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【μ's昔話】 海未太郎

1 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 14:29:40.20 ID:2095JZhb0.net
むかしむかし、音ノ木坂村という小さな小さな村に、高坂穂乃果という女の子と南ことりという女の子が住んでおりました。

村に若い娘はこの二人だけ。
ふたりは何をするのも一緒、どこに行くにも一緒。
小さい時からとてもとても仲良しでした。




穂乃果「ねぇーねぇーねぇー、こーとーりーちゃーん」

ことり「んー? なぁに穂乃果ちゃん?」

穂乃果「すっ…………ごぉぉぉぉおおおおく退屈だよぉ!」

ことり「また穂乃果ちゃんったらぁ〜、毎日毎日そんなに面白いことがあるわけないでしょ〜?」

穂乃果「えぇことりちゃん冷たーい!だってつまんないもんはつまんないんだもん!ことりちゃんも遊んでくれないしぃー」

2 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 14:32:31.28 ID:2095JZhb0.net
以前に立てたスレが途中で落ちてしまったのでまた立てさせてもらいました
需要があるかは分かりませんが今回は終わりまでいきたいと思います

3 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-q8Yb):2015/11/15(日) 14:34:02.14 ID:lXQfTLa4d.net
前スレ知らないけど期待

4 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ 0214-sKhH):2015/11/15(日) 14:35:13.07 ID:CvGCaWjR0.net
開幕期待

5 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 14:35:53.18 ID:2095JZhb0.net
ことり「んもぉ〜、今は村の人達に頼まれてた着物を作ってて忙しいんだから駄々こねないの〜」

穂乃果「ぶーぶー! ことりちゃんのけちんぼー」

ことり「あ! そうだ、そんなにやることがないんだったら川まで行ってお洋服をお洗濯してきてもらおうかな?」

穂乃果「えぇーお洗濯ぅー? やーだー私あんまりやりたく……」

ことり「穂乃果ちゃん……行ってきてくれるかな?」ニコッ

穂乃果「はい行きます行かせていただきます。すいませんでした。ごめんなさい」



ことりちゃんは怒るととっても怖いのです。

そんなこんなでことりちゃんは家で村の人達の着物作り、穂乃果ちゃんはしぶしぶ川へ洗濯に行きました。

6 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 14:40:24.97 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「あー怖かった、ことりちゃん本気で怒るんだもんなぁー」

穂乃果「でもやることなかったし……まぁいっか」



穂乃果ちゃんがぶーぶー愚痴をたれながらお洗濯をしているとラブアロ〜、ラブアロ〜とそれはそれは大きな桃が流れてきました。



穂乃果「うわぁ! おっきな桃が流れてきた! すっごぉーい!」



こんなに大きい桃が流れてくるなんてめったにない、そう思った穂乃果ちゃんはその大きな桃を……



穂乃果「……でも持ち運べないしあんまり美味しくなさそう、やっぱりいらないや」



持ち帰りませんでしたとさ。めでたしめでた

7 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 14:42:56.62 ID:2095JZhb0.net
桃(?)「ちょ、ちょっとそこのあなた! このままではお話が続かないじゃないですか!早く私を拾ってください!」

穂乃果「も、桃が喋ったぁー!?」

桃(?)「えぇぃ! 桃が喋ることだってあります!そんなことより私を早く拾い上げてください! このままではどこか遠くへ流されていってしまいます!」

穂乃果「えー? でも私お洗濯しなくちゃいけないし……なにより一人であなたを拾い上げるなんて無理だもん」

桃(?)「えぇ!? そんなぁぁぁぁぁあああああああああーっ!」ザァーッ



桃は悲痛な叫び声とともに遥か川下の方へと流されて行ってしまいました。

8 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 14:46:56.16 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「はぁーびっくりした、さてと洗濯の続きをしよっと」


バシャ バシャ!


穂乃果「んー?」


バシャ バシャ バシャ!


穂乃果「うわぁぁ! 桃から腕が生えて全力でクロールしてるぅぅ!?」


バシャ バシャ バシャ バシャ バシャ!


穂乃果「しかも超速い!?」


ザッバァーン! ビチャ ゴロゴロゴロゴロ


穂乃果「さらに飛び跳ねて自力で陸に上がったぁぁ!?」

9 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 14:53:51.02 ID:2095JZhb0.net
桃(?)「ゴボォォッ!! …………ゼェ、ゼェ、ゼェ」

穂乃果「あ、あのぉー大丈夫ですか……?」

桃(?)「だ……大丈夫……なように見えま……すか?」

穂乃果「あははー……かろうじて」

桃(?)「あなたが私を拾ってくれないからでしょうぉぉ! なにこいつ、私は早く帰りたいんだけどみたいな目で見ないでください!」

穂乃果「あははー……元気そうで良かったよ、それじゃあ私はそろそろ帰るね。 お元気で」

桃(?)「ちょちょちょっと待ってください! 思いのほか薄情ですね! おおお願いします私を家まで連れて帰ってください!」

10 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 14:58:37.25 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「えー? だからさっきから言ってるけどあなたすっごく大きいんだもーん。 私と大きさ変わらないしひとりで持って帰るなんて無理だよー」

桃(?)「ぐッ!? …………そ、そうです! ならば転がして運んでもらっても構いませんので! ね? ね?」

穂乃果「ず、随分必死だなぁー……分かったよ、転がしてならなんとか運べそうだし」

桃(?)「ほ、本当ですか! ありがとうございます! ありがとうございます! ありが――」

穂乃果「よいしょっと」

ガンッ

桃(?)「ッ!」

穂乃果「うわっ早速岩にぶつけちゃったよぉ、桃さん大丈夫?」

11 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:01:00.00 ID:2095JZhb0.net
桃(?)「………………」

穂乃果「急に静かになったなぁー、まぁいっか」ゴロゴロ

桃(?)「………………」



こうして言葉を喋るなんとも不思議な桃を拾った穂乃果ちゃんはことりちゃんに桃を見せてあげるために急いで家へと戻りました。



ことり「ふんふ〜ん♪」

ガラガラ

穂乃果「ことりちゃんことりちゃーん!」

ことり「あっ穂乃果ちゃん、おかえり〜。お洗濯はばっちりしてきてくれた〜?」

12 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:03:55.31 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「うんっ! してきたけどそれどころじゃないんだよ! ちょっと見てよコレ! じゃーん」

ドンッ!

ことり「うわぁ〜おっきな桃! こんなのどこで見つけてきたの?」

穂乃果「それが川で洗濯をしてたら流れてきてね! しかもこの桃ね大きいだけじゃないの!」

ことり「?」


穂乃果「なんと言葉を喋るんだよっ!」ドンッ


ことり「…………」


穂乃果「なんと言葉を喋るんだよっ!」ドンッ


ことり「…………」

13 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ (ワッチョイ 54e2-pcsn):2015/11/15(日) 15:04:14.42 ID:RGn9cMCM0.net
続きか

14 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:06:10.77 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「なんと言葉を」

ことり「聞こえてる、穂乃果ちゃん聞こえてるから。……ごめんね、お洗濯なんて慣れないことさせたから頭がどうにかなっちゃったのかな」

穂乃果「蔑みの目っ!? さてはことりちゃん私が嘘ついてると思ってるでしょ! じゃあ見てて、今からこの桃が喋るから!」

ことり「う、うん……」

穂乃果「おーい、桃さーん!」

桃(?)「…………」しーん


ことり「…………」


穂乃果「ごほん、おぉーい! 桃さぁーん!」コンコン

桃(?)「…………」しーん

15 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:12:31.93 ID:2095JZhb0.net
ことり「…………」


穂乃果「蔑みの目っ!? ち、違うんだって本当に喋ったんだからぁ」

ことり「う、うん……」

穂乃果「ごほんごほん……おおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉい! 桃さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあん!!!」ガンガンガンガン

桃(?)「…………」しーん

ことり「…………ぐすっ」

穂乃果「ことりちゃんが泣き出した!? どうしちゃったの!?」

ことり「……穂乃果ちゃん、辛いことがあるんだったらいつでもわたしに相談してね。わたしはどんなときも穂乃果ちゃんの味方だから」

穂乃果「あ、ありがとう。 実は……ってちがぁぁーう! 本当に――」

パカパカ……パカッ

16 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:16:29.76 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「うわぁぁー! 桃が割れた!」

少女「…………」ずーん

ことり「……」

穂乃果「……」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん、この人……誰?」

穂乃果「さ、さぁ? まさか桃から女の子が出てくるなんて……」

少女「……んっ」

穂乃果「あ、目を覚ました」

少女「こ、ここはいったい……あっ? あなたは私を見捨てようとした残虐で冷酷な女の子!」

17 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:18:36.90 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「開口一番人聞きが悪いなぁ……だってまさか中に人が入ってるなんて思わなかったんだもん」

少女「ええぃ言い訳無用です! 小さい頃に困っている人と川で流されている桃がいたら助けなさいと教わらなかったのですか!」

穂乃果「えらく限定的な教えだなぁ……桃は初耳だよ」

ことり「ね、ねぇふたりともとりあえず落ち着いて――」

少女「だいたいあなたはですねぇ!」

ことり「聞こえてるかな? 落ち着いて……ね?」にっこり

少女「すいません。はしゃぎすぎました。桃のくせにごめんなさい、生まれてきてごめんなさい」



ことりちゃんは怒るととっても怖いのです。

18 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:24:05.23 ID:2095JZhb0.net
ことり「それであなたはなんで桃の中なんかに入って川を流れていたの?」

少女「なぜ川を流れていたか……ですか? それは………………」

穂乃果「どうかしたの?」

少女「いえ、私がなぜ桃の中にいたのか、川を流れていたのかが全く思い出せなくて……そしてやけに頭が痛むのですが――」

穂乃果「っ!?」(たぶん私が岩にぶつけちゃったからだ)

ことり「ん?どうしたの穂乃果ちゃん、なにか思い当たることでもあるの?」

穂乃果「いいいいいいいいいいいいいいや、ぜぜぜぜぜぜぜぜ全然全くこれっぽっちもないなぁー!ははははははははっ! 」

19 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:31:20.12 ID:2095JZhb0.net
ことり「穂乃果ちゃんって気の毒なくらい嘘をつくのが下手くそだよね」

穂乃果「ええええぇぇぇぇー!? 分かったのぉことりちゃんエスパ−!?」

ことり「ま、まぁ穂乃果ちゃんのそういうところも好きなんだけどね……それで何があったの?」

穂乃果「うん……実は」







ことり「なるほどー。じゃあ穂乃果ちゃんは桃さんの言うとおりに転がして桃さんを運ぼうとしたときに誤って岩にぶつけちゃったんだね?」

穂乃果「うん……」 シュン

ことり「じゃあ穂乃果ちゃんは全然悪くないねー、よしよし」 なでなで

20 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:34:57.92 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「ううっ………」

ことり「かわいそうな穂乃果ちゃん……」 なでなで

少女「……あのぉ」

ことり「じゃあ桃さん。10対0であなたが悪いよ」

少女「えぇっ!? あなたその子に対して甘すぎませんか!? 今の話のどこを聞いていたら――」

ことり「……桃さん、もう一回しか言わないからね? あなたが悪い……よね?」 にっこり

少女「はい私が悪いです桃風情がはしゃぎすぎました、おふたりともすいませんでした」

ことり「ふぅー、とりあえず一件落着だね。 じゃあ桃さんは自分の名前も憶えてないの?」

21 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:41:51.97 ID:2095JZhb0.net
少女「そう……ですね。頭が真っ白というか霧がかかったようになっていて何一つ思い出すことができません」

ことり「んー、困ったなぁ。記憶喪失……ってやつなのかなぁ?」

少女「そうなのでしょうか? 申し訳ないです……」

穂乃果「記憶喪失なんて漫画の中の世界だけのものだと思ってたよ、ほんとにそんなことがあるなんて……」

少女「ほとんどあなたのせいなのですが……」

ことり「…………」にこっ

少女「ひっ!? ほほほほほとんど私のせいなのですががが」

穂乃果「じゃあさ私たちでとりあえずの名前を付けてあげようよ! 呼び方が分からないと色々と不便だし!」

22 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:49:05.01 ID:2095JZhb0.net
ことり「そうだね、さすが穂乃果ちゃん! 桃さんもそれでいいかな?」

少女「はい、おふたりがそうしてくれるのならば私は構いませんが……」

穂乃果「あ! その前に自己紹介するのを忘れてたね! 私は高坂穂乃果、好きな食べ物はパン! 穂乃果って呼んでいいよっ!」

ことり「じゃあ私も〜。私は南ことり、得意なものはお裁縫! 穂乃果ちゃんと同い年の16歳だよー、ことりって呼んでね」

少女「……穂乃果にことりですか。はい、よろしくお願いします」

穂乃果「じゃあ名前決めようか! うーんと、じゃあねー……パンが食べたい太郎!」

ことり「そ、それ今穂乃果ちゃんが思ってることそのままでしょ?」

23 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 15:57:39.26 ID:2095JZhb0.net
少女「穂乃果、あなた壊滅的な名付けセンスのなさですね……将来子供ができてもあなたは絶対に名前を付けては駄目ですよ。
そしてその謎の『太郎』はいったいどこから出てきたのですか」

穂乃果「いやぁーやっぱり太郎は必須かなぁって思って! なんとなく」

少女「なんとなく……ですか。なんとなくで女の子の名前に太郎を入れられてはたまったものではないのですが……他に案はないのですか?」

穂乃果「ほかぁー? うーんそうだなぁー……じゃあ海から流れてきたっていうのといつまでこの名前を使うのかも未定だから『海未太郎』ってのはどうかな?」

少女「あくまでも太郎は譲らないのですね……その太郎に対する異常なまでの執着心は何なのです、ことりの方は何か思いつきましたか?」

ことり「うーん、いろいろと考えてみたけどやっぱり可愛い名前がいいよねー……
じゃあ、せっかく桃から生まれたんだし桃にちなんで『ぴゅあぴゅあぴ〜ちじゃむ』ちゃんっていうのはどう……かな?」

少女「穂乃果の方でお願いします」

24 :名無しで叶える物語(はんぺん)@\(^o^)/ (ワッチョイ 62f2-Rz4y):2015/11/15(日) 16:05:58.77 ID:f0SHMDy30.net
【μ's昔話SS】海未太郎 [転載禁止](c)2ch.net
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1431706535/

前スレ
楽しみにしてたけど落ちてしまった

25 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 16:06:35.54 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「即答っ!? しかも食い気味に!? ま、まぁあなたが気に入ってくれたのなら私は嬉しいけど……」

ことり「えー? ぴ〜ちじゃむちゃんも可愛いと思うんだけどなぁー?」

少女「もういいです。ことり、あなたも将来子供に名前を付けてはいけませんよ」

穂乃果「えへへ、じゃあ海未ちゃん! よろしくねっ!」

海未「って太郎はっ!? 太郎はどこに行ってしまったのですっ!?」

穂乃果「うみたろうって呼びづらいから普段は海未ちゃんって呼ぶことにするよー」

ことり「そうだね、短い方が呼びやすいしー。よろしくねっ海未ちゃんっ!」

海未「ま、まぁお二人が呼びやすいのならそれで構いませんが……」

26 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイW 8dc3-fHRZ):2015/11/15(日) 16:13:06.83 ID:7j9/squr0.net
そういえばいつの間にか落ちてたんだよね
支援

27 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 16:19:14.22 ID:2095JZhb0.net
?「ごめんくださーい、穂乃果ちゃーん、いるー?」

穂乃果「あっ、ことりちゃんのお母さ……じゃなかった、村長!こんにちわー」

ことり母「こんにちは、やっぱりことりもここにいたのね」

ことり「うん、ちょっとお着物を作ってて〜。それよりお母さんどうかしたの?」

ことり母「ちょうどあなた達二人を探していたのよ。話したいことがあって……ってあら、そちらの女の子は?」

海未「こ、こんにちわ。私は……」

穂乃果「あっ、紹介しますね! この子は私の友達のぴゅあぴゅあぴ〜ちじゃむパンが食べたい海未太郎ちゃんですっ!」

28 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 16:27:23.05 ID:2095JZhb0.net
海未「ながっ!? 結局さっきの候補全部入っちゃってるじゃないですか!? 寿限無もびっくりの名前てんこもりじゃないですかっ!?」

ことり母「まぁ穂乃果ちゃんのお友達! ふふ、変わった愛称なのねーぴゅあぴゅあぴ〜ちじゃむパンが食べたい海未太郎ちゃん」

海未(普通に愛称で通じてるっ!?)

穂乃果「海未ちゃんは少し離れた他の村に住んでいるんですけど今日はわざわざこの村まで遊びに来てもらっていたんです」

ことり母「そうだったのー、私はことりの母でこの音ノ木坂村の村長もやっているの。海未ちゃん、よろしくね」

海未「う、海未です。よろしくお願いします」

ことり「それでお母さん、私たちに話したいことって何だったの?」

ことり母「その話はここではちょっと……他の村の人達も集まっているから村の集会所まで来てもらえるかしら?」

29 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sabe-Vvse):2015/11/15(日) 16:30:41.72 ID:weosqT8ya.net
面白いな

30 :名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ (ワッチョイ 13ba-90Ki):2015/11/15(日) 18:21:46.44 ID:9+oBTFfX0.net
十六歳のしゃべり方とは思えない

31 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 21:22:45.28 ID:2095JZhb0.net
ことり「村の人達も? う、うんわかった」

海未「村の人達も集めて集会所に……ですか、なにかあったのでしょうか?」ひそひそ

穂乃果「なんだろう、見当もつかないや」ひそひそ

ことり母「じゃあ集会所で待ってるわね、なるべく早く来てちょうだい」カツカツ

ことり「あっお母さん……行っちゃった」

海未「ことりのお母様の顔からしてどうやら楽しい話ではなさそうでしたね」

穂乃果「うん……もしかしてこの前私が村の神様の祭壇に供えられてたお饅頭を盗み食いしたのがバレちゃったのかな……」ブルブル

ことり「えぇ〜! 穂乃果ちゃんそんなことしちゃバチがあたっちゃうよぉ〜」

32 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 21:28:06.19 ID:2095JZhb0.net
海未「あなたはほんとに……」

穂乃果「うぅ〜、なんか胃が痛くなってきた……私行かなくても平気かな」ブルブル

海未「はぁ……駄目に決まってるでしょう。 さぁ穂乃果、ことり集会所に行きますよ」

ことり「う、うん……ってあれ? 海未ちゃんも一緒に来るの?」

海未「は……い? 駄目でしたか?」

ことり「ううん、そんなことないけど海未ちゃんには関係のない話だと思ったからどうしてかなって」

海未「どうして……? 言われてみればどうしてなのでしょう、それが当たり前のように口が勝手に」

穂乃果「まぁまぁ、理由なんて関係ないよ、 もう海未ちゃんは私たちの友達なんだからっ!」

海未「とも……だち?」

33 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 21:32:08.26 ID:2095JZhb0.net
ことり「そうだねっ! じゃあみんなを待たせるのも悪いし早く集会所に行こっか」

海未「そ、そうですね。 早く向かいましょう…………穂乃果を叱ってもらいに」

穂乃果「えぇ〜! いーやーだー!行ーきーたーくーなーいーよぉー!」ズルズル



こうして桃から生まれてきた少女、海未太郎ちゃんとことりちゃんは必至で行きたくないと抵抗する穂乃果ちゃんを引きずりながら村のみんなが待つ集会所へと向かいました。



村人「おっ、きたきた」

ことり「すいませーん、遅れましたー」

ことり母「遅かったわね、何かあったの?」

34 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 21:36:02.85 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「…………」ズーン

ことり母「穂乃果ちゃんがやけにぐったりしているけど」

ことり「気のせいだよっ」

海未「そうですね、気のせいですね」

穂乃果「うぅっ、私はきっとみんなから怒られるんだ……紐で木とかに吊るされて石とか投げられちゃうんだ……」

ことり母「あら、海未ちゃんも来たの?」

海未「はい……駄目だったでしょうか?」

ことり母「いいえ、二人の友達なら構いませんよ」

35 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 21:40:09.36 ID:2095JZhb0.net
村人「おぉ、穂乃果ちゃんとことりちゃんの友達か。だったらいいんじゃないか」

海未「ありがとうございます」

ことり母「では……本題に入りますね。今日みなさんに集まっていただいたのはこの村の今後のことについての事です」

ことり「この村の……今後?」

穂乃果「えぇっ! じ、じゃあ村の神様へのお供え物が盗まれたことについての話し合いじゃないんですかっ!?」

ことり母「え? えぇ、そうだけどそんなことがあったの?」

穂乃果「いいえっ! そんなことありませんでしたぁ! 断じてっ! 断じてぇっ!」

海未(必死ですね……)

36 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 21:44:03.21 ID:2095JZhb0.net
ことり母「そ、そう……だったらいいんだけど」

ことり「それでお母さん、この村の今後の事についてって……」

ことり母「えぇ、この村の大人たちで話し合ったのだけどこの村の住人全員で他の村に移ろうと考えているの」

穂乃果「えぇっ!? 住人全員で他の村に移るって……そしたらこの音ノ木坂村はどうなっちゃうんですかっ!?」

ことり母「廃村……ってことになってしまうわね」

ことり「廃村って……どうして。 理由を教えてよお母さん!」

ことり母「理由……そうね、一番の理由はこの村の治安が悪くなって村人の数が急激に減ってしまったせいよ」

ことり「確かに最近村で見かける人の数が減ったような気がするけど……み、みんな旅行に行ってるだけだってお母さんが」

37 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 21:53:12.50 ID:2095JZhb0.net
ことり母「それは……ことりと穂乃果ちゃん、あなた達子供が心配するといけないと思って大人たちで話し合ってそういうことにしておこうって決めたのよ。嘘をついていてごめんなさい」

穂乃果「そんな……ち、治安が悪くなったっていうのも初耳なんですけどこれはどういうことなんですかっ!?」

ことり母「これもあなた達には黙っていたのだけどここ最近村内で物が無くなったり悪質ないたずらなどが頻発してるの」

ことり「そんなことがあったの!?」

ことり母「えぇ。しかもそのほとんどが村の人達が寝静まった夜中に起きている事みたいなの」

海未「夜中に……。人目を盗んで悪事を働くなんて武士の風上にもおけませんね」

穂乃果「犯人が武士かどうかは分かんないけど……。じゃあ村長、その犯人はまだ誰なのか分かっていないんですか?」

ことり母「……えぇ、残念ながら」

38 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 22:06:20.71 ID:2095JZhb0.net
村人「まったく、ひでぇ話だよなぁ。そういやこの間なんて村の神様のとこに供えてあったお菓子まで盗まれてたらしいぞ」

穂乃果「っ!?」

海未(その泥棒、ここにいるのですが……)

村人「ん? どうしたんだ穂乃果ちゃん? 汗が滝のように流れてるけど」

穂乃果「お……鬼の仕業だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

海未(当たり前のように自分の悪事を他人に擦り付けたのですが!?)

村人たち「えっ!?」ざわざわ

穂乃果「そ、そういえば私この間夜中にトイレに起きたときにその犯人っぽい人影……いや、鬼影を見たっ!……かもっ」ボソッ

39 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 22:12:27.34 ID:2095JZhb0.net
海未(うわぁ……)

村人「それは本当なのか穂乃果ちゃん!?」

穂乃果「うんっ、間違いないよ! あれは鬼に違いない!……たぶん」ボソッ

海未(うわぁ……)

ことり母「鬼……ね、確かに遠く離れた島にそのようなものたちがいるというのは聞いたことがありますが……わざわざこんな小さな村まで来て悪事を働くなんて」

穂乃果「ほんとですよっ! とんでもないやつらですよね! まさに鬼ですよっ鬼っ!!」

海未(うわぁ……)

村人「でもよぉ、穂乃果ちゃんの言う通りその鬼がこの村で悪事を働いてる犯人だったとしても追い返せるだけの力を持ったやつなんてこの村にはいねぇぞ」

40 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 22:25:23.80 ID:2095JZhb0.net
村人「そうだな。相手が鬼じゃ俺たち男が束になってかかっても相手にならんかもしれんしな」

村人「じゃあやっぱりこのままこの音ノ木坂村を捨てて他所に移るしかないってのかよ、くそっ……」

ことり「そ……そんなぁ」グスン

村人一同「はぁー……」




穂乃果「……鬼を退治できる人がこの中にいるとしたら?」




村人一同「!?」ざわざわ

ことり母「そ、そんな人がこの中にいるのですか?」

海未(鬼を退治できるなんて相当な手練れ、そんな本物の武士がこの中に……?)

41 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 22:32:15.80 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「ここにいる私の友達……海未太郎ちゃんですっ!!」




海未「って私ですかあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

海未「い、今あなた何と言いました?」

穂乃果「だーかーらー、あなたが鬼を退治してくれる英雄だって言ったの」

海未「初耳なのですがっ!? それどころか私はこの村とは何の関係もない赤の他人ですよ!?」

穂乃果「頼れる人はあなたしかいないの……海未ちゃん、お願いっ」キラキラ

ことり「海未ちゃん……ことりからもお願い」キラキラ

海未「っく!……あなた達にそんな顔をされては無視はできませんね……」

42 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sabe-q8Yb):2015/11/15(日) 22:40:56.17 ID:EA3PCc3Ca.net
面白い

43 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 22:44:17.70 ID:2095JZhb0.net
ことり「ほんとっ!だったら……」

海未「えぇ、私がやりましょう。それに私が英雄……ふふ、俄然やる気になってきました!」

ことり母「ちょっとあなたたち、何を話して……」

海未「……みなさん!この村で悪事を働く鬼達めは私、海未太郎が退治してみせますっ!」ドーン

村人一同「おおぉー!!」

ことり母「海未太郎ちゃん、その気持ちは嬉しいのだけどあなた一人で行かせるわけには……」

ことり「お母さん、私と穂乃果ちゃんもついていくから心配ないよ」

海未「えっ?」

穂乃果「えぇー!? ことりちゃん、そんなこと……」

44 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 22:48:57.28 ID:2095JZhb0.net
ことり「穂乃果ちゃん、まさかとは思うけど海未ちゃん一人に行かせておいて言いだしっぺのあなたがお家でお留守番しとこーなんてことは思ってないよ……ね?」にこっ

穂乃果「はい私もついていきます。ぜひお供させてください」

ことり「やった〜♪ さすが穂乃果ちゃんっ♪ じゃあこれで文句はないでしょお母さん、私たちに任せてっ!」

ことり母「あなたがそこまで言うなら……わかったわ」

ことり「うんっ!この音ノ木坂村が無くなっちゃうなんていやだもん、自分たちの手で守って見せるっ!」

海未(ことり、あなた……)じ〜ん

海未「村長さん、ことりと穂乃果のことなら心配ありませんよ。私がこの命にかえてでも守りぬいてみせます」

村人「悪いなぁ……俺たちがふがいないばっかりに。くれぐれも無茶はしないでくれよ海未太郎ちゃん」

45 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 22:53:15.77 ID:2095JZhb0.net
海未「はい、任せてください」にこっ

村人(ん? 今一瞬海未太郎ちゃんの体が透けていたような気が……)ごしごし

海未「どうかされましたか?」

村人「い、いやなんでもないんだ。気にしないでくれ」

村人(気のせいか……見間違いだな)



こうして桃から生まれた謎の少女、海未太郎は穂乃果ちゃん、ことりちゃんと音ノ木坂村を守るために村で悪事を働く犯人退治の旅に出ることになりました。

46 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 22:57:05.78 ID:2095JZhb0.net
〜再び穂乃果宅〜

海未「というわけで、私たち三人で犯人退治に行くことになったのですが穂乃果……」

穂乃果「なーに?」

海未「あなたとっさに犯人は鬼だと決めつけていましたがどうするつもりなのですか」

穂乃果「えー? きっと鬼が犯人に違いないよ、世の中の悪いことの九割くらいは鬼の仕業だって前に本で読んだし」

海未「鬼への風評被害甚だしいですね……少し不憫にすら思いますよ」

ことり「まぁ穂乃果ちゃんの言ってることは滅茶苦茶に思えるかもしれないけどいい線いってるんじゃないかな?」

海未「いい線ですか?」

47 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:01:06.67 ID:2095JZhb0.net
ことり「うん、さっき思い出したんだけどね前に村の畑で謎の足跡を見つけたことがあったの、明らかに動物のものじゃないおっきな足跡」

穂乃果「うんっ、私も見た」

海未「そうなのですか。確かに動物以外でとなるとやはり鬼の足跡ということになるのでしょうか」

穂乃果「間違いないね、鬼だ鬼っ、鬼の仕業だ」

海未「あなた鬼の事嫌いすぎでしょう、いったい何の恨みがあるというのですか」

穂乃果「きっと私がお供え物のお饅頭を食べちゃったのもお洗濯とか掃除をたまにさぼっちゃうのも鬼の仕業だねっ!」

ことり「……穂乃果ちゃん、お洗濯サボってたの?」

穂乃果「ひっ……」

48 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:07:40.74 ID:2095JZhb0.net
海未「まぁまぁことり落ち着いて」

ことり「ごほん、それに穂乃果ちゃんの勘は意外と当たってることが多いんだー」

海未「へぇ、そうなのですか……そうは見えませんが」ジーッ

穂乃果「何なの海未ちゃん、その疑いの眼差しは」

ことり「でも海未ちゃんごめんね、なりゆきとはいえ私たちの村のごたごたに巻き込んじゃって」

穂乃果「悪いね海未ちゃん」

海未「穂乃果、あなたがそれを言うのですか……。ことり、そのことなら気にしないでください」

ことり「えっ?」

49 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:12:39.39 ID:2095JZhb0.net
海未「最終的には私自身が決めたことですので。それに不思議と嫌な気持ちではないんです」

ことり「嫌な気持ちじゃ……ない?」

海未「えぇ、他の誰でもない……私が行かなくてはいけなかったような、そんな不思議な気持ちです……ふふ、なんて記憶なんかないはずなんですがね」

ことり「海未ちゃん……」

穂乃果(私のせいとは言えない空気)

海未「さぁ、そんなしんみりしている時間なんてありませんよ! この村のためにも早く犯人を懲らしめに行きましょう」

ことり「うんっ!そうだね!」

海未「では善は急げと言いますし早速今から……」

50 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:18:51.88 ID:2095JZhb0.net
ことり「海未ちゃん、それは駄目だよ」

海未「えっ? どうしてですか」

ことり「わたしたちはただ遊びに行くんじゃないんだよ? それなりの準備をしないと。ねっ穂乃果ちゃん」

穂乃果「うん、ことりちゃんの言う通りだよ。備えあれば……なんとやら、準備無しで戦に向かおうだなんて自滅行為だよ海未ちゃん」

海未「た、確かにお二人の言う通りかもしれません。私が軽率でした、すいません……」

穂乃果「ううん、急ぐ海未ちゃんの気持ちもわかるけど出発は明日にしよう、ね?」

海未「はい、そうしましょうか」

海未(何も考えていないように見えて二人なりに色々考えているのですね)じーん




話し合いの結果、旅の準備がいるということで三人は出発を次の日の朝にすることに決めました。

51 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:24:04.00 ID:2095JZhb0.net
〜明くる日の朝 集合時間〜


海未「ふふっ、あの二人に触発されて武器まで用意してしまいました。何があるか分からないですからね、気を引き締めていかなければ」

海未「もうそろそろ来る頃でしょうか」そわそわ


〜集合時間から1時間後〜


海未「遅いですね、まぁ戦の準備と二人も言っていたのでやはりそれなりの時間を要するのでしょうか」


〜集合時間から2時間後〜


海未「……まだ、まだ慌てるような時間じゃありませんよね」

52 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:30:31.57 ID:2095JZhb0.net
〜集合時間から3時間後〜


海未「…………」


〜集合時間から4時間後〜


海未「…………」

穂乃果「それでねそれでねー」ワイワイ

ことり「ぷっ、何それ穂乃果ちゃーん」キャッキャッ

海未「…………」

穂乃果「あっ、海未ちゃーん! おーい!」

海未「お、お二人とも随分遅かったですね、約束していた時間はとっくに過ぎているのですが」

53 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:34:37.50 ID:2095JZhb0.net
ことり「ごめんねー海未ちゃん、旅の準備に時間が掛かっちゃってー」

海未「準備! 準備、そうですよね! 戦いに行くんですものね! それでお二人はどんな得物を? 私はですね村の方から譲り受けたこの弓を」ガサゴソ

穂乃果「エモノ? よくわかんないけど私は……ジャーン!」ドーン

海未「……お、お菓子?」

穂乃果「うん、お菓子だよ?」

ことり「駄菓子屋のおばあちゃんが腰を悪くしちゃって朝方しかやってないからこんな時間になっちゃったー」

穂乃果「やっぱり遠くにお出掛けするならお菓子は必須だよねー! ことりちゃんが一人500円までねなんて言うから迷っちゃってー」キャッキャッ

ことり「穂乃果ちゃんあれは欠かせないーとか、あれもいいなーとか何回もカゴに入れたり戻したりしてねー」キャッキャッ

54 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:41:07.28 ID:2095JZhb0.net
穂乃果「えぇ〜! ことりちゃんだって」キャッキャッ

海未「……っと」

穂乃果&ことり「え?」

海未「ちょっとぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

穂乃果&ことり「え?」

海未「戦の準備と言うからどんなものを用意してるかと思えばお菓子っ!? 遠足気分ですかっ!? 牧場にでも行くつもりですかっ!? それとも工場見学ですかっ!?」

穂乃果「ち、ちょっと海未ちゃん落ち着いて……」

海未「ええぃこれが落ち着いていられますか!大体、あなた達はですね」

55 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/15(日) 23:45:21.05 ID:2095JZhb0.net
ことり「……せっかく海未ちゃんの分のお菓子も買ってきたのにぃ〜」

海未「え?」

穂乃果「分かったよ、ごめんね海未ちゃん。そんなに怒るなんて思ってもなかったから。このお菓子も置いていく……」

海未「大体あなたたちは……最高ですっ!ありがとうございます!」

ことり(単純だなぁ〜)

穂乃果(単純だ)



こうしてやっと合流することの出来た三人は鬼の住処であるという鬼が島を目指して村を出ました。

村を出発してから少し経ったところで、お菓子を買ってきてもらいウキウキの海未太郎ちゃん、穂乃果ちゃんことりちゃんの前に一匹の猫と一匹の犬が現れました。

56 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 00:01:34.30 ID:HdsrDhBb0.net
海未「ふふっふ〜ん♪」

ことり「ふふっ海未ちゃん、ご機嫌だね〜?」

穂乃果「うん、お菓子買ってきてあげて正解だったね!」

海未「ことりっことりっ!」

ことり「うーん? 海未ちゃんどうかしたー?」

海未「もうそろそろおやつ休憩にしませんか? ほらっ遠足といったらやっぱりおやつを食べている時が一番楽しいものですしっ」

ことり「え、遠足じゃないんだけどぉ〜……」

猫「……にゃにゃっ!」

57 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 00:05:41.09 ID:HdsrDhBb0.net
犬「ち、ちょっと駄目だよりんちゃん」

穂乃果「んー?」

ことり「穂乃果ちゃんどうかしたのー?」

穂乃果「いやっ、さっきすぐそこに犬と猫がいたような」

海未「もう穂乃果ったら、森の中なのですから野生の動物くらいいても不思議ではないでしょう?」

穂乃果「う、うん……でも人の言葉を喋ってたような気がしたから」

猫「にゃにゃー! 何言ってるにゃ人間っ!」

穂乃果「うわぁ! 猫が喋ったぁ!?」

58 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 00:06:56.70 ID:HdsrDhBb0.net
今夜はこのあたりで…

59 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ (ワッチョイW 94f6-DE97):2015/11/16(月) 00:59:56.22 ID:1TqHdSc20.net

かよちん犬なのか

60 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-q8Yb):2015/11/16(月) 04:49:36.99 ID:ur3gNhcdd.net
乙です

61 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 11:04:54.38 ID:NjQcLaYwp.net
乙ちん

62 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 20:17:38.48 ID:HdsrDhBb0.net
猫「にゃー!? 人間なのにりん達の言葉が分かるのー!?」

犬「りんちゃん! それより早く隠れないとっ」

猫「うん……で、でも今確かに」

犬「いいからっ! 捕まったらひどいことされちゃうよっ!」

穂乃果「ねぇあなたたち、もしかして私たちの話してる言葉分かるの?」

犬「ひっ!」

海未「そ、そんなに驚かなくても……」

犬「あ、あなたたちの言葉が分かったら何だっていうんですか、食べるんですかっ!? 私たちを捕まえて食べちゃうんですかっ!?」

63 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 20:28:48.90 ID:HdsrDhBb0.net
ことり「あははー……そんなひどいことしないよー?」

犬「絶対に嘘ですっ! 人間は悪い生き物だって前に他の動物に聞きました!」

猫「そ、そうにゃそうにゃ! かよちんの言う通りにゃ!」

穂乃果「えー? せっかくお友達になれると思ったのにー」

猫「にゃにゃっ!? お友達!?」キラキラ

犬「人間なんかとはお友達になんてなりたくありませんっ!」

猫「そ、そうにゃそうにゃ! かよちんの言う通りにゃ!」

64 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 20:32:11.57 ID:HdsrDhBb0.net
海未「ここまで嫌われていてはお友達どころではなさそうですね」

猫「いやっ、嫌がってるだなんてそんな……」

犬「がるるー! ちなみにあなた達は何の用でこの森をうろついているんですかっ!」

猫「そうにゃそうにゃ! かよちんの言う通りにゃ!」

ことり(流されやすい猫ちゃんだなぁー)

穂乃果「なんの用って、私たちは自分たちの村で悪事を働いている鬼達を懲らしめに行くところだったんだよ」

犬「鬼……ですか? そ、それなら私大体の居場所を知っていますけど」

65 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 20:39:58.17 ID:rGqDQRFpp.net
来てた

66 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 20:49:32.38 ID:HdsrDhBb0.net
穂乃果「えっ本当っ!? じゃあ良かったらそこまで案内してくれない?」

犬「い、嫌ですっ冗談じゃない! 人間なんかに付いて行くなんてありえないですっ!」

穂乃果「はぁー……困ったなぁー」

ことり「よくよく考えたら私たち、鬼ヶ島までのちゃんとした行き方なんて知らないもんね

海未「今更ですね……。それは動物たちも何も無しではお供なんて……穂乃果は何かあげるようなものを持ってきていないのですか? それだけたくさんの荷物を持ってきているんですから」

穂乃果「うーん、持ってきてるものって言っても……バドミントンセット、トランプ、少女漫画、黒ひげ危機一髪、人生ゲーム……」

海未「ちょっとぉぉぉぉぉぉぉ!! 見事に遊ぶものしか持ってきてないじゃないですかっ!? 今から鬼退治に行くのですよっ!?」

ことり「まぁまぁ海未ちゃん……あっ、そういえば穂乃果ちゃん家を出発する前にきび団子を持ってなかったっけ?」

67 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 20:59:31.82 ID:HdsrDhBb0.net
穂乃果「持ってきてたんだけどー……えへへーお腹空いたからさっき全部食べちゃった」

海未「穂乃果っ!! 一番大事なやつっ! それ一番大事なやつですっ!!」

穂乃果「き、きび団子を食べたってだけでそんなに怒らなくても……あと一番大事なやつって何で?」

海未「それはなんとなくですっ! なんとなくっ!」

ことり「でも〜きび団子じゃなくても他の食べ物ならいろいろあるし〜」

猫「にゃにゃっ!? 食べ物っ!?」キラキラ

犬「り、りんちゃん! 騙されちゃダメだよっ! 人間なんて何企んでるのか分からないんだからっ」

68 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 21:56:49.07 ID:HdsrDhBb0.net
穂乃果「う〜んじゃあ〜……猫さん犬さん、このお饅頭なんかどう? 美味しいよぉ〜?」

犬(つーん)

猫(つーん)ヨダレだらだら

穂乃果「はぁーこれじゃダメかぁー」

海未「片方だけ我慢しきれていないのですがお供してくれそうな気配がぷんぷんするのですが」

ことり「きっとこの子たちも気に入るものがあるよっ! ほらっ穂乃果ちゃん次のもの次のものっ!」



そのあと三人は持っている様々な食べ物を犬と猫に差し出しましたが興味を持ってくれるようなものはなかなかありませんでした。

69 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (フリッテル MMd2-Rz4y):2015/11/16(月) 21:59:58.72 ID:8SQX25IeM.net
あったなこんなスレ
今回は最後まで期待

70 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 22:08:12.61 ID:HdsrDhBb0.net
穂乃果「はぁーこれもダメ……」

ことり「もう残ってる食べ物も少なくなってきちゃったし……」

犬(つーん)

猫(…………)ヨダレだらだら

海未(もはや猫さんが可哀想になってきました)

穂乃果「次はー……カップラーメンかぁ、こんなもの気に入るわけないよね」

猫「にゃにゃにゃにゃっ!! その不思議な食べ物は何にゃっ!!」

犬「り、りんちゃんっ!」

71 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 22:16:50.58 ID:HdsrDhBb0.net
穂乃果「え、これ? これはカップラーメンっていってねお湯を注いで少し待つととっても美味しいものが出来上がる魔法のようなものなんだー」

猫「そ、そうなの?」ゴクリ

穂乃果「おっ? もしかして興味ある? よかったら食べてみる?」

猫「えっ!? い、いいのっ?」

穂乃果「でもぉ〜……タダでって訳にはいきませんなぁ〜?」

猫「えっ!? そんなっ」

穂乃果「ことりちゃん……お湯沸かして」

ことり「へいっ! 姐さん!」

72 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 22:27:21.11 ID:hS0tFg5wp.net


73 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 22:31:50.31 ID:HdsrDhBb0.net
穂乃果「あのなぁ猫さん、この世の中っちゅうもんはタダでものを貰えるほど甘くは出来とりゃせぇへんのですわぁ〜」

海未(急にガラが悪くなったのですが……あ、いつの間にかココアシガレット咥えてる)

猫「うぅ〜……」

穂乃果「ぷはぁ〜。こっちもボランティアをしてるわけじゃあないんでね、このラーメンが欲しいっちゅうんならそれ相応の対価を頂かんと」

猫「そ、そんな事言ってもりんは屈しないにゃ!」

穂乃果「ふーん……そうでっか。残念ですわ」

ことり「姐さん、お湯沸けましたぜっ!」

穂乃果「おぉーありがとう。ではお湯を注ぐとしますかなぁ〜」コポコポ

74 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 22:47:36.39 ID:HdsrDhBb0.net
猫「な、何するつもりにゃ!」

穂乃果「ん〜? 何ってお腹が空いたから食べるだけや? 儂のもんを儂が食べる、何か問題がありまっか?」

猫「ぐっ……!」

穂乃果「おーおーそろそろ出来上がりやなぁー、どれどれ頂きま……」ぺリぺリ

ことり「姐さん、それ5分待たないといけないやつです。まだ1分しか経ってません」

穂乃果「あ、そうなの?」

海未(ださいなぁ……)

猫(あ、今すっごくいい匂いが……ダ、ダメにゃ! 誘惑に負けちゃ)

75 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 22:56:20.78 ID:HdsrDhBb0.net
穂乃果「よしっ! 今度こそっ……」ぺリぺリ

犬「ふんっ! 勝手に食べててください、私たちにも野生動物のプライドってものがあるんですからっ!」

穂乃果「うーんこれこれっ! やっぱり美味しいなぁ〜!」ズルズル

猫「すいませんでしたぁっ!! お姉さん何でもしますからその食べ物を私にもくださいっ!」

犬「プライドはぁ!? りんちゃん野生動物としてのプライドはぁ!?」

穂乃果「よ〜しっいい子猫ちゃんだ、じゃあさ穂乃果たちの旅のお供をしてくれる?」

猫「しますしますにゃっ!」

穂乃果「ふっふっふっ」なでなで

76 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/16(月) 23:28:15.41 ID:HdsrDhBb0.net
海未(物で買収……最低だ、この人最低だ)

猫「いっただっきまーす! ……んんっ! これすっごく美味しいにゃー!」キラキラ

穂乃果「でしょでしょ! 気に入ってくれて私も嬉しいよぉ〜」

ことり「ふふっ、そんなに急いで食べなくてもラーメンは逃げないよ〜?」

キャッキャッ

犬「ぐぬぬ……」

猫「あ! かよちんも一緒に食べよっ? この人たちはそんなに悪い人じゃなさそうだし」

犬「いりませんっ! りんちゃん見損なったよっ!」

77 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/17(火) 20:26:14.15 ID:f4qrOmAl0.net
猫「えっ……」ガーン

ことり「あ、もうこんな時間かぁ〜。ちょうどいいしこの辺でお昼にしよっか猫さん、穂乃果ちゃん、海未ちゃん」

穂乃果「そうだねっ、腹が減っては戦は出来ぬ!」

凛「お昼ごはん!? やったにゃー!」クルッ

海未(寝返るのが早いですね)

犬「……ふんっ!」







78 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/17(火) 22:41:06.53 ID:f4qrOmAl0.net
穂乃果「ことりちゃん、それで今日のお昼は何を持ってきてくれたの?」

ことり「うん、旅の事も考えていざというときは歩きながらでも食べられるものがいいかなぁーって思っておにぎりを持ってきたんだぁー」

犬「…………!」ぴくっ

穂乃果「おぉ〜! 美味しそう! それじゃあいっただっき……」

犬「……待ってくださいっ!」

穂乃果「ん? 犬さんどうかしたの?」

犬「その……白くてつやつやした宝石のような……美味しそうな食べ物はなんですか……?」

ことり「んー? これはねおにぎりっていってお米をまぁるく握って海苔で巻いたものだよー?」

79 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ (ワッチョイW edf6-DE97):2015/11/17(火) 23:11:48.77 ID:8S7t/nk50.net
ラーメンを食べる猫とおにぎりを食べる犬

80 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/17(火) 23:32:32.76 ID:f4qrOmAl0.net
犬「そ……そうですか。ま、まぁ興味ありませんが」

穂乃果「……」にやり

ことり「……」にやり

海未(あ、また悪い顔してる。ココアシガレットも咥えてるし)もぐもぐ

穂乃果「……ところでことりちゃん、このお米は確か新米やったなぁ〜?」

ことり「はいっ姐さん! 村でとれたとっておきの白米で握ってありますぜっ」

犬「…………」ぴくぴくっ

穂乃果「そうか、それはそれはさぞかし美味いんやろなぁ〜」

ことり「はいそれはもちろんっ! 山岡士郎も海原雄山も真っ青になって逃げだしますぜっ!」

81 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/18(水) 20:35:28.67 ID:KUylJdAl0.net
海未(ことりもノリノリですね)もぐもぐ

穂乃果「こんなに美味しいもの、せっかくやからみんなで分け合って食べたいんやが……あー犬さんは興味ないんやったなぁ〜? 残念残念」

犬「くっ……」

穂乃果「お、そうだ。猫さんあなたはもう立派な私たちの仲間だしあげるよー」

猫「えっ!? いいのっ!? わぁーい姐さんだぁーいすきっ!」

海未(単純だなぁー)もぐもぐ

犬「ぐぬぬ……」

穂乃果「はいじゃあこれ猫さんのぶんっ」

82 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/18(水) 21:02:51.06 ID:KUylJdAl0.net
猫「ありがとにゃ! じゃあいっただっきまーす!」ぱくっ

ことり「猫さん、お味はどうかな?」

猫「んんーっ! これすっごく美味しいにゃーっ!」

ことり「そう? よかったぁ、早起きして握ってきたかいがあったよ〜♪」

犬「……ちょっと待ってくださいっ!」

穂乃果「んー? 犬さんどうかしたの?」

犬「くぅ〜ん、ぜひとも私もみなさんのお供をさせてくださいっ!」ぺこり

海未「ちょっとプライドはぁ!? 野生動物としての気高きプライドはどこへいってしまったのですっ!?」

犬「ぷらいど……? そんなちっぽけで食べられないものなんて、あの輝きに比べたら『つのだ☆ひろ』の☆の部分くらい無価値ですっ」

83 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-q8Yb):2015/11/18(水) 21:31:27.30 ID:AJ8IoNkzd.net
キテタ!

84 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/18(水) 21:34:57.52 ID:KUylJdAl0.net
海未「誰ですかそれは……」

穂乃果「ほんとにっ!? いやぁー犬さんありがとう! はいじゃあこれお近づきのしるしのおにぎりっ!」

犬「ごくり……本当に食べてもいいんですか?」

穂乃果「もちろんだよっ! もうあなたも私たちの仲間なんだから」にこにこ

犬「姐さん……い、いただきますっ」ぱくっ

ことり「犬さんお味はどーお?」

犬「ううっ……つやっつやに輝いてやがるですっ……! あ、ありがてぇっ……涙が出るっ……犯罪的だ、うますぎるですっ……染みこんできやがりますっ体に……ぐっ溶けそうですっ……本当にやりかねない……おにぎり一個のためだったら強盗だって……」

海未(ざわざわっ!?)

85 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/18(水) 21:42:55.58 ID:KUylJdAl0.net
猫「でしょでしょー! こんなに美味しいものをくれるなんてこの人たちは良い人間に違いないにゃーっ」

穂乃果「あははっ猫ちゃんったら〜」なでなで

ことり「もぉ〜っ、ふたりともそんなにがっつかなくても〜」なでなで

海未(穂乃果とことり……この二人だけは絶対に敵にしないようにしましょう)

穂乃果「あ、まだ自己紹介してなかったね。私は高坂穂乃果! 気軽にほのかって呼んでー」

ことり「私は南ことりっ! よろしくね〜♪」

海未「私の名前は……」

穂乃果「この子の名前はぴゅあぴゅあ梅ジャム駄菓子大好き海未太郎ちゃんだよっ!」

86 :名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ (ワッチョイW 02b7-q8Yb):2015/11/18(水) 22:16:48.31 ID:2HvrfJOy0.net
凛ちゃんとかよちんは可愛いなぁ

87 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/18(水) 22:46:59.28 ID:KUylJdAl0.net
海未「微妙に名前がマイナーチェンジしてるっ!? しかも何故に駄菓子方向に全力シフト!? 面舵いっぱいすぎて舵ぶち折れちゃってますけどっ!?」

穂乃果「だって海未ちゃんさっきあげた駄菓子すっごく喜んでたしー。それに名前だって日替わり定食みたいに毎回違った方が楽しいじゃん!」

海未(楽しい……? 日替わり定食……? 私の名前とは一体……) 

りん「ごほん、私の名前はりんにゃ! よろしくね穂乃果ちゃん、ことりちゃん! えっと……ぴゅあ太郎ちゃんっ!」

海未「海未です海未っ!! ぴゅあ太郎はあまりにもダサすぎるのでやめてくださいっ! ほら見なさいっ名前が長いから案の定りんは覚えきれていないじゃありませんか!」

穂乃果「えー? キャッチーで可愛い名前だと思うんだけどなー」

りん「冗談にゃーっ、よろしくね海未太郎ちゃん!」

はなよ「えっと私の名前ははなよですっ。りんちゃんとは小さい頃からのお友達です。あんまりみなさんのお役に立てるかは分からないけど頑張りますっ!」

穂乃果「りんちゃんにはなよちゃんだねっ! よろしくー! これで私たちもうお友達だねっ!」



そんなこんなで旅の途中に偶然出会った犬のはなよ、猫のりんに旅の事情と目的も聞いてもらったところ鬼ヶ島までお供をしてくれることになりました。

88 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-Rz4y):2015/11/18(水) 22:54:45.23 ID:KUylJdAl0.net
仲間も増えてますます賑やかとなった海未太郎一行が目的地の鬼ヶ島目指して再び旅を続けていると今度はどこからかとても綺麗な歌声が聞こえてきました。



「〜♪」

穂乃果「んっ?」

ことり「どうしたの? 穂乃果ちゃん?」

穂乃果「ねぇねぇ、今あっちの方からすっごく上手な歌声が聞こえてこなかった?」

海未「そうでしたか? 穂乃果の聞き間違いではなく?」

穂乃果「いーや! 確かに聞こえたもんっ」

ことり「え〜? たぶん穂乃果ちゃんの聞き間違いだよ〜、穂乃果ちゃん誰もいないところに向かって挨拶してることとかよくあるし〜」

海未「こわっ!? 一体穂乃果には何が見えているのですかっ!?」

89 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ (ワッチョイW 9409-1Uzl):2015/11/19(木) 02:19:48.18 ID:xCixbAVs0.net
しえ

90 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 72f7-4/4W):2015/11/20(金) 21:36:48.60 ID:Mv76+r5u0HAPPY.net
穂乃果「いーや確かに聞こえたっ! ちょっと行ってみようよ!」

ことり「ち、ちょっと穂乃果ちゃん!」

りん「速いにゃー!」



声のする方へと駆けていく穂乃果ちゃんの後を着いていくと、そこには歌を歌っている一匹の豹がいました。



豹「……あいしてるばんざ〜い♪」

穂乃果「おっ! やっぱりいた! おーい」

ことり「はぁはぁ……穂乃果ちゃん走るの速すぎぃ〜」

豹「……! あなたたち誰ですか?」

91 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 72f7-4/4W):2015/11/20(金) 21:41:52.45 ID:Mv76+r5u0HAPPY.net
穂乃果「驚かせちゃったらごめん、私は高坂穂乃果っ! あなた歌上手だね〜、もっと近くで聞きたくて思わずここまで来ちゃった!」

豹「そ、そんな上手いだなんて……でも、ありがとう」

ことり(ツンデレちゃんだ)

海未(ツンデレというやつですね)

はなよ(ツンデレさんですっ)

りん(ツンデレだにゃ)

豹「て、ていうかどうしてあなたたち私の話してる言葉が分かるのよ? 人間でしょ?」

穂乃果「うーん、なんでだろね? まぁそんな細かいことどうだっていいじゃん!」

92 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 72f7-4/4W):2015/11/20(金) 21:47:48.36 ID:Mv76+r5u0HAPPY.net
豹「よくないわよっ! あなたばっかじゃないの!」

ことり(絵に描いたようなツンデレちゃんだ)

海未(絵に描いたようなツンデレですね)

はなよ(絵に描いたようなツンデレさんですっ)

りん(絵に描いたようなツンデレだにゃ)

穂乃果「私すっかりあなたの歌のファンになっちゃった〜! あなたのお名前は?」

まき「わ、私の名前? 私は……まきよ」

穂乃果「へぇーまきちゃんっていうんだ! ねぇよかったらさ、私たちの旅に付いてこない?」

93 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 72f7-4/4W):2015/11/20(金) 23:07:25.91 ID:Mv76+r5u0HAPPY.net
まき「た、たびぃ? 一体なんの旅よ」

穂乃果「私たちね村で悪さをしてる鬼達を懲らしめに鬼ヶ島まで向かってるんだー」

まき「鬼ヶ島? ……おことわりしますっ」

ことり(ツンデレパンサーちゃんだ)

海未(ツンデレパンサーですね)

はなよ(ツンデレパンサーですっ)

りん(ツンデレキューティーパンサーにゃ)

穂乃果「えー? そんなこと言わずにさー、私もっとまきちゃんのお歌聞きたいしー」

94 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 72f7-4/4W):2015/11/20(金) 23:19:53.28 ID:Mv76+r5u0HAPPY.net
まき「……大体付いていったところで私にできることなんてないわよ? 鬼に対抗できるだけの力があるわけでもないし」

穂乃果「そんなことはどうだっていいよ! ほらRPGとかでもさ職業に吟遊詩人とかあるじゃん! まきちゃんの歌はきっと私たちの力になると思うんだ!」

まき「はぁー……歌で戦うなんてどこの銀河の歌姫よ」

穂乃果「でも私たちの海未太郎パーティーには吟遊詩人枠がいないんだよー、例えるなら私は盗賊(シーフ)……」

海未(饅頭泥棒ですしね)

穂乃果「海未ちゃんは弓使い(アーチャー)」

海未(むむっ……悪くない響きですね)

穂乃果「はなよちゃんは白米師(オムスビマン)、りんちゃんは拉麺男(ラーメンマン)、ことりちゃんは狂戦士(バーサーカー)」

95 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 72f7-4/4W):2015/11/20(金) 23:26:06.37 ID:Mv76+r5u0HAPPY.net
りん「よく分かんないけどカッコいいにゃ!」

はなよ「確かに素敵なジョブですっ!」

ことり「もぉ〜穂乃果ちゃんってばひど〜い」

海未(りんとはなよの職業はいまいちよく分かりませんがことりのは納得ですね)

穂乃果「ほらっ、戦えるだけのメンバーは揃ってるんだけど後方から支援してくれるサポートメンバーが全然いないんだよー」

はなよ「言われてみれば……確かに心配ですね」もぐもぐ

りん「そうかにゃ? 大丈夫だと思うけどー」ずるずる

まき「……でも」

96 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 72f7-4/4W):2015/11/20(金) 23:33:52.93 ID:Mv76+r5u0HAPPY.net
穂乃果「ねぇねぇまきちゃんお願ーい! パンの耳あげるからー」

りん「りんは反対にゃ!」

海未「どうしてです、りん?」

りん「今のパーティーの中に豹なんかが入ったら画的に微妙にゃ! 一匹だけ浮くにゃ! それに猫のりんと若干キャラ被ってるしー!」

まき「な、なによそれっ!?」

りん「ふんっ! 大体味方に豹なんていたらきっと鬼なんかあっという間に蹴散らしちゃうにゃ! そんなの物語として成立しないにゃ! チートにゃチート! あと猫のりんとキャラ被ってるし!」

海未(キャラ被りが嫌なのですね……)

まき「はぁー意味わかんない」

97 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/21(土) 00:01:36.84 ID:Avbjy9mC0.net
りん「イミワカンナイ? こっちの方が意味わかんないにゃ! さっさとディスカバリーチャンネルに帰るにゃ! あとキャラ被ってるにゃー!」

ことり「もぉー二人とも喧嘩しないのっ。ねぇ、無理強いするつもりはないけどまきちゃんは何でそんなに付いてきたくないの?」

まき「そ、それは……」

ことり「それは?」

まき「わ、わたしこんな見た目だし愛想もよくないから他の動物からも怖がられて今まで誰も近寄ってもこなかったし友達もいなかった。私なんかが付いていったらきっとあなたたちの旅の邪魔になっちゃうわ」

穂乃果「だからさっきも一人で歌を……」

りん「…………」

ことり「邪魔だなんてそんなこと……こうやってまきちゃんと出会えたのも何かの縁だと思うよ?」

98 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/21(土) 00:08:06.26 ID:Avbjy9mC0.net
まき「でもあなた達は人間、そこの二人は猫と犬、私は豹。仲良くやっていけるはずがないわ」

穂乃果「あーひとつ訂正、ここにいる海未ちゃんは人間じゃなくて桃だよっ!」

海未「穂乃果っ! 否定はできませんが空気を読んでくださいっ! 今はそういう雰囲気ではないでしょう!」

まき「人間と桃、それに犬、猫、豹……生きてる環境、生きてきた世界が違うんだから理解し合えるなんてことは……無いわ」

海未(あっさり受け入れるのですね……)

はなよ「そ、そんなこと……」

りん「あぁー!! さっきからぐちぐちうるさいにゃ!! そうやってなんだかんだって理由並べて本当は自分が傷つくのを怖がってるだけじゃないのっ!?」

まき「こ、怖がってる? 私が? あなた何を言って……」

99 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/21(土) 00:08:44.67 ID:Avbjy9mC0.net
今日はこのあたりで…

100 :名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (ワッチョイ d374-4/4W):2015/11/21(土) 00:28:50.45 ID:a+57x1Av0.net


101 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ (ワッチョイW f4e2-1Uzl):2015/11/21(土) 01:13:21.27 ID:LXfwtyCO0.net
おつ

102 :名無しで叶える物語(湖北省)@\(^o^)/ (ワッチョイW 05b7-1Uzl):2015/11/21(土) 05:54:53.14 ID:MiFCnFC10.net
面白い

103 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/22(日) 13:30:11.43 ID:RvWJdr2M0.net
りん「……りんもそうだったから」

まき「え?」

りん「りんもかよちんと出会うまではずっとずっと独りぼっちだったにゃ。他も動物たちもみんな敵に見えたし友達も家族もいなかった」

はなよ「りんちゃん……」

りん「友達は欲しい、でも傷つきたくはない。そうやって独りで生きてきたにゃ。そんなある日、犬のかよちんがお友達になろうって話しかけてくれて」

はなよ「うん。りんちゃん、いつも独りで寂しそうな顔してたから」

りん「私すっごくすっごく嬉しかった。私は猫、かよちんは犬だけどお友達になれるんだって、仲良くできるんだって。それはそこにいる穂乃果ちゃん達も一緒にゃ」

ことり「ふふっ、そうだね」

104 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/22(日) 13:35:20.98 ID:RvWJdr2M0.net
まき「…………」

りん「人間と桃と猫と犬だって仲良くできるにゃ! 豹だって仲良くできるにきまってるにゃ!」

海未(口には出しませんがごく自然に桃にカテゴライズされてると何とも言えない気持ちになりますね)

まき「…………」

穂乃果「ねぇまきちゃん。最後にもう一回だけ聞くけど……どうかな?」

まき「……だけよっ」

ことり「だけ?」

まき「わ、私に出来ることは歌うことだけっ! それでもよければ付いていってあげるって言ってるのっ!」

105 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/22(日) 13:38:43.82 ID:RvWJdr2M0.net
穂乃果「ふふっ、これで私たちお友達だねっ! ありがとう、そしてよろしくまきちゃん!」

りん「ふーっ、最初から素直になればよかったのにー」

はなよ「くすくす」

ことり「どうしたの? はなよちゃん?」

はなよ「いや、まきちゃんが昔のりんちゃんそっくりだったから。りんちゃんも前はああやって誰とも関わろうとしてなかったなぁーって」

ことり「そうだったんだー。似たもの同士なんだねあの二人」

はなよ「うんっ、そうみたい!」



そんなこんなで偶然穂乃果ちゃんが見つけた歌の上手い豹のまきも旅に付いてきてくれることになりました。

106 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/22(日) 13:43:08.29 ID:RvWJdr2M0.net
仲間も増えますます賑やかになった海未太郎一行が目的地である鬼ヶ島目指してさらに旅を続けていると今度は目の前にウサギが出てきました。



穂乃果「海未ちゃんどーお?」

海未「な、何ですかこの食べ物はっ!? 美味しすぎます!!」サクサクサク

ことり「気に入ってくれたみたいでよかった〜♪ それはうまうま棒っていうんだよ〜」

海未「うまうま棒!? ネーミングに恥じない美味しさですっ! 人間とはこんな素晴らしいものを生み出せるのですね! 素敵ですっ」サクサクサク

穂乃果「これで1本10円なんだから驚きだよねー」

りん「へぇー人間の世界っていろんな食べ物があるんだねー!」

はなよ「うんっ、ちょっぴり羨ましいねー」

107 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/23(月) 10:35:33.02 ID:QAwdYpWD0.net
まき「まぁこの森で採れる食べ物なんてたかが知れてるものね。確かに少し羨ましいかも」

りん「決めたっ! りん生まれ変わったら人間になるにゃー!」

はなよ「うふふっ、実現できるといいねりんちゃん」

穂乃果「いいねっそうしよそうしよっ! そしたらまたこのみんなで友達になろー!」

まき「なーに言ってるのよ」


ワイワイキャッキャッ


?「ぴょんぴょこぴょんぴょん♪ か〜わいいっ髪の毛がはねてぴょんぴょこ〜♪」

海未「ことりことりっ! うまうま棒はも、も、もっとないのですか!? 出来ればコーンポタージュ味希望ですっ!」サクサクサク

108 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/23(月) 11:12:31.02 ID:QAwdYpWD0.net
?「痛さも本気〜悪いか本気さ〜それがにこの女子道〜♪(にこっ)」

ことり「たくさんあるよ〜♪ はいっコーンポタージュ味っ」

海未「おおぉー! ことりあなたって人は……最高ですっ! ありがとうございますっ!」サクサクサク

?「ってあんたたち無視してんじゃないわよぉぉおおおおおおおお!!」

穂乃果「うわっ! びっくりしたぁ〜……ってウサギさん?」

ウサギ「あんたたちわざとかってくらい清々しく私の前を素通りして行こうとしたわねっ!」

穂乃果「だってウサギさんがいるだなんて気が付かなかったんだもーん」

まき「小さくて見えなかったわ」

109 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sda8-weHo):2015/11/23(月) 13:51:17.53 ID:rHXR7t/9d.net
待ってた!

110 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/25(水) 20:42:39.36 ID:Rxoki0nk0.net
ウサギ「ぐぬぬ……吊り目のあんた言ってくれるじゃないの」

ことり「それでウサギさんは何かご用?」

海未「はっ!? うまうま棒はあげませんよっ!!」サクサクサク

ウサギ「いらないわよっ! ていうかあんたさっきからサクサクサクサクうるさいのよっ!」

海未「……あげませんよ?」サクサクサク

ウサギ「だからいらないって言ってるでしょ!! その棒が羨ましくって出てきたわけじゃないわよっ!」

穂乃果「ウサギさん落ち着いて〜、じゃあどうして私たちの前に出てきたの?」

ウサギ「あんたたち人間でしょ。人間と動物たちが一緒にいるだけでも珍しいのに楽しそうに会話までしてるから出てきたのよ」

111 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/25(水) 21:04:52.09 ID:Rxoki0nk0.net
海未「……コーンポタージュ味に惹かれたわけではなく?」サクサクサク

ウサギ「あんたはどんだけその棒をあげたくないのよっ!? もううるさいから黙ってなさい!」

海未「はい」サクサクサク

ウサギ「はぁー……っていうかそもそも何であんたたちは私やそこの動物たちとこうやって普通に会話が出来てんのよ?」

穂乃果「う〜ん……」

ことり「なんでだろ〜?」

りん「わっかんないにゃ〜」

はなよ「いつの間にというか……」

まき「なりゆきね」

112 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/25(水) 21:27:43.06 ID:Rxoki0nk0.net
ウサギ「なりゆきっ!? あんたたちなりゆきで種族の壁を越えちゃったのっ!?」

海未(元気なウサギさんですね)サクサクサク

ウサギ「ま、まぁそのことは置いといてなんであんたたちは一緒にいるのよ?」

穂乃果「今から私たち鬼退治に行くところだったんだよー」

ことり「うんっ、それでこの三人はお供として付いてきてくれてるんだ〜」

ウサギ「へぇーお供……見返りとしてよっぽどいいものを貰ったんでしょうね。ちなみに何を貰ったのよ? きび団子とか?」

りん「カップラーメンにゃ」ズルズル

はなよ「つやつやのおにぎりですっ」もぐもぐ

まき「パンの耳」もさもさ

ウサギ「ちょっと一人だけグレードがおかしくないっ!? 何っ!? あんただけイジメられてんのっ!?」

113 :名無しで叶える物語(おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイW a94d-ijL3):2015/11/25(水) 21:29:26.47 ID:CJyV21j10.net
ツッコミ勢が足りない うさにこ死んじまうよ

114 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/25(水) 21:47:25.93 ID:Rxoki0nk0.net
まき「別にそんなことないけど」もさもさ

ウサギ「だ、だったらいいけど……」

穂乃果「そうだ! よかったらウサギさんも一緒に来ない?」

ウサギ「何で私が……私は物に釣られるほど単純じゃないわよ」

穂乃果「えーっ? カップラーメンでもおにぎりでもパンの耳でも?」

ウサギ「いらないわよ。っていうかそこの三人はよくそんなもので付いてきたわね……」

海未「……言っておきますが、うまうま棒はあげませんよ?」サクサクサク

115 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/25(水) 21:48:02.56 ID:vKDW4BDnp.net
C

116 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/25(水) 22:04:41.78 ID:Rxoki0nk0.net
ウサギ「だからその棒はいらないって言ってんでしょ!! あんたは黙ってサクサクしてなさいっ!!」

海未「はい」サクサクサク

ことり「ウサギさん本当に付いてきてくれないの〜?」

ウサギ「何を貰ったって付いていかないわよ。私はそんなに安い女じゃないの」

はなよ「あぁー!」

りん「かよちんどうかしたのかにゃー?」

はなよ「あのっウサギさんが持ってるそれ今人気の農村アイドル、?新井ズのグッズじゃないですか?」

ウサギ「た、確かにこれは新井ズのグッズだけど……なによあんた新井ズを知ってるの?」

117 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/25(水) 22:18:11.89 ID:Rxoki0nk0.net
はなよ「はいっ知ってるどころか私実はファンなんです! 前に一度歌っているところを遠くからたまたま見かけてからなんですけど」

海未「穂乃果、新井ズ……?とは一体何なのですか?」ひそひそ

穂乃果「あっそうか海未ちゃんは知らないよねー。新井ズってのは新井ツバサ、新井英玲奈、新井あんじゅの新井三姉妹で活動してる農村アイドルユニットなんだ〜」

ことり「今すっごく人気で、ひたすら食器を割るっていう歌詞が多くの共感を得た、『食器ng Party』でデビューしたんだよね〜」

穂乃果「ぱ〜りん食器ぱり〜ん♪ 良い歌だよねー私も大好きっ!」

海未「そ、そうなのですか……食器を割る歌詞に共感という部分に若干の疑問はありますがそこには触れないでおきますね」

りん「んー? でもかよちんは人間の事嫌いなんじゃなかったのかにゃー?」

はなよ「き、嫌いなんじゃなくって怖かっただけで……あと新井ズは別なのっ!」

118 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/25(水) 22:31:03.35 ID:Rxoki0nk0.net
ウサギ「あ、あんた新井ズのファンだなんてなかなか分かってるじゃない」

りん「もしかしてウサギさんも新井ズのファンなのかにゃー?」

ウサギ「そ、そそそそそそんな訳ないでしょっ!! にににににに人間なんかのファンになるだなんて」

はなよ「あれっ? じゃあそのグッズは?」

ウサギ「これはっ……そうっ! 拾ったのよ拾ったもの! あははー森のスーパーアイドルはゴミ拾いまでしなくちゃいけないんだから忙しいわーはははー!」

穂乃果「…………」にやり

ことり「…………」にやり

海未(あ、また悪い事を考えてますね)

119 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-4/4W):2015/11/25(水) 22:33:54.40 ID:Rxoki0nk0.net
今夜はこのあたりで…

120 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ (スプー Sdf8-1Uzl):2015/11/25(水) 23:21:32.38 ID:WTOukjWyd.net


121 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ (ワッチョイW 94e2-V2Tz):2015/11/26(木) 00:19:25.86 ID:K73q5VXA0.net
おつ

122 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-/hl4):2015/11/28(土) 11:23:17.33 ID:Z8m2W4OPp.net
ほしゅ

123 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa03-PTKI):2015/11/29(日) 05:56:36.78 ID:L1d6YCdca.net
支援

124 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-VeSj):2015/11/30(月) 21:32:16.21 ID:WqWGCGkV0.net
ことり「あーそういえば穂乃果ちゃん、最近はツバサさんとどうなの〜?」

穂乃果「うん仲良くしてるよ〜! この間も一緒にご飯食べたし〜」

ウサギ「ええっ!? あ、あんたもしかしてあのツバサさま……さんと友達なのっ!?」

穂乃果「え? ツバサさん? うん友達だけどー」(駄菓子屋店主のつばささん(90歳))

ことり「穂乃果ちゃん小さいときからツバサさんにべったりだったもんね〜」(駄菓子屋店主のつばささん(90歳))

ウサギ「ほ、本当!? ね、ねぇやっぱりツバサさんって普段もあんな風にクールでカッコいいのっ!?」

穂乃果「う〜ん……クール? まだ冷たくはなってないと思うけど……」

ことり「ち、ちょっと穂乃果ちゃんっってば〜」

海未(不謹慎極まりないですね)

125 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-VeSj):2015/11/30(月) 21:45:01.71 ID:WqWGCGkV0.net
にこ「ち、ちょっとそこのアホそうなアンタ! 今度ツバサさんからサイン貰ってきてよ!」

穂乃果「(駄菓子屋の)つばささんのサイン……? 別に構わないけど無償でってのは……ねーことりちゃん?」

ことり「そうだねー。つばささんも何かと忙しい人だしー」

穂乃果「まぁ、私たちの旅にお供してくれるっていうなら話は別だけどー?」

にこ「そそそそんなことでいいのっ!? 付いて行くわ、いくらでも付いて行くからっ!!」

ことり「わ〜い!」

穂乃果「わ〜い!」

海未(誰よりも単純でしたね……)

126 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-VeSj):2015/11/30(月) 22:01:44.80 ID:WqWGCGkV0.net
りん「ウサギさんのお名前はー?」

にこ「私の名前はにこよっ!」

穂乃果「にこちゃんだねっ! よろしくー」



こうして新たにウサギのにこが旅のお供をしてくれることになりました。

さらに賑やかとなった海未太郎一行が旅を続けること数日、今度は目の前にある二匹の動物が出てきました。



穂乃果「ねぇねぇー結構歩いてきたけどまだ鬼ヶ島には着かないのー?」

ことり「確かにこんなにかかるなんて思ってもなかったね〜」

まき「この森はかなり広いから」

127 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-VeSj):2015/11/30(月) 22:17:55.29 ID:WqWGCGkV0.net
穂乃果「もー、ちょっとコンビニに行くくらいの感覚だったのにー」

海未「はぁ……鬼ヶ島におでんでも買いに行くつもりだったんですか、あなたは」

はなよ「ふふっ、もう少しだと思うから頑張ろー」

にこ「はぁーさすがのにこにーも少し疲れてきたわ……あ、そういえば道ははなよが知ってるのよね?」

はなよ「うん?」

にこ「この先は難所というか苦労するようなところは何もないの?」

はなよ「あ、そういえば……」

りん「にゃにゃ? かよちん何かあるの?」

128 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 72f7-VeSj):2015/11/30(月) 22:33:00.22 ID:WqWGCGkV0.net
りん「にゃにゃ? かよちん何かあるの?」

はなよ「うん、この先には動物たちが鬼ヶ島に行って危険な目に会わないように、って見張りをしている動物たちがいるって話を聞いたことがあるんだよね」

穂乃果「へぇーそんな動物たちがいるんだ」

はなよ「はいっ、この森の番人なんです。その動物たちがふさいでいる道はまるでガラスのように強固で通り抜ける事なんてできない……通称『硝子の花園』」

海未「それっぽくカッコいい呼び方をしていますがガラスで出来た壁なんて草野球をしている少年たちのホームランボールでも簡単に崩壊しそうなのですが」

はなよ「何を言ってるんですか!! 番人と呼ばれている動物たちはそれはそれは恐ろしいという噂が……」

りん「にゃにゃっ? ねぇねぇかよちん、その番人ってもしかしてあそこにいるキツネさんとタヌキさんじゃ?」

129 :名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/ (JPW 0H8d-Qatl):2015/12/02(水) 17:06:02.24 ID:5L9snOAKH.net
ちゃんと続いてたんだな
一気に読み進めたわ

130 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-Igq9):2015/12/04(金) 03:35:07.44 ID:lBgMrGBDp.net


131 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 950e-tK2W):2015/12/05(土) 23:52:26.09 ID:6IQEHcbY0.net
キツネ「…………」ドーン

タヌキ「…………」ドーン

はなよ「はわわっ!? ま、間違いないですっ、あそこの二匹こそ番人です!」

ことり「事情を話せば通してくれるかもしれないしとりあえず話をしてみようよ」

海未「そうですね、ここを通らないと鬼ヶ島へと行けないというのなら何としてでも通してもらわなくては……」

穂乃果「おーいそこのキツネさんとタヌキさんっ」

タヌキ「んー?」

キツネ「…………」

132 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 950e-tK2W):2015/12/06(日) 00:13:57.76 ID:XnS+2C2C0.net
穂乃果「ちょっと私たち鬼ヶ島まで行きたいんだけどここを通してくれないかな?」

タヌキ「あなたたち鬼ヶ島まで行きたいん?」

ことり「はい、鬼を凝らしめに〜」

キツネ「通行の許可ぁ? 認められないわぁ」

ことり「えっ?」

キツネ「通行の許可ぁ? 認められないわぁ」

りん「ち、ちょっとあのキツネさん大丈夫なのかにゃ?」ひそひそ

まき「確かに目が虚ろね」

133 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイW 7c15-pyEQ):2015/12/06(日) 00:19:48.72 ID:zmYsUlZ90.net
キツネーチカかわええ…

134 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 950e-tK2W):2015/12/06(日) 00:24:12.58 ID:XnS+2C2C0.net
ことり「えっと〜……タヌキさん、キツネさんは様子が変だけど大丈夫なの?」

タヌキ「あ、えりちのこと? それなら心配いらんよ、ちょっと気が抜けているだけやから」

海未「それにしても気が抜けているってレベルじゃありませんよ、口も開きっぱなしですし」

キツネ「通行の許可ぁ? 認められないわぁ」

穂乃果「ち、ちょっと本気で心配になってきたよ! キツネさんはどうしてこんなに気が抜けてるの?」

タヌキ「うーんどうして、か……。最近はこの道を通っていこうとする人間や動物がめっきり減ってしまったからかなー」

はなよ「この道を通る……じゃあやっぱりあなた達がこの道を守る『硝子の花園』のお二人なんですか!?」

タヌキ「あはは、うちらそんな風に呼ばれてるん? そんな大したことはやってないんやけどね」

135 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 950e-tK2W):2015/12/06(日) 00:52:07.92 ID:XnS+2C2C0.net
穂乃果「でも他の動物さんたちが危ない目に会わないようにってここで見張りをしてるんでしょ? やっぱりすごいよ」

タヌキ「鬼達は意地悪するのが大好きって話やし、何も知らない動物たちがたまたまこの先に行ってそんな目にあうのは可哀想やん」

にこ「へぇーやるじゃない。どのくらいの間ここの見張りをしてるのよ?」

タヌキ「ん〜どのくらいかーあんまり覚えてないけど……もう十年はここにいるかなぁ」

にこ「じ、じゅうっ……! そんなに長い間ここでっ!?」

タヌキ「うん、誰かがやらないといけないことやからねー」

にこ「誰かがってそんな……だ、だからってあんたたちがずっとやることないじゃないっ! 何の自由もないでしょ!」

136 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 950e-tK2W):2015/12/06(日) 01:15:04.74 ID:XnS+2C2C0.net
キツネ「通行の許可ぁ? 認められないわぁ」

タヌキ「あははっ、優しいウサギさんやなぁー。それでもうちらがやらんと……鬼達が悪さをしているうちはね」

にこ「そんなの……」

穂乃果「じゃあさ、鬼達がもう悪さをしなくなればキツネさんとタヌキさんもここを見張っておく必要も無くなるってことだよね!」

タヌキ「……え? ま、まぁ本当にそんなことが出来るのなら確かにうちらがここを見張る必要も無くなるけど」

キツネ「通行の許可ぁ? 認められないわぁ」

海未「タヌキさん、ちょっとそろそろキツネさんを正気に戻してください。空気がぶち壊しです」

タヌキ「あ、それもそうやね。えりち〜、そろそろしっかり〜……してっ!」ぺしっ 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)


137 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 950e-tK2W):2015/12/06(日) 01:26:05.77 ID:XnS+2C2C0.net
キツネ「通行のきょ……はっ! 今まで私は何をっ」

りん「おっ、正気に戻ったにゃ」

キツネ「というかあなたたちは?」

穂乃果「私たちはこの先の鬼ヶ島に用があってここを通りたいんだけど……」

キツネ「通行の許可ぁ? 認められないわ」

まき「正気に戻っても同じことを言うのね」

キツネ「ちょっとのぞみ、どういうこと? 私が眠っていた間に何があったのか説明して」

はなよ「あ、あれは眠っていたことになってるんだ……」

138 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 950e-tK2W):2015/12/06(日) 01:45:55.39 ID:XnS+2C2C0.net
今夜はこの辺りで
ファイナル…少し横になりますね

139 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp70-PMkI):2015/12/06(日) 02:54:05.86 ID:wslo9sIHp.net
おつ

140 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/10(木) 20:59:01.23 ID:ao3mtZ8k0.net
タヌキ「それがこの子たち、ここを通りたいらしいんやけどもう鬼が悪さをしないようにしてきてくれるって言ってて」

ことり「うんっ、そしたらあなたたちもここを離れることが出来て自由になれるでしょ?」

キツネ「……そんなの無理に決まってるわ」

ことり「え? 無理ってそんなこと」

キツネ「あなたたちは鬼の恐ろしさを知らないからそんなことを簡単に口にできるのよ」

穂乃果「で、でもっ誰かが今の状況を変えなきゃあなたたちはずっとこのままここに……」

ことり「そうだよっ、あなたたちだってもっと他の所に遊びに行ったりだとかいろんなことやりたいでしょ?」

キツネ「……!」

141 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/10(木) 21:43:41.41 ID:ao3mtZ8k0.net
ことり「キツネさん、どうかしたの?」

キツネ「……何よ。分かったようなこと言わないで」

ことり「えっ?」

キツネ「あなた達に何が分かるのっ! この道を守り続けてる私達の気持ちが! みんなの期待が! 重責が!」

タヌキ「ちょっとえりち……」

海未(唐突なシリアス展開ですね)

キツネ「最初はのぞみと遊び混じりのちょっとした気持ちで始めたつもりだった。それがいつの間にかあちこちに広まって『硝子の花園』だなんて呼ばれるようになって」

タヌキ「…………」

142 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/10(木) 21:52:31.14 ID:ao3mtZ8k0.net
キツネ「みんなにそんな風に呼ばれて期待までされちゃったらもう辞められないじゃない! 逃げられないじゃない!」

ことり「でもそれじゃああなた達に自由なんて……」

キツネ「私だって……私だって好きなことだけやって、それだけで何とかなるんだったらそうしたいわよ!」

キツネ「ここにいるのぞみだってそう! ここの見張りなんて辞めてもいいのならとっくに辞めてるっ!」

タヌキ「それは……」

キツネ「それでも……それでも誰かがやらなくちゃいけないんだから仕方ないじゃないっ! ここを通っていって意地悪をされる動物たちを見捨てろって言うの? 私には……私とのぞみにはそんなの無理よ」

穂乃果「じゃあさキツネさん」

キツネ「まだ何か言いたいことがあるの?」

143 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp9f-CUYL):2015/12/10(木) 22:21:40.60 ID:W4YmZdnSp.net
ないです

144 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/10(木) 22:31:17.59 ID:ao3mtZ8k0.net
穂乃果「あなたたちも私たちと一緒に鬼に立ち向かおうよ! 私ね、何でかは分からないけどこの九人でならどんなことだって出来るような気がするんだ! だからきっと鬼だって倒せる!」

ことり「ぷっ! 何でかは分からないって、何それ穂乃果ちゃん」

海未「ふふっ、相変わらず根拠のない発言を。でもとても穂乃果らしいですね、私はあなたのそういうところ好きですよ」

りん「あははっ、それに穂乃果ちゃん九人って私たちは人じゃないにゃ〜」

穂乃果「あーごめんごめん! 二人と六匹と一個だったね!」

海未(しょうがないのかもしれませんがこの場面で果物として扱われているとさすがに効きますね)

タヌキ「えりち……どうやろ? この子たちを信じてみいひん? うちもこの女の子が言ってることは適当なんかじゃない、そんな気がするんやけど」

キツネ「…………」

145 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ (ワッチョイW 4849-CUYL):2015/12/14(月) 02:16:39.69 ID:D2lBx8t+0.net
まだ?

146 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 21:55:31.29 ID:MWb5FciE0.net
タヌキ「えりち」

キツネ「のぞみ、それでも私はやっぱり」

にこ「……あんた、いつまでうだうだ言ってんのよ。早く一緒に行くわよ」

キツネ「えっ?」

にこ「聞こえなかった? だからさっさと一緒に鬼退治に行くわよって言ってるの」

キツネ「だから私は行かないって……」

にこ「いつまでつまんない意地はってんのよ。『硝子の花園』とかだったっけ? あんたたちをここに縛り付けてるようなそんなくだらない偽物の檻は私達がぶっ壊してあげるわ」

キツネ「……っ!」トクン

穂乃果・ことり・海未・りん・はなよ・まき(カ、カッコいい……!!)

147 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa87-CUYL):2015/12/14(月) 22:02:45.78 ID:NLPW8EHta.net
スレタイで吹いた

148 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 22:06:35.18 ID:MWb5FciE0.net
キツネ「で、でもあなた達には私とのぞみの事なんて関係ないじゃない! それにさっき知り合ったばっかりで」

にこ「あのね、誰かを助けるのに理由がいるの? 私がそうしたいと思ったからそうするだけよ」

キツネ「……っ!」トクン

穂乃果・ことり・海未・りん・はなよ・まき(カ、カッコいい……!!)

にこ「それに何となくだけど、あんたたちとは仲良くやっていけそうな気がするし」

キツネ「……っ!」トクン

穂乃果・ことり・海未・りん・はなよ・まき(カ、カッコいい……!!)

りん「あははー、でもにこちゃんそんな可愛いウサギさん姿でかっこつけても全然決まってないにゃー」

149 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 22:17:36.53 ID:MWb5FciE0.net
にこ「だ、誰がかっこつけてるのよ!! こらっちょっとりん待ちなさいぃぃぃ!!」

りん「にゃぁぁ〜! にこちゃんが怒ったぁ〜!」

キツネ「……っっっっ!!」トクン

穂乃果・ことり・海未・はなよ・まき(カ、カッコいい……?)

にこ「はぁ、はぁ、はぁ……それでキツネのあんた、どうするのよ?」

キツネ「あなたに付いて行くわっ! あなたとてもはらしょーよ!」

海未「い、意見が変わるのが早かったですね」

タヌキ「ふふっ、なにか……スピリチュアルな力が働いたのかもしれんなぁ〜」

ことり「スピリチュアルなちから〜? よく分かんないなぁ〜。ねぇキツネさんはあぁ言ってたけどタヌキさんはどうする?」

150 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 22:33:56.34 ID:MWb5FciE0.net
タヌキ「それじゃあうちも付いて行こうかな、面白そうやし〜」

穂乃果「本当にっ!? じゃあ改めまして、私は穂乃果っ! よろしくねっ」

のぞみ「うちはのぞみ、よろしくね穂乃果ちゃん」

えり「私はえりよっ! よろしくはらしょー!」

ことり「…………」

穂乃果「…………」

海未「…………」

ことり「……ねぇねぇのぞみちゃん」ひそひそ

のぞみ「んー? なぁに?」

151 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 22:41:59.89 ID:MWb5FciE0.net
ことり「その、えりちゃんがさっきから口にしてる『はらしょー』って何なの?」

のぞみ「あーあれ? あれはえりちの口癖みたいなものやから気にせんでいいよー」

穂乃果「口癖なの?」

のぞみ「うーん、口癖というかテンションが上がったときに出る発作みたいなもんかな?」

海未「ほ、発作ですか。随分と変わっているのですね」

のぞみ「見ていると意外と面白いんよーテンションの高さを測るバロメーターみたいで。今までで一番最高のはらしょーは確か……HUNTER×HUNTERが連載再開した時やったかなぁ」

海未「ち、ちょっとあなた達は動物でしょう!? なぜにジャンプなんか読んでいるのですか!?」

のぞみ「何もせずここにずっとおるのも退屈なんよー、だからたまに私が人間に化けてジャンプを買いに行ってたってわけ」

152 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 22:50:44.06 ID:MWb5FciE0.net
海未「ぐぬぬ、こんなところでそれっぽいタヌキ感出してくるなんて……」

のぞみ「いやぁーあんときのえりちのはらしょー具合は半端じゃなかったもんなー、テンション上がりすぎて尻尾が九本になりそうやったもん」

海未「えりェ……。のぞみ、あなたも大概なジャンプっ子ですね」

のぞみ「いや、うちは永遠のスピリッツ派やから」

海未「意外と渋い趣味……」

まき「はぁー……あなたたち馬鹿ばっかやってないでそろそろ出発しましょう。はなよ、鬼ヶ島はもうすぐそこなんでしょ?」

はなよ「う、うん。そうだって聞いて……」

えり「すぐそこ? 何を言ってるのよ」

はなよ「え?」

153 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sac2-iW5V):2015/12/14(月) 23:04:26.02 ID:9ZXZdagva.net
きてたうれしい

154 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 23:08:07.00 ID:MWb5FciE0.net
えり「誰がそんなこと言ってたの? この先は海よ」

海未「はい? 海未は私ですが?」

にこ「あぁ〜もう! 話がややこしくなるからあんたは黙ってうまうま棒でも食べてなさいっ!」

海未「はい」サクサクサク

ことり(あ、何だか懐かしいやりとり)

穂乃果「うみぃ〜!? そんなの聞いてないよぉ! 水着とか浮き輪だって持ってきてないのにぃ〜!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん遊ぶ気まんまんだね」

はなよ「この先が海だったなんてそんな……私たちは海を渡る準備や道具なんて何も」

155 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 23:23:35.98 ID:MWb5FciE0.net
りん「えぇ〜!? じゃあ私たちの旅はこんな中途半端なところで終わっちゃうのぉ〜!?」

のぞみ「ふっふっふっ」

りん「何にゃのぞみちゃんっ、その意味ありげな含み笑いは?」

のぞみ「しょうがないなぁ〜りんちゃんは。こんなときは……『どこでもはいけないけど海は渡れる小さめの船〜』」パンパカパ〜ン♪

りん「にゃにゃっ!? のぞみちゃんすごいにゃ! まるで某青いタヌキ型ロボットみたいにゃ!」

海未「あれは猫型ロボットなのですが」

のぞみ「まぁそれはともかく、この船があれば海を渡って鬼ヶ島まで行けるよ」

ことり「でものぞみちゃん船なんてどうしたの?」

156 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/14(月) 23:33:03.07 ID:MWb5FciE0.net
のぞみ「前にボロボロの船が近くに捨ててあってね、えりちとちょっとずつ直したり綺麗にしたりしてたんよ。いつか使うかも〜って思ってね」

えり「ふふっ結果、直しておいて正解だったみたいね」

穂乃果「でもこれで今度こそやっと鬼ヶ島に行けるねっ!」

りん「そうにゃそうにゃ!」

はなよ「いよいよだねっ」

まき「気を引き締めていかないとね」

にこ「まぁ鬼なんて森のスーパーアイドル、にこにーの魅力で」

のぞみ「まぁこの船で海を渡って行っても一週間はかかるけどね」

穂乃果「ええぇぇぇぇぇ!? そんなにかかるの!?」

157 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/15(火) 00:16:22.67 ID:O/UBZ4ov0.net
のぞみ「うん、結構島まで離れてるし船もそんなに上等なものじゃないもん」

えり「まぁまぁいいじゃない、長い船旅を楽しめば」

ことり「確かにえりちゃんの言うとおりかもね、のんびり行こっか〜」

穂乃果「そうだね……あ、そうだ! じゃあさこの船にも名前を付けてあげようよ! これからの旅をお供する立派な仲間なんだから!」

海未「あなたは名前を付けるのが本当に好きですね……。候補はあるのですか?」

穂乃果「う〜ん……『転覆丸』とか?」

海未「出発する前から不吉なのですが……。そうでした、あなたは名付けセンスが皆無でしたね」

りん「じゃあじゃあ『らーめん丸』は!?」

海未「却下です」

158 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/15(火) 00:25:27.45 ID:O/UBZ4ov0.net
はなよ「じゃあ『白米丸』っていうのは……」

海未「却下です」

にこ「『スーパアイドル☆にこにー丸』ってのはどう?」

海未「却下です」

ことり「じゃあ『エスポワール』ってのはどうかな?」

海未「どこの賭博黙示録ですか。ギャンブルはダメです、却下」

まき「その……『ロイヤルエスメラルダ号』ってのはどうかしら? エスメラルダっていうのはフランス語で白い……」

海未「シンプルにダサいので却下です」

まき「…………」

159 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/15(火) 00:29:08.30 ID:O/UBZ4ov0.net
のぞみ「うーん、盛り上がっているところ悪いんやけど実はこの船の名前はもう決まってるんよ」

海未「もうすでに決まっていたのですか。それでこの船の名前は?」

のぞみ「ゴーイングメリー号や」

海未「え?」

のぞみ「さぁみんな乗り込んで! 出港するよ!……ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)を探しに!!」ドンッ

海未「結局あなたもジャンプ大好きじゃないですかぁぁ!!」

TO BE CONTINUED



こうしてキツネのえり、タヌキののぞみが新たに仲間になり更に更ににぎやかになった海未太郎一行は鬼ヶ島目指して海を渡ることにしました。

160 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 7e0e-ix99):2015/12/15(火) 00:32:45.88 ID:O/UBZ4ov0.net
今夜はこのあたりで…だらだら長々と申し訳ないです

161 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ (ワッチョイW 7149-CUYL):2015/12/15(火) 02:12:24.48 ID:eaqwnTAa0.net
おつおつ

162 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイW 114c-aRbs):2015/12/17(木) 01:46:49.22 ID:lRtpWOTF0.net
ほしゅ

163 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp9a-aRbs):2015/12/19(土) 07:49:12.64 ID:nCtwKvZIp.net


164 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイW 7b0e-xhyP):2015/12/21(月) 00:30:31.88 ID:WGkY3aax0.net
>>1です
続きはもう少しだけお待ちください…

165 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ (ワッチョイW 6e49-aRbs):2015/12/21(月) 01:35:45.51 ID:+gZiDYMf0.net
はよ

166 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/ (ワッチョイ 780e-83HX):2015/12/27(日) 21:44:43.47 ID:Ozn12R4+0.net
そして数日が経ち、海未太郎一行はようやく目的地である鬼ヶ島にたどり着きました。



穂乃果「ん〜、疲れた〜! 久しぶりの陸だ〜」

ことり「なんだかんだで一週間くらいかかっちゃったもんね〜」

海未「よ、ようやく……うっぷ……ち、地上ですか……」

りん「もーう、海未ちゃんってばいつまで船酔いしてるにゃー」

海未「うっぷ……申し訳ないです……」

まき「はぁー、今から鬼と戦うことになるかもしれないっていうのにそんなことで大丈夫なの? すでに満身創痍じゃない」

海未「……だ、大丈夫です。私は……やるときはやる桃ですから」

ことり「海未ちゃん、だいじょうぶ〜?」(背中をさすりながら)

167 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/:2015/12/27(日) 23:46:04.75 ID:Ozn12R4+.net
海未「…………」

穂乃果「だ、大丈夫そうには見えないんだけど……」

にこ「まぁ海未はそのうち復活するでしょ、じゃあさっさと鬼を懲らしめに行くわよ」

はなよ「にこちゃん張り切ってるね〜」

にこ「あったりまえでしょ!! なんてったってあのツバサさまのサインが……げふんげふんっ! 何でもないわっ」

えり「確かににこの言う通りだわ、これ以上鬼の好き勝手にはさせられないもの」

のぞみ「よっし! じゃあ張り切っていこか!」


〜鬼の住処 到着〜


ことり「やっと着いたねっ!」

海未「……ここまで長かったですね」

168 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/:2015/12/27(日) 23:50:04.25 ID:Ozn12R4+.net
穂乃果「仲間もこーんなに増えたしっ!」

のぞみ「そうやね、BLEACHやったら鬼ヶ島潜入編に入るまでに単行本三十巻分くらいかかってそうなほどの長くて濃い旅やったやん」

海未「待ってください、中身スッカスカの安いシュークリームみたいな旅じゃないですかそれは」

にこ「海未、言動に気をつけなさい」

りん「にゃにゃっ? そういえば海未ちゃんいつの間にか元気になってるにゃ」

海未「まぁおかげさまで。ことりがくれたうまい棒のサラミ味を食べたら具合がよくなりました」

りん「にゃにゃっ!? あのうまい棒ってそんなパワーアップアイテム的な扱いだったのかにゃ!?」

海未「そんなわけないでしょう。馬鹿なこと言わないでください」

169 :名無しで叶える物語(黒酢)@\(^o^)/:2015/12/28(月) 00:09:12.74 ID:Z7UWFCRt.net
りん「…………ねぇかよちん、りん何か釈然としないにゃ」

はなよ「まぁまぁりんちゃん」

まき「またくだらないやりとりして。緊張感ないわね」

にこ「ほらっ海未、あんたがリーダーなんだからガツンと鬼に挨拶してやんなさい!」

海未「そ、そうですね。では、ごほんっ……頼もぉーっ頼もぉーっ!! 出てきなさいっ鬼めらっ!!」

ことり「何だか道場破りみたいだね」

穂乃果「海未ちゃんかっこいいー!」

鬼「ったくギャーギャーうるせぇ……あー? 誰だお前ら?」

穂乃果「うわぁ〜本物の鬼だぁ〜!」

ことり「本当に真っ赤な体なんだね〜、あっ角も生えてるっ!」

鬼「な、なんなんだてめぇらは……」プルプル

170 :名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/:2015/12/28(月) 00:56:09.98 ID:Zy7LmKVP.net
はよ

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