朝起きたらとなりで海未ちゃんが寝ていた

名無しで叶える物語

俺は死ぬほど嬉しかった。何せ夢にまで見た海未ちゃんだ。
童貞の俺にもついに彼女が出来て幸せに暮らしていける。
そしてマイホームを買って子供をつくって毎日幸せな生活をする。
そんなことを一瞬にして考えた。
でも、海未ちゃんは「穂乃果はどこに？穂乃果はどこにいるのです？」
　　　　って言うんだよ。俺のことは見向きもせずに。
　　　　
そのとき分かったんだ。海未ちゃんは穂乃果ちゃんと幸せになるべきだって。
　　　　
だから俺は一緒に穂乃果ちゃんを探してあげた。
　　　　
やっぱり海未ちゃんの笑顔は俺に向ける笑顔より穂乃果ちゃんに向ける笑顔のほうが可愛い。
俺は二人が幸せになってほしいと願いながら立ち去った。

　　　　そんな夢を見た。
　　　　起きてとなりをみた。
　　　　海未ちゃんの抱き枕があった。
　　　　目から涙がこぼれた