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化学で質問ある人いる?

1 :1:2015/02/10(火) 00:59:12.23 ID:Hd8QNQqq0.net
大学生です。
化学で質問ある人いたらわかる範囲で答えます。
以前ほぼ同じ内容のスレをたてたけど、返事が遅くなりすぎたので今回は少し短めに答えます。

2 :名無しなのに合格:2015/02/10(火) 13:16:47.22 ID:+IpFjgXi0.net
>>1
私大控えてるこの時期はなにすればいいの?
やっぱり過去問?
それとも無機、有機の暗記?

3 :1:2015/02/10(火) 18:25:29.40 ID:Hd8QNQqq0.net
>>2
私大だと本当に受験間近ですね。
やっぱり過去問かと思います。
特に、物理or生物にどのように時間を分配するかということはしっかりと計画を立てておくべきです。
基本的には得意教科(点数をとりやすい教科)に時間を割くのが良いかと思います。
私の場合は物理と化学で選択していて、化学の方が得意でしたので時間比で化学:物理…2:1くらいで解いていました。
それと、私大の化学は癖があることが多いです。
上級の私大は意外と知識偏重の問題が多かったりもします。
そういった大学ごとの問題の癖を見抜くためにも過去問を解くことをお勧めします。
過去問を解いている間に知識不足を感じた場合は、もちろん教科書や参考書を読みなおしても構いません。
ですが、問題をひたすら解くうちに暗記事項を覚えるということもありますので、無機や有機の暗記だけに集中するのはあまり好ましいとは私は思いません。
残り時間も長くはないと思いますので、>>2が努力して志望校に受かることを願います。

4 :名無しなのに合格:2015/02/10(火) 18:46:12.63 ID:RUB31Mp30.net
高二の理系で広島大学指してるけど参考書は重問が一番良いのでしょうか

5 :名無しなのに合格:2015/02/10(火) 18:49:01.63 ID:RUB31Mp30.net
高二の理系で広島大学指してますが参考書は重問が一番良いのでしょうか?
それと今は化学基礎をしっかり固めたのですが、化学はどのようなペース(いつまでに)で全範囲を終わらせたら良いのでしょうか?お願いします

6 :1:2015/02/10(火) 19:18:44.52 ID:Hd8QNQqq0.net
>>4
>>5
広島大学の化学の過去問を調べてみましたが、ちょっとすぐには見られそうにありませんでした。申し訳ございません。
ですが講評の多くは、標準的な問題と言っているところを見ると、極めて難しい問題集などをやる必要はなさそうです。
今高2でしたらまだ赤本に着手する必要もないと思うので、ややむずかしめの問題集をこなしていくのが良いかと思います。
実は私は重問を高校で配られたにも関わらずほとんど着手しませんでした。ですが内容なら一応目を通しております。
一番基礎を1、極めて難しいものを10とすると、化学の重問のレベルはおよそ4-6だと思います。
このレベルの問題集は少し応用をきかせた知識問題とやや複雑な計算問題が主体で、化学の重問もそれに当てはまるかと思います。
基礎を終わらせて、その知識や考え方を定着させるにはうってつけでしょう。
上位旧帝大等でなければ、重問を終わらせた段階で赤本に移っても構わないと思います。
ただ気をつけていただきたいことは、一つの参考書を無駄に何周もしないことです。
あまりにも正答率が低い時は二周するのも手ですが、7,8割正解しているのに三周とかするのはあまりよろしくないかと。
できるだけ多くの問題と出会って、初めて見るような問題でも対応できるようになると、入試の時にもあわてずに済むようになります。
ですから、まずは重問なら重問をやればいいと思います。
そしてあまりに正答率が低いようであればもう1周だけ、そこそこだけど満足できないようであったら、重問より少しレベルを上げた薄めの問題集、7割5分以上の正答率ならばそのまま赤本、という勉強法でも悪くはないかと提案申し上げます。
ただ、自分に一番合った勉強法を知っているのは自分でしょうから、私の意見は参考までにしていただけると幸いです。

7 :1:2015/02/10(火) 19:38:26.71 ID:Hd8QNQqq0.net
それと、化学の全範囲をいつまでに終わらせたらよいかというご質問ですが、早ければ早いほどいいです。
化学の内容というのは、先に習ったことが後の方で密接に関係してきたり、後で習ったことが最初の方とつながっていたりします。
ですから、できるだけ早くに高校化学の概形をつかんだ方が良いかと思います。
残念ながら私は旧課程の頃の人間(今年の春から大学2年)ですので、新課程の範囲とかは詳しくはわかりません。
ですが理系なら化学平衡とかは必須でしょうし、平衡、濃度、蒸気圧……とつまづきやすい分野は中盤より後に出てきます。
ここで多くの高校生が足踏みしてしまい、そのあとの高分子とかにやられてしまいます。
したがって、できるだけ早いうちにそういった厳しい分野に手を出して、みんなが足踏みしている間に泥沼から抜け出すのが良いかと思います。
私も大学生になって、化学系の学部に入りましたし、(評価する人にもよりますが)まあまあの大学に在籍していますが、高校時代に化学平衡とかが苦手だったという人はたくさんいます。
多くの人がつまづく分野は早く着手すべきと私は思います。
学習範囲と言いますがこの範囲の中で学ぶことは、言わば道具です。
この学習範囲の中で得た知識なり考え方なりで問題を解くのですから、道具がそろっていない(学習範囲をすべて終えていない)状態では絶対に解けない問題群があるということになります。
これは極めて不利な状況です。
入試問題を解くのには、道具はそろっていて当たり前、その道具をいかにうまく使えるかが勝負なのですから、道具を集めることに時間を費やしてなどいられません。
さっさと道具はそろえて、その使い方をマスターするのに時間をかけた方が良いと私は思います。

8 :名無しなのに合格:2015/02/10(火) 21:06:48.85 ID:RUB31Mp30.net
>>6
>>7
丁寧な回答ありがとうございます。
問題集のレベルはこれでいいのか?もっと上のレベルをやったほうが良いんじゃないか?とか色々不安でした。でも重問をしっかり出来るようにしつつ、独学で少しずつ進めていきたいと思います。ありがとうございます

9 :名無しなのに合格:2015/02/10(火) 22:02:52.30 ID:Dht9f9Pm0.net
文系だけど、大学入ったら化学物理数3の高校基礎レベルを個人的にやりたいんだけど、化学のオススメの参考書ってありますか

10 :1:2015/02/10(火) 22:40:41.44 ID:Hd8QNQqq0.net
>>9
向上心があって素晴らしいと思います。
どのレベルまで踏み込みたいかということにもよります。
もちろん高校の教科書及び参考書を読むのも良いでしょう。
ですが、なんかいかにも「勉強チック」な気はします。
一般教養として勉強したいのであれば、高校の教科書とか参考書に書いている内容でも必要のないことや、逆に教科書とかには載っていないけれど知っておいて損はないこともあります。
たとえばあなたが基本的な化学の教養を身に着けるにあたって、モルとかイオンとかそういう概念の理解は欠かせません。
電子軌道などの話は、化学を知っているというには必要な概念だと思いますが、高校の範囲には一般に含まれません。
しかし化学を教養として学ぶ際に、硫酸銅(U)五水和物の溶解度から100gの水にいくら溶けるかとかいう計算とかができる必要があるかというと、必ずしもそうではないと思います。
高校参考書の多くは、そのような計算方法とか公式とか、そういうものに力を入れていると思います。なぜなら受験生にとって重要だからです。
だからといって、教養を深めるような化学の参考書があるかといわれると、なかなかないのが現状です。なぜなら需要が少ないからです。
あまりにも受験勉強を重視するあまり、初学者かつ受験を目標としない人のための参考書や教科書はあまりありません。
本当ならば私は、マクマリー『一般化学』とか言った、分厚い洋書の邦訳版などをお勧めしたいです。
あなたの日常生活と化学の関係とかも書いてあって、高校化学では得られないような教養が身につくはずです。
高校生が使う参考書なら、『化学の新研究』とかいうのを手に取っていただきたいと思います。
しかし、私がお勧めするのはどれも、化学に結構触れたことがある人の視点で選ぶ本になってしまいます。
というのも、小学生の頃から化学が好きで、中学生の段階で簡単な高校化学の参考書くらいの知識量はあったからです。
したがって、私が上に挙げたものは少し敷居が高くなってしまうかもしれません。
もし上に挙げたようなものが厳しいと思いましたら、チャート式の化学なんかはどうでしょうか。
写真がたくさんあると、イメージしやすいかもしれません。
他にも、高校で配られるような資料集もお勧めしたいです。とにかくイメージがつかめないことには何も楽しくないですから、フルカラー写真入りというのは初学者にとっては大変良いかと思います。
読み物感覚で、ブルーバックスの化学関係の本を買うのもいいかもしれません。
ブルーバックスから出ている『元素111の新知識』は私の愛書で、もうぼろぼろになってしまっています。
的外れな回答になってしまっているかもしれませんがこんな感じでよろしいでしょうか……?

11 :名無しなのに合格:2015/02/10(火) 22:41:38.78 ID:N58LGhqd0.net
化学って暗記科目だと思う??

12 :名無しなのに合格:2015/02/10(火) 22:44:38.43 ID:Dht9f9Pm0.net
>>10
十分過ぎてむしろ申し訳ないくらいです
参考にしてみます 本当にありがとうございました!

13 :1:2015/02/11(水) 00:00:14.48 ID:Ofk1ORRK0.net
>>11
全てが暗記だとは思いませんが、物理や数学に比べたら圧倒的に暗記科目の色合いが強いです。
もちろんmol計算とか平衡定数を求めたりとか、計算が必要なところはあります。
ですが化学では(もちろん高校化学でも)化学の概念をどれだけ理解できているかが重要であるように思います。
概念の理解というものを、暗記に含めるかどうかというのは人次第でしょうが、私は暗記だと思います。
それに、単純な暗記も多いです。まず周期表を覚えたりすることから始め、イオンの色、炎色反応、有機物の名前……。
覚えることは多々あります。
こうして暗記していったことを、問題を前にして計算をするための式をたてるのに使ったり、組み合わせて物事を説明するのに使うというのが化学(特に高校化学)の特徴かと思います。
ですから、ベースは暗記、計算するのは暗記の後、というのが私の個人的な意見です。

暗記する内容というのはすなわち、本とかに載っていることです。すなわち、調べたら出てきます。
かの天才、アインシュタインは光速度を覚えていなかったといいます。調べたら出てくるものをなぜ覚える必要があるのか、と。
その考えに従いますと、化学の暗記は無価値に思えるかもしれません。
ですが、物理や数学と異なり化学で扱う事象の中には、人間の計算能力では数学的に(あるいは計算的に)導き出すことができないものはたくさんあります。
そして化学は、知識集積型の学問です。ここが数学や物理とは異なるところで、蓄えられた知識が他の事柄と結びついていないことすらあります。
たとえば鉄の2価の(水和)イオンは淡緑色です。しかしこの事実はほかのさまざまなことを知っていたとしても、導き出すことはできません(あなたの頭がスーパーコンピューターなら話は別かもしれませんが)。
未知の金属を調べる実験しているときに、溶液が淡緑色になったとしても、それが鉄(U)イオンであるかもしれないと思えるためには暗記は不可欠です(もちろんそうではないかもしれないが)。
鉄の2価の水和イオンが淡緑色であることは本に載っていますが、淡緑色の溶液が何でありうるかなんて情報が載っている本は極めてまれでしょう。
鉄ならまだしもたとえばレニウムだったらどうしましょうか。ジスプロシウムだったらどうでしょうか。
あなたはきっとジスプロシウムやレニウムについてほとんどの情報を持っていないでしょうから、様々な化学実験をして資料が何であるか突き止めようとしても、途方もない時間がかかることでしょう。
このような点において、化学の暗記は一つの手助けとなり得ます。
今はインターネットがありますから、複数のキーワードでand検索したら情報が得られますが、暗記はそれでもなお重要なことの一つとなり得ます。
いちいち本でなんだっけってやるのもかっこ悪いでショ。
というわけで、私はやっぱり化学のベースは暗記かなあと思いますよ。
もちろん化学的思考は極めて大事ですけどね。

14 :名無しなのに合格:2015/02/11(水) 09:53:10.29 ID:JA8Or+Jy0.net
>>13
やはり暗記ベースですよね……
丁寧にわかり易く教えてくださってありがとうございましたm(__)m

15 :名無しなのに合格:2015/02/11(水) 11:50:57.60 ID:lY6oq0Wf0.net
新標準演習で北大いけますか?

16 :1:2015/02/11(水) 22:55:32.14 ID:Ofk1ORRK0.net
>>15
返事遅れましてすみません。大学生だから暇なはずなんだけどね←

新標準演習といえば化学の新研究の問題集版のうち、やや易しい方だったでしょうか。
北大の化学は標準的な難易度(標準と言っても簡単ではない)ですので、新標準演習だけで入試に挑むのは多少不安があるかもしれません。
どの問題集にも言えることですが、一冊の問題集だけで入試対策を完璧にすることはできません。
やはり、各大学の入試のレベルにもっとも合った問題集というのは過去問ですから、最終的には過去問を中心に勉強すると良いでしょう。
新標準演習は良書だと友人から聞いていましたので、目の前に受験を控えていないなら最後までやってみるのもいいのではないでしょうか。
まずは1周してみて、それなりに解けてなお入試まで時間があるならばより高い難易度の問題集を、あまり入試まで時間がないと感じたら過去問にうつるというのが良いかと思います。
まるで解けないようでしたら2周するのも手ですが、ある程度解けたのであれば2周以上は必要ないと私は思います。

私は今東京にいますが北海道出身なので、友人のうち何人かが北大に行きました。
結構楽しいそうですよ。敷地も広いですし、立地も都市部にあっていいですよね。

17 :名無しなのに合格:2015/02/11(水) 23:06:23.49 ID:lY6oq0Wf0.net
ありがとうございます。
とりあえず1周してみて、大丈夫そうだったら重問で勉強してみます

18 :1:2015/02/12(木) 00:09:26.74 ID:EyTYGpMn0.net
うーんやっぱりこの時期はみんな忙しいしピリピリしてるかなー……

19 :1:2015/02/12(木) 02:40:09.57 ID:EyTYGpMn0.net
一応20:00〜3:00くらいは毎日見ますのでお気軽にどうぞ
上記の時間外でも見たらお答え申し上げます

20 :名無しなのに合格:2015/02/12(木) 08:22:10.72 ID:OWleTeWx0.net
宮廷狙いなんだけど、やっぱりちょっとマイナー有機化合物の名前聞かれるかな
酪酸とか、コハク酸とか、教科書の隅っことか資料集に載ってるぐらいのマイナーさね

21 :名無しなのに合格:2015/02/12(木) 13:13:55.64 ID:EsN9DWH00.net
doシリーズの無機と有機だけならどのくらいのレベルまで大丈夫ですか?

22 :1:2015/02/12(木) 13:50:29.25 ID:EyTYGpMn0.net
>>20
酪酸はどこかの東大模試で聞かれた覚えがあったような……
コハク酸も覚えられるなら覚えた方がいいと思います。カルボキシル基二つの間に炭素2つって覚えやすいと思いますし。
マイナー有機化合物は覚えておいて損はない、というのは、大学における単純な知識問題は教科書の範囲からしか出題できないからです。
特に「この化合物は何?」みたいなクイズは、教科書に載っていない化合物からは出せませんし、かといってみんなが分かるレベルは差がつかないので意味がありません(旧帝レベルならアセトンとか答えさせたらみんなマルなわけですし)。
そこで大学の先生も考えた挙句、エステルを加水分解したらAができたよ、このAの名前は?みたいなところで酪酸とか答えさせることとかも考えるのではないでしょうか。
私も教科書に載っていた化合物をすべて覚えていたかと問われたら、どうかなという気がします。
しかし、そういうマイナー化合物が載っていることに気が付いてしまったのなら、覚えるよう努力すべきです。
ちなみにカルボン酸の名前についてですが、もちろん
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、……
と書くのは良いです(好ましいです)が、
メタン酸、エタン酸、プロパン酸、n-ブタン酸、n-ペンタン酸、n-ヘキサン酸、……
と書いても採点者はバツは絶対につけられません。
この名付け方はIUPAC系統名といって、世界的に定められている地位のある命名法だからです。
nはドイツ語でノルマルと読みます。英語で言うところのノーマル、つまり直鎖を意味します。
コハク酸も、生体中ではクエン酸回路中に出てくる極めて重要な化合物の一つですから物理系でも知っておきたい化合物です。
クエン酸回路では、コハク酸からフマル酸に変化するので、フマル酸・マレイン酸と一緒に覚えられるかと思います。
他のマイナー化合物も覚えられたら覚えるべきです。クエン酸とかリンゴ酸とか載っていそうですよね。
ただ、マイナー化合物はあくまでもマイナーなわけで、受験でも問われることは少ないです。
恥ずかしながら私の所属する大学の学部でも、酪酸と言われてナニソレ状態の人もいくらかはいると思います(少数であることを願いますが)。
ですからマイナー化合物を知らなくても、みんなも知らない可能性があるので、落としても差がつきにくいということはあります。
したがってマイナー化合物より先に、メジャーな化合物を完璧にしましょう。
p-ヒドロキシアゾベンゼンや、ε-カプロラクタムとか、むずかしい名前の化合物を覚えている人でも、アクリロニトリルとかベンジルアルコールとかすっぽり抜けていたりすることもあります。
こういう抜けがないことに自信を持った後で、マイナー化合物も覚えていただけると私としてはうれしいですね。
タンパク質を形成するアミノ酸20種を描けたりすると、大学でもちょっとした小話にすることができますよ。

23 :1:2015/02/12(木) 14:26:03.37 ID:EyTYGpMn0.net
doシリーズは中を見たことがないので、具体的にどのレベルまでと提案申し上げますのは難しいです。
申し訳ございません。
ですが、Amazonのレビューは良いようですね。
レビューがどこまで信じられるかはわかりませんが、結構名を聞くので、良書なのだと思われます。
旺文社のサイトでは、基礎から応用まで使えると書いてあります。
ただ、ある程度のレベル以上の大学に行きたいならば、それ一冊では足りないかと思われます。
doシリーズにしてもほかの参考書にしても、高校化学で必要なことは多分全部書いてあります。
書いてあることの違いは、説明の肉付けの仕方であって、書いてあることが根本的に異なるわけではありません。
ですからどの参考書を使おうと、ある程度の効果は見込めるわけです。
ただ、どの参考書があなたに合っているかという問題はあります。
私が持っている化学の参考書といえば、教科書と東進ブックスのポケット本みたいなものだけです。
化学の新研究も持っていましたが、実家の私の部屋にほぼ新品状態で眠っているはずです。
もしあなたにとってdoシリーズが適切だと思われ、かつ良問を数多く解いて化学的な計算能力、思考力が身についたならば、doシリーズと適切な問題集だけで東大まで行けます。
実際はそんなに世の中甘くないでしょう。参考書を読み終えたらどんな問題でも解けるのならだれも苦労はしません。
私の個人的な提案ですが、そのdoシリーズの参考書をあなたの手元においていつでも読めるようにした状態で、字引き的な参考書を一冊買ってみてはいかがでしょうか。
doシリーズだけでは少し不安だなあという部分があれば、その部分だけ読むような参考書を作るのです。
そうしたら苦手な分野が出ても、二重の構えで対処することができるわけです。
もちろんあなたにとってやりやすい勉強法というのがきっとあって、あなた自身が最もそれを知っていると思いますから、これは参考までにとどめていただければと思います。

みんな受験会場にいろんな参考書を持ってきていましたが、私は東進ブックスの小さな本で気後れした覚えがあります。
ですが化学の点数だけは周りと比べてもよかったと思います。化学の能力は、参考書の良し悪しもありますが、それだけではないのだと思いますね。

24 :名無しなのに合格:2015/02/12(木) 15:31:26.60 ID:yPvZ6qlT0.net
>>22 なるほど、IUPACでもOKな場合もあるのか

アクリロニトリルとか繊維が不安だしそっち先の方がいいかな
アミノ酸はメジャーなのと、人体必須アミノ酸ぐらいは構造式書ける!

ありがとう!

25 :名無しなのに合格:2015/02/12(木) 15:36:14.57 ID:r9HpDJGQ0.net
>>23
長文ありがとうございます。
参考にしてみます!

26 :1:2015/02/13(金) 01:04:29.24 ID:Tken3c5G0.net
化学でなくても私の答えられる範囲でしたら答えますよー。
化学で進んだ結果大学どう?とか、浪人を一年体験してますのでそこら辺の質問にも答えられるかもしれません。
受験化学でなくても化学関係で答えられることもあるかもしれません。
お気軽にどうぞ。

27 :名無しなのに合格:2015/02/13(金) 01:34:32.71 ID:S4MYSrim0.net
大学合格した年度の模試の成績って、各教科どのぐらいですか?

28 :名無しなのに合格:2015/02/13(金) 01:37:22.65 ID:CztMDv6b0.net
どこ大で、化学のどの分野に行きましたか?

NOとかNO2は不対電子を持っていますがなぜ安定して存在しているのかを高校範囲で説明できますか?

29 :名無しなのに合格:2015/02/13(金) 01:43:34.52 ID:CztMDv6b0.net
もう1つ、酢酸は会合していると習いますが、
フマル酸は2つのカルボキシ基で会合してずらっと連なったりはしないのですか?
また、イソフタル酸も同じように会合して6角形を作ったりはしないのですか?

30 :1:2015/02/13(金) 01:46:46.00 ID:Tken3c5G0.net
>>27
第一志望はほとんどの模試でA判定を取りました。
冬になって、最後の模試でもA判定が来たので余裕だと思っていました。
センター直前模試のようなものでも820以上はコンスタントで取っていたので、今年は受かると思っていました。
実は縁起でもないですが第一志望は落ちてしまいました。
というのも好成績をとって、最後の追い込み時期に大学の化学の教科書をエラそうに読んでいたからです。
まわりのみんなは一生懸命勉強していましたが、私は専ら化学だけしていたものですから、数学の能力などあっという間に落ちてしまいました。
模試の具体的な成績は忘れてしまいました。
ただ東大模試は
数学45〜60
国語30〜40
英語60〜80
化学45〜50
物理20〜30
くらいだったと思います。
数学と物理が苦手だったんですよね、皆さんには化学はあくまで副菜、数学と英語を一生懸命頑張ってほしいと思いますね。
化学だけがんばりすぎて、今私大でこそこそ生きています。
あまり参考にならないかもしれませんね、すみません。

31 :1:2015/02/13(金) 02:17:12.58 ID:Tken3c5G0.net
>>28
2ちゃんでなかなかにののしられているワセダです。科まで言っちゃうと特定が怖いですね、ですがもちろん化学系です。
いえ、もうわかる人にはわかるくらい書いてしまっているのですが。
自分の大学があーだこーだ言われると、少し悲しい感じもしますが、事実は受け止めないといけませんね。話題にならないよりましですし←

NOとNO2に不対電子があることに気付いたとはなかなか良い目を持っていらっしゃるようで素晴らしいと思います。
で、意外と安定といえば安定ですね。少なくとも自ら分解したりはしませんね。
NO2は、普通に電子式を描いてみるとNに不対電子がある「ラジカル」という化学種であることが分かります。
ラジカルは不対電子をもった化学種で、反応性が極めて高いことが特徴です。
NO2も決して反応性が低いわけではありませんよね。熱水と反応するのはともかく冷水とも反応して硝酸と亜硝酸の混合物を与えます。
NO2が反応性が高いことは、毒性があるということからもわかります。毒性はその化合物の生態に対して不利に働く反応のしやすさですからね。
さらにNO2は自身の不対電子を解消するために二量体、N2O4をつくります。
しかし、我々が普段言うラジカル(たとえば単原子塩素とかはれっきとしたラジカルです。極めて反応性が高いです。)よりは幾分安定です。
ちゃんとビンに赤褐色の気体として保存できますし、ラジカルらしくないといえばそうですね。
これは共鳴という現象が関わっています。
共鳴というと、ベンゼンを思い出される鋭い高校生の方もいらっしゃることでしょう。
共鳴は残念ながら高校ではやらない内容ですが、決して難しい内容ではありません。
二重結合や三重結合を構成する結合の種類の一つであるπ結合の電子が分散されることが共鳴の効果です。
興味があれば共鳴についてネットで勉強してみても悪くはないと思います(ですが化学だけに没頭しないようにしてください)。
で、化合物が共鳴しているとき、その共鳴構造式が多く描けるほど、電子は分散されておりその分子は安定となります。
NO2は、この共鳴構造式が3つ描けます。これがNO2がラジカルの割に安定している理由です。
不対電子をNと2つのOに分散させられることが、共鳴式を描けば分かります。
NOが安定である理由も同じで、2つの共鳴構造式が描けます。これによって安定化します。
NO2よりNOの安定性が低い(酸素と即座に反応する)のは、共鳴構造式がいくつ描けるかということの差と、酸化数の違いからくるものと考えられますね。
高校範囲内での完全な説明は難しいですが、共鳴さえ理解できればすぐに説明が付きそうです。

32 :名無しなのに合格:2015/02/13(金) 02:41:03.35 ID:CztMDv6b0.net
なるほどー詳しくありがとうございます

33 :1:2015/02/13(金) 03:00:17.56 ID:Tken3c5G0.net
>>29
>>28と同じ方ですね。面白いですし、そう考えることは十分に可能ですね。
まずフマル酸の方ですが、結論から言うと部分的にそのような会合はできていると思います。
融点や沸点は、その物質の分子間の結合力によって決まってくることはあなたもご存知かと思います。
分子間の結合力が強いほど融点は高くなりますね。
そこで、フマル酸とマレイン酸の融点を調べてみてください。
Wikipediaによると(大学生がレポートとかを書くときにWikipediaは推奨されていないのですが)、フマル酸の方が融点がかなり高いことが分かります。
これはもちろん分子の表面積も影響しているとは思われますが、会合の力の影響が大きいでしょう。
マレイン酸は分子内で水素結合をしているのでフマル酸よりずっと会合しにくいものと思われます。
では無限に連なっていてもよさそうですが、さすがにそれはないのではと思います。
水素結合は実際の結合よりも弱く、分子の熱運動によって簡単に切れてしまうからです。
分子同士の衝突によって、弾き飛ばされてしまうことも考えられますし、長く会合した形は衝突頻度が高くなるので、確率的に厳しいです。
また、世の中には乱雑さ(エントロピー)という尺度があり、なにごとも乱雑であるほうが安定であるという法則(エントロピー増大の法則)があります。
分子の世界で言うエントロピーにも様々な要素がありますが、自由に動ける分子が多いほどエントロピーは大きくなります。
会合されているという状態は、分子同士が自由度を失っている状態となりますので、会合していないときの方がエントロピーが大きく安定と言えます。
ただ、熱力学的に安定かどうかはまた別の話ですので、たとえ会合してエントロピーが小さくなっても、それを補うほど会合によって安定化するなら会合した方が分子にとって有利となります。
ですがズラーっとならぶとなると、このエントロピーの減少分も無視できなくなるでしょう。長ければ長いほど不安定となり得ましょう。
他にも不安定になる要素はあるでしょうし、もしかすると私が見落としているかもしれないもっと大きな不安定化の要因があるかもしれませんが、無限に並ぶことはないかと思います。
とはいえ、固体状態であれば案外、会合して長く鎖のようにつながった状態で分子が配列していることは十分に考えられることですね。

次にイソフタル酸ですね。イソフタル酸が6分子会合して6角形というのはあり得なくはなさそうです。
先ほどと同じように融点を調べると、フタル酸よりイソフタル酸の方が融点が高いですね(イソフタル酸の融点はドイツ語版Wikipediaに載っています)。
このことから何らかの形で会合していると思われます。
しかし、きれいに6角形を作ることが多いかはわかりません。6角形を作るためには、すべての分子が所定の向きを向いていなくてはなりません。
一つの分子が反対方向に向いていたら6角形にはなりません。
実際、イソフタル酸中のベンゼンは体積的に大きい(嵩高い)ので、イソフタル酸が会合するときは互いのベンゼンを遠い場所に置いた方が反発が小さく安定となります。
そうすると、6角形に並ぶよりも、ベンゼンの向きがジグザグとなっていた方が安定となります。
したがって、イソフタル酸が6分子会合して6角形を作る確率というのは低いでしょうし、ベンゼン同士の反発が6か所あるので壊れやすいでしょう。
ですが、溶媒や温度などの諸条件を整えれば6角形を作ることも可能でしょうし、そのまま脱水縮合させて環形のエステルも作れるだろうと私は思います。
個人的には何らかの非プロトン性の極性溶媒に溶かして、低温下でイオン半径が大きめのアルカリ金属イオンとかを鋳型にした状態で脱水させたらできるかなとか考えてしまいますが、簡単ではないのでしょうね。
私もまだ学部1年が終わったばかりなので何とも言えませんね。勉強は大切です。

34 :名無しなのに合格:2015/02/13(金) 12:23:47.38 ID:6I19qLqOO.net
カルボン酸の会合は高校化学だとほとんど出てこないので気になってました。
丁寧にありがとうございます。

35 :名無しなのに合格:2015/02/13(金) 16:06:27.61 ID:CztMDv6b0.net
0.1mol/Lの酢酸と炭酸水素ナトリウムではどちらの方がpHが低いか。という問題はどう考えればよいのでしょうか?

36 :名無しなのに合格:2015/02/13(金) 16:53:13.29 ID:ZjtZi7Q90.net
>>1
前スレのスレタイとURLを貼ってくださいm(_ _)m

僕は今高1で、今年4月から化学基礎を始めるのですが、
今できる化学の勉強はありますでしょうか?
一応以下が手元にある本です。

・小学生レベルの小数計算ドリル
・中学のとき塾で使ってた中学生用問題集
・DOシリーズの理論分野

37 :1:2015/02/13(金) 22:45:07.09 ID:Tken3c5G0.net
>>35
もちろん電離度を与えられたなら計算でpHを出して比較、ということもできますが、これは計算などをしなくても明確な例です。
酢酸は酸性で、pHは7より小さいです。
一方炭酸水素ナトリウムの水溶液は塩基性で、pHは7より大きいです。
このことから0.1mol/Lの酢酸の方がpHが小さいといえます。
pHと酸・塩基の関係は大丈夫でしょうか。pHが小さいほど酸性であり、pHが大きいほど塩基性です。そしてpHが7の溶液が中性です。
pHの定義はやや面倒に思えるかもしれませんが、
pH=-log[H+]
です。
[H+]、すなわち水素イオンが多いほどpHが小さくなっていくのが式から分かります。
一般にpHは0から14の間で話されますが、もちろんこの範囲に収まらないものもあります。
大学に入るとpKaというのを勉強しますが(もしかして今の高校生はやるのかな)、これも
pKa=-logKa
とlogをとるので、今のうちからpHの考えに慣れておくとよさそうですね。
文系の方だと定義までは必要ないですが、pHの大きさと酸、塩基の関係だけは覚えておきましょう。
それと、酸はどこまで薄めても酸です。塩基もどこまで薄めても塩基です。
酸性の溶液を薄めていくとだんだんpH7に近づいていきますが、pH7を超えることはありません。
同様に塩基性の溶液を薄めていってもだんだんpH7に近づきますが、pH7を下回ることもありません。
ですがまず大前提として、その物質が酸性か塩基性かというのはある程度覚えなくてはならないことなので、そこのところはがんばってください。

38 :1:2015/02/13(金) 23:10:10.34 ID:Tken3c5G0.net
>>36
前スレ(?)です。
http://desktop2ch.tv/jsaloon/1415455370/
大学受験化学で質問あるやついる?

今できる化学の勉強となると、あなたの手元にある本で言えばDOシリーズの理論分野をやることです。
残念ながら、中学までの理科の内容では薄すぎて高校の物理、化学、生物にはほとんど立ち向かえません。
DOシリーズは結構評判が良いようですので、少し読むのは腰が重たく感じるかもしれませんがチャレンジとして読んでみるのもいいのではないでしょうか。
小学生の時の小数の計算のドリルは、正直言うと必要ないかと思われます。
小数の計算が技術的に不安ならば今すぐ死にもの狂いで勉強しなくてはなりませんが、計算ミスをよくしてしまうとか計算が遅いというくらいでしたら全く必要がありません。
高校化学でいやというほど小数の計算はさせられますし、たくさん計算しているうちにミスも減って計算も速くなるものです。
この時期から何かしら高校化学の参考書や教科書を読んでおくと、それだけで周囲と差がつけられるかもしれません。
ですからそのやる気は極めて素晴らしいものです。他の教科もあわせて高校レベルの参考書をのぞいてみるのもいいかもしれませんよ。
参考書や問題集を買うことをケチる人がいますが、大学に入るための自分への投資と思えば安いものです。
自ら高度な勉強を進取しようとするのは殊勝な心構えだと思います。がんばってください。

39 :名無しなのに合格:2015/02/14(土) 00:06:25.79 ID:gZMPNsB40.net
>>37
すみません、問題を間違えていました……
炭酸水素ナトリウム、ではなく、硫酸水素ナトリウムでした。
申し訳ありません…

40 :名無しなのに合格:2015/02/14(土) 00:43:10.46 ID:/3vny8nh0.net
良スレあげ

41 :1:2015/02/14(土) 00:49:20.37 ID:Ns5INwh30.net
>>39
なるほど、酢酸と硫酸水素ナトリウムですね、こちらこそすみません。
酢酸が弱酸なのはよろしいかと思います。問題は硫酸水素ナトリウムですね。
硫酸水素ナトリウムはHSO4-とNa+の塩でありますから、水に溶解するとこの二つに電離します。
ここでHSO4-をみると、
HSO4-☆H++SO42- (☆のところには平衡の矢印)…@
という平衡が成り立っています。
普通の硫酸イオンであれば、2段階目の電離に相当する式です。
硫酸を水を溶かしたときは、
H2SO4☆HSO4-+H+
の電離によってH+が水溶液中にある状態なので、@の電離は完全に起きるわけではありません(それでも結構電離しますが)。
しかし硫酸水素ナトリウムを水に溶解させた場合は水素イオンが(ほとんど)ありませんから、@の平衡は右に偏ります。
したがってHSO4-はほとんど電離して、H+を放出します。
その結果硫酸水素ナトリウムは一価の強酸に近い酸性の水溶液を作ります。
したがって酢酸よりも硫酸水素ナトリウムの方が同じ濃度であれば酸性であるといえます。
簡単にいうと、HSO4-がほぼ電離してH+を放出するからですね。
実際、硫酸水素ナトリウムの溶液はpH1くらいにまで下がるそうです。

42 :名無しなのに合格:2015/02/14(土) 01:56:02.54 ID:gZMPNsB40.net
なるほどー、ありがとうございます
分かりやすくて好きです

43 :1:2015/02/14(土) 18:32:02.64 ID:Ns5INwh30.net
これから私立受験って人にとっては本番前最後の土日なのか……。
がむしゃらに勉強してたのを今でも思い出すなぁ

44 :名無しなのに合格:2015/02/14(土) 19:34:21.11 ID:+fhH+d8N0.net
化学の新研究を通読して一通り理解出来たんですが
手を動かして暗記するのは少し時間がかかり過ぎますかね?
高2で、化学に取れる時間は平日1.5時間休日2.5時間くらいです
問題集はセミナー使ってて殆ど完璧に仕上げました
3月末に重問が配られるので配られたらすぐに重問に移る予定です…

45 :1:2015/02/14(土) 20:22:25.28 ID:Ns5INwh30.net
>>44
化学の新研究を通読するとはタフな勉強精神の持ち主ですね。
手を動かして暗記するのは時間がかかるとはいえ、もっとも効率的であると私は思っています。
私は暗記モノが結構苦手で、単語帳なんかはまるで覚えられませんでした。
多くの人にとって物事を記憶するのは決して簡単なことではありませんし、覚えたと思ってもすぐに忘れてしまうのも事実です。
ためしに単語帳のページをテキトーに開いてみて、そのページを見ることで覚えようとしてみてください。
覚えたと思ったらページを閉じて、1時間後くらいにその内容を暗唱なり書き出してみてください。
完全に記憶を復元することはなかなかできることではないと思います。私でしたら1時間後にアウトプットすることさえ忘れていそうです。
間に睡眠をはさめばなお記憶は薄れていきます。
だれも見るだけで覚えられるなら苦労しないんです。
中には見たら一瞬で覚えて忘れない人もいますが、多くの人は見るだけでは覚えません。
しかし、不思議なことに、書いて覚えようとしたことって抜けていないんですよね。これはあくまで私の経験にすぎませんが。
書くときに、何を書くのかを考えながら書くと、より覚えるように思えます。
手は疲れますしスピードも速くありませんが、あれっなんだっけ、ということになって何度も見返すよりはずっと効率がいいと思います。
ただこの方法で気を付けたいことは、書いてあることをすべて書き写すのではなく、必要なところを自分で考えて、そこだけを自分の言葉をできるだけつかって書くことです。
箇条書きだろうが、文章だろうがスタイルは関係ないと思います。とにかく考えながら書くことです。
そうすると、頭に入りやすいと思います。要約しながら書くと、後で見返したときにも見やすいでしょうし、自分で考えながら書いていることにもなります。
たとえばサリチル酸の項目を覚えようとするとき、ヤナギの葉から……とかそんなことはテストに出ないのでカットです。
場合によってはメモ書きみたいなものになるかもしれませんが、それでも書くのと書かないのとは大違いです。
あと、あまりにも低レベルな内容は別に書く必要はないと思いますよ。原子核は陽子と中性子からなる、とかですね。
とにかく、書いて覚える勉強は、時間があるならぜひやるべき方法でしょう。
効率と、自分で考えるということだけには注意といった感じです。

46 :1:2015/02/14(土) 20:23:08.72 ID:Ns5INwh30.net
上の続きです

勉強時間ですが、平日に化学にそんなに時間を使っているなら十分です。休日も相当時間をとっていらっしゃるようなので、勉強時間の面においては不足なしでしょう。
あくまでも化学は副菜ですから、数学とか英語を優先的に勉強すると良いですね。
セミナーを完璧にした後に重問をやったら、意外と簡単に思えてしまうかもしれませんね。
この時期でセミナーを完璧にしている人は決して多くないでしょうから、重問にすぐにとりかかって3年の前期中に終わらせてしまえば、大きくリードできるはずです。
かなり学力があるように見受けられますので、重問が終わり次第、志望大学の赤本に移ってしまって構わないと思います。
セミナーや重問と、各大学の化学の問題は質的に差異があって驚くかもしれませんが、早めに慣れておくと、化学の長い文章問題でもたじろがなくて済むと思います。

47 :名無しなのに合格:2015/02/14(土) 21:30:51.25 ID:tQScf15b0.net
一般に無機化合物に比べて有機化合物の融点や沸点は低い。 その理由は?

48 :名無しなのに合格:2015/02/14(土) 21:33:51.84 ID:+fhH+d8N0.net
>>45-46
回答ありがとうございます
参考にします(T_T)

49 :1:2015/02/15(日) 00:09:26.54 ID:URW0fUe50.net
>>47
無機化合物はイオン性、あるいは共有結合性の結晶を作りやすいために融点や沸点が高くなります。
有機化合物は分子結晶を作るものが多いために融点や沸点が低くなります。
物質の融点や沸点は一般に、それを構成する分子同士に働く結合力が強いほど高くなり、弱いほど低くなります。
たとえば無機化合物として塩化ナトリウムを見てみましょう。
塩化ナトリウムに含まれるナトリウムイオン、塩化物イオンは電荷を持っており、その電荷はそれぞれ正と負ですから互いに引力が働きます。
塩化ナトリウムの結晶では、この引力が立体的に六方向(上下左右前後)から働いているのです。
これがずらっと整然と並んでいるのですからすべてのナトリウムイオンと塩化物イオンは強い引力で結びつけられています。
これらのナトリウムイオンと塩化物イオンを熱運動でバラバラにすることは簡単なことではありません。
塩化ナトリウムの融点は800℃ほどです。相当高いですね。
一度私もガスバーナーで塩化ナトリウムを融解させたことがありますが、ルツボが熱で輝いていました。それだけ高温だということです。
次に二酸化ケイ素を持ってきましょう。
二酸化ケイ素はイオン性ではありませんが、ケイ素と酸素間は共有結合です。
共有結合であるだけではなく、二酸化ケイ素の結晶は、
 |   |   |
━Si━O━Si━O━Si━
 |   |   |
と、ケイ素が四つの共有結合を、酸素が二つの共有結合を作って半無限的に立体的構造を作っています。いわば巨大分子ですよね。
二酸化ケイ素を液体とするためには、この立体的に入り組んだ大量の結合の多くを切って、流動的になるまで熱運動させなくてはなりません。
ゆえに二酸化ケイ素も融点が高いのです。
融点は1650℃前後のようです。この温度だと、市販のバーナーではなかなか融かせない温度になってきます。
一方で有機化合物はどうでしょう。
たとえばベンゼンを見てください。
ベンゼンはイオン性の物質ではありません。
さらにベンゼン同士がなにか結合で結ばれているわけでもありません。つまり、巨大分子ではありません。
となると、ベンゼン分子同士に働く力は、ファンデルワールス力しかありません。
しかしファンデルワールス力は弱いです。水素結合よりも弱く、熱運動などで簡単に振り切られてしまいます。
したがって、ベンゼン同士の結合力は、先ほど挙げた塩化ナトリウムや二酸化ケイ素などより格段に低いわけです。
調べてみると確かにベンゼンの融点は5.5℃と低く、常温で液体ですね。
沸点もほぼ同じ説明で理由が書けます。

ところで、無機化合物のなかにも融点が低いものがあったりするのはご存知かと思います。
たとえば二酸化炭素とかは分子結晶をつくりますから、融点及び沸点は低いですね(常圧では昇華点となりますね)。
他にも水銀は無機化合物で、しかも金属なのに液体ですね。これの理由は高校化学では十分に説明できませんが、Hg-Hgの結合力が弱いことに起因します(大学で電子軌道と遮蔽効果について十分に理解するとわかります)。
しかし、有機化合物でイオン結晶でも共有結晶でもないのに、他の有機物より融点が高い物質がいくつかあります。
たとえばケクレンという化合物がそうです。
有機化合物では一般的に構造が対称的であるほど熱的に安定という特徴があります。
ケクレンは6回対称なので、極めて対称性が高く、なおかつ分子量が大きく表面積も大きいため、融点は620℃以上という有機物ではなかなか見られない高さに達しています。

物事に規則を見出すことは大変重要なことです。どのような物質が融点や沸点が高く、どのような物質が低いのかはしっかりと理由まで理解すると良いです。
しかし自然界は単純ではないようで、人間が実験的に見つけた法則の多くに例外があります。
そういった例外を探してみるのもまた面白いかもしれませんね。

50 :1:2015/02/15(日) 01:33:32.99 ID:URW0fUe50.net
>>49
図が少しずれてしまいました、すみません。
縦の共有結合はSiから出ています。

51 :名無しなのに合格:2015/02/15(日) 01:34:07.87 ID:5bj706se0.net
【超朗報】やらおん管理人が特定されるwwwww [転載禁止](c)2ch.net
http://peace.2ch.net/test/read.cgi/lovesaloon/1423930660/

52 :名無しなのに合格:2015/02/15(日) 12:55:39.82 ID:RGkznRqx0.net
有機化合物は、C,H,O,N、など数少ない元素で構成されているにもかかわらず、その数は百万種をはるかに超えるのはなぜ?

53 :名無しなのに合格:2015/02/15(日) 20:20:24.73 ID:JN5shFGm0.net
有機化合物で名前覚えておいた方がいい物質の境界が分かりません
ピルビン酸、酒石酸、クエン酸あたりの構造は覚えたほうがいいのでしょうか?
アミノ酸の場合、グリシン・アラニン以外に覚えるべき物質はありますか?

54 :名無しなのに合格:2015/02/16(月) 00:48:14.99 ID:pZuoU6qy0.net
英語と化学は高得点で安定しやすいから、
総合的な実力が同じなら
「数学や物理が得意な人」よりも「英語と化学(と生物)が得意な人」の方が非常に合格率が高いと聞いたのですが、
>>1の経験から見て、これは本当でしょうか。

なんか、前者のタイプは男子に多くて、後者のタイプは女子に多いような気もしますが

55 :1:2015/02/16(月) 00:54:34.28 ID:+dqdet3G0.net
>>52
簡単にいうと、炭素の価電子数は4であり、4本の結合の手を持っているからです。
炭素は4本の結合の手があって(本当は結合の手なんて言葉は使わない方が良いかもしれませんが……)、様々な元素と共有結合をつくることができます。
そして何より、炭素-炭素結合が安定であることが、有機化合物の多様性に大きく寄与しています。
炭素-炭素結合が安定であるために、炭素は鎖状に長く連なることができるのです。
たとえばケイ素も4本の結合の手を持っていますが、ケイ素-ケイ素結合は炭素-炭素結合に比べやや不安定です。
そのため、ケイ素が鎖状につながったものに水素が付いた、いわゆるメタン、エタン、プロパン……のケイ素バージョン(シラン、ジシラン、トリシラン……)は炭素のものより不安定です。
炭素=炭素結合も極めて安定です。これのおかげで、ベンゼン環を含む化合物、すなわち芳香族が安定して存在できます。
炭素=炭素結合が安定であるのは、炭素の原子半径が小さく二つの炭素のp軌道が十分に重なるためです(詳しくは大学でやります)。
この一方でケイ素=ケイ素結合は、ケイ素の原子半径が大きいために極めて不安定で、報告事例自体が多くありません。
つまり、ケイ素だけでできたベンゼン環などありえないということになります。
炭素≡炭素結合も安定した結合ですが、ケイ素≡ケイ素結合はほぼ存在しないといっても過言ではないでしょう。
このように炭素はほかの元素とは異なって、同じ元素同士で単結合、二重結合、三重結合をつくることができます。
これによって、様々な炭素骨格を作ることができます。
実際、炭素数30のアルカンは4111846763種類あることが知られています(数学的に求められたものです)。
もちろんこれはアルカンの種類であって、ここにヒドロキシ(ル)基とかが付いたりするだけで別の化合物になるのですから、その種類は天文学的な数となるでしょう。
炭素のつながり方にも、単結合だけで形成されているものから、複雑な立体構造を持った環状のものまでたくさんあります。
ですから、理論的には有機化合物の種類は100万種どころでは済まない話となります。
もちろん無機化合物もたくさんの種類の化合物をつくりますが、有機化合物が数少ない種類の元素から構成されているにも関わらず種類が多いのは、炭素同士でさまざまに結合できるからです。

56 :名無しなのに合格:2015/02/16(月) 01:13:00.62 ID:kPrze4xt0.net
生物基礎と地学基礎で受験する予定の文系だけど、
文系のぼくでも化学を学ぶと、日常生活で何か役立つことってあるの???( ? _ ? )

57 :1:2015/02/16(月) 01:13:14.05 ID:+dqdet3G0.net
>>53
有機化合物の名前と構造は覚えられるだけ覚えてください、と言いたいところですが、なかなか覚えられませんよね。
受験の観点から申し上げますと、クエン酸・ピルビン酸・酒石酸の化学式は覚えなくても大丈夫です。
この3つが知識問題として問われることはまずないと思います。
ただもちろん知っていて悪いことはないですし、何かを覚えたら記憶容量が減るとかいうようなことは起きませんので、できるなら覚えて頂きたいです。
アミノ酸は、化学式と名前が結びつくのはグリシンとアラニンだけで大丈夫かと思います。
ただしアミノ酸のなかで、
ベンゼン環をもつフェニルアラニンとトリプトファンとチロシン
硫黄原子を含むシステインとメチオニン
酸性のアスパラギン酸とグルタミン酸
塩基性のアルギニンとヒスチジンとリシン
というようなことは覚えていなくてはなりません(化学式を描ける必要はない)。

覚えなくてはならない有機化合物とそうでないものとの境界線は、問題を多くこなしていくとわかってきます。
特に大学の過去問を見ると、その大学でどのレベルの知識を要求されるかが分かりますので、問題をこなす中で必要と不必要の境目を見つけ出すと良いと思います。
自分の志望大学と、その大学とおよそ同じくらいのレベルの問題を解いていると、分かってくるはずです。
ただ、できるだけ覚えるようにしておくと、マイナー化合物が万が一出題されても答えられますので、できるだけ覚えるよう努力すると良いかもしれません(ただしマイナー化合物を覚えるのはメジャーなものを覚えてからです。抜けがないようにしましょう)。

58 :名無しなのに合格:2015/02/16(月) 01:20:19.61 ID:Cn301osq0.net
センター試験の化学基礎で、無機と有機が全部削除されてmolと酸化還元までしか出題範囲に入らなくなってしまった件について一言お願いしやす!

59 :1:2015/02/16(月) 01:25:50.22 ID:+dqdet3G0.net
>>54
私は前者の「数学や物理が得意な人」の方が受かりやすい気がしていましたね。
英語がまるでダメという人は、上の方のレベルになるとかなり少ないですが、数学や物理(特に物理)が苦手な人というのは結構いました。
個人的には、数学と物理は「得意であると他の人よりリードできる教科」、英語と化学は「苦手であると遅れをとってしまう教科」であるような気がします。
ですから極めるなら数学と物理、英語と化学は苦手科目としないようにするというのが理系の合格への心構えかと思います(あくまでも個人的な考えです)。
生物は2次試験では受けたことがないのでちょっとわかりませんが、聞いた話では2次の生物は相当ハードなようですね。
理系に男子が多いのは、もちろん興味の問題もあるとは思いますが、数学や物理が得意な人が男子に多いのも理由の一つとなるのではと思っています。
化学を教えるとか申し上げております私が言うのも変ですが、理系であれば化学の勉強はそこそこにして数学や物理の勉強を熱心にすると、合格がより近づくと思いますよ。

60 :1:2015/02/16(月) 02:15:28.17 ID:+dqdet3G0.net
>>56
もちろん化学を知らなくたって生活で不便することは少ないと思います。
大学で化学系にいる人でも、ご飯を食べながら「アミロースとアミロペクチンうめぇ……」とか思っている人はほとんどいないと思います(私はご飯を食べているときにそういうことを考えていますが)。
ですが、知っていて良いこともあるかもしれません。
たとえばあなたが高血圧について考えたとしてみましょう。
高血圧の原因は過剰なナトリウムの摂取が原因だとよく言われますが、ナトリウムってなんでしょうか。
化学的知識がない人だと、すぐに「塩のことだ」と言ってしまいます。しかしそうではありません。
まず本当のことを言うと、高血圧の原因は過剰なナトリウムイオンの摂取が原因と言われているのです。
化学的知識がないと「ナトリウムとナトリウムイオンの違いって何だよ」となってしまいます。
さらに、塩(いわゆる塩化ナトリウム)はナトリウムイオンを含む化合物の代表例であって、塩以外にもナトリウムイオンを含むものはたくさんあります。
そこで化学的知識があると、味の素(グルタミン酸ナトリウム)もナトリウムイオンを含むから、塩と同様に高血圧の原因になりうるのだな、とわかります。
他にも化学を知っていて日常で役立てるチャンスはあるかもしれません。
たとえば茶碗蒸しにマイタケを入れるときは先にマイタケに火を通さないといけないとか、パイナップルと肉を一緒に料理すると肉が柔らかくなるとかいろいろあります。
食品添加物に使われる物質が安全なものか危険なものかも化学を知ることで見えてきます(健康にほとんど影響を与えないものから、意外とヤバいものまで食品添加物は様々です)。
特にニュースやネットでは、化学に関する誤った情報がたくさん流れてきます。
そのような情報に踊らされて、かえって非常識であったり過激な反応をしないようにするためにも化学の知識は重要でしょう。
たとえば福島原発の事故があった後、放射性ヨウ素が心配されましたが、ヨウ素こわいとか言っている人や、イソジンを飲む人がいて、無知って罪だなあと思わされました。
セシウムと聞けばすぐに放射能と返事が帰ってきそうですが、化学の知識があると同位体の概念があるので、放射性でないセシウムしか自然界には存在しておらず、事故によって自然界にはないはずの放射性のセシウムが放出されてしまったのだと理解することができます。
逆に、放射性ストロンチウムの危険性というのも化学を学んでいることで理解できます。
直近ではヘリウムを吸って重体となったジュニアアイドルの話もありましたが、ヘリウム怖いというのは大きな間違いです。
あれは、圧縮された気体を缶から急激に大量に吸ったことが原因ですから、ヘリウムでなくてもあのように重症になることがあり得るのです。
ですからヘリウムを怖がるのは間違いで、圧縮された気体を吸うことを怖がるべきなのです。
化学を知らないと不必要なことにおびえたり、逆に注意しなくてはならないことに気が付かないことがあります。

ですが本来、高校で学ぶ勉強は生活で役立たせるために学ぶものではないように思えます。
高校で化学を学ぶうちで、化学に興味を持ち、将来素晴らしい化学の発見をする人がいるかもしれません。
そのような芽を育てるために高校の化学、及び他の教科を学ぶ必要があるのではないでしょうか。
それに、化学を通して得られる化学以外の能力というのがあります。
化学では、自分の知っていることからほかの物事を類推し、説明する能力が問われます。
これは必ずしも他の教科で行われる思考ではありません。
もちろん国語、数学、生物などでも、そこから得られる力があるでしょう。
こういった能力は社会に出たときにきっと役立つものです。そのような能力を高めるにはやはりその教科の勉強が適しているといえるのです。
ですから、文系のあなたでも化学を学んで何か損することはないでしょう。
むしろ得ばかりでしょう。もちろん物理を学んでも様々な能力がきっと身に付きます。
もし時間と心に余裕があれば、化学の勉強をしてみてもいいのではないでしょうか。私は楽しいですよ。
(ただし高校生のみなさんはまず、志望大学目指して頑張ってほしいですから、化学よりあなたのすべきことを優先してください。)

61 :1:2015/02/16(月) 02:22:29.83 ID:+dqdet3G0.net
>>58
私としては少しさびしいですが、皆さんの負担は減って少しうれしいという人もいるのではないでしょうか。
こんな一言でよろしいでしょうか(一言にしては長いですね←)。
ただ二次試験ではしっかり問われるのでしょうから、理系の方には化学をがんばってほしいですね。

62 :名無しなのに合格:2015/02/16(月) 03:53:46.47 ID:4utUD/f/0.net
無機と有機と理論の中で高校時代どれが好きだった?

63 :1:2015/02/16(月) 04:36:37.71 ID:+dqdet3G0.net
>>62
高校時代は無機ですね。
周期表にあるほとんどの元素を使えるというのと、化合物が多彩な色を持っているという点で好きでした。
もちろん高校範囲で扱う無機化合物に含まれる元素以外の化合物だってたくさんありますし、高校では習わないような化合物もたくさんあります。
たとえば第4周期の遷移元素でも高校で習っていない種類の化合物はたくさんあります。
Feの酸化数は高校では+2と+3しか出てきませんが、+4や+6の酸化数をとる化合物もあります。
クロム酸、過マンガン酸とありますが酸化数が+6の鉄酸塩という鉄のオキソ酸塩が存在していて、その酸化力は過マンガン酸よりも強いです。
酸化数の話で行くと、酸化数が+8となりうる元素もあって、Ru,Xe,Osなどがそうです。
あのキセノンが、と思うかもしれませんが、希ガス化合物というものも存在していますし、キセノンの化合物は意外と安定であったりします。
Xeの酸化数+8の化合物といえば過キセノン酸などがあります。過キセノン酸塩は常温で単離されているらしいですから驚きです。
OsO4という化合物もあります。この四酸化オスミウムは有機化学で酸化剤として使われます。
Osは白金族で王水にもほとんど溶けない金属ですが、酸素とは反応しやすく揮発性のOsO4を作ります。
高校化学ではかわいそうなことに全く触れられないランタノイドとアクチノイドたちも無機化学が抑える元素たちです。
多彩なイオン色と磁気特性が特徴のランタノイドと、放射性ではあるものの酸化数の変化などが興味深いアクチノイドは勉強に値します。
他にも原子番号が小さいにもかかわらず高校化学では見向きもされないBeやBは大学の化学ではよく出てきます。
MoやWなどといった、オキソ酸が複数連なってポリマーをつくる元素もありますし、無機化学は私にとって極めて興味深い分野でした。
しかし大学に入ってからは有機化学にも興味がわいてきました。
今まで内部でどんな反応が起こっているのかさっぱりな反応も、電子の移動などによって説明でき、私の有機化学に対する考え方は一変しました。
実は今もパソコンの前で有機化学の勉強をしています。
宿題とかではありません。楽しいからやっているのです。
大学の化学となると、無機も有機も嘘とか教育課程のナンチャラとかありません。
今の科学で分かっていることを学んでいきます。
ですから難しい部分もありますが、興味をもって取り組めば、今化学の最前線にいる世界の研究者たちと張り合うことを妨げるものはもうありません。
理論は、数学及び計算が苦手な私にはつらいところがありました。
しかし無機も有機も(特に無機)数学は必須です。
大学の無機化学の教科書をご覧になればわかりますが、量子化学のはしりのようなものから始まります。
そこでは波動方程式があらわれますが、それなり(微分方程式を元気に解ける)くらいの数学力が必要とされます。
大学の化学ではしばしばその部分を後に回してしまいますが、とにかく高校で言うところの理論化学は化学になくてはならないものです。
ちなみに大学では理論化学という分野はありません。濃度や平衡の計算は当たり前のものとして、学びなおされることはほとんどありません。
化学の数学的な部分は大雑把に、化学数学及び化学工学に振り分けられてしまいます。
ですから理論で苦しむのは、私も高校生の時はそうでしたからわかるのですが、高校生のうちに完成するようにしたいですね。
というわけで、高校時代は無機化学、今は有機化学といった感じです。
もちろん、化学であればみんな好きですけどね。

64 :名無しなのに合格:2015/02/16(月) 09:39:59.05 ID:M8dMzR/W0.net
実物と鏡像の関係にある異性体の性質について、共通点と異なる点は?

65 :名無しなのに合格:2015/02/16(月) 14:09:17.46 ID:8P371eTp0.net
新高3で単科医大の医学部志望です
二ヶ月位前に化学基礎を終わらせて今化学をやっているのですが、受験対策を早めにしたいと思い独学で予習しようと考えています。
理論、有機、無機とありますがどの順で予習したらいいかアドバイスください。
問題集はセミナー化学が配られたのでこれの最良の活用法もお願いします。

66 :名無しなのに合格:2015/02/16(月) 16:54:16.35 ID:lQNfkhAj0.net
理系はむしろセンターの範囲増えたよ
高分子と中和

67 :名無しなのに合格:2015/02/16(月) 23:43:48.24 ID:YKURyhGV0.net
重要問題集で東大、東工大それぞれ何点くらい行くかな?

68 :名無しなのに合格:2015/02/17(火) 12:10:18.71 ID:tO9Q7Oi20.net
何か面白い実験ある?

69 :名無しなのに電大:2015/02/18(水) 00:36:19.72 ID:OaGGgKon0.net
最近ちまたで話題の電大どう思う?

70 :1:2015/02/18(水) 04:35:07.42 ID:UwOY2q6J0.net
昨晩はちょっと疲れていてお返事申し上げられませんでした、すみません。
>>64
鏡像異性体(エナンチオマー)の関係にある2つの化合物は、物理的、化学的に極めて似た挙動を示します。
鏡像異性体はまず、分子式が同じです。さらに、それぞれの原子に"何がついているのか"ということも同じです。
たとえばエタノールとジメチルエーテルは、分子式は同じですがそれぞれの炭素に何が結合しているか、つながり方はどうかという点においては違いますから、これらは鏡像異性体の関係にないといえます。
一方で鏡像異性体はそれぞれの原子に何が結合しているかという点まで同じです。
鏡像異性体の関係にある二つの化合物の特徴は、重ね合わせることができないということです。
卑近な例で申しますと、あなたの右手と左手をご覧になればわかりやすいです。
あなた(指が5本ある方とします)の手には親指から小指まで全5本あって、手のひら(甲)もありますね。そして両方とも表と裏があります。
このことからあなたの両手はともに同じものから成り立っています。
さらに両手ともに、親指-人差し指-中指-薬指-小指(あるいはその逆)の順で並んでいますね。人差し指と薬指が隣接している方は、指が5本ある方ではいないと思います(名づけの問題とか言わないでね)。
右手も左手も手のひら(甲)-5本の指の結合の仕方も全くいっしょです。
しかしあなたの右手と左手をあなたから見て全く同じように机の上に開いて見せることはできません。
机に両手の手の甲を出せば、右手の親指は左に突き出ていますし、左手の親指は右に突き出ています。
手の平を出してみても今度は右手の親指は右に突き出ていますし、左手の親指は左に突き出ています。
ならばと両手の平をぱちんと合わせてみれば、指は全て重なりますが片方の手は手のひらが表、片方の手は手の甲が表です。
つまり、あなたが手首をスパンと切って両手をオブジェのように並べても、その二つはどうやっても同じものとはなりません(なんて残酷な表現なのでしょう)。
ところが、あなたの右手を鏡に映したものは、あなたの左手と完全に重ね合わせることができます。左手を鏡に映しても右手と重ね合わせられます。
この関係が鏡像異性体です。
二つの化合物があって、分子式は同じ、各原子の結合の仕方も同じであるのに、その二つを完全に重ね合わせることができなく、片方の化合物を鏡に映したとき、その鏡に映った化合物がもう片方の化合物と重ね合わせられたら、それは鏡像異性体です。

71 :1:2015/02/18(水) 04:36:01.75 ID:UwOY2q6J0.net
上の続きです。

で、鏡像異性体の関係にある二つの化合物は何が同じで何が異なるのでしょうか。
まず、同じ分子式なのですから、分子量は同じですね。
分子間に働く結合力も全く同じです。このことから、融点や沸点も等しいです。
結晶構造に関しても結合力などが全く同じですし、分子量も同じですから密度も同じです。
またほとんどの(高校段階のレベルではすべてと言っても過言ではありません)化学反応において全く同じ挙動を示します。
では何が違うのでしょうか。
まず真っ先に挙げられるのは、旋光性です。
鏡像異性体の組が1つあるとき、片方の化合物を溶媒に溶解して、そこに方向性のある光(偏光)を通すと、偏光の向きが回転して変わってしまいます。
これは二つの化合物のどちらにも見られる現象ですが、この回転する向きが二つの化合物で正反対なのです。
たとえば鏡像異性体の関係にある化合物、AとBがあって、それぞれで同じ濃度の溶液を作ったとしましょう。
今、Aに偏光を透過させたら、時計回りに45°回転したという実験データが得られたとすると、Bに偏光を透過させたら、反時計回りに45°回転するということとなります。
これが旋光性の違いです。
ちなみにご存じかもしれませんが、鏡像異性体同士の化合物を1:1で混ぜた混合物をラセミ体と言います。
ラセミ体の溶液は、二つの化合物の旋光性が互いに打ち消しあうので旋光性を示さなくなります。
教科書ではここまでですが、他に違うことはないのでしょうか。
あります。まずここで一つ考えてみてください。
科学的な実験事実には必ず、初めてそれをした人というのがいるはずです。
鏡像異性体の存在に気が付いた人間は、細菌学でも名高いルイ・パスツールです。
しかし彼が実験を行っていた1800年代前半はまだ炭素原子が4本の手で正四面体型に結合できるという概念はなく、鏡像異性体は存在するだろうという理論もありませんでした。
ということは彼は何らかの方法で鏡像異性体の存在に気付かなければならなかったのです。
さらに彼は分離もしました。
融点も沸点も同じで、ほとんどの化学反応に対して全く同じ挙動を示す二つの化合物をどうやって分けたのでしょう。
知らないと厳しいですね。
鏡像異性体の存在に気づくことなら、旋光性の観察でできるかもしれません。
そもそも溶液に偏光を当てて、その回転を見るという行為を思いつくところがすごいですが、もしラセミ体のものとラセミ体ではないものとで同じ実験をしたら結果が異なるわけですから、化学式も構造式も同じなのになんでだろうとはなるかもしれません。
しかし分離はそれではできませんね。

72 :1:2015/02/18(水) 04:36:51.82 ID:UwOY2q6J0.net
上の続きです

そこで第二の相違点として、鏡像異性体の関係にある分子の結晶は、鏡像関係の形にあるということです。
分かりづらいのでまた両手を持ってきましょう。
今度は右手の形をしたオブジェと、左手の形をしたオブジェがあるとしましょう。
このオブジェは、互いに鏡像関係にありますね。
そこで、右手オブジェと左手オブジェをたくさん持ってきたとしましょう。
そして、右手オブジェに右手オブジェをどんどん重ねていきましょう。
さらに右手オブジェと全く同じように左手オブジェに左手オブジェを重ねていきましょう。
こうしてできあがった右手タワーと左手タワーが、化学で言うところの結晶です。いわば右手結晶と左手結晶です。
するとどうでしょう、この結晶全体を見ても、鏡像関係にあるのです。右手タワーを鏡に映したものが左手タワーと完全に一致します。
これと同じ理屈で、鏡像異性体の関係にある二つの化合物から結晶をつくるときれいに鏡像関係の結晶ができるのです。
一般に結晶は単結晶であれば、一成分のみから成りますから、単結晶が目に見える大きさになるまで作ることができたら、鏡像異性体を目で見て分別することができるようになります。
パスツールも、ピンセットを使って鏡像関係にある結晶を分離したのだそうです(彼にとってそれは退屈だったそうです)。
こうやって人間は鏡像異性体の分離に成功したのです。
さらに鏡像異性体の分離に成功したことで、炭素が四面体型の結合をつくるのではないかという考えが生まれました。
鏡像異性体の発見は化学の発展に著しい貢献をしたといえますね。
そして最後に紹介する相違点は、化学反応性です。
私は先に、ほとんどの化学反応に対する挙動が同じと申し上げました。
しかし、一部、しかし身近なところでその相違点があらわれているのです。
有名な話をお話し申し上げましょう(化学を勉強する方なら知っていただきたい話です)。

73 :1:2015/02/18(水) 04:37:26.48 ID:UwOY2q6J0.net
上の続きです

サリドマイドという化合物をご存知でしょうか。
サリドマイドは1950年代に発売された薬品の主成分で、不斉炭素を1つ持った有機化合物です。
つまりサリドマイドには鏡像異性体の関係にある二つの化合物があるわけです。
サリドマイドの二つの鏡像異性体は、R-サリドマイド、S-サリドマイドと分けられます。
サリドマイドには催眠作用があり、販売の時に妊婦のつわりの軽減も謳われたことから、多くの国の妊婦に使用されました。
しかし、サリドマイドを使用した妊婦が出産した新生児に極めて高確率で奇形が認められたのです(サリドマイド胎芽症)。
このサリドマイド禍は世界的に問題となり、多くの化学者、医者が急いで研究しました。
その結果、R-サリドマイドは催奇形性を持たないがS-サリドマイドは強い催奇形性を持つということが分かったのです。
つまり、鏡像異性体の関係にある二つの化合物で人体に対する毒性が大いに異なったのです。
人体に化学物質が及ぼす影響というのはもちろん、人体に対する化学反応特性によるものですから、二つの化合物で違う影響が人体(生体)に出れば、違う化学反応をしたと考えるのが普通です。
このことから、R-サリドマイドとS-サリドマイドは鏡像異性体の関係にあるにも関わらず異なった反応をしたということになります。
実は、人体中での化学物質の反応は極めて複雑で、解明されていないことが多くあります。このサリドマイドの人体中での反応も、あれだけ研究されたのに今でも完全には解明されていません。
しかし鏡像異性体の関係にある二つの化合物の反応性が異なるというのは、ビーカーの中でも確かめられています。
それは、化学反応する相手もまた、不斉炭素を持つ(キラルな)化合物である時です。
たとえば握手するとき、相手がひょいと右手を出して来たら、普通右手を差し出しますよね。
左手で右手と握手しようとするとなんだか具合がよくないというか、握手できませんよね(ためしに自分の両手で握手しようとすればわかります)。
これと同じことで、ある不斉炭素を持つ化合物が他の不斉炭素を持つ化合物Xと反応するとき、Xの鏡像異性体のうち片方としか反応しないということが良くあります。
人体を形成するタンパク質はアミノ酸からできていますが、タンパク質をつくるα-アミノ酸はグリシンを除いてすべて鏡像異性体を持ちます。
しかしそのアミノ酸はほとんどがL型(鏡像異性体でD型L型と分けられています)なのです。
人体を構成するタンパク質をつくるアミノ酸が片方の鏡像異性体にのみ偏っているというのは極めて興味深いことです。
そうなると、サリドマイドが鏡像異性体同士で人体への影響が異なるというのもありえる話だとうなづけますよね。
現在では、薬品が鏡像異性体同士で効果が違うことが特に問題視されるようになり、化合物を合成する段階で、片方の鏡像異性体のみを合成しようとする不斉合成という考え方があります。
この研究は日本でも盛んで、理研の野依良治先生がノーベル化学賞を受賞したのもこの不斉合成の研究によるものです。
特に野依先生が開発した触媒に用いられたBINAP(バイナップ)は駿台?の東大模試に出てた覚えがありますので、そのレベルの大学を狙う方は鏡像異性についての勉強も深いレベルまで問われるということですね。

遅く、かつ長くなりましたがすみません。

74 :1:2015/02/18(水) 05:00:10.12 ID:UwOY2q6J0.net
>>65
医学部とは志高く素晴らしいですね。
私の友人でも医学部に行った人は結構いますが、みな頭の良い人たちでした。

化学基礎の範囲を詳しく知らないので、有機や無機をどこまで学んでいらっしゃるのかわかりかねるところで、申し訳ございません。
ですが、私の考えとしては、理論からやってみるのが良いのではないでしょうか。
化学基礎が終わった後だと、理論は濃度や平衡、蒸気圧といったところに差し掛かると思われます。
この分野は多くの高校生が苦手とするところで、実際モルなどとは違って簡単な分野ではありません。
そのようなきついところはどうしても時間がかかってしまいますから、できるだけ早めに手を出しておいて、みんなが泥沼で苦しんでいるうちにさっと一人抜け出して次の勉強をできると、学力面でも精神面でもリードできるでしょう。
精神面のリードは重要なものです。
私も、「この高校では化学ならだれにも負けるつもりはない(おこがましいまでに先生までその対象に入っていました)」という謎のプライドを持っていました。
もちろん私より化学ができる人はいたでしょうし、先生など越えられるわけがないのですから幻想でしかありませんでした。
しかしこのプライドが私に化学を勉強させ、得意にもしたと思います。
ですから、得意教科は得意意識を持つと良いかもしれませんね。
で、その化学で得意意識を作るためには、周囲より一歩リードする必要があって、そのためには理論を先に、というのが私の個人的な提案です。
無機や有機は、高校段階であると暗記と化学的思考の組み合わせ問題が多く、化学的思考力がきちんと育っていれば試験直前期の暗記でもなんとかなるかもしれません。
しかし理論分野はしっかり腰を据えて勉強しないと、そう簡単に修得できるものではありません。
ですから、理論分野を先に勉強することをお勧めします。
ただし、これはあくまでも私一個人の提案にすぎません。あなたにもっとも合う勉強法はあなたが一番ご存じでしょう。
参考程度に考えていただけましたら幸甚です。

75 :1:2015/02/18(水) 05:21:40.61 ID:UwOY2q6J0.net
>>66
センターの範囲増えたんですか、というか文系と理系で違う問題を解くのですね。
高校時代には横のつながりはそこそこなものの縦のつながりが皆無だったもので、最近のセンター事情には全く疎いです……。
私たちはゆとり世代とかいう存在ですから、皆さんに対してエラそうな態度はもちろん取れないですが、脱ゆとりで高校生への負担は大きくなったのでしょうか。

日本の大学は、入口だけ狭くて、中に入ればアミューズメントパークと言われたりしています。
世間的にも、大学生は勉強なんかより遊んだりバイトした方が人間的に成長できて就職にも有利と言われています。
そして何より悲しいことに(就職はまだわかりませんが)これらのことを私自身ひしひしと感じています。
これは私が通っている大学だから、ということもあるかもしれませんが、ある程度の範囲で多くの大学で共通していることなのではないでしょうか。
私はこのことを悪だとは思いません。
それに遊びだけではなくちゃんと勉強している学生もいます。
ですが、皆さんには大学に入った後も勉強もしていただきたいですね。
これは持論ですが、勉強が人間的な成長を妨げるとは思いません。
少なくとも私は、変に擦れたり騒いでいる人よりも、学問を雄弁に説く人を尊敬します。
でも大学に入ったら遊びたくなるのは周りを見ていても明らかで、それはひとえに大学の入り口の狭さと出口の広さにある気がします。
もし今回の脱ゆとりで入口が狭くなったのなら、私は少し残念です。
大学に入るための勉強が厳しすぎるから、大学に入った後勉強をしなくなってしまうのではないかと思うのです。
皆さんはもちろん頑張りますから、登竜門を抜けて素晴らしい大学に入るのは喜ばしいことです。
ただ、何でも厳しく厳しくという方向が正しいとは思わないというのが私の意見です。
皆さんにはぜひ頑張って、第一志望校に入って、さらにその中で秀でることを願ってやみません。

76 :1:2015/02/18(水) 05:56:53.50 ID:UwOY2q6J0.net
>>67
重要問題集を勉強しきったことがないので、最終的にどのレベルまでたどり着けるか分かりません、申し訳ございません。
しかし化学の問題はその要素だけを取り出していけば、次のような要素に分解されると思います。
・知識問題
・計算問題
・応用力(化学的思考)を問う問題
この3つが組み合わさって問題が作られているように思われます。
知識問題は教科書や参考書を読んで覚えたり、問題を解くうちで知識を付けることで対処できます。
計算問題は専ら問題演習によって鍛えられるでしょう。多くの問題では計算も問われるので、数多くの問題にあたることが計算力向上の近道かもしれません。
これらの二つは多くの問題集に取り上げられており、セミナー化学とか重要問題集とかにも多く掲載されています。
したがってこれらの問題の対処能力を上げることは難しくはありません。
しかし上位国立大学となると、知識問題でも計算問題でもない要素がたびたび現れます。
それは応用力(化学的思考力)を問う問題です。
これは、あなたが持っている知識やあなたが出した計算結果に対して化学的な解釈を施すことで、未知の問題を解決するパターンです。
もちろん一般的な高校生が持っているであろう知識や、高等過ぎない計算から導けることしか問われていないはずなのですが、それをどう組み合わせてよいかに難儀する高校生が多いようです。
つまり、知識や計算結果といった点と点をいかに柔軟に線で結べるかが問われているのです。
これは早くにできるようになる人はいるにはいるでしょうが、基本的に一朝一夕で身につくものではありません。
さらにこのタイプの問題は、多くの参考書ではあまり取り扱っていません。
なぜなら、問題の説明だけで1ページくらい使ってしまうこともありますし、問題のレベルも一気に上がってしまうこともよくあります。
その上、問題の作成者側にも高いレベルが要求され、本を書くのに忙しい先生などはこのタイプの問題を載せたいと思うこともあまりないのだと思います。
重要問題集はわかりませんが、セミナー化学は少なくともこの応用力を問う問題は少なかったように思います。
特に難関大ではこういった問題を手を変え品を変え、毎回目新しい風に問題を出してきますから、受験生は苦手とするのももちろんのことです。
ですから重問だけではこれらの問題を解ききることは難しいように思えます。
東工大の過去問及び模試を受けたことがないので東工大の方はわかりかねますが、東大であれば、うまくいって30点、なかなか25点を超えられないというのが現実かと思います。
赤本などで過去問を解くことによって応用力は鍛えられると思うので、重要問題集などで知識、計算力が十分だと思えるレベルに達したら、応用力養成に入ると良いと思います。
それと私がお勧めしているものに、予備校の各大学の模試の過去問というのがあります。
これらは予備校が長年蓄積したデータをもとに作られているので、レベル的にも安心して解くことができるといえます。
なかなか手に入らないかもしれませんが、もし学校などに模試のあまりなどがあればもらえるかもしれませんね。

77 :1:2015/02/18(水) 06:26:18.80 ID:UwOY2q6J0.net
>>68
面白い実験はたくさんありますよ。しかし何を面白いと思うかは受け取り手の問題にもよりますね。
私なんかは試験管からぼわあっと火が出るのも楽しいですが、怖いと思う人の方が圧倒的に多いでしょうね。
しかし化学実験は安全に行えば、見ていて楽しい反応はいくつもありますよ。
たとえば、ビーカーの中の色がころころ変わるのは楽しい実験ではないでしょうか。
具体的な例は
・BZ反応(ベロウソフ・ジャボチンスキー反応←正式名称が楽しいですよね←オイ)
・ヨウ素時計反応
などがあります。
他に、水溶液に何かを加えることによって色が変化するものといえば
・カメレオン液(過マンガン水溶液)
・アントシアニンのpHによる色変化
などがあります。
もっと過激なものが見たいという方には
・アルカリ金属と水の反応
・フッ素の反応
・過塩素酸と食べ物の反応
・チオシアン酸水銀と二クロム酸アンモニウムの反応
とかもyoutubeで調べたら出てくるのではないでしょうか。他にも楽しい実験はたくさんあります。
化学実験では非日常的なことがたびたび起きます。
今ではテレビやパソコンやスマホがあるので当たり前といえば当たり前か分かりませんが、目の前で物質の色が変化するなんて本来日常で起きることではありません。
液体の中に金属を入れたら突然泡が出てきて、しかもその泡は火がついてしまうし、金属は溶けてしまうし、液体には色がつくし、原始人が見たら驚きすぎてひっくり返ってしまうかもしれません。
実験をしているときに、ビーカーの中の液体の色が変わったり、急に今までとは違う匂いがすると、それだけで楽しいものです。
ましてや日常ではなかなか見られない現象が起こると面白いことこの上なしです。
炎色反応だって、緑の炎や紫の炎を間近で見られたら楽しいですし、高校化学では出てこない炎色反応もあります。
化学は座ってばっかりの勉強ではなくて、フラスコを振るのもまた化学なのです。
教科書に書いてある無味乾燥な記述が、現実のものとなり目の前に、時に色鮮やかに現れると思うと楽しそうではありませんか?
私はそんな化学もまた愛しているんです。

78 :1:2015/02/18(水) 06:44:03.89 ID:UwOY2q6J0.net
>>69
素晴らしい大学だと思いますよ。
就職にも比較的有利であると聞きますしね。
四工大の一角として、尊敬しております。

それに比べて私の通うわs……おぼk……酷いもので……
いえ、何でもございません

79 :名無しなのに合格:2015/02/18(水) 10:10:28.71 ID:DJZ/8YrY0.net
エチレンとベンゼンで二重結合の反応性が違う理由は?

80 :名無しなのに合格:2015/02/18(水) 22:02:12.76 ID:fhVPHbBe0.net
水中で例えば
[NH3]→←[NH4+]+[H+]
の平衡にあるとき左辺のNH3はどのような状態で存在しているんですか?
NH3に限らず一般の分子について知りたいです
イオンの場合は水和してるんですよね
あと水和と水素結合の違いがはっきりわかりません
水素結合はF,N,Oが関与して比較的強い結合になってるという点の違いですか?

81 :名無しなのに合格:2015/02/18(水) 22:05:56.08 ID:fhVPHbBe0.net
それと活量係数というのがありますが濃度の高い溶液の場合は溶質と溶媒はどのような状態にあるのですか?

82 :名無しなのに合格:2015/02/18(水) 22:39:29.70 ID:Cvc+9pAz0.net
高1です。
大学で化学を深くやりたいと思っていますが、
受験科目で物理と生物のどっちを選んだ方がより化学を深く学べるのでしょうか。

また、大学課程の化学でよく使う高校数学の分野があれば教えてください。

83 :名無しなのに合格:2015/02/18(水) 22:41:40.60 ID:Cvc+9pAz0.net
また、化学の論述問題対策としておすすめの本ややり方があれば教えてください。

84 :名無しなのに合格:2015/02/18(水) 22:48:27.24 ID:DPa+6O2A0.net
>>82
logじゃね

俺のレスは無視してください

85 :名無しなのに合格:2015/02/18(水) 22:53:20.86 ID:DPa+6O2A0.net
理科大の薬学部志望なんだけど、化学の問題集って重要問題集とセミナーで大丈夫かな?
なんか入試科目見たら化学だけ150点満点で心配なんだわ

86 :1:2015/02/19(木) 10:55:46.00 ID:aQDlFUub0.net
>>79
エチレンが単純な二重結合で、付加反応が起きやすいことはご存知かと思います。
しかしベンゼンは付加反応はなかなか起きず、置換反応が起きやすいです。
これの理由を高校内容だけで説明するのは簡単ではないでしょう。
まず、ベンゼンが共鳴をしているということです。
共鳴とは何か、ということは大学の化学ですぐに勉強する内容です。図を用いないで説明するのは厳しいのでその内容は置いておきます。
ある分子が共鳴をしていると、二重結合を構成している電子のうちπ電子が分散することができるために、共鳴していない化合物より安定となります。
エチレンは共鳴していませんが、ベンゼンは共鳴しているので、その分ベンゼンの構造は安定です。
また、平面環状分子に対する芳香族性を予測するものにヒュッケル則というものがありますが、ベンゼンはこれも満たすので大変安定な構造であることが分かっています。
そのため、ベンゼン環を含む化合物に対して何かが反応するときは、安定なベンゼン環を壊すのには大きなエネルギーが必要となるためベンゼン環を壊さないように反応することがほとんどとなるのです。
したがって、ハロゲン(ここでは塩素とします)を反応させたとき、エチレンであれば1,2-ジクロロエタンができるのに対し、ベンゼンの場合では一般的にクロロベンゼン、紫外線下のみ1,2,3,4,5,6-ヘキサクロロシクロヘキサンができるわけです。
簡単な説明で申し訳ございませんが、高校で習う範囲でのエチレン(いわゆるアルケン)とベンゼンの反応性の差はそういった理由によるものです。

87 :名無しなのに合格:2015/02/19(木) 11:11:43.52 ID:mdlp21rc0.net
大学受験の化学で問うていることってなんだと思う?
化学の知識?計算力?未知の反応に対する発想力?実験結果を考察する力?

あと受験化学で頻出の、構造決定問題についてなんだけど、化学の皮をかぶった単なるパズルにしか見えないんだ。
しかも受験で出てくる構造決定の手法って、現代ではほとんど用いられないものだとよく聞く。
それでも構造決定問題が出題されることの意義ってなんなのか、>>1の意見を聞かせてほしい。

88 :名無しなのに合格:2015/02/19(木) 16:21:21.92 ID:pjy3cUCS0.net
高分子化合物の分子量って、重合度nを使って表すとどうなるんでしょうか?

例えば
単量体A と 単量体B 共にnモルが縮合重合する場合
n(単量体A) + n(単量体B) → HO-[(重合体)]n-H + (2n-1)H2O

となって重合度nと物質量nは同じ値になりますよね?

重合体の分子量は
(AとBの分子量の和)×n + (両端のH、OHの分子量)
と表せると思うんですが・・・間違っていますかね?


過去問を解いていたら、両端の水の分を無視して
そのまま 分子量=(単量体分子量の和)
として計算していたんですが、有効数字を2桁とすると書いてあり
単量体分子量の和が250ぐらいだったので、水の分18は無視しているということなのでしょうか…

89 :名無しなのに合格:2015/02/19(木) 17:07:10.70 ID:Fi5xCW600.net
>>1は心の底から嬉しそうに、夢中に文章をいっぱい書いていて
何だか天然で可愛いやつだよな( *;´Д`*)

90 :名無しなのに合格:2015/02/20(金) 09:29:41.48 ID:vstiv6GZ0.net
メタン、エチレン、アセチレンを燃焼させた時の燃え方の違いとその理由は?

91 :名無しなのに合格:2015/02/20(金) 19:51:25.76 ID:C1RPQ4Vb0.net
返信くれない-_-b

92 :1:2015/02/21(土) 06:33:36.36 ID:U3j/3XqO0.net
ごめんなさい、いろいろ疲れて返事が遅れました。
できるだけ多く回答できるように回答を短くすることがあるかもしれません。ご了承くださいませ。

93 :1:2015/02/21(土) 07:02:05.74 ID:U3j/3XqO0.net
>>80
NH3+H2O☆NH4++OH-(☆は平衡矢印を意味)
の平衡においてNH3は気体状態と考えていただいても結構です。
NH3水溶液中でアンモニウムイオンNH4+は動き回っているわけですが、これがOH-と十分なエネルギーを持った状態で衝突すると、NH3とH2Oが生じるわけです(逆反応)。
生じたNH3は、気体と考えて差し支えありませんが、どちらかというと気体でも液体でもなんでもない1つの分子の状態かと思われます。
このNH3は周囲にあるH2Oと衝突するとまたすぐにNH4+になります。
このサイクルがずっと繰り返されている状態がNH3水溶液となります。
水溶液中のNH3とNH4+の合計はこのサイクルが維持される限り常に等しいです。

しかしNH3水溶液を放置するといずれかはNH3は抜けていきます。
これは、水中での逆反応で生じたNH3がH2Oと反応せずに水表面から出て行った(確率的にはかなり低い)か、水表面での逆反応によってできたNH3がそのまま空気中へ出て行ったかによるものです。
CO2水溶液などであれば、前者が主要な要因であると予想できます(炭酸水は水中に気泡が見えるため)。
しかしNH3水溶液では気泡は見られませんので、後者がNH3が揮発する主な原因と考えられます。

ちなみに、気体というよりかは一つの分子として存在、と申し上げましたが、これはちょっとイメージがつかみにくい話となります。
アンモニアは確かに常温で気体と言われますが、それはNH3分子がたくさん集まった状態について述べています。
たくさんというのがどれくらいか、というのは難しい話ですが、物質の性質、物性はどれだけの集合体となっているかによっても変化します。
たとえば鉄は融点が1500℃を超えますが、とにかく細かく砕いて行って、半径がnm(ナノメートル)レベルまで細かくしていくと融点は急激に下がり始めます。
極めて微細な状態にした鉄は常温直上に融点を持つようにすらなります。
微細な状態にした鉄を熱するとすぐに液体になりますが、液体になった時点で細かい粒子ではなくなるのですぐに固化して1500℃以上の融点をもつ普通の鉄となります。
このことを利用した冶金(金属を溶かして加工する方法、やきん)に粉末冶金というのがあり、タングステンなどの高融点金属を加工するのにつかわれる技術です。
で、鉄の融点が1500℃以上などといった、資料集などに書いてあるような比較的大きな分子、原子の集合の性質をバルクの性質と言います。バルクとは塊という意味です。
バルク状態では固体の物質でも、粒径が小さくなるにつれて固体性を失っていき、最終的な極小の粒径、一分子とかになると気体的な振る舞いをするようになります。
ですから、アンモニアも、たくさんNH3がまとまって存在しているときと、一分子だけある状態では性質が異なってきます。
しかしアンモニアはもとより常温で気体ですので、NH3がまとまって存在しているときと、一分子だけで存在しているときの性質の差は大きくないと思われます。
ですから最初に、気体として考えて差し支えないと申し上げました。
少し冗長となりましたが、そのようなこともあるのかとフーンと思っていただければ幸甚です。

94 :1:2015/02/21(土) 07:42:52.23 ID:U3j/3XqO0.net
>>81
>>80の方と同じ方ですね。活量係数を高校段階で学習しているとはすごいですね。
それとも新課程で新たに範囲となった部分なのでしょうか。
たとえばあなたが滴定実験をするとしましょう。
滴定の内容はビュレットから硝酸銀水溶液を垂らして、コニカルビーカー中の塩化ナトリウム水溶液と反応させる銀滴定としましょう。
この滴定では、Ag++Cl-→AgClという反応が起きていて、AgClの沈殿が生じるのを見ることができます。
この滴定の終点は(実際はAg2CrO4などの生成で見ますが)原理的にはこれ以上AgClの沈殿ができなくなった瞬間です。
この終点において私たちは、水溶液中のCl-がすべてAg+と反応したとみなして塩化ナトリウム水溶液の濃度を計算します。
たしかにこのことは塩化ナトリウム水溶液が濃厚でないときには大体成り立ちますが、濃塩化ナトリウム水溶液では、計算で出した濃度が実際の濃度より薄く出ます。
つまり、コニカルビーカー中にまだ未反応のCl-が残っているということです。
しかし、どれだけちゃんと終点を見極めても、この結果はほとんど変わりません。
つまり、塩化ナトリウム水溶液の正確な濃度よりも、実効的な塩化ナトリウムの濃度の方が希薄となります。
そこで、もとの塩化ナトリウム水溶液の正確な濃度にある係数αをかけて、実効的な塩化ナトリウムの濃度を表すことにしたとき、このαを活量係数と言います。
活量係数は一般的に1より小さくなります。
希薄な溶液では活量係数はほぼ1ですが、濃厚な水溶液だと、実際にその濃度の分がすべて反応しないことがおおく実効的な濃度が低くなるため、活量係数は1より小さくなります。

ところでなぜ濃厚な水溶液では活量係数が小さくなってしまうのでしょうか。
ここで再び塩化ナトリウム水溶液で考えてみましょう。
塩化ナトリウムを水に溶かすと、水和によってNa+とCl-に電離して離れ離れになります。
希薄な溶液であれば、Na+とCl-は十分に離れて存在でき、それぞれの間に働くクーロン力は小さくほとんど単独で存在できます。
そこにAg+がやってきたら、単独で存在するCl-と反応してAgClの沈殿となります。
しかし高濃度ではどうでしょうか。
Na+とCl-は電離しているものの、周囲にたくさんイオンが存在するため、各イオン同士は離れて存在することができません。
すると、偶然近くに存在したNa+とCl-同士には、異符号の電荷を持っていますからクーロン力が働きます。
希薄な溶液でもそのようなことは起こり得ますが、確率は低くしかもイオンで混み合っていないのですぐに熱運動や水和によって離れて行ってしまいます。
濃厚な水溶液中ではNa+とCl-が時に相手を取り替えたりしながらも異符号のイオンとクーロン力で引き合っているのです。
ここでAg+がやってくると、クーロン力での結びつきが比較的弱いCl-から反応して沈殿が生じていきますが、強いクーロン力でNa+と結びついているCl-はなかなかAg+と反応しません。
その結果、Cl-が理論的には残っているはずなのに終点となるという現象が起きます。
これが濃厚な水溶液だと活量係数が減少する原因となっています。
ですから濃度が高い溶液では、溶質は電離したものが接近し合って互いにクーロン力が働いて、他のイオンと反応が起きにくくなっているといえます。
溶媒は溶質のイオンの数に対して高濃度では少なくなるため、イオン間に存在する溶質分子の個数が減少していると言え、イオン間の相互作用が強くなるようになっていると言えるでしょう。

95 :1:2015/02/21(土) 08:07:51.90 ID:U3j/3XqO0.net
>>82
化学では物理の知識が必要となることがあります。
生物では化学の知識が必要となることがあります。
このことを考えたうえで物理を選ぶか生物を選ぶかを決めると良いかと思います。
大学では物理の知識の方が使います。
私のいる大学の学科学部では、生物選択者は物理を特別に勉強させられていて、見ていると少し辛そうです。
他の大学などでは分かりませんが、上位大学の生物の難度が高いことからも、物理を選ぶメリットの方がやや多いかと思います。
しかし、生物系の知識を持っていた方が大学における大学での進路がより広くなります。
特に有機化学系は生物系の知識があった方がはるかに興味を持てますし、応用することができるでしょう。
私は二次試験では化学と物理を選択したものの、センター試験では化学と生物を受験しました。
生物の勉強範囲は今で言う生物基礎程度でしたが、センターで使うこともあって真剣に勉強したので物理選択の人より生物の知識が身に付きました。
今私は有機化学に一番興味を持っていますが、その中でも特に興味があるのは天然物質の全合成と応用及び量産というものです。
これは生物系の知識が大いに役立つ分野です。
大学入試のためにはほとんどの場合どちらかを妥協しなくてはなりませんが、あなたが興味のある方を選ぶと良いかと思います。

化学で最も使うのは>>84の方がおっしゃるようにlogかもしれません。
化学で扱う数字で、とくにmolなどが入ってくるとどうしても極端な数字を扱うことが多いですし、その特性は値に対して対数的な変化を取ることが多いので、logが出てくる分野は極めて多いです。
化学系でも工学系や量子系の方に顔を向ければ微分方程式などがたくさん出てきますが、高校段階では一切出てこないはずです。
ですから高校範囲ではlogでしょうね。あとは単純な計算だけだと思いますよ。コツとかはあるとは思いますが。

96 :1:2015/02/21(土) 08:17:32.35 ID:U3j/3XqO0.net
>>83
>>82と同じ方ですね。
実は私現役時代はセミナー化学と東大赤本しか化学の参考書はやっていませんでしたので、これはとお勧めできる参考書があまりありません、申し訳ございません。
ただ大学の友人とは、高校時代に何を使っていたのかとかたまに話題になります。
そこで結構名前を聞くのが化学の新演習とか標準問題集とかです。
しかし友人の一人から遊びで送信してもらった問題で面白くてそこそこの難易度のものがありました。
確か理系の化学問題100とかいう名前だったような気がします。
一部しか送ってもらっていませんが、あれで8割くらいとれたら思考力はなかなかというレベルかと思います。
新1,2年生がやるには結構ハードかもしれませんが、上級者用の問題集としては良いのではないでしょうか。
ただ、これは私の一個人の考えですから、ご自身にあった問題集を探して勉強されるのが最善であると思います。
あくまでも参考程度にしてくださいませ。

97 :1:2015/02/21(土) 08:18:12.57 ID:U3j/3XqO0.net
ちょっと家事をしないといけないので離れます、すみません。

98 :名無しなのに合格:2015/02/21(土) 08:28:40.42 ID:ZGZwEBd90.net
age

99 :名無しなのに合格:2015/02/21(土) 12:00:46.95 ID:cSStlsA90.net
>>96
>しかし友人の一人から遊びで送信してもらった問題で面白くてそこそこの難易度のものがありました。

100選のことか!
あれが化学の問題集の中で最も難しいと言われてる本ですよ。
理3や京医志望者がよく愛用している本です

100 :名無しなのに合格:2015/02/22(日) 06:06:35.10 ID:kHqyoyJd0.net
それぞれ塩酸の入ったビーカーと塩化銅水溶液の入ったビーカーがある
そしてマグネシウムリボンと炭素棒を導線でつないで、マグネシウムの方を塩酸に、炭素棒の方を塩化銅に入れる(炭素棒Tとする)
同様に銅と炭素棒を導線でつないで、銅を塩酸に、炭素棒を塩化銅の方に入れる(炭素棒Uとする)と、それぞれの電極にどんな反応が起こるか
(答えはマグネシウムはボロボロになる、銅板で水素発生、炭素棒Tに銅が付着、炭素棒Uで塩素発生、らしいです)

中学レベルで申し訳ないんですが、わかりません・・・
特にどうして銅と炭素棒Uの電極でそれぞれ水素と塩素が発生するのか、解説も類題も無いため理解できなくて困っています
よろしければ教えてください

101 :名無しなのに合格:2015/02/22(日) 09:10:27.07 ID:p36ra6/20.net
フェノールと酢酸を化学的に区別する方法は?

102 :名無しなのに合格:2015/02/22(日) 12:17:31.76 ID:IYwxHB330.net
東大化学って時間制限なかったら満点近くとる自信ある?

103 :名無しなのに合格:2015/02/22(日) 19:09:39.55 ID:5F/iaig+0.net
ある

104 :1:2015/02/22(日) 23:58:11.29 ID:u5QxhKI10.net
ごめんなさい、昨日は早くに寝てしまいました。
>>85
理科大の化学のレベルを知らないのではっきりと回答を申し上げるのは難しいです。申し訳ございません。
重要問題集やセミナーといった問題集では主に計算能力や知識をアウトプットする能力が鍛えられると思います。
もちろんそういった能力はどの問題でも問われるわけですから重要ですが、150点分も配点があるとなるとそういった問題だけが出るとも思えません。
つまり応用力が問われる問題がある程度出ると考えられます。
しかし重要問題集やセミナーなどではそういった応用力を問う問題まで十分にカバーできない場合があります。
そこで私がいつもお勧めし申し上げていますのは、志望校の赤本(なり青本なり)です。
過去問を解くことによって、その大学の入試でどれくらいのレベルまでの暗記を必要としているかもわかりますし、時間的な計画を立てることもできます。
そして一般的な問題集にはあまり数が多くない応用力を問う問題(いわゆる考える問題)も載っているはずです。
もし赤本に行くまでに少しレベルの差があるように感じたならもう一冊薄くてややむずかしめの問題集をはさめばいいと思います。
とにかく、そういった問題集を終えた後に、早いうちに赤本にうつるといいだろう、というのが私の意見です。
ただ今までも何度も申し上げておりますが、これは一個人の意見です。ご自身にもっともあった勉強法や勉強計画は自分が一番ご存じのはずです。
ですから私の意見は参考までに留めておいてくださいませ。

105 :名無しなのに合格:2015/02/23(月) 00:01:04.66 ID:xsKYoXdG0.net
東大模試で化学50点ってすごいですね
東大化学の難しさってどこらへんだと思いますか?
やはり時間制限?

106 :1:2015/02/23(月) 00:46:48.88 ID:a9FvV5rq0.net
>>87
きっと化学ができる方ですね。お察し申し上げます。
実は私も高校段階の化学で問うていることというのをはっきりと理解しているわけではありません。
問題をつくる側のことを考えると、できるだけ面白い問題や、化学的に興味深いことを問題の題材にしたいはずです。
しかしそういったことを問題にする場合、高校レベルの知識で解けるようにしなくてはなりません。
たとえば金属錯体の問題をつくりたいと大学の教授が思っても、結晶場理論とかヤーン・テラー効果とかは大学レベルの知識的な素地がないと問題にできません。
ですが受験生の思考力は別に指導要領とか関係ありませんから、長い長い説明文を付記することでその問題を解決することができます。
これが難関大の問題の作り方ではないかと考えています。
一方で大学のレベルによっては、このような問題を出しても受験生がなかなか解けず、全体的に差がつかないということが起きます。
それでは合否を決められないので、単純な計算問題や知識問題を並べることとなります。
教授たちの、せめてこれくらいはできてくれという声が聞こえてきそうです。
一方で計算問題や知識問題だらけになる要因はほかにもあって、それは受験者数が多い場合です。
特に受験者数の多い私立大学などでは、マル付けするだけでも大変な重労働です。
そうなると受験生が何行も書いたものなんて読む暇もありません。すると、数字で答えたり記号で答える問題、すなわち計算問題と知識問題が多くなるわけです。

ですから受験化学は何を問うているのか、という問いに対する答えをもし考えるなら
難関大では計算や知識を問うのはもちろんだが主として化学的な思考力、結果から物事を読み解く能力といったことを見たいのでしょう。
ぶっきらぼうに言ってしまうなら、あなたには化学のセンスがありますか、ということでしょう。
一方で計算能力や化学の知識ばかりを聞いている入試にどのようなメッセージが込められているかを考えますと、これも飾らずに言ってしまえば、あなたは高校で化学の勉強を真面目にしていましたか、ということかと思います。
ですから大学ごと、さらには教授ごとに、受験化学で受験生に求めていることは微妙に異なると思います。

107 :1:2015/02/23(月) 00:47:33.92 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
で、受験化学の構造決定の部分が化学の皮をかぶったパズルにしか思えないとですね。
確かにその通りです。
しかも受験で用いられる構造決定の方法というのは現代では主流ではありません。
現在では赤外分光、ラマン分光、X線回析、そして強力な構造決定法である核磁気共鳴法(NMR)があります。
ですからそのような方法を使えばいいじゃんとなるわけです。
では構造決定問題が出される問題ってなんなのでしょうか。
私が思うに、これはまさに化学的センスがあるかどうかを見ているのだと思います。
化学的センスが何かと問われるとうまく答えられる自信がありません。
ですがたとえばある化合物を見たときに、それがどのような反応を起こしうるものなのかを思いつくことは大切なことです。
しかしその予想をするためには、知識的背景と一種の気づきが必要です。
たとえばヨードメタンが生じたと聞いたときに、メチルケトンやメチル基のついたアルコールを思い出せないといけないという有機化学の知識を問えます。
その結果化合物Aが生じたと話を続けて、考えられる化合物がいくつかあるように仕組んでおいて、そのあとで他の化合物はありえない、これだけに決まるという状況をつくっておけば、気づきの能力を問うにも十分な問題に仕上がります。
この気づきというのは意外とみんながみんなできるものではないようです。
大体どこかで、あれ、こんな感じかなあとか言って脱線してしまうようです。
こういった問題をつくると、化学的なセンスだけでなく知識も問えますので、問題の製作者側としてはお得な問題となります。
また高校内容の有機分野で問えることでなおかつ応用がきいて、なおかつ問題の種類に幅を持たせられて、難易度も調整しやすいといえばこの構造決定が一番なのでしょう。
そういった理由で構造決定問題が有機分野ではよく出るのではないでしょうか。
化学グランプリや化学オリンピックでは構造決定問題よりもより程度の高い有機化学の問題があります。
高校化学のレベルでは物足りないけど高校範囲の問題が解きたい方は、そういった問題もありますのでそちらに遊びで取り組むのもまた一興かと思います(もちろん他の教科をおろそかにしてはなりません)。

108 :1:2015/02/23(月) 01:15:25.37 ID:a9FvV5rq0.net
>>88
おっしゃることは
単量体AがH-A'-OH
単量体BがH-B'-OH
となっているような状態で、AとBが交互に縮合重合していく、つまり
…-A'-B'-A'-B'-…
といった感じであっているでしょうか。
そしてあなたがおっしゃる高分子の分子量というのは
H-A'-…-A'-B'-…B'-OH
という状態でA'-B'を一つの塊としてこれがn回繰り返されているとき
(A'とB'の分子量の和)+18
であらわされる、ということですね(AとBの分子量の和ではありません、A'とB'の分子量の和です)。
これはこれで間違っていません。正しいです。
ただこの分子量は重合度nの高分子の分子量のみを表していることに気を付けてください。
理論上では均一に重合したりしても、実際のビーカーの中ではうまくそうなるとは限りません。
重合度が1000のものや1050のものや987のものなど様々でしょう。
一つ一つの高分子に分子量を与えていくという行為は、これら重合度の異なる分子をすべて別の分子として扱うようなこととなります。
もし重合度が異なる分子が100種類以上できてしまっていたりしたらこれでは大変です。
そこで、A'-B'という組がいくつあるかについて注目すると、いくら重合度が異なる高分子が同時に生成してもその総数は等しいはずです。
このためわざとA'-B'の分子量だけを出すという(ある意味思い切った)計算ができるわけです。
ただ、高分子ごとに末端のHとOHがあるわけですから、それが誤差として高分子の数だけ蓄積されていきます。
ですからこの計算方法によって得られた結果は、一つ一つの高分子に分子量を与えていく方法に精度の点で劣ります。
実際の実験で、どれくらいの重合度のものがどれだけ得られているかよく分からず、加えたnmolのうち何%が反応したということしか分からないときは、その過去問の計算の仕方で求めるしかありません。
そういうところはやはり、実際に実験をしている教授が問題をつくっている、実際に実験をしていた大学生が大人になって過去問の解答をつくっている、といった感じが出ていますね。
そのために有効数字の桁数も小さくしているのでしょうし。
ただ正解が得られるのであれば、あなたの計算方法で問題がないことはもちろんのことですから自分に自信を持ってください。

109 :1:2015/02/23(月) 01:30:58.89 ID:a9FvV5rq0.net
>>89
そ、そうですか、うれしいのか悲しいのか……。
しかしです、しかしです……人間やっぱり好きなものが一つくらいあっていいんじゃないですか、誰よりも好きだと高らかに宣言できるものが。
それこそそのことについて語らせたりやらせたりしたら止められても止めないっていうほど好きなことがある人の方が私は好きです。
何でも良いですよ、勉強はもちろんサッカーでも野球でもピアノでもギターでも歌でもいいです。
はっきり言ってアイドルでもアニメでもなんだっていいんです(いろいろと難しいところはあるでしょうが)。
何か一つでもいいから、他人より秀でたことがあった方が人間としての魅力があると思うんです。
これについてはもちろん異論があって良いと思います。広く浅くの人の方が多くの人と話せるとかあるかもしれません。
ですが私は化学を愛していて、化学のことなら私の分かる範囲でみんなにその魅力を伝えたいと思っています。その点ではオタクな方が言う布教に近いものです。ただ少し皆さんにも実利があるというだけのことです。
ですから私は結構楽しんでカタカタ書いているんですよ、一人暮らしって何かと寂しいですし。
あなたは何か私に語れることはありますか?聞き心地の悪いものでなければ聞きますよ←

110 :1:2015/02/23(月) 02:09:09.66 ID:a9FvV5rq0.net
>>90
メタン、エチレン、アセチレンでしょうか。エタン、エチレン、アセチレンではありませんか(内容はそこまで変わりませんが……)。
とにかくどの化合物も炭素と水素からできていますので、燃えれば二酸化炭素と水ができますが、完全燃焼のしやすさというのも異なってきます。
メタンは別としてエタンは燃焼熱が最大です。
これは単純に水素の数が多いためです。水の生成熱の分で燃焼熱が大きくなっています。
また、全体の分子量における炭素の分が小さいほど完全燃焼しやすいという性質があります。
ですからメタンやエタンの燃え方としては、完全燃焼しやすく薄青い炎を出して燃えると言えるでしょう。
一方でエチレン、アセチレンとなるとエタンに比べやや燃焼熱が小さくなります。ただ、火炎温度は結合次数が大きい方が高くなるので、火炎温度はアセチレンが最高となります。
エチレンやアセチレンは全体の分子量に比べて炭素の分が多いため、不完全燃焼しやすくすすが発生しやすくなります。
すすが発生してそれに熱が加えられると明るく橙〜黄色に光りますので、不完全燃焼しているときは明るい炎となります。
アセチレンバーナーといった酸素とアセチレンを混合した気体では不完全燃焼は起きませんので明るい色の炎とはならず、完全燃焼して薄青い炎となります。
その火炎温度は3000℃近くにもなると言いますから、三重結合は強いと思わされますよね。
ちなみに全体の分子量に対する炭素の分が多いと不完全燃焼が起きやすいのは、同じ質量に対する炭素の数が多くなるためと考えられます。
炭素数が多いほど多くの酸素が必要ですから、同じ質量(物質量ではありません)だけ燃やすと一番すすが出やすいのはアセチレンとなります。
ちょっと短いですがこんなものでよろしいでしょうか。

111 :1:2015/02/23(月) 02:10:47.00 ID:a9FvV5rq0.net
>>91
申し訳ございません。返事が遅くなりますのは、私の体力がないためです。
どうかお許しくださいませ。

112 :名無しなのに合格:2015/02/23(月) 02:12:22.03 ID:4f2tDiW90.net
構造決定のパズル感覚が楽しい!→実用的じゃないのかよワロタwwwwワロタ…

113 :名無しなのに合格:2015/02/23(月) 02:16:52.44 ID:Vf3DwQYJ0.net
オービタルって何?
オクテットルールって何?

114 :1:2015/02/23(月) 02:25:56.14 ID:a9FvV5rq0.net
>>99
理V、京医ですか。私にとっては本当に殿上人ですね。
ただ本番で理V合格平均よりも化学が取れたことは私のみじめでちっぽけな誇りです。
数学と物理が本当に苦手だったんですよ。インテグラルを見たとたんに眠くなります。
私はそういった問題集は特に使いませんでしたし、赤本を何周もしたわけでもありません。
ただただだらだらとWikipediaの化学系のページを見ていました。
それこそ四六時中で、バスの中でもご飯を食べている最中でもトイレでもところ構わず読んでいました。
スマホを見ていると親に勉強しているイメージも与えられませんし、後で読みたいページをいちいちお気に入り登録するのも面倒ですから、Wikipediaのページを大量に印刷していました。
今でも実家に印刷したものはあって、ルーズリーフにまとめてあるのですが、一般的なルーズリーフファイル9冊分くらいを印刷していました。
授業中も化学であろうがなかろうが化学の教科書と資料集を見てしのいでいました。
今思えばバカなことをしていたものだなあと思いますが、後の祭り、仕方ありませんよね。
で、その問題集が最難だとすると、それは高校2年後半とかにはちょっと早いですね。
もしかすると赤本と同時並行で進めると良いのかもしれませんね。

115 :1:2015/02/23(月) 02:54:40.38 ID:a9FvV5rq0.net
>>100
中学生レベルではないと思いますよ。
図が書きづらいので言葉での説明となってしまいますが、お手元に書くものと紙をご用意していただければよりわかりやすいかもしれません。

まずMgとCuが入っている、塩酸入りビーカーをAとしましょうか。
で、二つの炭素棒が入っている塩化銅(U)入りビーカーをBとしましょう。
ここでAが電池の役割をしており、Bが電気分解されていることに気付くと理解しやすいかと思われます。
とは言えいきなり気づくのも経験を積んでからですので、まずは何が起こるかということを見ていきましょう。
まず、Mgが塩酸中にあるというだけで、Mgが溶けていくということはわかりますね。
つまり、MgがMg2+となって溶液中に溶け出していくのです。
このときマグネシウムは酸化されていて、電子がどこかに放出されています。どこに電子は行ったのでしょう。
一部は塩酸中のH+に与えられたかもしれません。しかし、Mgは導線で炭素棒Tと結ばれています。
全て導体で作られているので電子はここを通ることができます。
電子がここを通って炭素棒Tにたどり着くと塩化銅(U)水溶液由来のCu2+があります。
これと電子が反応して、Cu2++2e-→Cuと還元するのです。ですから炭素棒Tに銅が析出するのです。
そうなると塩化銅(U)水溶液にはCl-が過剰に残ることになりますが、ペアがいない状態で電荷を持っている状態というのは基本的に安定ではありません。全体で電荷がゼロになるようになるのが安定です。
炭素棒は陽イオンになって水溶液中に溶け出すことはないので、Cl-自身が炭素棒Uに電子を放出して塩素に酸化されます。
つまりBでは電気分解が起きていて、炭素棒Tは電気分解における陰極、炭素棒Uは電気分解における陽極となっているということです。
炭素棒Uに放出された電子は導線を通って、AのCuまでたどり着きます。
すると塩酸中にH+がありますから、それに電子を与えて還元するため、Cuから水素が発生します。
結局、Aは電池の働きをしていて、Mgが負極、Cuが正極になっていたということです。
お分かりいただけたでしょうか。図とかなくてわかりづらくて申し訳ございません。

116 :名無しなのに合格:2015/02/23(月) 03:06:58.96 ID:u0NYLz2m0.net
無機専?有機専?

117 :1:2015/02/23(月) 03:08:33.21 ID:a9FvV5rq0.net
>>101
フェノールと酢酸なんて試薬ビンのフタを開けたらわかりますよ、と言いたいところですがさすがにそれはまずいですね←
高校生の模範解答で行くなら炭酸水素ナトリウムを加えるといったところでしょう。
炭酸水素ナトリウムは、酢酸とは反応して二酸化炭素からなる気泡を発生させますが、フェノールとは反応しないためです。
これは詳しいことは大学で勉強しますが大学受験でも理屈抜きで問題によくでますから覚えておかないといけませんよね。
弱酸遊離とかで説明する人もいますが、大学に入ってから学ぶpKaという概念を学べばすんなり理解できます。
pKaについては前スレ(?)で解説しておりますので興味があればご覧ください。
http://desktop2ch.tv/jsaloon/1415455370/

他に何かあるとすれば、水に溶かせばわかると思いますよ。
フェノールは水に難溶ですが、酢酸は水に任意の割合で溶解します。
というか常温で相(固相、液相)が違うから見ればわかるとか、臭いで分かるとかそういうことを言ってはいけないのでしょうかね。
他にも亜鉛とか入れたら、酢酸からは水素が出てフェノールとは反応しないとか、塩化鉄(V)を加えて青紫の呈色が見られたらフェノールとか、考えればかなりありそうですね。

118 :名無しなのに合格:2015/02/23(月) 03:17:29.49 ID:etqUOryc0.net
ここのスレ主みたいな人が予備校講師になってほしい

119 :1:2015/02/23(月) 03:24:59.82 ID:a9FvV5rq0.net
>>102
時間制限がなかったら好きなだけ考えますし検算もしますが、必ずしも満点とはいかないでしょうね。
東大化学の厳しさは時間ももちろんですし、たまに残酷なレベルの計算が出る点もありますが、個人的には問題自体の難しさがあると思います。
東大化学で扱っている内容って結構皆さんが苦手としているところが多くて、たとえば金属結晶の格子の問題だったり、多段階電離や溶解度積の複雑なものであったり高分子であったりと痛いところを突いてきます。
それに、ファヤンス則とか水素吸蔵合金とか皆さんになじみのない分野も長い説明文をくっつけて放り投げてきます。
まずこの苦手な分野が出たり、1.5ページにも及ぶ導入はそれだけで皆さんをゲンナリさせることかと思います。
このゲンナリを超えられるかが最初の壁でしょうね。その次に実際の問題の難しさもあるでしょう。
この二つを超えなくてはいけないのが東大化学のきつさだと思います。
ただそんな中に合って、有機化学、特に構造決定の問題は比較的簡単です。
ですから構造決定の問題から解いていくとすんなりいけることもあるかもしれません。
逆に構造決定できちんと20点を取れないと、化学で45点以上取るのは厳しくなってきます。
もちろん45点とかは必ずしも目指さなくても良いのですが、得点源としたいのであればぜひ狙っていきたい点数帯ではありますよね。
ちなみに本番はもちろん時間制限がありますし、もう一方の選択教科との兼ね合いもあります。
私は物理が苦手なので、物理にはあまり時間を割きませんでした。
ですが私が思った以上に物理はできなかったので、もっと化学に時間を割いていてもよかったのかもしれません。
実際、分かる問題でも計算量が多いと後回しにすることが多かったので、立式までしてスルーした問題はいくつかありました。
それを解いていたらもうちょっと点数が上がった気がします。
ちなみに50点は模試の結果でして、本番は45点です。残念です。

120 :名無しなのに合格:2015/02/23(月) 03:39:29.32 ID:4f2tDiW90.net
東大化学(60分)と東工大化学はどちらの方が高得点率を取るのが難しいでしょうか?

121 :名無しなのに合格:2015/02/23(月) 03:40:15.15 ID:4f2tDiW90.net
東大理科は150分でしたね…75分でお願いします

122 :1:2015/02/23(月) 03:45:18.67 ID:a9FvV5rq0.net
>>112
今の時代は残念ながら構造決定は機械にオマカセですね。
しかし構造決定ではなくて、「この化合物をつくりたい」となったときどうしましょう。
様々な化合物がいろんな試薬会社から販売されていて、学生は買えませんが法人であれば買えます。
ですが中には試薬会社には売っていなかったり、不安定な化合物で貯蔵ができないためにその場で作って用意しなくてはならない化合物などいくらでもあります。
こういったものをつくるときには構造決定の時に使った知識を使わねばなりません。
たとえば作りたい化合物の中にエステル結合があるなら、何と何を反応させたらよいだろうか、と構造決定の逆方向をたどっていくこととなります。
こう言った有機化合物を合成していく分野が有機合成です。
有機合成でも、未知の新奇性のある化合物をデザインしたいと考える人もいれば、極めて複雑な天然の有機化合物を合成したいという人もいます。
前者の例として、ヘプタセンやオクタセンといった、ただベンゼン環を横に並べた化合物をつくろうと考えている人がいます。
これらは極めて不安定でオクタセンは合成に至っていません。
こういったものは自然にはない化合物ですし、ただ化学の知的好奇心を満たすために行われるのが専らですが、これも化学の大切な分野です。
一方で後者の例として、マイトトキシンなどが挙げられるでしょう。
マイトトキシンはペプチドやDNAなどを除いたうちでもっとも分子量の大きい極めて複雑な構造の天然有機化合物です。
これはある種の藻が体内でつくる極めて強い毒ですが、単細胞生物の藻が体内でつくっているものを人間はまだ合成できていません。自然って偉大ですねえ。
こういった有機合成の分野は、その欲しい物質にたどり着く道筋をしっかりと考えなくてはなりません。
つまり構造決定の逆方向をたどっていることになります。
ですから構造決定は有機合成の前段階の勉強と考えると良いでしょう。
構造決定が得意だと有機合成も得意かもしれません。
私が今ちょうどもっとも興味を持っている分野でもありますので、いろいろ調べてみるのも面白いのではないでしょうか。

123 :100:2015/02/23(月) 05:39:51.27 ID:o20/zUYY0.net
>>115
なるほど、ビーカーBで何が起こっているのか理解できなかったところをすっきり落とし込めました
ご丁寧な解説をしていただいて、わかりやすかったです
とても助かりました。どうもありがとうございました

124 :1:2015/02/23(月) 07:06:21.89 ID:a9FvV5rq0.net
>>113
丸投げだと結構困りますね……。
オービタルは、オービットのようなもの、すなわち軌道のようなもの、というのが言葉の原義です。
日本語では軌道と訳されています。
皆さんは高校化学で、電子は原子核の周りを回っている、と習いましたよね。
そして電子殻が内側から外側までK,L,M,N,……とあると習ったかと思います。
しかしなんかよく知らないけど話によるとそれは嘘っていう噂が聞こえてくるんですよね。
難しい顔をしたオジサンが、本当はオービタルというのがあってそこに電子が充填されてゆく……なんていうわけです。
しかしオービタルってなんだか分からないですね。
このオービタルの概念に人間がたどり着くまでには相当な時間を要しました。
化学者たちもはじめは原子核のまわりを電子がぐるぐる回っていると考えていたのです。

125 :1:2015/02/23(月) 07:07:09.48 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
そこで量子物理学の開祖の一人であるボーアという人が、ぐるぐる電子がまわっていると仮定して、原子核と電子の間に働く向心力から原子の最小の半径と電子の持ちうるエネルギーを計算しました。
このときボーアは、電子が持ちうる角運動量はとびとびの値だけだということを仮定したのです。
こうすると、電子のとりうるエネルギーがとびとびになることが計算結果からわかりました。
このことは当時の実験結果と良く合致していました。
このとびとびのエネルギーを取るような状態を量子化されていると言います。
物理をやっている方ならわかるでしょうが、恒星の周りを回っている惑星はエネルギーを持っていますよね。
運動エネルギーと位置エネルギーの和が惑星のエネルギーとなりますが、このエネルギーはある一定の軌道上を回っているときは常にエネルギーは一定です。
つまり、電子がとびとびのエネルギーしかとらないということは、原子核の周りを何本かの軌道に沿ってのみ回るということが分かるのです。
これではじめてK殻、L殻といった電子殻のレベルに人間はたどり着いたのです。
つまり、内側から1つ目の殻、2つ目の殻、という風に指を折って数えられるものだったのです(もし量子化されていなかったら、1つ目の殻と2つ目の殻の間に無限に電子殻があることになります。そんなことはないということです)。
しかしボーアは、電子の持ちうる角運動量はとびとびであると仮定したがためにこの結果を得たのであって、なぜ角運動量がとびとびなのかは説明していません。

126 :1:2015/02/23(月) 07:07:44.72 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
この後ド・ブロイという人があらわれ、この問題は一応の解決を見ます。
アインシュタインは光の粒子性と波動性を唱えましたが、ド・ブロイはそれを電子にまで拡張し、電子も波動性を持つと考えました。
彼はボーアの仮定した条件をアインシュタインの相対性理論から導き出し、すべての物質は粒子性と波動性を持ち合わせていることを示しました。
そして電子も波動性を持っており、ボーアの考えたような真円の軌道上を波打つように、しかも定常波となるように円運動していると考えました。
これが物質波(ド・ブロイ波)と呼ばれる概念です。
こうなると高校で皆さんが習った内容と違ってきますね。
この物質波の概念も後に実験で正しいことが確かめられています。
ここで事態が収束したかと思えば今度はハイゼンベルグという有名人が出てきます。
皆さんも一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。あの「ハイゼンベルグの不確定性原理」の人です。
彼は物質の運動量の不確かさと位置の不確かさの積は0とならないことを証明しました。これがハイゼンベルグの不確定性原理です。
これによると物質の運動量と位置を同時に決定することはできないということですが、その積は極めて小さい値ですので、私たちの大きさの世界では全く問題となりません。
しかし電子の世界ではこの不確かさが無視できなくなります。
つまり電子は、ボーアの考えた軌道の上をド・ブロイが考えたように適切に波打ちながら、お行儀よく常に同じルートを回っているのではなく、気分によって少しずれてみたりしていることが分かったのです。
しかもこのずれは何をもってしても予測不可能というのですから、次の瞬間電子がどんな風に動くかは誰にも分からないのです。
そしてついに人間がオービタルを知るときが来ます。

127 :1:2015/02/23(月) 07:08:16.95 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
これを明らかにしたのが日本でいろんな意味で大人気のシュレーディンガーです。
ド・ブロイが提案した電子の波動性のことから、原子核からの引力がある状態での電子のエネルギーの方程式を表せないかと彼は考えました。
そこで、どんな波にも使える(海の波でも弦を伝わる波でも)使える、二階微分方程式の形をとる波動関数を使おうと考えたのです。
彼はまず1次元的に、普通の弦を伝わる波のようにして考え、そのあと3次元に拡張しました。
この3次元に拡張された波動方程式を、シュレーディンガーの波動方程式という何ともカッコいい名前で呼びます。
これを解くことで、波動関数と電子の全エネルギーが得られるのですが、その結果は同じところをぐるぐる回るという考え方からは遠くかけ離れた結果となったのです。
それは、電子は原子核の周囲にいることが「多い」、原子核の近くにあることが多いけれど「どこにあるかは分からない」というものでした。
電子は原子核の周囲にいることが多い、というのは、ある時あなたがふっと電子を見ると原子核の近くにいて、また違うタイミングでふっと見てもやっぱり原子核の近くにいることが多いということです。
ですから、低い確率で原子核から遠いどっかに電子が遊びに行ってしまうこともあるということです。
先述の通り電子がどこにあるか予想がつかないというのは事実ですから、電子がどこにいるかということについては、「ここにいる確率が何%だ」とかしか言えないわけです。
しかしそれでは不便ですので、「電子がいる確率が比較的高い場所だけ色を塗ってみよう」としてみると、ぼんやりとした、まるで雲のような絵が出来上がったのです。
この範囲に電子がいる確率が高い、ということで軌道のようなものと言って、オービタル(電子軌道)というものに人間はたどり着いたのです。
ようやくですね。

128 :1:2015/02/23(月) 07:09:04.36 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
ところでシュレーディンガー方程式を解いていると途中で、ある程度任意に定められる整数が3つ現れます。
これをn,l,mとしましょう。ただしnは任意の自然数ですが、lは0からn-1までの範囲、mは-lからlまでの範囲と決まっています。
そしてn,l,mを適当に変えていくと、様々な形にオービタルが変化するのです。
そこでnの値を主量子数と言い、lの値を方位量子数と言い、mの値を磁気量子数と呼ぶようにしました。
たとえば主量子数(n)が1のとき、方位量子数(l)は0しか取れませんね。磁気量子数(m)も0しか取れません。
その結果、主量子数が1のオービタルは1つのみです。
オービタルの名付け方は、まず主量子数を数字で書いて、そのあとに方位量子数に相当するアルファベットを書きます。
方量子数が0ならs、1ならp、という風になっていて、順にs,p,d,f,g,h,…となっています(f以降はアルファベット順)。
ですから一番主量子数が小さい軌道は1s軌道となります。1s軌道の形は完全に球対称です。
ほら、なんかそれっぽくなってきましたね。
では主量子数が2の軌道はどうでしょうか。
方量子数は0,1の2通りが取れます。方位量子数が0のときは磁気量子数は0しか取れませんね。
ですからとりあえず2s軌道があるな、とわかります。
2s軌道の形は1s軌道と同様球対称をしていますが、1s軌道より少し大きいです。
では方位量子数が1のときはどうですか。磁気量子数は-1,0,1の3つを取ります。
となると、2p軌道が……3つあることになるのでしょうか。
そうです。2p軌道の形を計算すると、ダンベルのような形になるのですが、x軸に平行なダンベル、y軸に平行なダンベル、z軸に平行なダンベルの形があらわれるのです。
これらのそれぞれが1つの軌道に相当するので2p軌道は3つあって、それぞれを区別したいときは2px軌道、2py軌道、2pz軌道と名付けます。

129 :1:2015/02/23(月) 07:09:39.54 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
このように名付けていくと、
1s軌道、
2s軌道、(3つの)2p軌道、
3s軌道、(3つの)3p軌道、(5つの)3d軌道、
4s軌道、(3つの)4p軌道、(5つの)4d軌道、(7つの)4f軌道、
5s軌道、(3つの)5p軌道、(5つの)5d軌道、(7つの)5f軌道、(9つの)5g軌道
6s軌道、(3つの)6p軌道、(5つの)6d軌道、(7つの)6f軌道、(9つの)6g軌道、(11個の)6h軌道
7s軌道、(3つの)7p軌道、……
といくらでも軌道を名づけられるわけです。
この軌道に電子が充填されていくのですが、一つの軌道に電子は2つ入ります。
このことは、4つ目の量子数、スピン磁気量子数という量子数がとりうる値に対応しています。
スピン磁気量子数は電子の場合は-1/2と1/2のみを取ることが知られていて、他の量子数の影響を受けません。
このことから一つの軌道に電子は2つ入るのです。
そうなると1s軌道に電子が1つ入った元素、これが水素です。
1s軌道に電子が2つ入った元素はヘリウムです。
ついにオービタルを使って元素を記述できました。
オービタルにいくつ電子が入っているかを表す簡便な方法に、軌道の名前の右肩に電子の数を書くというのがあります。

130 :1:2015/02/23(月) 07:10:17.75 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
たとえば(ここでは数学の指数のように^で表現しますが)、
水素 1s^1
ヘリウム 1s^2
といった具合です。
続けて
リチウム  1s^2 2s^1
ベリリウム 1s^2 2s^2
ホウ素   1s^2 2s^2 2p^1
炭素    1s^2 2s^2 2p^2
窒素    1s^2 2s^2 2p^3
酸素    1s^2 2s^2 2p^4
フッ素   1s^2 2s^2 2p^5
ネオン   1s^2 2s^2 2p^6
2p軌道は3つの軌道からなりますから、電子が6つまで入るのですね。
でナトリウムからは
ナトリウム 1s^2 2s^2 2p^6 3s^1

と続いていきます。
気づきましたでしょうか。主量子数はK殻、L殻、……と対応しているのです。
主量子数が1の軌道はK殻に対応しています。
確かに主量子数が1の軌道は1s軌道のみで、電子は2つまでしか入りません。K殻と一致しています。
主量子数が2の軌道は2s軌道が1つ、2p軌道が3つで電子は合計で8つ入ります。L殻と一緒ですね。
では主量子数が3のときは、1つの3s軌道、3つの3p軌道、5つの3d軌道で合計9つの軌道で18個電子が入ります。M殻と一致です。
これで高校で習った電子殻の正体がわかりました。電子殻は主量子数だけに着目したものだったのです。

131 :1:2015/02/23(月) 07:11:05.59 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
最後に電子が軌道に入る順番についてです。
自然界の物事は何でもエネルギーが低い方へ低い方へ流れていくようですが、電子も同じでエネルギーの低い軌道から先に入っていきます。
そしてこれは計算事実なのですが、エネルギーの低い順に
1s<2s<2p<3s<3p<4s<3d<4p<5s<4d<5p<6s<4f<5d<6p<7s<5f<6d<7p<…
となっています。
ところどころ順序が入れ替わっているのが分かるでしょうか。
この入れ替わっているところをよく観察してみましょう。
ちなみに軌道の電子の入り方を記述するときは下のような書き方ができます。
ナトリウム [Ne]3s^1
これは、3sより手前の軌道の電子はすべて埋まっていて、貴ガスのネオンと同じだということを表しています。
同様に
マグネシウム[Ne]3s^2
アルミニウム[Ne]3s^2 3p^1
ケイ素   [Ne]3s^2 3p^2
リン    [Ne]3s^2 3p^3
硫黄    [Ne]3s^2 3p^4
塩素    [Ne]3s^2 3p^5
アルゴン  [Ne]3s^2 3p^6
さてアルゴンまで来たところで3p軌道が埋まりました。
次は3d軌道じゃなくて4s軌道だというところがミソです。
ならば次は何でしょうか。
[Ne]3s^2 3p^6 4s^1
つまり
[Ar]4s^1
ですね。いったいこれは何ですか。N殻に電子が一つだけあってそれより内側はアルゴンと一緒……そう、カリウムです。
それでは順番に
カリウム [Ar]4s^1
カルシウム[Ar]4s^2
となって4s軌道は埋まりました。

132 :1:2015/02/23(月) 07:18:06.53 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
そうすると次は4p軌道ではなくてさっき飛ばした3d軌道になるのですね。
[Ar]3d^1 4s^2
つまり
[Ne]3s^2 3p^6 3d^1 4s^2
これはなんでしょう。電子がN殻には入らないでより内側のM殻に入ってしまいましたね。
そうです、ついに遷移元素のお出ましです。21番元素、スカンジウムから遷移元素なのにはきちんとわけがあったということです。
では、
スカンジウム[Ar]3d^1 4s^2
チタン   [Ar]3d^2 4s^2
バナジウム [Ar}3d^3 4s^2
クロム   [Ar]3d^5 4s^1
マンガン  [Ar]3d^5 4s^2
鉄     [Ar]3d^6 4s^2
コバルト  [Ar]3d^7 4s^2
ニッケル  [Ar]3d^8 4s^2
銅     [Ar]3d^10 4s^1
亜鉛    [Ar]3d^10 4s^2
という電子配置になり、亜鉛で3d軌道がすべて埋まります。
多少3d軌道の電子数があやしい動きをしましたが、これはただ単に「その方が安定だから(エネルギーが低いから)」というものです。
クロムや銅では、4s軌道から電子を1つとってきて3d軌道にわざわざ入れてしまった方が安定ということなのです。
実際、4s軌道と3d軌道のエネルギーの差は小さく、電子たちにとっても比較的移動できるくらいのエネルギー差のようです。
そして3d軌道が埋まれば、次は4p軌道です。
ガリウム  [Ar]3d^10 4s^2 4p^1
ゲルマニウム[Ar]3d^10 4s^2 4p^2
ヒ素    [Ar]3d^10 4s^2 4p^3
セレン   [Ar]3d^10 4s^2 4p^4
臭素    [Ar]3d^10 4s^2 4p^5
クリプトン [Ar]3d^10 4s^2 4p^6
と4p軌道が埋まりました。第4周期まで完成しましたね。

133 :1:2015/02/23(月) 07:19:40.68 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
このようにだらだらと続けていくことができます。
ではここまで説明した理由を説明いたします。周期表をご覧になってください。
もううすうす感じていらっしゃるかもしれませんが、このデコボコで離れ小島まであるいびつな形には軌道に関する重要な示唆が含まれているのです。
そう、1族2族はs軌道が埋まる過程を、13族から18族はp軌道が埋まる過程を表しているのです。
そして少し引っ込んだ3族から10族はd軌道が埋まる過程を表しているのです。
具体的には
リチウム→ベリリウム
[He]2s^1→[He]2s^2
ナトリウム→マグネシウム
[Ne]3s^1→[Ne}3s^2
カリウム→カルシウム
[Ar]4s^1→[Ar]4s^2
ルビジウム→ストロンチウム
[Kr]5s^1→[Kr]5s^2
セシウム→バリウム
[Xe]6s^1→[Xe]6s^2
フランシウム→ラジウム
[Rn]7s^1→[Rn]7s^2
と1族→2族はなっていて、s軌道が埋まる過程であることが分かります。
では13族→18族は
ホウ素→ネオン
[He]2s^2 2p^1→[He]2s^2 2p^6
アルミニウム→アルゴン
[Ne]3s^2 3p^1→[Ne]3s^2 3p^6
ガリウム→クリプトン
[Ar]3d^10 4s^2 4p^1→[Ar]3d^10 4s^2 4p^6
インジウム→キセノン
[Kr]4d^10 5s^2 5p^1→[Kr]4d^10 5s^2 5p^6
タリウム→ラドン
[Xe]4f^14 5d^10 6s^2 6p^1→[Xe]4f^14 5d^10 6s^2 6p^6
ウンウントリウム→ウンウンオクチウム
[Rn]5f^14 6d^10 7s^2 7p^1→[Rn]5f^14 6d^10 7s^2 7p^6
となります。なんか最後の方がすごいごちゃごちゃしていますね。

134 :1:2015/02/23(月) 07:20:14.99 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
ではd軌道が埋まる過程を見ましょう。
これが3族から10族までの少し引っ込んだ部分となります。
スカンジウム→亜鉛
[Ar]3d^1 4s^2→[Ar]3d^10 4s^2
イットリウム→カドミウム
[Kr]4d^1 5s^2→[Kr]4d^10 5s^2
ルテチウム→水銀
[Xe]4f^14 5d^1 6s^2→[Xe]4f^14 5d^10 6s^2
ローレンシウム→コペルニシウム
[Rn]5f^14 6d^1 7s^2→[Rn]5f^14 6d^10 7s^2
となります。
そしてたびたび登場していながらもほとんど説明を加えなかった軌道があります。f軌道です。
f軌道が埋まる過程ってどんなところでしょう。
もうお分かりですよね、あなたがほとんど何も知らないであろうその小島です。
バリウムで6s軌道が埋まって次に埋まる軌道は……4f軌道です。
4f軌道は7つの軌道からなりますから電子は14個入りますね。
ためしに小島の横並びを数えてみてください。15個ですね。
小島の右端の最後の元素、ルテチウムは、4f軌道が全部埋まったあとに5d軌道に橋渡しする元素です。
ですからこの小島はもともと上にある大陸と一続きにできるものであったのです。
バリウムの隣にランタンが来ます。ランタンの上は空白です。ランタンからずらーっとランタノイドが並んでイッテルビウムで上が空白の状態が終わります。
次のルテチウムはイットリウムの真下に来ます。そしてその隣はハフニウムです。
このように考えると4f軌道が埋まる過程はこのようですね。
ランタン→イッテルビウム→ルテチウム
[Xe]6s^2 4f^1→[Xe]6s^2 4f^14→[Xe]6s^2 4f^14 5d^1
分かりましたでしょうか。この並びがランタノイドということになりますね。
同様にアクチノイドもf軌道が埋まる過程となります。
アクチニウム→ノーベリウム→ローレンシウム
[Rn]7s^2 5f^1→[Rn]7s^2 5f^14→[Rn]7s^2 5f^14 6d^1
となることが分かりますね。

135 :1:2015/02/23(月) 07:20:52.55 ID:a9FvV5rq0.net
上の続きです。
このようにそれぞれへこんでいたりするところは、各軌道の方位量子数の部分が埋まっていくことを示唆していたのです。
そしてs軌道が埋まるこの1族から2族をsブロック、13族から18族までのp軌道埋まる部分をpブロックと言います。
同様に3族から10族のややへこんだd軌道が埋まる部分をdブロックと言います。
そして離れ小島、ランタノイドとアクチノイドはf軌道が埋まる過程ですのでfブロックと言います。
ところで元素は今のところ114種類、116番元素まで核融合で合成されています。
この先新たな元素が合成されていくことも十分に考えられます。
まだ7p軌道の元素は全て合成できていませんが、いずれ113番、115番、117番、118番元素も登録されることでしょう。
そうしたら人間はついに8s軌道を持つ元素の合成を目指すことになります。
8s軌道はもちろん2つしか電子が入りませんから、元素を2つ作れば8s軌道はおしまいです。
そうしたら次はどの軌道に移ることになるのでしょうか。
そう、5g軌道です。まだ人間は一度もgブロックの元素とまみえたことはありません。
gブロック元素が一つでも見つかれば、離れ小島が1つ増えることになります。
なぜならランタノイドやアクチノイドがfブロック元素であり、14(15)個から成るのに対し、gブロック元素は18(19)個から成るのですから。
周期表の形が大きく変わるかもしれないと思うとわくわくしませんか。私は死ぬ前に一度、gブロックが追加された周期表を載せた教科書を見たいですね。
以上、極めて長く冗長になりましたがオービタルの説明でした。

136 :1:2015/02/23(月) 07:23:30.97 ID:a9FvV5rq0.net
ごめんなさい、疲れてしまいました、オクテット則については明日の夜でお願いします。
申し訳ございません。
ただオクテット則は難しくありません。難しいのは例外です。
ですが大学受験レベルでは例外は多分問われませんので大丈夫です(とは言いつつ難関大学の方はお気を付けください、次回ご説明申し上げます)。

137 :1:2015/02/23(月) 07:59:54.22 ID:a9FvV5rq0.net
さて……
なつかしいなあ、去年の今日もおととしの今日も手に汗握ったものだったな……
結果は残念だったけれど、終わってみたら大したことなかったのかもなあ……

勉強して勉強して、そしてこれから己の人生を賭して戦う君たちは誰よりも美しい!

今も叶わなかった夢を空に浮かべるけれども、これくらいでしかなかったのだという思いとこれでよかったのだという思いが交錯する。
君たちにはぜひ戦いに勝ってほしい。

たとえしくじったって人生は長い、最後に笑ったやつが勝ちだ。
あきらめちゃいけないしすねてもいけない。私は信じている。

138 :名無しなのに合格:2015/02/23(月) 10:14:44.23 ID:8Y1cSqUK0.net
アンモニア水と塩化アンモニウム水溶液を混合した溶液は緩衝作用をもつ。なぜか?

139 :名無しなのに合格:2015/02/24(火) 10:28:19.12 ID:ebBT8qEZ0.net
あげ

140 :名無しなのに合格:2015/02/25(水) 16:17:22.61 ID:F8k+/P720.net
明日までに教えてくれよな

141 :名無しなのに合格:2015/02/25(水) 18:38:49.16 ID:znbtkeFo0.net
W合格者はどちらに進学したか?2014年(GMARCH) *単位は%

○明治法 63−37 立教法●    ○立教法 92− 8 青山学院法● ●青山学院法 31−69 学習院法○
○明治文 65−35 立教文●    ○立教文 84−16 青山学院文● ○青山学院文 75−25 学習院文●
○明治政 74−26 立教経●    ○立教経 71−29 青山学院経● ○青山学院経 82−18 学習院経●
●明治営 17−83 立教営○    ○立教営 86−14 青山学院営●
                                                ●青山学院法  0−100中央法○
○明治法 90−10 青山学院法● ○立教法100− 0 学習院法●   ○青山学院文 82−18 中央文●
○明治文 85−15 青山学院文● ○立教文 89−11 学習院文●   ○青山学院経 88−13 中央経●
○明治政 92− 8 青山学院経● ○立教経100− 0 学習院経●   ○青山学院営100− 0 中央商●
○明治商 91− 9 青山学院営●
                        ●立教法 10−90 中央法○     ○青山学院法 93− 7 法政法●
●明治法 14−86 中央法○    ○立教文 97− 3 中央文●    ○青山学院文 95− 5 法政文●
○明治文 95− 5 中央文●    ○立教経 88−12 中央経●    ○青山学院経100− 0 法政経●
○明治政 94− 6 中央経●                            ○青山学院営100− 0 法政営●
○明治商100− 0 中央商●    ○中央法100− 0 法政法●
                        ●中央文 39−61 法政文○     ○学習院法 77−23 法政法●
○明治法 98− 2 法政法●    ○中央経 97− 3 法政経●    ○学習院文 82−18 法政文●
○明治文100− 0 法政文●    ○中央商 77−23 法政営●    ○学習院経 91− 9 法政経●
○明治情100− 0 法政社●

サンデー毎日2014.7.20
週刊ダイヤモンド2014.10.18&webデイリーダイヤモンド

142 :名無しなのに合格:2015/02/25(水) 18:39:25.18 ID:znbtkeFo0.net
W合格者はどちらに進学したか?2014年(関関同立)*単位は%

○同志社法100− 0 関西学院法●  ○関西学院法 78−22 立命館法●  ○立命館法 91− 9 関西法●
○同志社経 89−11 関西学院経●  ○関西学院経 71−29 立命館経●  ○立命館経 72−28 関西経●
○同志社文 95− 5 関西学院文●  ○関西学院文 57−43 立命館文●  ○立命館営 63−37 関西商●
○同志社社100− 0 関西学院社●                            ○立命館文 83−17 関西文●
                          ○関西学院法 95− 5 関西法●    ○立命館産 60−40 関西社●
○同志社法100− 0 立命館法●    ○関西学院経 93− 7 関西経●
○同志社経 99− 1 立命館経●    ○関西学院商 81−19 関西商●
○同志社文 96− 4 立命館文●    ○関西学院文 91− 9 関西文●
                          ○関西学院社 85−15 関西社●
○同志社社 96− 4 関西社●

サンデー毎日2014.7.20
週刊ダイヤモンド2014.10.18&webデイリーダイヤモンド

143 :1:2015/02/26(木) 08:03:45.48 ID:VdM6dbsQ0.net
>>113
ある化合物について電子式を描いたとき、その化合物に含まれる原子の周りにいくつ電子があるかを考えてみましょう。
たとえば二酸化炭素は
..  ..
:O::C::O:

となって、Oの周りに8つ、Cの周りにも8つ電子があることが分かります。
このように電子式を描いたときそこに含まれる原子の周りに8つ電子がある状態が安定である、というのがオクテット則です。
オクテット則を理解していると、大学で共鳴構造式を描くのに苦労しません。
しかし例外がたくさんあって、オクテット則というのがはたして信用に足るものなのかと思ってしまうケースもあります。
たとえば水はどうでしょうか。
 ..
H:O:H
 ..
といった感じですよね(図が汚くて済みません)。
Oの周りには電子は8つありますが、Hの周りには2つですね。
これは狭義のオクテット則を満たしていないと言えます。
ですがHは電子二つでヘリウム型の電子配置になって安定になるのでした。
ですからHの周りは電子2つで安定になるのですね。高校でもこれは勉強すると思います。
では、ためしに硫酸の電子式を描いてみてください。
ここにはちょっと(私の技能がなく)描けませんが、硫黄原子の周りに電子は12個電子があります。
これは明らかにオクテット則を満たしていませんし、貴ガスの電子配置ともなっていません。
これについて電子式的な理解(分子中における電子はどのような状態にあるのか)を示すには、共鳴式が描ける必要があります。
またなぜ12電子も硫黄原子の周りにあることができるのかというのは、混成軌道の理解が十分に必要です。
他にもオクテット則を満たしていない分子は数多くあって、多くのオキソ酸はオクテット則を満たしていません。
さらに塩化アルミニウムはどうでしょうか。
これも電子式を描けば分かりますが、アルミニウム原子の周りには電子が6つしかありません。
この場合は共鳴しているわけでもないので、ただ単にアルミニウム原子の周りは電子が足りないこととなります。
この塩化アルミニウムの反応性についてはルイスの酸塩基についての学習が必要ですが、もしかしたら高校段階で学習している方もいらっしゃるかもしれませんね。
アルミニウやホウ素の化合物はオクテット則を満たせない場合が多く、電子欠乏となる化合物がありますし、水素化ホウ素(ボラン)のように高校では習わない結合の仕方(3中心2電子結合)をしてむりやりオクテット則を満たそうとする化合物もあります。
ですので、オクテット則は必ずしも万能ではありませんが、覚えておくと共鳴の学習の時に役立つかと思いますので、高校の学習の段階である程度意識しておくのもよろしいかと思います。

144 :1:2015/02/26(木) 08:09:12.97 ID:VdM6dbsQ0.net
>>116
まだ大学1年生(春から2年生)なので、まだ専門はわかれていませんね。
ただ今のところは有機化学に一番興味がありますが、やりたいことはたくさんあります。
これからの勉強の内容にもよりますし、成績的な問題もあります(成績が良い順に行きたい研究室に入れます)。
ただもちろん無機にも興味はありますので、私としては分身していろんな専門の勉強したいところですね←

145 :1:2015/02/26(木) 08:14:15.04 ID:VdM6dbsQ0.net
>>118
ありがとうございます。
実はアルバイトとかで家庭教師とか予備校講師とかやってみたいとかは思うのですが、なかなかやらないといけないこともあって厳しいですね。
化学の指導くらいしかできませんが、化学ならどのレベルでも指導できると思います。
ただ私が好きなこと以外については飽きっぽい性格だったりするのでやってみて楽しくなかったらすぐ辞めちゃうでしょうね。
私はそういったことには向いてないかもしれません。

146 :1:2015/02/26(木) 08:31:14.85 ID:VdM6dbsQ0.net
>>138
緩衝作用とは、少量の酸や塩基を加えてもpHが大きく変化しないことを表しています。
アンモニアと塩化アンモニウムの混合溶液は緩衝作用を持ちます。
まずアンモニアの水溶液中の平衡について考えてみましょう。
NH3+H2O☆NH4++OH-(☆は平衡矢印を意味しています)…@
となりますよね。この式を@としましょう。
ただ塩化アンモニウムの電離は
NH4Cl→NH4++Cl-
とほぼ完全に電離が起こります。
すると塩化アンモニウムの電離によってNH4+が水溶液中に供給されますから、@式の平衡は左に傾きます。
ここでためしに酸を加えてみましょう。
酸を加えるということは、H+を加えるということです。
このときH+はアンモニアと反応します。
NH3+H+→NH4+
この過程でH+の総量は変わらない(加えたH+が反応する)ため、pHの変化はあまりありません。
一方塩基を加えたらどうなるでしょうか。
塩基を加えるということはOH-を加えるということです。
すると以下のような反応が起きます
NH4++OH-→NH3+H2O
これは@式の逆反応でもありますね。
このようにOH-も加えた分だけ消費されるためpHの変化はあまりないということです。
これがアンモニアと塩化アンモニウムの混合溶液が緩衝作用示す理由となります。

147 :1:2015/02/26(木) 08:35:43.14 ID:VdM6dbsQ0.net
>>140
申し訳ございません。
私もついこの前までは暇だったのですが、ここ最近突然友人との約束が入りまして忙しくなっていました。
特に一人暮らしで、大学や都会の近くに住んでいるとなると、宿の代わりとしても使えますから、結構友人が泊りに来ることが多いんですよね。
特に一昨日昨日とかは、私の友人の親族が受験のために上京していたので、それに付きあわせてもらったため、こちらに書き込む余裕がありませんでした。
すみませんでした。

148 :名無しなのに合格:2015/02/27(金) 17:52:45.38 ID:cQAoGqCQ0.net


149 :名無しなのに合格:2015/02/28(土) 14:53:10.18 ID:ZlgrLYsz0.net
錯イオンの良い覚え方ないかな?
語呂とか

150 :名無しなのに合格:2015/02/28(土) 15:02:43.55 ID:ZlgrLYsz0.net
あとやっぱ難関大を狙うなら錯イオンの構造、化学式、形、色、配位数をすべて覚えるべき?

151 :名無しなのに合格:2015/02/28(土) 15:20:36.46 ID:Yw/Ax8R/0.net
グルコースのような単糖は水に溶け易い。なぜか?

152 :名無しなのに合格:2015/02/28(土) 17:37:44.38 ID:ZRzFAbeH0.net
このスレおもしろい

153 :名無しなのに合格:2015/02/28(土) 23:55:48.43 ID:faLFBH8s0.net
ジアゾ基は−N+≡Nと書かれるのにアミン塩酸塩は−N+H3Cl-ではなく−NH3+Cl-と書かれるのはなぜ?

154 :名無しなのに合格:2015/03/01(日) 08:09:21.96 ID:90ekEIFz0.net
>>153
ジアゾ基の左のNは結合の手1本多いから、その分+電荷を乗っけている。
アミン塩酸塩の前者の書き方はH3Cl-というイオンのかたまりに見えるので論外。

155 :名無しなのに合格:2015/03/01(日) 08:11:19.19 ID:90ekEIFz0.net
>>153
ってかジアゾ基とアミノ基って全く違うじゃねーか

156 :1:2015/03/01(日) 10:20:44.32 ID:x1Ag1Uei0.net
>>149
ごめんなさい、ごろ合わせはちょっと分からないですね……
私が知っているごろ合わせといえば
水兵liebe僕の船…クラークか
貸そうかな…ひどすぎる借金
くらいです。
私はごろ合わせを使わない派で、暗記事項はそのまま覚えています。
ただごろ合わせで覚えられるのであれば、ぜひごろ合わせで覚えるべきです。
先人が、できるだけ少ない情報量で多くのことを覚えられるように、と苦心して作ったものが多いのですから、使えるなら使うべきです。

で、錯イオンの覚え方となると、名付けのことでしょうか、それとも錯イオンの性質とかでしょうか。
どちらにせよ覚えることが多くて大変ですよね。
ただ名付けは規則がありますから、それにしたがって名前を付けられます。
たとえば[Cu(NH3)4]2+というのがあったとしたら、これに含まれる金属原子がこの錯イオンの主役であるという考え方をし、中心金属とか言います。
それに対し、中心金属の周りにくっついて錯体化させているものを配位子と言います。
この場合は中心金属はCu、配位子はNH3となります。
名付けはいたって簡単で、
(配位子の数を表す数詞)-(配位子名)-(中心金属)-(中心金属の酸化数)
となります。
[Cu(NH3)4]なら、
配位子の数…4ですから、4つであることを表すテトラ
配位子名…NH3の配位子名はアンミン
中心金属…Cuですから銅
酸化数…Cuの酸化数は+2ですからローマ数字でU
となりまして
[Cu(NH3)4]2+はテトラアンミン銅(U)イオンとなります。
同様に[CuCl4]2-も名付けられます。
配位子数…4ですからテトラ
配位子名…Clはクロロ(新課程ではクロリドでしょうか)
中心金属…Cuは銅
酸化数…+2ですからU
となりますね。ただし錯体全体として見たとき陰イオンであれば、酸化数の後に「酸」とつける約束があります。
ですから[CuCl4]2-はテトラクロロ銅(U)酸イオン(新課程ではテトラクロリド銅(U)酸イオンとなるのでしょうか)という名前になります。

157 :1:2015/03/01(日) 10:21:23.16 ID:x1Ag1Uei0.net
上の続きです。

練習を兼ねて
[Zn(NH3)4]2+
テトラアンミン亜鉛(U)イオン
[Zn(OH)4]2-
テトラヒドロキソ亜鉛(U)酸イオン(新課程ではテトラヒドロキシド亜鉛(U)酸イオンでしょうか)
[Al(OH)4]-
テトラヒドロキソアルミン酸イオン(新課程ではテトラヒドロキシドアルミン酸イオンでしょうか)
といった感じですね。特に問題はないかと思います。

ではその色とか性質ですよね。これが暗記の際に問題となりやすいですが、本当に暗記するしかありません。
まず、典型元素の錯体の多くは無色の錯体をつくります。
[Al(OH)4]-,[Zn(NH3)4]2+,[Zn(OH)4]2-
の溶液は全て無色です。
もっと突っ込めば[Be(OH)4]2-とかも無色です。
これに対して遷移元素の錯体はカラフルですね。
これは表のようなものを自分で作って覚えるしかないでしょう。

[Fe(CN)6]4- ヘキサシアノ鉄(U)酸イオン(ヘキサシアニド鉄(U)酸イオン) 黄色
[Fe(CN)6]3- ヘキサシアノ鉄(V)酸イオン(ヘキサシアニド鉄(V)酸イオン) 赤(赤血色)
[Ni(NH3)6]2+ ヘキサアンミンニッケル(U)イオン 青紫色
[Cu(NH3)4]2+ テトラアンミン銅(U)イオン 深青色
[CuCl4]2- テトラクロロ銅(U)酸イオン(テトラクロリド銅(U)酸イオン) 緑色
[AuCl4]- テトラクロロ金(V)酸イオン(テトラクロリド金(V)酸イオン) 黄色

高校化学で出うる金属錯体で有色のものは上に挙げたものくらいでしょうか。
遷移元素の錯体は有色のものが多いですが、例外的に銀の錯体は無色のものが多いです。

[Ag(NH3)2]+ ジアンミン銀(T)イオン 無色
[Ag(CN)2]- ジシアノ銀(T)酸イオン 無色

高校化学では上のものを知っていればまず大丈夫でしょう。
上のことを自分で何も見ずに表にすることができればより完璧です。
化学式、名前、色、できれば製法といった表をつくるとあとあと見返す時も楽かもしれませんし、表を描いている間に覚えることもたくさんあるでしょうね。

158 :1:2015/03/01(日) 10:35:56.34 ID:x1Ag1Uei0.net
>>150
>>149と同じ方ですね。
錯イオンの配位数、形なども覚えられるなら覚えるべきですね。
上位大学では錯イオンの配位数や形も理解しているだろうと踏んだうえで、錯体の立体的な構造まで問う問題がしばしば見受けられます。
高校段階では、錯体の形を理論的に考えることはできないので(電子軌道について深い理解が必要なため)形はまるまる暗記するしかありません。
できればコバルト錯体の異性体の問題や、多座配位子をもつ錯体における鏡像異性体の問題に一度でも出会えたら錯体についての理解も深まるとは思います。
ですがまずは暗記事項を暗記するというのが先決です。
上でも申し上げましたが、錯体についての情報を一つの表にしてまとめあげることができるようになれば完璧だと思います。
教科書に載っていない内容は基本的に暗記事項としては出せませんから、暗記はサッと終わらせてより高度な問題を解くことに専念したいですね。
ですからどこまで、という質問に対しては、最低限教科書に載っている範囲、できれば参考書や資料集に載っている分まで、ということになると思います。
他にも錯体の形で聞かれやすいPt錯体などがありますから、余力があればネットで調べるのもありかもしれません(ただそんなことで時間をつぶすくらいなら他の教科の勉強をした方がいいですけどね)。

159 :1:2015/03/01(日) 11:02:42.40 ID:x1Ag1Uei0.net
>>151
非イオン性の物質が水に溶けやすいか溶けにくいかは、親水性であるか疎水性であるかということと、水中で分散しやすいかということにあります。
たとえば単糖であるグルコースはヒドロキシ(ル)基が5つもあります。
ヒドロキシ(ル)基は親水基といって、O-Hの間に電荷の偏りがあるために水和されやすいという特徴があります。
しかもグルコースは単糖で分子が小さいため簡単に分散されます。
このためグルコースは水に良く溶けるのです。
同様にフルクトースなども単糖ですから水に溶けやすいです。
単糖は水に溶けやすいですが、多糖はどうでしょうか。
グルコースの多糖で有名なものに、アミロースとセルロースがありますね。これについて考えてみましょう。
アミロースはでんぷんの構成要素の一つです。
アミロースはグルコースがα1-4グリコシド結合でたくさん連なったものですから、ヒドロキシ(ル)基がたくさんついているはずです。
ですがでんぷんは砂糖のように溶けませんね。
これはアミロースが巨大な分子、つまり高分子であるために分散しにくいためです。
分散しないと私たちの目には溶けたとは見えないわけです。
ただアミロースは分子全体の形がらせん状となっており、分子量も糖の高分子としては小さいため分散されやすく、熱水には溶けます。
一方でセルロースは植物繊維であり、紙や綿として比較的純粋な形で私たちの前に現れます。
これらはでんぷんよりもっと水に溶けなさそうですが、これはセルロース分子がシート状になっており、結晶性が高く、かつ分子同士で絡まりやすいという性質のためです。
分子同士が絡まっていたらもちろん分散しにくいわけですから、水に溶けないですよね。
つたない内容で申し訳ないですがよろしいでしょうか。

160 :1:2015/03/01(日) 11:06:36.49 ID:x1Ag1Uei0.net
>>152
ありがとうございます。
ただなかなかまとまった時間が取れなくてお返事申し上げられないこともありますので、それはご容赦いただきたく存じます。
皆さんもなかなかに高度な質問をされるので、私もテキトーに答えるわけにもいきませんから、どうしてもまとまった時間が必要なのです。

161 :1:2015/03/01(日) 11:39:12.06 ID:x1Ag1Uei0.net
>>153
ジアゾ基の
+
-N≡N
>>154,>>155の方がおっしゃっているように、Nの手が一本多いために+電荷をのせているという考え方です。
このような電荷を形式電荷といいます。
どうしてこんなところに電荷が、と思うかもしれませんが、形式電荷について学習するのは大学に入った後ですし、実際この部分を
  +
-N=N
と描くこともできます。
このあたりは、結合の本質は何なのかとか、共鳴とか、電子分布とかの話が関わってきますから、高校生の皆さんにはむずかしい内容ですが、今は教科書に載っているように納得するしかないかと思います。
ただ形式電荷についての深い内容について触れないように説明するなら
  +
…C-N≡N
これの電子式を見てみましょう。
…C:N:::N:
となるはずです。
ここで、各原子間にある電子は均等に2つの原子に分け与えるというルールをつくって、その原子がいくつ電子を持っているか考えてみてください。
まず右のNは、三重結合から3つ電子を分け与えられ、かつ右側にある非共有電子対の2つの電子があります。
したがって右のNは電子を5つもっています。ところでNは原子の状態では最外殻電子数は5です。
このように化合物中で持っている電子と原子の状態での電子の数が一致するとき、形式電荷は0となります。
では左のNはどうでしょうか。
三重結合から3つ電子をもらえます。しかし左側の炭素との結合では、均等に電子を分けるのですから電子は1つしか受け取れません。
すると左のNは電子を4つしかもっていないことになります。
そうすると原子状態のNより電子が1つ少ない状態となるので、形式電荷は+1となるのです。
このためジアゾ基の左側のNに+がついているのです。

ではアミン塩酸塩はどうなのでしょうか。
本当のことを言ってしまうと、私にも理由はわかりません。
ですがアミンの部分の形式電荷を考えてみてください。
ここではちょっと電子式を描けませんが、すぐに電子式は描けると思います。
水素の形式電荷はもちろん0ですが、真ん中の形式電荷は+1となったかと思います。
ですから、本当に正しく描けばNに+がついて良いはずなのですが、-NH3+と描いてありますよね。
これは多分ですが「そんなの言わなくてもわかるでしょ」ということかと思います。
たとえばアンモニウムイオンを考えてください。
アンモニウムイオンもNH4+と最後に+を付けていますが、形式電荷的に考えればNに+がついているべきです。
ですがアンモニウムイオンのどこに+の電荷があるかとかいうのは特に問題になりません。
アンモニウムイオン全体で一個の陽イオンと考えることがもっぱらですから、NH4+と描いても問題ないよね、となったのでしょう。
ですから一個の陽イオンとして見た、という意味で(NH4)+というものが()が省略されてNH4+となったと考えるのが妥当かもしれません。
これと同じ理由で、-NH3+というのも、このアミノ基の塊で一個の陽イオンとして働くよね、という考えから-(NH3)+となって、()が省略されて-NH3+となったと考えると良いのではと思います。
実際OH-とかだってOに-電荷があるのにHの後ろに-を付けますし、化学の中で慣習となっているからというのが最も正しい答えかと思います。
ちなみに水酸化物イオンのOH-のOも形式電荷は-1となります。電子式を描けばすぐにわかるので、電子式の練習のついでに考えてみると良いかもしれませんね。

162 :1:2015/03/01(日) 11:42:11.84 ID:x1Ag1Uei0.net
すみません、相変わらず図がずれていますが皆様の慧眼でお察しくださいませ。

163 :名無しなのに合格:2015/03/03(火) 11:23:05.22 ID:9cFgeIG90.net
抽出においてジエチルエーテルがよく使われる理由は?

164 :名無しなのに合格:2015/03/04(水) 13:35:25.12 ID:6RkhCE8TO.net
有機化合物をよく溶かす
安価
揮発性が高く分留(?)しやすい

165 :うんこ丸:2015/03/06(金) 01:20:43.47 ID:rbaVPNRh0.net


166 :名無しなのに合格:2015/03/08(日) 02:09:31.29 ID:9SpYiLVg0.net


167 :名無しなのに合格:2015/03/08(日) 23:01:44.88 ID:9SpYiLVg0.net


168 :名無しなのに合格:2015/03/09(月) 21:03:44.72 ID:Regm1vl70.net
化学を好きになりたい
化学の面白さを知りたい
なにか好きになれるいいきっかけないかな

169 :名無しなのに合格:2015/03/10(火) 17:38:38.01 ID:cJni7n7F0.net


170 :名無しなのに合格:2015/03/13(金) 23:14:56.17 ID:3qBduV5Y0.net


171 :名無しなのに合格:2015/03/14(土) 14:25:40.75 ID:sz6xXrfq0.net


172 :名無しなのに合格:2015/03/14(土) 15:52:37.02 ID:D35aX13M0.net


173 :名無しなのに合格:2015/03/19(木) 23:41:58.52 ID:51AMIt0Q0.net


174 :名無しなのに合格:2015/03/20(金) 20:26:54.77 ID:sBjfR76W0.net


175 :名無しなのに合格:2015/03/21(土) 12:42:19.35 ID:GJZT/bSl0.net


176 :名無しなのに合格:2015/03/22(日) 11:08:25.13 ID:jlnAS/mb0.net


177 :名無しなのに合格:2015/03/24(火) 01:20:32.31 ID:KmXLCoFP0.net
化学の重要問題集やってるんだけど
解法が頭の中でパッと思いつかん
もちろん答え見たら理解はできるけど
問題集2、3週すれば普通の模試とかの問題にも対応出来るのかな?

178 :名無しなのに合格:2015/03/24(火) 10:41:37.47 ID:DCViXVUo0.net
>>177
その気持ちわかるわ

179 :名無しなのに合格:2015/03/24(火) 22:04:38.91 ID:QCEan/L80.net
アンモニア水と塩化アンモニウム水溶液を混合した溶液は緩衝作
用をもつ。なぜか?

180 :名無しなのに合格:2015/03/25(水) 00:35:57.04 ID:jRQ+e72e0.net
>>179
>>146

181 :名無しなのに合格:2015/03/26(木) 00:14:22.38 ID:ZJD7ab0n0.net
もう保守すんの疲れたお^ - ^
はやく>>1帰って来てくれ(・ω・)

182 :名無しなのに合格:2015/03/27(金) 00:27:03.73 ID:je0AilEF0.net
おおおお

183 :名無しなのに合格:2015/03/28(土) 01:04:23.62 ID:WD2C0vrA0.net


184 :名無しなのに合格:2015/03/29(日) 00:15:45.73 ID:VNAt7azn0.net


185 :1:2015/03/29(日) 18:38:02.40 ID:8PnqMSy50.net
保守してくれた方、本当にありがとうございます。
海外旅行に(親の荷物持ちとして)行き、パソコンを忘れたまま帰省して2chが見られない状況でした。
長い間音沙汰なくて本当に申し訳ございませんでした。解答していない問題で古いものからお答え申し上げます。

186 :1:2015/03/29(日) 19:35:14.50 ID:8PnqMSy50.net
>>163
有機物を抽出するときにジエチルエーテルを用いる理由はまさに、>>164でおっしゃっている通りです。
まずジエチルエーテルが水と混和しないことがあります。
当たり前のことのように思えますが、水溶液から溶質を抽出したい際には水とよく混和する有機溶媒は使えないということです。
ですから、メタノールやエタノールが使えない理由はそれです。

次に有機物をよく溶かすことが抽出溶媒の条件です。
水に溶けた有機化合物を有機溶媒で抽出する操作を行ったとき、溶質のすべてが有機層に移動するわけではありません。
水への溶けやすさと有機溶媒への溶けやすさによって、各層の溶質の濃度は平衡により一定となります。
この平衡後の各層における溶質の濃度の比を分配比と言い、分配比が大きいほどよく抽出できていることになります。
この分配比を大きくするためには、できるだけ溶質が溶解しやすい溶媒を選ぶ必要があります。
そこでジエチルエーテルを用いると、これが非極性であるために多くの有機化合物を溶かすことができるため、より効率的に抽出できるということになります。
もちろん溶質によって抽出溶媒は変えるべきですが、ジエチルエーテルは多くの溶質に対して使えるオールマイティな溶媒なのです。

そして安価であるというのは重要なことです。
抽出操作において使う有機溶媒の量は必ずしも少ないとは限りません。
抽出したい溶質がもとより少なく低濃度であれば、それ相応の抽出溶媒が必要です。
そのような中で、10mL5000円みたいな有機溶媒はよほどの理由がない限り使えません。
研究室はお金の使い道について厳しいところがありますし、無駄な出費は誰でも避けたいと思うのは当たり前です。
ですから工場で大量生産され、安く手に入る有機溶媒を用いるのが良いのです。
大量生産されている有機溶媒は何種類もありますが、水と混和しない有機溶媒の中でジエチルエーテルはかなり安い方です。
このコストに関する考え方は、研究室レベルでは小さな問題で済むかもしれませんが、産業的な設計をする際には1,2を争うほど重要な問題です。

187 :1:2015/03/29(日) 19:36:19.38 ID:8PnqMSy50.net
上の続きです。

揮発性が高いことも抽出溶媒に求められる条件です。
揮発性が高いとは沸点が低いということ、ととらえていただいても結構ですが、とにかく抽出後に取り去りやすい抽出溶媒を用いなくてはなりません。
一般に抽出作業が終わった後は、抽出した溶質を純粋な形で得るということをしますが、そのさい最も多くとられる方法が蒸留(分留)です。
蒸留するにもいくらか方法がありますが、いずれにせよ低沸点成分から沸騰がはじまります。
その際、沸点が高い溶媒を使ってしまうとなかなか沸騰せず時間がかかります。時間がかかるだけならまだしも、沸騰するための温度が高すぎて溶質が分解してしまう恐れもあります。
こういったことを避けるために、沸点の低い、揮発性の高い抽出溶媒が用いられます。
ジエチルエーテルは沸点が35℃くらいと人肌の温度で沸騰するくらいですから、極めて揮発しやすいとわかります。
ヘキサンでも沸点は69℃らしいですから、沸点の低さは相当のもののようです。
もちろん有機溶媒は常温では液体でなくてはなりませんから、ジエチルエーテルより沸点が低くなるとかえって使いづらくなります。

そして最後に一つ付け加える形で、毒性が低いことも条件にあるかもしれません。
ジエチルエーテルに毒性がないとは言いませんが、有機溶媒の中で特別毒性が高いということはありません。
たとえばジクロロメタンは水と混和せず、様々な有機化合物を溶かし、安価ですし沸点も40℃と扱いやすい温度です。
かつては優秀な抽出溶媒として用いられていましたが、最近は何かと避けられる傾向にあります。これはその毒性のためです。
ジクロロメタンは慢性毒性が知られており、発がん性も強く疑われています。
また、塩素(もっと言えばハロゲン)を含む有機化合物は自然界で分解されにくく、自然界に漏えいした場合の環境に対する毒性も危ぶまれています。
ジエチルエーテルではそのような問題は起きにくいと考えられていますので、この点でもジエチルエーテルはすぐれていることになります。
環境のことを考えた化学の研究をグリーンケミストリーとか言います。
たとえば重金属を用いて行われていた反応(Os,Hg,Pb……いろいろあります)を、重金属を使わないものに変えたり、自然界で分解されやすい溶剤などを使って環境への負担を小さくすることは、企業の研究などにおいては大切なこととなります。
化学者は簡単に地球環境を汚染できる存在だからこそ、その意識は常に高く持つべきであると言われています。

以上がジエチルエーテルが抽出溶媒として好まれる理由でしょう。他にお気づきの点がありましたら私めにご教示くださいませ。

188 :1:2015/03/29(日) 22:30:54.11 ID:8PnqMSy50.net
>>168
化学を好きになりたいというお気持ちを持っていただけるだけでも私はうれしいです。
ですがものの好みは本当に本人でも制御できないもので、なぜ好きなのかという質問にはなかなか答えにくいものもあります。
私が化学が好きになる萌芽というのは幼稚園にいたころからだったと思います。
私は生まれも育ちも北海道で、少し(15分くらい?)車を走らせれば自然があるような環境でした。
幼稚園生だった私は、他の子が外で遊んでいる間に折り紙を何十枚も同じ形に折っていたり、一人で黙々と迷路を描いていたりと、今で言うアスペルガー(?)のようなところがあったようです。
自然における興味の対象も少し変わっていて、動物でも森に咲いている花でもなく、きのこにばかり興味を持っていました。
遠足に行っても私はたびたび列から外れて、きのこを取ってきては先生に見せて、またどこかから取ってきて……なんてことをしていました。
小学生になった私はさらにきのこに興味を持つようになりました。
今ではスカスカの脳ですがかつての私は卓越した記憶力で、1日で100ページ以上あるきのこ図鑑をまるまる一冊頭に入れるようなレベルで覚えていきました。
もちろんその間でわけのわからない単語がたくさんあったはずですが、それもそのまま覚えたのだと思います。
しかし小学1年の冬に出会いがありました。図書館に日本の毒キノコという図鑑があったのです。
もちろん私はこれもまるまる覚えていきましたが、巻末資料に謎の図が載っていたのです。
それはどうやらきのこの毒成分を表しているらしいのですが、蛇のようにグネグネ折れ線が描いてあったり、HとかOとかSとかアルファベットが描いてあって、図なのか文字なのか分かりません。
これはなんだと母に問いましたところ、あんたにはまだ理解できないと言われるだけでした。そしてそれが「かがく」というものと関係があると教えられました。
この図さえ意味が分かればこの図鑑を制覇したことになると思い、私は自らかがくを勉強することにしました。
しかしそんな決意も数日後には薄れてしばらく忘れ去られることになります。
私のかがくとの再会は小学3年のときでした。
母の部屋にいた私は、そこにあった本棚に化学の字を見つけます。
見たとたんにきのこのことが思いだされ、この本もきのこ図鑑と同様覚えればよいと思ったのです。
母がいないときに私はこの本を盗み出しました。これが私の初めての化学との遭遇です。
私は母に隠れながら毎日、学研の高校化学の参考書を読みました。
その内容は、それまで読んでいたいかなる図鑑よりも難しいことが書いていましたが、挿絵ばっかりを見ながら覚えていきました。
結局化学式や化学の計算は何一つ身に付きませんでしたが、小4の私にとって銅の2価のイオンが青く、アルカリ土類の2価の酸の塩が水に溶けにくいことも、ナトリウムが水に触れれば爆発することも、鏡像異性体の存在も当たり前になっていました。
周りの人より先に化学的知識を身につけた私は、ひそかに得意になっていました。このことが後にずっと化学を勉強することになったきっかけかもしれません。

長話をしましたが、こんなことが私が化学に興味を持つようになった経緯です。
ものを好きになるきっかけなんてどこに転がっているか本当に分からないもので、きのこから化学に興味をもつようになるとも決まったことではありません。
ですから私があなたに何か働きかけて化学好きにさせるのはなかなか難しいかなと思います。
どんなにおもしろい話をしても興味がなければ意味がありませんし、興味があれば話なんてしなくても好きになってしまうでしょう。
ですがどうやらあなたは化学に興味があるかもしれないので、少しだけ化学のお話でもお話申し上げましょう。

189 :1:2015/03/29(日) 22:32:28.55 ID:8PnqMSy50.net
上の続きです。

化学といえばなんでしょうか、爆発でしょうか、毒でしょうか、とにかくなんか危なくて、恐ろしくて、害なるものというイメージが強いかと思います。
もちろん化学にはそういった側面もありますが、私は異なった印象を持っています。
たとえば銅を硝酸に溶かしてみましょう。
銅は赤くてぴかぴかしてます。まずこれ自体が謎なのです。鉄とかアルミとか、そこらへんにある金属はぜんぶ銀色なのに、なぜか銅だけ赤く、金だけ黄色いのです(オスミウムは青いらしいです)。
しかし銅の赤くてぴかぴかしているのは見慣れているのでまだ見過ごせます。
硝酸は無色透明の液体です。臭いを嗅いでみると、少しだけキッチンの三角コーナーのようなにおいがします。
しかし見た目はただの水で、いくら眺めてもあまり楽しいとは言えません。
さあ、銅を硝酸に入れてみましょう。
硝酸の濃度にもよりますが、銅が硝酸に浸かった瞬間から茶色のガスが出てきます。
これは生臭いというか変なにおいで頭がおかしくなってしまいそうです。この二酸化窒素というガスは事実毒性が高く、化学の危険性をとくと示してくれます。
でもガスに色がついているのは変な話です。私たちが吸って吐いているガス、空気は無色ですし、ガスコンロのガスも色はありません。
しかし塩素が黄緑色だというのをどこかで聞いたことがあれば、色付きのガスもまだそんなものかと流せるかもしれません。
ガスの色も、銅が茶色いから茶色いガスなんだと誤解すれば、なんとかスルーできそうです(この謎の正体は大学で化学を勉強しないとわかりません)。
しかしガスもしずまってくると、硝酸の中の銅は溶けてなくなってしまい、美しい青色の溶液がそこにあります。
この美しさは見た人でなければわかりません。きっとあなたが現実世界で見たことのある青の中でも屈指の美しさを持っていることでしょう。
まずなんで銅が溶けてしまったのでしょうか。銅を水の中でいくらぐるぐるかき混ぜても溶けないというのにです。
しかもこの美しい青はどこからやってきたのでしょう。赤いぴかぴかの銅をいくら眺めても、青色は現れてきません。
私としてはこういった理屈は二の次です。まずはこういったことを通して、化学SUGEEEとなってもらうことの方が先な気がします。
皆さんは化学の勉強で、銅の2価のイオンは青色であると言葉で知りますが、初めて銅を酸に溶かしてその色を見た人はその青を見て驚愕し、興奮冷めやらぬうちに書物に銅を溶かしたら青くなったと書き記したことでしょう。
こういう未知との遭遇、新しいことを知る喜びや興奮が化学の本質であると私は思います。
銅を硝酸に溶かしたら青色になることは、教科書に書いてある事実で、それをむりやり覚えることは何も楽しくありません。
ですが自分なりに発見したことは、いつまでも記憶に残り、それが興味のきっかけにもなることでしょう。

自然界にはころころと色を変えるものがどこにあるでしょうか。石を眺めていても色は変わりませんね。
木々の葉はゆっくりと色を変えますが、あなたが見ているうちに色が次々と変わることはないでしょう。
しかし化学を勉強するとそういうことができることが分かります。
そして実際にあなたの手でやってみれば、あなたはきっと驚きと喜びを感じることでしょう。
あなたは自然では起きそうにないことを自分の手でやってのけたのです。
あるいは化学を知れば、様々な有機化合物をつくることができます。
その中には人間が初めて作り出した化合物もたくさんあります。
人類は化学によって、宇宙が何億年かけても作れなかった物をつくってしまえるのです。
そう思うと化学も少しは面白く感じるのではないでしょうか。

私は今、有機化学に大変興味を持っていますが、これは私の化学の原点、きのこに帰る勉強でもあります。
日本の毒キノコという図鑑の巻末付録を開けば、あの時の図が出てきます。
図なのか文字なのかさえ分からなかったそれは、まぎれもなくきのこの毒成分の構造式でした。
あの時は分からなかったことが今分かるようになって、そして新たな疑問が生まれます。
なぜこんな構造式の物質が毒なのだ、とか、どうやってきのこはこれを体内で合成しているのか、といったことなどです。
原点に戻ってきて、また原点から出発する。私の化学の勉強はちょっと終わりが見えません。
ですがだからこそ楽しいのかもしれません。

あなたにもいつか、化学に興味を持てるような素敵なきっかけがやってくると良いですね。

190 :名無しなのに合格:2015/03/29(日) 22:36:38.04 ID:VNAt7azn0.net
おおおお
やっと来たな保守してよかった

191 :1:2015/03/30(月) 02:20:15.65 ID:5oR4HO7+0.net
>>177,>>178
化学の問題の解法が分からないというのにも、いくつかのパターンがあると思います。

・計算方法が分からない
たとえば「濃度を求めよ」というときに、式がたてられないような状態のことです。
他にも、平衡定数を求めたりする際に、どの式を使っていいか分からなくなることもこれです。
上級レベルだと、多段階電離や蒸気圧の計算、高分子の計算で、どのような式をたてていいのか分からなくなるというのも見受けられます。
これに関しては、まず「公式」の暗記をやめることです。
たとえば溶液中の溶質濃度を求めるときに、(濃度(mol/L))=(溶質(mol))/(溶媒(L))とかいう式で覚えているなら、すぐにそういったことはやめるべきです。
こういった式は、濃度とは何かということを理解していれば、公式化するまでもないことです。
世の中には滴定の種類ごとに公式をつくって覚えている人がいるようですが、化学的には極めてナンセンスです。
化学反応について式をたてる際は常に、何と何が等しいのか、ということに注目すると式をたてやすいです。
平衡定数や溶解度積の式で苦労する人もいますが、隠れた条件を見逃さないことが大切です。
ここでも何と何が等しいかを考えると、道が開けることがあります。
たとえば「完全に電離」するといわれた時は、電離前の物質から生じた陽イオンと陰イオンは係数を考慮すれば等式で結べます。
とにかく式が立たなかったり足りなかったりしたときは、何かの条件を見逃していることが多いです。
自分が本当に実験しているつもりになって、図を大いに活用すると良いでしょう。
私は問題用紙の余白にたくさんビーカーやビュレットの絵をでかでかと描いて、そこに条件を書き込みながら考えていました。
図は文字より視覚的に訴えてきますからわかりやすいですよ。ただ問題文の条件を余すことなく図に盛り込むことを忘れないようにしないといけませんので気を付けてください。

192 :1:2015/03/30(月) 02:20:50.06 ID:5oR4HO7+0.net
上の続きです。

・説明せよが説明できない
論述問題において、低級な問題であれば問われることは決まっています。
アンモニアの乾燥に硫酸が使えないのはなぜですかとか、ハーバー・ボッシュ法ではなぜ指定の温度・圧力にするのですかとか……
決まりきったパターンの問題が多く、これらはたくさんの問題にあたって覚えることでも対処できてしまいます。
しかし上級問題となると、問題製作者側も手を変え品を変えあなたの化学的センスを見抜こうとしてきます。
こういった難しい論述問題で引っかかる部分というのはいくつかあるでしょうが、その例として
化学の暗記不足
暗記内容のアウトプットができない
問題文が理解できていない
化学の常識がない
というところでしょうか。
化学の暗記不足は、勉強をすることで補われます。忘れていたところを見つけるたびに参考書や教科書、資料集などを読んで覚えましょう。
単なる知識不足はこのようにして解決されますが、知識のアウトプットができるかはまた別の話です。
論述問題があって、知識がたとえ十分でも、どの知識を活用してよいか分からなかったら何の意味もありません。
これはどの知識を利用すればよいのか、ということを見抜けるようにならないと解決しないのですが、ここには二つのことが絡んできます。
まず問題文を理解するということです。化学では難しい問題ほど問題文が長くなる傾向があります。
この長い問題文に気圧されて飛ばし飛ばしに読んでしまうとアウトです。
この問題文は何を伝えんとしているのか、問題中の実験や操作の意図は何なのかということを常に認識する必要があります。
また、何気なく加えている水や塩酸や硫酸、水酸化ナトリウムにも意味があるとみるべきです。
何の意図もなく硫酸を加えるおバカな化学者は(ほとんど)いません。
そして一番深刻なのが、化学的常識の欠落です。
これはなかなか学校で教えてくれないのが辛いところです。
常識と言ってもレベルが高いものから低いものまで様々です。
意外と多くの物理選択でない人にとって、「自然界のすべての事象は外からエネルギーを与えない限りエネルギーの低い方へと進んでいく」ということが常識ではなかったりします。
化学反応は一般的に、反応物全体が持っているエネルギーの方が生成物全体が持っているエネルギーより高いです(吸熱反応は逆)。
分解しやすいということは、エネルギー的に不安定、すなわち高エネルギーであるということになりますし、安定しているとはエネルギー的に安定、低エネルギーとなります。
他にも「化学者は不純物の混入が大嫌い」ということがぴんと来ていない人もいます。
いかに不純物を取り除くかということについては化学者はとことん考えますから、98%なら良いじゃんとか決して言いません。
ただ、反応において一切邪魔をしないものなら容認することもあるということも理解しておくといいでしょう。
化学で実験を行う際、やはり純粋な形でものを得ようとしたり、精密な値を得ようとするものですから、やはり純度にはこだわります。
ですから問題文中で何か変なものを加えたら、何かをより純粋にするためだったり、不純物を反応に関与しない化合物に変えるためだったりすることが多いので、多分に注意してください。
とくに水酸化ナトリウムを扱う実験では、水酸化ナトリウムが空気中の二酸化炭素と反応することや、吸湿性が高いことに気を配って実験している例が多々あります。
そういった化学的常識はなかなか身につかないものですが、多くの問題に出会っていく中で少しずつ「そんなものか」と理解していくと良いでしょう。

193 :1:2015/03/30(月) 02:22:12.39 ID:5oR4HO7+0.net
上の続きです。

最後に、これは個人的な考えであって参考までにとどめておくくらいで良いのですが、私は同じ問題集を何周もすることをお勧めしていません。
化学の入試は簡単なものは別として中堅大学以上のものとなると、どこの大学も模試と比べて一ひねりも二ひねりもした問題を出してきます。
もちろんすべての問題を解ける必要はないのですが、入試は競争ですから周囲より何か解けなくてはいけません。
つまり、差が付く問題で差をつけないといけないのです。
そのような差が付く問題とは大抵、やや複雑な計算が伴うものか、典型的ではない論述問題です。暗記問題では差はまるでつかないと言ってもいいでしょう。
このような問題が解けるようになるためには、高い化学的センスを磨くか、すでに類似問題を見たことがあるようにするかのどちらかが有効かと思います。
そしてこの二つを達成するにはどちらにせよ、それ相応の量と種類の問題に出会う必要があると思います。
たとえば重問を3周もすれば重問で解けない問題はほとんどなくなるでしょう。
しかし重問の範疇を越えるレベルの問題が出たとき、それは明らかに差が付く問題であり、あなたが差をつけようと願うならそれはとるべき問題です。
より広い範囲、より高い難度の問題を解こうと思ったとき、一度はその厳しいレベルの問題にあたったことがあった方が試験会場でも安心すると思います。
苦しいながらも一度山頂に出てみれば、視野もぐんと広がるはずです。
ですから私個人の考え方としては、ある問題集を終えてよほど理解できないようでなければ、それより少し難しいくらいの参考書に移る。
そういうことを繰り返しながら志望大学の赤本にたどり着いて、過去問とその大学の入試の類似問題を徹底的に研究する、というのが良いと思っています。
もちろん上に挙げたことは私の意見でしかありませんし、私は実行していません。
あなたにあった勉強法をもっともよく知る人間はあなたの他なりません。
ですから、こんな意見もあるんだという程度に流していただいて構いません。
ただどんな勉強でも、やらないよりはずっとずっと良いですし、一書を極めるということで同じ問題集を極めるのも良いことなのかもしれませんね。

194 :1:2015/03/30(月) 02:27:18.25 ID:5oR4HO7+0.net
>>180
ありがとうございます。
一つの質問に答えるのにも結構時間がかかってしまうので助かります。
ここで詳しく書いているのはもちろん質問者様のためもございますが、偶然このスレにいらっしゃった方のためにもと思って書いております。
私のつたない文章が誰かのためになれたならそれよりうれしいことはございません。

195 :1:2015/03/30(月) 02:33:58.62 ID:5oR4HO7+0.net
>>181,>>190
本当に申し訳ございませんでした。そしてありがとうございます。
本当は春休み中は暇だったはずで、それを見越してスレをたてたわけですが、後半から急に忙しくなってしまいました。
旅行に行くことなどは突然知らされたようなものですし、実家のパソコンは親が占領しているものですからしばらくここに来ることができないでいました。
もうすぐ春休みも終わりで、お返事申し上げるための時間が短くなってしまうかもしれませんが、できるだけ多く答えられるように善処いたします。
分かりづらい上長く読みにくい解答ですがぜひ読んでいただければと存じております。

196 :名無しなのに合格:2015/03/31(火) 08:18:22.77 ID:XcpP5zA90.net
組成式決めるときのモル比の計算でややこしい分数とかになると答えと合わないんだけどあれどれくらいまで厳密にやるべきなの?

197 :名無しなのに合格:2015/04/01(水) 09:29:06.72 ID:clIMQcMM0.net
今年から浪人生なのですが化学はやはりコンスタントにやるべきでしょうか
また>1さんが受験期にやっていたことを教えてもらいたいです

198 :1:2015/04/03(金) 01:39:15.73 ID:cIuIIjc90.net
>>196
私も組成式の決定には結構悩まされました。
計算しているとC:H:O=8.3:10.5:2.1とか出てきて、水素は何個なんだってなります。
こういう時は、その化合物に含まれている元素の中で最も少ないと予想されるものの個数から決めていった方が良さげです。
一番少ない元素は比でも一番小さく出るので、それの個数を決めます。
大体はOかNの個数から決めていくことになると思います。
そのあとは、OやNとの兼ね合いで比ができるだけ与えられたものに一致するようにCとHの数を決めていくことになりますが、そこでもちょっとしたポイントがあります。
まず、組成式決定の後の問題文を読んで、その化合物がどのようなものであるかある程度の見当をつけておくのです。
たとえば二重結合が含まれているかとか、三重結合が含まれているかとか、それらがいくつあるのかといったことです。
またベンゼン環があるかなどもチェックしておきましょう。そうすることで、Cに対するHの個数がある程度予想が付きます。
そして結果が出たと思ったら、必ず検算してみてください。
問題を製作する教授は、分子式からモル比を計算してそれを示します。ですから組成式からモル比を検算したら(ほとんどの場合)完全に一致するはずです。
検算したらなんとなく近い値になった、というのは基本間違えていますので、そういう時はHの数を変えてみたりする必要があります。
組成式を求める計算は、どんなに正確に計算したところで整数比にならないことがほとんどなので、最後はある意味直感のようなものに任せるしかありません。
ただ直感は大体当たりますし、外れていたとしても2,3回の試行錯誤で当たるものなので、そんなに厳密に計算する必要はないかと思います。
あまりお役に立てなさそうな回答で申し訳ございませんが、皆さんからも何かテクニックのようなものがあればご教示いただけると幸甚です。

199 :1:2015/04/03(金) 02:30:37.26 ID:cIuIIjc90.net
>>197
実は私も1年浪人して、しかも縁起でもないことに、第一志望校に落ちています。
そんな私が皆さんにえらそげに勉強法を語ることなんてできませんし、化学に関しては高校3年間も浪人中もほとんど勉強していません。
ですがアドバイスくらいのつもりで聞いていただければ嬉しいのです。
もしあなたが化学が苦手でしたら、まず何が苦手なのかを把握すべきでしょう。
大きく分ければ、化学の
・暗記ができない
・計算が苦手(計算ミスとかではなく式が立てられない)
・応用問題ができない(論述とか)
・もはや何が何だかわからない
・大体わかっているはずなんだけど点が伸びない
となるかと思います。
暗記ができないというのは、簡単に言ってしまえばインプットの勉強不足となりますので、教科書や参考書、資料集を駆使して覚えるしかありません。
時間がないときは、問題にたくさんあたってその都度覚えていくということも戦略として一理あります。
ですが問題で当たれなかった部分は暗記できないことになるので、何を覚えていないか分からないというときの最終手段かと思います。
そのため基本的には暗記事項が足りないという場合は「コンスタントに」教科書や参考書、資料集を覚えるという勉強法がいいのではないのでしょうか。
ただ、問題演習をしないと、暗記事項を暗記できたかがテストできないので、ある程度したら問題演習をすると良いでしょう。
一方で計算式がたてられないというのは、基本的にはアウトプットの勉強不足になります。
これはとにかく問題数当たらないと鍛えることができませんので、問題演習を中心に勉強することになります。
ただ、原理や式の意味が分からないという理由で式が立たない(たとえば平衡定数の意味が分からないなど)というのならば、問題演習をしても意味がありません。
そのような場合は、参考書や教科書から勉強しなおさなくてはなりません。
しかし計算問題が解けないという場合には、基本的には「コンスタントに」問題演習をすることがベストかと思います。
とにかく毎日欠かさず1時間は化学の計算問題に当てるようにすれば、きっと計算式も立つようになるかと思います。
そして上の二つよりやや深刻なのは、論述問題などの思考型の応用問題が苦手というパターンです。
これは一朝一夕に鍛えられるものではない上に、問題演習をたくさんやっても使う問題集によってはなかなかこの手の問題に出会えないことがあります。
こういった能力は詳しい参考書などをじっくり読んだり、思考型の応用問題に数多く当たることで鍛えられます。
ただ思考型の問題はもちろん十分な知識があったうえで思考しないと解けない問題ですから、この手の問題が解けない人の一部は暗記不足にも原因があるかもしれません。
その場合はコンスタントに暗記の勉強をすることになりますが、発想ができないというのであれば、とにかくそういった応用問題に当たるか、あるいは教師などに聞くという手しか基本的にはありません。
私は化学の問題集をあまり解いたことがないのですが、こういった問題に出会う良い方法の一つが志望大学の赤本をやるということです。
これは自分の大学のレベルにあった問題を解けるという意味でも、化学の応用問題に高確率で出会えるという点でも有用でしょう。
最初のうちは苦労するでしょうが、3年間勉強してきているので基本的なことはなんとかなっているでしょうから、コテンコテンにされながらも赤本を解いていくというのは一つの方法かと思います。
この場合は必ずしもコンスタントに勉強する必要はないと思います。
予備校に通うのでしたら、そこで用いられる教材と赤本を少しずつ消化していく形で良いと思います。

200 :1:2015/04/03(金) 02:31:30.82 ID:cIuIIjc90.net
上の続きです。

上の3つよりも深刻なのは、何が分からないのか分からないという状態です。
これは他人から見ると笑えますが、実は大変なことです。
とりあえず分からないこと探しから始まりますが、そういった場合はたいていほとんどのことが分かっていないことの方が多いです。
そういう時はおとなしく1から始めるしかありません。
こういった場合は1年で最初から最後まで完成させないといけないので、コンスタントに勉強というレベルではだめでしょう。
1年間本腰を入れて化学を勉強するということになるかもしれませんね。
授業についていくのも大変なようでしたら(予備校の授業は問題演習が中心です)、自学自習で教科書や参考書とにらめっこしてそのあと授業で問題演習という形になるかと思います。
次に、全部わかっているつもりだけど成績が伸びないという悩みもあるかもしれません。
これはケアレスミス(計算をどこかで間違える、問題文を読み間違える)によることがもっぱらで、もしそうでなければ十分に理解していないということになります。
ケアレスミスは問題演習をひたすらこなすことで減るかと思われますが、後者の方はある意味で、何が分からないのか分からないという状態に近いです。
この場合は、どこで多く間違えているかという分析が必要になります。
ある程度のレベルになると、複雑な計算が求められたりする化学応用の分野で立式が間違っているということが頻発するようになるかと思います。
そういった場合は、むずかしめの問題集で計算問題をできるだけミスなく解く訓練が必要になります。
ただ予備校の問題集でむずかしいと言われるものはなかなかの歯ごたえがあるものが多いですので、予備校に通うようでしたら新たな問題集はいらないかと思います。
こういった悩みがある場合はコンスタントに勉強しろと言われてもむずかしいところがあるでしょう。
ですから何かのきっかけで問題演習をすることがあったら、そのたびに結果を分析し、やるべき課題を見出していくという勉強法が良いのではないでしょうか。

最後となりますが、化学だけを熱心に勉強するということは絶対にしないでください。
化学は副菜であって、本当に一生懸命勉強すべきは数学と英語(必要な人は国語)だと思っています。
最悪化学は物理or生物で補えますし、化学における1問の配点は数学のそれとはまったくくらべものにならないほど小さいので、化学であまり悩まないことです。
化学を得点源にしたい場合はそれなりの時間と集中力をかけるべきですが、それでも化学偏重というのではなくメインに数学や英語を置いてその次に化学などを添えた方が良いかと思います。
ここに化学だけにすべてを任せて他をないがしろにし、第一志望校に浪人してまで落ちた人間がいるのですから……

201 :1:2015/04/03(金) 02:31:31.69 ID:cIuIIjc90.net
上の続きです。

上の3つよりも深刻なのは、何が分からないのか分からないという状態です。
これは他人から見ると笑えますが、実は大変なことです。
とりあえず分からないこと探しから始まりますが、そういった場合はたいていほとんどのことが分かっていないことの方が多いです。
そういう時はおとなしく1から始めるしかありません。
こういった場合は1年で最初から最後まで完成させないといけないので、コンスタントに勉強というレベルではだめでしょう。
1年間本腰を入れて化学を勉強するということになるかもしれませんね。
授業についていくのも大変なようでしたら(予備校の授業は問題演習が中心です)、自学自習で教科書や参考書とにらめっこしてそのあと授業で問題演習という形になるかと思います。
次に、全部わかっているつもりだけど成績が伸びないという悩みもあるかもしれません。
これはケアレスミス(計算をどこかで間違える、問題文を読み間違える)によることがもっぱらで、もしそうでなければ十分に理解していないということになります。
ケアレスミスは問題演習をひたすらこなすことで減るかと思われますが、後者の方はある意味で、何が分からないのか分からないという状態に近いです。
この場合は、どこで多く間違えているかという分析が必要になります。
ある程度のレベルになると、複雑な計算が求められたりする化学応用の分野で立式が間違っているということが頻発するようになるかと思います。
そういった場合は、むずかしめの問題集で計算問題をできるだけミスなく解く訓練が必要になります。
ただ予備校の問題集でむずかしいと言われるものはなかなかの歯ごたえがあるものが多いですので、予備校に通うようでしたら新たな問題集はいらないかと思います。
こういった悩みがある場合はコンスタントに勉強しろと言われてもむずかしいところがあるでしょう。
ですから何かのきっかけで問題演習をすることがあったら、そのたびに結果を分析し、やるべき課題を見出していくという勉強法が良いのではないでしょうか。

最後となりますが、化学だけを熱心に勉強するということは絶対にしないでください。
化学は副菜であって、本当に一生懸命勉強すべきは数学と英語(必要な人は国語)だと思っています。
最悪化学は物理or生物で補えますし、化学における1問の配点は数学のそれとはまったくくらべものにならないほど小さいので、化学であまり悩まないことです。
化学を得点源にしたい場合はそれなりの時間と集中力をかけるべきですが、それでも化学偏重というのではなくメインに数学や英語を置いてその次に化学などを添えた方が良いかと思います。
ここに化学だけにすべてを任せて他をないがしろにし、第一志望校に浪人してまで落ちた人間がいるのですから……

202 :1:2015/04/03(金) 02:32:04.30 ID:cIuIIjc90.net
すみません、間違えて連投してしまいました。

203 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 03:12:12.53 ID:70aZSAkt0.net
どの元素が一番好き?
俺はFと結婚したいぐらい好き

204 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 06:54:30.72 ID:w4gWI4JM0.net
組成式の決定問題は、律儀に設問の順番にやるから難しいのです
分子量をまず求める これが基本です

205 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 09:47:52.42 ID:1/nCquKK0.net


206 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 09:52:07.01 ID:1/nCquKK0.net
気体の問題ってどう解いてた?

俺は一つの状態に状態方程式いっこずつ立ててるんだけどあってる?

もっといいやり方あれば教えてください

207 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 10:11:13.75 ID:sGidYSIz0.net
過酸化水素の分解速度は温度が高くなると急激に速くなる。
その理由は?

208 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 10:15:42.09 ID:arMt/J8c0.net
活性化エネルギーを超える分子が増えるからじゃないの

209 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 20:17:32.30 ID:KNILP7eT0.net
水の話ですが
HOHの中のOHってヒドロキシ基とも言えますか?

210 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 21:16:01.12 ID:aKM0Fozj0.net
197です
ありがとうございました
よく自己分析してこようと思います

211 :名無しなのに合格:2015/04/03(金) 21:21:59.43 ID:ADlLhFYp0.net
ジブロ萌たん

212 :1:2015/04/04(土) 05:20:21.95 ID:PJFcdCBU0.net
>>203
Fがお好きですか、それはまた良い趣味をなさってますね。
F単体及びFの無機有機両化合物には極めて面白い性質があります(マジック酸、テフロン等々……)。
私はハロゲンたちに何度かやられかけているので、Fに出会った日には命を落としそうです。
Iはさほど怖くないですけどClとBrは怖いですね。
一度高濃度のCl2を吸ってしまったことがありますが、鼻の奥が針で刺されたような感覚の後に、世界が真っ青になりました。
ハロゲンはその高すぎる反応性が魅力的ですが、単体を扱うときは気を付けてくださいね。
で、私の好きな元素はOs(オスミウム)です。
Osは金属ですが、まず常温常圧においてもっとも密度の高い物質です。
そしてやや青みが買った金属だそうです。
レアメタルで、極めて高価であることもよく分かりませんが魅力的です。
しかも王水ともほとんど反応しないほど酸化力のある酸に強いです。
しかし熱すれば簡単に空気中の酸素と反応してしまうという意外性も持ち合わせています。
酸化物は四酸化オスミウムOsO4と、酸化数+8まで高くなってしまいます。
この四酸化オスミウムは極めて酸化力が高く、猛毒だそうです。カッコいいです。
しかもOsの単体は極めて融点が高いのにOsO4は簡単に昇華するのだそうです。
一方でドデカカルボニル三オスミウム(cyclo-tris(tetracarbonylosmium)(3Os-Os))Os(CO)12という(クラスター)錯体におけるOsの酸化数は0です。
どちらの化合物も有機化学で用いられることがある化合物で、無機的にも有機的にも面白いと思います。
といった理由でOsに一票入れさせていただきます。

あなたがFが好きな理由にもいろいろあるでしょうが、そういう気持ちを大事にしてください。
どんなにくだらない理由でも私は大いに結構だと思います(萌え周期表?みたいなやつで、この元素の娘がかわいかったから、とかでもいいと思います)。
好きなものやことに関して他人から、何で好きなの?と問われて説明しようと思ってもなかなかできません。
つまり好きになることや好きであることに明確な理由は必要ないのです。
私とて化学が好きな理由と言われましても、きっとこの感情を皆さんに余すところなくお伝え申し上げることはできないでしょう。
そしてだからこそ、ものを好きになるのは難しいのだと思います。
興味ないことを無理やり好きになろうと努力しても好きになれるわけがありません。
ですからあなたのように、何かを好きになるきっかけをつかんだとしたら、ぜひそれを手放さないようにすべきです。
時を経て冷めてしまったら仕方がありませんが、その好きという感情はあなたの将来(たとえ化学の道に進まなくとも)を支えるものになるかもしれません。

213 :1:2015/04/04(土) 05:25:50.81 ID:PJFcdCBU0.net
>>204
それは確かに正しいですね。分子量が分かったら速いですもんね。
ただはっきりとした分子量を与えずに、200以下だとかいう表現をしているものも見たことがありますので、そういうのは少し注意した方が良さげですよね。
アドバイスありがとうございます。
まずは分子量に目をつけるとよさそうです。

214 :名無しなのに合格:2015/04/04(土) 22:28:31.03 ID:QbrMeH580.net
気体の状態方程式とかにでてくる圧力ってのは気体の圧力でしょ?
具体的にどんな感じになってるのかわからん
気体の分子の運動が激しいの?

215 :1:2015/04/05(日) 03:00:47.44 ID:ywHG8Iw20.net
>>206
私の高校の教師は、PV=nRTさえ覚えておけばどうにでもなる、と豪語していました。
私も、化学はそれなりですが物理にはめっぽう弱かったので、気体の状態方程式ばかりを頼りに問題を解いていました。
それが効率がいいかどうかは別として、理想気体の状態方程式1本で高校化学の多くの問題がどうにかなるというのは事実です。
ただ問題はそれの使い方です。たとえば問題文中に容器の体積が与えられていなかったりすると、物理が苦手な人はは文字を置くことをためらってしまいがちです。
高校化学にせよどの教科にせよ、問題は天から降ってくるのではなく人が作り、高校生が解けるように作ってあるので、与えられた条件だけで解けるようになっています。
ですから、いくつかの条件が足りなくて状態方程式がたてられないと思っても、途中で置いた文字は消えるなりなんなりして答えが出るようになっています。
もし解けないとなったら、まだ使っていない条件が問題文中等にあると思われるので、考え直してみると良いでしょう。
そして、気体の状態方程式を何度も使う際に面倒なのが、アボガドロ数や気体定数の計算です。
いちいちこれらを具体的な数字で計算していると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
これを防ぐために、普段計算するときはアボガドロ数と気体定数を文字としておいて、最終的に数値を出す段階で値を代入すると良いと思います。
一般的にアボガドロ数はNA(Aは右下添え字)と表記するのが一般的ですが、二文字書くのが面倒なうえ(少なくとも私は)物質量などの他の値と混同しやすいため、私はAと書いていました。
どの文字にするかというのはもちろん皆さんの自由ですが、計算効率を高めるために問題中で良く使う値を文字として置くのは効果的です。
もし途中式が問われるような問題であれば、解答用紙に書くときだけ文字を数値に直して、計算用紙では文字で計算するのが良いでしょう。
世の参考書や問題集、塾などでは気体の状態方程式以外の式もきっとたくさん教えているのでしょうが、基本的にはこれ一本で化学は十分です。
私も気体の計算については、理想気体の状態方程式しか使っていなかったような記憶があります。

216 :1:2015/04/05(日) 03:42:20.77 ID:ywHG8Iw20.net
>>207
>>208でおっしゃっている通り、過酸化水素分子がもつエネルギーが増え、分解反応における活性化エネルギーを超える分子が増加するためです。
液体または気体における分子は、相当なスピードで熱運動しています。
よく使われる表現として、空気中のO2は常温で弾丸と同じ速さで飛び交っているというものがあります。
液体ではそれよりは遅いでしょうが、思っている以上の速さで運動しています。
しかし同じ温度における液体中のすべての分子の速さが等しいわけではありません。同じ液体中にも遅い分子も速い分子もあるのです。
一定の温度に保たれた液体(気体でもよい)中の分子の速さの分布は、マクスウェル-ボルツマン分布というもので与えられます。
これによると、ある速度の分子が最も多く、それより遅い分子と速い分子がいくらかある、ということが分かります(ネットで画像検索すると良く分かります)。
マクスウェル-ボルツマン分布は一定の温度における分子の速さの分布を表していますので、分布の山は温度が低くなると左(遅い方)に、温度が高くなると右(速い方)に移動します。
つまり温度が高いほど、速く運動する分子の割合が増加するということです。
さてここで、分子が持っているエネルギーについて考察しましょう。
まず熱による分子全体の運動を考えます。物理基礎で習うように力学的エネルギーはポテンシャルエネルギー(≒位置エネルギー)と運動エネルギーの和となります。
分子は非常に軽く、分子の運動速度の2乗と比べて重力加速度は小さいためここでは無視できるとすると、分子の力学的エネルギーはE=mv^2/2となります。
このことから同一分子であれば速さが速いほど分子の持つエネルギーが大きくなります。
そして次に、分子中の結合の振動についても考察だけ与えてみましょう。
高校化学ではあまり取り上げられない話ですが、原子と原子の結合というのは、何か剛直な棒のようにがっしりとしたものではありません。
原子はエネルギーが与えられると、ぶるぶる(?)とランダムに振動し、エネルギーが大きいほど振動幅は大きくなります。
隣り合った原子が異なった振動すると、もちろんその原子間の距離は変動するようになりますから、結合長も長くなったり短くなったりします。
そして大きなエネルギーを与えると、分子中の結合はばねのようにびよんびよん角度や長さを変えながら振動することになります。
すると時にあまりにも結合が長くなりすぎてちぎれてしまうことがあります(ばねも伸ばしすぎたらちぎれますね)。
結合がちぎれるというのは、その分子が分解することを示しています。
結合のエネルギーが低いほど低エネルギーでちぎれるので、分解しやすいことを意味しています。
ですから過酸化水素も例外ではなく、温度が高いと分解速度が速くなるのには理由がいくつかあることになります。
まずは運動エネルギーが増加し、分解反応の活性化エネルギーをこえる分子が増加すること。
そして、分子内の熱振動が大きくなり、結合が切れやすくなること、が挙げられます。
また、もし触媒などを用いて分解を促進する場合は、もう一つ理由が増えます。
一般的に触媒を加えた際に観測される活性化エネルギーがより低い反応というのは、触媒の表面で起こっています。
つまり、触媒の寄与を受けるためには分子が触媒に衝突しなくてはならないのです。
ここで分子の運動が速いと、単位時間における触媒表面への衝突回数は大きくなります。
これを巨視的にみると、温度が高いほど触媒作用が高くなるということになります。
もちろん(順)触媒は活性化エネルギーを低下させるため、高温における分子の活性化エネルギーをこえる割合を大きくするということもあります。
ですから、触媒を加えた際は上記の2つの理由の他に、触媒表面と分子の衝突頻度が高くなるからというのも付け加えることができます。

217 :1:2015/04/05(日) 04:05:09.46 ID:ywHG8Iw20.net
>>209
物の言葉というのは人間がそれを理解するために付けたものにすぎません(必ずしもそうではないのかもしれませんが)。
たとえばギ酸を例に挙げてみれば、ギ酸という名前は明らかにそれが酸であることを強くイメージさせるものとなっています。
しかしギ酸はカルボン酸であると同時にアルデヒドでもあります。しかしギ酸という言葉からはアルデヒドであることは全くわかりません。
このように名付けによってものの見方というのはかなり固定化されるものであります。
あなたがもし水のOHをヒドロキシ(ル)基というのならば、それは水を有機化学的な文脈で理解し、電離については深く考えないことを意味することになります。
この文脈で行くとたとえば水は、メタノールのメチル基を水素に置換したものという表現ができます。
この考え方は有意義なもので、有機化学においては水が有機化合物と反応することがしょっちゅうあります。
大学の有機化学に出てくる反応の中には、水が反応中に入ってはいけないという禁水反応という種類の反応がいくつもあります。
こういったことを考える際に、水の中のOHがヒドロキシ(ル)基であるという発想の転換ができることは大変良いこととなります。
しかし無機化学的な考え方をする際に、ヒドロキシ(ル)基という表現を用いると誤りであるケースもあります。
水は純粋な状態でもわずかに電離しています。この際のOHやイオン種としてのOH-に着目する際は、水酸化物イオンと表現しなくてはならないでしょう。
無機的な表現をすれば水は水素の水酸化物、あるいは水素の酸化物です。
つまりNaOHのNaをHに変えたものだとか、Na2Oの両方のNaをHに変えたものだという表現です。
このように、同じものを表すにも文脈や、言わんとする内容によって言葉は適切に選ばれなくてはなりません。
化学に携わる人間の多くは、こういった言葉にかなり敏感です。
もしあなたがヒドロキシ(ル)基といえば、これから有機化学の話をするんだろうなと思うことでしょう。
ですからあなたの考え方は正しく発想も素晴らしいですが、それなりの文脈を踏まえた言葉であることを意識しましょう。

218 :1:2015/04/05(日) 04:10:23.86 ID:ywHG8Iw20.net
>>211
トリブロ萌たん
化学には時に、あれって感じになる言葉がいくつもありますね。
化学板に行けば、そういう言葉を集めているスレがあるのではないでしょうかね。

219 :1:2015/04/05(日) 04:48:08.27 ID:ywHG8Iw20.net
>>214
気体の圧力とは何かという話でしょうか。
これは物理応用(かな?)で出てくる話ですが、簡単に言えば気体分子が容器等の壁面にぶつかるときの単位面積当たりの力の大きさです。
>>216で申し上げましたように、気体中の分子は大変速く飛び交っています。
そうするともし気体が容器に閉じ込められていればもちろん容器の壁にごちごち当たります。そしてこれが気体の圧力の正体です。
普通、壁に石を投げつけたら一回だけ当たって、石は少し跳ね返って地面に落ちてそれで終わりになりますが、気体分子の場合はそれとはやや異なります。
まず壁に衝突する個数が桁違いです。一秒間に壁面に衝突する分子の個数はmol単位ですから、10^23個といった単位で語られることになります。
さらにmol単位の個数が常に壁に衝突し続けます。>>216のように、気体分子は大変な速さで運動していますから、小さな容器の中では何度も壁にぶつかっては跳ね返されています。
しかも一般に壁との衝突で分子が減速することは考えられていない(弾性衝突)ため、気体分子は常に壁面に衝突し続けることになります。
このことを10^23個といった分子がみな続けているわけですから、常にたくさんの分子が壁に衝突し続けていると言えるわけです。
このことから、気体分子の衝突によって壁面がうける力についていくつかの考察を与えることができます。
・同じ体積の容器ならば、気体分子の個数が多いほど単位時間当たりに壁面に当たる分子の個数は多くなる。
・気体分子の速さが速いほど、壁面に衝突する頻度と壁面に衝突したときの力が大きくなる。
ということが考えられますね。
この観点から理想気体の状態方程式を見直してみましょう。
PV=nRTのVを移項すると、P=nRT/Vとなります。
n/Vとはなんでしょうか。これは気体の濃度です。気体の濃度が高いほど圧力が大きくなるということを表しています。
このことは先ほど箇条書きしたことのうち1つめの項目と符合します。
濃度が高いほど壁面と気体分子が衝突する回数が多くなるため、壁面に与えられる力は大きくなります。
ではTについて注目すると、圧力は温度に比例するということになります。
これは箇条書きしたうちの2つ目にあたります。
>>216で申し上げました通り、分子の飛び交う速度は温度が高いほど速くなる傾向にあります。
ですから温度が高いほど圧力も高くなるということにも納得がいくはずです。
これがなぜ比例関係になるのか(たとえば√とかではないのか)ということについては、高校物理における熱力学で知ることができます。
ここでは具体的に説明したり導出したりはしませんが、まず1次元方向における、気体分子が壁面に与える力積を考え、それを3次元に拡張して計算すると圧力が得られます。
ちなみに気体定数Rは高校化学では一定とされますが、本当は気体の種類によってやや異なります。
これについての考察は大学レベルであるものの、難関大学では理想気体のRと実在気体のRのずれの理由を聞いてくることもあるかもしれません。
さらに、気体定数は圧力や温度によっても変わってくる値です。こういった理由について考えてみるのも化学的思考の良いトレーニングになるかもしれません。

220 :名無しなのに合格:2015/04/05(日) 08:50:06.85 ID:xHQpEz7d0.net
>>217
返信ありがとうございます。
春から新大学生のものだったので、知識がまだ足りなかったようです。
有機無機での言葉の選び方の差、非常に大切なものなのですね、非常に勉強になりました!

覚えた知識を活用して、さらに大学で勉強に励もうと思います。
ありがとうございましたm(_ _)m

221 :名無しなのに合格:2015/04/05(日) 12:45:01.39 ID:D9c/T5gc0.net
大学何年生ですか?志望専攻教えてください

222 :1:2015/04/06(月) 00:13:00.07 ID:azyioOI10.net
>>221
今(今春から)大学2年生です。今年合格した方にとっては1年上ということになります。
志望専攻は有機化学ですが、研究室配属の際に他大学院を受験する人はなかなか志望が通らないようなので、大学での研究室配属は有機になるか分かりません。
ただ私は化学の分野であればすべて好きなので、たとえ有機に行けなくても、努力できるとは思っています。
本当なら分身して分身にいろんな専門に進んでもらうのが一番楽しそうなんですけどね←

223 :名無しなのに合格:2015/04/06(月) 00:40:18.84 ID:Uguf05fg0.net
>>222
私も2年なので同じですね。工学部化学科なのですが元々薬学やバイオ志望だったので化学自体ちょっと苦手です。でも素材や材料に興味があるのでその分野に行こうと思ってます。今は色々な専攻を見て選択肢を広げてる感じですね

224 :名無しなのに合格:2015/04/06(月) 01:51:06.94 ID:EHmtg8wY0.net
>>219 詳しく説明していただきありがとうございました

225 :名無しなのに合格:2015/04/06(月) 23:39:39.97 ID:Mqf3GNhj0.net
質問じゃないけどヘンリーの法則って難しくね?

226 :名無しなのに合格:2015/04/07(火) 18:19:45.38 ID:uRc86HwL0.net
>>215
ありがとう

227 :名無しなのに合格:2015/04/07(火) 20:39:35.70 ID:9IpUYUBx0.net
ぶっちゃけ旧帝行くには標問と新演習どっちやった方がいい?

228 :名無しなのに合格:2015/04/08(水) 00:11:54.86 ID:MwfE5Pd50.net
>>227
重問で十分じゃね

229 :名無しなのに合格:2015/04/09(木) 17:53:21.13 ID:Qpme3bLz0.net
酢酸エチルの示性式
ch3ch2ococh3
c2h5ococh3
ch3cooch2ch3
ch3cooc2h5
全部正解ですか?

あと、酢酸ビニルの示性式はch2=chococh3ではなく
ch2chococh3ではダメですか?

230 :1:2015/04/10(金) 02:42:15.84 ID:T3OWh4nK0.net
>>225
確かにヘンリー則は難しいです。
ヘンリーの法則とかの気体や液体と圧力等に関する式というのは、ぱっと見ただけではわかりづらいですね。
ヘンリーの法則は簡単にいうと、溶媒に溶ける気体の物質量は圧力に比例するということです。
押し込むほど気体が良く溶ける、というとイメージしやすいのではないでしょうか。
皆さんがやったことがあるかはわかりませんが、漏れないようにした注射器の中に水と空気を入れてピストンを押すと体積が減少します。
これは空気の圧力が上昇し、ヘンリー則にしたがって空気が水に溶けたために体積が減少したためです。
ヘンリー則は混合気体については、それぞれの成分の分圧に対しても成立するため、空気のような混合物でもヘンリー則が成り立つと言えます。

231 :1:2015/04/10(金) 02:54:20.98 ID:T3OWh4nK0.net
>>227
これはあまり言うべきではないのでしょうが、旧帝大でもそれぞれのレベルはやや異なります。
具体的には申し上げませんが。上から2,3,2と分けられるように思えます。
そして、そのうちどれを狙うかによっても勉強の仕方が変わってくると思います。
ただ最終的にたどり着くべきは赤本などといったその大学の過去問であると思います。
私は化学の問題集をほとんどやっていないので、どれをやれば良いかということはアドバイスしかねます。
>>228の方のようにアドバイスしてくれる方たちを参考にしていただければと思います。
ただ多くの問題集に言えることですが、市販の問題集は計算問題や知識問題が多く、思考型の問題は少ないです。
そしてそういった問題が、受験において差が付く問題となりやすいので、そういった問題も多くこなしたいです。
この思考型の問題に出会うためには、やはりそれなりのレベルの大学入試の過去問や、予備校の入試予想問題を解いていく必要があります。
幸いなことに旧帝大の問題は思考型の問題が多いため、過去問を一通り終えたころには化学的思考能力は大きく向上していることと思います。
ですから過去問などへのステップアップのためへの踏み台となる問題集は、とにかく早めに終わらせ、よりレベルの高い問題を解くことに専念すると良いかと思います。
私は最終的な目的地にたどり着けるのであれば、その過程はどれを選んでもよいと思っております。

232 :1:2015/04/10(金) 03:15:56.13 ID:T3OWh4nK0.net
>>229
化学式は何にせよ、分かるように書くのが最も重要なことです。
逆にいうと、分かりやすければそれで良いです。
試験ではどれを書いてもマルが来ます。
ですがあくまでも私個人の受け取り方ですが、酢酸エチルなどのエステル結合を表す時はCOOCと表現する方が分かりやすいです。
ただ時と場合によってOCOCで表現するときもあるので一概には言えません。
CH3CH2と表現するか、C2H5と表現するかというのはどちらでも良いかと思います。
ただこれは構造異性がないためにC2H5と表現できるのであって、たとえば酢酸プロピルとなると、もとのプロパノールのどこにOHがついていたかで示性式は異なります。
ですから私ならCH3COOCH2CH3と酢酸エチルを書きます。
ただ誤解のしようがないので酢酸エチルに関してはCH3COOC2H5と書けます。
酢酸ビニルの示性式は、CH2=CHOCOCH3が良いでしょう。
CH2CHの時点で二重結合があるのはわかるのですが、より直感的にわかりやすく二重結合を明示するために=はあるべきです。
あなたがもし試験の採点をする側になったことを考えれば明らかです。
もし字が汚い受験者がいて、酢酸ビニルの=がなく、Hの右下についている数字も汚くて読めないようであれば、バツをつけるしかありません。
=があると、一目で二重結合があることを理解しているとわかるのでHの右下の数字を見なくてもマルを付けることができます。
ましてや採点者は教授で老眼の人が多いため、分かりやすく書いてあげることは重要です。
ですから、酢酸ビニルの場合はCH2=CHOCOCH3と書くのが良いでしょう。

233 :名無しなのに合格:2015/04/10(金) 18:57:14.82 ID:tSUgFMGq0.net
>>232
ありがとうございます。
なるほど、これからは酢酸エチルを
CH3COOCH2CH3
と書き、また酢酸ビニルの二重結合を示すことにします。ありがとうございました。

234 :名無しなのに合格:2015/04/11(土) 08:10:49.69 ID:LXT6W9Uq0.net
ヘンリーの法則ってのはこんな問題?
 ピストン容器に気体と水1Lが入っています。温度は25℃です。
 最初ピストン容器内の圧力は1気圧で、気体の体積は5Lでした。
 ピストン容器内にかかる圧力を4倍にしたところ気体の体積は1.2Lになりました。
 では圧力を8倍にすると気体の体積は何Lになりますか?

235 :名無しなのに合格:2015/04/12(日) 19:47:29.55 ID:zwII82G/0.net
ボルタ電池が充電できないのは分かるのですが、
生成物が電池内にとどまっているにもかかわらずダニエル電池が充電できないのはなぜですか?

236 :名無しなのに合格:2015/04/20(月) 00:21:43.34 ID:GXoZrKzQ0.net


237 :名無しなのに合格:2015/04/21(火) 23:21:50.23 ID:ly9XbOkR0.net


238 :名無しなのに合格:2015/04/24(金) 19:06:51.84 ID:YrCJwZG70.net


239 :名無しなのに合格:2015/04/26(日) 23:15:52.61 ID:o6HwlZD40.net
もう既出かもしれないですがFe3O4のFeの酸化数について教えてください

240 :名無しなのに合格:2015/04/27(月) 01:22:08.71 ID:um3T7mqR0.net
>>239
俺は>>1じゃないけど
+2が1つと+3が2つだよ

241 :名無しなのに合格:2015/04/28(火) 21:50:48.61 ID:3EEF/aj50.net
>>240
ありがとうございます!それは教科書や参考書に載っていたのでしょうか?

ちょっと見逃していたようです。すいません

242 :名無しなのに合格:2015/04/28(火) 22:04:41.52 ID:eIoqplf30.net
>>241
教科書に載ってたかは忘れたけど学校の授業でやった

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