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ラクダになったミア・テイラー
- 1 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:07:34.62 ID:bUY7NuoJ.net
- 建ったら
- 2 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:11:12.37 ID:bUY7NuoJ.net
- ミア・テイラーがラクダになった。
三日月の出た晩の、次の日の朝だった。
- 3 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:13:06.07 ID:bUY7NuoJ.net
- ラクダ。英語ではCamelus
哺乳類・偶蹄目・ラクダ科・ラクダ属の、あのラクダである。
砂漠や動物園でよく見る、あのラクダである。
ミアの背中には二つのコブがあった。つまり、ミアはフタコブラクダであった。
フタコブラクダと人との関わりは深く、それは新石器時代にまで遡る事ができる。
初めのうちは肉利用であったが、紀元前2500年ごろにイランでドメスティケーションが起こり、乳利用・若しくは牛や馬に変わる使役動物として使われ始めた。
ラクダは、暑さ・寒さ・飢餓に強い。
その特性を利用し、交易の運搬を荷う動物として、北アフリカ砂漠地域に、人為的に拡散して行ったと考えられる。
フタコブラクダはドメスティケーション以前の野生種と家畜種の2種が現存しており、野生種は絶滅危惧種に指定されている。
しかし今はそんな事はどうでもいい。
ミアは虹ヶ咲の寮に住んでいる、アメリカ生まれの温室ラクダだ。
環境保全も、絶滅危を危惧されるラクダ達の保護も、どこ吹く風であった。
- 4 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:16:25.25 ID:tKVPVSj4.net
- 見てる
- 5 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:19:19.55 ID:bUY7NuoJ.net
- ミア「……」モグモグ
ミアは今日も干草を食べる。
干草を食べ終わったら、虹ヶ咲学園の構内を徘徊する。
ミア「……」のそのそ
徘徊して、疲れたら休み、催したらラクダになってしまったミア専用のトイレで用を足す。
また気の済むまで構内を徘徊し、そして最後に自室に戻り、寝る。
それがミアの穏やかな1日だ。
しかし、時折この日課を邪魔する者がいる。
近所のちびっ子達だ。
ちびっ子「ミアおねーちゃん、ミアおねーちゃん」グイグ
イ
ちびっ子「乗せて乗せて」
ミア「……」
ミアは何も言わずその場へ跪く。
ちびっ子達はきゃっきゃと笑いながら、ミアの背中のふたつのコブに股がったり、叩いたり、毛を引っ張ったり好き放題。
ミア「……」
それでもミアは何も言わずゆっくり起き上がる。
そして、子供達を乗せたまま歩き出す。
のそ、のそ、のそ。
また一歩ゆっくり歩き出す。
背中の子供が落ちないように。
- 6 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:19:32.60 ID:HSNzUqD3.net
- ちなみにまんすじは英語でcamel toe
- 7 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:24:56.10 ID:bUY7NuoJ.net
- ミアがラクダになって、もう随分と久しい。
あの特徴的な前髪は、ラクダになっても健在だった。
今となっては、ミアが人間だった頃の唯一の名残になってしまった。
その前髪が、少しベタつきを覚え始めた頃、水浴びが始まる。
愛「おはようミアチ」
ミア「ボエ〜」
ラクダと牛は同じ仲間なので、ラクダは牛の様にボエ〜と鳴く。
おはようと言ったのかもしれない。
話しかけられたから反射的に鳴いたのかもしれない。
ミアはラクダだ。
ラクダの言葉はラクダにしかわからない。
愛「今日は水浴びの日だね!」
愛「シャンプーもしちゃおっか!」
- 8 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:33:17.87 ID:bUY7NuoJ.net
- 愛はバケツとホースを巧みに使い、ミアの体を洗い上げていく。
シャカシャカ
シャカシャカ
愛「気持ちいい?」
ミア「……」
愛「気持ちいいよね」
ミアは何も答えない。
だってラクダだから。
シャカシャカ
バシャバシャ
愛「はい、おしまい。タオルで拭くからもうちょっと待っててね」
ランジュ「愛!遅くなってごめんなさい!」
愛「ランジュー遅かったね。今日はどしたん?」
ランジュ「学級日誌の書き方について、先生に怒られちゃって。まあいいわ。手伝うわ」
ランジュ「ミア、タオルとドライヤー掛けるからじっとしててね」
ランジュ「髪の毛は女の子の命よ。その前髪がなかったら、あなたはミア・テイラーじゃなくて、ただのラクダになっちゃう」
ランジュ「じっとしてていい子ね。今日はヘアオイルも塗っちゃう」ぬりぬり
ランジュ「はい完成。今日も可愛いわ」
愛「ばっちり決まってイケメンさんだねぇ。ランジュー、後は任せた!」
- 9 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:42:14.92 ID:bUY7NuoJ.net
- ミアがラクダに変身した事への反応は、皆様々だった。
ラクダになってしまった事に、責任を感じる者。
変身して以降部室に姿を見せなくなった者。
その中でもランジュは、献身的に世話をする者だった。
ランジュ「ミア、寮に帰るわよ」
ミア「……」
ミア「ブルルン」
ランジュ「いい子ね。いい子いい子」
学園の権力者の娘という立場を利用し、寮をミアの住みやすい様に改装した。
特設トイレを設置したのもランジュである。
ランジュ「今日は新しい干草敷いたのだけど、どうかしら?」
ミア「……」
ランジュ「あっ、こらこら、食べないの」
ランジュ「たまには、ラクダじゃなくて、人間になってもいいのよ?」
ランジュ「お願いだから、早く人間に戻って頂戴」
ミア「ボエ〜」
ランジュ「……」
ランジュ「そっか....」
ランジュ「ミア、おやすみ。私は自分の部屋に帰るわ」
ランジュ「また明日」
- 10 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:46:49.72 ID:bUY7NuoJ.net
- こうしてまた1日が終わる。
ふかふかの干草の上で、ミアは何も考えていなかった。
瞼を閉じても、人間だった頃の記憶は蘇らず、そのままウトウト寝入ってしまった。
⭐︎ ⭐︎ ⭐︎ ⭐︎
- 11 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 17:56:24.03 ID:bUY7NuoJ.net
- ⭐︎ ⭐︎ ⭐︎ ⭐︎
栞子「はぁ...」
栞子「最近、学園生徒からラクダに付いての苦情が多く来ます」
栞子「実に困ったものです」
以前にもはんぺんという例があったものの、栞子は対応に困って居た。
有史開闢以来、生徒がラクダに変身したという事例は一つもないからだ。
栞子「どうしたらいいのか...」
栞子「それに、ミアさんの行動は予想が付かず、様々な場所でへたり込みます」
栞子「陸上部のトラック、野球部のマウンド、挙句の果てには体育館のど真ん中」
栞子「一体どうした物やら...」
- 12 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 18:11:05.49 ID:bUY7NuoJ.net
- 栞子「今はラクダになったものの、ミアさんは昔は人間でした」
栞子「形が変わっても人権が適応されます」
栞子「つまり、居住・移転の自由があるので檻の中に閉じ込めていく訳にはいかないのです」
栞子「どこかに、ラクダ使いでも居たらいいのに...」
「ボエ〜!」
栞子「!?!?」
栞子「ミアさん、来ていたのですか?」
ドア「ガチャ」
栞子「一体どこから入ってきたのですか?」
栞子「もしかして今のも....」
ミア「....」
栞子「い、いえ。ミアさんは思考もラクダになったと璃奈さんが言っていました。人間の言葉はわかる筈がないのです」
栞子「さ、ミアさん。外へ出ましょう」
栞子「楽しくお散歩を...って自由に出歩いている事に苦情が来ているのでした」
栞子「はぁ。何をどうすればいいのか分かりません」
栞子「問題を全て放り投げて楽になりたい」
- 13 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 18:22:55.06 ID:bUY7NuoJ.net
- 果林「ミアの付き添い?」
栞子「はい、そうです」
栞子「ミアさんのフリーダムさには手を焼いています」
栞子「かと言って、ミアさんは一応元人間という事で、閉じ込めておく事は出来ません」
栞子「そうなると、ミアさんの行動をコントロールする人が近くにいたらいいんじゃないかって」
栞子「コントロールと言っても、人の迷惑になる所で休ませない、とかそんな感じです」
栞子「ミアさんが変身してしまった事で、迷惑を被っている人もいます。それを拭うのは、私達同好会メンバーじゃないかって...」
エマ「わかった。私もね、少しモヤモヤする事があって」
エマ「ミアちゃんって、今も昔も何も言わないから」
エマ「今は少しでも近くにいてあげたらなって」
栞子「では決定です。現在残っている同好会メンバーで、ミアさんの付き添いをしましょう」
栞子「シフトを組むので、後で連絡を入れてください。先生方には、私から話を通しておきます」
- 14 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 18:44:59.26 ID:bUY7NuoJ.net
- 果林「という訳でよろしくね」
果林「改めて近くで見ると、ミアってとても大きいのね」
果林「高さが2m弱あるんですってね」
果林「私よりも50cmも高い」
ミア「.....」
果林「そんな不機嫌な顔しないで」
果林「別にあなたに危害を加えようって訳じゃないの」
果林「ちょっとだけ側に居たいだけなの」
- 15 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:05:21.26 ID:bUY7NuoJ.net
- 果林「こうやって一緒に歩いていると、奇跡の2000マイルっていう映画を思い出すわ」
果林「ミアは知ってる?」
ミア「.....」
果林「じゃあオーストラリアは行った事あるかしら?」
果林「これは、1977年にたった一人でオーストラリアの砂漠を踏破した女性、ロビン・デヴィッドソンの回顧録よ」
果林「ロビンは何もかも上手くいかない24歳の女性。最初はくよくよしていた彼女だけど、冒険をするにつれて、どんどん強くなっていって」
果林「オーストラリアにはカンガルーとか、ワニとか、危険な動物がいっぱいいるのだけど」
果林「それでもなんでも、みんな銃で打ち払ってしまうの」
果林「ミアは今はどう?」
果林「ラクダに変身して、少しだけ気が楽になったら、それはよかったなって。逆に強くなってるんだったら、もっといいかなって」
- 16 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:13:57.37 ID:bUY7NuoJ.net
- 果林「私はね、東京の、小さな小さな離島で生まれて」
果林「これも離島なのだけど、伊豆大島っていう島に行ったことがあるの」
果林「そこにもラクダが居てね、私は初めてラクダを見たのよ」
果林「ガイドさんも歌とか歌って」
果林「月の砂漠って言う歌を知ってるかしら?」
果林「月の〜砂漠を〜はるばると〜」
果林「旅のラクダが〜行き〜ました〜」
ミア「.....ボロボロ」
果林「えっ?」
果林「ミア、泣いてるの?」
ミア「......ボロボロ」
果林「ど、どうしましょう?」
果林「だ、誰かぁ〜」オロオロ
- 17 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:29:13.08 ID:0g9fVVrZ.net
- 支援
- 18 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:29:42.44 ID:bUY7NuoJ.net
- 果林「誰かぁ〜!誰かぁ〜!」
訳も分からず叫ぶ果林の姿を、菜々は窓辺から見ていた。
菜々「どうしましょう...」
菜々「でも、ミアさんが」
菜々「いえ、私は何も見ていない」
菜々「見ていない。今回も、何も...」
菜々「...」グッ
- 19 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:32:48.21 ID:CJMjhWxu.net
- ほ
- 20 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:32:53.05 ID:CJMjhWxu.net
- し
- 21 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:32:56.52 ID:CJMjhWxu.net
- ゅ
- 22 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:33:22.18 ID:CJMjhWxu.net
- ミ
- 23 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:33:29.62 ID:CJMjhWxu.net
- ア
- 24 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 19:41:41.70 ID:CJMjhWxu.net
- ラクダのミア
- 25 :名無しで叶える物語:2022/02/15(火) 20:23:14.00 ID:8KTXOz8l.net
- カオスで草
支援
- 26 :名無しで叶える物語:2022/02/16(水) 00:12:02.39 ID:/I2gz+qm.net
- なんでこの発想に至ったのかもだけど普通に続きが気になる
- 27 :名無しで叶える物語:2022/02/16(水) 07:14:06.38 ID:Dg4FU9Jb.net
- TFモノ大好物だから完走してくれ
- 28 :名無しで叶える物語:2022/02/16(水) 10:20:50.62 ID:SQJ+QhuJ.net
- ここから獅子になって竜を倒して子供になるのか?
- 29 :名無しで叶える物語:2022/02/16(水) 14:10:27.48 ID:H5zuXqTz.net
- お願いだ
続きが読みたい
- 30 :名無しで叶える物語:2022/02/16(水) 18:33:19.43 ID:VSl5XgJa.net
- 続き待ってます
- 31 :名無しで叶える物語:2022/02/16(水) 21:09:27.89 ID:PxwHD0wz.net
- 終わらせない
- 32 :名無しで叶える物語:2022/02/16(水) 23:40:33.59 ID:BrcoBkgc.net
- 保守ありがとうございます
明日更新いたします
- 33 :名無しで叶える物語:2022/02/16(水) 23:50:10.27 ID:OTMqOBIG.net
- 楽しみ
- 34 :名無しで叶える物語:2022/02/17(木) 07:35:53.97 ID:vtRXt0/X.net
- 期待
- 35 :名無しで叶える物語:2022/02/17(木) 20:46:28.44 ID:XuJH8sB3.net
- ほ
- 36 :名無しで叶える物語:2022/02/18(金) 00:50:10.05 ID:PkJttTo5.net
- ミア・テイラーがラクダになったと聞いて、始めに、菜々は「これは天罰」だと思った。
それから、もうしばらく経って、「自分勝手だな」とも思った。
- 37 :名無しで叶える物語:2022/02/18(金) 00:54:33.34 ID:PkJttTo5.net
- 菜々「(私が先に好きだったのに)」
ある日の放課後の事である。菜々は少し遅れて部室に到着した。
「ねえ、ミアちゃん。こっち向いて」
「なに?」
ドアを開けようとしたが躊躇した。
それが普通の声ではなく、恋人に向ける甘い声であったから。
菜々「....」
菜々「(今は間が悪いですね。ちょっと待ちましょ)」
- 38 :名無しで叶える物語:2022/02/18(金) 01:01:32.57 ID:PkJttTo5.net
- 「ちょっ、何するんだ!」
「いいじゃん。ね?」
「あっ...ちゅっ...」
「んっ...んっ...」
明らかに様子がおかしい。
菜々「(どうしよ、どうしよう)」
菜々「と言うか、この声って」
心臓が口から飛び出そうだった。
菜々「(あなたの事が好きなのに...)」
菜々「(あなたはミアさんとイケナい事をしている)」
菜々「....はぁ...はぁ」ドキドキ
菜々「私は、何も見ていない。何も」くるり
菜々「....」ぐっ
菜々はその日、同好会を休んだ。
- 39 :名無しで叶える物語:2022/02/18(金) 01:07:16.76 ID:PkJttTo5.net
- 菜々「果林さんが大声で叫んでいますが、今回も何も見ていないのです」
菜々「....」テクテク
しずく「あっ、菜々さん」
菜々「!!」
菜々「し、しずくさん、おはよう御座います」
しずく「菜々さん、グラウンド見ましたか?」
菜々「な、なんのことでしょうか?」
しずく「果林さんとミアさんが、今大変見たいで」
菜々「こほん。そうなんですね。なら先生に伝えに行きます」
しずく「お願いします。それじゃあ私は二人の所に」
タッタッタッタ.....
しずくは走り去っていった。
菜々「やっぱり、先生に言った方がよかったかな」
菜々「.....」
菜々「.....」テクテク
菜々「やっぱり辞めよう」
- 40 :名無しで叶える物語:2022/02/18(金) 01:13:29.70 ID:PkJttTo5.net
- 果林「誰かぁ〜誰かぁ〜」
しずく「果林さーん」
果林「えっ?しずくちゃん!?」
しずく「友達から連絡入って。果林さんとミアさんが大変だって」
果林「あのね、今ね、ミアが急に泣き出して」
しずく「ミアさんが泣いた?」
果林「そう、ほら見て!」
ミア「....ボロボロ」
ミア「....うるうる」
しずく「ラクダが泣いてる...じゃなくて、ミアさんが泣いてる!」
果林「こんな事、一度もなかった筈なのに」
しずく「どこか具合が悪いのかもしれません。一旦寮に避難して、ランジュさん達に連絡を!」
果林「わかったわ!」
果林「ミア、歩ける?」
果林「大丈夫。ほら、寮に帰るわよ」
ミア「...ボロボロ」
- 41 :名無しで叶える物語:2022/02/18(金) 01:24:55.13 ID:PkJttTo5.net
- 獣医「結果から見て、ミアさんにはなんの悪い所もないです」
ランジュ「よかったぁ」ホッ
獣医「それにしても妙ですね、ラク....ミアさんが目から涙を流すなんて」
獣医「普通、目に物が入ってしまったとか、眼球そのものが傷ついたとか要因は様々なのですが」
獣医「お台場はこんな都会ですから、ミアさんを傷つける外因もありませんし、風も今日は弱い」
獣医「ひょっとしたら、何かメンタル的な物なのかもしれません」
果林「メンタルねぇ...」
ランジュ「でも璃奈が、ミアは精神もラクダになったんだって言ってたわ!」
獣医「人間がラクダになること自体信じ難いですが...人知を越える何かがあるのかもしれません」
ランジュ「獣医さんでもわからない事はあるのね。今日は突然にお世話になりました」
獣医「では私はこれで失敬」
- 42 :名無しで叶える物語:2022/02/18(金) 01:28:55.60 ID:PkJttTo5.net
- ランジュ「ミア、あなたもしかして」
ミア「.....」
ランジュ「...もしかして、だったら良かった、なんて」
果林「そんなに落ち込まないで」
しずく「璃奈さんが今、人間に戻す為の薬を開発してるそうですし、落ち込むのはまだ早いですよ」
ランジュ「ありがとう」
果林「そういえば、しずくちゃん、会うの久しぶりね」
しずく「そうですね...」
しずく「....お久しぶり、です」
- 43 :名無しで叶える物語:2022/02/18(金) 22:52:18.62 ID:X3x6wFkx.net
- ほ
- 44 :名無しで叶える物語:2022/02/19(土) 03:36:40.02 ID:IZJYoYPy.net
- 果林「元気だったかしら?最近連絡入れても返事なかったから、心配してたのよ」
しずく「それに関しては、すみません。演劇部の方が忙しくて、それどころじゃ無くて」
ランジュ「そうだったのね。今日は忙しい中ありがとう。しずくのお陰で助かったわ」
ランジュ「ミアもちょっと嬉しそう」
ミア「....」
しずくはミアの黒い瞳を覗き込む。
この瞳の前では何も嘘は付けない。
演劇部が忙しかったなんて、本当は嘘だ。
しずくは瞳の黒の深さにくらくらして、吸い込まれてしまった。
- 45 :名無しで叶える物語:2022/02/19(土) 03:44:52.63 ID:IZJYoYPy.net
- 深さに吸い込まれてクラクラして、そして足元がふわふわした。
ひと呼吸も、ふた呼吸も置いたあと、しずくは思い出す。
あの日の言葉を思い出す。
ミア「正直、僕はしずくの事見直したと思ってたんだ」
ミア「でも、やっぱりしずくはしずくだ」
ミア「ボクは、しずくの事なんて大っ嫌いだ!!」
しずく「(大っ嫌い...)」
しずく「(ラクダに変身してから、あの日の言葉を思い出して、ミアさんとは距離を置いてしまっていた)」
しずく「(でも、誰かが、果林さんが、ミアさんが困っている姿を見過ごせなかった)」
しずく「(これは、私の贖罪)」
しずく「やります」
果林・ランジュ「?」
しずく「ミアさんのお手伝い、私にもやらせてください!」
- 46 :名無しで叶える物語:2022/02/19(土) 03:51:10.43 ID:IZJYoYPy.net
- ランジュ「ですってミア」
ミア「ボエ〜」
ランジュ「あらあら、今日は元気なのね」
果林「栞子ちゃんに連絡入れておいて。シフト表が渡されると思うから」
果林「今日はランジュに任せる事にして、私達は帰りましょう」
しずく「ランジュさん、果林さん」
しずく「改めてよろしくお願いします」ぺこり
- 47 :名無しで叶える物語:2022/02/19(土) 04:01:23.88 ID:IZJYoYPy.net
- ⭐ ⭐ ⭐
「イスファハーンが世界の半分なら、ボクの世界は一体なんだ?」
「ティーンエイジャーの世界なんて、ちっぽけで、狭くて」
「そしてそれが全てで」
「その中で生きていくしかないんだ」
「でも、もし、ちっぽけな世界から、煩わしい人間関係も、将来の不安も、全部逃げ出せるとしたら?」
「もうこの手しかないんだ」
「ボクの小さな世界にさようなら」
- 48 :名無しで叶える物語:2022/02/19(土) 22:28:34.52 ID:dhHy5/dX.net
- ミア
- 49 :名無しで叶える物語:2022/02/20(日) 03:51:42.63 ID:qX62/LSz.net
- ほしゅう
- 50 :名無しで叶える物語:2022/02/20(日) 18:50:11.29 ID:Jz21Zk6L.net
- ミ
- 51 :名無しで叶える物語:2022/02/21(月) 01:22:40.61 ID:FzQ2xTcw.net
- ⭐ ⭐ ⭐ ⭐
教師「であるからして、シルクロードを通して、様々な物が極東地域にもたらされました」
教師「ここまでは皆さん知識として持っているはずですね」
教師「ではここで課題に戻ります」
教師「歴史やシルクロードをテーマに作曲してください」
教師「イメージでもいいですし、中央アジアの民族音楽を参考にするのもいいでしょう」
教師「大切なのは曲を深く掘り下げることです。提出期限は、ちょっと長めに2週間後」
教師「今回の課題は...」ベラベラ
あなた「(難しい課題だな)」
何気なく窓の外を見る。
あなた「(あっ!)」
- 52 :名無しで叶える物語:2022/02/21(月) 01:29:24.20 ID:FzQ2xTcw.net
- エマ「待って〜ミアちゃん待って〜!!」
ミア「スタッタタタタ」
ミアが全速力で走っていた。
ラクダの走るスピードは60kmほどとされている。
参考までに、人類最速の男ウサイン・ボルト氏で40kmほどである。
いくらあのスクールアイドルであったとしても、ボルト氏の様には走れない。
エマは息を切らし、絶え絶えになりながらもミアを追いかけていた。
- 53 :名無しで叶える物語:2022/02/21(月) 01:38:46.18 ID:FzQ2xTcw.net
- あなた「ミアちゃん、久しぶりに見たな」
音楽科は学園で一番と噂されるほど多忙である。
毎日何かしらの作曲課題、楽器練習。
それらをこなしながらスクールアイドルのマネージャーをこなすあなたは超人であった。
あなたが超人ならミアは鉄人である。
夜ふかし、不摂生は当たり前。ハンバーガーばかり食べてる...等々。
通常なら体調を崩してしまう生活に耐える鉄人であった。
前にも述べた様に、音楽科は忙しい。
ミアがラクダになってしまったから、同好会も自然と人が集まらなくなり、あなたも顔を出さなくなっていった。
- 54 :名無しで叶える物語:2022/02/21(月) 01:44:28.70 ID:FzQ2xTcw.net
- あなた「久々にミアちゃんに逢いにいってみようかな」
あなた「テーマがシルクロードだったよね。シルクロードってラクダのキャラバンが物品を運んできたんだっけ?」
あなた「ミアちゃんの曲とか作っちゃおっかな」
あなた「ミアちゃん...」
あなた「またヴァイオリン教えてほしかったな...」
- 55 :名無しで叶える物語:2022/02/21(月) 08:16:43.18 ID:oNOkvH6Q.net
- 支援
- 56 :名無しで叶える物語:2022/02/21(月) 23:09:05.77 ID:J8VpCWEk.net
- ミアちゃん支援
- 57 :名無しで叶える物語:2022/02/22(火) 07:37:10.65 ID:NrSm743g.net
- ほ
- 58 :名無しで叶える物語:2022/02/22(火) 22:55:51.12 ID:OevYbCiH.net
- 支援
- 59 :名無しで叶える物語:2022/02/23(水) 13:21:38.39 ID:eoQARY0E.net
- ほ
- 60 :名無しで叶える物語:2022/02/23(水) 22:14:59.12 ID:gJebl1vB.net
- みあ
- 61 :名無しで叶える物語:2022/02/24(木) 07:31:30.03 ID:rk8XuUPk.net
- 支援
- 62 :名無しで叶える物語:2022/02/24(木) 22:15:41.39 ID:1bJfsJiZ.net
- ミアちゃん
- 63 :名無しで叶える物語:2022/02/24(木) 22:56:57.70 ID:iRrdzutN.net
- 保守ありがとうございます
明日更新します
- 64 :名無しで叶える物語:2022/02/24(木) 23:50:43.57 ID:1nBhbP1s.net
- 助かる
- 65 :名無しで叶える物語:2022/02/25(金) 07:32:46.26 ID:Y8OCtpGn.net
- 期待
- 66 :名無しで叶える物語:2022/02/25(金) 22:55:07.34 ID:VUnCz1+X.net
- 支援ラ!
- 67 :名無しで叶える物語:2022/02/26(土) 13:11:47.57 ID:XOwtGlLD.net
- ほ
- 68 :名無しで叶える物語:2022/02/27(日) 00:14:19.90 ID:/+q0cVBk.net
- 支援
- 69 :名無しで叶える物語:2022/02/27(日) 15:15:29.99 ID:fi8JRe/r.net
- ほ
- 70 :名無しで叶える物語:2022/02/28(月) 00:44:26.93 ID:M30YDgjb.net
- エマ「待ってええ〜」
エマ「はぁ、はぁ」
全力疾走をしたのち、エマは膝をついた。
虹ヶ咲学園は広すぎる、とこの時初めて思った。
エマ「み、ミアちゃん」
ミア「プイ」
エマ「(やっぱり)」
- 71 :名無しで叶える物語:2022/02/28(月) 00:47:00.06 ID:M30YDgjb.net
- エマ「(ミアちゃん、思考もラクダになったって言われてたけど、まだ自我が残ってるのかもしれない)」
エマ「(ラクダになる以前から、少し避けられてた気がしたけど)」
エマ「(今も二人っきりになると逃げられたり、そっぽむかれたりする」
エマ「ミアちゃん」
エマ「ねえ、本当は」
ミア「ボエエー!!!」
エマ「ビクッ」
- 72 :名無しで叶える物語:2022/02/28(月) 00:53:22.39 ID:M30YDgjb.net
- エマ「....シクシク」
エマ「...何で」
エマ「ラクダになる前も、ラクダになった後も、ミアちゃん何も言わなかった!」
エマ「私は、もっとミアちゃんの助けになりたかった」
エマ「人間だもん。辛いことは沢山ある。沢山あったら、その分、誰かと半分こすれば良い」
エマ「ずーっと、ずーっと心配してたのに!」
エマ「人の事も知らないで!!」
エマ「もう!」ズビズビ
エマは目に涙を湛えながら、ミアに訴えた。
ミア「....」
ミアはもはや人間ではない。ラクダであるから、何も答えなかった。
- 73 :名無しで叶える物語:2022/02/28(月) 00:58:33.31 ID:M30YDgjb.net
- ミアが歩く。その後ろをエマが歩く。
エマは今にも泣きそうな顔でミアの後ろを歩く。
エマ「(ミアちゃんがラクダを続けているのは、ただの意固地だからなんだ)」
エマ「(形だけラクダになって、ラクダのフリをして、問題から逃げているだけ)」
エマ「ミアちゃんの意地悪。みんなの気持ちも知らないで」ぶつぶつ
ミア「.....」
その後、校内を2、3周してミアは寮に戻った。
いつもより、早い帰りだった。
- 74 :名無しで叶える物語:2022/02/28(月) 22:35:11.74 ID:ouOQ+S3I.net
- 絵面的にはシュールだが重い状況だな
- 75 :名無しで叶える物語:2022/03/01(火) 07:37:18.34 ID:UJddEjeN.net
- 支援
- 76 :名無しで叶える物語:2022/03/01(火) 22:37:23.29 ID:jAv43uZL.net
- ミア
- 77 :名無しで叶える物語:2022/03/01(火) 23:45:44.28 ID:iQfEZXEH.net
- なんなんだろう、この不思議なSS
じわじわ癖になってくる
- 78 :名無しで叶える物語:2022/03/02(水) 07:47:53.86 ID:9eAp3HQr.net
- 支援
- 79 :名無しで叶える物語:2022/03/02(水) 23:26:49.94 ID:DtY/kwx/.net
- ラクダは砂漠に適応した動物である。
砂漠というのは、暑いイメージばかりであるが、夜は氷点下まで冷え込む。
この急激な冷え込みが起こる原因として、乾燥がある。
乾燥している、つまり、熱が蓄えられないという事で、夜の気温がめっぽう下がる。
ラクダは乾燥にも、寒さにも強いのだ。
さて、ここは虹ヶ咲学園の寮の中。
ランジュによって快適に改造された部屋の中では、乾燥も寒さも、何もなかった。
ミア「....」
ミアは都会派ラクダである為、砂漠の乾燥・寒さなど知らない。
ぬくぬくと穏やかに夜を過ごす。
コンコン
ドア「ガチャ」
- 80 :名無しで叶える物語:2022/03/02(水) 23:31:32.26 ID:DtY/kwx/.net
- 歩夢「ミアちゃん、こんばんは」
ミア「....」
歩夢「今日もこれ、買ってきたんだよ」
歩夢「食べれる?」つ🍔
ミア「ふんふん、くんくん」
ミア「....」ぷい
歩夢「あはは、だよね」
しかし、歩夢は知っている。
ミアが時折、羨ましそうにヨダレを垂らすことを。
- 81 :名無しで叶える物語:2022/03/02(水) 23:40:28.06 ID:DtY/kwx/.net
- 歩夢「今日はね、こんなことがあったんだよ」
ミア「....」
時折、歩夢はハンバーガーを土産にしてはミアの部屋を訪れた。
ミアは草食動物である為、肉・ハンバーガーはそもそも消化出来ないのではあるが。
一方的な会話を繰り返す内、歩夢は不思議な気分を味わっていた。
生前のミアを深くは知ろうとは思わなかった。
ツンケンとした、あの独特な態度が、歩夢には合わなかったからだ。
しかし、ラクダになった今、ミアの事を、ラクダの事を深く知りたいと思っている。
歩夢「ねえミアちゃん。寒くない?」
歩夢「ラクダってね、寒さと乾燥に強いって聞いたけど」
歩夢「これね、ブランケットと湯たんぽ」
歩夢「よいしょ、よいしょ」
- 82 :名無しで叶える物語:2022/03/02(水) 23:50:01.33 ID:DtY/kwx/.net
- 歩夢「あはは、ちょっと長さが足りないね」
歩夢「湯たんぽも...ミアちゃんのサイズに合ってないね」
歩夢「今日も冷えるから、体調には気をつけてね」
歩夢「....」
歩夢「最後に、なんだけど」
歩夢「...あのね、彼方さんに会ったよ」
歩夢「会った、って言っても、ちょっと違う」
歩夢「遠目に見ただけなんだけど」
歩夢「だいぶ元気そうだった」
歩夢「ミアちゃんも、さ、彼方さんに」
歩夢「....ううん、やっぱりなんでもない」
歩夢「じゃあね。ミアちゃん」
歩夢「今日は帰るね」
彼方の名前を出した際、ミアの瞳が一瞬揺らいだ気がした。
そんなの気のせいだ。
そう思って、歩夢は部屋を後にした。
- 83 :名無しで叶える物語:2022/03/03(木) 00:02:11.39 ID:RczRHtZr.net
- 気になる
- 84 :名無しで叶える物語:2022/03/03(木) 00:41:59.45 ID:5sJiLp8y.net
- 都会派ラクダ草
- 85 :名無しで叶える物語:2022/03/03(木) 07:23:33.95 ID:nWzANwkH.net
- ミアち
- 86 :名無しで叶える物語:2022/03/03(木) 22:11:25.78 ID:AcrCFml+.net
- 支援
- 87 :名無しで叶える物語:2022/03/04(金) 11:30:11.58 ID:d3s7a6Cl.net
- 雰囲気が好き
- 88 :名無しで叶える物語:2022/03/05(土) 10:20:56.65 ID:vLRpjIpP.net
- ミアち
- 89 :名無しで叶える物語:2022/03/06(日) 00:26:58.36 ID:xKL4pBYx.net
- ラクダミアちゃん待機
- 90 :名無しで叶える物語:2022/03/06(日) 00:38:25.57 ID:rOmweT38.net
- 彼方「はぁ....」
彼方の朝はため息から始まる。
遥「お姉ちゃん、おはよう」
彼方「おはよう」
遥「今日もため息してるね。どうしたの?」
彼方「ううん、なんでもないよ。はいお弁当」
彼方「いってらっしゃい」
遥「うん。ありがとう。お姉ちゃんもいってらっしゃい」
- 91 :名無しで叶える物語:2022/03/06(日) 00:44:31.04 ID:rOmweT38.net
- 虹ヶ咲学園への足取りは重い。
かと言って学校に行かないと言うてはない。
彼方は特待生である。
学校からいくらかの支援を受けている身であるから、何か人間関係に問題を起こしたとしても、学校に通わざるを得ないのだ。
自分の身の上は、どんなに足掻いても変わらないが、皆が羨ましいとこの時思った。
彼方「....」テクテク
彼方「(私が、夜、寝ている間に学校が爆発してればいいのに)」
彼方「(それか、知らず知らずのうちに、私と言う存在がこの世から消えていればいいのに)」
彼方「(楽になりたい。あの時あんな事しなければ)」
彼方「(あぁ、神様)」
- 92 :名無しで叶える物語:2022/03/06(日) 20:18:39.22 ID:WK3igZgT.net
- ノレcイ´=ω=)
- 93 :名無しで叶える物語:2022/03/07(月) 07:42:10.75 ID:Oyk17joN.net
- ミアちゃん支援
- 94 :名無しで叶える物語:2022/03/07(月) 22:30:46.47 ID:PC61kTe2.net
- ミアち
- 95 :名無しで叶える物語:2022/03/08(火) 07:41:24.37 ID:+f+PqkEm.net
- ミアちゃん支援
- 96 :名無しで叶える物語:2022/03/08(火) 22:32:56.58 ID:Vha+jj6Q.net
- 待つわ
- 97 :名無しで叶える物語:2022/03/08(火) 23:40:53.71 ID:PuuEG0xt.net
- 明日更新します
- 98 :名無しで叶える物語:2022/03/09(水) 07:22:31.54 ID:lX2yo6zX.net
- 楽しみ
- 99 :名無しで叶える物語:2022/03/09(水) 22:44:33.04 ID:QFsbb1pD.net
- ミアち
- 100 :名無しで叶える物語:2022/03/10(木) 00:02:42.40 ID:hGJfryLk.net
- モブ「おはよう近江さん」
彼方「おはよう」
モブ「ねえねえ、見た?今日、ラクダがさぁ...」
朝から、夕方の帰る時間まで、皆、ミアの事を話す。
日常生活にラクダがいる学校は、全国探しても何処にもない。
みんな物珍しがって話題にあげるが、彼方にとってはなんとも居心地の悪いものであった。
彼方「....!!」
彼方「(今日もだ...胃が痛い)」
モブ「近江さん大丈夫?」
彼方「ちょ、ちょっと調子が悪いみたい」
彼方「トイレ行ってくるね」
- 101 :名無しで叶える物語:2022/03/10(木) 09:51:24.10 ID:5yYVWijZ.net
- ラクダのインパクトがつよすぎる
- 102 :名無しで叶える物語:2022/03/10(木) 22:50:00.93 ID:xTJH21Wo.net
- 支援
- 103 :名無しで叶える物語:2022/03/10(木) 23:20:19.33 ID:hGJfryLk.net
- 彼方「うえっ....」
胃袋の中身はそもそもない。
それでも胃液でもなんでもいいから吐きたかった。
その後、口や手を洗ってブロンを飲む。
いつもならこの量で、心がふわふわしてくるが、今日はこない。
ブロンの錠剤を瓶から出している間、昔のことをおもいだしていた。
彼方「(私がミアちゃんにキスしたから」)
彼方「(あのとき、揶揄わなければこんな)」
彼方「うう..」
彼方「ごっくん」
- 104 :名無しで叶える物語:2022/03/11(金) 10:28:42.76 ID:XIGDeOIv.net
- ブロンはまずいですよ
- 105 :名無しで叶える物語:2022/03/11(金) 22:22:18.55 ID:nwewKdNr.net
- ノレcイ´=ω=)
- 106 :名無しで叶える物語:2022/03/12(土) 11:18:18.25 ID:QzZqu0L5.net
- 支援
- 107 :名無しで叶える物語:2022/03/12(土) 21:45:54.92 ID:JQLCgdtY.net
- ミアちゃん
- 108 :名無しで叶える物語:2022/03/13(日) 10:57:27.28 ID:4Ci5QDVB.net
- ミアち
- 109 :名無しで叶える物語:2022/03/13(日) 23:54:10.66 ID:k4h1YqVn.net
- 明日更新しまます
- 110 :名無しで叶える物語:2022/03/14(月) 06:49:39.19 ID:cPPcZS43.net
- 期待
- 111 :名無しで叶える物語:2022/03/14(月) 22:59:07.82 ID:iTOjM/w9.net
- ミアちゃん支援
- 112 :名無しで叶える物語:2022/03/14(月) 23:11:20.79 ID:RkWkGFk+.net
- 胃に少しのムカつきを覚えながら教室に戻る。
この辺りから、ブロンの高揚感で、彼方は、過去も、未来も、全てこちゃ混ぜになっていた。
教師「えー、ここはベクトルが」
数字も頭に入ってこない。
形だけが、大げさに、彼方を馬鹿にした様に笑い出す。
一直線の矢印は過去へ、過去へと突き抜けた。
公式はただの記号と化し、黒板の端から端へ、教壇へ、クラスメイトの机へ、隊列を組み始める。
_________________
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- 113 :名無しで叶える物語:2022/03/14(月) 23:20:00.96 ID:RkWkGFk+.net
- _______________
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彼方「ねえ、ミアちゃん」
ミア「なんだよ」
彼方「ミアちゃんさ、最近璃奈ちゃんとどうなの?」
ミア「どうって、別に」
ミア「彼方に話して、彼方に得があるの?」
ミア「ボクだって、利益にならない。そうだろ?」
彼方「彼方ちゃんはぁ、ミアちゃんにちょっとだけ大人になって欲しいのだ〜」
彼方「今は二人っきりだしぃ、これは二人だけの秘密♡」
彼方「ねえ、ミアちゃん。こっち向いて」
ミア「なに?」
ちょっとした揶揄いのつもりだった。
直前で止めるつもりだった。
- 114 :名無しで叶える物語:2022/03/14(月) 23:29:52.53 ID:RkWkGFk+.net
- 彼方「(かわいい...)」
彼方「(でも、ちょっとぐらいなら)」
ミア「ちょっ、何するんだ!」
彼方「いいじゃん、ね?」
彼方「(後は本棚、逃げ場ゼロ♡)」
彼方「(かわいい、かわいい顔がもっと見たい)」
「あっ...ちゅっ...」
「んっ...んっ...」
彼方「ぷはっ」
彼方「(やば、楽しい)」
彼方「ミアちゃん♡これからもよろしくね♡」
ミア「.....」
- 115 :名無しで叶える物語:2022/03/14(月) 23:47:43.17 ID:RkWkGFk+.net
- 彼方「(なんて馬鹿な行動だったんだろう)」
彼方「(私は、自分の中に加虐性があるなんてこれっぽっちも思ってなかったけど」
彼方「(その次も、またその次も)」
彼方「(揶揄ってキスばかりして)」
彼方「(好きでもないのに、その先も....)」
彼方「(ミアちゃんがそんな気になってるのを、嘲笑ってた)」
彼方「(ミアちゃんだけじゃない。しずくちゃんも、かすみちゃんも)」
彼方「(年下にちょっかい出して、どんな反応するのか楽しんでたんだ)」
- 116 :名無しで叶える物語:2022/03/14(月) 23:51:43.05 ID:RkWkGFk+.net
- 彼方「(あの日もそうだった)」
彼方「(何か悪い事があったみたいで、ミアちゃんは泣きながら廊下を歩いていたのが目撃されてた」
彼方「(そんな事、知りもしないで、しずくちゃんを呼び出して、弄んでた)」
_______________________
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- 117 :名無しで叶える物語:2022/03/14(月) 23:57:17.93 ID:RkWkGFk+.net
- 彼方「しずくちゃん♡」
しずく「ちょっと、ここじゃダメですって」
彼方「ねっ、キス♡早く♡」
しずく「あっ、そんな」
しずく「んっ♡」
彼方「ちゅぷっ♡」
ミア「彼方!!」ドアドンガラガッシャーン
彼方しずく「!?!」
ミア「彼方はここに....」
ミア「....ってどう言う事だよ」
ミア「なんで、なんで彼方としずくがキスしてるんだよ!!」
彼方「い、いやっ、これは!」
ミア「...っ」
- 118 :名無しで叶える物語:2022/03/15(火) 00:00:19.60 ID:PuLeqScs.net
- ミア「しずくとそう言う仲なのに、ボクを誑かして!!」
ミア「しずくもしずくだよ!!」
ミア「正直、僕はしずくの事見直したと思ってたんだ」
ミア「ちゃんとしずくと仲良くなってきたって!!」
ミア「でも、やっぱりしずくはしずくだ」
ミア「ボクは、しずくの事なんて大っ嫌いだ!!」
ミア「.....うっうぅ」
ミア「....うわぁああん」ドタバタ
彼方「あっ、ちょっ、ミアちゃん!」
_________________
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_________
- 119 :名無しで叶える物語:2022/03/15(火) 00:01:31.60 ID:B72yctr5.net
- これは思ったより普通に彼方ちゃん悪かった
- 120 :名無しで叶える物語:2022/03/15(火) 00:09:04.26 ID:PuLeqScs.net
- 彼方「(あれ以来、怖くなってみんなにも会ってない)」
彼方「(果林ちゃんとかは勘が鋭いから、今回の事件薄々わかってるかも)」
彼方「(ラクダになったミアちゃんを見る度に、心臓が口から跳ね上がりそうになる)」
彼方「(お医者さんに行くのにも、どうしてこうなったのか、理由を話すのが怖い)」
彼方「(ネットで買ったブロンが手放せなくなった)」
彼方「(ブロンの所為でお金足らなくなってきちゃったよ。どうしよう)」
以前として、数字たちは、黒板の上、机の上で踊り狂っている。
彼方「@#^2n8&」
彼方「= @4-
7#% σ
cos
42θ %^}
%#* 1{%^vector 」
- 121 :名無しで叶える物語:2022/03/15(火) 00:11:49.36 ID:PuLeqScs.net
- 数式が踊り狂って、なにも認識出来ない。
ならば、と、彼方はゆっくり目を閉じた。
彼方は、自分もラクダになりたいな、なんて強く思った。
- 122 :名無しで叶える物語:2022/03/15(火) 00:54:48.13 ID:EMlMR0Ob.net
- ミアちゃん…
- 123 :名無しで叶える物語:2022/03/15(火) 07:35:45.74 ID:lpacSaJN.net
- そういうことだったのか…
- 124 :名無しで叶える物語:2022/03/15(火) 10:33:04.62 ID:U8/nh5Kd.net
- これ解決したところで人間関係戻らないやつじゃん
- 125 :名無しで叶える物語:2022/03/15(火) 22:29:43.64 ID:gW2YrOMb.net
- 支援
- 126 :名無しで叶える物語:2022/03/16(水) 07:36:22.79 ID:pJSNoFhB.net
- ノレcイ´=ω=)
- 127 :名無しで叶える物語:2022/03/16(水) 22:21:26.66 ID:P8Ki4kfR.net
- 支援
- 128 :名無しで叶える物語:2022/03/17(木) 07:32:12.21 ID:GEU7Gps/.net
- ミアちゃん支援
- 129 :名無しで叶える物語:2022/03/17(木) 23:06:11.96 ID:Fi5gCYSc.net
- ミア
- 130 :名無しで叶える物語:2022/03/18(金) 12:14:37.20 ID:i/5hbKbf.net
- 支援
- 131 :名無しで叶える物語:2022/03/18(金) 22:24:39.96 ID:fudmtbQZ.net
- ミアちゃん
- 132 :名無しで叶える物語:2022/03/19(土) 09:41:27.20 ID:AWrQeEz5.net
- ミア支援
- 133 :名無しで叶える物語:2022/03/19(土) 22:19:02.64 ID:TqxD6F5Z.net
- ミアちゃん
- 134 :名無しで叶える物語:2022/03/19(土) 23:37:09.42 ID:GVeoe6Vb.net
- ⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐
テイラー家は有名な音楽家一家である。
その元、祖父母はアメリカ南部の上流階級出身で、ミアの英語の発音が時折古いそれになるのはその所為である。
自分の家柄、それだけでミアの心臓はドクンと波を打つ。
かつて一度危機を乗り越え、ミアは立ち直った。
しかし、立ち直っただけで、心の中で風化している訳ではない。言葉や感情を上手く飲み込めないのだ。
家族の話をすると、泣き出してしまう時が稀にあった。
そんな時、背中をさすってくれたのが璃奈だった。
- 135 :名無しで叶える物語:2022/03/19(土) 23:43:11.27 ID:GVeoe6Vb.net
- ミア「璃奈...あのさ」ズッズッ
璃奈「なに?」
ミア「こんなみっともない姿、本当は誰にも見せたくない」
璃奈「...ミアちゃん」
璃奈「大丈夫、大丈夫。そんな風におもわないで」
璃奈「どんな人だって泣きたい時ぐらいあるよ」
ミア「...ありがとう」ズビズビ
- 136 :名無しで叶える物語:2022/03/20(日) 10:17:02.87 ID:xlUTGXb+.net
- りなりーやさしい
- 137 :名無しで叶える物語:2022/03/20(日) 22:43:12.89 ID:/QAxj559.net
- 支援
- 138 :名無しで叶える物語:2022/03/21(月) 11:09:42.20 ID:maPSFQNe.net
- ミアちゃん支援
- 139 :名無しで叶える物語:2022/03/21(月) 22:22:38.12 ID:J8svbN+p.net
- 支援
- 140 :名無しで叶える物語:2022/03/21(月) 22:38:37.89 ID:IleJODzX.net
- 璃奈の優しい所に、ミアはどんどん惹かれていった。
付き合うまでに、そんなに時間は掛からなかった。
ミア「(時々背伸びしちゃうけど、こうやって誰かと付き合うって本当は初めてなんだ)」モグモグ
ミア「(誰かと一緒にいるだけで嬉しいって思えるの、久しぶりだ)」モグモグ
璃奈「ミアちゃん、何か考え事?」
ミア「んっ、なんでもないよ」
璃奈「そっか」
璃奈「ミアちゃんのおすすめしてくれたサンドウィッチ、すごく美味しい」
ミア「本当かい?」
璃奈「本当だよ!」
ミア「(やっぱりボクはこうでなくっちゃ)」
ミアは、ただ単に璃奈に喜んで貰えばそれでよかった。
でもいつのまにか、璃奈に満足してもらおう、璃奈の一番でありたいと言う気持ちに支配されていった。
__________________
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___________
- 141 :名無しで叶える物語:2022/03/21(月) 22:49:37.56 ID:IleJODzX.net
- ________
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__________________
彼方「ねえ、ミアちゃん」
ミア「なんだよ」
彼方「今は二人っきりだしぃ、これは二人だけの秘密♡」
彼方「ねえ、ミアちゃん。こっち向いて」
ミア「なに?」
「あっ...ちゅっ...」
「んっ...んっ...」
あの時、拒絶すればよかった。
何回ミアは思った事だろう。
ミア「(時々彼方が言ったんだ)」
ミア「(これは、璃奈を気持ちよくさせる練習って)」
ミア「(リードしてあげなきゃ、みっともないって)」
ミア「(璃奈の1番になりたかった、快楽的に、欲求を満たしてあげたかった)」
ミア「(そんなくだらない理由を盾にして、関係をずるずる続けてしまった)」
ミア「(心が時々痛んだけれど、誰にも、何も言えなかった)」
ミア「(彼方と秘密を共有してる時、ちょっとだけ安心してる自分も居たんだ...)」
ミア「(あぁ、神様)」
- 142 :名無しで叶える物語:2022/03/21(月) 23:02:31.31 ID:IleJODzX.net
- 彼方としずくの逢い引きを目撃した後、ミア・テイラーは璃奈の研究ラボへ向かった。
時々、璃奈はこのラボに篭って研究を行う。ミアもラボの出入りを許されていた為、鍵を渡されていた。
慣れた手つきで解錠を行う。
周りの音を極力シャットアウトしたかった。
なのでミアは、ラジオの、局のあっていない時の砂嵐の音をイヤホンで聞いていた。
ラジオ「ザー、ザー、ザー」
一つの棚の前で立ち止まる。
この棚は、璃奈が失敗した薬品を置いている棚である。
飲むと体が透明になる薬、翼が授けられる薬などなど、まるで魔法の様な効力を得られる薬が置いてある。
- 143 :名無しで叶える物語:2022/03/21(月) 23:14:31.77 ID:IleJODzX.net
- そんなの、今はどうだっていいんだ。
棚から薬品を取ろうとして、ミアのポッケからラジオが落ちた。
ラジオは、鳴り続けていたが、落とした拍子で局が合い、佐々木すぐるの月の砂漠が流れ始めた。
ラジオ「月の砂漠を〜 遥ばると」
ラジオ「旅の〜ラクダが 行き ました〜」
ラジオ「金と〜銀との〜 蔵 置いて〜」
ラジオ「二つ〜 並んで 行き ました〜」
ミア「(昔、ラクダにあった事があったっけ)」
ミア「(まだ小さい頃の、家族みんな仲が良かった頃)」
ミア「(久々の、家族旅行で...ぐすっ)」
ミア「(オーストラリア行って、ラクダに会って...ズビズビ)」
ミア「もういいや、そんな事思い出しても」
なんの種類かわからない錠剤を一気に飲み込む。
ミア「ボクの小さな世界にさようなら....」ゴクゴク
- 144 :名無しで叶える物語:2022/03/21(月) 23:17:01.74 ID:IleJODzX.net
- 14歳の小さな心は、何物にも耐えきれず、壊れてしまった。
かくして、ミア・テイラーはラクダになった。
ミアが発見されたのは、三日月の出た晩の、次の日の朝の出来事だ。
⭐ ⭐ ⭐ ⭐ ⭐
- 145 :名無しで叶える物語:2022/03/22(火) 06:59:57.20 ID:YInsNEXC.net
- りなりーの薬だったか
- 146 :名無しで叶える物語:2022/03/22(火) 22:40:12.17 ID:B/5MP4fo.net
- 支援
- 147 :名無しで叶える物語:2022/03/23(水) 07:30:46.54 ID:9n2aZH8T.net
- 期待
- 148 :名無しで叶える物語:2022/03/23(水) 22:17:48.76 ID:EFiaeJq2.net
- 支援
- 149 :名無しで叶える物語:2022/03/24(木) 07:29:24.82 ID:4mpPSdYR.net
- ミアちゃん
- 150 :名無しで叶える物語:2022/03/24(木) 22:34:05.17 ID:n1+PS/3o.net
- 支援
- 151 :名無しで叶える物語:2022/03/25(金) 07:30:30.45 ID:xOsSFr4p.net
- 期待
- 152 :>>1です:2022/03/25(金) 23:41:08.46 ID:uy41kqr/.net
- 明日再開します
- 153 :名無しで叶える物語:2022/03/26(土) 12:28:09.95 ID:1gdpt3AA.net
- 期待
- 154 :名無しで叶える物語:2022/03/26(土) 22:07:38.80 ID:e1BISAl2.net
- 薄暗い部屋の中で、中須かすみはスマートフォンを弄っていた。
アプリのタブを、交互に開いては消し、また開いては消す。
動画サイトとSNSアプリが2秒おきに交互に開かれる。
かすみ「....」
かすみ「.....今日も、学校、行きたくない」
かすみ「でも、学校以外の何かがしたい訳じゃない」
かすみ「はぁ」
- 155 :名無しで叶える物語:2022/03/26(土) 22:15:56.99 ID:e1BISAl2.net
- ミアがラクダになった後、風の噂で、しずくと彼方が付き合っていることを知った。
よりにもよってしずくだなんて。
「私の事は遊びだったんだ」
そう気づいてから、かすみは自室に引きこもっている。
誰にも会わず、スマホの連絡を一歳無視し、家族ですら顔を合わせない。
今のかすみは不潔極まりない姿だ。
異変前のかすみが見たら、劣化の如く怒り狂うだろう。
かすみ「あぁ、めんどくさい」
かすみ「人間、なんてめんどくさいんだ」
かすみ「私自身もいつの間にか、相当面倒くさい分類に入ってしまった」
かすみ「あぁ、人間じゃない別の何かになりたい」
かすみ「動物は....そうだなぁ、ラクダは脳みそがあるから、自我も感情もある」
かすみ「そうじゃなくて、単純な脳みそしかない、原始的な生物に生まれ変わりたいな」
かすみ「あぁ....」頭ポリポリ
- 156 :名無しで叶える物語:2022/03/27(日) 11:48:24.58 ID:C6W3gFHp.net
- 関係が複雑すぎる…
- 157 :名無しで叶える物語:2022/03/27(日) 22:34:42.84 ID:VpJzUeA9.net
- 支援
- 158 :名無しで叶える物語:2022/03/27(日) 23:18:27.23 ID:PcKYeXsa.net
- かすみ「はぁ....SNS巡りがやめられない」
人間から解脱したい、そう思っても、人間の叡智の集合体である、スマホを弄る事は辞めなかった。
人間であるから、他の動物よりも手が器用で、脳みそもあるから、スマホをいじることが出来る。
これが、ラクダや、原始的な脳みそしか持たない微生物なら、そうはいかなかったであろう。
人間に生まれてしまった以上、老衰・病気・突発的な事故でも起こらない限り、人間を辞めることは出来ない。
人間に生まれてしまった以上、惰性で人間を続けるしかない。
かすみも同じく、惰性でスマホをいじり、人間を維持している。
この時のかすみはあまり何も考えていないようだったが。
かすみ「....」
かすみ「あぁ〜」
- 159 :名無しで叶える物語:2022/03/27(日) 23:23:50.94 ID:PcKYeXsa.net
- コンコン
「かすみ〜、ご飯置いておくから、食べてね」
かすみ「.....うぅ」
かすみ「....ガチャ」
バタン
かすみ「もぐもぐ」
かすみ「.....惨めだ。私、とっても惨めだ」
かすみ「....でも、仕方ないじゃん。誰だって、心が折れちゃう時もあるよ」
かすみ「うっ、うっ」
かすみ「うわあああん」
かすみ「....これでいいのかな、ずっと逃げてるだけで、いいのかな?」
かすみ「.....モグモグ」
かすみ「ご飯、美味しくもない、不味くもない」
かすみ「はぁ....」
- 160 :名無しで叶える物語:2022/03/27(日) 23:28:55.84 ID:PcKYeXsa.net
- スマホ「ピコン!」
かすみ「またメッセージの通知だ」
かすみ「無視しよ」
そう口ではつぶやいたものの、かすみの中の野生的直感が、これは見たほうがいいと告げていた。
かすみ「...」スッ
かすみ「なんかの、動画のリンク?」タップ
かすみ「....へっ?これって」
- 161 :名無しで叶える物語:2022/03/27(日) 23:30:10.56 ID:WQ/XmF61.net
- 不潔みんどんな見た目なんだろうか
- 162 :名無しで叶える物語:2022/03/27(日) 23:39:50.45 ID:PcKYeXsa.net
- 【暴露】なぜ虹ヶ咲学園にラクダがいるのかお話します【衝撃】
その様な、いかにもな感じのゴシップタイトル。
動画に映るのは、顔も学科も知らない、誰か。
きっと虹ヶ咲の生徒であろうが、そんな事気にしている暇はなかった。
動画中では、これまでの同好会の人間関係が、有る事無い事飾られながら流れている。
名前が伏せられていた事は幸いだったが、このゴシップ動画が、世間に、かすみ達ティーンエイジャーの小さな世界にどう影響を及ぼすのか、火を見るより明らかだ。
かすみ「どうしよ、どうしよ」
かすみ「消してもらわなきゃ」
かすみ「でも、どうやって?」
かすみ「.....」
かすみ「う、うわああああああ!!!」
- 163 :名無しで叶える物語:2022/03/28(月) 11:50:09.65 ID:DaodKLIR.net
- アカン
- 164 :名無しで叶える物語:2022/03/28(月) 22:46:12.61 ID:Sz37ny91.net
- 支援
- 165 :名無しで叶える物語:2022/03/29(火) 07:33:41.93 ID:b6psUYgL.net
- ミアち
- 166 :名無しで叶える物語:2022/03/29(火) 22:44:05.58 ID:Y1L5SDwa.net
- 支援
- 167 :名無しで叶える物語:2022/03/30(水) 07:34:25.07 ID:+UB3o5Nb.net
- ミア
- 168 :名無しで叶える物語:2022/03/30(水) 22:46:54.90 ID:2IMG8l4V.net
- 愛「りなりー、コード半分打ち終わったよ」
璃奈「ありがとう。じゃあその半分をコピペして」
璃奈「あともう少し書き足せば」
愛「コンピュータウイルスの完成...」
璃奈「うん、ミアちゃんの動画が拡散されるのを防ぐためのコンピュータウイルス」
璃奈「さて、次はハッキング」カタカタ
璃奈「データ書き換えて動画非公開っと」
璃奈「後は学校のサーバー偽装して、生徒に一斉メールを送る。そのメールの中に忍び込ませておいて」
愛「生徒個人の中にダウンロードされた動画データのクラッシュをウイルスにやってもらうんだよね?」
璃奈「そう。データを持ってる人にだけ害をあたえるトロイの木馬」
璃奈「送信っと」
- 169 :名無しで叶える物語:2022/03/31(木) 07:35:27.92 ID:tCLkaOam.net
- さすりな
- 170 :名無しで叶える物語:2022/03/31(木) 22:40:28.08 ID:i60iGxZ9.net
- 支援
- 171 :名無しで叶える物語:2022/04/01(金) 07:25:05.23 ID:BtJPxd52.net
- 支援
- 172 :名無しで叶える物語:2022/04/01(金) 23:29:25.48 ID:qcafg3vG.net
- ミアちゃん
- 173 :名無しで叶える物語:2022/04/02(土) 13:14:53.85 ID:s9Z2Urwb.net
- ミアち
- 174 :名無しで叶える物語:2022/04/02(土) 23:55:43.83 ID:T3rOGbDP.net
- 支援
- 175 :名無しで叶える物語:2022/04/03(日) 13:04:24.36 ID:HcShgpsZ.net
- ミアちゃん
- 176 :名無しで叶える物語:2022/04/03(日) 22:54:41.65 ID:Ub1UMU7n.net
- ミアちゃん
- 177 :名無しで叶える物語:2022/04/04(月) 07:40:04.45 ID:CXkKutyK.net
- 支援
- 178 :名無しで叶える物語:2022/04/04(月) 22:09:03.65 ID:coUi+ygH.net
- 支援
- 179 :名無しで叶える物語:2022/04/05(火) 07:27:15.37 ID:6WuHp8iX.net
- ミアちゃん
- 180 :名無しで叶える物語:2022/04/05(火) 22:33:20.91 ID:eumpDCVB.net
- 支援
- 181 :名無しで叶える物語:2022/04/06(水) 00:12:56.29 ID:OKsDVzc0.net
- 明日更新します
- 182 :名無しで叶える物語:2022/04/06(水) 07:24:56.03 ID:GgEHtNUs.net
- 楽しみ
- 183 :名無しで叶える物語:2022/04/06(水) 23:07:32.03 ID:3PsEnLJv.net
- 支援
- 184 :名無しで叶える物語:2022/04/07(木) 00:08:18.07 ID:PgIKr2gk.net
- 愛「メールが、来た」
愛「一応、ウイルスも作用してるみたい」
愛「....」
愛「(これで、良かったのかな?)」
愛「りなりーの幸せは愛さんの幸せ。)」
愛「(りなりーとミアちが2人仲良くしてる、それだけでよかったんだ)」
愛「(そう割り切って、ここまで来たけど、最近悩んじゃうよ)」
愛「ミアちに振り回されてるりなりーの姿、アタシだって見ていたくない」
愛「ミアち、これからどうなるんだろ?」
璃奈「よくなって、人間に戻ってくれる、はず」
愛「だといいね」
璃奈「....うん」
- 185 :名無しで叶える物語:2022/04/07(木) 00:11:39.27 ID:PgIKr2gk.net
- 「別れよう」
その時、そう言ったのは璃奈だ。
彼方との関係も、全て璃奈の耳に伝わってきていた。
相手が不貞を働いているから別れる。
当たり前の事だ。
ミア「そっ、そんなっ....」
- 186 :名無しで叶える物語:2022/04/07(木) 07:30:58.83 ID:B+LGKyIJ.net
- つらみ
- 187 :名無しで叶える物語:2022/04/07(木) 21:53:26.79 ID:PgIKr2gk.net
- ミア「別れようだなんて!ボクは璃奈の1番になりたいだけなのに!!」
ミア「1番の為で、彼方の事、愛してとか、そんなんじゃ!」
璃奈「ミアちゃんの気持ちは、ちょっとだけわかる気がするよ」
璃奈「みんな、誰かの1番になりたいって思ってる。私だけを見てほしいって思ってる」
璃奈「でも、誰かの1番になりたいって、失敗を恐れる事ではないし、ましてや不貞を働く事でもない」
璃奈「ミアちゃん、もっと自分に、自信を持って。私はミアちゃんの事が、等身大のミアちゃんが大好きなの」
ミア「なら、何で別れるんだ!?」
璃奈「それはさっきも言った。これ以上は堂々巡りになっちゃう」
璃奈「そう言うのが理解出来るほど、私達、まだ大人じゃなかったんだよ。だから、別れよう」
ミア「っ...!!」
ミア「...ぐすっ、ズビ」
ミア「...」タッタッ
璃奈「(走って行っちゃった)」
_________________
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_________
- 188 :名無しで叶える物語:2022/04/08(金) 14:53:08.69 ID:TK0mt902.net
- 支援
- 189 :名無しで叶える物語:2022/04/08(金) 23:34:52.56 ID:vv+EFIBG.net
- ミアちゃん
- 190 :名無しで叶える物語:2022/04/09(土) 14:04:15.20 ID:cPAIHvay.net
- 支援
- 191 :名無しで叶える物語:2022/04/09(土) 23:51:52.52 ID:wW+hW3x+.net
- ミアちゃん
- 192 :名無しで叶える物語:2022/04/10(日) 11:29:47.72 ID:KbSRbQl5.net
- つれぇわ…
- 193 :名無しで叶える物語:2022/04/10(日) 23:42:38.16 ID:jPCfoikY.net
- その次の日、ミア・テイラーがラクダになって発見された事は言うまでもない。
璃奈は、この一件について、ものすごく責任を感じていたし、1番に解決を望んでいた。
璃奈「....愛さん」
愛「ん?どしたん?」
璃奈「多分、ここからが正念場になると思う」
璃奈「人の口には戸が立てられない。彼方さんも、しずくちゃん達も、そして私達も」
璃奈「同好会全員が、岐路に立たされる。絶対」
璃奈「...それでも、それでも愛さんは、私達の味方でいてくれる?」
愛「....」
愛「...正直、よくわかんない」
璃奈「....」
愛「りなりーの幸せは、愛さんの幸せだと思ってた」
愛「でも、こうやって、手伝えば手伝う程、りなりーの気持ちとか、愛さんの気持ちがごちゃごちゃし始めちゃって」
愛「それって、アタシが未熟だからそんな事思うのかな」
璃奈「そんな事!」
璃奈「そんな事ない!」
璃奈「だったら、私は、こんな事を招いてしまった私は、もっと未熟で!」
璃奈「ちっぽけで、卑怯者で...」
璃奈「もう一度、ミアちゃんとお話し、したい」
愛「....」
- 194 :名無しで叶える物語:2022/04/10(日) 23:46:59.91 ID:jPCfoikY.net
- 愛「アタシも、」
愛「アタシも、もう一度みんなで一緒にアイドル活動したい!」
愛「同好会で、みんなでくだらない事やって笑っていたい」
愛「.....」
愛「弱音吐いちゃって、ごめん」
璃奈「ううん。私こそごめんなさい」
璃奈「愛さん、やる事は一つ」
愛「ミアちを元に戻して、同好会も元に戻す」
璃奈「この前のデータ、ある?」
愛「もちろんここに!」
璃奈「(待っててね、ミアちゃん)」
- 195 :名無しで叶える物語:2022/04/10(日) 23:47:55.75 ID:ITbuUHIM.net
- きた
- 196 :名無しで叶える物語:2022/04/10(日) 23:57:22.33 ID:jPCfoikY.net
- ヒソ ヒソ
彼方「(やっぱり、そうなるよね)」
彼方「(もう、どこにも居場所がないのかな。まあ、当たり前っちゃ当たり前か...)」
ぽこん!
彼方「(いてっ!)」
クスクス
彼方「(なんだよこれ、消しゴム?)」
彼方「な、なんだよぉ!」
おい見ろよ、怒ったぞ
彼方「(怒っちゃ悪いかよ)」
彼方「(もう嫌だ...)」
彼方「(自分という存在を消し去りたい)」
彼方「(そうやって、趣味の悪いいじめをするぐらいなら、いっその事、私をこの世から葬り去ってくれ!!)」
彼方「あぁ...あぁ...」ぐすっ
見てみて、自分が加害者の癖に泣いてるよ
自己中だねぇ〜
- 197 :名無しで叶える物語:2022/04/11(月) 00:09:42.69 ID:Vl5GGFzF.net
- ギャハハ!
彼方「...うぅ」
彼方「(罪には罰がある。耐えなきゃ)」
彼方「....うぇっ」
彼方「(やばい。吐きそ)」
彼方「(トイレ行きたい)」
彼方「....」すくっ タッタッタッタ
あれ〜、どうしたんだろ?
どうせ仮病じゃない?
だよね〜
- 198 :名無しで叶える物語:2022/04/11(月) 00:12:45.11 ID:Vl5GGFzF.net
- 彼方「...おぇええ」
彼方「けほっ、けほっ」
彼方「...かっ」
彼方「....うっ」
彼方「はぁ、はぁ」
彼方「...どこか、人のいない場所に」
彼方「あはは、こんな時にお昼寝スポットが役に立つのか」
彼方「嫌だなぁ、全く、おぇええ」
- 199 :名無しで叶える物語:2022/04/11(月) 06:44:05.55 ID:28rcoNZu.net
- つらいわね
- 200 :名無しで叶える物語:2022/04/11(月) 22:51:26.09 ID:HDX2Jykw.net
- 支援
- 201 :名無しで叶える物語:2022/04/12(火) 07:27:11.91 ID:a2y1rXKw.net
- ミアち
- 202 :名無しで叶える物語:2022/04/12(火) 19:43:59.44 ID:03FGlSk4.net
- ほしゅします
- 203 :名無しで叶える物語:2022/04/13(水) 00:19:15.39 ID:fcqauutO.net
- ミア「ボエー ボエー!」
栞子「ミアさん、どうしたのですか...あっ!!」
ミア「ボエー!! ボエー!!」
栞子「誰がこんなことを...ミアさんの体に落書きがしてあります」
栞子「なんてひどい...」
栞子「ミアさん、落としますので、さあこちらへ」
- 204 :名無しで叶える物語:2022/04/13(水) 00:36:19.70 ID:fcqauutO.net
- 栞子「(やはり、動画の影響でしょうか?)」ゴシゴシ
栞子「(人の口には戸が云々と言いますが、正義感のブレーキも同じ事が言えます)」ゴシゴシ
栞子「(虹ヶ咲学園はこんなに大きな学校ですから、尚更集団心理が働きやすい)」
栞子「(さらに、ミアさんが無抵抗なのをいい事に、やりたい放題)」
栞子「(第二、第三の動画が出てくるのも時間の問題です)」
栞子「果たして...」
ミア「ぼえぇ〜」
栞子「安心してください、ミアさん。あなたは私達が守りますよ。絶対」
ミア「ボエー」
- 205 :名無しで叶える物語:2022/04/13(水) 07:38:29.34 ID:LdbD4AI1.net
- 深刻だけどシュール
- 206 :名無しで叶える物語:2022/04/13(水) 23:03:43.74 ID:NOk+GpeL.net
- 支援
- 207 :名無しで叶える物語:2022/04/14(木) 07:25:49.10 ID:KTMMl8DO.net
- ミアちゃん
- 208 :名無しで叶える物語:2022/04/14(木) 23:02:29.96 ID:neaOcipc.net
- 支援
- 209 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/15(金) 07:41:55 ID:mdsmBUom.net
- 支援
- 210 :名無しで叶える物語:2022/04/15(金) 21:32:08.47 ID:AGlPPc1X.net
- >>204
ジャイアン?
- 211 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/16(土) 13:44:36 ID:udx+UdSc.net
- 支援
- 212 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/17(日) 00:39:36 ID:PlOk0gkH.net
- ミアち
- 213 :名無しで叶える物語:2022/04/17(日) 11:00:18.94 ID:RMjsc7X8.net
- 追いついた、不思議と引き込まれる内容。
完結するのを楽しみにしています。
- 214 :名無しで叶える物語:2022/04/17(日) 23:02:56.15 ID:ZP7j0pyL.net
- 支援
- 215 :名無しで叶える物語:2022/04/17(日) 23:30:49.87 ID:z+wefn8L.net
- しずく「ミアさん輸送作戦、ですか?」
栞子「はい。最近、ミアさんに対するいたずらが多く観測されています。落書きの頻度は高まるばかりです」
栞子「そこで、動画などの直接の被害を、これ以上広げない為にも、ミアさんを一時三船家で保護しようと思うのです」
エマ「でも、それってミアちゃんの意思じゃないよね?」
栞子「痛い所を突かれてしまえば、そうなのですが....」
栞子「おそらく、ミアさんには多少なりとの意思はある。でも、被害が出ている以上、なりふり構っていられないのです」
果林「...深刻な問題ね。寮からミアが居なくなるのは少し寂しいわ」
栞子「私も、学園からミアさんが去らざるを得ない状況に、少し寂しく思います」
栞子「今、ランジュにトラックの手配を頼んでいます」
栞子「皆さんのスケジュールでは、三日後がフリーでしたので、三日後に作戦を開始します」
栞子「当日の流れは、後で送ります」
栞子「...ミアさんを、よろしく、お願い、します」ぺこり
しずく「任せてください」
エマ「うん、頑張ろうね」
果林「そのほかにも、やる事あったらなんでも言って頂戴。なんでも手伝うから!」
栞子「ありがとうございます...」
- 216 :名無しで叶える物語:2022/04/17(日) 23:40:22.66 ID:z+wefn8L.net
- 🌟🌟🌟三日後🌟🌟🌟
エマ「はじめに、私達だね」
果林「えぇ、寮からトラックの発着場まで、ミアを誘導する」
エマ「ミアちゃん、おはよう」ガチャ
ミア「....」
エマ「ミアちゃん、栞子ちゃんから、お話は聞いた?」
エマ「ミアちゃんを守る為にね、ミアちゃん別の場所に行くんだよ」
エマ「ついて来てくれる、かな?」
ミア「...........」モグモグ
果林「理解しているのか、私達が理解出来ないわね」
果林「ラクダだから、仕方ないわ。でも、ラクダだからって容赦しないわよ」
果林「ちょっと強引だけど、縄をかけて」ふん よいしょ
果林「ミア、来て貰うわよ!」
- 217 :名無しで叶える物語:2022/04/17(日) 23:46:35.29 ID:z+wefn8L.net
- ミア「すくっ」
ミア「ブルルン、ブルルン」
果林「あら、案外素直なのね」
エマ「素直なのは、いい事だよ。昔も、このぐらい素直であって欲しかった」小声
果林「ミア、ついて来て」
ミア「....のそ、のそ」
果林「いいわ、その調子、その調子」
エマ「もうすぐ、道路に出るね」
- 218 :名無しで叶える物語:2022/04/18(月) 00:02:53.74 ID:iW2INCKG.net
- ミア「のそのそ」
ミア「....ボエ〜」
エマ「日本人は、みんな優しいって言うけど、案外、東京の人は無関心」
エマ「そう言う所、少し不思議に思ってたけど、今日は好都合だね...」
ミア「....」
果林「みんな、そうだったら良かったのにね」
果林「無関係、無関心な振りをしているのに、本当は他人の事を知りたい」
果林「SNSは、初めは人と人を繋ぐツールだったのに、いつのまにか、安全地帯から石を投げるツールへと変化してしまった」
果林「グローバリゼーション、ユビキタス社会って言っていた頃が懐かしいわね」
果林「その頃の予想とは違って、個人の世界は、繋がるどころか、どんどん狭くなっていっている」
果林「自分の見たい物しか、見えない世界になってしまったわ」
果林「そのまま、狭くなって、先細って、途切れてしまえばいいのに....」
エマ「....果林ちゃん」
エマ「ミアちゃんの事、みんな忘れてくれるかなぁ?」
果林「だと、良いわね...」
ミア「....」
果林「こんな暗い話をしてしまって、ごめんなさい」
果林「もうすぐ発着場よ」
エマ「うん。頑張ろうね」
ミア「....のそのそ」
- 219 :名無しで叶える物語:2022/04/18(月) 07:40:15.53 ID:VewjDnMX.net
- なんかかわいいな
- 220 :名無しで叶える物語:2022/04/18(月) 22:36:48.76 ID:iW2INCKG.net
- エマ「見えて来たね、おっきなトラックも」
果林「発着場到着よ。これから先はバトンタッチ」
ランジュ「ミア!さあトラックへ」
ミア「....」
しずく「どうしたのでしょう?動きませんね」
ランジュ「ミア、行きたくないかもしれないけど、これは貴方を思ってやってるのよ。少し強引だけど、わかって頂戴」
ミア「....耳ピクピク」
しずく「何かを聴いている様です。ラクダだから、遠くの音も聞こえるのでしょうか?」
しずくがそんな事を言い終えるか否かの刹那、ミアとランジュ達の間に風が吹いた。
ミアの前髪が、風に揺れる。
あら、サラサラね、なんてランジュが思っていた、その瞬間、ミアは駆け出した。
ミア「....!」すたたっ すたたっ
ランジュ「あっ!!」
エマ「ランジュちゃん!待って!待って!」
- 221 :名無しで叶える物語:2022/04/18(月) 22:40:32.03 ID:iW2INCKG.net
- 果林「どうしましょ!!どうしましょ!」
しずく「とりあえず、家で待機中の栞子さんにも連絡を」
しずく「至急トラック前に来てもらって」
エマ「私とランジュちゃんはミアちゃんを追いかける」
ランジュ「任せなさい!」
ランジュ「ミア、止まって!」
ランジュ「止まって!!」
前にも述べた様に、ラクダの脚はすこぶる速い。
ランジュとエマはあっという間に距離を離され、小さくなっていくミアの姿を見送るだけだった。
- 222 :名無しで叶える物語:2022/04/19(火) 06:35:10.96 ID:7AtOG2Uq.net
- 支援
- 223 :名無しで叶える物語:2022/04/19(火) 22:41:44.10 ID:wT+AaspG.net
- 支援
- 224 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/20(水) 07:37:04 ID:GjOK8loe.net
- ミア
- 225 :名無しで叶える物語:2022/04/20(水) 22:48:38.12 ID:9r1xEmfN.net
- 支援
- 226 :名無しで叶える物語:2022/04/21(木) 07:33:13.08 ID:a15okIxb.net
- ミアち
- 227 :名無しで叶える物語:2022/04/21(木) 22:51:11.56 ID:gNPgmvWv.net
- 支援
- 228 :名無しで叶える物語:2022/04/22(金) 07:35:00.42 ID:BaAbHkiy.net
- ミアち
- 229 :名無しで叶える物語:2022/04/22(金) 14:51:42.87 ID:F1XHrLsC.net
- クリス松村
- 230 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/23(土) 00:09:00 ID:9GzznJ3p.net
- 支援
- 231 :名無しで叶える物語:2022/04/23(土) 13:21:57.72 ID:0bfa+5+Z.net
- ミアち
- 232 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/24(日) 03:09:00 ID:mV/fRvIJ.net
- 支援
- 233 :名無しで叶える物語:2022/04/24(日) 14:11:07.03 ID:IGG2R1el.net
- 支援
- 234 :名無しで叶える物語:2022/04/24(日) 22:47:07.71 ID:O59JRbOG.net
- ミアち
- 235 :名無しで叶える物語(たこやき):2022/04/25(月) 07:26:21 ID:vqDTWEiP.net
- ミアちゃん
- 236 :名無しで叶える物語:2022/04/25(月) 22:39:20.78 ID:acvdPGiE.net
- ミアち
- 237 :名無しで叶える物語:2022/04/26(火) 00:42:31.98 ID:yik+IH3r.net
- 明日更新します
- 238 :名無しで叶える物語:2022/04/26(火) 07:31:41.60 ID:XxNNMPvV.net
- 楽しみ
- 239 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/26(火) 22:15:39 ID:8K0tgdP/.net
- 支援
- 240 :名無しで叶える物語(らっかせい):2022/04/26(火) 23:07:51 ID:yik+IH3r.net
- 〜ミアが逃げ出すよりもちょっと前〜
彼方「お、おぉ...」
彼方「うっ...」
彼方「はぁ...はぁ...」
彼方「彼方ちゃんの、お昼寝スポット」
彼方「ようやく、1人に...あっ」
モブ「クスクス」
モブ「...スッ」
名も知らぬ、学科も知らぬ誰かは、ポケットから、何かを取り出す。
スマホだ。
スマホで、撮られていると理解するには、瞬きの一瞬程でも十分だった。
彼方「はっ!」
彼方「やめ、やめろよ!!」
モブ「クスクス」
- 241 :名無しで叶える物語(らっかせい):2022/04/26(火) 23:17:00 ID:yik+IH3r.net
- 彼方「やめろって、言ってるじゃん!」
彼方はスマホを手で遮ろうとする。
名も知らぬ誰かは、不機嫌そうな、それでも面白そうな顔をしながら、ニヤニヤしていた。
モブ「加害者の癖に、それ、言うんですね」
モブ「遂に本性表しましたね!これ!全世界に配信してるんで!!」
モブ「もっと、もーっと面白い事、言ってくださいよ!」
彼方「は?はぁ??」
彼方の肩が、ワナワナと笑う。
虚無が、彼方を襲う。
ふと、視線を感じ、周囲を見渡す。
モブ「あはははは!」
モブ「こっち見ろよ!」
いつのまにか人集りが出来ていた。
あちらにも、スマホ。こちらにも、スマホ、スマホ。
スマホ、スマホ、スマホ。
彼方「わああああああああ!!!」
野獣の様に雄叫びを上げ、彼方は走り出した。
- 242 :名無しで叶える物語(らっかせい):2022/04/27(水) 00:05:11 ID:ONyb8Td2.net
- 周囲の好奇心の目など、もう気にしていない。
己の計画の遂行のために、彼方は獣の様に走った。
髪を振り回し、スカートなぞ気にせず、走る走る。
彼方「はぁ、はぁ」
たどり着いたのは、璃奈のラボの前。
扉に手を掛けようとしたその瞬間。
せつ菜「彼方さん」
意外な人物だな、と彼方は思った。
しばらく顔を合わせてないなら、せつ菜以外の別の誰かがお似合いなのではないか?
- 243 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/27(水) 07:37:54 ID:kh5Ks5oX.net
- 支援
- 244 :名無しで叶える物語:2022/04/27(水) 22:38:22.41 ID:DfO5Jz9r.net
- ほ
- 245 :名無しで叶える物語:2022/04/28(木) 07:34:29.67 ID:cUB8ZOuE.net
- 支援
- 246 :名無しで叶える物語:2022/04/28(木) 23:09:59.29 ID:fgFmn0sc.net
- ほ
- 247 :名無しで叶える物語:2022/04/29(金) 12:51:16.51 ID:w1PTAbjK.net
- 支援
- 248 :名無しで叶える物語:2022/04/29(金) 22:54:56.48 ID:2RYwGmT/.net
- 支援
- 249 :名無しで叶える物語:2022/04/30(土) 13:02:03.16 ID:LThocuMI.net
- ミアち
- 250 :名無しで叶える物語(SIM):2022/04/30(土) 23:54:02 ID:tcIFYjWO.net
- ミア
- 251 :名無しで叶える物語:2022/05/01(日) 12:01:51.01 ID:IkleNBLo.net
- ミアち
- 252 :名無しで叶える物語:2022/05/01(日) 22:25:19.73 ID:bRuk4I38.net
- ミア
- 253 :名無しで叶える物語(SIM):2022/05/02(月) 06:48:06 ID:L6qa9/T6.net
- ミアち
- 254 :名無しで叶える物語:2022/05/02(月) 23:51:49.98 ID:ETaM8jgx.net
- ミアちゃん
- 255 :名無しで叶える物語:2022/05/03(火) 14:44:42.67 ID:DByoMA2d.net
- 支援
- 256 :名無しで叶える物語:2022/05/04(水) 00:29:42.74 ID:UWNK2kqI.net
- ミアち
- 257 :名無しで叶える物語:2022/05/04(水) 15:34:38.13 ID:+9qg/+H6.net
- ミア
- 258 :名無しで叶える物語:2022/05/05(木) 00:36:55.47 ID:I/p1pzJ8.net
- 支援
- 259 :名無しで叶える物語(SIM):2022/05/05(木) 14:49:11 ID:XxU0Kj8u.net
- ミアち
- 260 :名無しで叶える物語:2022/05/06(金) 00:11:39.24 ID:93A4khjL.net
- 支援
- 261 :名無しで叶える物語:2022/05/06(金) 16:55:02.86 ID:i/O4zKpg.net
- 支援
- 262 :名無しで叶える物語:2022/05/07(土) 00:42:01.19 ID:/CrmandU.net
- ミア
- 263 :名無しで叶える物語:2022/05/07(土) 15:58:15.57 ID:oLzAnPig.net
- 支援
- 264 :名無しで叶える物語:2022/05/08(日) 01:03:08.09 ID:K2vvOgoX.net
- ほ
- 265 :名無しで叶える物語:2022/05/08(日) 13:29:43.26 ID:v5hAaGuL.net
- 支援
- 266 :名無しで叶える物語:2022/05/08(日) 23:23:08.09 ID:WU1JnbM4.net
- ミアち
- 267 :名無しで叶える物語:2022/05/09(月) 01:05:01.81 ID:oVMsfIme.net
- せつ菜「その扉は、どうせ鍵が掛かっているので開きませんよ」
彼方「....」
せつ菜「彼方さんも、あの何処かの自分勝手なラクダに憧れているのですか?」
彼方「........」
せつ菜「配信動画、見ました。他の生徒が彼方さんを見つけるのは、時間の問題ですね」
せつ菜「どうして...」
せつ菜「どうして、私を見てくれなかったのですか!」
彼方「な、なんだよいきなり...」
せつ菜「かすみさんも、しずくさんも、ミアさんも。どうして有象無象ばかりに手を出してしまったんですか!!」
せつ菜「私は!ずっと貴方の事が好きだったのに!」
彼方「し、知らないよ!いきなりそんな事言われたって、知らないに決まってるじゃないか...!」
彼方「私の好きと、せつ菜ちゃんの好きは、別の方向いてただけじゃん」
彼方「逆ギレはよしてよ!」
せつ菜「なんで、なんで」
せつ菜は地面の石を掴み上げる。
一瞬、何かを思うように、顔の前で握り締め、そして大きく振りかぶった。
せつ菜「人の心を逆撫でするのが、なんでそんなに上手なんですか!!」ブン
ドスっと鈍い音が響く。
彼方「あう...い、痛い」
せつ菜「私はあなたを愛していたのに、ずっとずっと、あなたの側で支えていたのに!!」
彼方「...わからないよ。ごめん、わからないんだ...」
せつ菜「...んっ!」
怒りと悲しみに支配されたせつ菜は、二つ目の石を握る。
大きく、彼方へ振りかぶった、その瞬間!
- 268 :名無しで叶える物語:2022/05/09(月) 01:16:39.10 ID:oVMsfIme.net
- 彼方「あれ?痛くない」
ミア「ボエー」
なんと、ミアがせつ菜と彼方の間に割って入って座っていた。
ミアの大きな身体に、彼方は守られている。
石に当たってしまった様で、額からは血を流していた。
せつ菜「ちょうど良い所に来ましたね」
せつ菜「私はミアさんの事、大っ嫌いですから、ちょうど良い機会です」
ラボの前はゴロゴロとした砂利で補充されている為、石は無限にある。
せつ菜はまた一つ拾い上げると、ミアを睨んだ。
彼方「ひっ....当たったら、怪我しちゃう」身を屈める
せつ菜「せめて、人語が喋れればよかったのにね!!」
せつ菜「抵抗したら、やめるつもりだったから!」ブン
ドス
今度はミアの首に命中した。
- 269 :名無しで叶える物語:2022/05/09(月) 01:59:31.09 ID:h5gE8JWN.net
- せっつーもやばい人だったか
- 270 :名無しで叶える物語:2022/05/09(月) 06:41:24.02 ID:sa1Mot2X.net
- やべーやつ
- 271 :名無しで叶える物語:2022/05/09(月) 22:35:13.13 ID:a+rlZ11v.net
- 支援
- 272 :名無しで叶える物語:2022/05/10(火) 07:33:05.60 ID:kTsga5BD.net
- ほ
- 273 :名無しで叶える物語:2022/05/10(火) 22:22:19.47 ID:TGpUyjrd.net
- ぽ
- 274 :名無しで叶える物語:2022/05/11(水) 07:32:33.64 ID:CHNA4Hlx.net
- 支援
- 275 :名無しで叶える物語:2022/05/11(水) 23:21:55.46 ID:ef68mg72.net
- ほ
- 276 :名無しで叶える物語:2022/05/12(木) 07:24:21.65 ID:GPp4hv7z.net
- 支援
- 277 :名無しで叶える物語:2022/05/12(木) 23:04:19.46 ID:GRAFvCmu.net
- ほ
- 278 :名無しで叶える物語:2022/05/13(金) 07:27:29.96 ID:PkiG7R4N.net
- 支援
- 279 :名無しで叶える物語:2022/05/13(金) 23:11:09.38 ID:5SRwuARn.net
- ほ
- 280 :名無しで叶える物語:2022/05/14(土) 13:35:04.02 ID:YBYAjo0N.net
- 支援
- 281 :名無しで叶える物語:2022/05/15(日) 00:19:28.28 ID:N4VqqlU2.net
- ほ
- 282 :名無しで叶える物語:2022/05/15(日) 12:32:38.90 ID:pND5Q8/q.net
- ミアち
- 283 :名無しで叶える物語:2022/05/15(日) 23:16:36.87 ID:GOgG2dtS.net
- 支援
- 284 :名無しで叶える物語(SIM):2022/05/16(月) 07:31:52 ID:ZuOcQZYQ.net
- 支援
- 285 :名無しで叶える物語:2022/05/16(月) 23:45:47.47 ID:FxmgnpVj.net
- ミアち
- 286 :名無しで叶える物語:2022/05/17(火) 07:28:51.10 ID:C5GURc1u.net
- 支援
- 287 :名無しで叶える物語:2022/05/17(火) 23:14:23.68 ID:pcWHd7hz.net
- ミアちゃん
- 288 :名無しで叶える物語:2022/05/18(水) 07:33:24.87 ID:01lQz+5n.net
- 支援
- 289 :名無しで叶える物語:2022/05/18(水) 22:54:04.43 ID:Q1wq+Lfr.net
- ほ
- 290 :名無しで叶える物語:2022/05/19(木) 07:31:00.42 ID:V+uVPN/P.net
- ミアち
- 291 :名無しで叶える物語:2022/05/19(木) 22:40:01.91 ID:b1jGlxtN.net
- 支援
- 292 :名無しで叶える物語:2022/05/20(金) 07:26:43.06 ID:qswNCO3m.net
- ミアちゃん
- 293 :名無しで叶える物語:2022/05/20(金) 23:27:54.44 ID:OQ+n9aJQ.net
- 支援
- 294 :名無しで叶える物語:2022/05/21(土) 14:14:46.75 ID:BirkkNAx.net
- 支援
- 295 :名無しで叶える物語:2022/05/22(日) 00:12:28.07 ID:WkWgAuSy.net
- 期待
- 296 :名無しで叶える物語:2022/05/22(日) 01:49:47.22 ID:i0quAOoh.net
- 面白い
- 297 :名無しで叶える物語:2022/05/22(日) 14:28:04.31 ID:UqOD1dr7.net
- 支援
- 298 :名無しで叶える物語(SIM):2022/05/22(日) 22:56:45 ID:IvbF8iZm.net
- 期待
- 299 :名無しで叶える物語:2022/05/23(月) 12:53:05.58 ID:b1BPgg2z.net
- 支援
- 300 :名無しで叶える物語:2022/05/23(月) 23:21:37.15 ID:Ukz8mN2w.net
- ミアち
- 301 :名無しで叶える物語:2022/05/24(火) 07:06:19.06 ID:mEOeOBez.net
- ほ
- 302 :名無しで叶える物語:2022/05/24(火) 23:14:32.35 ID:450AiqPe.net
- 期待
- 303 :名無しで叶える物語:2022/05/25(水) 07:27:40.72 ID:lK/G2DwE.net
- 支援
- 304 :名無しで叶える物語:2022/05/25(水) 23:19:16.30 ID:UHhwv3jr.net
- ミアちゃん
- 305 :名無しで叶える物語:2022/05/26(木) 07:29:54.71 ID:TZDcUN4W.net
- ミアち
- 306 :名無しで叶える物語(SIM):2022/05/26(木) 23:13:56 ID:zL/r0MBb.net
- 支援
- 307 :名無しで叶える物語:2022/05/27(金) 07:32:58.79 ID:IxmxUj7G.net
- ミアち
- 308 :名無しで叶える物語:2022/05/27(金) 23:29:56.52 ID:4lcCg59z.net
- 支援
- 309 :名無しで叶える物語:2022/05/28(土) 13:14:40.71 ID:5R6+0MXN.net
- ミアち
- 310 :名無しで叶える物語:2022/05/29(日) 00:25:20.03 ID:B0KxKup9.net
- ほ
- 311 :名無しで叶える物語:2022/05/29(日) 14:49:34.55 ID:HDicfD/u.net
- 支援
- 312 :名無しで叶える物語:2022/05/29(日) 23:11:59.53 ID:hMq7ZHNH.net
- ミアち
- 313 :名無しで叶える物語(らっかせい):2022/05/30(月) 00:21:21 ID:6Otp6YL8.net
- かすみ「はぁ...はぁ...」
かすみ「確か、この辺りに...」
かすみ「動画が、役に立つなんて。はぁ、はぁ」
「なんで、なんで!!」
「お前なんかに!なんで!」
かすみ「...!!」
かすみ「せつ菜先輩の声...しかもヒステリックな」
かすみ「そろり...そろり...」
かすみ「....っ!!」
- 314 :名無しで叶える物語:2022/05/30(月) 00:27:17.41 ID:6Otp6YL8.net
- 血まみれの頭を、地面ぎりぎりに、なんとかもたげようとしているラクダのミア。
その腹部で、体をワナワナ震わせながらかがみ込む彼方。
石を片手に、ミアを睨みつけるせつ菜。
周囲には、ラクダ独特の匂いと、血の混じった不思議な匂いが漂っていた。
せつ菜「このままじゃ埒が開かないですね」ゴト
せつ菜「この石、あなたの頭をかち割るにはちょうどいいぐらいの大きさですね」
せつ菜「今楽にしてあげますよ」
せつ菜「勝手にラクダになって、自分勝手で」
せつ菜「人の復讐を邪魔するラクダには、お似合いの最後です」ザッ
せつ菜「さようなら!」ブン!
- 315 :名無しで叶える物語(らっかせい):2022/05/30(月) 00:31:43 ID:6Otp6YL8.net
- かすみ「....ぐぐぐ」
せつ菜「ちょっと、誰ですか?!」
かすみ「せつ菜先輩...それ以上はミア子が!」
かすみ「なんでそんな事するんですか!!」
かすみ「私達、仲間だったじゃないですか!」
せつ菜「こいつは!!このラクダは!!」
せつ菜「私から奪った!全てを奪った!!」
せつ菜「離せ!!」
かすみ「じゃあ、ミア子より先に、私をやればいいじゃないですか!!」
かすみ「私の罪は、ミア子よりも重い!」
せつ菜「...そういえば、そう、でしたね」クルッ
- 316 :名無しで叶える物語:2022/05/30(月) 07:32:32.73 ID:QTqu1M5C.net
- 怖いよせっつー…
- 317 :名無しで叶える物語(もこりん):2022/05/30(月) 21:41:31 ID:GNy4pPaQ.net
- 問題にはずっと我関せずで動いたかと思ったら傷害沙汰とかせつ菜完全にイカレ女じゃん…
- 318 :名無しで叶える物語:2022/05/31(火) 00:18:14.26 ID:mqW1E4e9.net
- ドスっと、鈍い音が聞こえる。
かすみの頭を、血が赤く染める。
かすみ「....うぅ」
ふらふらしながら、かすみはまだ立っていた。
足元に、ぽつりぽつりと血溜まりが出来る。
せつ菜「私が、私がどれ程、好きだったか、わかりますか?」
せつ菜「ずーっと待っていました。この不埒なラクダを仕留める機会も、かすみさん、あなた達の機会も!!」
せつ菜「これは神様がくれたチャンスなのです!」
せつ菜がまた石を大きく振りかぶった瞬間!
かすみ「なに言ってんだお前〜!!」
かすみは重心を低く取り、素早く構えた。
そして、かすみの渾身の右ストレートが、せつ菜の顔面を撃ち抜いた。
- 319 :名無しで叶える物語(らっかせい):2022/05/31(火) 00:27:13 ID:mqW1E4e9.net
- せつ菜「ぶはっ!」
せつ菜はよろけて、後ろに倒れる。
その隙を、かすみは逃さない。
素早く馬乗りになり、何度も殴る、殴る、殴る。
かすみ「ずーっと好きだったからってなんだ!」
かすみ「何にも言わなかった癖に!勝手に期待して、勝手に自爆していった癖に!」
かすみ「彼方先輩が好きなら、好きって言えばよかったのに!」
かすみ頭から、血が荒ぶる。
周囲に鮮血を撒き散らしながらも、かすみはまだ止まらない。
かすみ「口が付いてるんだから!私達はラクダじゃないんだから!言いたいことあったら、あらかじめ言え!!」
かすみ「全部知ってるんだから!ミア子に落書きしてたのもせつ菜先輩ってことも!」
かすみ「先輩こそ自分勝手!自分勝手をふり撒いて、権利ばかり主張して!!」
かすみ「臆病者!小心者!ど三品!」ボコボコ
清々しいまでの逆ギレである。
- 320 :名無しで叶える物語(らっかせい):2022/05/31(火) 00:35:22 ID:mqW1E4e9.net
- かすみ「めんどくさい、めんどくさい奴め!」ぼこっ
かすみ「後ろのラクダよりも、不器用な奴め!」ぼこっ
かすみ「はぁ...はぁ...」
かすみが手を休める頃には、せつ菜は既に虫の息であった。
せつ菜「...かっ!」
せつ菜「ごほっごほっ」
青あざで顔を膨らませ、鼻血を垂らすせつ菜。
せつ菜の視界は、徐々にぼやけていく。
それと一緒に、瞼も重くなっていく。
ああ、海風が綺麗だなとか、そう思いながら目を閉じた。
- 321 :名無しで叶える物語:2022/05/31(火) 00:40:33.78 ID:mqW1E4e9.net
- かすみ「ミア子、彼方先輩」
かすみは最後の力を振り絞ろうとしたが、途中で力尽きた。
かすむ「バタン」
かすみは力尽きた。
- 322 :名無しで叶える物語:2022/05/31(火) 07:50:25.22 ID:Z1N5d3zx.net
- どうして…
- 323 :名無しで叶える物語:2022/05/31(火) 23:26:37.69 ID:9U8li+XH.net
- 支援
- 324 :名無しで叶える物語:2022/05/31(火) 23:48:28.93 ID:mqW1E4e9.net
- 彼方「...あっ...ああ」
彼方「みんな、なんなの?大丈夫なの?」
自分を巡って、乱闘が繰り広げられ、そして誰も起き上がらない。
事の大きさに気づいた時から彼方の膝は笑っていた。
彼方「起きて、起きてミアちゃん!」
ミア「.....ボエ」
彼方「今死んだらラクダになっちゃう!!だから死なないで!」
ミア「.....」
ミアはゆっくり目を閉じて、首を地面に伏せた。
- 325 :名無しで叶える物語:2022/05/31(火) 23:55:58.63 ID:mqW1E4e9.net
- 彼方「あっ...あっ....」
彼方「こういう時は....」
パシャ
彼方「!?」
モブ「いい所とったぞー!」
彼方「...」
彼方の顔がサーっと青くなっていく。
モブ「これ全部一人でやったんでしょ?傷害沙汰で退学じゃね?」
モブ「退学したくない様に口合わせてやるから、今までの事に対して土下座しろ」
モブ「(まあ本当は隠し撮りして拡散するつもりだけど)」
モブ「どーげーざー!どーげーざー」
彼方「(うぅ...)」
彼方「(自分の蒔いた種だし)」
彼方は両膝を抱え込み、額を道路につけた。
モブ「申し訳ございませんでしたって言え」
彼方「申し訳...」
半分言いかけたその時だった。
- 326 :名無しで叶える物語:2022/06/01(水) 07:22:25.32 ID:EUd1VEuT.net
- 支援
- 327 :名無しで叶える物語:2022/06/01(水) 23:03:27.99 ID:a1F2GGY6.net
- 期待
- 328 :名無しで叶える物語:2022/06/02(木) 00:37:50.71 ID:tUT5lz/6.net
- 明日更新します
- 329 :名無しで叶える物語:2022/06/02(木) 07:24:09.72 ID:W2Ho+ow8.net
- 期待
- 330 :名無しで叶える物語:2022/06/02(木) 23:10:42.69 ID:bpcIEEPj.net
- 支援
- 331 :名無しで叶える物語:2022/06/03(金) 00:48:59.44 ID:m//XWrvj.net
- あなた「何してるの!!」
歩夢「ミアちゃんが逃げたってランジュちゃんから聞いて...あっ」
モブ「(変なやつらが来たけど仕方ない。こいつらまとめて配信してやろ)」
あなた「ねえ、今悪いこと考えたでしょ」
あなた「スマホ見せてよ!」
モブ「えっ、ちょっ!」
あなた「やっぱり!カメラ回してた!」
あなた「ダメだよね、悪意のある動画撮ろうとしてたんでしょ」
モブ「ちっ、調子悪い」
モブ「後で覚えとけよ!」
- 332 :名無しで叶える物語:2022/06/03(金) 15:09:22.65 ID:CpW4+2go.net
- あなたちゃん!
- 333 :名無しで叶える物語:2022/06/04(土) 01:10:01.38 ID:P/aGkBoC.net
- 支援
- 334 :名無しで叶える物語(SIM):2022/06/04(土) 14:34:59 ID:GVDeRf/J.net
- ほ
- 335 :名無しで叶える物語:2022/06/05(日) 07:42:28.89 ID:bVx/kv9v.net
- 支援
- 336 :名無しで叶える物語:2022/06/05(日) 23:25:17.45 ID:6s6thV97.net
- あなた「彼方さん、この惨劇は?」
彼方「かすみちゃんと、せつ菜ちゃんが、殴り合ってて、相打ちになって」
彼方「ミアちゃんも...」
あなた「とりあえず、医務室、でいいのかな?救急車は大袈裟かも」
歩夢「ミアちゃん!ミアちゃん!」
歩夢「ミアちゃん、起きて!」
歩夢「血が、止まってるけど...」
ミア「.....」
彼方「ミアちゃん、お願い、まだ死なないで」
彼方「私、ミアちゃんに謝りたい事、いっぱいあるの。だから!!」
パタパタパタパタ
- 337 :名無しで叶える物語:2022/06/06(月) 06:40:21.44 ID:AyXRiwm6.net
- 支援
- 338 :名無しで叶える物語:2022/06/06(月) 22:43:16.33 ID:InLU545m.net
- 落とさん
- 339 :名無しで叶える物語(らっかせい):2022/06/07(火) 00:40:14 ID:vSOV64ch.net
- ランジュ「ミア!ミア!」
ランジュ「ミア!しっかり!!」
あなた「ランジュちゃん!ダメ、今揺すったら!」
ランジュ「...っ!!」
彼方「...ぐすっ」
彼方「ミアちゃんは、私を守って...」
ランジュ「何よ、彼方!この機に及んで泣くの!?」
ランジュ「正直、彼方には罪をキチンと贖って貰うためにも、無傷で居てもらわなきゃいけないの」
ランジュ「もうすぐ璃奈達が来るわ」
ランジュ「それまでに、ミアを動かさないと...」
- 340 :名無しで叶える物語:2022/06/07(火) 00:46:20.61 ID:vSOV64ch.net
- 結局、人間二人は担架で、ラクダ1匹は大きな台車で運ばれていった。
獣医「人間がラクダになったと言うのも初めて聞きますし、その処置と言われましても、私達にもわかりませんので」
璃奈「それは、重々承知しています」
璃奈「あの...」
璃奈「あの後、人間に戻す薬を開発した。錠剤タイプだから、目が覚めないと、飲ませる事は出来ないんだけど...」
獣医「それまではなんとかしてみます」
璃奈「...ガバっ!」物凄い速さのお辞儀
璃奈「ミアちゃんの事、お願いします....」
蚊の鳴き声の様な、消え入りそうな声だった。
- 341 :名無しで叶える物語:2022/06/07(火) 07:22:50.39 ID:wl0PJCnY.net
- ミアちゃん…
- 342 :名無しで叶える物語:2022/06/07(火) 22:53:08.81 ID:cEHxXX6K.net
- 支援
- 343 :名無しで叶える物語:2022/06/08(水) 07:05:29.27 ID:aROaTdU8.net
- ほ
- 344 :名無しで叶える物語:2022/06/08(水) 22:42:05.65 ID:OOF2q2aD.net
- 支援
- 345 :名無しで叶える物語:2022/06/09(木) 07:21:06.62 ID:zUshveA+.net
- ミアち
- 346 :名無しで叶える物語(SIM):2022/06/09(木) 23:00:43 ID:y28bwPel.net
- ほ
- 347 :名無しで叶える物語:2022/06/10(金) 07:21:32.10 ID:mpi02WFr.net
- 支援
- 348 :名無しで叶える物語:2022/06/10(金) 22:48:05.76 ID:aGtWLZFz.net
- ほ
- 349 :名無しで叶える物語(SIM):2022/06/11(土) 15:01:03 ID:u02iP3m+.net
- 支援
- 350 :名無しで叶える物語:2022/06/12(日) 01:12:55.50 ID:NMwjHFaQ.net
- 支援
- 351 :名無しで叶える物語:2022/06/12(日) 23:12:07.88 ID:QP9OX0T6.net
- ほ
- 352 :名無しで叶える物語:2022/06/13(月) 07:20:13.45 ID:KuQIWgB2.net
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- 353 :名無しで叶える物語:2022/06/13(月) 22:09:17.05 ID:xfI4RMNI.net
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- 354 :名無しで叶える物語:2022/06/14(火) 07:18:55.15 ID:hk7uO1R0.net
- ミアち
- 355 :名無しで叶える物語:2022/06/14(火) 22:59:28.75 ID:FoDnqO0l.net
- ほ
- 356 :名無しで叶える物語:2022/06/15(水) 07:20:54.92 ID:qG/0OxLi.net
- 支援
- 357 :名無しで叶える物語:2022/06/15(水) 22:28:16.60 ID:RMNJ+F23.net
- 期待
- 358 :名無しで叶える物語:2022/06/16(木) 07:18:35.83 ID:P91uHFAF.net
- 支援
- 359 :名無しで叶える物語:2022/06/16(木) 22:21:05.98 ID:3qQiTNL5.net
- ほ
- 360 :名無しで叶える物語:2022/06/17(金) 07:18:24.14 ID:mPT5SKhr.net
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- 361 :名無しで叶える物語:2022/06/17(金) 23:28:18.45 ID:WXIoSvZ+.net
- ほ
- 362 :名無しで叶える物語:2022/06/18(土) 13:11:36.30 ID:TVd7qbbc.net
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- 363 :名無しで叶える物語:2022/06/19(日) 00:09:40.17 ID:5PglD1eC.net
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- 364 :名無しで叶える物語:2022/06/19(日) 14:06:33.83 ID:kIsL/DKM.net
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- 365 :名無しで叶える物語:2022/06/19(日) 22:09:36.40 ID:bBot3o/V.net
- ミアち
- 366 :名無しで叶える物語:2022/06/20(月) 07:21:44.45 ID:rbzaORTi.net
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- 367 :名無しで叶える物語:2022/06/20(月) 22:43:55.98 ID:qwDFOx3i.net
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- 368 :名無しで叶える物語:2022/06/21(火) 07:20:50.24 ID:U5HboSkn.net
- ミアち
- 369 :名無しで叶える物語:2022/06/21(火) 22:35:06.49 ID:CEN0PVS1.net
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- 370 :名無しで叶える物語:2022/06/22(水) 07:18:57.49 ID:H71uYP3I.net
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- 371 :名無しで叶える物語:2022/06/22(水) 22:33:02.96 ID:lxJ4mK+A.net
- 支援
- 372 :名無しで叶える物語:2022/06/23(木) 07:16:06.88 ID:xmIAspNq.net
- ほ
- 373 :名無しで叶える物語:2022/06/23(木) 22:59:48.98 ID:2JWXdlL0.net
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- 374 :名無しで叶える物語:2022/06/24(金) 07:20:58.98 ID:huWz/98a.net
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- 375 :名無しで叶える物語:2022/06/24(金) 23:26:13.03 ID:mqQzf/fS.net
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- 376 :名無しで叶える物語:2022/06/25(土) 12:32:37.99 ID:oD0/iWJS.net
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- 377 :名無しで叶える物語:2022/06/26(日) 01:06:16.59 ID:/ADA3eEl.net
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- 378 :名無しで叶える物語:2022/06/26(日) 22:06:41.49 ID:rTLwnQo5.net
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- 379 :名無しで叶える物語(SIM):2022/06/27(月) 10:29:20 ID:LhgKUO7O.net
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- 380 :名無しで叶える物語:2022/06/27(月) 22:53:27.29 ID:Vu/IS+pP.net
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- 381 :名無しで叶える物語:2022/06/28(火) 07:15:37.81 ID:iQsT5/Xo.net
- ミアち
- 382 :名無しで叶える物語(SIM):2022/06/28(火) 22:47:02 ID:Voo/y36U.net
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- 383 :名無しで叶える物語:2022/06/29(水) 07:17:58.91 ID:OAqL90MH.net
- ミアちゃん
- 384 :名無しで叶える物語:2022/06/29(水) 22:44:38.52 ID:bAAR1xn9.net
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