笑いながら全裸になるような人には寄ってこない　しいたけ.さん流、幽霊撃退法とは [きつねうどん★]

きつねうどん ★

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しいたけ.／占師、作家。早稲田大学大学院政治学研... (11:30)AERA

　AERAの連載「午後3時のしいたけ．相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ．さんが読者からの相談に回答。しいたけ．さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q：先日、友人が家に遊びに来た時、「黒い影が通った気がした」「足音が聞こえる」と言われました。私も友人も霊感はありません。死後の世界はある、と私は思っているので、霊の存在は否定しませんが、私の部屋に知らない他の誰かがいるかと思うと本当に怖いです。（女性／会社員／24歳／おひつじ座）

A：これちょっと不思議な話なんですけど、去年から今年にかけて、結構この手の質問を多くいただきました。

　コロナ期だったことが関係してると思うんだけど、人が町から消えたときって、動物が人里に下りてきたりしますよね。人間がそこにいるときには、人の匂いとか気配が強く残っていますが、それが消えると動物とかそういうものがテリトリーに侵入してくる。「あ、ここ人間がいないから怖がらなくていいんだ」って入ってくる。それが幽霊の世界でも結構あるんじゃないかと思うんです。

　でも怖がらなくて大丈夫です。動物が町に入ってきちゃう感覚で、通り過ぎただけ。ずっといるとかじゃないから心配しなくていいと思います。

　霊感って、僕はないんだけど、この世にはあると思っていて、幽霊が見えちゃう人も中にはいます。そういう人にはやっぱり寄ってきちゃうんだけど、それ以外の人にはよっぽど強い因縁がなければ、幽霊は人間のテリトリーには入ってこられません。

　僕の実体験なんですが、出張先でホテルに泊まったときに、ドアを開けた瞬間「あ、ちょっとやばいな」と思ったことがありました。そのとき、その場で笑いながら全裸になった。優しそうで落ち込みやすくて気弱な人だと、同じ匂いを感じて出てくるかもしれないけど、笑いながら全裸になる人って、たぶん幽霊もかかわりたくないんですよ。「この人は別次元だ」「ちょっときつい」と思われるような愉快な人になる方法はお勧めです。柏手を打つのも有効ですし、もし心配なら塩を飾っておくとか。お寺とか境内の清められた場所に行ってお線香の香りを持ち帰ってくるのもいいですね。自分で家でお線香を焚いてもあんまり意味がありません。清められた場所の香りをいただいて帰ることが魔よけになります。

　本当に幽霊がいる部屋に住んでいる人にも過去に会ったことがありますが、そういう人って、ちょっとぽーっとしてくるんですね。いろんな支払いが滞ったり、郵便物がポストにたまったり。遅刻をしてはいけないとか、携帯電話料金を払わなきゃいけないとか、そういう人間社会のルールがどうでもよくなってくる。

　精神的な病気の場合もあるので全部がそうではないんですが、一線を越えて大事なものと大事じゃないものがごちゃごちゃになって、しかもそれを「ちゃんとやらなきゃ」という気持ちもなくなっちゃう。人間社会の約束を守らなきゃという概念が抜けてきちゃっているときは、あまりよくない家かもしれないので要注意です。

※ AERA　2020年6月22日号

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