韓国大統領選「非好感度合戦」に　与野党候補　疑惑や失言の釈明続き [ひよこ★]

ひよこ ★

https://mainichi.jp/articles/20211111/k00/00m/030/312000c

毎日新聞 2021/11/11 20:13（最終更新 11/11 20:13） 952文字

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会合で握手を交わす李在明氏（右）と尹錫悦氏（左）＝ソウル市内で2021年11月10日、朝鮮日報提供

　来年3月の韓国大統領選で、事実上の一騎打ちとなった進歩系の与党「共に民主党」候補の李在明（イジェミョン）京畿道前知事と保守系の最大野党「国民の力」候補の尹錫悦（ユンソクヨル）前検事総長が、自らの疑惑や失言の対応に追われる場面が相次いでいる。「非好感度を争う大統領選」との指摘も出ている。

　「不正には無縁でなければならないとの考えを基本的に持ち、長い間、実践してきた」。李氏は10日の討論会で、ソウル近郊の城南市長だった頃の都市開発事業を巡る不正疑惑の火消しに追われた。

　事業への出資企業やその大株主の親族、知人が、出資額の1000倍以上になる約4040億ウォン（約380億円）の配当を得ており、検察は李氏の側近とされる城南都市開発公社の元企画本部長の男性を収賄と背任罪で起訴した。9月に疑惑が浮上して以降、李氏は事件への関与を全面的に否定し続けているが、支持拡大の足かせとなっている。10日の討論会では、疑惑を問いただす質問が40分以上も継続。李氏が「これは質問ではなく、自分への攻撃だ」と気色ばむ場面もあった。

　対する尹氏も同日、1980年5月の「光州事件」で民主化を求めて犠牲となった市民を埋葬する「国立5・18墓地」（南西部光州（クァンジュ）市）を喪服姿で訪れ、「私の発言で傷ついたすべての人に謝罪する」と神妙な面持ちで頭を下げた。

　尹氏は10月、光州事件で市民を弾圧した当時の全斗煥（チョンドファン）元大統領を擁護する発言で、批判を受けて謝罪した。さらに自らのSNS（ネット交流サービス）で、飼い犬にリンゴを与える写真を公開。韓国語では謝罪を意味する「サグァ」と、リンゴを意味する「サグァ」は同音異義語で、「国民を犬のように扱った」とさらなる批判を招いた。

　また尹氏は、検事総長在職時、自らに批判的だった与党関係者らを刑事告発するよう野党側に働きかけた疑惑で告発されている。

　世論調査会社「ギャラップ」が先月22日に発表した大統領候補の「非好感度調査」では尹氏が62％、李氏が60％に達し、両候補に対する市民の強い不信感をうかがわせた。

　別の世論調査会社「リアルメーター」が今月9日に発表した調査では、尹氏の支持率が44・4％で、李氏の34・6％をリードする展開となっている。【ソウル坂口裕彦】

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