがっていたらしく……」
「るっせ」
レゴソラの肌は、すでに鼬の毛に包まれていた。
「さあ、ここまでアタシをイジめてくれた落とし前……どうしてくれようか?」
こんなピンチな状況でも、それでもレゴソラはにやりと口をゆがませた。

396 :剣疾風 ◆J/oczXnR/E :2014/08/11(月) 03:12:03.11 0.net
生存報告

397 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/08/11(月) 08:09:44.40 0.net
レゴソラから少し離れた所で、左手の中で翼が暴れだす。

>「この程度でボクが捕まるわけがないだろう!?」

「ほう。この翼、意志を持つのか。」
少し手から離れた翼が回転を始める。

>「お前は鎌鼬を吸収し、もう片方の手からそれを吐き出すことで使用できる。しかし、物理的な攻撃までもそれで吸収できると思ったら大間違いだ!
ましてや、光線や鎌鼬のような攻撃ではなくただのシンプルな斬撃なんだ、能力から発生したなにかを吸収する能力だったと仮定した場合なら、能力関係なしの斬撃は避けられない!!」

「残念だったな。俺の【衝撃排出】の最も得意とするのは打撃や斬撃などの物理攻撃なんだよ!」

そう言うとおもいきり左手で翼を掴む!回転斬撃の衝撃を全て吸収された翼が動きを止める。

目を凝らす蛍。その目には翼の弱い所が映っていた。

「全ての生物には弱点がある。熟練された戦士は、そこを見抜く事が出来るんだ。そら!お前の攻撃を全て返すぞ!【排出】!!」

掴んだ翼の真横に右手を当てて、蛍は全ての衝撃を排出した!

398 :レゴソラ ◆SwordCkC3s :2014/08/11(月) 14:36:30.63 0.net
>「残念だったな。俺の【衝撃排出】の最も得意とするのは打撃や斬撃などの物理攻撃なんだよ!」
「何ッ!?」
回転している刃である自らを素手でつかまれ、クロザーは思わずひるむ。
「刃であるこのボクを回転している時に素手でつかむなんて……レゴソラ以外で初めて見たよ、こんな奴。
見どころあるじゃないか」
レゴソラに似て、どんなピンチでも挑発の類を忘れないクロザーである。

>「全ての生物には弱点がある。熟練された戦士は、そこを見抜く事が出来るんだ。そら!お前の攻撃を全て返すぞ!【排出】!!」
>掴んだ翼の真横に右手を当てて、蛍は全ての衝撃を排出した!
「なッ!そこは接合部!?」
クロザー自体は本来ただの刃。痛覚は存在しないが、レゴソラとつながっているときは痛覚共有が行われ、痛みを感じるようになる。
無理やり引きはがされたクロザーの付け根部分には、痛覚共有を行う部位が残っていた。ここにダイレクトに強烈な刺激が与えられれば、本体であるレゴソラもかなりのダメージを負う。

「見抜くのが遅かったね♪」
レゴソラが言った途端、その肉片は剥がれ落ちた。そして、剥がれ落ちた直後、切り刻まれ粉塵のような状態になった。
しかし、二人とも痛みは感じていない様子だ。
「アタシは君が攻撃をする前に変身を行った。変身を行うと翼が分離するから、その痛覚共有用の器官も役目を終える。
するとどうなるか?痛覚共有は当然行われない。そして、不要になった肉片はこうやって…」
背中に手を回すと、そこにはねっとりとした何かが付着していた。
「引ちぎっても問題ないんだよおぉぉぉ!!!」
思いっきりそれを引き抜き、投げ捨てた。
「いてて、ちょっと皮むけちゃったなぁ。まあいっか。さて、続きと行こうかぁ♪」
にやりとつぶやき、レゴソラは白河の右側まで詰め寄る。

「君に吸収できないほどの衝撃と斬撃を与えていたぶってあげるよ♪クロザー、さぼってないで働いて!クロングもだよ!」
「ちえー、仕方ないなぁ」
「……チッ、今回だけだぞ」
レゴソラは白河の正面に立ち、構えた。刹那、クロングとクロザーが白河の両脇に移動する。
「さあ、宴の始まりだァ♪」
目にもとまらぬ速さでレゴソラが白河の腹部を殴る。殴り続ける。
クロング・クロザーが勢いよく回転を始める。大量の鎌鼬と斬撃が白河を襲う。襲い続ける。
「この衝撃を、この斬撃を、この怒りを、殺意を、心の闇を!!!吸いきってみろよ、【衝撃排出】!……いいや、白河ァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
レゴソラは咆哮し、なおも殴り続けた。

399 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/08/11(月) 17:00:03.04 0.net
>「見抜くのが遅かったね♪」
どうやら翼から痛覚が失われ、ダメージを感じていないようだ。
しかし弱点が無くなる訳ではない。ダメージを感じていなくても、確実にその攻撃は翼を捉えていた。

>「さあ、宴の始まりだァ♪」
目にも止まらぬレゴソラの拳。その後二枚の翼が回転を始め、鎌鼬と斬撃が蛍を襲う。なおも殴り続けるレゴソラ。

>「この衝撃を、この斬撃を、この怒りを、殺意を、心の闇を!!!吸いきってみろよ、【衝撃排出】!……いいや、白河ァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

その光景を離れて見ている蛍がいた。

「それは残像だ。」
目にも写らぬ速さと殺気だけをその場に残す技。この二つの行為で蛍は恰も其処に居る様な残像を生み出していた。

しかし、最初の数発の拳は腹部に受けていた。だがその手応えが逆にレゴソラを騙す結果となった。

「残念ながらお前のスピードではもはや俺を捉えられない。」
再び目にも写らぬ速度で御笠の横に移動する蛍。

「御笠、ありったけの炎を俺にくれ。其れでこの亡霊をあの世に返してやろう。」
御笠の前に左手を突き出し、蛍は勝利を確信していた。

400 :御笠晴明 ◆h5Jhlz15JA :2014/08/11(月) 18:30:35.40 0.net
【通常なら目にも止まらぬ速さで白河が隣へと移動してくる】
【しかし覚醒により研ぎ澄まされた五感によりそれに対応する】

よう、白河
久振り、1分ぶりくらいか?

【軽い冗談を言う】
【白河は御笠に左手を突き出し最大火力を要求する】

わかった、最大火力をお見舞いしてやるよ
最大火力の爆発-マキシマムブラスト-

【覚醒により能力は格段に強化されていた】
【御笠の能力の基礎である爆発や炎の噴出は覚醒前とは比べるべくもなく強力な物となっていた】
【半径1m程度の物なら簡単に消し炭に変えてしまう程の火力を白河に向け放出する】

いやぁ、炎の射出は僕の能力は苦手なんだけど…これ程とは…その弱点を補って余りあるな…ハハ、凄いや…

【初めて使用した覚醒での全力…使って初めて覚醒の凄さを実感し苦笑する】

そりゃあ制限時間もあっても仕方ないな…
15分とは少ないと思っていたけど…フフ、長いくらいだよ…
な?白河

401 :レゴソラ/A ◆SwordCkC3s :2014/08/11(月) 22:12:42.05 0.net
虚空を殴り続けるレゴソラをはるか上空から見つめている人物がいた。
「ふ、所詮は試作段階の性能か。あの程度じゃまだ戦地に出すのは程遠い、か。まあいい、研究のし甲斐はありそうだ。
【死者の能力のみを取出し複製する技術】、これがあれば世界中の戦争はあらかた鎮圧できるだろう。そうすればこの世に永遠の平和が訪れる……
能力者と人類の差別の撤廃?今更そんなもの、どうでもいい。争いさえなければ、世界はそれでいいのだ」
そう言うと、アルファはどこか遠くへ去って行った。

*―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―**―゚+.。o○*☆*○o。.+゚―*

最初の5発は確実にヒットしていた。しかし、レゴソラの思考回路はもはや焼切れていた。
本来の彼女であれば、6発目の手ごたえですぐにそれが偽物であることが分かっていた。しかし、もう手遅れだ。

遠くで爆発音がした。
「ウアッ!?ウガァァァァァァアアアア!!!!」
その目は紅く光り、彼女からは理性どころか思考という概念が消え去っていた。
と、その時であった。
「ウッ!?グアアアアアアアア!!!!!!」
彼女の腹部が赤く発光し始めた。
「やあ、レゴソラ君。いや、Type0b-2。君の役目は終わったんだ。君には重大な欠陥が発見された。我々はすぐに0b-3および君を廃棄し、
0c-1の製造にとりかからなければならない。君には証拠末梢の意味も込めて、ココで消えてもらうよ。さよならだ……
おや?そこに横たわっているのはSIA系列のクローンじゃないか。消し忘れているようだから今のうちに…っと」
そう言うと、アルファはクローンたちの背中に手を触れると、手探りで何かボタンのようなものを押していった。
すると、クローンたちの体も赤く光り始めた。

「……デリート」
そう言うと、クローンおよびレゴソラの体は膨張し、爆散した。それと同時に、二枚の鎌も粉になってしまった。

「そこで見ている君たち!私は本校の理事会が管轄しているとある組織の一員である。理事会ともかかわりが深い!
ここで私を殺そうと思っているのであれば、それは不可能だ。なぜなら私には優秀な護衛がいるからな」
そう言うと、数人の少年少女がどこからか現れた。
「これはクローン!我々の技術によって生み出された人造人間さ!こいつらはなんの能力も持たないが、能力を研究する段階で発見された
肉体強化を行う方法をそのまま使用している!その結果、鍛練した兵士5人分の戦闘力を得ることができたのだ!すごかろう!?これがこの世界を平和にする……
いわば『ガーディアン』なのだよ!この世界を平和にするための、優秀な兵士だ!唯一の欠点を言えば、耐久力と敏捷性に欠けていることくらいか?まぁ、それもじき解決されるさ。
覚えておくがいい!我々の名は【Messenger of World Peace】、世界平和の使者だ!ハハハハハハ!!」
そう言ってαは護衛達と共に消え去った。

【レゴソラ及びクローンの死体は爆散】
【しかし、やがて再び脅威は襲い来るであろう……それは、彼の魂が理事会に捕まっている限り永遠に】
【レゴソラを完全に止めるためには理事会とつながっているMessenger of World Peace……略してMoWPを完全に潰さなければならないだろう】

402 :隼鐘悠綺 ◆WavOJ.wdWQ :2014/08/12(火) 00:00:03.48 0.net
ああ、そうだ。それで世界は開ける。
呟かれた言葉にそんな愉悦を込めてニタリと笑みを浮かべる。
彼ならば。何処までだって付いてきてくれる。
そこが血に濡れた外道だとしても、何処までも共に堕ちてくれるだろう。

見慣れたはずのドア、酷く重々しく感じた。
この先にいる筈の落奈と紫亜。彼女たちを手にかけるといっても過言ではないのだ。
でも、だからこそ。心臓が一度、跳ねるように高鳴る。

「......行くよ」

銃を片手に勢いよく開いた扉。その先にあったものは......

403 :白河 蛍 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/08/12(火) 00:20:53.57 0.net
目の前で行われる光景…。αと呼ばれる者の暴挙。

蛍はただただ黙って見ている他なかった。

>「そこで見ている君たち!私は本校の理事会が管轄しているとある組織の一員である。理事会ともかかわりが深い!
ここで私を殺そうと思っているのであれば、それは不可能だ。なぜなら私には優秀な護衛がいるからな」

正直、勝てる自信はあった。この場で覚醒すれば全ての人間を無に返すのは容易い。しかし今覚醒してしまえば、本懐を遂げる事は難しくなる。蛍の理性が怒りを抑えこんだ。



去って行くα。残された二人と爆散した遺体。その遺体の一部に手を合わせる蛍。

「レゴソラ…。お前がいくら頑張っても比良坂は帰って来ないよ。せめて比良坂のもとで安らかに眠れ…。」

立ち上がり、御笠の顔を見つめる。

「御笠…、俺はこの選挙に勝ち残る。会長を倒し、全てを終わらせた後に理事会をぶっ潰す!」

会長が戦っているのは理事会。そのやり方には同意出来ないが、倒すべき相手は同じなのかもしれない。

「【能力】を消そうとする者も、それを利用しようとする者も、全てを倒し、俺が新しい世界を作る!それが死んでいった物達への手向けとなるはずだから…。」

404 : ◆SwordCkC3s :2014/08/12(火) 12:51:35.66 0.net
クローンたちの能力を募集します。
オーラを扱う能力で、長期戦が得意でデメリットの少ない(ただし攻撃力はそこまで高くない)能力が欲しいです

405 :名無しになりきれ:2014/08/12(火) 13:17:11.66 0.net
>>404
【硬気放射】
この能力者は『硬気』と呼ばれる気を放つ
この『硬気』は硬度を持ち、圧縮すれば鉄の硬度にまで匹敵する
気を放出して操れば、擬似的なパワードスーツにもなる

放出は容易でこそあるがデフォルトの硬度はあまりないために
圧縮する過程を得ないと強力な攻撃力・防御力は得られない
しかしデフォルトの硬度でも 飛行したり
相手に向けて放出すれば牽制になるし
尖った形状で打ち出せば皮膚ぐらいは突き刺せる

406 :名無しになりきれ:2014/08/12(火) 13:59:28.48 0.net
クローンばかり増やすのはどうなの?確かに敵キャラは必要だけど、戦挙から外れていくばかり。

407 : ◆SwordCkC3s :2014/08/13(水) 12:51:35.19 0.net
>>406
確かにその通りですね。これでクローン出すのはやめようと思います。

408 :名無しになりきれ:2014/08/13(水) 17:40:54.61 i.net
能力ください

409 :名無しになりきれ:2014/08/13(水) 19:45:09.17 0.net
>>408
【魂移行術】(スワップボディ)
アナタは触れた対象へ、自分の魂を乗り移らせる事を可能とする
ただし触れた対象はアナタの肉体より体積が多いものを条件とする

岩に触れれば 岩より人型の形がくり抜かれ、それがアナタとなる
水に触れれば 一定の体積の水が人型の形を形成し、それがアナタとなる

また、その体はそれに関する魔法を放てるようにもなる
岩なら岩の魔法、水なら水の魔法をだ

また、対象は個体・液体などに限らず 『現象』でも可能である
竜巻に触れて 人型の竜巻になったり、
音などによる空気の振動に触れて 人型の形の『振動』になる事もできる

ただし、この肉体には液体や現象だろうと物理的な攻撃も効いてしまう
その肉体を生命を維持できないほどに壊されてしまえば魂は元の肉体に戻される

しかし 魂を乗り移らせる事は元の肉体に限らず どの肉体でもそれを可能とする
水の肉体で炎にタッチし炎の肉体に、炎の肉体で地面にタッチし地面の肉体になる事が可能だ

410 :名無しになりきれ:2014/08/14(木) 00:00:40.67 0.net
>>409
デメリットは?

411 :入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQ :2014/08/14(木) 02:30:44.94 0.net
火焔乱れる戦場。高速のままに終演を迎えた闘争。
それを上空から観察していた、黒い翼の男。

紅牙は知っていた。この男の事を。
『黒の翼で空を翔る』。ただ其だけしか表立った情報はない。
しかし彼に与えられた『B』の称号。不釣り合いなそれは不気味さを際立たせ、彼を人々の畏怖の対象に仕立て上げていた。
彼の背後に隠された『何か』。輪郭も見えないそれを人は大いに恐れた。

「『A』に『B』か。一体何を始めようってんだ...?
 一学園の定例行事にしちゃあちょっと豪華すぎるゲストに見えるな」

屋上のフェンスにもたれ掛かったまま、紅牙はそんな声を空に投げ掛けた。
誰もが恐怖する『黒の翼』。彼に対して半ば挑発的に紅牙は言葉を放つ。
何が潜んでいるか、何が目的か。あの男に関しては何一つわかってはいないも同然。
だが紅牙には恐怖は無かった。己の意味を欲するが故、その好奇心は他の感情を無に帰した。

「何かと楽しそうで幸せなこったな。
 何でそんなに生き生きとしていられるんだ?
 『崇高な目的』か?それとも『単純な愉悦』か?......まあなんだっていいさ」

紅牙は何よりも渇望していた。生有るものが与えられるであろう意味を。
彼には何もないのだから。ただ虚ろな生を謳歌しただけの脱け殻のような彼に、目的意識など有りはしない。
故に、他者から与えられた仮初めの意味であっても。紅牙はそれにすがって「生あるもの」らしく生きたかった。

「此方は退屈で仕方がないんだ... 仲間外れにはしないでほしいな」

412 :名無しになりきれ:2014/08/14(木) 11:43:50.81 0.net
>>410
元の肉体が無防備になって、この肉体を攻撃されるとダメージを受けるし破壊されれば死ぬ

413 :C ◆SwordCkC3s :2014/08/14(木) 14:47:20.53 0.net
「ふむ、レゴソラがやられたようですね。やはり試験段階のものじゃダメでしたか……」
Cは戦闘の様子を小型のカメラを通して観察していたが、思い立ったように立ち上がる。
「仕方ない、ちょうど今は戦挙期間……彼に頼むとしますか。彼が次期会長になればこちらとしても都合がとてもいいですし」
そう言って、Cは教員用の服を着て研究室を出た。

屋上の扉を開け、Cが現れた。
「入江、私です、チャーリーです。あなたに依頼があります」

入江のそばまで歩くと、耳元で内容を伝えた。
「私の制作した新型の試作クローンが倒されました。相手は中々の力量と思われます。彼らは我々の研究の障害となりえるでしょう。
恐らく、此方側に取り込まれる気もない様子。至急、排除をしていただきたく……
あ、この話はAやBには内密にしていただけると助かります。
Bには頼みづらいですし、何だかあたりがきつくて怖いですし……
Aにはクローンが倒されたのバレてるし、どういう罰が下るのか……考えるだけで恐ろしいです。
そこで、あなたです。私の現在の技術じゃ、どうあがいても恐らく彼らには勝てない。
しかし、あなたならどうだ?
あなたの能力は素晴らしい。臨機応変に対応できる、欠点の少ない非常に便利な能力だ。あなたならあるいは勝てるかもしれない。
それに、あなたが生徒会長になってくれると、非常に都合がいいですからね。

目標Aは、白河 蛍(シラカワ ケイ)。詳細なデータはこちらのデバイスのこのページ(>>15)に記載されてます。
目標Bは、御笠 春明(ミカサ ハルアキ)。詳細なデータは同じくそちらのデバイスのこちらのページ(>>14)に記載されてます。
これだけ情報があれば、あなたなら簡単に……とは言わずともある程度追い詰めることは可能でしょう。
彼らを戦挙に戻って来れなくする。これだけできれば私からの依頼はクリアとします。
クリアできた時には、この前みつけた珍しい動物のDNAサンプルを……と思っていたのですが、あれを持ち出すことはできないので
差し入れに飲み物や食べ物の支援をいたしましょう。

これで受けていただけますか?」
チャーリーは言った後から、「上から目線過ぎましたか……」と小声でつぶやいた。

414 :紫亜たち ◆SwordCkC3s :2014/08/14(木) 15:08:27.51 0.net
ガチャン!と、体育館内に大きな音がこだました。
「ん……んあ……」
紫亜が目を覚ますと、銃を持った小柄な人物が入口に立っていた。
「テロリストだー!って、違ったか。あーびっくり……ってお前かー!」
紫亜は完全に起床した。
「おいおいやっべーよこれ逃げねーと……って捕まってるし!ぎゃー!」

横にいたクローンが我慢の限界とばかりにどなった。
「うーるーさーいーーーー!!!!お前少しは黙れよぉぉぉ!!うるっさいんだよー!!!」
「なんだよお前!はーなーせーよー!!!HA☆NA☆SE☆YOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!」
「DA☆MA☆RE☆YOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!」
クローンが思いっきり紫亜の腹を殴ろうとしたその時、後ろからものすごい視線を感じ、後ろを向くと

いまの口論で目を覚まされた落奈が此方を凝視していた。
そして、落奈と目が合ってしまった……
「な、なんだこれは!?地面がゆがむ!?おわわわわぁっ!?」
思わず膝をつく。しかし、それは所詮幻覚。
「鍛練していなければ、これを避けることは不可能。鍛練していても難しいだろう。
そして君の能力は>>404だ。ボクに掛かればこれくらいオチャノコサイサイってやつかな!」

クローンから目を離さない落奈。どうやら今は【紫外閃師】が表の人格として出てきているようだ。

「そこにいる君たちは、ボク達を捕まえて殺しに来たんだろう?君たちにその気がなくても、君らに指示を出した側はきっとそうするだろう。
だが、そう簡単にボク達は終わらない。どうせならこの戦挙とやら、ボク達がトップにでも登りつめてこの学校を仕切っちゃうのも面白いかもしれないね。
まあいいさ。どちらにしろいまはちーっとばかしピンチかなぁ」

紫亜がじーっと入口の方を見つめていると、そこには自分と同じ顔の人間がいた。
「なるほど、君がここまでそいつらを連れてきたっていうのか。まあいいさ、とりあえずこれを外してくれればうれしいんだけど?」
腕と足の縄を視線で追って、合図した。

現在、彼女らは無理やり床に突き刺したと思われる太い木の杭に縛り付けられている。
両手を頭より高い位置に縛られ、両足もピシッと揃えた状態で縛り付けられている。
紫亜は何の抵抗もせず、ただ力を抜いた様子。落奈は、ちょっとだけあがいてはいたがあきらめて動くのをやめた。

「さーて、君たちはどーするのかな?私たちを捕まえて食べちゃうのかな〜?まぁジョーク言ってる場合じゃないんだけどね。
君たちに恩を受けるつもりはないんだけどなぁ」

はぁ、と大きくため息をついた紫亜は、
「正直に言おう。ピンチだー、たーあすーうけーえてーーーえ!」
と大声で叫んだ。

415 :異国の一角竜:2014/08/14(木) 16:34:32.83 0.net
俺も能力下さい

416 :名無しになりきれ:2014/08/14(木) 16:55:42.22 0.net
>>415
【檻靱鉄風】
風の魔法使いだが、
この魔法使いは『起こした風を鉄に変える魔法』も有している
突風は鉄の欠片として襲いかかり
鎌鼬は刃となり切れ味が向上し、
竜巻は相手を閉じ込める檻となる

417 :入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQ :2014/08/15(金) 00:17:48.10 0.net
「はははっ、とうとう『C』まで出てきやがった。今回は大層なイベントみたいだな?」

屋上に姿を現し此方に歩み寄る男を認め、俯き気味に嘲笑する。
近寄る男に対しされど身ひとつ動かさず、俯いたまま言葉を待つ。
何だって良かった。動ける理由さえ、目的さえ与えられれば。

「丁度暇してた所だ。断る理由なんて何一つとして無い」

与えられた『行動』は敵対勢力の排除。意識にも上らぬうちに口角が上がる。
それは闘争本能。紅牙のなかで唯一と言っていい行動理念。
生徒会長の椅子には興味はないが、この話に乗って頂を極めるのも悪くはない。

「だが、だ。ちょっと餌付けした位で俺を使い倒そうとは虫が良すぎるんじゃないか?
 俺はアンタの直属でも何でもないからな。簡単に首を縦に振ってやる義理もねーんだよ。
 聴かせてくれよ、アンタの『目的』。生きて足掻いてやろうとしている『本当のゴール』をさ。
 ま、単なる知的好奇心だ。言いふらしゃしねーよ。だがまあ相応の対価ってものは、与えておいても良いんじゃねーか?」

ここで奴が黙秘を決め込もうが、やることは変わらない。
だが『人が人である意味』を、彼を通して知りたいと言う無意識のエゴが表出したのかもしれない。
答によってはここで消されかねない、そんな危険な問い。だが紅牙は臆面もなく彼に言い放った。
掴まされた端末をガチャガチャと弄りながら、彼の返答をただ静かに待つ。

418 :名無しになりきれ:2014/08/20(水) 14:12:59.91 0.net
戦挙って言ってんのになんか明らかに倒せる気がしない黒幕みたいなのをポッと出で出されたらそりゃ過疎るわな

419 :C ◆SwordCkC3s :2014/08/22(金) 00:59:20.35 0.net
>「丁度暇してた所だ。断る理由なんて何一つとして無い」
「それはよかったです」
チャーリーは真顔で答えた。

>「だが、だ。ちょっと餌付けした位で俺を使い倒そうとは虫が良すぎるんじゃないか?
>俺はアンタの直属でも何でもないからな。簡単に首を縦に振ってやる義理もねーんだよ。
>聴かせてくれよ、アンタの『目的』。生きて足掻いてやろうとしている『本当のゴール』をさ。
>ま、単なる知的好奇心だ。言いふらしゃしねーよ。だがまあ相応の対価ってものは、与えておいても良いんじゃねーか?」
「目的、ですか……あえて言うならば……
私は研究の類を担当していますでしょう?他二人は偵察や戦闘を担当していたりしますが……
私はですね、能力を持ったものの完全なコピーが作れたら、能力を持たない能無しのバニラ共をこの世から排除できると思っているんです。
完全なコピーを作り、バニラをこの世界から抹消する。そうすることで、我々人類は……いえ、新人類は、新たなステップに進めるんだと思うんです。

そうですねぇ…一つ面白い話をしましょうか。
この学校はただ子供たちに能力についての理解を深めるためのものではないのだと私は思っています。
あなたはまともに授業を受けていないでしょうから恐らく授業内容を聞いても分からないとは思うんですけど……
この学校の図書館には能力に関する文献がたくさんあって、簡単に自分の能力の系統が分かります。
しかしこれはただ単に自らの秘めた力がどのようなものなのかを知るため以外にも使えるんです。
自らの能力を知った上で、それをどう戦闘に生かせるか。そして、そこで考えた戦闘スタイルを、この戦挙で試せる。
この学校は、そういう仕組みになってるって思ってるんです。
……結論から言うと、私の持論ではありますがこの学校は【兵士を養成する学校】だと思ってるんです。
だからこそ、この学校の生徒のDNAデータは戦闘に優れている。レゴソラのような優れた性能の者……まぁ、あれはまだまだですけど。
あんな感じのものが出来ちゃったりするんです。それをこの学校の生徒全員で行えればどれだけ素晴らしいことか!
世界なんてあっという間に我々のモノですよ!……フフフ。

これが私の考え、目的のすべてです」

途中は熱く語っていたが、急に冷めた顔になったチャーリーは、
「ついでに言っておきますが……実は私、こう見えて女なんですよ?変装してると分かりづらいとは思いますが」
教員用の白衣を脱ぐと、全身タイツのようなものを着ていた。
「これはアンダーアーマーというものです。見ての通りピッチピチなので体の起伏とかすごい見えやすいと思うんですけど……
これで女かわからないって言われた私泣きますよ」
自分の胸をみて、悲しい顔をするチャーリー。

突如自らの頭に手をやると、チャーリーは自分の髪の毛をつかみ、思いっきり引っ張った。
すると、被り物のようなものが脱げ、黒いモノクルを付け、髪にリボンを巻いた泣きぼくろの美しい顔がそこにはあった。
「誰とは言いませんが、あの二人人使いが荒くて……正直最悪の職場ですよ。
まあでも、二人ともなんだかんだで優しい時は優しいですし。友人としては好きですよ。ですが、恋人には選べないですかね……
おっと、話がそれてしまいました。どうせ私はこのまま研究室に戻るので、ここで一度お別れさせていただきます。
また会いましょう、入江」

そう言ったあと、チャーリーが右耳を押しながら「お願い」と一言つぶやくと、上空からロープが下りてきた。
すごい風圧と轟音だ。恐らくヘリが飛んでいるんだろう。降りてきたロープを2回引っ張ってからつかみ、チャーリーは少し微笑んで手を振った。
そのままチャーリーの捕まっているロープは巻き上げられた。
チャーリーがヘリに乗り込むとヘリは発進した。

420 :入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQ :2014/08/22(金) 23:20:37.02 0.net
「成程ねぇ。アンタは根っからの研究者って訳か。
 まあ俺としては『人生楽しそうで何よりだ』とでも言っておくか」

あぁ、本当に。
行動はひねくれていても、一人間らしく目的に忠実で、真っ直ぐで。
抱く理想を現実にする。それが出来ることの、なんと眩しいことか。

>「......実は私、こう見えて女なんですよ?」

「そうだっけか?悪い悪い。
 重ねて悪いが興味も無いね。やることは変わらないからな」

心底興味無さげに淡白な答えをただ返す。端末をその手でくるくると回しながら。
少しだけ、目の前女に哀れみの目を向けながら。
...何せ今まで話を聞いてきた、十人に八人は『Cは男だ』と思っている様だったのだから。

吹き付ける強風と舞い散る砂塵に目を細める。
防塵性の高いラクダの長い睫毛を使い、薄目を開けてヘリを見送る。
...さて、言われたことはこなしますか。再び端末を弄ぼうとして。

「...最近はこれだからいけねぇ」

取り落とした端末に顔をしかめ、乱雑にそれを拾い上げた。
屋上のフェンスを越えて、地上めがけて自由落下に身を任せる。
ターゲットのその目の前、これから戦場になるであろう場所へ向けて。紅牙はその身を躍らせていった。

421 :名無しになりきれ:2014/08/23(土) 21:37:43.95 0.net
「…ってのが現状。会長派、副会長派、それに理事会側までも活発に動きだしたみたいだよ。で、俺らはどうするの?」

校内全域に新たに張り巡らした【耳】から聞こえてくる情報を御有楽に話す祥明。

「何もしない。時が来るまでは。」
相変わらず無表情なまま、御有楽が答える。

「何にもしニャイの!?退屈だニャぁ…。」
先程合流した黒猫の北斗が、祥明の肩の上から愚痴を溢した。

「まぁまぁ、北斗。ん?ちょっと待って…。」
一つの【耳】が捉えた話に祥明の意識が奪われた。

「…入江が、白河と闘う?」
入江が理事会側だという事は知っていた。しかし理事会側と副会長派との間に敵対意識は今まで確認されてはいない。

「さっきのAやBといい、このCといい、いったい何者なんだ…。」

「それこそが我々が倒すべき敵。忌むべき存在だ。」
珍しく御有楽が感情を表に出す。

「AEBOの真の目的は理事会の壊滅。今の理事会の実権を握っているのは、その三人だ。つまりその三人を倒せば本懐は成し遂げられる。」

「じゃあ、今から追っかければいいじゃニャイの?」

「そうは行かない。私はまだ表舞台に立てない。」

(立たないじゃなくて、立てない…?)
単なる言い回しなのかもしれないが、祥明はその言葉尻が気になった。

「じゃあ御有楽さん、俺が個人的に動くのは問題ない?入江や白河先輩には借りがあるから、出来れば二人の闘いを…。」

そこまで言って祥明の口が止まった。

(俺は二人の闘いを見届けたいのか?それとも止めたいのか?)

「構わない。私はここに残る。」

「じゃあアタシも…。」
「あ〜、北斗はここに残って。万が一の為にも、ね。御有楽さん、この【人】化の護符を一枚預けるよ。何かあったら北斗に貼っつけて。」
御有楽に護符と【耳】からの情報を聞く為の【口】を渡す。

ニャーニャー文句を言っている北斗と御有楽を置いて、祥明は戦場に向かって行った。

422 :安部 祥明 ◆4opLrBa4Yp/f :2014/08/23(土) 21:39:14.01 0.net
/あ!久々過ぎてトリップやら何やら忘れてたw
>>421は安部 祥明です。

423 :タロウ ◆W/gSwczTMg :2014/08/24(日) 17:33:43.82 0.net
>>420ー420

424 :名無しになりきれ:2014/09/02(火) 22:58:12.10 0.net
保守

425 :名無しになりきれ:2014/09/12(金) 03:54:54.21 0.net
唐突に寂れて草

426 :名無しになりきれ:2014/10/15(水) 21:58:01.05 0.net
そして誰もいなくなった

427 : ◆hqPjKaC066an :2014/10/26(日) 20:59:19.90 0.net
多くを奪った能力者は、如何にしてその責めを負うのだろうか。
シニカルに笑って終わり、などということには決してならない。


【リベンジ・マッチ】


◆登場人物
名前:木方 衝子(きほう しょうこ)
性別:女
年齢:17歳
身長:162cm
体重:50kg
学年/部活等:高校2年生/生徒会執行部
容姿:黒髪黒目、髪形はおかっぱ風ショートボブでアンダーリムの赤縁メガネを着用。
能力:
>>122 【弾穿山甲】
※前々スレより(http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1361248412/
暇つぶしに使うプチプチの性質をもった泡を大量に召喚する能力
この泡は体によくひっつき体を覆って防御膜にする事ができる
斬撃や刺撃には弱いが打撃や衝撃を吸収し、力に上乗せする事ができる
ただし一定以上の力を泡にいれてしまうと爆発してしまう危険性ももつ
人物紹介:
元々真面目で穏やかな性格だったが、生徒会に入会した後、徐々に強権的な振る舞いをするようになった。
生徒手帳にある校則をバイブルとしており、校則違反者には容赦ない鉄槌を下す。
校則の解釈は融通が利かず、また気に食わなければ難癖をつけて罰を強いる事が多い。
趣味は裁縫で、ミニ裁縫セットをいつも持ち歩いている。
▼追記
戦挙中は戦挙管理委員として活動していたが、戦挙活動に巻き込まれて負傷。
結果的に【能力浄化】を目指す勢力の手によって、自分の能力を奪われてしまった。

名前:柯之瀬 此太(かのせ こなた)
年齢:17歳
身長:161cm
体重:53kg
学年/部活等:高校2年生
容姿:毛艶の良い黒髪ショート。しっとりとした癖毛。
深緑色の虹彩と長い睫を持つが、半眼ジト目。大きめの制服(ブレザーとスラックス)をダボッと着込んでいる。
季節を問わず身に付けている缶バッジつきマフラーがトレードマーク。
能力:
>>132【生存本能-サバイバル・リビドー-】
※前々スレより(http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1361248412/
生存能力にのみ特化された能力。すべての気候に対しての適応力を持ち、台風の中ででも自然に暮らすことが可能。
また、全ての身体能力(脚力、腕力、握力etc…)を一時的に45倍に増幅させる「ブレイク・リビドー」を使用することができる。
この場合、急速にスタミナが減少、15分で動けなくなり、20分で脱水症状を起こし始める。
また、その逆の「リカバーモード」というスキルを使用することもできる。
逆というのは、「すべての身体能力を最大時の50分の1にする代わり、怪我・疲労その他すべての体の異常を取り除く」スキルであるため
逆とされている。ただし、それぞれのスキルは一度使用した場合は1時間は再使用できない。
人物紹介:
あまり社交的ではないが、確たる思いを内に秘めるタイプ。
感情を表明するのが苦手なため、友人から近づき難いと思われたり、逆に自分が疎外されていると感じやすい。
以前、致命的な事故に巻き込まれたが、自分の能力を使って生き延び、また他の被害者を助け出したことがある。
この経験から、自分の能力に誇りを持ち、また、この力を内向的な自分と社会との絆と見なしている。


※全20レス前後くらいのエピソード。数日での分割投下。
※既存キャラ設定の落とし前をつける目的。

428 :【リベンジ・マッチ】(1) ◆hqPjKaC066an :2014/10/26(日) 21:00:36.40 0.net
誰かが誰かに語りかけている。


【能力浄化】なんてのは、ペテンだ――


本当に大層なお題目だぜ。
暴力や闘争や、利権の温床たる【異能の力】。
それを首魁が残らず奪って、全部平らげて、まったくのゼロにしちまおうってんだからな。
       モ ノ
連中は【自分の能力】を失うことで勝つ
なんて謳っている。
    チカラ
【個々の利益】を完璧に捨て去ることが、ひいては生徒全体の幸福を招く
なんて煽っている。

まるで悲劇のヒーロー気取りだ。立派立派、ご立派な理想だ。
自己犠牲と陶酔。大勢を扇動するには悪くないスローガンだ。

……だがよ。
仮にそれが実現したとして、本当に【能力浄化】が果たされるのか?

よく考えろ。現実に即して考えろ。

能力者は、此処に居る連中だけなのか?
      ガッコウ
この狭い【檻の中】にいるのが、全ての異能者なのか?

違うな。

テメェだって知っているはずだ。



――【能力者は増殖する】――

429 :【リベンジ・マッチ】(2) ◆hqPjKaC066an :2014/10/26(日) 21:01:24.37 0.net
                               シンニュウセイ
その証拠に、この学校はきっかり1年ごと、少なくない【能力者】を受け入れているじゃねえか。
転入生だって年中来てる。自分のクラスに、時季外れの新顔がやって来たなんて覚えがテメェにもあるだろう。
             ハ コ
それに、俺たちの【養成所】はここだけじゃねぇ。多くはないが、世界には幾つかの拠点がある。
この小さな学校で能力を喰い尽くしたとして……それがなんだってんだ?
増え続ける【能力者】を度外視しておいて、次々と入学する【後輩】を放っておいて、なにが変わるんだ?

なにも変わらねえよ。

【能力者】の供給が止まらない限り、【能力浄化】なんてのは夢物語だ。
異能を囲い込む学校の運営は、変わらず続いていく。
この話は所詮、たった一人の<<異能喰い>>なんて小さな力に頼った計画に過ぎねえ。
この蜂起が後に残すものは、"能力者はより強く統制すべきだ"なんていう傍迷惑な教訓だけだ。
この騒動に、世の中の潮流を動かす力なんて、あるわけがねえんだ。

そして、さらにタチが悪いのは――
他ならぬ首魁も、アイツに追従する連中も、そんなことは薄々分かってるってことだ。
いいか?
アイツらは【生徒の幸福のため】だといって、関係のない大勢を巻き込んでいるが、実際は違う。
アイツらは究極的に能力浄化の成就がないことを、本当は知っているんだ。
つまりアイツらは、【他のヤツのことなんて、本当はどうだっていいのだ】。

アイツらの本心は、掲げられた理想と美辞麗句の裏に隠れている。
【生徒の幸福のため】なんて嘘っぱちだ。アイツらは全く【個人的な事情のために】動いている。
自分に都合の悪い【能力】を消し去るだけのために、自分勝手に、関係のない連中を犠牲にしている。
そしてその暴挙は、たった今も続いているんだぜ。
アイツらの大義名分……自己正当性……そんなもののために、テメェは、テメェの能力は、無駄に搾取されたんだ。

430 :【リベンジ・マッチ】(3) ◆hqPjKaC066an :2014/10/26(日) 21:02:35.74 0.net
なあ。
アイツらは【能力】を害悪だと断じた。
                ノウリョク
だが、アイツらにとっての【害悪】は……それはテメェにとっても同じ【害悪】だったか?
テメェの能力は、そんなに悪いものだったか?
アイツらは勝手に【能力】は悪いもの、と決めつけた。
だがそれはアイツらの都合だ。
つまり、テメェらにはまったく関係のない話だ。

そうだ。そもそもだ。

そもそもあの首魁は、自分が奪って取り込んだ能力を、最後の最後に放棄すると思うか?
多くを得た者が心変わりするなんて、よくあることだ。

そもそもあの首魁は、最後の最後に【自分自身の能力を喰う】なんてことができると思うか?
自分で自分を丸ごと喰っちまうなんて……実は、そんなことは不可能ではないのか?
試したこともねえのに、アイツはどうしてそんなことを保証できる?

そもそもあの首魁の目的は、本当の目的はなんなのだ?
あらゆる種類の能力を手に入れて、物質・時間・空間を支配する能力者……果たしてそれは【人間】と呼べるのか?
そんな万能なヤツのことを、俺たちは一体なんて呼ぶんだ?
そして最後に【万能たる人間】は何を望むんだろうな?
そろそろテメェにも分かってきたんじゃないか、アイツの目指すところが。

おい。
こんなことが許せるか?
こんなことがあっていいのか?
こうなったらもう、テメェのやることはひとつしかないんじゃねえか?

そうだろ?

それが本当の制裁と言うものだ――

431 :【リベンジ・マッチ】(4) ◆hqPjKaC066an :2014/10/26(日) 21:06:57.37 0.net
記憶は混濁し、思想は混淆する。

「――ッ」

彼女はズキズキと疼く頭をやっとのことで持ち上げた。そして、霞む目を強引に見開いた。
瞬間、まばゆい赤光が容赦なく飛び込んでくる。窓から差し込む夕日だった。
たまらず瞳を閉じて、暫くの間、住み慣れた暗黒の世界へ逃避する。

ああ。
光がひどく鬱陶しいこの感じ。
絶え間ない頭痛とめまい。
全身を襲う極度の疲労感。

木方衝子は、まだ生きていた。生きているということを実感した。
開け放たれた窓から冷たい風が吹きこんで、彼女の頬を撫でる。
木方はいつの間にか、どこかの空き教室の壁に背をもたれて、座っていた。
タイル床の上にそのまま、ペタリと尻もちをついて座っていた。

他ならぬ自分自身がここにいる経緯は曖昧だ。
戦挙立候補生と戦管の裏切り者との戦いに巻き込まれた、というところまでは明瞭に覚えているのだが、
その後のことは断片的にしか思い出すことができない。(※前々スレ)

彼女は首だけを動かして、西日の射すベランダ側の窓を見た。
学校を囲むコンクリートの塀と、それより高いビル群の景色が、夕明かりに照らされてくっきりと像を結ぶ。
ここは二階の教室だろうか。
だが少なくとも、どうやら愛用のメガネ――赤縁のアンダーリム――は、奇跡的に無事のようだった。

「大丈夫?」

不意に声がした。
その声域は高く、少し掠れていた。
近くに誰かが居るのだ。
だが疲れ切っていた木方は、吃驚することも億劫と言わんばかりに無反応を貫いた。

「なんとか言いなよ」

ぶっきらぼうな催促。

「一応、オレが応急手当したんだよ。経過を聞く位の権利、あってもいいと思うけど」

なるほど。
よくよく見れば、木方は自分の腕や脚……、制服の露出部分に無数の擦り傷があることに気づいた。
そして主だった箇所には包帯やガーゼがキチンと処方されている。

「……それほど痛くないわ」

木方はそう呟いて、コンクリートの壁に頭を預けながらゆっくりと首を回す。
無論、声の方向へ。

432 :【リベンジ・マッチ】(5) ◆hqPjKaC066an :2014/10/27(月) 19:26:44.98 0.net
そいつは立っていた。
教室のドアの脇。大きく張り出した柱にもたれて。
大きめのブレザーとスラックスをダボッと着込んだ、少年然とした生徒だ。
下校途中だったのか、大きめのマフラーを首に纏い、床には学校指定の黒い鞄が放ってあった。
口許深く巻かれた防寒具に阻まれて、詳しい表情は窺がえない。
だがその奥には鋭い眼差しがあって、ぐったりと座した木方衝子を、どこか油断なく見据えている。

少々無愛想な印象の生徒だが、自分を介抱してくれた恩人には違いない。
木方は謝意を表した。

「……手当してくれてありがとう。
 でも保健室に連れて行ってくれれば、貴方の手を煩わせることもなかったのに」

「保健室はもう閉まってる」

日没まであとどれくらいだろう……世界は闇色に染まりつつあった。
壁掛けの丸時計を見ずとも、既に放課後なのは間違いないだろう。
如何に戦挙中といえど、校内での活動時間は決まっていた。
あの愛嬌のある保健室の主は、既に帰宅してしまったらしい。

しばしの沈黙。
教室に伸びる影は、さらに長くなった。

「キミさ。戦管(戦挙管理委員)だったよね。
 それなのにボロボロになって倒れてた。
 ……戦管って他の生徒から狙われないんじゃないの?」

相変わらず立ち尽くしたまま、マフラーの生徒は率直に聞いた。
だから、答える木方衝子も、簡潔に返答した。
確かに戦管は、戦挙の運営係でしかない。立候補権も無いただの裏方のはずなのだ。

「……戦管の一部が蜂起して、私はそれに巻き込まれたの」
 
「えっ?」

「戦管の中に、学校の現状を良く思わない人達がいる。
 その人達が戦挙中の騒ぎに乗じて、この学校の機能をどうにかしようとしてるのよ」

「それって……なにかの冗談かな」

にわかには信じ難い、といったふうにマフラーは答えた。

常識的に考えて、生徒会の連中――戦管は前生徒会の生徒が引き継ぐ――だけで学校をひっくり返すなんてことは、不可能だ。
仮に一部の強硬派が無茶をしたとしても、主犯の生徒が停学・退学の処分を受けるだけじゃないか。
最悪、警察に引き渡されるかもしれないが、それでも学校はなんともない。
マフラーの生徒は現実的な結論を口にした。

だがその反論を受けて、木方は逆に質問してみせた。

「じゃあその人達が、この学校から異能を一掃できる力を持っているとしたら、どうかしら」

彼女はどこかで聞かされたはずの、蜂起の骨子を思い出しながら続けた。

433 :【リベンジ・マッチ】(6) ◆hqPjKaC066an :2014/10/27(月) 19:27:20.52 0.net
「異能の学園から異能が消えてしまえば、学園はその存在意義を失う。
 それが一時的なものにしろ、学校側には大きな打撃になる」

学校の名目的にも、経済的にも、管理的にもね。木方はそう付け加えた。

「そういうことなら確かに筋は通ってるけど」

しかしマフラーは怪訝な態度を崩さなかった。
理屈はわかる。だが学校にいる多くの異能を排すことなど、できるわけがない。
そんな手段には心当たりもない。
異能者を全員殺して回るとでもいうのだろうか?
それこそ有り得ない。

「……蜂起した人達の中に、他人から【能力】を奪い取ってしまう能力者が居るの。
 事実、私は――【能力】を奪われた」

木方衝子は力無く言った。
彼女は"泡"を自在に操る能力を持っていたが、もうその力を発揮することはできない。
彼女にはわかる。
以前、確かに身体を巡っていたあの不思議な感覚が、完全に欠落してしまっている。
自分の指先は二度と、あの"不気味な泡"を生み出すことはないのだろう。木方はそう確信していた。

再び静寂。暫くの間。

突拍子も無いことを話している――木方にも自覚はあった。
しかし、それは紛れもない事実なのだ。
むこうに立つあの生徒は、やはり困惑しているだろうか。それとも呆れているだろうか。

だが、そいつの反応は、木方の予想とは少し違っていた。

「それ本当?」

発声のトーンは微妙な変化をみせて、声色にはどこか真剣味が加わった。
先程までの、一歩引いたニュアンスとは明らかに違う感触。

「キミが能力を失ったって、本当?」

ザワリ。

教室の空気が、その手触りが、確かに変わった気がした。
カラッとして白けた空気が、急に湿り気を帯びて、ずしりと重みを増したような。

434 :【リベンジ・マッチ】(7) ◆hqPjKaC066an :2014/10/27(月) 19:28:38.39 0.net
気が付けば黄昏は終わりを告げて、校舎には深い、夜の帳が降りている。
窓から射す光は、夕方特有のきつい西日から、月光の薄明かりへと変貌していた。
先程まではっきりと見えていたものが、ぼんやりと、おぼろげにしか見えなくなっていた。

「今、私がこんな嘘をつく理由はないわ。だから貴方も、今後戦挙に参加するつもりなら」

――気を付けて。

そう言葉を繋ぐはずだった。

だが実際は、そうはならなかった。

ふっと流れ来た暗雲が月を覆い、闇が教室を支配する。
その刹那――音も無く木方衝子に近づいて、彼女の制服……その喉元のタイを強く引っ張って、締め上げる者がある。

「うぐっ……」

突然の強い力に、彼女の頭は上方に跳ね上がった。

ギリギリギリギリ……。

ネクタイ繊維の軋む音が、やけに大きく耳に響く。
容赦のない息苦しさと涙で滲む視界が、状況の不明を後押しした。

「反撃しないの……? あの"不気味な泡"でオレを吹き飛ばさないの?」

木方の左手は苦しみから逃れようと絞まるネクタイを掴み、右手はやみくもに中空を舞った。
彼女の奪われた【能力】……【弾穿山甲】があれば、まだ反撃のしようはあったかもしれない。
"泡"をネクタイの輪にすべり込ませて緩衝材にすることも、そこら中に"泡"を召喚して、敵の気勢を削ぐこともできたかもしれない。
だが今となっては、それは不可能なのだ。

「キミは本当に【能力】を失ったんだね」

確信めいた声が響く。
そいつは木方の気性と、何より、その【能力】のことを知っていた。
だから、この状況で彼女の逆襲がないことを、その証左と判断していいことを知っていた。

435 :【リベンジ・マッチ】(8) ◆hqPjKaC066an :2014/10/27(月) 19:29:24.73 0.net
暗雲の間隙から、月が顔を覗かせた。教室は再び、薄ぼんやりとした光に包まれる。

「ねぇ……オレの顔、覚えてる?」

そいつは木方のいましめを緩めてやると、咳き込む彼女に問うた。
口元のマフラーを人差し指でクイと引き下げて、今まで見せなかったその表情を露わにする。
差し込む燐光が朧げに照らし出すものは――

鋭くこちらを覗く、冷たい瞳。
すらりと通った鼻梁。
情感に乏しい薄い唇。

「柯之瀬……。柯之瀬 此太(かのせ こなた)……」

木方は、荒い息をなんとか整えながら、言った。

柯之瀬 此太(かのせ こなた)は、木方と同じ2年の生徒だった。
保有する能力は【生存本能(サバイバル・リビドー)】。あらゆる悪環境に順応し、自らの生存を可能にする。
そしてこの能力の価値は「適応」という一点だけには留まらない。
降りかかる危機を取り除くだけの力強さと、倒れてもなお立ち上がる"しぶとさ"をも、備え持っているのだ。

木方衝子は、柯之瀬の顔と能力について、よく知っていた。
かつて校則違反を犯した柯之瀬に【制裁】を加えたことがあったからだ。

「……あのときの逆恨みってわけ?」

木方は、座り込んだままの状態で言った。
早く臨戦態勢を取らなければ……彼女の本能はそう警告している。
しかし満身創痍の体は、そうそう言うことを聞かない。
間合いは詰められているし、下手に動いても容易く制圧されるだけだ。
切り札の【能力】だって、既に失われている。
ここは様子を窺がって、つけいる隙を待つべきだ……。

「そうだね」

柯之瀬は静かに答えた。
無表情に。
無感情に。
徹底した鉄面皮……あのときと同じだ。
散々の注意や警告にも、まったく顔色を変えなかったし、従わなかった。
だから私は――。

436 :【リベンジ・マッチ】(9) ◆hqPjKaC066an :2014/10/27(月) 19:30:26.31 0.net
変な生徒がいる。

木方がそんな噂を耳にしたのは、確か半年程前のことだ。
校内でもお構いなしに装飾品を身に付けていて、体育や課外活動もさぼってばかりの常連。
どう考えても、たちの悪い不良……それが柯之瀬此太という生徒だった。

木方は喜び勇んで、その生徒の元に向かうことにした。
規律を守れない人間を、自分の力で罰してやろうと思った。
そいつに更生の機会を与えてやるのだ。

風紀委員も頑張っているようだったが、それでも校則違反者は後を絶たない。
【能力】が、いや、自分たちが稀なる【異能者】であるという自負が、
生徒の増長を生んでいるのではないか……そう考える向きもあった。
事実、あまりに強力な【能力】の所有者に対して、生徒会組織にできることは少なかった。
あらゆる取締りをその力で跳ね除けることができるからだ。
また、強力な異能者は希少であり、学校にとって有益な存在である。
だから彼らは、ある種の特権階級のように振る舞うことを、他ならぬ学校側から容認されていた。
そんな慣例もあって、約束事の遵守を馬鹿馬鹿しく感じる生徒も少なくない。

……だが、守られないルールに何の意味がある?

私にだって、ある。
彼らの歪みを捻じ伏せるだけの【能力】がある。
皆が手をこまねくというなら、他ならぬ私が手を汚してでもやってやる。
それが木方衝子なりの信念であった。

生徒会執行部に所属している木方は、一般生徒の、ある程度までの情報にはアクセスすることができた。
そして大抵の場合、最初にすることは、処罰対象の【能力】を調べることだ。
彼らが素直に忠告に従うことはそうそうない。対象の"抵抗"は織り込み済みなのだ。

しかし今回の標的の【生存本能】、これの付随能力は厄介だった。
1対1では抵抗されて、逃げられるかもしれないと思った。
だから彼女は、そいつを衆人環視の元で遣り込めてやろうと思った――

437 :【リベンジ・マッチ】(10) ◆hqPjKaC066an :2014/10/28(火) 19:50:05.79 0.net
「こんなことして……ただで済むと思わないでよ」

教室の薄暗さに目が慣れてきた頃、木方は気を吐いた。
彼女はトラブルには慣れっこだった。むしろ今まで志向して飛び込んできた。
だから状況が圧倒的に不利であることは自覚している。
だが、ここで弱気を見せることは、敵にこちらの"打つ手なし"を表明することに他ならない。

「ただでは、済まないだろうね」

柯之瀬が他人事のように返す。

――コイツ、人のことを馬鹿にして……。

木方はこれまでの状況を整理しながら、自分の迂闊さを呪った。
だいたい、最初から気付いておくべきだったのだ。
気を失った人間を、教室の片隅に放置しておくなんて、明らかにおかしい。
応急処置の知識があるならなおのこと、最善の行動というものを把握していたはずだ。
緊急時ならともかく、今は苛烈な戦挙も中断している放課後。
例え保健室がしまっていても、救急車を呼ぶなり、他の人間や当直の職員に相談するなりできたはずだ。

なのにコイツは、そうはしなかった。誰もいない教室で、私の蘇生をじっと待っていた。
扉の前に立っていたのは、きっと私を逃さないためで、
距離を置いていたのは、立ち居振る舞いから目的を露見させないためか、あるいは私の能力を警戒したからだ。

間違いない。
コイツは私を助けようとなんてしていない。
コイツの目的ははじめから、私に復讐することだったのだ。
木方はそう確信した。

438 :【リベンジ・マッチ】(11) ◆hqPjKaC066an :2014/10/28(火) 19:50:42.33 0.net
「本当は」

柯之瀬が口を開いた。

「本当はさ、アンタのことなんて忘れようと思ってた。もう吹っ切れたと思っていたんだ」

淡々とした口調。
だが、感情が推し量れないという点で、ある意味、中途半端な激昂よりもたちが悪いとも言えた。
平坦な表情の裏に、一体どれだけの闇が隠れているのか……嫌でも想像してしまうから。

「でも私が倒れているのを見て、ころっと気が変わったのね。人の弱みを握るいい機会だって思ったのかしら」

木方は辛辣に返した。

「それって……理性で感情を抑制してた人の行動とは、とても思えないのだけど」

これは挑発だ。赤くなったり、青くなったりして怒ればいい。
コイツが冷静さを失えばあるいは、なんらかの突破口が見えてくるはずだ……。
木方のポケットには、革製の二つ折り財布のような携帯用ソーイングセットが入っている。
いざとなれば、幾つかのピンや糸切りバサミを、目前の敵に突き立ててやるつもりだった。

しかし、柯之瀬に特段の変化は無かった。人間図星を突かれれば、多少なりとも動揺があるものだ。
だが目の前の人物にそんな反応は一切見られない。これは"そんなことは当然、自覚済みである"ということなのだろうか。
それとも、ただ極端に感情を表さない性質である、ということなのだろうか。無論、木方に判断などつかない。
木方が柯之瀬について知っていることは、校則違反者であったこと、異能たる【生存本能(サバイバル・リビドー)】の使い手であること、
そして、あのときはからずも暴き出してしまった、コイツ自身の秘密について……ただそれだけだった。

「……あのとき、アンタはオレの心に火を付けたんだよ。きっと昏い色の炎だった」

それはごくごく小さな呟き。
近くに佇む木方衝子でさえ、それを柯之瀬の幽かな唇の震えとしか認識しなかった。
柯之瀬の冷瞥は、確かに木方衝子を捉えている。
だがこのとき、その眼に映っていたのは、全く別の景色に違いなかった。
それは多分、あの日の、あの光景だった。

439 :【リベンジ・マッチ】(12) ◆hqPjKaC066an :2014/10/28(火) 19:51:19.00 0.net
――その日、柯之瀬のクラスの4限目は、体育の授業だった。
校舎裏にある体育館で、バスケットボールの練習の予定だった。
そして柯之瀬此太は、いつものように見学に回っている。
指定の体操着に着替えるわけでもなく、いつものブレザーにマフラー姿のまま、コートの端に座っている。
授業は恙なく終わりを迎え、生徒たちが三々五々に、備品の片付けや自分の教室への帰路につこうかというときだった。

『生徒会執行部の木方ですが』

木方衝子は現れた。
"生徒会"の腕章が彼女の所属を誰の目にも明らかにしていた。
彼女の苛烈な取り締まりは、校内に広く知れ渡っていた。
とばっちりを食らいたくないほとんどの者は、皆押し黙った。誰もが面倒事には関わりたくなかった。

『登下校時の防寒具として、マフラー着用は認められています。
 でも貴方のそれ……ただの装飾品として扱ってますよね』

木方は、歩き去ろうとする柯之瀬の前に立ちはだかった。
そして、柯之瀬のマフラーに取り付けられた幾つかの缶バッジを指さす。

『学内での装飾品の着用は、校則の服装規定に反します。……今すぐそのマフラーを外して』

『嫌だ』

『それじゃ通りませんよ。なんのために規則が……』

『嫌だって言ってる』

『……話にもなりませんね』

彼女はなおも猛然と、柯之瀬に詰め寄った。マフラーを渡せと迫った。
柯之瀬は頑なに従わない。
見かねた体育教師が仲裁に入ろうとしたが、少し遅かった。

木方は強引にマフラーを没収しようとして……当然、柯之瀬は抵抗した。
しかしそれは、誰もが予想しないような、異常なほどの抵抗だった。

パァン!

マフラーを引っ掴んだ木方の腕が、破裂音とともに勢いよく跳ね上がる。
柯之瀬が軽く腕を振るっただけで、グッと力を篭めていたはずの木方の手は、いとも簡単に弾かれてしまったのだ。
いや、それどころではない。
彼女は2歩も3歩も後ずさり、腕を庇うような仕草をすると、じわりと広がる苦痛にその顔を歪めた。

『怪我、したいの?』

柯之瀬は、抑揚のない声で言った。
その半眼と静かな口調は先程と何も変わらないのに、内に秘める先鋭的な何かが、急に顔を覗かせたようだった。

『次に触ろうとしたら、もっと酷いよ』

本来ならば、能力者の環境適応に重きを置く、柯之瀬此太の【生存本能(サバイバル・リビドー)】。
だがそのエネルギーを身体能力の強化に集中させるオプションも存在する。

【本能解放(ブレイク・リビドー)】――使用者の身体・感覚機能を通常の数十倍まで引き上げるスキル。

柯之瀬此太の身体は急激に熱を帯びて、元々の白い肌は焼け付くような赤銅色に変化していた。
体表の高熱は多量の発汗をもたらすが、それをすら一瞬のうちに噴霧に変えてしまう凄まじい熱量の発露。
だが無論、使用者への負担も大きい。
能力の発揮から15分もすれば、脱水症状に見舞われて動けなくなってしまう程に。

440 :【リベンジ・マッチ】(13) ◆hqPjKaC066an :2014/10/28(火) 19:52:13.42 0.net
柯之瀬はこの危険な【能力】を使ってまで、木方を遠ざけた。
木方は面食らった。他の生徒や教師がいる前で、ここまで激しく抵抗されるとは思っていなかったから。
しかし、ここで引き下がらないのが木方衝子の厄介なところだった。

払われた腕がズキズキと痛む。ひどい打撲傷を負ったのは間違いない。
……だが、それがどうしたというのだ。
力による無法は、木方のもっとも憎むところだった。
だから、相手が強く抵抗すればするほど、彼女の心は猛った。

『……舐めないで』

木方は微塵の躊躇も無く、先程と同じ動きで、それどころか、より敏捷さを増して柯之瀬の首元に掴みかかった。

『キミも懲りないなッ…』

これに対して柯之瀬は、やはり先程と同じように、伸びる彼女の腕を払いにかかる。
ただし、こちらにも既に手加減はない。
その速度と威力は、振り払うというより、さながら横薙ぎの手刀である。

パァン!
強烈な破裂音が、体育館中の空気を激しく震わせた。
広がる音量と音圧は先程とは比較にもならない。

だが木方の細腕は弾かれない。
柯之瀬の強打を受けた木方の掌……そこに突然、大きな泡がエアバッグのように展開したのだ。
そしてその"泡"は、人外並の破壊力をもつ柯之瀬の攻撃を、易々と受け止めていた。

予想外の展開に、柯之瀬の半眼が大きく見開く。

『あら、意外だった……? その程度の攻撃なんて、何度でも受けきれるわ』

木方衝子の【能力】――【弾穿山甲】は、衝撃を吸収して内部に蓄積する、特殊な"泡"の群れを即座に召喚し、コントロールするものだ。
つまり今、柯之瀬の剛腕が引っ叩いたのは、木方の手のひらではない。
彼女が自分の掌に召喚した"奇妙な泡"だったのだ。

『私の【弾穿山甲】はどんな衝撃だって吸収する。――"長期戦"になりそうね』

十分な衝撃を吸収して"大きく育った"を泡を指先で弄びながら、木方衝子はニヤリと、邪悪な笑みを浮かべた。

441 :【リベンジ・マッチ】(14) ◆hqPjKaC066an :2014/10/28(火) 19:53:32.07 0.net
もしかして、こちらの手の内はバレているのか――

嫌な予感に、柯之瀬は素早く一歩飛びずさった。
彼女の含むような物言いは、まるでこの肉体強化の弱みを知っているかのようである。
事実、【本能解放(ブレイク・リビドー)】は瞬間的に爆発的なエネルギーを行使できるが、反面、持続力に欠けた。
熱量の放出が始まって15分も経過すれば、身体の各器官は耐え切れなくなって、まず間違いなく倒れ伏すことになる。

それに目の前の女は、戦い慣れている。
一度目に振り払った腕には相当の痛みが残っているはずだ。なのに、動きにほとんど躊躇がない。
直撃時のダメージを知っていながら、二度目の攻撃にも思い切りよく反応した。
それだけに先の発言とあの余裕……単純にあの笑みをブラフと断じるのは危険な気がした。

(どうする……)

不敵に佇立する木方衝子を油断なく睨みながら、柯之瀬此太は最善手を模索する。

▼逃げるか。
逃げ道は塞がれていた。
体育館の出入り口には、騒ぎを聞きつけたのかクラスメイト以外の野次馬が集まって人だかりが出来ている。
この人垣の中、木方の追撃を振り切るのは無理だ。

▼仲裁を待つか。
さきほど仲裁に入った教師の様子はどうか。
この学校では、稀に能力者同士の諍いがある。まさに今ここで起こっているような。
だが教師とは言え、普通人が異能の戦いに割って入るのは危険すぎる。
そこで、この学校には専門の鎮圧部隊(ライオットガン)が組織されているのだ。
たった今、教師がスマホで連絡しているのは、たぶんその部署だった。

だけど、彼らは間に合うのだろうか……?

自分のタイムリミットは着々と迫っている。
【本能解放】からの経過時間を見るに、恐らく10分と猶予はない。
鎮圧部隊がそれまでに到着し、事態をおさめることはできるのか。
それに期待するのは正直、分の悪い賭けに感じられた。

であれば、残る手段はひとつだけ。

▼自衛するか。つまり、自ら相手を打ち破るか。

……柯之瀬は腹を決めた。

『キミ、木方さん……だっけ。
 そんなに長くはかからないさ。すぐに終わる……終わらせる』

あらゆる衝撃を吸うという木方の"泡"。
確かに、素早く強引な外圧を加えようとしても、無力化されるのは目に見えている。
しかし、接触してじわりと加える力に、あの泡が対応できるとは思えない。
自分の戦いはいつも短期決戦。勝機が見えたら、そこを突くだけだ。

結局、自分の身は、自分の手で守らなくては。頼れるのは、この力だけなのだから。
あらゆる歪みをその身に受け入れて、かたくなに日蔭を生きている。
そんな柯之瀬が、この結論に至るのは自然なことかもしれなかった。

442 :【リベンジ・マッチ】(15) ◆hqPjKaC066an :2014/10/29(水) 19:44:58.35 0.net
『……フッ!』

柯之瀬は単音節の気合いと共に、力強く地面を蹴った。
トレード・マークのマフラーが鋭い放物線を描き、そのまま一足飛びで木方衝子の懐へと入る。
その軌跡はまるで、虚空を切り裂く一条の稲妻だった。常人を超えた脚力が、この跳躍を可能にしていた。

一方、木方の反応は万全とは言い難い。
先程の大きな"泡"を、自分の急所……つまり体幹の前面に配置して敵の攻撃に備えるのみ。
だがその動きは、見事に柯之瀬の予想通りだった。

(いける)

柯之瀬は、このまま打撃を繰り出すつもりは無かった。
腕か、足か、あるいは制服の裾でも、なんでもいい。捕まえたどこかを支点にして、関節を極めるつもりだった。
眼前の泡を避けるように柯之瀬が素早く動くと、木方は反射的に左手をガードにまわす……。

(このまま手首を取って、極めたままぶん投げてやる)

柯之瀬は自分の指先を、素早くも精密な動作で木方の左手首に密着させ、そのあとにじわりと力を入れて掴んだ。
例の泡が発現する前兆はない。このまま後ろへ回って投げ技を仕掛ければ、誰だって悶絶する――。

だが、勝利を確信した柯之瀬は見た。
【能力】により拡張された時間感覚の中で、木方の口の端がゆっくりと上がっていくのを。

(なんだ……?)

どうしようもない違和感。湧き上がる疑念と焦燥。

柯之瀬の強化された動体視力は、敵の動きに不審を探す。そして、木方の右手に安全ピンが握られているのを発見した。
多分、"生徒会"の腕章を、彼女の制服に留めていたものだろう。だが、そんなものを武器にしようとでも言うのだろうか。
仮にそれを自分――柯之瀬此太に突き立てたところで、異常密度の筋繊維の前に、あのピンの方がひしゃげてしまうだろう。
そんなちっぽけなものでは、オレは止められない。柯之瀬は気にせず、強引に木方の腕を捻りにかかった。

――油断だった。

彼女がピンを刺す先は、柯之瀬此太の身体ではなかった。
それに気づいたときにはもう手遅れだった。
先程、柯之瀬の力を吸って大きく膨張した"泡"――木方の狙いはそれだった。

443 :【リベンジ・マッチ】(16) ◆hqPjKaC066an :2014/10/29(水) 19:45:54.75 0.net
『なっ……!』

たっぷりと力を吸っていた【弾穿山甲】は、安全ピンの一刺しであっけなく弾けた。
そして溜め込んだ分の力を、いかんなく放出した。それは強力な衝撃波となって、無差別に周囲を襲った。

――爆発。

控えめに言っても、それは爆発だった。
【弾穿山甲】の創り出す泡は、ただ衝撃を内部に吸収するだけではない。
内に溜め込んだ衝撃を、文字通り爆発的に放出することができる。
この攻撃は、木方の常套手段であった。

一瞬のうちに広がった強力な風圧に、周囲の生徒たちはよろめき、尻もちをつく者もあった。
数瞬の後、やっと何が起こったのか把握した野次馬たちは、そのどよめきを大きくした。

木方衝子は無傷だった。
左側面に新しく展開した、無数の【弾穿山甲】で、爆風の衝撃を全て受けきったのだ。
そしてこの爆発の衝撃を吸収し、新たに育った複数の"爆弾の素"を周囲に展開しながら、なおも警戒を解かないでいる。
あらゆる力を利用して自身の攻撃に転化するのは、木方の基本戦術である。
だが今回に限っては、もう警戒する必要はないと判断した。

あちこちで、観衆の声が聞こえてくる。
驚き、憐憫、困惑。
戦いは大方、既に終わりを迎えていた。

柯之瀬の体は、今や"爆心地"から10mほども離れた場所にあった。
大きく胸を上下させながら、仰向けになってのびている。
【本能解放】の肉体強化が幸いしたか、骨折や出血の兆候は見られなかった。
だが、その身に纏っていたものは無事とはいかなかった。

柯之瀬が必死で守ろうとしたマフラーは、爆発で千切れたか遠くに吹き飛ばされている。
また、ブレザーやワイシャツはボタンごと弾けて開き、上半身が大きく露出していた。
それが爆圧の凄まじさ――翻って、その衝撃を生み出した柯之瀬の【能力】の高さ――を物語っている。

……おい見ろよ。
……可哀想。
……でもあれって、どういうこと?

喧騒は次第に大きくなっていった。

444 :【リベンジ・マッチ】(17) ◆hqPjKaC066an :2014/10/29(水) 19:46:25.41 0.net
傍観していた生徒達の視線の先は、柯之瀬の身体。常に纏っていたマフラーが隠していたもの。そこにあるのは痛々しい傷跡。
首から胸にかけて何かが巻きつき、そのまま赤熱したかのような、火傷の痕だ。
これは以前、柯之瀬が酷い事故に巻き込まれた際に負ったものだった。
自分の【能力】を駆使して生還した柯之瀬だったが、くっきりと刻まれたその痕を消し去ることは、終ぞ出来なかった。

この戦いの結果、柯之瀬 此太は、首から胸元にかけて走る醜い傷跡を、衆目に曝すことになった。
だが、それだけで事は済まなかった。
露わになった肌色の、なだらかなカーブとくびれ。そして何より胸元の下着が、柯之瀬の、本当の秘密を暴露していた。
やっとのことで上体を起こした柯之瀬は、自分を取り巻く現状に愕然とした。

『見るな……見るなよ……』

柯之瀬はクラスメイトの好奇と憐憫の入り混じった視線を全身に感じながら、へたり込むようにうずくまった。
顔は深く伏せられて、両手は自身の体躯を覆うように、不躾な眼差しからそれを匿うように、自らを抱きしめている。

『……見ないでよ……お願いだから……見ないで……』

だが、全てはもう遅い。
彼女――柯之瀬此太は既に、隠されるべき秘密を全て暴かれたのだから。
今となってはもう、この恥辱の時が過ぎ去るまで、小刻みに震えながら待つことしかできない。

『少し驚きましたが……柯之瀬さん。マフラーの件に加えて言っておきます』

周囲が騒然とするなか、木方は無慈悲にも言い放った。

『この学校の服装規定には"女子が男子用の制服を着てよい"、とはありませんので、以後注意してください』と。

タチの悪いブラックユーモアだった。だがそれでも、クスクスと笑う声が周囲に少なからずあった。
そして木方は、ボロボロになって放られていた柯之瀬のマフラーを回収すると、その場を足早に立ち去った。

445 :【リベンジ・マッチ】(18) ◆hqPjKaC066an :2014/10/29(水) 19:46:56.92 0.net
「あのときの事を思い出すと、今でも胸が疼く」

暗い教室の中で、柯之瀬は独白のように喋り続けている。
それは木方に向けて、というより、自分自身に言い聞かせているような。
自分の気持ちを言葉にして、それに向き合っているような――。

そしてそれを耳にする木方の心には、ちくりとした痛みが走っていた。
いや、その表現は正確ではない。彼女は今、かつて感じたその痛みを、思い出していた。

「あのあとさ……アンタの顔を見かける度に思ってた。
 オレはこんなにも苦しいのに、アンタは屈託もなく笑ってるって。
 いかにも"良いことしてます"って顔で、さも当然みたいに」

何故? どうして? オレはもう、アンタみたいには笑えないのに。

木方は柯之瀬の無表情の裏に、声ならぬ声を聞いた。木方はあの一件に際して、確かに罪悪感を覚えていた。
自分は軽率にも、何か重大な間違いを犯してしまったのではないか……そんな予感が、全身を駆け巡っていた。
……だが、その感覚は、大義名分の陰に隠れてしまった。

校則違反者への制裁は、正しい。
規範の尊重は、正しい。
異能者の増長を抑えるためには、正しい。

そのためには、どんな犠牲も厭わずに……自分の手を汚してでも、正義を執行するのだと。
だから今の感情はある意味必要悪であって、憎まれ口でも叩いて誤魔化しておけばよいのだと。

「オレはあの一件を思い出すと、今でも心が軋んで、押し潰されそうになる。寒気と、憎さと、悔しさで……いっぱいになる。
 でもアンタにとっては、ただ過去の武勇伝のひとつ。学生時代のちょっとした無茶。ほんのり苦い、いい思い出……」

こんなことが許せるか?
こんなことがあっていいのか?
これではあまりにも……あまりにも理不尽ではないか……。
木方は柯之瀬の無表情の裏に渦巻く情念を、その無感情の裏に深い闇を見た。

「オレにも落ち度はあったかもしれない。でもさ……その結果がアレなのか……?
 アンタはオレの秘密を奪って、あまつさえバラ撒いて……オレの罪は、それ程のことだったのか……?」

口の中が渇いていく。胸の鼓動は激しさを増していく。
敢えて見ようとしなかった真実が、目の前の復讐者によってつまびらかにされていく。

木方衝子は、【制裁】の名の元に暴虐をふるった。彼らをただ悪と断じて、人間性を簒奪してきた。
抵抗する者は力で捻じ伏せて、高らかに正義を謳った。
だがそれは、この戦挙の裏で蠢く、あの憎むべき【能力浄化】計画の遂行と如何ほども違うだろうか。
荒み続ける校内風紀、その解決に身を投じることによる自己陶酔。
悲劇のヒーローを演じることで、本当に直面すべき問題から顔を背けてはいなかったか。
その大義名分のもと、誰かを不当に傷つけ、踏みにじっていたのではないか。

では今、この場で本当に断罪されるべきは一体誰なのか――。

木方の頭の中は、そんな考えで一杯だった。考えれば考えるほど、その答えはひとつに収束していった。

446 :【リベンジ・マッチ】(19) ◆hqPjKaC066an :2014/10/29(水) 19:47:46.86 0.net
柯之瀬は両手で、木方のスクールシャツの襟首を掴んだ。
木方は反射的にその手を引き剥がそうとする――だが、固く縛められた指先を解くことはかなわない。
そして木方は、自らの掌を通して、柯之瀬の手にさらなる熱と力が籠るのを感じた。

「謝罪なんていらない。そんな事じゃもう、我慢できないから」

ブチブチと糸の千切れる音が教室に響く。
勢いボタンは弾け飛び、木方のシャツは前に大きくはだけた。
淡い月の反射光が、彼女の薄い胸と、細く滑らかな両肩を露わにした。

「オレは今から、キミを傷つける」

柯之瀬此太は静かに呟くように、だが決断的に言った。

「キミの心の奥に堪え難く、癒え難い……深い傷跡を残すんだ」

キミがこのことを思い出すたび、表情に昏い影が落ちるように。
キミがオレのことを思い出すたび、苦渋に満ちた思いが蘇るように。
オレみたいに。オレと同じように。

柯之瀬は、言わば【思いの不平等】を克服しようとしていた。
あの事件がこのまま、木方衝子の「いい思い出」になることに、耐えがたい理不尽と深い憤りを感じていた。
だから同じようにしてやるのだ。自分と同じように、この女の心を底から抉ってやるのだ。

彫刻刀の如き鋭さで。深く、深く。

柯之瀬はゆっくりと、だが抗うことを許さない力強さで、木方衝子の身体を押し倒してゆく。
冷たいリノリウムの床は、組み伏せられた木方の背中から体温を奪った。
2つの吐息は交錯し、衣擦れの音が響く。だがそれも束の間のことで――暫くして、何も聞こえなくなった。
見ていたのは、月だけだった。それは復讐者の、僅かな慈悲なのかもしれなかった。

「どうしたの……なにか言いなよ」

「ごめんなさい……」

「今更……何に対して謝るの」

「ごめんなさい……貴方みたいな人をこんな行動に駆り立てて……ごめんなさい……」

木方衝子の目の前には、柯之瀬此太の白面があった。
その表情には、相変わらず、何の感情も浮かんではいなかった。
うっすらと湿り気を帯びた唇は、変わらず真一文字に結ばれていた。
ただ、その瞳からはとめどなく涙が溢れ出し、幾つもの滴が今なお、頬を伝って零れ落ちていた。
それは柯之瀬の、行為と思いの狭間にある、深い葛藤の証だった。

ごめんなさい――。

彼女は再び言った。
今にも消え入りそうな声で。(了)

447 :【リベンジ・マッチ】(20)/終 ◆hqPjKaC066an :2014/10/29(水) 19:50:26.61 0.net
▼Result/獲得称号
【木方  衝子】:"revenge match(復讐戦)" … 彼女は復讐戦の最中にいる。復讐する側であり、同時に、される側でもある。
【柯之瀬 此太】:"aftermath(嵐のあと)"  … 自身を苛む炎は去った。だがその後に平穏が訪れるとは、誰も保障していない。

◆登場人物(追記分)
名前:柯之瀬 此太(かのせ こなた)
性別:女
人物紹介:
マフラーを年中手放さないのは、その事故の際負った傷痕を隠すためである。
また、トランスジェンダー傾向があり、服装は男性的・少年的なものを着用する。
ただし、差別的・興味本位的な関心を持たれるのを避けるため、このことはひた隠しにしている。

※長々とすいませんでした。終わりました。

448 :入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQ :2014/10/30(木) 01:02:43.51 0.net
ざわつく喧騒とぎらつく陽光が去った校舎。柔らかな月光を反射するコンクリートの上で紅牙は空を見ていた。
光を反射してその水面を壁面に写し出す貯水タンクが静かに唸る。そんな音を横にただ座り込んで空を見ていた。
あれほどの熱気が嘘のように、人影も声も消えてしまった。あとに残った空気は相応に冷たく、僅かに指を悴ませる。
冷えきった空気を鳥と虫の声が揺らしていく。揺蕩うように過ぎ去る時間の中で、白く霞んだ息を吐いた。

かの一時は終演を迎え、そして新たな時を刻んでゆく。終わらない定めなどない、終わったなら始まりが待つ。
無限を繰り返す時の中で、それでも時を、証を刻むために。人は何時だって足掻いて空へと手を伸ばすのだろう。
意味なんて、無かった。強いていうなら意味とは単なるエゴだった。
それでも求めてしまうからこそ、人は時に証を刻んでしまう。エゴにその身を任せて。

紅牙には、それが眩しかった。意味たるエゴで時を生きる、その姿が憧憬の対象だった。
それが、紅牙のエゴだった。時に歴史に掠りもしない、無色透明の欲動。
エゴ足り得ぬエゴは、いつしか固有の色を持ち得るだろうか。紅牙は月に問うように瞑目する。
再び動き出す時のなかを生きるべく、月明かりの下に獣は微睡む。

449 : ◆SwordCkC3s :2014/10/30(木) 19:45:02.73 0.net
生存報告ですー
よければ>>448さん、>>414の続きをやってくれると嬉しいです!
疾風さんを含めた残りのメンバー全員が来れば最高なんですけどね…

450 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/10/30(木) 23:18:27.47 0.net
白河は生きてますよw

451 :ミソギ ◆SwordCkC3s :2014/11/01(土) 15:32:02.11 0.net
勢いよく体育館の扉があいた。
正しくは「開けた」なのだが。

中で暴れる二人。割と元気そうだ。

ミソギ達は、入り口でその元気そうな二人の様子をただ傍観していた。

>「ピンチだー、たーあすーうけーえてーーーえ!」
「嘘くさいような……そうでもないような……まぁ、仕方ない……か」

ミソギは大きく息を吸い、そのまま猛ダッシュした。
「二人ともー!早く来ないと置いてくぞー!!」

452 : ◆h5Jhlz15JA :2014/11/01(土) 23:33:19.20 0.net
一応御笠も生存

453 : ◆2kGkudiwr6 :2014/11/05(水) 17:43:48.88 0.net
トリップあってるかな…
念のため生存報告

454 : ◆J/oczXnR/E :2014/11/29(土) 03:57:08.45 0.net
今更どの面下げて顔見せればいいか分からないしトリが合ってるかも分からないけど…

455 : ◆h5Jhlz15JA :2014/11/30(日) 23:30:39.92 0.net
俺ここ地味に好きだったんだよね
だからさ、もう一回続けないか?
最初からまたやり直してみるとかさ
このまま過疎って無くなるのもなんかやだしさ
どうだろ?

456 : ◆hqPjKaC066an :2014/12/08(月) 23:52:17.33 0.net
 

お腹が空いたら、やることはひとつだ。


【フィードミー・プリーズ】


◆登場人物
名前:"私"(わたし)
性別:男
年齢:16歳
身長:175cm
体重:67kg
学年/部活等:高校1年生
容姿:黒髪のショートで片目に前髪がかかっている。いわゆる鬼太郎ヘアー。
スポーツマンらしい均整の取れた肉体。
能力:
【不明】
"能力開発機構のスキャニングによれば、異能者たる【能力】の萌芽がある。
しかし具体的なことは何も分かっていない。入校させての経過観察が妥当と思われる――担当者のコメント"
人物紹介:
とりあえず担任に学級委員を任されるタイプの男子生徒。
歳のわりに落ち着いた雰囲気を持つ1年生。
勉強もスポーツもそつなくこなす万能型だが、あまり主張しないため地味。
あだ名は登校初日についた「委員長」。

名前:暮六 科人(くれむつ しなと)
性別:男
年齢:16歳
身長:163cm
体重:54kg
学年/部活等:高校1年生
容姿:黒髪黒目。色白でどこか儚げな雰囲気を漂わせる。
能力:
>>118【影牙霊】
※前々スレより(http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1361248412/
吸血霊を召喚する事ができる能力者
霊はコウモリのように小さいが合体したり血を吸うことで大きくなる
1レスにつき8匹しか召喚できないが
合体したり血を吸ったりを繰り返しているうちに
霊はとても巨大になり 押しつぶしたり 人間を丸呑みにしたりが可能になるだろう
ただし大きすぎると自分の制御下より離れて自分も巻き込まれてしまうので
巨体の調節に気を配る必要がある
人物紹介:
朝礼で倒れるタイプの男子生徒。1年生。
優しく思慮深い性格で友人も多いが、運動神経はあまりよくない。
華奢な体格で食も細く、特に慢性的な貧血に悩まされている。
寮生で"私"のルームメイト。実家に2つ年下の妹がいる。

※数日にわけて投稿。16レスくらい。容量埋めに。
※前日譚だが、後出しなので多分正史にはならない。
※BL要素があるので、苦手なら私のトリップをNGにしてください。

457 :【フィードミー・プリーズ】(1) ◆hqPjKaC066an :2014/12/08(月) 23:53:16.08 0.net
物心ついた頃から、私は強力な空腹感に苛まれていた。
私は幼かったが、その感覚が顕在化したあの日、それが食事の不足から来るものだと思った。

「母さん、お腹すいた」

「あら、さっき食べたばかりでしょう」

「でも、お腹すいたんだ」

父は厳格な人間だったが、母は必ずしもそうではなかった。
もちろん彼女も規律の重要性を熟知していたが、同時に、余りにも型に嵌った生き方が人間の息を詰まらせることを知っていた。
そのせいか、彼女はたまに「今回だけね」と言って、私に逃げ道を用意してくれた。

彼女はフライパンにさっと油を引くなり火を入れて、冷蔵庫にあったご飯の残りと鶏肉を炒めてチキンライスを作った。
私がその匂いに誘われてキッチンへ足をのばすと、撹拌された卵がボウルから零れ落ちて、
ジューッといい音を立てながら鉄製プレートの上を躍った。

オムライスだった。

母は手早く、ほんの5分〜10分でなんでも作ってしまう。
私はふわふわの卵生地の上に真っ赤なケチャップをたっぷりかけて、それを平らげた。
そえられたグリンピースと副菜は余計だったが、それでも美味しかった。

「どう? お腹いっぱいになった?」

「うん」

私は答えた。そして、これが私の記憶の中で、最初についた【嘘】だった。
熱々のオムライスをかきこんで、私の腹ははちきれんばかりだったのに、私の奥深くはまだ飢えていた。
身体は強く何かを求めていたが、一体何を与えれば満たされるのか、私にはわからなかった。
そのうち私は身をもって知ることになった。

この衝動は、咀嚼と嚥下によっては決して解消できないのだと。

458 :【フィードミー・プリーズ】(2) ◆hqPjKaC066an :2014/12/08(月) 23:54:06.64 0.net
年齢を重ねるにつれて、飢えの衝動は深さと激しさを増していった。
それはふとした瞬間、気まぐれに顔を覗かせて、早く何かを喰らえと私を駆り立てた。
だから私は思いつくままに試行した。どうすれば"コレ"が満足するのか、多くの企てを実行した。
よく体を動かし、よく勉強した。よく話し、よく笑った。誰かの愛を得て、誰かの憎しみをかった。時には何かを破壊し、他者を陥れた。
私は自分を取り巻く様々な欲求を満たそうと努力して、そのほとんどを達成した。
だが、それはいつも無駄に終わった。渇きはついに癒されなかった。

転機が訪れたのは、ごく最近のことだ。
国ぐるみで実施されている身体検査の結果、私の内に【常ならざるもの】――研究機関ではそれを【能力】と呼ぶ――が存在していると分かった。
私はもしかしたら、空腹感の原因はこの【能力】がもたらしているのではないか、と推測した。
だから私は【能力者】の入学を募る【この学校】への進路を希望して、適正試験の結果、とうとう入学の運びとなった。

しかし、例の衝動を探る企てに関して言えば、順調というわけにはいかなかった。
【能力】の解析は、それが明確に発現された場合にだけ可能であった。
私のように秘められたままの状態では、詳しく調べることはできなかった。それが技術的な限界なのだと、ある研究者は言った。

つまりはこういうことだ。
私の中には【異能の箱】が眠っている。
しかし、そこに何が入っているのかは、実際に開けて見なければわからない。

私は落胆した。それでは結局、この学校に在籍することが何の解決にもなっていないからだ。
だが多少の救いはあった。聞けば、私のような例は過去にもいくつかあったという。
話を聞くに、その該当者たちの行く末は千差万別だった。
他の【能力】に感化されて秘めたる力を開花させる者もいれば、何事も無く3年を終えてしまう者もいた。
だから私は、特段の期待をせずに学校生活を始めた。期待が大きければ大きい程、外れたときの反動も大きくなることを知っていたから。
だが無論、心の奥底では、この空腹の原因となる事象が明らかになることを望んでいる。
あるいは、在学期間の3年を経る前に、この感触が永遠に失われてしまうことを望んでいる。

願わくば私の虚無が、私自身を喰らい尽くす前に。

・・・

459 :【フィードミー・プリーズ】(3) ◆hqPjKaC066an :2014/12/08(月) 23:56:26.49 0.net
「僕ね、出会ったばかりの頃さ。
 少し感動したんだよ。自分のことを"私"っていう男子高校生が本当に居るんだって」

ある夜深く、学生寮の相部屋で、私の同期生がからかうように言った。
私は入学のずっと以前から、一人称を"私"で統一している。
それも格式ばった場所や目上の人間との会話に限らずに平素使いなので、当初はよく揶揄の対象に挙がった。
だが時間が経つにつれて周囲も慣れてしまって、とりとめのない私の個性のひとつということに落ち着いた。

「これは習慣だ。3才の頃から躾けられたんだ」

「そんな小さなときからずっと!?」

彼の驚いたような身じろぎが、二段ベッドの上階からギシリと聞こえる。

「……嘘だよ。そんな奴いるか」

私の下らない冗談を本気にしてしまったのか、ルームメイトの暮六科人(くれむつ しなと)は黙り込んだ。
いつものように口をへの字に曲げて、恥ずかしそうにしているに違いない。私たちふたりには、よくある光景だった。

「暮六お前、少しは人を疑うことを覚えた方がいいんじゃないのか」

「うるさいなぁ。君はいつも真面目な風で話すから、冗談かどうか分かりにくいんだよ」

入学してから暫く、私は学生寮で生活している。学校が実家からやや遠いせいもあったが、理由はそれだけではない。
自分に潜む【異能】と深く関わろうとすれば当然、他の【能力者】と密に接するべきだろうと考えていたからだ。
入寮までの手続きは思いのほかスムーズにいった。珍しく両親に頭を下げた甲斐もあったというものだ。
ちなみに1年生はひとつの部屋を2人で使うことになっていて、この暮六という生徒は私と部屋をシェアすることになった同期生だった。

暮六科人は、どこか眠たそうな顔した華奢な男だ。
豊かな黒髪は緩い曲線を描いて、その性格同様、鋭角さというものを微塵も感じさせない。
正直に言って、私の彼に対する第一印象はあまりいいものではなかった。
青白い顔をしたもやしっ子。繊細で神経質そうな細面。今後の共同生活も遣りずらそうだと思っていた。
しかし、それは杞憂に終わった。暮六は想像以上に人懐っこくて、優しくて、お人よしな人間だった。
何かを相談するにも、愚痴をこぼすにも、少しからかってやるのにも、最善の男のように思えた。
ほどなくして、私たちはいい友人になった。

460 :【フィードミー・プリーズ】(4) ◆hqPjKaC066an :2014/12/08(月) 23:57:41.05 0.net
「生徒会戦挙、いよいよ明日だね」

暮六は二段ベッドの二階から私に声をかけた。
寮のふたり部屋には大抵、二段ベッドが設置されている。恐らく省スペースのためだろう。
私はと言えば、ベッドの一階に寝っ転がっている。彼が上で私が下だ。
体重の軽いものが上階へいくべきであろうという至極当然な結論から、この配置となった。

「緊張しているのか?」

暮六の声が普段より弾んで聞こえたので、私は聞いてみた。
いつも大人しやかな彼にしては少々珍しいことだった。

時計はもう夜の11時を回っている。消灯時間はとうに過ぎていて、あまり騒ぐと寮監が飛んでくる。
だから私たちは、常夜灯だけの暗い部屋で、ひそひそと話していた。

「まあね。この戦挙で好成績を残せれば生徒会にも推薦されるかもしれないし、
 友達……っていうか、皆からの僕の評価だって上がるでしょ?」

彼は私に確認するように聞いた。その言葉は、私にとって意外だった。
戦挙――つまり生徒会戦挙――などと言えば聞こえはいいが、この学校に限って言えば、それは異能者たちによるバトルロイヤルだ。
己の能力を用いて学友を蹴散らし、あるいは徒党を組んで策略をめぐらし、たった一つの生徒会長の椅子を勝ち取る。
そんな粗暴で野蛮極まる催し――それが戦挙だった。
だから私には、暮六科人という優しく柔らかな人間と、苛烈な闘争に彩られる生徒会戦挙というイベントが今一つ結びつかなかった。

「蛮勇とは無縁の人間だと思っていたんだがな……お前のことは」

私は率直なところを口にした。

「だって……戦いに勝つってことはさ。客観的なところから自分の優位性を示すってことだろ」

ガサガサと衣擦れの音をさせた後、暮六はベッドの2階から大きく身を乗り出して、下に寝転ぶ私を覗き込んだ。

「僕は誇らしい自分になりたいんだよ。そのためには他者との闘争は避けがたいと思ってる」

その返答に私は、いかにも不満そうにフンと鼻をならしてやった。私はこの催しについて懐疑的だった。

461 :【フィードミー・プリーズ】(5) ◆hqPjKaC066an :2014/12/09(火) 23:22:28.16 0.net
確かに戦挙は【能力】の研鑽と、ある種の社会性を育む場ではあるかもしれない。
しかしだからと言って、その行為に正当性はあるのだろうか。

「別に担いだり、おだてるわけではないが」

私は一度そう断りを入れてから、二階から覗く暮六に向かって言った。

「お前は成績も悪くないし、友人だって大勢いる。私と違って【能力】の発現や制御にも成功している。
 それでもまだお前の誇りとやらには足りないと言うのか」

彼が自分と異なる見解をもっていることに、私はなんとなくむず痒い思いをしている。
だから自分の発言に棘を隠すことはできなかった。無論、それは私の狭量というものだろう。
私は続けた。

「戦挙をうまく立ち回って、人の蹴飛ばし方が上手いことを証明したとしよう。
 だとして、お前の何が変わると言うのだ」

「……変わるよ。きっと変わる。今じゃとても出来ないことが、きっと出来るようになる」

暮六は半ば確信的に言い放った。少なくとも、私はそう感じた。

「僕の歴史は被庇護の歴史……いつも誰かに庇われて、身近な人達に心配ばかりかけてきた。
 ――でも今はそうじゃないって、証明できる」

ふーっと深い呼吸のあと、暮六のシルエットは僅かに揺らぎ、周囲の空間が歪曲した。
私は自分が眩暈を起こしたのかと思ったが、それは違った。
それは彼が、闇の眷属を召喚するときのエフェクトだった。
ひとつ、ふたつ、みっつ……。常夜灯の照らす影の数が増えていく。
暮六が呼び出した小さな闇の塊たち。
それらはまるで蝙蝠のように、だが音も無く羽ばたき、煌めく眼光は暗闇を切り裂いて、無数の赤い軌跡をつくる。
それが暮六科人の【能力】――【影牙霊】と呼ばれる使い魔を自在に操る能力だった。

非現実的な光景に、私は息をのんだ。

彼の力を目にするのは初めてだったが、ある程度のことは本人から聞いていた。
あの無数の影のひとつひとつが彼の制御で飛び回っていることを。
そして、あの影のひとつひとつが、人の生血を啜ってより大きな力を得るということを。

「僕はこの【能力】で自分の歴史を変えて見せる。
 これがあれば両親や気の強い妹の不安を払拭してやれる。
 そして……みんなの信頼を勝ち取るんだ。他ならぬ、僕自身の力で」

暮六は喋り続けた。
もともと口数が少ないわけではなかったが、今夜の弁舌には特に熱が籠っていた。
いつもなら合いの手がわりに茶化してやろうか、などと思うところだが、私は少し彼に圧倒されていた。
だから暫くの間、私は彼の言葉に耳を傾けた。

462 :【フィードミー・プリーズ】(6) ◆hqPjKaC066an :2014/12/09(火) 23:23:30.09 0.net
刹那、彼の声が途切れた。

そして、ベッドの二段目から長い影が伸びた。
一際大きな【影牙霊】が召喚されたものかと思ったが、それは違っていた。
バタン!と床に何か重いものが叩き付けられる音がして、熱くも密やかな空気が途端に破られた。
私の心臓は今にも飛び出さんとばかりに脈打った。

「おい、大丈夫か!?」

私はとっさに手元のリモコンで電灯をONにする。
私のすぐ隣の床に仰向けで倒れていたのは、先ほどまで上にいたはずの暮六の姿だった。
二段ベッドから身を乗り出していた彼は、なにかのはずみで落下してしまったのだった。

「またやっちゃった……貧血だ……」

顔面蒼白となっている暮六は、苦しそうに息を吐き出しながら呟いた。
しかし不幸中の幸いか、どうやら広く背中を打ちつけただけで、その他に大事はなさそうだった。

「【影牙霊】に自分の血を吸わせていたからか……?」

私の質問に彼は苦笑いで答える。

そういえば、暮六はたまに気分を悪くしていた。
だが私は、これまでの寮生活を鑑みても、彼がそこまで肉体的頑健さに劣っているとは思えないでいた。
部屋を飛び回る【影牙霊】たちを眺めながら、私はなんとなく彼の貧血の本当の原因を知った気がした。

暮六がなんとか上体を起こしたところで、ドタドタと廊下を走る足音が響く。
きっと夜間巡回中の寮監が先程の音を聞きつけたのだ。
学生寮はそれなりに広い造りになっているが、消灯後は痛いくらいの静寂に包まれる。
そこに先程の落下音が劈いて、規範に厳しい寮監の逆鱗に触れたというわけだ。

「委員長、電気消して、早く!」

その声に私の身体は跳ねるように反応した――"委員長"というのは、気真面目くらいしか特徴のない私の仇名だ。
床に放り出したリモコンを素早く手に取って消灯ボタンを押すと、再び部屋に訪れる暗黒。
そして飛び込んだのは自分のベッドの中。
まだあの小うるさい寮監に現場押さえられたわけではない。
掛布団を頭から被って大人しくしていれば、きっとやり過ごせるだろう。私は息を潜めた。

だが次の瞬間、予想外のことが起こった。
ガサガサギシリと音を立てて、私のタオルケットの中に潜り込んでくるもうひとつの熱源があった。

――暮六科人だった。

463 :【フィードミー・プリーズ】(7) ◆hqPjKaC066an :2014/12/09(火) 23:25:21.11 0.net
「おい、ここは私の領地だぞ」

私は泡を食ったように言った。

「ごめんごめん。でもまだ少しフラつくんだ。このままベッドの梯子昇ったら、また落ちるかも」

「……それはまずいな」

廊下にはさかんに動き回る人の気配がある。寮監だろう。

「見つかったら面倒だろ? 僕らは運命共同体なんだから」

寮規違反は反省文だ。原稿用紙3枚に渡ってマスを埋めていく作業は、思いのほか苦痛を伴う。
私に至っては、その通過儀礼を既に体験済みだった。
嫌な記憶に思いを馳せていた私の沈黙を許諾ととったのか、彼は遠慮なしに私のタオルケットの中に頭を埋めた。
ひとつのベッドに頭がふたつあったらマズイということらしい。
確かに、急な立ち入りがあった場合の予防策として納得はできるが……。

自室のドアより少し向こうで寮監の怒声が聞こえる。どうやら別の部屋の連中が夜更かしを見咎められたらしい。
寮監を呼び寄せたのは、まず間違いなく暮六の落下音だろう。だから捕まった連中にとってこれはとばっちりだ。
多少の後ろ暗さを感じながら、私たちふたりは嵐が去るのを息を殺してじっと待った。

「……まだ廊下に寮監いるね。もう暫くしたら上に戻るから、ちょっと我慢して」

「ああ」

暮六の提案に、私はあくまで平静を装った。

だが、内心は違っていた。

私の耳はいつからか、ルームメイトの吐息を熱心に追っていた。
一枚の上掛けをふたりで共有しているせいで、体は所々の密着を得て、服越しに彼の体温を感じた。
彼のぬくもりが私の身体に到達すると、それは激しい熱に変わった。
私の心臓は強く脈打ち、私の不自然に弾む鼓動に気づかれたりはしないかと心配になった。

「……もう行ったかな?」

暮六はタオルケットから顔を出してドアの方を注視した。

目の前には、少し汗ばんだ暮六のうなじがある。
呼吸のたびに白い肌は微妙な揺らぎを見せて、仄かな甘い香りが私の鼻孔を擽った。
その首筋に頬を寄せて、舌を這わせたらどんなだろうかと想像した。
これ程まで胸が高鳴ることがあっただろうか。これ程まで駆り立てられる経験はあっただろうか。
外界の現象は遥か遠くに追いやられて、私の意識は目の前に横たわる現実の肉に釘づけになっていた。
私はすぐにも手を触れたいと思った。だがそうはしなかった。それではダメだった。短絡は私の望みを妨げる。

気が付くと寮の廊下は、それまでの喧騒が嘘だったかのように静かになっていた。
騒ぎの終息を察して、暮六が静かにベッドを離れようとする。
このまま行かせてはならない。私はその背中に声をかけた。

464 :【フィードミー・プリーズ】(8) ◆hqPjKaC066an :2014/12/09(火) 23:28:04.48 0.net
「待て」

「……何?」

私の声に、暮六は寝転んだままの状態で訝しげに振り返った。

「お前、戦挙で活躍したいんだろう」

「そうだよ」

暗闇に慣れた私の目は、暮六科人の無防備な表情を捉えた。
彼は不思議そうに私の顔を見つめている。
私の胸に一瞬、罪悪感めいたものが去来したが、それはすぐに激しい衝動の中に埋もれた。
この一歩を踏み出したら、もしかしたらもう戻れないところまで行くかもしれない。
だが私の飢えは、彼を罠にかけるように、冷然と言葉の檻を作り出していった。

「私の血をやる……【能力】の増幅には吸血が必要だろう」

私はひとつの提案をした。
先程の会話から、彼が戦挙に並々ならぬ情熱を注いでいることは明らかだった。
彼にこの提案は魅力的に映るはずだ。

「申し出はありがたいけど……でもそれじゃあ君に迷惑をかけることになってしまうよ」

彼の表情には逡巡がある。
それはそうだろう。彼は自分の力で何かを成し遂げることに拘りを持っていた。
だから、この返答は私の予想通りだった。

「気にするな。まだ【能力】の発現がない私では、どうせ戦挙に立候補はできない」

私は一気に押した。
 
「それに無論、ただで私の血を献上しようというわけではない。暮六……これは取引だ」

彼はごくりと唾を飲みこんだ。
要するに、彼は誰かに借りを作りたくないのだ。自分に独立独歩の力があることを証明したいのだ。
であれば、対等の条件を付ければよかった。それが彼の自尊心をくすぐるはずだった。

「私の【能力】……ずっと沈黙を保っていたが、最近、発現の兆しが見えはじめている。
 だから、それを開花させる練習に付き合って欲しい。それが血の提供の条件だ」

私の言に、暮六は我が事のように喜んだ。
この学校では、より強力な【能力者】には相応の特典や地位が用意される。
私は今のところ【無能力者】であり、関連の授業ではオブザーバーのような扱いしか受けていない。
それが一転、異能の力を獲得したとなれば、一般生徒までの対応にまで格上げされるというわけだ。
それに学校は【能力】を媒介とした広大なコネクションを持っている。将来への道も明るいだろう。

「そうか……わかった。それで君の役に立つなら喜んで」

ひとしきりの笑顔のあと、彼はどこか複雑そうな顔をした。
そして結局、意を決したように取引に応じてくれた。
彼なりに思うところがあったのかもしれないが、それを私が知ることはなかった。

465 :【フィードミー・プリーズ】(9) ◆hqPjKaC066an :2014/12/10(水) 22:40:38.69 0.net
「じゃあまず、僕の方からいくね」

暮六の両手がそっと私の首に掛けられて、すらりと伸びる細い指が、肩の稜線を滑ってゆく。
まずは私の血液を彼の【能力】に提供するのだ。

「意外に体温高いな、イインチョ」

彼は茶化すように言った。
数分前に一度離れかけた身体は、またも急激な接近を許した。
そして暮六の吐息が私の首筋に迫ったとき、私はたまらずに確認した。

「おい、吸血は経口摂取なのか」

私は面食らっていた。飛び回る【影牙霊】が吸血を担当するものとばかり思っていた。
彼が私の質問の返答を寄越すまでの間、たっぷりと間があったことを覚えている。
彼の呼気を肌で感じ続けている間、私は湧き上がる衝動を抑えるのに必死だった。

「クックックッ……そんなわけないでしょ。冗談だよ冗談」

こみ上げる笑いをかみ殺すようにして、暮六は言った。
先程私が言った冗談の意趣返しのようだった。

「実はさ、もう血液はもらったよ。
 気づかれないように、君の背中に【影牙霊】を触れさせたんだ。
 こいつの吸血に痛みは全くと言っていいほど伴わないから……だから自分の身体で試すと、吸いすぎてしまうことがあるんだけど」

暮六の視線は、私の顔を通り過ぎてすぐ後ろの壁に向かっていた。私は彼の視線を追った。
そこには大きく成長した【影牙霊】の一匹が張り付いている。
ほんの掌ほどの大きさだった影牙のひとつが、今では大型犬程度の体積にまで膨張していた。
知らぬ間に私に近づき、素早く吸血を終えた【影牙霊】は、それを養分に変えて力を増していた。

466 :【フィードミー・プリーズ】(10) ◆hqPjKaC066an :2014/12/10(水) 22:42:10.35 0.net
【影牙霊】は傷痕すら残さない。
自分の背中を摩りながら、私は感心した。
痛みもなければ出血もなく、ベッドの白いシーツはきっと白いままだった。
自分の体調にも特に変化は感じられない。ただこればかりは、暮六が吸血量を加減してくれた、と考える方が自然だった。

「で、これだけの量でいいのか、私の血液提供は……。それとも"彼ら"の分も必要か」

私は、私の身体にひっついたままの暮六に聞いた。
彼の周りにはまだ小さい、無数の【影牙霊】の影が漂っている。まだ"食事"をしていない影たちだ。

「もう充分だよ。それにこれ以上吸ったら、君の身体に負担がかかる」

彼は言った。
それなら、もう身体を寄せ合う必要はなかった。
だが私も彼も、特段何も言わなかった。その方が私にも都合がよかった。

「僕の【影牙霊】は無数に召喚できる。各個体の強度はそれ程でもないけど、数に物を言わせればすごいんだよ。
 実際、【能力】の実証テストで、試験動物の何匹かを干物にした」

物騒なことをさらりと口にした彼の顔は、どこか自信に満ちている。

恐ろしい能力だった。私は暮六の力を間近にして、そう思った。
私は主に肉体的な優位から、少し彼を侮っていた。
体躯、体重、筋力、運動神経、反射神経……どれをとっても、彼を圧倒しているという自負があった。
だがその認識は、この数分のうちに全く翻ってしまった。
彼は私に全く気付かれることなく私の力を吸収し、自分の力に転化した。音も痛みも出血もない。夜陰に紛れれば視ることさえ難しい。
もし彼が、未だに【影牙霊】のほんの数匹でも私の身体に忍ばせているとしたら、生殺与奪の権利は彼の手中にあるといってよかった。
彼がその気になれば私を失血でブラックアウトさせることも、あるいは――あまり考えたくはないが――そのまま殺害することさえ可能だった。

「……」

私はじっとりと汗をかいていた。
それは衝動を満たしたい本能と、それを押しとどめようとする理性。ふたつの葛藤の残滓だった。
この【能力】は危険だ。彼の手痛い反撃によって返り討ちにあう光景が、私の脳裏をよぎった。
つまり、私が彼を喰いきる前に、彼が私を吸い枯らしてしまうのだ。

最初、その絵面は最悪の結果として私の脳裏をよぎった。
だが考えれば考えるほど、それは甘美な誘惑となって私を魅了した。
つまり、それをひとつの有意な結末として捉えてもいいのかもしれない、と思い始めた。
目前の男が、私を襲う理不尽な感覚――解消不可能な衝動――を解放してくれるのだとしたら、それは一種の解決なのではないかと。
発作のときに死を乞い願うのは常のことだったが、それが圧倒的な実現可能性をもって立ち現れたのは今回が初めてだった。

467 :【フィードミー・プリーズ】(11) ◆hqPjKaC066an :2014/12/10(水) 22:43:46.36 0.net
「じゃあ次は君の番だね」

彼は言った。
それはもちろん吸血の代償に私の【能力】開発に協力するという約束のことだ。
良からぬ思いに耽っていた私は、その声で我に返った。
そうだ。これから私がすることを、彼に承諾させてしまえばいいのだ。
そうすれば、彼が抵抗する理由はなくなって、私が敗れて死ぬことはない。
私はこの発言を待っていた。彼の番が終わって、次は私の番だ。だから彼はきっと受け入れるだろう。
それこそが私の仕掛けた論理の罠ではないか。

「今からか?」

私は殊勝にも言った。もちろん「今日はもう遅いからまた今度」などと言うつもりは毛頭無かった。
これは習慣だった。物わかりのいい人間を演じるための習慣だった。下手をうてば手中の蜜酒さえ指の隙間から零れ落ちていく。
私は学んでいた。何かを手に入れるために最も重要なことは、ある種の慎重さなのだということを。
本音を言えば、私は意識的に四肢を弛緩させている。そうしなければ、本能が私を突き動かしてしまうような気がしていた。

「とぼけないでよ委員長。"今"したいんでしょ……?」

たっぷりと血を吸って満足したのか、気怠くそう言い放つと、暮六は私にその体を預けてくる。
そして彼は口の端を上げて、意地悪そうに笑った。

「委員長は"今"やりたいんだよね? だから急に取引なんて言い出した癖に」

なぜだか私には、彼のそんな語り口が蠱惑的に響いた。
ここにいるのは、いつもの純朴な彼ではないような気がした。

「……随分勘がいいな、暮六」

「顔を見ればわかるよ」

まるで私の仮面を透すような視線で。

「わかるか」

「わかる」

まるで隠し事は全部、お見通しといった風で。

「どんな顔だ」

「そうだな……」

彼はそこで一呼吸おくと、私の耳元で力強く囁いた。


「とても腹を空かせた
              獣みたいな顔してるから」


彼は薄い唇を歪ませて――
それは嘲笑のような、あるいは挑発のような、そんな微笑みだった。

468 :【フィードミー・プリーズ】(12) ◆hqPjKaC066an :2014/12/10(水) 22:45:11.70 0.net
プツンと、何かが切れる音がした。

私の欲望はとっくに見透かされていた。先程までの茶番を、彼はきっと冷笑しながら見ていた。
だから、もう取り繕う必要はなかった。
私は躊躇なく理性の枷を外して、本能を解き放った。力任せに組み伏せて、彼の全てを拘束した。
到達点はもうすぐそこだった。

「そう、その顔。
 さっき僕に"待て"って言ったとき、君はそんな顔してたよ」

私の息はさらに荒くなって、まるで野獣の呻り声のように響いた。
でも彼は特段怖がる風でもなく、少し目を伏して、だが少し、微笑んでいた。
そして彼は、私の頭に腕を回して、優しく言った。

「君のことはずっと見ていた。出会った日から毎日毎日。授業中も、休み時間も、この部屋に戻って来てからもずっと。
 だから僕にはわかる。君はずっと我慢してるって。
 でも本心を隠すように厚いベールが君を覆っている。心を隠すように分厚い殻が君を覆っている。
 君はそれを誰にも見せない。先生にも、寮監にも、寮母にも、他の友人にも、多分君の家族にも、そしてこの僕にも。
 決して見せようとはしない」

私は彼の両肩を強く掴んだまま、どうすることもできずにいた。
身体は強く彼を求めていたが、一体彼の何を奪えば満たされるのか、私にはわからなかった。
私の心音は煩い位に鳴り響いた。興奮でだらしなく開いた口からは涎がボタボタと流れおちてシーツに染みを作った。
彼は私の友人だった。想像以上に人懐っこくて、際限なく優しくて、どこまでもお人よしな人間だった。
しかし確かに積み重ねてきた友情を易々と吹き飛ばしてしまうほどの渇きが、私の中に押し寄せていた。
解消の手段を知らない飢えは、私の内部を抉るだけ抉って、嵐のように暴れまわった。
腹が減って仕方がなかった。苦しくて仕方がなかった。あまりの狂おしさに、頭がどうにかなりそうだった。
いくら歯を食いしばっても、喉の奥から絞り出される哮りは止まらなかった。その唸りはいつしか、嗚咽へと変わっていった。

「打ち明けてくれないのはさ、僕がまだ、君の本当の友人になれてないからなのかなって思ってた。
 だって君はずっと他人行儀な"私"のまま――。だから僕はこの戦挙を頑張ろうと思った。そして君に並び立つような人になろうって思った。

 でもね、今さっき、わかってしまった。
 ふふ……本当にたった今だよ? 僕はわかってしまった。君の胸の内にあるもの」

私の眼球から滴る液体を、彼は指でそっと拭った。
そして私の顔を愛おしげに眺めた後、耳元で秘密の言葉を囁いた。
その言葉は、私の内部に強く、強く作用した。

そして――彼は約束を果たした。

469 :【フィードミー・プリーズ】(13) ◆hqPjKaC066an :2014/12/12(金) 00:55:50.24 0.net
私の中で、何かが軋みをあげた。
重い鉄の扉をぶち破るような衝撃が全身を駆け巡って、私の【能力】は、弾けるように目を覚ました。
それは慟哭した。産声にしては不格好で、荒々しく、醜いものだった。
だがそれは同時に、私にひどく生々しい鮮烈な感覚を付け加えていった。
今まで見えなかったものが――今まで探し求めていたものが――私の目に明らかになった。
それは"輪郭"だった。
            ニ ク
暮六科人を眩く包み込む【能力】の輪郭が、私の新しい視界にはっきりと映っていた。
それはきっと【異能】そのものを現すヴィジョンだった。
あれは私の餌だった。疑いようのない程、本能がそう謳っていた。
あとは思うさま、欲望のままに、それを貪ればいいだけだった。

「ねぇ……そのまま聞いて。
 さっき僕のこと褒めてくれたけど、それは全部君のおかげなんだよ。
 勉強を教えてくれたのも、友達の輪に入れるようにそれとなく仕向けてくれたのも、こんなふうに夜、話し相手になってくれたのも
 寂しくなかったのも、心強かったのも、優しかったのも、温かかったのも、全部全部、君のおかげなんだよ」

だから僕は、君のことを放っておけない――

私は血でも肉でもない何かを捕食し続けた。
自分に流れ込む力の奔流の中に一瞬、彼の声を聞いた気がした。
しかし、それはすぐに激しい衝動の中に埋もれてしまった。

470 :【フィードミー・プリーズ】(14) ◆hqPjKaC066an :2014/12/12(金) 00:56:35.29 0.net
 



――能力を使うコツを教えてあげる。
  大事なことはたったひとつ。
  それは自分自身に素直になること。
  焦らずに心の声をよく聞くこと。

  嬉しかったら微笑んで。
  怒りを感じたら怒って。
  哀しかったら泣いて。
  楽しかったら笑って。

  お腹がすいたら、涎をいっぱいたらして

  はなをよくきかせて

  くちをおおきくあけて


  かじりついて



  たべて――




            (了)
--
▼Result/獲得称号
【私】(>>179) … "Manticore" あれは至福の瞬間だった。だが不要なものまで口にしてしまった。次はもっと上手くできるだろう。次の次はもっと上手く。
【暮六 科人】 … "Livebait" "外傷も無く死亡原因は不明ですが、調査委繁忙のため、本日開催の戦挙死亡事故として処理して下さい"――理事長のコメント

471 :【フィードミー・プリーズ】(15) ◆hqPjKaC066an :2014/12/12(金) 01:01:46.77 0.net
・・・
コンコンと、くぐもった音が空虚な空間に響く。ドアのノック音だった。

「――広報委員の暮六夜風です。入ります」

暮六夜風は名乗りを上げてから生徒会会議室のドアを開いた。
癖毛のショートカットとあまり主張しないボディラインは少年然としたイメージを喚起させるが、夜風はれっきとした2年生の女生徒である。
踵を返してドアを閉めると、彼女のヒップホルスターに格納されたラウドスピーカーが揺れる。これは彼女が広報委員であることとは無関係に携帯している、彼女の【能力】の具現だった(>>9)。

ガランとした室内。その最奥にひとりの人物が静かに鎮座している。

生徒会長だった。次期生徒会戦を目前にした今では、戦挙管理委員会の委員長との兼任でもある。
生徒会長は夜風の入室を目に留めると、読んでいた文庫本を会議机の脇にそっと置いて、彼女に手近な椅子を勧めた。

「いえ。すぐに行かなければなりませんので」

夜風はその場に突っ立ったまま言った。

「戦挙前はさすがに忙しいようだ。……だがそれ以上に皆、私の近くは居心地が悪いと見える。特段不潔にしているつもりはないのだが」

会長は冗談めかしてぼやいた。だがその実、それは冗談になっていない。
無論、それは彼自身もよくよく分かっていることだろう。だから夜風は特にフォローを入れなかった。

生徒会長は異様な男だ。
風貌や体躯は極めて標準的であるのに対して、明らかに常人とは思えぬ雰囲気を纏っている。
夜風は委員会活動を通して、幾度となくこの男と接してきたから身に染みて分かっていた。
彼の前に立つ時に感じる、大勢の人間と相対しているかのような気配を。彼と話す時に感じる、他の人間とも同時に口をきいているかのような錯覚を。
それはまるで彼の存在が、別の複数存在を内包しているかのような、不思議な感覚。雑踏の中では埋没してしまうが、彼と1対1で向き合うことによって殊更に強調される違和感。
だから彼の【能力】の真相を明かされたとき、夜風は深く納得した。

「では君の答えを聞かせてくれ」

会長は単刀直入、立ち尽くす夜風に聞いた。

「はい。私も【能力】をいたずらに暴力に転化する今の学校方針には反対です。全面的に会長の【能力浄化】に賛同します」

会長はその言葉に頷いた。
悲劇の根本たる【能力】を学校から絶滅し、生徒自身の手で健全な未来を勝ち取る――それが【能力浄化計画】。
そしてその計画は、会長自身の能力【異能食い】によってはじめて実現できるのだ。夜風は更に続けた。

「実は私の兄も2年前の戦挙事故で死亡しています。兄は会長と同学年でした。もしかしたらご存知かもしれませんが」

「知っているよ。彼とは友人だった。あれは特に厳しい戦挙だったんだ。あのときは私も悲しかった。
 無論、君が彼の妹だということも知っている。だから今回、きっと君は協力してくれると考えていた」

会長は少し顔を伏せた。表情はわからない。少しの間があった。夜風はその沈黙を破るように話し始めた。

「私は広報委員という立場上、人目を引く広報業務に従事しなければなりません。ですから、鎮圧係が担当するような荒事には積極的に参加できません。
 しかし、こちらに入ってくる色々な情報をそちらの実行部隊へ流すことができます」

「充分だ。この計画はできるだけ隠蔽する必要があるし、こちらの人員も足りているとは言い難い。君からの情報は貴重だ」

「――【能力】がなくなれば、兄のような事故が起こることもなくなる。そうですよね、会長」

夜風は真剣な眼差しで会長へ問うた。

472 :【フィードミー・プリーズ】(16)/終 ◆hqPjKaC066an :2014/12/12(金) 01:05:46.83 0.net
「そうだ。彼のように闘争の犠牲となる者は居なくなる」

会長は大きく頷いた。

「……後の連絡方法などは追って連絡するよ。君の働きに期待している」

話は終わった。
夜風は一礼すると、ドアを閉めて会議室を後にする。
きびきびとした動きで、長い廊下を颯爽と歩いてゆく。
だが、その表情は厳しかった。

(嘘つきめ……)

夜風は心の底で吐き捨てた。

疑惑の始まりは、会長が【影牙霊】を使用した痕跡を見つけたことだった。
去年の戦挙の取材中のことだ。それは一生徒の証言に過ぎなかったが、よくよく聞けば、兄が話してくれた兄自身の【能力】と驚くほど一致した。
【影牙霊】は暮六科人の【能力】だったはずだ。それなのになぜ。
【能力】は、基本的にユニーク(一意的)である。似たような外観のものはあれど、本質的には別のものだ。
だからこの奇妙な事実に対して、夜風は違和感を抱かずにはいられなかった。

その後、夜風は広報委員の業務の傍ら、学校の情報にアクセスする機会を得た。
そしてかねてからの望み通り、自分の兄の死亡原因について調べた。

何かがおかしかった。

実家に届けられた通知によれば、兄・暮六科人は2年前、戦挙中の事故で死んだことになっていた。
だが、学校のデータベースにある彼の推定死亡日時は、その通知とは合致していない。
暮六科人は、戦挙日の前日から未明にかけて死亡したことになっているのだ。
始まってもいない戦挙で、兄が死ぬはずはない。

ではそのとき、暮六科人は一体何処にいたのか。
その答えは学生寮の寮監・寮母の日報から判断できた。
学生寮の入室記録と突合してみても、あの日、兄はいつも通りに寮に戻り、食堂で夕食を食べて、自分の部屋に戻って就寝している。
当時兄のルームメイトだった、現在の生徒会長とともに。
何かがあったとしたら、この日の夜以外には考えられない。

「――人喰い野郎が。今に尻尾を掴んでやる」

夜風は誰にも聞こえぬように独り言ちた。
会長から例の計画と会長自身の【能力】の秘密を打ち明けられたとき、夜風の疑念は確信に変わった。
兄を手にかけたのは十中八九、この男だろうと。
しかし、この事実を今更学校に告発したところで、有耶無耶にされるのがオチだ。この学校は極端にトラブルを嫌う。
実際、広報委員に緘口令が布かれたことは一度や二度ではない。
取材内容の深刻さによっては、違反者には実効性のある処断が下されるとも脅された。
警察の捜査だって、結局は学校の協力を得なければ実を結ばないだろう。
【能力】について詳しい捜査方法が確立しているなんて話は聞いたことがない。
だから夜風は、今は獅子身中の蟲となって、その機会をじっと待つことにした。

決定的な証拠か言質を取ったら徹底的に問い詰めて……裁定するのはこの私、暮六夜風しかいないのだ。

(余聞・了)

473 : ◆hqPjKaC066an :2014/12/12(金) 02:02:29.93 0.net
・終わりました。通常運行を再開するには残りの容量が少ないし、後に続くような積極的な動きもないようので長文を投稿しました。
また、このスレの2次創作物をつくったはいいが発表する場も思いつかないし、スレの容量が中途半端に残っていたので埋めついでに、というのも理由のひとつです。

・勝手に(自分で作った分だけの)設定を総括すると、悪役として出した生徒会はもっとシンプルな悪にした方がよかったかもしれなかった。
物語である以上、敵役が倒される理由として悪の組織は必要だとおもうが、設定が入り組みすぎて咀嚼が面倒になってしまった。
理事会の存在も匂わせすぎて、生徒vs生徒の主題がかすんでしまったかもしれない。

・それから参加された方はみなさん文章を書き慣れているようで読むのが楽しみでしたが、
ロジカルだった忌引美鬼 ◆A4VzRgQhnYさんと、起きている問題への切り口が面白そうだった古藤雄也 ◆Kw/r5K4AnUさんのレスはもっと見てみたかった。
そしてたぶん文章力という意味では最強だった隼鐘悠綺/入江紅牙 ◆WavOJ.wdWQさんについては、それぞれのキャラクターをどう着地させるつもりだったか聞いてみたいです。物語終盤でどういう成長をするのか。
特に入江は私のPCと絡んだキャラクタでもあるので思い入れがあります。
彼の人格は完成されているように見えますが、実は内面の空虚さを後ろめたく思っているところがとても好きです。
隼鐘はあの後どうなるのかが一番気になるキャラクタです。テロリストになったあと、彼女にどういう運命をたどらせるつもりだったのか。

・最後にスレの歴史を張る。(なぜかテンプレに入っていない)
誰かが能力くれるから学校で戦え
(※part1)
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1361248412/

誰かが能力くれるから学校で戦え
(※part2)
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1397431895/

誰かが能力くれるから学校で戦え
(※part3・このスレ)
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1400420784/

474 : ◆hqPjKaC066an :2014/12/12(金) 22:36:49.84 0.net
この際、制作済みの創作物も捨てていきます。すまんな、本当にすまん。

前々スレ登場の木方衝子と後輩の沼野さんが出る短編テキスト。容量23kくらい。バトルなし。
http://www1.axfc.net/u/3372002.txt

木方衝子と(このスレで出した)オリキャラの柯之瀬此太のイラストを描いてみました。
容量500kくらい。画面の左側が木方、右側が柯之瀬です。
http://www1.axfc.net/u/3372004.jpg

475 :名無しになりきれ:2014/12/20(土) 23:17:16.16 0.net
結局どうなるんだこれ

476 : ◆4opLrBa4Yp/f :2014/12/21(日) 00:31:54.24 0.net
白河です。続きやるならやりますよ!

477 :名無しになりきれ:2014/12/21(日) 16:03:06.22 0.net
要領ないから誰能だけだな。バトルはほかんとこでやるか

478 :名無しになりきれ:2014/12/22(月) 17:41:31.50 0.net
割と本気で◆WavOJ.wdWQさんのキャラクタ造形の話が聞いてみたくて待っている。
そして暇だったので>>456の登場PCも描いてみました。左が"私"、右が暮六科人、飛んでいるのが影牙霊。
http://www1.axfc.net/u/3377845.jpg

>>476
>>449-455でも似たような流れになってたけど、本当にやりたいならどこか適当な避難所で音頭とったらいいのにと思った。面子は居るみたいだし。
設定やお話を継承するなら簡潔なテンプレ説明文を作って新しく建てた方がいい。流れのままに適当にやると新規は入ってこない。今までの流れ追うのが面倒だから。
新しくやりなおすなら相談してVIPでやるか、この板でも丁度同じような趣旨のスレが立ってるからそこでやるとスムーズかも。学園生活とは無縁みたいだけど。

俺が能力授けるから戦え [転載禁止](c)2ch.net
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1418202106/

479 :名無しになりきれ:2014/12/23(火) 22:54:00.28 0.net
新規やらないとしたら…
やっぱ誰能スレになんの?ここ
ほっとくよりもさっさと埋めて落としちゃったほうがいいと思わんでもない

480 :名無しになりきれ:2014/12/24(水) 07:50:29.50 0.net
>>479
> やっぱ誰能スレになんの?ここ
誰能スレ+TRPでやってきたスレだと認識してます。その方向で足掛け3スレッド丸々完走してきたので
でも新機軸で新しく始めるにしては容量が足りない。更新がちょっと停滞した時点で容量400k超えてたはず

> ほっとくよりもさっさと埋めて落としちゃったほうがいいと思わんでもない
私もそう思ったので、埋め目的でオナヌーSSやら投下してきました
ただ埋めるのも芸がないので、残25kはこれまでの反省とか創作物とか見たいなぁと思ってます個人的に
みなさん忙しいようですけどね

481 :名無しになりきれ:2014/12/24(水) 16:01:27.51 0.net
先ず隗より始めよとありますので、スレを通して個人的な所感や雑感を書き連ねようと思います。
本当に勝手気ままに、偏見を排除せずに書きますので、話題に上がった人もあんまり気にしないでください。

★生徒会長について1(個人的な構想)
会長(+一派)は、戦挙に参加しているPC共通の悪役となるように設定しました。
【能力浄化】については一見、妥当性があるように思えますが、彼のやっていることはまさに暴力による搾取です。
何も知らない生徒から、強制的に能力(財産)をとりあげてしまうわけですから、いくら高説を掲げたところで強盗やテロみたいなものです。
会長は「みんなの未来のために」能力を取り上げるのだ、と言っていますが、彼に加担する人たちの目的がごく個人的であるところも皮肉的です。
つまり、自分自身や誰か身近な人の【能力】を消すために、関係のない大勢の能力を犠牲にしようとしています。(1スレ目の黄昏や当スレの隼鐘など)

そして会長の本当の目的はむろん、崇高な理想の実現のためではありませんでした。
ここからは私の頭の中にだけあったことなので、単なる設定披露ですが
会長の謳ったご高説は、【能力者】の潜在的な悩みを知っている会長が、彼らの弱い所をついて自分に協力させるためについた嘘です。
会長の造反理由は、もっと卑近でかつ深刻なものです。それは彼が「腹が減っている」ということにつきます。
会長の能力は他人の能力を喰ってしまうものですが、それは常に空腹である状態を基本にしているので、彼はずっと空腹でした。
それを一気に解消しようと今回の策を思いつきました。
たとえば、飢え死にしそうな人の前に、食糧を持った人が大勢歩いてる状況で、その人が飢え死にを待つかどうか、という話ですが
だからといって、飢えた人に自分の(ひとつしかない)持ち物を奪われるのは困るはずです。
だから本来、会長側と生徒側は敵対するはずです。

……が、生徒会側の描写を多く入れ過ぎたせいか、批判の対象というよりは感情移入の対象のようになったような気がしています。
また冷静に考えると、彼らが言う戦挙批判(学生たちが殴り合ってトップを決めるのはおかしい)には正当性もあるし。

★生徒会長について2(スレッドでの正史)
現状では生徒会長(ともう一人の女子・御有楽 鈴)が【能力者】を悪用する学校に対抗する勢力の切り札であって、
その特性がクローニング技術によってずっと受け継がれてきている、という設定になっています。
これはクローン施設の話とのすり合わせとして面白いと解釈だと思いました。
ただ、こうなると会長勢の言い分が妥当性を帯びてきて、会長一派が悪役、というよりは一種主人公めいて見えてきます。
能力の抹消という行為に、その勢力の歴史や伝統という強い後ろだてが入るからです。
そうなると、彼は悪役のボスというよりはPC(他のキャラと一緒の位置づけ)になってしまい、当初の悪役という位置づけとは変わってきているなと思いました。

そしてこの変遷があったせいで、物語としての構図が生徒vs生徒のバトルロイヤル(戦挙)から、
能力抹消勢力vs能力を悪用する理事会という構図にシフトしてきて、戦挙という舞台の存在意義が薄まり、
今まで戦挙で頑張ろうとしてきたPCの影が薄くなってしまったように思いました。

482 :名無しになりきれ:2014/12/24(水) 16:05:40.02 0.net
★スレの現状とかの総括
現状は、伏線だけがどんどん膨らんでしまって、物語としての軸がどんどんズレている状態であると考えています。
つまり、当初は生徒同士のバトルロイヤル(戦挙)にフォーカスがあったのに、今は別の勢力の抗争の話になっているということです。
これは話を盛っていくGM系の参加者が3人いて、各々に話を膨らませていったのと無関係ではないと思いますが、
もっと普遍的な改善点を考えてみます。

・話の外殻はもっとシンプルでよかった。
当初からもっと単純でよかったと思いました。悪役は必要だと思っていますが、もっとすっきりした悪党でよかった。
多人数の参加が見込まれるTRPでは、どうしても話が複雑にならざるを得ないので、通底するストーリーラインはシンプルでいいなと思いました。
というか、最初に提示された「バトルロイヤルで勝ち抜け!」という目的はすごくシンプルでしたよね。

・話を膨らませすぎないで、着地点を考えるべきだった。
思い付きの見切り発車は伏線含みで楽しいんですが、話の収束を見据えると、いらない設定は排除すべきと思いました。
なにかを追加したい場合は、それを追加する必然性を考えるべきだと思いました。
例えば、私は理事会の存在を強く匂わせましたが、これはいらなかったかもしれません。
これを出してしまったことで、悪役である生徒会の上にもっと強力な理事会がいて、それを倒さなければ物語が終わらないかも
しれないという雰囲気を醸成させたからです。これは味方vs敵役の構造を複雑にしました。敵はひとりでよかった。
それと理事会が裏で生体実験を行っている、という描写が、戦挙とあまり関係のないクローン話の遠因になったかもしれない。

★話題はがらっと変わりますが、どんな理屈で敵役(生徒会)に対抗するかという話
白河は「会長は間違っている!」と糾弾しました。これは最も正統派の主張のような気がしますが、なぜかあまり惹かれなかった気が……。
糾弾のロジックが明示されなかったからでしょうか。よくわかりません。
また、白河は戦挙制度の枠の中で戦っています。(次期生徒会長はお前だと担がれている)
古藤は「会長は間違っているが、そもそも戦挙制度自体も間違っている」という理屈を立てていました。私はこれが一番納得できました。
彼の話は、会長のテロを潰すとともに、多くの生徒が既に受け入れてしまっている戦挙制度自体にも手を入れようとするものです。
これは一般論的にも正当性がある意見だと思います。
剣疾風にも「戦挙制度を潰してやる」という台詞がありますが、それは能力を排除した先の話であって、会長の思惑には乗っかっています。
この3人をマトリクスにするとキレイに分かれます。

        |白河|古藤|疾風|(参考)|
|能力必要| ○ | ○ | × |   ×|…(○:能力は必要。会長に敵対 / ×:能力は不要。会長に賛同)
|戦挙必要| ○ | × | × |   ○|…(○:戦挙制度は妥当 / ×:戦挙制度はおかしい)

(参考)の箇所は、「能力なしのステゴロで戦挙しようぜ!」という理屈・意見ですが、それを言う人はいなかった。

とりあえず終わり。

483 :名無しになりきれ:2014/12/27(土) 16:40:31.99 0.net
系統だてて話題にしようと思ったけど整理に時間がかかりすぎるので散々バラバラに書きます。
印象に残ったことなどのただの感想。

★キャラハンによる自己言及とか、【能力】との会話
あるキャラクタの過去語りとかに顕著だったけど、他PCとの関わりの中で自分のPCを掘り下げていくのをTRP的だとすれば、それは明らかにTRP的でなかった。
いかんせん唐突に語り始めるため、小説的というわけでもなかった。あえて言えば説明文的だった。
似たような展開で、自分の【能力】と会話することによって覚醒したり、真の能力についての理解を深めるギミックがあったけど、あれもどこか自己完結的だった。
よくよく考えてみると、PCの成長っていうのは、どこかの誰かから説教がましく教えらえるんじゃなくて、自分自身の経験から自分で読み取っていくものだっていう
私の感覚がそう思わせているのかもしれない。

★比良坂と冥瞳の結末について
この話は結局、比良坂が自分の本能、能力(レゴソラの意思)、悪意に打ち勝てずに全員を巻き込んで死ぬ、という結末だったけど、
比良坂が自分の悩みを他PCに相談して、それを克服する話にしたらもっとよかったのにと思った。
現状、比良坂は誰にも勝てていない。自分の能力にも、自分の中にある復讐心にも勝てていない(冥瞳への恨みを明確に許したり、乗り越える描写がない)。
だから彼はただの【能力】の被害者だし、自分の闇にも敗れてしまっている。死ぬにしてももう少し救いがあってもよかった。
切実な自分の弱さを克服できたPCってみんな好きになると思う。

★校長が謎の先代校長と入れ替わってしまった!
結局あの後、どうなる予定だったんだ……。まったく想像がつかないし、多くのPCにとってほとんど関連のない事件だった。

★俺が師匠になるからお前ら修行するぞ問題
序盤、突然新規PCが既存PCたちの前に現れて、彼らを打ち負かし、修行をさせるという展開があったけど、
中に人がいるTRPで事前の合意なしでこれをやるのはどうかと思った。もし私が既存PCだったら多分乗らなかった。
読者視点で見ても、参加者視点で見ても、新参のぽっと出にレギュラーPCたちがやられるのは納得できないし、
その強さの論拠がただの設定上の話だった。これは立場を逆にして(やられた方の気持ちを)考えるとよくわかる事例だと思う。
しかし、この話はかなり以前のことだから掘り返さないでくれ!って思ってるかも知れない。

★その攻撃、ちょっと強すぎません?問題
そこはもうこっちもなんとかアイデア捻りだして躱しちゃえばいいのでは? 所詮書いたもん勝ちなので。
序盤、教室内ではほぼ回避不能の泡攻撃に対して、教室の窓から飛び出し、校舎壁に剣を突き立てて別の教室に移動することで回避した事例がありましたが
あれは読んでて気持ちよかった。

484 :名無しになりきれ:2014/12/30(火) 17:06:39.55 0.net
それじゃ誰能ネタ振っときますか

精神攻撃系の能力をください。攻撃が可視化されてるとグッド。

485 :名無しになりきれ:2014/12/30(火) 18:29:35.64 0.net
いっそもうリセットして新スレ建てる?
【TRPG】誰能バトル@学園【誰能】みたいな感じで

俺的には好きだから残したい

486 :名無しになりきれ:2014/12/30(火) 20:30:24.24 0.net
>>485
ちゃんとテンプレ作って、キャラハンで参加して、導入もある程度するならそれでもいいけど
建てただけでほったらかすなら今と同じになるよ
それよりに似たようなスレ幾つか放置されてるからそっち使う方が建設的な気がするんだけど

能力者だよ [転載禁止](c)2ch.net
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1419249658/

俺が能力授けるから戦え [転載禁止](c)2ch.net
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1418202106/

異能力者の学園生活 [転載禁止](c)2ch.net
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1414748098/

487 :名無しになりきれ:2014/12/30(火) 21:58:13.99 0.net
>>485
その好きだったキャラとか話の展開を語る気はないのか
どんなところがよかったとかさ、自分のキャラでもいいよ

488 : ◆WavOJ.wdWQ :2015/01/05(月) 18:55:48.91 0.net
久々に着たら名指しされててビックリだわ

489 :名無しになりきれ:2015/01/05(月) 21:12:01.38 0.net
説明的文章...... 耳が痛いですね
設定や方針をロールの中で固めていくので、一度決めたことがそれ以上の描写にならないようにって思って書いちゃうんですよね

それとなな板はじめてだったんで後出しキャンセルとかしらなかったってのも
VIPのほうだと確定ロールって禁忌みたいなものだったんで
ロール中断して色々言っちゃったのも何とかなったのかなって思ってます
知っても他の方のロールの構想潰したくないのであまりやらなかったとは思うんですけどね...
正直に言うとあの時は「俺のPCはお前だけの人形劇のパーツじゃねぇ」見たいな反感もありまして

あとは途中の急展開についていけずにキャラがぶれてしまったのもちょっと後悔してます
言葉を借りると見切り発車型でキャラ作ってるので... 環境が変わると適応しづらいんです
引き出しが如何せん少ないので、何かを拾い集めて組み立てるほうが幅が出るし楽なんですん

キャラについての設定とかは何から書けばいいか分からないしまたゆっくりと綴るかもしれない

490 :名無しになりきれ:2015/01/06(火) 01:51:00.92 0.net
じゃあ悠綺ちゃんの方から

彼女の求めた理想は「能力の無い=争いの無い世界」でした。実際それは空想でしかありません。
能力があろうと無かろうと争いは確かに存在してしまいます。視野が狭いためにそこに彼女は気づけていません。
彼女が行き着いた未来が空虚な箱庭だとして、それに気付かず主観的には幸せに暮らすのか。はたまたたどり着く前に果てるのか。
もしくは理想の薄っぺらさに気付き絶望するのか、別の理想に切り替えもがくのか。それは何れもあり得る結末で、どうなるかはわかりません。

ただ彼女は何れの結末に至る場合も、自身に決着を付けねばなりません。それは自己の能力であり、自己の無意識でした。
彼女は自分の無意識の領域を、全て能力のなかに封じ込めてしまっています。無機質な機械そのものが彼女自身のイドの領域です。
よって表層意識しかない彼女にできるのは、事実を積み重ね噛み砕いて判断するのみ。わからないことは積み重ね噛み砕いたものを組み立て直すことで理解しようとします。
前述した視野の狭さや一種信仰しているとさえ言える疾風への依存はここに起因しています。むりやりでも捻り出した自身の理由付けを絶対的だと認識するしかないのです。
なんかよく解らないけどこれっておかしいんじゃないか?そう思うことが出来ない。経験から来る予測なんかとはまた別の意味ですね。
要は直感といったものが全て能力に持っていかれてしまっています。何処かの過程でそれに気付き、協調か決別かを選ばなければなりません。

悠綺を描く上での主題は「自立か自律か」って感じですかね。
自分自身と言うある意味最も生物らしいものを機械と言うある意味最も生物から剥離したものに閉じ込めます。
...他人だってそりゃ生き物には違いないですけど、「殴れば怒る」「ものをあげれば喜ぶ」とかの法則はあるしペットみたいなものじゃないですか。その点自分自身はまた違う。
自分自身が何をどうされればどうなるのか、それが一番わからない。だからこそ自分自身の見えないところとの対話が主題になる...予定でした。
理解できない突飛な自分は切り捨ててしまうのか、持ちつ持たれつで共生していくのか。終盤での成長がどうかと聞かれれば、そんなところだと思います。


◆hqPjKaC066an さんは最初期からステージの土台を提示して下さったり、舞台の裏を構成するNPC的なキャラでロールを盛り上げて下さったりと多大な活躍をされてました。
拾い上げた能力を用いて多くのキャラを扱っているにもかかわらず、其々に確固としたキャラが立ち意図が見え隠れし、魅力的な世界を広げてくださってます。
できることならそんなシンプルかつ奥深い世界に何時までもどこまでも浸っていたかったですね。
そんな方に持ち上げられてかなりテンション上がってますが、だからこそ聞かれた(?)ことにくらい答えたいなって。

491 :名無しになりきれ:2015/01/06(火) 02:17:32.25 0.net
一方で紅牙くんの方は、抱えた問題は「同調圧力」です。多数派に屈するアレ。
能力により吸収した生物は確かに彼の中で生き続けています。欲動なんかまでそのままに。
彼らの意識による数の暴力にかかればたったひとつの知性体の意見なんかもう砂粒みたいなものです。薙ぎ倒されます。
よって、生きたい、食べたいといった基本的な欲求が全面に出るためにアイデンティティは薄く薄くなってしまったように錯覚します。
知性も持たないものがほとんどの超多重人格みたいな感じです。よって彼の主観は自分を見渡したときにほんの一部でしかありません。
空っぽの奴がたくさんいるせいで自分が希薄に見えてしまう。そこを負い目に感じたメイン人格「入江紅牙」が奮闘する感じです。

彼についてはどんな結末を辿るのか、例示することすらままなりません。
悠綺ちゃんと違って他のものたちは自分自身と言うわけではありません。
あくまで欲動と言う意見を彼に提示するだけ。かわりに体を引き受けてくれるでも思考を肩代わりするでもないのです。
だから、とるべき行動は「大衆の中で自分自身の在り方をどう捉えるか」。一であり全である自身の身の置き所が彼の決着です。
大衆の最前列でツアーガイドの旗を振るのか、並べられた会議室の椅子の一つから手を挙げて発言するのか、数に飲まれて溺れていくのか。
そうして自分のあるべき場所を見つけたあとで、何を目指してどうしていくのか。
これまでには彼にはそれを考える経験の蓄積も思考の余裕も有りませんでしたから、そこはもう流れ次第といった予定でした。
テーマは「アイデンティティ」。二者択一オルタネイティブな決着ではなく、幾つにも広がる道から一つを選ばなくてはなりません。
そして彼の前にどんなレールが敷かれていくのかさえ、彼のこれからの経験そのものしか知ることは出来ないのです。

492 :名無しになりきれ:2015/01/06(火) 03:09:39.32 0.net
おお、ありがとうございます!
返答に時間を割いていただいて恐縮、かつ感謝しております
大丈夫かとは思うんですが、容量490k超えたので念のため、内容を見ましたということで取り急ぎこのレスだけ置いておきます
また、時間をおいて>>489-491に返信するかもしれませんが、そのときはご無理のないように、話半分で聞いていただければ幸いです

493 :名無しになりきれ:2015/01/06(火) 04:01:41.02 0.net
雑談するにも容量の壁が迫る...
本当はもっとゆっくり落ち着いてお話したいですけど
埋めついでみたいなものだし仕方ない

494 :名無しになりきれ:2015/01/07(水) 04:38:43.79 0.net
>>489
> 説明的文章...... 耳が痛いですね
とはいえ、488さんはこの指摘からは一番遠い気がしますけどね。
文の論理運びは明確でしたし、キャラクタの心情を丁寧に描写していたので、PCを掘り下げる描写として成立していたと思います。
質的に本読みも本書きもかなりやってきたんじゃないかなぁという印象。

> あとは途中の急展開についていけずにキャラがぶれてしまったのもちょっと後悔してます
初期の、でかいバッグ持って能力を試行錯誤してる感じもよかった……。
隼鐘のグループは絶えず止まらない展開の渦に巻き込まれていましたから、降りかかる話を咀嚼して受けるのは大変そうだなと思っていました。
ただ、なんでも辻褄を合わせて受けてくれるので、GM役(進行役)もやりやすかったんじゃないかと思います。
逆に我を通して話に乗らない手もあると思いましたが、乗らなかったら乗らないなりに、別の流れに乗るか、自分で話を創っていかなくてはならないので、注ぎ込む労力は増えていく。
それでモチベ下げるくらいだったら敢えて受けるか、というところでしょうか。割り切り。

それから参加者の多くが外部の人っぽかったけど、>>489さんもそうだとは思わなかった。
(なな板の人かと思った)
誰能スレの発祥がVIPのようだから、そちらで遊んでた人たちがどこかで誘い合わせてこっち来たのかなぁと個人的には邪推しています。

>>493
埋めついでなので気にせず書いていいんじゃないでしょうか
最悪、途中で容量オーバーになっても少しくらいの延長戦はこの板の避難所スレにでも書き込んでいいと思いますし。
なりきりネタ板総合避難所・四軒目
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1297944995/

495 :名無しになりきれ:2015/01/07(水) 04:40:56.66 0.net
登場人物の成長を物語の大きな目標とする前提で雑感などを。本当にとりとめもないですが。

>>490
能力が人格と不可分だと、能力がその人の半身でもあることになるので、能力切り捨てることで成長するっていう流れをつくるのは難しそうですね。
私はある能力者が能力と決別しても、それを受け入れても、どっちの流れにも対応できるように、
能力はあくまで人格とは別個の、追加的要素として設定することで逃げ道を作っていました。
【人【能力】格】(能力が人格を構成する)ではなく、【人格】+【能力】として意識していました。
【能力】はあくまで外部要因として、その人のいい面も悪い面も拡張する性質を持つ。
能力は正義感や使命感を煽りもするが、同時に優越感を過剰に求めたり、増長を生む。
ただそれは未成熟な【人格】から生まれるものであって、【能力】自体に問題の根源があるわけではなく、
【能力】の有無に関わらずその人には成長の余地がある、としたかったのが私の思想です。能力そのものを問題にしていない。
バトルのギミックとしての能力はまた別の話です。

> 理解できない突飛な自分は切り捨ててしまうのか、持ちつ持たれつで共生していくのか。
> 終盤での成長がどうかと聞かれれば、そんなところだと思います。
切り捨てエンドは自分の能力を会長に喰わせたり、よくわからないものは封印してしまえ、という感じでしょうか。
だとしたらバッドエンドだと解釈します。
自分の秘めた情動、あまり大っぴらにしたくないモノとどうやって向き合うのかというのは、割と普遍的なテーマだと思いますので、
隼鐘にはぜひ自分の深淵を覗きこんで、克己して欲しいと思います。これはただ私がハッピーエンドが好きだからです。
あとは相棒がメンター的な資質の持ち主か、隼鐘とは真逆の「正しくある」ということに嗅覚があるタイプなら
上手く自分の無意識に訴える展開に持ち込みやすかったかもしれませんね。
剣疾風は指導者的というよりは、年相応の悩める学生な感じだったので、一緒に迷いそう。

>>491
紅牙は能力というよりは、生い立ち的な歴史から自分を持てないでいるのかな、と思ってました。
が、よく考えてみたらマルチキメラデバイスの掘り下げ描写で、動物のDNAを取り込むことでよりそっち側に近づいてしまうという描写がありましたか。
自分の中に複数の意志が介在するというのは、生徒会長の設定(他の能力を取り込むことで自分の存在が薄まる)でも似たような状況だったのですが
こういう状況をどんなふうに落とせばハッピーエンドになるかを考えると、自分の肉体の支配権を取り戻すことに収束しそうではありますね。
だとすると能力を切り捨てるか、能力の管理機能を強化するかの二択になりそう。
どちらもひとつの決断ですが、どちらにせよそれの代償として何を失うかということが焦点か。
逆に紅牙の意志が取り込んだ動物の欲動に埋没して、脳内決定会議にただ一票を投じるだけの人になってしまうとバッドエンドですかね。
入江自身の身体を動かすのに、入江以外の勢力が幅を利かせている状況は自己同一性を失っていると言えるので。
一瞬バッドエンドな状況になりかけるけど、何かの切欠(誰かの一言や状況)で入江の意志が爆発して一気にコントロールを取り戻す、みたいな展開だと燃えますね。

496 : ◆h5Jhlz15JA :2015/01/07(水) 16:01:11.90 0.net
前スレから御笠としお世話になってたけどこのスレに馴染めてたかが正直不安
設定は面白かったしもう少し楽しみたかった

497 :名無しになりきれ:2015/01/07(水) 20:57:12.22 0.net
懐かしいなーとおもって見返していくと>>449って俺宛だったんだよね
なぜかメンバーも揃ってたあの地点で気付けていればもう少し続けられたのかな?
それでも一旦ダレてしまったものはなかなか取り返すのは難しいとは思うけど

>>494
>説明的文章のくだり
あれれ、そうですか?
唐突に能力についての解説を投下しちゃったりしたからてっきりその事かと
なんか文章を誉めていただけるのは嬉しいですけど買いかぶり過ぎですよぉ
まともに文章書くのってここ以外だとVIPの厨二能力スレ以外に無かったですし

>キャラがぶれるくだり
能力の自由度が高かったので、最初の方は小さいことからだんだんと...ってのはやりたかったんです
戦闘ももっとこじんまりとしたペンシルロケット飛ばすだけーみたいに。
結局進行を考えて戦力増強しちゃいましたけど。小物のままキャラロストは避けたかったですし。

ちょっと前に言った通り後出しでキャンセルできるのを知らなかったので、与えられたら噛み砕くしかありませんでした。
実際その方がキャラ付けはできていくので、渡りに船って感じではあったんですけど。
こうして長期的に自分のキャラを持っていくなかで、物語の構成員として上手く立ち回れていると、そう言っていただけるのは有り難いです。
向こうだと幾ら設定詰め込んでみても一夜限りの使い捨てですし。とても新鮮で面白くロールさせていただきましたよ。

VIPからの流入はどうなんでしょう。常に避難所見てる訳じゃないからなぁ。
「誰かが能力くれるから」をログ速で見ると上の方に来ますし、自分はそこからですね。
話題に上がったこともあったけど、向こうも寂れぎみだしなぁ...
ただ記憶が正しければ、時期的に蜘蛛の糸の能力だったラリーさんとかはVIPの人かな?って気はしてました。

498 :名無しになりきれ:2015/01/07(水) 21:43:30.61 0.net
>>495
>人格と能力
その辺りの解釈は好みや考え方でかなり割れるでしょうね。
個人的には突出した力は代償に何かを要求する/したものだと思っています。
それに、自分を切り捨てることに関しては自分としては特に悲観的な要素を含んでいないんですよね。
例えば「期限までにこれを終わらせる」「切り詰めて何円貯金する」なんて普遍的なものでも、そうしたくないと思う自分と決別しているとも言えるわけで。
そういったものを「能力」という形を借りて投影したかったと、大袈裟に言えばそんな感じじゃないでしょうか。
能力者であるがゆえの〜ってのがカッコいいと思うのも事実ですけど。

それに悠綺ちゃんの場合は設定上まだ分岐の可能性があるんですよね。
表層意識、論理的思考野としての「隼鐘悠綺」と、真相意識、直感的思考野としての「System-Es」。
最後に能力そのものが生み出す「知性体」の三つ巴の関係性を中心としても展開させられるので。
能力のOSとして封じ込めてしまった自分を取り返す、なんてのもルートとしてはあり得たかもしれません。
結局は自分との戦い、というテーマではあるんですけど。逃げ道というより言い訳ですね。
これを書こうとするとどうしても自己完結になっちゃいそうなので、言い訳にしても苦しいところはありますけど。
こうなると>>57での決意を思い起こして、ぜひとも彼女を正道に導いてほしいですね。

>紅牙のはなし
能力貰って名前見たときから、彼は人工能力者になることが決まってしまっていました。
だから更に生物的な能力とは真逆にマシーンじみた(=感情を廃した)キャラで悠綺と対比させたかったのもあります。
だから生い立ちから〜と言うのも含めてなんですよね。彼の稀薄な自我というものは。
案外、人間としての経験を積むことで集合体の欲動から解放される、そんなルートもあるかもしれません。

会長の場合は「食欲」という強い目的をもって取り込んできた集合体を動かしていますよね。
「生徒会長」個人としては曖昧になろうとも、彼の欲動が中心になっている点に疑いはありません。
その点紅牙くんは欲動のスタートラインから曖昧です。そこを決めるかがメインテーマですから。
そういう意味では、彼にとって会長は一番の羨望か嫉妬の対象かもしれないですね。
スレの正史には反するかもしれませんが、この辺りがキーになった自我の爆発というのも面白そう。

499 :名無しになりきれ:2015/01/07(水) 22:33:35.49 0.net
500kbいったー。スレ関連の話題できっちり埋められたのはよかったと思います。以下書き込めなければ避難所に。

500 :名無しになりきれ:2015/01/07(水) 22:34:54.25 0.net
>>496
参加して楽しかったのなら、やはり参加した価値はあったんじゃないでしょうか。
TRPも「なりきり遊び」という遊びのひとつだと考えているので、楽しめればそれで十分な気がします。

> もう少し楽しみたかった
スレには寿命があるので、これは仕方ないと思います。遊びに熱を持てる期間には限界があって、それを過ぎると当然誰にでも飽きが来てしまうので。
自分で仕切って進行係を担当すればお話は続くでしょうが、そこに参加者が来る保証もないんですよね。

それから、スレの内容とは少しズレますが、なな板のTRPでは【】(墨付き括弧)でくくった状況描写は、よくレスの終わりに使います。
単語や表現を強調する通常の用途とは別です。狙いは、そのレスで書き手のPCが取った行動を簡潔にまとめることです。
TRPではレスが長文になる傾向があり、受け手の読み間違えもよく起こるので、それを防止するために発明されたと思われます。
(発明でなければ、どこかからパクってきたのかもしれませんが)
TRPにおいて、レスの読み手が一番知りたいことは、「どのキャラクタが」、「どんな行動をとったのか」ということですので、それを文末の【】の中に書きます。
そうすることによって、レスの読み手が重大な誤解をしてしまうのを防ぎます。
逆に言えば、詳細な長文レスを読まなくても、文末の【】さえ読めばリレーが可能なようにしておく、という状況を作りたいわけです。
私が使った例だと、>>39-40のレスはかなり長く読みにくいですが、文末の【】(2行)さえ読めば、私が誰にどんなことをしたのかが分かるはずです。
その一文を見れば、読み手はどんなリアクションをすればいいのかが大体つかめますし、誤解や誤読も減ります。

>>497-498
こちらの打診に応じていただいてありがとうございました。キャラクタの背景や詳細な話が聞けて楽しかったです。以下短めに。
> まともに文章書くのってここ以外だとVIPの厨二能力スレ以外に無かったですし
意外でした。形として残るものを何編か書いてる人かと。
> 戦闘ももっとこじんまりとしたペンシルロケット飛ばすだけーみたいに。
アイデアと機転で大物を倒すトリックスターみたいなスタイルも見たかったけど、他のメンツとならぶとやっぱり王道の機械装甲のが見栄えしますかね。
大分前のことになりますが、黄昏夕日(剣士)と黎明あけの(メカ)の組み合わせは、剣疾風(剣士)と隼鐘(メカ)を想定敵に作ったのですが、
結局入江とガチることになりました。あのときの入江の戦況描写も好きです。

書き込みは以上です。

501 :名無しになりきれ:2015/01/08(木) 03:04:34.25 0.net
>>496
馴染むと言うことが物語に参加できていることだとすれば、御笠は明らかに物語のキャラクターでしたよ。
直接の絡みは少なかったと記憶してますが、少しの動きが大きなアクションになる勢力にいましたし。
...能力が自己産っていう色眼鏡もあるんですけどね。

>>500
見返せばおおよそ一年... 期間だけなら妥当な落としどころですかねぇ
半ば自然消滅って形は心残りでは有りますが、ここまで楽しめればまあ割りきれます。

いえいえ、こちらこそ回答を一ヶ月くらい待たせてしまってごめんなさいね。
あのメカ・剣コンビは偶然じゃ無かったのか... 敵のつもりが後釜になってるから上手いこと対比にはなってるんですよね。

こうした形で話し合えて、楽しかったし嬉しいです。
織り成される舞台や独特の雰囲気には、常に惹かれていましたから。
自分のストーリーについて話せるというのも、なかなか無い機会をいただきました。ありがとうございます。

502 :名無しになりきれ:2015/01/08(木) 03:11:56.72 0.net
ついでですが、>>478の俺能スレが機能してなければ乗っ取...再利用しようかなとも思ってます
もちろん此処での絡みを他所に持ち込むのは不味いですけどね
心機一転、やり残したことを一からやり直してみようなどと思うのならぜひぜひ
VIPしか知らないから勝手はよく分からないけど、古城を舞台にやりたいなぁって

503 :名無しになりきれ:2015/01/08(木) 11:11:57.69 0.net
>>502
私は継続して纏まった時間が取れなさそうなので、TRPはこのスレを区切りに暫く離れようかなぁと思っています。
お力添えできずにすいません。
それから、別板での活動経験もあるということで、余計なお世話かもしれませんが、
参加者が集まるかどうか、上手くスレが回るかどうかは本当に運頼みなところもありますので
「上手くいったらラッキー」的な感じで気楽にやってみたらいいと思います。自分が飽きたら残った人に丸投げする勢いで。

504 :名無しになりきれ:2015/01/08(木) 21:38:59.03 0.net
>>503
いえいえ、こういった場所はそもそも気分転換や息抜き、暇潰しの場所であるべきですし。
無理してリアルに支障が出ちゃったら本末転倒ですからねー。

それとアドバイスもありがとうございます。気楽に気長にやっていきます。

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