真姫「失礼だと思うわ」

名無しで叶える物語

花陽「わたし、小泉花陽といいます…。真姫ちゃんとは同じクラスで、あの…背も小さくて、声も小さくて…。人見知りで、得意なものも何もないですけど…その…もしよかったら…その…私と、付き合ってもらえませんか…？」

真姫「……」

花陽「あ、いえ…その…ごめんなさい…」

真姫「例えば…あなたが電化製品を買うとして」

花陽「電化製品？炊飯器ですか？ですよね？」

真姫「…炊飯器を買うとして、『正直、この商品は機能が少なくて性能も使い勝手も悪いですが、よかったら買ってください』なんて、店員から勧められたりしたら…あなたは買う？」

花陽「は？絶対買いませんけど？」

真姫「…そういうことよ」

花陽「どういうことだよ」

真姫「…自分で良いと思ってないものを人に勧めるなんて、失礼だと思うわ」

花陽「そっかぁ」