北のボロ潜水艦完成、日本に脅威!?旧型改良版でも弾道ミサイル搭載可 [ひよこ★]

ひよこ ★

https://www.sponichi.co.jp/society/news/2021/04/12/kiji/20210411s00042000685000c.html
[ 2021年4月12日 05:30 ]

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2019年7月23日付の朝鮮労働党機関紙、労働新聞が掲載した北朝鮮の潜水艦（コリアメディア提供）
Photo By 共同

　韓国の聯合ニュースは11日、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル（SLBM）3発を搭載できる潜水艦の建造を終え、進水式の時期を検討中と米韓の情報当局が分析していると報じた。複数の韓国政府情報筋の話という。

　潜水艦は旧ソ連が1950年代に就役させた「ロメオ級」をベースに北朝鮮が開発した「新浦C級」の改造型。北朝鮮東部・新浦の造船所にある大型の建物内部で建造され、19年7月に金正恩朝鮮労働党総書記が建造現場を視察したと報じた際、存在が明らかになった。

　全幅7メートル、全長80メートル前後の3000トン級とみられ、韓国軍などは、射程約1900キロのSLBM「北極星3」を3発搭載可能と分析している。ミサイル発射が可能になれば、日米や近隣諸国の重大な脅威となる。

　軍事ジャーナリストの柿谷哲也さんによると、潜水艦自体は「古い潜水艦で大きな音を出すし、すぐ発見できる」という時代遅れの代物。ただ、その上で「位置を把握するために哨戒機を飛ばし続ける必要があり、中国と尖閣問題を抱える中で面倒な手間が増える」と指摘する。

　北朝鮮は、ここに来てミサイル発射など軍事的な動きを活発化。消息筋は「北朝鮮は米国への圧迫の極大化など、戦略的効果を狙って進水式のタイミングを計っている」と当局の見方を明かした。膠着（こうちゃく）した米朝交渉の打開を狙い、潜水艦からSLBMを発射する可能性もあるとしている。

　日本にとっては7月23日に開幕が迫った東京五輪への影響も懸念される。聖火リレーが福島県でスタートした3月25日、弾道ミサイル2発が発射された。北朝鮮は五輪不参加を表明しており、他国の“不参加ドミノ”を狙い、SLBMを含めた軍事行動を起こす可能性も懸念されている。

　聯合によると、北朝鮮はほか4000～5000トン級と推定される中大型の潜水艦1隻も建造中。「北極星3」より性能の高い「北極星4」や「北極星5」が搭載される可能性がある。ただ、柿谷氏は「新浦C級か、ロシアから購入した中大型潜水艦のスクラップのどちらかを改修するのだろうが、どちらも北朝鮮の技術では難しいだろう」と懐疑的な見方を示した。

　《世界最多クラス70隻以上保有》北朝鮮は70隻以上の潜水艦を保有するとされ、米国や中国と並ぶ世界最多クラスだが、老朽艦が多い。近海の哨戒を主任務とする小型艦、工作活動を担当する特殊潜航艇が大半を占める。潜水艦は、原子力とディーゼルエンジンなどの通常動力に大別され、オスカー級の中には180メートルを超えるものも。原子力潜水艦を持つのは米国、ロシア、中国、英国、フランス、インドの6カ国。日本は保有数を22隻と定めている。原子力潜水艦は持たないが、性能は高く評価されている。