洗濯に墓参りまで…広がる“代行サービス”

ひまり ★ [US]

洗濯に墓参りまで…広がる“代行サービス”

http://www.news24.jp/articles/2018/03/21/07388573.html

洗濯の代行や買い物の代行など、今、代行サービスが多様化している。ふるさと納税の返礼品でも「代行サービス」が登場。利用する人たちにはどんな事情があるのだろうか。「代行」が広がっている背景を取材した。

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◆“洗濯代行”で家事ラクに

東京・目黒区。荷台に幾つもの袋が積まれた車からおりた男性が向かった先は、とあるマンション。

男性「配達にお伺いしました」

お客さんに配達の中身を見せてもらうと――

「タオルと肌着と旦那さんの衣類ですね」

利用していたのは、タオルや衣類など、普段の洗濯を業者に頼む『洗濯代行サービス』。

利用者の玉井麻子さん「共働きなんで、忙しくなったときとか家事が滞ってしまうので。そういったときにお助け的に利用しています」

サービスを提供しているのは、東京・目黒区のＷＡＳＨ＆ＦＯＬＤ。宅配だけでなく持ち込みも可能で、重さなどで料金が変わり、１５００円から受け付けている。店の棚には、注文を受けた洗濯物の袋がずらり。洗濯機と乾燥機がひっきりなしに回されていた。

ＷＡＳＨ＆ＦＯＬＤ・佐々木洋介スーパーバイザー「営業時間内はずっと洗濯と乾燥がぐるぐる回っている感じで、フル稼働していますね」

乾燥の後は、たたみ作業を行う。Ｔシャツや靴下、下着まで丁寧にたたんでいく。

近所に住む会社員（２０）「ちゃんとたたんで、このまま持って帰ったときに使えるので一番楽で良いかと思って」

佐々木スーパーバイザー「最近では一番多いのは共働きのご夫婦であったりとか、忙しくされている方のご利用の需要が高まっております」

会員数は毎月約６００人ずつ増えているといい、店舗数を現在の２倍の５０店舗に増やす予定だという

◆遠方の品を安価でゲット

買い物代行の新たなサービスも登場している。

依頼者と代行する人とをマッチングするアプリ「オツコ」。そのシステムは、まず依頼者が、買い物をしてほしい商品と代行料をアプリに登録。手数料などの条件をみて、代行する人とマッチングすれば、依頼者が運営会社に入金する。代行する人は、買い物した後、依頼者に商品を発送する。商品が届き、依頼通りの商品と確認されたら、代金が支払われるというもの。

バリューラック・遠藤直克代表「忙しくて買いに行けないですとか、例えば大阪から東京まで往復何万円もかけて買いに行かなければならない場合、（買い物代行を）依頼できるサービスがなかったので、そういったニーズがあるのではないかと思って」

隙間時間を使って誰でも代行ができ、プチ稼ぎができるのも魅力だという。

◆ふるさと納税で“墓掃除代行”

兵庫県たつの市の墓地。依頼を受け、墓掃除の代行をしている男性がいた。

川本石材商会・河原大輔さん「中のコケと水あかを取るところです」

隅々まで清掃した後は、写真撮影。お客さんに提出するという。

河原さん「遠方なので、作業をきっちりしたという写真」

この日の清掃は、実家を離れて岡山県に住む息子さんから依頼を受けたもの。このような清掃代行の依頼が増えているという。

川本石材商会・川本洋司代表「５０～６０件、年間に確実にやらせていただいている。子どもさんなどが町の方に出られていらっしゃらない。（実家の両親も）高齢化で８０代９０代になられて、そういうこと（清掃）がなかなかできない」

墓掃除代行の需要を受け、兵庫県宍粟市では、ふるさと納税の返礼品に、『お墓参りと掃除代行』を加えた。

宍粟市地域創生課・幸長祥太主事「お花を立てて線香もたくということも、最後のサービスまで導入しています」

背景には、地方ならではの問題があるという。

幸長主事「市外に出た方がなかなかこちらに帰ってこられずに、お墓の面倒がみられない。サービスを提供して（お墓の）現状を保っていけたらなと」

宍粟市では、３万４０００円以上の寄付で、このふるさと納税の返礼品を受けられるという。