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ネガティブよっちゃん

1 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:23:26.30 ID:OplJE7Mh.net
何番煎じになるかはわかりませんが、もしもよっちゃんが堕天使、中二病にならずにひたすらネガティブだったら、不幸設定がやたら強かったら?というお話
因みにスクールアイドルという概念が存在しない世界線のつもりです。

2 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:24:14.77 ID:OplJE7Mh.net
善子「学校、ねぇ・・・」

私、津島善子は今、最低の気分であった。
今朝のことである。

3 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:24:45.13 ID:OplJE7Mh.net
〜回想〜

善子ママ「よっちゃんおはよう」

善子「あー、おはよう・・・」

善子ママ「もう!せっかく今日から高校生になるんだからもう少し楽しそうにしたら?」

善子「・・・で?通う学校が変わったからって劇的に何か変わるの?」

善子ママ「えっ?」

4 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:27:01.15 ID:OplJE7Mh.net
善子「顔ぶれが変わっただけで、私の不幸は無くなるの?ゲームみたいに運命の出会いが私の不幸を消してくれるの?現実はそんなことあるはずないでしょ!毎日ちょっとした油断でドブに落ちそうになったり、鳥のフンが落ちてきたり!」

善子ママ「よ、善子ちゃん・・・」




善子「それだけじゃない!中学の卒業式の日には近所の番犬の鎖が千切れておもいっきり噛まれた!しかもそれで私だけ卒業式に出られなかった!その数年前には下校中に強風で鉄パイプが私のところまで飛んできた!」


善子「普通の不幸だけじゃない!命に関わる不幸が覚えてるだけでも1度や2度だけじゃない!こんな命のやりとりまでさせられる、呪われたかのような人生なのに楽しめる訳ないでしょ甘いこと言わないで!!」

善子ママ「・・・・ごめんなさい」ポロポロ

善子「〜〜っ、こっちも、朝からごめん」

5 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:27:50.58 ID:OplJE7Mh.net
「「・・・・・・」」



善子「学校、いってきます・・・」



〜回想終了〜

6 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:28:12.41 ID:OplJE7Mh.net
善子「はぁ・・・やっちゃった。どうして、お母さんは何も悪くないのに、八つ当たりなんてしたんだろ・・・・」

自分の身の不幸とマイナス思考をよりにもよって親に当たるなんて、最低だ。

善子「でも、無理だよ・・・楽しく、生きるなんて」ポロポロ・・・・・

バスを待ってる間、私は1人泣いていた。

7 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:29:12.40 ID:OplJE7Mh.net
学校

善子(はぁ・・・・とうとう着いた)

景色が変わったところで、代わり映えのない毎日が待ってるだけ。それでも、本当に、ほんの少しだけ、期待してみたくなった。

善子(入学式の日ぐらい、浮かれてもいいよね・・・?)


??「入部希望でーす!1枚どうぞ!!」

善子「(あ、パンフレット)・・・どうも」

悪目立ちはしないように、とりあえずパンフレットを受け取る。念のため頭を下げるのも忘れない。

8 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:29:33.18 ID:5sjwXuZc.net
幻想ぶち壊せそうな右腕してんな

9 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:30:28.25 ID:OplJE7Mh.net
善子(えっと、水泳部の勧誘か・・・)トンッ

パンフレットに目を当てたと同時に、私は誰かとぶつかった。



善子「あいたっ!」
???「ピギャッ!?」ステッ





善子「(や、やばい!突き飛ばしちゃった!)あ、あの・・・大丈夫、ですか?」

???「ぴ、」

善子「ぴ・・・?」





???「ピギィィィィィ!!!」
善子「ひいっ!?」

10 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:32:19.76 ID:OplJE7Mh.net
???「ルビィちゃん!」

嘘っ!?誰か来た・・・!!

善子「ご、ごめんなさいわざとじゃないんです!本当に、ほんの一瞬目を離したらぶつかって・・・(あわわわわわわっ!?)」

まただ。また私は・・・
私の不幸体質は自分が不幸にあうだけじゃない。油断すると人を不幸に巻き込んでしまう。これのせいで中学の最初のほうはいじめられてたなぁ・・・なんて現実逃避(実際逃避とは言えないが)をしていると・・・




??「あれ?もしかして、善子ちゃん!」

善子「え・・・?」



予想もしていなかった言葉がかえってきた。

11 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:33:21.05 ID:OplJE7Mh.net
善子「あの、確かに私は善子ですが・・・」

??「わぁ!やっぱり善子ちゃんだ!!」



どうして名前を・・・と聞く前に向こうが自己解決してしまったようだ


??「もしかして私のこと覚えてない?」

善子「えっ!?えーと、」

??「ううっ」シュン・・・

善子「・・・ごめんなさい。私たち、何処で知り合いましたっけ?」


目の前で落ち込むこの娘にはもの凄く申し訳ないのだが、覚えてないものはしょうがない 。

12 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:34:07.71 ID:OplJE7Mh.net
??「幼稚園のとき、一緒に遊んだ・・・」




善子(そんな昔のこと覚えてねええええええええええ!)

一応弁解させて欲しい。私の不幸体質が命の危機レベルで強烈だったから他のことが頭から飛んでいった訳で、決してわざとではないのだ。いや、本当に!!

13 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:34:59.72 ID:OplJE7Mh.net
入学式にて


善子「・・・」ツンツン

ルビィ「ピギャッ!?」

善子「っ!?・・・あの、さっきはぶつかってしまって、ごめんなさい」

ルビィ「いえ、ルビィも高校生にもなって転んだぐらいで泣いちゃって・・・」

善子「確かに、凄い鳴き声でしたもんね」

ルビィ「・・・・」ジトー

善子(あれ?何かまた言葉間違えた!?)

どうやら向こうの機嫌を損ねてしまったみたいだ。はは、笑えない・・・

14 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:36:03.36 ID:OplJE7Mh.net
退屈な入学式も無事終了し、教室に・・・



担任「では皆さん、簡単な自己紹介をお願いします!」

善子(はあああ!?そういうのは普通後日になってやるものでしょ!なんで入学早々自己紹介なんか!!)


・・・・思ったところで口には出せません。
だって私、ヘタレですし・・・



なんやかんや自己紹介

善子(ふーん。さっきの、国木田さんっていうんだ。んで次は黒澤・・・ルビィって凄い名前だな!?さっきの奇声といい、何者なのかしら?)

そんなことを思いながらも、友達同士で出席番号が前後しているのは少なからず羨ましいという気持ちも密かに感じていた。

15 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:38:04.75 ID:OplJE7Mh.net
善子(んでとうとう私の番と・・・)

善子「津島善子です」

「「「「・・・・・・」」」」

善子「・・・・」

担任「・・・えっと?」


ヤバイ!沈黙が重たい!!このままじゃ悪目立ちしちゃう!!


善子「えっ、と・・・い、1年間よろしくお願いします」

担任「!?えっと、1クラスしかないし3年間同じクラスメイトと過ごすことになると思うんだけど・・・」

善子「あれぇ?そうでしたっけぇ?」ブルブル







「でもこの学校もうすぐ廃校するって聞いたよ?」


誰かが放ったこの一言に、沈黙はさらに重たくなった。

16 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:39:34.83 ID:OplJE7Mh.net
本当に3年持つのか不安になってきた


廃校したらどうしよう・・・・


津島さんって、結構薄情なのかなぁ?


いや、現実主義なんじゃない?


そんなことより善子玉prprしたい!




善子(皆私のせいで思い思いに騒ぎ始めたじゃない!帰りたい!!)



入学式が無事に終了したと安心してたらこの有様・・・神様って残酷よね。



今日この日、津島善子の前途多難な高校生活は最悪の形で幕を開けた。

17 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:40:36.93 ID:OplJE7Mh.net
入学してから数日が経った。


花丸「善子ちゃん!一緒に帰ろう!」

善子「えっと、ごめんなさい。今日はちょっと・・・また明日あたりに誘って貰えたら」

花丸「ずら・・・」シューン


せっかく誘ってくれた国木田さんには申し訳ないが、自分の不幸体質のこともある。誘いは断らせて貰った。

18 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:41:30.55 ID:OplJE7Mh.net
善子「ふぅ、」



ひと息ついた。入学の日の自己紹介で失策を犯した私に、積極的に話掛けてくれるのはありがたいのだが・・・



善子「ちょっと距離近すぎなのよね・・・」


まあ、黒澤さんみたいに近くにいるだけで我感さずのスタンスよりはありがたいのだが、

19 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:41:56.39 ID:OplJE7Mh.net
善子「・・・・学校探索でもするか」


何を思ったのか何も考えてないのか、何故かそんな言葉が口から出てきた。

20 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:42:45.80 ID:FPfAI7DN.net
支援

21 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:42:48.58 ID:OplJE7Mh.net
廊下にて



校舎を一通り回ってみて、わかったことが1つある。


善子「何か印象に残るものが全くない」



本当に1年ぐらいで廃校なんじゃ・・・


善子「よせよせ!そういうこと考えるな!でも、私の悪運なら廃校まで決めちゃうんじゃ・・・・」



〜〜♪、〜〜♪〜〜♪〜〜♪





ネガティブなことを考えていると、ピアノの音色が聞こえてきた。

22 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:43:24.63 ID:OplJE7Mh.net
善子「綺麗・・・」



ピアノなんてほとんど聴く機会はないし、興味さえ持てないのだが、何故かこの音色だけはずっと近くで聴いていたい。そんな衝動が私を動かしていた。

23 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:44:11.72 ID:OplJE7Mh.net
音楽室前


〜〜♪


まだ演奏中なのだろうか、それとももうすぐ終わるのだろうか?何ていう曲を弾いているのかわからないので入っていいのか悩んでいた。・・・そもそも私なんかが入っていいのだろうか?




??「あれ?貴女だぁれ?」

善子「ウェエエッ!?」


悩んでいると蜜柑色の髪の女の子に声を掛けられた。

24 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:44:54.06 ID:OplJE7Mh.net
善子「あの、私・・・・」

??「もしかして入部希望者!?」ガシッ!

善子「へ?」


言うや否や彼女は私の手を掴んで・・・







??「おーい!梨子ちゃーん!入部希望者が来たよー!」

25 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:46:45.60 ID:OplJE7Mh.net
音楽室


??「ごめんね!私、早とちりしちゃったみたいで・・・」

善子「あ、いえ・・・私もあそこでつったってましたし」

梨子「もう、千歌ちゃんってば」

千歌「反省しまーす」シュン

梨子「津島さん、だったかな?ごめんね。千歌ちゃんが迷惑掛けて」

善子「いえ、迷惑なんてそんな・・・」

26 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:47:29.18 ID:OplJE7Mh.net
なんやかんやお互いに自己紹介

善子「桜内先輩、東京出身なんですか!?」

梨子「そんな大したことじゃ・・・」

千歌「あのね梨子ちゃん。この間も言ったけど私達田舎者からしたら【東京】ってだけで大都会なんだからね!」

27 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:48:18.26 ID:OplJE7Mh.net
善子「あの、それで、ここでは何の部活をやっているんでしょうか?」

千歌「あ、うん!部活って程大層なものでもないんだけどね」









善子「スランプ克服のため、ですか」

梨子「それもあるんだけどね・・・私の家が千歌ちゃんの家の隣で・・・・」

千歌「私の家、旅館なんだ」

28 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:50:07.11 ID:OplJE7Mh.net
善子(ああ、なるほど。大体察した)

梨子「お客さんのことを考えるとあまり本格的には練習出来ないし、」

千歌「そこで学校のピアノを使うために私達で同好会を作ってるんだ!」

善子「え?作って、る・・・?って!?じゃあもしかして今このピアノは・・・」






千歌「無断で使わせて貰ってるよ!」

梨子「あ、あはははは・・・」メソラシー




この人達、意外とワルだった!?

29 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:50:43.84 ID:OplJE7Mh.net
千歌「でも大丈夫だよ!生徒会長今多分会議やってるからしばらくこっちに来ない!」

そんなこと言ってるが、私の不幸は自他問わず、ってあれ?これもしかしなくてもフラグなんじゃ・・・・







???「ほほう、何が大丈夫なのか説明して頂けますか、千歌さん?」




千歌「ビクッ!?あ、あぁぁぁぁぁ」ガタガタ

30 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:51:19.77 ID:OplJE7Mh.net
生徒会長「全く!学校のピアノは部が成立するまで使うなとあれほど」ガミガミ!

ちかりこ「「ごめんなさーい!」」正座

善子(な、何で私までぇぇぇぇぇぇ)正座

不幸だ・・・ピアノの音色が聴けて珍しく幸福な1日になりそうなんて考えてた私が甘かった。・・・不幸だ。(大事なことだからry

31 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:53:10.34 ID:jIOxRLTH.net
ガキ発狂してる

32 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:53:45.40 ID:OplJE7Mh.net
数日後

花丸「善子ちゃん!善子ちゃんは何か部活動するずら?」

善子「あ、はい。まぁ・・・」

入部届けを片手に教室を出ようとしたところいつものように国木田さんが話掛けてきた。

善子(まあ、部じゃなくて同好会なんだけどね・・・)



そこんとこ詳しく話す必要もないので簡単な世間話をした後そのまま職員室へと向かった。



善子(まあ、部じゃなくて同好会なんだけどね・・・)

33 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:54:56.15 ID:jIOxRLTH.net
ばばあとがき こうふんぎmにこえそうおん

34 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:55:07.78 ID:OplJE7Mh.net
放課後の音楽室


千歌「あっ!津島さん!!入部してくれたんだね!」

善子「ええ。まぁ、」

梨子(あんな濡れ衣着せられた後でよく入部してくれたわね・・・)

千歌「でも良かったの?この間私たちのせいでダイヤさんの小言に巻き込まれたのに」

梨子(あ、それ聞いちゃうんだ)

善子「それは、そうなんですけど、」チラッ

梨子「?」

善子「いや、巻き込まれたからこそ他人のフリが出来ないかなぁって思いまして」


本当のところ、桜内先輩のピアノに心が癒されたから。何て恥ずかしくて言えなかったのでとりあえず適当な理由で誤魔化した。

35 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:55:23.98 ID:jIOxRLTH.net
ぎゃーーぎゃー さわいでる きんじょでがき

36 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:55:55.82 ID:OplJE7Mh.net
善子「あの、役に立てるかはわかりませんが精一杯サポートさせて頂きます!よろしくお願いします!」





千歌「よろしくね!津島さん!」

梨子「千歌ちゃんより頼りになりそう」ボソッ

千歌「あー!梨子ちゃんひどいよぉ!」

梨子「ごめんごめん。冗談だから」

二人とも仲良さそう。羨ましいと思いつつ、自分もそのうちあんな風になれるかもしれない、そんなチャンスが巡ってきたことに心は物凄くウキウキしていた。

37 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:56:08.21 ID:0/RtyTPP.net
支援

38 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:56:32.19 ID:OplJE7Mh.net
そしてそれからまた数日後


善子「ふわぁ、おはよぅ」

善子ママ「おはよう。朝ごはん出来てるよ」

39 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:58:03.96 ID:OplJE7Mh.net
善子「〜〜♪」

善子ママ「善子ちゃん、最近何かいいことでもあった?」

善子「えっ?なんで?」

善子ママ「なんでって、ここ数日機嫌良さそうに鼻歌なんて歌ってるし」



言われて気づいた。私、もしかして今、人生を楽しいって思ってる!?友達も出来たし、同好会(まだ正式には成立はしてないが)にも積極的に参加して、もしかしなくてもリア充ライフじゃない!

40 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:59:14.94 ID:OplJE7Mh.net
善子「ねぇお母さん」



善子「学校、楽しいよ/////」

善子ママ「善子・・・」ウルウル

善子「いってきます!」



今までと違って過去最高の学生ライフに胸を弾ませ期待しながら家を出た。






ガシャーン!!!



善子「〜〜っ!?」ドサッ


家を出てすぐに私の前に何かが落ちてきた。おもわず尻もちをついてしまう。どうやら落ちてきたのは植木鉢みたいだ。もう少しズレてたら今頃粉々になってたのは鉢じゃなくて・・・・・


善子「」ゾワッ

41 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 17:59:57.72 ID:OplJE7Mh.net
御近所さん「申し訳ありません!!」


私の前で頭を下げているこの人、どうやら盆栽が趣味らしく毎朝欠かさず手入れしているんだとか。そしてその盆栽の1つを運悪く落としてしまい、結果私の近くで割れたみたいだ。

42 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:01:08.95 ID:OplJE7Mh.net
・・・そうだった。私には、この不幸があったじゃない。たとえ一瞬見てるもの全てが輝いて見えていても、またすぐに壊れる。


・・・昨日までが良すぎたんだ。今日からまた【いつも通り】の、1人ぼっちで無意味に天から見放される灰色の学生生活に・・・






善子「ごめん。やっぱり今日学校休ませて」

善子ママ「・・・学校に連絡しておくわね」


自室に戻ると涙が止まらなかった。慣れていたはずなのに・・・悔しくて、苦しくて、 どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないの!その思いだけが頭を支配した・・・

43 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:01:48.44 ID:jIOxRLTH.net
がき さわいでる いえにてrびないのかな すとーきんぐにむちゅうで 声騒音あげてる

44 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:02:18.18 ID:OplJE7Mh.net
善子「・・・ぅんんんっ」


いつの間にか泣き疲れて寝ていたらしい。どれだけ寝てたのだろう。時計を見てみる。
もう授業が終わったような時間だった。


善子「通りで、頭痛い訳だわ」ズキズキ





ピンポーン




インターホンの音が鳴った。しかし足音は聞こえない。家には誰もいないのか?

45 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:03:15.13 ID:OplJE7Mh.net
善子「・・・仕方ない、出るか」





ガチャリ



善子「はーい」

花丸「あ、善子ちゃん!プリント届けに、ずらっ!?」

ルビィ「ピギィ!?つ、津島さん大丈夫?」

花丸「目の下がすごく赤いよ・・・」

善子「えっ!?こ、これ?・・・べ、別になんとも・・・・」



何ともない。そう言いたかったのに、あと一言、あと一言が出なかった。

46 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:03:42.24 ID:OplJE7Mh.net
ルビィ「あの、津島さん!まだ知り合って日の浅いルビィが相手じゃ正直に話せないこともあるかもしれません。でも・・・」

花丸「辛いことがあったら、マルたちに頼って欲しいの・・・」

善子「二人とも・・・」



こんな風に心配して貰えたのはいつぶりだろう。もしかしたら、この一瞬もまたすぐに壊れるかもしれない。でも今は、今この瞬間ぐらいは!!

47 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:04:11.06 ID:OplJE7Mh.net
善子「ヒック、ズズッ・・・あ、ありがとう!」



堪えきれずにまた涙が出てしまった。今日は涙腺が物凄く、脆いなぁ・・・

48 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:04:43.72 ID:OplJE7Mh.net
そしてその日の夜、津島家にて






善子「あー/////すっごい恥ずかしい!高校生にもなって同級生の前で大泣きしてしまうとは・・・、明日どんな顔して二人に会えばいいのよぉぉぉ・・・・/////」


そんな弱気なことを考えながら津島善子の眠れない夜は朝になるまで続いた。

49 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:05:42.10 ID:OplJE7Mh.net
4月末


梨子「うーん、どうしよっか・・・」

善子「どうかしたんですか?」


2年の教室にやって来て早々、うんうんと頭を悩ませている桜内先輩が・・・


梨子「あ、津島さん。実は・・・」

50 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:06:48.87 ID:OplJE7Mh.net
善子「なるほど、つまりそろそろ本格的に練習したいから人数を揃えて同好会を正式に立ち上げたい、ということですね」

梨子「うん。そんなとこ。千歌ちゃんが言うには今休学中の【果南ちゃん】って人が戻ってきたら入部して貰うつもりなんだって」

善子「あー、言ってましたねそんなこと」

梨子「後一応曜ちゃんが入部はしてくれているんだけど・・・」

善子「あの人水泳部と掛け持ちですもんね。しかもこっちは同好会・・・」

梨子「待ってたらその内同好会は成立することは頭ではわかってるんだけど、私としてはピアノを引きたくて引きたくて・・・・」


私も、あの日以来全く聴けていない桜内先輩のピアノが聴きたくてしょうがなかった。


ここでふとある方法が浮かんだ。それは、今までの自分なら色んな意味でも絶対に有り得ない方法だった。

51 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:08:13.33 ID:OplJE7Mh.net
善子「という訳で、二人ともお願いします!ピアノ同好会に入部してください!」


昨日私が思いついた方法。それは国木田さんと黒澤さんの二人に頭を下げることだった。


花丸「嫌ずら」


よしルビ「「えええええええっ!?」」



善子「こ、断われた・・・」orz


僅かな希望は一瞬で砕かれt



花丸「そんな他人行儀な頼み方しないで欲しいずら!」

善子「へ?」

52 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:09:09.10 ID:OplJE7Mh.net
花丸「マルは善子ちゃんのこと友達って思ってるのに善子ちゃんはいつまでも余所余所くて、」シュン

善子「あ・・・・」




そっか。国木田さんは積極的に近づいてくれてるのに、私ばっかり距離を置くから・・・



善子「寂しい思い、させちゃったみたいで、ごめんね」

花丸「ううん。マルこそ勝手に落ち込んで、ごめんなさい」

ルビィ「ぅゅ、ルビィも、出来ればルビィとも、距離を近づけてくれると、嬉しい」

善子「黒澤さん・・・」

53 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:10:35.87 ID:OplJE7Mh.net
すぐには上手くいかない。けど、こんな私のこと友達って思ってくれてる二人の好意は無駄にしたくない・・・





善子「あのさ、二人に改めて、お願いが、あるんだけど・・・いいかな?//////」


出来るだけ距離を縮めよう!せめてその意思だけは前に出す努力をした。


ルビまる「「!うんっ!!」」パァァ

54 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:11:49.63 ID:OplJE7Mh.net
花丸「善子ちゃんに誘われてこちらまで足を運ばせて頂いたずら!」

ルビィ「あ、あの・・・音楽のこと、よくわかりませんが、お、お役にたてるように頑張りますので、入部を認めて頂けないでしょうか・・・・?」ビクビク

千歌「勿論いいよ!」



梨子「ノリ軽っ!でもまあ人数集まったし、後で生徒会長に部の申請に行けるのはありがたいわね。あと数日はピアノお預けだと思ってたから、津島さん!本当にありがとう!」ギュッ

善子「ウェッ!?あー、(手ぇ柔らけぇ)////」



花丸「善子ちゃん、何をデレデレしてるずら?」ジトー
千歌「人にツッコミ入れるくせに自分は後輩とイチャイチャするんだ。へー」ジトー

55 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:11:55.68 ID:FPfAI7DN.net
よしルビまるすこ

56 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:12:25.38 ID:OplJE7Mh.net
梨子「え?・・・あっ!?////ご、ごめんなさい!!////」パッ
善子「い、いえ!おおおおお構い無く!////」




よしりこ「「//////」」
ちかまる「「・・・・・」」ジトー
ルビィ(ぅゅゅ、何この空気)オロオロ

57 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:13:15.69 ID:OplJE7Mh.net
生徒会室


千歌「という訳で!人数が5人を越えたので今度こそピアノを使ってもいいですよね!?」


ダイヤ「・・・・」

善子(こ、怖ぇぇぇ!生徒会長、前会った時より怖いんですけどおおお!)

58 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:13:33.05 ID:3VS6GmWC.net
カプ展開あるならいってよぉ

59 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:14:16.87 ID:OplJE7Mh.net
ダイヤ「・・・ふぅ、まあ正式に人数が揃ったみたいですので許可致しますわ」

千歌「いえええ!やったね梨子ちゃん!」

梨子「うん!」

ダイヤ「ただし、ここが学校であることを弁えて、他の生徒の迷惑にならないように」

「「「はーい!!」」」

善子(えっ!?皆なんでそんな普段通りに振る舞えるの!?これ私がおかしいのか!?)



こうしてピアノ同好会は成立。明日から桜内先輩の演奏が毎日聴けるなら、毎日の不幸さえもどうでも良い気がしてきた。むしろ人生そのものが愛おしくさえ感じてきた・・・

60 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:15:49.57 ID:78vKyGEp.net
>>58
まあスレタイからしてよしりこでしょ

ラ板でよっちゃんって言ったら9割よしりこよ

61 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:17:09.31 ID:OplJE7Mh.net
バス停にて



曜「ヨーシコー!」(*> ᴗ •*)ゞ 

善子「・・・どうも」



帰り同じバスに乗る、ピアノ同好会の先輩、んでもって水泳部のエース渡辺曜さん。バス以外では中々会えないのでこの時間は私にとっての密かな楽しみでもあった。

62 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:18:28.17 ID:OplJE7Mh.net
曜「千歌ちゃん達から聞いたよ!ピアノ同好会、ついに成立したんだって!明日は練習休みだからそっちに顔出しに行くね!他の1年生とも挨拶したいし!」

善子「えー・・・明日曜さん来るんなら私サボろうかなぁ」

曜「えええっ!?ひどいよ善子ちゃん!」

善子「クスッ、冗談。冗談ですから、曜さんが来てくれるの、すっごく楽しみにしてます。あの二人も楽しみに待ってると思いますから、明日絶対来てくださいね?」

曜「ヨーソロー!」

63 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:19:16.31 ID:OplJE7Mh.net
リア充を地で行く曜さんと正反対の私、本当にどうしてこんなに仲良くなれたのかしらね?本当に曜さんは、あまり肩肘張らずに会話が出来る私にとっての数少ない尊敬するだなぁって。



善子「お、バス着た・・・」



そんなことを思いながらバスに乗ろうとした瞬間、悲劇が起きた。

64 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:20:44.85 ID:OplJE7Mh.net
(^8^)ブリッ



善子「あ゙っ・・・!?」ベチョッ

曜「」







ようよし「「・・・・・」」

善子「・・・・何か、言えよ」

曜「・・・・・・・ヨー、シコー?」

善子「」チーン


さっき不幸がどうでもいいなんて言ったが、あれは撤回させて頂けないでしょうかねぇ?



ルビィ「終わルビィだよ!」

65 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:21:55.64 ID:OplJE7Mh.net
>>58
や、あれカプ意識全くなかったんですが・・・誤解を招いたみたいで申し訳ありませんでした

66 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:24:03.28 ID:OplJE7Mh.net
過去のジョボスレ

梨子「ねぇ善子ちゃん」

梨子「千歌ちゃんスカート脱いで」

善子「おねしょしちゃった・・・」

梨子「ねぇよっちゃん」

梨子「ねぇ曜ちゃん」

ルビィ「頑張ルビィと!」梨子「頑張リリー!」

梨子「鞠莉さんのシャイニーが飲みたい」

千歌「安価で世界を救う!」

千歌「安価でトイレに!」

善子(んっ、尿意・・・)

梨子「果南さんをビショビショにする」

67 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:24:55.48 ID:OplJE7Mh.net
パロネタ

梨子「私は悪くねぇ!」

梨子「今までの私とは、さよならだ」

善子「ハムスター(1000円)調子悪いんか?」

68 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:27:04.69 ID:78vKyGEp.net
特にカプは意識してなかったのね
えっらい中途半端に終わったんだけど
まあ乙

69 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 18:35:46.00 ID:0/RtyTPP.net
知ってた

70 :名無しで叶える物語:2017/06/02(金) 20:08:48.81 ID:Gz6DWtOT.net
続けてもいいんじゃよ

71 :名無しで叶える物語:2017/06/03(土) 20:08:05.03 ID:aTokJUiG.net
すまん

72 :名無しで叶える物語:2017/06/04(日) 19:52:52.40 ID:qRvQnx95.net
ジョボらねえのかよ!

乙でした

73 :名無しで叶える物語:2017/06/05(月) 19:52:04.84 ID:/VYvqcz5.net
ここ?

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