水難偽装で妻殺害の男に懲役１９年、和歌山地裁判決 [ひよこ★]

ひよこ ★

https://www.sankei.com/affairs/news/210323/afr2103230037-n1.html
2021.3.23 18:48

　和歌山県白浜町の海で平成２９年、水難事故を偽装して妻＝当時（２８）＝を殺害したとして、殺人罪に問われた夫、野田孝史被告（３２）＝大阪市天王寺区＝の裁判員裁判の判決公判が２３日、和歌山地裁で開かれ、武田正裁判長は懲役１９年（求刑懲役２０年）を言い渡した。

　公判で被告は「殺していない」と起訴内容を否認。弁護側は「事故だった可能性がある」と無罪を主張していた。

　武田裁判長は判決理由で、妻の志帆さんの胃から相当量の砂が見つかったことなどから、被告が浅瀬で体を押し付けて溺れさせたと認定。「（被告が）被害者と離婚して不倫相手と結婚するという両立不可能な約束をする中、被害者を殺害して関係を清算しようとした」など動機面を指摘した。

　また被告が事件前、「溺死に見せかける」などの言葉をスマートフォンで検索していたとして計画性も認めた上で、「意識のある被害者を溺水させた殺害方法は残酷」と指弾した。

　判決によると、２９年７月１８日午後、白浜町の海で、志帆さんの体を何らかの方法で押さえつけて溺れさせ、２日後に死亡させた。

　被害者参加制度で公判に参加した志帆さんの両親らは「何年たっても悲しみは癒えず、心の空洞は埋まりません。判決を受け入れるつもりです。亡くなった志帆は戻ってこないからです」などとのコメントを出した。