産経新聞「ドリル小渕は説明責任を果たせ。ドリルに公認を与えたのは自民党である。厳しい目が党に向かう事を認識しろ」

Ψ

2015.9.16 05:03【主張】
政治とカネ
小渕氏は説明責任果たせ

　秘書は不正を認めた。政治家はどうすべきなのか。答えはおのずと分かるはずではないか。

　小渕優子前経済産業相の資金管理団体にかかわる「政治とカネ」の問題をめぐり、政治資金規正法違反の
罪に問われた元秘書２人が東京地裁の初公判で、起訴事実を認めた。判決は１０月９日に言い渡される。

　起訴状によれば、小渕氏の資金管理団体が慶弔費など１億円の支出を簿外処理しているのに、政治団体への
寄付だと架空計上し、地元団体の収入が過大となり、東京・明治座で開かれた観劇会で赤字が生じたように装った。

　小渕氏は昨年１０月、この問題で閣僚を辞任したが、その後も公の場で説明責任を果たしていない。
　初公判については、事務所を通じて「裁判の行方を見守りたい」と、ひとごとのようなコメントを出しただけだ。

　裁判の行方も何も、不正な資金操作が常態化していたことが厳しく指摘された起訴事実については一切争われていないのだ。

　慶弔費などに充てたとされる簿外処理分の政治資金が、実際にはどんな目的で、誰を対象に使われたのか。
　詳細を明らかにすべきなのは小渕氏自身である。

　この問題で、小渕氏自らは嫌疑不十分で不起訴処分となっている。
　これは、規正法で政治家本人の罪を問うことにハードルが高く設定され、公選法のような連座制の規定もないためだ。

　だから同法は、「ザル法」などと揶揄（やゆ）される。

　昨年の衆院選で圧勝し、みそぎは済んでいる。元秘書に責任を負わせ、ほとぼりが冷めるまで沈黙を続ける。
　あわよくば、そのまま逃げおおせる。まさかそんな考えがあるとすれば、議員を続けるべきでない。誰もそんな政治家を信用できない。

　そもそも、小渕氏に公認を与えたのは自民党である。判決を経ても説明責任が果たされず、小渕氏が現在の立場を続けた場合、
厳しい批判の目は党に向かうことを認識しているのか。

http://www.sankei.com/column/news/150916/clm1509160003-n1.html