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>>2「>>2の3分クッキングの時間だよ!」 Part]W

1 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:07:11.01 ID:AeLPDS6y.net
安価スレのようなそうじゃないよう
なSSスレ

前スレ(Part]V)
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1472554896/

前前スレ(Part]U)
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1470058351/

前前前スレ(Part]T)
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1467371328/

前前前前スレ(Part])
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1464520510/

前前前前前スレ(Part\)
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1461755753/

前前前前前前スレ(Part[(再))
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1458990764/

前前前前前前前スレ(Part[)
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前前前前前前前前スレ(PartZ)
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1455966866/

前前前前前前前前前スレ(PartY)
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前前前前前前前前前前前スレ(PartW)
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前前前前前前前前前前前前スレ(PartV)
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前前前前前前前前前前前前前スレ
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1446362094/

前前前前前前前前前前前前前前スレ
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1445829014/

2 :名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:07:38.57 ID:bovenwc0.net
花丸

3 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:07:43.22 ID:AeLPDS6y.net
例のごとく色々貼るのでお待ちを

4 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:10:59.76 ID:AeLPDS6y.net
過去編〜土曜編までの略年表
http://i.imgur.com/19WT9QW.jpg

日曜編チャート
http://i.imgur.com/x7iObXV.jpg

終末編チャート
http://i.imgur.com/aGdJZp9.jpg

現在の登場人物の図(更新)
http://i.imgur.com/ESaQHhg.jpg

5 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:12:14.67 ID:AeLPDS6y.net
これまでのあらすじ(ふんわり版)


クッキングをしていたら魔王と戦うことになったよ
世界も改変されて穂乃果も消えて大変だ〜

色々あって穂乃果を取り戻して決戦準備も万全、と思ったら今度は日本中が大変〜
魔王の移動要塞の進軍を防ぐためにこっちも巨大生物に乗って止めに行こう

あれ?止めに行った人たち帰ってこないなぁ……
こうなったら拠点に残ってる私たちも何かしないとね!

6 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:13:28.28 ID:AeLPDS6y.net
前スレからのあらすじ(詳細版)


移動移術式層である深海へ落ちた巨大幻想種とっりと移動要塞バーミヤン

とっりの中、侵入してきたミナ仮面の刺客の無貌穂乃果により死んだ海未
彼女が訪れた冥府でもまた刺客の鳥山穂乃果による襲撃が始まった
それを仲間と共に跳ね除けた海未はカローンの船により深海へと戻る

また同時にバーミヤンの中でも無貌穂乃果の攻撃が成されていた
お掃除サービスを壊滅させた無貌穂乃果に対するにこ達
放たれたμ'sマリオネットの猛攻に半ば2勢力が協力し立ち向かう

その結果何とか無貌穂乃果は退けられた
だがここで1つの問題が浮かび上がる、聖骸が消えたのだ
動き出した聖骸は聖骸穂乃果となり独自に活動を始める

慌てて捜索を出すが浮上ポイントまでの有余は無い
要塞長ミナリンスキーは予定より早いポイントでの浮上を決断するのだった

一方戻ってきた海未たちが竜宮城に立ち寄るとそこに聖骸穂乃果を発見する
彼女が深淵穂乃果を食ったと知った海未は彼女の異空間へと飛び込んだ
そこにいたのは深淵穂乃果と以前に姿が消えた仲間たちだった
治療と新たな力を手にした海未は深淵穂乃果と共にワープする

とっり、バーミヤン、ウルトラマンが激突するその渦中へ


そうして彼女らは浮上する

再びの地上――さらなる混乱の最中へ

7 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:14:23.98 ID:AeLPDS6y.net




時は戻り、PM1:30

大阪へ出撃したとっり組からの報告を待っていたドスケーブ城
鞠莉の部屋へ行っていた希は魔王の名古屋侵攻の報道を目にする
プライド及びグリードとの戦いを乗り切った城にも再び緊張が走っていた

琵琶湖に残ったてんこ組、滋賀県境のことり
大阪で姿を眩ませたミナリンスキー仮面

それぞれが魔王を追うため独自に動きだす

戦いの舞台は――近畿から中部へと移る

8 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:15:40.53 ID:AeLPDS6y.net
はい、というわけでテンプレ終わり

例のごとく何か質問があればその度受け付けます
てか登場人物多くなりすぎな気が……今更ですね


では本編

9 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:19:36.28 ID:AeLPDS6y.net
終末編『172』

─────────────────
──ドスケーブ城・ラボ


鞠莉「――と、いうわけなのよ、事情は把握した?」

希「どうやら大変なことになっとるみたいやな」


希(テレビを消した鞠莉さんはうちに向き直る)

希(魔王が名古屋で暴れとる、ほのほのたちはバーミヤンを止められなかったんか?)

希(いや、それにしては画面に移動要塞は移ってへんかったしなぁ)


希「まぁとにかく、現地に行って確かめてみるしかないな」

鞠莉「その通り、じゃあとっとこ準備を始めましょうか」

希「準備?」

鞠莉「まずは>>10

10 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:21:12.94 ID:wXT6C7Nl.net
ワープする為の魔法陣の準備

11 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:30:48.72 ID:AeLPDS6y.net
鞠莉「ワープするための魔法陣の準備よ」

希「ワープ?でもAnti-Ability-Snowのせいで普通の魔術は使えないはずやないん?」

鞠莉「そっ、普通の魔術なら無理」

鞠莉「でも例外はあるわ、城の地下にある地脈移動術式しかり園田の鍵剣しかり」

ツバサ「それにしたってワープ先を選ぶのに色々と条件があるでしょう」

鞠莉「さすが助手は賢いわね」

ツバサ「助手言うな」


鞠莉「で、もっと賢い私は新たなワープゲートを作ってるのよ、現在進行形でね」

ツバサ「初耳だわ」

鞠莉「私とうみかと、あと園田のご老人の3人で設計したものよ」

鞠莉「完成すればAAS地帯を超えて自由に"送る"ことは出来るようになる」

希「それはすごいな」

鞠莉「すごいでしょう?でもゲートを完成させるためには後少し準備が必要なの」


希「それが……魔法陣か」

鞠莉「そう、希にはその魔法陣を作るための材料を集めて貰いたいのよ」

希「分かった、何を集めたらいい?」

鞠莉「それは>>12

12 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:35:24.51 ID:8LAdLY4U.net
おっぱい

13 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:47:35.95 ID:AeLPDS6y.net
鞠莉「それは……おっぱいよ!」

希「そうか、どう集めればいい?もぐんか?」

鞠莉「……………」

希「ん?なんや?」


鞠莉「いや……なんか希の反応が薄くなったなーと思って、はぁ……」

希「あんたらに付き合ってるといい加減慣れるんよ」

鞠莉「あー!もっと処女みたいな反応の希が可愛いのにー!」

希「変な例えやめ、後はうちは処女やで、非童貞やけど」

ツバサ「私は細胞分裂したからどっちも未使用よ」

14 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:48:24.95 ID:AeLPDS6y.net
鞠莉「うん、そういうの良いから……」


鞠莉「えーとね……ちょっと待ってて」ガラッ

ガサゴソ ガサゴソ

鞠莉「あった!」

鞠莉「希にはこの手袋を渡すわ、両手分」

希「これは?」

鞠莉「おっぱいの力を手に入れるための道具、もちろん物理的な意味じゃなくてね」

鞠莉「その手袋をはめておっぱいを>>15するとおっぱいエネルギーが充填されるわ」

15 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 20:49:31.32 ID:8nfBA6/f.net
わしわしして絶頂

16 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:00:09.90 ID:AeLPDS6y.net
鞠莉「おっぱいをワシワシして絶頂させるとエネルギーが吸収できるわ」

希「エネルギー?」

鞠莉「正確に言えば聖乳、ソーマと呼ばれる分泌物が手袋から摂取できるんだけど……そこらへんの仕組みはいいわね」

鞠莉「とにかくおっぱいメーターを100%まで溜めて来なさい!」ビシッ

希「おう!」

タタタタッ


ツバサ「行っちゃった、私も付き合えば良かったかしら」

鞠莉「あ、助手には他にやってもらうことがあるから」

ツバサ「他に?」

鞠莉「ええ、ゲートの実験サンプルを用意してもらう方でね」


──廊下

希「――と、意気込んで出てきたもののどうするか」

希「そうやな、まずは>>17にでも行ってみようか」

17 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:03:45.34 ID:QG0diRwv.net
町でおっぱい狩り

18 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:13:31.92 ID:AeLPDS6y.net
希「数が多ければええんなら町に出ておっぱい狩り……」

スタスタ

希「……なんやけど無理やろなぁ」


希(今の東京、関東、引いては東日本全土にはAASが降り注いでいる)

希(公共交通機関も全面ストップして非常事態宣言が出されているわけで)

希(こんな時に外に出ている人間なんていない)

希(実際城に来るまでの道で敵以外の誰にも会わんかったし……)

スタスタ

希(そんなことを考えながら一応エントランスまでやってくる)

希「ま、やっぱり雪がしんしんと降っとるよなぁ」


希(どうしようかと踏みとどまってると後ろから声をかけられる)

>>19「希?」

19 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:14:55.11 ID:KwYlIVVa.net
ヒフミ

20 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:28:38.81 ID:AeLPDS6y.net
ヒフミ「ノゾミ?」

希「……ん?」クルッ


希(んー?誰やろう、城も結構人数が増えたけどこんな子いたやろか)

ヒフミ「やっぱりノゾミだよね!私よ!ヒフミだよ!」

希「ヒフミ……?」

ヒフミ「あれ?覚えてないかな……」


希「ちょ、ちょっと待って」

希(うーん?どっかでこの顔見たことあるで……?)

希(ヒフミ……ヒフミ……)

希(あっ!ヒフミちゃんか!)

希(μ'sの活動しとる時に色々してもらったヒフミちゃんや!!)


ヒフミ「その顔……思い出してくれた!?」

希「あ、ああ」

ヒフミ「やったー!」

希(いやでも待て、よく考えるんや希)

希(この世界にμ'sは無いし、しかもこの世界のうちは日本にすらいないんやで……)

希(それに……ヒフミちゃんって3人や無かったか?)


ヒフミ「?」

希(目の前に立ってるヒフミと名乗る子はどうみても1人)

希(顔に3人それぞれの特徴が入ってるけど、確かに1人や)

希(他に身体的特徴は>>21)

21 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:32:31.83 ID:hvZZIUvX.net
めっちゃ風邪ひいてる

22 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:49:34.55 ID:AeLPDS6y.net
希(めっちゃ風邪引いとるな)


ヒフミ「げほっ!ごほごほっ!ぐすっ……」

希「大丈夫か?」タタッ

ヒフミ「……ごめん、ちょっと風邪引いちゃったみたいで」

希(駆け寄り触れるとヒフミの服はしっとりと湿っている)

希「もしかして……雪の中を来たん?」

ヒフミ「う、うん」

23 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:50:32.82 ID:AeLPDS6y.net
ウィーン

ほのわん「あっ!希さん!」テテテッ

希「おぉ」

希(確かほのわんは外の見回りをしとったんやっけ)

ほのわん「その人……お知り合いですか?」

希「まぁ知り合いといっちゃ知り合い……かな?」

ほのわん「そうですか、どうやらその方ここに避難してきたみたいで」

ほのわん「私の鼻の穂乃果因子センサーにも反応は無かったしお通ししたんですよ」

希「へー、そうやったんか……」


コソコソ

希「なぁほのわん、小声で聞くけどあの人の行動で他に怪しいところはなかった?」

ほのわん「怪しいところですか……そうですね、>>24

24 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 21:53:32.19 ID:YgAJL59F.net
三人分の生命反応がある

25 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 22:04:57.57 ID:AeLPDS6y.net
ほのわん「本人に悪意があるような気配や振る舞いはありませんが……ちょっとおかしい所はあります」

希「どこ?」

ほのわん「私の嗅ぎ間違いかもしれないけど、あの人、生命反応が3つあるんです」

希「生命反応が……3つ?」

ほのわん「はい」


希「ふむ……合成穂乃果ランク1位のほのわんが間違えるとは思えないし、それは正しいんやろう」

希「分かった、注意してみるわ」

ほのわん「では私は再びパトロールに戻りますね」テテテッ


希(再び外へ出ていくほのわんを見送ってうちはヒフミの所へ戻る)

26 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 22:05:40.92 ID:AeLPDS6y.net
タタッ

希「待たせてごめんな」

ヒフミ「ううんいいの、久しぶりにノゾミと会ってびっくりしちゃった」

希(久しぶり……か、ニュアンス的にやっぱりあの"ノゾミ"の事を言ってるんやろうな)

希(生命反応といい、ノゾミとの関係といい、気になるとこはいっぱいあるけど……)


希(今のうちに大事なのは乳の大きさやな)ジーッ

ヒフミ「な、なに?やだなジロジロ見て……恥ずかしいよ」

希(ふむふむ、どうやらヒフミの乳は>>27)

27 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 22:16:56.96 ID:CEYNLBIW.net
3人分はある

28 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 22:17:01.43 ID:eEG6z/jz.net
ぺったんこ

29 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 22:34:16.96 ID:AeLPDS6y.net
希(生命反応と同じく3人分はあるな……)

希(元が小さいからか丁度良い巨乳具合になってる)

タプンッ

ヒフミ「……ノゾミ?」

希「いや何でもない、風邪引いてるんやろ?中に入って休もう?」

ヒフミ「うん、そうだね」


テクテク  テクテク

希(うちはヒフミをエスコートするようにエントランスから城の奥へと連れて行く)

希((うちにとっては)初対面の人の乳をいきなり揉むわけにもいかんからな)

希(会話しながら良い雰囲気に持っていく、ついでに情報収集もするで)

30 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 22:34:49.25 ID:AeLPDS6y.net
ヒフミ「それにしても……ノゾミ、かなりたくましくなったね」

希「え?あ、ああー、成長期やからな、はははは」

希(まさかサイヤ人になったとは言えんよねぇ……)

ヒフミ「私が知ってるノゾミは小さくてオドオドした女の子だったから、イメージ変わっちゃった」

希「小さい?」

ヒフミ「うん、会う度にいつも私の後ろを隠れながら付いてきて……こんな風に手を引かれて歩くなんて考えられなかった」

希「へー、そういえば最後に会ったのはいつやったっけ?」

ヒフミ「え?覚えてないの?」

希「い、いや……何分最近記憶力がな……成長期の弊害かもしれん」

ヒフミ「そっか、仕方ないよね、会ってたのはお互いに小さな頃だったし」


ヒフミ「確か……>>31で会ったのが最後だったと思う」

31 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 22:37:43.31 ID:XZ5JbiZU.net
関ヶ原の戦いの時に戦場で

32 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 23:04:38.25 ID:AeLPDS6y.net
ヒフミ「確か……関ヶ原の戦いの時に戦場で会ったのが最後だったと思う」

希(んんん???)


希(うちの頭の上にハテナマークが3つくらい浮かぶ)

希(何を言っとるんやこいつは……寒さで頭がおかしくなったんか?)

希(正直意味が分からんが、意味が分からんことは今までいっぱいあった)

希(頭ごなしに否定せず考えて見るか)


希(関ヶ原――1600年に起こった徳川東軍と石田西軍のあの戦いやな)

希(そこで小さい頃に会ったという発言から考えられる可能性は……)

希(まずヒフミの言ってることが本当だとすると彼女の言うノゾミはうちでもロシアのノゾミでも無い)

希(そしてヒフミは400年前から生きてる存在だってことになってしまう)

希(ダメだ、考えれば考えるほど謎やな……)

33 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 23:05:19.27 ID:AeLPDS6y.net
希(ま、昔から亀の甲より年の功っても言うし、昔のことは昔から生きてる人に聞くに限る)

希(……と、うちは向こうの階段を降りてきた女児を見て思った)

カツンッ

うみか「希……お前なんか失礼なことを考えてないか?」

希「いやいや、丁度うみかちゃんに質問したいことがあってな」

希「うみかちゃん、確か戦国時代も経験しとるよね?戦いとか分かるん?」

うみか「うん?まぁ転生を繰り返してるから記憶は薄いが有名なもんなら覚えてるかもしれんな」

希「関ヶ原は?」

うみか「ああ、関ヶ原なら戦場にいたな」

希「おっ!じゃあ今のうちの連れ、ヒフミちゃんって言うんやけど、この子を戦場で見かけたりした?」

うみか「むぅ……」ジーッ

ヒフミ「え、ええと……何?」


うみか「そうだなぁ、>>34

34 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 23:09:05.79 ID:KwYlIVVa.net
其処に居た戦士の面影があるが別人

35 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 23:41:54.75 ID:AeLPDS6y.net
うみか「うーむ……其処に居た戦士の面影はあるが別人だな」

希「面影?」

うみか「ああ、こいつの魂の波動と似た波動を感じた覚えはある」

うみか「だがこいつ自身がそいつなわけではない、そこは保証する」

希「そうか……」


希「実はな――」コショコショ

うみか「ん?ほう……なるほど……そういう事だったか」

希「うみかちゃんはどう思う?」

うみか「私が考えられる可能性としては転生の際に意識が混濁してるということだな」

希「転生って……うみかちゃんみたいにか」

36 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 23:42:28.59 ID:AeLPDS6y.net
うみか「私もだし高坂穂乃果もそうだな」

うみか「私は意識と記憶を意図的に残しているが、穂乃果は前世穂乃果の心とが意図せずくっついた形になっていた」

うみか「ヒフミと言ったか……おそらくそいつは後者だろう」

うみか「転生時のバグみたいなものが残ってるんじゃないか?生命反応も複数あるしな」

希「おおっ、生命反応も気づいてたんか」

うみか「私を誰だと思っている」


うみか「まぁ風邪を引いてるようだしさっさと医務室にでも連れて行け」

うみか「検査ならその後で鞠莉にでも任せれば良いだろう」

希「分かった、うみかちゃんは?」

うみか「私は母体の所へ戻る、報告せねばならないことも多い」

希「じゃあまた後で」

うみか「ああ」

37 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 23:44:20.43 ID:AeLPDS6y.net
希(うん、とりあえずうみかちゃんの言うとおり医務室へ行ってみよう)

希(うちはヒフミを連れ再び廊下を歩き出す)

スタスタ


希(複数の生命反応があり、転生前の記憶を持っている、この世界のヒフミ)

希(突然現れた彼女がどんな事態を引き起こすか、今のうちには分からない――)


希(まぁ、何にしても早く乳を揉もう)



─────────────────

ドスケーブ城・ラボ〜廊下

PM1:30〜PM1:40 終末編『171』了

38 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/29(木) 23:47:35.58 ID:AeLPDS6y.net
というわけでここまで

新スレに入って新展開の開始
どんどんテンポよく揉んでいこうと思ったら新キャラの登場
果たしてヒフミちゃんは何者なのか

これは城パート長くなりそうだなぁ
まぁ最近描写して無かったしのんびり行きましょう

終末編『173』に続く
かもしれない

39 :名無しで叶える物語(プーアル茶)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 00:27:12.53 ID:3idDwtWz.net
Facebook、Amazon、Google、IBM、MicrosoftがAIで歴史的な提携を発表
https://t.co/EdOyEmq7jD

40 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 00:27:42.12 ID:ioufLfoV.net
乙穂乃果

41 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 01:24:33.08 ID:cIjZ39Xw.net
おつー

42 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 01:24:59.38 ID:cIjZ39Xw.net
新スレも乙

43 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 06:13:30.82 ID:gRuIvrn3.net
おつ

44 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 20:03:24.49 ID:Whv67Ctw.net
終末編『173』

─────────────────
──医務室前

PM1:42


希「ここが医務室か」

希(今まで来たこと無かったけどこんな場所もあったんやなぁ)

希(本当に不思議な城や……)

希「よし、入るでヒフミ」

ヒフミ「うんっ」


ガラッ

希(横開きのドアをガラガラと開く)

希(内装は学校の保健室みたいやな、広さはそれよりもっと大きい)

希(診察スペースと大量のベッドが置いてある)


希(えーと、中にうちら以外の人は……>>45)

45 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 20:06:04.94 ID:fC0ZFBvE.net
とんでもないレズのオーラを纏う人が1人

46 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 20:24:25.24 ID:Whv67Ctw.net
希(う……とんでもないオーラを纏ってるやつがおるな)

ヒフミ「どうしたの止まって」

希「な、なんでもない、手前のベッドに行こか」グイグイ

ヒフミ「?」


希(あの手のやつに関わったらあかん……スルー安定やで)

希(てかうちが知らんてまた部外者か?何でもかんでも入れ過ぎちゃう?)

シャッ

希(よし、半ば強引に背中を押してヒフミをベッドスペースの中にいれてカーテンを閉める)

希「ヒフミはここで服脱いでてくれる?うちはタオルと着替え、薬の飲み物とか持ってくるわ」

ヒフミ「うんっ」

シャッ

47 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 20:24:58.78 ID:Whv67Ctw.net
希(カーテンから出て棚にあるであろう必需品を取りに行く……けど)

希「はぁ……」

??「……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

希(どう足掻いてもこいつの前に行かなきゃならんのよなぁ)

希(てか何でこいつは机の前に陣取ってるんや、保険医なんか?)


希「ええと……あのー、あなたは?」

??「私?私は>>48

48 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 20:31:30.91 ID:NOmydMLm.net
スーパー女医ロボ1号

49 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 20:53:22.15 ID:Whv67Ctw.net
女医ロボ「私はスーパー女医ロボ1号よ」

希「あー、鞠莉さんの発明品か」

女医ロボ「出自の分からない機械類を取り合えず私のせいにするのは不服よ」

女医ロボ「と、鞠莉様は仰ってましたわ」

希「やっぱりそうなんやないか」

希(ラボにもロボっぽいパーツ転がってたもんなぁ)

希(てかそれにしても随分とエロいデザインのロボや、ボインボインやし女まで食いそうなオーラがヤバい)

希(これが人間なら即揉みやけどロボじゃおっぱいエネルギーは取れないやろなぁ)

50 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 20:54:08.63 ID:Whv67Ctw.net
女医ロボ「私は皆様のケアを担当するため開発されましたの、どうぞご自由に使ってちょうだい」

希「分かった、風邪薬があったら出してくれる?」

女医ロボ「オーケー薬ね、調合するわ」

ピコピコピコピコピコピコピコピコ
 
チーン!

希(謎の効果音と共に女医ロボ1号の目が怪しく点滅を繰り返す)

希(数秒すると口が大きく開き――)

女医ロボ「うっ!」パカー

ストンッ

希「そこから出す必要あるん!?」


女医ロボ「うっぷ……私は望まれた薬を体内で調合することが出来るの」

女医ロボ「これで風邪も治るはずよ、持っていって」

希「お、おう」

希(そう言って女医ロボは服用の仕方が>>51の薬をうちに手渡す)

51 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 21:07:11.25 ID:obyE+z7q.net
口移し

52 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 21:33:18.29 ID:Whv67Ctw.net
希(薬の瓶の側面には口移し用と書いてるな、まぁ都合が良い)

パシッ

希(あとは適当に棚から服とタオルを取り出して……)

ガサゴソ

希(……よし、これでええかな)


シャッ

希「お待たせヒフミ」

ヒフミ「ひゃっ!きゅ、急に入ってこないでよ、びっくりするじゃない」

希「ごめんごめん、でも隠さんでいいよ」

ヒフミ「でも……裸なのは恥ずかしいし」

希「ふふふっ、うおらー!」バッ

ヒフミ「なぁぁっ!」


ガシッ バタバタ 

モゾモゾッ ガタンッ!

希「つーかまーえた」

ヒフミ「っ!?」

53 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 21:33:57.98 ID:Whv67Ctw.net
希(服を脱いで裸のヒフミをベッドの上で押さえつける)

希(抵抗されてもサイヤ人の筋力に叶うわけがない)

希「まずは体を温めるのが先やで、そのためにマッサージしてくからな〜」

ヒフミ「ま、マッサージって……ひゃうんっ!」

希「ほっ!ほっ!」

ヒフミ「ううぅぅ」

希(冷たいヒフミの肌をなぞるように優しく触り揉んでいく)

希(腕や足から段々と体の方へ……すぐにヒフミの体温が上がってくる)

希(そろそろええかな、じゃあ手袋を付けて本命の――)

ギュッ

ヒフミ「そ……そこはっ」

希「暴れないのっ、おっぱいも温めなくちゃいけないんやから」

ヒフミ「そんなこと……言われてもっ」

希「ほーら、ワシワシ〜!」

ヒフミ「ひゃうんっ!!」ビクッ

54 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 21:34:32.09 ID:Whv67Ctw.net
希(良い感じや、手袋に何かしらの機能があるのか相手が感じやすくなってる気がするわ)

希(このまま揉んでいけば確実に絶頂に持っていける……よし)

希(うちは後ろからヒフミを抱きかかえるようにして片手で胸を揉み、もう片手と口で薬瓶の蓋を取る)

ポンッ

希(口移しということやから一旦瓶の中の液体をうちの口に含む)

モグッ

希(そしてヒフミの口へ――)

ヒフミ「もぐぐっ!?」

チュゥゥゥゥ

ヒフミ「んんっ!?んぐっ!!」バタバタッ

希(暴れるのを抑えつけて有無を言わさず液体を口移しで流し込む)

希(すると……>>55)

55 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 21:40:06.50 ID:gRuIvrn3.net
蔑んだ目で睨みつけられた

56 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 21:51:30.59 ID:Whv67Ctw.net
希(蔑んだ目で睨みつけられる)

ヒフミ「……!」キッ!

希(ま、そんな怖い顔しても体は正直なんやから〜)

モミモミッ

希(絶頂するまであと少し……口を付けたまま一気に持っていくで!)

希(おらっ!おらおらワシワシワシワシおらおらぁっ!!)

ヒフミ「むぐぐっ、んんんんっ!」

希(これで……決まりやっ!)

グッ

ヒフミ「んんんんんんっ、んーーーーっ!!!!」

ビクンビクンビクンビクンッ!!


ゴクンッ

57 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 21:52:03.71 ID:Whv67Ctw.net
希(ヒフミの体が激しく痙攣し絶頂する、それと同時に口の中の液体を飲みのんだようやった)

希「……ぷはっ」

ヒフミ「はぁ……はぁ……はぁ……」ビクッ

希「今飲ませたんは風邪薬や、きっと良くなるで」

ヒフミ「はぁ……はぁ……」


希(ベットで仰向けに倒れているヒフミは疲労困憊といった様子やった)

希(しばらくここで休ませとくか)

スッ

希(うちは手袋に付いていたエネルギーメーターに目をやる)

希(えーと、ヒフミから手に入れたおっぱいエネルギーで100%中の>>58%溜まったな)

58 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 22:14:01.25 ID:si3ibp8m.net
120

59 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 22:29:49.83 ID:Whv67Ctw.net
ピピッ

希(100%中……120%っ!?)

希(なんやこれ!1発でクリアってか目標値を超えてるやん!!)

ヒフミ「はぁ……はぁ……」

希(このヒフミって子、本当に何者なんや……?)


ヒフミ「……もう、最低」

ヒフミ「いきなりこんなことするなんて……」

希「すまん、何て言い訳したら良いか分からんが……ついテンション上がっちゃって」

ヒフミ「ついじゃないって……」プイッ


希(あら、ベットの上で寝たままそっぽ向かれてしまったな)

希(まぁこれは仕方ない、いきなり襲ったのはうちやし)


希(さて……まだヒフミには色々聞きたいことあるけど)

希(機嫌を治して話聞くために同行させるか、それとも一度体のこと考えて医務室に置いておくか)

希(そうやなぁ、ここは>>60)

60 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 22:32:16.29 ID:nM8CxbkX.net
薬の説明をする

61 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 22:54:42.93 ID:Whv67Ctw.net
希(とりあえず事情をゆっくりでも説明したほうがええな……)


希「実はな、さっき飲ませたのは風邪の薬なんや」

ヒフミ「……薬?」

希「うん、そこの先生に調合してもらったもんで凄く効くやつなんよ」

希「マッサージも体温を上げるためには必要なもんで」

ヒフミ「ふーん……でも胸を揉む必要はないでしょ」

希「うっ、それは……そうやなぁ」

希「ほら!ヒフミが可愛すぎてついな!あははは」

ヒフミ「可愛っ……!もぅ、何言ってるのよ……///」

希(乳エネルギーばかりは話しても理解されんだろうし、難しいところやな)


ヒフミ「ノゾミが……私を可愛いって……ふふっ」

希(でも何故か機嫌も治ってるみたいやし余計なこと言わんでええか)

希(体調が治るまでしばらくベッドの側にいてあげよう)

62 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 22:55:54.06 ID:Whv67Ctw.net
希「あ、ちょっと待っててな、すぐ戻ってくるから」

ヒフミ「うん?」

シャッ

希(カーテンの外へ出て椅子に座っている女医ロボ1号の所へ向かう)

希(うちは指をぺろりと舐めると唾液のついた指をポケット中へ、そこに入っているUSBメモリの先端へ当てる)

希「――コピー&トレース」

ビリッ

希(そしてメモリを取り出し女医ロボへと差し出した)

希「女医ロボさん、これを鞠莉さんの所へ持っていってくれる?」

女医ロボ「これは……記憶媒体かしら」

希「そう、鞠莉さんに貰ったうちの能力専用のUSBメモリや」

希「さっき口移しの時に吸ったヒフミの唾液からコピーした生体データが入っとる」

63 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 22:56:32.65 ID:Whv67Ctw.net
女医ロボ「分かったわ、あなたは?」

希「うちはもうしばらくあの子の側に居て話を聞いてるよ」

希「そうや、それと手袋も」スッ

希「エネルギーは充分に溜まったと伝えてな」

女医「おーけー、承った」

ウィーン ガシャンッ

ガシャンッ ガシャンッ


希(うちから物を受け取ると女医ロボさんはやたらロボロボしい駆動音を立てて廊下へ出ていく)

希(あの音に意味があるんやろうか……鞠莉さんに聞いたらロマンとか言うんやろうなぁ)


希(さて、ヒフミのとこに戻るか)

64 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 22:57:07.47 ID:Whv67Ctw.net
シャッ

希「またお待たせやな」

ヒフミ「ううん、ここに……いてくれるんだな」

希「ま、病人を放っておくわけにはいかないやろ」

希(と言いながらうちは備え付けの椅子をベッドの近くに引き寄せ座る)

希「よいしょっと」


ヒフミ「あのね……ノゾミ」

希「なに?」

ヒフミ「私、実はノゾミとの事でもう1つ思い出したことがあるの」

希(思い出した……転生前の記憶か?それとも……)

ヒフミ「それは……>>65

65 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 23:05:16.16 ID:gRuIvrn3.net
ノゾミとは恋仲だった

66 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 23:33:25.91 ID:Whv67Ctw.net
ヒフミ「ノゾミとは恋仲だった……と思う」

希「恋仲?それは戦国の世で?」

ヒフミ「そこでもだけど……他でもだったような……」

希「他でも?」

ヒフミ「ぐっ……ごめん、これ以上思い出そうとすると頭が……」


希(ヒフミは頭を抱えて苦しそうな動きをする)

希「無理せんでええ、ゆっくりと話して……な?」

ヒフミ「……うん」

希(優しく体をさすりシーツをかけ寝かす)


希(それにしても他でもってのが気になるな)

希(3つの生命反応……もしかしたら転生前の記憶も1つや無いのかもしれない)

希(とにかくヒフミについて渡した生体データの調査待ちやな)


希(魔王の所へ行くためのゲート……そっちの準備は進んでるんやろうか)

希(集めた乳エネルギーが役に立ってくれることを祈るしか無い)



─────────────────

医務室

PM1:42〜PM2:00 終末編『173』了

67 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 23:35:51.75 ID:Whv67Ctw.net
というわけでここまで

ヒフミの謎は深まるものの乳エネルギーは回収完了
わりと城の面子ポンポン出していきたいのですがこれだと希が出会わなそう
なので次は別の所から始めますかね

終末編『174』に続く
かもしれない

68 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/09/30(金) 23:55:48.50 ID:fC0ZFBvE.net
おつ

69 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 01:38:39.25 ID:GMzHbbry.net
乙穂乃果

70 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:01:06.65 ID:7uW6vb4x.net
終末編『174』

─────────────────
──廊下・モニター室前

PM1:40


ツバサ(さて、私の方の目的を達成するためにまずはこの部屋に入らないと)

コンコン

ツバサ(ノックすると返事と共に向こう側から扉が開かれる)

ツバサ(声の主は中から銀髪銀眼のその顔を覗かせた)

銀河穂乃果「あれ?えーと……ツバサさんでしたっけ」

ツバサ「そうよ、あなたは銀河穂乃果さんだったわね」

銀河穂乃果「……はい」

ツバサ「とにかく中に入れてくれる?」

銀河穂乃果「そうですね、立ち話も何ですから」

71 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:01:47.33 ID:7uW6vb4x.net
パタンッ

ツバサ(モニター室の中は薄暗く、大量に設置してあるモニターの光がぼんりやりと部屋を照らしている)

ツバサ(奥を見るとソファの上に小さい女の子が寝てるようだった)

閻魔「ぐぅ……」スピー


銀河穂乃果「ああ、閻魔様はすっかり疲れちゃったみたいで仮眠を取ってるんです」

銀河穂乃果「徹夜だったんで僕が交代に入った時には既にヘトヘトでしたよ」

ツバサ「今はあなた1人で監視の作業を?」

銀河穂乃果「はい、ところで用事とは?」

ツバサ「そうね……ある人の場所を教えて貰いたくて来たのよ」

ツバサ「トウジョーン――英玲奈たちが連れ帰ってきた捕虜らしいけど今どこにいるか知らない?」

銀河穂乃果「なるほど、調べてみます」

カタカタッ


ピピッ

銀河穂乃果「分かりました、現在の居場所は城の>>72ですね」

72 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:03:29.88 ID:GMzHbbry.net
精神と時の部屋

73 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:18:18.32 ID:7uW6vb4x.net
銀河穂乃果「精神と時の部屋ですね」

ツバサ「何の部屋なのよそれ」

銀河穂乃果「色々とトレーニングに便利な機能が備わっている異空間かな」

銀河穂乃果「この城にもそこへの入り口があるみたいです」

ツバサ「どんどん変なものが出てくるわね……」


銀河穂乃果「過去には希さんや寿限無さんが使っていたそうですよ」

銀河穂乃果「今はトレーニングルームとして開放されてるのっぽい?」

ツバサ「ありがと、そこに行ってみるわ」

銀河穂乃果「はいっ」


パタンッ

74 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:18:55.13 ID:7uW6vb4x.net
テクテク

ツバサ「精神と時の部屋か……」

ピラッ

ツバサ(歩きながら鞠莉に渡されていた城内地図に目を通すと確かにそんな名前の部屋がある)

ツバサ(ここに行けばいいわけね、それにしてもこの城広いなぁ……)

テクテク

ツバサ(広いだけならまだしも空間が歪んでいて部屋の大きさや繋がりが滅茶苦茶なのよねぇ)

ツバサ(ほんと、地図無しで彷徨いてたら迷うこと間違いなしだわ)


ツバサ(……おや?)

ツバサ(そんな事を考えながら歩いていると別の方向から>>75がやってくる)

75 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:19:52.62 ID:azOAsSGp.net
わたしだにゃ!ほのわんをペロペロスハスハしたいにゃ!

76 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:40:32.71 ID:7uW6vb4x.net
??「あ〜!ほのわんをペロペロスハスハしたいにゃぁ!!」

ツバサ(目の前から猫耳と尻尾を生やしてヨダレをダラダラ垂らした長身の女が……)

ツバサ(まぁ見るからに不審者がやってきたわけだけど)


ツバサ「捕まえておきますか」

ツバサ「――変幻」

シュルルルルッ

ほのにゃん「にゃぁっ!?」

ツバサ(右腕を鞭のようなスライスに変幻させ不審者を縛り上げる)

グルルルッ ギュゥッ!

ほのにゃん「ぎにゃぁぁぁっ!また捕まったぁ!?」

77 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:41:12.95 ID:7uW6vb4x.net
パタンッ

ほのにゃん「お風呂入ったのに何かまたニュルニュルするし気持ち悪い……悲しいにゃ……」グスッ

ツバサ「いきなり捕縛した所悪いけど、あなた誰?」

ほのにゃん「ほのにゃんだにゃっ!ここに捕まってる捕虜!敵意は無い!情報共有くらいしとけにゃ!」

ツバサ「そうなの、ふーん……捕虜か」ジーッ

ほのにゃん「なんにゃその目……へ、変なこと考えるにゃよ!私はちゃんとした待遇を望んで」

ツバサ「都合が良いわね、一緒に来なさい」グイッ

ほのにゃん「にゃぁぁっ!?私はほのわんの元へ行く使命が――」


ツバサ「――変幻」

シュルルルルッ

ツバサ(ほのにゃんを捕まえている右手のスライムを、彼女を運びやすいように>>78へ変幻させる)

78 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:43:39.25 ID:0CKrpkEG.net
アクメ自転車

79 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:58:26.87 ID:7uW6vb4x.net
ツバサ(右手をアクメ自転車へと変えていく)

ほのにゃん「ひぎぃぃぃぃぃっ!な、なんにゃこれぇぇぇっ!?」

ツバサ「変態には丁度いいでしょう、頑張って漕いで来なさい」

ほのにゃん「ふぐっ!!」


キィー キィー

ツバサ(残しておいたスライムの部分でほのにゃんの体を自転車に固定させる)

ツバサ(手や足も掴んで半ば強制的にべダルを漕がせる)

ほのにゃん「ううぅぅ、こんにゃんじゃ……何も考えられないにゃぁぁ!」ビクンッ

ツバサ(ま、その通り余計な事を考えさせないための措置だし)

ツバサ「ほら急いで急いで」

ほのにゃん「ふぬぅぅ……」ビクンッ


ツバサ(そんな変態を引き連れて私は目的地へと向かった)

80 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 20:59:06.21 ID:7uW6vb4x.net




ツバサ「ここが精神と時の部屋ね」

ほのにゃん「あ、あのぉ……これ降りてもいいかにゃぁ」ビクッ ビクッ

ツバサ「もうちょい待って」

ガチャ


スタスタ

ほのにゃん「ふひぃ……はぐぅ……」キィー キィー

ツバサ(扉を開いて中に入ると、一面真っ白な空間が広がっていた)

ツバサ「えーと、トウジョーンは……」キョロキョロ


ツバサ(人の気配のする方を見るとそこには>>81)

81 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 21:02:48.53 ID:OZRwQGp2.net
更に妖艶になったトウジョーン

82 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 21:20:11.27 ID:7uW6vb4x.net
ツバサ(さらに妖艶になったトウジョーンがポーズを決めて立っている)

ツバサ(津軽海峡で一度暴走してムチャクチャにしたけど、やっぱり魅力的なスタイルだわ……)


ツバサ「トウジョーン!あなたまたエロくなったわね」

トウジョーン「おや?お姉さんの魅力に気付いた子羊がまた迷い込んで来たのかしら」

凛「何バカなこと言ってるんだにゃ」

花陽「ツバサさん!」

ツバサ「ほう、凛さんと花陽さんも一緒にいたのね」

花陽「呼び捨てで良いですよ、私たちはご飯を一緒にしてからずっといます」

凛「ツバサさん……その後ろの変態的な人は……?」

ツバサ「ああこれは――」


バタンッ

ほのにゃん「も、もう限界だにゃ……」ヒクッ ヒクッ

ツバサ「――ただの変態ね」

花陽「た、倒れてるよ!介抱しないと!」テテテッ

83 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 21:20:51.88 ID:7uW6vb4x.net
トウジョーン「それで何しに来たの?もしかしてお姉さんが目的?」

ツバサ「その通り、あなたを呼びに来たのよ……トウジョーン」

トウジョーン「あら嬉しい、何のお誘いかしら?」

ツバサ「来てからのお楽しみってやつよ」


ツバサ「というか、あなたたちはここで何してたの?」

凛「トレーニングだにゃ!」

トウジョーン「腹ごなしに凛がやろうって言い出してね」

凛「あ、それと>>84もしてたにゃ!!」

84 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 21:21:24.62 ID:XUJdU8MO.net
流しそうめん

85 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 21:37:52.63 ID:7uW6vb4x.net
凛「動いたらまたお腹減ったから流しそうめんしてたにゃ!」

ツバサ「ループに陥ってるわね……」


ツバサ(でもそれでこの空間の変な光景に納得がいったわ)

ツバサ(白く広大な空間に竹で出来たレールが縦横無尽に走っている)

ツバサ(トレーニング用の何かだと思ってたけど流しそうめんのアレだったのね)

凛「ジェットコースターみたいですごいでしょ、全部で総長ウン十キロはあったかなぁ」

ツバサ「それを作り上げるのがもうトレーニングなんじゃない?」


ジャーーーー!!

凛「ほら、新しいのが流れてきたみたい」

ツバサ(凛が指差したレールの出口を見ると今正に>>86が流れてきて――)

86 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 21:40:30.71 ID:wDVDIHLA.net
ウォータースライダーで楽しんでたほのわん

87 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 22:06:34.46 ID:7uW6vb4x.net
ツバサ(ほのわんが流れてきて――)

ほのわん「ひゃぁぁぁぁぁぁっ!」

バッシャァァァァァンッ!!

ツバサ(レールの先の桶へと落ちる)


凛「ほのわん!?」

ほのわん「あいたたた……」

ほのわん「このウォータースライダー楽しいけどちょっと急だなぁ」

ほのわん?「……ってあれ?ここはどこ?」キョロキョロ


ツバサ「ここは精神と時の部屋よ」

ほのわん「精神と……?」

ツバサ「何よ凛、この流しそうめんは犬も流してるの?」

凛「流してないにゃ!麺オンリーにゃ!」ブンブンッ

ほのわん「流しそうめん……?」

ツバサ「はぁ、ほのわんもほのわんで状況を理解できてないようね」


ツバサ「ほのわん、確かあなたは外でパトロールをしていたはずでしょ、どうして流れてきたの?」

ほのわん「えーっと……それは>>88

88 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 22:09:29.68 ID:E82JF/DZ.net
希にお客さんを任せて外のパトロールに戻ろうと思ったらトイレに行きたくなって迷子に

89 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 22:31:00.29 ID:7uW6vb4x.net
ほのわん「えーっと、エントランスで希にお客さんを任せた後、トイレにいったんです」

ほのわん「そしたら帰り道に迷ってしまって……気がついたら水に流れてました」

ほのわん「てっきり私は誰かが作ったアミューズメントかと」

ツバサ「それで割り切って楽しもうと思うのもすごいわね……」


ほのにゃん「…………はっ!これはほのわんの匂いっ!」クンクンッ!

花陽「ああっ、動いちゃダメですって!」

ほのにゃん「ぐぅ……例え体が動かなくても、腰がガクガク使い物にならなくても……」

ほのにゃん「ほのわんの気配がするのなら!私が行かなきゃならないんにゃ!!」ガバッ!!

花陽「仕方ない――リホ様っ」

ポワンッ

リホ様「はい、何用で?」

花陽「ほのにゃんを>>90で止めて!」

90 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 22:36:22.34 ID:lY4SUMfh.net
マタタビで酔わせる

91 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 23:04:41.40 ID:7uW6vb4x.net
花陽「ほのにゃんをマタタビで酔わせて止めて!」

リホ様「分かりました」スッ


花陽(リホ様が開いた両手を前に出し、間に光球が現れる)

花陽(動作は今までのリホ様の技と同じ、でもこれは攻撃のための物じゃない)

花陽(トレーニングで身につけたリホ様の新しい――)


リホ様「幻射――恍惚弾」

ババババババババババッ!!!!

ほのにゃん「にゃぁっ!?」

花陽(リホ様が発生させた光球が散弾のように小さい光球へ分裂し放たれる)

花陽(小さい光球は前へ進む度にさらに小さく分裂、分裂、分裂を繰り返し)

花陽(やがてそれは粉末と呼べる小ささまで分裂、無数の光の粉がほのにゃんへ降りかかる)

ほのにゃん「くんっ……こ、これは!」ビクンッ!

92 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 23:05:35.95 ID:7uW6vb4x.net
リホ様「恍惚弾は対象にとって最も恍惚効果のある光球弾を散布する攻撃」

リホ様「おそらくあの合成穂乃果にとってはマタタビのように思えてることでしょう」

ほのにゃん「マタタビ!マタタビだにゃ!ぐへへへへ」ゴロゴローン

花陽「ふぅ……これで大丈夫かな」

花陽「大人しくなったし看病も続けられそう、リホ様ありがとう」

リホ様「いえいえ」

93 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 23:06:18.14 ID:7uW6vb4x.net
トウジョーン「んー?なんかあっちも変態で1騒動あったみたいね」

トウジョーン「どこかへ連れて行く用事があるならさっさと連れてって、お姉さん面倒事に巻き込まれるのはごめんよ」

ツバサ「そうね、私ものんびりしてる暇は無いし」


ツバサ「凛、トウジョーンを借りていくわよ」

凛「わかったにゃ!」

ツバサ「そうだ、あなたたちはどうするの?」

凛「どうする……?」

ツバサ「決戦に向けて色々準備してるみたいなのよ、私はゲート?的なものの準備に関わってるし」

凛「そっかぁ、凛たちは特に何も聞いてないな」


凛「うーん……じゃあまずは>>94してみようかな」

94 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 23:07:19.07 ID:cM5rjNMm.net
ほのわんなでなで

95 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 23:39:39.89 ID:7uW6vb4x.net
凛「取り敢えずはほのわん撫で撫でしながら一緒にエントランスに戻ってみるよ」

凛「1人で帰してまた迷っちゃっても困るしね」

ほのわん「ありがとうございます」ペコリ


ツバサ「分かったわ、花陽も一緒に?」

花陽「はいっ、でもこの人は……」

ツバサ「ああ、その変態は私が連れて行くから最低限の手当したら放っておいていいわ」

ツバサ「ほのにゃんが起きてほのわんに絡んでも困るでしょう」

花陽「分かりました」


凛「じゃあかよちん行こっ」

花陽「うん!……もうちょっとで、よし、これで大丈夫かな」

花陽「ではツバサさん、また後で」

ツバサ「また後で」

テテテテッ

96 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 23:41:15.44 ID:7uW6vb4x.net
ツバサ(ほのわんを抱きかかえた凛と花陽が精神と時の部屋を出て行く)

トウジョーン「この伸びてるのも連れていくんでしょ?お姉さんが担いでいくわ」

ツバサ「あ、ありがと」


ツバサ(と言っても私もどこに連れて行くかは聞かされてないのよね、ラボに戻ればいいのかしら)

プルルルルッ 

ツバサ「ん?」

ツバサ(なんとなく行き先に困っているとポケットの中で携帯が鳴る)

ツバサ「はいこちらツバサ」


鞠莉『鞠莉よ鞠莉、ちょっと言い忘れていたことがあったから追加』

ツバサ「ちょっとじゃないわよ、てかあんな適当な指令で動く私もどうかと思うけど」

鞠莉『ごめんごめん、もうトウジョーンとは合流できたのよね』

ツバサ「ええ」

鞠莉『それで、あなた達に行って欲しい場所なんだけど――』



─────────────────

モニター室〜精神と時の部屋

PM1:40〜PM2:00 終末編『174』了

97 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 23:43:51.22 ID:7uW6vb4x.net
というわけでここまで

ツバサさん視点編
ぽんぽん変態が出てきますね

城の中でも色々動きが出てきました、どうなるのやら

終末編『175』に続く
かもしれない

98 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/01(土) 23:48:00.54 ID:CgNgOl83.net
さすが変態城

99 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 03:36:03.62 ID:SRZsp6pp.net
乙穂乃果

100 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 05:24:31.51 ID:a0Bp39so.net
おつ

101 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 20:04:52.52 ID:daDdmgv/.net
終末編『175』

─────────────────
──廊下

PM2:05


ほのにゃん「ムニャムニャマタタビ……はっ!ここは!?」バッ

トウジョーン「あら?起きたのね猫娘」

ほのにゃん「猫娘言うにゃー!ってか私はどこにドナドナされてるの?」

トウジョーン「それはツバサに聞いて、あの子しか行き先しられてないし」

ほのにゃん「にゃぁぁ……悲しい捕虜の定めだにゃ」

トウジョーン「仕方ないわ、お姉さんも不服だけど従いましょう」


ツバサ(ん?何か後ろでごちゃごちゃしてるわね、ほのにゃんでも目覚めたのかしら)

ツバサ(まぁ気にせず先を急ぎましょう)

スタスタ

ツバサ(それにしても鞠莉のやつ、目的地が>>102なら早めに行っておきなさいよ)

102 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 20:09:00.77 ID:XWSUX5/P.net
地下迷宮最奥のボス部屋

103 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 20:32:22.98 ID:daDdmgv/.net
ツバサ(目的地が地下迷宮最奥のボス部屋なら早めに言っておきなさいよ)

カツンッ

ツバサ「ここからは階段を下るわよ」

トウジョーン「は〜い」

ほのにゃん「もー!おろしなさいにゃー!」バタバタッ


カツンッ カツンッ

ツバサ(地下迷宮か……そんなものもあったのね)

ツバサ(って、城の探索を始めてからそらばっかり言ってるわ私)

ツバサ(希もそうだったけど慣れないと心臓が足りない足りない)


カツンッ カツンッ

トウジョーン「う〜ん、なんだかジメジメしてきたわねぇ」

ツバサ(下っていくと階段は段々と石造りの湿った雰囲気に変わっていく)

ツバサ(まさしく地下迷宮って感じかしら……)

104 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 20:32:57.55 ID:daDdmgv/.net
カツンッ


ツバサ「おや?」

ほのにゃん「デカイ扉が現れたにゃ!」

ツバサ「おそらくこれが入り口ね」

グッ

ツバサ(両開きの大きな木の扉、その取っ手を両手に力を込めて押す)

ギィィィィィーーーー


ツバサ(その扉の先には>>105)

105 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 20:38:36.62 ID:a0Bp39so.net
各々がトラウマにしてる記憶がフラッシュバック

106 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 21:00:42.50 ID:daDdmgv/.net
ツバサ(扉の先から真っ白い光が溢れ出してきて――)

カッ!!

ツバサ(それを目にした私の脳内で記憶が奔流する)

ツバサ(1番に浮かんできたのは、思い出したくないトラウマの記憶)


ツバサ「ぐっ……」

ツバサ(頭の中が掻き乱されて身動きが取れない)

ツバサ(声が聞こえない事から残りの2人も同じ状態になってるんだろう)

ツバサ(でも、そんなこと気にしてる余裕もなく)

クラッ

ツバサ(私はフラッシュバックした記憶の中に取り込まれていった――)


────
────────
───────────────


ツバサ「はっ!」

ツバサ(ここは……記憶の中?)


ツバサ(……そうだ、私のトラウマは>>107)

107 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 21:13:35.66 ID:8MCJIv+y.net
ラブライブ予選でμ'sに負けたこと

108 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 21:38:17.91 ID:daDdmgv/.net
ツバサ(ラブライブ予選でμ'sに負けたこと……)

ツバサ(私は本当に悔しくて、悔しくて――)


ツバサ(……あれ?そんなことあったっけ?)

ツバサ(確か第一回のラブライブではμ'sは出場して来なかったし、2回目であったら良い勝負はしそうねとは思ってたけど)

ツバサ(でもまだ予選は始まって無いわよね……)


あんじゅ「ツバサ!」

ツバサ「……………あ、あれ?あんじゅ?」

あんじゅ「もう、何度呼びかけても返事が無いんだから」

あんじゅ「そりゃツバサだって落ち込む時があるのは分かるけど……」

ツバサ「え?」

ツバサ(何の話だろう、あんじゅが心配そうな顔で私を見ている)

ツバサ(場所は……いつもの移動車の中)

109 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 21:39:19.46 ID:daDdmgv/.net
フワッ

ツバサ(車の窓から外を見るとふわふわと雪が舞っている)

ツバサ(異能殺しの雪……ではないわね、見るからに普通の雪だわ)


英玲奈「あまり言ってやるな、私たちだって全力を出したんだ」

英玲奈「負けたのはμ'sがもっと上だったってだけさ」

ツバサ「ちょっと待って、負けたって……何?」

あんじゅ「何言ってるのよ、してきたことも忘れちゃったの?」


あんじゅ「私たちは負けたのよ、ラブライブ最終予選でね――」

ツバサ「……………え?」


ツバサ(どういうこと?雪の季節?最終予選?μ'sに負ける?)

ツバサ(確かに実際に起こったらショックだろうけど、私の記憶にこんなものはない)

あんじゅ「ツバサ?」

ツバサ(あ、やばいわ、あんじゅが不審そうな顔をしてる)

あんじゅ「ええと……>>110

110 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 21:52:51.66 ID:vGoykvcP.net
私があそこでスライム化して攻撃を避けられていれば…

111 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 21:55:30.92 ID:daDdmgv/.net
あ、間違ってましたねごめんなさい
最後のはツバサの台詞でした
たぶん意図を汲んでくれたと思うのでツバサの台詞で行きます

112 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 22:03:35.77 ID:vGoykvcP.net
意図を汲んだだけであって決して見間違えてたわけではないのです

113 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 22:08:22.88 ID:daDdmgv/.net
ツバサ「ええと、私があそこでスライム化して攻撃を避けられていれば……」

あんじゅ「スライム化?何を言ってるのよ」

英玲奈「変な冗談だな、お前らしくもない」

ツバサ「はぁ……あはは、ごめんごめん」


ツバサ(ふむ、記憶の中の2人は私の能力を知らないみたいね)

ツバサ(ということはここは異能の無い世界の記憶なのかしら)


??『そうだよ、その通り』

ツバサ「っ!?」

??『一応言っておくけどこの声はツバサにしか聞こえないから』

??『まぁツバサが変なリアクションとっても記憶の中だからそんな影響無いけどね』

ツバサ(あなたは……はっ、あなたが私の記憶をフラッシュバックさせてるのね!)

ツバサ(あなたは一体誰なの!?)


??『我?、我はこの地下迷宮の主の>>114

??『ツバサたちの言葉で言う所のラスボスってことかな』

114 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 22:11:13.00 ID:Pr2cTxla.net
ヌッシー・チカーノ・メイキュー

115 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 22:37:46.65 ID:daDdmgv/.net
ヌッシー『我はヌッシー・チカーノ・メイキュー、気軽にヌッシーと呼んでね?』

ツバサ(じゃあ遠慮無く呼ばせて貰うわ)

ヌッシー『うむ』


ツバサ(ヌッシー、さっき私は記憶のフラッシュバックと言ったけどこんな記憶覚えがないわ)

ツバサ(これは何なの?説明して!)

ヌッシー『それがなんだねぇ、ツバサの場合はちょっと面倒なことが起きちゃったんだよ』

ヌッシー『この迷宮の光は見たもののトラウマの記憶を呼び起こすんだけど』

ヌッシー『ツバサの場合は別の世界のツバサの記憶が混線しちゃったみたい』

ツバサ(別の世界の……私?)

ヌッシー『うん、魔王が存在せず、世界改変もされず、冬のラブライブが開催されたパラレル世界』

ヌッシー『これはその世界のツバサが抱えているトラウマの記憶ってわけ』

ツバサ(なによそれ……知らない私のトラウマ見せられても困るわよ)

ツバサ(私にとっては未来の記憶になるわけだし)

116 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 22:38:18.23 ID:daDdmgv/.net
ヌッシー『ごめんね、でも迷宮の決まりだからツバサには従ってもらうよ』

ツバサ(……決まり?)

ヌッシー『うん、我の迷宮に立ち入ったものはトラウマの記憶を呼び起こされ、トラウマに立ち向かうことになる』

ヌッシー『そいつを倒さなくちゃ、記憶の迷宮から脱出することは出来ない』

ツバサ(なっ!!)


ヌッシー『さぁ!冒険者の心の力!このヌッシー・チカーノ・メイキューに見せてみてっ!!』

ツバサ(その声が聞こえた瞬間、手元からドロリと何かが溶ける音が聞こえる)

ツバサ(見るとそれは私がいつの間にか抱えていた最終予選2位の賞状だった)


ツバサ(その賞状が泥のように形を崩し、私の手からこぼれて車内の床へと落ちる)

ビチャッチャッ

ツバサ(そして……泥は>>117へと姿を変えた)

117 :名無しで叶える物語(ちゃんぽん)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 23:00:57.83 ID:DUvnqUof.net
邪悪な竜

118 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 23:38:12.99 ID:daDdmgv/.net
ツバサ(そして……泥は邪悪な竜へと姿を変えた!)


邪悪竜「グルウウウウウウウウッ!!」

バッ!!!!

ツバサ(どす黒い胴体が私たちの目の前を覆い尽くす)

ツバサ(その巨体が車内に収まるはずもなく、悪魔なような両翼は車の窓を突き破り、棘が剣山のように生えた尻尾をは床を貫く)

バリィンッ! ズゴンッ!!

ツバサ(不味いっ!)

ギギッ!

ツバサ(床を貫いた尻尾が道路にまで突き刺さりアンカーの役目を果たす)

ツバサ(強制的に急ブレーキをかけられた状態の車は前回転しながら吹き飛ぶっ!!)


ドンッ!!

119 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 23:38:51.32 ID:daDdmgv/.net
あんじゅ「きゃぁぁぁっ!!」

英玲奈「なっ!なんだこれはっ!?」


グルグルグルグルグルグルッ!!

ツバサ(激しい衝撃、空中で回転する車内の中で姿勢が取れないっ)


邪悪竜「グルルルルッ……」

ツバサ「ちょっと待って、まさかここで火を吹いたりは――」

邪悪竜「ガッ!!」

ツバサ「――変幻!!」


ドガァァァァァァァンッ!!!!


ツバサ(邪悪な竜が車内で吐き出した黒炎、その威力は凄まじく車は一瞬で爆発炎上)

ツバサ(燃え盛る車が再び車道へと落ちる)

ガシャァァァァァンッ!!

120 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 23:39:39.81 ID:daDdmgv/.net
ベチャッ! 


ニュルルルッ ポンッ

ツバサ「ふぅ……なんとか私たちは助かったわね」

ツバサ(緑色の塊として道路に吹き飛ばされた私は元の姿に戻る)

ツバサ(あの一瞬で耐熱耐衝撃スライム化して2人を包み込ま無ければ危なかったわ)

英玲奈「げほっ、げほげほっ」

あんじゅ「何……?何があったの?」

ツバサ(2人共無事だけどさすがに状況が飲み込めてないみたい)


ボォォォォォォッ!!

ツバサ(路上で車は依然として激しく炎上している)

ツバサ(運転手さんを助けられなかったのが心残りね……)

ヌッシー『気にすること無いよ、どうせ記憶の中の人なんだし本当に死んだわけじゃない』

ヌッシー『それに……すぐに1人程度じゃなくなる』

ツバサ「……え?」


キィィィィィィィ! ドガァァァァァァァンッ!!

121 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 23:40:57.18 ID:daDdmgv/.net
ボォォォォォォウッ!

あんじゅ「きゃっ!」

ツバサ「……くっ」

ツバサ(焼け付くような熱風が私たちを襲う)

ツバサ(後続を走っていた車が避けきれず次々と突っ込み炎上、連鎖的な事故が続いているっぽいわね)

ボンッ! ボンッ! ドゴォォォォォンッ!!


ツバサ(雪降る夜の大通り、その車道で火柱が広がっていく)

ゴォォォォォォォォ! メラメラメラッ!

ツバサ(その火の海の中から1つの黒い巨体が立ち上がる)

邪悪竜「グォオオオオオオオンッ!!」

122 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 23:42:42.69 ID:daDdmgv/.net
バキバキバキバキバキバキッ!!

ツバサ(竜の咆哮で車道に亀裂が走り近くのビルのガラスがバリバリと割れる)

ツバサ(増える熱量、通行人の叫びが周囲を埋め尽くす)


ツバサ「ったく、こんな凶暴なのが私のトラウマだってわけ……?」ゴクッ

ツバサ「どこの怪物映画の光景なのよ、B級にも程があるわ」

邪悪竜「グルルルルッ……!」


ツバサ「ま、幸い私の能力は使えるみたいだし、さっさとぶっ倒して抜け出してやるわよ」

バッ!!

ツバサ「かかって来なさい――邪悪竜っ!!」



─────────────────

廊下〜地下迷宮

PM2:05〜PM2:15 終末編『175』了

123 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 23:46:48.84 ID:daDdmgv/.net
というわけでここまで

記憶の迷宮でトラウマドラゴンとの戦い
本編はツバサ視点ですが他2人もたぶん同じことしてます

迷宮で何をゲットするのやら

終末編『176 』に続く
かもしれない

124 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/02(日) 23:51:49.32 ID:daDdmgv/.net

ちょっと本編でも触れたので自分も思い出しがてら書いときますが、物語の始まりは大体秋中頃です
そこからクッキング3週→土日→終末編という感じですね
終末でAASを降らせた時に道民が今年は雪が早いなぁとか言ってたのでその辺の季節でしょう

予選の話題はクッキング時代に出なかった気がするのでたぶんまだしてません
そのくらいの時期から分岐したパラレルって感じですね

125 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 05:22:38.00 ID:Tr6hPse7.net
おつ

126 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 08:25:40.00 ID:4Sc/fVJW.net
おつ

127 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 09:36:39.39 ID:Ae+JPi/w.net
歌で借りを返すとかじゃないんだワロタ

128 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 20:02:02.95 ID:zaeQo1wM.net
終末編『176』

─────────────────
──記憶の中

PM???


邪悪竜「ガァッ!!」

ボウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!

ドガァァァァァァァンッ! ドゴォォォォォンッ!


ツバサ(邪悪竜は無差別に黒炎を撒き散らし、辺りは地獄のような光景となっている)

ツバサ「ま、地獄なんて見たこと無いけどね」


あんじゅ「つ……ツバサ……あれはなんなの?」

ツバサ「悪い夢よ、気にせず2人は避難してて……と言いたい所だけど」

ボウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ! メラメラメラッ!!

ツバサ(車道は火の海、歩道も混乱した通行人と降り注ぐガラス、地面自体にも亀裂が走ってるし危ないわね)

ツバサ(記憶の中だから無理に助ける必要もないんだけど、私が見てるとこで2人に死なれたら気分悪いわ)
 

ツバサ「あんじゅ、英玲奈、今から私の言う通りにしなさい」

英玲奈「どういうことだ!説明しろ!」

あんじゅ「そうよ!」

ツバサ(その抗議の声を無視し、私は2人を逃がすため>>129)

129 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 20:04:06.89 ID:d3PkrRHP.net
死んだふりをしてみた

130 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 20:21:12.25 ID:zaeQo1wM.net
ツバサ「ぐぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

バタンッ!!

英玲奈「ツバサ!どうしたんだ!おいっ!」

あんじゅ「倒れちゃった!?」


ツバサ(2人は路面に倒れ伏した私に駆け寄り体を揺する)

ツバサ(だが"その私"に意識は無い)

英玲奈「大変だ……呼吸もしてない、脈も無いぞ!」

あんじゅ「えええっ!?」

英玲奈「この混乱じゃ病院へ運ぶに運べない、とにかく救命措置をやってみるしかないな、手伝ってくれ!」

あんじゅ「う、うんっ」


ツバサ(あ、もちろん本当に気を失ったわけではないわ)

ツバサ(2人が見ている私は変幻で作り出し切り離したデコイ、だから脈が無いのも当たり前)

ツバサ(本物の私はその隙にスライス化、割れた車道の隙間をなぞるように移動して邪悪竜の足元まで行く)

ニュルルルルルルルッ

131 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 20:21:55.93 ID:zaeQo1wM.net
ツバサ(2人を逃がすことが難しい状況なら、逆に私たちがここから移動すれば良い)

ツバサ(下手に動かすよりこの場に釘付けにしてた方が安全だわ)

ツバサ(走ってくる車も炎と廃車の壁でここまで来ないし、壊されるものは大体壊されたしね)

ニュルッ!

ツバサ「というわけで、あなたには移動してもらうわ……トラウマさんっ!」

邪悪竜「グルゥ?」

ツバサ(邪悪竜の真下の亀裂から飛び出ると同時、>>132に変幻)

シュルルルッ

ツバサ(邪悪竜の体を遥か上空に吹き飛ばす)

132 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 20:23:35.86 ID:Tr6hPse7.net
カタパルトタートル

133 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 20:43:05.98 ID:zaeQo1wM.net
シュルルルッ

ツバサ「カタパルトタートルッ!」

ガシンッ!!

ツバサ(変幻したのは名の通りカタパルトの付いた巨大な亀)

ツバサ(カタパルトに乗せた邪悪竜を一気に上空へ吹き飛ばす!)

ツバサ「はぁぁぁぁぁっ!」

ドンッ!!!!

邪悪竜「グゥゥゥッ!!」



ボウウウゥゥゥゥゥゥゥゥン!

ツバサ(邪悪竜の体が雪降る夜空に舞い上がる)

ツバサ(発射の瞬間、私は元の姿に戻りその尻尾にスライム化した腕を巻きつけていた)

ツバサ(文字通り、竜と私は一緒に吹き飛んでるわけね)

134 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 20:43:45.36 ID:zaeQo1wM.net
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ


ツバサ(残した2人が少し気がかりと言えば気がかり)

ツバサ(もし私にてんこ並みの変幻能力があれば行動し喋れるデコイも作れたのに……)

ツバサ(ま、出来の良い娘と比べても仕方ないわ)

ツバサ(私は私に出来ることをするだけ!)


邪悪竜「ガゥゥゥ……ガッ!!」

バサバサバサバサッ!!

ツバサ(吹き飛ばされるがままだった邪悪竜は両翼を羽ばたかせ制動しようと足掻き始める)

ツバサ「悪いけど、あなたの自由には飛ばせないわよ……!」

ギュッ

ツバサ(私は尻尾を掴む力を強めると>>135)

135 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 21:15:46.54 ID:usIbKSVD.net
地面に向けて発射

136 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 21:38:00.47 ID:zaeQo1wM.net
ツバサ(再び巨大カタパルトを展開し、今度は地面に向かって発射する)

ドンッ!!

邪悪竜「グッ!?」


ツバサ(場所はさっきとは離れた場所、人気のない夜の工事現場)

ブンッ!!

ガッシャァァァァァァァァァンッ!!

ツバサ(組まれていた鉄骨の足場が邪悪竜の激突によりバラバラに吹き飛ぶ)

ツバサ(次いで私も斜めになった鉄骨の1つに降り立つ)

スタッ

ツバサ(邪悪竜は私の眼下、ひしゃげた鉄骨の山の中心でその姿を起こそうとしていた)

ツバサ「無駄にタフなのね、今ので死んでおけばいいのに」


邪悪竜「グルルルルァッ……!」フシャー

137 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 21:39:06.60 ID:zaeQo1wM.net
ツバサ「はぁ……」

ツバサ「まったく、別の世界の私のトラウマを退治させられるとか本当に迷惑……」

ツバサ「ただ……姿が竜になるって辺り完全に私と無関係とは言えなくて癪だわ」

邪悪竜「グルルルル、グルルルルァッ!!」

ツバサ(邪悪竜は唸り、その口内から漆黒の炎が漏れ出す)

ツバサ「ま、ここなら巻き込まれる人もいないでしょうし……」

ツバサ「悪いけど一撃で決めさせてもらうわ」

シュルルルッ


ツバサ(私の血と肉を分けたてんこ、彼女の変幻が精密性に長けてるというのなら)

ツバサ(私の変幻の長所はさっきのカタパルトのような圧倒的な質量とパワー)

ツバサ(全身全霊の力を込めて、この一撃で竜を撃破する)

バッ!!

ツバサ(掲げた右手がスライムに変化し、逆巻く渦となって天へと昇っていく)

ドドドドドドドドドドドドッ!!

ツバサ(まるで雲さえも貫く高さのスライムの塔)

ツバサ(私はその全てを>>138に変幻させ――)


ブンッ!!

ツバサ(――邪悪竜めがけて振り下ろすっ!!)

138 :名無しで叶える物語(ちゃんぽん)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 21:41:22.32 ID:tXpnD/4K.net
竜殺し

139 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 22:10:28.41 ID:zaeQo1wM.net
ツバサ(私はその全てを巨大な剣『竜殺し』に変幻させ――)


ブンッ!!

ツバサ(――邪悪竜めがけて振り下ろすっ!!)


邪悪竜「グルァッ!?」

ツバサ(圧倒的な質量を持った竜殺しは雲を裂き、大気を割り、邪悪竜へ迫る)

ツバサ(それは最早斬撃と呼べる代物では無かった)

ツバサ(神の鉄槌と思わしき質量の暴力が、邪悪極まる悪魔の竜を押し潰すように両断する)

ザンッ!!!!

邪悪竜「グアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

ツバサ(避けることなど到底叶わず、耐えることは更に不可能)


ツバサ(邪悪竜は文字通り真っ二つとなった)

140 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 22:11:03.32 ID:zaeQo1wM.net
ツバサ「悪いわね……私のトラウマ」


シュルルルッ

ツバサ「確かに私たちは真剣にスクールアイドルの活動に取り組んでいた」

ツバサ「自分たちのパフォーマンスに自信はあったし、負けるなんて微塵も考えて無かった」

ツバサ「ううん、今の私に言わせれば想像も出来ない」


ツバサ「でも……実際に負けたらと思うと、やっぱり悔しい……と思う、その気持ちは分かるわ」

邪悪竜「…………グルゥ」

ツバサ「だけどね、舐めないで貰えるかしら」

ツバサ「例えどんな気持ちを抱えたとしても、そんなもので私は止まらない」

ツバサ「悔しさも、嫉妬も、悩みも、後悔も……トラウマさえも!」

ツバサ「全ては抱えて、綺羅ツバサは歩み続けるわ!!」

邪悪竜「……!」


ツバサ「きっと、別世界の私も同じことを思って前に進んだはず」

ツバサ「負けた経験から学ぶこともいっぱいあるんだから」

141 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 22:11:36.39 ID:zaeQo1wM.net
邪悪竜「…………グルァ」

スゥー

ツバサ(気持ちを告げると真っ二つになったままの邪悪竜はその姿を溶かしていく)

ツバサ(形は無くなり、ただの黒い泥の塊になって消えていった)


ツバサ(消える瞬間……一瞬その姿が私のように見えた)

クルッ

ツバサ「ま、気のせいね」


パンパカパーン!

ツバサ「っ!?」

ヌッシー『おめでとう!ツバサは見事にトラウマを退治することに成功したよ!』

ツバサ「なんだ……ヌッシーか……」

ツバサ(素っ頓狂なファンファーレと共にヌッシーの声が聞こえてくる)

ツバサ(健闘を称えるようなヌッシーの言葉)

ツバサ(それに耳を貸しているといつの間にか私の意識はホワイトアウトして――)



────────────────
────────
────


ツバサ「……はっ!」


ヌッシー「おかえり!戻ったこれたみたいだね」

ツバサ(気がつくと私は>>142のような部屋にいた)

ツバサ「ここが……ラスボスの部屋?」

142 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 22:16:33.29 ID:hjjr8ljt.net
いかにもボス部屋って感じの何故かスモークが炊かれている

143 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 22:38:12.40 ID:zaeQo1wM.net
ツバサ「無駄にスモークが焚かれてるわね、いかにもボス部屋って感じだけど」

ヌッシー「そうだろうそうだろう」


ツバサ(隣を見ると私と同じ様にトウジョーンとほのにゃんが目覚めていたようで)

トウジョーン「うーん……!なんとか戻ってこれたわね〜」

ほのにゃん「その様子だとあんたもトラウマを乗り越えられたようだにゃ」

ツバサ「あなたもって……2人も私と同じことしてたのね」

トウジョーン「そうよ、そのヌッシーって言う迷宮の主のせいでお姉さん要らない心労負わされちゃった」

ほのにゃん「本当だにゃ!タコ殴りにしてやりたい気分だにゃ!」プンプン

144 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 22:39:20.97 ID:zaeQo1wM.net
ヌッシー「まぁ待ってよ、これも1つの試練なんだから」

ツバサ「試練……?」

ヌッシー「そう、見事試練をクリアした君たちにはご褒美なあるのだよっ」

ほのにゃん「ご褒美〜?なんか怪しいにゃぁ……」ムムッ


ヌッシー「だけどご褒美の前に最後の質問、順番に聞いていくね」

ヌッシー「君たちが戦ったトラウマはどんな形をしていたのかな?」

ツバサ「ん?黒い竜みたいなやつよ、見てたでしょ」

トウジョーン「お姉さんはデカイ桃のお化け……とその子分」

トウジョーン「どちらかと言うと子分がうざかったわ、ボコボコにしたけど」

ほのにゃん「私は……>>145

145 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 22:46:15.95 ID:uKK6Oird.net
昨日食べた傷んだ魚

146 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 22:53:38.38 ID:zaeQo1wM.net
ほのにゃん「昨日食べた傷んだ魚だったにゃ……あれは酷かったにゃ」

ツバサ「なんかあなたが1番実害あった感じね……」

ほのにゃん「はぅぅ……」


ヌッシー「ふむふむ、分かった」ポンッ

ヌッシー「では君たちにこれを授けるとするよっ!」

パチンッ

ツバサ(ヌッシーが指を慣らすと、一瞬で私の手のひらに何かが乗る)

スッ

ツバサ「これは……?」

ヌッシー「見ての通りだよ」ドヤッ

ツバサ(見ての通りって言われても……ねぇ?)

ツバサ(手のひらの上にあるのは黒い竜をモチーフにした>>147のようで――)

147 :名無しで叶える物語(香港)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 23:18:39.90 ID:VNMXJZ8z.net
ペンダント(?)

148 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 23:45:42.17 ID:zaeQo1wM.net
ツバサ(黒い竜をモチーフにしたペンダントのようで――)


ツバサ「だからこれが何なのって聞いてるのよ!」ジャラッ

トウジョーン「あら?ツバサのは中々カッコいいデザインなのね」

ツバサ「そういうトウジョーンは桃の形のペンダント?」

トウジョーン「そっ、なんだか捻りなくて残念」

ほのにゃん「私はお魚のペンダントにゃ……」

トウジョーン「猫と魚、お似合いで良いじゃない」

ほのにゃん「うーん……いまいち美味しく無さそうな魚なのがにゃぁ」ガクッ


ヌッシー「それは君たちの心の力を具現化したペンダントだよ」

ツバサ「心の力……?」

ヌッシー「この迷宮で記憶の試練をクリアした君たちは心の力を大きく成長させた」

ヌッシー「だからこそペンダントの資格者となれたのさ」

149 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 23:46:18.99 ID:zaeQo1wM.net
トウジョーン「ふ〜ん、それがトラウマモチーフってのは皮肉で乙なものねぇ」ジャラッ


ヌッシー「具体的に効果を言えばそれを持っている限り心と体がバラバラになることは無い」

ヌッシー「もうがっしりと、魂と体を繋ぐ心の力が強くなるんだよ」

ヌッシー「プラス精神系の能力に強くなる効果もあったかな、まぁこっちは補正程度」

ほのにゃん「ほう……にゃかにゃか便利なペンダントだにゃ」


ヌッシー「さぁ喜ぼう!祝福しよう!君たちは新たな力を得たのだよ!」

ツバサ「ま、待って!」

ヌッシー「……ん?どしたの?」

ツバサ「ペンダントを貰えたのは有り難いし、祝福して貰うのも嬉しいんだけど……」

ヌッシー「けど?」

ツバサ「私たち、どうしてこんなパワーアップイベントやってるの?何も聞いてないわよ!」

150 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 23:48:40.60 ID:zaeQo1wM.net
ヌッシー「えぇ?おっかしいなぁ……私は確かに試練を与えてくれって言われたよ」

ツバサ「誰から」

ヌッシー「鞠莉さんって人から」

ツバサ「あーーいーーつーー!」

バンッ! バンッ!

トウジョーン「お、落ち着きなさいツバサ!今暴れても仕方ないわよ!」


ガクッ

ツバサ「はぁ、地下迷宮に行けなんて変な話だとは思ったけど……こんなことさせられるとは」

トウジョーン「確かに最初に内容話してたら試験にならないわよねぇ」

ほのにゃん「どこの抜き打ち試験なんだにゃ……」


ヌッシー「そうそう、こんな事も言ってたぞ」

ヌッシー「これから行うことに心の力が必須になるから、ぜひ力を手に入れてくれると嬉しいって」

ツバサ「これから行うこと……ですって?」


ツバサ(鞠莉のやつ――いったい私たちに何をさせる気なの?)



─────────────────

地下迷宮

PM??〜PM2:18 終末編『176』了

151 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/03(月) 23:51:03.23 ID:zaeQo1wM.net
というわけでここまで

地下迷宮終わり
次はやっとゲートの所に行きます
動作実験です

終末編『177』に続く
かもしれない

152 :名無しで叶える物語(ちゃんぽん)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 00:59:48.09 ID:XhnYB8MD.net
乙穂乃果

153 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 05:51:38.74 ID:atljPVUa.net
おつ

154 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 20:07:33.51 ID:y3afMUxj.net
終末編『177』

─────────────────
──ドスケーブ城・ラボ

PM2:05

コンコン

女医ロボ「鞠莉様、私よ」

鞠莉「お?その声はスーパー女医ロボ1号ちゃんか、入っていいわよ」ピッ

シュンッ

女医ロボ「失礼するわ」

女医ロボ「東條希より預かり物が2つ、1つは手袋、もう1つはUSBメモリよ」スッ

女医ロボ「メモリは30分程前に城に避難してきたヒフミって子の生体データだそうよ」

鞠莉「そう……ありがとう、希には私から返事しておくわ」

女医ロボ「では私はこれで」

クルッ  スタスタ


鞠莉「こっちが希に渡してた乳エネルギー採取用の手袋ね、うん、ちゃんと溜めてあるわ」

鞠莉「で、こっちが生体データか」スッ

鞠莉「頼んだ覚えは無いけど調べて欲しいってことかしら」

155 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 20:08:05.47 ID:y3afMUxj.net
鞠莉(ま、装置にかけるだけかけてみますか)

カチッ

鞠莉(ラボにある巨大な検査装置にメモリを差し込む)

鞠莉「解析……っと」ピッ

ピロピロ ピロピロ 


チーンッ!

鞠莉「ふむふむ、おぉ!これは興味深い……」

鞠莉「1つの体に魂が3つ存在しているわね、それが身体に様々な影響を与えているみたい」

カタカタッ

鞠莉「科学的に見ても脳にも3人分の領域が存在するしDNAが複数存在している」

鞠莉「それに1番驚きなのは……>>156

156 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 20:08:44.77 ID:BT6RFRi2.net
レズじゃない

157 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 20:19:24.86 ID:y3afMUxj.net
鞠莉「遺伝子から男と女が愛し合う嗜好を感じる、つまりこれは……」

鞠莉「ノンケってことね!」


シーーーーーーン


鞠莉「……うん、今はこれ置いておきましょう」

鞠莉「ともかく乳エネルギーが溜まった手袋があるなら魔法陣が作れる」

鞠莉「ツバサたちに地下迷宮に行くよう指示も出した」

鞠莉「私はゲートの所へ急ぐとしますか」

ガタッ


鞠莉(私は立ち上がり、ラボに備え付けられてる直通エレベーターの側に行ってボタンを押す)

ウィーン

鞠莉「乗り込んでっと」スタッ

ピッ ウィーン

鞠莉「あ、魔法陣を作るなら>>158も最上階に連れて行かないとね」

鞠莉(そう思い直し途中の階のボタンも押しておく)

ピッ

158 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 20:31:30.84 ID:KHdcK979.net
ほのわん

159 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 20:31:42.55 ID:atljPVUa.net
生贄

160 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 21:04:51.18 ID:y3afMUxj.net
鞠莉「ほのわんも連れていかないとね」

鞠莉(そう思い1Fのボタンも押しておく)

ピッ

鞠莉(ラボは地下にあるから途中で寄っていく形になるわね)


チンッ!

ウィーン







──エントランス

鞠莉「ほのわん〜ほのわん〜、ほのわんちゃんは〜?」

スタスタ

鞠莉「ここっかな〜?」ヒョイッ


シーーーーーーン

鞠莉「……いないっ!」

鞠莉(も〜!どこにいるのよ、寒い思いして外の見回りコースも回ってみたけどいない)

鞠莉(中で休憩してるのかなと戻ってきてみたけどいないし)

鞠莉「まったく、職務放棄してどこに行ってるのやら……ん?」


鞠莉(そうしていると階段の方から星空凛と小泉花陽が降りて来る)

161 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 21:05:35.92 ID:y3afMUxj.net
テクテク

凛「あれ?鞠莉さんがいるにゃ」

鞠莉「凛……ってほのわんいるじゃないっ!」

ほのわん「ひゃぁっ!ご、ごめんなさい!抱っこされててごめんなさい!」ビクッ

鞠莉「いや別にそこまでは言ってないけど……」

花陽「鞠莉さん、ほのわんを探していたんですか?」

鞠莉「そうよ、ほのわんに頼みたい事があって……今から私に付いてきて欲しいの」

ほのわん「で、でもパトロールが……」

鞠莉「それなら代役を頼んであるから大丈夫」

ほのわん「代役……?」


鞠莉「この人たちにね」パチンッ

鞠莉(指を慣らすと事前に話を付けていた人たちが現れる)

162 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 21:06:24.45 ID:y3afMUxj.net
バサッ!!

ほのイーグル「ほのわんの代役には少々力不足だと思うが、私なりに尽力させてもらおう」

スゥー

蜘蛛穂乃果「2人いればどうにかなるでしょう」

ほのわん「皆っ!」


ほのイーグル「ここは私たちが任せれよう、ほのわんは鞠莉に力を貸してやれってくれ」

ほのわん「うんっ、分かったよ」


鞠莉「よし、話がまとまった所で――」

凛「あ!凛たちも付いて行っていいかにゃ?」

鞠莉「え?」

花陽「そうだね、この後の予定特に考えてなかったし」

花陽「それに……何か準備をしているんですよね?鞠莉さん」

鞠莉(真剣な目、ゲートの準備の話をどこかからか聞いたのね)

鞠莉(凛と花陽、まぁ不慮の事態が起きるかもしれないし人数いて悪いことは無いか)

鞠莉「……分かったわ、2人もお願い」

花陽「はいっ」


鞠莉(そうしてほのわん、凛と花陽と一緒にエレベーターに再び乗り込む)

鞠莉(何か忘れてることは特に……>>163)

163 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 21:07:52.69 ID:atljPVUa.net
必要ないかもしれないけどクッキング

164 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 21:51:07.68 ID:y3afMUxj.net
鞠莉「必要ないかもしれないけどクッキングしておきますか……」

花陽「え?」

鞠莉「何かお告げ?インスピレーション的なものが降りてきたの」

鞠莉「途中で厨房から材料と器具持ってくるわよ!」

花陽「は、はいっ!」







──最上階

チーンッ!

ウィーン

鞠莉「着いたわ、ゲートの所まで行くわよ」

花陽「はいっ」

テクテク

鞠莉(私が先導し後ろからほのわんを抱いた花陽が付いてくる)

鞠莉(彼女たちには道すがら大体の説明を済ませておいた)

鞠莉(ほのわん抱き係が移行している事については――)

凛「ぬぐぅぅ、何故凛が持たなくちゃ行けないのか……ぬぅぅ!」ガシャッ

鞠莉(凛が代わりに調理器具と食材の入った箱を持ってるからである)

165 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 21:51:43.39 ID:y3afMUxj.net
鞠莉「仕方ないでしょ、この中で凛が1番力持ちなんだし」

凛「まぁ百獣の能力使えばこの程度は問題ないけど……っ」

子猫「凛様も大変ですね、筋力系のメダル用意したんで頑張ってください」

凛「肩の子猫ちゃんだけが味方だにゃ……」

鞠莉「落とさないでねー!」

凛「分かってるにゃ!」


テクテク

花陽「あ……雪が舞い込んでる……」

フワッ

鞠莉(最上階の屋根は全体の半分ほどが崩壊して外が見えていた)

鞠莉(グリードの部下と戦った痕跡、うみかに聞いた通りの光景ね)


鞠莉「見なさい、あれがゲートよ」

花陽「わぁぁぁっ、おっきぃー」

鞠莉(幸運にも残った……いえ、うみかたちが守りきった無事なスペースにゲートは存在していた)

鞠莉(大量のしゅごーチカたちが連結して出来た巨大なゲート、私達の技術の粋を集めた一品)

166 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 21:52:22.43 ID:y3afMUxj.net
ガシャッ

凛「ふぅ……取り敢えずここに箱は置いとけば良いのかにゃ?」


鞠莉「ありがとう、それと凛にはもう1つ試して欲しいことがあって」

凛「なに?」

鞠莉「そこの天井が無くて雪が舞い込んでる所あるでしょ、ちょっとそこに立ってほしいのよ」

鞠莉「もちろん百獣の女神の力は発動させたままでね」

凛「んん?まぁそのくらいなら良いけど……」


スタスタ

167 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 21:52:58.50 ID:y3afMUxj.net
鞠莉(私には1つ気になってる事があった)

鞠莉(AASはこの世界原産の異能力の発動を阻害する効果がある)

鞠莉(逆に異界の力や生物そのものが持つ力なら平気)


鞠莉(であれば……モノリスが与えた王の力、彼女たちには女神と呼ばれる能力はどうなのだろう)

鞠莉(この世界の力でありながら、由来が外宇宙の謎物質という異能とは遠い存在)

鞠莉(一方で力を受け取った彼女たちは異能のようにカスタムチューンして使っている)


鞠莉(ぶっちゃけ微妙なラインだから実験してみるのが手っ取り早いわ)

凛「ほっ!」スタッ

鞠莉(雪の元へ飛び出た凛……そうすると>>168)

168 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 22:12:33.04 ID:QdTCpp3M.net
雪が爆ぜた

169 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 22:30:51.76 ID:y3afMUxj.net
ボンッ!!

凛「にゃぁっ!?」

花陽「凛ちゃん!?」

鞠莉(降ってきた雪が凛の体に触れた瞬間、その雪が爆ぜた)


ボンッ! ボンッ! ボンッ!

凛「わぁぁぁっ!痛くは無いけどバクチクみたいでびっくりするにゃぁぁっ!」

鞠莉「だいたい分かったわ、戻ってきて」

凛「ふぅ……本当に驚いたよ」テテッ

花陽「何が起こったんです?」

鞠莉「どうやらあなたたちの女神の力はAASを吹き飛ばす力を持ってるみたい」

花陽「吹き飛ばす……?」


鞠莉「うん、判定外の力みたいにスルーされるわけでも無ければ、ただの異能みたいに無効化されるわけでもない」

鞠莉「異能には違いないけど、その性質が規格外すぎてAASでも押さえつけ切れないんだわ」

170 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 22:31:27.10 ID:y3afMUxj.net
凛「何言ってるかサッパリだにゃ……」ムムッ

鞠莉「例えると……絶縁体で覆っていても電流の威力自体が強すぎて破壊されるようなものかしら」

花陽「あーなるほど」

凛「かよちんそれで分かるの!?」


花陽「まぁ一旦細かい理論は置いといて、私のリホ様も雪の中で活動できるということですね」

鞠莉「おそらくね」

花陽「良かった……」ホッ

鞠莉「でもリホ様の場合、単純な異能的障害があると転移が出来ないって特性があるから」

鞠莉「そっちが使えるかは状況次第で半々って所かも」

花陽「分かりました、ワープ対策今までも散々されてますしね、注意しておきます」


鞠莉「では確認が終わった所でクッキングに移りましょうか」

凛「クッキング?ここで!?」

鞠莉「そのために凛が調理器具と食材を運んできたんじゃない」


鞠莉「今回のメイン食材はずばり……>>171よ!」

171 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 22:35:01.56 ID:iqNajLDG.net
熊肉

172 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 22:45:49.73 ID:y3afMUxj.net
鞠莉「熊肉よ!」ドンッ!!


花陽「普通にニッチな食材を出してきましたね……というか厨房にあったんだ」

凛「う〜ん、どこか別世界とのリンクを感じるにゃ」


鞠莉「もちろん良い熊肉だけど獣的な臭みはついて回るものよ」

花陽「よく聞きますね」

鞠莉「そこをイカに上手く調理に活かせるかってのが料理人の腕の見せ所ね」

凛「この人はいつから料理人になっていたんだにゃ……」

鞠莉「はいっ!2人とも箱から調理器具を取り出す!」パンッ

凛「い、いえーすっ!」


バッ ガタガタッ ガチャガチャ

鞠莉(凛と花陽が急いで地面に調理器具を並べていく)

鞠莉(私はその間に取り出した熊肉と見つめ合う……)

スッ

鞠莉(もちろん、臭みをどうするかのアイディアはピーンと来てるわ)

鞠莉(そいつは>>173)

173 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 22:46:44.46 ID:fu2jdDDx.net
さらに臭いもので打ち消す

174 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 23:00:09.22 ID:y3afMUxj.net
鞠莉「さらに臭いもので打ち消すのよ!!」


凛「ええええぇっ!?やっぱりこの人料理人なんかじゃな――」

鞠莉(オーディエンスの歓声を聞きつつ私は箱から次々に食材を出していく)

ババッ!

鞠莉「くさや!キビヤック!エピキュアーチーズ!」

鞠莉「ホンオフェ!シュールストレミング!!」

花陽「世界の臭い食べ物上位ランキングみたいなのが出てきたよ!?」

ほのわん「あの……私鼻が死ぬと思うので遠くに行ってますね」スサササッ

花陽「うん、その方が良いと思う」

175 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 23:00:47.17 ID:y3afMUxj.net
凛「そういえばキビヤックは凛たちも作ったことがあるよね」

花陽「にこちゃんの記憶を消し飛ばしたあれだね、何だかもう懐かしいなぁ」


鞠莉(くくくっ、臭みを消すにはさらなる臭み)

鞠莉(ガスコンロの上にかけた鍋、そこに熊肉と出した食材をぶちこんでいく)

ボトッ! ボトトトッ!!

鞠莉(水もいらない、染み出してきた水分で充分煮込めるわ)


凛「かよちん!何か命にかかわる気がしてきたにゃ!」

花陽「あ、あの……無駄だとは思いますが味付けとかは?」

鞠莉「味付け?ああ、それなら>>176

176 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 23:03:40.32 ID:WYiTRl5k.net
素材の味を活かす

177 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 23:32:08.21 ID:y3afMUxj.net
鞠莉「素材の味を活かすわ!」


凛「ああぁぁ!終わったにゃぁっ!」

凛「あの人が作ってるのは料理なんかじゃない!バイオテロ兵器にゃ!」

花陽「マッドサイエンティストの名に恥じない創作だね……悪いことに」

プーーーーン

凛「ぐぅぅっ!早くも殺人的で冒涜的な臭いがぁぁぁっ!」ガクッ

花陽「これは私たちも避難したほうが良さそうかな……?」


鞠莉「ふふふっ、じっくりと煮えなさい」

グツグツ! 

ブジュブジュ ジュボッ! 


花陽「うん!避難しよう!リホ様!」

ポワンッ

花陽「私と凛ちゃんをエレベーターの辺りまでワープさせてっ!今すぐ!」

リホ様「はいっ!転移開始!」

シュンッ!!

178 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 23:34:27.13 ID:y3afMUxj.net
鞠莉「はぁ〜ん、良い色になってきたわ」

鞠莉「凝縮された食材が原型を失くし1つの料理へと昇華されている」

鞠莉「熊肉という食材がもう無いかのよう、混沌の坩堝に飲み込まれてしまった」

ドロドロッ

鞠莉「良いペースト感、ふふふっ、このくらいで良いわね」

鞠莉(充分煮詰まった所で火を消す)

カチッ

鞠莉「完成よ!さぁ見なさい!」

鞠莉「表面が漆黒の太陽のような背徳的な輝きを放っている!正に究極の料理だわ!」

鞠莉「名付けて熊肉のダークシャイニング煮込み……ん?ちょっと長いわね」

ポクッ ポクッ 

チーンッ

鞠莉「うん、縮めてアレにしましょう」


ドロロロロロロッ

鞠莉「熊肉のダークシャイ煮!完成よ!」

鞠莉「召し上がれっ♪」



シーーーーーーン

鞠莉「あれ……?誰もいない……」


─────────────────

ラボ〜最上階ゲート前

PM2:05〜PM2:30 終末編『177』了

179 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/04(火) 23:37:11.55 ID:y3afMUxj.net
というわけでここまで

また久しぶりのクッキング
歴代でも指折りの凶悪な料理になったような……
ちゃんと処分出来るのかな

次はツバサたちも最上階に来るよ

終末編『178』に続く
かもしれない

180 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 00:00:32.79 ID:RZKzcvVA.net
おっつんこ

181 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 00:18:35.38 ID:1UKHRfxd.net
乙穂乃果

182 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 05:41:36.00 ID:tDBFm0+X.net
おつ

183 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 20:12:53.57 ID:8erFfkzC.net
終末編『178』

─────────────────
──ドスケーブ城・最上階

PM2:30


ツバサ(トウジョーン、ほのにゃんと一緒にゲートがあるという最上階へと向かう)

ツバサ(……というか既に向かっている)

グゥゥゥーーン

ツバサ(このエレベーターで後数秒もすれば――)


チーンッ!

ウィーン

ツバサ「着いたわ、ここが最上階なの…………ぐっ!?く、くさぁっ!!」バッ!

ツバサ「一体何なの!?酷い悪臭だわ!!」

ほのにゃん「ううぅ……鼻が曲がるにゃぁ……」

184 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 20:13:54.30 ID:8erFfkzC.net
花陽「あぁ……ツバサさん」

凛「ぐぅぅ……」

ツバサ「あなたたち!何があったの?説明して!」

花陽「じ、実は――」



・  カクカクシカジカ



花陽「――というわけなんです」

ツバサ「そう、鞠莉のせいなのね……うぐっ!」

花陽「私たち、げほごほっ!……ど、どうしたら……」

ツバサ(周囲は既に悪臭で満たされ、会話することもままならない)


ツバサ「どうもこうも無いわよ、>>185

185 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 20:14:53.77 ID:D7fIFfsY.net
ほのにゃんが全部食べるそうよ

186 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 20:25:34.91 ID:8erFfkzC.net
ツバサ「諸悪の根源、臭いの元を断つしか無いわ!」

ツバサ「そこで提案なんだけど……」

ツバサ(凛と花陽に近付き3人で小声で話せるようにする)


ゴニョゴニョ

凛「提案とはつまり誰が食べるってことかにゃ?もちろん凛は嫌にゃ」

ツバサ「私だって嫌よ、というか話を聞くに常人が食べて良いものでは無い気がする」

花陽「同感です」

ツバサ「だから……ほのにゃんに食べさせましょう」ニヤリ

凛「……おおぅ、ツバサさんも悪い人ようのう」

ツバサ「なーに、話を聞く限り使われた食材は半分以上がお魚よ、きっと猫なら食べるはず」

花陽「でもそれだけだと食べさせるための理由に乏しいような……」


ツバサ「そこでよ、この階にはほのわんがいるんでしょ?」

凛「うん、凛たちと一緒に来て今は別の場所に避難してると思う」

ツバサ「ほのにゃんの1番の大好物、ほのわんというワードで上手く釣ってやるのよ」

花陽「……具体的には?」

ツバサ「そうねぇ、>>187

187 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 20:27:50.88 ID:tDBFm0+X.net
ほのわんが発情期に入ったと嘘をつく

188 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 20:41:24.13 ID:8erFfkzC.net
ツバサ「私に考えがあるわ……任せてちょうだい」

バッ


スタスタ

ツバサ「ほのにゃん!あなたに朗報があるわ」

ほのにゃん「なんだにゃ……私はこの臭いですっかり意気消沈してるんだけど」

ツバサ「実はあなたの愛するほのわんがね、発情期に入ったらしいのよ」ボソッ

ほのにゃん「にゃぁぁっ!?ほのわんが!?」

ツバサ「落ち着きなさい、発情期に入ったからと言って誰とヤってもいいと言ってるわけではないの」

ほのにゃん「ど、どういうことだにゃ……?」

ツバサ「ほのわんは本当に自分を愛してくれる人としか交わりたくない」

ツバサ「自分と交わる人にはそれ相応の覚悟と決意を示して欲しいと言ってるらしいわ」


ツバサ「この臭い、あなたにも分かるでしょう?」

ほのにゃん「え、ええ」

ツバサ「この臭いを放つ料理はほのわん家に代々伝わる覚悟を試す料理」

ツバサ「それを食せたものだけがほのわんに認められるの」

ほのにゃん「なぁっ!?そういうことだったのかにゃ!」ガビーンッ!

189 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 20:42:02.36 ID:8erFfkzC.net
ほのにゃん「そう思うとこの悪臭も断然良い臭いに思えてきたにゃ……」クンクン


凛「なんだこいつ、頭ヤバいやつだにゃ……」

トウジョーン「同じにゃーにゃー同士でそういう事言わないの」

凛「むぅ、あれ?トウジョーンは平気っぽいね」

トウジョーン「お姉さんはほら、いつでも桃の香りに包まれてるから……他の臭いをガードできるのよ」

凛「1人だけずるいにゃっ!」

トウジョーン「おほほほっ」


ツバサ「さぁ行くわよほのにゃん、覚悟の料理の元へ!」

ほのにゃん「言われなくてもにゃ!」

ダダダダダダダダッ!!


ツバサ(物凄い速度で走り出したほのにゃんの後を私たちが追う)

タタタッ

ツバサ(放たれる悪臭の壁は進むごとにその厚さを増して行って……)

ツバサ(段々と目眩すら覚えてくる)


ザッ!

ほのにゃん「あった!あの鍋にゃ!」

ツバサ(私たちが根源の料理へ辿り着いた時、そこにいた鞠莉は>>190)

190 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 20:49:21.98 ID:ym36C2/d.net
暗黒微笑

191 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 21:04:26.99 ID:8erFfkzC.net
ツバサ(鞠莉は暗黒微笑を浮かべていた……)


鞠莉「ふふふっ、よく来たわねあなたたち、覚悟は決まったのかしら」

鞠莉「熊肉のダークシャイ煮、この私の作った――」

ツバサ(鞠莉に余計な事を喋られてほのにゃんに疑問に思われるのは不味い)

ツバサ「トウジョーン!鞠莉を押さえて!」

トウジョーン「分かったわ〜」ガシッ

鞠莉「――もぐっ!?も、もががっ!」


ツバサ「ほのにゃん!ほら、これが愛の覚悟料理よ」

ほのにゃん「こ、これが……」ゴクッ

ほのにゃん(一見悪臭を放つ泥に見えるけど、よく嗅ぐと魚っぽい具材も混じってるにゃ)

ほのにゃん(それならいける……かも?)

192 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 21:05:08.59 ID:8erFfkzC.net
凛「さぁグイッといって!」

花陽「ほのにゃんなら出来るよ!」

ほのにゃん「お、おう!」

ガシッ

ツバサ(ほのにゃんは鍋の縁を掴むと口にあてがい――)

ほのにゃん「うおりゃぁぁっ!」ガバッ

ツバサ(一気にかき込んだっ!)


ほのにゃん「あぐっ……もぐっ……」

ゴキュッ ゴキュッ 

ゴクンッ!!

ほのにゃん「……ぷはっ」


ツバサ(全てを食べた、というか飲み込んだほのにゃん、その様子は……>>193)

193 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 21:08:40.34 ID:RK1yNvt6.net
体が真っ黒に

194 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 21:35:20.37 ID:8erFfkzC.net
ほのにゃん「ふぎゅぅぅ……」

バタンッ!!

凛「ほのにゃんっ!?」

ツバサ「いけない!体中が真っ黒になって倒れてしまったわ!」


トウジョーン「ちょっとあなた、いったい何を食べさせたのよ」

鞠莉「……ぷはっ、あれ〜?おかしいわね、私は食べられる物しか入れてないはずよ」

トウジョーン「それであの有様になるのはよっぽどね……ご愁傷様だわ」


ほのにゃん「きゅぅ〜」

ツバサ「意識はあるけどマトモに動けそうも無いわ、鞠莉!」

鞠莉「仕方ないわね、医務室にでも連れて行って……それじゃ実験に参加出来ないし」

花陽「なら私が行ってきますね!リホ様で運べますから」

リホ様「はいっ」ポワンッ

195 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 21:35:54.35 ID:8erFfkzC.net
鞠莉「待って花陽!医務室に行くならついでにこの……」

ジーッ ピッ

鞠莉「紙をそこにいる希に渡してくれる?」

花陽「わ、分かりました」

ツバサ(鞠莉は腕に付けられた装置から排出された紙を、レシートのように切り花陽に渡す)

ツバサ(受け取った花陽はリホ様でほのにゃんを抱えまた階下へと戻っていった)


鞠莉「あーあ、せっかくサンプルが1人増えたのに元に戻っちゃった」

ツバサ「誰のせいだと思ってんのよ……」

鞠莉「ま、気を取り直して本来の作業に戻りますか」

凛「元の?」

鞠莉「魔法陣を書く仕事よ、ここに希が集めてくれた乳エネルギーの手袋があるわ」

鞠莉「これを使ってゲートの周りに魔法陣を書いていくの」

凛「ふむふむ」

196 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 21:36:26.51 ID:8erFfkzC.net
鞠莉「それで魔法陣の形なんだけど……ほのわん!」

ほのわん「はいっ!こ、ここにいます!」テテテッ

鞠莉「あなたの鼻でエネルギーが1番定着しそうな場所を嗅ぎ分けて欲しいわ」

ほのわん「はあ……」

鞠莉「ごめんなさい、ちょっと言い方が難しかったかしら」

鞠莉「要は手袋に溜まってる乳エネルギーと同じような匂いの場所を教えてってこと」

鞠莉「私はそれを参考に魔法陣の形を考えて作っていくわ」

ほのわん「わ、わかりました!」


クンクン

ほのわん「ふむ……この匂いだと……」







ほのわん「――うん、そことここと、あそこらへんから同じ匂いがします」

鞠莉「なるほど、じゃあ魔法陣の形は大体>>197な形になる感じね」

197 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 21:37:22.82 ID:WzCdsGiR.net
パン

198 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 22:11:05.08 ID:8erFfkzC.net
鞠莉「大体パンの形になる感じね」

鞠莉「よし、設計図が出来たなら手早くラインを引いていきましょう」

ポンッ

鞠莉(手袋の栓を抜くと、中に液体となって溜まってる乳エネルギーが見える)

コポコポッ

鞠莉(これを魔法陣を書く塗料に少しずつ混ぜ設計図の通りに線を書いていく……っと)

ピチャッ

スゥーーーーーー



凛「凛たちは手伝わなくていいのかにゃ?」

ツバサ「手伝おうともどうせ設計図は鞠莉の頭の中だけにあるんでしょうし」

ツバサ「こういうのは分かってるやつに任せておくべきよ」

199 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 22:11:40.65 ID:8erFfkzC.net
キュッ

鞠莉「……よしっ!上手くパンの形に書けたわね」

鞠莉(巨大ゲートを中心に描かれたパンの魔法陣、その線に乳エネルギーが満ちていく)

キュィィィィィィィィンッ

鞠莉「これでゲートが上手く起動してくれるはず……」

ツバサ「完成したの?」

鞠莉「試作品って所ね」


鞠莉「そしてここで活躍してもらうのが、ツバサ、トウジョーン、あなたたちテストパイロットよ」

ツバサ「は?」

トウジョーン「待って、お姉さんそんな話は1言も聞いてないわよ」

鞠莉「何言ってるの、そのために地下迷宮に力を付けてもらいに行ったんじゃない」

ツバサ「ぐぬっ……全て織り込み済みだったってことなのね」


鞠莉「あなたたちにはこれからワープ装置のテストをしてもらうわ」

鞠莉「その準備としてまず>>200

200 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 22:17:14.69 ID:oUgpEPP+.net
三回回ってわんをしてもらう

201 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 22:49:36.74 ID:8erFfkzC.net
鞠莉「三回回ってわんをしてもらうわ」

ツバサ「何でなのよ!」

鞠莉「そうかっかしない、あくまで儀式的なものだから」

ツバサ「ぬぬ……っ」


トウジョーン「分かった、先にお姉さんがやるわよ」

クルッ クルッ クルッ

トウジョーン「わんっ、これでいいのかしら?」

ツバサ「トウジョーン……」

トウジョーン「このテストメンバーの人選、どうせなら外部の人間で試したいって意図なんでしょう」

トウジョーン「だったら優先度高いのは私、ツバサはあくまで私がダメだった時の保険にしてくれない?」

鞠莉「……分かったわ、あなたからにしましょう」

202 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 22:50:33.36 ID:8erFfkzC.net
ツバサ「鞠莉!失敗したら死ぬなんて事は無いんでしょうね!」

鞠莉「当たり前じゃない、何のために加護魔法陣を作ったと思ってるの?」

鞠莉「ただワープの衝撃で精神的肉体的にバランスを崩す可能性がある、そのための……」

トウジョーン「心の力の強化ね」

鞠莉「そうっ」


トウジョーン「良いわ、試してあげようじゃない」ドンッ

鞠莉「頼もしいわ、じゃあゲートの前に立ってちょうだい」

トウジョーン「ええ」

スタッ

鞠莉(ゲートの起動自体に小難しい操作はいらない、手順通りにボタンを押していく)

ピッ ピッ ピッ

グゥィィィィィィィィンッ!!

203 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 22:51:11.24 ID:8erFfkzC.net
鞠莉「トウジョーン、一歩前へ!」

トウジョーン「はいはい……わわっ」

フワッ

鞠莉(ゲートが光りだすと、トウジョーンの体が浮かび円形のゲートの中心へと移動させられる)

トウジョーン「ちょっ!これで大丈夫なの!?」

鞠莉「平気よ平気、あとはこっちで目的地を選べば……」


鞠莉「……あれ?」

トウジョーン「あれ!?今あれ?って言ったわよね!鞠莉さーんっ?」

鞠莉(お、おかしいわね、>>204)

204 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 22:57:08.96 ID:V56/H5nz.net
布は飛べないみたい

205 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 23:49:53.21 ID:8erFfkzC.net
鞠莉(お、おかしいわね……布は飛べないみたい)


鞠莉「ごめーん!その布って異能的な加護でもかかってるー?」

トウジョーン「はぁ?そりゃ私は服も含めて1つの術式を構成してるし、なんちゃらの羽衣程度の御利益はあると思うけど」

鞠莉「あちゃー!じゃあきっとそれが原因ね」

鞠莉「想定外のアーティファクトの効果で転送座標プログラムがエラー吐きまくってるわ」

カタカタッ

トウジョーン「エラーって!ちょっと待ってよ!じゃあ一回止めて降ろして――」

鞠莉「起動しちゃったから無理よ無理」

鞠莉「転送機能自体がダメになったわけじゃないし、自動的に進んでいくわ」

トウジョーン「はぁぁっ!?」

206 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 23:50:28.02 ID:8erFfkzC.net
鞠莉「エラーと言ってもエラー元になってる布が飛べないのと、設定した目的地と別の所に着くくらいだし」

鞠莉「死ぬわけじゃないから大丈夫よ」グッ

トウジョーン「大丈夫なわけあるかぁぁっ!お姉さんは降りるわよ!そんなマッドな実験に付き合う気は――」

鞠莉「はーい時間よ、転送開始されまーす」

ギュィィィィィィィィィィンッ

トウジョーン「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」

シュンッ!!!!


鞠莉「転送完了っ」

ツバサ「無慈悲ね……」


パラッ

ツバサ(トウジョーンが消えると彼女の着ていた服がヒラヒラと落ちてくる)

ツバサ(取り敢えず拾っておこう)

207 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 23:51:39.18 ID:8erFfkzC.net
ツバサ「彼女……本当に大丈夫なの?」

鞠莉「んー?履歴を見たところどこかの異界に着いたっぽいわね」

ピッ ピッ

鞠莉「まぁあの仙女ならどうにか帰ってくるでしょう」

鞠莉「そういうタフネスさを期待して指定した所もあるしね」


鞠莉「ツバサはもうちょっと待ってて、この結果を受けて少し調整するから」

ピッ ピッ カタカタッ

ツバサ「出来れば飛びたくは無いんだけどね……」

208 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 23:53:30.12 ID:8erFfkzC.net
凛「……むむっ?」ピクッ

ツバサ「どうしたの?」

凛「誰か……こちらへ走ってくる音がするにゃ」

ツバサ「え?」

ツバサ(凛が見ている方に目を向けるとエレベーターの方から誰かが小走りで向かってくる)

ツバサ「あれは……」

凛「うみかちゃんだにゃ!」


タタッ

うみか「良かった、まだ飛ぶ前だったんだな」

ツバサ「私はね、その前に1人派手に飛んで失敗したけど」

鞠莉「どうしたの?まだテストの途中よ」

うみか「それが先程緊急の情報が入ってな……」


うみか「ツバサには――予定とは別の場所へ飛んでもらうことになる」



─────────────────

最上階

PM2:30〜PM2:45 終末編『178』了

209 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/05(水) 23:56:32.37 ID:8erFfkzC.net
というわけでここまで

ここで飛ばされたトウジョーンさんが天界に行って冥界に行くわけですね

次はツバサが飛ぶ番
もしくは少し前のうみか側からやるかも

終末編『179』に続く
かもしれない

210 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 02:21:39.93 ID:9YQLMyZU.net
乙穂乃果

211 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 06:03:38.71 ID:L4MVWfyH.net
おつ

212 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 20:06:14.34 ID:ZnROwPUn.net
終末編『179』

─────────────────
──ドスケーブ城・最上階


鞠莉「情報?詳しく聞かせて貰おうかしら」

うみか「ああ、実は城から出発した巨大幻想種……とっりだったか」

うみか「あれは今この世界と異界の狭間の場所、深海にいるらしい」

鞠莉「深海?」

うみか「私たちが使っている地脈移動術と似たようなものだな」

うみか「こっちが地面の下のエネルギー流を利用してるなら向こうは海の下のを利用しているわけだ」

鞠莉「ふ〜ん、そこは何となく分かったわ」


うみか「でここからが本題だ」

うみか「深海に潜ってるとっり及びバーミヤンが第三勢力……正しくは第四勢力か」

うみか「ともかくアンノウンに襲撃を受けているそうだ」

鞠莉「なるほど、それは緊急事態ね」

凛「大変だにゃ!」


ツバサ「情報の出処は確かなの?」

うみか「うむ、城の外部、>>213からの情報だが信頼性は保証する」

213 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 20:07:51.55 ID:28WqH8d1.net
アカシックレコード

214 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 20:32:24.63 ID:ZnROwPUn.net
うみか「アカシックレコードから送られてきた情報だ、信頼性は保証する」

鞠莉「アカシック……それって天空の城ってこと?」

うみか「そうだ、世界の理の方はそんな気を効かせられないしな」

鞠莉「まぁ自発的じゃないものね」


凛「あのー、その天空のなんちゃらって何だったけ……凛ちょっと忘れちゃって」ヘヘヘ

鞠莉「仕方ないわね、改めて説明してあげるわ」

鞠莉「この世界にはアカシックレコードと呼べる記憶装置が2つあるの」

鞠莉「1つは世界の内部から無作為に情報を収集し続ける『世界の理』、もう1つは世界の外側から記録を続ける『天空の城』」

鞠莉「前者はどちらかというと"現象"に近いわ」

鞠莉「無限の広さの泉に適当に情報を入れ続けてるようなもので、取り出すにはそれなりの技術と手段が必要」

鞠莉「また特定の媒体を使えば過去の履歴を操作して歴史を改竄することが出来る」

うみか「魔王が聖骸を使い高坂穂乃果に関連する歴史を変えたようにな」

215 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 20:33:06.90 ID:ZnROwPUn.net
鞠莉「一方後者の天空の城は確立された"システム"と言える」

鞠莉「情報を収集すると共に整理保管する、それ専用の一族もちゃんといるわ」

鞠莉「今回情報を送ってきたのはそっちの機関と言う事になるわね」

凛「なるほどなるほど、思い出してきたにゃ」


鞠莉「でもうみか、私は天空の城の遠隔閲覧デバイスを貰ってるのよ」

鞠莉「あれには何の反応も無かったはずだけど……」

うみか「分厚いAASの雲が通常の電波を遮っているんだろう」

うみか「今回の情報は特殊な電波で送られてきたんだ」

鞠莉「ほう……向こうにも色々と考える人がいるのねぇ」

216 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 20:33:41.50 ID:ZnROwPUn.net
うみか「発信者の情報の部分はかき消されてて解析出来なかったが、この城に送ってくるということはおそらく――」

鞠莉「私たち側の人間が関与してるってことね」

うみか「ああ、そういうことだ」



うみか「そこでだツバサ、お前にはとっりかバーミヤンの中へと転移してほしい」

ツバサ「了解したわ、でもさすがに手ブラで敵地に乗り込むのは……」

うみか「分かってる、お前にはこれを渡そう」スッ

ツバサ(そう言ってうみかが差し出したのは謎のカプセル、それと>>217)

217 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 20:35:42.22 ID:L4MVWfyH.net
ソロモンの指輪

218 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 21:00:20.32 ID:ZnROwPUn.net
ツバサ「……指輪?」

うみか「私のコレクションの1つ、ソロモンの指輪だ」

うみか「そいつを使えば天使や悪魔や幻想種を使役する事が出来るようになる」

うみか「同時にあらゆる動植物の声が聞こえる効果もあるな」

ツバサ「へぇ〜、なかなか便利そうね」

うみか「お前の専門のドラゴンも今まで以上に扱いやすくなるだろう」


うみか「それとこっちのカプセルは鞠莉が開発したものだな、説明は任せる」

鞠莉「うむっ、それこそ私の開発したモンスターカプセルよ!」ビシッ!

凛「元ネタとさらに元ネタが混ざってて新しい感じになってるにゃ!?」

うみか「調べるとさらに別のゲームが該当するな」

鞠莉「名前被りなんていいのよ!」

219 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 21:00:55.56 ID:ZnROwPUn.net
コホン

鞠莉「とにかくそのモンスターカプセルは幻想種を出し入れ持ち運びが出来るカプセルなの」

鞠莉「今は私の用意したドラゴンが入ってるわ、役立ててちょうだい」

ツバサ「鞠莉が用意したって説明で嫌な予感がするけど……ありがたく受け取るわ」

鞠莉「名付けて皆殺しドラゴン!」

ツバサ「やっぱりロクなものじゃないじゃない!」

鞠莉「てへっ」ペロッ


うみか「とにかく早くしてくれ、間に合わなくなるかもしれない」

鞠莉「おーけー、じゃあツバサ用に調整をするわね」

カタカタッ

鞠莉「身長体重服装能力、ソロモンの指輪とモンカプのデータも忘れず入力して――」

カタカタッ

鞠莉「――完璧ね!」タンッ


鞠莉「ツバサ、今すぐにでも飛べるけど行っちゃう?」

ツバサ「そうね……>>220

220 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 21:35:39.61 ID:QuN0PAut.net
イクイク

221 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 22:15:11.84 ID:ZnROwPUn.net
ツバサ「何も必要ないわ、イクイクよ!」

鞠莉「おっけぃ!イクイクよ!」

ピッ!

ギュィィィィィィィィィィンッ!!


ツバサ(鞠莉がスイッチを押すと目の前の巨大ゲートに光が灯る)

ツバサ(そこから光の輪の光線が私に降り注ぎ私の体は浮き上がる)

フワッ

ツバサ「やって!」

鞠莉「転送!」ポチッ


ツバサ(そのまま私はゲートの中に吸い込まれていって……)

シュンッ!

ツバサ(私の体はドスケーブ城から消失した)

222 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 22:15:44.25 ID:ZnROwPUn.net
うみか「成功したのか?」

鞠莉「うん、座標を確認するにしっかり指定の場所に送られたわ」

うみか「そうか、なら調子は良さそうだな」

鞠莉「2人のデータから大分調整も出来たからね、ほぼ実用段階に達したと行ってもいいんじゃないかしら」

凛「おおっ!」


うみか「だが依然として一方通行なのは変わらん」

うみか「本命の名古屋に送り出す部隊にもそれなりの覚悟をしてもらわないといけないな」

凛「り……凛はやるにゃ!!」

うみか「なんだ、立候補か?」

凛「午前中まるまる休んで体力も充分だし、何より凛なら例え雪の中でも戦えるにゃ!」


うみか「ふむ……覚悟はあるんだな」

凛「あるっ!」キッ

うみか「……そうか、ならぜひ頼みたい」

凛「いいのっ?」

うみか「私が選んだ者たちだ、今更実力を疑う必要もない」

うみか「星空凛、お前に任せた!」

223 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 22:16:26.04 ID:ZnROwPUn.net
凛「ふ……ふうぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

凛(よく分からないけど、なんだか嬉しい!)

凛「任されたにゃ!!」ビシッ!


鞠莉「ふふっ、やる気まんまんねぇ」

うみか「では早速お前に一緒に行くメンバーを選んで貰おう」

凛「凛が決めていいの?」

うみか「お前がリーダーなんだから好きにすればいい」

凛「リーダー……リーダー……」


凛(ふぉぉぉっ!良い響き!)

凛(そうだなぁ、まずかよちんは必須でしょー?)

凛(それから一緒に来て欲しいのは……>>224)

224 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 22:26:21.81 ID:mrlSEsWj.net
ほのわん

225 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 22:46:40.73 ID:ZnROwPUn.net
凛「ほのわんかなっ」

ほのわん「わ、私ですかっ!?」ヒョコッ

鞠莉「気配がしなかったけどいたんだ……」

凛「ほのわんは鼻も良いし頼りになるからね、ぜひ来てほしいよ」

ほのわん「そうですか……」

ほのわん「分かりました、城の警備もほのイーグルと蜘蛛穂乃果に頼んでいますし」

ほのわん「私を必要とするならお供します」

凛「ありがとっ」


凛(ふむ……お供とか言われると桃太郎みたいだにゃ)

凛(まぁ今のお供は犬と猫だけど)

子猫「凛さん?」ヒョコッ

凛「へ?ううん何でもない、子猫ちゃんもよろしくね」

子猫「はいっ、力添えさせて頂きます」


凛「さて……医務室に向かったはずのかよちんにも連絡しないと」

ピッ

プルルルルッ プルルルルッ

226 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 22:47:16.02 ID:ZnROwPUn.net





──医務室前


花陽(ここが医務室か)

ほのにゃん「…………うぐぅ」

花陽(早くほのにゃんを落ち着かせてあげないと)

コンコン

花陽「失礼しまーす」

ガラッ


花陽(医務室の扉を開けると、そこには希ちゃんが>>227)

227 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 22:54:14.71 ID:hCzL0cfz.net
いっぱい

228 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 23:47:13.75 ID:ZnROwPUn.net
ザワ ザワザワ ザワザワ

花陽(やけに医務室の中が混雑してると思ったら……)

花陽「これ全部希ちゃんだよっ!?」

花陽(右を見ても希ちゃん、左を見ても希ちゃん)

花陽(希ちゃんぎっしり詰め込み部屋だよぉ!!)


女医ロボ「あら?新しい患者さん?」

花陽「は、はい、この人をお願いします」

女医ロボ「おーけー、診察しておくわ」

花陽「あのー……ここの女医さんですか?」

女医ロボ「ええ、私はスーパー女医ロボ1号、鞠莉様に作られた高性能医療ロボよ」

花陽(ロ、ロボなんだ……)

229 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 23:47:54.52 ID:ZnROwPUn.net
花陽「ええとっ、医務室ってずっとこんな状況なんですか?」

女医ロボ「私が出ていった30分ほど前は違ったわ、1人がベッドに寝ていて1人が看病していただけ」

女医ロボ「でも戻ってきたらこの有様だった、理由は分からないわ」

花陽「そうですか……」


花陽(理由が分からないのに普通にお仕事してるんだ)

花陽(動揺もしてないしそこはロボ特有なのかな)


プルルルルッ

花陽「あれ?凛ちゃんからだ」

ピッ

花陽「もしもし」

凛『あーかよちん?ほのにゃんを届けたらすぐに上に戻ってきて、話したいことがあるの』

花陽「うん分かった、今すぐ戻って――」

シャッ

花陽「――え?」

230 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 23:49:44.29 ID:ZnROwPUn.net
花陽(希ちゃんの群れの先、カーテンの隙間から見たこと無い人の姿が見える)

花陽(その人はボソボソと何かを呟いていて……)


ヒフミ「違う……これも、これも、ノゾミじゃない」

ヒフミ「私のノゾミは……っ!」


花陽「ごめん凛ちゃん、ちょっと戻るのは遅れるかも」

凛『え?ちょっ、かよち』

ピッ


花陽(うーん……只者じゃない気配がするなぁ)

花陽(これは結構気をつけていかないとダメかも……)ゴクッ


ヒフミ「ねぇ、あなたは――ノゾミなの?」



─────────────────

最上階〜医務室

PM2:45〜PM2:55 終末編『179』了

231 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/06(木) 23:53:27.67 ID:ZnROwPUn.net
というわけでここまで

ツバサさんが飛びましたね
ここからバーミヤンの立体駐車場崩壊跡に続きます

城は名古屋に向けての準備を開始
ヒフミちゃんと対峙した花陽は……

終末編『180』に続く
かもしれない

232 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 00:00:56.51 ID:gBB6OJw/.net
乙穂乃果

233 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 05:46:17.69 ID:z+YDr6VR.net
おつ

234 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 20:06:53.16 ID:6ICXNstI.net
終末編『180 』

─────────────────
──ドスケーブ城・医務室


PM2:55

ヒフミ「どうしたの?答えてくれないの――ノゾミ」


花陽(これは警戒しなきゃいけないね)

花陽(カーテンの向こうの人間から目線を外さずリホ様を召喚する)

ポワンッ

花陽「リホ様、この状況どう思う?」

リホ様「そうですね……場の気の流れが乱れているのを感じます」

リホ様「周りの希たちからは反応は?」

花陽「うん」

サスサス

花陽「ダメだ、揺すっても声かけても反応がない、まるで人形のよう」

リホ様「ふむ……ならば意図的なものでは無さそうですね」

リホ様「おそらくこれは希の能力が暴走しているのでしょう」

花陽「コピー能力が?」

リホ様「はい、そして暴走の原因は間違いなく――」

花陽「私たちを見つめてるあの子……か」

235 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 20:07:28.34 ID:6ICXNstI.net
花陽(私は再び目線を外さず今度は女医ロボに話しかける)

花陽「女医ロボさん!ベッドに座ってるあの子は誰なの?」

女医ロボ「希からはヒフミという子だと聞いているわ」

花陽「ヒフミ……?」

女医ロボ「私は希からその子の生体データメモリを鞠莉様に渡したわ」

花陽「希ちゃんからメモリ……あっ!もしかしてこれが解析結果!?」

スッ

花陽(私はポケットから鞠莉さんに渡された紙を取り出す)

花陽(そこにはこのような事が書いてあった)

花陽(ベースとなってる容姿は世界改変以前の高坂穂乃果のクラスメイトを組み合わせた姿と似ている)

花陽(内部に生体反応を3つ確認、これは魂が3つ存在するためと思われる)

花陽(魂の重複は転生時のバグによるものであり、このため記憶に障害が生じている)

花陽(ノゾミという言葉に強い反応を示すようだ、あとノンケ)

236 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 20:08:44.76 ID:6ICXNstI.net
花陽(最後のノンケって何?いる情報?)

花陽(ん?というか穂乃果ちゃんのクラスメイトでヒフミって……まさかヒフミさんたち!?)

花陽(どうしてあの人たちが城にいるの?しかもこんな姿で……)


リホ様「花陽、まだ紙に続きがあるようですよ」

花陽「あっほんとだ、最後にまだ何か書いてある」

花陽「ええと何何?>>237

237 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 20:11:09.61 ID:0QsPR/H0.net
モイライの生まれ変わり?

238 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 20:11:14.42 ID:44Y9MDff.net
お料理大好き

239 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 20:43:00.86 ID:6ICXNstI.net
花陽「モイライの生まれ変わり?モイライってなんだろ?」

リホ様「はて……私もどこかで聞いたような聞いてないような……」

花陽(と2人で頭を捻っていると"私の中"から声が響いてくる)

キュバス『ご主人様!凛は知ってるにゃ!』

花陽(キュバス……?)


花陽(響いてきた声の主はキュバスだった)

花陽(前に私の夢の中へ侵入してきた凛ちゃんの姿をした夢魔、リンキュバスと名乗ってるけど私はキュバスと呼んでる)

花陽(私と契約を交わした彼女はそれから心の中に住んでいて、こうして念じるだけで会話が出来る)

キュバス『ご主人様……それは誰向けの説明なんだにゃ?』

花陽(いいから、モイライについて知ってるなら教えて!)

ャLュバス『はいbヘい』

240 :名無bオで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 20:43:45.50 ID:6ICXNstI.net
キュバス『モイライというのはギリシャ神話で運命を司る女神たちの総称だにゃ』

キュバス『全部で3人いてモイライというのは複数形での呼び方だにゃ』

花陽(運命を司る?)

キュバス『まぁ人間相手だと主に寿命に関する神様って感じだと思うにゃ、寿命の長さ決めたりね』

花陽(ふむ……3人で1つってのは共通すると思うけど)


花陽「でもそれだけでモイライの生まれ変わりってのは飛躍しすぎな気がするなぁ……」

リホ様「鞠莉の解析ですから間違いは無いと思います」

花陽「……うん、そうだよねぇ」


花陽(そこは信じてみるしか無い)

花陽(3つで1つの神様、だから魂の席が3つ用意してある、まずそこはそれで納得しよう)


花陽「問題はその席に座ってる魂の記憶の方……」

花陽「たぶんそれに問題があって希ちゃんがこんな目にあっている」

リホ様「はい、そこには同意です」


花陽「ふぅ……」

花陽(ヒフミさんは依然としてベッドに座ったままこちらをじっと見てる)

花陽(何かアクション起こして見ようか、>>241)

241 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 20:52:10.93 ID:drduKXol.net
ノンケでも私はかまわないよ?

242 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 21:16:18.68 ID:6ICXNstI.net
花陽「ノンケでも私はかまわないよ?」

ヒフミ「…………」バッ!!

花陽「おおうっ!?」


スタスタ ピタッ

花陽(私の言葉に反応したのかヒフミさんはベッドから飛び降りると私の眼前まで迫る)

花陽「近……っ」

ヒフミ「……………」ジーッ

花陽(ヒフミさんは私の顔を品定めするように見つめると)

ヒフミ「違う、やっぱりあなたもノゾミじゃない」

花陽「あ……そですか」


クルッ  スタスタ

花陽(ふはぁ……すごい緊張したぁ)

花陽(ヒフミさんは私に興味を無くしたのかまたベッドへと戻っていく)

リホ様「花陽、あの子の目を見ましたか?」

花陽「うん、あんなに近くで見つめられたからね」

243 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 21:17:05.59 ID:6ICXNstI.net
花陽「とても暗い……光のない目だった」

リホ様「マトモに物事を考えられる様には見えなかったですね」

リホ様「こうなると外部からアクションして何かを引き出すのは難しいかもしれません」

花陽「うん」

キュバス『くっくっく、外部がダメなら内部から探ればいいのにゃ』

花陽(え?どういうこと?)

キュバス『ご主人様は凛と契約を交わしている、夢魔の力が使えるんだよ?』

花陽(……あっ!)

キュバス『つまりヒフミを眠らせさえすれば――』


花陽「リホ様お願い!」

リホ様「分かりました、幻射――催眠弾っ!」

バシュッ! パラララララッ!!

花陽(リホ様の手から発射された光球が恍惚弾の時と同じくヒフミさんへ降りかかる)

ヒフミ「…………っ」クラッ

キュバス『今だにゃご主人様っ!』

花陽「うん!キュバス……力を貸して!」

244 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 21:17:38.89 ID:6ICXNstI.net
キュィィィィンッ!

花陽(私の中から夢魔のちからが溢れ出し背中に黒い悪魔の羽が生える)

花陽「このまま――ヒフミさんの夢の中へ!」

バッ!!

花陽(伸ばした手がヒフミさんの額に触れた瞬間、目の前が真っ暗になって……)





────
────────
────────────────


──ヒフミの夢


花陽「ここが……ヒフミさんの夢の中か」

花陽(そこに広がっていた光景は>>245)

245 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 21:28:21.29 ID:6FnGhHpy.net
磔にされたヒデコ、フミコ、 ミカ

246 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 21:56:02.70 ID:6ICXNstI.net
花陽(河原のように小さな石の敷き詰められた地面)

花陽(濃い霧がかかっていて遠くまでは見渡せない)


花陽「ここが……ヒフミさんの夢の中?どこか寒々しい雰囲気……」

ザッ ザッ

花陽(少し進むと地面からそびえ立つモニュメントが3つ見えてくる)

花陽(それは大きな十字架の形をしていて――)


花陽「ええっ!?」

花陽(その十字架にはそれぞれ人が茨のようなもので磔にされている)

花陽(私はその3人に見覚えがあった)

花陽「ヒフミさんたちだ……なんで磔なんかに……!」

247 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 22:00:19.64 ID:6ICXNstI.net
ザッ

??「あなた……夢魔ですか?」

花陽「ひゃっ!?」

花陽(十字架を見つめていると突然声をかけられる)

花陽(ん?この人は……)

モイライ「驚かせてごめんなさい、私はモイライと申します」

花陽「モイライ……って神様!?」


モイライ「私をご存知ですか、ですがもう大した存在ではありません」

モイライ「所詮は座を降ろされた身……今の私はこうして見守ることしか出来ない」

モイライ「ただの監視役ですからっ」


花陽「……モイライさん、教えてください、あなたに何があったのか!」

花陽「どうしてヒフミさんたちの魂がこんなことになっているのか!」

モイライ「分かりました、順を追って説明しましょう」


モイライ「かつて神の1柱であった私、いや……私たち」

モイライ「私たちが転生をする事になったわけは>>248

248 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 22:31:10.49 ID:AXGWTaPi.net
ノルンの三女神に知名度で惨敗しているから

249 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 23:31:37.46 ID:6ICXNstI.net
モイライ「ポジションが被ってる北欧神話のノルンの三女神に知名度で惨敗してると聞いた事がきっかけです」
 
花陽「そ、そんなことでぇ!?」

モイライ「はい、薄々は勘付いていましたが……まさかあそこまで私たちが不人気だなんて!」

花陽「きっと気のせいだよ、そんなに気に病むことだったの?」

モイライ「本当です!北欧神話世界の住人だという老賢者に教えてもらったのです」

花陽「老賢者……?」

モイライ「ローブを目深に被っていて顔は見えませんでしたが、自分は高名な賢者だと言っていました」

モイライ「この知名度の差は覆らない、運命を司るのはノルンで良いと皆が噂してると!」

花陽「そ、そうかなぁ……」


花陽(うーん……どっちもあまり知らないなんて言えない)

花陽(でもその老賢者はちょっと怪しいな……)

250 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 23:32:56.81 ID:6ICXNstI.net
モイライ「ショックを受けた私たちは天界を去り、地上へ転生を果たしました」

モイライ「しかし……私たちの転生には1つ不具合と呼べるものがあったのです」

モイライ「私たちは3つで1つの神、その特性を受け継いでしまったのか、1つの体に魂が3つ生まれる状態に……」

モイライ「神の魂が3つ、それは……人の身には大変負荷のかかる事でした」


モイライ「崩壊を危惧した私たちは様々な手段を試したのですが」

モイライ「どれも失敗に終わり……万策付き途方に暮れることに」

モイライ「しかしその時、再び老賢者が現れたのです!」

モイライ「彼は言いました、神の力が枷になっているのなら人になれば良い」

モイライ「魂が人並の物になれば3つあっても耐えられるであろう」

モイライ「どうかね?私が君の神の力を預かってあげてもよい……と」

花陽(うーん、何かあからさまに怪しすぎるけど……)

251 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 23:33:46.60 ID:6ICXNstI.net
花陽「それに乗ったんですか?」

モイライ「存在が崩壊するかどうかの瀬戸際でしたから、他に道はありませんでした」

モイライ「そうして私は神の力を譲渡し、人としてまた転生を繰り返すこととなった」

モイライ「だが記憶全てを忘れては困る、だからこうして私は見守り役として残っている」

モイライ「座に座ることのない、幽霊のような見守り役として――」


花陽「……で、めだたしめでたしなわけじゃないんですよね」

花陽「全て解決ならヒフミさんたちがこんなに苦しんでるわけが無い」

モイライ「……はい、仰る通りです」

花陽(モイライさんの顔が少し曇る)


モイライ「再び不具合が出始めたのはおおよそ数千年前頃」

モイライ「人として順調に転生を繰り返し神であることなど本体はすっかり忘れていた頃……」

モイライ「この魂の座に茨が蔓延り始めました」

花陽(茨……今ヒフミさんたちを十字架に磔にしてるあれか)

モイライ「茨はまるで呪いとでも言うかのように侵攻し、何度転生しても消えることはなく」

モイライ「魂は……着々と傷付けられていきました」

252 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 23:34:26.81 ID:6ICXNstI.net
モイライ「歪みは段々と大きくなり、そして約400年ほど前」

モイライ「その歪みは、ついに耐えられないほどとなった」


モイライ「茨は転生前の魂を捉えて離さなくなり、転生した今もこの体に張り付いている」

花陽「んんと……どういうこと?」

モイライ「つまりですね、本来この体にあるべき3つの魂の他にもう1つ」

モイライ「転生前の残滓とも言うべき魂が存在しているんです」

花陽「ほうほう、3+1ね」


モイライ「それはあろうことか3つの魂をあのように磔にし、自分が体の主として動かしているのです!」

花陽「なるほど、私が外で会話してた虚ろな目のヒフミさんはその3つ以外の魂なんだね」

モイライ「はい!その3つ以外の魂です!」

花陽「……待って、その呼び方ちょっとややこしいな、何か名前付けたい」


花陽「えーと、ヒフミちゃんの転生前だから……123の前で0……」

花陽「うん!ゼロちゃんにしよう」

モイライ「分かりました、私もそのように呼びます」

253 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 23:35:40.85 ID:6ICXNstI.net
モイライ「ゼロはおそらく暴走状態にあります」

モイライ「茨の呪いに取り憑かれ自我を保っているのかさえ疑わしい」

花陽「うんうん」

モイライ「彼女を落ち着かせるには彼女の心残りとでも言うべき事柄を解消する必要があります」

花陽「心残り……か」


花陽(きっとそれは彼女が繰り返し口にしていた――)

花陽「――ノゾミ、だよね」

モイライ「はいっ」


花陽「教えてモイライさん、ゼロにとってノゾミがどういう人だったか」

花陽「ずっと見守って来たあなたなら知っているはずだよ!」

モイライ「分かりました、どのみち見守り役である私に解決できる事ではありません」

モイライ「あなたにお願いすることにしまょう」

花陽「任せてっ」


花陽(ヒフミさんを助けて、希ちゃんを助けて、全部スッキリさせてから凛ちゃんの所へ向かいたい)

花陽(ごめんね凛ちゃん、ちょっと待っててね)


モイライ「ではお伝えしましょう、私が知る限りのゼロとノゾミの事を」

モイライ「あの戦乱の世で、2人に何があったのかを――」




─────────────────

医務室〜ヒフミの夢の中

PM2:55〜PM?? 終末編『180』了

254 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 23:40:58.58 ID:6ICXNstI.net
というわけでここまで

お話をするお話
ちょっとややこしいサブイベですが頑張って消化しましょう

一応モイライさんの過去話の中にも後から使えそうな物を入れてるよ
覚えてたら使うよ

次はゼロちゃんを説得する回

終末編『181』に続く
かもしれない

255 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/07(金) 23:49:10.19 ID:6FnGhHpy.net
乙穂乃果

256 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 05:42:13.55 ID:I2XAIrfX.net
おつ

257 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 20:02:28.27 ID:wnp0l92+.net
終末編『181』

─────────────────
──ヒフミの夢の中

PM??

花陽(そうしてモイライさんは語りだす)

花陽(言葉と共に私の脳裏には情景が浮かんでくる)


モイライ「時は戦乱も末期、日ノ本中が来たる大きな戦を前にピリピリとした雰囲気を出していました」

モイライ「当時のゼロはとある大名の配下の家臣の1人」

モイライ「と言ってもそれほど地位は高くなく、家臣団の中でも雑用を任される事が多かったようです」


モイライ「ある夜、ゼロが1人で戦の準備をしていると外から何か物音がしました」

モイライ「曲者かと思いこそりこそりとゼロが様子を見に行くと」

モイライ「そこに……ノゾミがいたのです」


モイライ「ゼロは少女のように見える"それ"に訪ねました『お前は何者だ?』」

モイライ「するとそれはこう答えました」

モイライ「『私の名前はノゾミ、私は>>258』」

258 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 20:06:25.66 ID:I2XAIrfX.net
あなたを救いにきた

259 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 20:39:46.75 ID:wnp0l92+.net
モイライ「『私は……あなたを救いに来た』と」

花陽「救いに来た?」

モイライ「はい、ゼロも初めは戸惑っていましたがすぐに運命的なものを感じ中へ引き入れました」

モイライ「この者こそが自分の悩みを解決してくれる存在だと」

花陽「すごい直感だね」

モイライ「それ程悩んでいたか、またはノゾミから只者では無いオーラを感じたのでしょう」


モイライ「それからゼロはノゾミに色々な事を話しました」

モイライ「自分の家系では時折短命の存在が出る言い伝えがあること、最近自分の体調が優れないこと」

モイライ「これは呪いのせいなのかと……頭を抱えて延々と語りました」


花陽(モイライの転生者が抱える茨の呪いか……)

260 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 20:40:21.23 ID:wnp0l92+.net
モイライ「ノゾミは黙ってずっと聞いた後、手をそっと握り言いました」

モイライ「『あなたの呪いは今すぐ解けるものではありません、しかし私が傍に入れば大丈夫』」

モイライ「『きっといつか、私が救ってあげますから――』」


モイライ「その後2人は自然と行動を共にするようになりました」

モイライ「身分上密会のような形でしたが、仲が深まるのにそう時間はかかりませんでした」

モイライ「ですが……あの戦いが始まった時、>>261

261 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 20:48:26.17 ID:JOO0Ih8A.net
だんご拾い食いしたらお腹壊した

262 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 21:00:06.89 ID:wnp0l92+.net
モイライ「団子を拾い食いしてノゾミはお腹を壊した」

モイライ「ゼロは他に内密にしていたノゾミを待つわけにもいかず、後ろ髪引かれる気持ちで一足先に戦場へと向かった」

モイライ「それが……2人の別れとなったのです」

花陽「ええっ!?」


モイライ「関ヶ原の戦いの後、ゼロはノゾミを待ちましたがいくら待ってもやって来ず」

モイライ「帰る道すがらくまなく探しましたがついに見つかることはありませんでした」

モイライ「戦場で負った傷もあり、次の転生へのタイムリミットを迎えたゼロは失意のまま寿命を迎えたのです」


モイライ「きっとゼロは……今でもノゾミを探している」

モイライ「もう、この世にはいるはずもないのに」

花陽「そっか……大体2人の関係は分かりました、次はノゾミについての手がかりが欲しいかな」

花陽「希ちゃんに似てる他に何かノゾミに特徴は無かったの?」

モイライ「そうですね……>>263

263 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 21:34:34.90 ID:EkxDlm0N.net
クーデレで料理が得意

264 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 21:55:46.24 ID:wnp0l92+.net
モイライ「そうですね……クーデレで料理が得意だったような気がします」

花陽「クーデレで料理が得意か……うん、分かった!」


花陽(私は現実世界にいる召喚したままのリホ様へ話しかける)

花陽「リホ様!」






──医務室


花陽『リホ様!』

リホ様「はい、聞こえていますよ花陽」

リホ様(直接脳内に花陽の声が響いてくる)

リホ様(夢魔化した花陽の精神はヒフミの夢の中へと飛んだ、しかし体はこちらに残っている)

リホ様(だからなのか、私は召喚されたままで居られるし花陽ともこうして会話が出来る)

265 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 21:56:18.22 ID:wnp0l92+.net
花陽『大体事情は把握できたよ』

花陽『細かい説明は省くけど、とにかくそのヒフミさんが満足する人物と会わせてあげればいいみたい!』

花陽『医務室にいる大量の希ちゃんの中にクーデレで料理上手な人っている?』

リホ様「なんですかその見た目から全く分からない手がかりは……」


リホ様(しかし、それが解決の糸口というのならやってみるしかありませんね)

キョロキョロ

リホ様(花陽の言うような特徴の希は……>>266)

266 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 22:00:07.11 ID:48V+wNxA.net
30人ぐらいいる

267 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 22:27:09.53 ID:wnp0l92+.net
リホ様(ええと……クーデレってことはクールっぽい希を探せばいいのですよね)

リホ様(周りを見渡すと該当するのは……)


リホ様「……あれ?いっぱいいますよ?」

花陽『えぇ?』

リホ様「具体的に言うと30人くらいいます」

花陽『ええぇぇ!?』

リホ様「花陽が最初に希たちを揺すって無反応だったでしょう?」

リホ様「あれが全てクーデレのクー部分だったみたいです」

花陽『ほ、ほんとに……?』


リホ様「そしてこの中で料理上手な人は……手を上げてください!」

希ズ「……!」バッ!!

リホ様「全員みたいですね」

花陽『そんな!それじゃ逆に区別が付けられないよ!』

268 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 22:27:59.26 ID:wnp0l92+.net
リホ様(ふむ……確かにこれでは区別が付かない)

リホ様(そもそもヒフミは初めに『どのノゾミも違う』と言っていたような気がします)

ジーッ

リホ様(いや待って?これらの大量の希が"ヒフミの中のノゾミ"を投影して作られたものだとすると……)

リホ様(うん、それなら正解が大勢いるのも頷ける)

リホ様(全てが正解で……でもヒフミの心を満たす事は出来ない偽物)


ヒフミ「…………?」ボーッ

リホ様(ならどうすれば良い?どうすれば……)


ヒフミ「 ―― ―― 」

リホ様「え?」

リホ様(その時、ヒフミの口が僅かに動き声にならない声が出る)

リホ様(口の動きから読み取れる言葉は……>>269)

269 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 22:35:44.39 ID:I2XAIrfX.net
ノゾミの料理をまた食べたい

270 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 23:10:35.37 ID:wnp0l92+.net
リホ様「ノゾミの料理を……また食べたい……」

花陽『え?』

リホ様「今そう動いたんですよ!ヒフミの口が!」

花陽『ほんと!?』

リホ様「はい」


花陽『なるほど……料理か』

花陽『確かに料理なら本人がいなくても味が再現出来れば出せるかも』

花陽『って本人がいないんじゃ再現なんて出来ないよっ!!』

リホ様「大丈夫です、私がいますから」

花陽『リホ様が?何を……?』

リホ様「ええぇ、ちょっと花陽、私の本分を忘れてはいませんか?」

花陽「うーん?リホ様が出来ることって転移と射撃でしょ?」

リホ様「はぁ……」ガクッ

271 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 23:11:11.20 ID:wnp0l92+.net
リホ様「確かにそれも私の力ですが、全ては私の女神としての力の一部分です」

リホ様「光の女神リホ様、その力の根源は人の願いを叶えること」

花陽『あ、そうか!』

リホ様「そうかじゃありませんよ……」


バッ!

リホ様「ヒフミ!あなたは今願いました!ノゾミの料理を食べたいと!」

リホ様「ならばそれに値する贄を差し出してください」

リホ様「さすればあなたの願いは叶えられます、この私の力によって!」


ヒフミ「……わ……私は」

ググッ

ヒフミ「……>>272を……捧げる……」

272 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 23:16:39.83 ID:whjODD7h.net
魂を3つ

273 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 23:37:53.93 ID:wnp0l92+.net
ヒフミ「魂を3つ……捧げる……」

花陽『え?ちょっと待って!それはダ――』

リホ様「了解、その願い、光の女神リホ様が贄の王の力により叶えます」

パァァァァァァァァァッ!!


花陽『リホ様っ!』

リホ様「大丈夫、私を信じてください」

花陽『でも……っ』

リホ様「魂3つを生贄とし、現れなさい!料理への道標――!!」






──ヒフミの夢の中


シュンッ! シュンッ! シュンッ!

モイライ「ああっ!魂が!」

花陽(磔にされたままのヒフミさんたちの魂が茨と十字架を残し消える)

モイライ「大丈夫なんですか!?」

花陽「分からない……けど、リホ様を信じてみよう!」

274 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 23:39:30.83 ID:wnp0l92+.net
パッ!!

花陽(3つの魂が消えるのとほぼ同時に目の前に調理器具とレシピと"ある食材"が現れる)

花陽「まさか……私が作るの!?」

リホ様『その通りです、外から食べさせた所で原因の魂には届かない』

リホ様『あなたが夢の中で調理し、直接味合わせてやるのです!』


花陽「……分かった、頑張ってみる」グッ

花陽「ゼロ、あなたにもう一度思い出の味を感じて貰うために――」

バッ!!

花陽「――クッキング、スタートっ!!」



─────────────────

ヒフミの夢の中

PM??〜PM?? 終末編『181』了

275 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 23:43:24.80 ID:wnp0l92+.net
というわけでここまで

色々遠回りした気がしますが最後はクッキングで解決に持っていきます
なんてスレタイ通りのお話なんだ!

いや最近よくクッキングしますね、良いことです

次で解決できるかな

終末編『182』に続く
かもしれない

276 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 23:45:45.49 ID:I2XAIrfX.net
おつ

277 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/08(土) 23:56:37.43 ID:kIKD52tz.net
乙穂乃果

278 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 13:36:23.87 ID:GXxTANWF.net
おつおつー

279 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 20:07:42.95 ID:B8ig4DJa.net
終末編『182』

─────────────────
──ヒフミの夢の中

PM??

モイライ「クッキング……?」

花陽「はい、3分くらいで方を付けてみますよ」


花陽(目の前に並べられているのは一般的な調理器具)

花陽(地面が川原みたいだからなんだか野外炊飯みたいだなぁ……)

花陽(……っていけないいけない、真面目に作らないと)

スッ

花陽(これがノゾミが作っていた料理のレシピか)

花陽(ふむふむ……どうやら>>280を作るみたいだね)

280 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 20:11:35.68 ID:is4Elwhi.net
ヴァリアブルシェイキング↑↑

281 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 20:11:38.11 ID:tUqQdCJb.net
おにぎりとうどん

282 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 20:24:55.80 ID:B8ig4DJa.net
花陽「えーと……」

花陽「ヴァリアブルシェイキング↑↑ってのを作るみたいだね」

花陽(でも何なんだろうヴァリアブルシェイキングって……聞いたこと無いなぁ)

花陽「リホ様分かる?」

リホ様『いえ、花陽の体が持っていた携帯端末で調べては見ましたが該当はありませんね』

花陽「そっか……オリジナルな料理なのかな、戦国時代にしてはずいぶんハイカラな名前だし」


花陽「とにかく作ってみようか、レシピもあるんだしね」

花陽(使う食材の一覧を眺めるとそこには当時でも手に入りそうな肉や野菜類が並んでいる)

花陽(特に不自然は点は無い……んん?)

花陽「どうしてこれが……?」


花陽(レシピの食材の中に1つ、当時の料理にそぐわなそうなものがある)

花陽(それは>>283)

283 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 20:26:06.52 ID:yT1Y/jq/.net
チーズケーキ

284 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 20:39:20.63 ID:B8ig4DJa.net
花陽「チーズケーキ?」

花陽(実際にテーブルを見てみても食材の中にチーズケーキの箱が見える)


花陽「リホ様、戦国時代にチーズケーキなんてあったっけ?」

リホ様『えー待ってください……ふむふむ』

リホ様『洋菓子の伝来自体は1500年代にあったらしいですがこの時のはカステラのようなものらしいですね』

リホ様『ケーキ、それもチーズケーキとなるとメジャーになったのはもっと後の1900年代になります』

花陽「なるほど、完全にオーパーツだね」

リホ様「世界にはありましたけどね、日本にあるはずはありません」

花陽「それをノゾミは手に入れられていた、もしくは作れていたってことか……」


花陽「……まぁ考察してても仕方ない、早く作業に入ろっ」

リホ様『入ろって、花陽が作るんですよ?』

花陽「分かってるって、ええと……最初にすることは>>285」ピラッ

285 :名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 20:46:13.26 ID:3EU/Yz1z.net
チーズケーキを食べる

286 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 20:57:42.40 ID:B8ig4DJa.net
花陽「チーズケーキを食べる……食べるぅ?」

花陽(また珍妙な工程だなぁ)

ハムッ 

モグモグ

リホ様『どうです?』

花陽「美味しいよ、普通のチーズケーキだし」モグモグ


花陽(次は他の食材を切り刻んでいくのか)

スッ

花陽(並べてあった野菜、と言っても野草に近いようなものが多い)

花陽(私には何の草か分からないけど取り敢えず全部洗っていく)

ジャーッ

キュッ

花陽(洗った草をまな板の上で細かく切り刻む)

トントン トントン


花陽(もちろんその間もチーズケーキは摘んでいた)

花陽「ふ〜む、それでそれで?」モグモグ

ピラッ

花陽「この次は……>>287

287 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 21:03:08.84 ID:tUqQdCJb.net
チーズケーキを吐き出し食材に混ぜる

288 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 21:31:30.96 ID:B8ig4DJa.net
花陽「チーズケーキを吐き出し食材に混ぜる……か」


花陽「じゃあ何で一回食べたのぉ!?」

リホ様『あれじゃないですか?口噛み酒的な発酵させる目的』

花陽「これチーズケーキだよ!もう発酵してるよ!?」

リホ様『まぁまぁ、レシピに書いてあるならその通りにするしか無いですよ』

花陽「そ、そうだね……」


花陽「……んっ」

ベー

花陽(口から出たチーズケーキが刻んだ野菜にドロリとにかかる)

花陽(絶対に私は食べたくないなこれ)

289 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 21:32:23.11 ID:B8ig4DJa.net
花陽(今度はそれをすり鉢に移して棒ですっていく)

ザッ グチュッ ザッ グチュッ ザッ

花陽(良い感じに混ざった所でこれまた用意してあった竹筒に注いでよく振る)

カシャカシャ

花陽「シェイキングという名前だけあってやっぱり振るんだね」

リホ様「竹筒に入れるということは飲み物的なものなんでしょうか」

花陽「さぁ……でもあと少しで終わりみたいだよ」

ピラッ

花陽「最後に、よく振った竹筒を>>290

290 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 21:35:01.35 ID:5hlesqId.net
五年寝かせる

291 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 21:57:24.55 ID:B8ig4DJa.net
花陽「……5年寝かせます?」

花陽「って5年!?3分クッキングで作っていい料理じゃないよっ!」

花陽「なんかこう、蔵とかに入れておく感じのあれだよ!!」


リホ様『学校での3分クッキングの時みたいに棚から出来たものを出せば良いのでは?』

花陽「あれは確か学校と封印されていたサトゥルヌスの腕がリンクしていたから出来たことだったような……」

花陽「ここにはあの棚も無いしね」

リホ様『そうですか』


モイライ「あのー、5年過ぎれば良いのですか?」

花陽「うん、でもそんなこと――」

モイライ「出来ますよ?」

花陽「え?」

292 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 21:58:09.72 ID:B8ig4DJa.net
モイライ「ここは夢の中の空間ですからね、時間を進めるも遅くするも自由自在です」

モイライ「本来ならばその権限は夢の主であるヒフミの魂のものなのですが消えてしまいましたし」

モイライ「今なら私でも時間の操作が出来ると思います」

花陽「ほんとに!?」

モイライ「はい、ですが加速させると言ってもそれは現実の時間に対しての話です」

モイライ「あなたが夢の中に残るというのならここで5年を過ごすことになりますよ」

花陽「5年は……長いねぇ」

モイライ「まぁ精神体なので老いは関係ありませんが」


花陽(どうしよう、一旦自分の体に戻って夢の中で5年経ったあたりでまた来るのがいいのかな)

花陽(でも竹筒だけを置いていって何か不慮の事態があったら困るしなぁ)

花陽(うーむ……)


花陽「……分かった、私は>>293る事にするよ」

293 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 22:02:39.26 ID:tczkZ8zp.net
その間修行す

294 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 22:26:55.67 ID:B8ig4DJa.net
花陽「私は残ってその間修行することにするよ」

モイライ「修行ですか、精神体なので肉体的にどう変化するということは無いと思いますが」

花陽「肉体以外なら変化出来るってことでしょ、やれることやってみるよ」

モイライ「分かりました、では時を進めましょう」


モイライ「一旦外部との接続を切ります、5年経ったらまた繋ぎますね」

花陽「はいっ」

リホ様『承りました』

モイライ「夢の時よ――加速しなさい!」バッ!

チッ 

チッ チッ

チッ チッ チッ チッ

チッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッチッ

295 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 22:27:31.77 ID:B8ig4DJa.net






チーンッ

モイライ「――はい、5年経ちましたっと」


リホ様『花陽!無事ですか!』

花陽「お?リホ様の声だ、久しぶりだね」

リホ様『ああ……花陽からしたら5年振りですからね、こっちだと数分ですけど』

リホ様『花陽は修行をしていたそうですが、どうしていたんですか?』

花陽「んーとね、>>296とかしていたよ」

296 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 22:28:24.84 ID:WD4ZKYaG.net
亀の甲羅を背負ってランニング

297 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 22:49:52.82 ID:B8ig4DJa.net
花陽「亀の甲羅を背負ってランニングとかしてたよ」

リホ様『かなり地味な基礎トレーニングを積んでいたんですね』

花陽「うん!もう体力すごい就いちゃった、ふーんっ!」

リホ様『精神的なタフネスさってどういう解釈になるんでしょうか、打たれ強くなるとか……?』


花陽「とにかく料理は完成したよ!」

リホ様『おおっ』

花陽(5年寝かせた竹筒を持ち上げる)

花陽「モイライさん、これをゼロに渡せば良いんだよね」

モイライ「はい、ゼロはこの奥にいるはずです」


ザッ ザッ

花陽(竹筒を持ったまま十字架のさらに奥へと向かう)

花陽「むぅ……」

リホ様『どうしたのです?』

花陽「やっぱり中身がちょっと気になるよね……」

花陽(覗くだけ覗いてみようか)

ポンッ

花陽(竹筒の中を見ると、そこには>>298)

298 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 22:53:09.80 ID:5hlesqId.net
人が出てきた

299 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 23:55:06.60 ID:B8ig4DJa.net
ボワンッ!!

花陽「うわっ!?」

花陽(竹筒を開けると中から人が出てきた)

花陽(その人は半透明の着物姿でフワフワ浮いていて――)


??「よくぞその料理を再現したのう、おかげでこうして現れることが出来たわ」

花陽(――姿は、希ちゃんにそっくりだった)

??「妾の名前は希、ん?お主の中に同じイメージがあるのう、なら"のぞみ"とでも区別してみるとよい」

花陽「……のぞみ?」

のぞみ「うむ、今は霊体のような存在だがそう緊張することは無いぞよ」

花陽「…………」

のぞみ「ん?どうした夢魔の娘、驚いて声も出ないか?」

花陽「……いやその、ゼロ経由で聞いてた印象と違うなーと思って」

のぞみ「ゼロ?」

花陽「あ、ゼロってのはこの体の前の転生体のことね」

のぞみ「なるほど、あいつを知っているのか……」

のぞみ「あいつの前ではただの娘のふりをしていたからのう」

300 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 23:55:42.58 ID:B8ig4DJa.net
花陽「猫被ってたの?」

のぞみ「騙していたわけではない、それも妾の姿の1つよ、あの方が信じて貰いやすかったからの」

のぞみ「いきなり妾は怪異であるからにして呪いを解ける、見せてみろ等とは言えんだろう」

花陽「怪異……?」

のぞみ「して夢魔、お主の心を読むに妾の行為が後を引いているようだな」

花陽「え、う、うん……って心読めるの!?」

のぞみ「精神体同士だしノーガードのようなものぞよ、ノーセキュリティソフトよ」

花陽「やだなーそれ……」


のぞみ「ほら、さっさと向かうぞよ」

花陽「え?」

のぞみ「その料理をあいつ、ゼロに食わせに行くのだろう?」

花陽「う、うんっ」

301 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 23:56:16.38 ID:B8ig4DJa.net
ザッ ザッ

花陽(のぞみと一緒に奥へ奥へと進むと蔓延る茨はさらに密度を増していく)

花陽(気を付けないと私も踏んで怪我をしそう)

花陽「茨の呪いが……濃くなってる?」

のぞみ「嫌な力が強くなっていくのう……」

ザッ ザッ

のぞみ「まったく、情けないことよ」

のぞみ「団子を食らって腹を壊してしまったせいで呪いを解除できずここまで蔓延らせてしまった」

のぞみ「ゼロは呪いに囚われ、現世までも妾を引きずっている」


のぞみ「なぁゼロよ、お主もそろそろ成仏してはどうだ――?」

花陽「あれが……ゼロ」

花陽(のぞみが見つめる先に茨が1番密集してる地帯があった)

花陽(茨が棺桶のようにゼロの魂体を囲んでいる)

ゼロ「…………」

のぞみ「もう話す力も残ってないか、頼む……それを食わせてやってくれ」

花陽「うん、分かった」

302 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 23:58:00.05 ID:B8ig4DJa.net
ポンッ

花陽(竹筒をゼロの口元に持っていきペースト状の中身を垂らす)

スーッ 

ピチャンッ


ゼロ「…………っ」ピクッ

花陽(その時、ゼロの目が僅かに開いてのぞみの方を見た)

ゼロ「のぞ……み?」

のぞみ「うん、私だよ、味はどう?」

ゼロ「おい……しい……」

のぞみ「よかった」ニコッ


花陽(その時ののぞみはかつてゼロの前で見せていたのぞみに戻っていたんだと思う)

ゼロ「また……あえて……よかった……」

のぞみ「うん、私もだよ」


のぞみ「だからもうゆっくり休んで――ゼロ」

ゼロ「……ああ……これで……もう……」

スーッ


花陽(思いを遂げられたのか、ゼロの体は光ながら段々と透明になっていく)

花陽(のぞみは黙ってその光景を見届けていた)

花陽(成仏……っていうのかな、魂が茨の棺桶から解放され天へ昇っていく)


シュンッ

花陽(そして、ゼロの魂は――消えた)



─────────────────

ヒフミの夢の中

PM??〜PM?? 終末編『182』了

303 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/09(日) 23:59:07.83 ID:B8ig4DJa.net
というわけでここまで

解決すると言ってたのに間に合わなそうでちょい焦った
まぁこれで解決ということで、事後処理は次回

また変なのが仲間になりそう

終末編『183』に続く
かもしれない

304 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 00:11:59.83 ID:G1LB9+79.net
乙穂乃果

305 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 06:00:59.43 ID:406HOU2f.net
おつ

306 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 20:10:32.05 ID:PDZMIfzr.net
終末編『183』

─────────────────
──ヒフミの夢の中

PM???


花陽(ゼロの魂が消えた後、私はのぞみとモイライさんの所へ戻る)


モイライ「どうやらゼロの魂は呪いから解き放たれたようですね」

花陽「うん、幸せそうに消えていったよ」

モイライ「これで解決……となれば良いのですが」

チラッ

モイライ「肝心のヒフミの魂もいないのではこの体は抜け殻になってしまいますね」

花陽(モイライさんは寂しそうに十字架の方に目をやる)

花陽(そうだ、ヒフミさんたちの魂は料理を再現するために贄として捧げられてしまった)


花陽「リホ様!あの魂は消えちゃったの?」

リホ様『大丈夫と言ったでしょう、私に捧げられた贄は必ずしも消失するわけではありません』

リホ様『対価を要求するどこかの女神とは性質が違いますからね』

花陽「そうなの?じゃあ返してもらえたりするんだ」

リホ様『既に願いを叶えているので無条件というわけにはいきませんけど』

リホ様『>>307ならば戻ってくる可能性があるかもしれません』

307 :名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 20:18:23.07 ID:rreXhMMZ.net
魔王を倒したら

308 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 20:49:32.14 ID:PDZMIfzr.net
リホ様『魔王を倒したならば戻ってくる可能性があるかもしれません』

花陽「魔王倒す?いまいち関係性が見えないけど……」

リホ様『私の願望機としての力のベースは、贄が何かよりも捧げる人々の気持ちの方が重要なんです』

リホ様『元になった人身御供の儀式にしたって少女1つの命で災害が収まるはずがない』

リホ様『神様は品物よりも捧げる人間の意を汲んで怒りを収めていたんです』

花陽「つまり気持ちの問題ってことだね」

リホ様『はい、身も蓋も無いですね』


リホ様『私は捧げられた贄を食べる気もありませんし、今は質屋のように預かっている形になります』

リホ様『これを返すには儀式で神に当たる私、私が契約してる花陽が満足すればいい』

リホ様『私が考えるに花陽が対面してる大きな問題を解決するのが手っ取り早いと思います』

花陽「それが……魔王を倒すことか」

309 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 20:50:22.75 ID:PDZMIfzr.net
リホ様『はい、そのくらいの課題をこなせば戻るはずです』

花陽「なんか面倒だね、私の気持ち次第ならすぐに返すことは出来ないの?」

リホ様『こればっかりは無意識下に存在するシステムですから、有意識ではもうにもなりません』

リホ様『他には花陽に一生奴隷として使える等もありますね』

花陽「ま、魔王の方でいいかな、私そんなので満足しちゃう自分嫌だよ……?」


花陽「てことみたいだよ、モイライさん」

モイライ「そうですか……つまりは私が魔王退治のお手伝いをすればいいんですよね」

花陽「うん」

モイライ「勿論したい気持ちはあります、けれど私は既に座を放棄した身……」

モイライ「心苦しい事に、この体を動かすことも外に出ることも出来ません」

のぞみ「ならば妾が行こうぞ」

モイライ「え?」

310 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 20:51:08.22 ID:PDZMIfzr.net
のぞみ「呪いに囚われたゼロと呪いを解けなかった妾にも責任はある」

のぞみ「妾がお主らに協力することにより代替としてはもらえぬか」

花陽「うん、それはありがたいけど……」

リホ様『あなたは何が出来るんです?』


のぞみ「ほう……妾の力を侮っているようだな」

のぞみ「確かに今は霊体に違いがこの体でも>>311することくらいは出来るぞ?」

311 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 20:52:01.88 ID:406HOU2f.net
世界征服

312 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 21:32:09.53 ID:PDZMIfzr.net
のぞみ「世界征服することくらいは出来るぞ?」

花陽「大きく出たなぁ……」

リホ様『大きく出ましたね』

ジーッ

のぞみ「うっ……なんだその目は!」

のぞみ「出来るぞよ!出来るんだぞよ!」ビシッ!

花陽「誇張したよね」

のぞみ「まぁ……あれだの、全盛期ならってやつだの」

リホ様『誇張でしたか』

のぞみ「うるさいっ!色々手伝えるのは確かなんだから連れていくがよいぞっ!」

花陽「はいはい」


花陽「じゃあモイライさん、私はもう行くね」

モイライ「はい、ヒフミたちの魂をどうかよろしくお願いします」

花陽「うんっ」


花陽(そして、私は夢の世界から抜け出した――)


────────────
────────
────

313 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 21:32:49.66 ID:PDZMIfzr.net




──医務室

パチッ

花陽「……はっ!」

リホ様「おはようございます」

花陽「うん、おはよう」

花陽(5年ぶりの自分の体、まぁこっちでも少ししか経ってないけど)

花陽(夢魔化を解除し、リホ様を戻しながら立ち上がる)

ポワンッ シュンッ!

花陽(周りを見渡すと大量の希ちゃんは消えていた)

花陽(そうか……力を暴走させていたゼロが消えたからか)


花陽(あれ?結局ゼロが使っていた能力はなんだったんだろう?)

のぞみ『モイライの神としての力は失われとるし、おそらく茨の呪いが関係していたのでは無いかの』

花陽「あーなるほど……ってあれ?のぞみさんどこから喋ってるの?」

のぞみ『お主に付いていくと言ったろう』

のぞみ『花陽という名だったから、しばらくはお主の体に入っとるからよろしくの』

花陽「えぇっ!?」

314 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 21:33:31.93 ID:PDZMIfzr.net
リホ様『はぁ……また変なのが増えましたね』

キュバス『ちょっと待って!その変なのって凛も入ってるのにゃ!?』

のぞみ『おい夢魔、もっと詰めろ』

キュバス『にゃぁぁっ!?新入りのくせに生意気だにゃ!』

のぞみ『生意気なのはお主ぞよ、怪異としても格は妾の方が上だろうに』

キュバス『ぬぅぅぅぅっ!?』

花陽「うるさいっ!」


キュバス『ご、ごめんにゃさい……』

花陽(はぁ……また体の中に変な居候が増えてしまった)


花陽「あれ?そういえば希ちゃんは?コピーじゃなくて元の希ちゃん」

リホ様『希ならヒフミの隣のベッドに寝かされていましたよ』

シャッ

花陽「ほんとだ……」

花陽(リホ様の言うとおり希ちゃんは普通に寝ていた)

花陽(どうしようか、起こしたほうがいいのかな、>>315)

315 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 21:37:38.12 ID:EzGYeZEg.net
私もちょっと寝よう

316 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 22:11:25.63 ID:PDZMIfzr.net
花陽「私もちょっと寝ようかな……」

リホ様『いやいや!凛の所へ行くんでしょう!?』

キュバス『てかかよちん実質5年くらい寝てたようなものだよね』

花陽「なんて言うのかな、寝すぎて逆に眠いみたいな……ふわぁ〜あ」

リホ様『だからと言って本当に寝てどうするんです!』

花陽「でもぉ……ううん……」ゴシゴシ


のぞみ『くくくっ、これは早速妾の出番のようだのう』

リホ様『どういうことです?』

のぞみ『妾の力の1つを見せてやるということよ、花陽!お主の体……借りるぞよ!』

花陽「う、うん?」

バシュッ!!


憑依花陽「……くくくっ、どうだ見たか!これが妾の力の1つである憑依ぞよ!」

317 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 22:12:43.50 ID:PDZMIfzr.net
リホ様『花陽の体を動かしてる……?』

憑依花陽「花陽にはちと眠ってもらっている、その間に妾が目的地へ向かってやろう」

憑依花陽「さぁ教えるが良い!凛とやらはどこにおるのだ!?」

リホ様『以外とぐいぐい来る人ですね……』

キュバス『とりあえずエレベーターに向かってくれたらいいにゃ』

憑依花陽「分かった、エレベーターとやらに案内するが良い!」

キュバス『ええと――』


リホ様(人に憑依し操れるほどの力を持つ霊体……)

リホ様(それも私と契約している花陽を操れる……元はかなり高位の怪異と考えられる?)


憑依花陽「ようし!行くぞよ!」タンッ!






──最上階


凛「かよちん遅いにゃ……」

鞠莉「確かに遅いわね」

凛「遅すぎてかよちんの次に呼んだ>>318の方が先に来ちゃってるにゃ」

??「ははは……」

鞠莉「そうねぇ、後は花陽ちゃんが揃えば出発できるのに」

318 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 22:42:47.78 ID:G1LB9+79.net
かよちん

319 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 23:38:11.02 ID:PDZMIfzr.net
凛「ねぇ?コピーかよちんもそう思うでしょ?」

コピー花陽「ははは……私は予備の存在だから気にしなくていいよ」

凛「しっかしどこから見てもかよちんそっくりだにゃ」ジーッ


鞠莉「私の作った成功なコピーロボットだからね、精巧に真似るから誰かにバレることもない」

鞠莉「しまう時はこうやって鼻の先を押せば――」ポチッ

シュンッ

鞠莉「手持ちサイズのマネキンみたいな無地の人形に戻る」

うみか「まんまパー○ンパクリだな」

鞠莉「アイディアを得たと言ってちょうだい、鼻だって赤くないしこっちの方が上よ」

鞠莉「登録されたデータなら誰にだってなれるしね」

ピッ

コピー鞠莉「わわっ!はぁ……びっくりした」

鞠莉「ほら」

うみか「鬱陶しいのを増やすなよ」

鞠莉「美しいものと言って欲しいわ」

320 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 23:38:49.47 ID:PDZMIfzr.net
鞠莉「ま、外見や口調を似せられるだけで同じ能力や思考レベルになるわけではないわ」

鞠莉「中身は一般兵Aみたいなやつだけど便利だから持っていきなさいな」

凛「うーん……上手く使いこなせるかなぁ」ポチッ

シュンッ

凛(鼻を押すとコピーロボットは元の手持ちサイズに戻る)

凛(取り敢えず装備として貰った大きなリュックに詰め込んでおこうかな)スッ


うみか「お?花陽が来たみたいだぞ」

凛「ほんとだ!かよちーん!こっちこっち!」

憑依花陽「おぉ!あれが凛というものよな」タタタッ

凛「かよちん……?」


凛(どうも走ってきたかよちんの様子がおかしい)

凛(妙にフラフラしてるし、立ち振る舞いがかよちんっぽくないというか……)

321 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 23:39:27.58 ID:PDZMIfzr.net
凛「……誰だにゃ?」

憑依花陽「おおっ!妾の憑依を見抜くか、中々の眼をしてるのう」ウンウン

凛「いやその……だから誰?」


うみか「狐に憑かれてるな、何かあったのか?」

凛「狐って……コンコン?」

憑依花陽「ぬぅ、こっちの幼子は正体まで見抜くか……強者共だな」

うみか「怪異、それも非常に高い霊力を持った妖狐の一種、世界が違えば幻想種と呼ばれるレベルの存在だな」

凛「ええっ!?それって危険なんじゃ……!」

うみか「落ち着け、どうやら敵意は無いようだし力も全盛期より落ちている」

憑依花陽「話の分かるやつよのう、結構結構」

憑依花陽「妾は花陽に恩義がある故協力している、今は花陽が睡眠したいとのことで妾が体を使い歩いてきたわけだ」

憑依花陽「目的地には着いたし妾は憑依を解くぞ、花陽の事を頼むぞよ?」

スゥーーーーッ

322 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 23:40:04.20 ID:PDZMIfzr.net
凛(かよちんの体から何かが抜けるのが分かる、そしてかよちんの体がふらっと倒れて――)

凛「わぁぁっ、危ないっ」

ガシッ

凛「ふぅ……」

花陽「すぅぅぅ……すぅぅぅ」

凛(かよちん、本当に寝てるなぁ)


凛「かよちん!かよちん起きて」ユサユサッ

花陽「んっ……凛ちゃんだ」

凛「もぅ、何寝てるの?早く行くよ」

花陽「眠い……」スゥー

凛「えぇぇぇっ!また寝たにゃ!」


鞠莉「よっぽど眠いんでしょう、起きてなきゃ転送できないわけじゃないし寝かせてあげれば?」

凛「はぁ……仕方ないにゃぁ」

鞠莉「じゃあ転送位置に立ってね」

323 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 23:40:47.73 ID:PDZMIfzr.net
うみか(急な眠気、激しく体力を消耗する事でもしたのだろうか)

うみか(女神や夢魔との契約、加えてあの狐を飼うとなると花陽の負荷が心配になるな……)

うみか「凛!花陽に気を使ってやれよ」

凛「うん!もちろんだにゃ!」


凛(うみかちゃんに信頼に続いて心配される、珍しい事が連続であるものだにゃ)

凛(力強く返事をすると、コピーロボットやその他の物が入った大きなリュックを背負う)

凛(右肩に子猫ちゃん、左肩にほのわんを乗せて両手でかよちんを抱きかかえる)

凛(うーん、何の合体ロボットなんだろう……?)

324 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 23:42:29.98 ID:PDZMIfzr.net
凛(自分の出で立ちを不思議に思いながら指定された場所に立つ)

鞠莉「はいは〜い、新たなお仲間の分も合わせて変数入力は完璧に完了〜っと!」

鞠莉「準備は良い?」

凛「おっけー!」

子猫「行けます!」 

ほのわん「がんばります!」


鞠莉「その意気やよし!転送開始!」ピッ!

うみか「転送場所は魔王が侵攻している名古屋だ、気を引き締めて行け!」


ギュィィィィィィィィィンッ!!

凛(光に包まれ凛たちの体が浮かび上がる、そして――)

凛「いっくにゃぁぁぁぁっ!!」


凛(凛たちの体はゲートの向こうへと消えた)

シュンッ!!!!



うみか「頼んだぞ……凛!」


─────────────────

ヒフミの夢の中〜最上階

PM??〜PM3:15 終末編『183』了

325 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/10(月) 23:45:37.95 ID:PDZMIfzr.net
というわけでここまで

取り敢えずやっと話が進んだ感
城から名古屋へ行くメンバーは凛・花陽・ほのわん・子猫ですね
リュックには色々便利なものが入ってる……はずです

場面はここで一区切り
次は琵琶湖周辺に残されたメンバーの動向からやりますかね

終末編『184』に続く
かもしれない

326 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 00:30:53.01 ID:3cVLGUCJ.net
おつ

327 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 06:03:06.75 ID:Lhoh4E3B.net
おつ

328 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 20:09:18.01 ID:QJEAlw9z.net
登場人物の図を更新ということで
http://i.imgur.com/siVcG7a.jpg

では時間が戻り別のシーンから本編を始めます

329 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 20:10:11.42 ID:QJEAlw9z.net
終末編『184』

─────────────────
──琵琶湖湖岸

AM11:30


てんこ「現状を整理しましょう」

シンガー「なんです唐突に」

てんこ「今私たちは琵琶湖の湖岸にいます」

シンガー「ええ、とっりに乗っていた皆さんは穴の中へと落ちていきましたね」

てんこ「言われた通りそちらは任せて、こちらはこちらの出来ることをしましょう」

てんこ「まず人員の確認ですが、この場にいるのは私、シンガーさん、倒れたままの別世界穂乃果さん、あと呼子さんですね」

呼子「……」コクッ


てんこ「他に何か変わった点はありますか?」

シンガー「そうですねぇ、>>330

330 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 20:18:05.95 ID:2cfsQKMj.net
今日はいい天気ですねぇ…

331 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 20:18:36.99 ID:fNUQ/Q5B.net
誰かもう1人いなかったっけ?

332 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 20:37:17.55 ID:QJEAlw9z.net
シンガー「今日は良い天気ですねぇ」

てんこ「いやいや、どう見ても曇ってるでしょう……」


てんこ(見上げた空は分厚い雲で覆われて今にも雪が降り出しそうな空模様)

ドヨーン

てんこ「これを良い天気と言えるシンガーさんの基準はゆるゆるですね」

シンガー「いやほら、異界によっては死ぬ天気とかありますから」

シンガー「ぼけーっと眺められるうちは良い天気ですよ」

てんこ「はぁ……やっぱりゆるゆるです」

呼子「ユルユルー」


てんこ「まぁ雪が降り出したらぼけーっと眺めてる事も出来なくなります」

てんこ「なるべく急いで――」


バシャッ!!

てんこ「っ!?」

てんこ(突然の水音、湖の方を見ると水中から誰かが上がってくるのが分かる)

333 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 20:37:52.08 ID:QJEAlw9z.net
シンガー「誰ですっ!」バッ

ガシッ

徹子穂乃果「げほっ……まったく、微妙に届かず落ちてしまったではありませんか」

徹子穂乃果「パンツをパラシュートにするとか……やはりあの人たちは発想が狂っています」

徹子穂乃果「湖岸に手の届く場所だったから良かったものの……へっぶしゅん!」


てんこ「あのー、誰ですか?」

徹子穂乃果「ああっ、私は敵ではありません、貴女方といる穂乃果を助けに来たのでございます」

てんこ「助けに……?」

徹子穂乃果「はい、ですから>>334

334 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 20:39:11.85 ID:Lhoh4E3B.net
私と契約してほのきちになりましょう

335 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 20:58:57.02 ID:QJEAlw9z.net
徹子穂乃果「私と契約してほのきちになりましょう」

シンガー「わたくしとけいやくしてほのきちに……日本語なのこれ?」

てんこ「さぁ?私に聞かれても困ります、物を知らないので」

徹子穂乃果「ぜひあなたもほのきちになりましょう!」


てんこ「うーん、その"ほのきち"ってワードから嫌な予感がプンプンします」
 
シンガー「そうですねぇ、狂信者のような目をしてますし」

徹子穂乃果「とんでもございません!私はただその穂乃果を助けたいと!」 

てんこ「穂乃果を助ける事とほのきちになることに何の関係があるんです?」

てんこ「私たちも助けたいとは思ってますがまず説明して貰わないと……」


徹子穂乃果「そ、そうですね……はっくしょん!!」

ズズッ

徹子穂乃果「すみません……ほのきちになって頂きますと……>>336

336 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 21:03:04.98 ID:iKopBotO.net
今ならシリアルつきほのきちカードに月3回の会報、ライブの優先チケットなどなど特典盛りだくさん

337 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 21:09:14.66 ID:fNUQ/Q5B.net
>>336
マジな商法すぎてワロタ

338 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 21:28:49.69 ID:QJEAlw9z.net
徹子穂乃果「今ならシリアルつきほのきちカードに月3回の会報、ライブの優先チケットなどなど特典盛りだくさん……」

てんこ「要らないですね」

シンガー「行きましょう」

クルッ

徹子穂乃果「なぁぁっ!?特典は他にもあってですね!」


シンガー「どうやらほのきちとはファンクラブの名前だったようですね」

てんこ「ファンクラブ……ふむ、よく分かりませんね」

シンガー「アイドルを応援したりする集団ですよ、あ、穂乃果は私が背負って運びますね」

徹子穂乃果「無視でございますか!?あ!待ってください!」テテテッ

339 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 21:29:27.81 ID:QJEAlw9z.net
シンガー「それでどこに向かうんです?」

てんこ「渡された情報だと滋賀に協力員のキサラという人がいるそうなので」

てんこ「まずは合流してその後の予定を立てたいですね」

シンガー「分かりました」

テクテク

徹子穂乃果「ですからっ!私のお話を……」

シンガー「しつこいです、私たちは入らないと言って――」


ブンッ!!

てんこ「っ!皆さん伏せて!」

てんこ(私たちが歩き出したその時、木陰から>>340が飛んで来て……)

340 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 21:34:59.41 ID:SioLgZ+O.net
ほのきちの(・8・)

341 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 22:03:42.09 ID:QJEAlw9z.net
てんこ(木陰から鳥が槍投げの槍のように飛んできて地面へと突き刺さる)

ビィーーンッ!!

シンガー「な、なにっ!?」

てんこ(咄嗟に避けていなかったら私たちのうちの誰かに刺さっていただろう)


??「う……うーぐっ、ぷはっ!」ポンッ

てんこ(鳥は両手で地面を押して刺さったクチバシを引き抜く)

てんこ(そう……鳥には手があった、というか足もある)

てんこ(人の体に鳥の頭と羽が付いている変な生物だった)

てんこ(いや、生物としての変さで言えば全然私のほうが上なんですが)

342 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 22:04:58.54 ID:QJEAlw9z.net
??「まさか避けられるとはねぇ、びっくりびっくり」

てんこ(鳥は首筋を擦りながら(・8・)みたいな顔をこちらへ向ける)

てんこ(立った姿を見ると背丈は以外と大きい、先程は体を細く鋭利にし突進してきたのでしょう)


てんこ「あなたは……?」

??「ん?わたしはほのきちだよ?」

てんこ「ほのきち……」


??「名前は>>343!会員ナンバーは2桁!」

343 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 22:21:40.31 ID:wQMtUiJA.net
ドンドチャッカ・ビルスタン

344 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 22:44:25.68 ID:QJEAlw9z.net
ドンドチャッカ「名前はドンドチャッカ・ビルスタン!」

てんこ「どんど……なに?」

ドンドチャッカ「ドンドチャッカ、もっと縮めたければチャッカでもいいよ」


徹子穂乃果「まさか……彼女が出てくるとは……」

てんこ「知ってるんですか?」

徹子穂乃果「ドンドチャッカ、私たちほのきち倶楽部の会員の中でも有名人です」

徹子穂乃果「特徴は仮面のようにも見える大きな鳥の頭、その大きな図体に反して繰り出される素早い戦法」

徹子穂乃果「彼女に目を付けられた獲物は全て狩られる運命にあるとの噂……」


ドンドチャッカ「そういうあなたは……徹子ちゃんか、亜種穂乃果なのに倶楽部に入ってる変わり者」

徹子穂乃果「私は全ての穂乃果を平等に大切に思ってるだけでございます、私が何者でも変わりはありません!」

ドンドチャッカ「ふ〜ん、まぁまぁ良いよ」

ドンドチャッカ「わたしの目的はそっちの人が担いでる穂乃果だから」

シンガー「……っ!」

てんこ(この穂乃果さんが狙い……?)


徹子穂乃果「一体どうするつもりなのですか?」

ドンドチャッカ「どうするって……決まってるでしょ、>>345

345 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 22:46:44.57 ID:d4P4fWFm.net
サイン貰う

346 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 23:03:49.18 ID:QJEAlw9z.net
ドンドチャッカ「邪魔者を排除した後にグルグル巻きにして連れてって……サインを貰うんだよ!」

徹子穂乃果「くっ、無理やりとはなんて卑劣な!」

徹子穂乃果「皆さんもこんなやつに穂乃果を渡してはいけませんよ!」

ドンドチャッカ「なにおうっ!」


シンガー「なんでしょう……動機を聞いてると激しくどうでもいい争いなんですが」

てんこ「でも預かった穂乃果さんを強奪されるわけには行きません」

シンガー「そうですね」

てんこ「まずは和平的に交渉できるか試してみます」

347 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 23:04:24.48 ID:QJEAlw9z.net
ザッ

てんこ「あの……ドンドチャッカさん」

ドンドチャッカ「なに?」

てんこ「穂乃果さんが起きるのを待ってサインを貰うというのはダメなのでしょうか?」

ドンドチャッカ「んー?なんであなたに決められなきゃいけないの?」

てんこ「い、いけないのって……これはあくまで提案で」

ドンドチャッカ「そ・れ・に、寝てるならチャンスでしょ、持ち帰って皆に自慢するんだ〜」ニヤリ

てんこ「…………うっ」


てんこ(大きな鳥の顔が気持ち悪く笑う)

てんこ(ダメですねこの人、明らかに狂っている、ほのきちと名乗るだけはありますね……)

ドンドチャッカ「だーから、邪魔者は全部纏めてぶっ飛ばすよ!」

グルンッ ブンッブンッ!

ドンドチャッカ「必殺!>>348

348 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 23:08:32.88 ID:2oAQtcZ7.net
場所替えの杖

349 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 23:43:38.79 ID:QJEAlw9z.net
ドンドチャッカ「場所替えの杖!」ブンッ!

ピカーッ!

てんこ(ドンドチャッカがどこからか取り出した杖を振ると一瞬でシンガーさんとドンドチャッカの場所が入れ替わる)

シュンッ!

シンガー「わっ!……とと」

てんこ「まさか!」バッ


てんこ(振り返るとシンガーさんがいた場所にドンドチャッカ)

てんこ(彼女が地面に落ちた穂乃果さんへ手を伸ばしている)

ドンドチャッカ「ぐへへ、さぁお持ち帰りですよ〜」


徹子穂乃果「なっ!ドンドチャッカが術を使うなんて……いつもは近接戦のみなのに!」

てんこ「しまった!」

てんこ(いきなりの事で反応が遅れてしまった……まさかいきなり位置を入れ替えるとは)

てんこ(出方が分かっていればシンガーさんに深淵の力を使ってもらい能力を妨害するなり手は打てたのに)

350 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 23:44:13.59 ID:QJEAlw9z.net
てんこ(いや、過ぎたことを後悔しても仕方ありません)

てんこ(今は出来ることをしないと!)

てんこ「シンガーさん、落ち着いて聞いてください」

シンガー「え?」

てんこ「今から私が穂乃果さんに変幻します」

てんこ「幸いドンドチャッカは穂乃果さんに夢中でこちらを気にしてる様子は無い」

てんこ「シンガーさんが持ってるほうが本物で向こうはダミーだと言い張ってください!」

シンガー「分かりました、でもその後は……」

てんこ「その後はその時になってから考えます――変幻!!」

ポワンッ


シンガー(なるほど、確かに今は時間稼ぎの方が大切ですもんね)

351 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 23:45:34.22 ID:QJEAlw9z.net
スッ

シンガー(てんこが変幻した穂乃果を抱き上げるとドンドチャッカに向かって叫ぶ)

シンガー「ドンドチャッカ!見なさい!」

ドンドチャッカ「んー?……あ、あれっ!?どうしてそっちにも穂乃果があるの!?」

シンガー「バカですねぇ、こっちが本物だからに決まってるじゃないですか」

シンガー「あなたの側にあるのはこういう事態を想定して用意してたダミーですよ」

ドンドチャッカ「ダミー……?」ジーッ


シンガー(ドンドチャッカは訝しげに穂乃果を見比べている)

てんこ(ま、いくら見ても分かるはず無いですよ)

てんこ(私の変幻の特徴は決して見分けられない精巧な再現性なんですから)

ドンドチャッカ「むー?本物にしか見えないけどなぁ……」


シンガー(どうやら時間稼ぎには成功しましたみたいです)

シンガー(さて……ここからどうするのか――)



─────────────────

琵琶湖湖岸

AM11:30〜AM11:45 終末編『184』了

352 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/11(火) 23:48:34.15 ID:QJEAlw9z.net
というわけでここまで

琵琶湖に残った組編の始まり
当面の目的は言った通り滋賀にいる情報屋との合流

ほのきち倶楽部、また変な組織が出てきましたね
果たして敵なのか味方なのか

終末編『185』に続く
かもしれない

353 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 04:29:42.47 ID:aBDp8iUq.net
乙穂乃果

354 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 06:59:25.32 ID:FEQr8buf.net
おつ

355 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 20:07:10.30 ID:K26ABf37.net
終末編『185』

─────────────────
──琵琶湖湖岸

AM11:45


ドンドチャッカ「ダミーねぇ……どうも怪しいなぁ」

シンガー(ま、そりゃ怪しみますよね)

シンガー(ここからどうします……てんこ)チラッ


てんこ(時間稼ぎには成功しました、ここからするべき事は2つ)

てんこ(1つは相手の強奪対象である穂乃果さんをなるべくドンドチャッカから引き離す)

てんこ(もう1つはこちらで唯一戦闘できる私がドンドチャッカへなるべく近づく)

てんこ(どちらも相手に気付かれずに行う事が出来れば尚良い……)


てんこ(まずは>>356)

356 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 20:12:59.93 ID:U/Um37FZ.net
右ストレートでぶっとばす
真っ直ぐ行ってぶっとばす

357 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 20:37:54.05 ID:K26ABf37.net
てんこ(右ストレートでぶっとばす)

てんこ(真っ直ぐ行ってぶっとばす!)


シンガー(あれー?てんこ?何か物騒なこと考えてません?)

てんこ穂乃果「……うぅっ」パチッ

シンガー「ちょっ、起き――」

てんこ穂乃果(しーっ、これで良いの)

シンガー「……?」


てんこ穂乃果「ふわぁぁ、あれ?ここはどこ?」

ドンドチャッカ「あぁぁ!穂乃果だ!本物だ!」

てんこ穂乃果「えーと……あなたは誰?」

ドンドチャッカ「わ、私はっ!ほのきち倶楽部のドンドチャッカだよ……です!」

358 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 20:38:27.49 ID:K26ABf37.net
シンガー(てんこの変幻は中身まで真似る、誰も見抜くことは出来ない)

シンガー(精巧な穂乃果の演技に騙されたドンドチャッカは子供のように目を輝かせている)

シンガー(足元の本物の穂乃果には目もくれていない)

シンガー(なるほど……こっちからグイグイいく戦法なんですね)


てんこ穂乃果「ほのきち倶楽部って何かな、説明してくれる?」

ドンドチャッカ「はいっ!ほのきち倶楽部は穂乃果を愛し穂乃果を尊び穂乃果を求める者たちの倶楽部なのです!」

ドンドチャッカ「穂乃果であればどんな穂乃果でも平等に愛するのが私たちの主義」

ドンドチャッカ「亜種であろうと合成であろうと全く知らない種類であろうと、全ての穂乃果は至上の存在!」

てんこ(ほう……穂乃果至上主義みたいなものですかね)

てんこ(やれやれ、厄介な人たちに絡まれたものです)

359 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 20:39:08.14 ID:K26ABf37.net
ドンドチャッカ「だからぜひ!私たちと一緒に来て――」

てんこ穂乃果「うん、分かったからそこ動かないでね」

ドンドチャッカ「――え、ええ」

タンッ

てんこ(私は軽い足取りで走り出す)

タタッ

てんこ(右ストレートでぶっとばす)

てんこ(真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす)

てんこ(右ストレートで――)


ブンッ!!

ドンドチャッカ「へ……?」

てんこ穂乃果「――ぶっとばす!!」

バゴンッ!!

てんこ(ドンドチャッカの大きな顔面に私の>>360に変幻させた拳が突き刺さる!)

360 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 20:40:35.42 ID:ey/jKaU/.net
低反発マクラ

361 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 21:08:36.92 ID:K26ABf37.net
てんこ(低反発枕に変幻させた私の拳が突き刺さる)

バフンッ!!

ドンドチャッカ「何これ柔らか……げふっ!!」

ドンガラガッシャーンッ! 

ゴーンッ!

ドンドチャッカ「……ぐぅ」

てんこ(ドンドチャッカが激しく吹き飛び後ろにあった木に頭を打ち付けた)

てんこ(意識を失ったかどうかは分からない、でも今はそれより――)


てんこ穂乃果「逃げますよシンガーさん!」

シンガー「は、はいっ!」

てんこ(私は倒れている本物の穂乃果さんを抱き上げ走り出す)

ダタッ!

362 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 21:09:09.01 ID:K26ABf37.net
シンガー「てんこ!こっちです!」

てんこ(シンガーさんに追いつき、指差す方向へ並走する)

タタタタタタタタッ


シンガー「相手に怪我はさせなかったみたいですね」

てんこ「まぁもっと硬いもので殴っても良かったんですけど、今は無力化出来れば充分です」

シンガー「でもあいつには不思議な杖があります、目を覚ましたら危険に代わりはありません」

てんこ「確かに……」

呼子「……」ツンツン

てんこ「え?」クルッ

てんこ(後ろに付いてきている呼子さんの手には杖があった)

てんこ「呼子さん!?まさかその杖って……」

呼子「……」コクンッ

てんこ(さっきのタイミングで拾ってきてたんですね)

てんこ(静かだから気付きませんでしたが以外とちゃっかりしてます)


てんこ「取り敢えずある程度離れたら私が足になります、ですから……」

てんこ(念のため走りながら振り帰って後ろを見る、そこには>>363)

363 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 21:16:22.16 ID:FEQr8buf.net
興奮して有頂天になったチャッカが目前に

364 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 21:49:46.22 ID:K26ABf37.net
てんこ(そこには……)


ドンドチャッカ「ひゃっはぁぁぁぁっ!テンション上がって来たよおおおおおっ!!」

シュババババババババババッ!!

てんこ(木の上を伝って追いかけて来たのだろう)

てんこ(興奮して有頂天になったドンドチャッカが目の前に――)

バッ!! 

ドンドチャッカ「ひゃぁぁっ!」

てんこ「――っ!」

グサッ!

てんこ(鋭く尖ったクチバシが私の肩に突き刺さる)


シンガー「てんこっ!!」

てんこ「ぐっ……私は平気です!それより早く穂乃果さんを連れて遠くへ!」

365 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 21:50:34.03 ID:K26ABf37.net
ズポッ

ドンドチャッカ「ふふふふっ、穂乃果に殴られるなんて貴重な経験でテンション上がっちゃったなぁ〜」

てんこ「うぐっ……」

てんこ(ドンドチャッカは私に馬乗りになると血にまみれたクチバシをパカパカと動かす)

ドンドチャッカ「あなたは穂乃果じゃないし〜騙されて邪魔されてムカつくなぁ〜」

ドンドチャッカ「でも穂乃果にもなれるしなんだか複雑だよぉ〜」グイッ

てんこ「だったら、まずは離してもらえると有り難いんですが……」

ドンドチャッカ「だからね、あなたをボコボコにして捕まえた後に向こうの穂乃果も捕まえるねっ」

てんこ「……っ!」


てんこ(その目は本気、何も疑う物のない純粋な目)

てんこ(自分が相手の生死を支配してるという高揚感に満ちた捕食者の目)

366 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 21:52:12.05 ID:K26ABf37.net
てんこ(どうもこの目を見てると今まで感じたことのない感情が芽生えてく)

てんこ(なんで……そっちがそんな目をしている……?)

ギシッ

てんこ「はぁ……初めて苛立ちという感情を覚えたかもしれません」

ドンドチャッカ「え?」

てんこ「これだから鳥頭は嫌なんです、誰がわざと手加減してあげたと思ってるんですか……!」

ググッ

てんこ「そこをどきなさい、今なら許してあげます」

ドンドチャッカ「はぁ〜?何言ってるの、押さえつけられてるのは私のほうなんだけど――」

てんこ「だーかーらっ!!」

ギュルルッ!!


シンガー「てんこ……?」

シンガー(てんこの体が今まで見たことのない赤い色に染まる)

シンガー(そして、てんこのお腹の部分から>>367がドンドチャッカに向かって突き出て――)

367 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 21:56:20.93 ID:U/Um37FZ.net
撃龍槍

368 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 22:33:58.21 ID:K26ABf37.net
シンガー(お腹の部分から鋭い杭のような槍が突き出て――)

ギュルルッ! 

てんこ「変幻――撃龍槍っ!!」


ズシャァァァッ!!

ドンドチャッカ「……がはっ!!」

てんこ「対龍用の特製槍です、サイズは縮めましたが……それでも威力は本物ですよ」

ボタッ ボタッ

シンガー(撃龍槍はドンドチャッカの腹を貫き、血が槍を伝って下のてんこへ落ちる)


てんこ「悪いですね、私は四肢が抑えられようがドコを貫かれようが平気」

てんこ「鳥人間程度が……あまり人外を舐めない方が良いですよ?」

ドンドチャッカ「ぐ……」

てんこ「さてと」

シュルルルッ

369 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 22:34:33.60 ID:K26ABf37.net
シンガー(てんこは槍を刺したまま体を軟体状に変えて器用に這い出してくる)

シンガー「てんこ!平気でしたか?」

てんこ「はい、そりゃもう全然」

シンガー(私の前に立つてんこの色は元に戻っていた)

シンガー「でも……肩から血が」

てんこ「まぁいくら失血したところで死にません、ところてんですから」

てんこ「この血も人の体だから再現して流してるだけで、必要不可欠なものではありません」

シンガー「そ、そうですか」


てんこ「それでどうします?」

てんこ「あの鳥人間にぶっ刺さったままの私の槍、抜いたら大出血すると思うんですが」

シンガー「刺した後のこと考えて無かったんですか……」

てんこ「ついカッとなった犯行でしたからね、まだ生後1日の若者なんで」

呼子「…………」


シンガー「そうですねぇ、治療は出来るんですか?」

てんこ「ペタッと塞ぐだけなら」

シンガー「分かりました、では>>370

370 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 22:37:57.04 ID:6QR2qrXa.net
追いかけられるのも嫌だし薬草でも口に突っ込んでそのままその辺の木に槍で固定しておきましょう

371 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:03:28.49 ID:K26ABf37.net
シンガー「追いかけられるのも嫌だし薬草でも口に突っ込んで、そのままその辺の木に槍で固定しておきましょう」

シンガー「丁度私が来てる葉っぱの服の葉が薬用成分があるんです」

ブチッ

シンガー「異界のものでしてね、これを噛んでいれば即死はしません」スッ

てんこ「分かりました」


シンガー(てんこは私が千切った葉を受け取ると、自分と繋がったままの槍を動かして手近な木に突き刺す)

グサッ!

シンガー(そして葉を口の中へとねじ込んだ)

シンガー(傍から見たら酷い磔の絵面ですねぇこれ……)

372 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:04:03.03 ID:K26ABf37.net
てんこ「徹子穂乃果さん!どうせまだ近くで見てるのでしょう!」

徹子穂乃果「は、はいっ!」ガサッ

てんこ「あなたたちにも色々派閥があるようですが巣が同じなら救援くらい呼べますよね」

てんこ「ドンドチャッカはここに放置して置きますので後で死なない程度に助けてやってください」

徹子穂乃果「分かりました、うちのものがご迷惑をかけてすみません」


てんこ「ううん、徹子穂乃果さんが謝ることじゃないですよ」

てんこ「確かにほのきち倶楽部ってのは気持ちが悪いですが……」

徹子穂乃果「やはり気持ち悪いのですか……」

てんこ「でも徹子穂乃果さんは純粋にこの穂乃果さんを心配して来てくれたんですよね」

てんこ「その気持ちは有り難いことです」

徹子穂乃果「い、いえっ……私はそんな……」

373 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:04:40.18 ID:K26ABf37.net
徹子穂乃果「本当は皆様に付いていきたい気持ちも山々でございますが、これ以上迷惑をかけるわけにも行きません」

徹子穂乃果「私はここで見送らせて頂きます」ペコリ

徹子穂乃果「私がいなくても既に力になってくれる方々がいるようですしね」


てんこ「はい、穂乃果さんはこれからも私たちがお守りします」

てんこ「それと……穂乃果さん自身も回復してきてるようですよ?」

徹子穂乃果「え?」

てんこ(シンガーさんに抱えられてる穂乃果さんがゆっくりと目を開ける)

アニメ穂乃果「あれ?ここは……」


てんこ「丁度起きたみたいですね、一度話してくると良いです」

徹子穂乃果「あ、ありがとうこざいますっ!」タタッ


てんこ(徹子穂乃果さんがてんこの場所へ駆けていく)

てんこ(さてと、私は皆さんの移動用に>>374にでも変幻しておきますか)

シュルルルッ

374 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:08:08.21 ID:ElW98vA+.net
ライドロン

375 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:37:34.73 ID:K26ABf37.net
てんこ(ライドロンにでも変幻しておきますか)

シュルルルッ

ガタンッ

てんこ(私の体はカッコいいデザインの赤い車に変わる)

てんこ(これなら移動するのにも便利ですね)



テテテッ

徹子穂乃果「ほ、穂乃果さん?」

アニメ穂乃果「うん……穂乃果だけど」

徹子穂乃果「ファンなのです!サインください!」スッ!

アニメ穂乃果「サイン……?」

シンガー「あのっ、穂乃果は起きたばかりで――」

アニメ穂乃果「いいよっ」ニコッ

シンガー「え?」

アニメ穂乃果「事情はさっぱり分からないけど、穂乃果なんかのサインで喜んでくれるなら嬉しいよ」


シンガー(すごいですね……この人は本当に……)

376 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:38:08.14 ID:K26ABf37.net
徹子穂乃果「ありがとうございますっ!」

徹子穂乃果「あ!ペンと色紙はここにありますので……」ガサゴソ

徹子穂乃果「あぁっ!!色紙が濡れてますわぁぁ!くぅー!ならせめて服にでも書いてくださいっ!」スッ

アニメ穂乃果「ええと、ここでいいのかな」ポンッ

徹子穂乃果「はいそこでっ!」

キュッ キュキュッ


シンガー(こっちもそっちも騒がしいですねぇ)

シンガー(でも徹子穂乃果はとても良い笑顔をしています)

シンガー(こういう笑顔を与えるのがスクールアイドルたる所以なのでしょうか)

アニメ穂乃果「えへへ、もー大袈裟だよぉ」

シンガー(異能の無い別世界から来た、魔王や深淵とは別の意味で1番オリジナルに近い穂乃果)

シンガー(彼女が持つ力も未知数ですね)

377 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:38:41.21 ID:K26ABf37.net
ブロロロロロ

てんこ「皆さーん、準備出来たら私に乗ってください」

シンガー「てんこ、車両とは以外と普通の姿になりましたね」

てんこ「空飛ぶ三角木馬などがお好みですか?」

シンガー「いえいえっ!普通が最高です!」

てんこ「まぁこのライドロンも最高速度でマッハでますから、スピード面は心配しなくていいです」

シンガー「前言撤回します、やはり普通では無いですよ……」


ガチャッ

てんこ(シンガーさんは小言を言いながら運転席へ座る、助手席には既に呼子さんが座っている)

アニメ穂乃果「あ、私もそろそろ行かないといけないみたい、またねっ」

徹子穂乃果「はいっ!ありがとうございました!」ペコリ

徹子穂乃果「皆様も穂乃果さんを宜しくお願いします!」

シンガー「承りました」

378 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:39:41.81 ID:K26ABf37.net
ガチャッ

アニメ穂乃果「前が2人なら私は後ろかな」

てんこ(アニメ穂乃果が後部座席に座り、これで全員乗車完了ですかね)

てんこ「では行きます!」

シンガー「あのー、ノリで運転席に来ましたが私運転は……」

てんこ「大丈夫です、私が動きますからシンガーさんは雰囲気出しといてください」

シンガー「はい!雰囲気ですね!」

てんこ「はっ!」

ブゥゥゥゥンッ!!


てんこ(ライドロンを発進させる、バックミラーには手を振っている徹子穂乃果さんが映っていた)

てんこ「では協力者の元へ、ゴーです!」



─────────────────

琵琶湖湖岸

AM11:45〜AM12:00 終末編『185』了

379 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:41:09.43 ID:K26ABf37.net
というわけでここまで

アニメ穂乃果が起きましたね
徹子とも別れドライブへゴーです

さて次の行き先は

終末編『186』に続く
かもしれない

380 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/12(水) 23:42:14.18 ID:aBDp8iUq.net
乙穂乃果

381 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 00:27:20.19 ID:uiuGbgqA.net
マッハごーごーごー

382 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 05:36:56.03 ID:uLIUdGSd.net
おつ

383 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 20:09:06.28 ID:xbK0S41t.net
終末編『186』

─────────────────
──琵琶湖周辺・車内

PM0:02


ブゥゥゥゥンッ

アニメ穂乃果「――能力?私が?」

シンガー「はい、穂乃果が意識を失っていたのは能力の覚醒段階にあったからだと聞いています」

アニメ穂乃果「へ〜、私が……」

アニメ穂乃果(私の能力はビワッシーちゃんが中に入ってたから使えたものだった)

アニメ穂乃果(ビワッシーちゃんが抜けた今、私に能力なんて残ってないと思ってたけど)

アニメ穂乃果(私の中で力が芽生えてたんだ……)


アニメ穂乃果「って!何も使える感覚が無いんだけど!!」プンプンッ

シンガー「私に言われましても……」

シンガー「能力が覚醒しているなら何かキッカケがあれば使えると思いますよ」

アニメ穂乃果「ふーむ、キッカケかぁ」

アニメ穂乃果(特に思いつかない流れる車外の風景を眺める)

アニメ穂乃果(お日様を遮る分厚い雲のせいで、お昼なのにまるで夜みたいに薄暗い)

アニメ穂乃果(出歩いてる人……全然いないな)

384 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 20:09:46.55 ID:xbK0S41t.net
シンガー「あの、てんこ?ちょっと良いですか?」

てんこ「はい」

シンガー「協力者との合流ポイントはどこなんでしょうか」

シンガー「私、今は葉っぱ隊みたいな服装なので出来れば服を買える所に寄って欲しいのですが」

てんこ「分かりました」

ピッ

シンガー(車に備え付けの画面にナビのような地図が表示される)

てんこ「現在の私たちの位置を大雑把に言うと琵琶湖の東側です」

てんこ「丁度琵琶湖大橋を少し過ぎた辺りの湖畔沿いですかね」

シンガー「ふむふむ」

てんこ「一方、協力者がいるのは滋賀県の>>385という場所です」

385 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 20:14:36.71 ID:/+wY6nih.net
イオンモール

386 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 20:37:32.59 ID:xbK0S41t.net
てんこ「滋賀県のイオンモールという場所です」

シンガー「滋賀のイオンモールだと……」

ピッ ピッ

シンガー「イオンモール草津ですね」

てんこ「はい、ここからだと湖岸に沿って南下していけば着くはずです」

シンガー「ショッピングモールなら服屋もあるでしょう、ついでに買えますね」

アニメ穂乃果「モール行くなら他にも色々買えるね、いっぱいお店あるもん!」

シンガー「遊びに行くわけではありませんが……まぁ必需品を得るには困りません」

てんこ「ではそちらに進路を向けますよ!」

ブゥゥゥゥンッ

387 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 20:38:10.63 ID:xbK0S41t.net
アニメ穂乃果「でも本当に誰もいないねー」

シンガー「緊急事態ですから出歩く人も少ないんでしょう、大阪の街も壊滅したわけですし」

シンガー「もしかしたらそういうお触れが直々に出ているのかもしれません」

アニメ穂乃果「お触れって……でも確かに雰囲気ピリピリしてるみたい」

アニメ穂乃果(これに加えて雪が降ってきたらどうなるんだろう……)


ブゥゥゥゥンッ

アニメ穂乃果(そのまま私がじっと眺めていると窓の外の景色に何かが映る)

アニメ穂乃果(ん?あれって……>>388)

388 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 20:45:02.44 ID:QIjn2+Gg.net
雪だるま

389 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 21:07:46.21 ID:xbK0S41t.net
アニメ穂乃果「ちょっと止まって!」

てんこ「は、はいっ」

キキィッ!


シンガー「どうしたんです?」

アニメ穂乃果「見てよあそこ!雪だるまがある!」

シンガー「雪だるま……?」

アニメ穂乃果「あそこだって!」

アニメ穂乃果(私が車の後ろの方を指差すとシンガーさんも気づく)

シンガー「ああ、ありますね」


アニメ穂乃果「ありますねじゃないよ!おかしくない?」

アニメ穂乃果「まだ雪も降ってないのにどうして雪だるまがあるの?」

アニメ穂乃果「それも対向車線!車道にだよ!」

シンガー「作り物という可能性は?」

アニメ穂乃果「それは……近づいて見ないと分からないけど」


てんこ「ふむ、ならちょっと戻って見てみましょうか」

390 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 21:08:20.70 ID:xbK0S41t.net
てんこ「ライドロンの速度ならタイムロスにもなりませんし、何より作り物でも車道に置きっぱは危険です」

シンガー「そうですね……行ってみましょう」

てんこ「では誰も来ないとは思いますが前後を見ていてください、バックします」  

ピッ ピッ ピッ ピッ


アニメ穂乃果(車がバックするにつれて雪だるまがまた近づいてくる)

てんこ「この辺りで良いですかね、脇に停車させます」キキッ

アニメ穂乃果「ちょっと降りて見てみるね!」ガチャッ

シンガー「待ってください、私も行きますから」ガチャッ

呼子「…………」


テテッ

アニメ穂乃果(雪だるまに近寄ってみるとさっきは分からなかった事が分かる)

アニメ穂乃果(それは>>391)

391 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 21:10:49.56 ID:uLIUdGSd.net
雪じゃなくパンで出来ていた

392 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 21:29:15.07 ID:xbK0S41t.net
アニメ穂乃果「パンだ!」

シンガー「パンダ……?」

アニメ穂乃果「パンダじゃないよ!パン!」

アニメ穂乃果「この雪だるま、雪じゃなくてパンで出来てるの!」

シンガー「はあ……」


アニメ穂乃果(白く見えてる部分は雪じゃなくてパン、食パンやランチパックのあの白いとこがダルマになってる)

アニメ穂乃果(もう雪だるまじゃない、パンダルマだよ!)

アニメ穂乃果「これ食べられるやつだね、サンプルとかじゃない」クンクン

シンガー「食品で出来てるのですか、でもどうして路上に放置されてるのか」

アニメ穂乃果「さぁ……」


シンガー「ふーむ……目的は謎ですが邪魔なのは確かです、せめて歩道に移動させておきましょう」

アニメ穂乃果「そうだね」

グイッ

アニメ穂乃果(私とシンガーさんが2人でパンダルマを持ち上げようとする)

アニメ穂乃果(すると>>393)

393 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 22:19:48.24 ID:dvqaui10.net
ダルマが「セクハラ」と叫んだ

394 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 22:25:11.40 ID:vH+L04Zm.net
深淵穂乃果がパンに埋もれてた

395 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 22:36:48.50 ID:xbK0S41t.net
パンダルマ「セクハラっ!」

アニメ穂乃果「きゃーっ!喋った!?」

パンダルマ「きゃーっ!なのはこっちよ!セクハラよセクハラ!」バタバタ!


シンガー「このダルマ……動きますよ!」

パンダルマ「きゃーっ!きゃーっ!」ジタバタッ

アニメ穂乃果「うるさいから一回置こうか」

シンガー「そ、そうですね」

スッ

パンダルマ「ふぅー、もういきなり失礼な人たちねぇ」プンプン

シンガー「失礼も何もあなたが車道を塞いでいたからどかそうとしただけで」

パンダルマ「なら一声かけなさいよっ!」

シンガー「すみません……まさかダルマが喋るとは思わなくて……」

396 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 22:37:28.05 ID:xbK0S41t.net
アニメ穂乃果「ねぇダルマさん」

パンダルマ「何よっ?」

アニメ穂乃果「あなたは何者なの?」

パンダルマ「わたくしが何者かは……忘れてしまったわ」

アニメ穂乃果「ええっ!?」

パンダルマ「でもやることは覚えてるわ、わたくしはイオンモールって場所に行く途中だったの」

パンダルマ「だけどダルマの足じゃ遠くて……ここでへばってたってわけなのよ」

アニメ穂乃果「へぇ〜、私たちと同じなんだ、お買い物?」


パンダルマ「のんのん、わたくしが行くのは>>397のためですわ」

397 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 22:50:02.09 ID:Hfrb7MQx.net
バイト

398 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 23:22:45.44 ID:xbK0S41t.net
パンダルマ「バイトのためですわ!」

アニメ穂乃果「バイト……?」

パンダルマ「そうよ、他はなーんにも覚えてないけどバイトしなきゃいけないって事は覚えてる」

パンダルマ「とにかく遅れる前に早く行かないといけないの!」

シンガー「唯一覚えてる事ですか……それは大切ですね」

シンガー「それを行うことにより他の記憶も戻るかもしれません」

パンダルマ「ん……何よ?」

シンガー「穂乃果っ」

アニメ穂乃果「うん、分かってる」


アニメ穂乃果「ねぇパンダルマさん、私たちもモールに向かってるんだけど一緒に来ない?」

アニメ穂乃果「車もあるし、その方が楽でしょ?」

パンダルマ「そうですわねぇ……せっかくのご厚意ですし」

パンダルマ「分かりました、足も動きませんしお言葉に甘えますわ!」

アニメ穂乃果「うんっ」

399 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 23:24:23.00 ID:xbK0S41t.net





スポンッ

パンダルマ「おおっ、意外と座り心地が良い車ですね」

アニメ穂乃果「大丈夫?頭擦れない?」

パンダルマ「きついけど平気ね、発進してちょうだい」

アニメ穂乃果(パンダルマさんを後部座席の私の隣に座らせて扉を閉める)

ガチャッ

てんこ「また変な人を拾ってきましたね」

シンガー「ついでですし良いでしょう、出してください」

てんこ「はいはい」


てんこ「ライドロンの速さならこの程度の距離は一瞬」

てんこ「行きますよ!」

ギュルルッ!


ブゥゥゥゥンッ!!


─────────────────

琵琶湖周辺

PM0:02〜PM0:15 終末編『186』了

400 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 23:25:34.84 ID:xbK0S41t.net
というわけでここまで

目的地を決めて変な人を拾っただけの話
まぁこういうのもあるでしょう

次は着く所から始まります

終末編『187』に続く
かもしれない

401 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/13(木) 23:28:37.79 ID:dvqaui10.net
乙穂乃果

402 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 05:24:43.18 ID:oqRyxNVd.net
おつ

403 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 19:27:29.01 ID:LSYKw2Vq.net
おつ

404 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 20:07:10.21 ID:uTIkAe8i.net
雑すぎる参考図
http://i.imgur.com/VzEPYoR.jpg

大体水色の矢印の方向に進んできたわけです

では本編へ

405 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 20:07:45.51 ID:uTIkAe8i.net
終末編『187』

─────────────────
──イオンモール付近

PM0:25


アニメ穂乃果(パンダルマさんを拾ってから車を飛ばして10分くらい)

アニメ穂乃果(私たちの前には大きなモールが見えてきた)

ブロロロロロ

シンガー「あれが協力者が待っているというイオンモールですね」

てんこ「ええ」

シンガー「中はどうなってるんでしょう、会いに行く前に服を買いたいのですが」

パンダルマ「中はイオンとモールが連結した構造で3階建てになってるわ」

シンガー「まぁ名前通りの構造ですね」

パンダルマ「モールの方には色々ショップやフードコートなんかが入っていて……確かイオンの方の2階にも服は売ってたはず」

アニメ穂乃果「そっか、パンダルマさんバイトしてたんだよね」

パンダルマ「はい、まぁ実際に入り口辺りの地図を見てみればもっと詳しい配置が分かりますけど」

シンガー「ですね……」


シンガー「てんこ、協力者とはイオンモールの中のどこで落ち合うという詳細な話までしてたんですか?」

てんこ「はい、それについては>>406

406 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 20:23:44.61 ID:/IpaKHaC.net
屋上フードコート

407 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 20:55:09.45 ID:uTIkAe8i.net
てんこ「屋上フードコートと聞いています」

パンダルマ「え?それはおかしいわ」

シンガー「何がです?」

パンダルマ「だってこのイオンモールの屋上にはフードコートなんて無いはずよ」

アニメ穂乃果「ほんとに?また記憶欠落とかじゃなく?」

パンダルマ「ええ、不思議と職場の事は覚えているもの」

シンガー「そうですか……向こうが言い間違えたのかこちらが聞き間違えたのか」

シンガー「とにかくすぐそこですし行ってみましょう」


ブゥゥゥゥンッ

アニメ穂乃果(モールの姿はますます近付き、詳細な姿が見えてくる)

アニメ穂乃果「あれ?何かおかしくない?」

シンガー「はい……外観から妙な違和感を覚えます」

パンダルマ「あ、あぁっ!!」ガタッ!

アニメ穂乃果「どうしたのパンダルマさん!」

パンダルマ「無いのよ!!」

アニメ穂乃果「何が?」

パンダルマ「イオンモールの屋上の駐車場……ううん、上から半分が切り取られたみたいに無くなってるわ!!」

アニメ穂乃果「ええっ!?」

408 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 20:56:00.18 ID:uTIkAe8i.net
パンダルマ「屋上と4階5階部分を占める立体駐車場が丸々無くなってるのよ……」

パンダルマ「壁まで無くなって……3階部分が屋上みたいに露出してる……!」

アニメ穂乃果「ええええ!」

シンガー「理由は分かりませんが……大変なことになってるようですね」

てんこ「皆さん、適当に近い駐車場に止めますよ」

シンガー「お願いします!」


ブロロロロロ 

ピタッ

アニメ穂乃果(ライドロンは駐車場に止まる)

アニメ穂乃果(他の車は全くないというわけではなく間隔を開けてポツポツと止めてある、誰か来てるのかな……)

シンガー「降りますよ、注意してください」

アニメ穂乃果「うんっ」

409 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 20:56:34.78 ID:uTIkAe8i.net
ガチャッ

アニメ穂乃果(車から降りるとモールはとても静かで人の気配がしない)

シュルルルッ

てんこ「ふぅ……」

パンダルマ「きゃぁぁっ!車が人になりましたわっ!!」

てんこ「うるさいですねこの人、私としては喋るダルマのほうがびっくりなんですけど」


アニメ穂乃果(見上げるとさっきも見た不可思議な光景が近くに見えた)

アニメ穂乃果(建物の上半分がすっぽ抜かれたみたいに消失している……)

アニメ穂乃果「いったい……何があったんだろう」

シンガー「そうですね、予想も付きません」


アニメ穂乃果(私は何か無いんだろうかと警戒する意味も含めて駐車場周りを見渡してみる)

アニメ穂乃果(そうすると>>410)

410 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 21:00:09.07 ID:BRUjnsCA.net
駐車料金は1000円お買い上げで2時間無料

411 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 21:19:35.35 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果「見てみて!ここに駐車料金が書いてあるよ!」

シンガー「なになに?駐車料金は1000円、お買い上げで2時間無料」

シンガー「緊急事態ではありますが料金は払っておいたほうが良いでしょう」

シンガー「私は無いので誰かお金は……」


アニメ穂乃果「数百円くらいなら……」

パンダルマ「パンの体だし無いわよ」

呼子「……」ブンブンッ

てんこ「変幻で作っていいのなら」

シンガー「誰も無いじゃないですかっ!!」

412 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 21:20:07.72 ID:uTIkAe8i.net
てんこ「そりゃ無いですよ、というか言い出しっぺのシンガーさんでさえ無いってどういうことですか」

てんこ「それでよく服を買おうなんて言い出しましたね」

シンガー「ううっ……だって葉っぱだし、持ってるの葉っぱの服だけだし……」

アニメ穂乃果「まぁまぁ、私は少ないけど持ってるしこれで買い物して無料にして貰おうよ」

シンガー「ありがとうございます穂乃果!」

アニメ穂乃果「ははは……」


てんこ「ここはモールの北にある駐車場です、方針が決まったのなら近い入り口からさっさと入りましょう」

パンダルマ「わたくしが案内しますわっ!」

テクテク


アニメ穂乃果(入り口へ向かう途中も周りを見渡してたけどその他に気になる物は見つからなかった)

アニメ穂乃果(そう……何も不自然なものは無かった、それが逆に不自然)

アニメ穂乃果(モールの上半分が消えたのに周りに瓦礫の1つさえ落ちてない)

アニメ穂乃果(物理的に壊れたわけじゃないのかなぁ)

413 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 21:20:43.07 ID:uTIkAe8i.net
──モール北入り口


パンダルマ「あら?自動ドアが開きませんわ?」

シンガー「電気が来ていないんですかね、私が開けます」

グググッ シャッ

シンガー「よしっ」


スタスタ

アニメ穂乃果(モール内は薄暗く、電気が来ていないのは本当っぽい)

アニメ穂乃果(入り口にはフロアマップと……>>414があった)

414 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 21:22:05.70 ID:t93JBSNp.net
発電用のアクメ自転車

415 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 21:37:47.83 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果(フロアマップと……)


アニメ穂乃果「……何だろあれ?自転車?」

シンガー「随分といやらしい形の自転車です」

パンダルマ「アクメよ!アクメ自転車だわっ!」

アニメ穂乃果「ん?何か自転車にケーブルが繋がってるね」

シンガー「おそらく発電用の自転車でしょう、旅の途中に似たようなものを見たことがあります」

アニメ穂乃果「電気が付くってこと?」

シンガー「はい」 


シンガー「ですが……とてもモール全体の電力を賄えるほどの電力をあれ1台で生み出せるとは思えません」

シンガー「せいぜいこの付近の明かりを付けるくらいで精一杯」

アニメ穂乃果「あ!自転車の隣に誰か倒れてるよ!」

タタッ

416 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 21:38:33.89 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果(近づいてみると20代くらいの女の人が息を荒くして倒れている)

アニメ穂乃果「大丈夫ですかっ?」

女性「はぁ……ダメ……私は……もう限界……」ビクッ ビクッ

アニメ穂乃果「大変、この人すごい苦しそう、それに下何も履いてないよ!」

シンガー「ふむ……おそらく自転車で発電をしていたのですね」

シンガー「あの自転車は女性用の性器具が付いています、発電で疲れ果ててしまったんだと思います」


女性「はぁ……くぅ……はぐっ……」ガクガクッ

アニメ穂乃果「なんかおかしくない?周りには誰もいないよ、それなのにどうしてこの人は1人で漕ぎ続けて――」

ガタンッ!!

アニメ穂乃果「っ!?」

アニメ穂乃果(その時だった、近くの飲食店っぽい店の扉が開いてそこから>>417が出てきた)

417 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 21:40:26.83 ID:VN9sAGcz.net
メノ^ノ。 ^リ

418 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 22:00:15.94 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果(そこから出てきたのは……また女の人?)


アニメ穂乃果(長い髪が前にも垂れ下がっていて顔はよく見えない、服はボロボロになった学生服……なのかな)

アニメ穂乃果(足を引きずるようにフラフラとした歩き方でこっちに向かってくる)

ズル……  ズル……

アニメ穂乃果(薄暗いモール内から入り口の僅かな光が差し込む場所に来る)

アニメ穂乃果(さっきより鮮明に見えたその顔は メノ^ノ。 ^リ のような顔をしていて――)

ゾクッ!!

アニメ穂乃果「っ!?」

アニメ穂乃果(それと目があった途端、得体の知れない寒気を感じた)


アニメ穂乃果「あ、あの人は……」

ガシッ

女性「ダメッ!!」

アニメ穂乃果「え?」

アニメ穂乃果(さっきまで喋る気力もなく伏していた女の人が私の腕を掴み叫ぶ)

女性「あれは……ダメ、逃げて……逃げて早くっ!!」

アニメ穂乃果「に、逃げる?」

アニメ穂乃果(女の人は鬼のような形相を見せていた)

419 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 22:00:57.47 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果(思わず次の言葉を失う私に出てきた女の呟きが湿った吐息と共に聞こえてくる)

??「……レズゥ……レズゥ……」

アニメ穂乃果「……っ!」


ザッ

てんこ「穂乃果さん、下がっていてください」

アニメ穂乃果「てんこちゃん?」

てんこ「あれはもう、人ではありません……」

シンガー「ですね、ヤバい気配をビリビリ感じます」

アニメ穂乃果(私の前に2人が立つ)

アニメ穂乃果(人ではないてんこちゃんと、様々な異界を旅してきたシンガーさん)

アニメ穂乃果(2人には自然と"アレ"の脅威が分かったんだろう)


てんこ「容赦はしません、速攻で倒します!!」

ダダンッ! シュルルルッ!

アニメ穂乃果(てんこちゃんはアレを倒すため体を>>420へ変幻させる)

420 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 22:06:46.59 ID:rlzqa4XS.net
屈強なドカタのおっさん

421 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 22:36:45.71 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果(体を屈強なドカタのおっさんに変幻させる)

ポワンッ!

おっさんてんこ「うぉらぁっ!!なんだテメェっ!!」

??「……っ!」ビクッ

アニメ穂乃果(いきなり現れたおっさんにアレは少し怯んだように見えた)

アニメ穂乃果(しかしすぐにおっさんへ襲いかかる!)


シンガー「やってしまいなさいてんこ!」

おっさんてんこ「ふんっ!こんなヒョロい女なんかに負けるかよぅっ!!」ブンッ!

ゴンッ!! メリィィッ!!

??「……ぐっ」

422 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 22:38:03.87 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果(アレの方も遅くは無かったけど、怯んだ一瞬が仇となりおっさんの振り下ろした道具の一撃がモロに入る)

おっさんてんこ「おらぁっ!おらぁっ!!」

ドガッ!! ボゴッ!!

アニメ穂乃果(おっさんは工事に使うであろう道具でアレを滅多打ちにしていく)

ゴンッ!! バゴンッ!!

アニメ穂乃果(反撃を許さない連続攻撃が十数秒ほど続き……)


おっさんてんこ「はぁ……はぁ……」

アニメ穂乃果(もう原型をとどめてないそれは床に倒れてピタリと動かなくなった)

アニメ穂乃果「う……ちょっとグロいかも」

おっさんてんこ「なんだこいつ……全然殴ってる手応えが無かったぜぃ」

おっさんてんこ「まるで初めから死んでるみてぇな……」

423 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 22:38:41.97 ID:uTIkAe8i.net
女性「すごい……倒したんだ……」

アニメ穂乃果(女の人は私の腕を掴んだまま、まだガクガクと震えている)

アニメ穂乃果「はい、だからもう大丈夫ですよ、落ち着いて話を――」

女性「ダメよっ!早く逃げないとっ!」

アニメ穂乃果「いやだから倒したって……」

女性「そうじゃないの!今は倒れててもあれはまたやってくる!他のもいる!今のうちに早く離れないとっ!!」

アニメ穂乃果「え?ちょっ、どういうこと?」


シンガー「彼女、何か知ってるようですね」

シンガー「落ち着かせて話を聞くためにも一旦ここから離れましょう」

てんこ「そうですね」シュルルルッ

424 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 22:42:05.94 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果「あ、待って!ここの地図見ていくから!」

シンガー「忘れてました、私も念のため覚えておきましょう」

アニメ穂乃果(私たちはフロアマップへ目をやる)

1F
http://i.imgur.com/rtKXuOf.jpg

2F
http://i.imgur.com/a9W67RF.jpg

3F
http://i.imgur.com/pAR5Zvh.jpg


アニメ穂乃果「ええと……現在地がモール中央北入り口から入った所だから」

てんこ「私が殴り倒した生物はレストランコートの奥の方から来たようですね」

シンガー「どこか落ち着ける場所……ですか」

アニメ穂乃果「すぐに座れる所を探すならレストランコートの方だよね、まだアレがいるかもだけど」

てんこ「リスクを承知で手近な所を探索していくか、離れること優先で遠くへ行くか」

てんこ「どうせ上へ行くのなら2階に上がってしまうのも手ではありますね」


シンガー「そうですね……>>425

425 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 22:46:48.04 ID:yoP111AH.net
イオン銀行でお金おろそう

426 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 23:11:21.14 ID:uTIkAe8i.net
シンガー「お金を下ろしたいのでイオン銀行へ向かいましょう」

てんこ「分かりました、行きますよ」






カツン  カツン

アニメ穂乃果(私たちは薄暗い店内をアレに警戒しながら進んだ)

アニメ穂乃果(レストランコートは迂回してレイクサイド南入り口の近くにあるイオン銀行へ)

アニメ穂乃果(運が良いのかは分からないけどアレとは出会うこと無く来ることに成功した)


アニメ穂乃果(途中、近くにホノルルコーヒー?とにかくカフェを見つけた)

アニメ穂乃果(そこでてんこちゃん、呼子ちゃん、パンダルマさん、女の人が待っていることに)

アニメ穂乃果(私とシンガーさんがイオン銀行へ向かった)

427 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 23:12:02.06 ID:uTIkAe8i.net
シンガー「よし、お金を下ろせば自費で服も買えます!」

アニメ穂乃果「あの……ここで気づいたんだけど、まず電気が来てないよね」

シンガー「はっ!!」

アニメ穂乃果「それと通帳が無いとそもそも下ろせないんじゃ……」

シンガー「ああっ!今の私にはそれすら無い!何もない!」ガーンッ!


シンガー「穂乃果!穂乃果は持っていないんですか!?」ガクガクッ

アニメ穂乃果「私ぃ?私はそんなの持ってな……」

ガサッ

アニメ穂乃果「……あれ?」

アニメ穂乃果(ダメ元で服を探ってみると見慣れない通帳が出てくる)

アニメ穂乃果「おかしいな、私、こんなの持ってた記憶が無いけど……」

パラッ

アニメ穂乃果(開いてみると、どうやらその手帳には>>428万円入ってるようで――)

428 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 23:14:07.00 ID:ZKcYSfFf.net
252

429 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 23:42:47.99 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果「252万円っ!?」

シンガー「なんだ、いっぱい持ってるじゃないですか」

アニメ穂乃果「いやいや!これ私の通帳じゃないんだよ!」

シンガー「んー?本当ですか?」


アニメ穂乃果(なんでこんなものが私の服の中にあるんだろう?)

アニメ穂乃果(タイミングを考えるなら意識を失ってから皆に発見されるまでだよね……)

アニメ穂乃果(車の中で聞いた話だと、その間私はパチンコ屋に見せかけた謎の店にいたらしいけど)

ガサッ

アニメ穂乃果「ん?」

アニメ穂乃果(通帳と一緒に何かメモが出て来る)

アニメ穂乃果(そこには暗証番号らしきものと文章が書いてあった)


『ミニ穂乃果、これは魔王キチ団の拠点の1つであるこの店のお金よ』

『絶っっ対に無くさないようにしなさい!』

『マッキーより』


アニメ穂乃果「おおぅ……」

430 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 23:43:43.33 ID:uTIkAe8i.net
アニメ穂乃果(事情は分からないけど、あの店のゴタゴタで紛れ込んじゃったのかな)

アニメ穂乃果(勝手に使うのは悪い事だけど、魔王キチ団って敵らしいし良いよ……ね?)

グッ

アニメ穂乃果「うん!私のお金だと思おう!」

アニメ穂乃果「よし、後はATMに電気が来れば下ろせる……かも、あれ?」

シンガー「?」

アニメ穂乃果(ふと私の目に近くに設置してある自転車が入る)

アニメ穂乃果「ねぇシンガーさん、あれって……」

シンガー「ん?いったいを何を見て……なぁぁっ!?」


アニメ穂乃果「ふふ、なーんだちゃんと電気もあるじゃん」

シンガー「ま、待ってください穂乃果!私は漕いだりは――」

アニメ穂乃果「誰のお金で誰の服を買うのかな?」

シンガー「――私が漕ぎます!」


アニメ穂乃果(ま、ここの電気を付けても正常にお金下ろせるかは怪しい気がするけど)

ピッ

アニメ穂乃果「お、ついた」

ピッ  ピッ


アニメ穂乃果(私は後ろで響き渡る喘ぎ声を聞きながらATMを操作するのだった)

ピッ

アニメ穂乃果「とりあえず10万くらいでいいかな」


シンガー「ぬっ……ぁぁぁぁぁぁぁんんっ!!///」ビクンッビクンッ!!

431 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 23:46:22.17 ID:uTIkAe8i.net




──カフェ


てんこ「帰ってきましたか」 

てんこ「あれ?シンガーさんは顔が赤くて汗ばんでますがどうしたんです?」

シンガー「気にしないでください……」

てんこ「まぁ聞こえてましたけど」

シンガー「なら聞かないでくださいっ!!」


アニメ穂乃果「そっちはどう?」

てんこ「彼女もやっと落ち着いたみたいで、色々話してもらってた所です」

女性「はい、さっきは取り乱してしまってすみませんでした」

アニメ穂乃果「ああっ、謝らなくて良いですよっ」


てんこ「私たちもまだ半分くらいしか聞いてませんし、2人にも初めから話してもらえませんか?」

女性「はい、知ってることを全てお話します」

女性「あなたたちなら……アレを殲滅できるかもしれない」

アニメ穂乃果「……アレ?」


女性「何処からともなく現れて、このモールに避難してきた私たちを襲い始めた」

女性「一部の人間を残し、殆どの人間はモールから駆逐されてしまった」

女性「そして残した私のような若い女性を奴隷の如く扱い始め、各所でいやらしい発電をさせている」

女性「殺しても復活し、気づいたら増えていて、決して逃げられない」


女性「私たちはアレを――」


女性「――"メノノリ"と呼んでいます」





─────────────────

モール付近〜モール内・カフェ

PM0:25〜PM0:50 終末編『187』了

432 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 23:53:36.93 ID:uTIkAe8i.net
というわけでここまで

非常事態の世の中でショッピングモールに蔓延る謎生物
良いですねぇ、非常に良いベタ感です

これからの予定としては2階で服を手に入れ、3階のフードコートへ向かう感じです

実際の店舗図はまぁ……参考ということで
場所安価は曖昧に言って貰ってもこっちで何となく適切なとこ考えるのでオーケーです

終末編『188』に続く
かもしれない

433 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/14(金) 23:54:43.90 ID:yoP111AH.net
おつおつー

434 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 01:48:09.65 ID:7bIUBkv7.net
乙穂乃果

435 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 04:44:23.09 ID:3LtxDgoA.net
おつ

436 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 07:58:25.71 ID:5DzbSV1q.net
リアルイオン地図ワロタ

437 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 12:28:29.55 ID:Lur0sHgY.net
これが俺達のリアル

438 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 20:02:28.76 ID:r+MdvQL6.net
終末編『188』

─────────────────
──モール内・カフェ

PM0:50


アニメ穂乃果「メノノリ……か」

女性「はい」

アニメ穂乃果(どうやらそれがさっき私たちが出会ったアレの名前らしい)

アニメ穂乃果(話を聞くにとても人とは思えない)

アニメ穂乃果(まだモール内には数多くいるってことだし、気を付けないと……)


てんこ「ではこれからの予定を確認しましょう」

てんこ「最終的な目的地は3階中央にあるモール、ここに協力者が待っているはずです」

てんこ「メノノリにやられていなければ……ですが」

シンガー「私はイオン側、マップで見れば左側の2階で服を買いたいと思っています」

シンガー「こっちは私の個人的な用ですから最悪1人で行ってきますよ」

アニメ穂乃果「それは危ないんじゃ無いかなぁ……」


てんこ「そしてこの女性から新しい情報が1つ」

てんこ「どうやらメノノリに多くの人が囚われてる場所がモール内にあるらしい……ですよね?」

女性「はい、その場所は……>>439

439 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 20:09:02.78 ID:Lur0sHgY.net
イオンシネマ

440 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 20:40:13.86 ID:r+MdvQL6.net
女性「イオンシネマです」

アニメ穂乃果「イオンシネマ……3階の右側だね」

女性「そこにまだ大勢の人が囚われています」

女性「たまに私のように発電用に連れ出され見張られながら発電させられて……ううっ」

アニメ穂乃果「分かった、その人たちも助けよう!」

女性「ありがとうございますっ」


てんこ「ふむ……道筋は大体見えてきましたね」

てんこ「まずはここから近いイオン銀行付近のエスカレーターから上へ」

てんこ「イオンの2階でシンガーさんの買い物を済ましたらさらに上がり3階フードコート」

てんこ「協力者と合流出来たらそのまま右、イオンシネマの方向へ行きましょう」

アニメ穂乃果「うんっ」

シンガー「では善は急げです」

ガタッ

441 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 20:40:53.63 ID:r+MdvQL6.net
アニメ穂乃果(先頭にてんこちゃん、次に私、女性、パンダルマさん、呼子ちゃんと続きシンガーさんが最後尾)

アニメ穂乃果(この順番で近くのエスカレーターへと歩いていく)

アニメ穂乃果(戦える人が前後を挟む形、本当なら私が後ろに行っても良かったんだけど)

アニメ穂乃果(何の能力が覚醒したか分からないんじゃなぁ)


てんこ「……しっ」

アニメ穂乃果「……!」

てんこ(口に手を当て後ろの人たちを止まらせる)

てんの(電気は来てないから当然エスカレーターは動いていない)

ソーッ

てんこ(警戒しながら静かにエスカレーターの上を覗くと>>442)

442 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 20:42:48.77 ID:3LtxDgoA.net
メノ^ノ。 ^リが大量に張り付いていた

443 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 21:09:14.78 ID:r+MdvQL6.net
ベタァァァァァッ!!

てんこ(エスカレーターの床や手すりにメノノリが大量に張り付いていて――)


メノ^ノ。 ^リ ギロッ

てんこ「――っ!」

てんこ(目があった、思わず叫びそうになる衝動を抑える)

グッ

てんこ(やつらはジッと、こちらを品定めするように見ている)

てんこ(だけど、この角度ならまだ私しか見えていないはず……)

スッ

アニメ穂乃果(……?これは止まっていての合図だよね、何かあったのかな?)

てんこ(穂乃果さんたちを静止させたまま、手の合図で呼子さんを呼ぶ)

クイクイッ

呼子「……コクンッ」

444 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 21:10:14.19 ID:r+MdvQL6.net
てんこ(呼子さんにはカフェで予め話しておいたことがある)

てんこ(敵を発見し、声で会話が出来なくなった時に橋渡し役になってほしいと)

てんこ(その、能力を使って)


てんこ「…………」

サラサラサラサラッ

アニメ穂乃果(てんこちゃんは呼子ちゃんの手に指で文字……かな、何かを素早く書いていく)

アニメ穂乃果(書き終わると呼子ちゃんは振り返り、私の頭に手を当てる)

アニメ穂乃果(すると……てんこちゃんの声が脳内に響いてくる)

ピーンッ!!

てんこ『落ち着いて、声を出さないで聞いてください』

アニメ穂乃果「……っ!」

てんこ『これは呼子さんの祭能力で私の文字を声として変換して貰ったものです』

てんこ『今私の前のエスカレーターにメノノリが大量に張り付いています』

てんこ『おそらくここを通るのは不可能、皆さんは一旦引いて1つ向こう、イオン側のエスカレーターから上がってください』

穂乃果(ええっ!それじゃてんこちゃんは……!)

てんこ『私は少しここに留まって>>445

445 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 21:25:32.03 ID:7bIUBkv7.net
ちょっと倒してくる

446 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 22:00:40.53 ID:r+MdvQL6.net
てんこ『私はここに留まってちょっと倒してきます』

アニメ穂乃果(そんなっ!)

てんこ『あ、これ録音に近いものなので反論やリアクションは無意味ですから』

てんこ『全員が聞いたら足音を立てずに静かに移動してください』

てんこ『私も必ず後から追いつきます、お願いします』

ピッ


アニメ穂乃果(脳内音声が途切れると呼子ちゃんは次の人に声を聞かせに行く)

アニメ穂乃果(前を見るとてんこちゃんもこっちを見ていた)

アニメ穂乃果(アイコンタクトでさっきの音声が本当だと伝えている……んだと思う)

447 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 22:01:18.91 ID:r+MdvQL6.net
シンガー「…………」クイクイッ

アニメ穂乃果(最後尾まで聞かせ終わったみたい、後ろのシンガーさんが手招きをしながら歩き出す)

アニメ穂乃果(私も連なるようにそーっと付いていく)

アニメ穂乃果(てんこちゃん……無理はしないでね)チラッ

ソーッ

てんこ(……はいっ)コクンッ



てんこ(穂乃果さんたちがイオンの方へ移動した、これで一応は大丈夫ですね)

ジーッ

メノノリ「……レズゥ」グルルッ

てんこ(さて――化物退治といきますか)

シュルルルッ!

448 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 22:02:27.96 ID:r+MdvQL6.net




──モール・イオン部分2階

バッ 

キョロキョロ

アニメ穂乃果(あれから私たちは特にメノノリに遭遇することなく2階まで来れた)

アニメ穂乃果(シンガーさんがゆっくりと顔を出して辺りを確認する)


シンガー「ふぅ……上がってきて大丈夫です、この周りにアレはいないようです」

パンダルマ「はぁ、良かったわ〜」

女性「残ったあの子は……平気なんしょうか」

アニメ穂乃果「てんこちゃんなら大丈夫ですよっ」

アニメ穂乃果(……たぶん、ね)


キョロキョロ

シンガー(ここが服等の売り場ですね)

シンガー(改めて辺りを見回してみると>>449)

449 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 22:05:10.56 ID:08L9q+2O.net
可愛い服がいっぱい

450 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 22:26:01.95 ID:r+MdvQL6.net
シンガー「可愛い服がいっぱいですね……」ゴクッ

パンダルマ「あぁ、確かこの季節はその手のフェアをやってるんですのよ」

シンガー「フェア?」

アニメ穂乃果「もしかしてパンダルマさんここら辺でバイトしてたの?」

パンダルマ「バイト……そうですわね、この辺りは記憶にあるからそうかもしれません」

キョロキョロ

パンダルマ「服は出しっぱなし、店員は誰もいないみたいですわ」

女性「店員さんも大半がメノノリにやられて……残った人はシネマに囚われていると思う」


パンダルマ「とにかく適当に服を買っちゃうと良いわ」

アニメ穂乃果「はいこれお金、1万円で足りるよね」

シンガー「私は今の時代の相場には詳しくありませんが……ありがとうございます」

タタッ

シンガー(皆から少し離れて服が置いてある場所へ向かう)

シンガー(ふーむ、やはり可愛い服ばかりです)

シンガー(どうしましょうか……特に好みは無いんですよね)


シンガー(そうですね、>>451にしましょう)

451 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 22:35:01.08 ID:011vi4fk.net
僕光の衣装

452 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 22:56:01.15 ID:r+MdvQL6.net
シンガー(そうですね、この服にしましょう)

スッ

シンガー(手に取ったのは白とピンクの可愛らしい衣装、札には『僕たちはひとつの光』と書いてある)

シンガー「服の名前……なのですかね?」

シンガー(とても可愛らしく穂乃果が着ればすごく似合いそうな服)

シンガー(正直私には似合いませんが、何かこの服からは感じるオーラがあります)

シンガー(この先、困った時に役に立ちそうな……そんなオーラが)


シンガー「よし!」

ヌギヌギ

シンガー(私は服を広げると草の服を脱ぎ、僕光の服を着始める)

バサッ

シンガー(ああ、下半身を覆ってる草パンツはそのままでいいですね、下着まで探しにくのは面倒ですし)  

 

453 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 22:56:35.60 ID:r+MdvQL6.net
パサッ

シンガー「ふぅ……」

シンガー(サイズ等の確認はしていませんでしたが不思議とぴったり合う)

スタスタ

シンガー(お金は……札と一緒にレジに置いておけば良いですね、たぶんこの1枚で足りるでしょう)スッ
  
シンガー「さて、早く戻らないと!」




タタタッ

シンガー「皆さん、お待たせしました!」

シンガー(駆け足で元の場所に戻る、離れたのは少しの間ですが心配ではある)

アニメ穂乃果「わぁーっ!可愛い服ですね!」

シンガー「そ、そうですか……?恥ずかしいのであまり触れないでください」モジッ

アニメ穂乃果「なら何でそれにしたの……?」


シンガー「私がいない間、何か変わったことはありますか?」

アニメ穂乃果「そうだねぇ……>>454

454 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 23:02:39.82 ID:XH+oaHw6.net
┌メノ┌^ノ。 ^リ┐が高速移動してた

455 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 23:42:08.71 ID:r+MdvQL6.net
アニメ穂乃果「そうだねぇ……変わった所は特に無いよ」

シンガー「そうですか、それは良かっ――」

アニメ穂乃果「ここにもさっきと変わらず……メノノリがいる」

シンガー「――えっ?」

アニメ穂乃果「しっ、一応小声で話そう」

シンガー「は、はいっ」


シンガー(私は穂乃果と共に物陰にしゃがむ姿勢を取る)

シンガー(先程までは気付きませんでしたが、他の皆も同じような姿勢を取っていた)

アニメ穂乃果「シンガーさんが気付いて無いのも珍しいね」

シンガー「すみません……ちょっとテンションが上がってて」

アニメ穂乃果「うん、格好から分かるよ」

シンガー「お恥ずかしい……」

456 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 23:42:41.20 ID:r+MdvQL6.net
アニメ穂乃果「そうだな、2階のマップを思い出してみて」

アニメ穂乃果「私たちはエスカレーターを出た付近、イオンエリアの真ん中くらいにいる」

アニメ穂乃果「そして私たちが見つけたメノノリは1体、このイオンエリアの外周をグルグル回ってる」

シンガー「……えっ」

アニメ穂乃果「たぶんこっちにも気付いてるよ」

アニメ穂乃果「気付いてるのに近付いて来ない……何かを狙うように高速で回り続けている」

シンガー「高速で……回る?」


アニメ穂乃果「うん、追加でもう1つ悪いこと」

アニメ穂乃果「3階に上がるエスカレーターの先からもメノノリの気配がするの」

シンガー「なっ!」

シンガー(上も周りも塞がれているってことですか)

シンガー「まさか、私たちをこのエリアから出さないつもりでは……!」

バッ!!

457 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 23:47:56.29 ID:r+MdvQL6.net
カサカサカサカサカサカサッ

シンガー(耳を澄ますと周囲360度から走る音が聞こえてくる)

シンガー(これが……穂乃果の言っていた周回しながら見張っているメノノリ?)

シンガー(どんな速度で回ってるのやら、1体のメノノリが出す気配じゃないですよ!?)


アニメ穂乃果「シンガーさん……」

シンガー「……はい、分かっています」


カサカサカサカサカサカサッカサカサカサカサカサカサッ

シンガー(高速移動メノノリ……とでも呼びましょうか)

シンガー(あれを倒さなければ、ここから出ることは出来ない!)



─────────────────

モールエリア・カフェ〜イオエリア2階

PM0:50〜PM1:05 終末編『188』了

458 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 23:51:15.83 ID:r+MdvQL6.net
というわけでここまで

最後の所イオンエリアの間違いですね

本編は着実にゆっくりと進む
次は特殊タイプのメノノリとの戦い

終末編『189』に続く
かもしれない

459 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 23:56:19.35 ID:7bIUBkv7.net
乙穂乃果

460 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/15(土) 23:59:53.39 ID:3LtxDgoA.net
おつ

461 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 20:00:59.66 ID:GMqgVKE/.net
終末編『139』

─────────────────
──イオンエリア2階

PM1:05


ソーッ

シンガー(私たち5人は物陰に隠れながら周囲を警戒する)

シンガー(このエリアも変わらず薄暗く遠くまであまり見渡せない)

カサカサカサカサカサカサッ

シンガー(私たちを周りを円を描くように高速移動するメノノリの音だけが聞こえてくる)


女性「……ひぃ……ひぃぃぃぃっ!」ガクガクッ

シンガー(女性は体を震わせながら押し殺すように悲鳴をあげている)

パンダルマ「ちょっと、もう少し静かにしなさいよ」ボソッ

シンガー「大丈夫です、もう高速移動メノノリには気付かれてるでしょうから」

シンガー「今更いくら声を上げた所で襲ってくる事は無いでしょう」

パンダルマ「そ、そうね、積極的に襲う気ならもう来るはずよね」

462 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 20:01:36.23 ID:GMqgVKE/.net
チラッ

シンガー(おそらく襲ってくるトリガーは、あのメノノリが周回しているラインから出ること)

シンガー(本来なら無理に戦わず別ルートを探すのが懸命ですが、あいにくそこからも大量のメノノリの気配がする)

シンガー(大量と1匹なら……後者と戦ってみたほうが可能性は高い)


シンガー「穂乃果、ここは少し策を考えて……穂乃果?」

シンガー(声をかけた穂乃果の様子がおかしい、妙に何かを気にしてるような……)

アニメ穂乃果「……えっとね、さっきから何か変なの、違和感があるというか」

シンガー「変とは?」

アニメ穂乃果「それは……>>463

463 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 20:08:36.94 ID:F0kW/LKG.net
シンガーさんの服前後逆かも

464 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 20:37:16.66 ID:GMqgVKE/.net
ミス
『139』× → 『189』○

465 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 20:37:53.51 ID:GMqgVKE/.net
アニメ穂乃果「シンガーさんの服前後逆かも」

シンガー「ええっ!?」バッ!

シンガー「そうなんですか?私この手の服よく分からなくて……」

ガサゴソ

アニメ穂乃果「そんなに急いで着直さなくてもいいよ」


アニメ穂乃果「見慣れない服だと間違っちゃうよね、店もこんなに暗いしさ」

シンガー「ん?穂乃果も見たことなかったんですか?」

アニメ穂乃果「うん、似たような物はことりちゃんのデザインにあった気がするけど……見るのは初めてだね」

シンガー「それなのに……分かったんですか?」

アニメ穂乃果「え?タグみたいのが飛び出てたし、よく見たら分かったよ」

シンガー(この薄暗さの中でそんな小さいもに気づく?単に目が良いだけなのか、それとも……)

466 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 20:38:27.38 ID:GMqgVKE/.net
シンガー「そういえば、高速移動メノノリを見つけたのも穂乃果なんですよね」

アニメ穂乃果「うん」

パンダルマ「わたくしたちは見えませんでしたけどね」

パンダルマ「3Fのメノノリの気配に気付いたのもこの子ですわ」

シンガー「なるほど……」


アニメ穂乃果「シンガーさん、何か思いついたの?」

シンガー「はい、もしかしたらそれはあなたの能力かもしれません」

アニメ穂乃果「能力!?」

シンガー「そうですね……試しにあの>>467に注目して見てみてください」

467 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 20:53:46.22 ID:1R31dml0.net
美しい私

468 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 21:20:53.89 ID:GMqgVKE/.net
シンガー「あの美しい私を見てみてください」

アニメ穂乃果「あのってどれなのか……とにかくシンガーさんを見てみれば良いんだね」

シンガー「はいっ」

アニメ穂乃果「分かった」

ジーッ


アニメ穂乃果「……む?」

シンガー「どうです?見えた物をそのまま言ってみてください」

アニメ穂乃果「いや、普通に見ると普通のシンガーさんなんだけど……」

アニメ穂乃果「注目して見ると体の表面を黒いモヤが覆ってるように見える」

アニメ穂乃果「暗くて冷たい……地の底の底のような黒」

シンガー「ほう……」

アニメ穂乃果「反対に着てるその服は眩しいピンクに近い光を放ってる……気がする」

469 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 21:21:29.67 ID:GMqgVKE/.net
アニメ穂乃果「これって何?能力なの?」

シンガー「あなたが見た私を覆う黒は深淵歩きとして染み付いた深淵の香りでしょう」

シンガー「服も違って見えたということは、この服にも何かしらの力が宿っているということ」

シンガー(オーラを感じたのは間違いでは無かったようですね……)


シンガー「おそらくあなたの能力は視覚に関係するもの」

シンガー「詳細な事は私には分かりませんが、単に視覚強化に留まらず普通は目に見えないものを見ることも出来るかと思います」

アニメ穂乃果「見る……能力」ゴクッ

シンガー「どういう使い方が出来るかどうかはあなた自身で見つけていくしかありませんね」

アニメ穂乃果「でもこれ、普通の視界と能力の視界の切り替えがあやふやで大変だな」

アニメ穂乃果「じーっと見てるとモヤモヤ出てくる感じだし」

シンガー「なら名前を付けてみるのはどうでしょうか、その方が心の切り替えも出来ると思います」

アニメ穂乃果「名前、名前かぁ……」


アニメ穂乃果(目に関する力だからなんとか眼とかにしたらカッコいいよね)

アニメ穂乃果(えーと……あ!>>470眼はどうかな!)

470 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 21:31:53.60 ID:D9kM/tEW.net
直死の魔眼

471 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 22:00:54.12 ID:GMqgVKE/.net
アニメ穂乃果「直死の魔眼はどうかな!」

シンガー「どこかで聞いたことがありますが……あなたが決めたのならそれで良いのでは」

アニメ穂乃果「うん、魔眼!良い響きだね魔眼!」


シンガー「さて、穂乃果の能力が分かった所で再び作戦を考えましょう」

シンガー「1つ手が増えたのなら取れる行動も広がってきます」

アニメ穂乃果「私も頑張るよ!」

パンダルマ「で、具体的には?」

シンガー「高速移動中のメノノリを捉えるのは難しい、となればまずは動きを止めるのが確実」

シンガー「とある場所へおびき寄せて捕まえ動きを止めます」

パンダルマ「言うのは簡単だけど……出来るの?」

シンガー「おびき寄せる策は一応思いついてはいます」

シンガー「後は捕まえる際に役立つものがあれば……」


シンガー「穂乃果!周りを見渡して探してみてください!」

472 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 22:01:29.71 ID:GMqgVKE/.net
アニメ穂乃果「よしきた!――魔眼発動!」

グググググワッ

アニメ穂乃果(うっ……!)

アニメ穂乃果(物探しを意識して名前を叫ぶと視界が360度に広がる)

アニメ穂乃果(こ、こんなことも出来たんだ……景色に慣れなくて酔いそう……)

グラッ

アニメ穂乃果(酔いの感覚に耐えながら目を凝らすと視界の状態が変わっていく)

アニメ穂乃果(薄暗くボヤケた状態から白黒で輪郭がハッキリした状態へ……)

アニメ穂乃果(遮蔽物の陰や、中に入って見えないはずの物まで見えてくる)

カッ!!

アニメ穂乃果「確か捕まえるのに役立ちそうなものを探すんだよね」
 
シンガー「はい」

アニメ穂乃果「それなら……>>473

473 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 23:00:30.31 ID:STFpyDh6.net
無印の人を駄目にするクッション

474 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 23:57:36.61 ID:GMqgVKE/.net
アニメ穂乃果「パンダルマさんの5mくらい後ろにある商品の下の棚開けてみて!」

シンガー「はいっ」タタッ

ガラッ

シンガー「これは……クッション?」

パンダルマ「無印良品のクッションね、一度これで寝ると人をダメにすると專らの噂のやつだわ」

パンダルマ「無印良品のテンポは同じ2階にあるけどここから離れてるはず……何でここに?紛れ込んでしまったのかしら」

パンダルマ「誰か勝手に持ってきてた……ってこともないでしょうし」


シンガー「穂乃果、このクッションを見て何か分かることは?」

アニメ穂乃果「微かに緑のオーラを放ってる、たぶんその手のものに違いないよ」

シンガー「なるほど……なんか無印良品がただのブランドとは思えなくなってきましたが、今は利用させてもらいましょう」

シンガー「皆さん、私の考えを聞いてください!」

475 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 23:58:13.95 ID:GMqgVKE/.net





カツン  カツン

シンガー(数分後、イオンエリアとモールエリアの境に足音が聞こえる)

シンガー(その足音は少しずつモールのほうへ移動していく)

シンガー(もちろん、自らの領域から出るものを高速移動メノノリが逃がすはずがない)

カサカサカサカサカサカサッ!!

シンガー(メノノリは一目散に足音の場所へ駆けつける)

バッ!!

高速メノノリ「…………?」


シンガー(だが、その場所には誰もいない)

シンガー(メノノリは不思議そうに首を傾げる、それも仕方ないだろう)

シンガー(目の前に転がっているのはただの丸められた服)

シンガー(その服から……"足音が聞こえてきていた"のだから)


シンガー「今ですっ!!」

アニメ穂乃果「おうっ!」

ダンッ!!

476 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/16(日) 23:59:08.51 ID:GMqgVKE/.net
シンガー(私の合図で私と穂乃果が飛び出す、完全にメノノリの死角を付いて接近する)

高速メノノリ「……っ!」

シンガー(振り返った時にはもう遅い、私の足払いで床に倒し、穂乃果が手に持ったクッションを顔へ押し付ける!)

高速メノノリ「ぐぅぅぅっ!?」

アニメ穂乃果「うおりゃぁぁぁぁっ!!」

グリグリグリグリグリグリグリグリッ!!


シンガー(しばらくクッションを当てていると、やがてメノノリは動かなくなった)

スゥー  スゥー

アニメ穂乃果「寝息が聞こえてきたね」

シンガー「無事に人としてダメに出来たんでしょうか……」

パンダルマ「おおっ!すごいじゃないあなたたち!」

シンガー「まだ安心は出来ません、そこらの服で縛っておきましょう」

ギギギギギッ


シンガー(メノノリを出来る限りグルグル巻にしてクッションを付けたまま隅に押しやる)

シンガー「ふぅ……とりあえずこのくらいでいいですかね」

477 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 00:00:22.92 ID:hQgALbVA.net
アニメ穂乃果「でもでも、1番すごいのは呼子ちゃんだよ!」

呼子「……」フルフルッ!

アニメ穂乃果「いやー、まさか足音を服に張り付けられるとはね」

シンガー「そしてボールのように丸めて遠くからエリア境界辺に投げて再生、メノノリをおびき寄せる」

シンガー「呼子の祭能力があるから出来ることです、ありがとうございます」ニコッ

呼子「……!」カァーッ

呼子「……『ド、ドウイタシマシテ』」

シンガー「いえいえ」


シンガー「さて、これからの方針ですが……」

アニメ穂乃果「イオンエリアのエスカレーターで上に行くのは無理っぽいね」

シンガー「はい、穂乃果が見た数からすると協力者がいるフードコート辺りに集まってる可能性が高いです」

シンガー「ここはぐるっと回って反対側の端、イオンシネマの下辺りから挑んでみましょう」

女性「皆が……掴まっている所!」


シンガー「もし隙があれば――先に救出も試みたい所です」



─────────────────

イオンエリア

PM1:05〜PM1:20 終末編『139』了

478 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 00:01:38.58 ID:hQgALbVA.net
というわけでここまで 

ああまたミスです、189了です

メノノリ倒しましたね
ポンポン次へ行きましょう

終末編『190』へ続く
かもしれない

479 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 02:55:12.06 ID:sXP+S7/L.net
乙穂乃果

480 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 05:36:41.14 ID:ZjKA/apM.net
おつ

481 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 10:00:00.35 ID:04FN7DMB.net
さす無印

482 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 20:09:44.94 ID:sbhl1WPF.net
終末編『190』

─────────────────
─イオンシネマ前

PM1:30


シンガー(モールの端から端までおよそ400m程度の距離)

シンガー(私たちは辺りを警戒しつつ進みましたが奴らと遭遇することは無かった)

シンガー(こうなると逆に怖いですね……)

シンガー(高速移動メノノリを倒した私たちを向こうも警戒してるのか、どこかに誘い込んでいるのか――)

カツンッ

シンガー(ともかく穂乃果の目と呼子の声が使えるのがありがたい)

シンガー(得られる情報を駆使しつつ私たちは3Fイオンシネマの前まで辿り着くことが出来た)


パンダルマ「ここが映画館の入り口ですわね」

女性「おかしいな……前は入り口に見張りのメノノリがいたはずなのに」

シンガー「穂乃果、この中に人は見えますか?」

アニメ穂乃果「えーっと……ちょっと待って」

ジーッ

483 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 20:10:17.16 ID:sbhl1WPF.net
アニメ穂乃果「距離が遠いから不鮮明だけど、透視やサーモ視、振動視した感じでは人はいるね」

アニメ穂乃果「それも大勢、たぶんシアターの所に押し込められてるんじゃないかな」

シンガー「分かりました」

スッ

シンガー(私は懐から丸めた紙くずを1つ取り出し、イオンシネマ内へ投げ込む)

ポーンッ

シンガー(呼子の能力で中に声を封じ込めた……名付けて声爆弾!)


コロコロコロコロ

『おーーーーーいっ!』


シンガー(フロアの奥で声が炸裂する、これで敵が隠れてるならおびき寄せられるはず)

アニメ穂乃果「でも私の声の必要は無かったんじゃないかなぁ……」


シンガー(十数秒後、入り口から中を覗き込む)

シンガー(中の様子は……>>484)

484 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 20:14:40.46 ID:D1+9MCXw.net
映画に夢中

485 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 20:41:37.85 ID:sbhl1WPF.net
シンガー「……あれ?だれも居ないですね、声爆弾にも無反応です」

テクテク

シンガー(イオンシネマの中に入り、声爆弾を拾う)スッ

シンガー(辺りを見回してみても人っ子……メノノリっ子1人いない)

シンガー(ロビーにもチケット売り場にも動くものの姿が無い)

キョロキョロ

シンガー「ふむ……不自然ですね」

シンガー(チケットカウンターに肘を付きながら首をひねる)

アニメ穂乃果「シンガーさん!そこそこ!」

シンガー「え?」

シンガー(私に続いて入ってきた穂乃果がカウンターの下の方を指差す)

シンガー(そこ……?と今度を身を乗り出しカウンターの内側を覗き込んでみると……)


シンガー「あ、いた」

シンガー(そこにはカウンターの下て膝を抱え震えているこれまた若い女性がいた)

486 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 20:42:13.26 ID:sbhl1WPF.net
シンガー(制服を見るに映画館のスタッフか何かでしょう)

スタッフ「ひぃぃぃぃっ!……ってあれ?メノノリじゃない……?」

シンガー「はい、人ですよ、あなた方を助けに来ました」

スタッフ「助けに……?本当なのっ!?」

シンガー「ですから状況を教えてください」

スタッフ「え、えぇ……」


シンガー「私たちが聞いた話ではこの映画館内にメノノリに囚われた人たちがいるとの事でしたが」

シンガー「これだけ話していてもメノノリの1匹すらやってきません……何故でしょうか?」

スタッフ「それは……映画を夢中で見てるからなんです」

シンガー「映画?」

スタッフ「は、はい、メノノリたちは1つのシアターの中に入って映画を見ているんです」

アニメ穂乃果「うーん……想像すると中々にシュールな光景だね」

487 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 20:43:01.09 ID:sbhl1WPF.net
スタッフ「元々は厳重な監視体制だったんですけど、ある時捕まってる人たちの中の1人が気づいたんです」

スタッフ「館内に貼られてるポスターの1つ、それをメノノリたちがやけに気にしていた事に」

スタッフ「私たちスタッフが監視の目をかいくぐってその映画を上映した所、館内のメノノリたちは皆それを見に行ってしまいました」

スタッフ「まるで……外灯に誘われる蛾のように」


パンダルマ「すごい良い事に気づいたじゃない、その……捕まってた誰かさん?」

スタッフ「中々お綺麗な人でしたよ、何でもどこかの学校で教師……じゃないな、何かやってるとか」

スタッフ「隣に小さな女の子を連れていましたね、お母さんと逸れた子だと言っていました」

シンガー「ほうほう」


アニメ穂乃果「ねぇ、映画って何を上映してるの?」

シンガー「確かに……メノノリたちが何に興味があるか知っておくのは大事な事ですね」

スタッフ「はい、今上映してるのは>>488

488 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 20:45:43.04 ID:AsNjzNFT.net
君の名は

489 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 21:21:49.06 ID:sbhl1WPF.net
スタッフ「君の名はです」

シンガー「君の縄?」

アニメ穂乃果「君の名はだよ」

スタッフ「はい、今の流行りなのでメノノリたちも気になってたんじゃないかなと」

アニメ穂乃果「以外とミーハーなんだね……」


パンダルマ「まぁ有名じゃない!わたくしのあれも見に行きたいとはしゃいでたわー」

パンダルマ「えーと、わたくしの……あれ……誰だっけ?」
 
アニメ穂乃果「……パンダルマさん?」

パンダルマ「ごめんなさい、どこかでそういう記憶があった気がするのよ」

パンダルマ「今度なんとかさんが帰ってきたら見に行こうねーって……話をしてたような……あれ?」


アニメ穂乃果(映画の約束の記憶……?)

アニメ穂乃果(モールで働いてたとも言ってたし、やっぱりパンダルマさん元は人間なんじゃ……)

490 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 21:22:36.00 ID:sbhl1WPF.net
シンガー「それで、囚われてた人たちは今どこに?」

スタッフ「館内のメノノリは消えたものの、外にはまだ大勢います」

スタッフ「なので救助を待とうと別のシアターに立て籠もってるんです」

シンガー「あなたは何故ここに?」

スタッフ「私は……様子を見に来たら丁度皆さんと鉢合わせして、びっくりしたので」

シンガー「なるほど」

スタッフ「あ、案内しますね!ついてきてください!」

タタタタタタッ


シンガー(スタッフさんの後を追い1つのシアターへと入っていく)

ガラッ

シンガー(中には十数人の女性たちがいて、入ってきた私たちを見てざわつき始めている)

ザワザワ ザワザワ

シンガー(この人たちが捕らえられていた人たちなのでしょう、所々疲弊しきった様子が見られる)

アニメ穂乃果「あっ!!」

シンガー(すると穂乃果が女性たちの中の1人に向かって走り出す)


タタタタタタッ!

アニメ穂乃果「まさか……理事長!?」


理事長「……はい?」

491 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 21:23:12.90 ID:sbhl1WPF.net
理事長(突然入ってきた少女に理事長と呼ばれる、まぁ私は元理事長であるけど……)

理事長(こんな生徒、うちの学院にいたっけ?)

ピーンッ!

理事長(うっ……)クラッ

理事長(その時、脳内に見に覚えのない記憶が流れ込んでくる)

理事長(今目の前にいる少女が私の学院で>>492している記憶が――)

492 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 21:26:04.37 ID:ZjKA/apM.net
オカルト愛好会の教祖

493 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 21:53:38.58 ID:sbhl1WPF.net
理事長(オカルト愛好会の教祖をしてる記憶が流れ込んでくる……)

グラッ

理事長(……それと、歌を歌ってる記憶?)

理事長(2つの同じ姿の少女の記憶がピントのズレた写真のように浮かび上がる)

アニメ穂乃果「理事長っ!?」

ガシッ

理事長(でも、どっちの記憶にしろ共通に思い出した事がある……今私を支えてくれてる少女の名は)

理事長「高坂……穂乃果さん?」

アニメ穂乃果「そうだよっ!穂乃果だよ!」ギューッ

アニメ穂乃果「良かったぁ……やっぱりこの世界にも理事長はいたんだね!」

理事長「この……世界?なにを言ってるの?」


シンガー「え、ええとですね、まず一度穂乃果は落ち着いて」ガシッ

アニメ穂乃果「うぐっ……ごめんなさい」

スタッフ「あ!その人が映画を上映するアイディアを出してくださった方です!」

シンガー「そうなのですか」

アニメ穂乃果「さすが理事長!」

494 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 21:54:16.99 ID:sbhl1WPF.net
理事長「あの……別の世界って、もしかして魔王と関係した話ですか?」

シンガー「魔王?」

理事長「は、はい、私は滋賀に来る前は魔王の拠点に捕まっていたんです」

シンガー「……ふむ、あの拠点にですか……」

シンガー(これはお互いに関係者っぽいですね)


シンガー「分かりました、一度情報の擦り合わせをしましょう」







理事長「はあ……なるほど」

理事長「私が寝てる間にそのような事が起こっていたのですね」

シンガー「次はこちらからの質問です、あなたは目覚めた時に魔王横丁という場所にいた」

シンガー「それがどうしてこのイオンモールに逃げ込んで来たんですか?」

理事長「それは……>>495

495 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 21:57:32.38 ID:D1+9MCXw.net
大型ショッピングモールは鉄板かなって

496 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 22:21:50.24 ID:sbhl1WPF.net
理事長「実は魔王横丁にも近くのスーパーにも似たような化物が現れたの」

理事長「それで逃げてきてここを見つけたから」

シンガー「から?」

理事長「大型ショッピングモールは鉄板かなって」

アニメ穂乃果「鉄板だよね!」

シンガー「何が鉄板なんですか……まぁノリで逃げてきたのは分かりました」

理事長「でも中にも化物がいて捕まるなんて最悪ね、これも鉄板といえば鉄板だけど」


??「理事長お姉ちゃん!」グイッ

アニメ穂乃果「あれ?背中にいるその子は誰?」

理事長「ああ、この子はみかんちゃん、私を助けてくださった方の娘よ」

理事長「お母さんの方も一緒に逃げてきたんだけど、道中で逸れてしまって」

みかん「ずっと理事長お姉ちゃんが守っててくれたの!」

アニメ穂乃果「お姉ちゃん……?」

理事長「き、気にしないで」

オホン


理事長「だから聞きたいんだけど、どこかで母親のような女性を見なかった?」

理事長「ここのイオンモールで働いてた事もあったらしいから、辿り着いてはいると思うんだけど」

アニメ穂乃果「うーん……そうだなぁ、>>497

497 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 22:41:24.91 ID:rRSDUpbA.net
パンダルマにバブみを感じるからママだよ

498 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 22:54:42.10 ID:sbhl1WPF.net
アニメ穂乃果「たぶん近くにいるんじゃ無いかな?」

理事長「え?」

アニメ穂乃果「まだ本当と決まったわけじゃないから小声で話すね」

アニメ穂乃果「外れてたらみかんちゃんが可愛そうだし」

理事長「は、はい」

アニメ穂乃果「あっちの方、白い雪ダルマ的なものがあるでしょ」

理事長「ありますね」

アニメ穂乃果「あれがたぶん……みかんちゃんのお母さんだと思う」

理事長「えええっ!?」

アニメ穂乃果「しーっ」

理事長「すみません」


アニメ穂乃果「私はパンダルマさんって呼んでるんだけど、あの人自分の記憶がほぼ無いらしいの」

アニメ穂乃果「出会ったのもモールへ向かう道の途中だったし、ここで働いてるとも言ってた」

アニメ穂乃果「それに……映画の話を家族としてたっぽい、たぶんお父さんが帰ってきたら映画を見に行くとかそんな話」

理事長「ああっ、それなら私も聞いたわ!」

499 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 22:55:15.87 ID:sbhl1WPF.net
アニメ穂乃果「それに私の能力である魔眼で見たところ、パンダルマさんの中身から強いバブみを感じた」

理事長「バブみ……?」

アニメ穂乃果「お母さん度、みたいなものかな」

アニメ穂乃果「私の魔眼は様々な計測値を視覚情報として感じ取れるみたい」

アニメ穂乃果「例えば能力の気配だったり、音や振動や匂いや温度、他にもレントゲンみたいに見えたりするの」

アニメ穂乃果「その機能の中の1つでバブみ度も測れるってわけ」

理事長「なるほど……かなり応用の効く能力ね」


理事長「でも記憶も失って姿も変わってるとなると今のみかんちゃんに教えるわけにはいかない」

理事長「穂乃果さん、あなたの目で原因が分かったりしないの?」

アニメ穂乃果「うーん……私は見えるだけで分析は出来ないからなぁ」


アニメ穂乃果「でも見てて気になった所はある、それは>>500

500 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 23:20:24.80 ID:Gn2JmuEj.net
あれよく見たら異能的なもので作られた超リアルな着ぐるみかも

501 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 23:58:16.37 ID:sbhl1WPF.net
アニメ穂乃果「よく見たら異能的なもので作られた超リアルな着ぐるみかも」

理事長「きぐるみ……ですか」

アニメ穂乃果「どうも側の反応と中心の反応が違って見えるんだよね」

アニメ穂乃果「その可能性も無くなはない……」

理事長「分かりました、やってみましょう!」タタッ

アニメ穂乃果「ってえぇ!?アクティブだね理事長さん!?」


アニメ穂乃果(理事長はパンダルマさんに近寄るとパンで出来た体をぐっと剥ぎ取る)

理事長「ってい!!」バッ!!

パンダルマ「ああちょっ!あなた何をするんでございま――」

ボコッ

理事長「穂乃果さん!出てきましたよ!」

アニメ穂乃果「おおぉ……」

アニメ穂乃果(理事長が剥ぎ取ったパンダルマさんの背中の部分、サナギから羽化するチョウチョみたいに人が出てくる)

理事長「よいしょっと」

ズリズリ

??「ううん……あれ?ここは一体……」

502 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/17(月) 23:58:48.34 ID:sbhl1WPF.net
アニメ穂乃果「あの人がみかんちゃんの……」

みかん「お母さんっ!!」タタタッ

ガシッ

母親「……みかん、あなたどうして」

みかん「お母さああああんっ!!」

母親「もう……何泣いてるのよ、よしよし」ナデナデ


アニメ穂乃果(よっぽど寂しかったのだろう)

アニメ穂乃果(一目散に駆けていったみかんちゃんはお母さんに抱きついて離れない)

シンガー「親子の再会です、まずはそっとしておいてあげましょう」

アニメ穂乃果「うん」

アニメ穂乃果(再会……か)

アニメ穂乃果(周りを見ると私たちが1Fで助けた女性も、知り合いであろう人の所で喜んでいる)


アニメ穂乃果「シンガーさん、あのダルマ着ぐるみ、略してダルマぐるみをどう思う?」

シンガー「あまり略せてる気はしませんが……今のところは何も分かりませんね」

シンガー「みかんママさんの様子を見るに記憶も戻っている、口調もパンダルマの時とは違う」

シンガー「おそらくダルマぐるみに取り込まれると記憶を失い1つのダルマという人格になるのでしょう」

アニメ穂乃果「いったい誰があんなものを着せたのか……謎は深まるな」ムムムッ

503 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 00:00:39.67 ID:N2bYtwc6.net
シンガー「ここで考えても埒があきません、元に戻れたということで一旦納得」

シンガー「まずは無事に脱出することを考えましょう」

アニメ穂乃果「そうだね、1階に残ったてんこちゃんも気になるし」

理事長「私たちが見聞きした所ではメノノリの巣がフードコートにあるのは間違いない」

理事長「でも……」

シンガー「私たちには行って確かめなければいけないことがある」

理事長「分かってるわ」


理事長「なら1番注意しなければいけないものを教えておきます」

理事長「モール内を徘徊してる個体のメノノリも充分怖いけど、私たち最も恐怖を与えたもの」

理事長「それは……巨大な影よ」

シンガー「巨大な影?」


理事長「ええ、このモールの上半分を丸ごと消滅させた――」


理事長「――巨大なメノノリの影よ」



─────────────────

3F・イオンシネマ

PM1:30〜PM1:45 終末編『190』了

504 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 00:01:50.15 ID:N2bYtwc6.net
というわけでここまで

理事長組とも合流
次は協力者との接触、脱出を試みます

終末編『191』に続く
かもしれない

505 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 05:27:46.48 ID:WWWKmuX+.net
おつ

506 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 11:46:33.09 ID:95t6BO5O.net
乙穂乃果

507 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 18:55:50.42 ID:q/C6aawW.net
メノノリこわひ

508 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 20:11:01.21 ID:4RyK/pbj.net
終末編『191』

─────────────────
──イオンシネマ入り口

PM1:50


シンガー(すっかり気にしていませんでしたが3階部分は吹き抜けのような状態になってるんですよね)

シンガー(イオンシネマは天井がそのまま残ってたので忘れていました)

ザッ

シンガー(見上げると曇り空が見える、雪が降ってくれば3階部分にも積もるだろう)

シンガー(こんな大破壊を行って姿を消した巨大なメノノリとはいったい……)


アニメ穂乃果「シンガーさん!皆揃ったみたい!」

シンガー「はいっ」

シンガー(協力者を探しに行くメンバーは先程の面子からママさんと救助した女性を抜いて理事長さんが加わったから……)

シンガー(私、穂乃果、呼子、理事長さんの4人ですね)


理事長「気をつけて行きましょう、あそこは奴らの巣になってるわ」

シンガー(ルートはマップの3F右端のイオンシネマから中央のフードコートへ)

シンガー「はい、なるべく戦闘を避けて隠密に行動することを心掛けましょう」

シンガー「もし見つかった場合は>>509

509 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 20:12:29.08 ID:WWWKmuX+.net
ノンケのふりをする

510 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 20:38:19.13 ID:4RyK/pbj.net
シンガー「見つかった場合は慌てず落ち着いてノンケのふりをしてください」

アニメ穂乃果「ノンケ?」

シンガー「えーと……極めて一般人のふりということです」

アニメ穂乃果「なるほど一般人か」

シンガー「話を聞いた所メノノリは比較的若い女性を狙う傾向にあります」

理事長「若い女性っ!?」

シンガー「傾向ですよ傾向」


シンガー「発電など労働のための人材確保なら女性はむしろ不向きですし効率的とは思えません」

シンガー「おそらくメノノリたちの好みが大きく関わってると思われます」

理事長「女性型の怪物が女性を狙う……特殊な性的嗜好ね」

シンガー「ですから狙われたらはっきりノーと言ってやると良いと思います」

シンガー「私はそういう趣味は無いですとね!」

アニメ穂乃果「メンタル的な話だったの!?」


シンガー「ま、実際狙われたらどうしようも無いのが現状ですから」

シンガー「私たちの中にはこれといった戦闘要因もいないですし」

理事長「ええ、数が数なだけに……」

アニメ穂乃果「……」ゴクッ


シンガー「では行きましょう、心して」

511 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 20:38:52.45 ID:4RyK/pbj.net





──フードコート前


アニメ穂乃果(静かに、物音を立てず出来るだけ静かに進む)

アニメ穂乃果(この先が……フードコートか)


シンガー「…………」クイクイッ

アニメ穂乃果(シンガーさんからの合図、それを受けて魔眼を使う)

カッ!!

アニメ穂乃果(壁越しに動く無数の影、全部おんなじ色してるな……たぶんこれがメノノリ)

アニメ穂乃果(その影の中、メノノリではない人間がいるか探すと……>>512)

512 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 20:42:57.06 ID:8uY/3WOr.net
こちらを見て微笑んでいる人が居る

513 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 21:01:22.91 ID:4RyK/pbj.net
アニメ穂乃果(こちらを見て微笑んでる人の影が見える)

アニメ穂乃果(あの人が情報提供してきた協力者の人かな……?)


シンガー「どう?」

アニメ穂乃果「それっぽい人が居るには居るけど、どうにかして確かめられないかな」

シンガー「確かめる……ですか」

理事長「今は小声だから良いけどここから声かけたら絶対にバレちゃうわよ」

シンガー「そうですね……呼子、あなたの能力で声をピンポイントに届けられたりはしませんか?」

呼子「……?」

シンガー「穂乃果が見つけた人の耳だけに聞こえるようにするんですよ」

シンガー「指向性スピーカー……と言えば分かるでしょうか」


呼子「……『ウン ヤッテミル』」

アニメ穂乃果「よし来た、場所は壁越しに私が指示するからよく聞いてね」

呼子「……」コクッ

理事長「聞かせる声の内容はどうするの?」

理事長「確か協力者の名前はキサラさんという人よね」

シンガー「ふむ……>>514と言うくらいで良いでしょう」

シンガー「それで確認が取れるはずです」

514 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 21:06:01.19 ID:yAxLllJf.net
私はLです

515 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 21:30:25.52 ID:4RyK/pbj.net
シンガー「私はLですと伝えてください」

シンガー「協力者への連絡はLという名義を使っていたそうです、それで分かるでしょう」


アニメ穂乃果「良い?伝える言葉は分かった?」

呼子「……」コクンッ

アニメ穂乃果「じゃあしっかりイメージしてね、その人がいるのは呼子ちゃんから見て――」


アニメ穂乃果(呼子ちゃんに目線を合わせ、出来る限り正確に位置を伝えていく)

アニメ穂乃果(メノノリの数は多いけど密集してるわけじゃない、頭の所に当てられれば……)

呼子「……『ワカッタ ヤル』」

シンガー「お願いします」


呼子「スゥー……ハッ!」

516 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 21:31:02.45 ID:4RyK/pbj.net
ヴィィィィィンッ

アニメ穂乃果(ほんの微かに空気が震える感覚)

アニメ穂乃果(私の耳には何も聞こえないけど……でも見える)

アニメ穂乃果(壁を突破した音の波が真っ直ぐ指示した人影へ向かっていくのが目に見えて分かる!)


アニメ穂乃果「届いた、届いたよっ!」

シンガー「反応はどうです!?」

アニメ穂乃果「ええと……協力者かもしれない人は音を聞いて>>517

517 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 21:34:44.52 ID:8uY/3WOr.net
駆け出した

518 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 21:56:38.39 ID:4RyK/pbj.net
アニメ穂乃果「こっちに駆け出してきたよっ!?」

理事長「ええっ!!そんなのバレバレじゃないっ!!」

シンガー「助けが来たと確信して一が八かの賭けに出たんでしょう」

アニメ穂乃果「そんなぁ……」


アニメ穂乃果(まぁ、あのメノノリの量じゃこっそり救出なんて無理なんだけど……)

アニメ穂乃果「それしても決断力ありすぎだよっ!」

シンガー「穂乃果!メノノリたちの様子は?」

アニメ穂乃果「皆逃げた人を追いかけて……もうすぐ角曲がってこっち来るよ!」


ダタタタタタタタタッ!!

シンガー「足音!」

理事長「わわっ!どうするのよ!?」


アニメ穂乃果(ずっとシルエットでしか見えてなかった協力者の人が、角を曲がり姿を現す)

アニメ穂乃果(その姿は……>>519)

519 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 22:00:55.40 ID:ue0eXP2e.net
メノノリの統率者Tシャツを着ていた

520 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 22:21:57.04 ID:4RyK/pbj.net
アニメ穂乃果(その姿は……)


アニメ穂乃果「……え?」

シンガー「どうしました穂乃果!?」

アニメ穂乃果「あの人!メノノリ統率者って書かれてるTシャツ着てる!」

シンガー「えぇ?」

アニメ穂乃果「追いかけられてるんじゃない、あの人が戦闘で追いかけてきてるんだよ……私たちを!!」

シンガー「……っ!」

ダンッ!!


アニメ穂乃果(私たちは弾かれたように元来た方向へ走り出す)

521 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 22:22:39.09 ID:4RyK/pbj.net
ダタタタタタタタタッ!

アニメ穂乃果(走りながら振り返ると床や壁を大量のメノノリが這うように追って来ている)

アニメ穂乃果(その先頭を指揮するように走ってる人の顔が……)

アニメ穂乃果「笑ってる……あの人笑ってるよ!!」

理事長「ど、どういうことなの?協力者がいるんじゃなかったの!?罠!?」

シンガー「全てが罠とは考えにくい、少なくともとっりと通信していた人は本物だった」

シンガー「嗅ぎつけた何者かが途中ですり替わったのか、本物がメノノリに捕まって何かされたのか」

シンガー「とにかくあれは……敵に違いありません!」


アニメ穂乃果「どうする?このまま逃げてると映画館で待ってる皆の所に行っちゃう!」

シンガー「ですね、何かで足止めするか、もしくは……>>522

522 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 22:39:29.54 ID:s/SMj0dm.net
何かで足止めするか

523 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 22:57:39.34 ID:4RyK/pbj.net
シンガー「もしくは……何かで足止めするか」

アニメ穂乃果「どっちも同じじゃん!!」

タタタタタタッ

理事長「でもっ、並の足止めじゃメノノリたちは止まらないわよ!」

シンガー「ですよねぇ……せめて天井か壁を崩すなり出来れば良いんですが」

アニメ穂乃果「私と呼子ちゃんの能力はそういうこと出来ないし、理事長は一般人だからなぁ」

シンガー「私も勇者時代の道具が無いとどうにも、1人2人なら素手でも組み伏せられる自身がありますが……」

ドドドドドドドドドドドド!!

シンガー「あの数相手では大した時間稼ぎにもなりません!」

524 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 22:58:45.63 ID:4RyK/pbj.net
アニメ穂乃果「も〜、なんでこのチームには戦闘要因がいないのか」

アニメ穂乃果「くっ……ここにてんこちゃんがいたら……」

シンガー「試しに呼んでみます?」

アニメ穂乃果「よ、呼んでみよう!」

グッ

アニメ穂乃果「て!てんこちゃーーんっ!お助けーーーー!!」

メキメキメキメキメキ 

アニメ穂乃果「……え?」

バゴンッ!!

アニメ穂乃果「なぁっ!?」


アニメ穂乃果(私が叫んだ途端、後ろの床がメキメキと割れ、下から何かが飛び出してくる)

てんこ「――呼びましたか?穂乃果さん」

アニメ穂乃果「てんこちゃん!!」

アニメ穂乃果(そう、出てきたのは>>525の姿になっていたてんこちゃんだった!)

525 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 23:05:19.95 ID:ORqj1JZ/.net
巨大メノノリ

526 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 23:50:34.16 ID:4RyK/pbj.net
アニメ穂乃果(巨大なメノノリの姿になったてんこちゃんだった!)

アニメ穂乃果(大きすぎて3Fに頭と腕だけが突き出ている)


シンガー「てんこですか!?その姿はいったい……」

理事長「私が見た巨大なメノノリそっくりだわ!」

てんこ「驚かせてしまってすみません、最初は色々変幻してチマチマ倒してたんですがキリが無くなって」

てんこ「大きくなれば一気に倒せるかと思って変幻しました、奴らの姿なのはこれ筋力とか強くて……」

アニメ穂乃果「いいから前!何かで塞いで!」

てんこ「は、はい!」

バリッ ベキベキベキベキベキベキベキッ!!


アニメ穂乃果(てんこちゃんは床や壁を無理やり捻じ曲げて3Fの通路自体を遮断してしまう)

アニメ穂乃果(フードコートとの間には新たな壁のようなものが出来て塞がったしまった)

理事長「劇的ビフォーアフターにもほどがあるわね……」

アニメ穂乃果「すごい!すごいよてんこちゃん!」

527 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 23:51:09.52 ID:4RyK/pbj.net
シンガー「本当です、この力があれば残りのメノノリも殲滅させることが――」

てんこ「すみません、それはちょっと無理そうです……」

シンガー「え?」


グラッ

アニメ穂乃果(巨大なメノノリに変幻してるてんこちゃんの体がふらつく)

アニメ穂乃果(顔色も段々悪くなっていってるみたい)

てんこ「私……母さんとは違って大質量のものに変幻するのは苦手で……」

てんこ「これで動くの……結構疲れて……はぁ……はぁ……」

てんこ「あらかた、下の階の怪物は倒しましたけど……さすがに限界……かな」

フラッ 

シュルルルッ ポンッ!

アニメ穂乃果「てんこちゃん!」ダタッ

アニメ穂乃果(変幻が解け、てんこちゃんは人の姿に戻ってしまう)

アニメ穂乃果(そうなると、自分で空けた下の穴に落ちて――)

シンガー「よっ」ガシッ

アニメ穂乃果「はぁ……落ちなくて良かった」

528 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 23:52:07.21 ID:4RyK/pbj.net
スタスタ

アニメ穂乃果「てんこちゃん大丈夫なの?」

シンガー「かなり無理をしていたようですね……意識を失っています」

アニメ穂乃果「そっか……」

シンガー「ですがてんこの活躍で下のメノノリは壊滅、3Fのメノノリも壁の向こうに閉じ込められました」

シンガー「もう危険は無くなったと見て良いでしょう」

アニメ穂乃果「だねっ、お手柄だよっ」


シンガー「後は映画館に残ってる人々を連れて安全に脱出を……」

フワッ

シンガー「……む?」

アニメ穂乃果「何か……降ってきた?」


アニメ穂乃果(頬に冷たい感触、見上げると吹き抜けの空から白いものが降りてきてる)

アニメ穂乃果「雪……これ雪だよ!」

シンガー「異能殺しの雪、もうここにも降ってくるとは……!」

529 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 23:52:39.88 ID:4RyK/pbj.net
アニメ穂乃果(そして、舞い降りる雪と共に、もう1つ想定外の事が起こる)

アニメ穂乃果(それは……音だった)

ドシーーンッ!

グラグラグラッ

シンガー「なんですこの音は、フロアが……モール自体が揺れてる?」

アニメ穂乃果(大きな音はモールの外から聞こえていて、段々と近づいてくる)

ドシーーンッ  ドシーーンッ

アニメ穂乃果(それはまるで巨大生物の足音のような……)


理事長「あぁぁぁぁっ!ああ!あれはっ!!」ガクガク!

アニメ穂乃果「理事長!?」

アニメ穂乃果(壊れた壁の隙間から外を覗いていた理事長が怯える)

アニメ穂乃果「ここから、ここから見えるの!?」

理事長「……」コクコクッ!


アニメ穂乃果「いったい何が近づいて……っ!?」

530 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 23:53:51.39 ID:4RyK/pbj.net
アニメ穂乃果(モールの外、駐車場の部分に"ソレ"はいた)

アニメ穂乃果「巨大……メノノリだ」

シンガー「なっ!」


アニメ穂乃果(てんこちゃんが変幻したのと姿は同じ、でも大きさが何倍も違う)

アニメ穂乃果(超巨大メノノリが、雪が舞う中を歩いてきていた)


アニメ穂乃果「あんなの、どうしたらいいか――」


超巨大メノノリ「グアアアアアアアア!!レズウウウウウウウウウウウ!!!!」

バリバリバリバリバリバリバリバリッ!!!!


アニメ穂乃果(咆哮が響き渡る)

アニメ穂乃果(モール崩壊まで、時間は残されてなかった)


─────────────────

イオンモール3F

PM1:50〜PM2:00 終末編『191』了

531 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/18(火) 23:55:57.71 ID:4RyK/pbj.net
というわけでここまで

協力者との合流はご破算に
脱出しようと思ったら超巨大メノノリです、たぶんボスです

そろそろモール編も終わりそう

終末編『192』に続く
かもしれない

532 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 01:00:46.79 ID:h+hJThX5.net
メノノリがゲシュタルト崩壊してきた

533 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 05:47:50.70 ID:jEOk+YzK.net
おつ

534 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 20:15:56.88 ID:vR0SETTt.net
終末編『192』

─────────────────
──イオンモール3F


超巨大メノノリ「レズウウウウウウウウウウウ!!」

バリバリバリバリバリバリッ!!

ドシーーンンッ! ドシーーンンッ!


シンガー「私たちのいる3階より遥かに大きい……まるで巨人です」

アニメ穂乃果「このまま歩いてくると1蹴りでモールが吹き飛んじゃうレベルだよ!」

理事長「あれよ、あれが私が見た巨大な影……」ガクガク


アニメ穂乃果(理事長がすごい震えてる、あれを見たら無理もないよね)

アニメ穂乃果(モールの上半分を消し飛ばしたなんて最初は信じられなかったけど)

アニメ穂乃果(あの巨大な姿を見たらさすがに納得せざるを得ない)

535 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 20:16:30.25 ID:vR0SETTt.net
シンガー「と、とにかく急いで皆さんを避難させましょう!モール内に敵は残ってないのですから」

アニメ穂乃果「そうだね……理事長立てる?」

理事長「ご、ごめんなさい、ちょっと腰が抜けて……」

アニメ穂乃果「そっか、シンガーさんと呼子ちゃんは先に映画館に行って他の人を避難させてて」

アニメ穂乃果「私は理事長に肩を貸していくから」

シンガー「分かりました、穂乃果たちも急いで来てくださいね」

タタタタタタッ!


アニメ穂乃果(てんこちゃんを抱いたシンガーさんと呼子ちゃんは駆け足で走っていく)

アニメ穂乃果(私も理事長を起こしてっと……)

グイッ

アニメ穂乃果「行きますよ!」

理事長「悪いわね……」

アニメ穂乃果「良いんです、私たちも2人を追って――」


アニメ穂乃果(と、1歩を踏み出した時)

超巨大メノノリ「グアアアアアアアアッ!!」

ブゥゥゥンッ!!

アニメ穂乃果(超巨大メノノリがこっちに向けて>>536を放り投げてきて――)

536 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 20:19:50.03 ID:R3VMulVj.net
協力者の梨子ちゃん

537 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 20:42:42.12 ID:vR0SETTt.net
アニメ穂乃果(何か小さなもの……いや、私の魔眼なら見える!望遠視して……)ググッ

グゥゥゥゥッ

アニメ穂乃果(あ!女の子だ、私と同い歳くらいの髪の長い女の子!)

アニメ穂乃果(それを巨大メノノリは放り投げてきて――)


ブゥゥゥゥンッ!!

アニメ穂乃果「ちょっとごめん理事長!」パッ

理事長「ええっ!」

アニメ穂乃果(私は理事長をその場に置いて女の子の方を見たまま走り出す)

タタタッ!

アニメ穂乃果(女の子は叫んだり動いたりする様子が無い、意識を失ってるんだろう)

アニメ穂乃果(巨大メノノリ側、私の進行方向左手に壁は少ない)

アニメ穂乃果(投げられたルート的に外側から壁に当たるって事は無いだろうけど)

アニメ穂乃果(このままスルーすると右手側の壁か床にぶつかって死んじゃう!)

タタタタタタッ!

538 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 20:43:16.10 ID:vR0SETTt.net
アニメ穂乃果(ぶっちゃけ私が受け止めた所でどうにか出来るとは思ってないしその後も考えてない)

アニメ穂乃果(でも!見逃す事は出来ない!)

アニメ穂乃果「うおおおおおおおおっ!!」

ダンッ!!


アニメ穂乃果(私は魔眼で目測した位置に滑り込むと物凄い速さで飛んでくる女の子をキャッチす――)

バンッ!! メリリリッ

アニメ穂乃果「うぐっ……!」

アニメ穂乃果(それはもう……立派な1つの飛び道具)

アニメ穂乃果(加速された人間の体は私にとてつもない衝撃を与える)

アニメ穂乃果(悲鳴を上げる体を押さえつけ、必死に女の子の服を掴む)

グラッ

アニメ穂乃果(上手く勢いを殺す……なんて芸当は私には出来ない)

アニメ穂乃果(人間砲弾の衝撃をまともに受けた私は後ろに倒れ>>539)

539 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 20:48:21.10 ID:Fkdo4+c/.net
ない!

540 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 21:18:01.11 ID:vR0SETTt.net
アニメ穂乃果「ない!」

ミシミシミシミシッ!

アニメ穂乃果(全身の筋肉に力を入れて思いっきり踏ん張る!)

バキッ! ブチブチブチッ!

アニメ穂乃果(なんか嫌な音がするけど気にしない!力の限りいいい!)

アニメ穂乃果「ぐぬぉおおおおおおっ!!」

グググググッ


トンッ

アニメ穂乃果「……ふぉぉぉぉ」

アニメ穂乃果(勢い完全に受けきった、やれば人間できるもんなんだなぁ)

アニメ穂乃果(私の腕の中には意識を失った女の子が息をしてる)

アニメ穂乃果(良かった……無事みたい)

541 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 21:18:35.84 ID:vR0SETTt.net
ザッ

理事長「穂乃果さん!すごい音したけど……大丈夫なの?」

アニメ穂乃果(横を見ると腰を抜かしたままの理事長が壁に手を付きながら歩いてきてた)

アニメ穂乃果「ははは、だいじょぶだいじょぶ……」

アニメ穂乃果(今はアドレナリン出て感じないけど、たぶん骨とか筋とかやっちゃってるなこれー)


??「んんっ……はっ!」

アニメ穂乃果「起きた?体痛かったりしない?」

??「あなたは……」

アニメ穂乃果「私は高坂穂乃果、皆を救助に来たの」

??「救助……もしかしてLが派遣した人ですか?」

アニメ穂乃果(L……?ああうみかちゃんの事か)

アニメ穂乃果「そうだよ、私たちはLに頼まれてきたんだよ」

??「やっぱり!私は桜内梨子、協力者の1人です!」

アニメ穂乃果「協力者!?」


アニメ穂乃果(そっか……キサラさんの他にも協力者っていたんだ)

542 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 21:19:23.77 ID:vR0SETTt.net
梨子「はい、私は巨大なメノノリに囚われていて――ってあれ?そういえばこの状況は何?どうなってるの?」

アニメ穂乃果「あー、説明すると長いと言うか……時間が無いと言うか、まずあっちを見てみて」

梨子「あっち……って巨大メノノリ!?じゃあここはモール?壁も崩れてボロボロじゃない!」

アニメ穂乃果「今あの巨大メノノリが梨子ちゃんをぶん投げてきて私が受け止めたとこ」

アニメ穂乃果「あいつはこっちに向かってきてる辿り着かれたら……まず終わりだろうね」


梨子「勝てる……見込みは?」

アニメ穂乃果(ほぼほぼ無いなぁ……って言っちゃ不味いんだろうな)

アニメ穂乃果(今でも充分不安そうなのに、救助に来た側が弱音こぼしちゃいけない)


アニメ穂乃果「判断するにはちょっと情報が足りない」

アニメ穂乃果「梨子ちゃん、メノノリについて何か知ってることは無い?」

梨子「はい、メノノリ――奴らはある者によって生み出された怪物です」

梨子「生みだしたのは魔王軍幹部の1人、>>543

543 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 21:21:44.12 ID:qPY83WM5.net
梨子シャドウ……
私の影です

544 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 22:02:23.49 ID:vR0SETTt.net
梨子「梨子シャドウ……私の影です」

アニメ穂乃果「影……」

梨子「私でありながら私じゃない、もう1人の私とでも言うのかな」

梨子「そっちについては後で説明はしますし責任を取る覚悟もあります」

梨子「まずはメノノリの事を先に」

アニメ穂乃果「お願いっ」


梨子「メノノリは梨子シャドウが生みだした配下ですけど、奴が直接操ってるわけじゃありません」

梨子「独自に考え判断して自由に行動する」

梨子「行動基準としては好みの若い女を囚えて手篭めにし増殖を繰り返す事」

梨子「1つ1つの個体も非情にタフネスで再生力が高い……厄介な手駒です」

アニメ穂乃果「なるほど」


梨子「そしてあの巨大メノノリはメノノリたちの集合体」

梨子「無数のメノノリが折り重なって出来た正に最終形態と言った所です」

アニメ穂乃果「何か弱点は?」

梨子「所詮は集合体なので部位ごとの接着力は弱い、何か大きな刃物でもあれば切断は容易いと思う」

梨子「でも……質量が質量、覆いかぶさられただけでもこっちは死んでしまう!」

アニメ穂乃果「うーん、とにかく今は逃げたほうが無難っぽいね」

545 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 22:02:56.09 ID:vR0SETTt.net
梨子「はい、だから私を早く降ろして……どうしたんです?」

アニメ穂乃果「ごめん梨子ちゃん、実は私さっきから体動かなくて」

梨子「ええっ!?」

アニメ穂乃果「受け止めた時に無理したせいなのかな、痛みは全然無いんだけど」

アニメ穂乃果「何度も降ろそうとしてるのに、脳の命令を全く体が受け付けてないみたい……ははは」

梨子「それってすごく大変なんじゃ……」

理事長「もう!無理して受け止めるからよ!」

アニメ穂乃果「だって私アクションスターみたいに勢い殺して上手くゴロゴローって転がれないしっ!」


ドシーーンッ!

バリバリバリバリバリバリッ!!

理事長「ひぃぃぃっ!」

梨子「もう……そこまで……」

アニメ穂乃果「言い争ってる暇は無いね、梨子ちゃん動けるなら理事長を連れて早く逃げて!」

梨子「でもっ、穂乃果さんは!」

アニメ穂乃果「私は……>>546

546 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 22:06:02.75 ID:jEOk+YzK.net
主人公だよ!なんとかしてみせる

547 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 22:37:40.26 ID:vR0SETTt.net
アニメ穂乃果「主人公だよ!なんとかしてみせる!」

ドンッ!

梨子(すごい自信……さすがLさんが派遣するだけはある)

梨子「分かりました、先に行きます!」

理事長「無事にまた会いましょう」

タタタタッ

アニメ穂乃果(梨子ちゃんは私から自分で降りると理事長を支えながら映画館の方へ避難していく)

アニメ穂乃果(これで取り敢えずは安心かな)

アニメ穂乃果(残っていた協力者を救助出来たし、シンガーさんあたりが色々情報を聞き出してくれるだろう)

548 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 22:38:19.86 ID:vR0SETTt.net
アニメ穂乃果(さて、肝心の1人残った私は……)

グギギギッ

アニメ穂乃果「ダメだ!何も出来ない!これ何も出来ないよ!」

アニメ穂乃果「動いてよ体!どうして動かないの?どっか壊れちゃった!?」

グギギギギギギッ!

アニメ穂乃果「主人公とかカッコいいこと言ったは良いけど、どうしようもなさ過ぎるよ!」


ドシーーンッ!!!

超巨大メノノリ「レズウウウウウウ……」

アニメ穂乃果「……うぅ」

アニメ穂乃果(モールと目と鼻の先に近づいた超巨大メノノリは――)

超巨大メノノリ「グアアアアアアアアアアアア!!!」

ゴッッ!!

アニメ穂乃果(私がいるモール中央部分を思いっきり>>549)

549 :名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 22:41:39.76 ID:oqBVlwAQ.net
跡形もなく破壊

550 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 23:54:44.77 ID:vR0SETTt.net
アニメ穂乃果(思いっきり蹴り上げ、跡形もなく破壊する)

ゴッ!! 

ドゴォォォォォォォンッ!!!!


アニメ穂乃果「……っ!!」

アニメ穂乃果(超巨大メノノリの足はモールの中央部分を3階分まとめて一気に貫く)

アニメ穂乃果(壁も床もジオラマみたいに粉々になって全てが空中へと吹き飛んだ)


ヒュゥゥゥゥゥ

アニメ穂乃果(もちろん私も例外じゃなく、大量の瓦礫と共にお空の旅)

アニメ穂乃果(あー、これ高いなぁ、何十メートルくらいの高さなんだろ)

アニメ穂乃果(体も動かないし落ちて死んだなこれ)


アニメ穂乃果(時間の感覚がスローモーションになる、瓦礫の海に浮かんでるみたいな変な感じ)

アニメ穂乃果(雪降る琵琶湖をバックにモールを超巨大メノノリが蹴り砕くのもハッキリ見えてる)

アニメ穂乃果(みんな無事かな……無事に逃げられるといいけど……)

551 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 23:55:25.41 ID:vR0SETTt.net
アニメ穂乃果(朦朧とした意識の中で心配をしてると、体は再び重力に囚われる)

ヒュゥゥゥ

アニメ穂乃果(ああ……落ちる)

アニメ穂乃果(落ちて、トマトみたいにぐしゃっと潰れて死ぬ)

アニメ穂乃果(私がこの世界で死んだらどうなるんだろう、元の世界の皆はやっぱり悲しむのかな)

アニメ穂乃果(お母さんとか、お父さんとか、雪穂とか……)

アニメ穂乃果(友達、μ'sの皆……海未ちゃんや……)


アニメ穂乃果(……ことりちゃんが)

??「――穂乃果ちゃんっ!」

アニメ穂乃果「えっ?」

バッ!


アニメ穂乃果「嘘……ことりちゃんっ!?」

552 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 23:55:57.17 ID:vR0SETTt.net
アニメ穂乃果(無理に首だけを動かして振り向くと、落ちる瓦礫を足場のように跳び移ってことりちゃんがやってくる)

ことり「ほっ、よっ」

ピョンッ ピョンッ

アニメ穂乃果(まるでそういう遊具で遊んでるかのように軽々と、楽々私に近づいてきて)

ガシッ

ことり「よっと」

アニメ穂乃果(空中で私をキャッチすると近くの落下中の瓦礫へ移る)

スタッ


ことり「いやー危なかったね、私が駆けつけて無ければ死んでたよ」

アニメ穂乃果「な、何落ち着いてるの!?まだ助かってないから!乗ってる足場事落ちてるよ!?」

ことり「そうだね、ちょっと不味いかも」ピョコピョコ

アニメ穂乃果「……ん?」

アニメ穂乃果(よく見るとことりちゃんの頭に犬みたいな耳、腰の辺にこれまた犬みたいな尻尾が生えてる)

アニメ穂乃果(ことりちゃんが考え事する顔に合わせてピョコピョコ動いてる)

アニメ穂乃果(本物……だよね?)

553 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 23:56:50.26 ID:vR0SETTt.net
ことり「うーん、そうだなぁ、あ!氷だそうか」ポンッ

ことり「え?魔力使う?んー?大丈夫さっき休憩したしいけるって」

ことり「うん、ありがとう!こっちのタイミングでやるね!」

アニメ穂乃果(目を閉じたまま誰かと会話してる?……のかな)

アニメ穂乃果(一通り会話が終わるとことりちゃんは手のひらを下に向け)

バッ

ことり「ええいっ!凍れぇい!」

ビキビキ! バキバキバキバキバキバキンッ!!

アニメ穂乃果「ええええええっ!?」

ことり「おぉ、上手くいった」

パキンッ!

アニメ穂乃果(落ちる瓦礫の下に氷の柱が生まれて私たちの落下が止まる)

アニメ穂乃果(地面まで10メートル……くらいかな、高いトーテムポールみたいになってるよ)

アニメ穂乃果「こ、ことりちゃん……これって……」


ことり「穂乃果ちゃんはちょっとここで待ってて」

アニメ穂乃果「ええっ!?」

ことり「大丈夫、1日くらいは溶けないと思うから」

アニメ穂乃果「いや!そういう心配じゃないよ!」

554 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 23:58:37.30 ID:vR0SETTt.net
ことり「まずは巨大なあれを……片付けないとね」ググッ

アニメ穂乃果(ことりちゃんは氷の柱の上から超巨大メノノリを見据える)


アニメ穂乃果「まさか……戦う気なの?」

ことり「うん、中にまだ誰かいる?」

アニメ穂乃果「え?ええと、正面から見て右側に逃げ遅れてる人たちがいると思う」

ことり「なるほど……じゃあ左に引き付けたほういいのかな」


アニメ穂乃果(何も躊躇わず答えられてこっちが驚く)

アニメ穂乃果(このことりちゃん、どれだけ肝が座ってるの……?)


ことり「琵琶湖の戦いには遅刻しちゃったし、ここで取り返さないとっ」

アニメ穂乃果「き、気を付けてね」

ことり「うんっ」


ザッ

ことり「さぁ行くよ……でっかい怪物さん!」

超巨大メノノリ「グアアアアアアアアアアアアッ!!」

ビリビリビリビリッ!


ことり「切り裂くよ――ほのリル!」

ゾンッ!!

アニメ穂乃果(ことりちゃんの両手が、巨大な獣の爪に変わる)

アニメ穂乃果(そして、勢い良く氷の柱から跳び出した!)


ことり「はぁっ!」ダンッ!!


─────────────────

イオンモール3F〜外

PM2:00〜PM2:05 終末編『192』了

555 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/19(水) 23:59:46.92 ID:vR0SETTt.net
というわけでここまで

県境くらいにいたことりちゃんが合流
超巨大メノノリVSことり(ほのリル)
モール編ラストバウトです

終末編『193』に続く
かもしれない

556 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 03:07:12.34 ID:r8k4Ss45.net
乙穂乃果

557 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 05:37:12.06 ID:lWHZU1iT.net
おつ

558 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 11:47:22.33 ID:rouvI30y.net
さすほの

559 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 20:03:46.90 ID:VVj/wf4O.net
終末編『193』

─────────────────
──イオンモール・駐車場

PM2:05


ほのリル『なんだか……大変なことになってるみてえだな』グルルル

ことり「そうだねぇ」

ことり(低く唸るような声が頭の中から聞こえてくる)

ことり(研究所で私と融合した合成穂乃果――ほのリルの声だ)

ことり(今の私はほのリルちゃんの力を見に宿してるから人並外れた動きが出来る)

ことり(合成穂乃果の力だから雪の中でも使える、体がちょっと動物さんっぽくなるのは恥ずかしいけど……)


ことり(でもそのおかげで、私はこうして皆を守って戦える!)

ダンッ!!

ことり(氷の柱に支えられた瓦礫の足場を勢い良く蹴り空中へ飛び出す)

ことり(目の前には半壊したモールと、その中央に立つ巨人のような生物)

ほのリル『まったく、とてつもなくデカイ敵だなぁおい』

ことり「そうだね……」ゴクッ

560 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 20:04:20.58 ID:VVj/wf4O.net
ことり(正直琵琶湖に近づいてこの光景を見た時はびっくり所じゃなかった)

ことり(そしたら今度はモールの真ん中が吹き飛ぶんだからさらにびっくり)

ことり(慌ててジャンプしてなんとか穂乃果ちゃんは助けたけど、あれを倒さない限り安心は出来ない!)


ヒュゥゥゥゥゥ

タンッ!

ことり(再び駐車場の地面に着地、モールまでの距離はかなり近い) 

ことり(ここから見上げると巨人の大きさがさらに実感できる)


ことり「ふーむ、まだこっちには目もくれない感じかな?」

ほのリル『だろうな、壊し残してるモールにしか興味ない動きだ』

ことり「よし、まずは>>561の部分から攻めてみようか」

561 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 20:08:14.96 ID:0aBI+b0y.net
敏感そうな秘所

562 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 20:27:56.58 ID:VVj/wf4O.net
ことり「まずは敏感そうな股間から攻めてみようか」

ほのリル『秘所ってやつか、こうデカイと嬉しくねえがな』

ことり「どんな生物かは分からないけど人の形してるなら……」

タンッ!

ことり「人が弱点としてる部分が弱点なはずっ!」


ザザザザザザッ!

ことり(まるでクライミングのように手と足の爪を使って、巨人の脚を駆け上がっていく)

ことり(モールの1階部分を過ぎ、2階部分を過ぎ、3階に到達する辺りで膝に辿り着く)

ことり「くぁ〜!もう大きすぎっ!」

ことり(脚は後半分……大分股間は見えてきたけど)

563 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 20:28:32.03 ID:VVj/wf4O.net
ほのリル『おいことり!やつの左手がオレたちの右側のモールに向かってねえかっ!?』

ことり「えっ!?」バッ!

ことり(ほんとだ、ほのリルの言うとおり巨人は左手をモールへ伸ばしてる)

ことり(あっちは確か……穂乃果ちゃんが言ってた皆が避難してる方!)


ほのリル『不味いな、どうする?』

ほのリル『このまま股間に一直線に行くか、あの手を止めに行くか……』


ことり「そうだね、ここは>>564

564 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 20:34:47.13 ID:fhiOct/e.net
手を止める

565 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 20:35:14.59 ID:lWHZU1iT.net
誘惑してこちらに注意をそらす

566 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 21:05:03.98 ID:VVj/wf4O.net
ことり「手を止めに行こう!」

ほのリル『そう言うと思ったぜ!』
 
ピョンッ

タタタタタタッ!

ことり(巨人の脚からモールの3階部分へ飛び移り)
 
ことり(残った外側の壁、縁のようになってる部分の上をひた走る)

ことり(奥へ奥へと進む間にも巨人の腕は吹き抜けになってる3階に蓋をするように近づいてくる)  


ほのリル『前を見ろ!誰かいるぞ!』

ことり「あれは……」

ことり(モールの東奥、映画館の前にまだ誰かが数人残っていた)

ことり(エスカレーター近くで周りに声をかけている、たぶん誘導で残ってる人たちだろう)

ことり「っ!!」

ことり(その中に、私のよく知る顔がああった……)

ことり「……お母さんだ」

ほのリル『なぁっ?』

567 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 21:05:52.26 ID:VVj/wf4O.net
ことり(自分も怯えてる顔なのに、必死で他人を先に逃していて……ほんと……っ)

ことり「絶対に……死なすわけにはいかない!」

タタタタッ!

ほのリル『どうする気だ!』

ことり「ぶった斬る!!」

ダンッ!!


ことり(上空からモールを押しつぶすように迫ってくる腕、狙うのは手首の部分)

ことり「ほのリルちゃん、あれやるよ!」

ほのリル『あれって……まぁこの太さをぶった斬るには仕方ねぇな』

ほのリル『ぶっつけ本番だがやってみるか!』

ことり「氷爪……拡大っ!」

メキメキッ パキパキパキパキパキパキッ!!


ことり(右腕に力を込めると肩から腕の先に向かい氷が覆っていく)

ことり(氷は爪の先からさらに大きくなって、巨大な>>568を形作る!)

568 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 21:09:30.66 ID:8o6KL0J8.net


569 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 21:43:48.22 ID:VVj/wf4O.net
ことり(私の右腕から伸びた氷は巨大な獣を形作る)

パキパキパキパキパキパキッ! 

ガキンッ!!

ことり「氷爪拡大――氷塊獣っ!!」


ほのリル『いいぜ!形が保てている!』

ことり「はぁぁぁぁぁっ!」

ことり(氷の獣は巨人の手のひらとほぼ同じ大きさまで成長)

ことり(その鋭い牙をギラつかせながら巨人の手首へ食い付く)


ことり「いいよ、そのまま……噛みちぎっちゃえ!」

氷塊獣「グルルルルルゥ……ガァッ!!」

バツンッ!!

超巨大メノノリ「グアアアアアアアアッ!!」

570 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 21:44:24.05 ID:VVj/wf4O.net
ほのリル『よっしゃ!』

ことり(巨人の手首は思ったより簡単に裂けた)

ことり(最初の牙が入る所まで硬かったけど、切り口が出来たら裂けるチーズみたいにすすすーって斬れていった)

ことり「なんだろ……意外に斬撃耐性は無いのかな」


ことり(綺麗に切断された巨人の左手首から先は>>571)

571 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 21:48:45.05 ID:lWHZU1iT.net
メメノリが大量発生

572 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 21:50:43.50 ID:6BabaYKi.net
ひぇ

573 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 22:33:17.53 ID:VVj/wf4O.net
ことり(左手首から先はバラバラと細かく散って……っ!!)

バラバラバラバラバラバラッ!!


ほのリル『おい、なんだありゃ!』

ことり「斬られた手がたくさんの小さな巨人の姿になって降ってきてるよ!」

ほのリル『小さな巨人って意味が分からんな』

ほのリル『どっちかというとあの小さなやつが集まって巨人になってたんだろう』

ことり「つまり斬ったからまた分裂してきたわけか」


ボドドドドドドドドドドドッ!!

メノノリ「レズゥ……」ユラァ


理事長「きゃぁぁぁっ!急にメノノリが降ってきたわよ!?」

シンガー「超巨大の手に潰されるかと思ったら……今度はいったい何です!」

梨子「とにかく下へ逃げて!後は私たちだけなんだから!」


タタッ

ことり「やってしまったのは仕方ない、お掃除するよ」

ほのリル『ああ!』

ことり「氷の――礫っ!」バッ!
 
キィィィィィィンッ

574 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 22:34:03.49 ID:VVj/wf4O.net
ことり(邪魔な氷塊獣は切り離す)

ことり(今度は走りながら自分の後ろに拳台の氷の塊を大量に生成)

ことり(それを弾丸のように撃ち出す!)


ズドドドドドドドドドッ!!

ゴンッ! ゴンッ! ゴンッ!

メノノリ「ぐぁっ!」 メノノリ「がっ!」 メノノリ「ぐらぁっ!」


ことり(それによりお母さんたちの周りを囲んでいた怪物たちは次々に昏倒していく)

タタタタッ

ことり「お母さんっ!」

理事長「こ、ことりっ!?」

シンガー「南ことりっ!」


梨子「何が起こったの?一瞬でメノノリたちがやられて……」

シンガー「あの方も私たちの仲間です、耳と尻尾と爪は生えてなかったような気がしますが」

梨子「そうですか、あなたも早く下へ!」

ことり「下は安全なの?」

梨子「はいっ!」

575 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 22:34:37.03 ID:VVj/wf4O.net
ダダダダダッ

ことり(お母さんとシンガーさんと女の子がエスカレーターの下へ駆けていく)

ことり(私も続いて滑り込むように下へ降りると、3階へ続いてる吹き抜けを凍らせて塞いだ)

バキバキバキバキバキバキッ! パキンッ!!


ことり「ふぅ……これで怪物は来ないかな」

梨子「す、すごい……」

理事長「ことり、あなたいつの間にかこんな事出来るようになったの!?」

ことり「ははは、そういうのはまた後で話そうよ」

ことり「それよりあの怪物って……」

梨子「あれはメノノリという怪物よ」

ことり「メノノリ?」

梨子「うん、あの超巨大メノノリはメノノリたちの集合体」

ことり「集合体……ほのリルちゃんの読み通りだね」


梨子「あなた、超巨大メノノリの手首を切断してたよね」

ことり「うん、結果的に皆をまたピンチにしちゃったけど」

梨子「いや……すごいことよ、あれが出来るなら超巨大メノノリも倒せるかもしれないっ!」

ズイッ

ことり「え、ええと」

梨子「……あ、しれない、です、すみません」

ことり(なんだろ、急に興奮して顔を近付けて来たと思ったら萎縮しちゃった)

ことり「ごめんちょっとびっくりしただけだから気にしないで、気を使わず話していいよ」

梨子「わ、分かったわ」

576 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 22:35:13.32 ID:VVj/wf4O.net
ことり「それで?倒せるかもしれないってのは?」

梨子「うん、手首が切断されてその先の左手に当たる部分のメノノリたちがバラバラになった」

梨子「つまりそれは手首を通じて供給されていた何らかの結合エネルギーが切れたからなの」

ことり「ふむ……」

梨子「超巨大は単なる集合体、それ自体に生物的な特性の弱点は無い」

梨子「だけどその結合エネルギーを発している部分、仮にコアと呼ぶを壊せれば……」

ことり「超巨大メノノリは姿を保てなくなる!」

梨子「そう!」


梨子「今回は左手だけだったから再分裂したのがワラワラ湧いたけど、立ったままコアを壊せば高さと自重で大半は潰れるはず」

梨子「まぁ残るのもいるだろうけど……その処理はこっちも考えておく」

梨子「とにかくあなたはコアを壊すことに専念して!」

ことり「分かった、コアの場所は見当付く?」

梨子「ええ……おそらくコアがあるのはあの体の>>577

577 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 22:39:31.62 ID:v+4e2XZn.net
肩の後ろの2本の角の真ん中にある鱗の下のとさかの右

578 :名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 22:42:34.95 ID:EEdMqbQP.net
ちょくちょくグルグルライバーがでるな。このスレは

579 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 23:13:29.38 ID:VVj/wf4O.net
梨子「肩の後ろの2本の角の真ん中にある鱗の下のとさかの右」

ことり「肩の後ろの……なに?」

梨子「肩の後ろの2本の角の真ん中にある鱗の下のとさかの右!」

ことり「ああうん、覚えた覚えた大丈夫」

梨子「本当に……?」

ことり「もし私が忘れても中の人が覚えてるから大丈夫」

ほのリル『オレに勝手に頼るな』

ことり「行ってくるね!」

梨子「どうか気をつけてっ!」


タタタタタタッ

ことり(お母さんたちと別れると再びモール中央方向に向かって走る)

ことり(あ……あの子に名前聞くの忘れたかも、後で聞けばいいか)

タタタタタタッ

ことり(2階をしばらく進むと階の切れ目から巨人……超巨大メノノリの脚が見えてくる)

ことり「肩の後ろだから結構登らないとね……」

ことり「よっ!」

ダンッ!

580 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 23:14:03.34 ID:VVj/wf4O.net
ガシッ ザザザザザザザザザッ!!

ことり(今度は躊躇い無く一気に超巨大メノノリの体を駆け上げる)

ことり(モールの高さを過ぎ、股間を過ぎ、お腹も越えて突き進む!)


ことり(もちろん今度は超巨大メノノリも私を脅威に思って邪魔してくる)

超巨大メノノリ「グアアアッ!」ブンッ!

ことり(私の目の前を塞いだり掴もうとしてくる指……それを氷爪でぶった斬って進む!)

ザンッ!

超巨大メノノリ「グッ!」

ことり(斬る範囲は最小限、自分が通る場所だけを削ぐ)

ことり(離れた箇所は小さいメノノリに分裂する前に凍らせる)

カチンッ!

ことり「さぁ……次!」

581 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 23:14:37.42 ID:VVj/wf4O.net





ことり(それを繰り返した私は胸を越え肩へ、飛び越して首の裏へと回る)

ことり「はぁっ……辿り着いた!登れたよ!」

ほのリル『よし、後はコアを破壊するだけだな』


ことり「えーと……」タンッ

ことり(私は女の子から教えてもらった位置を復唱しながら降りていく)

ことり「肩の後ろの2本の角の真ん中にある鱗の下のとさかの……」

ことり「……とさかの……どっちだっけ?」

ほのリル『忘れたのかよ!』

ことり「へへ、でもほのリルちゃんは覚えてるよね」

ほのリル『ああ、とさかの>>582だ、間違いない』

582 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 23:19:56.42 ID:5JqHMbLX.net
とさかとは関係なく肩の後ろの二本のごぼうの真ん中にあるすね毛の下のロココ調の右

583 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 23:24:08.16 ID:v+4e2XZn.net
無理矢理グルグルネタに戻すグルグルライバーもいるのか…

584 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 23:56:39.83 ID:VVj/wf4O.net
ほのリル『とさかとは関係なく肩の後ろの二本のごぼうの真ん中にあるすね毛の下のロココ調の右だ、間違いない』

ことり「ええっ!?どこそれ?ごぼうなんて無かったけど!?」

ほのリル『そうか?オレは確かそう覚えていたが……』

ことり「えー、絶対そっちが間違えてるって」

ほのリル『オレを頼るって言ったのはそっちだろ!』

ことり「だからそれだけは絶対違――」


超巨大メノノリ「グアアアアアアアア!レズウウウウウウウウウウウ!!」

ブゥゥゥゥンッ!!

ゴッ!!!

ことり「わぁぁっ!揉めてる間にメノノリがモールをまた壊しちゃった!」

ほのリル『体ザクザク登られて苛立ってるんだろうな』

ことり(今ので崩壊部分が増えたこのままじゃ本当に皆が死んじゃう……)

585 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 23:57:36.56 ID:VVj/wf4O.net
ことり「よし、決めた」グッ

ほのリル『え?』

ことり「私が覚えてるのにしろほのリルが覚えてるのにしろ、入りが肩の後ろなのは一緒」

ことり「だったら……肩の後ろをまとめて吹き飛ばせば良い!」

ことり(今度は両手の爪を合わせて巨大な氷を作り出す)

キィィィィィィンッ!

ことり「氷爪拡大――氷塊獣!!」

パキパキパキパキパキパキッ! バキンッ!!


氷塊獣「グァァァアアアアアッ!」

バクンッ!!


ことり(氷塊獣が肩の後ろを丸ごと齧り取る)

ことり(するとメノノリの肉の中にカチッと硬い物が混じる感触……)

ことり(それを思いっきり噛み砕く!)

ガリッ!!

ことり「やった!!」


ことり(コア――結合力の源を失った超巨大メノノリはゆっくりと崩れだす)


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ズドォォォォォォォォォォォンッ!!



─────────────────

イオンモール全体

PM2:05〜PM2:15 終末編『193』了

586 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/20(木) 23:58:46.19 ID:VVj/wf4O.net
というわけでここまで

崩れる超巨大メノノリ
次でモール編も終われるかな、終われるといいね

終末編『194』に続く
かもしれない

587 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 00:05:59.96 ID:3DwaVtTS.net
乙穂乃果

588 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 06:03:20.22 ID:aRrGa5cj.net
おつ

589 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 20:20:19.61 ID:Z7vKyfJP.net
終末編『194』

─────────────────
──イオンモール・外

PM2:15

ズドォォォォォォォォォォォンッ


ことり(超巨大メノノリが雪崩のような轟音を立てて崩れていく)

ことり(体が大量の小さい個体に別れて落ちていく)

グシャァァァァッ!

ことり(上の方の個体は数十メートルという高さで潰れ、下の方の個体は落ちてきた質量に潰される)

ことり(潰れたメノノリたちは皿からはみ出す山盛りの料理みたいに周りに広がっていく)

ほのリル『凄まじいな、さながらメノノリ将棋倒しというか……将棋崩しか』

ことり「あんまり見てて楽しい光景じゃないねぇ」


トンッ

タタッ

ことり(残っていたモールの建物に降りて辺りを見回す)

ことり(するとモールの外、駐車場に人が避難してるのが見える)

ことり(その中にお母さんやあの女の子の姿もあった)

ことり「良かった……無事に外に出れたんだ」

590 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 20:20:55.26 ID:Z7vKyfJP.net
トンッ

ことり(またジャンプして今度はモールの上から地面まで降りる)

ことり(皆に駆け寄ると向こうも私に気づいたようで声をかけてきた)


理事長「ことりっ!大丈夫だったの?」

ことり「うん、なんとかコアは壊せたよ」

ことり「それよりえっと……」

梨子「梨子、桜内梨子よ」

ことり「梨子ちゃん、まだ潰れて切れてないメノノリを処分する方法を考えてるって言ってたけど」
 
梨子「もちろん考えてるわ、あれはこの際まとめて>>591

591 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 20:21:55.34 ID:5umikLRY.net
私の糧にする

592 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 20:46:47.50 ID:Z7vKyfJP.net
梨子「あれはこの際まとめて私の糧にします」

ことり「糧……?」

梨子「えーと、あなた……南ことりさんでいいのよね?」

ことり(ん?ああ、お母さんに私の名前聞いたのか)

ことり「うん、あとことりちゃんで良いよ」

梨子「分かった、ことりちゃんにはまだ説明して無かったけど――」


ことり(一緒にメノノリの山の方へ移動しながら梨子ちゃんの話を聞く)

ことり(メノノリを生み出したのは魔王軍幹部の梨子シャドウ……梨子ちゃんの影であるということ)

ことり(生み出すのは能力というより生まれ持った体質に近いものであり)

ことり(梨子シャドウは自分の細胞からメノノリを生み出し養分を与え増殖させたらしい)

ことり(梨子ちゃんはそれをメノノリ細胞と呼んでいた)


ことり(そして――)

593 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 20:47:27.06 ID:Z7vKyfJP.net
ザッ


梨子「シャドウは私の影、表裏一体のコピーされた存在」

梨子「つまり彼女が使える力ってのは私も使えて当然だということ」

バッ!

梨子「通常なら抵抗されるだろうけど、半死半生の今なら出来る」

梨子「メノノリ細胞……吸収っ!」

ゴゴコッ!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!

ことり「おおっ!」

ことり(梨子ちゃんがそう叫ぶと、山積みになったメノノリたちが梨子ちゃんの>>594へ吸い込まれていく)

594 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 20:50:03.90 ID:aRrGa5cj.net
お股

595 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 21:28:14.99 ID:Z7vKyfJP.net
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!

ことり「おおっ!」

ことり(山積みになったメノノリたちが梨子ちゃんのお股へと吸い込まれていく)


ことり「す、すごいね……」ジーッ

梨子「あんまりジロジロ見ないで欲しいんだけど……これ結構恥ずかしいから」

ことり「いやぁ、どこにそんなに入るのかなぁと思って」

梨子「股に入る直前で目に見えない細胞核レベルまで分解されるから質量は微々たるものよ」

梨子「決して私のあの中が大きいとかそういうことでは無いからっ」

ことり「いやいや、変だとは思ってないよ、むしろすごい!」

ことり「私の好きな人も前は股から色々出したし、私も洪水程のおしっこ出したことあるけど」

ことり「やっぱりこれだけのメノノリ山を吸い込んでいくのは壮観だよ」

ことり「フードファイターを見て楽しむ気持ちとちょっと似てるね」ウンウン

梨子「いや……褒められても微妙な気持ちだから、というかあなたも大抵変人じゃない?」

ゴッ! キュキュッ! 


ことり(と会話してる間に梨子ちゃんはほぼ全部のメノノリを吸い込んでしまった)

596 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 21:29:03.13 ID:Z7vKyfJP.net
梨子「ふぅ……これで大分返して貰えたかな」

ことり「返して?」

梨子「うん、元々は私の力だと言ったでしょ?」

梨子「でも梨子シャドウが生まれた時にメノノリ細胞のほとんどを持って行かれてしまって、私は力を使うに使えなかった」

梨子「ここで回収出来たから私もまたメノノリを生み出せるようになる」

梨子「もちろん私がコントロール化におけるものね」

ことり「なるほど〜」


シンガー「しかし本当にすごいです」テクテク

シンガー「体質と言ってましたが何かの幻想種の細胞でも移植したんですか?」

梨子「幻想……種?」

シンガー「例えば私が抱いているこのてんこは幻想種の因子を埋め込まれた親から埋まれた生物です」

シンガー「あなたもその親に近い感じでは無いかと」
 
梨子「よく分かりませんが……私の体質は先祖代々のものと聞いています」


シンガー「ふむ……遺伝的なものなんですかね」

597 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 21:29:38.17 ID:Z7vKyfJP.net
理事長「ねぇ、まずはモールで囚われていた人たちの行き先を考えたほうが……」

シンガー「そうですね、モールはこの有様ですし、彼女たちを野ざらしにしておくわけには行きませんし」

梨子「なら私たちの支部へ迎え入れられるか聞いてみます」

シンガー「支部?」

梨子「はい、滋賀支部……といっても私は今日静岡から赴任して来たんですけど」

梨子「赴任早々こんなことになるなんて、本当についてないです」

ピッピッ

ことり(梨子ちゃんが電話をかけるとすぐに誰かに繋がったみたい、誰かの名前を口にする)

梨子「もしもし、>>598?」

598 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 21:30:11.39 ID:cZmPlfI/.net
レディみかん

599 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 21:54:56.45 ID:Z7vKyfJP.net
梨子「もしもし、レディみかん?」

梨子「はい……お願いが、はい」

梨子「一般市民の受け入れ、それからLから派遣された人たちです」

梨子「……ありがとうございます!ではそちらに向かいます!」

ピッ

梨子「皆さん!支部で受け入れてくれるそうです!」

オオオオオオオオオオッ

理事長「良かったわ……これでなんとかなるわね」


ことり「レディみかんって?」

梨子「レディみかんは私の上司よ、快く許可してくれたわ」

梨子「もちろんあなたたちもぜひ来て欲しいと」

ことり「私……たち?」

シンガー「そういえばことりは知りませんでしたね」

シンガー「私たちはこのモールへ協力者に話を聞きに来たんですよ」

ことり「初耳だ」


シンガー「ですが支部までどうやって移動しましょう」

シンガー「てんこは疲れて動けませんし、この大勢で雪の中を歩いていくというのも……」

理事長「桜内さん、足のあてなんかは無いかしら?」

梨子「そうですね、それなら>>600

600 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 22:04:00.72 ID:KwUzBBKo.net
乗りやすい形の巨大メノノリを作れば…

601 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 22:44:02.26 ID:Z7vKyfJP.net
梨子「皆さんが乗りやすい形の巨大メノノリを作れば……」

シンガー「なるほど、良い案ですがあれほど恐怖を味合わされたメノノリに乗れるかと言うと」

理事長「確かに……安全だと分かっても精神的に拒否反応が出る人はいそうね」

梨子「大丈夫です、そうとは分からない形にしますから」

テテテッ


ことり(と言うと梨子ちゃんは小走りで瓦礫の影に走っていく)

ことり「何してるの?」ヒョコッ

梨子「わぁぁぁっ!の、覗かないでよ!」

ことり「ダメの?」

梨子「ダメじゃないけど……気分的な問題、集中するから話しかけないで」

ことり「うんっ」


梨子「ふーっ……ふんっ!」

ブッ! ドボボボボボボボボボボボッ!

ことり(おお〜!)

ことり(梨子ちゃんが気合を入れると股の間から溶けた肉塊のようなものが流れ出てくる)

ことり(肉塊はドロっと地面へ広がると周りの物を飲み込んでいく)

602 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 22:44:43.54 ID:Z7vKyfJP.net
ことり「…………」ジーッ

梨子「も、もう喋ってもいいわよ?」

ことり「ほんと?これなに!?」

梨子「これはそうね……私はメノノリの素と呼んでいるわ」

梨子「メノノリ細胞に私の脂肪を数ミリグラム食わせた物を放出したの」

ことり「へー、それだけでこんな量になるんだ」

梨子「それだけ増殖力が恐ろしいってことよ、超巨大型を目にしたことりちゃんも知ってるはず」


ズズズズズッ ゴゴゴゴゴゴゴゴッ

梨子「今は生みだしたメノノリの元に周りの鉄を始めとした素材を食べさせている」

梨子「後は充分に素材を取り込んだら、命令で形を整えてあげれば――」

ググググッ バキバキ バキンッ!

梨子「――完成!」

ことり「おぉ〜!」

ことり(溶けた肉塊だったメノノリの素は瓦礫や廃車を取り込んで大きなバスの形になった)

ことり「すごい!どこからどうみてもバスだよ!」

ことり「ちょっと表面がピンクでテカテカしてるけど!でもバスだよ!」

梨子「名付けてメノバスって所ね」

ことり「うんうん、ジ○リっぽい感じだね〜」

603 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 22:45:31.13 ID:Z7vKyfJP.net
梨子「乗り込んでっと」

トンッ トンッ

ことり(私も梨子ちゃんに続いてバスに乗る)

ことり(梨子ちゃんは運転席に座るとハンドルを握らず叫ぶ)

梨子「メノバス!発進!」

ググッ ブロロロロロロ

梨子「ふふ〜ん、今話題の全自動運転ってやつよ」

ことり「お〜、未来だねぇ」



ブロロロロロロ

ことり(バスは超低速運転で他の皆が待っていた場所に着く)

ガチャッ

ことり「は〜いみなさん、順番に中にお入りくださ〜い」

ことり(まずは避難してた人たちをバスの中へ入れていく)

理事長「ことり、なんであなたがバスガイド的なことやってるの?」

ことり「いいから、ほらお母さんも手伝って」

理事長「わ、分かったわよ」


ゾロゾロ ゾロゾロ

ことり(お互いに不安を励まし合う女の人のグループ、お母さんと知り合い?の親子)

ことり(他にも若い主婦さんや制服を来た女子高生っぽい子たち、見た目からは身分不詳の女性)

ことり(20人弱くらいの団体が順にバスの中へ奥から着席していく)

604 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 22:46:06.04 ID:Z7vKyfJP.net
シンガー「では私たちも」

理事長「はいっ」

呼子「…………」テテッ

ことり(続いてシンガーさんが座り、隣に気絶したままのてんこちゃんを置く)

ことり(お母さんの隣には呼子ちゃん、二組それぞれが前の方の席へ座る)


ことり「さて、これで私も乗れば全員……あれ?」

ことり「待って、誰か忘れてるような……」


ことり(ふと駐車場の中央の方を見ると、大きな氷の柱が――)

ことり「ああっ!!穂乃果ちゃんだ!!」

ダタッ!

ことり(危ない危ない、忘れるところだった!)

ことり(慌ててバスから降りると氷の柱の下へ行く)

タタタタタタッ!

ことり(そして>>605)

605 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 22:47:14.52 ID:SylJk+WY.net
そこでことりが見たものとは!〜続く〜

606 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 23:00:01.65 ID:Z7vKyfJP.net
ことり「そこでことりが見たものとは!〜続く〜」

アニメ穂乃果「続かないよっ!?てか早く降ろして!!」

ことり「続きは皆の目で確かめよう」

アニメ穂乃果「ぶん投げないでよ!せめて最後まで書いてっ!」


ことり「えー」

アニメ穂乃果「えーじゃないよっ!ことりちゃんがここに降ろして行ったんでしょ!」

ことり(10メートルくらいある氷の柱の上で穂乃果ちゃんがぎゃいぎゃい言ってる)

ことり(ぽんっと飛び降りてくればキャッチするから手っ取り早いんだけど……)

ことり(さすがに生身でこの高さは難易度高いか)

607 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 23:00:48.51 ID:Z7vKyfJP.net
ことり「分かったー!穂乃果ちゃんの物語が打ち切りにならないように助けに行くよー!」

アニメ穂乃果「縁起でも無いこと言わないでー!」

ことり「よっ」

ザクッ 

ザクッ

ことり(氷の柱に爪を立ててアイスクライマー、まぁ超巨大メノノリに比べたら楽々登れる)

ザクッ

ザクッ

ことり「ふぅ……よいしょっと」

アニメ穂乃果「ことりちゃーん!」タタッ

ことり(氷の柱の天辺の足場に登ると穂乃果ちゃんが駆け寄ってくる)

ことり「おーよしよし穂乃果ちゃん」

ガシッ

ことり(私はその手を掴むと>>608)

608 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 23:04:43.16 ID:XUBJa3qc.net
飛び降りた

609 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 23:38:40.15 ID:Z7vKyfJP.net
ことり(飛び降りた)

トンッ


ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ!

アニメ穂乃果「え、えええええええええっ!?」

ことり「だからこの方が早いって」

アニメ穂乃果「そりゃことりちゃんは良いだろうけど!今は私はほとんど普通の人間で――」

ことり「おや?」


ことり(下を見ると落下地点にメノバスの屋根があった)

ことり(梨子ちゃんが先回りしててくれたのかな、気が利くなぁ)

ことり「よっと」グイッ

アニメ穂乃果「わわっ!」

ことり(空中で穂乃果ちゃんの体を引き寄せてお姫様抱っこする)

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

610 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 23:40:46.39 ID:Z7vKyfJP.net
ことり(そのままメノバスの屋根に……着地!)

ボフンッ!

ことり「おおうっ!?」

ことり(よく車の上に落ちて衝撃を和らげるって話は聞くけど、メノバスはすごい変な感触……)

ことり(硬いと柔らかいが同居してるような……引き締まった人の体を踏んじゃったような……)

ガラッ

梨子「大丈夫だった?」

ことり「うん、ありがと、感触気持ち悪いけど助かったよ」

ことり(窓から顔を出した梨子ちゃんにお礼を言うと穂乃果ちゃんを連れて降りる)

スタッ

アニメ穂乃果「ちょっと……まだ状況がよく飲み込めて無いんだけど」

ことり「いいから乗る乗る」

スタスタ


梨子「これで全員かな?」

ことり「うん、乗り遅れてる人はいないと思う……よね?」

シンガー「はい、全員です」


梨子「じゃあ支部に向けて――出発進行!」

ブゥゥゥゥンッ!



─────────────────

イオンモール・外

PM2:15〜PM2:30 終末編『611』了

611 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/21(金) 23:45:28.64 ID:Z7vKyfJP.net
『194』了でした
安価の数字と間違えました


というわけでここまで

モール編は終わり
メノバスに乗って次は滋賀支部へと参ります

いつの間にか支部とかあったんですね
そこらへんはまた後々

終末編『195』に続く
かもしれない

612 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 02:26:17.74 ID:QjuR9HtT.net
乙穂乃果

613 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 02:42:11.03 ID:57fVuQGo.net
おつつー

614 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 05:49:47.85 ID:A2+SnqGf.net
おつ

615 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 20:16:18.37 ID:p6vQFy8j.net
終末編『195』

─────────────────
──メノバスの中

PM2:35


ことり「全国魔王対策協会?」

梨子「そう、私たちが今から向かうのはそこの滋賀支部の建物よ」

シンガー「ほう……協会ですか」


ことり(梨子ちゃんが自動運転に任せて座ってるだけの運転席)
 
ことり(その周りに私たちは集まって話をしていた)

ことり「聞いたこと無いなぁ、関西異能連合とは違うの?」

梨子「異能連合は……ちょっと系統が違うわね」

梨子「あっちは古来から関西を防衛してきた異能者の名家の集まり」

梨子「一応組織立ってはいるけど名前と力を重視していてとても一般人が参加できる組織じゃないわ」

ことり「あの人たちそんなに偉そうな感じはしなかったけどねぇ」

梨子「偉そうと言うか、実際昔から魔を祓ってきた実績があるから仕方ないのよ」

梨子「あれにとっては魔王も今まで何度か襲来した脅威の1つ、別に魔王が現れたから発足したってわけでもない」

616 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 20:16:50.84 ID:p6vQFy8j.net
梨子「対して魔王が現れたからこそ発足したのが私の所属する協会って団体」

梨子「民間からも協力員を募集していて数は多く全国に支部が存在する」

梨子「まぁ、異能者の割合は全体の1割にも満たないけどね、主な任務は情報収集や諜報活動」

梨子「それなりに情報は集まっていたけど、戦力不足から大きな行動を起こせず手をこまねいていた」


梨子「そこによ……Lからの連絡があったのは」

シンガー(うみか――ドスケーブ城からの接触ですね)

梨子「Lは魔王に対抗できるだけの戦力を保持してると言っていた、そして私達には情報がある」

梨子「協会本部は即決でぜひ協力したいと申し出たの」

ことり「なるほど……」 


梨子「ほら、もうそろそろ着きますよ」

ことり「おおっ!」

ことり(バスで10分ほど走った所に>>617のような建物が現れる)

ことり「あれが……滋賀支部」

617 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 20:22:08.17 ID:K3kd/ncm.net
魔王マジリスペクトを体現した

618 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 20:55:30.25 ID:p6vQFy8j.net
ことり「なんか……禍々しいデザインの建物だね、魔王に対抗する協会とは思えない」

シンガー「むしろ魔王マジリスペクト精神を体現したような建物です」
 
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!

ことり「うーむ、見れば見るほどラスボスの城だよこれ」

シンガー「景観を阻害して近隣住民から訴えたりされないんですかね」

梨子「安心して、外観はただの偽装だから」

ことり「偽装って……魔王に見つからないように?」

梨子「勿論、私たちは敵ですって魔王に知らせて得な事は無いからね」

ことり「逆に悪目立ちしてないかなぁ……」


梨子「さっ、降りるわよ」

ガチャッ

619 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 20:56:02.46 ID:p6vQFy8j.net





──滋賀支部内・ロビー


ことり(メノバスから降りて中に入ると梨子ちゃんは先に避難してきた人たちを案内していく)

ことり(私たちはしばらくロビーみたいな場所で待っていることに)

理事長「へぇ……中はわりと普通なのね」

シンガー「置いてある飲み物は勝手に取っていいとの事だったので持ってきますね」

理事長「あ!私も手伝うわ」タタッ


ことり(飲み物を取りに行くシンガーさんとお母さん)

ことり(ソファに寝かされてるてんこちゃんとその隣に座ってる呼子ちゃん)

ことり(それぞれが自由に待機時間を過ごしていた)

ことり(そして穂乃果ちゃんは>>620)

620 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 21:00:34.65 ID:P8OTWExD.net
パンがないか家捜し

621 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 21:20:12.31 ID:p6vQFy8j.net
アニメ穂乃果「パンパン〜?パンは無いかな〜?」ガサゴソ

ことり「もー家探しはやめてよみっともない」

アニメ穂乃果「だってお腹すごい空いたんだもん」グゥー

アニメ穂乃果「パンが食べたいなぁ……パンダルマさんのキグルミ食べられたのかなぁ」


アニメ穂乃果「あーもう、なんでこんなにお腹空いてるんだか」

スタスタ

シンガー「初めて能力を使ったせいもあるんじゃないですか、はい飲み物」

アニメ穂乃果「ありがと」ズズズ

622 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 21:20:44.60 ID:p6vQFy8j.net
シンガー「穂乃果は魔眼を乱発しでしたし、かなりエネルギーを消費していたのでしょう」

アニメ穂乃果「能力ってそういうエネルギーを使うの?」

シンガー「まぁ人によるのであくまで予想です、ことりだと肉体より精神エネルギー依存ですしね」

アニメ穂乃果「ほうほう、お?そういえばことりちゃんの耳と尻尾消えてるね」

ことり「今はほのリルちゃんは引っ込めてるんだ、休息させないとね」


ことり(と話してると奥の扉が音を立てて開く)

ガチャッ

アニメ穂乃果「パンかな!?」

ことり「パンでは無いと思うなぁ……」


??「やぁやぁ!待たせてしまってごめんね、私がレディみかんだよ」

ことり(レディみかん……この>>623な人が梨子ちゃんの上司か)

623 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 21:25:30.55 ID:PPQchABu.net
どことなく穂乃果ちゃんに似てて食べたいちゃい感じ

624 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 21:52:55.48 ID:p6vQFy8j.net
ことり(このどことなく穂乃果ちゃんに似てて食べたいちゃい感じな人が梨子ちゃんの上司か)

ことり(微かに美味しいみかんの良い香りもするなぁ……)クンクン


レディみかん「奥の部屋まで来てほしい、そこで話すとしよう」

レディみかん「ささやかながら軽食も用意しているよ」

アニメ穂乃果「パンッ!?」

ことり「……とは限らないと思うけど」

スタスタ





625 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 21:53:35.07 ID:p6vQFy8j.net
──会議室


ウィーン

レディみかん「さぁここだ」

ことり(綺麗な部屋へ案内されるとテーブルの上には食べ物が並んでいて……)

アニメ穂乃果「パンだっ!!」

ことり「ほんとにあった!?」


アニメ穂乃果「これは……みかんパン?」クンクン

ことり「というか、パンに限らず並んでるの大体みかん使った料理だね」

レディみかん「良いだろう?みかんは美味いっ」

ウィーン スタスタ

梨子「まったく……レディみかんさんはいつもそれなんだから」

レディみかん「はははは」

ことり(他の人の受け入れ作業が終わったのか梨子ちゃんも会議室へ入ってくる)


レディみかん「さて、梨子も合流したことだし情報交換と行こうか」

シンガー「はいっ」

ことり(皆がそれぞれ席に着くとレディみかんは話し始める)


レディみかん「私たちはLから複数の調査を依頼されていた、まずはその結果から話そうか」

レディみかん「こっちが掴んだ情報、最初の1つは>>626

626 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 21:58:34.81 ID:sIFzeyp8.net
みかんパンの美味しい作り方

627 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 22:13:02.97 ID:HXpeQ6KV.net
アニメ穂乃果っていつ回復したんだっけ?
かなり重症だった気がするけど

628 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 22:19:29.70 ID:p6vQFy8j.net
レディみかん「最初の1つは……みかんパンの美味しい作り方だ」キリッ

シンガー「真剣な顔で言われても反応に困ります……」

レディみかん「驚くことはない、ほら、これがレシピだ」スッ

アニメ穂乃果「おおっ!」ソワソワ

シンガー「別に要らないので穂乃果が受け取っててください」

アニメ穂乃果「やったー!」

レディみかん「喜んでくれて何よりだ、美味しく作るといいぞ」


シンガー「って私たちが知りたいのはこんなものでは無いんですよ!」

シンガー「なんでしたっけ……そうキサラさん!元々その人と会うために私たちは来たんです」

レディみかん「確かにキサラはうちの協力員だ、だが……」

シンガー「だが?」

レディみかん「連絡が取れない、現在の居場所も不明だ」

シンガー「そう……ですか」

629 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 22:20:04.73 ID:p6vQFy8j.net
シンガー「私たちが合流場所へ行ったときもその人の姿はありませんでした」

理事長「統率者ってのはいたけど、あれがキサラさんってわけじゃないわよねぇ」

梨子「だとすればキサラさんはメノノリに取り込まれたということになります」

梨子「そうでなくても……排除されてしまったかと」

レディみかん「……だろうな」

梨子「ごめんなさい!私の影が……あんなことを……」

レディみかん「梨子だけの責任じゃないさ、それに……」

スッ

レディみかん「実は連絡が途絶える前に情報のデータは貰っている」

シンガー「本当ですか!?」

レディみかん「ああ、スクリーンに移そう」

ピッ カタカタッ ピッ


パッ!

レディみかん「入っていた情報は魔王が現在向かっている場所とその理由」

レディみかん「次に魔王軍以外の危険勢力の動きの情報」

レディみかん「そして最後に……>>630

630 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 22:21:50.99 ID:OREpsqSy.net
魔王の好きなみかんの品種

631 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 22:36:44.67 ID:p6vQFy8j.net
レディみかん「魔王が好きなみかんの品種だ」

シンガー「品種?」

レディみかん「この最後の情報については私も意図が分からないが……」

レディみかん「とりあえずレシピと一緒にさっきの君に渡しておこう」

アニメ穂乃果「は、はいっ!」


レディみかん「では1つ目から見て行こう」ピッ

レディみかん「魔王は現在愛知県名古屋市内を移動している」

レディみかん「仲間は2人しか連れていないようだが油断は出来ない、隠れている可能性もある」

シンガー「目的は?」

レディみかん「今は特殊な術式で陣取りゲームをしているようだ」

レディみかん「最終的な目的は不明、しかしキサラのデータにはある言葉が書かれていた」

シンガー「言葉?」

梨子「キーワード……ヒントなんでしょうか」

レディみかん「その言葉とは>>632

632 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 22:45:50.29 ID:YklZR2hE.net
おならぷう

633 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 23:27:46.99 ID:p6vQFy8j.net
レディみかん「おならぷう」

シンガー「…………は?」

レディみかん「だからおならぷうだ、ひらがな5文字で"おらなぷう"」

理事長「何かの暗号なの?」

シンガー「いや、さっぱり分かりません」

ことり「でも……これが魔王の目的のヒントかもしれないんだよね」

シンガー「そうですね、一応覚えておきましょう」


レディみかん「3つめは魔王軍以外の危険勢力……主にミナリンスキー仮面と呼ばれるものが主導してる団体について」

ことり「ミナリンスキー仮面……」

レディみかん「その幹部の1人がLの派遣部隊の巨大な鳥に忍び込んだとの情報が入っている」

ことり「え?それってまさか……とっり!?」

シンガー「おそらくそうでしょう」


シンガー「あの状況で誰にも気付かれず潜入するとはかなりの手練」

シンガー「かなり危険な自体ですね……なんとかして伝えなければ」

ことり「うんっ」

634 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 23:29:41.94 ID:p6vQFy8j.net
アニメ穂乃果「あれ?それで結局どうするの?」

シンガー「今後の方向性としては魔王を追いかけ名古屋へ行きつつ、どうにかして他の味方と連絡を取る手段を見つける」

シンガー「ということになるでしょう」

アニメ穂乃果「なるほど」モグモグ


ことり「ここから先は休憩出来ないかもしれない」

ことり「出来る限り休養と準備はしていこう!」



─────────────────

滋賀支部

PM2:35〜PM2:55 終末編『195』了

635 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 23:30:53.14 ID:p6vQFy8j.net
というわけでここまで

支部で休憩回
次は名古屋目指して行きますよ
モールで時間結構かかったから急がないと

終末編『196』に続く
かもしれない

636 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 23:32:02.87 ID:PPQchABu.net
おつ

637 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/22(土) 23:39:09.78 ID:p6vQFy8j.net
>>627
アニメ穂乃果は大阪でビワッシーと分離した後に行方不明
発見された時には意識を失っていて体調不良を過度な脱水症状と判断されていました

実際それも1つの要素ではあったと思いますが目覚めないのには別の大きな理由もあり
琵琶湖に行く道中か着いたあたりで体調不良は能力覚醒の前段階と判明しました
能力の覚醒が終わった後は眠ったまま徐々に体力を回復していたんだと思います

638 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 00:10:02.34 ID:7IYOJoEB.net
(戦闘中に飛んで来た梨子をキャッチして重傷じゃなかったっけ…?)

おならぷうは神の言葉でこんにちはじゃ

639 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 00:53:23.96 ID:S8NKc6cP.net
おつー

640 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 01:47:14.05 ID:yBe2WZr7.net
ああそっちの事か
すっかり勘違いしてましたすみません

確かに何で動けてるんだろう……ど忘れだな
次で適当に理由付けます

641 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 02:13:52.77 ID:6unyMxa7.net
そんなん主人公だからでしょ

642 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 02:21:34.85 ID:mUCnNoJV.net
説得力すごい

643 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 20:00:42.53 ID:jsSM2fF8.net
終末編『196』

─────────────────
──滋賀支部・会議室

PM3:00


てんこ「……む」パチッ

シンガー「てんこ、目を覚ましましたか」

てんこ「はい、ここは……?」キョロキョロ

シンガー「全国魔王対策協会の滋賀支部です、実はあれから――」


ことり(意識を失って寝かされていたてんこちゃんが起きる)

ことり(シンガーさんとお母さん飲み物を与えたり状況の説明を始めた)

ことり(良かった……力を使い過ぎて倒れたらしいけどわりと平気みたい)


ことり(そうだ、わりと平気と言えばもう1人……)

チラッ

644 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 20:01:24.61 ID:jsSM2fF8.net
ことり「穂乃果ちゃん」

アニメ穂乃果「はひ?」モグモグ

ことり(私は口いっぱいにみかんパンを詰め込んでいる穂乃果ちゃんに話しかける)

ことり「穂乃果ちゃんさ、体がすごいダメージを受けてたって話だったよね。」

ことり「いつの間にそんな元気になったの?」

アニメ穂乃果「ふひんほうははははよ!」ドヤッ

ことり「主人公って……それ理由になるの?あと食べてから喋って」

アニメ穂乃果「んっ……」ゴクンッ

アニメ穂乃果「……ぷはっ、ごめんごめん、実はバスの中でちょっとあってさ」

ことり「ちょっと……?あ、そういえば穂乃果ちゃんメノバスの中で私たちの近くにいなかったような……」

アニメ穂乃果「うん、乗ってる間に治療を受けてたんだよ」

アニメ穂乃果「実はあのバスの中には>>645

645 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 20:08:59.19 ID:WXb7jNsA.net
イくだけでみるみる回復カプセルがあった

646 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 20:34:21.21 ID:jsSM2fF8.net
アニメ穂乃果「イくだけでみるみる回復カプセルがあったんだよ」

ことり「なにそのいかがわしい名前の回復装置、聞いたこと無いよ」

アニメ穂乃果「あったんだから仕方ないよ」

アニメ穂乃果「おかげでお肌もツルツル、ダメージを受けていた体も復活」

アニメ穂乃果「まぁ回復する度にイって体力が減っちゃうから疲労回復には向いてないかも」

ことり「なるほど、直接の傷とかに効果があるわけか」

アニメ穂乃果「はっ……!やたらお腹空くのはもしかしてそのせい!?」

バクバクッ

ことり(と、穂乃果ちゃんはまたみかんパンを詰め込む作業に戻る)


ことり(回復カプセルか……梨子ちゃんはそんな話してなかったし備え付けじゃないよね)

ことり(いったい誰が持ち込んだんだろう……?)

647 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 20:35:02.97 ID:jsSM2fF8.net
テクテク

ことり「ねぇねぇ梨子ちゃん」

梨子「なに?」

ことり「さっきの乗客の中に私たち以外でおかしい人はいなかった?」

梨子「自分たちがおかしいって自覚はどうかと思うけど……」

梨子「そうね、支部で受け入れする際に全員の身分確認はしたわ」

ことり「へ〜、しっかりしてる」


梨子「確認と言っても身分証の提示と軽いボディチェックくらいだけどね」

梨子「その時に怪しいと感じた人は……>>648

648 :名無しで叶える物語(あら)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 20:42:00.86 ID:647rnOj2.net
アニメ穂乃果

649 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 21:29:37.92 ID:jsSM2fF8.net
梨子「あの穂乃果って人……かな」

ことり「穂乃果ちゃん?」

ことり「違う違う、私たち以外の他の乗客の話を聞いてるんだよ」

梨子「うーんと……なんて言えばいいのかな」

梨子「その他の乗客のチェックの中にあの穂乃果って人が紛れ込んでたのよ」

ことり「え?」


梨子「来る方を間違えたのかなと思ってあなたはロビーの方で待っててと言ったわ」

梨子「初めは言われてる意味が分からないみたいで首を捻ってたけど、何回か説明したら理解したみたい」

梨子「ごめん間違えちゃったと言って列から出ていったの」

ことり「…………」

梨子「でもおかしいのよね、会議室に入ってきたからその時のことについて聞いたんだけど」

梨子「どうも向こうは覚えてないみたいで、すぐパンにかぶりついてるし」

ことり「……他人の空似って可能性は?」

梨子「いや、あれは完璧に本人だったわ、声も同じだったし」

ことり「完璧に……本人ねぇ」

650 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 21:30:12.31 ID:jsSM2fF8.net
梨子「チェックの時に覚えた違和感はそれくらいかな」

梨子「ことり、何か気になることがあるの?」

ことり「い、いや……気にしないで」

梨子「そう」


ことり(梨子ちゃんと離れて壁に背中を預ける)

ことり(今の証言は明らかにおかしい……)

ことり(穂乃果ちゃんはバスを降りてからずっと私たちと一緒にいた、他の乗客に列に紛れ込むはずがない)

ことり(だとしたら……穂乃果ちゃんとそっくりな人がもう1人いたということになる)

アニメ穂乃果「ほうひはほ?ゴクンッ……難しい顔して」

ことり「う、ううん、なんでもない」

アニメ穂乃果「ふーん……?」

651 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 21:30:44.13 ID:jsSM2fF8.net
ことり(この穂乃果ちゃんは別世界から来た本人、ある意味で私の愛する穂乃果ちゃんと1番そっくりな人)

ことり(私でも気を抜いているとあっちと接している気持ちになってしまう)

ことり(それと間違えるほどってのは……亜種や合成じゃ有り得ない)

ことり(魔王か本人か……それも無いな)

ことり(たぶん直接穂乃果ちゃんから分かれた大罪レベルの穂乃果ちゃんだろう)

ことり(つまりこの支部の中に、グリードかプライドがいるってこと……だよね)

グッ

ことり(どうしよう?誰かに話しておくべきか、それとも……>>652)

652 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 21:34:00.77 ID:V4NxHk2P.net
1人で捜す

653 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 21:34:28.43 ID:DPuXcfpX.net
本当に回復カプセルがあるか確認

654 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 22:00:42.94 ID:jsSM2fF8.net
ことり(1人で捜してみようかな)

ことり「穂乃果ちゃん、ちょっとおトイレに行ってくるね」

アニメ穂乃果「うん、いってらっしゃい」


ウィーン

ことり(会議室から廊下にでる)

ことり(でも1人で捜すと言っても知らない施設の中をどうすれば)

ことり(トイレは嘘だけどトイレの場所さえ分からないなぁ……)

梨子「ことり?」

ことり「あ、また梨子ちゃんだ」

梨子「私にしたってまたよ、何してるの?」

ことり「トイレに行こうと思って……トイレどこ?」

梨子「こっちよ、ついでだから一緒に行きましょう」

ことり「ありがとっ」

テクテク  

テクテク

655 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 22:01:16.82 ID:jsSM2fF8.net
ことり「ついでって……梨子ちゃんもトイレ?」

梨子「違うわ、私はバスを入り口にまわしに行くの」

梨子「シンガーさんから名古屋までの足を頼まれたから」

ことり「ほうほう」

ことり(シンガーさんとレディみかんさん色々話してたなぁ、私の見てない所で準備も進んでるんだね)

ことり(ってまたメノバスに乗るのか……)


梨子「ここがトイレよ、じゃあ私は外に行くから」

ことり「ありがと〜」フリフリ


ことり「……さてと」

カツンッ

ことり(梨子ちゃんと別れた途端、"さっきから"感じていた気配が強まる)

ことり「誰?」

??「おや、気づいていたか」

ことり(振り返らないまま尋ねると、その気配は私に向かい>>656)

656 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 22:04:13.71 ID:DPuXcfpX.net
動かなくなった穂乃果を投げてきた

657 :名無しで叶える物語(内モンゴル自治区)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 22:04:34.91 ID:Ii6ubtvx.net
キスをしてきた

658 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 22:44:58.04 ID:jsSM2fF8.net
ポーンッ
 
ことり「っ!」ガシッ!

ことり(気配は人の形をした何かを投げてきて私は反射的に掴んでしまう)

ことり(しまった、落としたらいけないと思って思わず……)

ことり(それにこれ、穂乃果ちゃんの顔をして――)

ほのリル『ことり!前を見ろ!』

ことり「え?」

バンッ!!

ことり「ぐっ……!」

ことり(頭部に強い衝撃を受けて私は後方に吹っ飛ぶ)

ダンッ! ゴロゴロゴロゴロッ!!


カツンッ

??「ダメじゃない、気を取られて前方不注意だなんて」

??「だから私みたいな非戦闘員に1発弾丸を食らっちゃうのよ」

??「リロードっと……」

カチャッ ガシンッ!

??「まぁ動揺も仕方ないわね、ピクリとも動かない高坂穂乃果に似たものを目にしちゃ」

??「って……聞こえてないか」

659 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 22:45:34.03 ID:jsSM2fF8.net
カツン  カツン

??「悪く思わないで、これでも死なない威力に留めて置いたんだから――」

ことり「っぷはぁー!危なかったー!」

??「え?」

ことり「ってこれ変な味する……ぺっ」

カランカランッ!

ことり(驚いてるその人を尻目に、私は"口の中で噛んでいた"弾丸を吐き捨てる)

ことり「やだなぁ……なんか段々動物的になってる気がするよ」

ほのリル『文句言うんじゃねーよ、オレが起きてたから反応できたんだろうが』

ことり「はいはい」

660 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 22:47:21.74 ID:jsSM2fF8.net
ことり(私は無意識に生えた耳と尻尾の存在を感じつつ、立ち上がって向き直る)

ことり(真姫ちゃんに似た姿をした……その人に)


??「驚いたわ、あなた合成穂乃果と魂レベルで融合してるのね」

??「いったいどんな方法を使ったのかしら……興味深い」

ことり「あなたは誰!?この冷たくなった穂乃果ちゃんは何!?」

??「それは抜け殻よ、キグルミと言ってもいいかしら」

??「プライド様のデータから作った限りなく本物に近い穂乃果のキグルミ」

??「基本の設計はパンダルマとかのものと同じ、あのシリーズは他にもあるんだけど……」

ことり「…………」ジーッ


??「ああごめん、名前よね」

??「私はマッキー、プライド様の忠実なる下僕よ」

ことり「マッキー……?」


ことり(そう名乗った彼女は>>661)

661 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 22:55:18.63 ID:x/Ekr4p+.net
ボンテージ姿でプライドを鞭で叩いていた

662 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 23:48:37.78 ID:jsSM2fF8.net
ことり(そのボンテージ姿の彼女は隣に四つん這いになってる人を鞭で叩いていた)

バシィンッ!

マッキー「で、この豚がプライド様」

プライド「ぐっ……」

ことり「プライド様ぁっ!?」


プライド「おい!もういい!人がいるからもう――」

マッキー「ふんっ!」バシィンッ!

プライド「ぐはぁぁっ!!」

ことり「なんだろ……シリアスな敵だと身構えていたのにこのギャグ空間」

ほのリル『油断するな、変態は怖いぞ』


マッキー「ああ、勘違いしないように言っておくとこれは私の趣味じゃなくてプライド様の趣味だから」

マッキー「困ったことに城から帰って来てから変な性癖に目覚めてしまったらしいのよ」

マッキー「何の影響を受けたんだか……」

プライド「終わり!終わりだマッキー!話がすすまん!」

マッキー「はいはい」カチャッ

ことり(プライドは立ち上がって服装を整え、マッキーは右手の銃と左手の鞭をボンテージの隙間に差し込む)

663 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 23:49:12.27 ID:jsSM2fF8.net
プライド「おほん、変なファーストコンタクトになってしまったが私がプライドだ」

ことり「傲慢さの欠片も無い初対面で驚いたよ」

プライド「これも部下とのコミュニケーションの1つだ、上に立つには必要なことだよ」

マッキー「一方的な趣味だけどね」

プライド「ぬっ……」

マッキー「いいからお話を」

プライド「お前が蒸し返すんだろうが……分かった、本題に入ろう」


プライド「南ことり!」

ことり「な、なに!?」

プライド「身構えなくていい、お前を攻撃する意思など無い」

ことり(さっき思いっきりしたくせに……)

プライド「私たちはお前に頼み事があるんだよ」

ことり「頼み事……?」


プライド「ああ、私たちをお前たちの乗るバスに一緒に乗せて欲しい」

ことり「……なっ!」

プライド「同行させて欲しいんだよ、名古屋までな」

664 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 23:50:05.79 ID:jsSM2fF8.net
ことり「そ、そんなこと許せるはずがないでしょ!」

ことり「第一行くなら勝手に行けばいいじゃない!」

プライド「それが出来ないから頼んでるんだろう?」

ことり「理由は――」

プライド「教えるわけがないだろう」

ことり「ぐっ……傲慢だなぁ」


プライド「とにかく乗せて貰うだけでいい、危害を加えるつもりは毛頭ない」

プライド「こちらはマッキーの開発した偽装キグルミを使うからお前以外にはバレないはずさ」

マッキー「私のキグルミは完璧だからね、実験済みだし」

ことり「そうか……この穂乃果ちゃんのキグルミを使ってたから梨子ちゃんは……」

プライド「どうだい?了承して貰えるだろうか」

ことり「くっ……」

ことり(ここには私1人、相手は2人、しかも1人は大罪穂乃果)

ことり(勝てる見込みは少ない、抵抗したら最悪死ぬ……)

ことり「だからといって!はいはい頷くわけには――」

プライド「――爆弾」

ことり「え?」


ことり(今……なんて)

665 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 23:50:40.32 ID:jsSM2fF8.net
プライド「この建物の中に強力な爆弾を仕掛けてある」 

プライド「職員の姿のキグルミを使えば簡単なことだったよ」

ことり「…………なっ」

プライド「断れば関係ない者まで犠牲になる、ああ、さっきバスにも仕掛けておいたかな」

プライド「試しにあっちを爆破してみて――」

ことり「やめてっ!」


プライド「ほう……それは了承してくれるということで良いのだな?」

ことり「こ、こんなのズルいよ!飲むしかないじゃない!」

プライド「交渉とは自分に有利な状況で始めるものだ、勝負は始める前に終わっている」

プライド「別世界のマッキーなら覆せるかもしれんが」

マッキー「あいつの話はしないで……」フンッ

プライド「くくっ」

666 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 23:52:19.40 ID:jsSM2fF8.net
ほのリル『ことり……』

ことり(なに?)

ほのリル『オレはここは一旦頷いておくのが良いと思うぜ』

ほのリル『こいつらはヤバい……やると言ったら躊躇いなくやる目をしてる』

ことり(そう……だね)

ことり(目的は全然わからないけど、今は大人しく従っておいたほうが害は少なそう)


ことり「……分かった、言うとおりにするよ」

ことり「ただし変なことをするようなら、全力で止めに行くから!」

プライド「ありがたい、交渉成立だな」


プライド「乗客に2名追加だ、頼んだぞ――南ことり」



─────────────────

滋賀支部

PM3:00〜PM3:15 終末編『196』了

667 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/23(日) 23:55:26.87 ID:jsSM2fF8.net
というわけでここまで

色々想定外の2人が追加
いったい何が目的なのやら

この時間の進み方だと凛組のほうが先に着きますね
取り敢えずこっちは名古屋へ入るまで続けます

終末編『197』に続く
かもしれない

668 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 02:22:01.41 ID:eAgXOeBL.net
乙穂乃果

669 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 05:37:43.68 ID:1aJXpabL.net
おつ

670 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:01:40.59 ID:mnj7J31m.net
終末編『197』

─────────────────
──メノバス前

PM3:25


ことり(束の間のインターバルも終わり、私たちはバスの前に集合していた)

ことり(各自休憩や準備、お互いの情報共有や方針の検討は済んでいる)

ことり(今は必要になる荷物をチェックしながらバスに乗せている所)


シンガー「はい、それはOKです、次はこっちで――」

アニメ穂乃果「確認できたのから中に運んじゃうねー!」

理事長「お願いします」

てんこ「んー、もうちょっと減らせないですかねぇ……」

梨子「そのくらいならメノバスは全然平気よ、ガンガン入れちゃって!」

671 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:02:26.03 ID:mnj7J31m.net
ことり「ふーむ……」

ことり(みんながテキパキ作業を進めてる、一方私はその輪に中々入れずに居た)

ことり(はぁ……言いにくいなぁ、言うしかないよなぁ)

ことり(後ろの2人からすごい急かす気配を感じるし、仕方ない)


ことり「みんな!ちょっといい?」

シンガー「なんです?」

アニメ穂乃果「なにー?」

ことり「実は……このバスに一緒に乗せて欲しいって人たちがいて」

梨子「乗せて欲しい……?」

ことり「うん、実は――」


ことり(ってかプライドたち、キグルミで別人に偽装するって言ってたけど……)

ことり(>>672の姿とは思わなかったなぁ、大丈夫なの?)

672 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:09:04.84 ID:gRI67hLB.net
ガンQ

673 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:32:42.12 ID:mnj7J31m.net
ことり(こんなお化けみたいな姿で大丈夫なの?)


プライド「やぁやぁ」ピョコピョコ

アニメ穂乃果「わぁぁっ!目玉の化物っ!?」

ことり(プライドは大きな目玉から胴体と手足が直接生えてる謎の生物になっていた)

ことり(なっていた……というかこのキグルミに入ってるんだろうけど)


シンガー「目玉の親父……にしては大きいですね」

アニメ穂乃果「あれ?鬼太郎は見てるんだ」

シンガー「はい、バックベアードという目玉の妖怪もいますよ」

シンガー「前に現世を訪れた時に丁度放送していて……」


梨子「ねぇ、それってあれじゃない?」

梨子「確か……ガイアかな?うんそうだ、ウルトラマンガイアに出て来る――」

マッキー「その通り、これはガンQとよばれる生物」

梨子「やっぱり!」

ことり(マッキーの方は普通にどこかの大人の女性の姿をしていた、白衣を来ていかにも研究者っぽさを出している)

ことり(普通の人間キグルミあるなら2人ともそれを着ればいいのに……)

674 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:33:14.93 ID:mnj7J31m.net
マッキー「私はこのガンQを研究している魔王対策協会の研究者」

マッキー「身分証もちゃんとあるわ」スッ

梨子「うん、本物ね」

ことり(偽造だろうなぁ……)


シンガー「それで、研究者と研究体が私たちと一緒に行きたい理由はなんです?」

マッキー「実は名古屋支部からの要請なのよ」

マッキー「現地で暴れている魔王を何とかするために私のガンQが必要だと言われて」

シンガー「魔王を……?」

マッキー「ええ、急いで来いと言われたけど今は交通機関なんて麻痺してるでしょ?」

マッキー「この支部の車も県内パトロールのために出払っていて残って無くて……」

マッキー「あなたたちも名古屋へ行くならついでに乗せていって欲しいのよ」

675 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:33:48.85 ID:mnj7J31m.net
梨子「協会の命令なら私は従うけど……皆はどう?」

シンガー「そうですね……ガンQとやらは暴れたりしないんですか?」

マッキー「大丈夫、しっかり調教されてるから」

マッキー「何か喋ってみなさいな」ペシペシ

プライド「うん!ぼくはともだちだよ!」

マッキー「ほら」

ことり(それで良いのプライド……?)


梨子「でもガンQ大きくない?バスの中に入るかな……」

マッキー「あー、いざとなったら>>676でもいいわよ?運んでいってさえくれれば」

676 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:36:20.81 ID:Ng1Cs5F4.net
縛り付けて引きずって

677 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:55:49.75 ID:mnj7J31m.net
マッキー「いざとなったら縛り付けて引きずってでもいいわよ?」

プライド「……ぎっ!?」


梨子「それもそれで負担かな……どうにか入るよう努力しようか」

マッキー「まぁガンQは生物としての常識が通用しないのが特徴だから」

マッキー「たぶん無理に押し込めばキャリーケースにだって入るわよ」

アニメ穂乃果「入るの!?」

プライド「さすがにそこまでは……」

マッキー「冗談よ冗談」


マッキー「それに……私たちの事はことりさんが保証してくれましたし」

マッキー「ねぇ?」

シンガー「本当なんですかことり」

ことり「う、うん……」

シンガー「なるほど、ことりがそういうなら彼女たちは信用して良さそうですね」

ことり「……ははは」

678 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 20:56:23.03 ID:mnj7J31m.net
ことり(本当は信用しちゃダメなんだけどなぁ)

ことり(でも、皆を人質に取られてるこの状況じゃ言うとおりにするしかない)

ことり(私がバラそうものなら支部と今目の前にあるバスが爆発してしまう)

ことり(ここは大人しくして……いずれ来るチャンスを待とう)


てんこ「よしっ、荷物も運び終わりました!」

梨子「ありがとうてんこちゃん、後はみんなが乗れば出発できるわ!」

アニメ穂乃果「はーい!」

シンガー「ガンQが1番大きいからガンQから入ってもらうといいでしょう」

マッキー「ありがとう、行くわよガンQ!」グイッ

プライド「ぎゃうっ!」

ズルッ  ズルッ

シンガー「かなりギリギリの大きさです、入れるといいですが」







ガタンッ!

梨子「全員乗ったわね!」

てんこ「チェックおーけーです!」

ことり(半ば無理やり押し込まれたガンQはなんとか中に入ることが>>679)

679 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 21:08:43.83 ID:gRI67hLB.net
出来ない

680 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 21:09:47.52 ID:1aJXpabL.net
できたがぬいぐるみが壊れそう

681 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 21:41:02.72 ID:mnj7J31m.net
ことり(……出来なかった)


マッキー「というわけで当初の予定通りガンQはバスの後方に縛り付けておいたわ」

梨子「まぁ……他に通行車両も無いし邪魔にはならないかな」

梨子「変な所で引っかかって事故らないよう気を付けて行きましょう」

アニメ穂乃果「大丈夫なのかなぁガンQちゃん」

マッキー「丈夫だから平気よ」

ことり(縛り付けられる直前にプライドが悲しそうな目をしてたような気がするけど……気にしないようにしよう)


ことり(そんなわけで、バス内には運転席に梨子ちゃん)

ことり(私、穂乃果ちゃん、てんこちゃん、シンガーさん、呼子ちゃん、お母さん)

ことり(そして追加の乗客の研究員……に扮したマッキー)

ことり(計8人が乗ることになった)


梨子「ではメノバス出発!」

ブゥゥゥゥンッ!

682 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 21:41:42.02 ID:mnj7J31m.net





ことり(バスは滋賀から愛知に向かい順調に走っていた、窓の外には相変わらず雪が降り続いてる)

ことり(ある程度進んだ所でシンガーさんがある話を切り出す)

シンガー「研究員さん、1つ聞きたいんですが」

マッキー「なに?」

シンガー「この雪の中で遠くに確実に情報を届ける方法ってあります?」

シンガー「どうも普通の電波は届かないようで……」

マッキー「そうねぇ、それなら>>683」スッ


ことり(と言ってマッキーは懐から何かを取り出す)

683 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 21:46:37.09 ID:ke63xavz.net
幻想種因子を埋め込んだ幻想種アンテナから出る幻想種電波なら幻想種受信機を持ってる相手になら幻想種の力で届けられるし幻想種アンテナがなくても幻想種がいれば幻想種が直接幻想種電波を受信することも可能

684 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 21:47:37.83 ID:lrCSfx/+.net
日本語でおk

685 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 21:58:14.66 ID:gRI67hLB.net
コイツはやべぇ

686 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 22:00:21.63 ID:ke63xavz.net
書いた本人も途中で混乱して幻想種受信機と書くところを幻想種アンテナに間違えてしまった

687 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 22:21:23.11 ID:mnj7J31m.net
ことり(と言ってマッキーは懐から携帯を取り出す)

ことり(スマホではなく折りたたみ式のやつみたい)


シンガー「それは?」

マッキー「この携帯には幻想種アンテナが付いていてね、これなら雪の阻害を気にせず通信が出来るわ」

シンガー「幻想種……アンテナ?」

マッキー「幻想種の因子を埋め込んだアンテナよ」スッ

ことり(マッキーはおもむろに携帯のアンテナを伸ばして外へ向ける)

マッキー「ま、細かい理屈は省くけどそうすることよって幻想種電波を発することが出来るようになるの」

マッキー「幻想種電波は普通の電波より遥かに強力だから雪のチャフ効果も吹き飛ばせる」

シンガー「幻想種を使うんですか……すごいアイディアです」

688 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 22:22:50.34 ID:mnj7J31m.net
アニメ穂乃果「すごいよ!この人の携帯貸してもらおう!」

シンガー「ええ、そうですね」

マッキー「良いわよ、どうぞ心置きなく使って――」

ことり「あっ!ちょっと待って!」

アニメ穂乃果「どしたの?」

ことり「えっと……」

ことり(不味い、こっちの掴んだ情報をあの携帯を通して流すのは非情に不味い)

ことり(マッキーの事だ、すべて裏で記録する設定にしておくくらいはわけない)


ことり「あのさ、さすがに一般の人の携帯を使うのはダメじゃない?」

シンガー「そうですか?協会の人間ですよ?」

ことり「だってほら……危険に巻き込んじゃうかもしれないし」

梨子「私は既に巻き込まれてるけどね」

ことり「梨子ちゃん別でいいの!」

梨子「何か理不尽じゃないそれ……?」

689 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 22:23:28.47 ID:mnj7J31m.net
シンガー「確かに出来るなら情報はこちらの用意したルートを流すのが良いですが」

シンガー「他に通信できる手段も無いでしょう?」

ことり「う……それは……」

てんこ「用意できれば良いんですよね」

シンガー「え?」

てんこ「誰か携帯持ってます?」

シンガー「私は……着のみ気のままだし、てんこも呼子も無いはずです」

理事長「私も魔王拠点の時点で半裸だったし所持品は無いわ」

アニメ穂乃果「私は……あれ?無いな?」ガサゴソ


ことり「みんな無いの?私は一応持ってるけど……」

てんこ「ではそれを貸してください」

ことり「うん」スッ

てんこ「はっ!」

キィィィィィィンッ!

ことり(てんこちゃんが私のスマホを手に包むと虹色の光が放たれる)

ことり「眩しっ……!」

ポンッ!

てんこ「よし、出来ました」

ことり(てんこちゃんが手を開くとそこには>>690になった私のスマホがあって)

690 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 22:25:11.97 ID:1aJXpabL.net
ゲームボーイアドバンスSP

691 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 22:59:22.95 ID:mnj7J31m.net
ことり(二つ折りの正方形になった私のスマホがあって)

ことり「なにこれ、ゲーム機みたいだけど……こんなのあったかな」

理事長「ゲームボーイアドバンスSP!ゲームボーイアドバンスSPじゃないっ!」

ことり「お、お母さん!?どうしたのテンション上がって」

理事長「ことり、これを知らないの?」

ことり「うーん……GBAってのなら聞いたことあるけど、SP?」

理事長「そのGBAの進化版よ!二つ折りになってバックライトがついてるのよ!」

理事長「電池も単3じゃなくて初めての充電式、当時は結構驚いたわぁ」

マッキー「ま、SPの発売は2003年だから若い子は知ってるか微妙かもね」

理事長「そんなに前!?」

692 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 23:00:11.72 ID:mnj7J31m.net
ことり(まぁ興奮してるお母さんは置いといて……)

ことり「てんこちゃん、どうして私のスマホがこんな形に?というか何をしたの?」

てんこ「幻想種アンテナ」

ことり「え?」

てんこ「因子を組み込めば良いなら私の体に因子はある」

ことり「でも、さすがに部品も改造方法も知らないままじゃ……」

てんこ「分かりませんが、本物があるなら真似してしまえばいい」スッ

ことり「え?」

ことり(そう言うてんこちゃんのもう片手にはマッキーの携帯が握られてる)

693 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 23:00:44.06 ID:mnj7J31m.net
シンガー「私が借りると言って持ってたやつじゃないですか、いつの間に」

てんこ「拝借しただけですよ、これを参考にしました」

てんこ「ことりさんのスマホを一度取り込み、私の体ごと変幻させてアンテナの構造を再現したんです」

マッキー「へぇ〜、すごい能力じゃない」

てんこ「私の変幻は再現性と精密性に特化していますから、電子の動き1つまで完璧に同じですよ」

マッキー「ほう……」ジュルリ

ことり(うっ、あれは研究対象を見る目だ……)


ことり「ま、まぁまぁ!」

ことり「とにかくこれで情報が送れるなら送ろう!」

シンガー「そうですね、伝えるのは魔王の事とミナリンスキー仮面の事、後は>>694

694 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 23:12:46.95 ID:IBn66VQ9.net
あの日のキスの味

695 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 23:40:08.16 ID:mnj7J31m.net
シンガー「あの日のキスの味……」

ことり「どの日の!?てか誰の!?」

シンガー「おほん、いいからさっさと入力してください」

ことり「納得行かない……まぁやるけど」


ピッ  ピッ

ことり(十字キーとボタンを使ってキサラさんが集めていた情報を入力していく)

ことり(魔王の事、ミナリンスキー仮面の事、それのあの日のキスの味)

ことり(最後が意味不明だな……)

ことり「入力が終わったら、えーと……中継先を選ぶ?」

マッキー「ああ、この電波は強力だけど遠くまで飛ばすなら中継してさらに増幅したほうが確実なの」

696 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 23:42:01.73 ID:mnj7J31m.net
ことり「……んー?」ジーッ


マッキー「そんな怪しい目で見ないでよ、何もしないって」

マッキー「それに中継先は自由に選べる、安心したいなら……そうね、ここを選ぶと良いわ」

ピッ

ことり(マッキーがボタンを押すと画面にある名前が表示される)

ことり「ここは……」

マッキー「ここなら私の息も、ううん、誰の息もかかるはずがない」

マッキー「永久中立にして絶対神域、世界を監視する記録衛星」


マッキー「天空の城――ここの中継システムを使わせてもらおうじゃない」



─────────────────

メノバスの前〜メノバスの中

PM3:25〜PM3:35 終末編『197』了

697 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/24(月) 23:46:24.69 ID:mnj7J31m.net
というわけでここまで

愛知に向けてバスの旅
ここで送る情報がドスケーブ城のうみかに伝わり
うみかがツバサをゲートで送って深海にいたバーミヤンへ行くわけですね

あれ……今からうみかに送ると時系列が合わないような?
今気付いたそこらへんは次でこじつけます

終末編『198』に続く
かもしれない

698 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 00:04:12.52 ID:s1zzI4dc.net
もつ

699 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 00:38:56.63 ID:a8TsQ4VK.net
乙穂乃果

700 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 05:47:05.54 ID:Onquyskt.net
おつ

701 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 12:31:56.76 ID:7FbvsFen.net
明日で1年か、ほとんど毎日更新で1年は凄い

702 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 20:01:58.11 ID:w34jsXo4.net
終末編『198』

─────────────────
──バスの中

PM3:35


ことり(天空の城か……確かにあそこならマッキーにも変な仕掛けは出来なさそう)

マッキー(先日異能ハッカーにサーバがやられたって話も聞いたけど、あれは特例中の特例ね)

マッキー(私には真似出来ないから嘘は言ってないってことで)


ことり「分かった、そこを使おう」

ことり(私は画面に表示されてる天空の城特殊電波中継サービスを選ぶ)

ピッ

703 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 20:02:31.90 ID:w34jsXo4.net
ことり「次は……お急ぎサービスの選択?」

マッキー「情報を届ける時間を指定できるのよ、すごく早くだったり逆に送らせたり」

ことり「通販サービスみたいだね、まぁ早いに越したことは無いから1番早いやつにしよう」

ピッ

マッキー「お急ぎサービスには利用するために支払うものがあるの」

ことり「ん?会員登録してその分さらにお金払うとか?」

ことり(サービスの下の説明文に目を通してみると……>>704)

704 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 20:04:05.87 ID:roBeTE6f.net
えっちな自撮り

705 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 20:34:56.82 ID:w34jsXo4.net
ことり(えっちな自撮りを送信する必要があります……?)

ことり「って何なのこの怪しい商法っ!絶対変なことに使われるでしょ!」

マッキー「でも最速を使うためには必要なものよ」

ことり「ぬぅ……しょうがないのかなぁ」


理事長「はぁ!?10年前はまだ最近よ!むしろ20年くらいは最近の範囲よ!」

アニメ穂乃果「さすがにそれは古いような……」

シンガー「まぁまぁ落ち着いて」

理事長「最近の子はすぐにスマホだのなんだの、私が若い頃はねぇ――」


ことり(バス内の別の方を見るといつの間にか懐かしゲーム談義から年代談義に移り変わっていてた)

ことり(お母さんは相変わらずハッスルしていて)

706 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 20:35:34.05 ID:w34jsXo4.net
理事長「だから!私だってまだまだいけるのよ、だって――」

ヒラッ

ことり(ん?激しく動いたお母さんの服から何か紙のようなものが落ち、ヒラヒラこちらへ飛んでくる)

ことり(気づいてないみたい、拾って教えてあげよう)

スッ

ことり「…………え?」

ことり(落ちていたのは写真、それもお母さんのセクシーな自撮り……)

ことり(ええぇぇぇぇ!?と声を出しそうになるのを抑える)

バッ!!

マッキー「あら?また色々と見えちゃってるエロい写真ね、あの人のじゃない」

ことり「ねぇ……親のこういうの見ちゃった時はどう対応すれば良いんだろう」

マッキー「私に聞かれても困るわよ……自撮り写真手に入ったんだからそれを送ってしまいなさい」

ことり「う、うん、ごめんねお母さん」

パシャッ!

707 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 20:36:10.06 ID:w34jsXo4.net
ことり(写真をさらに撮影してそれを添付、場所や諸々の設定を選んで)

ことり「送信……っと」

ピロンッ

ことり「お、出来たみたい、結果が表示されてる」

ことり「なになに?最速お急ぎサービス、マイナス1時間お届け完了しました……」

ことり「……マイナス?」

マッキー「今から1時間前に情報を届けたってことでしょ」

ことり「えぇ!それって過去ってこと?」

マッキー「さぁ?文面をそのまま読んだだけよ、天空の城の技術力ならあり得る話ね」

ことり「お急ぎってレベルじゃないよぉ……」


ことり(まぁ城に情報は送れたし良いか)

パタンッ

ことり(後は……この写真か、お母さんのエロい自撮り写真)

ことり(どうしようかな……>>708)

708 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 20:37:16.80 ID:LM+x+N6K.net
後で何かの交渉に使おう

709 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 20:37:45.84 ID:Onquyskt.net
同じ格好で撮って敗北感を与える

710 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:03:54.56 ID:w34jsXo4.net
ことり(後で何かの交渉に使うために取っておこう)スッ

ことり(私はポケットに写真をしまうと皆の所に戻る)


ことり「情報送れたよ!」

シンガー「おお!ありがとうございます」

アニメ穂乃果「さすがことりちゃん!」

ことり「私というか、このスマホのおかげだけどね」

てんこ「はい、私が改造したスマホがちゃんと動いたようで何よりです」ペコリ


理事長「ごめんね、私なんかすっかり話に夢中で、携帯さえ持ってれば……」

ガサゴソ

理事長(あれ……?何かポケットのスカスカ感に違和感があるような)

理事長(……あっ!そうよ写真だわ!写真が無い!!)

バッ! ガサゴソ!

711 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:05:51.79 ID:w34jsXo4.net
理事長(魔王に捕まった時に壺にエネルギを溜めるために自撮りさせられて写真)

理事長(助けられた時にみかんちゃんにも見つかってお母様に怒られたあれが無いわっ!)

キョロキョロ

理事長(落とした?どこかで落としたの?見つかったら私は終わってしまう……)ドキドキッ


ことり(お母さんすごい慌ててる、気付いたのかな……?)







シンガー「梨子さん、愛知までは残りどれくらいですか?」

梨子「丁度半分くらいですかね、メノバスはかなり飛ばして走ってるから」

梨子「下道だけど高速道路の比じゃないくらい速度を出してます」

シンガー「それにしては全く揺れを感じませんね、メノバス……メノノリという生物のすごさが伝わってきます」

てんこ「どうにかコピーできませんかね……」ペタペタ

712 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:06:30.15 ID:w34jsXo4.net
ことり(いつの間にかバスは山道を進んでいた)

ことり(ここを抜けた先に……愛知県がある)


梨子「あれ?」

ことり「どうしたの?」

梨子「ねぇ見て、あそこ……」

ことり(メノバスの目から出るハイビームに照らされる雪降る道)

ことり(そのかなり先に>>713)

713 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:08:06.96 ID:+QXkKMoQ.net
ドライブスルー発見

714 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:08:09.36 ID:Onquyskt.net
巨大な菓子パンが落ちてる

715 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:08:26.89 ID:Wy4uw8ct.net
メノノリ

716 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:31:55.35 ID:w34jsXo4.net
ことり(そのかなり先にドライブスルーがのようなものが見えた)

ことり「あれは……お店?」

梨子「飲食店にしては小規模ね、駐車場もほとんど無い」

梨子「本当にドライブスルーだけが付いてるみたい」

ことり「かなり怪しいね……」


梨子「みんな!別にお腹空いてる人はいないわよね?」

アニメ穂乃果「うん、私は支部でいっぱい食べてきたし」

梨子「なら急いでるしここはスルーで……」

ブゥゥゥゥンッ ブロロロロ…… ブロ


梨子「……あ、あれ?」

717 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:32:36.80 ID:w34jsXo4.net
ことり「どうしたの?」

梨子「おかしい、減速の命令は出してないのにどんどん速度が落ちていく!」

ことり「えぇっ!」

梨子「まるで……あのドライブスルーに止まるように調整されてるみたいに……」

ググッ

梨子「メノノリ!どうしたのメノノリ!」


ことり(梨子ちゃんの呼びかけにメノノリは答えること無く、バスはドライブスルーにぴったりと止まる)

ピタッ

ことり「いったい何が……」

シンガー「皆さん、周りに注意を払ってください!」

アニメ穂乃果「う、うん!」

ガラララ

ことり(運転席から見えるドライブスルーの窓がゆっくりと開く)

ことり(そこには>>718)

718 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 21:35:08.19 ID:Onquyskt.net
大量のレズがお楽しみ中

719 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 22:11:18.74 ID:w34jsXo4.net
レズ「あらぁ……?あなたたちも誘われてきちゃったのぉ?」

ことり(窓の奥から姿を表したのは裸の女性)

ことり(その後ろの店の中は薄暗く私の目では見えない)


梨子「いや、私たちは別に立ち寄る予定は無くて」

レズ「隠さなくても分かってるわよぉ……ここに来たってことはあなたたちも望んでるんでしょ?」

梨子「えぇ?」

レズ「私たちは誘われたレズ同士、ここで楽しくしましょうょぉ」

梨子「そ、そんなこと言われても……」


アニメ穂乃果「梨子ちゃん」

トントン

ことり(穂乃果ちゃんは梨子ちゃんの背中を指でつつくと耳に口を近づける)

720 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 22:11:53.35 ID:w34jsXo4.net
梨子「な、何?」

アニメ穂乃果「そのまま前を向いて聞いてて」

アニメ穂乃果「店の中、人が大量にいるよ」

梨子「……!」

アニメ穂乃果「バスで雪が遮られてるから私の"目"も多少は使える」

ことり「人?」

シンガー「詳しく状況を」

ことり(私たちも梨子ちゃんの後ろの穂乃果ちゃんの腰あたりにしゃがんで話しかける)


アニメ穂乃果「うん、出てきてる人と同じような裸の女の人がいっぱい」

アニメ穂乃果「みんなくんずほぐれつ交わってるよ」

ことり「お楽しみ中ってわけか……」

721 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 22:12:35.21 ID:w34jsXo4.net
シンガー「ですが、メノバスが勝手に止まった事が気になりますね」

シンガー「ただの山奥の"そういう場"と片付けるには奇怪過ぎます」

アニメ穂乃果「そうだね、店の中にも普通じゃない色が見える」

アニメ穂乃果「強い念……なのかな、ドロドロしてるものを感じるよ」


マッキー「ふむ、私の持ってるセンサーもおかしな反応をしてるわね」

マッキー「店の方に向けると計器の針がビンビン振り切れてる」

マッキー「念ってのは良い線言ってるわね、ここにある何かがレズたちを引きつけているんだわ」

ことり(マッキー……?)

マッキー「何不思議な顔してるの?私だって足止めは困るんだから助言くらいするわよ」

ことり「そ、そうだよね」

アニメ穂乃果「何か対抗策はあるの?」

マッキー「そうねぇ……>>722

722 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 22:28:18.75 ID:OyuRQQZF.net
とりあえずメニューとかないの?

723 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:02:34.83 ID:w34jsXo4.net
マッキー「とりあえずメニューとかないの?」

スタスタ

ことり「え?ああちょっと!」

ことり(マッキーは運転席の所まで歩いていくと窓の女性に躊躇いなく話しかける)

マッキー「メニュー、ここドライブスルーなんでしょ?」

レズ「ごめ〜ん、ドライブスルーなのは外側だけなの」

レズ「でも〜、中に入ってくれば良いものご馳走できると思うよぉ?」


マッキー(生気が無い虚ろな目、意識はあるし会話は出来るけど朦朧としてる)

マッキー(洗脳かクスリか、分からないけどそれに近いトランス状態に陥っているわね)

マッキー(簡単に言えば頭がぶっ飛んでる、説得できるような相手じゃない)

マッキー「はぁ?それじゃドライブスルーじゃないじゃない」

マッキー「悪いけど私たちは立ち去らせれて貰うわ」

レズ「無駄無駄〜、だってあなたたちの車、もう動かないんだよ〜?」

724 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:03:08.92 ID:w34jsXo4.net
マッキー「……ほんと?」


梨子「う、うん」

梨子「磁石にでも引っ張られてるみたいにびくとも動かない」

マッキー「なるほど……このバスはこの店と相性が悪いのかもね」

梨子「相性……?」

マッキー「いや、逆に良すぎるから離れられないのか……」


てんこ「メノノリがダメなら私が変幻して皆さんを連れていくというのは」

シンガー「そうですね……それも1つの手ではありますが……」

ことり「これをスルーするには抵抗あるなぁ」


マッキー「ならさっさと退治してしまいましょ」

ガチャッ

ことり「え?」

ことり(そう言うとマッキーはバスを降りてしまう)

725 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:03:44.14 ID:w34jsXo4.net
ことり「ちょっ!!」

マッキー「南ことり、それとそこの幻想種因子持ちの子も一緒に来て」

てんこ「私ですか?」

マッキー「そう」

マッキー「眼の良いあなたはバスの中から見てて、はい通信機」スッ

アニメ穂乃果「う、うん」


ことり(なんだ……勝手に仕切りだしたよこの人)

マッキー「なに?」

ことり「な、なんでもないっ!」

ことり(仕方ない、今は言うとおりに付いていくしか無いか……)






──店舗前


ことり(私たち3人はバスから折りて店のドライブスルーとは別の入り口に立つ)

ことり(バスからは角度的に見えなかった場所だ)

726 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:04:32.88 ID:w34jsXo4.net
ことり(マッキーが小型のマイクに向かって小声で話す)

マッキー「穂乃果さん、中の人の様子は?」

アニメ穂乃果『変わらず奥の方でウネウネしてる、特にこっちに敵意は無いよ』

マッキー「そう、敵意は無くても危険があるかもだからそのまま見張っててね」

アニメ穂乃果『分かった』


マッキー「じゃ、入るわよ」

ウィーン

ことり「うっ……」

ことり(中に入ると廃屋と女性たちの匂いが混ざった独特の臭気が鼻を突く)

ことり(外よりも薄暗く差し込んだ光でホコリが舞っているのが分かる)

727 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:05:14.38 ID:w34jsXo4.net
タタタッ

レズ「いらっしゃ〜い」


ことり(待っているとすぐに窓にいた女性がやってきた)

ことり(だけど、マッキーの視線はその女性より奥をじっと見ていた)


マッキー「2人にも見えるかしら?」

てんこ「はい……見えます」

ことり(店舗の奥、暗闇の中に女性たちとは別に1つの影が浮かんでいた)

ボォォォォゥ

ことり(その姿は……>>728)

728 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:06:18.54 ID:UGw33ALP.net
紛れもなく穂乃果

729 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:07:01.23 ID:HJ18ButJ.net
イオンでメノノリの統率者の服を着てたメノノリの統率者

730 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:40:59.20 ID:w34jsXo4.net
ことり(紛れもなく……穂乃果ちゃん)


ことり(でもそこに本体があるわけじゃなく影がぼわーっと浮いてるだけ)

ことり「まるで……幽霊みたい」

マッキー「まるでじゃないわ、正にその幽霊に近い存在」

ことり「え?」

マッキー「輪郭線がブレてボヤケて見えるでしょ、それは存在が現実に固定されていないから」

マッキー「ことりは融合してる合成穂乃果の獣の感覚、てんこさんは幻想種因子の感覚があるから視認できてるの」

ことり「あなたは?」

マッキー「私は専用のコンタクト付けてるから」 

マッキー「ま、たぶん私が1番見えていないわよ、ぼやーっとしてる」

731 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:42:07.60 ID:w34jsXo4.net
レズ「どうしたのぉ?来ないの?」

マッキー「今行くわ、ちょっと待ってて」

レズ「う〜ん、いつまでもまつよぉ〜」


ことり(私は一応てんこちゃんに配慮して、小声でマッキーと会話する)
 
ことり「あれって……亜種穂乃果だよね」

マッキー「そうね、おそらくプライド様の落とし子の1人」

マッキー「ただ、何か厄介なものと混じって怨霊みたいになってる」

マッキー「それが人から生まれた霊なのか、この場所から生まれた霊なのかは分からないけど……」

ことり「…………」ゴクッ

732 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:42:41.91 ID:w34jsXo4.net
ことり(つまり……こういうことだろう)

ことり(プライドが産んで放置していた亜種穂乃果の1人がこの山のこの店で"何か"と混ざってしまった)

ことり(それが一般のレズたちを山に誘い込んで取り憑き、また他のレズを引き寄せる魔のスポットと化している)

ことり(メノバスも性質がレズだったからここから動けなくなってしまった……と)


レズ「ははははは」

レズたち「うふふふ、はははは」

レズたち「はぁ……はぁ……」


??穂乃果「…………」ボォォォォゥ

733 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:44:26.51 ID:w34jsXo4.net
ことり「倒せるの?」

マッキー「正体はさっぱり、でも……道筋は見えてる」

マッキー「そのためには2人+アレに協力して貰うわよ」

てんこ「はい!よく分かりませんが出来ることなら協力します」

ことり「うんっ」


ことり(さっさと名古屋に行かないといけないんだ……)

ことり(こんなの――さっさと成仏させてやる!)



─────────────────

バスの中〜山道

PM3:35〜PM3:45 終末編『198』了

734 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/25(火) 23:50:17.68 ID:w34jsXo4.net
というわけでここまで

山道の遭遇
ちゃちゃっと倒して行きます

次もいつも通りにダラダラと

終末編『199』に続く
かもしれない

735 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 05:39:05.52 ID:GV+FxQn8.net
おつ

736 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 08:02:03.35 ID:P91s5Bt+.net
それは〜まぎれもなく〜穂乃果ー♪

737 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 10:52:48.19 ID:KhIv9hvl.net
おつおつ

738 : (旧都衛星都市)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 18:24:24.48 ID:5d3MLXAr.net
むつむつ

739 :名無しで叶える物語(pc?)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 18:25:25.32 ID:5d3MLXAr.net
こつこつ

740 :(玉音放送)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 19:16:08.57 ID:5d3MLXAr0.net
これは

741 :(玉音放送)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 19:20:08.62 ID:5d3MLXAr0.net
つゆつゆ

742 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 19:38:36.45 ID:665ReyZW.net
1周年ってまじ?

743 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 20:12:50.31 ID:DyxFQwwi.net
終末編『199』

─────────────────
──山道の店

PM3:45


レズ「どうしたのぉ〜?早く楽しいことしましょうよぉ〜?」

レズたち「ふふふ、そうよぉ〜」


ことり(店舗の真ん中辺りから奥に向かって床にシートが敷かれていてる)

ことり(そこには大勢の女性が裸で寝転がりじゃれ合っていた)

ことり(鼻を突く嫌な匂いに何時もならなら顔をしかめてしまうけど、今はその余裕すら無い)

ことり(女性たちが絡み合う混沌とした現場より、私の嗅覚を引きつけるものがそこにあった)


ボォォォォゥ!

ことり(店内の暗闇に浮かぶ1つの光源、エネルギー体、不確定存在)

ことり(1つの言葉で現すなら……それは正に怨霊だった)

744 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 20:14:27.35 ID:DyxFQwwi.net
レズ「ほらほら〜」スッ


ことり(レズの1人がこっちに手を伸ばす……前に)

マッキー「てんこちゃん壁作れる!?」

てんこ「がってん任せてです!」バッ!

ズドドドドドドドドドッ!!

ことり(てんこちゃんが両手を前に出すと目の前に店内を区切るように壁が出現する)

ことり(出現するというか、正確にはてんこちゃんの両手が大きな壁になる)

ことり(私たち3人と、怨霊レズ軍団のいるスペースが分けられた)

745 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 20:15:00.30 ID:DyxFQwwi.net
てんこ「でもきっとこんなんじゃ……」

マッキー「突破される!だから時間稼ぎよ!」

ことり「何をすれば良い?」

マッキー「まずはあの怨霊を融合してる亜種穂乃果と切り離すの!」

ガチャッ!


ことり(マッキーが白衣に隠してある腰のホルダーを開く)

ことり(そこには>>746)

746 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 20:16:42.63 ID:665ReyZW.net
珍しい虫がいっぱい

747 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 20:32:49.58 ID:DyxFQwwi.net
ことり「ひゃぁっ!」バッ!

マッキー「何驚いてるの?」

ことり「だってその中……む、虫が!虫がいっぱい!!」

マッキー「こういうの苦手なの?」

ことり「好きな方が珍しいと思うっ!」


ウジャウジャ

ことり(うう……そりゃ私だって可愛い虫ならいけるけど)

ことり(マッキーのホルダーの中にうじゃうじゃ蠢いてるのはそんなファンシーなものじゃない)

ことり(だけどゴキブリとかムカデとか一般に想像できる気持ち悪いものでも無い)

ことり(もっと……誰も見たことがないものだった)

748 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 20:34:26.33 ID:DyxFQwwi.net
ウネウネ  ウネウネ

ことり(学会に売り込んだら昆虫学者が卒倒するような常識を越えた奇怪な姿)

ことり(あり得ない所から足が生え、羽が生え、角が生え、数も色も角度も想像を越えている)

ことり(人類が研究してきた昆虫史を冒涜する……そんな虫がところ狭しと詰まっていた)


ことり「なに……これ?」

マッキー「異界蟲、その名の通り私たちの世界には存在しない外なる虫よ」

マッキー「いや……むしろこいつらの末端の末端が私たちの世界にやってきて虫と呼ばれてるのかもね」

マッキー「ふーむ、興味深いわぁ」

749 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 20:35:09.58 ID:DyxFQwwi.net
ことり「そういうのいいから!何の役に立つかだけ教えて!」

マッキー「ああごめんごめん、さっきも言った通りあの怨霊を元の2つに切り離すのよ」

マッキー「それには――」ズボッ

ことり「うわっ……」

ことり(マッキーは虫の群れの中に躊躇いなく手を突っ込む)


バッ!

マッキー「この子を使うわ」

ことり(そうしてマッキーが取り出した虫は>>750)

750 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 20:36:51.46 ID:GV+FxQn8.net
切れたジャックナイフみたいな虫

751 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 21:02:00.96 ID:DyxFQwwi.net
ことり「切れたジャックナイフみたいな形の虫だね」

マッキー「何それ、芸人の呼び名が混ざったみたいよ」

ことり「え?あはは……そうだね」

ことり(あの2人はこの世界でも芸人やってるのか、そういう所は変わらないんだな)


マッキー「でも目の付け所は良いわ、この異界蟲の名前はジャックナイフカブト」

マッキー「超鋭利なナイフと化した角は物理的な障害はもちろん、次元だって斬り裂く」

マッキー「これは一説に次元転移をして隠れる虫を捕食するために進化したと考えられているの」

ことり「へ〜、肉食なんだ」

てんこ「そこですかっ!?」

752 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 21:04:35.95 ID:DyxFQwwi.net
マッキー「そうよ、ジャックナイフカブトが生息する異界の森には蜜を使って捕食する食虫樹林が多くてね」

マッキー「だから蜜ではなく虫を食べる方向に行ったと――」

てんこ「そういうの良いですから!早くしてください!」

ドンドン! ドンドン!

てんこ「さっきから女性たちが壁を崩そうと激しく叩いてきています!」

てんこ「力の入れ方が普通の人間じゃない……このままだと壁もそうだけどあの人たちの手が壊れちゃいます!」

ことり「怨霊が操ってるんだ……」


マッキー「ではさっそく使い方を教えるわね」

ことり「つ、使い方?」

マッキー「ジャックナイフカブトはことりに使ってもらうもの」

ことり「ええっ!?」

753 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 21:05:39.76 ID:DyxFQwwi.net
マッキー「だって私じゃあの女たちの群れを乗り越えて怨霊の所まで行けないわ、途中で捕まってファックされちゃう」

ことり「はぁ……なるほど、接近要員で私を選んだわけね」

ことり「分かった!どう使えばいい?」

マッキー「使い方は普通のナイフと同じ、カブトの背を持って切りたい場所に角のナイフを当てれば良い」

マッキー「気を付けなければいけないのは場所よ」

ことり「場所?」


マッキー「あの怨霊は2つの存在がぐちゃぐちゃに混ざり合っている、最高に絡まったイヤホンの紐みたいなものね」

マッキー「それを壊さず解くには最小限切る場所を選ばないといけない」

マッキー「ここさえ数センチ切れば連鎖的に全てが解けるような、そんなピンポイントさで――」

754 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 21:06:43.79 ID:DyxFQwwi.net
ことり「な、難易度高すぎじゃない?」

マッキー「だから……外に眼を残してきたんでしょ」

マッキー「あなたはアレから聞いた場所にナイフを当てれば良いだけ」

ことり「あっ、そうか」


ことり(マッキーはその眼の使い手に通信機を通して話しかける)

マッキー「聞いてた穂乃果さん!?」

アニメ穂乃果『ばっちり聞いてた!』

755 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 21:07:31.24 ID:DyxFQwwi.net
マッキー「怨霊は視認できる?」

アニメ穂乃果『いるのは分かるけど……弱点の切り口はごめん分かんない!』

アニメ穂乃果『バスと建物の間にモザイクがかけられてるような……』

アニメ穂乃果『能力を使ってるのに視界が曇ってるみたい』

マッキー「AASのせいね、外に降ってる雪がフィルターになってしまってるんだわ」

ことり「どうするの?」

マッキー「ふんっ、邪魔なら一瞬でも周囲の雪を吹き飛ばすだけよ」

スッ

マッキー「この>>756を使ってね!」

756 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 21:18:38.10 ID:G6qQmxqU.net
ボタン(プライドに付けられた核爆弾)

757 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 21:34:26.52 ID:DyxFQwwi.net
マッキー「このボタンを使ってね!」

ことり「ボタン?」

マッキー「皆!準備は良い!?」

ことり「う、うんっ!」

てんこ「はい!」

アニメ穂乃果『おっけー!』


マッキー「ぽちっとな!!」ポチッ

ことり(マッキーが懐から取り出した何かのボタンを押すと――)

カッ!!

ドッ   

ゴオオオオオオオオオオオンッ!!

ことり「ぐぅぅぅぅ」

ことり(外から激しい爆発音と爆風、店の屋根が吹き飛び、壁も崩れそうになる)

ことり「なぁ……っ!」

758 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 21:34:58.51 ID:DyxFQwwi.net
マッキー(ふっふっふ、これはプライド様のキグルミに付けておいた小型核爆弾の爆発)

マッキー(遠隔式でこの通信機と同じ幻想種電波を使って起爆した)

マッキー(もちろん琵琶湖と同じクリーン仕様、ただ小型だから爆発の範囲は小さい)

マッキー(せいぜいこの建物が半壊して道路がへこんでバスが1回転するくらい)


マッキー(でも……雪は確実に吹き飛ばせる!)

マッキー「穂乃果さんっ!」

アニメ穂乃果『うんっ!見えた!』

カッ!

アニメ穂乃果『切るべき場所は……怨霊の体の>>759

759 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 22:15:01.92 ID:slFGzGnH.net
へその緒

760 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 22:50:51.14 ID:DyxFQwwi.net
アニメ穂乃果『切るべき場所は……怨霊の体から伸びてるへその緒!』


マッキー「聞いたことり!?」

ことり「うんっ!」


てんこ「じゃあ崩しますよ!」

シュルルルッ

レズ「あぁぁぁっ!?」

バララララララララッ

ことり(マッキーの指示と同時にてんこちゃんが両手を変幻させていた壁を元に戻す)

ことり(すると壁の向こうに詰め寄っていた女性たちが雪崩のように倒れ込んでくる)

ことり「ほのリルちゃん!フルパワー!」

ほのリル『おうっ!』

ダンッ!!

761 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 22:51:24.86 ID:DyxFQwwi.net
ことり(全身にほのリルちゃんの力を漲らせた私は人の垣をひとっ飛びで乗り越える)

スタッ

ことり(その先に着地、両側からまた別の女性の集団が迫る)

レズたち「うあああああああっ!」

ことり(無理やり力を引き出されてるみたいだけど、洗脳で朦朧とした一般人なんかに負けはしない)

ことり「たぁぁっ!」

スタンッ タタタタッ ダンッ!!

ことり(獣の身体能力でしなやかにヒラリヒラリとと交わし、奥の怨霊まで辿り着く!)

??穂乃果「…………っ」ボォォォォゥ!

ことり(見える、お腹の辺りからへその緒が伸びてるのが)

ことり「……悪いけど、一気に斬らせてもらうよ!はぁっ!」

ザンッ!!!!

762 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 22:51:58.22 ID:DyxFQwwi.net
ブンッ!!

ことり(私の巨大な爪が怨霊のへその緒を斬り裂く)

ことり(すると、穴の空いた風船のようにへその緒が切れた場所から何かが溢れ出てきて――)

ビュルビュルビュルビュルビュル!!

ことり「な、なに!?」


マッキー「出てきたわ、それが亜種穂乃果の融合していた霊の正体」

ことり「これが……」

ことり(振り返るとマッキーは支部で私に向けていた銃を構えている)

ガチャッ!

マッキー「対異能拳銃――モード幽体」

マッキー「狙い撃つ!」

バンッ!!


ことり(マッキーが放った弾丸は瞬きする間に亜種穂乃果から出てきた霊に着弾する)

ことり(弾を食らった霊は>>763)

763 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:01:14.25 ID:S52PXADh.net
これで勝ったと思うなよ!いずれ第2第3のわたしぐわああっっ!

764 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:52:10.70 ID:DyxFQwwi.net
怨霊「これで勝ったと思うなよ!いずれ第2第3のわたしぐわああっっ!」

バシュゥゥゥゥゥンッ!!


ことり「すごい小物みたいな事を言って消えていったね……」

マッキー「ま、山の霊ってのは厄介だからあながち嘘でも無さそうだけど」

カチャンッ

マッキー「今は早々に立ち去るのが無難ね」

マッキー「ほら……また雪も降ってきたことだし」

パラッ

ことり「そう……だね」


ことり(壊れた店舗に爆発で一度は吹き飛んだAASが舞い降りてくる)

ことり(それに当てられたのか、霊が消えたからなのか、女性たちは洗脳が溶け始めて呆然としてる)

765 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:52:45.11 ID:DyxFQwwi.net
マッキー「これでここも霊体が抑えられる土地になるでしょう、消えはしないけど復活は難しくなる」

マッキー「厄介な魔王様の雪がこのケースばかりは役に立ちそうね、皮肉なものだわ」

ことり「厄介……?」

マッキー「ううん、なんでもないわ、バスに戻りましょう」


ことり(マッキーは、プライドは魔王側の人間……だよね)

ことり(なのにまるで今のは……)


ことり「あ、そういえば霊に融合されていた亜種穂乃果は!?」

キョロキョロ

ことり「いない……いないよ!」

マッキー「それなら大丈夫」

ことり「え?」

マッキー「あの人がちゃんと処理しに行ってるだろうから――」

766 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:54:10.40 ID:DyxFQwwi.net





ザッ

??穂乃果「はぁ……はぁ……」


??穂乃果「くそっ……なんだあいつら……」

??穂乃果「失敗したけど、今度はちゃんと――」


プライド「まったく、こんな失敗作もいたとはな」

??穂乃果「っ!?」

??穂乃果「なにあんた……目玉の化物?」

プライド「キグルミだ」

??穂乃果「キグルミぃ?ぷぷぷっ、なに?ふざけてるの」

??穂乃果「あんたなんかに構ってる暇はない、私は――」

プライド「お前が誰だろうが興味はない」

スッ

??穂乃果「え?な?」

767 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:54:45.42 ID:DyxFQwwi.net
ガシッ!

??穂乃果「ぐぅぅぅぅぅっ!あ、頭が!掴まれて……っ!わ、割れ!」

プライド「失敗作は消す、それだけだ」


バシュンッ!!


プライド「ふむ、キグルミから自分の指だけを出すのは良いアイディアだな」

プライド「雪を体に触れさせずに相手の体を触る条件を満たせる」

ヒュォォォォォウ

プライド「さて、バスの所に戻るか」

ピョコピョコ ピョコピョコ







768 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:56:29.27 ID:DyxFQwwi.net
──バス内


ことり(皆がバスに戻ってきてた)

ことり(女性たちを残しておくわけにも行かず彼女たちもバスに乗せることに)

ことり(どうやらメノバスも普通に動けるようになったみたい)


シンガー「まぁメノバスは広いのでこのくらいは平気でしょう」

マッキー「取り敢えず名古屋支部に預ける形になるかしらね、向こうが潰れて無ければ」

理事長「縁起でも無いこと言うわねぇ……」

769 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:57:06.80 ID:DyxFQwwi.net
てんこ「おっけ、みんな乗ってる、荷物もガンQも確認できました」

ことり「よし……じゃあ今度こそ向かおうか」

梨子「はいっ!全力で飛ばしますよ!」

ブゥゥゥゥンッ!!



─────────────────

山道の店

PM3:45〜PM3:55 終末編『199』了

770 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:58:56.07 ID:DyxFQwwi.net
というわけでここまで

次こそ愛知に着きます

このSSもはや1年、こんなに続けるとは全く持って思いませんでした
一応話は進んでるのでいつかは終わると思います
ではまたダラダラと

終末編『200』に続く
かもしれない

771 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:59:11.82 ID:kNdJ5JzE.net
おつー

772 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/26(水) 23:59:49.00 ID:kNdJ5JzE.net
てか1年かしゅごい

773 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 05:27:04.24 ID:bU65InXI.net
おつ

774 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 11:27:37.15 ID:5UIdW3Uj.net
ことりの爪と虫は一体化したのかな

775 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 12:45:26.77 ID:7rktY+Vv.net
すみませんそこもミスですね
ご指摘ありがとうございます

776 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:11:27.89 ID:aJteGylo.net
終末編『200』

─────────────────
──バスの中


ブゥゥゥゥンッ!!

ガタンッ!

ことり「おおうっ!」

梨子「ごめん、しっかり掴まってて!」


ことり(バスは益々加速する、普通では通れないような道も一直線にガンガン進む)

アニメ穂乃果「すごい……周りの景色が星みたいに流れてく!」

ことり(そのスピードでスタントのように飛んだり跳ねたりするのはメノノリの力を持っても殺しきれないらしく)

ガタンッ!

アニメ穂乃果「ひゃぁっ!」

ことり(こう時々、激しい揺れが起こる)

777 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:12:07.45 ID:aJteGylo.net
ガタガタッ ガタガタッ

ことり(でもそれはそれだけ急いでるということ、つまり……目的地は近い!)


ババッ!!

ことり(山道を抜けて視界が開ける、先に住宅地と田んぼが広がっている)

アニメ穂乃果「ここが……愛知?」

梨子「ううん、まだ三重県」

アニメ穂乃果「三重?」

ことり「ほら穂乃果ちゃん、地図見たほうが早いよ」スッ

アニメ穂乃果「ふむふむ……私たちは滋賀から三重に向けて山を突っ切って、これから愛知に向かうわけだね」

梨子「そう、そしてそれには――」

778 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:12:54.09 ID:aJteGylo.net



ガタンッ!

ことり(住宅地をしばらく進むと先に何かが見えてくる)


シンガー「……川?」

ことり(シンガーさんが気づく、確かに私たちの行く先には川が流れていた)

アニメ穂乃果「あれ?でも何かおかしくない?」

ことり「うん……」

ことり(その川には普通では無い点があった、それは>>779)

779 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:19:11.01 ID:NAPNBIlE.net
ファンタの側

780 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:19:42.38 ID:NAPNBIlE.net
変換ミス


781 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:43:17.45 ID:aJteGylo.net
ことり「なんか……ブクブク泡立ってる?」

アニメ穂乃果「うん、私もそういう風に見える」ジーッ

アニメ穂乃果「それと川の色がオレンジだったり紫だったり……」


ことり「梨子ちゃん、あの川は?」

梨子「あれは木曽川……というか木曽三川かな」

梨子「他県と愛知を隔てるように流れている3つの川」

梨子「つまりあれを超えれば愛知県なわけだけど……」

ことり「けど?」

梨子「取り敢えず手前で止まって確認してみましょう」

グッ


ブロロロロ キキッ

782 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:43:55.39 ID:aJteGylo.net
ことり(バスを橋の手前に止めて窓を開け、中から川の様子を窺う)

ことり「本当だ……穂乃果ちゃんの行った通り川の色がオレンジや紫になってるよ」

シンガー「汚染でしょうか」

ことり「ううん、この匂い……果物の匂いがするよ」

クンクン

ことり「工業系とは全然違う、たぶん飲める匂い」

ことり「どこかで嗅いだことがあるなぁ……ええと……」

アニメ穂乃果「あ!ファンタ!ファンタだよこれ!」

783 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:44:28.22 ID:aJteGylo.net
ことり「そうだ!ファンタだ!」


梨子「ちょっと待って、川が全部ファンタになっちゃってるってこと?」

シンガー「おそらくそうですね、どうします?」

梨子「ふむ……」

梨子(ただファンタになってるだけなら気にせず橋を渡っても大丈夫そうだけど)

梨子「そうね、>>784

784 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 20:46:40.54 ID:ZRxvArWF.net
どうせならメロンがよかったな…シュン

785 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:12:33.22 ID:aJteGylo.net
梨子「どうせならメロンがよかったな……」シュン

ことり「へこむとこそこ!?」

シンガー「大丈夫です、きっとメロン味の場所もありますよ」

アニメ穂乃果「見つけたら教えてあげるね!」

梨子「う、うん……」

ことり「慰め方もそれでいいの……?」


梨子「じゃ、発進していくね」

ブロロロロ

786 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:14:32.24 ID:aJteGylo.net
ことり(バスは再び動きだしゆっくりと橋を渡っていく)

ことり(1つ目の川、2つ目の川、そして最後の木曽川と順番に)

ことり(私たちの足元にはずっとカラフルな川が異質な存在感を見せていた)


ことり(とりあえずマッキーにでも聞いてみようかな、とバスの後ろの席に行ってみる)

スタスタ

マッキー「で、なんで私の席に来るのよ、また虫でも見せられたいの?」

ことり「ち、違う違う!この川のこと何か分かるかなーって……」

マッキー「分かるかなーじゃないわよ、私は便利博士じゃないんだから」

787 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:15:21.26 ID:aJteGylo.net
理事長「そうよ!ゲームは詳しいけどね!」バッ!

ことり「お母さんまたゲームの話してたんだ……」

理事長「すごいのよ、こんなレトロ談義が出来るのは他は真姫パパさんくらいなものだわ」

ことり「へー」


ことり(お母さんの相手を適当にしてると、マッキーは窓の外を見て語りだした)

マッキー「……そうねぇ、普通の人の力じゃないことは確かでしょう」

ことり「普通の?」

マッキー「川にジュースを大量に垂れ流したとかそういうレベルじゃないってこと」

マッキー「おそらく水が全てジュースに置換されている」

788 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:16:03.95 ID:aJteGylo.net
ことり「置換……やっぱり混ざってるわけではないんだね」

マッキー「そこそこの術の使い手ならペットボトル1つの中身を変えるくらいは容易」

マッキー「だけど、川全体を上流から下流まで全て置換する」

マッキー「いったい何をしたらそんな大規模術式の行使が出来るんだか……」

ことり「そうだねぇ……」


ことり(それにしても、大層な術を使ってやるのが川をジュースに変える事ってすごいメルへンな発想)

ことり(本当に何の意味があってやってるんだろう)

789 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:16:38.71 ID:aJteGylo.net
ブゥゥゥゥンッ

ことり(私たちが考え込んでたり、お母さんがゲームについて語っている中)

ことり(バスは順調に進み最後の木曽川に差し掛かる)

ことり(ここを越えたら……愛知県)


ことり(メノバスは何事もなくその橋を渡り終え>>790)

790 :名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:16:52.46 ID:A4MfDu4d.net


791 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:51:19.32 ID:aJteGylo.net
ことり(……渡り終えた)


梨子「よしっ」

アニメ穂乃果「名古屋来た!?」

梨子「まだよ、愛知には入ったけどね」

アニメ穂乃果「そうなの……?」

シンガー「えっとですね――」



マッキー「ことり、気づいてる?」

ことり「え?」

マッキー「木曽川を越えて愛知に入ったら、いつの間にか雪が止んでる」

ことり「あ、ほんとだ……!」

マッキー「単に雪の降雪範囲を抜けたのか……もしくは愛知にはまだ降らないようにしてるのか」

マッキー「謎ねぇ」

792 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:51:53.62 ID:aJteGylo.net
ことり(愛知の空は滋賀よりは少し明るかったものの、雲が覆ってる事に変わりはない)

ことり(晴れ晴れとした空、しばらく見てないなぁ)


梨子「研究員さん!確か名古屋支部へ行くんですよね」

マッキー「ええ、救出した女性たちも早く送り届けたいし」

アニメ穂乃果「でも名古屋って魔王が暴れてるんだよね、危なくない?」

マッキー「それなら大丈夫よ、名古屋支部は>>793

793 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 21:54:10.03 ID:bU65InXI.net
既に魔王の手に落ちてる

794 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 22:24:45.99 ID:aJteGylo.net
マッキー「既に――魔王様の手に落ちてるから」

アニメ穂乃果「え?」

シンガー「魔王……様?」


マッキー「ええ、魔王様よ」

バッ!!

ことり(するとマッキーは着ていた研究員のキグルミを脱ぎ捨てる)

マッキー「私たち魔王キチ団の崇拝する……ね」

ことり(その下から現れるのはボンテージ衣装を身に纏った真姫ちゃんの顔)

ことり(その顔は……笑顔で歪んでいて)

795 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 22:25:22.32 ID:aJteGylo.net
梨子「魔王キチ団……?はっ!皆!取り押さえてっ!!」

バンッ!!

ことり(魔王キチ団の名前に覚えのある人もいない人もいた)

ことり(でも誰もが梨子ちゃんの叫びでそれが危険なものだと察し、弾かれるように動く)

ことり(てんこちゃんが腕を縄に変幻させ、シンガーさんが走り出し、側にいた私がほのリルの力を発動させる)

バババッ!

ことり(皆が本能的にマッキーを取り押さえようと動いた……)


ことり(……でも)

マッキー「でも、一歩遅い」

カキィーンッ!  

796 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 22:26:34.94 ID:aJteGylo.net
ドドドドドドッ!

ことり「ぐっ……」


バタンッ!!

ことり「……がっ!!」


ことり(私の手がマッキー触れる直前で体ごとバスの床に叩きつけれる)

ことり(そしてそのまま……動けない)

ことり「……っ」ググッ

ことり(何かに強い力で押さえつけられてるみたいに体を起こせない)

797 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 22:27:17.92 ID:aJteGylo.net
ドドドドドドッ!!


シンガー「なんですか……これっ!」

てんこ「体が……重い……」

梨子「メノノリ……動いてっ……!」


ことり(それは私だけに起きてることでは無かった)

ことり(マッキー以外の皆の体、乗っているメノバスまで、全てが地面に縫い付けられたように動きを止めていた)


マッキー「安心しなさい、恩人を殺す気は無いわ」

フンッ

ことり(マッキーは足元に倒れ伏してる私を一瞥すると>>798)

798 :名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 22:32:52.10 ID:hU40XCk5.net
こっそり手紙を渡した

799 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:03:41.46 ID:aJteGylo.net
スッ

ことり(マッキーはしゃがむとこっそり私のポケットに手紙らしきものを入れてくる)

ことり(そして私だけに聞こえるように耳打ちする)

マッキー「再び目が覚めたら読みなさい」

ことり「……?」


ことり(顔に大きなハテナマークを浮かべてる私を無視してマッキーは入り口の方へ歩きだす)

ことり「ま……待って……」

マッキー「バイバイ皆さん、送ってくれてありがとう」

800 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:04:16.35 ID:aJteGylo.net
マッキー「ではまた」

ことり(その声とマッキーがバスから降りる足音を最後に……)

ことり(……私の意識は暗転した)







マッキー(私が降りると丁度バス内に睡眠誘導ガスが充満する)

マッキー(ことりたちはしばらく夢の中ね……)

マッキー「さてと」
 

テクテク

マッキー(バスの後ろ側へ回るとプライド様は既にガンQのキグルミを脱いでいた)

マッキー(いつもの外向けのマントと仮面姿に戻っている)

801 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:04:49.30 ID:aJteGylo.net
マッキー「あら、キグルミの格好も似合っていたのに残念ね」

プライド「うるさい、それより手はず通りに行ったんだろうな」

マッキー「もちろん」


マッキー(雪の範囲を抜けたということは異能力が普通に使えるようになるってこと)

マッキー(それはプライド様の亜種穂乃果を産み出す力も同じ)

マッキー(プライド様の横を見るとぼけーっとした顔の亜種穂乃果がいた)

マッキー「この子が……」


プライド「ガス穂乃果だ、あらゆるガスを出すことが出来る」

ガス穂乃果「……うす」

802 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:06:01.73 ID:aJteGylo.net
マッキー(今バスの中にガスを充満させて皆を眠らせているのもこの子の能力)

マッキー(そしてさらにもう1人いるのが……おそらくさっきの山道で回収した穂乃果)


マッキー「私以外が床に張り付くように動けなくなったのはそっちの穂乃果の力よね」

プライド「せっかくだから再利用しようと思ってな、引力穂乃果と言う」

引力穂乃果「…………は、はい」

プライド「少し怯えてるが気にしないでやってくれ」

マッキー「はぁ……どうせプライド様が回収する時に脅したんでしょ」

803 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:07:05.95 ID:aJteGylo.net
マッキー(でも、これで附に落ちたわ)

マッキー(引力穂乃果が発する何かを何かに引き付ける能力)


マッキー(さっきはバスと乗客を地面にでも引きつけたんでしょうけど、怨霊と合体した時に引きつけてたのは人)

マッキー(おそらく怨霊の目的がレズに関係していて、穂乃果の力を使って山に迷い込ませてたのね)

804 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:07:54.19 ID:aJteGylo.net
プライド「このバスはどうする?」

マッキー「どうするって……川に捨てるわけにもいかないでしょ、一応は魔王キチ団の役にたってくれたし」

マッキー「それに殺す気は無いって言っちゃったしね」


プライド「そうか……ならこの近くで安全な>>804へでも運んでおくとするか」

805 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:08:28.12 ID:aJteGylo.net
ミス安価↓

806 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:10:41.04 ID:BMInZe6E.net
(大嘘)殺人毒ガス部屋

807 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:39:43.98 ID:aJteGylo.net
プライド「ならこの近く、あの支部の隣にある施設に運んでおこう」
 
マッキー「支部って名古屋支部よね」

プライド「ああ、隣の敷地の地下にバスが丸ごと入るような施設があるだろ?」

プライド「今は使用が禁じられてる廃棄施設だが機能は残ってるはずだ」

マッキー「廃棄施設……待って!まさかそこって……」

プライド「地下殺人毒ガス部屋だ、やつらのネーミングセンスも中々に酷いよな」

プライド「どっちが悪なのだか分からなくなる、くくく……」

808 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:40:16.44 ID:aJteGylo.net
マッキー「待ってよ!そこ入れておく事の何が安全なの!?」

プライド「私たちにとって安全だろ?いつでも好きな時に殺せるからな」

マッキー「な……!」

プライド「どうした?敵に情けをかけることは無いだろう」

マッキー「そ、そうだけど……」


マッキー(まだあの子たちで色々実験したいのに!まとめて処分されるのは困っちゃうわよぉ)

マッキー(後で気になる個体だけ確保して良いか聞いてみようかしら……)

809 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:40:55.90 ID:aJteGylo.net
プライド(ま、嘘だけどな、殺す気は無いし)

プライド(あそこならバスごと隠して捉えておくのに便利だろうってだけさ)


プライド「一旦戻れ、引力穂乃果」

引力穂乃果「はい!」

シュルルルルッ

プライド(引力穂乃果を戻し、移動のためにワープ穂乃果を出す)

ポワンッ

ワープ穂乃果「はいはい毎度プライド様〜、今回は何をワープさせれば―」

プライド「私の後ろのバス丸ごと」

ワープ穂乃果「――無理!無理ですよあんな大きいの!」

810 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:42:28.59 ID:aJteGylo.net
プライド「出来るだろ、やれよ」

ワープ穂乃果「あんな大きいの私のゲートに入らないぃぃ!壊れちゃっううう!」

プライド「やれ」

ワープ穂乃果「……わかりました」シュンッ


ワープ穂乃果「んんんんんっ!ひぎぃぃぃぃぃぃぃっ!!」


プライド(あんな力む必要あるのか……?まぁいいか)

プライド(ワープ穂乃果がバスを自分の穴に突っ込んでる光景は放っておいてマッキーの所へ戻る)

811 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:43:02.70 ID:aJteGylo.net
プライド「なんとか運べそうだ、私たちも行くぞ」

マッキー「支部に……行くのよね」

プライド「ああ」

マッキー「魔王様の手に落ちてるって話だけど、魔王様がいるのかしら」

プライド「分からん、だが椅子にふんぞり返って常駐してるほど奴も余裕では無いだろう」

マッキー「え?」

812 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:44:47.24 ID:aJteGylo.net
プライド「向こうも向こうで、別の厄介なネズミと遊んでるみたいだからな」


マッキー(プライドは黙って名古屋の街の方へ目をやる)

マッキー(それは、この名古屋でまた何かが起こる……)


マッキー(新たな波乱を予感させるものだった)


─────────────────

山道・バス内〜愛知県・名古屋近く

PM3:55〜PM4:10 終末編『200』了

813 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:46:10.04 ID:aJteGylo.net
というわけでここまで

西から愛知県入りする組の話は一旦ここまで
次からは東から転移してきた凛ちゃんたちの話です

そろそろ次スレの季節

終末編『201』に続く
かもしれない

814 :名無しで叶える物語(わたあめ)@\(^o^)/:2016/10/27(木) 23:55:14.46 ID:aEG41Ue5.net
乙穂乃果

815 :名無しで叶える物語(もも)@\(^o^)/:2016/10/28(金) 05:37:51.31 ID:vRJqlKNN.net
おつ

816 :名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/:2016/10/28(金) 18:27:38.71 ID:AgL8I46J.net
もう次スレの季節か…

817 :名無しで叶える物語(世界最後の大陸)@\(^o^)/:2016/10/28(金) 20:02:07.09 ID:TbA/F6ds.net
次はこちらでやります
http://karma.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1477652454/

このスレもお付き合い頂きありがとうございました

818 :名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/:2016/10/28(金) 20:15:15.43 ID:u5D4nWta.net
おつー

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