平昌逃した日本ボブスレー＝「下町」出場なるか〔五輪・ボブスレー〕

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「下町ボブスレー」の最新機を披露するプロジェクト推進委員会の細貝淳一ゼネラルマネジャー（ＧＭ、ボブスレー上）ら＝２０１７年１０月、東京・羽田空港

　１９７２年札幌大会から代表を送ってきた日本ボブスレーの五輪の歴史が途絶えた。男女とも２人乗りで平昌五輪を目指したが、ワールドカップ（Ｗ杯）など国際大会でポイントを思うように稼げず、出場枠を獲得できなかった。

　女子は昨季の世界選手権で押切麻李亜（ぷらう）君嶋愛梨沙（日体大）組が７位と健闘し、五輪での入賞を目標に今季を迎えた。だが、初戦からつまずき、ペアを組み替えても好転せず、出場権を得る２０組から漏れた。

　平昌五輪を目指したのは選手だけではない。東京都大田区の町工場を中心に製作した国産そり「下町ボブスレー」はジャマイカチームに無償提供され、女子２人乗りで五輪切符を獲得した。ところが、本番で使われない可能性が浮上し、プロジェクト推進委員会の関係者は気をもんでいる。

　昨年１２月９日にドイツで行われたＷ杯。輸送業者のストライキで下町ボブスレーが届かず、ジャマイカチームはラトビア製のそりで７位の好成績を挙げた。「日本製は高速域を伸ばす必要がある」と注文が付いた。

　推進委はすぐに部品を改良し、ジャマイカ連盟指定のオーストリア人技術者から「下町ボブスレーの方が速い」という評価を得た。しかしその後のＷ杯でも使われたのはラトビア製。関係者は「五輪で使用しないのは契約違反で、莫大（ばくだい）な違約金が発生する。練習ではどちらも使っているようだが…」と困惑。平昌のコースで日本のそりが日の目を見るか。（2018/01/23-05:22）

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