【最新国防ファイル】Ｆ－３５Ｂ配備の岩国基地、極東アジア重要拠点のナゼ　１９３８年に日本海軍航空隊として整備

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　米海兵隊第１２１海兵戦闘攻撃飛行隊に所属する２機のＦ－３５Ｂ「ライトニングＩＩ」が１８日、岩国基地（山口県）に飛来した。今後、段階的に配備数を増やしていく計画だ。

　世界最新のステルス戦闘機であるＦ－３５が、米本土以外に配備されるのは今回が初めて。これは米軍による前方展開強化の１つだ。

　米海軍は２０１７年から、強襲揚陸艦「ワスプ」を、対中国・北朝鮮シフトの一環として、前方展開させる。同艦の艦載機となるのが、今回来日し、垂直離着陸可能なＦ－３５Ｂだ。将来的には「ワスプ」を含む３隻の揚陸艦と、２隻のイージス艦により「遠征打撃群」を構成する計画だ。

　Ｆ－３５Ｂは同部隊の戦力の要となる。全機もしくは一部機体が「ワスプ」に搭載されるが、実任務や訓練がない時は最大１６機が岩国基地に置かれる。

　岩国基地は、本州唯一の米海兵隊基地であるとともに、海上自衛隊も共同で使用している。１２年からは岩国錦帯橋空港も開港し、軍民共用空港となった。

　もともと、１９３８年に日本海軍航空隊として整備された。戦後、米英進駐軍基地として使われた。この時、英民間航空機も定期便を飛ばしており、期間限定ではあったが軍民共用空港となっていた過去がある。

　５７年より、日米で運用する航空基地となる。当初は航空自衛隊が使用していたが、６７年から海上自衛隊に移管された。主となる配備部隊は第３１航空群だ。

　救難飛行艇ＵＳ－１や後継機のＵＳ－２、情報収集や偵察を行うＥＰ－３やＯＰ－３、各種訓練支援を行うＵＰ－３、掃海ヘリＭＨ－５３やＭＣＨ－１０１など、珍しい機体が勢ぞろいする他の基地にはない特徴を持つ。

　日米にとって重要な基地だが、住宅地に隣接しているため、騒音問題が長らく付きまとってきた。解決策として、これまで陸地にあった滑走路を廃止し、１キロ沖合に新たな滑走路を作ることになった。新滑走路は２０１０年に完成した。

　続いて、米空母艦載機の岩国基地移駐計画もある。現在拠点としている厚木基地（神奈川）は、付近住民と訴訟となるほどの騒音問題を抱えている。沖合滑走路ならば、騒音も緩和できると考えられている。在日米軍再編計画の１つの目玉となっているが、受け入れる山口県や岩国市の態度が二転三転しており、スムーズに進んではいない。

　今回のＦ－３５Ｂ来日や、近い将来行われる空母艦載機の配備が意味するところは、これまで以上に岩国基地が、極東アジアの軍事情勢を語るうえで、重要な場所になるということである。

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【最新国防ファイル】Ｆ－３５Ｂ配備の岩国基地、極東アジア重要拠点のナゼ １９３８年に日本海軍航空隊として整備

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