1月24日、アップルはクラシック音楽のために特別につくられた専用アプリ/サービス、Apple Music Classicalの日本での提供を始める。従来の汎用音楽ストリーミングアプリでは、目当ての曲探しだけでも大変だったクラシック音楽を作曲家、作品名、アルバム名、アーティスト名など多彩な条件で検索できる(しかも、日本語表記の検索にも対応している)。500万以上の楽曲をそろえたクラシック音楽の最大級のストリーミングカタログを提供し、Apple Musicに申し込み済みのユーザーなら追加料金なしで利用できる点でも大きな注目を集めている。実は同サービスの開発には多くの著名音楽家もアドバイザーやアンバサダーとして関わっているが、その一人が世界的チェロ奏者のヨーヨー・マで、同サービスのアドバイザーを務めている。日本でのサービス開始を受け、事前に独占インタビューに答えてくれた。20分の予定だったインタビューは話が弾み、1時間近くにわたりスティーブ・ジョブズとの思い出から世界情勢までと話は多岐にわたった。
Apple Music Classicalで、音楽的多様性に触れる
自分は技術音痴で、オーディオマニアでもないというヨーヨー・マ。今回のApple Music Classicalで、一番可能性を感じているのは、異なる世代の奏者が同じ曲をどのように演奏しているかを聴き比べることだと言う。「私は音楽業界ではもはや年寄りの部類です。68歳の視点から見た世界がどんなものかは知っていますが、50代、40代、30代、あるいは20代の目から見た世界がどんなものかはわかりません。でも、このアプリを使えばそうしたジェネレーションによる曲の演奏を簡単に聴き比べることができるのです」