【オリジナル】超能力研究施設《Cradle》

Prof.マイヤーズ

ようこそ、Cradle（クレイドル）へ――とでも言った方が良いかしら？
まずは初めまして、ジェナ・マイヤーズよ。一応ここの責任者、よろしくね。

さて、貴方には本日付で被実験対象の心身のケアを担当して貰う事になります。
急な通告で申し訳ないわね、前任者が挨拶もなしに辞めてしまって此方としても早急に代わりの人材を……。
あら、今のは失言だったかしら。かと言って誰でも良かったわけでは決して無いのよ。
彼女は極めてデリケートな存在なの、貴方に任せるのだってそれなりに期待しての事なんだから。
大まかなデータやこれまでの記録情報を其方に回しておくわ、顔を合わせる前に目を通しておいて頂戴ね。

――あぁ、それと。
彼女に変に希望を抱かせる様な事は言わない様にして貰いたいの。
貴方の仕事はあくまでも『被実験対象の精神の均衡を保つ事』よ、それを忘れないで。
一個人の感情なんて此処では無駄、必要無いの。言っている意味、分かるわね？
“貴方は”聡明な人間である事を願っているわ。
話は以上、下がって良いわよ。

〈被実験対象データ〉
姓名：メリッサ・ウォルター
性別：女
年齢：11歳
血液型：O
身長：140cm
体重：31kg
家族構成：父・母（共に故人）
現在までの実験結果により確認されている能力は『テレキネシス（念動力）』『クレヤボヤンス（透視）』。
※日に日に能力が成長している可能性が高い。まだ別種の能力を保有しておりそれを意図的に隠している可能性も考慮すべきか。
※年相応の趣味嗜好、行動パターン。ただし大人びた一面を見せることも。警戒が必要。
※周囲の人間の思考を見透かしたような発言が時折見られる、テレパシー能力？
【厳守】何か気付いた点があれば些細な事であっても逐一報告。