迷惑行為の第3位「電車で足を広げて座る人」の心理と対処法 1位「荷物の持ち方・置き方」

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日本民営鉄道協会が昨年調査した「駅と電車内の迷惑行為ランキング」によると、
ワースト１位は、背中や肩のリュックなど「荷物の持ち方・置き方」（３７％）、
２位が僅差で「騒々しい会話・はしゃぎまわり」（３６％）、３位が「座席の座り方」（３４％）と続く（３つまで回答可）。

　いずれも“電車内あるある”だろうが、不思議になるのが３位。
ちょくちょく見かける足を思い切り大きく広げて座る乗客だ。
体に障害があるなど何か事情があるなら仕方がないが、
膝を閉じればもう１人座れるのに、なぜ譲らないのか不思議でならない。

「足を広げて座る理由は大きく２つある。ひとつは、気が小さい、弱い人間だからです」と、米心理学博士で医学博士の鈴木丈織氏がこう続ける。

「気が小さいから、自分を大きく見せようと虚勢を張ってしまう。見せかけの強さを誇示しようとしてしまうのです。
たとえば武道の有段者など本当に強い人間は、自分に自信があるから、
わざわざ大きく見せる必要がない。攻めと守りの体勢を同時に取れるので、
そもそも大股開きのような無防備な格好はしません。
足を広げて座るのは、実は自分をきちんと守れない弱い人間なのです」

　弱い人間だと見透かされたくない。そんなちっぽけなプライドを守るのに必死で、他人を思いやる余裕がない。
だから、膝を閉じて譲り合うこともできないんだとか。

　何だか哀れにすら思えてくるが、そういう相手に高圧的な態度で注意すると、逆ギレされる恐れも。
プライドを傷つけないように「すみません。少し譲ってもらえませんか」などと下手に出るのがコツなんだとか。

「もうひとつは、スマホゲームなどに熱中しすぎて、周囲に気が回らなくなっている場合です。
自分の世界にのめり込み、リラックスしすぎて足を広げて座ってしまう。つまり、
公共の場とプライベートな空間の区別がつかなくなっている。ゲーム依存症に陥っている可能性もあるだけに、それはそれで問題でしょう」（鈴木丈織氏）

　迷惑をかけないように膝を揃えて座る。精神的に大人かどうかを確かめる“バロメーター”にもなりそうだ。

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