こけし同好会

名無しで叶える物語(はんぺん)

ᶘｲ^⇁^ﾅ川この前ですね、生徒会のみなさんと文化祭の準備をしていたんです。そうしましたらですね、副会長、こけし同好会の書類に不備があると呟きまして。まぁ私、部室棟に用があったもんですから、ついでにもらってきますよと引き受けました

ᶘｲ^⇁^ﾅ川しかしまぁ、この学園、同好会がたくさんあるなぁ、すごいなぁ、とジロジロと書類をみていましたらですね、その不備というのがまぁ普通は起きないような所だったんですよね

ᶘｲ^⇁^ﾅ川なんでかなぁ、不思議だなぁと思いながらも部室の戸を叩いたんですよ、すると中からどうぞーという声、入りましたら、一面こけしがずらーーっ…と並んでおりまして

ᶘｲ^⇁^ﾅ川なにか、用ですか？…部長さんですかね、やってきまして。いやね、書類に不備があって、届けにきましたよと、と答えますと、そうですか、なーんて言って私の手から書類を取り上げてこちらが指示をする前にサラサラと書き始めたんです

ᶘｲ^⇁^ﾅ川その方どうにも冷たそうなお顔をされてたものですから、こちらも無言が怖くなりまして、いやぁすごい数のこけしですね、これは今度の展示用ですか、私が尋ねますと、えぇ、これにあと巨大なこけしをいくつか、それの製作で今立て込んでるんです、と。

ᶘｲ^⇁^ﾅ川しかしまぁなんで書類の不備をすぐ直せたんだろうか、不気味な人だなぁ、と考えていると奥から部員がやってきまして、部長部長、こけしの材料どうしましょうと。そうしましたら部長さん、書類を受け取ろうとする私の手をグッとつかんで

ᶘｲ^⇁^ﾅ川丁度手に入ったよ

ᶘｲ^⇁^ﾅ川手を振り払い必死になって逃げまして、丁度ありましたスクールアイドル同好会の部室に転がるように入ったんです。それでそこにいた方たちに訳を説明しまして、着いてきてもらい再びこけし同好会の部室に行ったんですが、点検用のスペースしかなかったんです

ᶘｲ^⇁^ﾅ川副会長にも伝えましたら、あの、イナ川さん、私が渡したのは苔同好会の書類ですよ、なんて言われてしまいまして、…人混みに紛れて死(し)が纏わりついてきたんですねぇ、怖いですねぇ…