ウクライナ参戦！韓国の元海軍ユーチューバー「本当の実力」専門家が証言 [きつねうどん★]

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最前線で戦うウクライナ兵（ロイター）

　ロシア軍の侵攻を受けたウクライナ軍が奮闘しているなか、韓国人ユーチューバーが話題になっている。元海軍特殊戦旅団の大尉だったイ・グン氏（３８）が外国人義勇兵としてウクライナ入りし、実戦に参加しているのだ。お騒がせユーチューバーかと思いきや韓国国内では「これぞ韓国男児！　英雄だ！」と拍手喝采。将来、大統領候補となってもおかしくない状況になっている。

　ウクライナに侵攻したロシア軍は１日、首都キーウ周辺から部隊の一部撤退を続けた。ロシア側の包囲攻撃が１カ月以上続く南東部の港湾都市マリウポリでは１日、市民を退避させるための人道回廊設置が計画されたが、難航している。

　ウクライナには多くの外国人義勇兵が入っている。その一人がイ氏で先月末に「実戦経験のある米国、英国などの外国人を集め、特殊作戦チームを構成した。いくつかの機密任務を受けていたが、具体的な任務時期や場所については控えさせてください。私たちのチームは別の地域に移動し、直接攻撃作戦を展開している」とインスタグラムに砲弾で穴が空いた壁をバックにライフルを持った写真を投稿した。

　ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアの侵攻を受け、２月末に外国人の義勇兵を呼びかけ、世界中から応募が殺到した。５２か国から２万人以上が名乗りを上げたとみられる。

　日本でも元自衛官を中心に７０人の応募があったが、日本政府は「退避勧告が出ているエリアへの渡航はやめてもらいたい」と在日ウクライナ大使館が窓口となるも中断されていた。韓国でも日本同様の措置が取られていたが、イ氏を含めた９人がウクライナ入りしたとみられ、当局は退去するよう要請していた。

　このイ氏とは何者なのか。元韓国国防省北朝鮮分析官で拓殖大学主任研究員の高永喆氏は「イ氏は３歳の時、アメリカに移住し、育った。米の海軍将校になりたかったようだが、市民権の関係でなれずに韓国に戻り、海軍に入り、将校となった。韓国ドラマの俳優のような甘いルックスで、リタイアしてからも軍事コンサルタントとしてテレビによく出て、韓国では知らない人はいない」と指摘する。

　韓国の軍事リアリティーショーに教官役で出演し、厳しい指導ながらも帰国子女で韓国語がおぼつかないとあって、ギャップ萌えで女性のハートをわしづかみにした。ユーチューブの登録者数は８０万人超えで、兵器の使い方を紹介する動画などは軒並み再生回数が１００万回超えとなり、人気を博している。

　気になるのはその腕前だ。軍人時代にソマリア海域に派遣されたと伝えられるが、実戦経験はないとみられる。

　高氏は「イ氏が所属していた韓国海軍特殊部隊は『ＵＤＴ／ＳＥＡＬｓ』と呼ばれ、潜水艦に乗ったり、素潜りで機雷を除去したり、さまざまな特殊作戦を行う訓練をしていた。特に北朝鮮への侵入訓練を重ねており、相当鍛え上げられている。ロシア軍が苦戦しているのは、英米の特殊部隊出身者の外国人義勇兵が民兵になりすましているからで、イ氏も加わっているのではないか」と北朝鮮対策で積み重ねてきた成果が、今はロシア軍に向けられているという。

　政府はイ氏に対し、旅券法違反などで捜査を進め、罰金などの処罰を検討しているが、韓国では抗議の声が殺到しているという。

　当初はユーチューバーとしての話題を集めるネタ説もあり、「ポーランドのホテルで撮影している」などとバカにされたが、イ氏は反論。当局から制裁対象とされていることにも「生きて帰ったら責任を取る」と発言したのが好感度アップとなり、「韓国男児の誇り」と世論に火がつき、無事帰還した暁には政界転身、大統領待望論まで出ているほどだ。

「もちろんイ氏も英雄になるのを分かっていて、義勇兵に志願したと思う。海軍出身でエリート中のエリートですから、政治家に転身する人も多い。『男の中の男だ』とその国民的人気はすさまじい」（高氏）

　ウクライナ情勢の行方とともに韓国内では将来、国を背負うかもしれないユーチューバーの動向も注目される事態になっている。

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